以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構造を示す正面断面図である。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置1は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えた複合機である。画像形成装置1は、装置本体11に、操作部47、画像形成部12、定着部13、給紙部14、原稿給送部6、及び画像読取部5等を備えて構成されている。
操作部47は、画像形成装置1が実行可能な各種動作及び処理について操作者から画像形成動作実行指示や原稿読取動作実行指示等の指示を受け付ける。
画像形成装置1が原稿読取動作を行う場合、原稿給送部6により給送されてくる原稿、又は原稿載置ガラス161に載置された原稿の画像を画像読取部5が光学的に読み取り、画像データを生成する。画像読取部5により生成された画像データは、内蔵HDD又はネットワーク接続されたコンピューター等に保存される。
画像形成装置1が画像形成動作を行う場合は、原稿読取動作により生成された画像データ、又はネットワーク接続されたコンピューターから受信した画像データ、又は内蔵HDDに記憶されている画像データ等に基づいて、画像形成部12が、給紙部14から給紙される記録媒体としての記録紙Pにトナー像を形成する。画像形成部12の画像形成ユニット12M、12C、12Y、及び12Bkは、感光体ドラム121と、感光体ドラム121へトナーを供給する現像装置122と、トナーを収容するトナーカートリッジ(不図示)と、帯電装置123と、露光装置124と、一次転写ローラー126とをそれぞれ備えている。
カラー印刷を行う場合、画像形成部12のマゼンタ用の画像形成ユニット12M、シアン用の画像形成ユニット12C、イエロー用の画像形成ユニット12Y及びブラック用の画像形成ユニット12Bkは、それぞれに、画像データを構成するそれぞれの色成分からなる画像に基づいて、帯電、露光及び現像の工程により感光体ドラム121上にトナー像を形成し、トナー像を一次転写ローラー126により、駆動ローラー125a及び従動ローラー125bに張架されている中間転写ベルト125上に転写させる。
中間転写ベルト125は、その外周面にトナー像が転写される像担持面が設定され、感光体ドラム121の周面に当接した状態で駆動ローラー125aによって駆動される。中間転写ベルト125は、各感光体ドラム121と同期しながら、駆動ローラー125aと従動ローラー125bとの間を無端走行する。
なお、中間転写ベルト125、一次転写ローラー126、駆動ローラー125a、及び従動ローラー125bは、中間転写ユニット50に実装されている。
中間転写ベルト125上に転写される各色のトナー画像は、転写タイミングを調整して中間転写ベルト125上で重ね合わされ、カラーのトナー像となる。2次転写ローラー210は、中間転写ベルト125の表面に形成されたカラーのトナー像を、中間転写ベルト125を挟んで駆動ローラー125aとのニップ部Nにおいて、給紙部14から搬送路190を搬送されてきた記録紙Pに転写させる。この後、定着部13が、記録紙P上のトナー像を熱圧着により記録紙Pに定着させる。定着処理の完了したカラー画像形成済みの記録紙Pは、排出トレイ151に排出される。
次に、中間転写ユニット50について説明する。図2は中間転写ユニット50の外観を示す斜視図である。図3は、画像形成装置1に設けられた扉部の開閉を示す図である。
中間転写ユニット50は、装置本体11に対して脱着自在に構成されている。中間転写ユニット50は、上記のように、中間転写ベルト125、一次転写ローラー126、駆動ローラー125a、及び従動ローラー125bを実装する。
中間転写ユニット50は、ケーシング54を備えている。ケーシング54には、中間転写ユニット50が備える各機構が取り付けられている。ケーシング54は、上面部54cと、当該上面部54cの縁部に設けられた側面部54a,54bとからなる。ケーシング54の一端部には、駆動ローラー125aが回転自在に支持され、他端部には、従動ローラー125bが支持されている。
中間転写ベルト125は、このように支持された駆動ローラー125a及び従動ローラー125b間に張架された状態で、その上方及び両側方が上面部54c及び側面部54a,54bからなるケーシング54により覆われている。図2における中間転写ベルト125の下部は、ケーシング54から露出した状態とされている。中間転写ユニット50を装置本体11内に装填した状態で、露出した中間転写ベルト125部分の下方となる装置本体11内に、各色用の画像形成ユニットが配設されている。
また、図3に示すように、装置本体11の側部には、開閉自在な扉部11aが設けられている。装置本体11の側部の一部が扉部11aとされ、扉部11aは、回動軸11bを回動軸として、装置本体11内の画像形成ユニット12に対する接離方向D1に回動する。扉部11aには、搬送路190の片側部分が配され、搬送路190の当該片側部分に配設されている搬送ローラー19及び2次転写ローラー210も扉部11aに配されている。このため、操作者が、扉部11aが装置本体11から離れる方向に回動すると、扉部11aに設けられている2次転写ローラー210が中間転写ユニット50の駆動ローラー125aから離れ、搬送路190を分割して、装置本体11内の中間転写ユニット50部分が露出する。
図3に示す状態に扉部11aが回動されたとき、中間転写ユニット50は、その駆動ローラー125a及び当該駆動ローラー125aが配設されているケーシング54部分が露出する。この露出するケーシング54部分には掴み部540(図2)が設けられている。操作者が掴み部540を掴んで、図2及び図3に示す引出方向D2に中間転写ユニット50を引き出すと、中間転写ユニット50が装置本体11から外れ、装置本体11内から外部に引き出される。
また、中間転写ユニット50を装置本体11内に取り付ける場合は、扉部11aが回動されて装置本体11内が開放されている図3に示す状態のときに、操作者が、中間転写ユニット50を、従動ローラー125bが取り付けられている側の端部50aから、装置本体11に対して、図3に示す挿入方向D3に挿し入れる。端部50aには、突起部541が設けられている。図2には突起部541が2つある例を示すが、突起部541は、いずれか一方のみが設けられているものでもよい。装置本体11内の内側面11c付近には、突起部541が嵌まり込む凹部が形成されており、操作者が、中間転写ユニット50を装置本体11内に所定量挿し入れたときに、突起部541が上記凹部に嵌まり込んで、装置本体11内において中間転写ユニット50が固定され、装置本体11に対する中間転写ユニット50の位置決め及び装着が完了する。
次に、濃度センサー51について説明する。図4は、センサーユニットの外観を示す斜視図である。図5は、センサーユニットを分解した状態を示す斜視図である。図6は、図5におけるA方向から見たセンサー取付部材の側面図である。図7は、図4におけるB方向から見たセンサー取付部材の側面図である。図8は、図4におけるA方向から見たセンサーユニットの両端部分を示す側断面図である。
センサーユニット500は、濃度センサー51を有するユニットである。センサーユニット500は、装置本体11に装着された状態の中間転写ユニット50に対して、その駆動ローラー125aの下方位置となる装置本体11部分に取り付けられている。センサーユニット500は、濃度センサー51と、センサー取付部材52と、支持部53とを備えている。
濃度センサー51は、画像形成部12により中間転写ベルト125上に形成されたトナー像の濃度を検出する。濃度センサー51による検出結果は、画像形成部12によるトナー画像形成時の濃度調整(キャリブレーション)やトナー像形成タイミングの調整に用いられる。
濃度センサー51は、中間転写ベルト125の周面上に対して光照射が可能となるように、センサー取付部材52に取り付けられている。濃度センサー51は、センサー取付部材52において、中間転写ベルト125の駆動ローラー125aの回転軸方向において異なる2つの位置にそれぞれ設けられている。また、濃度センサー51は、中間転写ベルト125に対向する位置であって、中間転写ベルト125に対してその幅方向(駆動ローラー125aの回転軸方向)における両端付近に位置するように、センサー取付部材52への取付位置、及びセンサーユニット500の装置本体11に対する取付位置が設定される。濃度センサー51は、後述する制御部100(図9)に電気的に接続されており、検知したトナー画像の濃度を制御部100に対して出力する。
濃度センサー51は、発光部及び受光部を有する。
発光部は、中間転写ベルト125周面上の任意点、すなわち、画像形成部12により濃度調整又はトナー画像形成タイミング調整のためにトナー像が転写される位置に、光を照射する。受光部は、発光部により照射した光が中間転写ベルト125周面で反射する光を受光する。受光部は、当該反射光を分光して、例えば、第1、第2偏光成分の光を受光する。
中間転写ベルト125周面での反射光は、発光部からの光の入射角と同一角度近傍の正反射光とそれ以外の拡散光とを含み、中間転写ベルト125周面に転写されたトナーの量に応じて、拡散光成分の割合が増加して第1、第2偏光成分の比が変化する。濃度センサー51は、受光部で受光した第1、第2偏光成分の比に対応するアナログ電圧を制御部100に出力する。中間転写ベルト125周面にトナーが無いときに第1偏光成分が最大となって当該出力電圧が最大値となり、中間転写ベルト125周面上におけるトナーの量が増加するにしたがって第1偏光成分の光量が減少して上記出力電圧が低下する。制御部100は、濃度センサー51の当該出力電圧に基づいて、中間転写ベルト125周面上の上記トナー像を構成するトナーの量、すなわち当該トナー像のトナー濃度を算出する。
センサー取付部材52は、濃度センサー51を保持するための部材である。センサー取付部材52は、駆動ローラー125aの回転軸方向に延びる長尺状の部材である。センサー取付部材52は、取付板521と、側板522とを有する。
取付板521は、長尺の板状部材であり、その長さ方向が駆動ローラー125aの回転軸方向とされ、幅方向が中間転写ユニット50に向かう方向とされている。取付板521は、その内側面521aに、2つの濃度センサー51が取り付けられている。
取付板521の内側面521aには、位置決めピン55が設けられている。位置決めピン55は、各濃度センサー51に対して2つ設けられており、この2つの位置決めピン55の間隔は、濃度センサー51の横幅に相当する長さに設定されている。なお、本実施形態では、濃度センサー51は、上記発光部及び受光部等の各デバイスが基板511上に設けられており、濃度センサー51の横幅は当該基板511の横幅となる。
濃度センサー51基板511の両側端部には、位置決めピン55と嵌合する嵌合部511aが設けられている。取付板521に対する濃度センサー51の取付時、作業者が嵌合部511aを位置決めピン55に嵌め込むことにより、取付板521に対する濃度センサー51の位置決めが完了する。
また、取付板521の両側端部には、側板522がそれぞれ設けられている。側板522は、取付板521に直交する角度で取り付けられている。なお、取付板521の長さ方向サイズ及び側板522の当該直交方向のサイズは、支持部53内に収まる大きさとされている。
支持部53は、上部に開口が設けられた箱状の部材からなり、センサー取付部材52を内包する。支持部53の長さ方向サイズ及び幅方向サイズは、取付板521の長さ方向サイズ及び側板522の上記直交方向のサイズよりも若干大きく設定されており、センサー取付部材52が、図4における上下方向、すなわち、装置本体11に取り付けられた状態のセンサーユニット500から中間転写ユニット50に対する接離方向に移動自在となる寸法とされている。これにより、センサー取付部材52は、例えば、支持部53の内部に摺接しつつ当該接離方向に移動可能な状態で支持部53に支持される。
また、側板522の上部には、当接部522aが形成されている。当接部522aは、装置本体11に取り付けられた状態のセンサーユニット500から中間転写ユニット50側に突出する凸部として、側板522の上部の一部を延長して形成されている。当接部522aは、支持部53及びセンサー取付部材52が上記接離方向に中間転写ユニット50に向かって移動するときに、中間転写ユニット50のケーシング54における駆動ローラー125aの回転軸の軸受部分に当接する。
側板522の内壁面522b及び取付部材521の内側面521aには、押しバネ56を収容するバネ収容部523が設けられている。
図8に示すように、支持部53に収納された状態のセンサー取付部材52には、バネ収容部523内の上底523aに押しバネ56の上端部が取り付けられている。また、当該押しバネ56の下端部は、支持部53の内底部53aに取り付けられている。これにより、センサー取付部材52は、支持部53に収納された状態では、押しバネ56により中間転写ユニット50に向かう方向(図8における上方)に付勢される状態とされ、側板522が当該上方から押圧を受けた場合には、支持部53内において、中間転写ユニット50側とは反対方向(図8における下方)に移動可能とされている。
なお、側板522には、開口522cが設けられており、当該開口522cに対向する支持部53部分には、開口522cに向けて突出する突起部5343が形成されている。開口522cは、センサー取付部材52の移動方向における寸法が突起部5343よりも大きな寸法とされ、突起部5343が開口522cに入り込んだ状態でセンサー取付部材52が支持部53上で移動可能とされている。これにより、支持部53上においてセンサー取付部材52が押しバネ56により移動する場合に、センサー取付部材52が支持部53から外れることが防止されている。
また、支持部53は、装置本体11に、当該支持部53を図4〜図8における上下方向(中間転写ユニット50に対する接離方向)に移動を案内するガイドレール110(図11,図12)により支持されている。このガイドレール110は、当該上下方向への移動のみを案内し、水平方向への移動は案内しない。
また、上記センサー取付部材52には、シャッター部材57が取り付けられている。シャッター部材57は、センサーユニット500が装置本体11に取り付けられた状態で、濃度センサー51及び中間転写ユニット50の間に介在する。シャッター部材57は、中間転写ユニット50に対する接離方向に直交する方向(センサー取付部材52の長さ方向)に移動して、中間転写ベルト125に対する濃度センサー51の遮蔽及び開放を切り換える。
シャッター部材57は、遮蔽板571と、係止部572と、把持部材573とを有する。遮蔽板571は、センサー取付部材52の長さ方向に延びる平板状の部材からなる。遮蔽板571の幅方向は、支持部53の幅方向に平行な方向とされている。
係止部572は、図7に示すように、遮蔽板571の長さ方向における中央部付となる位置に、遮蔽板571に設けられている。シャッター部材57における係止部572の配置位置は、中間転写ベルト125に対する濃度センサー51の遮蔽及び開放を切り換えるためのセンサー取付部材52の長さ方向での移動を可能にする位置であれば足り、特に限定されるものではない。係止部572は、取付板521に沿って中間転写ユニット50に対する上記接離方向に延びる平板状の部材である。係止部572は、センサー取付部材52に取り付けられた濃度センサー51の上方から、取付板521の下部までに亘る長さとされている。
図5及び図6に示すように、係止部572の下部には、取付板521の下部に相当する位置に、把持部材573が設けられている。把持部材573は、係止部572に対して直交する方向に延びる。これにより、シャッター部材57は、遮蔽板571と、係止部572と、把持部材573とにより、センサー取付部材52を挟み込み、センサー取付部材52に取り付けられた状態になると共に、センサー取付部材52自体を、センサー取付部材52の長さ方向への移動を案内するガイド部材として、センサー取付部材52に沿って、その長さ方向にスライド移動が可能となっている。
また、センサー取付部材52の側面部521bには、バネ取付ピン524が設けられている。バネ取付ピン524には、図7に示すように、引きバネ533の一端部が取り付けられている。この引きバネ533の他端部は、シャッター部材57の係止部572に取り付けられている。これにより、シャッター部材57は、図7に示す矢印C方向に付勢された状態で、センサー取付部材52に取り付けられ、引きバネ533が最も縮んだ状態の時におけるセンサー取付部材52の長さ方向位置で静止して留まる。この静止位置をシャッター部材57の移動開始位置とする。そして、シャッター部材57又は係止部572が、引きバネ533による付勢に抗する方向に押圧を受けたときには、シャッター部材57は、センサー取付部材52に沿って、矢印C方向とは逆方向にスライド移動し、当該押圧が無くなったときは、引きバネ533による付勢力により矢印C方向にスライド移動する。
次に、移動部60いて説明する。図9は、センサーユニット500及び移動部60を示す側断面図である。図10は、移動部60がスライド移動した状態におけるセンサーユニット500及び移動部60の状態を示す側断面図である。
センサーユニット500の下方となる装置本体11部分には、移動部60が設けられている。移動部60は、センサーユニット500の支持部53を中間転写ユニット50に対する上記接離方向に移動させる。移動部60は、載置部601と、駆動部602とを有する。
載置部601は、支持部53の下部に接触する状態で、装置本体11に、支持部53の長さ方向にスライド移動自在に設けられている。装置本体11には、載置部601の上記スライド移動を案内するガイド部材70が設けられている。載置部601はガイド部材70に嵌め込まれ、載置部601の下部及び両側部がガイド部材70に接触する状態でガイド部材70に支持されている。
載置部601の上部には、支持部53に向かって延びる凸部6011が形成されている。支持部53には、その下面部534に、凸部6011の数だけの開口部5340が形成されている。開口部5340は、下面部534において、載置部601が支持部53及び載置部601の長さ方向において図9に示す位置(以降、当該位置を初期位置という)にあるときに、凸部6011に対向する位置に形成されている。
開口部5340は、支持部53及び載置部601の長さ方向における寸法が、凸部6011の同方向における長さよりも大きく形成されている。また、開口部5340の支持部53及び載置部601の幅方向における寸法は、凸部6011の幅方向寸法と同等とされ、この幅方向においては、凸部6011が摺動移動可能に嵌合する大きさとされている。
このため、図9に示すように、載置部601が上記初期位置にあるとき、凸部6011は開口部5340に対して隙間を有した状態で入り込んだ状態となる。このとき、支持部53の下面部534が載置部601の上面部6010に面接触した状態で、支持部53は載置部601に載置される。
また、載置部601の下部には、駆動部602が設けられている。駆動部602は、回転駆動力を供給するモーターである駆動源6021と、駆動源6021の回転軸(回転軸ギヤ)6022と噛合するピニオン6016とを有する。載置部601の下面部6015には、ピニオン6016と噛合して、駆動源6021の回転駆動力を、支持部53及び載置部601の長さ方向への直線的な駆動力に変換するラック6023が形成されている。これにより、駆動源6021が駆動して回転軸6022が回転したとき、ラック6023及びピニオン6016により、載置部601が上記長さ方向に移動する。
駆動源6021は、制御部100によって駆動制御される。制御部100は、CPU、RAM、及びROM等からなり、画像形成装置1の全体的な駆動制御を司る。制御部100は、内蔵するROM等に、画像形成装置1の動作プログラムを記憶しており、当該動作プログラムに従って、画像形成装置1の駆動制御を行い、予め定められた時期に、画像形成部12及び濃度センサー51等を駆動して、キャリブレーション動作又はトナー画像形成タイミング調整を行わせる。
上記の凸部6011は、ガイド面6012と、支持面6013とを有する。ガイド面6012は、開口部5340に入り込んだ状態の凸部6011において、開口部5340の縁部5341に対向する部分に形成されている。ガイド面6012は、図9に示す矢印D方向の逆方向に向かうに従って高くなる斜面を有している。ガイド面6012は、載置部601が上記初期位置から上記矢印D方向に移動したときに、開口部5340の縁部5341に接触する。ガイド面6012は、当該D方向への移動と共に、当該斜面に沿って、支持部53及びセンサー取付部材52を図9における上方、すなわち、中間転写ユニット50の方向に押し上げる。このとき、支持部53は、上述したように、上下方向への移動が可能に装置本体11に支持されているため、中間転写ユニット50側に向かって移動する。すなわち、ガイド面6012は、駆動源6021からの駆動力による載置部601の上記D方向への移動時に、中間転写ユニット50に対する接離方向に支持部53を移動させる。
また、支持面6013は、凸部6011の上端部に、ガイド面6012に続けて形成された平面部である。支持面6013は、支持部53の下面部534と面接触することで、支持面6013上に載置された状態の支持部53を下方から支持する。上記のように、載置部601の上記D方向への移動により、凸部6011のガイド面6012が開口部5340の縁部5341と接触して、支持部53を斜面に沿って上方に押し上げ、載置部601の当該移動により縁部5341が支持面6013に到達すると、図10に示すように、支持部53の下面部534が支持面6013の上面に位置することになり、支持部53が支持面6013により支持される。支持面6013による当該支持は、支持部53の下面部534との面接触であるため、安定した支持となる。
また、載置部601には、図9及び図10に示すように、シャッター部材57の係止部572と係止する係合部603が形成されている。係合部603は、中間転写ユニット50に向かって突出した凸部として形成されており、載置部601に直交して係止部572の側部とは平行な側面部6031を有している。また、支持部53の下面部534には、図略のガイド開口部が形成されている。このガイド開口部は、載置部601の幅方向における寸法が、係合部603の幅寸法よりも若干大きい寸法とされる。また、支持部53及び載置部601の長さ方向におけるガイド開口部の寸法は、係合部603が、駆動源6021からの駆動力による載置部601の上記D方向への移動時の移動量以上の移動が可能な寸法とされる。
載置部601が、上記初期位置、すなわち、図9において最も左側位置となる位置にあるとき、係合部603の側面部6031は、上記移動開始位置にあるシャッター部材57の係止部572に当接しつつ、係止部572を押圧しないポジションに位置するように設定されている。駆動源6021からの駆動力で載置部601が上記D方向に移動するとき、載置部601と共に係合部603も同方向に移動し、側面部6031は、当該D方向に係止部572を押圧する。係止部572は、シャッター部材57が上記移動開始位置にあるときは、引きバネ533によりセンサー取付部材52の取付板521に引き留められているが、係合部603の側面部6031により上記押圧を受けると、引きバネ533が伸びて上記D方向に移動するため、シャッター部材57が当該D方向に移動する。なお、このとき、載置部601は、凸部6011により、支持部53を上方(中間転写ユニット50に向かう方向)に押し上げるので、支持部53の上方への移動と共に、シャッター部材57がD方向に移動することになる。
次に、中間転写ユニット50及びセンサーユニット500の装置本体11への配設について説明する。図11は、装置本体11に装着された中間転写ユニット50とセンサーユニット500との位置関係を示す斜視図である。
上述したように、センサーユニット500は、装置本体11に固定して取り付けられている。センサーユニット500の取付位置は、中間転写ユニット50が装置本体11に取り付けられて固定されたときに、中間転写ユニット50に装備された駆動ローラー125aの下方付近となる位置とされている。本実施形態では、装置本体11に上記ガイド部材70が固定して取り付けられており、当該ガイド部材70に、移動部60の載置部601が嵌め込まれた状態で取り付けられる。また、駆動源6021も装置本体11の適所に固定して取り付けられる。
なお、上述したように、中間転写ユニット50は、作業者により、扉部11aを開けて装置本体11の内部を開放した状態で装置本体11に挿し入れられ、ピン541が装置本体11内の背面側の内壁に設けられた凹部に嵌まり込むと、装置本体11に対する位置決め及び固定が行われて装着される。
次に、キャリブレーション動作時における中間転写ユニット50に対する濃度センサー51の位置決めについて上記図9〜図11及び新たな図12〜図16を参照して説明する。図12は、中間転写ユニット50に対して濃度センサー51の位置決めが完了した状態を示す斜視図である。図13は、中間転写ユニット50に対する濃度センサー51の位置決め前の状態を示す側面図である。図14は、中間転写ユニット50に対して濃度センサー51の位置決めが完了した状態を示す側面図である。図15は、位置決め前の状態にある中間転写ユニット50及び濃度センサー51部分を示す図であり、図13に示すE方向から見た側面図である。図16は、位置決め完了後の状態にある中間転写ユニット50及び濃度センサー51部分を示す図であり、図14に示すF方向から見た側面図である。
センサーユニット500は、キャリブレーション動作及びトナー像形成タイミング調整が行われないとき、すなわち、濃度センサー51が駆動されない待機状態のときには、載置部601が上述した初期位置にあり、凸部6011は、支持部53の開口部5340に入り込んだ状態となっている(図9参照)。この状態では、支持部53は、載置部601の凸部6011による押し上げを受けず、載置部601の上面部6010に下面部534が面接触した最下位置、すなわち、中間転写ユニット50との接離方向において中間転写ユニット50から最も離れた位置であるホームポジションに位置している(図15参照)。このように支持部53が最下部にある状態においては、当該接離方向における側板522の位置は、その当接部522aが中間転写ユニット50から離間した位置となるように設定されている。また、シャッター部材57は、引きバネ533による付勢力で引き留められ、上述した移動開始位置に位置する。
また、載置部601の凸部6011は、その上面部6010からの高さが、上記ホームポジションにある支持部53に支持されて押しバネ56に押圧されている状態となっている初期位置のセンサー取付部材52の当接部522aから、中間転写ユニット50における当接部522aとの当接箇所までの上記接離方向における距離よりも大きい高さに形成されている。本実施形態では、当接部522aは、ケーシング54におけるテンションローラー125cの軸受1251部分に当接する構成とされている。
制御部100は、上記動作プログラムに基づいたキャリブレーション実行時、又はトナー像形成タイミング調整実行時に、駆動源6021を駆動させる。このとき、制御部100は、ラック6023が図11及び図13に示す矢印G方向に回転する方向に、駆動源6021を回転させる。ラック6023が当該G方向に回転することで、駆動源6021の回転駆動力が、ラック6023及びピニオン6016により、載置部601の長さ方向であって、D方向の駆動力に変換される。これにより、駆動源6021の回転駆動力で載置部601がD方向に移動する。
載置部601がD方向に移動すると、載置部601の凸部6011も、D方向に移動するため、開口部5340に入り込んでいる凸部6011は、この移動時に、ガイド部6012が開口部5340の縁部5341に接触して、支持部53を上方、すなわち、中間転写ユニット50の方向に押し上げる。
制御部100は、図10,図12,図14に示すように、上記凸部6011の支持面6013に支持部53が載置される状態になる位置まで載置部601が移動すると、駆動源6021を駆動停止させる。なお、制御部100は、当該載置部601の移動分に対応する駆動源6021の駆動量を記憶している。これにより、支持部53は、凸部6011の高さ分だけ上方(中間転写ユニット50側の方向)に移動する。
このように、載置部601のD方向への移動により支持部53が上方(中間転写ユニット50側の方向)に移動すると、当接部522aの上部は、軸受1251部分に当接する(図16参照)。このとき、支持部53の上方への移動量は、上記初期位置にある当接部522aと軸受1251部分との間の距離よりも大きいため、この当接により、センサー取付部材52は、軸受1251により押しバネ56に抗して下方への押圧を受ける。これにより、センサー取付部材52は、支持部53内で下方に押し込まれ、当該押し込みが完了した位置で留まる。なお、当接部522aと軸受1251との当接は、テンションローラー125cの回転軸方向において、中間転写ベルト125が存在しない位置において行われる。
濃度センサー51は、センサー取付部材52に固定されているため、軸受1251の上記当接部分から濃度センサー51のセンサー面までの距離は、当接部522aの上端部(軸受1251との接触部分)から、センサー取付部材52に固定された濃度センサー51のセンサー面までの一定距離となる。そして、中間転写ベルト125は、テンションローラー125cに張架されているため、中間転写ベルト125から濃度センサー51のセンサー面までの距離も一定に定まる。すなわち、支持部53及びセンサー取付部材52に押しバネ56が設けられていることにより、濃度センサー51に対する中間転写ユニット50の位置が変化し、上記押し込み量が変動した場合であっても、当該変動量を吸収して、上記接離方向における中間転写ユニット50及び中間転写ベルト125に対する濃度センサー51の位置を一定に保つことができる。
なお、制御部100は、キャリブレーション動作又はトナー像形成タイミング調整動作が終了すると、駆動源6021を逆回転させて駆動し、ラック6023及びピニオン6016により、載置部601を上記D方向とは逆方向に移動させる。これにより、支持部53は、自身の重量により、縁部5341が凸部6011のガイド部6012に案内されて下方に移動する。これにより、支持部53は、図9,図11,図13,図15に示す初期位置に復帰する。
このように、本実施形態では、センサーユニット500により、移動部60により支持部53が上方(中間転写ユニット50側の方向)に移動したときに、中間転写ユニット50及び中間転写ベルト125からの濃度センサー51までの距離が一定となって、中間転写ユニット50及び中間転写ベルト125に対する濃度センサー51の位置決めが完了する。
このため、本実施形態では、濃度センサー51を中間転写ユニット50側に設けず、装置本体11側に設けた状態であっても、中間転写ユニット50に対してその接離方向における濃度センサー51の位置決めを、中間転写ベルト125→駆動ローラー125a→軸受1251→装置本体11に取り付けられた状態にある濃度センサー51として、比較的少ない部品点数の介在により行うことができる。これにより、本実施形態によれば、濃度センサー51を装置本体11側に設けて画像形成装置1の寿命まで濃度センサー51を用いることを可能としつつ、中間転写ベルト125に対して濃度センサー51を従来よりも精度良く位置決めすることができる。
また、制御部100は、キャリブレーション動作実行又はトナー像形成タイミング調整実行の度に、すなわち、濃度センサー51を駆動する度に、中間転写ベルト125に対する濃度センサー51の位置決めを行うため、濃度センサー51による正確な検出結果を得ることが可能になる。
次に、上記中間転写ユニット50に対する濃度センサー51の位置決め時におけるシャッター部材57の動作を説明する。図17(A)(B)はシャッター部材57が初期位置にある状態を示す図であり、(A)はセンサーユニット500の一端部を示す斜視図、(B)はセンサーユニット500の他端部を示す斜視図である。図18(A)(B)はシャッター部材57が位置決め完了時の位置にある状態を示す図であり、(A)はセンサーユニット500の一端部を示す斜視図、(B)はセンサーユニット500の他端部を示す斜視図である。なお、図17,図18は図4におけるB方向から見た状態を示す。
シャッター部材57には、遮蔽板571を貫通する開口部570が、濃度センサー51の数だけ形成されている。遮蔽板571において開口部570が形成されていない部分は、濃度センサー51を中間転写ベルト125に対して遮蔽する遮蔽部となる。開口部570は、シャッター部材57の長さ方向において、濃度センサー51に対向する遮蔽板571の位置に設けられている。各開口部570の間隔は、センサー取付部材52に取り付けられている濃度センサー51同士の間隔とされている。
図17(A)(B)に示すように、シャッター部材57が上記移動開始位置にある状態では、開口部570は、下方の濃度センサー51に対向しない位置となるように形成位置が設定されている。すなわち、シャッター部材57が上記移動開始位置にある状態では、遮蔽部が、下方の濃度センサー51に対向する位置にある。
また、上記キャリブレーション動作等の実行時に、制御部100による駆動源6021の駆動により載置部601が上記D方向への移動を完了し、載置部601の係合部603による押圧で載置部601と共にシャッター部材57が当該D方向に移動したときに、図18(A)(B)に示すように、開口部570が濃度センサー51の上方に位置するように、遮蔽板571における各開口部570の形成位置と、シャッター部材57の移動開始位置が設定されている。
載置部601の上記D方向への移動完了後、制御部100が駆動源6021を駆動停止させると、駆動源6021によるブレーキにより、載置部601は当該駆動停止された時点におけるD方向位置で停止する。このとき、シャッター部材57も、係止部572が係合部603に係止して、当該位置に留まる。このため、制御部100による駆動源6021の駆動により中間転写ベルト125に対する濃度センサー51の位置決めが完了すると、これと共に、濃度センサー51は、シャッター部材57により遮蔽された状態から、シャッター部材57から開放されて、中間転写ベルト125に対して露出した状態となる。これにより、中間転写ベルト125に対して濃度センサー51が位置決めを完了した状態で、シャッター部材57により濃度センサー51が開放され、中間転写ベルト125上に対して濃度センサー51から光を照射し、当該光の中間転写ベルト125での反射光を受光可能な状態になる。
なお、制御部100により、駆動源6021が逆回転されて、載置部601が初期位置に戻り、支持部53が元の初期位置まで下降したときは、載置部601の係合部603によるシャッター部材57の押圧が解除され、引きバネ533による付勢力でシャッター部材57は図17(A)(B)に示す初期位置に戻り、開口部570は濃度センサー51に対向しない位置に復帰する。これにより、濃度センサー51は、シャッター部材57の遮蔽部により遮蔽された状態となる。
このように、本実施形態では、中間転写ベルト125に対する濃度センサー51の位置決めが完了して、濃度センサー51がキャリブレーション動作等を可能な位置に移動したとき、シャッター部材57が中間転写ベルト125に対して濃度センサー51を開放し、一方、キャリブレーション動作等が行われず、濃度センサー51の位置決めが行われていないときは、シャッター部材57により濃度センサー51が遮蔽された状態とされる。このため、本実施形態によれば、濃度センサー51の駆動時以外は、濃度センサー51を遮蔽した状態に保てるため、センサー部分の汚れ等を防止でき、正確な検出結果を得ることが可能になる。
次に、シャッター部材57に取り付けられている清掃部材について説明する。図19は、シャッター部材57及び清掃部材が初期位置にある状態を示す斜視図である。図20は、シャッター部材57及び清掃部材が位置決め完了後の位置にある状態を示す斜視図である。なお、図19,図20は図4におけるB方向から見た状態を示す。
シャッター部材57の遮蔽板571の内面部であって、開口部570の縁部には、濃度センサー51側に向けて突出した清掃部材58が取り付けられている。清掃部材58は、シャッター部材57が支持部53に取り付けられている状態で、濃度センサー51に向かう方向に、濃度センサー51のセンサー面510に当接可能な長さを有する。清掃部材58は、例えば、ポリウレタン等の可撓性を有する素材、または、合成樹脂を基軸としてその先端(濃度センサー51側)に布又は不織布等の柔軟性を有する素材により構成されている。
遮蔽板571における清掃部材58の取付位置は、図19に示すように、シャッター部材57が上記移動開始位置にあるときに、濃度センサー51に対向しないが、濃度センサー51に近接する位置とされる。清掃部材58は、シャッター部材57が移動開始位置にあるときは、濃度センサー51の位置決め時におけるシャッター部材57の移動方向において、濃度センサー51よりも上流側に位置している。
この図19に示す状態から、シャッター部材57が濃度センサー51の位置決め時における移動方向に移動すると、シャッター部材57は、少なくとも、当該移動方向においては開口部570の幅分だけは移動するため、開口部570の縁部に設けられている清掃部材58は、その先端部が濃度センサー51に当接した状態で、濃度センサー51上を通過し、図20に示すように、濃度センサー51を超えた位置で停止する。
これにより、キャリブレーション動作時又はトナー像形成タイミング調整動作時時に、移動部60による支持部53の移動により、濃度センサー51の位置決めと、シャッター部材57による濃度センサー51の開放とが行われると、これと共に、清掃部材58が濃度センサー51に当接した状態でスライド移動するため、清掃部材58により濃度センサー51のセンサー面が清掃され、センサー面上の埃塵が掻き取られる。これにより、キャリブレーション動作時又はトナー像形成タイミング調整動作の度に、すなわち、濃度センサー51の駆動毎に、濃度センサー51のセンサー面を清掃して、濃度センサー51により正確な検知結果を得ることが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、センサーユニット500が、シャッター部材57に清掃部材58が設けられた構成を示しているが、清掃部材58を備えない構成も、本発明の一実施形態となり得る。また、上記実施形態では、センサーユニット500は、シャッター部材57を備えるものとしているが、シャッター部材57を備えない構成も、本発明の一実施形態となり得る。
また、上記実施形態では、本発明に係る画像形成装置の一実施形態として複合機を用いて説明しているが、これは一例に過ぎず、他の画像形成装置、例えば、プリンター、コピー機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置でもよい。
また、上記実施形態では、図1乃至図20を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。