JP3625807B2 - 多出力dc−dcコンバータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種電子機器に用いられ、バッテリ等の直流電圧が入力されて複数の直流電圧が形成され、複数の負荷に制御された直流電圧を供給する多出力DC−DCコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の負荷に直流電圧を供給する従来の多出力DC−DCコンバータとしては、図9に示すような構成の装置が用いられていた。図9に示した従来の多出力DC−DCコンバータには、入力直流電圧Eiが入力されており、PチャネルMOSFETからなる第1のスイッチ2、第1のダイオード51、第1のインダクタ32、NチャネルMOSFETからなる第2のスイッチ3、第2のダイオード52、及び第1の出力コンデンサ61が設けられている。この従来の多出力DC−DCコンバータにおいては、第1の出力コンデンサ61から第1の負荷71へ第1の出力電圧Vo1を出力する昇降圧コンバータが構成されている。また、この従来の多出力DC−DCコンバータには、NチャネルMOSFETからなる第3のスイッチ4、第3のダイオード53、第2のインダクタ33、及び第2の出力コンデンサ62が設けられており、第2の出力コンデンサ62から第2の負荷72へ第2の出力電圧Vo2を出力する反転コンバータが構成されている。
【0003】
図9に示した多出力DC−DCコンバータにおいて、制御回路8は第1の出力電圧Vo1を制御するために、第1のスイッチ2と第2のスイッチ3の各オンオフ期間比を調整して、第1のスイッチ2と第2のスイッチ3をオンオフ制御している。また、制御回路8は、第2の出力電圧Vo2を制御するために、第3のスイッチ4のオンオフ期間比を調整して、第3のスイッチ4をオンオフ制御している。ここに示した従来の多出力DC−DCコンバータの出力仕様は、Vo2<GND<Vo1であり、2つの出力電圧の極性は異なるものとする。
【0004】
以下、図9に示した従来の多出力DC−DCコンバータの動作を簡単に説明する。まず、制御回路8により第1のスイッチ2と第2のスイッチ3はそれぞれ同じスイッチング周期Tでオンオフ動作を繰返しているものとして昇降圧コンバータの動作について説明する。
第1のスイッチ2の時比率、即ち1スイッチング周期内におけるオン時間の割合をδ2、第2のスイッチ3の時比率をδ3(<δ2)とし、第2のスイッチ3がオン状態の時は第1のスイッチ2もオン状態であるとする。第1のスイッチ2がオン状態、第2のスイッチ3がオン状態の時、入力直流電圧Eiは第1のインダクタ32に印加される。この時、第1のインダクタ32に電流が流れ、磁気エネルギーが蓄えられる。この期間はδ3・Tで表される。
【0005】
次に、第2のスイッチ3がオフ状態になると、入力直流電源1から第1のスイッチ2と第1のインダクタ32と第2のダイオード52を介して第1の出力コンデンサ61を充電する電流が流れる。この期間は(δ2−δ3)Tで表される。
さらに、第1のスイッチ2もオフ状態になると、第1のインダクタ32に蓄えられた磁気エネルギーは、第1のダイオード51と第2のダイオード52を介して第1の出力コンデンサ61を充電する電流として放出される。この期間は(1−δ2)Tで表される。
上記のような第1のスイッチ2及び第2のスイッチ3のオンオフ動作によって、第1のインダクタ32の磁気エネルギーは蓄積と放出を繰返しながら、第1の出力コンデンサ61を介して第1の負荷71へ出力電圧Vo1を供給する。第1のインダクタ32の磁気エネルギーの蓄積と放出が均衡する条件は、第1のインダクタ32の電圧時間積の和がゼロになることである。計算の簡略化のためにこの回路に用いられているダイオードの順方向電圧降下を無視すると、次式(1)が成立つ。
【0006】
δ3・T・Ei+(δ2−δ3)T(Ei−Vo1)=(1−δ2) T・Vo1 (1)
【0007】
式(1)を整理して次の入出力変換特性を表す式(2)が得られる。
【0008】
Vo1/Ei=δ2/(1−δ3) (2)
【0009】
式(2)の入出力変換特性から分かるように、時比率δ2及びδ3を適切に調整することにより、理論的には第1の出力電圧Vo1を任意の正電圧に設定することができる。第1のスイッチ2がオン状態に固定されるとδ2=1であるから、式(2)は下記式(3)となる。
【0010】
Vo1/Ei=1/(1−δ3) (3)
【0011】
即ち、この多出力DC−DCコンバータにおいて、Vo1>Eiの昇圧動作が行われる。また、第2のスイッチ3がオフ状態に固定されるとδ3=0であるから、式(2)は下記式(4)となる。
【0012】
Vo1/Ei=δ2 (4)
【0013】
即ち、この多出力DC−DCコンバータにおいて、Vo1<Eiの降圧動作が行われる。
【0014】
次に、図9に示した多出力DC−DCコンバータにおける第3のスイッチ4もスイッチング周期Tで時比率δ4のオンオフ動作しているものとして、反転コンバータの動作について説明する。
第3のスイッチ4がオン状態の時、入力直流電圧Eiは第2のインダクタ33に印加され、第2のインダクタ33に電流が流れ、磁気エネルギーが蓄えられる。この期間はδ4・Tで表される。次に、第3のスイッチ4がオフ状態になると、第2のインダクタ33に蓄えられた磁気エネルギーは、第3のダイオード53を介して第2の出力コンデンサ62を充電する電流となる。この期間は(1−δ4)Tで表される。このような第3のスイッチ4のオンオフ動作によって、第2のインダクタ33の磁気エネルギーは蓄積と放出を繰返しながら、第2の出力コンデンサ62を介して第2の負荷72へ出力電圧Vo2を供給する。第2のインダクタ32の磁気エネルギーの蓄積と放出が均衡する条件は、第2のインダクタ32の電圧時間積の和がゼロになることである。計算の簡略化のためにこの回路に用いられているダイオードの順方向電圧降下を無視すると、次式(5)が成立つ。
【0015】
δ4・T・Ei=−(1−δ4) T・Vo2 (5)
【0016】
式(5)を整理して次の入出力変換特性を表す式(6)が得られる。
【0017】
Vo2/Ei=−δ4/(1−δ4) (6)
【0018】
式(6)の入出力変換特性から分かるように、時比率δ4を適切に調整することにより、理論的には第2の出力電圧Vo2を任意の負電圧に設定することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された従来の多出力DC−DCコンバータは、別々の回路構成の昇降圧コンバータと反転コンバータを用いて第1の出力電圧と第2の出力電圧という2つの制御された出力電圧を形成する構成であった。このような構成においては、出力電圧の数だけコンバータを構成しなければならず、回路が複雑化し大型化するという問題があった。特に、各コンバータにはインダクタを設けなければならず、回路全体としては複数個のインダクタが必要となり、実装面の制約が多く解決すべき課題であった。
本発明は、複数の出力電圧を1つのインダクタにより形成して、所望の出力に制御することの可能な多出力DC−DCコンバータの提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る多出力DC−DCコンバータは、入力直流電圧を出力する入力直流電源と、インダクタと、前記入力直流電源の一端と前記インダクタの一端の間に接続される第1のスイッチと、前記入力直流電源の他端と前記インダクタの他端の間に接続される第2のスイッチと、前記第2のスイッチの両端に接続され、前記入力直流電圧と同極性の出力電圧を出力する整流平滑回路と、前記インダクタと前記第1のスイッチとの接続点と前記入力直流電源と前記第2のスイッチとの接続点との間に接続され、モード切換スイッチと転流用整流手段との直列回路からなる転流用整流回路と、前記転流用整流回路と並列に接続され、前記入力直流電圧と逆極性を有する反転出力電圧を出力する反転出力用整流平滑回路と、所定の周期でオンオフを繰り返すように前記モード切換スイッチを駆動し、前記モード切換スイッチがオンの時には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動し、前記モード切換スイッチがオフの時には前記反転出力電圧を制御するように前記第2のスイッチをオン状態にして前記第1のスイッチを所定のオンオフ期間で駆動する制御回路とを有する。
さらにその制御回路は、所定の周期を有するクロック信号を出力する発振回路と、前記クロック信号の周波数を分周して、前記モード切換スイッチをオンオフするモード切換スイッチ駆動信号を出力する分周回路と、前記出力電圧を検出して、出力電圧制御用誤差電圧を出力する出力電圧検出回路と、前記反転出力電圧を検出して反転出力電圧制御用誤差電圧を出力する反転出力電圧検出回路と、前記モード切換スイッチ駆動信号と前記出力電圧制御用誤差電圧と前記反転出力電圧制御用誤差電圧を受電し、前記第1のスイッチをオンオフする第1のスイッチ駆動信号と前記第2のスイッチをオンオフする第2のスイッチ駆動信号を出力し、前記モード切換スイッチがオンの周期には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記モード切換スイッチがオフの周期には前記第2のスイッチをオン状態にして前記反転出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間を設定するパルス幅制御回路とを有する。
このように構成された本発明の多出力DC−DCコンバータは、入力直流電圧に対して昇降圧可能な正電圧と負電圧を、1つのインダクタで負荷へ供給することができる。
【0021】
また、本発明の他の観点による多出力DC−DCコンバータは、入力直流電圧を出力する入力直流電源と、インダクタと、前記入力直流電源の一端と前記インダクタの一端の間に接続される第1のスイッチと、前記入力直流電源の他端と前記インダクタの他端の間に接続される第2のスイッチと、前記第2のスイッチの両端に接続され、前記入力直流電圧と同極性の出力電圧を出力する整流平滑回路と、前記第2のスイッチの両端に接続され、補助スイッチを直列に接続された整流手段を有し、前記出力電圧よりも低い補助出力電圧を出力する補助整流平滑回路と、前記インダクタと前記第1のスイッチとの接続点と前記入力直流電源と前記第2のスイッチとの接続点との間に接続される転流用整流手段と、所定の周期でオンオフを繰り返すように前記補助スイッチを駆動し、前記補助スイッチがオフの時には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動し、前記補助スイッチがオンの時には前記補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動する制御回路とを有する。
さらに、その制御回路は、所定の周期を有するクロック信号を出力する発振回路と、前記クロック信号の周波数を分周して、前記補助スイッチをオンオフする補助スイッチ駆動信号を出力する分周回路と、前記出力電圧を検出して、出力電圧制御用誤差電圧を出力する出力電圧検出回路と、前記補助出力電圧を検出して補助出力電圧制御用誤差電圧を出力する補助出力電圧検出回路と、前記補助スイッチ駆動信号と前記主出力電圧制御用誤差電圧と前記補助出力電圧制御用誤差電圧を受電し、前記第1のスイッチをオンオフする第1のスイッチ駆動信号と前記第2のスイッチをオンオフする第2のスイッチ駆動信号を出力し、前記補助スイッチがオフの周期には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記補助スイッチがオンの周期には前記補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定するパルス幅制御回路とを有する。
このように構成された本発明の多出力DC−DCコンバータは、入力直流電圧に対して昇降圧可能な2つの正電圧を、1つのインダクタで負荷へ供給することができる。
【0022】
また、本発明の他の観点による多出力DC−DCコンバータは、入力直流電圧を出力する入力直流電源と、インダクタと、前記入力直流電源の一端と前記インダクタの一端の間に接続される第1のスイッチと、前記入力直流電源の他端と前記インダクタの他端の間に接続される第2のスイッチと、前記第2のスイッチの両端に接続され、前記入力直流電圧と同極性の出力電圧を出力する整流平滑回路と、前記第2のスイッチの両端に接続され、第k(kは1〜nの自然数)の補助スイッチを直列に接続された整流手段を有し、前記出力電圧よりも低い第kの補助出力電圧を出力する第kの補助出力用整流平滑回路と、前記インダクタと前記第1のスイッチとの接続点と前記入力直流電源と前記第2のスイッチとの接続点との間に接続され、モード切換スイッチと転流用整流手段との直列回路からなる転流用整流回路と、前記転流用整流回路と並列に接続され、前記入力直流電圧と逆極性を有する反転出力電圧を出力する反転出力用整流平滑回路と、前記転流用整流回路と並列に接続され、第j(jは1〜mの自然数)の反転出力用補助スイッチを直列に接続された整流手段を有し、前記反転出力電圧よりも高い第jの反転補助出力電圧を出力する第jの反転補助出力用整流平滑回路と、所定の周期でオンオフを繰り返すように前記モード切換スイッチを駆動し、前記モード切換スイッチがオン状態で前記第1から第nの補助スイッチが全てオフの時には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動し、前記モード切換スイッチがオン状態で前記第kの補助スイッチがオンの時には前記第kの補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動し、前記モード切換スイッチがオフ状態では前記第2のスイッチをオン状態にするとともに、前記第1から第mの反転出力用補助スイッチが全てオフの時には前記反転出力電圧を制御するように前記第1のスイッチを所定のオンオフ期間で駆動し、前記第jの反転出力用補助スイッチがオンの時には前記第jの反転補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチを所定のオンオフ期間で駆動する制御回路とを有する。
その制御回路は、所定の周期を有するクロック信号を出力する発振回路と、前記クロック信号の周波数を分周して、前記モード切換スイッチをオンオフするモード切換スイッチ駆動信号を出力し、前記モード切換スイッチのオン状態である期間内に前記第1から第nの各補助スイッチの全てがオフである周期といずれか一つがオン状態となる周期を有するように第1の補助スイッチ駆動信号から第nの補助スイッチ駆動信号を出力し、前記モード切換スイッチのオフ状態である期間内に前記第1から第mの各反転出力用補助スイッチの全てがオフである周期といずれか一つがオン状態となる周期を有するように第1の反転出力用補助スイッチ駆動信号から第mの反転出力用補助スイッチ駆動信号を出力する分周回路と、前記出力電圧を検出して、出力電圧制御用誤差電圧を出力する出力電圧検出回路と、前記第1から第nの各補助出力電圧を検出して、第1から第nの補助出力電圧制御用誤差電圧を出力する第1から第nの補助出力電圧検出回路と、前記反転出力電圧を検出して反転出力電圧制御用誤差電圧を出力する反転出力電圧検出回路と、前記第1から第mの各反転補助出力電圧を検出して、第1から第mの反転補助出力電圧制御用誤差電圧を出力する第1から第mの反転補助出力電圧検出回路と、前記モード切換スイッチ駆動信号と前記出力電圧制御用誤差電圧と前記第1から第nの補助出力電圧制御用誤差電圧と前記反転出力電圧制御用誤差電圧と前記第1から第mの反転補助出力電圧制御用誤差電圧を受電し、前記第1のスイッチをオンオフする第1のスイッチ駆動信号と前記第2のスイッチをオンオフする第2のスイッチ駆動信号を出力し、前記モード切換スイッチがオン状態で前記第1から第nの補助スイッチが全てオフ状態の周期には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記モード切換スイッチがオン状態で前記第kの補助スイッチがオン状態の周期には前記第kの補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記モード切換スイッチがオフの周期には前記第2のスイッチをオン状態にするとともに、前記第1から第mの各反転出力用補助スイッチが全てオフ状態の周期には前記反転出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記第jの反転出力用補助スイッチがオン状態の周期には前記第jの反転補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間を設定するパルス幅制御回路とを有する。
このように構成された本発明の多出力DC−DCコンバータは、入力直流電圧に対して昇降圧可能な複数の正電圧と複数の負電圧を、1つのインダクタで負荷へ供給することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る多出力DC−DCコンバータの好ましい実施の形態について添付の図面を参照しつつ説明する。
【0024】
《実施の形態1》
図1の(a)は本発明に係る実施の形態1の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図であり、(b)はその動作状態を示す波形図である。図1の(a)に示すように、本発明に係る実施の形態1の多出力DC−DCコンバータには入力直流電源1から入力直流電圧Eiが入力されており、PチャネルMOSFETからなる第1のスイッチ21と、インダクタ31と、NチャネルMOSFETからなる第2のスイッチ22とが直列回路を形成して、入力直流電源1に並列に接続されている。入力直流電源1の負極をグランドGNDとして、インダクタ31と第2のスイッチ22との接続点に発生する電圧は、ダイオードからなる第1の整流手段51とコンデンサからなる第1の平滑手段61とを有する整流平滑回路41によって整流平滑される。整流平滑回路41により整流平滑された電圧は、第1の出力電圧Vo1として第1の負荷71に供給される。
【0025】
第1のスイッチ21とインダクタ31との接続点に発生する電圧は、ダイオードからなる第2の整流手段52とコンデンサからなる第2の平滑手段62とを有する反転出力用整流平滑回路42によって整流平滑される。反転出力用整流平滑回路42により整流平滑された電圧は、第2の出力電圧Vo2として第2の負荷72に供給される。また、第1のスイッチ21とインダクタ31との接続点とGND間には、ダイオードからなる転流用整流手段53とNチャネルMOSFETからなるモード切換スイッチ23との直列回路である転流用整流回路43が接続される。
制御回路81は、第1の出力電圧Vo1と第2の出力電圧Vo2を検出し、これらの第1の出力電圧Vo1と第2の出力電圧Vo2を安定化するように第1のスイッチ21と第2のスイッチ22とモード切換スイッチ23のそれぞれをオンオフ制御している。制御回路81は、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22とモード切換スイッチ23のそれぞれを所定のオン期間とオフ期間で駆動するための駆動信号Vg21,Vg22,Vg23を出力する。尚、実施の形態1における出力仕様は、Vo2<GND<Vo1であり、第1の出力電圧Vo1と第2の出力電圧Vo2の極性は互いに異なるものとする。
【0026】
以上のように構成された実施の形態1の多出力DC−DCコンバータの動作を図1の(b)を用いて以下に説明する。図1の(b)はモード切換スイッチ23と第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ動作状態を示す波形図である。
まず、駆動信号Vg23によってモード切換スイッチ23がオン状態であると、反転用整流平滑回路42には電力の供給が断たれる。このとき、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22はそれぞれオンオフ動作する。期間T1において、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22がともにオン状態の時、入力直流電源1→第1のスイッチ21→インダクタ31→第2のスイッチ22→入力直流電源1と電流が流れ、インダクタ31には入力直流電圧Eiが印加されて磁気エネルギーが蓄積される。
次に、期間T2において、第2のスイッチ22がオフ状態になると、入力直流電源1→第1のスイッチ21→インダクタ31→第1の整流手段51→第1の平滑手段61→入力直流電源1と電流が流れ、インダクタ31には入力直流電圧Eiと第1の出力電圧Vo1の差電圧が印加される。
【0027】
次に、期間T3において、第1のスイッチ21がオフ状態になると、GND→モード切換スイッチ23→転流用整流手段53→インダクタ31→第1の整流手段51→第1の平滑手段61→GNDと電流が流れ、インダクタ31には第1の出力電圧Vo1が印加されて磁気エネルギーは放出される。
即ち、モード切換スイッチ23がオン状態にある期間T1〜T3では、第1のスイッチ21とモード切換スイッチ23と転流用整流手段53とインダクタ31と第2のスイッチ22と第1の整流手段51と第1の平滑手段61は、昇降圧コンバータを形成し、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ動作によって入力直流電圧Eiより昇降圧された第1の出力電圧Vo1が第1の負荷71に供給される。
尚、期間T3が無く、第1のスイッチ21をオン状態に固定し、第2のスイッチ22をオンオフ動作させると、インダクタ31と第2のスイッチ22と第1の整流平滑回路41とで昇圧コンバータを形成し、入力直流電圧Eiより高い第1の出力電圧Vo1を第1の負荷71に供給できる。また、期間T1が無く、第2のスイッチ22をオフ状態に固定して第1のスイッチ21をオンオフ動作させると、第1のスイッチ21とインダクタ31と整流平滑回路41とで降圧コンバータを形成し、入力直流電圧Eiより低い第1の出力電圧Vo1を第1の負荷71に供給できる。
制御回路81においては、出力された第1の出力電圧Vo1を検出して、予め決めた所定値に安定化するように第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ期間比を制御している。
【0028】
次に、期間T4〜T5においてモード切換スイッチ23がオフ状態の時、第2のスイッチ22はオン状態であるように設定し、整流平滑回路41への電力の供給を断つ。期間T4において、第1のスイッチ21がオン状態であると、入力直流電源1→第1のスイッチ21→インダクタ31→第2のスイッチ22→入力直流電源1と電流が流れ、インダクタ31には入力直流電圧Eiが印加されて磁気エネルギーが蓄積される。
次に、期間T5において第1のスイッチ21がオフ状態になると、インダクタ31→第2のスイッチ22→第2の平滑手段62→第2の整流手段52→インダクタ31と電流が流れ、インダクタ31には第2の出力電圧Vo2が印加されて磁気エネルギーが放出される。即ち、期間T4〜T5においてモード切換スイッチ23がオフ状態の時、第1のスイッチ21とインダクタ31と第2のスイッチ22と反転出力用整流平滑回路42は、反転コンバータを形成し、第1のスイッチ21のオンオフ動作によって負電位の第2の出力電圧Vo2が第2の負荷72に供給される。
制御回路81においては、出力された第2の出力電圧Vo2を検出して、予め決めた所定値に安定化するように第1のスイッチ21のオンオフ期間比を制御している。
【0029】
以上のような制御を行う実施の形態1における制御回路81の構成を図2の(a)にブロック図で示し、その各部信号波形を図2の(b)に示す。
図2の(a)に示すように、制御回路81は発振回路810、分周回路811、出力電圧検出回路812、反転出力電圧検出回路813、パルス幅制御回路814、及び3つの駆動回路815,816,817により構成されている。
発振回路810は所定の周期を有するクロック信号Vckを分周回路811とパルス幅制御回路814に出力する。分周回路811は、クロック信号Vckを分周して、前記モード切換スイッチ23のオンオフ期間を設定した駆動信号Vd23を出力する。出力電圧検出回路812は、抵抗分割等により第1の出力電圧Vo1を検出して、制御目標電圧との誤差を増幅した出力電圧制御用誤差電圧Ve1を出力する。反転出力電圧検出回路813は、抵抗分割等により第2の出力電圧Vo2を検出して、制御目標電圧との誤差を増幅した反転出力電圧制御用誤差電圧Ve2を出力する。パルス幅制御回路814は、クロック信号Vckと駆動信号Vd23と出力電圧制御用誤差電圧Ve1と反転出力電圧制御用誤差電圧Ve2を受電し、第1のスイッチ21のオンオフ期間を設定するための駆動信号Vd21と、第2のスイッチ22のオンオフ期間を設定するための駆動信号Vd22を出力する。
パルス幅制御回路814は、第1のパルス幅制御回路141、第2のパルス幅制御回路142、AND回路143,144、OR回路145、及びNAND回路146を有する。
【0030】
第1のパルス幅制御回路141は、第1の出力電圧Vo1を制御するように出力電圧制御用誤差電圧Ve1に基づき、オンオフ期間が設定された第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のためのプリ駆動信号V11とプリ駆動信号V12を形成する。第2のパルス幅制御回路142は、第2の出力電圧Vo2を制御するように反転出力電圧制御用誤差電圧Ve2に基づき、オンオフ期間が設定された第1のスイッチ21のためのプリ駆動信号V21を形成する。
AND回路143にはプリ駆動信号V11と駆動信号Vd23が入力される。AND回路144にはプリ駆動信号V21と駆動信号Vd23の反転信号が入力される。OR回路145にはAND回路143の出力とAND回路144の出力が入力され、駆動信号Vd21を出力する。NAND回路146には第2のスイッチ22のためのプリ駆動信号V12の反転信号と駆動信号Vd23が入力され、駆動信号Vd22を出力する。
駆動回路815は、OR回路145が出力した駆動信号Vd21を反転及び電力増幅して、PチャネルMOSFETである第1のスイッチ21を駆動する駆動信号Vg21を出力する。駆動回路816は、NAND回路146が出力した駆動信号Vd22を電力増幅して、NチャネルMOSFETである第2のスイッチ22を駆動する駆動信号Vg22を出力する。駆動回路817は、駆動信号Vd23を電力増幅及びレベルシフトして、NチャネルMOSFETであるモード切換スイッチ23を駆動する駆動信号Vg23を出力する。
【0031】
図2の(b)はクロック信号Vck、プリ駆動信号V11、プリ駆動信号V12、プリ駆動信号V21、駆動信号Vd23、駆動信号Vd21、駆動信号Vd22のそれぞれを示す波形図である。分周回路811によってクロック信号Vckが1/2の周波数に分周された駆動信号Vd23に従って、モード切換スイッチ23がオンオフ動作する。駆動信号Vd21と駆動信号Vd22は、モード切換スイッチ23がオン状態の期間には第1の出力電圧Vo1を制御するように、第1のスイッチ21のオンオフ期間と第2のスイッチ22のオンオフ期間を設定する。また、モード切換スイッチ23がオフ状態の期間には第2のスイッチ22をオン状態にして第2の出力電圧Vo2を制御するように、第1のスイッチ21のオンオフ期間を設定している。
以上のように、実施の形態1によれば、昇降圧コンバータと反転コンバータが第1のスイッチ21とインダクタ31を共有する構成であるため、少ない部品点数で昇降圧出力と反転出力を安定化できるという優れた効果が得られる。
【0032】
《実施の形態2》
次に、本発明に係る実施の形態2の多出力DC−DCコンバータを添付の図面を参照して説明する。
図3の(a)は本発明に係る実施の形態2の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図であり、(b)はその動作状態を示す波形図である。図3の(a)に示すように、本発明に係る実施の形態2の多出力DC−DCコンバータには入力直流電源1から入力直流電圧Eiが入力されており、PチャネルMOSFETからなる第1のスイッチ21と、インダクタ31と、NチャネルMOSFETからなる第2のスイッチ22とが直列回路を形成して、入力直流電源1に並列に接続されている。入力直流電源1の負極をグランドGNDとして、インダクタ31と第2のスイッチ22との接続点に発生した電圧は、ダイオードからなる第1の整流手段51とコンデンサからなる第1の平滑手段61とを有する整流平滑回路41によって整流平滑されて第1の出力電圧Vo1として第1の負荷71に供給される。または、インダクタ31と第2のスイッチ22との接続点に発生した電圧は、補助スイッチ24と第4の整流手段54とコンデンサからなる第3の平滑手段63を有する補助出力用整流平滑回路43によって整流平滑されて、第3の出力電圧Vo3として第3の負荷73に供給される。第1のスイッチ21とインダクタ31との接続点とGND間にはダイオードからなる転流用整流手段53が接続されている。制御回路82は、第1の出力電圧Vo1と第3の出力電圧Vo3を検出し、それらを安定化するように第1のスイッチ21と第2のスイッチ22と補助スイッチ24をそれぞれ所定のオン期間とオフ期間で駆動する駆動信号Vg21、Vg22、Vg24を出力する。尚、実施の形態2における出力仕様は、GND<Vo3<Vo1であり、第1の出力電圧Vo1と第3の出力電圧Vo3は正の極性とする。
【0033】
以上のように構成された実施の形態2の多出力DC−DCコンバータの動作を図3の(b)を用いて以下に説明する。図3の(b)は補助スイッチ24と第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ動作の状態を示す波形図である。
まず、期間T1や期間T4のように、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22がともにオン状態になると、入力直流電源1→第1のスイッチ21→インダクタ31→第2のスイッチ22→入力直流電源1と電流が流れ、インダクタ31には入力直流電圧Eiが印加されて磁気エネルギーが蓄積される。
【0034】
次に、第2のスイッチ22がオフ状態になると、補助スイッチ24がオン状態の期間T2においては、第3の出力電圧Vo3は第1の出力電圧Vo1より低いので、入力直流電源1→第1のスイッチ21→インダクタ31→第4の整流手段54→補助スイッチ24→第3の平滑手段63→入力直流電源1と電流が流れ、インダクタ31には入力直流電圧Eiと第3の出力電圧Vo3の差電圧が印加される。
さらに、第1のスイッチ21がオフ状態の期間T3においては、GND→転流用整流手段53→インダクタ31→第4の整流手段54→補助スイッチ24→第3の平滑手段63→GNDと電流が流れ、インダクタ31には第3の出力電圧Vo3が印加されて磁気エネルギーが放出される。
【0035】
一方、第2のスイッチ22がオフ状態になると、補助スイッチ24がオフ状態の期間T5においては、入力直流電源1→第1のスイッチ21→インダクタ31→第1の整流手段51→第1の平滑手段61→入力直流電源1と電流が流れ、インダクタ31には入力直流電圧Eiと第1の出力電圧Vo1の差電圧が印加される。
さらに、期間T6においては、第1のスイッチ21がオフ状態になると、GND→第3の整流手段53→インダクタ31→第1の整流手段51→第1の平滑手段61→GNDと電流が流れ、インダクタ31には第1の出力電圧Vo1が印加されて磁気エネルギーは放出される。
即ち、第1の出力電圧Vo1を第1の負荷71に供給する整流平滑回路41と第3の出力電圧Vo3を第3の負荷73に供給する補助出力用整流平滑回路43は、いずれも、第1のスイッチ21と第3の整流手段53とインダクタ31と第2のスイッチ22を共有して昇降圧コンバータが構成されている。第1のスイッチ21と第2のスイッチ22がともにオン状態の時に蓄えられたインダクタ31の磁気エネルギーは、補助スイッチ24がオン状態のときに補助出力用整流平滑回路43へ放出され、補助スイッチ24がオフ状態のときに整流平滑回路41へ放出される。
実施の形態2における制御回路82は、第1の出力電圧Vo1と第3の出力電圧Vo3を検出して、予め決めた所定値に安定化するように第1のスイッチ21と第2のスイッチ22と補助スイッチ24のオンオフ期間比を制御している。
【0036】
以上のような制御を行う実施の形態2における制御回路82の構成を図4の(a)にブロック図で示し、その各部信号の波形を図4の(b)に示す。
図4の(a)に示すように、制御回路82は、発振回路820、分周回路821、出力電圧検出回路822、補助出力電圧検出回路823、パルス幅制御回路824、及び3つの駆動回路825,826,827により構成されている。
発振回路820は、所定の周期を有するクロック信号Vckを分周回路821とパルス幅制御回路824に出力する。分周回路821は、クロック信号Vckを分周して、補助スイッチ24のオンオフ期間を設定する駆動信号Vd24を出力する。出力電圧検出回路822は、抵抗分割等により第1の出力電圧Vo1を検出して、制御目標電圧との誤差を増幅した出力電圧制御用誤差電圧Ve1を出力する。補助出力電圧検出回路823は、抵抗分割等により第3の出力電圧Vo3を検出して、制御目標電圧との誤差を増幅した補助出力電圧制御用誤差電圧Ve3を出力する。パルス幅制御回路824は、駆動信号Vd24と出力電圧制御用誤差電圧Ve1と補助出力電圧制御用誤差電圧Ve3を受電し、第1のスイッチ21のオンオフ期間を設定するための駆動信号Vd21と第2のスイッチ22のオンオフ期間を設定するための駆動信号Vd22を出力する。
パルス幅制御回路824は、第1のパルス幅制御回路241、第3のパルス幅制御回路242、AND回路243,244,246,247、及びOR回路245,248を有する。
【0037】
第1のパルス幅制御回路241は、第1の出力電圧Vo1を制御するようにオンオフ期間が設定された第1のスイッチ21のプリ駆動信号V11と第2のスイッチ22のプリ駆動信号V12を形成する。第3のパルス幅制御回路242は、第3の出力電圧Vo3を制御するようにオンオフ期間が設定された第1のスイッチ21のプリ駆動信号V31と第2のスイッチ22のプリ駆動信号V32を形成する。AND回路243にはプリ駆動信号V11と駆動信号Vd24の反転信号が入力される。AND回路244にはプリ駆動信号V31と駆動信号Vd24が入力される。OR回路245にはAND回路243の出力とAND回路244の出力が入力され、駆動信号Vd21を出力する。AND回路246にはプリ駆動信号V12と駆動信号Vd24の反転信号が入力される。AND回路247にはプリ駆動信号V32と駆動信号Vd24が入力される。OR回路248にはAND回路246の出力とAND回路247の出力が入力され、駆動信号Vd22を出力する。
【0038】
駆動回路825は、OR回路245から出力された駆動信号Vd21を反転及び電力増幅して、PチャネルMOSFETである第1のスイッチ21を駆動する駆動信号Vg21を出力する。駆動回路826は、OR回路248から出力された駆動信号Vd22を電力増幅して、NチャネルMOSFETである第2のスイッチ22を駆動する駆動信号Vg22を出力する。駆動回路827は、分周回路821から出力された駆動信号Vd24を電力増幅及びレベルシフトして、NチャネルMOSFETである補助スイッチ24を駆動する駆動信号Vg24を出力する。
図4の(b)はクロック信号Vckと、プリ駆動信号V11、プリ駆動信号V12、プリ駆動信号V31、プリ駆動信号V32、駆動信号Vd24、駆動信号Vd21、駆動信号Vd22を示す波形図である。分周回路821によりクロック信号Vckが1/2の周波数に分周された駆動信号Vd24に従って、補助スイッチ24がオンオフ動作する。駆動信号Vd21と駆動信号Vd22は、補助スイッチ24がオフの周期には第1の出力電圧Vo1を制御するように、第1のスイッチ21のオンオフ期間と第2のスイッチ22のオンオフ期間を設定し、補助スイッチ24がオンの周期には第3の出力電圧Vo3を制御するように、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ期間を設定する。
以上のように、実施の形態2によれば、2つの昇降圧コンバータが第1のスイッチ21とインダクタ31と第2のスイッチ22と転流用整流手段53とを共有するよう構成されているため、少ない部品点数で昇降圧出力が安定化できるという優れた効果が得られる。
【0039】
《実施の形態3》
次に、本発明に係る実施の形態3の多出力DC−DCコンバータを添付の図面を参照して説明する。
図5は本発明に係る実施の形態3の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図であり、図6はその動作状態図である。図5に示すように、本発明に係る実施の形態3の多出力DC−DCコンバータには入力直流電源1から入力直流電圧Eiが入力されており、PチャネルMOSFETからなる第1のスイッチ21と、インダクタ31と、NチャネルMOSFETからなる第2のスイッチ22とが直列回路を形成して、入力直流電源1に並列に接続されている。入力直流電源1の負極をグランドGNDとして、インダクタ31と第2のスイッチ22との接続点に発生する電圧は、ダイオードからなる第1の整流手段51と、コンデンサからなる第1の平滑手段61とを有する整流平滑回路41によって整流平滑されて第1の出力電圧Vo1として第1の負荷71に供給される。または、インダクタ31と第2のスイッチ22との接続点に発生する電圧は、第1の補助スイッチ24と、第4の整流手段54と、コンデンサからなる第4の平滑手段63とを有する第1の補助出力用整流平滑回路43によって整流平滑されて第3の出力電圧Vo3として第3の負荷73に供給される。
【0040】
また、第1のスイッチ21とインダクタ31との接続点に発生する電圧は、ダイオードからなる第2の整流手段52とコンデンサからなる第2の平滑手段62とを有する反転出力用整流平滑回路42によって整流平滑されて第2の出力電圧Vo2として第2の負荷72に供給される。または、第1のスイッチ21とインダクタ31との接続点に発生する電圧は、第1の反転出力用補助スイッチ25と、ダイオードからなる第5の整流手段55と、コンデンサからなる第4の平滑手段64とを有する反転補助出力用整流平滑回路45によって整流平滑されて第4の出力電圧Vo4として第4の負荷74に供給される。また、第1のスイッチ21とインダクタ31との接続点とGND間には、ダイオードからなる転流用整流手段53と、NチャネルMOSFETからなるモード切換スイッチ23との直列回路である転流用整流回路44が接続されている。
制御回路83は第1の出力電圧Vo1と第2の出力電圧Vo2と第3の出力電圧Vo3と第4の出力電圧Vo4とを検出し、それらの出力電圧を安定化するように第1のスイッチ21と第2のスイッチ22とモード切換スイッチ23と第1の補助スイッチ24と第1の反転出力用補助スイッチ25をそれぞれ所定のオン期間とオフ期間で駆動する駆動信号Vg21,Vg22,Vg23,Vg24,Vg25を出力する。尚、実施の形態3における出力仕様は、Vo2<Vo4<GND<Vo3<Vo1の関係を有しているとする。
【0041】
以上のように構成された実施の形態3の多出力DC−DCコンバータの動作を図6を用いて以下に説明する。図6はモード切換スイッチ23と第1の補助スイッチ24と第1の反転出力用補助スイッチ25と第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ動作の状態を示す波形図である。
【0042】
まず、期間T1〜T6のモード切換スイッチ23がオン状態である場合、反転出力用整流平滑回路42と反転補助出力用整流平滑回路45には電力の供給が断たれる。期間T1やT4のように第1のスイッチ21と第2のスイッチ22がともにオン状態の時に、インダクタ31には入力直流電圧Eiが印加されて磁気エネルギーが蓄積される。
第1の補助スイッチ24がオフ状態となる期間T2において、第2のスイッチ22がオフ状態になると、入力直流電源1→第1のスイッチ21→インダクタ31→第1の整流手段51→第1の平滑手段61→入力直流電源1と電流が流れ、インダクタ31には入力直流電圧Eiと第1の出力電圧Vo1の差電圧が印加される。次に、期間T3において第1のスイッチ21がオフ状態になると、GND→モード切換スイッチ23→転流用整流手段53→インダクタ31→第1の整流手段51→第1の平滑手段61→GNDと電流が流れ、インダクタ31には第1の出力電圧Vo1が印加されて磁気エネルギーは放出される。
【0043】
第1の補助スイッチ24がオン状態である期間T5において、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22がともにオン状態の時にインダクタ31に蓄積された磁気エネルギーは、第2のスイッチ22がオフ状態になると、入力直流電源1→第1のスイッチ21→インダクタ31→第4の整流手段54→第1の補助スイッチ24→第3の平滑手段63→入力直流電源1と電流が流れ、インダクタ31には入力直流電圧Eiと第3の出力電圧Vo3の差電圧が印加される。次に、期間T6で第1のスイッチ21がオフ状態になると、GND→モード切換スイッチ23→転流用整流手段53→インダクタ31→第4の整流手段54→第1の補助スイッチ24→第3の平滑手段63→GNDと電流が流れ、インダクタ31には第3の出力電圧Vo3が印加されて磁気エネルギーは放出される。
即ち、モード切換スイッチ23がオン状態である期間T1〜T3において、第1のスイッチ21とモード切換スイッチ23と転流用整流手段53とインダクタ31と第2のスイッチ22と第1の整流手段51と第1の平滑手段61は、昇降圧コンバータを形成し、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ動作によって入力直流電圧Eiより昇降圧された第1の出力電圧Vo1をそれぞれの第1の負荷71に供給する。また、期間T4〜T6においては、第1のスイッチ21とモード切換スイッチ23と転流用整流手段53とインダクタ31と第2のスイッチ22と第4の整流手段54と第1の補助スイッチ24と第3の平滑手段63が、昇降圧コンバータを形成し、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ動作によって入力直流電圧Eiより昇降圧された第3の出力電圧Vo3を第3の負荷73に供給する。
【0044】
一方、モード切換スイッチ23がオフ状態である期間T7〜T10の場合、第2のスイッチ22はオン状態に固定され、整流平滑回路41と第1の補助出力用整流平滑回路43には電力の供給が断たれる。期間T7や期間T9のように第1のスイッチ21と第2のスイッチ22がともにオン状態の時に、インダクタ31には入力直流電圧Eiが印加されて磁気エネルギーが蓄積される。次に、第1の反転出力用補助スイッチ25がオフ状態で、第1のスイッチ21がオフ状態になる期間T8において、インダクタ31→第2のスイッチ22→第2の平滑手段62→第2の整流手段52→インダクタ31と電流が流れ、インダクタ31には第2の出力電圧Vo2が印加されて磁気エネルギーが放出される。
【0045】
期間T10のように第1の反転出力用補助スイッチ25がオン状態で第1のスイッチ21がオフ状態になると、第1のスイッチ21と第2のスイッチ22がともにオン状態の時にインダクタ31に蓄積された磁気エネルギーは、インダクタ31→第2のスイッチ22→第4の平滑手段64→第5の整流手段55→第1の反転出力用補助スイッチ25→インダクタ31と電流が流れ、インダクタ31には第4の出力電圧Vo4が印加されて磁気エネルギーが放出される。
即ち、モード切換スイッチ23がオフ状態である期間T7〜T8において、第1のスイッチ21とインダクタ31と第2のスイッチ22と第2の整流手段52と第2の平滑手段62は、反転コンバータを形成し、第1のスイッチ21のオンオフ動作によって負電位の第2の出力電圧Vo2が第2の負荷72に供給される。また、期間T9〜T10においては、第1のスイッチ21とインダクタ31と第2のスイッチ22と第1の反転出力用補助スイッチ25と第5の整流手段55と第4の平滑手段64が、反転コンバータを形成し、第1のスイッチ21のオンオフ動作によって負電位の第4の出力電圧Vo4が第4の負荷74に供給される。
【0046】
実施の形態3における制御回路83は、第1から第4の各出力電圧Vo1,Vo2,Vo3,Vo4を検出して、それぞれが予め決めた所定値に安定化するように第1のスイッチ21と第2のスイッチ22とモード切換スイッチ23と第1の補助スイッチ24と第1の反転出力用補助スイッチ25のオンオフ期間比を制御している。
以上のような制御を行う実施の形態3における制御回路83の構成を図7にブロック図で示し、その各部信号波形を図8に示す。
図7に示すように、制御回路83は、発振回路830、分周回路831、出力電圧検出回路832、補助出力電圧検出回路833、反転出力電圧検出回路834、反転補助出力電圧検出回路835、パルス幅制御回路836、及び5つの駆動回路837,838,389,840,841により構成されている。
【0047】
実施の形態3における制御回路83の発振回路830は、所定の周期を有するクロック信号Vckを出力する。分周回路831はクロック信号Vckを分周して、モード切換スイッチ23のオンオフ期間を設定する駆動信号Vd23と、第1の補助スイッチ24のオンオフ期間を設定する駆動信号Vd24と、第1の反転出力用補助スイッチ25のオンオフ期間を設定する駆動信号Vd25を出力する。分周回路831は、クロック信号Vckを1/2の周波数に分周した信号Vxを出力する第1の分周器311、信号Vxをさらに1/2の周波数に分周して駆動信号Vd23を出力する第2の分周器312、信号Vxと駆動信号Vd23の反転信号が入力されて駆動信号Vd24を出力するAND回路313、信号Vxと駆動信号Vd23が入力されて駆動信号Vd25を出力するNOR回路314とを有する。
【0048】
出力電圧検出回路832は、抵抗分割等により第1の出力電圧Vo1を検出して、制御目標電圧との誤差を増幅した出力電圧制御用誤差電圧Ve1を出力する。補助出力電圧検出回路833は、第3の出力電圧Vo3を検出して、制御目標電圧との誤差を増幅した補助出力電圧制御用誤差電圧Ve3を出力する。反転出力電圧検出回路834は、第2の出力電圧Vo2を検出して、制御目標電圧との誤差を増幅した反転出力電圧制御用誤差電圧Ve2を出力する。反転補助出力電圧検出回路835は、第4の出力電圧Vo4を検出して、制御目標電圧との誤差を増幅した反転補助出力電圧制御用誤差電圧Ve4を出力する。
【0049】
パルス幅制御回路836は、少なくともクロック信号Vckと駆動信号Vd23と駆動信号Vd24と駆動信号Vd25と出力電圧制御用誤差電圧Ve1と反転出力電圧制御用誤差電圧Ve2と補助出力電圧制御用誤差電圧Ve3と反転補助出力電圧制御用誤差電圧Ve4とを受電し、第1のスイッチ21のオンオフ期間を設定する駆動信号Vd21と第2のスイッチ22のオンオフ期間を設定する駆動信号Vd22を出力する。パルス幅制御回路836は、出力電圧制御用誤差電圧Ve1が入力される第1のパルス幅制御回路361と、反転出力電圧制御用誤差電圧Ve2が入力される第2のパルス幅制御回路362と、補助出力電圧制御用誤差電圧Ve3が入力される第3のパルス幅制御回路363と、反転補助出力電圧制御用誤差電圧Ve4が入力される第4のパルス幅制御回路364とを有している。
【0050】
パルス幅制御回路836において、第1のパルス幅制御回路361は、第1の出力電圧Vo1を制御するように出力電圧制御用誤差電圧Ve1を基に、オンオフ期間が設定された第1のスイッチ21のプリ駆動信号V11と、第2のスイッチ22のプリ駆動信号V12を発生する。第3のパルス幅制御回路363は、第3の出力電圧Vo3を制御するように補助出力電圧制御用誤差電圧Ve3を基に、オンオフ期間が設定された第1のスイッチ21のプリ駆動信号V31と第2のスイッチ22のプリ駆動信号V32を発生する。第2のパルス幅制御回路362は、第2の出力電圧Vo2を制御するように反転出力電圧制御用誤差電圧Ve2を基にオンオフ期間が設定された第1のスイッチ21のプリ駆動信号V21を発生する。第4のパルス幅制御回路364は、第4の出力電圧Vo4を制御するように反転補助出力電圧制御用誤差電圧Ve4を基に、オンオフ期間が設定された第1のスイッチ21のプリ駆動信号V41を発生する。
【0051】
パルス幅制御回路836において、AND回路365にはプリ駆動信号V11と駆動信号Vd24の反転信号と駆動信号Vd23が入力され、AND回路366にはプリ駆動信号V12と駆動信号Vd24の反転信号と駆動信号Vd23が入力され、AND回路367はプリ駆動信号V31と駆動信号Vd24と駆動信号Vd23が入力され、AND回路368にはプリ駆動信号V32と駆動信号Vd24と駆動信号Vd23が入力され、AND回路369にはプリ駆動信号V21と駆動信号Vd25の反転信号と駆動信号Vd23の反転信号が入力され、そしてAND回路370にはプリ駆動信号V41と駆動信号Vd25と駆動信号Vd23の反転信号が入力される。
パルス幅制御回路836のOR回路371は、AND回路365の出力とAND回路367の出力とAND回路369の出力とAND回路370の出力が入力され、駆動信号Vd21を出力する。また、OR回路372は、AND回路366の出力とAND回路368の出力と駆動信号Vd23の反転信号が入力され、駆動信号Vd22を出力する。
【0052】
パルス幅制御回路836において、駆動回路837はOR回路371から出力された駆動信号Vd21を反転及び電力増幅して、PチャネルMOSFETである第1のスイッチ21を駆動する駆動信号Vg21を出力する。駆動回路838はOR回路372から出力された駆動信号Vd22を電力増幅して、NチャネルMOSFETである第2のスイッチ22を駆動する駆動信号Vg22を出力する。
駆動回路839は駆動信号Vd23を電力増幅及びレベルシフトして、NチャネルMOSFETであるモード切換スイッチ23を駆動する駆動信号Vg23を出力する。駆動回路840は駆動信号Vd24を電力増幅及びレベルシフトして、NチャネルMOSFETである第1の補助スイッチ24を駆動する駆動信号Vg24を出力する。駆動回路841は駆動信号Vd25を電力増幅及びレベルシフトして、NチャネルMOSFETである補助スイッチ25を駆動する駆動信号Vg25を出力する。
【0053】
図8は、実施の形態3の制御回路83におけるクロック信号Vck、プリ駆動信号V11、プリ駆動信号V12、プリ駆動信号V31、プリ駆動信号V32、プリ駆動信号V21、プリ駆動信号V41、信号Vx、駆動信号Vd23、駆動信号Vd24、駆動信号Vd25、駆動信号Vd21、及び駆動信号Vd22を示す波形図である。
駆動信号Vd23は分周回路831によりクロック信号Vckを1/4の周波数に分周して形成される。この駆動信号Vd23に従って、モード切換スイッチ23はオンオフ駆動される。駆動信号Vd24及び駆動信号Vd25には、4分割された駆動信号Vd23の内の1スイッチング周期がそれぞれ割当てられる。駆動信号Vd21と駆動信号Vd22は、モード切換スイッチ23がオン状態で第1の補助スイッチ24がオフ状態の期間には、第1の出力電圧Vo1を制御するよう第1のスイッチ21のオンオフ期間と第2のスイッチ22のオンオフ期間を設定する。モード切換スイッチ23がオン状態で第1の補助スイッチ24がオン状態の期間には、第3の出力電圧Vo3を制御するよう第1のスイッチ21と第2のスイッチ22のオンオフ期間を設定する。モード切換スイッチ23がオフ状態で第1の反転出力用補助スイッチがオフ状態の周期には、第2のスイッチ22をオン状態にするとともに第2の出力電圧Vo2を制御するよう第1のスイッチ21のオンオフ期間を設定する。モード切換スイッチ23がオフ状態で第1の反転出力用補助スイッチがオン状態の期間には、第2のスイッチ22をオン状態にするとともに第4の出力電圧Vo4を制御するよう第1のスイッチ21のオンオフ期間を設定する。
【0054】
以上のように、実施の形態3によれば、2つの昇降圧コンバータと2つの反転コンバータが第1のスイッチ21とインダクタ31と第2のスイッチ22と第3の整流手段53と第1のモード切換スイッチ23とを共有する構成であるため、少ない部品点数で昇降圧出力と反転出力が安定化できるという優れた効果が得られる。
尚、実施の形態3の多出力DC−DCコンバータでは、2つの昇降圧コンバータと2つの反転コンバータから計4つの出力を制御する構成で説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、さらに多くの出力を制御することが可能である。この場合、実施の形態3における制御回路83が有する分周回路831の分周器として、Tフリップフロップ等をN段用いてスイッチング周波数を2のN乗に時分割し、各スイッチング周期を各出力の制御に振り分ければよい。このように構成することにより、理論的には2のN乗個以下の出力を制御できることが可能な多出力DC−DCコンバータを構成することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上、実施の形態に詳細に説明したところから明らかなように、本発明による多出力DC−DCコンバータは、1つのインダクタのみで複数の負荷に制御された昇降圧または反転出力を供給する構成であるため、少ない部品点数の多出力DC−DCコンバータを提供することができるという優れた効果を有する。
本発明によれば、出力電圧の数に関係なく1つのインダクタにより多出力DC−DCコンバータを簡単な回路で構成することができ、部品の実装設計が容易となり小型で汎用性の高い多出力DC−DCコンバータの提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
(b)本発明の実施の形態1における多出力DC−DCコンバータの動作状態を示す波形図である。
【図2】(a)本発明の実施の形態1における多出力DC−DCコンバータの制御回路81の構成を示す回路図である。
(b)本発明の実施の形態1における多出力DC−DCコンバータの制御回路81の各部信号の波形図である。
【図3】(a)本発明の実施の形態2における多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
(b)本発明の実施の形態2における多出力DC−DCコンバータの動作状態を示す波形図である。
【図4】(a)本発明の実施の形態2における多出力DC−DCコンバータの制御回路82の構成を示す回路図である。
(b)本発明の実施の形態2における多出力DC−DCコンバータの制御回路82の各部信号の波形図である。
【図5】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図6】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの動作状態を示す波形図である。
【図7】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの制御回路83の構成を示す回路図である。
【図8】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの制御回路83の各部信号の波形図である。
【図9】従来の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 入力直流電源
21 第1のスイッチ
22 第2のスイッチ
23 モード切換スイッチ
31 インダクタ
41 整流平滑回路
42 反転出力用整流平滑回路
43 転流用整流回路
51 第1の整流手段
52 第2の整流手段
53 転流用整流手段
61 第1の平滑手段
62 第2の平滑手段
71 第1の負荷
72 第2の負荷
81 制御回路

Claims (6)

  1. 入力直流電圧を出力する入力直流電源と、
    インダクタと、
    前記入力直流電源の一端と前記インダクタの一端の間に接続される第1のスイッチと、
    前記入力直流電源の他端と前記インダクタの他端の間に接続される第2のスイッチと、
    前記第2のスイッチの両端に接続され、前記入力直流電圧と同極性の出力電圧を出力する整流平滑回路と、
    前記インダクタと前記第1のスイッチとの接続点と前記入力直流電源と前記第2のスイッチとの接続点との間に接続され、モード切換スイッチと転流用整流手段との直列回路からなる転流用整流回路と、
    前記転流用整流回路と並列に接続され、前記入力直流電圧と逆極性を有する反転出力電圧を出力する反転出力用整流平滑回路と、
    所定の周期でオンオフを繰り返すように前記モード切換スイッチを駆動し、前記モード切換スイッチがオンの時には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動し、前記モード切換スイッチがオフの時には前記反転出力電圧を制御するように前記第2のスイッチをオン状態にして前記第1のスイッチを所定のオンオフ期間で駆動する制御回路と、
    を有する多出力DC−DCコンバータ。
  2. 制御回路は、
    所定の周期を有するクロック信号を出力する発振回路と、
    前記クロック信号の周波数を分周して、前記モード切換スイッチをオンオフするモード切換スイッチ駆動信号を出力する分周回路と、
    前記出力電圧を検出して、出力電圧制御用誤差電圧を出力する出力電圧検出回路と、
    前記反転出力電圧を検出して反転出力電圧制御用誤差電圧を出力する反転出力電圧検出回路と、
    前記モード切換スイッチ駆動信号と前記出力電圧制御用誤差電圧と前記反転出力電圧制御用誤差電圧を受電し、前記第1のスイッチをオンオフする第1のスイッチ駆動信号と前記第2のスイッチをオンオフする第2のスイッチ駆動信号を出力し、前記モード切換スイッチがオンの周期には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記モード切換スイッチがオフの周期には前記第2のスイッチをオン状態にして前記反転出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間を設定するパルス幅制御回路と、
    を有する請求項1記載の多出力DC−DCコンバータ。
  3. 入力直流電圧を出力する入力直流電源と、
    インダクタと、
    前記入力直流電源の一端と前記インダクタの一端の間に接続される第1のスイッチと、
    前記入力直流電源の他端と前記インダクタの他端の間に接続される第2のスイッチと、
    前記第2のスイッチの両端に接続され、前記入力直流電圧と同極性の出力電圧を出力する整流平滑回路と、
    前記第2のスイッチの両端に接続され、補助スイッチ直列に接続された整流手段を有し、前記出力電圧よりも低い補助出力電圧を出力する補助整流平滑回路と、
    前記インダクタと前記第1のスイッチとの接続点と前記入力直流電源と前記第2のスイッチとの接続点との間に接続される転流用整流手段と、
    所定の周期でオンオフを繰り返すように前記補助スイッチを駆動し、前記補助スイッチがオフの時には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動し、前記補助スイッチがオンの時には前記補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動する制御回路と、
    を有する多出力DC−DCコンバータ。
  4. 制御回路は、
    所定の周期を有するクロック信号を出力する発振回路と、
    前記クロック信号の周波数を分周して、前記補助スイッチをオンオフする補助スイッチ駆動信号を出力する分周回路と、
    前記出力電圧を検出して、出力電圧制御用誤差電圧を出力する出力電圧検出回路と、
    前記補助出力電圧を検出して補助出力電圧制御用誤差電圧を出力する補助出力電圧検出回路と、
    前記補助スイッチ駆動信号と前記主出力電圧制御用誤差電圧と前記補助出力電圧制御用誤差電圧を受電し、前記第1のスイッチをオンオフする第1のスイッチ駆動信号と前記第2のスイッチをオンオフする第2のスイッチ駆動信号を出力し、前記補助スイッチがオフの周期には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記補助スイッチがオンの周期には前記補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定するパルス幅制御回路と、
    を有する請求項3記載の多出力DC−DCコンバータ。
  5. 入力直流電圧を出力する入力直流電源と、
    インダクタと、
    前記入力直流電源の一端と前記インダクタの一端の間に接続される第1のスイッチと、
    前記入力直流電源の他端と前記インダクタの他端の間に接続される第2のスイッチと、
    前記第2のスイッチの両端に接続され、前記入力直流電圧と同極性の出力電圧を出力する整流平滑回路と、
    前記第2のスイッチの両端に接続され、第k(kは1〜nの自然数)の補助スイッチを直列に接続された整流手段を有し、前記出力電圧よりも低い第kの補助出力電圧を出力する第kの補助出力用整流平滑回路と、
    前記インダクタと前記第1のスイッチとの接続点と前記入力直流電源と前記第2のスイッチとの接続点との間に接続され、モード切換スイッチと転流用整流手段との直列回路からなる転流用整流回路と、
    前記転流用整流回路と並列に接続され、前記入力直流電圧と逆極性を有する反転出力電圧を出力する反転出力用整流平滑回路と、
    前記転流用整流回路と並列に接続され、第j(jは1〜mの自然数)の反転出力用補助スイッチを直列に接続された整流手段を有し、前記反転出力電圧よりも高い第jの反転補助出力電圧を出力する第jの反転補助出力用整流平滑回路と、
    所定の周期でオンオフを繰り返すように前記モード切換スイッチを駆動し、前記モード切換スイッチがオン状態で前記第1から第nの補助スイッチが全てオフの時には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動し、前記モード切換スイッチがオン状態で前記第kの補助スイッチがオンの時には前記第kの補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチと前記第2のスイッチをそれぞれ所定のオンオフ期間で駆動し、前記モード切換スイッチがオフ状態では前記第2のスイッチをオン状態にするとともに、前記第1から第mの反転出力用補助スイッチが全てオフの時には前記反転出力電圧を制御するように前記第1のスイッチを所定のオンオフ期間で駆動し、前記第jの反転出力用補助スイッチがオンの時には前記第jの反転補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチを所定のオンオフ期間で駆動する制御回路と、
    を有する多出力DC−DCコンバータ。
  6. 制御回路は、
    所定の周期を有するクロック信号を出力する発振回路と、
    前記クロック信号の周波数を分周して、前記モード切換スイッチをオンオフするモード切換スイッチ駆動信号を出力し、前記モード切換スイッチのオン状態である期間内に前記第1から第nの各補助スイッチの全てがオフである周期といずれか一つがオン状態となる周期を有するように第1の補助スイッチ駆動信号から第nの補助スイッチ駆動信号を出力し、前記モード切換スイッチのオフ状態である期間内に前記第1から第mの各反転出力用補助スイッチの全てがオフである周期といずれか一つがオン状態となる周期を有するように第1の反転出力用補助スイッチ駆動信号から第mの反転出力用補助スイッチ駆動信号を出力する分周回路と、
    前記出力電圧を検出して、出力電圧制御用誤差電圧を出力する出力電圧検出回路と、
    前記第1から第nの各補助出力電圧を検出して、第1から第nの補助出力電圧制御用誤差電圧を出力する第1から第nの補助出力電圧検出回路と、
    前記反転出力電圧を検出して反転出力電圧制御用誤差電圧を出力する反転出力電圧検出回路と、
    前記第1から第mの各反転補助出力電圧を検出して、第1から第mの反転補助出力電圧制御用誤差電圧を出力する第1から第mの反転補助出力電圧検出回路と、
    前記モード切換スイッチ駆動信号と前記出力電圧制御用誤差電圧と前記第1から第nの補助出力電圧制御用誤差電圧と前記反転出力電圧制御用誤差電圧と前記第1から第mの反転補助出力電圧制御用誤差電圧を受電し、前記第1のスイッチをオンオフする第1のスイッチ駆動信号と前記第2のスイッチをオンオフする第2のスイッチ駆動信号を出力し、前記モード切換スイッチがオン状態で前記第1から第nの補助スイッチが全てオフ状態の周期には前記出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記モード切換スイッチがオン状態で前記第kの補助スイッチがオン状態の周期には前記第kの補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間と前記第2のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記モード切換スイッチがオフの周期には前記第2のスイッチをオン状態にするとともに、前記第1から第mの各反転出力用補助スイッチが全てオフ状態の周期には前記反転出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間を設定し、前記第jの反転出力用補助スイッチがオン状態の周期には前記第jの反転補助出力電圧を制御するように前記第1のスイッチのオンオフ期間を設定するパルス幅制御回路と、
    を有する請求項5記載の多出力DC−DCコンバータ。
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