JP5958595B1 - タイヤパンクシール剤 - Google Patents

タイヤパンクシール剤 Download PDF

Info

Publication number
JP5958595B1
JP5958595B1 JP2015083513A JP2015083513A JP5958595B1 JP 5958595 B1 JP5958595 B1 JP 5958595B1 JP 2015083513 A JP2015083513 A JP 2015083513A JP 2015083513 A JP2015083513 A JP 2015083513A JP 5958595 B1 JP5958595 B1 JP 5958595B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire puncture
puncture sealant
rubber latex
general formula
glycol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015083513A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016204421A (ja
Inventor
英之 高原
英之 高原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2015083513A priority Critical patent/JP5958595B1/ja
Priority to KR1020177022408A priority patent/KR101868362B1/ko
Priority to CN201680013789.1A priority patent/CN107406751B/zh
Priority to DE112016001538.0T priority patent/DE112016001538T5/de
Priority to PCT/JP2016/060964 priority patent/WO2016159370A1/ja
Priority to US15/563,440 priority patent/US10414907B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5958595B1 publication Critical patent/JP5958595B1/ja
Publication of JP2016204421A publication Critical patent/JP2016204421A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Sealing Material Composition (AREA)

Abstract

【課題】本発明の課題は、発生した泡の保持性に優れ、液量が少なくても優れたシール性を示すタイヤパンクシール剤を提供することである。【解決手段】本発明のタイヤパンクシール剤は、下記一般式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーンと、グリコール類と、ゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョンと、界面活性剤と、を含有する。(上記一般式(1)中、R1はアルキレン基を表す。R2は水素原子またはアルキル基を表す。nおよびmはそれぞれ独立に、5〜30の整数を表す。aおよびbはそれぞれ独立に、1〜10の整数を表す。複数のR1は同一であっても異なっていてもよく、複数のR2は同一であっても異なっていてもよい。)【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤパンクシール剤に関する。
近年、自動車の標準またはオプションの装備として、パンク修理キットが導入されるケースが増加している。
パンク修理キットは、タイヤパンクシール剤(タイヤパンクシール材)と任意のコンプレッサー等とを組み合わせた構成が知られており、また、実際の製品としては、「タイヤパンク応急修理剤」等と称するタイヤパンクシール剤と、シガーライターソケットから電源を採る小容量のコンプレッサー等とを組み合わせ、コンパクトにパッケージングしたものが一般的に知られている。
このようなタイヤパンクシール剤として、例えば、特許文献1には、「天然ゴムラテックス及び/又は合成樹脂エマルジョンとプロピレングリコールとを含むタイヤパンクシール剤において、前記プロピレングリコール/水の比が0.5〜1.1であり、かつBL型粘度計を使用したときの−20℃の粘度が回転数60rpmで100〜1200mPa・sであるタイヤパンクシール剤。」が開示されている(請求項1)。
また、特許文献2には、「天然ゴムラテックス、粘着付与剤、1,3−プロパンジオール及びノニオン性界面活性剤を含むタイヤのパンクシーリング剤。」が開示されている(請求項1)。
特開2013−40297号公報 特開2011−12158号公報
一方、パンク修理キットの小型化の要請などに伴い、タイヤパンクシール剤の液量を減らす(例えば、従来の2/3程度に減らす)ことが求められている。
本発明者が特許文献1や2に開示されるタイヤパンクシール剤について検討したところ、従来よりも少ない液量(従来の2/3程度の液量)で使用した場合に、シール性が必ずしも十分とは言えないことが明らかになった。
ここで、使用時の液量を減少させた場合であっても十分なシール性を得る方法として、例えばタイヤパンクシール剤に界面活性剤を加える方法が考えられる。これにより、使用時においてタイヤパンクシール剤が発泡するので、タイヤパンクシール剤の液量を減少できる。
しかしながら、タイヤパンクシール剤によって発生した泡が、すぐに破泡してしまうと、十分なシール性を確保できなくなる場合がある。
本発明は、上記実情を鑑みて、発生する泡の保持性に優れ、液量が少なくても優れたシール性を示すタイヤパンクシール剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、特定構造のポリエーテル変性シリコーンを配合することで、生じる泡の保持性に優れ、液量が少なくても優れたシール性を示すことを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1]
後述する一般式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーンと、グリコール類と、ゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョンと、界面活性剤と、を含有する、タイヤパンクシール剤。
[2]
上記ポリエーテル変性シリコーンの含有量が、上記ゴムラテックスの固形分と上記樹脂エマルジョンの固形分との合計100質量部に対して、1〜20質量部である、上記[1]に記載のタイヤパンクシール剤。
[3]
上記グリコール類が、後述する一般式(2)で表されるグリコールエーテルである、上記[1]または[2]に記載のタイヤパンクシール剤。
以下に示すように、本発明によれば、発生する泡の保持性に優れ、液量が少なくても優れたシール性を示すタイヤパンクシール剤を提供することができる。
以下に、本発明のタイヤパンクシール剤について説明する。
なお、本発明において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明において「AおよびBの含有量」とあるのは、AとBとを両方含有する場合には、AおよびBの含有量の合計を指し、AまたはBの一方を含有する場合には、含有する一方の成分の含有量を指す。
本発明のタイヤパンクシール剤は、後述する一般式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーンと、グリコール類と、ゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョンと、界面活性剤と、を含有する。
ここで、タイヤパンクシール剤を用いたタイヤパンク修理では、パンクしたタイヤにタイヤパンクシール剤を注入し、その状態で走行する。このとき、タイヤ中でタイヤパンクシール剤が撹拌され、結果、パンク孔に浸入したタイヤパンクシール剤中の固形分が析出し、パンク孔が塞がれる。
本発明者は、界面活性剤を含有するタイヤパンクシール剤を用いた場合、タイヤ中のタイヤパンクシール剤が攪拌された際にこれが発泡するために、液量を減らしてもシール性を確保できることを知見している。
しかしながら、発生した泡がすぐに破泡してしまうと、発泡によるシール性の向上が十分に発揮できないという問題が生じてしまう。
このような問題に鑑み、本発明者が鋭意検討した結果、一般式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーンを配合することで、タイヤパンクシール剤により生じる泡の保持性に優れ、優れたシール性を示すことを見出した。
以下、本発明のタイヤパンクシール剤が含有する各成分について説明する。
[ポリエーテル変性シリコーン]
本発明のタイヤパンクシール剤は、下記一般式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーン(以下、「特定のポリエーテル変性シリコーン」ともいう。)を含有する。
上記一般式(1)中、Rはアルキレン基を表す。アルキレン基は特に限定されず、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。
上記一般式(1)中、Rは、アルキル基を表す。アルキル基は特に限定されず、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。
上記一般式(1)中、nおよびmはそれぞれ独立に、5〜30の整数を表す。
複数のRは同一であっても異なっていてもよく、複数のRは同一であっても異なっていてもよい。
上記aおよびbはそれぞれ独立に、1〜10の整数を表す。
上記特定のポリエーテル変性シリコーンとしては、市販品を用いることができ、例えば、SZ−1919、SH 192、SH 190、SZ−580、SRX 280 A、SZ−584、SF 2904、SZ−5740M、SZ−1142、SZ−1959(以上全て、東レ・ダウコーニング株式会社製の商品名)等が挙げられる。
特定のポリエーテル変性シリコーンは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記特定のポリエーテル変性シリコーンの含有量は、上記ゴムラテックスの固形分と上記樹脂エマルジョンの固形分との合計100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましく、10〜20質量部であることがより好ましい。ポリエーテル変性シリコーンの含有量が1質量部以上であることで、泡の保持性およびシール性がより優れたものとなる。また、ポリエーテル変性シリコーンの含有量が20質量部以下であることで、タイヤパンクシール剤の製造時に凝固物が発生することを低減できる。
[ゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョン]
本発明のタイヤパンクシール剤は、ゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョンを含有する。なかでも、ゴムラテックスおよび樹脂エマルジョンを含有するのが好ましい。すなわち、ゴムラテックスと樹脂エマルジョンとを併用するのが好ましい。
以下、ゴムラテックスおよび樹脂エマルジョンについて説明する。
<ゴムラテックス>
上記ゴムラテックスは特に限定されず、従来公知のゴムラテックスを用いることができる。
ゴムラテックスの具体例としては、天然ゴムラテックス、クロロプレンラテックス、スチレンブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリルブタジエンゴムラテックス、スチレンブタジエンアクリルゴムラテックスなどが挙げられる。なかでも、天然ゴムラテックスが好ましい。
本発明のタイヤパンクシール剤では、ゴムラテックスを1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記天然ゴムラテックスは、特に限定されず、従来公知の天然ゴムラテックスを用いることができる。
天然ゴムラテックスの具体例としては、ヘベア・ブラジリエンシス樹をタッピングして採取されるもの、天然ゴムラテックスから蛋白質を除去した所謂「脱蛋白天然ゴムラテックス」などが挙げられる。
ゴムラテックス中の固形分の含有量は特に制限されないが、ゴムラテックス全体に対して40〜80質量%であることが好ましい。
<樹脂エマルジョン>
上記樹脂エマルジョンは、特に限定されず、従来公知の樹脂エマルジョンを用いることができる。なかでも、合成樹脂エマルジョンが好ましい。
上記合成樹脂エマルジョンの具体例としては、ウレタンエマルジョン、アクリルエマルジョン、ポリオレフィンエマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、エチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体エマルジョン、ポリ塩化ビニル系エマルジョンなどが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂エマルジョンは、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンまたはエチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体エマルジョンであるのが好ましく、エチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体エマルジョンであるのがより好ましい。
樹脂エマルジョン中の固形分の含有量は特に制限されないが、樹脂エマルジョン全体に対して30〜70質量%であることが好ましい。
本発明のタイヤパンクシール剤において、ゴムラテックスと樹脂エマルジョンとの合計の含有量は特に制限されないが、タイヤパンクシール剤全体に対して30〜80質量%であることが好ましい。
また、ゴムラテックスの固形分と樹脂エマルジョン固形分との合計の含有量は特に制限されないが、タイヤパンクシール剤全体に対して10〜50質量%であることが好ましい。
[グリコール類]
本発明のタイヤパンクシール剤は、グリコール類を含有する。グリコール類とは、グリコールおよびグリコールエーテルを含む概念である。
グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
グリコールエーテルとしては、例えば、下記一般式(2)で表されるグリコールエーテルが挙げられる。
グリコール類は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
グリコール類の中でも、泡の保持性およびシール性がより優れたものになるという観点から、グリコールエーテルを用いることが好ましい。
本発明のタイヤパンクシール剤は、上記グリコール類の中でも、シール性がより一層優れたものになるという観点から、下記一般式(2)で表されるグリコールエーテルを含有することが好ましい。
上記式(2)中、R11は、水素原子またはアルキル基を表す。なかでも水素原子であることが好ましい。アルキル基は特に限定されない。アルキル基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
上記式(2)中、R12は、炭素数1〜5のアルキル基を表す。アルキル基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
また、R12の炭素数は、タイヤパンクシール剤の初期泡立ち性と、泡の保持性(持続性)と、を高いレベルで両立できるという観点から、1であることが好ましい。
上記式(2)中、pは、1以上の整数を表す。なかでも、2以上の整数であることが好ましく、3以上の整数であることがより好ましい。
上記一般式(2)で表されるグリコールエーテルの具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、ポリエチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、ポリエチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、ポリエチレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。
本発明のタイヤパンクシール剤において、グリコール類の含有量は特に制限されないが、上記ゴムラテックスの固形分と上記樹脂エマルジョンの固形分との合計100質量部に対して、10〜500質量部であることが好ましく、50〜300質量部であることがより好ましく、70〜300質量部であることがさらに好ましく、100〜300質量部であることが特に好ましい。
[界面活性剤]
本発明のタイヤパンクシール剤に含有される界面活性剤は特に限定されず、従来公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤の具体例としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタン、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン−プロピレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーなどが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルエステルカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルファスルホ脂肪酸エステル塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルリン酸塩、モノアルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルケニルコハク酸塩などが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン酢酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩などが挙げられる。
両性イオン界面活性剤としては、例えば、ジメチルアルキルベタイン、アルキルアミドベタインなどが挙げられる。
界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種の界面活性剤であることが好ましく、アニオン性界面活性剤であることがより好ましく、硫酸エステル塩であることがさらに好ましい。
上記硫酸エステル塩は特に制限されないが、アルキル硫酸エステル塩またはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩であることが好ましく、下記式(3)または(4)で表される化合物であることがより好ましい。
上記式(3)および(4)中、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基を表し、Mは、1価のカチオンを表し、nは、1〜15の整数を表す。
上記式(3)および(4)中、RおよびRが示す炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基(ラウリル基)、ウンデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロプロピルメチル基、トリフルオロエチル基などが挙げられ、中でも、炭素数10〜20の長鎖アルキル基であるのが好ましい。アルキル基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
上記式(3)および(4)中、Mが示す1価のカチオンとしては、例えば、1価の金属カチオン(例えば、アルカリ金属のカチオン)、アンモニウムカチオンなどが挙げられ、なかでも、下記式(5)で表されるカチオンが好ましい。
上記式(5)中、R41〜R44は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基(例えば、炭素数1〜5のアルキル基)、または、ヒドロキシ基を有するアルキル基(例えば、−R−OH:ここで、Rはアルキレン基(好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基))を表す。R41〜R44の少なくとも1つはヒドロキシ基を有するアルキル基であるのが好ましい。
上記式(5)で表されるカチオンとしては、例えば、トリエタノールアンモニウムなどが挙げられる。
界面活性剤の含有量は、上記ゴムラテックスの固形分と上記樹脂エマルジョンの固形分との合計100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましく、1〜20質量部であることがより好ましく、3〜20質量部であることがさらに好ましい。
界面活性剤の含有量が1質量部以上であることで、タイヤパンクシール剤の泡立ちが向上して、シール性がより優れたものとなる傾向にある。また、界面活性剤の含有量が20質量部以下であることで、ゴムラテックスの安定性が低下して、機械安定性が向上することにより、シール性がより優れたものとなる傾向にある。
[任意成分]
本発明のタイヤパンクシール剤は、必要に応じて、上述した各成分以外の成分(任意成分)を含有してもよい。そのような任意成分としては、例えば、凍結防止剤、充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、可塑剤、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、分散剤、脱水剤、帯電防止剤などが挙げられる。
[タイヤパンクシール剤の製造方法]
本発明のタイヤパンクシール剤の製造方法は特に制限されず、例えば、上述した各成分を混合、攪拌する方法などが挙げられる。また、必要に応じて、混合や攪拌の後に濾過を行ってもよい。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<タイヤパンクシール剤の製造>
下記第1表に示される成分を同表に示される割合(質量部)で攪拌機を用いて混合し、タイヤパンクシール剤(実施例および比較例のタイヤパンクシール剤)を製造した。なお、第1表中、ゴムラテックスおよび樹脂エマルジョンについてカッコ内の数値は固形分の質量部を表す。
<初期発泡性>
上記のようにして得られたタイヤパンクシール剤を目盛付のプラスチックビーカーに入れ、ハンドミキサーにて攪拌した。攪拌後、プラスチックビーカーの目盛を読取り、発泡率を算出した。発泡率は、攪拌前のタイヤパンクシール剤の容量に対する、攪拌後に増加したタイヤパンクシール剤の容量の割合(%)をいう。具体的には、発泡前に100mlであったタイヤパンクシール剤が、攪拌による発泡で150mlの目盛を指した場合には、発泡率は50%である。
そして、以下の基準により初期発泡性を評価した。結果を第1表に示す。初期発泡性の観点から、Aであることが好ましい。
・A:発泡率が50%以上であった。
・B:発泡率が1%以上50%未満であった。
・C:発泡率が1%未満、あるいは発泡しなかった。
<泡保持性>
上記のようにして得られたタイヤパンクシール剤について、ロスマイルス法(JIS K3362に準拠)に準ずる方法で測定した。具体的には、50mlのタイヤパンクシール剤を入れた容器内に、900mmの高さから200mlの試料液を30秒間で落下させたときに生じる泡の高さを基準値(100%)とし、泡の高さが規定の割合(%)になるまでの時間を測定した。
そして、以下の基準により泡保持性を評価した。結果を第1表に示す。泡保持性の観点から、AまたはBであることが好ましく、Aであることがより好ましい。
・A:10分以上であった。
・B:6分以上10分未満であった。
・C:3分以上6分未満であった。
・D:3分未満、または、そもそも発泡しなかった。
<シール性>
得られたタイヤパンクシール剤について以下のとおりシール性を評価した。
タイヤのトレッドのショルダー溝部にパンク孔(直径4mm)を空けた。
次いで、パンク孔を空けたタイヤをドラム試験機に装着し、得られたタイヤパンクシール剤をタイヤのバルブ口から300ml注入し、タイヤ内圧が150kPaになるように空気を充填した。なお、上記300mlは従来の液量のおよそ2/3に当たる。
その後、荷重350kg、時速30kmの条件下で上記タイヤを1分間走行させて停止する間欠運転を、空気漏れが無くなるまで(シールされるまで)繰り返した。空気漏れの有無は、目視および石鹸水をパンク孔付近に吹き付けることで確認した。
そして、以下の基準によりシール性を評価した。結果を第1表に示す。シール性の観点から、AまたはBであることが好ましく、Aであることがより好ましい。
・A:間欠運転5サイクル以内にシールされた。
・B:間欠運転6〜10サイクルでシールされた。
・C:間欠運転11サイクル以上でシールされた。
・D:シールされなかった。
第1表に示される各成分は以下の通りである。
・ゴムラテックス:天然ゴムラテックス(Hytex HA、固形分:60質量%、フェルフェックス社製(野村貿易社取扱))
・樹脂エマルジョン:エチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体エマルジョン(スミカフレックス950HQ、固形分:50質量%、住化ケムテックス社製)
・PG:プロピレングリコール
・MDG:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
・SZ−1919:一般式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング社製
・SH 192:一般式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーン、東レ・ダウコーニング社製
・SH 200:ジメチルポリシロキサン、東レ・ダウコーニング社製
・界面活性剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル(商品名「エマルゲン123P」、花王社製)
第1表の実施例の評価結果の通り、特定のポリエーテル変性シリコーンを含有するタイヤパンクシール剤を用いることで、泡保持性に優れ、シール性に優れることが示された。
実施例2と実施例4との対比から、グリコール類としてグリコールエーテルを用いた実施例2は、泡保持性およびシール性により優れることが示された。
一方、特定のポリエーテル変性シリコーンを含有しない比較例1〜5は、泡保持性およびシール性が不十分であることが示された。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表されるポリエーテル変性シリコーンと、グリコール類と、ゴムラテックスおよび/または樹脂エマルジョンと、界面活性剤と、を含有する、タイヤパンクシール剤。
    (前記一般式(1)中、Rはアルキレン基を表す。Rは水素原子またはアルキル基を表す。nおよびmはそれぞれ独立に、5〜30の整数を表す。aおよびbはそれぞれ独立に、1〜10の整数を表す。複数のRは同一であっても異なっていてもよく、複数のRは同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記ポリエーテル変性シリコーンの含有量が、前記ゴムラテックスの固形分と前記樹脂エマルジョンの固形分との合計100質量部に対して、1〜20質量部である、請求項1に記載のタイヤパンクシール剤。
  3. 前記グリコール類が、下記一般式(2)で表されるグリコールエーテルである、請求項1または2に記載のタイヤパンクシール剤。
    (前記一般式(2)中、R11は、水素原子またはアルキル基を表す。R12は、炭素数1〜5のアルキル基を表す。pは、1以上の整数を表す。)
JP2015083513A 2015-04-02 2015-04-15 タイヤパンクシール剤 Active JP5958595B1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015083513A JP5958595B1 (ja) 2015-04-15 2015-04-15 タイヤパンクシール剤
KR1020177022408A KR101868362B1 (ko) 2015-04-02 2016-04-01 타이어 펑크 실제
CN201680013789.1A CN107406751B (zh) 2015-04-02 2016-04-01 轮胎刺穿密封剂
DE112016001538.0T DE112016001538T5 (de) 2015-04-02 2016-04-01 Reifenlochabdichtungsmittel
PCT/JP2016/060964 WO2016159370A1 (ja) 2015-04-02 2016-04-01 タイヤパンクシール剤
US15/563,440 US10414907B2 (en) 2015-04-02 2016-04-01 Tire puncture sealant

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015083513A JP5958595B1 (ja) 2015-04-15 2015-04-15 タイヤパンクシール剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5958595B1 true JP5958595B1 (ja) 2016-08-02
JP2016204421A JP2016204421A (ja) 2016-12-08

Family

ID=56550498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015083513A Active JP5958595B1 (ja) 2015-04-02 2015-04-15 タイヤパンクシール剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5958595B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7039971B2 (ja) * 2017-11-30 2022-03-23 住友ゴム工業株式会社 パンクシーリング剤

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6114277A (ja) * 1984-06-28 1986-01-22 ペンゾイル カンパニイ タイヤシーラー剤およびタイヤシール方法
WO2014157239A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 横浜ゴム株式会社 タイヤパンクシール材及びこれを用いるタイヤパンク修理キット
WO2015033949A1 (ja) * 2013-09-09 2015-03-12 横浜ゴム株式会社 タイヤパンクシール剤

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6114277A (ja) * 1984-06-28 1986-01-22 ペンゾイル カンパニイ タイヤシーラー剤およびタイヤシール方法
WO2014157239A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 横浜ゴム株式会社 タイヤパンクシール材及びこれを用いるタイヤパンク修理キット
WO2015033949A1 (ja) * 2013-09-09 2015-03-12 横浜ゴム株式会社 タイヤパンクシール剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016204421A (ja) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016159370A1 (ja) タイヤパンクシール剤
KR101721930B1 (ko) 타이어 펑크 실제
JP4752982B1 (ja) タイヤパンクシール材
JP2011026533A (ja) タイヤパンクシール材
CN106433679B (zh) 耐酸性盾构泡沫剂
JP5958595B1 (ja) タイヤパンクシール剤
JP5729436B2 (ja) タイヤパンクシール剤
JP6435808B2 (ja) タイヤパンクシール材
JP5773010B1 (ja) タイヤパンクシール剤
CN106630727B (zh) 抗碱性盾构泡沫剂
JP5812137B2 (ja) タイヤパンクシール剤
JP5099796B1 (ja) タイヤパンクシーリング剤
JP6210135B1 (ja) タイヤパンクシール剤及びタイヤパンク修理キット
KR101967143B1 (ko) 타이어 펑크 실제, 및, 타이어 펑크 수리 키트
JP2019189677A (ja) タイヤパンクシール剤
JP6299844B1 (ja) タイヤパンクシール材及びタイヤパンク修理キット
JP2013133432A (ja) タイヤパンクシール剤

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160524

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5958595

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350