JP5954819B2 - ペン型座標指示器 - Google Patents

ペン型座標指示器 Download PDF

Info

Publication number
JP5954819B2
JP5954819B2 JP2012124021A JP2012124021A JP5954819B2 JP 5954819 B2 JP5954819 B2 JP 5954819B2 JP 2012124021 A JP2012124021 A JP 2012124021A JP 2012124021 A JP2012124021 A JP 2012124021A JP 5954819 B2 JP5954819 B2 JP 5954819B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pen
coordinate indicator
main body
ferrite
type coordinate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012124021A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013250702A (ja
Inventor
敏秀 千頭
敏秀 千頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wacom Co Ltd
Original Assignee
Wacom Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wacom Co Ltd filed Critical Wacom Co Ltd
Priority to JP2012124021A priority Critical patent/JP5954819B2/ja
Priority to US13/895,154 priority patent/US9519358B2/en
Priority to CN201310211676.0A priority patent/CN103455175B/zh
Priority to KR1020130062890A priority patent/KR20130135171A/ko
Priority to EP13169947.2A priority patent/EP2669769B1/en
Priority to CN2013203132516U priority patent/CN203311353U/zh
Publication of JP2013250702A publication Critical patent/JP2013250702A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5954819B2 publication Critical patent/JP5954819B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/033Pointing devices displaced or positioned by the user, e.g. mice, trackballs, pens or joysticks; Accessories therefor
    • G06F3/0354Pointing devices displaced or positioned by the user, e.g. mice, trackballs, pens or joysticks; Accessories therefor with detection of 2D relative movements between the device, or an operating part thereof, and a plane or surface, e.g. 2D mice, trackballs, pens or pucks
    • G06F3/03545Pens or stylus
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/033Pointing devices displaced or positioned by the user, e.g. mice, trackballs, pens or joysticks; Accessories therefor

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Position Input By Displaying (AREA)
  • Pens And Brushes (AREA)

Description

この発明は、指示位置を検出する位置検出装置に対して、その検出すべき位置を指示すると共に、操作者の操作に応じた情報を供給するペン型座標指示器に関する。
近年、タブレット型PC(パーソナルコンピュータ)等の入力デバイスとして位置入力装置が用いられている。この位置入力装置は、例えば、ペン型に形成された座標指示器(ペン型座標指示器)と、このペン型座標指示器を用いて、ポインティング操作や文字及び図等の入力を行う入力面を有する位置検出装置から構成される。図21に従来のペン型座標指示器100と位置検出装置200の概略構成の一例を示す。
ペン型座標指示器100の回路構成は、図21の左上端部に示すように、第1のフェライト(フェライトチップ)102と、第2のフェライト(フェライトコア)104とを有する。そして、第2のフェライト104に巻回されたコイル105に対して、1以上の共振コンデンサ115が接続される。図21においては、コイル105に対して2つの共振コンデンサ115a、115bが接続されている場合を示している。
ペン型座標指示器100のより具体的な構成を図22に示す。図22は、ペン型座標指示器100の断面図であるが、説明を簡単にするため、コイル105が第2のフェライト104に巻回された状態を示している。図22に示すように、ペン型座標指示器100は、第1のフェライト102と、コイル105が巻回されている第2のフェライト104とを、O(オー)リング103を介して対向させた構成を有する。そして、芯体101に押圧力(筆圧)が加わることにより第1のフェライト102が第2のフェライト104に近づく構成となっている。
なお、Oリング103は、合成樹脂や合成ゴム等を用い、切断面が英文字「O(オー)」状(円形状)となるように形成したリング状の部材である。また、ペン型座標指示器100は、上述した部分の他、図22に示したように、基板ホルダー113、基板114、共振コンデンサ115、緩衝材としてのリング型フィルム117、緩衝部材118が、中空のケース111内に収納される。これらはキャップ112によりケース111内の位置が固定されている。なお、第2のフェライト104に巻回されたコイル105と共振コンデンサ115とが接続されることにより、共振回路116が構成される。
そして、ペン先を構成する芯体101が当接される第1のフェライト102が、芯体に加わる押圧力に応じて第2のフェライト104に接近すると、これに応じてコイル105のインダクタンスが変化する。これにより、共振回路116のコイル105から送信される電波の振動の周期(共振周波数)が変化する構成になっている。
一方、位置検出装置200は、図21に示すように、X軸方向ループコイル群211と、Y軸方向ループコイル群212とを積層させた位置検出コイル210を有する。各ループコイル群211,212は、例えば、それぞれ40本の矩形のループコイルからなっている。各ループコイル群211,212を構成する各ループコイルは、等間隔に並んで順次重なり合うように配置されている。これらX軸方向ループコイル群211及びY軸方向ループコイル群212は選択回路213に接続される。選択回路213は、2つのループコイル群211,212のうちの一のループコイルを順次選択する。
そして、発振器221は、周波数f0の交流信号を発生し、電流ドライバ222と同期検波器229に供給する。電流ドライバ222は、発振器221から供給された交流信号を電流に変換して切り替え接続回路223の送信側端子Tに供給する。切り替え接続回路223は、後述する処理制御部233からの制御により、選択回路213によって選択されたループコイルを、送信側端子Tと受信側端子Rとのいずれに接続するかを切り替える。
そして、選択回路213によって選択されたループコイルが、切り替え接続回路223の送信側端子Tに接続されたとする。この場合には、発振器221からの交流信号が、選択されている当該ループコイルに対して電流ドライバ222、送信側端子Tを通じて供給され、ペン型座標指示器100に対して送信される。
一方、選択回路213によって選択されたループコイルが、切り替え接続回路223の受信側端子Rに接続されたとする。この場合には、選択回路213により選択されたループコイルに発生する誘導電圧が、選択回路213及び切り替え接続回路223の受信側端子Rを介して受信アンプ224に供給される。受信アンプ224は、ループコイルから供給された誘導電圧を増幅し、検波器225及び同期検波器229に供給する。
検波器225は、ループコイルに発生した誘導電圧、すなわちペン型座標指示器100の共振回路からの受信信号を検波し、低域フィルタ226に供給する。低域フィルタ226は、前述した周波数f0より充分低い遮断周波数を有しており、検波器225の出力信号を直流信号に変換してサンプルホールド回路227に供給する。サンプルホールド回路227は、低域フィルタ226の出力信号の所定のタイミング、具体的には受信期間中の所定のタイミングにおける電圧値を保持し、A/D変換回路228に供給する。A/D変換回路228は、サンプルホールド回路227のアナログ出力をディジタル信号に変換し、処理制御部233に供給する。
一方、同期検波器229は、発振器221からの交流信号から直交する2つの信号(0°あるいは90°)を作り、受信アンプ224の出力信号に乗算することで、位相差を検出する。低域フィルタ230は、周波数f0より充分低い遮断周波数を有しており、同期検波器229の出力信号を直流信号に変換してサンプルホールド回路231に供給する。サンプルホールド回路231は、低域フィルタ230の出力信号の所定のタイミングにおける電圧値を保持し、A/D変換回路232に供給する。A/D変換回路232は、サンプルホールド回路231のアナログ出力をディジタル信号に変換し、処理制御部233に供給する。
処理制御部233は、位置検出装置200の各部を制御する。すなわち、処理制御部233は、選択回路213におけるループコイルの選択、切り替え接続回路223の切り替え、サンプルホールド回路227、231のタイミングを制御する。処理制御部233は、X軸方向ループコイル群211及びY軸方向ループコイル群212から一定の送信継続時間をもって電波を送信させる。
X軸方向ループコイル群211及びY軸方向ループコイル群212の各ループコイルには、ペン型座標指示器100から送信される電波によって誘導電圧が発生する。処理制御部233は、この各ループコイルに発生した誘導電圧の電圧値のレベルに基づいてペン型座標指示器100のX軸方向及びY軸方向の指示位置の座標値を算出する。また、処理制御部233は、0°及び90°の周期(位相)検波の結果から、所定の演算を行い位相値を算出し、更にその結果を用いて筆圧値を算出する。
このように、ペン型座標指示器100および位置検出装置200からなる従来の位置入力装置においては、ペン型座標指示器100による指示位置だけでなく、ペン型座標指示器100に加えられている押圧力、すなわち筆圧の検出もできるようになっている。なお、図21、図22を用いて説明した従来のペン型座標指示器100の詳細については、後に記す特許文献1に記載されている。
特開2002−244806号公報
ところで、図21、図22を用いて説明した従来の位置入力装置の位置検出装置200では、ペン型座標指示器100の共振回路からの電波の振動の周期(電波の位相)の変化が所定の閾値を超えた場合に、芯体101に筆圧が加えられていることを検知する。このように、所定の閾値を設けるのは、筆圧の誤検出を防止するためである。すなわち、上述の閾値を設けない場合には、ペン型座標指示器100を位置検出装置200に対して傾けただけでもコイル105のインダクタンスが変化する。この場合、ペン型座標指示器100の共振回路から送出される電波の振動の周期が変化してしまい筆圧の誤検出に繋がる可能性がある。そこで、検出マージンとしての閾値を設けることにより、いわゆる不感帯を設け、真に筆圧が加えられた場合を正確に検出することができるようにしている。
しかしながら、ペン型座標指示器100の構造はそのペン先部分だけを見ても、芯体101、第1のフェライト102、Oリング103、コイル105が巻回された第2のフェライト104が直列配置された構造を持つ。これらの各構成部材は、一度に数多く生産されるため、同じ構成部材であっても極僅かではあるが大きさに差が生じる場合があると考えられる。上述したように、ペン型座標指示器100は傾けただけでも筆圧の誤検出が発生するほどの繊細なものであり、当該構成部材に生じる大きさの差が筆圧の誤検出に繋がる可能性がある。
例えば、Oリング103の材質は上述したように合成樹脂や合成ゴムであり、その製造方法は多数の型が形成された型枠に合成樹脂や合成ゴムを注入して製造する方法が用いられるのが一般的である。この場合、例えば合成樹脂が合成ゴムの型枠への注入具合等により、同時に製造されたOリング103であっても、大きさに差が生じる場合があると考えられる。本来、Oリング103は、図22に示したように第1のフェライト102と第2のフェライト104とに接して設けられる。しかし、Oリング103の厚みが本来の厚みより若干薄くなったために、図23Aに示すように、ペン型座標指示器100の芯体101を地面方向に向けた状態でOリング103と第2のフェライト104との間に若干の間隔αが生じることが考えられる。
このようなペン型座標指示器100は、図23Bに示すように芯体101が上に向くようにしただけで(天空方向に向けただけで)、第1のフェライト102が第1のフェライト104に近づいてしまう。この場合、ペン型座標指示器100の共振回路から送信される電波の振動の周期が変化するので、筆圧の誤検出が発生する可能性がある。具体的には、スマートフォンと呼ばれる高機能携帯電話端末を仰向けに寝て使用する場合のように、芯体101を天空に向けてペン型座標指示器100を使用する場合に筆圧の誤検出を発生させる可能性がある。
この問題に対処するため、ペン型座標指示器100を天空向きにすることにより第1のフェライト102がOリング103を介して第2のフェライト104に近接した条件で、コンデンサ側の容量を調整して対処する方法がある。しかし、ペン型座標指示器100を天空向きにしてコンデンサ側の容量を調整することは、それ専用の治具を必要とし、また、天空向きの状態での調整作業は作業効率の大幅な低下を招き、生産数量の低下やコスト上昇といった問題を生じさせる可能性がある。
また、芯体101を天空方向に向けて調整したペン型座標指示器100の場合、芯体101を地面方向に向けて使用すると、第1のフェライトが第2のフェライトに対して離れるため本来使用する信号周波数に対して大きく固有共振周波数がずれる。このため、芯体101を地面方向に向けて使用する際には、芯体101を押圧しない条件下での信号レベルが低下して、図21に示した位置検出装置200においてペン型座標指示器100を検出できる高さ(読み取り可能高さ)が低下してしまうという懸念がある。このように、ペン型座標指示器100の芯体101近傍の構成部材の大きさの誤差、特にOリング103の大きさの誤差は、低コストで高品質のペン型座標指示器100の量産化を阻害する原因になりかねない。
また、図22に示した従来のペン型座標指示器100の場合には、もともと筆圧検出範囲がある程度限られた範囲になる。すなわち、図22に示した従来のペン型座標指示器100において、Oリング103を押しつぶすようにして第1のフェライト102を第2のフェライト104に近づけるには、大きな筆圧(荷重)をペン型座標指示器100の芯体101に加える必要がある。また、Oリング103を押しつぶす場合、Oリング103の変形には限界がある。このため、芯体101を通じてある一定以上の押圧力が掛かると、第1のフェライト102と第2のフェライト104とが当接してしまう。
この場合、第1のフェライト102と第2のフェライト104との間隔は狭くならず、押圧力に応じてペン型座標指示器100の共振回路からの電波の振動の周期を変化させることができなくなる。そして、上述したように、ペン型座標指示器100の共振回路からの電波の振動の周期の変化について所定の閾値を設ける必要があるために、押圧力(筆圧)を検出できる荷重の変化範囲は比較的に狭い範囲となる。
この問題に対する1つの解決方法として、芯体101を地面方向に向けた状態で、Oリング103と第2のフェライト104との間にある程度の間隔を設けることが考えられる。この場合、芯体101に対してごく軽い押圧力を加えるだけで、第1のフェライト102を第2のフェライト104に近づけることができる。このため、押圧検出のための閾値までの変化を迅速に生じさせることが可能となり、筆圧検出の変化範囲を広げることができる。また、この方法の場合、ペン型座標指示器100を構成する各部品に対して改良を行うことも無いので、比較的に簡単に実施することができる。
しかし、この方法を用いた改良型の従来のペン型座標指示器100の場合には、図23を用いて説明した場合と同様の問題が生じる。すなわち、この改良型の従来のペン型座標指示器100を芯体101が上に向くようにしただけで(天空方向に向けただけで)、第1のフェライト102が第2のフェライト104に近づいてしまう。このような状況で使用する場合、芯体101を天空に向けただけでペン型座標指示器100の共振回路からの電波の周波数が変化するので、芯体101が位置検出装置200の検出面に接していなくても筆圧が検出されてしまう可能性があるのである。
以上のことに鑑み、この発明は、上記の問題点を一掃し、押圧力(筆圧)の誤検出を防止すると共に、ペン先に加えられる押圧力の検出範囲を広げ、押圧力の変化をより適切に検出できるようにする位置入力装置のペン型座標指示器を実現することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明のペン型座標指示器は、
筐体の一端より突出してペン先を構成する芯体と、
前記芯体と一方の端面が接する柱状の第1の磁性体と、
一方の端面が前記第1の磁性体の他方の端面と対向するように設けられる柱状の第2の磁性体と、
前記第1、第2の磁性体の少なくとも一方に巻回されるコイルと、
前記コイルに接続されるコンデンサと、
前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との対向する端面間に介設される弾性体と
を備え、
前記芯体に対して使用者からの押圧力が加わることで前記弾性体が変形する場合であって、
前記弾性体は、本体部と、当該本体部に設けられる突部とからなり、前記突部は、前記押圧力に対する抗力が前記本体部よりも小さいものであり、
前記芯体に前記押圧力が加えられていない状態では、前記本体部と前記突部とが前記第1の磁性体と前記第2の磁性体とを離隔して係止し、
前記芯体に前記押圧力が加えられると、初めに前記突部が主に変形し、前記突部が変形した後においては主に前記本体部が変形し、押圧力に応じて前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との距離を変えることで押圧力を検出することを特徴とする。
請求項1に記載の発明のペン型座標指示器によれば、柱状の第1の磁性体の一方の端面と、柱状の第2の磁性体の一方の端面とが対向するようにされ、柱状の第1の磁性体の他方の端面はペン先を構成する芯体と当接するようにされる。また、第1、第2の磁性体の少なくとも一方にはコイルが巻回され、このコイルはコンデンサに接続されて共振回路を構成する。そして、第1の磁性体と第2の磁性体との対向する端面間に弾性体が介設される。当該弾性体は、本体部に対して突部を設けた構成を有し、押圧力に対する抗力が、本体部の抗力よりも突部の抗力が小さくなるようにされている。
そして、芯体に対して使用者からの押圧力が加えられていない状態では、本体部と突部とが第1の磁性体と第2の磁性体とを離隔して係止する。これにより、芯体が上に向くようにしたときの筆圧の誤検出を防止することができる。また、芯体に対して使用者からの押圧力が加えられると、まず、抗力の小さな突部が素早く変形し、その後、抗力の大きな本体部が押圧力に応じて変形する。この作用により、芯体に加えられる押圧力の検出範囲を拡大できる。
より一般的には、第1の磁性体と第2の磁性体とを離隔して係止するための弾性体は、同一の材質であり、一または複数の部分に分かれ、又は連続的に繋がっている構造を有し、各々の部分は押圧力に対する抗力が部分ごとに異なる構造を成しており、第1の磁性体と第2の磁性体との間に個々の部分が直列的に配置されることを特徴とする。押圧力に対する抗力が部分ごとに異なる構造としては、部分ごとに材質の密度が異なり、圧縮率が異なる場合が含まれる。例えば、スポンジ構造であり、スポンジを構成する材質の密度が異なる場合である。又は、バネ構造であり、部分によってコイルの径が異なる場合も考えられる。
この発明によれば、例えば、芯体が上に向くようにしたときの押圧力(筆圧)の誤検出を防止すると共に、ペン先に加えられる押圧力の検出範囲を広げ、押圧力の変化をより適切に検出できるようにする位置入力装置のペン型座標指示器が実現できる。
この発明のペン型座標指示器1を用いる電子機器2の一例を説明するための図である。 この発明のペン型座標指示器1の実施の形態を説明するための図である。 リング部11の具体的な形状を説明するための図である。 従来のペン型座標指示器の特性とこの実施の形態のペン型座標指示器1の特性とを説明するための位相−荷重特性図である。 リング部11の変形例1を説明するための図である。 リング部11の変形例2を説明するための図である。 リング部11の変形例3を説明するための図である。 リング部11の変形例4を説明するための図である。 リング部11の変形例5を説明するための図である。 リング部11の変形例6を説明するための図である。 リング部11の変形例7を説明するための図である。 リング部11の変形例8を説明するための図である。 リング部11の変形例9を説明するための図である。 リング部11の変形例10を説明するための図である。 リング部11の変形例11を説明するための図である。 突起部の形状のバリエーションを説明するための図である。 リング部11の変形例12を説明するための図である。 変形例12のリング部11Lのバリエーションを説明するための図である。 リング部11の代替部材11Xの一例を説明するための図である。 この発明が適用可能な構成が異なるペン型座標指示器1Xを説明するための図である。 従来のペン型座標指示器と位置検出装置を説明するための図である。 従来のペン型座標指示器の一例を説明するための図である。 改良型の従来のペン型座標指示器の一例を説明するための図である。
以下、図を参照しながら、この発明のペン型座標指示器の一実施の形態について具体的に説明する。
[ペン型座標指示器1の使用例]
図1は、この実施形態のペン型座標指示器1を用いる電子機器2の一例を示すものである。この例では、電子機器2は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置の表示画面2Dを備える高機能携帯電話端末であり、表示画面2Dの裏部に、電磁誘導方式の位置検出装置22を備えている。この位置検出装置22は、図23を用いて説明した従来の位置検出装置200と同様に構成されるものである。
そして、この例の電子機器2の筐体には、ペン型座標指示器1を収納する収納凹穴21を備えている。使用者は、必要に応じて、収納凹穴21に収納されているペン型座標指示器1を、電子機器2から取り出して、表示画面2Dで位置指示操作を行う。
そして、電子機器2において、表示画面2D上で、ペン型座標指示器1により位置指示操作がされたとする。この場合、表示画面2Dの裏部に設けられた位置検出装置22が、ペン型座標指示器1で操作された位置及び筆圧を検出し、電子機器2の位置検出装置22が備えるマイクロコンピュータが、表示画面2Dでの操作位置及び筆圧に応じた表示処理を施すことになる。
[ペン型座標指示器1の構成]
次に、この実施の形態のペン型座標指示器1の構成例について説明する。図2は、この実施の形態のペン型座標指示器1のペン先側の断面図であり、この実施の形態のペン型座標指示器1の要部を説明するための図である。図2において、ケース111(筐体)は、ボールペンやシャープペンシル等の一般的な筆記具を模して、より小型に形成された例えばABS樹脂等の合成樹脂製の筐体であり、各部材が収納可能なように中空となっている。また、ケース111は、図2に示すように少なくともその一方の端部が細くなるように形成され、その先端は開口部を有する。
そして、図2に示すように、この実施の形態のペン型座標指示器1は、ケース111の一端から突出する芯体101を備える。芯体101は図2に示すようにその断面がT字状になっており、芯体101の一部がペン型座標指示器1のケース111の一部と係合して必要以上にケース111から突出することがないようになっている。なお、芯体101Xは、操作面に当接して使用される場合の摩擦に対する耐性を考慮して、例えば、ポリアセタール樹脂(ジュラコン)等の合成樹脂製である。
また、図2に示すように、芯体101に一方の端面が接する円柱状の第1のフェライト(第1の磁性体)102を備える。そして、この第1のフェライト102の他方の端面に対して、一方の端面が対向する円柱状の第2のフェライト(第2の磁性体)104を備える。この第2のフェライト104の側面にはコイル105が巻回されている。なお、第2のフェライト104は、ケース111内の所定の位置に固定するようにされ、移動することがないようにされている。
また、第1のフェライトは、図2において断面で示したように、中心を同じくする大きな直径の円柱部分と小さな直径の円柱部分とからなっている。そして、図2に示すように、第1のフェライト102の直径の大きな円柱部分は芯体101に接し、直径の小さな円柱部分は第2のフェライト104側に位置するようになっている。また、図2に示すように、第1のフェライト102と第2のフェライト104とが対向する端面間には、合成樹脂や合成ゴムなどの弾性体により形成されたリング部11(弾性体)が設けられる。リング部11の穴部(貫通孔)には、第1のフェライト102の小さな直径の円柱部分が嵌合する。
そして、上述したように、芯体101は、ケース111から必要以上に突出することがないようにされているが、使用者により押圧力が加えられることにより、ケース111の長手方向に摺動可能にされている。したがって、芯体101に押圧力が加えられると、芯体101、第1のフェライト102、リング部11が第2のフェライト104側に押し付けられる。
リング部11は、上述したように合成樹脂や合成ゴムなどの弾性体で形成されているので、芯体101に加わる押圧力(筆圧)に応じて変形し、第1のフェライト102が押圧力に応じて第2のフェライト104側に近づく。これにより、第2のフェライト104に対する第1のフェライト102の位置に応じて、第2のフェライト104に巻回されたコイル105のインダクタンスが変化し、押圧力(筆圧)に応じた出力を得ることができる。
そして、詳しくは後述もするが、リング部11は、断面が「O(オー)」字状(円形状)となるように形成されたリング状の立体形状を有する本体部11aを有する。この本体部11aには、図2に示すように、本体部11aを第1のフェライト102から離隔する突起部(突部)11b1、11b2と、本体部11aを第2のフェライト104から離隔する突起部(突部)11c1、11c2とが設けられている。これら突起部11b1、11b2、11c1、11c2は、本体部11aと同じ材質のものである。この実施の形態において、本体部11aと突起部11b1、11b2及び突起部11c1、11c2からなるリング部11は、一体成型されたものである。
このように、この実施の形態のペン型座標指示器1は、図22、図23に示した従来のペン型座標指示器100が備えていたOリング103に替えて、本体部11aに対して、突起部11b1、11b2、11c1、11c2が設けられたリング部11を備える。そして、この実施の形態のペン型座標指示器1において、リング部11以外の各部分は、図22、図23を用いて説明した従来のペン型座標指示器100と同様に構成されている。
[リング部11の形状]
図3は、この実施の形態のペン型座標指示器1で用いられるリング部11の形状を説明するための図である。なお、図3Aに示したX−X´断面図は、図3Bに示したリング部11の上面図において、リング部11の中心Oを通る直線X−X´で示した位置でリング部11を切断した場合の断面を示している。また、図3Cに示した側面図は、図3Bの矢印により示した方向からリング部11を見た場合の側面を示している(他の図の側面図も同様)。
そして、図3Bの上面図に示すように、この実施の形態のリング部11は、リング状に形成された本体部11aに対して、2つの突起部11b1、11b2が設けられている。この実施の形態において突起部11b1、11b2は、本体部11a上であって、リング部11の中心を通る直線X−X´上に設けられている場合を示している。すなわち、2つの突起部11b1、11b2は、リング部11の中心Oを基準にして点対称となる本体部11a上の位置に設けられている。
そして、図3Aの断面図に示すように、本体部11aの断面は英文字の「O(オー)」字状(円形状)であり、突起部11b1、11b2の断面は略半円形である。すなわち、本体部11aは断面が円形状であり、全体がリング状となる立体形状のものである。また、突起部11b1、11b2は略半球状となる立体形状のものである。そして、図3Aの断面図に示したように、本体部11aを挟んで、突起部11b1、11b2の形成位置と反対側の本体部11a上には、突起部11c1、11c2が設けられている。突起部11c1、11c2は、突起部11b1、11b2と同様に、その断面が略半円形であり、略半球状となる立体形状のものである。
すなわち、図3Cの側面図に示すように、この実施の形態のリング部11は、本体部11aと、本体部11aを挟んで対応する本体部11a上の位置に設けられる突起部11b1、11b2及び突起部11c1、11c2とからなっている。そして、図2にも示したように、この実施の形態のペン型座標指示器1では、突起部11b1、11b2が第1のフェライト102側に位置し、突起部11c1、11c2が第2のフェライト104側に位置するように、リング部11が配置(装着)される。
したがって、芯体101に押圧力が加えられていない状態では、突起部11b1、11b2が本体部11aを第1のフェライト102から離隔して係止する機能を実現する。また、芯体101に押圧力が加えられていない状態では、突起部11c1、11c2が本体部11aを第2のフェライト104から離隔して係止する機能を実現する。これにより、リング部11の本体部11aの厚みに加えて、少なくとも、突起部11b1と突起部11c1(突起部11b2と突起部11c2)の高さの分、第1のフェライト102と第2のフェライト104との間隔を大きく取ることができる。
そして、この実施の形態のペン型座標指示器1の芯体101が天空方向に向けられた場合を考える。この場合、芯体に押圧力が加えられていない状態では、図2に示したように、本体部11aの厚みと、突起部11b1と突起部11c1と(突起部11b2と突起部11c2と)の高さ分の間隔を第1、第2のフェライト間に維持することができる。
このように、この実施の形態のペン型座標指示器1では、第1のフェライト102と第2のフェライト104との対向する端面間の距離を従来のペン型座標指示器よりも大きく取ることができる。そして、芯体101を天空方向に向け、芯体101に押圧力が加えられていない状態では、本体部11aと突起部11b1、11b2と突起部11c1、11c2との積層方向の高さ分以上、第1のフェライト102が第2のフェライト104に近づかない。したがって、芯体101を単に天空方向に向けただけでは、コイル105のインダクタンスが変化することは無いので、筆圧の誤検出が発生しない。
なお、突起部11b1、11b2と突起部11c1、11c2とは、ペン先を形成する芯体101が天空方向を向いた際に、第1のフェライト102が第2のフェライト104に接近しない程度の抗力しか発揮しなくてよい。このため、突起部11b1、11b2や突起部11c1、11c2は、図3に示したように、第1のフェライト102や第2のフェライト104と対向し、接触する部分の面積は比較的に小さい。
したがって、使用者が芯体101に対して押圧力(筆圧)をかけ始めた直後においては、本体部11aに設けられた突起部11b1、11b2や突起部11c1、11c2のみを押しつぶす。この際には、極わずかな押圧力しか必要なく、突起部11b1、11b2、突起部11c1、11c2が本体部11aに設けられていることにより、操作に違和感を与えることはない。そして、操作者(使用者)が芯体(ペン先)101を操作面に対して押し付けた際に操作者が感じる主な抗力は、リング部11の本体部11a全体が押され始めた際の抗力となる。
[ペン型座標指示器1の位相−荷重特性]
図4は、ペン型座標指示器の位相−荷重特性のグラフを示す図である。図4のグラフGは、この実施の形態のペン型座標指示器1についての位相−荷重特性を示している。また、図4のグラフJ1は、図22を用いて説明した従来のペン型座標指示器100の位相−荷重特性を示している。また、図4のグラフJ2は、芯体101を地面方向に向けた状態でOリング103と第2のフェライト104との間に所定の間隔を設けた改良型の従来のペン型座標指示器の位相−荷重特性を示している。
すなわち、図4のグラフJ2に示す特性の改良型の従来のペン型座標指示器は、第1のフェライト102と第2のフェライト104との間隔をある程度広げ、意図的に図23Aに示したペン型座標指示器100と同様の状態に形成したものである。そして、図4では、押圧力(筆圧)の検出を行う場合の位相(ペン型座標指示器1の共振回路からの電波の振幅の周期)の閾値を+20に設定した場合を示している。
従来のペン型座標指示器100の場合には、図22を用いて説明したように、第1のフェライト102と第2のフェライト104との間にはOリング103が存在している。このため、Oリング103を押しつぶすようにして第2のフェライト104に対して、第1のフェライト102を近づけるには、大きな押圧力(荷重)をペン型座標指示器100の芯体101に加える必要がある。また、Oリング103を押しつぶすのにも限界がある。
したがって、従来のペン型座標指示器100の場合には、押圧当初の荷重が比較的に軽い区間においては比較的に大きくコイル105のインダクタンスが変化し、図4のグラフJ1に示すように比較的に大きな位相変化が得られる。しかし、第1のフェライト102と第2のフェライト104とがぶつかると、間隔が狭められなくなり位相の変化は所定値を上限値として変化しなくなる。
上述もしたように、従来のペン型座標指示器100からの位相の変化については、押圧力を適切に検出するために所定の閾値を超えるまで検出しないようにしている。図4では位相の閾値が+20に設定されている場合であるので、図4のグラフJ1に示した特性を有する従来のペン型座標指示器100の場合には、図4において荷重区間k1で示した区間でしか押圧力(筆圧)の検出を行うことができない。
次に、芯体101を地面方向に向けた状態で、Oリング103と第2のフェライト104との間にある程度の間隔を設けた改良型の従来のペン型座標指示器の位相−荷重特性について考える。この改良型の従来のペン型座標指示器の場合には、上述もしたように、図23Aに示したペン型座標指示器100と同様に、Oリング103と第2のフェライト104との間にある程度の間隔が存在する。
このため、Oリング103が第1のフェライト102と第2のフェライト104との両方に接するまでは、芯体101に軽く押圧力を加えるだけで第1のフェライト102と第2のフェライト104とが急激に近づく。この場合、コイル105のインダクタンスが大きく変化し、図4のグラフJ2に示すように、押圧当初において大きな位相変化が得られ、軽い押圧力で迅速に所定の閾値(位相=+20)に到達する。
そして、Oリング103が第1のフェライト102と第2のフェライト104とに接触した後においては、Oリング103に加わる押圧力に応じてOリング103が変形し、第1のフェライト102と第2のフェライト104とが近づく。したがって、図4のグラフJ2に示すように、閾値を超えると位相変化もなだらかになる。このような特性を有する改良型の従来のペン型座標指示器の場合、押圧力(筆圧)の検出が可能な荷重範囲は、グラフJ1が示す位相−荷重特性を有する従来のペン型座標指示器100に比べ大きく広がっていることが分かる。
しかし、この改良型の従来のペン型座標指示器の場合には、芯体101を天空方向に向けただけで、第1のフェライト102が第2のフェライト104に近づいてしまい押圧力の誤検出を生じさる可能性がある。同様のことが、図23を用いて説明したように、Oリング103の厚みが目的とする厚みよりも若干薄く形成されてしまった場合にも発生する。
これら従来のペン型座標指示器100(図22〜図23)に対して、この実施の形態のペン型座標指示器1のリング部11は、本体部11aに突起部11b、11b2、突起部11c1、11c2を設けた構成になっている。このため、芯体101に押圧力が加えられていない状態では、例え芯体101が天空方向に向けられたとしても、本体部11aの厚みに突起部11b1と突起部11c1と(突起部11b2と突起部11c2と)の高さを加えた分の距離以上に近づくことはない。
そして、芯体101に押圧力が加えられると、まず、突起部11b1、11b2、突起部11c1、11c2が変形する。しかし、上述したように、突起部11b1、11b2、突起部11c1、11c2は、ペン先を形成する芯体101が天空方向を向いた際に、第1のフェライト102が第2のフェライト104に接近しない程度の僅かな抗力しか発揮しない。
このため、グラフJ2に示す特性となる従来の改良型ペン型座標指示器に比べれば、若干の押圧力が必要になるものの、実施の形態のペン型座標指示器1は芯体101に軽く押圧力を加えるだけで、突起部11b1、11b2、突起部11c1、11c2が変形する。この場合、リング部11の本体部11aの全体が押され始めるまで(本体部11aの抗力が支配的になるまで)は、第1のフェライト102と第2のフェライト104とは迅速に接近する。したがって、図4のグラフGに示すように、改良型の従来のペン型座標指示器に比べれば、閾値に到達するまでに必要となる荷重(押圧力)が若干大きくなる。しかし、押圧当初において大きな位相変化が得られ、軽い押圧力で迅速に所定の閾値(位相=+20)に到達する。
そして、突起部11b1、11b2、突起部11c1、11c2が変形し、本体部11aの全体に押圧力がかかるようになった後においては、本体部11aの抗力が支配的になる。したがって、本体部11aに加わる押圧力に応じて本体部11aが変形し、第1のフェライト102と第2のフェライト104とが近づく。このため、図4のグラフGに示すように、閾値を超えると位相変化もなだらかになる。そして、この実施の形態のペン型座標指示器1の押圧力(筆圧)の検出が可能な荷重範囲は、図4において荷重区間k2が示すように大きく広げることができる。従来のペン型座標指示器100の押圧力の検出可能な荷重範囲を示す荷重区間k1と比べれば、その差は明らかである。
[実施の形態のペン型座標指示器1の効果]
上述したように、この実施の形態のペン型座標指示器1は、本体部11aと突起部11b1、11b2、突起部11c1、11c2からなるリング部11の機能により、芯体101が天空方向に向けられても、押圧力(筆圧)の誤検出を生じさせることがない。また、芯体101にかかる押圧力(筆圧)の検出範囲を、従来のペン型座標指示器100に比べ大幅に拡大することができる。また、リング部11以外の構成部分に大きな変更を行う必要も無い。
さらに、図23を用いて説明したOリングの大きさに誤差が生じること等を考慮した、芯体101を天空方向に向けた状態でのコンデンサ容量の調整等の作業が必要ないため、調整のための多大な工数増加を抑制できる。これにより、ペン型座標指示器の生産数量を増大させ、製造コストの上昇を押さえることができる。また、従来のOリング103等の構成部材の大きさの誤差の発生により生じる可能性があった、ペン先を構成する芯体を押さない状況下での読み取り高さの低下を招くことも無い。もちろん、芯体101を天空方向に向けた状態でのコンデンサ容量の調整作業のための追加の治工具も必要ない。
また、従来のOリング103等の構成部材の大きさの誤差が大きいペン型座標指示器が不良となる歩留の低下を低減し、材料費の無駄を低減できる。
また、芯体に押圧力を加え始め際の抗力が小さく、良好な操作感触が得られるペン型座標指示器が実現できる。
すなわち、全体として、高性能、高品質のペン型座標指示器を、製造工程の増加かコストの増加を招くことなく、しかも大量生産することができるという従来にない顕著な効果を奏することができる。
[リング部11の変形例]
リング部11は、図2、図3を用いて説明した構成のものに限るものではない。リング部11は以下に説明するように種々の態様とすることができる。まず、図2、図3を用いて説明したように、リング状の本体部11aに対して、略半球状の立体形状を有する複数の突起部を設けるリング部11の変形例について具体的に説明する。以下に説明するリング部11の各変形例をペン型座標指示器1に用いた場合にも、上述したリング部11を用いた場合と同様の効果が得られる。
[リング部11の変形例1(片面に突起部2個)]
図5は、リング部11A(リング部11の変形例1)を説明するための図である。図5において、図5Aはリング部11Aの上面図であり、図5Bはリング部11Aを図5に示した矢印の方向から見た場合の側面図である。
図5に示すリング部11Aの本体部11aには、リング部11Aの中心Oを基準にして点対称となる位置に2つの突起部11b1、11b2が設けられる。但し、リング部11Aの場合、図5Bに示すように、突起部11b1、11b2は、本体部11aの第1のフェライト102と対向する側だけに、あるいは、本体部11aの第2のフェライト104と対向する側だけに設けられる。
そして、このリング部11Aが用いられたペン型座標指示器1の芯体101が天空方向に向けられた場合を考える。この場合、芯体101に押圧力が加えられていない状態で突起部11b1、11b2は、本体部11aを第1のフェライト102あるいは第2のフェライト104から突起部11b1、11b2の高さの分、離隔して係止する機能を実現する。
[リング部11の変形例2(本体部11aを挟んだ異なる位置に突起部2個)]
図6は、リング部11B(リング部11の変形例2)を説明するための図である。図6において、図6Aはリング部11Bの上面図であり、図6Bはリング部11Bの側面図である。図6に示すリング部11Bは、本体部11aに対して突起部11b1、11b2と突起部11c1、11c2とが、当該本体部11aを挟んで異なる位置(対応しない位置)に設けられる。
具体的には、図6Aの上面図を見ると分かるように、この変形例2のリング部11Bにおいて、実線で示した突起部11b1、11b2は、突起部11b1と突起部11b2との中心を結ぶ直線LY上であって、かつ、本体部11a上に設けられる。また、点線で示した突起部11c1、11c2は、突起部11b1と突起部11b2との中心を結ぶ直線LYに対して交差する直線LX上であって、かつ、突起部11b1、11b2が設けられている側とは反対側の本体部11a上に設けられる。また、リング部11Bにおいて、突起部11b1、11b2と、突起部11c1、11c2とは、リング部11Bの中心Oを基準にして点対称となる位置に設けられる。
したがって、図6Bの側面図を見ると分かるように、リング部11Bは、本体部11aを挟んで突起部11b1、11b2と突起部11c1、11c2とが設けられた構成を有する。そして、このリング部11Bが用いられたペン型座標指示器1の芯体101が天空方向に向けられた場合を考える。この場合、芯体101に押圧力が加えられていない状態では、突起部11b1、11b2と突起部11c1、11c2とは、本体部11aを、第1のフェライト102からも、また、第2のフェライト104からも離隔して係止する機能を実現する。
なお、図6において、直線LXと直線LYとは、ほぼ直交する状態を示しているが、これに限るものではない。直線LXと直線LYとのなす角の角度は種々の角度とすることができる。換言すれば、突起部11b1、11b2と突起部11c1、11c2とは、本体部11aを挟んで、重なり合わない種々の位置に設けることができる。
[リング部11の変形例3(本体部11aを挟んだ対応する位置に突起部3個)]
図7は、リング部11C(リング部11の変形例3)を説明するための図である。図7において、図7Aはリング部11Cの斜視図であり、図7Bはリング部11Cの上面図であり、図7Cはリング部11Cの側面図である。
図7Bの上面図に示すように、リング部11Cは、本体部11aに対して、3つの突起部11b1、11b2、11b3が設けられる。このリング部11Cにおいて突起部11b1、11b2、11b3は、例えば、本体部11a上において各突起部間の距離がほぼ同じになるような位置に設けられる。もちろん、正確に均等となる位置に設けられていなくてもよい。
そして、図7Aの斜視図に示すように、本体部11aを挟んで、突起部11b1、11b2、11b3の形成位置と反対側の本体部11a上には、突起部11c1、11c2、11c3が設けられる。すなわち、図7Cの側面図に示すように、リング部11Cは、本体部11aと、当該本体部11aを挟んで対応する本体部11a上の位置に設けられる突起部11b1、11b2、11b3及び突起部11c1、11c2、11c3とからなる。
[リング部11の変形例4(片面に突起部3個)]
図8は、リング部11D(リング部11の変形例4)を説明するための図である。図8において、図8Aはリング部11Dの上面図であり、図8Bはリング部11Dの側面図である。リング部11Dは、図8A、Bに示すように、突起部11b1、11b2、11b3が、本体部11aの第1のフェライト102と対向する側だけに、あるいは、本体部11aの第2のフェライト104と対向する側だけに設けられる。なお、この例において、3つの突起部11b1、11b2、11b3の本体部11a上の位置関係は、図7に示したリング部11Cの場合と同様である。
[リング部11の変形例5(本体部11aを挟んだ異なる位置に突起部3個)]
図9は、リング部11E(リング部11の変形例5)を説明するための図である。図9において、図9Aはリング部11Eの上面図であり、図9Bはリング部11Eの側面図である。リング部11Eは、本体部11aに対して突起部11b1、11b2、11b3と突起部11c1、11c2、11c3とが、本体部11aを挟んで異なる位置(対応しない位置)に設けられる。
具体的には、図9Aの上面図上で見れば、実線で示した突起部11b1、11b2、11b3は、点線で示した突起部11c1、11c2、11c3のそれぞれの間に設けられるという位置関係になる。逆にいえば、点線で示した突起部11c1、11c2、11c3は、実線で示した突起部11b1、11b2、11b3のそれぞれの間に設けられるという位置関係になる。
[リング部11の変形例6(本体部11aを挟んだ対応する位置に突起部4個)]
図10は、リング部11F(リング部11の変形例6)を説明するための図である。図10において、図10Aはリング部11Fの斜視図であり、図10Bはリング部11Fの上面図であり、図10Cは、リング部11Fの側面図である。
図10Bの上面図に示すように、この変形例6のリング部11Fは、本体部11aに対して、4つの突起部11b1、11b2、11b3、11b4が設けられている。このリング部11Fにおいて突起部11b1、11b2、11b3、11b4は、本体部11a上において各突起部間の距離がほぼ均等となる位置に設けられる。もちろん、正確に均等となる位置に設けられていなくてもよい。
そして、図10Aの斜視図に示すように、本体部11aを挟んで、突起部11b1、11b2、11b3、11b4の形成位置と反対側の本体部11a上には、突起部11c1、11c2、11c3、11c4が設けられる。すなわち、図10Cの側面図に示すように、リング部11Fは、本体部11aと、本体部11aを挟んだ対応する本体部11a上の位置に設けられる突起部11b1、11b2、11b3、11b4及び突起部11c1、11c2、11c3、11c4とからなる。
[リング部11の変形例7(片面に突起部4個)]
図11は、リング部11G(リング部11の変形例7)を説明するための図である。図11において、図11Aはリング部11Gの上面図であり、図11Bはリング部11Gの側面図である。リング部11Gは、図11A、Bに示すように、突起部11b1、11b2、11b3、11b4が、本体部11aの第1のフェライト102と対向する側だけに、あるいは、本体部11aの第2のフェライト104と対向する側だけに設けられる。なお、この例において、4つの突起部11b1、11b2、11b3、11b4の本体部11a上の位置関係は、図10に示したリング部11Fの場合と同様である。
[リング部11の変形例8(本体部11aを挟んだ異なる位置に突起部4個)]
図12は、リング部11H(リング部11の変形例8)を説明するための図である。図12において、図12Aはリング部11Hの上面図であり、図12Bはリング部11Hの側面図である。リング部11Hは、本体部11aに対して突起部11b1、11b2、11b3、11b4と突起部11c1、11c2、11c3、11c4とが、当該本体部11aを挟んで異なる位置(対応しない位置)に設けられる。具体的には、図12Aの上面図上で見れば、実線で示した突起部11b1、11b2、11b3、11b4は、点線で示した突起部11c1、11c2、11c3、11c4のそれぞれの間に設けられる。
[リング部11の変形例9(本体部11aを挟んだ対応する位置に突起部5個)]
図13は、リング部11I(リング部11の変形例9)を説明するための図である。図13において、図13Aはリング部11Iの上面図であり、図13Bはリング部11Iの側面図である。リング部11Iは、本体部11aに対して突起部11b1、11b2、11b3、11b4、11b5と突起部11c1、11c2、11c3、11c4、11c5とが、本体部11aを挟んで対応する位置に設けられている。なお、この変形例9において突起部11b1〜11b5と、突起部11c1〜11c5とは、本体部11a上において各突起部間の距離がほぼ均等となる位置に設けられる。もちろん、正確に均等となる位置に設けられていなくてもよい。
[リング部11の変形例10(片面に突起部5個)]
図14は、リング部11J(リング部11の変形例10)を説明するための図である。図14において、図14Aはリング部11Jの上面図であり、図14Bはリング部11Jの側面図である。リング部11Jは、図14A、Bに示すように、突起部11b1、11b2、11b3、11b4、11b5が、本体部11aの第1のフェライト102と対向する側だけに、あるいは、本体部11aの第2のフェライト104と対向する側だけに設けられる。なお、この例において、5つの突起部11b1〜11b5の本体部11a上の位置関係は、図13に示したリング部11Iの場合と同様である。
[リング部11の変形例11(本体部11aを挟んだ異なる位置に突起部5個)]
図15は、リング部11K(リング部11の変形例11)を説明するための図である。図15において、図15Aはリング部11Kの上面図であり、図15Bはリング部11Kの側面図である。リング部11Kは、本体部11aに対して突起部11b1、11b2、11b3、11b4、11b5と突起部11c1、11c2、11c3、11b4、11b5とが、本体部11aを挟んで異なる位置(対応しない位置)に設けられている。具体的には、図15Aの上面図上で見れば、実線で示した突起部11b1、11b2、11b3、11b4、11b5は、点線で示した突起部11c1、11c2、11c3、11c4、11c5のそれぞれの間に設けられる。
[変形例1〜変形例11のまとめ]
以下においては、特に区別して示す場合を除き、突起部11b1〜11b5を総称して突起部11bと記載し、突起部11c1〜11c5を総称して突起部11cと記載する。上述したように、本体部11aに対しては、複数の突起部11b、11cを設けて、リング部11の変形例を実現できる。
そして、上述した実施の形態とその変形例の説明から分かるように、リング部11とその変形例のリング部11A〜リング部11Kは3つのグループに分類できる。まず、リング部11(図3)、リング部11C(図7)、リング部11F(図10)、リング部11I(図13)は、本体部11aを挟んで本体部11aの対応する位置に突起部11bと突起部11cを設ける点で同じ技術的思想を有し、第1のグループを形成する。
また、リング部11A(図5)、リング部11D(図8)、リング部11G(図11)、リング部11J(図14)は、本体部11aの片側だけに突起部11bを設ける点で、同じ技術的思想を有し、第2のグループを形成する。また、リング部11B(図6)、リング部11E(図9)、リング部11H(図12)、リング部11K(図15)は、本体部11aを挟んで本体部11aの異なる位置に突起部11bと突起部11cを設ける点で同じ技術的思想を有し、第3のグループを形成する。
そして、第2のグループを形成するリング部11A(図5)、リング部11D(図8)、リング部11G(図11)、リング部11J(図14)は、各図に示したように本体部11aの片側にしか突起部11bを形成しない。このため、第1、第3のグループに属するリング部11等に比べて、ペン型座標指示器1に適用した場合、第1のフェライト102と第2のフェライト104の対向する端面間の距離を大きく取ることはできない。しかし、本体部11aの片側に設ける突起部11bの長さ・形状を調整することによって、第1のフェライト102と第2のフェライト104との少なくとも一方から、本体部11aを離隔して係止するという効果において、第1、第3のグループに属するリング部11等を用いた場合とほぼ同様の効果を得ることができる。
また、第1、第3のグループに属するリング部11等を用いた場合には、第1のフェライト102と第2のフェライト104との間隔を、より大きく取ることができ、押圧力(筆圧)の誤検出を精度よく防止できる。また、第1、第3のグループに属するリング部11等を用いた場合には、本体部11aを挟んで、突起部11bと突起部11cとが設けられた構成により、最初の押圧時に使用者が感じる押圧感をよりソフトなものとすることができる。
また、第1のグループに属するリング部11等と、第3のグループに属するリング部11B等では、ほぼ同等の特性を得ることができる。そして、第1のグループに属するリング部11等に比べ、第3のグループに属するリング部11B等では、第1のフェライト102と第2のフェライト104との間における安定感を得ることができる。
また、突起部11b、突起部11cの数が多くなれば、第1のフェライト102と第2のフェライト104との間におけるいわゆるがたつきを少なくすることができる。また、突起部11b、突起部11cの数により、位相−荷重特性を調整することが可能である。
また、上述した実施の形態及び変形例では、突起部11bや突起部11cの数が、2個〜5個の場合の具体例を説明したが、これに限るものではない。突起部11bや突起部11cの大きさを調整することにより、6個以上の突起部11bや突起部11cを設けるようにすることも可能である。また、突起部11bや突起部11cの高さを調整することにより、図4に示した位相−荷重特性を調整することも可能である。
また、突起部11b、11cを設ける位置も、上述した実施の形態のものに限るものではない。突起部11b、11cを本体部11a上のランダムな位置に設けるようにしてもよい。すなわち、突起部11b、11cを設ける位置は、種々の態様とすることができる。但し、突起部11b、11cは、偏ることなく設けるようにした方が好ましい。
[突起部11b、11cの形状の変形例等]
図2、図3を用いて説明したリング部11と、その変形例1〜変形例11における突起部11b、突起部11cは、図2、図3、図5〜図15を用いて説明したように、断面が略半円形となる略半球状の立体形状を有するものであった。しかし、これに限るものではない。突起部11bや突起部11cは種々の立体形状とすることができる。図16は、突起部11b、突起部11cの形状の他の例を説明するための図である。
すなわち、突起部11b、11cは、図16Aにも示すように、半球状や略半球状のものの他、図16Bに示す円錐形状、図16Cに示す四角錐形状、図16Dに示す三角錐形状、また、図16Eに示す四角柱形状とすることもできる。もちろん、これに限らず、突起部11b、11cの形状としては、多角錐形状や多角柱形状とすることもできる。
また、上述もしたように、突起部11bや突起部11cの大きさや高さも任意に選択可能である。しかし、実際には、種々の形状、大きさ、高さの突起部11b、11cを設けたリング部11を用いたペン型座標指示器を構成し、図4を用いて説明した荷重−位相特性を測定する。そして、目的とする特性が得られる形状、大きさ、高さの突起部11b、11cを設けたリング部11を形成するようにすればよい。
[リング部11の変形例12(本体部11aに円筒状の突条部を設ける例)]
図17は、リング部11L(リング部11の変形例12)を説明するための図である。図17において、図17Aはリング部11Lの斜視図であり、図17Bはリング部11Lの上面図であり、図17Cは、リング部11Lの側面図である。
このリング部11Lは、上述したリング部11、リング部11A〜リング部11Kに示したものとは異なり、例えば半球状等の立体形状を有する2以上の突起部11bや突起部11cを設けるものではない。図17Aに示すように、このリング部11Lは、本体部11aに対して、円筒状の突条部(突部)11d、11eを設けた構成を有する。
円筒状の突条部11dは、図17Bに示すように、本体部11aの例えば第1のフェライト102と対向し、当該突条部11dが存在しなければ第1のフェライト102と最初に接することになる部分に設けられる。同様に、円筒状の突条部11eは、この例の場合、本体部11aの例えば第2のフェライト104と対向し、当該突条部11eが存在しなければ第2のフェライト104と最初に接することになる部分に設けられる。すなわち、突条部11d、11eは、図17Cに示すように、本体部11aを挟んで本体部11a上の対応する位置に設けられる。
これにより、このリング部11Lの場合、突条部11d、11eが、上述したリング部11やリング部11A〜リング部11Kの突起部11b、突起部11cと同様の機能を実現する。そして、このリング部11Lの場合にも、図4を用いて説明した荷重−位相特性を有するペン型座標指示器1を構成する場合に用いることができる。
[変形例12のリング部11Lのバリエーション]
次に、図17を用いて説明した変形例12のリング部11Lのバリエーションについて説明する。図18は、図17Bの点線X−X´で示した位置でリング部11Lを切断した場合の断面図であり、本体部11aに対して設ける突条部11d、11eの形状のバリエーションを説明するための図である。
まず、図17を用いて説明し、また、図18A、C、Eに示すように、本体部11aを挟んで本体部11aの対応する位置に突条部11d、突条部11eを設ける態様とすることができる。また、図18B、D、Fに示すように、本体部11aに対して、突条部11dを、本体部11aの第1のフェライト102と対向する側だけに、あるいは、本体部11aの第2のフェライト104と対向する側だけに設ける態様とすることもできる。突条部の断面は、長方形(図18A、B)や半円形状(図18C、D)または、三角形(図18E、F)などの形状にすることができる。
なお、図17、図18に示したリング部11Lの場合、突条部11d、11eを設ける本体部11a位置は、第1のフェライト102や第2のフェライト104と対向する位置であれば、いずれの位置に設けてもよい。また、突条部11d、11eの高さや幅についても種々の変更が可能である。また、図17に示したように、突条部11d、11eは、リング条のものに限るものではない。所望の位置に切り欠きを設けたものでもよい。すなわち、本体部11a上に複数の突条部を設けた構成とすることもできる。
[リング部11の代替部材の例(弾性部材)]
上述した実施の形態、及びその変形例の説明において、第1のフェライト102と第2のフェライト104との間に設ける弾性体は、リング状の本体部11aに対して、突起部を設けた構成のものに限るものではない。
図19は、リング部11、リング部11A〜11Lの代替部材11Xの一例を説明するための図である。この例の代替部材11Xは、上述したリング部11等と同様に、合成樹脂や合成ゴムによって形成される。そして、図19に示すように、代替部材11Xは、円形平板状に形成されたベース部11aXの少なくとも一方の面に、この例の場合には4つの突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4を設けたものである。突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4は、図19に示したように、略半球状に形成されたものである。
そして、図19に示す代替部材11Xの場合、突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4が、上述したリング部11、リング部11A〜リング部11Kの突起部11b、突起部11cと同様の機能を実現する。つまり、代替部材11Xが搭載されたペン型座標指示器1の芯体101が天空方向を向いた場合を考える。この場合、突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4は、第1のフェライト102と第2のフェライト104とを所定の距離以上に接近しないように、離隔して係止する機能を実現する。そして、この場合の突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4は、第1のフェライト102が第2のフェライト104に所定距離以上接近しない程度の僅かな抗力しか発揮しない。
そして、当該ペン型座標指示器1の芯体101に軽く押圧力(筆圧)が加えられると、まず、突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4が変形する。この場合、代替部材11Xのベース部11aXの全体が押され始めるまで(ベース部11aXの抗力が支配的になるまで)は、第1のフェライト102と第2のフェライト104とは迅速に接近する。
この後、ベース部11aXの全体が押され始めると、ベース部11aXに加わる比較的に大きな押圧力(筆圧)に応じて変形するベース部11aXの変形の状態に応じて、第1のフェライト102が第2のフェライト104に近づく。これにより、第1のフェライト102と第2のフェライト104との距離に応じて、コイル105のインダクタンスが変化する。すなわち、芯体101に加えられた押圧力(筆圧)に応じた検出出力が得られる。
このように、この代替部材11Xを用いた場合にも、上述したリング部11やリング部11A〜リング部11Kと同様の機能を実現し、図4を用いて説明した荷重−位相特性を有するペン型座標指示器1を構成する場合に用いることができる。
なお、図19に示した代替部材11Xは、円形平板状のベース部11aXの一面に4つの突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4を設けたものとして説明したが、これに限るものではない。ベース部11aXの両面に突起部を設けた構成としてもよい。また、突起部の数も1以上の任意の数とすることができる。但し、コイル105のインダクタンスの変化を安定して得るためには、ベース部11aXの一方または両方の面に、3つ以上の突起部を設けることが望ましい。また、突起部を設ける位置も種々の位置とすることができる。
また、突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4等の形状も図16を用いて説明した場合と同様に、半球状や略半球状のものの他、円錐形状、四角錐形状、三角錐形状、四角柱形状とすることもできる。もちろん、これに限らず、突起部11b、11cの形状としては、多角錐形状や多角柱形状とすることもできる。また、突起部11bX1、11bX2、11bX3、11bX4等の大きさや高さも任意に選択可能である。
[ペン型座標指示器1の他の構成例]
図20は、上述した実施の形態のペン型座標指示器1とは異なる構成のペン型座標指示器1Xの一例を説明するための図である。図20においては、この例のペン型座標指示器1Xのケース311やホルダー317の手前側半分を切断して取り除き、その内部の構造の概略を示している。ケース311は、ボールペンやシャープペンシル等の一般的な筆記具を模して、より小型に形成された例えばABS樹脂等の合成樹脂製の筐体であり、以下に説明する各部材が収納可能なように中空となっている。また、ケース311は、図20に示すように少なくともその一方の端部が細くなるように形成され、その先端は開口部を有する。
ケース311の細くなるように形成された先端部には、ケース311の開口部から突出するようにペン先を構成する芯体101Xが配設される。ケース311の内部に位置する芯体101Xの基端部には、図20に示したようにケース311の開口部部分に係合する突起が設けられており、芯体101Xの全部がケース311から突出しない構造になっている。
そして、図20に示すように、芯体101Xの基端部の端面に対して、第1のフェライト(フェライトコア)102Xが端面を当接させて設けられる。この第1のフェライト102Xの側面には、図20に示すようにコイル105Xが細かく巻回されている。コイル105Xは、後述する基板318のコンデンサ(図示せず)に接続され、共振回路を構成している。また、第1のフェライト102Xの芯体101X側とは反対側の端面(基端部の端面)に対して、第2のフェライト(フェライトチップ)104Xが端面を対向させるようにして設けられる。
また、第1のフェライト102Xの基端部には外側に張り出す突起部が設けられており、これがホルダー317の突起部317bと係合する。これにより、第1のフェライト102Xのケース311内における芯体101X方向への移動が規制される。すなわち、第1のフェライト102Xは、ケース311内において、ペン型座標指示器1Xの長手方向には、所定の範囲で摺動可能にされる。
そして、図20に示すように、第1のフェライト102Xと第2のフェライト104Xとの間には、例えば、上述したリング部11やリング部11A〜11L、あるいは代替部材11Xが設けられことにより、図20に示したペン型座標指示器1Xの場合にも、この発明を適用することができる。
[その他]
なお、第1のフェライト102、102Xと第2のフェライト104、104Xは、円柱状の形状のものに限られない。多角柱状に形成されたものを用いるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、本体部11aと突起部11b、11c、11d、11eとは同じ材料によって一体成型されるものとして説明したが、これに限られるものではない。上述したリング部11、リング部11A〜11Kの形成方法は種々の方法を用いることができる。また、代替部材11Xについても同様である。
また、本体部11aと突起部11b、11c、11d、11eとを異なる材質で形成することもできる。同様に、代替部材11Xも、ベース部11aXと突起部11bX1、11bX2、…等を異なる材料で形成することも可能である。
また、本体部11aは、その断面が英文字「O(オー)」状(円形状)となるものに限られない。例えば、その断面が楕円形状となるものであってもよいし、四角形状となるものであってもよい。また、本体部11aについても、そのサイズについては、ペン型座標指示器に対して搭載可能な範囲で調整可能である。
また、第1のフェライト102と第2のフェライト104との対向する端面間に介設する弾性体は、上述した実施の形態のものに限るものではない。本体部(ベース部)で突起部や突条部を挟んだ構成の弾性体を介設することもできる。すなわち、第1のフェライト102と第2のフェライト104との対向するそれぞれの端面側に、合成樹脂や合成ゴムで形成した弾性体のリング状あるいは平板状の本体部(ベース部)を設ける。そして、第1のフェライト102と第2のフェライト104との対向するそれぞれの端面側に設けられる本体部(ベース部)間に、それらに接して合成樹脂や合成ゴムの突起部や突条部を設けた構成の弾性体を用いることも可能である。
1、1X…ペン型座標指示器、11、11A、11B、11C、11D、11E、11F、11G、11H、11I、11J、11K、11L…リング部、11a…本体部(Oリング部)、11aX…ベース部(本体部)、11b、11b1、11b2、11b3、11b4、11b5…突起部、11c、11c1、11c2、11c3、11c4、11c5…突起部、11d、11d1、11d2、11d3…突条部、11e、11e1、11e2、11e3…突条部、11X…代替部材、11bX1、11bX2、11bX3、11bX4…突起部、101、101X…芯体、102、102X…第1のフェライト、104、104X…第2のフェライト、105、105X…コイル、111、311…ケース、103…Oリング、317…ホルダー、317a…凹部、317b…突起部、318…基板、2…電子機器、2D…表示画面、21…収納凹穴、22…位置検出装置、100…ペン型座標指示器、200…位置検出装置

Claims (8)

  1. 筐体の一端より突出してペン先を構成する芯体と、
    前記芯体と一方の端面が接する柱状の第1の磁性体と、
    一方の端面が前記第1の磁性体の他方の端面と対向するように設けられる柱状の第2の磁性体と、
    前記第1、第2の磁性体の少なくとも一方に巻回されるコイルと、
    前記コイルに接続されるコンデンサと、
    前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との対向する端面間に介設される弾性体と
    を備え、
    前記芯体に対して使用者からの押圧力が加わることで前記弾性体が変形する場合であって、
    前記弾性体は、本体部と、当該本体部に設けられる突部とからなり、前記突部は、前記押圧力に対する抗力が前記本体部よりも小さいものであり、
    前記芯体に前記押圧力が加えられていない状態では、前記本体部と前記突部とが前記第1の磁性体と前記第2の磁性体とを離隔して係止し、
    前記芯体に前記押圧力が加えられると、初めに前記突部が主に変形し、前記突部が変形した後においては主に前記本体部が変形し、押圧力に応じて前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との距離を変えることで押圧力を検出することを特徴とするペン型座標指示器。
  2. 請求項1に記載のペン型座標指示器であって、
    前記突部は、前記本体部の前記第1の磁性体と対向する側と前記第2の磁性体と対向する側との少なくとも一方に設けられることを特徴とするペン型座標指示器。
  3. 請求項1に記載のペン型座標指示器であって、
    前記突部は、前記本体部を挟んで前記第1の磁性体と対向する側と前記第2の磁性体と対向する側の前記本体部上の位置に一対となるように設けられることを特徴するペン型座標指示器。
  4. 請求項1に記載のペン型座標指示器であって、
    前記突部は、前記本体部を挟んで前記第1の磁性体と対向する側と前記第2の磁性体と対向する側の前記本体部上の異なる位置に設けられることを特徴するペン型座標指示器。
  5. 請求項1に記載のペン型座標指示器であって、
    前記突部は、半円形状、円錐状、角錐状、角柱状のいずれかであることを特徴とするペン型座標指示器。
  6. 請求項1に記載のペン型座標指示器であって、
    前記突部は、前記本体部上に形成される突条部であることを特徴とするペン型座標指示器。
  7. 請求項1に記載のペン型座標指示器であって、
    前記本体部はリング状あるいは平板状に形成されることを特徴とするペン型座標指示器。
  8. 請求項1に記載のペン型座標指示器であって、
    前記弾性体の前記本体部と前記突部とは同一材料により形成されることを特徴とするペン型座標指示器。
JP2012124021A 2012-05-31 2012-05-31 ペン型座標指示器 Expired - Fee Related JP5954819B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012124021A JP5954819B2 (ja) 2012-05-31 2012-05-31 ペン型座標指示器
US13/895,154 US9519358B2 (en) 2012-05-31 2013-05-15 Pen-shaped coordinate indicator
CN201310211676.0A CN103455175B (zh) 2012-05-31 2013-05-31 笔型坐标指示器
KR1020130062890A KR20130135171A (ko) 2012-05-31 2013-05-31 펜형 좌표지시기
EP13169947.2A EP2669769B1 (en) 2012-05-31 2013-05-31 Pen-shaped coordinate indicator
CN2013203132516U CN203311353U (zh) 2012-05-31 2013-05-31 笔型坐标指示器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012124021A JP5954819B2 (ja) 2012-05-31 2012-05-31 ペン型座標指示器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013250702A JP2013250702A (ja) 2013-12-12
JP5954819B2 true JP5954819B2 (ja) 2016-07-20

Family

ID=48576776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012124021A Expired - Fee Related JP5954819B2 (ja) 2012-05-31 2012-05-31 ペン型座標指示器

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9519358B2 (ja)
EP (1) EP2669769B1 (ja)
JP (1) JP5954819B2 (ja)
KR (1) KR20130135171A (ja)
CN (2) CN203311353U (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5954819B2 (ja) * 2012-05-31 2016-07-20 株式会社ワコム ペン型座標指示器
CN109901729B (zh) * 2017-12-08 2022-02-22 深圳普赢创新科技股份有限公司 指标器
CN110825247B (zh) * 2018-08-07 2023-09-22 深圳普赢创新科技股份有限公司 压力感测位置指示装置
JP7249177B2 (ja) * 2019-03-19 2023-03-30 株式会社ワコム 入力装置
CN110260905A (zh) * 2019-05-29 2019-09-20 西安邮电大学 一种阵列检测光寻址电位传感器的恒相位差闭环测量方法
WO2024080053A1 (ja) * 2022-10-14 2024-04-18 株式会社ワコム 電子ペン

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW274599B (ja) * 1994-04-06 1996-04-21 Philips Electronics Nv
JP3914421B2 (ja) * 2000-12-13 2007-05-16 株式会社ワコム ペン型座標指示器
US6801192B2 (en) * 2000-12-13 2004-10-05 Wacom Company Ltd. Pen-shaped coordinate pointing device
US8184109B2 (en) * 2007-10-24 2012-05-22 Wacom Co., Ltd. Coordinate input device, position indicator and variable capacitor
EP2187289B1 (en) * 2008-11-17 2013-09-25 Wacom Co., Ltd. Coordinate input device, position indicator and variable capacitor
JP5534419B2 (ja) * 2010-03-09 2014-07-02 株式会社ワコム 位置指示器、可変容量コンデンサ及び入力装置
JP5954819B2 (ja) * 2012-05-31 2016-07-20 株式会社ワコム ペン型座標指示器

Also Published As

Publication number Publication date
KR20130135171A (ko) 2013-12-10
CN103455175B (zh) 2018-08-21
JP2013250702A (ja) 2013-12-12
CN203311353U (zh) 2013-11-27
EP2669769A3 (en) 2016-11-02
EP2669769B1 (en) 2018-05-23
US9519358B2 (en) 2016-12-13
US20130321353A1 (en) 2013-12-05
EP2669769A2 (en) 2013-12-04
CN103455175A (zh) 2013-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5954819B2 (ja) ペン型座標指示器
JP5886661B2 (ja) ペン型座標指示器
EP1215622A2 (en) Pen-shaped coordinate pointing device
US10180736B2 (en) Pen with inductor
US6937231B2 (en) Pen-shaped coordinate pointing device
JP5647715B1 (ja) 位置指示器
TW201220138A (en) to provide multi-axis positioning and input functions without requiring sensing antenna and circuit control module in order to generate X axis, Y axis and Z-axis positioning signals
US20180018028A1 (en) Mobile terminal comprising stylus pen and touch panel, and control method therefor
JP2008269244A (ja) 位置指示器及び座標入力装置
JP2015032167A (ja) 筆圧検出モジュール及び位置指示器
JP2002244806A (ja) ペン型座標指示器
US20160334894A1 (en) Position indicator and position detecting device
US20150049052A1 (en) Wireless Device With Touch-Based Stylus
US20240151600A1 (en) Pressure detection device with improved load and response accuracy
JP2006163798A (ja) 座標指示器、および、座標入力装置
US20170153722A1 (en) Capacitive stylus and operation system for the same
US20170153721A1 (en) Active stylus
JP6049045B2 (ja) 座標指示器、位置検出システム及び筆圧検出方法
EP3314379B1 (en) Input device and electronic apparatus for receiving signal from the input device
KR20160128042A (ko) 전자기 펜
JPH08314616A (ja) 位置指示器及びそれを用いた座標検出装置
JPH096520A (ja) 位置指示器及びそれを用いた座標検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160609

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5954819

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees