JP5953565B1 - 冷凍ピンチャック装置および冷凍ピンチャック方法 - Google Patents

冷凍ピンチャック装置および冷凍ピンチャック方法 Download PDF

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Abstract

【課題】試料の反り量より大きい高さの液滴を多数の突起上に均一に形成する。【解決手段】液体噴霧装置20は、冷凍液を霧化してチャックプレートに噴霧する霧化手段21と、霧化手段21より噴霧される冷凍液に送風する送風手段22を備える。霧化手段21は、送風手段22の送風により移動する冷凍液の噴霧領域の風下側が冷凍ピンチャック部10のチャックプレートの中心に届くとともに、冷凍液の噴霧領域の風上側がチャックプレートの外周縁に届く位置に配置される。送風手段22は、噴霧領域をチャックプレートの中心まで届かせる風速および風量に設定される。チャックプレートは、液滴の高さが試料の厚さの1/4以上の高さとなる半径を有する突起が表面に多数設けられ、中心から外周に向かって突起間を流れる冷却水を供給するとともに、供給された冷却水を外周側から排液する。【選択図】図2

Description

本発明は、例えばガラスウエハや薄板を固定して平面加工等を行う加工装置、ガラスウエハや薄板を固定して描画を行う描画装置、マスクのパターンを転写するパターン転写装置などにおいて、試料やマスクを固定する冷凍ピンチャック装置および冷凍ピンチャック方法に関するものである。
下記特許文献1には、各種試料を加工する際に試料を固定する冷凍ピンチャック装置が開示されている。図9(a)、(b)に示すように、下記特許文献1に開示される冷凍ピンチャック装置100は、その表面上に冷凍液を保持する外周壁101を有するチャックプレート102と、チャックプレート102の表面に設けられた多数の冷凍液の給排液孔103と、この給排液孔103に連結されるようにチャックプレート102の表面下でチャックプレート102の中心から放射状及び環状に延設される冷凍液給排液溝104とを有する冷凍ピンチャック部を備えている。また、冷凍液は、チャックプレート102の側面に設けられた冷凍液給排液口105を介して冷凍液供給装置(図示せず) から供給される。
さらに、チャックプレート102の下部には、図10(a),(b)に示すように、不凍液を循環させる冷凍プレート106が設けられている。この冷凍プレート106は、不凍液供給口107と不凍液戻り口108が側面に設けられ、冷却された不凍液が不凍液供給口107から供給され、プレートの中心に備えられた不凍液出口109から不凍液が流れ出し、渦巻き状の溝を通って外周に向かって矢印の方向に流れ、外周にある不凍液回収口110で回収され、不凍液戻り口108を通じて不凍液恒温装置(図示せず)に戻るようになっている。これにより、冷凍プレート106を一定温度以下に冷却している。
ところで、上述した特許文献1の冷凍ピンチャック装置では、チャックプレート102の表面に試料を支承するために設けられた多数の突起111の上面と試料Sの裏面との間に存在する冷凍液112(黒色で塗りつぶし) のみを凝固して試料Sを固着している。このため、突起111間に冷凍液112を満たした後に、冷凍液給排液口105から溝間に溜まった冷凍液112を排出する。ところが、この時、突起111の上面と試料Sの裏面との間に存在する冷凍液112も大部分が排液されてしまう。このため、突起111上には試料Sの裏面と突起111間の最小間隙程度の極めて低い高さの液滴しか形成することができず、大きく反った試料の全面を固着することが不可能であった。
そこで、上記問題を解決するため、下記非特許文献1に記載される冷凍ピンチャック装置が提案されている。下記非特許文献1の冷凍ピンチャック装置では、ディスペンサーを用いて突起1本毎に突起上にのみ液滴を形成する方法が提案されている。また、冷凍ピンチャック装置の他の液滴形成方法として、下記非特許文献1には、直径50mmの円程度の小面積に対して、図11に示すように、超音波を発生する振動板113により冷凍液ボックス114内に収納された冷凍液115を霧化し、ファン116により霧化した冷凍液を、水平に対し50°の噴霧角度で噴霧し、冷凍ピンチャック117の突起117a上に液滴を形成する方法も提案されている。
さらに、下記非特許文献2には、図12(a)に示すような霧化ノズル118内のエアータービンを回転させることにより液体を霧状に均一な粒径分布で発生させることのできる霧化装置を用いる方法が提案されている。この方法を用いた場合は、図12(b)に示すように、噴霧による塗布分布が環状分布となるため、チャックプレート119を搭載した回転テーブルを適切な揺動速度分布で揺動制御して均一塗布を実現する方法が取られている。
特開2006−12941号公報
精密工学会誌、VOL. 77 、 No. 10 (2911) pp. 973-976 2012年度精密工学会秋季大会学術講演論文集、pp. 69-70
しかしながら、特許文献1に開示された図9(a),(b)に示す従来の冷凍ピンチャック装置100では、チャックプレート102の突起111上に試料Sの裏面と突起111との間の最小間隙程度の極めて高さの低い液滴しか形成できなく、大きく反った試料Sの全面を固着することが不可能であるという問題があった。
また、非特許文献1に開示される方法では、突起1本毎にディスペンサーを用いて液滴を塗布するので、高さのある液滴を形成することはできるが、チャックプレートの表面に存在する多数の突起の全てに液滴を形成するためには時間が掛かりすぎるという問題があった。
さらに、非特許文献1に開示される超音波振動器を用いる方法では、図11に示すチャックプレート117の表面に溜まる冷凍液115が少なく、ディスペンサーを使用した場合と比較して2/3程度の高さを持つ液滴を形成できるが、霧の発生原理上、生成された霧には速度がほとんどなく、チャックプレート117の突起117a上へ霧化した冷凍液115を塗布するためにファン116による気流を利用する必要がある。その際、気流の速度は霧の消失を防ぐために非常に低速にする必要があることから多量の噴霧が困難であり、大面積の試料には対応できない問題があった。
また、非特許文献2に開示される方法では、図12に示すように、霧化ノズル118により液体を霧化して、チャックプレート119を回転させつつ揺動させてチャックプレート119上に均一な液滴を形成するので、チャックプレート119の揺動速度を制御しなければならず、そのための機構が高価になると同時に、真上からチャックプレート119に霧化した液体を塗布するため、霧化した液体の噴霧角度が垂直に近くなり、チャックプレート119の溝に溜まる冷凍液が多いという問題があった。
さらに、上記の各方法で液滴を形成後、試料を載置し、冷凍プレートを冷却して液滴を凝固し試料を固着した後、研磨加工を行うと、研磨熱により冷凍固化した冷凍液が脆弱化したり、融解したりして、チャックプレート上から試料が外れるという欠点を有していた。
また、図10(a),(b)に示すような既存の冷凍プレート106は、溝を流れる不凍液が中心から外周に向かって徐々に暖められてしまい、中心部と比較して外周部の温度が高くなる傾向にある。このため、液滴の凝固がチャックプレートの中心から始まり、外周は中心に比べて凝固するまでの時間が掛かり、薄い試料を固着する際に変形を生じるという問題があった。
本発明は上記した従来の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、冷凍ピンチャック部を搭載した回転テーブルを揺動制御することなく、試料の最大反り量より大きい高さの液滴を多数の突起上に均一に形成し、また、突起間の溝に突起上の液滴と繋がるほどの冷凍液を溜めることなく、しかも、研磨などの加工熱により固化した冷凍液を脆弱化、もしくは融解することなく加工でき、さらに、チャックプレート全体を均一に冷却することのできる冷凍ピンチャック装置および冷凍ピンチャック方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の冷凍ピンチャック装置は、表面に多数の突起が設けられた回転可能なチャックプレートを有し、前記突起上に形成される冷凍液からなる液滴の凝固により試料を固着する冷凍ピンチャック部と、
前記突起の上面に冷凍液を噴霧して前記液滴を形成させる液体噴霧装置と、
前記冷凍ピンチャック部の下部に配置され、前記液体噴霧装置によって前記突起上に形成した前記液滴を前記チャックプレートの裏面側から冷却して凝固させる冷凍手段とを備える冷凍ピンチャック装置において、
前記液体噴霧装置は、前記冷凍液を霧化して前記チャックプレートに噴霧する霧化手段と、該霧化手段より噴霧される霧化した前記冷凍液に送風する送風手段とを備え、
前記霧化手段は、前記送風手段の送風により移動する前記冷凍液の噴霧領域の風下側が前記チャックプレートの中心に届くとともに、前記冷凍液の噴霧領域の風上側が前記チャックプレートの外周縁に届く位置に配置され、
前記送風手段は、前記噴霧領域の風下側を前記チャックプレートの中心まで届かせる風速および風量に設定されることを特徴とする。
請求項2記載の冷凍ピンチャック装置は、請求項1記載の冷凍ピンチャック装置において、
前記チャックプレートは、その中心から外周に向かって前記突起間を流れる冷却水を供給するとともに、供給された前記冷却水を外周側から排液する冷却水給排液手段を備えることを特徴とする。
請求項3記載の冷凍ピンチャック装置は、請求項1又は2記載の冷凍ピンチャック装置において、
前記突起は、前記液滴の高さが前記試料の厚さの1/4以上の高さとなる半径を有することを特徴とする。
請求項4記載の冷凍ピンチャック装置は、請求項1〜3の何れかに記載の冷凍ピンチャック装置において、
前記冷凍手段は、中心から外周に向かう渦巻き状の往路配管と、該往路配管と交互に並走するように外周から中心に向かう渦巻き状の復路配管と有することを特徴とする。
請求項5記載の冷凍ピンチャック方法は、回転するチャックプレートの表面に設けられる多数の突起の上面に冷凍液を噴霧して液滴を形成し、この液滴の上に試料を載置し、前記チャックプレートの裏面側から冷却して前記液滴を凝固させ、この凝固した液滴を介して前記試料を固着する冷凍ピンチャック方法において、
前記冷凍液の噴霧領域の風下側が前記チャックプレートの中心に届くとともに、前記冷凍液の噴霧領域の風上側が前記チャックプレートの外周縁に届く位置から前記冷凍液を霧化して前記チャックプレートに噴霧する工程と、
前記噴霧領域の風下側を前記チャックプレートの中心まで届かせる風速および風量で前記冷凍液に送風する工程とを含むことを特徴とする。
請求項6記載の冷凍ピンチャック方法は、請求項5記載の冷凍ピンチャック方法において、
前記チャックプレートの中心から外周に向かって前記突起間を流れる冷却水を供給するとともに、供給された前記冷却水を外周側から排液する工程を含むことを特徴とする。
請求項7記載の冷凍ピンチャック方法は、請求項5又は6記載の冷凍ピンチャック方法において、
前記液滴の高さが前記試料の厚さの1/4以上の高さとなる半径を有する前記突起の上面に前記冷凍液からなる液滴を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項8記載の冷凍ピンチャック方法は、請求項5〜7の何れかに記載の冷凍ピンチャック方法において、
中心から外周に向かう渦巻き状の往路配管と、該往路配管と交互に並走するように外周から中心に向かう渦巻き状の復路配管に対して凝固液を循環させ、前記チャックプレートを裏面側から冷却して前記突起上の液滴を凝固させる工程を含むことを特徴とする。
本発明によれば、冷凍液を霧化してチャックプレートに噴霧する霧化手段と、霧化手段より噴霧される霧化した冷凍液に所定風量の風を送風する送風手段とを液体噴霧装置が備え、霧化手段は送風手段の送風により移動する冷凍液の噴霧領域の風下側がチャックプレートの中心に届くとともに、冷凍液の噴霧領域の風上側がチャックプレートの外周縁に届く位置に配置され、送風手段は噴霧領域の風下側をチャックプレートの中心まで届かせる風速および風量に設定されるので、霧化された冷凍液が側面からの気流に流されて最適噴射角度で突起に付着し、極めて効率的に高さの高い液滴を突起上に形成することができ、チャックプレートの溝の中に溜まる冷凍液の量が少なく、排出する必要もない。
また、冷凍ピンチャック部のチャックプレートは、その中心から外周に向かって突起間を流れる冷却水を供給するとともに、供給された冷却水を外周側から排液する冷却水給排液手段を備えるので、試料裏面の冷却と同時に、凝固した突起上の冷凍液の冷却が可能となり、試料加工時に生じた熱の影響により液滴の脆弱化や融解が生じることなく、チャックプレートからの試料の離脱も発生することがない。
さらに、チャックプレート上の突起は、液滴の高さが試料の厚さの1/4以上の高さとなる半径を有するので、全ての突起に塗布した液滴が試料の裏面全体に接触することが可能になり、液滴の凝固時に試料を全面で固定保持することができる。
また、冷凍手段は、中心から外周に向かう渦巻き状の往路配管と、往路配管と並走するように外周から中心に向かう渦巻き状の復路配管に対して凝固液を循環させ、チャックプレートを裏面側から冷却して突起上の液滴を凝固させるので、チャックプレート全面で均一な温度分布を実現することができる。
(a)は本発明に係る形態例1の冷凍ピンチャック装置の構成例を示す平面図であり、(b)は同装置のA−A’断面図である。 (a)は形態例1の冷凍ピンチャック装置と液体噴霧装置との位置関係を示す概念図であり、(b)はチャックプレートと霧化手段と送風手段の位置関係を示す概念図である。 チャックプレートの突起上に塗布される液滴の概念図である。 (a)は本発明に係る冷凍ピンチャック装置の冷凍プレートの一実施例を示す平面図であり、(b)は同プレートのB−B’断面図である。 (a)は本発明に係る形態例2の冷凍ピンチャック装置の構成例を示す平面図であり、(b)は同装置のC−C’断面図である。 本発明の冷凍ピンチャック装置の一実施例を示す概略構成図である。 図6の冷凍ピンチャック装置によってチャックプレートの突起上に形成された液滴の拡大写真である。 本発明の冷凍ピンチャック装置におけるチャックプレートの中心から霧化ノズルの中心までの水平方向の中心間距離と噴霧領域の半径との関係を示す図である。 (a)は従来の冷凍ピンチャック装置の一実施例を示す平面図であり、(b)は同装置のD−D’断面図である。 (a)は従来の冷凍ピンチャック装置の冷凍プレートの一実施例を示す平面図であり、(b)は同プレートのE−E’正断面図である。 超音波振動板で霧化した冷凍液を塗布してチャックプレートの突起上に液滴を形成する従来の冷凍ピンチャック装置の概略図である。 (a)はエアータービン式の霧化ノズルを最適な揺動速度で揺動してピンチャックの突起上に均一な液滴を形成する従来の冷凍ピンチャック装置の概略図であり、(b)は形成される液滴の塗布分布を示す概念図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この形態に基づいて当業者等によりなされる実施可能な他の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
[形態例1について]
まず、形態例1の冷凍ピンチャック装置の構成について説明する。
図1(a),(b)や図2に示すように、形態例1の冷凍ピンチャック装置1は、表面に多数設けられた突起11a上にシリコンウエハなどの試料Sを固定する冷凍ピンチャック部10と、突起11aの上部に冷凍液を噴霧して液滴30を形成するための液体噴霧装置20とで構成される。
冷凍ピンチャック部10は、図1(a),(b)に示すように、チャックプレート11と、冷却水給排液手段12と、冷凍手段13とを備え、試料Sに対して研磨加工などの所望の加工する際に試料Sを固定するためのものである。
チャックプレート11は、セラミックス材料からなり、その表面にはピン状の微小な突起11aが多数設けられている。本例のチャックプレート11は、円形で形成しているが、試料Sの形状や大きさに応じて形状(例えば矩形、楕円形)や大きさが適宜規定される。
多数の突起11aは、チャックプレート11と同質のセラミックス材料、各種金属及び無機又は有機材料で形成され、加工時に試料に撓みを生じないように試料Sの厚さに応じた間隔にて離散配置されている。突起11aの上面には、液体噴霧装置20から供給された霧状の冷凍液が付着することで液滴30が形成され、この液滴30を介在した状態で試料Sを支持する。
突起11aの配置間隔は、加工時や真空排気時に試料Sが変形しない間隔であればよい。例えば試料Sが厚さ1mm程度のシリコンウエハである場合は、突起11aの間隔を1mm程度とするのが好ましい。また、突起11aにおける液滴30の形成面は、円形若しくは矩形を成している。
ここで、図3に示すように、突起11a上に形成される液滴30の高さをh、液滴30の半径をr、冷凍液と突起11aの表面間の接触角をθとすると、微小液滴の場合の液滴30の高さhは、h=r×tan(θ/2)で表すことができる。本例では、液滴30の形成面が円形の突起11aを用いた場合、液滴30の高さhが試料Sの最大反り量である試料Sの厚さの1/4以上となるように、突起11aの半径(=液滴の半径r)を決定する。尚、接触角θを大きくすると、突起11aの半径は小さくなる。実際の突起11aの高さhは、試料Sの形状や大きさに応じて適宜選択されるが、概ね数10μm〜1mm程度である。
冷却水給排液手段12は、試料Sを加工するときに生じる研磨熱などにより突起11aに形成された液滴30が融解して脆弱化することで試料Sの脱落やズレを防止するため、チャックプレート11の表面に所定量の冷却水を供給して突起11a自体を冷却するためのものである。
さらに説明すると、冷却水給排液手段12は、図1(a),(b)に示すように、チャックプレート11の中心から外周に向かって各突起11aの間に冷却水を流すためにチャックプレート11の略中心部分に形成された冷却水給液孔12aと、冷却水給液孔12aから流れた冷却水をチャックプレート11の表面外に排液するためにチャックプレート11の外周縁近傍に所定間隔をおいて複数(図中では8つ)形成された冷却水排液孔12bと、冷却水給液孔12aと連結されチャックプレート11の表面下をその中心部分から外周に亘って延設された冷却水給液溝12cと、冷却水排液孔12bから外周側面まで延設された冷却水排液溝12dと、冷却水を排液するために冷却水排液溝12dの出口に形成された冷却水排液口12eと、冷却水供給装置(図示せず)から供給された冷却水を冷却水給液溝12cに流入させるために冷却水給液溝12cと連通してチャックプレート11の側面に設けられた冷却水供給口12fと、チャックプレート11の表面上に供給される冷却水を所定量だけ保持するように突起11aの設置領域を取り囲むように設けられた所定高さを有する外周壁12gとを備えている。
なお、冷却水給液孔12aと冷却水給液溝12cと冷却水供給口12fとにより冷却水をチャックプレート11の中心から外周に向けて供給する冷却水供給構造を構成し、冷却水排液孔12bと冷却水排液溝12dと冷却水排液口12eとにより冷却水をチャックプレート11の外周側から外部に排水する冷却水排水構造を構成している。
冷凍手段13は、チャックプレート11の下部に設置され、突起11aの上面に形成された液滴30を凝固させるために所定の凝固液(本例では凝固液として不凍液を使用する)を循環させながら液滴30を凝固させるものである。
冷凍手段13は、図1(b)に示すように、チャックプレート11上の突起11aに形成された液滴30を凝固させるため、チャックプレート11の下部に冷凍プレート13aが設けられている。冷凍プレート13aには、凝固液恒温装置(図示せず)から供給される凝固液を冷凍プレート13aの内部で循環させる凝固液循環流路13bが形成されている。
さらに説明すると、凝固液循環流路13bは、図4(a),(b)に示すように、冷凍プレート13aの内部を凝固液が恒温状態で流れるような仕組みを採用している。このため、冷凍プレート13aの中心部分から外周近傍に向けて渦巻き状に形成された往路配管13cと、冷凍プレート13aの外周付近から中心部分に向けて往路配管13cと並走するように渦巻き状に形成された復路配管13dとが設けられている。つまり、図4(a)に示すように、冷凍プレート13aを平面視すると、プレート内部に往路配管13cと復路配管13dとが並走して交互に配置されるようになっている。また、往路配管13cの終端と復路配管13dの始端にはそれぞれの端部を連結するための半円状の連結用配管13eが設けられている。
さらに、冷凍プレート13aの一側面には、凝固液恒温装置から供給される凝固液を受け入れるための凝固液供給口13fと、循環した凝固液を凝固液恒温装置に戻すための凝固液戻り口13gが設けられている。また、凝固液供給口13fと往路配管13cの始端である凝固液出口13hとの間は、凝固液供給口13fから供給された凝固液が流れる凝固液供給路13iを形成し、復路配管13dの終端である凝固液回収口13jと凝固液戻り口13gとの間は、凝固液を凝固液恒温装置へ回収するための凝固液回収路13kを形成している。これにより、凝固液恒温装置から凝固液供給口13fを介して供給される凝固液は、凝固液供給路13iを通って凝固液出口13hから流れ出し、往路配管13c内を矢印の方向に流れる。また、凝固液が往路配管13cの終端まで流れると、連結用配管13eを介して復路配管13dに流れ込み、往路時と逆方向に流れの向きを変えて矢印方向に流れる。そして、復路配管13dの終端まで流れると、凝固液回収口13jから凝固液回収路13kを介して凝固液戻り口13gまで流れて凝固液恒温装置に戻る。
このように、冷凍プレート13aは、凝固液を循環させるための渦巻き状の往路配管13cと復路配管13dとを並走して交互に配置し、往路配管13cの終端と復路配管13dの始端との間を半円状の連結用配管13eで連結した配管構造を採用している。これにより、図4(a)の矢印で示す方向に凝固液が流れるので、チャックプレート11の全面を均一な温度で冷却することができる。
液体噴霧装置20は、チャックプレート11の突起11aに液滴30を形成するための装置であり、霧化手段21と送風手段22とを備えて構成される。
霧化手段21は、図2に示すように、不図示のエアー供給装置から供給されるエアーにより不図示の内部のエアータービンが回転する霧化ノズル21aと、冷凍液が収容された冷凍液ボックス21bと、冷凍液ボックス21bの冷凍液を霧化ノズル21aに送るポンプ21cとを有している。なお、霧化ノズル21aは、噴霧量が多く、噴霧速度の速い回転霧化式タイプを使用するのが好ましい。
霧化手段21の霧化ノズル21aは、図2(b)に示すように、送風手段22の送風により移動する冷凍液の噴霧領域の風下側がチャックプレート11の中心に届くとともに、冷凍液の噴霧領域の風上側がチャックプレート11の外周縁に届く位置をチャックプレート11の中心からの水平方向の離間距離として設定している。また、霧化手段21の霧化ノズル21aは、霧化ノズル21aからの気流で突起11aに塗布した液滴を吹き飛ばさない程度に気流の速度が低下する位置をチャックプレート11の表面から噴霧位置までの鉛直方向の離間距離として設定している。
霧化手段21は、霧化ノズル21a内のエアタービンを駆動し、冷凍液ボックス21bからポンプ21cを介して送られる冷凍液を霧化ノズル21aから霧化してチャックプレート11の表面に噴霧する。
送風手段22は、送風方向がチャックプレート11の表面と水平になるようにチャックプレート11の側方に配置され、霧化手段21から噴霧される霧化された冷凍液の噴霧角度を制御して噴霧領域を移動させる。本例において、送風手段22は、少なくとも冷凍液の噴霧領域の風下側をチャックプレート11の中心まで届かせることが可能な最低限の風速および風量に設定している。なお、送風手段22は、突起11aの先端に満遍なく試料の厚さの1/4以上の高さとなる液滴30が形成される風速および風量であればよく、噴霧される冷凍液の噴霧量やチャックプレート11の大きさなどによって適宜設定することができる。
送風手段22は、霧化手段21から噴霧される霧化した冷凍液に対し、設定された風速および風量でチャックプレート11の側面から水平方向に送風する。これにより、霧化手段21で霧化された冷凍液は、送風手段22からの風により噴霧位置から冷凍ピンチャック部10に向けて斜めに降下し、突起11aの上面に液滴30が形成される。
そして、上述した構成の冷凍ピンチャック装置1では、まずチャックプレート11の表面に液体噴霧装置20から霧化した冷凍液を噴霧して突起11a上に液滴30を形成する。次に、シリコンウエハなどの試料Sを載置して、チャックプレート11の下部に設けた冷凍手段13に凝固液を供給して突起11a上の液滴30を凝固する。これにより、試料Sは固定され、液滴30上に載置されることになる。
また、研磨などの加工熱によって試料Sが熱され、突起11a上で凝固した液滴30の融解を防ぐため、冷却水給排液手段12を利用してチャックプレート11の中心から外周に向かって冷却水を流す。冷却水は、チャックプレート11の中心にある冷却水給液孔12aから噴出し、試料Sの裏面との間に挟まれた空間を突起11aの間を通ることで突起11aと試料Sの裏面側とが共に冷却される。
また、冷凍ピンチャック部10は、試料Sの加工時に回転するため、その遠心力により流れる冷却水は外周方向に流され、複数の冷却水排液孔12bから冷却水排液溝12dを介して冷却水排液口12eから外部に排出される。
[形態例2について]
次に、形態例2の冷凍ピンチャック装置1について説明する。なお、以下の説明において、形態例1と同一構成の部分については同一符号を付してその説明を省略し、本形態特有の新たは構成要件についてのみ説明する。
図5(a),(b)に示すように、形態例2の冷凍ピンチャック装置1は、冷却水回収路12hと冷却水排出路12iを備えている。冷却水回収路12hは、形態例1の冷凍ピンチャック部10におけるチャックプレート11の表面の外周部に設けられた8個の冷却水排液孔12bからチャックプレート11の中心に向かって放射状に延設している。冷却水回収路12hは、冷却水供給口12fから冷却水給液溝12cを介して冷却水給液孔12aから給液され、突起11a間を流れる冷却水を回収する。冷却水排出路12iは、チャックプレート11の中心部分で各冷却水回収路12hの終端と連結し、チャックプレート11の中心部分から外周側面の冷却水排液口12eまで延設している。冷却水排出路12iは、各冷却水回収路12hで回収した冷却水を排出する。なお、冷却水排液口12eは、不図示の冷却水供給装置に接続されている。
形態例2において、冷却水供給装置から供給された冷却水は、冷却水供給口12fから冷却水供給構造を介してチャックプレート11の表面に供給され、チャックプレート11の表面を流れた後、冷却水排液孔12bから冷却水回収路12hを介して回収され、各冷却水回収路12hで回収した冷却水が冷却水排出路12iを流れて冷却水排液口12eから再び冷却水供給装置へと戻る。これにより、冷却水の循環利用が可能となり、省エネに利するようになる。また、冷却水排液口12eに真空ポンプなどを設置すれば、多量の冷却水を流すことが可能となり、試料Sの裏面冷却を高める効果を奏する。
[実施例について]
次に、本発明の冷凍ピンチャック装置1の実施例について図6を参照しながら説明する。
<冷凍ピンチャック部の構成>
冷凍ピンチャック部10におけるチャックプレート11は、直径が300mmの円形のものを使用し、駆動条件として回転数を3rpmとした。また、チャックプレート11に設けられる多数の突起11aは、直径が0.5mm、高さが0.8mm、突起間ピッチを2mmとした。
<液体噴霧装置の構成>
液体噴霧装置20における霧化手段21は、エアータービンで霧化する霧化ノズル21a(旭サナック製)を使用し、駆動条件としてタービン回転数を9000rpmとした。液体噴霧装置20における送風手段22は、市販の送風装置(例えば、YAMAZEN製、型式YSJ331)を横に寝かせて使用し、駆動条件として送る風の風速を1.4m/sとした。冷凍液は、表面張力が水の約1/4で蒸発しやすいMW−1(エミネントサプライ製、凝固点:17℃)を使用した。また、冷凍液の流量を10mL/min、冷凍液の噴霧時間を35sとした。
図6に示すように、霧化ノズル21aの先端から冷凍ピンチャック部10の上面までの鉛直方向の距離を100mmとし、霧化ノズル21aの中心から冷凍ピンチャック部10の中心までの水平方向の中心間距離を175mmとした。また、送風手段22は、送風装置の送風口の中心が霧化ノズル21aの先端から鉛直方向に15mm下方に位置し、霧化ノズル21aの中心から水平方向(図中左方向)に130mmの位置に設置した。
そして、上述した条件で冷凍ピンチャック装置1を駆動し、霧化した冷凍液を冷凍ピンチャック部10に噴霧した結果、図7に示すような高さ170μmの液滴30を全ての突起11aの全面に均一に得ることができた。その際、チャックプレート11の表面に溜まる冷凍液は極めて少なかった。また、この液滴30の上に、液滴30の高さとほぼ等しい反り量170μmの試料Sを載置すると、ほぼ裏面全面が突起11a上の液滴30に接触した。すなわち、表面張力が水の約1/4と小さい冷凍液を使用する場合、反り量170μmの試料Sに対し、約3倍の直径をもつ突起11aをチャックプレート11上に形成すれば、突起11aで試料Sの裏面を固着することができる。
ここで、チャックプレート11の半径を150mm、チャックプレート11の回転数を3rpm、送風手段22の送風速度を1.4m/s、噴霧時間を35sとしたときのチャックプレート11の中心から霧化ノズル21aの中心までの水平方向の中心間距離と噴霧領域の半径との関係を図8に示す。図8に示すように、噴霧領域の半径は、チャックプレート11の中心から霧化ノズル21aの中心までの水平方向の中心間距離によって変化しているのが判る。そして、チャックプレート11の中心から霧化ノズル21aの中心までの水平方向の中心間距離が175mm〜210mmのとき、チャックプレート11の半径150mmと等しい噴霧領域の半径が得られる。このことから、チャックプレート11の半径を150mm、チャックプレート11の回転数を3rpm、送風手段22の送風速度を1.4m/s、噴霧時間を35sとして冷凍ピンチャック装置1を駆動し、霧化した冷凍液を冷凍ピンチャック部10に噴霧する場合には、図8に示すように、チャックプレート11の中心から霧化ノズル21aの中心までの水平方向の中心間距離を175mm〜210mmに設定すれば、図7に示すような高さ170μmの液滴30を全ての突起11aの全面に均一に得ることができる。
以上説明したように、上述した各形態に係る冷凍ピンチャック装置1によれば、チャックプレート11上に設けられる多数の突起11aと試料Sの裏面間に存在する液滴30のみが凝固する。これにより、液滴30の膨張を容易に逃がすことが可能であり、これによる変形は発生せず、薄板の試料Sであっても無変形で固着することが可能になる。
また、冷却水給排液手段12を用いてチャックプレート11表面の中心から外周に向かって冷却水を流すことにより、研磨などの加工熱によって試料Sが熱され、突起11a上の液滴30が融解するのを防ぐことができる。また、試料Sの加工時においては、チャックプレート11が回転するため、遠心力により流れる水は外周方向に流され、チャックプレート11の表面の外周に設置された冷却水排水構造を介して外部に排出される。このため、常時冷却水が試料S裏面と突起11a上の液滴30を冷却するので、加工中に試料Sが外れることがない。
さらに、形態例2に示すように、チャックプレート11の表面下において各冷却水排液孔12bからチャックプレート11の中心に向かって放射状に延設される冷却水回収路12hと、チャックプレート11の中心部分で各冷却水回収路12hの終端と連結して各冷却水回収路12hで回収した冷却水をチャックプレート11の中心部分から外周側面まで延設される冷却水排出路12iとを備えた構成とすれば、冷却水回収路12hを介して回収した冷却水が冷却水排出路12iを流れて再び冷却水供給装置へと戻る。これにより、冷却水を棄てることなく循環利用が可能なので、省エネに利することになる。
[その他の実施形態について]
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下に示すように使用環境などに応じて適宜変更して実施することもできる。また、以下の変更例を本発明の要旨を逸脱しない範囲の中で任意に組み合わせて実施することもできる。
本実施例では、凝固液を流す渦巻き状配管の断面を矩形としたが、例えば円形若しくは半円形などのように、凝固液を流す際に発生する流体抵抗を小さくする形状にしても良い。
また、本実施例では、冷凍手段13に用いる凝固液として不凍液を例にとって説明したが、これに限定されることはない。凝固液は、使用する冷凍液の凝固点よりも低い温度で突起11a上の液滴30を冷却できればよく、例えば純水、水道水を用いてもよい。
さらに、上述した実施例では、霧化手段21としてエアータービンを用いた霧化装置を例にとって説明したが、噴霧速度の高いスプレイノズルを利用したスプレイガン式の霧化装置などを霧化手段21として用いても良い。
また、上述した実施例では、冷却水を排液する冷却水排液孔12bをチャックプレート11の外周8カ所に設けたが、冷却水量の増減に併せて、この個数を増減しても良い。もちろん、図5に示すチャックプレート11の外周から中心に向かって延びる放射状の冷却水回収路12gの個数についても同様である。
1…冷凍ピンチャック装置
10…冷凍ピンチャック部
11…チャックプレート
11a…突起
12…冷却水給排液手段
12a…冷却水給液孔
12b…冷却水排液孔
12c…冷却水給液溝
12d…冷却水排液溝
12e…冷却水排液口
12f…冷却水供給口
12g…外周壁
12h…冷却水回収路
12i…冷却水排出路
13…冷凍手段
13a…冷凍プレート
13b…凝固液循環流路
13c…往路配管
13d…復路配管
13e…連結用配管
13f…凝固液供給口
13g…凝固液戻り口
13h…凝固液出口
13i…凝固液供給路
13j…凝固液回収口
13k…凝固液回収路
20…液体噴霧装置
21…霧化手段
21a…霧化ノズル
21b…冷凍液ボックス
21c…ポンプ
22…送風手段
100…冷凍ピンチャック装置
101…外周壁
102…チャックプレート
103…給排液孔
104…冷凍液給排液溝
105…冷凍液給排液口
106…冷凍プレート
107…不凍液供給口
108…不凍液戻り口
109…不凍液出口
110…不凍液回収口
111…突起
112…冷凍液
113…振動板
114…冷凍液ボックス
115…冷凍液
116…ファン
117…チャックプレート
117a…突起
118…霧化ノズル
119…チャックプレート
S…試料

Claims (8)

  1. 表面に多数の突起が設けられた回転可能なチャックプレートを有し、前記突起上に形成される冷凍液からなる液滴の凝固により試料を固着する冷凍ピンチャック部と、
    前記突起の上面に冷凍液を噴霧して前記液滴を形成させる液体噴霧装置と、
    前記冷凍ピンチャック部の下部に配置され、前記液体噴霧装置によって前記突起上に形成した前記液滴を前記チャックプレートの裏面側から冷却して凝固させる冷凍手段とを備える冷凍ピンチャック装置において、
    前記液体噴霧装置は、前記冷凍液を霧化して前記チャックプレートに噴霧する霧化手段と、該霧化手段より噴霧される霧化した前記冷凍液に送風する送風手段とを備え、
    前記霧化手段は、前記送風手段の送風により移動する前記冷凍液の噴霧領域の風下側が前記チャックプレートの中心に届くとともに、前記冷凍液の噴霧領域の風上側が前記チャックプレートの外周縁に届く位置に配置され、
    前記送風手段は、前記噴霧領域の風下側を前記チャックプレートの中心まで届かせる風速および風量に設定されることを特徴とする冷凍ピンチャック装置。
  2. 前記チャックプレートは、その中心から外周に向かって前記突起間を流れる冷却水を供給するとともに、供給された前記冷却水を外周側から排液する冷却水給排液手段を備えることを特徴とする請求項1記載の冷凍ピンチャック装置。
  3. 前記突起は、前記液滴の高さが前記試料の厚さの1/4以上の高さとなる半径を有することを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍ピンチャック装置。
  4. 前記冷凍手段は、中心から外周に向かう渦巻き状の往路配管と、該往路配管と交互に並走するように外周から中心に向かう渦巻き状の復路配管と有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の冷凍ピンチャック装置。
  5. 回転するチャックプレートの表面に設けられる多数の突起の上面に冷凍液を噴霧して液滴を形成し、この液滴の上に試料を載置し、前記チャックプレートの裏面側から冷却して前記液滴を凝固させ、この凝固した液滴を介して前記試料を固着する冷凍ピンチャック方法において、
    前記冷凍液の噴霧領域の風下側が前記チャックプレートの中心に届くとともに、前記冷凍液の噴霧領域の風上側が前記チャックプレートの外周縁に届く位置から前記冷凍液を霧化して前記チャックプレートに噴霧する工程と、
    前記噴霧領域の風下側を前記チャックプレートの中心まで届かせる風速および風量で前記冷凍液に送風する工程とを含むことを特徴とする冷凍ピンチャック方法。
  6. 前記チャックプレートの中心から外周に向かって前記突起間を流れる冷却水を供給するとともに、供給された前記冷却水を外周側から排液する工程を含むことを特徴とする請求項5記載の冷凍ピンチャック方法。
  7. 前記液滴の高さが前記試料の厚さの1/4以上の高さとなる半径を有する前記突起の上面に前記冷凍液からなる液滴を形成する工程を含むことを特徴とする請求項5又は6記載の冷凍ピンチャック方法。
  8. 中心から外周に向かう渦巻き状の往路配管と、該往路配管と交互に並走するように外周から中心に向かう渦巻き状の復路配管に対して凝固液を循環させ、前記チャックプレートを裏面側から冷却して前記突起上の液滴を凝固させる工程を含むことを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の冷凍ピンチャック方法。
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