JP5954122B2 - 電源装置及び電源の制御方法 - Google Patents

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本発明は、電源装置及び電源の制御方法に関するものである。
パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器は、信号処理を行う内部回路に駆動電圧を供給するスイッチング電源回路(DC−DCコンバータ)を内蔵している。スイッチング電源回路は、例えばACアダプタやバッテリから供給される直流電圧を、内部回路の動作に適した駆動電圧に変換する。例えばスイッチング電源回路は、主スイッチをオン・オフ制御して直流入力電圧を昇圧・降圧して直流出力電圧を生成するとともに、負荷に供給する上記直流出力電圧を一定の目標電圧に保つようにフィードバック制御を行っている。
ところで、近年、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話等の携帯型電子機器の普及に伴って、上記スイッチング電源回路に対する小型化の要求が高まっている。そこで、このような要求に応えるべく、1つのインダクタ(コイル)で複数の出力を得ることができる単一インダクタ多出力型(Single Inductor Multiple Output:SIMO)DC−DCコンバータが提案されている。この種のDC−DCコンバータでは、複数の出力で単一のインダクタが共用されるため、出力数の増加に伴う部品点数の増加及び回路面積の増大を抑えることができる。
上記多出力型DC−DCコンバータでは、各出力(負荷)毎にスイッチング周期が予め割り当てられており、各スイッチング周期内で各負荷に必要な電力供給が行われている。例えば負荷が2つの場合には、2つの負荷に対して交互にスイッチング周期が割り当てられる。そして、各スイッチング周期では、対応する負荷の軽重に応じて、単一のインダクタへ入力電圧に応じた電流を流すための主スイッチをオンする時間(デューティ比)が調整されている。このため、このようなDC−DCコンバータを安定して動作させるためには、各スイッチング周期の終了時までにインダクタに流れるコイル電流をゼロにする必要がある。すなわち、上記DC−DCコンバータを安定して動作させるためには、各スイッチング周期においてコイル電流ILの変化が不連続となる電流不連続モード(Discontinuous Conduction Mode:DCM)で動作させる必要がある。これは、各スイッチング周期においてコイル電流ILが連続的に変化する電流連続モード(Continuous Conduction Mode:CCM)で動作させた場合には、インダクタに残されたエネルギーが次のスイッチング周期で他の負荷に放出され、出力電圧が不安定となってしまうためである。しかしながら、DC−DCコンバータをDCMで動作させた場合には、CCMで動作させた場合よりも効率が悪いという問題がある。
そこで、CCMで動作を可能とした単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータが提案されている(例えば、特許文献1〜3及び非特許文献1参照)。図16は、この種のDC−DCコンバータの一例を示している。図16に示したDC−DCコンバータ7は、入力電圧Viに基づいて、その入力電圧Viよりも低い2つの出力電圧Vo21,Vo22を生成する同期整流方式の降圧型DC−DCコンバータである。
図16に示すように、DC−DCコンバータ7は、入力電圧Viが供給されるメイン側のスイッチSW61と、同期側のスイッチSW62と、それらスイッチSW61,SW62間の接続点に接続されたインダクタ(コイル)L11とを有している。DC−DCコンバータ7は、コイルL11に共通に接続された出力側のスイッチSW63,SW64と、スイッチSW63,SW64にそれぞれ接続されたコンデンサC21,C22とを有している。また、DC−DCコンバータ7は、2つの出力電圧Vo21,Vo22を合算した電圧に応じた帰還電圧VFB21を生成する回路111と、帰還電圧VFB21と基準電圧Vr1との差電圧を増幅した誤差信号S11を生成する誤差増幅回路112とを有している。DC−DCコンバータ7は、誤差信号S11に基づいてメイン側のスイッチSW61及び同期側のスイッチSW62を相補的にオン・オフ制御するPWM(Pulse Width Modulation)制御回路113を有している。さらに、DC−DCコンバータ7は、誤差増幅回路115を含み、2つの出力電圧Vo21,Vo22の差電圧に応じた信号S12を生成する回路114と、上記信号S12に基づいて出力側のスイッチSW63,SW64を相補的にオン・オフ制御するPWM制御回路116とを有している。
このように、DC−DCコンバータ7では、入力側のスイッチSW61,SW62を2つの出力電圧Vo21,Vo22の合算値に基づいて制御し、出力側のスイッチSW63,SW64を2つの出力電圧Vo21,Vo22の差電圧に基づいて制御している。
米国特許第7538527号明細書 米国特許第7312538号明細書 米国特許出願公開第2008/0130331号明細書
D.Trevisan et al,:Digital Control of Single-Inductor Multiple-Output Step-Down DC-DC Converters in CCM,IEEE TRANSACTIONS ON INDUSTRAIL ELECTRONICS,VOL.55,NO.9,SEPTEMBER 2008,3476-3483.
しかしながら、上記DC−DCコンバータ7では、出力電圧Vo21,Vo22の電圧精度が悪いという問題がある。すなわち、出力電圧Vo21,Vo22は、2つのフィードバックループに存在する、全ての抵抗の相対ばらつき及び全ての誤差増幅回路112,115のオフセットばらつき等の影響を受ける。このため、2つの出力電圧Vo21,Vo22の電圧精度は悪い。
本発明の一観点によれば、コイルと、前記コイルの第1端子に接続され、前記コイルにエネルギーを蓄えるための第1スイッチ回路と、前記コイルの第2端子とN個(Nは3以上の自然数)の第1出力端子との間に設けられた第2スイッチ回路と、前記N個の第1出力端子にそれぞれ生成されるN個の出力電圧を合成した第1合成電圧に基づいて、前記第1合成電圧を第1目標値に近づけるように、前記第1スイッチ回路をオン・オフ制御する第1制御信号を生成する第1の制御部と、前記N個の出力電圧のうち1つの第1出力電圧を除いた残りの(N−1)個の第2出力電圧に基づいて、前記各第2出力電圧を対応する第2目標値に近づけるように、前記第1制御信号と同一の周期で前記第2スイッチ回路をオン・オフ制御する複数の第2制御信号を生成する第2の制御部と、を有し、前記第2スイッチ回路は、前記コイルの第2端子とN個の第1出力端子との間に縦続に接続されるとともに、前記複数の第2制御信号の信号レベルの組み合わせに応じて、前記N個の第1出力端子のいずれか1つの第1出力端子を選択的に前記コイルの第2端子に接続する(N−1)個の第3スイッチ回路を有し、前記各第3スイッチ回路は2つのスイッチ素子を有し、前記(N−1)個の第3スイッチ回路のうち1段目の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子は前記コイルの第2端子に共通に接続され、前記(N−1)個の第3スイッチ回路のうち2段目以降の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子は前段の前記第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子の一方のスイッチ素子の出力端子に共通に接続されている。
本発明の一観点によれば、CCM領域で安定して動作させつつも、出力電圧の電圧精度を向上することができるという効果を奏する。
第1実施形態のDC−DCコンバータを示すブロック回路図。 PWM制御回路の内部構成例を示すブロック回路図。 (a)、(b)は、第1実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す説明図。 (a)〜(c)は、第1実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す説明図。 第1実施形態のDC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャート。 第1実施形態のDC−DCコンバータの適用例を示すブロック回路図。 汎用の制御回路の内部構成例を示す回路図。 従来のDC−DCコンバータを示すブロック回路図。 変形例のDC−DCコンバータを示すブロック回路図。 変形例のDC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャート。 第2実施形態のDC−DCコンバータを示すブロック回路図。 第2実施形態のDC−DCコンバータの動作を示すタイミングチャート。 (a)〜(c)は、第2実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す説明図。 (a)、(b)は、第2実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す説明図。 第2実施形態のDC−DCコンバータの適用例を示すブロック回路図。 従来のDC−DCコンバータを示すブロック回路図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態を図1〜図5に従って説明する。
図1に示すように、DC−DCコンバータ1は、1つのインダクタ(コイル)LでN個(ここでは、4つ)の出力電圧Vo1,Vo2,Vo3,Vo4を生成する単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータである。また、DC−DCコンバータ1は、入力端子Piに供給される入力電圧Vinに基づいて、その入力電圧Vinよりも低い4つの出力電圧Vo1〜Vo4を生成する同期整流方式の降圧型DC−DCコンバータである。出力電圧Vo1は、出力端子Po1に接続される負荷2に供給され、出力電圧Vo2は、出力端子Po2に接続される負荷3に供給される。また、出力電圧Vo3は、出力端子Po3に接続される負荷4に供給され、出力電圧Vo4は、出力端子Po4に接続される負荷5に供給される。ここで、負荷2,3,4,5の例としては、携帯型電子機器(パーソナルコンピュータ、携帯電話、ゲーム機器、デジタルカメラ等)及びその他の電子機器の内部回路や、ノート型のパーソナルコンピュータに内蔵されているリチウム電池等の充電池などが挙げられる。
DC−DCコンバータ1は、コンバータ部10と、出力側のスイッチ回路20と、コンデンサC1,C2,C3,C4と、第1制御部30と、スイッチ回路20をオン・オフ制御する第2制御部40及び第3制御部50及び第4制御部60と、発振器70とを有している。
コンバータ部10では、入力電圧Vinの供給される入力端子Piと、入力電圧Vinよりも低い電位の電源線(ここでは、グランド)との間に、スイッチSW11とスイッチSW12とが直列に接続されている。これらスイッチSW11,SW12は、例えばNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチSW11の第1端子は入力端子Piに接続され、スイッチSW11の第2端子はスイッチSW12の第1端子に接続されている。そのスイッチSW12の第2端子は、グランドに接続されている。
また、スイッチSW11の制御端子には、第1制御部30から制御信号VH1が供給され、スイッチSW12の制御端子には、第1制御部30から制御信号VL1が供給される。これら入力側のスイッチSW11,SW12は、制御信号VH1,VL1に応答して相補的にオン・オフする。
両スイッチSW11,SW12間の接続点は、コイルLの第1端子LXに接続されている。このコイルLの第2端子LYには、スイッチ回路20が接続されている。
スイッチ回路20は、コイルLの第2端子LYと出力端子Po1〜Po4との間に縦続に接続された(N−1)個(ここでは、3個)のスイッチ回路21,22,23を有している。
スイッチ回路21は、コイルLの第2端子LYに共通に接続されたスイッチSW21及びスイッチSW22を有している。これらスイッチSW21,SW22は、例えばNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチSW21の第1端子はコイルLの第2端子LYに接続され、スイッチSW21の第2端子(出力端子)はコンデンサC1の第1端子及び出力端子Po1に接続されている。このコンデンサC1の第2端子はグランドに接続されている。そして、出力端子Po1からコンデンサC1の両端電圧である出力電圧Vo1が負荷2に供給される。なお、コンデンサC1は、出力電圧Vo1を平滑化する平滑化回路に含まれる。一方、スイッチSW22の第1端子はコイルLの第2端子LYに接続され、スイッチSW22の第2端子(出力端子)はスイッチ回路22に接続されている。
また、スイッチSW21の制御端子には、第2制御部40から制御信号VH2が供給され、スイッチSW22の制御端子には、第2制御部40から制御信号VL2が供給される。これらスイッチSW21,SW22は、制御信号VH2,VL2に応答して相補的にオン・オフする。
スイッチ回路22は、スイッチSW22の第2端子に共通に接続されたスイッチSW31及びスイッチSW32を有している。スイッチSW31,SW32は、スイッチSW22と直列に接続されている。これらスイッチSW31,SW32は、例えばNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチSW31の第1端子はスイッチSW22の第2端子に接続され、スイッチSW31の第2端子(出力端子)はコンデンサC2の第1端子及び出力端子Po2に接続されている。すなわち、出力端子Po2には、直列(縦続)に接続されたスイッチSW31及びスイッチSW22を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。上記コンデンサC2の第2端子はグランドに接続されている。そして、出力端子Po2からコンデンサC2の両端電圧である出力電圧Vo2が負荷3に供給される。なお、コンデンサC2は、出力電圧Vo2を平滑化する平滑化回路に含まれる。一方、スイッチSW32の第1端子はスイッチSW22の第2端子に接続され、スイッチSW32の第2端子(出力端子)はスイッチ回路23に接続されている。
また、スイッチSW31の制御端子には、第3制御部50から制御信号VH3が供給され、スイッチSW32の制御端子には、第3制御部50から制御信号VL3が供給される。これらスイッチSW31,SW32は、制御信号VH3,VL3に応答して相補的にオン・オフする。
スイッチ回路23は、スイッチSW32の第2端子に共通に接続されたスイッチSW41及びスイッチSW42を有している。スイッチSW41,SW42は、スイッチSW32と直列に接続されている。これらスイッチSW41,SW42は、例えばNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチSW41の第1端子はスイッチSW32の第2端子に接続され、スイッチSW41の第2端子(出力端子)はコンデンサC3の第1端子及び出力端子Po3に接続されている。すなわち、出力端子Po3には、直列(縦続)に接続されたスイッチSW41、スイッチSW32及びスイッチSW22を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。上記コンデンサC3の第2端子はグランドに接続されている。そして、出力端子Po3からコンデンサC3の両端電圧である出力電圧Vo3が負荷4に供給される。なお、コンデンサC3は、出力電圧Vo3を平滑化する平滑化回路に含まれる。
一方、スイッチSW42の第1端子はスイッチSW32の第2端子に接続され、スイッチSW42の第2端子(出力端子)はコンデンサC4の第1端子及び出力端子Po4に接続されている。すなわち、出力端子Po4には、直列(縦続)に接続されたスイッチSW42、スイッチSW32及びスイッチSW22を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。上記コンデンサC4の第2端子はグランドに接続されている。そして、出力端子Po4からコンデンサC4の両端電圧である出力電圧Vo4が負荷5に供給される。なお、コンデンサC4は、出力電圧Vo4を平滑化する平滑化回路に含まれる。
また、スイッチSW41の制御端子には、第4制御部60から制御信号VH4が供給され、スイッチSW42の制御端子には、第4制御部60から制御信号VL4が供給される。これらスイッチSW41,SW42は、制御信号VH4,VL4に応答して相補的にオン・オフする。
第1制御部30には、4つの出力端子Po1〜Po4が全て接続されており、4つの出力電圧Vo1〜Vo4が全てフィードバックされる。この第1制御部30は、出力電圧Vo1と出力電圧Vo2と出力電圧Vo3と出力電圧Vo4とを合成した結果(合成電圧Vout1)に基づいて、その合成電圧Vout1を目標電圧(第1目標値)に近づけるように、スイッチSW11,SW12をオン・オフ制御する。換言すると、第1制御部30は、合成電圧Vout1に基づいて、負荷2,3,4,5に所望の電力が供給されるように、スイッチSW11のオン時間を調整する。具体的には、第1制御部30は、周波数(周期)が一定で、負荷2,3,4,5へ供給する電力に応じてパルス幅が変動する制御信号VH1,VL1をスイッチSW11,SW12に供給する。
第1制御部30は、第1帰還電圧生成回路31と、誤差増幅回路32と、PWM制御回路33とを有している。
第1帰還電圧生成回路31は、出力電圧Vo1と出力電圧Vo2と出力電圧Vo3と出力電圧Vo4との4つ全ての出力電圧を足し合わせた合成電圧Vout1に応じた第1帰還電圧VFB1を生成する。この第1帰還電圧生成回路31は、出力端子Po1,Po2,Po3,Po4にそれぞれ接続された抵抗R1,R2,R3,R4と、それら抵抗R1,R2,R3,R4と共通に接続された抵抗R5とを有している。具体的には、出力端子Po1が抵抗R1の第1端子に接続され、その抵抗R1の第2端子が抵抗R5の第1端子に接続されている。出力端子Po2が抵抗R2の第1端子に接続され、その抵抗R2の第2端子が抵抗R5の第1端子に接続されている。出力端子Po3が抵抗R3の第1端子に接続され、その抵抗R3の第2端子が抵抗R5の第1端子に接続されている。出力端子Po4が抵抗R4の第1端子に接続され、その抵抗R4の第2端子が抵抗R5の第1端子に接続されている。また、抵抗R5の第2端子はグランドに接続されている。そして、これら抵抗R1,R2,R3,R4と抵抗R5との間のノードN1が誤差増幅回路32の反転入力端子に接続されている。
このような第1帰還電圧生成回路31において、抵抗R1,R5は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo1を分圧した分圧電圧を生成し、抵抗R2,R5は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo2を分圧した分圧電圧を生成する。また、抵抗R3,R5は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo3を分圧した分圧電圧を生成し、抵抗R4,R5は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo4を分圧した分圧電圧を生成する。そして、ノードN1には、出力電圧Vo1の分圧電圧と出力電圧Vo2の分圧電圧と出力電圧Vo3の分圧電圧と出力電圧Vo4の分圧電圧とを加算した第1帰還電圧VFB1が生成されることになる。ここで、上記出力電圧Vo1の分圧電圧の値は、抵抗R1,R5の抵抗値の比と、出力電圧Vo1とグランドとの電位差に対応し、上記出力電圧Vo2の分圧電圧の値は、抵抗R2,R5の抵抗値の比と、出力電圧Vo2とグランドとの電位差に対応する。また、上記出力電圧Vo3の分圧電圧の値は、抵抗R3,R5の抵抗値の比と、出力電圧Vo3とグランドとの電位差に対応し、上記出力電圧Vo4の分圧電圧の値は、抵抗R4,R5の抵抗値の比と、出力電圧Vo4とグランドとの電位差に対応する。このため、第1帰還電圧生成回路31(抵抗R1〜R5)は、出力電圧Vo1と出力電圧Vo2と出力電圧Vo3と出力電圧Vo4とを足し合わせた合成電圧Vout1に比例した第1帰還電圧VFB1を生成することになる。そして、この第1帰還電圧VFB1が誤差増幅回路32の反転入力端子に供給される。
誤差増幅回路32の非反転入力端子には、基準電源E1にて生成される基準電圧Vrが供給される。ここで、基準電圧Vrは、上記合成電圧Vout1が目標電圧(規格値)に達したときに、上記第1帰還電圧VFB1と一致する電圧である。
誤差増幅回路32は、第1帰還電圧VFB1と基準電圧Vrとを比較し、両電圧の差電圧を増幅した誤差信号S1をPWM制御回路33に出力する。
PWM制御回路33には、発振器70から所定の周期T(図5参照)を有する周期信号CKが供給される。この周期信号CKは、例えば鋸歯状波信号(基準値から所定の立ち上がり特性で上昇し、リセットにより基準値に急速低下する鋸歯状波形の信号)である。PWM制御回路33は、誤差信号S1と周期信号CKとの比較結果に応じて、スイッチSW11,SW12を相補的にオン・オフ制御する制御信号VH1,VL1を生成する。例えば、PWM制御回路33は、誤差信号S1よりも周期信号CKが低い場合に、Hレベルの制御信号VH1及びLレベルの制御信号VL1を生成し、誤差信号S1よりも周期信号CKが高い場合に、Lレベルの制御信号VH1及びHレベルの制御信号VL1を生成する。なお、スイッチSW11は、Hレベルの制御信号VH1に応答してオンし、Lレベルの制御信号VH1に応答してオフする。また、スイッチSW12は、Hレベルの制御信号VL1に応答してオンし、Lレベルの制御信号VL1に応答してオフする。
次に、PWM制御回路33の内部構成の一例を説明する。
図2に示すように、PWM制御回路33は、PWM比較回路34と、貫通防止回路(Anti shoot through:AST)35と、ドライバ回路36,37とを有している。
PWM比較回路34の非反転入力端子には、誤差増幅回路32から誤差信号S1が供給される。PWM比較回路34の反転入力端子には、発振器70から周期信号CKが供給される。
PWM比較回路34は、誤差信号S1と周期信号CKとを比較する。そして、PWM比較回路34は、誤差信号S1よりも周期信号CKのレベルが高くなるときにはLレベルのPWM信号SG1を生成し、誤差信号S1よりも周期信号CKのレベルが低くなるときにはHレベルのPWM信号SG1を生成する。このPWM信号SG1は、上記周期Tと同一の周期を有する。このPWM信号SG1は、AST35に供給される。
AST35は、PWM信号SG1に基づいて、コンバータ部10のスイッチSW11,SW12を相補的にオン・オフするように、且つ両スイッチSW11,SW12が同時にオンしないように、制御信号SH1,SL1を生成する。例えば、AST35は、LレベルのPWM信号SG1に基づいて、Lレベルの制御信号SH1及びHレベルの制御信号SL1を生成する。また、AST35は、HレベルのPWM信号SG1に基づいて、Hレベルの制御信号SH1及びLレベルの制御信号SL1を生成する。
ドライバ回路36には、AST35から制御信号SH1が供給される。ドライバ回路36は、制御信号SH1に対応する信号レベルの上記制御信号VH1をスイッチSW11(図1参照)の制御端子に供給する。例えば、ドライバ回路36は、Hレベルの制御信号SH1に応答してHレベルの制御信号VH1をスイッチSW11に出力する一方、Lレベルの制御信号SH1に応答してLレベルの制御信号VH1をスイッチSW11に出力する。
ドライバ回路37には、AST35から制御信号SL1が供給される。ドライバ回路37は、制御信号SL1に対応する信号レベルの上記制御信号VL1をスイッチSW12(図1参照)の制御端子に供給する。例えば、ドライバ回路37は、Hレベルの制御信号SL1に応答してHレベルの制御信号VL1をスイッチSW12に出力する一方、Lレベルの制御信号SL1に応答してLレベルの制御信号VL1をスイッチSW12に出力する。
なお、これら制御信号VH1,VL1は、PWM信号SG1と同様に、上記周期Tと同一の周期を有する。
このような図1及び図2に示した第1制御部30では、合成電圧Vout1に応じた第1帰還電圧VFB1が基準電圧Vrに近づくように、スイッチSW11,SW12を相補的にオン・オフ制御する制御信号VH1,VL1が生成される。これにより、出力電圧Vo1,Vo2,Vo3,Vo4の合成電圧Vout1が基準電圧Vr及び抵抗R1〜R5の抵抗値に基づく目標電圧に近づくように制御される。
図1に示すように、第2制御部40には、4つの出力端子Po1〜Po4のうち出力端子Po1を除いた3つの出力端子Po2〜Po4が接続されており、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうち1つの出力電圧Vo1(第1出力電圧)を除いた残りの出力電圧Vo2〜Vo4(第2出力電圧)が供給される。具体的には、第2制御部40には、スイッチ回路20内の1段目のスイッチ回路21が有するスイッチSW22の出力端子に電気的に接続された出力端子Po2,Po3,Po4が接続されており、それら出力端子Po2,Po3,Po4にそれぞれ生成される出力電圧Vo2,Vo3,Vo4が供給される。この第2制御部40は、入力する出力電圧Vo2,Vo3,Vo4を合成した結果(合成電圧Vout2)に基づいて、その合成電圧Vout2を目標電圧(第3目標値)に近づけるように、上記1段目のスイッチ回路21が有するスイッチSW21,SW22をオン・オフ制御する。換言すると、第2制御部40は、合成電圧Vout2に基づいて、負荷3,4,5に所望の電力が供給されるように、スイッチSW22のオン時間を調整する。具体的には、第2制御部40は、周波数(周期)が一定で、負荷3,4,5へ供給する電力に応じてパルス幅が変動する制御信号VH2,VL2をスイッチSW21,SW22に供給する。
第2制御部40は、第2帰還電圧生成回路41と、誤差増幅回路42と、PWM制御回路43とを有している。
第2帰還電圧生成回路41は、出力電圧Vo2と出力電圧Vo3と出力電圧Vo4とを足し合わせた合成電圧Vout2に応じた第2帰還電圧VFB2を生成する。この第2帰還電圧生成回路41は、出力端子Po2,Po3,Po4にそれぞれ接続された抵抗R6,R7,R8と、それら抵抗R6,R7,R8と共通に接続された抵抗R9とを有している。具体的には、出力端子Po2が抵抗R6の第1端子に接続され、その抵抗R6の第2端子が抵抗R9の第1端子に接続されている。出力端子Po3が抵抗R7の第1端子に接続され、その抵抗R7の第2端子が抵抗R9の第1端子に接続されている。出力端子Po4が抵抗R8の第1端子に接続され、その抵抗R8の第2端子が抵抗R9の第1端子に接続されている。また、抵抗R9の第2端子はグランドに接続されている。そして、これら抵抗R6,R7,R8と抵抗R9との間のノードN2が誤差増幅回路42の反転入力端子に接続されている。
このような第2帰還電圧生成回路41において、抵抗R6,R9は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo2を分圧した分圧電圧を生成し、抵抗R7,R9は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo3を分圧した分圧電圧を生成し、抵抗R8,R9は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo4を分圧した分圧電圧を生成する。そして、ノードN2には、出力電圧Vo2の分圧電圧と出力電圧Vo3の分圧電圧と出力電圧Vo4の分圧電圧とを加算した第2帰還電圧VFB2が生成されることになる。ここで、上記出力電圧Vo2の分圧電圧の値は、抵抗R6,R9の抵抗値の比と、出力電圧Vo2とグランドとの電位差に対応し、上記出力電圧Vo3の分圧電圧の値は、抵抗R7,R9の抵抗値の比と、出力電圧Vo3とグランドとの電位差に対応する。また、上記出力電圧Vo4の分圧電圧の値は、抵抗R8,R9の抵抗値の比と、出力電圧Vo4とグランドとの電位差に対応する。このため、第2帰還電圧生成回路41(抵抗R6〜R9)は、出力電圧Vo2と出力電圧Vo3と出力電圧Vo4を足し合わせた合成電圧Vout2に比例した第2帰還電圧VFB2を生成することになる。そして、この第2帰還電圧VFB2が誤差増幅回路42の反転入力端子に供給される。
誤差増幅回路42の非反転入力端子には、基準電源E1にて生成される基準電圧Vrが供給される。ここで、基準電圧Vrは、上記合成電圧Vout2が目標電圧(規格値)に達したときに、上記第2帰還電圧VFB2と一致する電圧である。
誤差増幅回路42は、第2帰還電圧VFB2と基準電圧Vrとを比較し、両電圧の差電圧を増幅した誤差信号S2をPWM制御回路43に出力する。
PWM制御回路43には、発振器70から周期信号CKが供給される。PWM制御回路43は、図2に示したPWM制御回路33と略同様の構成を有するため、ここでは図示及び詳細な説明を省略する。PWM制御回路43は、誤差信号S2と周期信号CKとの比較結果に応じて、スイッチSW21,SW22を相補的にオン・オフ制御する制御信号VH2,VL2を生成する。例えば、PWM制御回路43は、誤差信号S2よりも周期信号CKが低い場合に、Hレベルの制御信号VH2及びLレベルの制御信号VL2を生成し、誤差信号S2よりも周期信号CKが高い場合に、Lレベルの制御信号VH2及びHレベルの制御信号VL2を生成する。これら制御信号VH2,VL2は、上記周期信号CKの周期Tと同一の周期を有する。なお、スイッチSW21は、Hレベルの制御信号VH2に応答してオンし、Lレベルの制御信号VH2に応答してオフする。また、スイッチSW22は、Hレベルの制御信号VL2に応答してオンし、Lレベルの制御信号VL2に応答してオフする。
このような第2制御部40では、合成電圧Vout2に応じた第2帰還電圧VFB2が基準電圧Vrに近づくように、スイッチSW21,SW22を相補的にオン・オフ制御する制御信号VH2,VL2が生成される。これにより、出力電圧Vo2,Vo3,Vo4の合成電圧Vout2が基準電圧Vr及び抵抗R6〜R9の抵抗値に基づく目標電圧に近づくように制御される。
第3制御部50には、第2制御部40に接続された3つの出力端子Po2〜Po4のうち出力端子Po2を除いた2つの出力端子Po3,Po4が接続されており、第2制御部40にフィードバックされた3つの出力電圧Vo2,Vo3,Vo4のうち1つの出力電圧Vo2を除いた残りの出力電圧Vo3,Vo4が供給される。具体的には、第3制御部50には、スイッチ回路20内の2段目のスイッチ回路22が有するスイッチSW32の出力端子に電気的に接続された出力端子Po3,Po4が接続されており、それら出力端子Po3,Po4にそれぞれ生成される出力電圧Vo3,Vo4が供給される。この第3制御部50は、入力する出力電圧Vo3,Vo4を合成した結果(合成電圧Vout3)に基づいて、その合成電圧Vout3を目標電圧(第3目標値)に近づけるように、上記2段目のスイッチ回路22が有するスイッチSW31,SW32をオン・オフ制御する。換言すると、第3制御部50は、合成電圧Vout3に基づいて、負荷4,5に所望の電力が供給されるように、スイッチSW32のオン時間を調整する。具体的には、第3制御部50は、周波数(周期)が一定で、負荷4,5へ供給する電力に応じてパルス幅が変動する制御信号VH3,VL3をスイッチSW31,SW32に供給する。
第3制御部50は、第3帰還電圧生成回路51と、誤差増幅回路52と、PWM制御回路53とを有している。
第3帰還電圧生成回路51は、出力電圧Vo3と出力電圧Vo4とを足し合わせた合成電圧Vout3に応じた第3帰還電圧VFB3を生成する。この第3帰還電圧生成回路51は、出力端子Po3,Po4にそれぞれ接続された抵抗R10,R11と、それら抵抗R10,R11と共通に接続された抵抗R12とを有している。具体的には、出力端子Po3が抵抗R10の第1端子に接続され、その抵抗R10の第2端子が抵抗R12の第1端子に接続されている。出力端子Po4が抵抗R11の第1端子に接続され、その抵抗R11の第2端子が抵抗R12の第1端子に接続されている。また、抵抗R12の第2端子はグランドに接続されている。そして、これら抵抗R10,R11と抵抗R12との間のノードN3が誤差増幅回路52の反転入力端子に接続されている。
このような第3帰還電圧生成回路51において、抵抗R10,R12は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo3を分圧した分圧電圧を生成し、抵抗R11,R12は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo4を分圧した分圧電圧を生成する。そして、ノードN3には、出力電圧Vo3の分圧電圧と出力電圧Vo4の分圧電圧とを加算した第3帰還電圧VFB3が生成されることになる。ここで、上記出力電圧Vo3の分圧電圧の値は、抵抗R10,R12の抵抗値の比と、出力電圧Vo3とグランドとの電位差に対応し、上記出力電圧Vo4の分圧電圧の値は、抵抗R11,R12の抵抗値の比と、出力電圧Vo4とグランドとの電位差に対応する。このため、第3帰還電圧生成回路51(抵抗R10〜R12)は、出力電圧Vo3と出力電圧Vo4を足し合わせた合成電圧Vout3に比例した第3帰還電圧VFB3を生成することになる。そして、この第3帰還電圧VFB3が誤差増幅回路52の反転入力端子に供給される。
誤差増幅回路52の非反転入力端子には、基準電源E1にて生成される基準電圧Vrが供給される。ここで、基準電圧Vrは、上記合成電圧Vout3が目標電圧(規格値)に達したときに、上記第3帰還電圧VFB3と一致する電圧である。
誤差増幅回路52は、第3帰還電圧VFB3と基準電圧Vrとを比較し、両電圧の差電圧を増幅した誤差信号S3をPWM制御回路53に出力する。
PWM制御回路53には、発振器70から周期信号CKが供給される。PWM制御回路53は、図2に示したPWM制御回路33と略同様の構成を有するため、ここでは図示及び詳細な説明を省略する。PWM制御回路53は、誤差信号S3と周期信号CKとの比較結果に応じて、スイッチSW31,SW32を相補的にオン・オフ制御する制御信号VH3,VL3を生成する。例えば、PWM制御回路53は、誤差信号S3よりも周期信号CKが低い場合に、Hレベルの制御信号VH3及びLレベルの制御信号VL3を生成し、誤差信号S3よりも周期信号CKが高い場合に、Lレベルの制御信号VH3及びHレベルの制御信号VL3を生成する。これら制御信号VH3,VL3は、上記周期信号CKの周期Tと同一の周期を有する。なお、スイッチSW31は、Hレベルの制御信号VH3に応答してオンし、Lレベルの制御信号VH3に応答してオフする。また、スイッチSW32は、Hレベルの制御信号VL3に応答してオンし、Lレベルの制御信号VL3に応答してオフする。
このような第3制御部50では、合成電圧Vout3に応じた第3帰還電圧VFB3が基準電圧Vrに近づくように、スイッチSW31,SW32を相補的にオン・オフ制御する制御信号VH3,VL3が生成される。これにより、出力電圧Vo3,Vo4の合成電圧Vout3が基準電圧Vr及び抵抗R10〜R12の抵抗値に基づく目標電圧に近づくように制御される。
第4制御部60には、第3制御部50に接続された2つの出力端子Po3,Po4のうち出力端子Po3を除いた1つの出力端子Po4が接続されており、第3制御部50にフィードバックされた2つの出力電圧Vo3,Vo4のうち1つの出力電圧Vo3を除いた残りの出力電圧Vo4が供給される。具体的には、第4制御部60には、スイッチ回路20内の3段目のスイッチ回路23が有するスイッチSW42の出力端子に接続された出力端子Po4が接続されており、その出力端子Po4に生成される出力電圧Vo4が供給される。この第4制御部60は、出力電圧Vo4に基づいて、その出力電圧Vo4を目標電圧(第2目標値)に近づけるように、スイッチSW41,SW42をオン・オフ制御する。換言すると、第4制御部60は、出力電圧Vo4に基づいて、負荷5に所望の電力が供給されるように、上記3段目のスイッチ回路23が有するスイッチSW42のオン時間を調整する。具体的には、第4制御部60は、周波数(周期)が一定で、負荷5へ供給する電力に応じてパルス幅が変動する制御信号VH4,VL4をスイッチSW41,SW42に供給する。
第4制御部60は、第4帰還電圧生成回路61と、誤差増幅回路62と、PWM制御回路63とを有している。
第4帰還電圧生成回路61は、出力電圧Vo4に応じた第4帰還電圧VFB4を生成する。この第4帰還電圧生成回路61は、抵抗R13,R14を有している。具体的には、出力端子Po4が抵抗R13の第1端子に接続され、その抵抗R13の第2端子が抵抗R14の第1端子に接続されている。また、抵抗R14の第2端子がグランドに接続されている。そして、これら抵抗R13,R14間のノードN4が誤差増幅回路62の反転入力端子に接続されている。ここで、抵抗R13,R14は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo4を分圧した第4帰還電圧VFB4をノードN4に生成する。この第4帰還電圧VFB4の値は、抵抗R13,R14の抵抗値の比と、出力電圧Vo4とグランドとの電位差に対応する。このため、抵抗R13,R14は、出力電圧Vo4に比例した第4帰還電圧VFB4を生成することになる。そして、この第4帰還電圧VFB4が誤差増幅回路62の反転入力端子に供給される。
誤差増幅回路62の非反転入力端子には、上記基準電圧Vrが供給される。ここで、基準電圧Vrは、出力電圧Vo4が目標電圧(規格値)に達したときに、上記第4帰還電圧VFB4と一致する電圧である。
誤差増幅回路62は、第4帰還電圧VFB4と基準電圧Vrとを比較し、両電圧の差電圧を増幅した誤差信号S4をPWM制御回路63に出力する。
PWM制御回路63には、発振器70から周期信号CKが供給される。PWM制御回路63は、図2に示したPWM制御回路33と略同様の構成を有するため、ここでは図示及び詳細な説明を省略する。PWM制御回路63は、誤差信号S4と周期信号CKとの比較結果に応じて、スイッチSW41,SW42を相補的にオン・オフ制御する制御信号VH4,VL4を生成する。例えば、PWM制御回路63は、誤差信号S4よりも周期信号CKが低い場合に、Hレベルの制御信号VH4及びLレベルの制御信号VL4を生成し、誤差信号S4よりも周期信号CKが高い場合に、Lレベルの制御信号VH4及びHレベルの制御信号VL4を生成する。これら制御信号VH4,VL4は、上記周期信号CKの周期Tと同一の周期を有する。なお、スイッチSW41は、Hレベルの制御信号VH4に応答してオンし、Lレベルの制御信号VH4に応答してオフする。また、スイッチSW42は、Hレベルの制御信号VL4に応答してオンし、Lレベルの制御信号VL4に応答してオフする。
このような第4制御部60では、出力電圧Vo4に応じた第4帰還電圧VFB4が基準電圧Vrに近づくように、スイッチSW41,SW42を相補的にオン・オフ制御する制御信号VH4,VL4が生成される。これにより、出力電圧Vo4が基準電圧Vr及び抵抗R13,R14の抵抗値に基づく目標電圧に近づくように制御される。
本実施形態において、スイッチSW11は第1スイッチ回路の一例、スイッチ回路20は第2スイッチ回路の一例、スイッチ回路21,22,23は第3スイッチ回路の一例、スイッチ回路21は1段目のスイッチ回路の一例、スイッチ回路22,23は2段目以降のスイッチ回路の一例である。また、スイッチSW21,SW22,SW31,SW32,SW41,SW42はスイッチ素子の一例、スイッチSW31,SW41は第1スイッチ素子の一例、スイッチSW32,SW42は第2スイッチ素子の一例である。また、出力端子Po1〜Po4は第1出力端子の一例、出力電圧Vo1は第1出力電圧の一例、出力電圧Vo2〜Vo4は第2出力電圧の一例、第1制御部30は第1の制御部の一例、第2〜第4制御部40,50,60は第2の制御部の一例である。また、制御信号VH1,VL1は第1制御信号の一例、制御信号VH2,VL2,VH3,VL3,VH4,VL4は第2制御信号の一例、合成電圧Vout1は第1合成電圧の一例、合成電圧Vout2は第2合成電圧の一例、合成電圧Vout3及び出力電圧Vo4は第3合成電圧の一例である。
次に、上記DC−DCコンバータ1の動作を図3〜図5に従って説明する。なお、図5において、縦軸及び横軸は、説明を簡潔にするため、適宜拡大、縮小して示している。
図5に示す時刻t1において、周期信号CKが一定の周期Tで基準値にリセットされると、その周期信号CKのレベルが誤差信号S1,S2,S3,S4よりも低くなる。すると、PWM制御回路33,43,53,63から、Hレベルの制御信号VH1,VH2,VH3,VH4がそれぞれ出力され、Lレベルの制御信号VL1,VL2,VL3,VL4がそれぞれ出力される。これにより、スイッチSW11,SW21,SW31,SW41がオンされるとともに、スイッチSW12,SW22,SW32,SW42がオフされる。すると、図3(a)に示すように、入力端子PiがスイッチSW11を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW21を通じて出力端子Po1に接続される。このため、入力端子PiからコイルLを通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図5に示した時刻t1から時刻t2までの第1の期間P1では、入力電圧Vinに応じたコイル電流ILがコイルLに流れ、コイルLにエネルギーが蓄積される。この第1の期間P1では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾きで増加する。具体的には、第1の期間P1におけるコイル電流ILの増加傾きm1は、入力電圧Vin及び出力電圧Vo1の電圧値をそれぞれVin,Vo1とし、コイルLのインダクタンス値をLとすると、
となる。すなわち、第1の期間P1におけるコイル電流ILは、入力電圧Vinと出力電圧Vo1との電位差に比例して増加する。
次に、時刻t1から所定の立ち上がり特性で徐々に上昇する周期信号CKのレベルが誤差信号S1よりも高くなると(時刻t2参照)、PWM制御回路33からLレベルの制御信号VH1及びHレベルの制御信号VL1が出力される。このLレベルの制御信号VH1に応答してスイッチSW11がオフされ、Hレベルの制御信号VL1に応答してスイッチSW12がオンされる。すると、図3(b)に示すように、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW21を通じて出力端子Po1に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図5に示した時刻t2から時刻t3までの第2の期間P2では、上記第1の期間P1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po1に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる。この第2の期間P2では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾きで減少する。具体的には、第2の期間P2におけるコイル電流ILの減少傾きm2は、
となる。すなわち、第2の期間P2におけるコイル電流ILは、出力電圧Vo1に比例して減少する。
続いて、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S2よりも高くなると(時刻t3参照)、PWM制御回路43からLレベルの制御信号VH2及びHレベルの制御信号VL2が出力される。このLレベルの制御信号VH2に応答してスイッチSW21がオフされ、Hレベルの制御信号VL2に応答してスイッチSW22がオンされる。すると、図4(a)に示すように、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW22及びスイッチSW31を通じて出力端子Po2に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po2に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図5に示した時刻t3から時刻t4までの第3の期間P3では、上記第1の期間P1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po2に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる。この第3の期間P3では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾きで減少する。具体的には、第3の期間P3におけるコイル電流ILの減少傾きm3は、出力電圧Vo2の電圧値をVo2とすると、
となる。すなわち、第3の期間P3におけるコイル電流ILは、出力電圧Vo2に比例して減少する。
次いで、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S3よりも高くなると(時刻t4参照)、PWM制御回路53からLレベルの制御信号VH3及びHレベルの制御信号VL3が出力される。このLレベルの制御信号VH3に応答してスイッチSW31がオフされ、Hレベルの制御信号VL3に応答してスイッチSW32がオンされる。すると、図4(b)に示すように、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW22、スイッチSW32及びスイッチSW41を通じて出力端子Po3に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po3に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図5に示した時刻t4から時刻t5までの第4の期間P4では、上記第1の期間P1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po3に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる。この第4の期間P4では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾きで減少する。具体的には、第4の期間P4におけるコイル電流ILの減少傾きm4は、出力電圧Vo3の電圧値をVo3とすると、
となる。すなわち、第4の期間P4におけるコイル電流ILは、出力電圧Vo3に比例して減少する。
次に、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S4よりも高くなると(時刻t5参照)、PWM制御回路63からLレベルの制御信号VH4及びHレベルの制御信号VL4が出力される。このLレベルの制御信号VH4に応答してスイッチSW41がオフされ、Hレベルの制御信号VL4に応答してスイッチSW42がオンされる。すると、図4(c)に示すように、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW22、スイッチSW32及びスイッチSW42を通じて出力端子Po4に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po4に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図5に示した時刻t5から時刻t6までの第5の期間P5では、上記第1の期間P1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po4に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる。この第5の期間P5では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾きで減少する。具体的には、第5の期間P5におけるコイル電流ILの減少傾きm5は、出力電圧Vo4の電圧値をVo4とすると、
となる。すなわち、第5の期間P5におけるコイル電流ILは、出力電圧Vo4に比例して減少する。
その後、周期信号CKが一定の周期Tで基準値に再度リセットされると(時刻t6参照)、スイッチSW11,SW21,SW31,SW41がオンされるとともに、スイッチSW12,SW22,SW32,SW42がオフされる。これにより、次の周期Tが開始され、その周期Tにおいて、第1の期間P1、第2の期間P2、第3の期間P3、第4の期間P4及び第5の期間P5がこの順番で実行される。
ここで、各周期T(第1の期間P1〜第5の期間P5)におけるコイル電流ILの平均値が負荷2,3,4,5に供給される出力電流Io1,Io2,Io3,Io4の合計値Io1+Io2+Io3+Io4となる。また、スイッチSW21がオンしている期間(第1の期間P1及び第2の期間P2)におけるコイル電流ILの電流量の総量(領域A1参照)を周期Tで平均した平均値が負荷2に供給される出力電流Io1となる。また、スイッチSW22及びスイッチSW31の2つのスイッチがオンしている期間(第3の期間P3)におけるコイル電流ILの電流量の総量(領域A2参照)を周期Tで平均した平均値が負荷3に供給される出力電流Io2となる。また、スイッチSW22、スイッチSW32及びスイッチSW41の3つのスイッチがオンしている期間(第4の期間P4)におけるコイル電流ILの電流量の総量(領域A3参照)を周期Tで平均した平均値が負荷4に供給される出力電流Io3となる。そして、スイッチSW22、スイッチSW32及びスイッチSW42の3つのスイッチがオンしている期間(第5の期間P5)におけるコイル電流ILの電流量の総量(領域A4参照)を周期Tで平均した平均値が負荷5に供給される出力電流Io4となる。
次に、第1制御部30、第2制御部40、第3制御部50及び第4制御部60によるフィードバック制御について詳述する。まず、第1制御部30によるフィードバック制御について説明する。
上述した各周期Tにおける一連の動作において、出力電圧Vo1〜Vo4の合成電圧Vout1が目標電圧よりも高くなると、つまり第1帰還電圧VFB1が基準電圧Vrよりも高くなると、誤差増幅回路32から出力される誤差信号S1が低下する。すると、制御信号VH1のHレベルのパルス幅が短くなり、スイッチSW11のオン時間、つまりコイルLにエネルギーを蓄積する第1の期間P1が短くなる。これにより、第1の期間P1においてコイルLに流れるコイル電流ILの電流量が減少し、コイルLに蓄積されるエネルギーが減少する。これに伴って、第2の期間P2〜第5の期間P5においてコイルLから出力端子Po1〜Po4に向けて放出されるエネルギーが減少する。したがって、コンデンサC1〜C4に供給されるコイル電流ILの電流量の総量が減少するため、合成電圧Vout1が低くなる。
反対に、合成電圧Vout1が目標電圧よりも低くなると、つまり第1帰還電圧VFB1が基準電圧Vrよりも低くなると、誤差信号S1が上昇する。すると、制御信号VH1のHレベルのパルス幅が長くなり、コイルLにエネルギーを蓄積する第1の期間P1が長くなる。これにより、第1の期間P1においてコイルLに流れるコイル電流ILの電流量が増加し、コイルLに蓄積されるエネルギーが増加する。これに伴って、第2の期間P2〜第5の期間P5においてコイルLから出力端子Po1〜Po4に向けて放出されるエネルギーが増加する。したがって、コンデンサC1〜C4に供給されるコイル電流ILの電流量の総量が増加するため、合成電圧Vout1が高くなる。このような動作により、合成電圧Vout1が基準電圧Vr及び抵抗R1〜R5に基づく目標電圧(一定値)に維持される。
このように、第1制御部30では、合成電圧Vout1(第1合成電圧)に基づいて、合成電圧Vout1が基準電圧Vr及び抵抗R1〜R5に基づく目標電圧に近づくように、スイッチSW11のオン時間が制御される。換言すると、第1制御部30では、合成電圧Vout1に基づいて、負荷2〜5に供給する所望の電流、つまり出力電流Io1,Io2,Io3,Io4の合計値Io1+Io2+Io3+Io4が流れるように、コイル電流ILの電流量の総量(図5に示した領域A1,A2参照)が制御される。
次に、第2制御部40によるフィードバック制御について説明する。
上記各周期Tにおける一連の動作において、出力電圧Vo2〜Vo4の合成電圧Vout2が目標電圧よりも高くなると、つまり第2帰還電圧VFB2が基準電圧Vrよりも高くなると、誤差増幅回路42から出力される誤差信号S2が低下する。すると、制御信号VL2のHレベルのパルス幅が長くなり、スイッチSW22のオン時間、つまりコイルLの第2端子LYが出力端子Po2,Po3,Po4に接続される時間(第3の期間P3〜第5の期間P5)が長くなる。すなわち、出力端子Po2,Po3,Po4(コンデンサC2,C3,C4)がコイルLを通じてグランドに接続され、コイル電流ILがコンデンサC2,C3,C4に供給される時間が長くなる。これにより、出力電圧Vo2〜Vo4の合成電圧Vout2が低くなる。その一方で、合成電圧Vout1が一定と仮定した場合には、合成電圧Vout2が目標電圧よりも高くなると、残りの出力電圧Vo1が目標電圧よりも低くなる。このとき、上述したように誤差信号S2が低下すると、制御信号VH2のHレベルのパルス幅が短くなり、スイッチSW12及びスイッチSW21が共にオンする時間が短くなる。すなわち、出力端子Po1(コンデンサC1)がコイルLを通じてグランドに接続され、コイル電流ILがコンデンサC1に供給される時間が短くなる。これにより、出力電圧Vo1が高くなる。
反対に、合成電圧Vout2が目標電圧よりも低くなると、つまり第2帰還電圧VFB2が基準電圧Vrよりも低くなると、誤差信号S2が上昇する。すると、制御信号VL2のHレベルのパルス幅が短くなり、スイッチSW22のオン時間、つまり第3〜第5の期間P3〜P5の時間が長くなる。これにより、出力電圧Vo2〜Vo4の合成電圧Vout2が高くなる。その一方で、合成電圧Vout1が一定と仮定した場合には、合成電圧Vout2が目標電圧よりも低くなると、残りの出力電圧Vo1が目標電圧よりも高くなる。このとき、上述したように誤差信号S2が上昇すると、制御信号VH2のHレベルのパルス幅が長くなり、スイッチSW12及びスイッチSW21が共にオンする時間が長くなる。これにより、出力電圧Vo1が低くなる。このような動作により、合成電圧Vout2が基準電圧Vr及び抵抗R6〜R9に基づく目標電圧(一定値)に維持される。これに伴って、出力電圧Vo1も目標電圧(一定)に維持される。
このように、第2制御部40では、合成電圧Vout2(第2合成電圧)に基づいて、その合成電圧Vout2が基準電圧Vr及び抵抗R6〜R9に基づく目標電圧に近づくように、スイッチSW22のオン時間が制御される。換言すると、第2制御部40では、合成電圧Vout2に基づいて、負荷3,4,5に供給する所望の電流、つまり出力電流Io2,Io3,Io4の合計値Io2+Io3+Io4が流れるように、コンデンサC2,C3,C4(出力端子Po2,Po3,Po4)にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が制御(決定)される。そして、周期T又はスイッチSW12のオン時間(スイッチSW11のオフ時間)から上記決定された時間幅を除いた残りの時間は、第2制御部40に接続されていない出力端子Po1に接続されたコンデンサC1にコイル電流ILを供給するための時間として利用される。このように、第2制御部40では、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうちの3つの出力電圧Vo2〜Vo4に基づいて、コイル電流ILをコンデンサC2〜C4とコンデンサC1とに振り分ける期間の割合が制御される。
次に、第3制御部50によるフィードバック制御について説明する。なお、この第3制御部50によるフィードバック制御は、上述した第2制御部40によるフィードバック制御と同様の制御が行われるため、ここでは詳細な説明を省略する。
第3制御部50では、第2制御部40と同様に、出力電圧Vo3,Vo4の合成電圧Vout3(第3合成電圧)に基づいて、その合成電圧Vout3が基準電圧Vr及び抵抗R10〜R12に基づく目標電圧に近づくように、スイッチSW32のオン時間が制御される。換言すると、第3制御部50では、合成電圧Vout3に基づいて、負荷4,5に供給する所望の電流、つまり出力電流Io3,Io4の合計値Io3+Io4が流れるように、コンデンサC3,C4(出力端子Po3,Po4)にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が制御(決定)される。そして、周期Tから上記決定された時間幅を除いた残りの時間は、第3制御部50に接続されていない出力端子Po1,Po2に接続されたコンデンサC1,C2にコイル電流ILを供給するための時間として利用される。このように、第3制御部50では、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうちの2つの出力電圧Vo3,Vo4に基づいて、コイル電流ILをコンデンサC3,C4とコンデンサC1,C2とに振り分ける期間の割合が制御される。このような第3制御部50によるフィードバック制御によって、合成電圧Vout3が基準電圧Vr及び抵抗R10〜R12に基づく目標電圧(一定値)に維持される。これに伴って、合成電圧Vout2から合成電圧Vout3を除いた残りの出力電圧Vo2も目標電圧(一定値)に維持される。
次に、第4制御部60によるフィードバック制御について説明する。なお、この第4制御部60によるフィードバック制御は、上述した第2制御部40によるフィードバック制御と同様の制御が行われるため、ここでは詳細な説明を省略する。
第4制御部60では、第2制御部40と同様に、出力電圧Vo4(第3合成電圧)に基づいて、その出力電圧Vo4が基準電圧Vr及び抵抗R13,R14に基づく目標電圧に近づくように、スイッチSW42のオン時間が制御される。換言すると、第4制御部60では、出力電圧Vo4に基づいて、負荷5に供給する所望の出力電流Io4が流れるように、コンデンサC4(出力端子Po4)にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が制御(決定)される。そして、周期Tから上記決定された時間幅を除いた残りの時間は、第4制御部60に接続されていない出力端子Po1,Po2,Po3に接続されたコンデンサC1,C2,C3にコイル電流ILを供給するための時間として利用される。このように、第4制御部60では、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうちの1つの出力電圧Vo4のみに基づいて、コイル電流ILをコンデンサC4とコンデンサC1,C2,C3とに振り分ける期間の割合が制御される。このような第4制御部60によるフィードバック制御によって、出力電圧Vo4が基準電圧Vr及び抵抗R13,R14に基づく目標電圧(一定値)に維持される。これに伴って、合成電圧Vout3から出力電圧Vo4を除いた残りの出力電圧Vo3も目標電圧(一定値)に維持される。
このような第1制御部30で生成される制御信号VH1,VL1と、第2〜第4制御部40,50,60で生成される制御信号VH2,VL2,VH3,VL3,VH4,VL4とが同一周期(同一周波数)の信号である。このため、入力側のスイッチSW11,SW12と出力側のスイッチSW21,SW22,SW31,SW32,SW41,SW42とが同一のスイッチング周波数でオン・オフされる。これにより、当該DC−DCコンバータ1をCCMで動作させる場合であっても、出力電圧Vo1〜Vo4を安定して生成することができる。詳述すると、スイッチSW11,SW12をオン・オフ制御する制御信号の周波数fsw1と、スイッチSW21,SW22,SW31,SW32,SW41,SW42をオン・オフ制御する制御信号の周波数fsw2とが異なる場合には、CCM領域ではfsw1×fsw2の低周波成分が出力電圧Vo1〜Vo4に現れてしまう。これに対し、本実施形態のDC−DCコンバータ1では、制御信号VH1,VL1と制御信号VH2〜VH4,VL2〜VL4との周波数(周期)が同一であるため、CCM領域であっても上述のような低周波成分が発生しない。したがって、CCM領域であっても出力電圧Vo1〜Vo4を安定して生成することができる。
また、別の見方をすれば、出力電圧Vo1,Vo2が定常状態では、第1〜第4制御部30,40,50,60によるフィードバック制御によって、各周期Tの開始時刻(時刻t1参照)におけるコイル電流ILの電流値と、各周期Tの終了時刻(時刻t4参照)におけるコイル電流ILの電流値とが一致するように制御される。詳述すると、第1の期間P1におけるコイル電流ILの増加分と、第2の期間P2から第5の期間P5までの期間におけるコイル電流ILの減少分とが等しくなるように制御される。これらコイル電流ILの増加分と減少分との関係は、第1〜第5の期間P1〜P5の時間をそれぞれP1,P2,P3,P4,P5とすると、上記式1〜式5より、
となる。また、周期Tと第1〜第5の期間P1〜P5との関係は、
となる。そして、第1〜第4制御部30,40,50,60によるフィードバック制御によって、これら式6及び式7の関係が満たされるように、第1〜第5の期間P1〜P5の時間幅が制御される。すなわち、第1制御部30によるフィードバック制御によって、式6及び式7の関係が満たされるように、第1の期間P1の時間幅(制御信号VH1のHレベルのパルス幅)が制御される。また、第2制御部40によるフィードバック制御によって、式6及び式7の関係が満たされるように、第3〜第5の期間P3〜P5の時間幅(制御信号VL2のHレベルのパルス幅)が制御され、その結果、第2の期間P2の時間幅が制御される。さらに、第3制御部50によるフィードバック制御によって、式6及び式7の関係が満たされるように、第4及び第5の期間P4,P5の時間幅(制御信号VL3のHレベルのパルス幅)が制御され、その結果、第3の期間P3の時間幅が制御される。そして、第4制御部60によるフィードバック制御によって、式6及び式7の関係が満たされるように、第5の期間P5の時間幅(制御信号VL4のHレベルのパルス幅)が制御され、その結果、第4の期間P4の時間幅が制御される。
以上説明したように、DC−DCコンバータ1では、4つの出力電圧Vo1〜Vo4の合成電圧Vout1に基づいて所定の周期Tにおけるコイル電流ILの電流量の総量が決定される。また、第2〜第4制御部40,50,60で生成される制御信号VH2,VL2,VH3,VL3,VH4,VL4の信号レベルの組み合わせに応じて、各コンデンサC1〜C4(各出力端子Po1〜Po4)に必要なコイル電流ILを供給するための時間幅が決定される。詳述すると、出力電圧Vo1を除いた3つの出力電圧Vo2〜Vo4の合成電圧Vout2に基づいて、コンデンサC2〜C4にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が周期T内で決定され、その周期T内の残り時間がコンデンサC1にコイル電流ILを供給するための時間として振り分けられる。さらに、出力電圧Vo1,Vo2を除いた2つの出力電圧Vo3,Vo4の合成電圧Vout3に基づいて、コンデンサC3,C4にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が周期T内で決定され、その周期T内の残り時間がコンデンサC1,C2にコイル電流ILを供給するための時間として振り分けられる。そして、出力電圧Vo1,Vo2,Vo3を除いた1つの出力電圧Vo4に基づいて、コンデンサC4にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が周期T内で決定され、その周期T内の残り時間がコンデンサC1〜C3にコイル電流ILを供給するための時間として振り分けられる。これらにより、コイルLが1つの場合であっても、一つの周期T内で4つの出力電圧Vo1,Vo2,Vo3,Vo4を連続的に制御することができる。このため、出力電流Io1,Io2,Io3,Io4の電流値がそれぞれ異なっている場合であってもCCM領域で安定に動作させることができる。また、上述したように各周期Tの開始時刻(時刻t1参照)におけるコイル電流ILの電流値と、各周期Tの終了時刻(時刻t6参照)におけるコイル電流ILの電流値とが一致するため、CCM領域であっても出力電圧Vo1〜Vo4をより安定して生成することができる。
また、第4制御部60によるフィードバック制御によって、出力電圧Vo4が目標電圧(第2及び第3目標値)に維持され、第3制御部50によるフィードバック制御によって、出力電圧Vo3,Vo4の合成電圧Vout3が目標電圧(第3目標値)に維持される。これにより、合成電圧Vout3から出力電圧Vo4を減算した電圧となる出力電圧Vo3も目標電圧(第2目標値)に維持される。さらに、第2制御部40によるフィードバック制御によって、出力電圧Vo2〜Vo4の合成電圧Vout2が目標電圧(第3目標値)に維持され、第1制御部30によるフィードバック制御によって、出力電圧Vo1〜Vo4の合成電圧Vout1が目標電圧(第1目標値)に維持される。これにより、合成電圧Vout2から出力電圧Vo3,Vo4を減算した電圧となる出力電圧Vo2も目標電圧(第2目標値)に維持され、合成電圧Vout1から出力電圧Vo2,Vo3,Vo4を減算した電圧となる出力電圧Vo1も目標電圧(第2目標値)に維持される。具体的には、出力電圧Vo1〜Vo4の直流成分Vo1〜Vo4は、抵抗R1〜R14の抵抗値をそれぞれR1〜R14とし、基準電圧Vrの電圧値をVrとすると、下記式のように決まる。
換言すると、上記式8〜式11から、出力電圧Vo1〜Vo4がそれぞれ対応する目標電圧(第2目標値)になるように、基準電圧Vrの電圧値、抵抗R1〜R14の抵抗値が設定されている。
ここで、上記式8から明らかなように、出力電圧Vo4は、1つのコイルで1つの出力電圧を生成する場合と同じ電圧設定式で決まる。このため、出力電圧Vo4の電圧精度は高い。具体的には、出力電圧Vo4は、第4制御部60によるフィードバックループのみによってその電圧値が制御されるため、抵抗R13,R14のばらつきと、誤差増幅回路62のオフセットばらつきとでその電圧精度が決まる。したがって、2つ以上のフィードバックループに存在する抵抗の相対ばらつき、及び誤差増幅回路のオフセットばらつきに依存する出力電圧Vo1〜Vo3に比べて出力電圧Vo4の電圧精度は高くなる。このように、本実施形態のDC−DCコンバータ1では、コイル電流ILを出力端子Po1〜Po3と出力端子Po4とに振り分ける期間の割合を、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうちの1つの出力電圧Vo4のみに応じて決定するようにした。このため、上記1つの出力電圧Vo4の電圧精度を高くすることができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)4つの出力電圧Vo1〜Vo4に基づいて所定の周期Tにおけるコイル電流ILの電流量の総量を決定し、3つの出力電圧Vo2〜Vo4(合成電圧Vout1,Vout2及び出力電圧Vo4)に基づいてコイル電流ILを各コンデンサC1〜C4に振り分ける期間の割合を上記周期T内で決定している。そして、本実施形態のDC−DCコンバータ1では、コイル電流ILを出力端子Po4に振り分ける期間の割合を、出力電圧Vo1〜Vo4のうちの1つの出力電圧Vo4のみに応じて決定するようにした。これにより、出力側のスイッチ回路を複数の出力電圧の差電圧に基づいてオン・オフ制御する従来のDC−DCコンバータよりも、出力電圧Vo4の電圧精度を高くすることができる。
(2)スイッチSW11,SW12をオン・オフ制御する制御信号VH1,VL1と、スイッチSW21,SW22,SW31,SW32,SW41,SW42をオン・オフ制御する制御信号VH2,VL2,VH3,VL3,VH4,VL4とを同一周期の信号とした。これにより、CCM領域であっても出力電圧Vo1〜Vo4を安定して生成することができる。
(3)単純な回路構成によって、CCM領域で安定に動作させることができ、出力電圧の電圧精度を向上させることができる。詳述すると、まず、各出力に対してコイルを有する4出力型の従来のDC−DCコンバータに比してコイルを3つ削減しつつも、その他の部品をほとんど追加することなく、CCM領域で安定に動作させることが可能な単一コイル多出力型のDC−DCコンバータ1を実現することができる。
また、出力側のスイッチ回路20を複数のスイッチ回路21,22,23を縦続に接続した構成とし、制御信号VH1〜VH3,VL1〜VL3の信号レベルの組み合わせにより、出力端子Po1〜Po4のいずれか1つの出力端子とコイルLとが接続されるようにした。さらに、制御信号VH1〜VH3,VL1〜VL3の信号レベルの組み合わせにより、各出力端子Po1〜Po4(各コンデンサC1〜C4)に必要なコイル電流ILを供給するための時間幅を決定するようにした。すなわち、制御信号VH1〜VH3,VL1〜VL3は、各出力端子Po1〜Po4とコイルLとを接続する時間幅を制御する制御信号として機能するとともに、出力端子Po1〜Po4のいずれか1つの出力端子をコイルLと接続する出力端子として選択する選択信号としても機能する。このため、複数の出力端子Po1〜Po4のうちいずれか1つの出力端子をコイルLと接続させる選択信号を生成するための論理回路等を設ける必要がない。これにより、例えば各出力に対してコイルを有する4出力型の従来のDC−DCコンバータに利用される4つのPWM制御回路が内蔵された制御回路(制御IC)をそのまま利用し、その制御回路に接続される部品の接続方法を変更することで実現することができる。すなわち、DC−DCコンバータ1は、従来から存在する汎用の制御回路(制御IC)を利用してその回路構成を実現することができる。
(第1実施形態に係るDC−DCコンバータの適用例)
次に、上述のように従来のDC−DCコンバータに利用される制御回路を利用して上記DC−DCコンバータ1の回路構成を実現する方法について図6〜図8に従って説明する。なお、説明の便宜上、図6〜図8において、先の図1に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
まず、従来のDC−DCコンバータ6の構成について簡単に説明する。
図8に示すように、DC−DCコンバータ6は、各出力電圧Vo11,Vo12,Vo13,Vo14用にそれぞれコイルL1,L2,L3,L4を有する4出力型のDC−DCコンバータである。また、DC−DCコンバータ6は、入力電圧Vinよりも低い出力電圧Vo11,Vo12,Vo13,Vo14を生成する同期整流方式の降圧型DC−DCコンバータである。このDC−DCコンバータ6は、1チップの半導体集積回路装置上に形成された制御回路80Bを有している。
図7に示すように、制御回路80Bは、第1制御回路81Bと、第2制御回路82Bと、第3制御回路83Bと、第4制御回路84Bと、発振器70とを有している。第1制御回路81Bは、誤差増幅回路32とPWM制御回路33とを有し、第2制御回路82Bは、誤差増幅回路42とPWM制御回路43とを有している。また、第3制御回路83Bは、誤差増幅回路52とPWM制御回路53とを有し、第4制御回路84Bは、誤差増幅回路62とPWM制御回路63とを有している。PWM制御回路33は、PWM比較回路34と、AST35と、ドライバ回路36,37とを有している。なお、PWM制御回路43,53,63は、PWM制御回路33と同様に、PWM比較回路44,54,64と、AST45,55,65と、ドライバ回路46,56,66と、ドライバ回路47,57,67とを有している。
図7及び図8に示すように、第1制御回路81Bは、出力端子Po11から出力される出力電圧Vo11に応じた帰還電圧VFB11に基づいて、出力電圧Vo11が基準電圧Vrに基づく目標電圧に維持されるように、NチャネルMOSトランジスタT1,T2を相補的にオン・オフ制御する。詳述すると、トランジスタT1は発振器70の周期信号CKに基づく一定周期でオンされると、入力電圧Vinに応じたコイル電流が流れ、コイルL1にエネルギーが蓄積される。また、帰還電圧VFB11と基準電圧Vrとの誤差信号S1が周期信号CKよりも低くなると、トランジスタT1がオフされる。すると、コイルL1に蓄積されたエネルギーが出力端子Po11に向けて放出される。このとき、出力電圧Vo11が高くなると誤差信号S1が低下してトランジスタT1のオン時間が短くなる一方、出力電圧Vo11が低くなると誤差信号S1が上昇してトランジスタT2のオン時間が長くなる。このような動作により、出力電圧Vo11が基準電圧Vrに基づく目標電圧に維持される。
同様に、第2制御回路82Bは、出力端子Po12から出力される出力電圧Vo12に応じた帰還電圧VFB12に基づいて、出力電圧Vo12が基準電圧Vrに基づく目標電圧に維持されるように、NチャネルMOSトランジスタT3,T4を相補的にオン・オフ制御する。第3制御回路83Bは、出力端子Po13から出力される出力電圧Vo13に応じた帰還電圧VFB13に基づいて、出力電圧Vo13が基準電圧Vrに基づく目標電圧に維持されるように、NチャネルMOSトランジスタT5,T6を相補的にオン・オフ制御する。第4制御回路84Bは、出力端子Po14から出力される出力電圧Vo14に応じた帰還電圧VFB14に基づいて、出力電圧Vo14が基準電圧Vrに基づく目標電圧に維持されるように、NチャネルMOSトランジスタT7,T8を相補的にオン・オフ制御する。
次に、上記制御回路80Bと同一の制御回路80Aを利用したDC−DCコンバータ1の構成を説明する。
図6及び図7に示すように、制御回路80Aは、第1制御回路81Aと、第2制御回路82Aと、第3制御回路83Aと、第4制御回路84Aと、発振器70とを有している。第1制御回路81A、第2制御回路82A、第3制御回路83A及び第4制御回路84Aは、上記第1制御回路81B、第2制御回路82B、第3制御回路83B及び第4制御回路84Bとそれぞれ同一の構成を有している。但し、第1制御回路81Aと第1制御回路81Bとは機能的に異なり、第2制御回路82Aと第2制御回路82Bとは機能的に異なるため、それぞれ異なる符号を付している。また、第3制御回路83Aと第3制御回路83Bとは機能的に異なり、第4制御回路84Aと第4制御回路84Bとは機能的に異なるため、それぞれ異なる符号を付している。ここでは、制御回路80Aの有する各種接続端子、及びそれら接続端子と内部の回路素子との接続関係を中心に説明する。
制御回路80Aの第1帰還端子FB1は、第1制御回路81Aの入力端子(具体的には、誤差増幅回路32の反転入力端子)に接続されている。本例の第1帰還端子FB1は、出力電圧Vo1〜Vo4の合成電圧Vout1に応じた第1帰還電圧VFB1を入力する接続端子である。
上記誤差増幅回路32の出力端子は、制御回路80Aの誤差出力端子ERR1に接続されている。また、誤差増幅回路32の出力端子がPWM比較回路34の非反転入力端子に接続され、そのPWM比較回路34の出力端子がAST35の入力端子に接続されている。このAST35の一方の出力端子がドライバ回路36の入力端子に接続され、AST35の他方の出力端子がドライバ回路37の入力端子に接続されている。
ハイサイド側のドライバ回路36の出力端子(第1制御回路81Aの出力端子)は、メイン側のスイッチSW11駆動用の駆動出力端子DH1に接続されている。この駆動出力端子DH1は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW11の制御端子(ゲート)に接続されている。また、ローサイド側のドライバ回路37の出力端子(第1制御回路81Aの出力端子)は、同期側のスイッチSW12駆動用の駆動出力端子DL1に接続されている。この駆動出力端子DL1は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW12の制御端子(ゲート)に接続されている。
また、ドライバ回路36は、その高電位側電源端子が第1電源端子VC1に接続され、低電位側電源端子が第1コイル接続端子LX1に接続されている。ドライバ回路37は、その高電位側電源端子が電源端子VCC1に接続され、低電位側電源端子が接地端子GNDに接続されている。電源端子VCC1には、高電位電源電圧VCCが供給される電源線が接続され、接地端子GNDにはグランドが接続されている。また、第1電源端子VC1には、ダイオードD11のカソードとコンデンサC11の第1端子が接続されている。ダイオードD11のアノードは上記電源線に接続され、コンデンサC11の第2端子は第1コイル接続端子LX1に接続されている。このようなコンデンサC11の充電電圧がドライバ回路36の高電位側電源端子に供給される。また、上記第1コイル接続端子LX1は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW11の第2端子(例えば、ソース)及び単一のコイルLの第1端子LXに接続されている。なお、スイッチSW11の第1端子(例えば、ドレイン)は、入力電圧Vinの供給される入力端子Piに接続されている。
ここで、コンデンサC11の機能について説明する。スイッチSW11をオンさせるためには、スイッチSW11(NチャネルMOSトランジスタ)のゲートにソースより高い電圧を印加する必要がある。スイッチSW11がオンしたときには、スイッチSW11のソースとドレインは共に入力電圧Vinとなる。このため、入力電圧Vinが供給されるスイッチSW11がNチャネルMOSトランジスタである場合には、入力電圧Vinよりも高いゲート電圧を生成する必要がある。
コンデンサC11は、その第1端子に上記電源線がダイオードD11を介して接続され、第2端子にコイルLの第1端子LXが接続されている。ここでは、高電位電源電圧VCCが入力電圧Vinよりも低い電圧であり、ダイオードD11の順方向電圧降下を0.7Vとする。スイッチSW11がオフして上記第1端子LXの電位がグランドレベルになると、コンデンサC11はダイオードD11を経由してVCC−0.7Vの電圧まで充電される。次に、スイッチSW11がオンしてコイルLの第1端子LXの電圧が入力電圧Vinまで上昇すると、コンデンサC11の第2端子側の電位が入力電圧Vinとなるため、コンデンサC11の第1端子側の電位はVin+VCC−0.7Vまで上昇する。したがって、コンデンサC11の第1端子側から高電位側電源端子に電圧が供給されるドライバ回路36は、スイッチSW12がオン状態のときも、スイッチSW11がオン状態のときも、常にスイッチSW11のソース電圧よりもVCC−0.7Vだけ高い電圧を受けることができる。これにより、ドライバ回路36は、安定してゲート駆動を行うことができる。このように、コンデンサC11は、ブートストラップ回路として機能する。なお、ダイオードD11は、コンデンサC11の第1端子側の電位がVin+VCC−0.7Vに上昇したときに、コンデンサC11側から電源線に向かって電流が流れることを防止する機能を有している。
また、制御回路80Aの第2帰還端子FB2は、第2制御回路82Aの入力端子(具体的には、誤差増幅回路42の反転入力端子)に接続されている。本例の第2帰還端子FB2は、出力電圧Vo2〜Vo4の合成電圧Vout2に応じた第2帰還電圧VFB2を入力する接続端子である。
上記誤差増幅回路42の出力端子は、制御回路80Aの誤差出力端子ERR2に接続されている。また、誤差増幅回路42の出力端子がPWM比較回路44の非反転入力端子に接続され、そのPWM比較回路44の出力端子がAST45の入力端子に接続されている。このAST45の一方の出力端子がドライバ回路46の入力端子に接続され、AST45の他方の出力端子がドライバ回路47の入力端子に接続されている。
ドライバ回路46の出力端子(第2制御回路82Aの出力端子)は、駆動出力端子DH2に接続されている。この駆動出力端子DH2は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW21の制御端子(ゲート)に接続されている。また、ドライバ回路47の出力端子(第2制御回路82Aの出力端子)は、駆動出力端子DL2に接続されている。この駆動出力端子DL2は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW22の制御端子(ゲート)に接続されている。なお、図8に示した従来のDC−DCコンバータ6では、駆動出力端子DH2は出力電圧Vo12に対応して設けられたメイン側のトランジスタT3駆動用の駆動出力端子であり、駆動出力端子DL2は出力電圧Vo12に対応して設けられた同期側のトランジスタT4駆動用の駆動出力端子である。
図7に示すように、ドライバ回路46は、その高電位側電源端子が第2電源端子VC2に接続され、低電位側電源端子が第2コイル接続端子LX2に接続されている。ドライバ回路47は、その高電位側電源端子が電源端子VCC1に接続され、低電位側電源端子が接地端子GNDに接続されている。図6に示すように、第2電源端子VC2には、高電位電源電圧VCCが供給される電源線が接続されている。ここで、図8に示した従来のDC−DCコンバータ6では、第2電源端子VC2には、上述したダイオードD11及びコンデンサC11と同様の機能を有するダイオードD12及びコンデンサC12が接続されている。これらダイオードD12及びコンデンサC12を設けた理由は、トランジスタT3のゲートに、入力電圧Vinよりも高い電圧を印加するためである。これに対し、図6に示したDC−DCコンバータ1では、ドライバ回路46によって駆動されるスイッチSW21を、その他のスイッチSW11,SW12,SW22等のオン・オフ状態に関わらず、入力電圧Vinよりも低い高電位電源電圧VCCによって常にオンさせることができる。このため、DC−DCコンバータ1では、上記ダイオードD12及びコンデンサC12を省略することができる。
また、制御回路80Aの第3帰還端子FB3は、第3制御回路83Aの入力端子(具体的には、誤差増幅回路52の反転入力端子)に接続されている。本例の第3帰還端子FB3は、出力電圧Vo3,Vo4の合成電圧Vout3に応じた第3帰還電圧VFB3を入力する接続端子である。
上記誤差増幅回路52の出力端子は、制御回路80Aの誤差出力端子ERR3に接続されている。また、誤差増幅回路52の出力端子がPWM比較回路54の非反転入力端子に接続され、そのPWM比較回路54の出力端子がAST55の入力端子に接続されている。このAST55の一方の出力端子がドライバ回路56の入力端子に接続され、AST55の他方の出力端子がドライバ回路57の入力端子に接続されている。
ドライバ回路56の出力端子(第3制御回路83Aの出力端子)は、駆動出力端子DH3に接続されている。この駆動出力端子DH3は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW31の制御端子(ゲート)に接続されている。また、ドライバ回路57の出力端子(第3制御回路83Aの出力端子)は、駆動出力端子DL3に接続されている。この駆動出力端子DL3は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW32の制御端子(ゲート)に接続されている。なお、図8に示した従来のDC−DCコンバータ6では、駆動出力端子DH3は出力電圧Vo13に対応して設けられたメイン側のトランジスタT5駆動用の駆動出力端子であり、駆動出力端子DL3は出力電圧Vo13に対応して設けられた同期側のトランジスタT6駆動用の駆動出力端子である。
図7に示すように、ドライバ回路56は、その高電位側電源端子が第3電源端子VC3に接続され、低電位側電源端子が第3コイル接続端子LX3に接続されている。ドライバ回路57は、その高電位側電源端子が電源端子VCC1に接続され、低電位側電源端子が接地端子GNDに接続されている。図6に示すように、第3電源端子VC3には、高電位電源電圧VCCが供給される電源線が接続されている。ここで、上記第2制御回路82Aの場合と同様に、DC−DCコンバータ1では、図8に示した従来のDC−DCコンバータ6に設けられたダイオードD13及びコンデンサC13を省略することができる。
また、制御回路80Aの第4帰還端子FB4は、第4制御回路84Aの入力端子(具体的には、誤差増幅回路62の反転入力端子)に接続されている。本例の第4帰還端子FB4は、出力電圧Vo4に応じた第4帰還電圧VFB4を入力する接続端子である。
上記誤差増幅回路62の出力端子は、制御回路80Aの誤差出力端子ERR4に接続されている。また、誤差増幅回路62の出力端子がPWM比較回路64の非反転入力端子に接続され、そのPWM比較回路64の出力端子がAST65の入力端子に接続されている。このAST65の一方の出力端子がドライバ回路66の入力端子に接続され、AST65の他方の出力端子がドライバ回路67の入力端子に接続されている。
ドライバ回路66の出力端子(第4制御回路84Aの出力端子)は、駆動出力端子DH4に接続されている。この駆動出力端子DH4は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW41の制御端子(ゲート)に接続されている。また、ドライバ回路67の出力端子(第4制御回路84Aの出力端子)は、駆動出力端子DL4に接続されている。この駆動出力端子DL4は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW42の制御端子(ゲート)に接続されている。なお、図8に示した従来のDC−DCコンバータ6では、駆動出力端子DH4は出力電圧Vo14に対応して設けられたメイン側のトランジスタT7駆動用の駆動出力端子であり、駆動出力端子DL4は出力電圧Vo14に対応して設けられた同期側のトランジスタT8駆動用の駆動出力端子である。
図7に示すように、ドライバ回路66は、その高電位側電源端子が第4電源端子VC4に接続され、低電位側電源端子が第4コイル接続端子LX4に接続されている。ドライバ回路67は、その高電位側電源端子が電源端子VCC1に接続され、低電位側電源端子が接地端子GNDに接続されている。図6に示すように、第4電源端子VC4には、高電位電源電圧VCCが供給される電源線が接続されている。ここで、上記第2制御回路82Aの場合と同様に、DC−DCコンバータ1では、図8に示した従来のDC−DCコンバータ6に設けられたダイオードD14及びコンデンサC14を省略することができる。
また、第2コイル接続端子LX2は、スイッチSW21,SW22の第1端子間の接続点及び単一のコイルLの第2端子LYに接続されている。第3コイル接続端子LX3は、スイッチSW31,SW32の第1端子間の接続点及びスイッチSW22の第2端子(例えば、ソース)に接続されている。第4コイル接続端子LX4は、スイッチSW41,SW42の第1端子間の接続点及びスイッチSW32の第2端子(例えば、ソース)に接続されている。
ここで、図8に示した従来のDC−DCコンバータ6では、上述した第1コイル接続端子LX1がコイルL1の第1端子LX11に接続され、第2コイル接続端子LX2がコイルL2の第1端子LX12に接続されている。また、第3コイル接続端子LX3がコイルL3の第1端子LX13に接続され、第4コイル接続端子LX4がコイルL4の第1端子LX14に接続されている。さらに、コイルL1の第2端子がコンデンサC1の第1端子及び出力端子Po11に接続され、コイルL2の第2端子がコンデンサC2の第1端子及び出力端子Po12に接続されている。そして、コイルL3の第2端子がコンデンサC3の第1端子及び出力端子Po13に接続され、コイルL4の第2端子がコンデンサC4の第1端子及び出力端子Po14に接続されている。このように、DC−DCコンバータ6では、出力端子Po11(出力電圧Vo11)に対してコイルL1が設けられ、出力端子Po12(出力電圧Vo12)に対してコイルL2が設けられ、出力端子Po13(出力電圧Vo13)に対してコイルL3が設けられ、出力端子Po14(出力電圧Vo14)に対してコイルL4が設けられている。
これに対し、図6に示したDC−DCコンバータ1では、第1コイル接続端子LX1がコイルLの第1端子LXに接続され、第2コイル接続端子LX2が第2端子LYに接続されている。また、スイッチSW21の第2端子(例えば、ソース)がコンデンサC1の第1端子及び出力端子Po1に接続され、スイッチSW22の第2端子(例えば、ソース)がスイッチSW31,SW32の第1端子に接続されている。スイッチSW31の第2端子(例えば、ソース)がコンデンサC2の第1端子及び出力端子Po2に接続され、スイッチSW32の第2端子(例えば、ソース)がスイッチSW41,SW42の第1端子に接続されている。さらに、スイッチSW41の第2端子(例えば、ソース)がコンデンサC3の第1端子及び出力端子Po3に接続され、スイッチSW42の第2端子(例えば、ソース)がコンデンサC4の第1端子及び出力端子Po4に接続されている。このような接続によって、単一のコイルLを4つの出力端子Po1,Po2,Po3,Po4で共有することができる。これにより、DC−DCコンバータ6よりもコイルを3つ削減することができる。
上記出力端子Po1〜Po4は、第1帰還電圧生成回路31に接続されている。そして、この第1帰還電圧生成回路31の出力端子(ノードN1)が上記制御回路80Aの第1帰還端子FB1に接続されている。また、本例では、ノードN1は抵抗R31の第1端子にも接続され、その抵抗R31の第2端子はコンデンサC31の第1端子に接続されている。そして、コンデンサC31の第2端子は、制御回路80Aの誤差出力端子ERR1に接続されている。このため、第1制御回路81A内の誤差増幅回路32の出力端子は、コンデンサC31及び抵抗R31を介して誤差増幅回路32の反転入力端子にフィードバックされている。なお、誤差増幅回路32の利得は、抵抗R1,R2,R3,R4,R5,R31の抵抗値とコンデンサC31の容量値とによって決定される。
また、上記出力端子Po2〜Po4は、第2帰還電圧生成回路41に接続されている。そして、この第2帰還電圧生成回路41の出力端子(ノードN2)が制御回路80Aの第2帰還端子FB2に接続されている。また、本例では、ノードN2は抵抗R32の第1端子にも接続され、その抵抗R32の第2端子はコンデンサC32の第1端子に接続されている。そして、コンデンサC32の第2端子は、制御回路80Aの誤差出力端子ERR2に接続されている。このため、第2制御回路82A内の誤差増幅回路42の出力端子は、コンデンサC32及び抵抗R32を介して誤差増幅回路42の反転入力端子にフィードバックされている。なお、誤差増幅回路42の利得は、抵抗R6,R7,R8,R9,R32の抵抗値とコンデンサC32の容量値とによって決定される。
また、上記出力端子Po3,Po4は、第3帰還電圧生成回路51に接続されている。そして、この第3帰還電圧生成回路51の出力端子(ノードN3)が制御回路80Aの第3帰還端子FB3に接続されている。また、本例では、ノードN3は抵抗R33の第1端子にも接続され、その抵抗R33の第2端子はコンデンサC33の第1端子に接続されている。そして、コンデンサC33の第2端子は、制御回路80Aの誤差出力端子ERR3に接続されている。このため、第3制御回路83A内の誤差増幅回路52の出力端子は、コンデンサC33及び抵抗R33を介して誤差増幅回路52の反転入力端子にフィードバックされている。なお、誤差増幅回路52の利得は、抵抗R10,R11,R12,R33の抵抗値とコンデンサC33の容量値とによって決定される。
また、上記出力端子Po4は、第4帰還電圧生成回路61に接続されている。そして、この第4帰還電圧生成回路61の出力端子(ノードN4)が制御回路80Aの第4帰還端子FB4に接続されている。また、本例では、ノードN4は抵抗R34の第1端子にも接続され、その抵抗R34の第2端子はコンデンサC34の第1端子に接続されている。そして、コンデンサC34の第2端子は、制御回路80Aの誤差出力端子ERR4に接続されている。このため、第4制御回路84A内の誤差増幅回路62の出力端子は、コンデンサC34及び抵抗R34を介して誤差増幅回路62の反転入力端子にフィードバックされている。なお、誤差増幅回路62の利得は、抵抗R13,R14,R34の抵抗値とコンデンサC34の容量値とによって決定される。
ここで、DC−DCコンバータ1は、図8に示したDC−DCコンバータ6と比較すると、抵抗R2〜R4,R7,R8,R11が追加されている。但し、上述したように、DC−DCコンバータ1は、DC−DCコンバータ6から3つのダイオードD12,D13,D14、3つのコンデンサC12,C13,C14及び3つのコイルを削減することができるため、回路全体で見ると回路面積を大幅に削減することができる。特に、種々の回路素子の中でも小型化の困難なコイルを3つ削減できるため、回路面積の大幅な削減とコスト削減を実現することができる。
以上説明したように、上記DC−DCコンバータ1は、従来のDC−DCコンバータ6で利用される制御回路80Bと同一の制御回路80Aを利用し、制御回路80Aに外付けされる回路素子もほとんど変更することなくその回路構成を実現することができる。それにも関わらず、DC−DCコンバータ1は、上述した(1)〜(3)の優れた効果を奏することができる。
なお、図6及び図7において、スイッチSW11は第1スイッチ回路の一例、スイッチSW21は第1のスイッチ素子の一例、スイッチSW22は第2のスイッチ素子の一例、スイッチSW31は第3のスイッチ素子の一例、スイッチSW32は第4のスイッチ素子の一例である。また、コンデンサC1は第1コンデンサの一例、コンデンサC2は第2コンデンサの一例、コンデンサC3は第3コンデンサの一例である。また、駆動出力端子DH1は第1駆動出力端子の一例、駆動出力端子DH2は第2駆動出力端子の一例、駆動出力端子DL2は第3駆動出力端子の一例、駆動出力端子DH3は第4駆動出力端子の一例、駆動出力端子DL3は第5駆動出力端子の一例である。また、出力端子Po1は第1の出力端子の一例、出力端子Po2は第2の出力端子の一例、出力端子Po3は第3の出力端子の一例、出力電圧Vo1は第1の出力電圧の一例、出力電圧Vo2は第2の出力電圧の一例、出力電圧Vo3は第3の出力電圧の一例である。
(第1実施形態の変形例)
・上記第1実施形態では、1つのコイルLで4つの出力電圧Vo1〜Vo4を生成する単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータに具体化した。これに限らず、例えば1つのコイルLで3つの出力電圧を生成する単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータに具体化してもよいし、1つのコイルLで5つ以上の出力電圧を生成する単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータに具体化してもよい。この場合には、出力側のスイッチ回路20内で縦続に接続されたスイッチ回路の段数と、それらスイッチ回路をオン・オフ制御する制御部の数とを適宜調整する。具体的には、1つのコイルLでN個(例えば、5つ)の出力電圧を生成する場合には、スイッチ回路20内で(N−1)個(例えば、4つ)のスイッチ回路を縦続に接続し、それら(N−1)個のスイッチ回路をそれぞれオン・オフ制御する(N−1)個の制御部を設ける。ここでは、1つのコイルLで3つの出力電圧Vo1,Vo2,Vo3を生成する単一インダクタ多出力型のDC−DCコンバータ1Aについて簡単に説明する。
図9に示すように、DC−DCコンバータ1Aは、入力電圧Vinよりも低い3つの出力電圧Vo1,Vo2,Vo3を生成する同期整流方式の降圧型DC−DCコンバータである。
DC−DCコンバータ1Aは、コンバータ部10と、出力側のスイッチ回路20Aと、コンデンサC1〜C3と、第1制御部30Aと、スイッチ回路20Aをオン・オフ制御する第2制御部40A及び第3制御部50Aとを有している。
スイッチ回路20Aは、コイルLの第2端子LYと出力端子Po1〜Po4との間に縦続に接続された(N−1)個(ここでは、2個)のスイッチ回路21,22を有している。すなわち、スイッチ回路20Aでは、上記第1実施形態のスイッチ回路20からスイッチ回路23が省略されている。
スイッチ回路22は、スイッチSW22の第2端子に共通に接続されたスイッチSW31及びスイッチSW32を有している。スイッチSW31,SW32は、スイッチSW22と直列に接続されている。これらスイッチSW31,SW32は、例えばNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチSW31の第1端子はスイッチSW22の第2端子に接続され、スイッチSW31の第2端子はコンデンサC2の第1端子及び出力端子Po2に接続されている。すなわち、出力端子Po2には、直列(縦続)に接続されたスイッチSW31及びスイッチSW22を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。
また、スイッチSW32の第1端子はスイッチSW22の第2端子に接続され、スイッチSW32の第2端子はコンデンサC3の第1端子及び出力端子Po3に接続されている。すなわち、出力端子Po3には、直列(縦続)に接続されたスイッチSW32及びスイッチSW22を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。
また、スイッチSW31の制御端子には、第3制御部50Aから制御信号VH3が供給され、スイッチSW32の制御端子には、第3制御部50Aから制御信号VL3が供給される。これらスイッチSW31,SW32は、制御信号VH3,VL3に応答して相補的にオン・オフする。
第1制御部30Aには、3つの出力端子Po1〜Po3が全て接続されており、3つの出力電圧Vo1〜Vo3が全てフィードバックされている。この第1制御部30Aは、出力電圧Vo1と出力電圧Vo2と出力電圧Vo3を合成した結果(合成電圧Vout1)に基づいて、その合成電圧Vout1を目標電圧(第1目標値)に近づけるように、スイッチSW11,SW12をオン・オフ制御する。
第1制御部30Aは、第1帰還電圧生成回路31Aと、誤差増幅回路32と、PWM制御回路33とを有している。
第1帰還電圧生成回路31Aは、出力電圧Vo1と出力電圧Vo2と出力電圧Vo3との3つ全ての出力電圧を足し合わせた合成電圧Vout1に応じた第1帰還電圧VFB1を生成する。この第1帰還電圧生成回路31Aは、出力端子Po1,Po2,Po3にそれぞれ接続された抵抗R1,R2,R3と、それら抵抗R1,R2,R3と共通に接続された抵抗R5とを有している。そして、これら抵抗R1,R2,R3と抵抗R5との間のノードN1が誤差増幅回路32の反転入力端子に接続されている。このような第1帰還電圧生成回路31Aでは、出力電圧Vo1の分圧電圧と、出力電圧Vo2の分圧電圧と、出力電圧Vo3の分圧電圧とを足し合わせた第1帰還電圧VFB1がノードN1に生成される。そして、この第1帰還電圧VFB1が誤差増幅回路32の反転入力端子に供給される。
第2制御部40Aには、3つの出力端子Po1〜Po3のうち出力端子Po1を除いた2つの出力端子Po2,Po3が接続されており、3つの出力電圧Vo1〜Vo3のうち1つの出力電圧Vo1(第1出力電圧)を除いた残りの出力電圧Vo2,Vo3(第2出力電圧)が供給される。具体的には、第2制御部40Aには、スイッチ回路20A内の1段目のスイッチ回路21が有するスイッチSW22の出力端子に電気的に接続された出力端子Po2,Po3が接続されており、それら出力端子Po2,Po3にそれぞれ生成される出力電圧Vo2,Vo3が供給される。この第2制御部40Aは、入力する出力電圧Vo2,Vo3を合成した結果(合成電圧Vout2)に基づいて、その合成電圧Vout2を目標電圧(第3目標値)に近づけるように、上記1段目のスイッチ回路21が有するスイッチSW21,SW22をオン・オフ制御する。
第2制御部40Aは、第2帰還電圧生成回路41Aと、誤差増幅回路42と、PWM制御回路43とを有している。
第2帰還電圧生成回路41Aは、出力電圧Vo2と出力電圧Vo3とを足し合わせた合成電圧Vout2に応じた第2帰還電圧VFB2を生成する。この第2帰還電圧生成回路41Aは、出力端子Po2,Po3にそれぞれ接続された抵抗R6,R7と、それら抵抗R6,R7と共通に接続された抵抗R9とを有している。そして、これら抵抗R6,R7と抵抗R9との間のノードN2が誤差増幅回路42の反転入力端子に接続されている。このような第2帰還電圧生成回路41Aでは、出力電圧Vo2の分圧電圧と、出力電圧Vo3の分圧電圧とを足し合わせた第2帰還電圧VFB2がノードN2に生成される。そして、この第2帰還電圧VFB2が誤差増幅回路42の反転入力端子に供給される。
第3制御部50Aには、第2制御部40Aに接続された2つの出力端子Po2,Po3のうち出力端子Po2を除いた1つの出力端子Po3が接続されており、第2制御部40Aにフィードバックされた2つの出力電圧Vo2,Vo3のうち1つの出力電圧Vo2を除いた残りの出力電圧Vo3が供給される。具体的には、第3制御部50Aには、スイッチ回路20A内の2段目のスイッチ回路22が有するスイッチSW32の出力端子に接続された出力端子Po3が接続されており、その出力端子Po3に生成される出力電圧Vo3が供給される。この第3制御部50Aは、出力電圧Vo3に基づいて、その出力電圧Vo3を目標電圧(第2目標値及び第3目標値)に近づけるように、スイッチSW31,SW32をオン・オフ制御する。
第3制御部50Aは、第3帰還電圧生成回路51Aと、誤差増幅回路52と、PWM制御回路53とを有している。
第3帰還電圧生成回路51Aは、出力電圧Vo3に応じた第3帰還電圧VFB3を生成する。この第3帰還電圧生成回路51Aは、抵抗R10,R12を有している。そして、これら抵抗R10,R12間のノードN3が誤差増幅回路52の反転入力端子に接続されている。このような第3帰還電圧生成回路51Aでは、出力電圧Vo3の分圧電圧である第3帰還電圧VFB3がノードN3に生成される。そして、この第3帰還電圧VFB3が誤差増幅回路52の反転入力端子に供給される。
次に、上記DC−DCコンバータ1Aの動作について簡単に説明する。なお、図10において、縦軸及び横軸は、説明を簡潔にするため、適宜拡大、縮小して示している。
図10に示す時刻t11において、周期信号CKが一定の周期Tで基準値にリセットされると、Hレベルの制御信号VH1,VH2,VH3及びLレベルの制御信号VL1,VL2,VL3が生成される。これにより、スイッチSW11,SW21,SW31がオンされるとともに、スイッチSW12,SW22,SW32がオフされる。すると、入力端子PiがスイッチSW11を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW21を通じて出力端子Po1に接続される。このため、入力端子PiからコイルLを通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成され、入力電圧Vin及び出力電圧Vo1に応じたコイル電流ILがコイルLに流れ、コイルLにエネルギーが蓄積される(第1の期間P1)。
次に、時刻t11から所定の立ち上がり特性で徐々に上昇する周期信号CKのレベルが誤差信号S1よりも高くなると(時刻t12参照)、Lレベルの制御信号VH1及びHレベルの制御信号VL1が出力される。このLレベルの制御信号VH1に応答してスイッチSW11がオフされ、Hレベルの制御信号VL1に応答してスイッチW12がオンされる。すると、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW21を通じて出力端子Po1に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成され、上記第1の期間P1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po1に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる(第2の期間P2)。
続いて、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S2よりも高くなると(時刻t13参照)、Lレベルの制御信号VH2及びHレベルの制御信号VL2が出力される。このLレベルの制御信号VH2に応答してスイッチSW21がオフされ、Hレベルの制御信号VL2に応答してスイッチSW22がオンされる。すると、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW22及びスイッチSW31を通じて出力端子Po2に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po2に至る電流経路が形成され、上記第1の期間P1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po2に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる(第3の期間P3)。
次いで、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S3よりも高くなると(時刻t14参照)、Lレベルの制御信号VH3及びHレベルの制御信号VL3が出力される。このLレベルの制御信号VH3に応答してスイッチSW31がオフされ、Hレベルの制御信号VL3に応答してスイッチSW32がオンされる。すると、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチSW22及びスイッチSW32を通じて出力端子Po3に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po3に至る電流経路が形成され、上記第1の期間P1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po3に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる(第4の期間P4)。
その後、周期信号CKが一定の周期Tで基準値に再度リセットされると(時刻t15参照)、スイッチSW11,SW21,SW31がオンされるとともに、スイッチSW12,SW22,SW32がオフされる。これにより、次の周期Tが開始され、その周期Tにおいて、第1の期間P1、第2の期間P2、第3の期間P3及び第4の期間P4がこの順番で実行される。
このようなDC−DCコンバータ1Aでは、3つの出力電圧Vo1〜Vo3の合成電圧Vout1に基づいて所定の周期Tにおけるコイル電流ILの電流量の総量が決定される。また、第2及び第3制御部40A,50Aで生成される制御信号VH2,VL2,VH3,VL3の信号レベルの組み合わせに応じて、各コンデンサC1〜C3(各出力端子Po1〜Po3)に必要なコイル電流ILを供給するための時間幅が決定される。詳述すると、出力電圧Vo1を除いた2つの出力電圧Vo2,Vo3の合成電圧Vout2に基づいて、コンデンサC2,C3にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が周期T内で決定され、その周期T内の残り時間がコンデンサC1にコイル電流ILを供給するための時間として振り分けられる。さらに、出力電圧Vo1,Vo2を除いた1つの出力電圧Vo3に基づいて、コンデンサC3にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が周期T内で決定され、その周期T内の残り時間がコンデンサC1,C2にコイル電流ILを供給するための時間として振り分けられる。
このような第3制御部50Aによるフィードバック制御によって、出力電圧Vo3が目標電圧に維持され、第2制御部40Aによるフィードバック制御によって、出力電圧Vo2,Vo3の合成電圧Vout2が目標電圧に維持される。これにより、合成電圧Vout2から出力電圧Vo3を減算した電圧となる出力電圧Vo2も目標電圧に維持される。さらに、第1制御部30Aによるフィードバック制御によって、出力電圧Vo1〜Vo3の合成電圧Vout1が目標電圧に維持される。これにより、合成電圧Vout1から出力電圧Vo2,Vo3を減算した電圧となる出力電圧Vo1も目標電圧に維持される。具体的には、出力電圧Vo1〜Vo3の直流成分Vo1〜Vo3は、下記式のように決まる。
上記式12から明らかなように、出力電圧Vo3は、1つのコイルで1つの出力電圧を生成する場合と同じ電圧設定式で決まる。このため、DC−DCコンバータ1Aでは、3つの出力電圧Vo1〜Vo3のうち1つの出力電圧Vo3の電圧精度を高くすることができる。
このようなDC−DCコンバータ1Aであっても、上記第1実施形態の(1)〜(3)と同様の効果を奏することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態を図11〜図14に従って説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、先の図1〜図10に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
図11に示すように、DC−DCコンバータ1Bは、1つのコイルLでN個(ここでは、4つ)の出力電圧を生成する単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータである。また、DC−DCコンバータ1Bは、入力端子Piに供給される入力電圧Vinに基づいて、その入力電圧Vinよりも低い4つの出力電圧Vo1,Vo2,Vo3.Vo4を生成する同期整流方式の降圧型DC−DCコンバータである。
DC−DCコンバータ1Bは、コンバータ部10と、出力側のスイッチ回路20Bと、コンデンサC1〜C4と、第1制御部30と、スイッチ回路20Bをオン・オフ制御する第2制御部40B及び第3制御部50B及び第4制御部60と、発振器70とを有している。
スイッチ回路20Bは、コイルLの第2端子LYと出力端子Po1〜Po4との間に縦続に接続された(N−1)個(ここでは、3個)のスイッチ回路25,26,27を有している。具体的には、スイッチ回路20Bでは、コイルLの第2端子LYと出力端子Po1,Po2との間にスイッチ回路25とスイッチ回路26とが縦続に接続され、コイルLの第2端子LYと出力端子Po3,Po4との間にスイッチ回路25とスイッチ回路27とが縦続に接続されている。
スイッチ回路25は、コイルLの第2端子LYに共通に接続されたスイッチS21及びスイッチS22を有している。これらスイッチS21,S22は、例えばNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチS21の第1端子はコイルLの第2端子LYに接続され、スイッチS21の第2端子(出力端子)はスイッチ回路26に接続されている。また、スイッチS22の第1端子はコイルLの第2端子LYに接続され、スイッチS22の第2端子(出力端子)はスイッチ回路27に接続されている。スイッチS21の制御端子には、第2制御部40Bから制御信号VH2が供給され、スイッチS22の制御端子には、第2制御部40Bから制御信号VL2が供給される。これらスイッチS21,S22は、制御信号VH2,VL2に応答して相補的にオン・オフする。
スイッチ回路26は、スイッチS21の第2端子(出力端子)に共通に接続されたスイッチS31及びスイッチS32を有している。スイッチS31,S32は、スイッチS21と直列に接続されている。これらスイッチS31,S32は、例えばNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチS31の第1端子はスイッチS21の第2端子に接続され、スイッチS31の第2端子(出力端子)はコンデンサC1の第1端子及び出力端子Po1に接続されている。すなわち、出力端子Po1には、直列(縦続)に接続されたスイッチS31及びスイッチS21を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。また、スイッチS32の第1端子はスイッチS21の第2端子に接続され、スイッチS32の第2端子(出力端子)はコンデンサC2の第1端子及び出力端子Po2に接続されている。すなわち、出力端子Po2には、直列(縦続)に接続されたスイッチS32及びスイッチS21を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。
また、スイッチS31の制御端子には、第3制御部50Bから制御信号VH3が供給され、スイッチS32の制御端子には、第3制御部50Bから制御信号VL3が供給される。これらスイッチS31,S32は、制御信号VH3,VL3に応答して相補的にオン・オフする。
スイッチ回路27は、スイッチS22の第2端子に共通に接続されたスイッチS41及びスイッチS42を有している。スイッチS41,S42は、スイッチS22と直列に接続されている。これらスイッチS41,S42は、例えばNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチS41の第1端子はスイッチS22の第2端子に接続され、スイッチS41の第2端子(出力端子)はコンデンサC3の第1端子及び出力端子Po3に接続されている。すなわち、出力端子Po3には、直列(縦続)に接続されたスイッチS41及びスイッチS22を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。また、スイッチS42の第1端子はスイッチS22の第2端子に接続され、スイッチS42の第2端子(出力端子)はコンデンサC4の第1端子及び出力端子Po4に接続されている。すなわち、出力端子Po4には、直列(縦続)に接続されたスイッチS42及びスイッチS22を介してコイルLの第2端子LYが接続されている。
また、スイッチS41の制御端子には、第4制御部60から制御信号VH4が供給され、スイッチS42の制御端子には、第4制御部60から制御信号VL4が供給される。これらスイッチS41,S42は、制御信号VH4,VL4に応答して相補的にオン・オフする。
第2制御部40Bには、4つの出力端子Po1〜Po4のうち出力端子Po1,Po2を除いた2つの出力端子Po3,Po4が接続されており、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうち2つの出力電圧Vo1,Vo2を除いた残りの出力電圧Vo2〜Vo4(第2出力電圧)が供給される。具体的には、第2制御部40Bには、スイッチ回路20B内の1段目のスイッチ回路25が有するスイッチS21の出力端子に接続されていない出力端子(スイッチS22の出力端子に電気的に接続された出力端子)Po3,Po4が接続されており、それら出力端子Po3,Po4にそれぞれ生成される出力電圧Vo3,Vo4が供給される。この第2制御部40Bは、入力する出力電圧Vo3,Vo4を合成した結果(合成電圧Vout2)に基づいて、その合成電圧Vout2を目標電圧(第2目標値及び第3目標値)に近づけるように、上記1段目のスイッチ回路25が有するスイッチS21,S22をオン・オフ制御する。換言すると、第2制御部40Bは、合成電圧Vout2に基づいて、負荷4,5に所望の電力が供給されるように、スイッチS21,S22のオン時間を調整する。具体的には、第2制御部40Bは、周波数(周期)が一定で、負荷4,5へ供給する電力に応じてパルス幅が変動する制御信号VH2,VL2をスイッチS21,S22に供給する。
第2制御部40Bは、第2帰還電圧生成回路41Bと、誤差増幅回路42と、PWM制御回路43とを有している。
第2帰還電圧生成回路41Bは、出力電圧Vo3と出力電圧Vo4とを足し合わせた合成電圧Vout2に応じた第2帰還電圧VFB2を生成する。この第2帰還電圧生成回路41Bは、出力端子Po3,Po4にそれぞれ接続された抵抗R15,R16と、それら抵抗R15,R16と共通に接続された抵抗R17とを有している。具体的には、出力端子Po3が抵抗R15,R17を介してグランドに接続され、出力端子Po4が抵抗R16,R17を介してグランドに接続されている。そして、これら抵抗R15,R16と抵抗R17との間のノードN2が誤差増幅回路42の反転入力端子に接続されている。このような第2帰還電圧生成回路41Bでは、出力電圧Vo3の分圧電圧と、出力電圧Vo4の分圧電圧とを足し合わせた第2帰還電圧VFB2がノードN2に生成される。そして、この第2帰還電圧VFB2が誤差増幅回路42の反転入力端子に供給される。
第3制御部50Bには、4つの出力端子Po1〜Po4のうち出力端子Po1を除いた3つの出力端子Po2〜Po4が接続されており、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうち1つの出力電圧Vo1(第1出力電圧)を除いた残りの出力電圧Vo2〜Vo4(第2出力電圧)が供給される。具体的には、第3制御部50Bには、スイッチ回路26が有するスイッチS31の出力端子に接続されていない出力端子Po2,Po3,Po4が接続されており、それら出力端子Po2,Po3,Po4にそれぞれ生成される出力電圧Vo2,Vo3,Vo4が供給される。この第3制御部50Bは、入力する出力電圧Vo2,Vo3,Vo4を合成した結果(合成電圧Vout3)に基づいて、その合成電圧Vout3を目標電圧(第2目標値及び第3目標値)に近づけるように、上記スイッチ回路25が有するスイッチS31,S32をオン・オフ制御する。換言すると、第3制御部50Bは、合成電圧Vout3に基づいて、負荷3,4,5に所望の電力が供給されるように、スイッチS32のオン時間を調整する。具体的には、第3制御部50Bは、周波数(周期)が一定で、負荷3,4,5へ供給する電力に応じてパルス幅が変動する制御信号VH3,VL3をスイッチS31,S32に供給する。
第3制御部50Bは、第3帰還電圧生成回路51Bと、誤差増幅回路52と、PWM制御回路53とを有している。
第3帰還電圧生成回路51Bは、出力電圧Vo2と出力電圧Vo3と出力電圧Vo4とを足し合わせた合成電圧Vout3に応じた第3帰還電圧VFB3を生成する。この第3帰還電圧生成回路51Bは、出力端子Po2,Po3,Po4にそれぞれ接続された抵抗R18,R19,R20と、それら抵抗R18,R19,R20と共通に接続された抵抗R21とを有している。具体的には、出力端子Po2が抵抗R18,R21を介してグランドに接続され、出力端子Po3が抵抗R19,R21を介してグランドに接続され、出力端子Po4が抵抗R20,R21を介してグランドに接続されている。そして、これら抵抗R18,R19,R20と抵抗R21との間のノードN3が誤差増幅回路52の反転入力端子に接続されている。このような第3帰還電圧生成回路51Bでは、出力電圧Vo2の分圧電圧と、出力電圧Vo3の分圧電圧と、出力電圧Vo4の分圧電圧とを足し合わせた第3帰還電圧VFB3がノードN3に生成される。そして、この第3帰還電圧VFB3が誤差増幅回路52の反転入力端子に供給される。
第4制御部60は、第4帰還電圧生成回路61と、誤差増幅回路62と、PWM制御回路63とを有している。この第4制御部60には、4つの出力端子Po1〜Po4のうち出力端子Po1,Po2,Po3を除いた残りの出力端子Po4が接続されており、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうち3つの出力電圧Vo1,Vo2,Vo3を除いた残りの出力電圧Vo4が供給される。具体的には、第4制御部60には、スイッチ回路27が有する一方のスイッチS42の出力端子に接続された出力端子Po4が接続されており、その出力端子Po4に生成される出力電圧Vo4が供給される。この第4制御部60は、出力電圧Vo4に基づいて、その出力電圧Vo4を目標電圧(第3目標値)に近づけるように、スイッチS41,S42をオン・オフ制御する。換言すると、第4制御部60は、出力電圧Vo4に基づいて、負荷5に所望の電力が供給されるように、スイッチS42のオン時間を調整する。具体的には、第4制御部60は、周波数(周期)が一定で、負荷5へ供給する電力に応じてパルス幅が変動する制御信号VH4,VL4をスイッチS41,S42に供給する。
本実施形態において、スイッチ回路20Bは第2スイッチ回路の一例、スイッチ回路25,26,27は第3スイッチ回路の一例、スイッチ回路25は1段目のスイッチ回路の一例、スイッチ回路26,27は2段目以降のスイッチ回路の一例、スイッチ回路26は第4スイッチ回路の一例、スイッチ回路27は第5スイッチ回路の一例である。また、スイッチS21,S22,S31,S32,S41,S42はスイッチ素子の一例、スイッチS21は一方のスイッチ素子の一例、スイッチS22は他方のスイッチ素子の一例、第2〜第4制御部40B,50B,60は第2の制御部の一例、第2制御部40Bは第3の制御部の一例である。また、合成電圧Vout1は第1合成電圧の一例、合成電圧Vout2及び出力電圧Vo4は第3合成電圧の一例、合成電圧Vout3は第2合成電圧の一例である。
次に、上記DC−DCコンバータ1Bの動作を図12〜図14に従って説明する。なお、図12において、縦軸及び横軸は、説明を簡潔にするため、適宜拡大、縮小して示している。
図12に示す時刻t21において、周期信号CKが一定の周期Tで基準値にリセットされると、その周期信号CKのレベルが誤差信号S1,S2,S3,S4よりも低くなる。すると、PWM制御回路33,43,53,63から、Hレベルの制御信号VH1,VH2,VH3,VH4がそれぞれ出力され、Lレベルの制御信号VL1,VL2,VL3,VL4がそれぞれ出力される。これにより、スイッチSW11,S21,S31,S41がオンされるとともに、スイッチSW12,S22,S32,S42がオフされる。すると、図13(a)に示すように、入力端子PiがスイッチSW11を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチS21及びスイッチS31を通じて出力端子Po1に接続される。このため、入力端子PiからコイルLを通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図12に示した時刻t21から時刻t22までの第1の期間Q1では、入力電圧Vinに応じたコイル電流ILがコイルLに流れ、コイルLにエネルギーが蓄積される。この第1の期間Q1では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾き(入力電圧Vinと出力電圧Vo1との電位差に比例した傾き)で増加する。
次に、時刻t21から所定の立ち上がり特性で徐々に上昇する周期信号CKのレベルが誤差信号S1よりも高くなると(時刻t22参照)、PWM制御回路33からLレベルの制御信号VH1及びHレベルの制御信号VL1が出力される。このLレベルの制御信号VH1に応答してスイッチSW11がオフされ、Hレベルの制御信号VL1に応答してスイッチSW12がオンされる。すると、図13(b)に示すように、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチS21及びスイッチS31を通じて出力端子Po1に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図12に示した時刻t22から時刻t23までの第2の期間Q2では、上記第1の期間Q1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po1に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる。この第2の期間Q2では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾き(出力電圧Vo1に比例した傾き)で減少する。
続いて、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S2よりも高くなると(時刻t23参照)、PWM制御回路53からLレベルの制御信号VH3及びHレベルの制御信号VL3が出力される。このLレベルの制御信号VH3に応答してスイッチS31がオフされ、Hレベルの制御信号VL3に応答してスイッチS32がオンされる。すると、図13(c)に示すように、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチS21及びスイッチS32を通じて出力端子Po2に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po2に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図12に示した時刻t23から時刻t2までの第3の期間Q3では、上記第1の期間Q1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po2に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる。この第3の期間Q3では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾き(出力電圧Vo2に比例した傾き)で減少する。
次いで、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S3よりも高くなると(時刻t24参照)、PWM制御回路43からLレベルの制御信号VH2及びHレベルの制御信号VL2が出力される。このLレベルの制御信号VH2に応答してスイッチS21がオフされ、Hレベルの制御信号VL2に応答してスイッチS22がオンされる。すると、図14(a)に示すように、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチS22及びスイッチS41を通じて出力端子Po3に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po3に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図12に示した時刻t24から時刻t25までの第4の期間Q4では、上記第1の期間Q1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po3に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる。この第4の期間Q4では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾き(出力電圧Vo3に比例した傾き)で減少する。
次に、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S4よりも高くなると(時刻t25参照)、PWM制御回路63からLレベルの制御信号VH4及びHレベルの制御信号VL4が出力される。このLレベルの制御信号VH4に応答してスイッチS41がオフされ、Hレベルの制御信号VL4に応答してスイッチS42がオンされる。すると、図14(b)に示すように、グランドがスイッチSW12を通じてコイルLの第1端子LXに接続され、そのコイルLの第2端子LYがスイッチS22及びスイッチS42を通じて出力端子Po4に接続される。このため、グランドからコイルLを通じて出力端子Po4に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図12に示した時刻t25から時刻t26までの第5の期間Q5では、上記第1の期間Q1でコイルLに蓄えられたエネルギーが出力端子Po4に向けて放出され、コイルLに誘導電流が流れる。この第5の期間Q5では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾き(出力電圧Vo4に比例した傾き)で減少する。
その後、周期信号CKが一定の周期Tで基準値に再度リセットされると(時刻t26参照)、スイッチSW11,S21,S31,S41がオンされるとともに、スイッチSW12,S22,S32,S42がオフされる。これにより、次の周期Tが開始され、その周期Tにおいて、第1の期間Q1、第2の期間Q2、第3の期間Q3、第4の期間Q4及び第5の期間Q5がこの順番で実行される。
ここで、各周期T(第1の期間Q1〜第5の期間Q5)におけるコイル電流ILの平均値が負荷2,3,4,5に供給される出力電流Io1,Io2,Io3,Io4の合計値Io1+Io2+Io3+Io4となる。また、スイッチS31がオンしている期間(第1の期間Q1及び第2の期間Q2)におけるコイル電流ILの電流量の総量(領域B1参照)を周期Tで平均した平均値が負荷2に供給される出力電流Io1となる。また、スイッチS21及びスイッチS32の2つのスイッチがオンしている期間(第3の期間Q3)におけるコイル電流ILの電流量の総量(領域B2参照)を周期Tで平均した平均値が負荷3に供給される出力電流Io2となる。また、スイッチS22及びスイッチS41の2つのスイッチがオンしている期間(第4の期間Q4)におけるコイル電流ILの電流量の総量(領域B3参照)を周期Tで平均した平均値が負荷4に供給される出力電流Io3となる。そして、スイッチS22及びスイッチS42の2つのスイッチがオンしている期間(第5の期間Q5)におけるコイル電流ILの電流量の総量(領域B4参照)を周期Tで平均した平均値が負荷5に供給される出力電流Io4となる。
このようなDC−DCコンバータ1Bでは、4つの出力電圧Vo1〜Vo4の合成電圧Vout1に基づいて所定の周期Tにおけるコイル電流ILの電流量の総量が決定される。また、第2〜第4制御部40B,50B,60で生成される制御信号VH2,VL2,VH3,VL3,VH4,VL4の信号レベルの組み合わせに応じて、各コンデンサC1〜C4(各出力端子Po1〜Po4)に必要なコイル電流ILを供給するための時間幅が決定される。詳述すると、出力電圧Vo1,Vo2を除いた2つの出力電圧Vo3,Vo4の合成電圧Vout2に基づいて、コンデンサC3,C4にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が周期T内で決定され、その周期T内の残り時間がコンデンサC1,C2にコイル電流ILを供給するための時間として振り分けられる。さらに、出力電圧Vo1を除いた3つの出力電圧Vo2,Vo3,Vo4の合成電圧Vout3に基づいて、コンデンサC2,C3,C4にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が周期T内で決定され、その周期T内の残り時間がコンデンサC1にコイル電流ILを供給するための時間として振り分けられる。そして、出力電圧Vo1,Vo2,Vo3を除いた1つの出力電圧Vo4に基づいて、コンデンサC4にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が周期T内で決定され、その周期T内の残り時間がコンデンサC1〜C3にコイル電流ILを供給するための時間として振り分けられる。これらにより、コイルLが1つの場合であっても、一つの周期T内で4つの出力電圧Vo1,Vo2,Vo3,Vo4を連続的に制御することができる。このため、出力電流Io1,Io2,Io3,Io4の電流値がそれぞれ異なっている場合であってもCCM領域で安定に動作させることができる。
また、第4制御部60によるフィードバック制御によって、出力電圧Vo4が目標電圧に維持され、第2制御部40Bによるフィードバック制御によって、出力電圧Vo3,Vo4の合成電圧Vout2が目標電圧に維持される。これにより、合成電圧Vout2から出力電圧Vo4を減算した電圧となる出力電圧Vo3も目標電圧に維持される。さらに、第3制御部50Bによるフィードバック制御によって、出力電圧Vo2〜Vo4の合成電圧Vout3が目標電圧に維持され、第1制御部30によるフィードバック制御によって、出力電圧Vo1〜Vo4の合成電圧Vout1が目標電圧に維持される。これにより、合成電圧Vout3から出力電圧Vo3,Vo4を減算した電圧となる出力電圧Vo2も目標電圧に維持され、合成電圧Vout1から出力電圧Vo2,Vo3,Vo4を減算した電圧となる出力電圧Vo1も目標電圧に維持される。具体的には、出力電圧Vo1〜Vo4の直流成分Vo1〜Vo4は、下記式のように決まる。
換言すると、上記式8〜式11から、出力電圧Vo1〜Vo4がそれぞれ対応する目標電圧になるように、基準電圧Vrの電圧値、抵抗R1〜R5,R13〜R21の抵抗値が設定されている。
ここで、上記式15から明らかなように、出力電圧Vo4は、1つのコイルで1つの出力電圧を生成する場合と同じ電圧設定式で決まる。このため、DC−DCコンバータ1Bでは、4つの出力電圧Vo1〜Vo4のうちの1つの出力電圧Vo4の電圧精度を高くすることができる。
以上説明した実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(3)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(4)1つのコイルLに対して2個(本例では、2=4個)の出力端子Po1〜Po4を接続するようにした。また、出力端子Po1〜Po4のうちN/2(本例では、2)個の出力端子Po1,Po2と接続されるスイッチS21と、出力端子Po1〜Po4のうち他のN/2個の出力端子Po3,Po4と接続されるスイッチS22とを有するスイッチ回路25を設けるようにした。また、出力端子Po1,Po2のうちN/2(本例では、1)個の出力端子Po1と接続されるスイッチS31と、出力端子Po1,Po2のうち他のN/2個の出力端子Po2と接続されるスイッチS32とを有し、上記スイッチS21に縦続接続されたスイッチ回路26を設けるようにした。さらに、出力端子Po3,Po4のうちN/2(本例では、1)個の出力端子Po3と接続されるスイッチS41と、出力端子Po3,Po4のうち他のN/2個の出力端子Po4と接続されるスイッチS42とを有し、上記スイッチS22に縦続接続されたスイッチ回路27を設けるようにした。これにより、各出力端子Po1〜Po4とコイルLの第2端子LYとの間に同じ数(本例では、2つ)のスイッチが介在されて設けられることになる。このため、スイッチS21,S22,S31,S32,S41,S42の製造ばらつきの影響を低減することができ、出力電圧Vo1〜Vo4の電圧精度を高くすることができる。
(第2実施形態に係るDC−DCコンバータの適用例)
次に、従来のDC−DCコンバータに利用される制御回路を利用して上記DC−DCコンバータ1Bの回路構成を実現する方法について図7、図8及び図15に従って説明する。なお、説明の便宜上、図15において、先の図6及び図11に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
図15に示すように、第1制御回路81Aの出力端子が接続された駆動出力端子DH1は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW11の制御端子(ゲート)に接続されている。また、第1制御回路81Aの出力端子が接続された駆動出力端子DL1は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチSW12の制御端子(ゲート)に接続されている。
第2制御回路82Aの出力端子が接続された駆動出力端子DH2は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチS21の制御端子(ゲート)に接続されている。また、第2制御回路82Aの出力端子に接続された駆動出力端子DL2は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチS22の制御端子(ゲート)に接続されている。
第3制御回路83Aの出力端子に接続された駆動出力端子DH3は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチS31の制御端子(ゲート)に接続されている。また、第3制御回路83Aの出力端子に接続された駆動出力端子DL3は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチS32の制御端子(ゲート)に接続されている。
第4制御回路84Aの出力端子に接続された駆動出力端子DH4は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチS41の制御端子(ゲート)に接続されている。また、第4制御回路84Aの出力端子に接続された駆動出力端子DL4は、NチャネルMOSトランジスタであるスイッチS42の制御端子(ゲート)に接続されている。
第1コイル接続端子LX1は、コイルLの第1端子LXに接続されている。第2コイル接続端子LX2は、スイッチS21,S22の第1端子間の接続点及び単一のコイルLの第2端子LYに接続されている。
第3コイル接続端子LX3は、スイッチS31,S32の第1端子間の接続点及びスイッチS21の第2端子(例えば、ソース)に接続されている。すなわち、スイッチS31の第1端子及びスイッチS32の第1端子は、スイッチS21の第2端子に接続されている。また、スイッチS31の第2端子は、コンデンサC1の第1端子及び出力端子Po1に接続され、スイッチS32の第2端子は、コンデンサC2の第1端子及び出力端子Po2に接続されている。
第4コイル接続端子LX4は、スイッチS31,S32の第1端子間の接続点及びスイッチS22の第2端子(例えば、ソース)に接続されている。すなわち、スイッチS41の第1端子及びスイッチS42の第1端子は、スイッチS22の第2端子に接続されている。また、スイッチS41の第2端子は、コンデンサC3の第1端子及び出力端子Po3に接続され、スイッチS42の第2端子は、コンデンサC4の第1端子及び出力端子Po4に接続されている。
このような接続によって、単一のコイルLを4つの出力端子Po1,Po2,Po3,Po4で共有することができる。これにより、DC−DCコンバータ6よりもコイルを3つ削減することができる。さらに、DC−DCコンバータ1Bは、DC−DCコンバータ6から3つのダイオードD12,D13,D14及び3つのコンデンサC12,C13,C14を削減することができる。
上記出力端子Po1〜Po4は、第1帰還電圧生成回路31に接続されている。この第1帰還電圧生成回路31の出力端子(ノードN1)は上記制御回路80Aの第1帰還端子FB1に接続されている。また、上記出力端子Po3,Po4は、第2帰還電圧生成回路41Bに接続されている。この第2帰還電圧生成回路41Bの出力端子(ノードN2)は制御回路80Aの第2帰還端子FB2に接続されている。また、上記出力端子Po2,Po3,Po4は、第3帰還電圧生成回路51Bに接続されている。この第3帰還電圧生成回路51Bの出力端子(ノードN3)は制御回路80Aの第3帰還端子FB3に接続されている。また、上記出力端子Po4は、第4帰還電圧生成回路61に接続されている。この第4帰還電圧生成回路61の出力端子(ノードN4)は制御回路80Aの第4帰還端子FB4に接続されている。
ここで、DC−DCコンバータ1Bは、図8に示したDC−DCコンバータ6と比較すると、抵抗R2〜R4,R16,R19,R20が追加されている。但し、上述したように、DC−DCコンバータ1Bは、DC−DCコンバータ6から3つのダイオードD12,D13,D14、3つのコンデンサC12,C13,C14及び3つのコイルを削減することができるため、回路全体で見ると回路面積を大幅に削減することができる。特に、種々の回路素子の中でも小型化の困難なコイルを3つ削減できるため、回路面積の大幅な削減とコスト削減を実現することができる。
以上説明したように、上記DC−DCコンバータ1Bは、従来のDC−DCコンバータ6で利用される制御回路80Bと同一の制御回路80Aを利用し、制御回路80Aに外付けされる回路素子もほとんど変更することなくその回路構成を実現することができる。それにも関わらず、DC−DCコンバータ1Bは、上述した(1)〜(4)の優れた効果を奏することができる。
(第2実施形態の変形例)
・上記第2実施形態では、1つのコイルLで4つの出力電圧Vo1〜Vo4を生成する単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータに具体化した。これに限らず、例えば1つのコイルLで5つ以上の出力電圧を生成する単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータに具体化してもよい。この場合には、出力側のスイッチ回路20B内で縦続に接続されたスイッチ回路の段数と、それらスイッチ回路をオン・オフ制御する制御部の数とを適宜調整する。但し、コイルLに対して接続される出力端子の個数(N)が2以外の個数である場合、つまり1つのコイルLで2以外の個数の出力電圧を生成する場合には、出力側のスイッチ回路20B内において、上記第2実施形態のスイッチ回路の縦続方法と、上記第1実施形態のスイッチ回路の縦続方法とを利用して(N−1)個のスイッチ回路を設ける。ここでは、1つのコイルLに対して6個の出力端子Po1〜Po6が接続され、1つのコイルLで6個の出力電圧Vo1〜Vo6を生成する場合について簡単に説明する。この場合には、スイッチ回路20B内の1段目のスイッチ回路25が有するスイッチS21は、N/2個(ここでは、3個)の出力端子Po1〜Po3と電気的に接続され、スイッチS22は、N/2個の出力端子Po4〜Po6と電気的に接続される。そして、スイッチS21の出力端子に対して2個のスイッチ回路を上記第1実施形態の縦続方法で接続する。すなわち、第1端子がスイッチS21の出力端子に直列(縦続)に接続されたスイッチS31,S32を有するスイッチ回路26を設け、スイッチS32の出力端子に直列(縦続)に接続された2つのスイッチを有するスイッチ回路を設ける。このとき、スイッチS31の出力端子を例えば出力端子Po1に接続し、上記2つのスイッチの出力端子をそれぞれ出力端子Po2,Po3に接続する。
同様に、スイッチS22の出力端子に対して2個のスイッチ回路を上記第1実施形態の縦続方法で接続する。すなわち、第1端子がスイッチS22の出力端子に直列(縦続)に接続されたスイッチS41,S42を有するスイッチ回路27を設け、スイッチS42の出力端子に直列(縦続)に接続された2つのスイッチを有するスイッチ回路を設ける。このとき、スイッチS41の出力端子を例えば出力端子Po4に接続し、上記2つのスイッチの出力端子をそれぞれ出力端子Po5,Po6に接続する。
このように生成する出力電圧の数が増加した場合であっても、上記第1実施形態及び第2実施形態の(1)〜(3)の効果と同様の効果を奏することができる。
なお、図15において、スイッチSW11は第1スイッチ回路の一例、スイッチS21は第1のスイッチ素子の一例、スイッチS22は第2のスイッチ素子の一例、スイッチS31は第3のスイッチ素子の一例、スイッチS32は第4のスイッチ素子の一例である。また、スイッチS41は第5のスイッチ素子の一例、スイッチS42は第6のスイッチ素子の一例、コンデンサC1は第1コンデンサの一例、コンデンサC2は第2コンデンサの一例、コンデンサC3は第3コンデンサの一例、コンデンサC4は第4コンデンサの一例である。また、駆動出力端子DH1は第1駆動出力端子の一例、駆動出力端子DH2は第2駆動出力端子の一例、駆動出力端子DL2は第3駆動出力端子の一例、駆動出力端子DH3は第4駆動出力端子の一例、駆動出力端子DL3は第5駆動出力端子の一例、駆動出力端子DH4は第6駆動出力端子の一例、駆動出力端子DL4は第7駆動出力端子の一例である。また、出力端子Po1は第1の出力端子の一例、出力端子Po2は第2の出力端子の一例、出力端子Po3は第3の出力端子の一例、出力端子Po4は第4の出力端子の一例、出力電圧Vo1は第1の出力電圧の一例、出力電圧Vo2は第2の出力電圧の一例、出力電圧Vo3は第3の出力電圧の一例、出力電圧Vo4は第4の出力電圧の一例である。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記各実施形態では、1つのコイルLで、入力電圧Vinよりも低いN個(Nは3以上の自然数)の出力電圧Vo1〜Vo4を生成する降圧型のDC−DCコンバータ1,1A,1Bに具体化した。これに限らず、例えば1つのコイルLで、入力電圧Vinよりも高いN個の出力電圧を生成する昇圧型のDC−DCコンバータに具体化してもよい。また、例えば1つのコイルLで、入力電圧Vinを反転させたN個の出力電圧を生成する反転型のDC−DCコンバータに具体化してもよい。さらに、上述したような降圧型、昇圧型及び反転型を組み合わせた単一インダクタ多出力型のDC−DCコンバータに具体化してもよい。例えば1つのコイルLで、入力電圧Vinよりも高い出力電圧と、入力電圧Vinを反転させた出力電圧とを生成する昇圧型と反転型とを組み合わせたDC−DCコンバータに具体化してもよい。
・上記各実施形態及び上記各変形例では、スイッチSW11(第1スイッチ回路)の一例としてNチャネルMOSトランジスタを開示したが、PチャネルMOSトランジスタを用いてもよい。また、スイッチSW11としてバイポーラトランジスタを用いてもよい。あるいは、スイッチSW11として複数のトランジスタを含むスイッチ回路を用いてもよい。
・上記各実施形態及び上記各変形例では、スイッチSW21,SW22,SW31,SW32,SW41,SW42,S21,S22,S31,S32,S41,S42(スイッチ素子)の一例としてNチャネルMOSトランジスタを開示したが、PチャネルMOSトランジスタを用いてもよい。また、スイッチ素子としてバイポーラトランジスタを用いてもよい。あるいは、スイッチ素子として複数のトランジスタを含むスイッチ回路を用いてもよい。
・上記各実施形態及び上記各変形例では、スイッチSW12(同期側のスイッチ回路)の一例としてNチャネルMOSトランジスタを開示したが、PチャネルMOSトランジスタを用いてもよい。また、スイッチSW12としてバイポーラトランジスタを用いてもよい。あるいは、スイッチSW12として複数のトランジスタを含むスイッチ回路を用いてもよい。
・上記各実施形態及び各変形例では、同期整流方式のDC−DCコンバータに具体化したが、非同期整流方式のDC−DCコンバータに具体化してもよい。
・上記各実施形態及び上記各変形例における第1制御部30,30A、第2制御部40,40A,40B、第3制御部50,50A,50B及び第4制御部60の内部構成は特に限定されない。
・上記各実施形態及び上記各変形例における発振器70は、鋸歯状波信号である周期信号CKを生成するようにした。これに限らず、発振器70が三角波信号を生成するようにしてもよい。
・上記各実施形態及び上記各変形例では、電圧制御モードのDC−DCコンバータに具体化したが、電流制御モードのDC−DCコンバータに具体化してもよい。
・上記各実施形態及び上記各変形例では、PWM制御方式のDC−DCコンバータに具体化したが、PFM(Pulse Frequency Modulation)制御方式のDC−DCコンバータやPSM(Pulse Skipping Modulation)制御方式のDC−DCコンバータに具体化してもよい。但し、この場合であっても、入力側のスイッチSW11,SW12をオン・オフ制御する制御信号VH1,VL1と、出力側のスイッチ回路20,20A,20Bをオン・オフ制御する制御信号とは同一周期の信号であることが好ましい。
1,1A,1B DC−DCコンバータ(電源装置)
2,3,4,5 負荷
10 コンバータ部
20,20A,20B スイッチ回路(第2スイッチ回路)
21,22,23,25,26,27 スイッチ回路(第3スイッチ回路)
30,30A 第1制御部(第1の制御部)
31,31A 第1帰還電圧生成回路
40,40A 第2制御部(第2の制御部)
40B 第2制御部(第2の制御部及び第3の制御部)
41,41A,41B 第2帰還電圧生成回路
50,50A,50B 第3制御部(第2の制御部)
51,51A,51B 第3帰還電圧生成回路
60 第4制御部(第2の制御部)
61 第4帰還電圧生成回路
70 発振器
80A 制御回路
81A 第1制御回路
82A 第2制御回路
83A 第3制御回路
84A 第4制御回路
L コイル
C1 コンデンサ(第1コンデンサ)
C2 コンデンサ(第2コンデンサ)
C3 コンデンサ(第3コンデンサ)
C4 コンデンサ(第4コンデンサ)
SW11 スイッチ(第1スイッチ回路)
SW21,SW22,SW31,SW32,SW41,SW42 スイッチ
S21,S22,S31,S32,S41,S42 スイッチ
Po1,Po2,Po3,Po4 出力端子(第1出力端子)
Vin 入力電圧
Vo1,Vo2,Vo3,Vo4 出力電圧
VFB1 第1帰還電圧
VFB2 第2帰還電圧
VFB3 第3帰還電圧
VFB4 第4帰還電圧

Claims (10)

  1. コイルと、
    前記コイルの第1端子に接続され、前記コイルにエネルギーを蓄えるための第1スイッチ回路と、
    前記コイルの第2端子とN個(Nは3以上の自然数)の第1出力端子との間に設けられた第2スイッチ回路と、
    前記N個の第1出力端子にそれぞれ生成されるN個の出力電圧を合成した第1合成電圧と基準電圧との差電圧に応じた誤差信号基づいて、前記第1スイッチ回路をオン・オフ制御する第1制御信号を生成する第1の制御部と、
    前記N個の出力電圧のうち1つの第1出力電圧を除いた残りの(N−1)個の第2出力電圧に応じた各誤差信号に基づいて、前記第1制御信号と同一の周期で前記第2スイッチ回路をオン・オフ制御する複数の第2制御信号を生成する第2の制御部と、を有し、
    前記第2スイッチ回路は、前記コイルの第2端子と前記N個の第1出力端子との間に縦続に接続されるとともに、前記複数の第2制御信号の信号レベルの組み合わせに応じて、前記N個の第1出力端子のいずれか1つの第1出力端子を選択的に前記コイルの第2端子に接続する(N−1)個の第3スイッチ回路を有し、
    前記各第3スイッチ回路は2つのスイッチ素子を有し、前記(N−1)個の第3スイッチ回路のうち1段目の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子は前記コイルの第2端子に共通に接続され、前記(N−1)個の第3スイッチ回路のうち2段目以降の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子は前段の前記第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子の一方のスイッチ素子の出力端子に共通に接続されていることを特徴とする電源装置。
  2. 前記第2の制御部は、(N−1)個の第2出力電圧を合成した第2合成電圧と、前記(N−1)個の第2出力電圧から、入力する前記第2出力電圧を1個ずつ減らしたM個(Mは(N−2),…,1)の第2出力電圧を合成した(N−2)通りの第3合成電圧とに基づいて、前記第2スイッチ回路をオン・オフ制御することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記2段目以降の第3スイッチ回路は、前記1段目の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子のいずれか一方のスイッチ素子の出力端子のみに縦続に接続され、
    前記1段目の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子の他方のスイッチ素子は、前記N個の第1出力端子のうち前記第1出力電圧が生成される第1出力端子に直接接続され、
    前記2段目以降の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子は、前記第2出力電圧が生成される前記第1出力端子のうちのいずれか1つの第1出力端子と直接接続された第1スイッチ素子と、次段の前記第3スイッチ回路と縦続接続された、又は前記第2出力電圧が生成される前記第1出力端子のうちのいずれか1つの第1出力端子と直接接続された第2スイッチ素子とを有することを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記第2の制御部は、i段目(iは1〜(N−1)までの自然数)の前記第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子のいずれか一方のスイッチ素子の出力端子に電気的に接続されたL個(Lは1〜(N−1)までの自然数)の前記第1出力端子が接続され、前記L個の第1出力端子に生成されるL個の前記第2出力電圧を合成した結果に基づいて、前記i段目の第3スイッチ回路をオン・オフ制御する前記第2制御信号を生成する(N−1)個の制御部を有することを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記2段目以降の第3スイッチ回路は、前記1段目の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子のいずれか一方のスイッチ素子に縦続に接続された第4スイッチ回路と、前記1段目の第3スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子の他方のスイッチ素子に縦続に接続された第5スイッチ回路と、を有し、
    前記第4スイッチ回路及び前記第5スイッチ回路が有する前記2つのスイッチ素子は、次段の前記第3スイッチ回路と縦続接続されている、又は前記N個の第1出力端子のうちのいずれか1つの第1出力端子と直接接続されていることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  6. 前記第2の制御部は、前記1段目の第3スイッチ回路が有する前記一方のスイッチ素子に接続されていない所定数の前記第1出力端子が接続され、前記所定数の第1出力端子に生成される所定数の前記第2出力電圧を合成した結果に基づいて、前記1段目の第3スイッチ回路をオン・オフ制御する前記第2制御信号を生成する第3の制御部を有することを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記N個の第1出力端子は、2個(nは2以上の自然数)の第1出力端子であることを特徴とする請求項5又は6に記載の電源装置。
  8. 少なくとも第1制御回路と第2制御回路と第3制御回路とを有し、前記第1制御回路の入力端子に接続された第1帰還端子と、前記第1制御回路の出力端子に接続された第1駆動出力端子と、前記第2制御回路の入力端子に接続された第2帰還端子と、前記第2制御回路の出力端子に接続された第2及び第3駆動出力端子と、前記第3制御回路の入力端子に接続された第3帰還端子と、前記第3制御回路の出力端子に接続された第4及び第5駆動出力端子とを有する制御回路と、
    前記第1駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が入力電圧の供給される入力端子に接続され、第2端子がコイルの第1端子に接続された第1スイッチ回路と、
    前記第2駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記コイルの第2端子に接続され、第2端子が第1コンデンサ及び第1の出力端子に接続された第1のスイッチ素子と、
    前記第3駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記コイルの第2端子に接続された第2のスイッチ素子と、
    前記第4駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記第2のスイッチ素子の第2端子に接続され、第2端子が第2コンデンサ及び第2の出力端子に接続された第3のスイッチ素子と、
    前記第5駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記第2のスイッチ素子の第2端子に接続され、第2端子が第3コンデンサ及び第3の出力端子に接続された、又は前記第1〜第3のスイッチ素子とは別の2つのスイッチ素子と縦続に接続された第4のスイッチ素子と、
    少なくとも、前記第1の出力端子に生成される第1の出力電圧と前記第2の出力端子に生成される第2の出力電圧と前記第3の出力端子に生成される第3の出力電圧とを合成した電圧に応じた第1帰還電圧を前記第1帰還端子に出力する第1帰還電圧生成回路と、
    少なくとも、前記第2の出力電圧と前記第3の出力電圧とを合成した電圧に応じた第2帰還電圧を前記第2帰還端子に出力する第2帰還電圧生成回路と、
    少なくとも、前記第3の出力電圧に応じた第3帰還電圧を前記第3帰還端子に出力する第3帰還電圧生成回路と、
    を有することを特徴とする電源装置。
  9. 第1制御回路と第2制御回路と第3制御回路と第4制御回路とを有し、前記第1制御回路の入力端子に接続された第1帰還端子と、前記第1制御回路の出力端子に接続された第1駆動出力端子と、前記第2制御回路の入力端子に接続された第2帰還端子と、前記第2制御回路の出力端子に接続された第2及び第3駆動出力端子と、前記第3制御回路の入力端子に接続された第3帰還端子と、前記第3制御回路の出力端子に接続された第4及び第5駆動出力端子と、前記第4制御回路の入力端子に接続された第4帰還端子と、前記第4制御回路の出力端子に接続された第6及び第7駆動出力端子とを有する制御回路と、
    前記第1駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が入力電圧の供給される入力端子に接続され、第2端子がコイルの第1端子に接続された第1スイッチ回路と、
    前記第2駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記コイルの第2端子に接続された第1のスイッチ素子と、
    前記第3駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記コイルの第2端子に接続された第2のスイッチ素子と、
    前記第4駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記第1のスイッチ素子の第2端子に接続され、第2端子が第1コンデンサ及び第1の出力端子に接続された第3のスイッチ素子と、
    前記第5駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記第1のスイッチ素子の第2端子に接続され、第2端子が第2コンデンサ及び第2の出力端子に接続された第4のスイッチ素子と、
    前記第6駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記第2のスイッチ素子の第2端子に接続され、第2端子が第3コンデンサ及び第3の出力端子に接続された第5のスイッチ素子と、
    前記第7駆動出力端子に制御端子が接続され、第1端子が前記第2のスイッチ素子の第2端子に接続され、第2端子が第4コンデンサ及び第4の出力端子に接続された第6のスイッチ素子と、
    前記第1の出力端子に生成される第1の出力電圧と前記第2の出力端子に生成される第2の出力電圧と前記第3の出力端子に生成される第3の出力電圧と前記第4の出力端子に生成される第4の出力電圧とを合成した電圧に応じた第1帰還電圧を前記第1帰還端子に出力する第1帰還電圧生成回路と、
    前記第3の出力電圧と前記第4の出力電圧とを合成した電圧に応じた第2帰還電圧を前記第2帰還端子に出力する第2帰還電圧生成回路と、
    前記第2の出力電圧と前記第3の出力電圧と前記第4の出力電圧とを合成した電圧に応じた第3帰還電圧を前記第3帰還端子に出力する第3帰還電圧生成回路と、
    前記第4の出力電圧に応じた第4帰還電圧を前記第4帰還端子に出力する第4帰還電圧生成回路と、
    を有することを特徴とする電源装置。
  10. コイルと、前記コイルにエネルギーを蓄えるための第1スイッチ回路と、前記コイルとN個(Nは3以上の自然数)の第1出力端子との間に縦続に接続された(N−1)個のスイッチ回路を有する第2スイッチ回路とを有する電源の制御方法であって、
    前記N個の第1出力端子にそれぞれ生成されるN個の出力電圧を合成した第1合成電圧に基づいて、前記第1合成電圧を第1目標値に近づけるように、前記第1スイッチ回路をオン・オフ制御し、
    前記N個の出力電圧のうち1つの第1出力電圧を除いた残りの(N−1)個の第2出力電圧に基づいて、前記各第2出力電圧を対応する第2目標値に近づけるように、前記第1スイッチ回路のスイッチング周波数と同一の周波数で前記第2スイッチ回路をオン・オフ制御することを特徴とする電源の制御方法。
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