JP5952934B1 - 排水処理方法及びそれに用いる排水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】好気槽内の詳細な状態を把握して、その状態に応じた制御を行うことにより、硝化液の循環率及び好気槽への空気供給量を大幅に低減しながら処理水質の向上、処理可能水量の増大、処理時間の短縮を図り、処理水量当たりの消費電力量を削減することができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性、省エネルギー性に優れる排水処理方法の提供を目的とする。【解決手段】測定される蛍光量及びpHがそれぞれ一定範囲に収まるように空気量を増減させ負荷変動に応じて溶存酸素濃度を変化させることにより好気槽で硝化及び脱窒を同時に行う反応工程と、反応工程において好気槽の上流側の無酸素槽に好気槽で硝化された排水(硝化液)を循環させる硝化液循環工程と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、排水中の窒素成分を生物処理によって除去する排水処理方法及びそれに用いる排水処理装置に関するものである。
従来、排水中の窒素成分を除去するために様々な排水処理方法や排水処理装置が提案されている。
その1つとして、連続的に排水を流入させる生物学的窒素除去法では、アンモニア性窒素を硝酸性窒素に酸化する硝化槽(好気槽)と硝酸性窒素を窒素ガスに還元する脱窒槽(無酸素槽)との2種類の槽が一つずつ、もしくは複数設けられている。好気槽ではその槽内を好気性状態にするために空気を送風し、無酸素槽ではその槽内を無酸素状態にするために空気を送風しない。そして、好気槽への送風量が過剰にならないような制御がなされている。また、好気槽と無酸素槽の区別のない完全混合型の好気槽で、硝化と脱窒を同時並行的に行う方式では、好気槽全体に空気を送風しており、この場合は、好気槽と無酸素槽を別々に有する窒素除去法より高度な制御が求められる。
しかし、好気槽内の硝化状態や脱窒状態を検知するために、酸化還元電位(ORP)をORPプローブで測定しても、反応が遅く、値が安定せず、バラツキも大きいので、硝化状態や脱窒状態を正確に把握することができず、風量制御の指標にするには正確性、信頼性に欠け、排水処理の安定性に欠けるという問題点があった。
これらの問題点を解決するものとして、本出願人が出願し、特許された(特許文献1)には、反応槽内の排水の硝化及び脱窒を生物処理によって同時に行う反応工程を備えた排水処理方法であって、反応工程において、排水中の溶存酸素濃度を0.1〜0.9mg/Lの範囲とした状態で、反応槽内の排水の溶存酸素濃度、排水内の生物蛍光体の蛍光量を用いて演算された所定時間における蛍光変化量、及び排水のpHを用いて演算された所定時間におけるpH変化量に基づいて、反応槽内に供給する空気量を制御し、(a)溶存酸素濃度<DO閾値、pH変化量>pH閾値及び蛍光変化量>蛍光閾値のとき硝化未了と判断し、酸素供給部が供給する空気量を増加させ、(b)溶存酸素濃度>DO閾値、pH変化量<pH閾値及び蛍光変化量>蛍光閾値のとき、反応段階判断部が、反応段階を脱窒未了と判断し、制御部が、酸素供給部が供給する空気量を減少させる排水処理方法が開示されている。
また、(特許文献1)の排水処理方法を用いる排水処理装置として、(特許文献2)には、排水処理装置が、流入端から流出端まで排水の流れに沿って複数の送風制御領域に分割され、各々の領域にセンサと、散気手段と、可変式電動空気弁が設けられ、センサから得られる情報に基づいて可変式電動空気弁と送風手段とを制御することによりそれぞれの送風制御領域における空気の送風量を調節するものが開示されている。
特許第4340239号公報 特許第4381473号公報
(1)(特許文献1)に記載の技術は、溶存酸素濃度、蛍光変化量及びpH変化量に基づいて反応槽内に供給する空気量を制御するので、反応槽内の反応段階がどのような状態にあるのか、例えば脱窒及び硝化が終了しているのか、硝化に比べ脱窒が不十分な状態にあるのか、硝化に比べ脱窒が勝っている状態にあるのか等の状態に応じて必要な空気量を供給することができ、好気性の硝化菌と通性嫌気性の脱窒菌という2種類の細菌群を単一の反応槽内に保持させ、硝化と脱窒をバランス良く両立させて安定した水質の処理水を容易に得ることができ処理水の水質の安定性に優れるものであった。
(2)また、溶存酸素濃度を低くした状態で硝化と脱窒を単一の反応槽内で同時に行うことができるため、好気槽と無酸素槽を複数有する排水処理装置では必須の循環ポンプ等の付帯設備が不要となり、それらの設備を稼働させるエネルギーが必要なく、省エネルギー性に優れるものであった。
(3)(特許文献2)に記載の技術は、流入端から流出端まで排水の流れに沿って複数の送風制御領域に分割された押し出し流れ型反応槽にあって、それぞれの送風制御領域での汚染物質の除去の進行度をセンサを用いて把握し、その進行度からそれぞれの領域ごとの送風量を調節することで、汚染物質の除去効率と散気手段への送風効率を改善し、処理水の水質の向上と送風に要する電力の削減に大きく貢献できるものであった。
(4)排水処理においては、さらなる高度処理として窒素除去が望まれているが、処理水量を変えないためには槽容量を増やす、つまり、敷地を増やす必要があり、そのままの槽容量なら処理水量を減少させる必要がある。従って、既存の設備と同等の容量で、処理可能水量を減少させることなく、処理時間の短縮、消費電力量の削減を図ることができ、排水処理の効率性、安定性、省エネルギー性に優れる排水処理方法及び排水処理装置の開発が強く要望されていた。
本発明は上記要望に応えるもので、反応槽(嫌気槽、無酸素槽に対して本願では以下、好気槽という。)内の詳細な状態を把握して、その状態に応じた制御を行うことにより、硝化液の循環率及び好気槽への空気供給量を大幅に低減しながら処理水質の向上、処理可能水量の増大、処理時間の短縮を図り、処理水量当たりの消費電力量を削減することができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性、省エネルギー性に優れる排水処理方法の提供を目的とする。
また、上流側の嫌気槽と下流側の好気槽との間には酸化還元状態に大きな開きがあるので、その間に無酸素槽を設け、上記排水処理方法を用いて好気槽から無酸素槽に硝酸性窒素と溶存酸素と好気状態の活性汚泥からなる硝化液を循環させることにより、無酸素槽と好気槽との間の酸化還元状態の開きを小さくすることができる。このことにより、好気槽への空気供給量を低減し、短時間で必要な溶存酸素濃度を得ることができ、省エネルギー性に優れるだけでなく、処理水量を増大させることができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性に優れる排水処理装置の提供を目的とする。
課題を解決するための手段及びそれによって得られる作用、効果
上記課題を解決するために本発明の排水処理方法及びそれに用いる排水処理装置は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の排水処理方法は、生物処理によって排水の硝化及び脱窒を同時に行う好気槽を備え、前記好気槽内の生物蛍光体の蛍光量、前記好気槽内のpH、前記好気槽内の溶存酸素濃度に基づいて反応段階を判断し、前記好気槽内に供給する空気量を増減させる排水処理方法であって、測定される前記蛍光量及び前記pHがそれぞれ一定範囲に収まるように前記空気量を増減させ負荷変動に応じて前記溶存酸素濃度を変化させることにより前記好気槽で硝化及び脱窒を同時に行う反応工程と、前記反応工程において前記好気槽の上流側の無酸素槽に前記好気槽で硝化された排水(硝化液)を40%〜100%の循環率で循環させる硝化液循環工程と、前記好気槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて前記硝化液の循環率を増減させる循環率調整工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用、効果を有する。
(1)測定される蛍光量及びpHがそれぞれ一定範囲に収まるように空気供給量を増減させ負荷変動に応じて溶存酸素濃度を変化させることにより好気槽で硝化及び脱窒を同時に行う反応工程を有するので、好気槽内の硝化領域と脱窒領域の割合を常に略一定に保つことができ、同時に行われる硝化及び脱窒の反応を安定的に継続して行うことが可能で、排水処理の効率性、安定性に優れると共に、最適な溶存酸素濃度が得られるように、空気の供給量が制御されるため、送風機の電力が無駄に消費されることがなく、省エネルギー性に優れる。
(2)反応工程において好気槽の上流側の無酸素槽に硝酸性窒素と溶存酸素と好気状態の活性汚泥からなる硝化液を循環させる硝化液循環工程を有することにより、無酸素槽と好気槽との間の酸化還元状態の開きを小さくすることができる。このことにより、好気槽への空気供給量を低減することができ、短時間で必要な溶存酸素濃度を得ることができ、省エネルギー性に優れるだけでなく、処理水量を増大させることができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性に優れる。
(3)無酸素槽及び好気槽で脱窒が行われることにより、硝化液循環工程で循環される硝化液循環率を低減して、硝化液を循環させるための循環ポンプの駆動に必要な電力を削減することができ、省エネルギー性に優れると共に、無酸素槽の容量を通常の硝化液循環率を用いた窒素除去法の1/3程度まで小さくすることができ、省スペース性に優れる。
(4)硝化液循環工程で循環される硝化液の循環率40%〜100%は、従来の硝化担体を投入した嫌気無酸素好気法(担体A 2 O法)の硝化液の循環率の1/2程度であり、硝化液の循環に必要な動力エネルギーを1/2〜1/3まで大幅に低減することができると同時に、処理時間が担体A 2 O法より短く、また、担体を用いない従来のA 2 O法の1/2程度まで省スペースとなり、空気供給に必要な電力も1/2程度まで低減することができる。
(5)好気槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて硝化液の循環率を増減させる循環率調整工程を有することにより、負荷変動条件下であっても、無酸素槽での脱窒量を最適に保つことができ、好気槽での硝化・脱窒同時反応に必要な空気量を低減することができるので、好気槽への空気供給に必要な電力を削減することができ、排水処理の効率性、省エネルギー性を向上させることができる。
ここで、排水としては、下水、汚水、し尿、畜産排水、産業排水等を対象とすることができる。
生物蛍光体としては、生体(生細胞)によって合成され分子に光を照射すると蛍光を発するものが用いられる。例えば、タンパク質類、特にトリプトファン含有タンパク質類やチロシン含有タンパク質類;トリプトファン含有ペプチド類やチロシン含有ペプチド類;トリプトファンやチロシンを含有するアミノ酸や誘導体;補助因子類;プリン類、ピリミジン類、ヌクレオシド類、ヌクレオチド類、核酸類、ステロイド類、ビタミン類等が挙げられる。具体的には、NADH(還元ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)、NADPH(リン酸ニコチンアデニンジヌクレオチド)等の補酵素、ATP(アデノシン三リン酸)、ADP(アデノシン二リン酸)、チロシン、トリプトファン、アデニン、アデノシン、エストロゲン酸、ヒスタミン、ビタミンA、フェニルアラニン、p−アミノ安息香酸、ドーパミン(3,4−ジヒドロキシフェニルエチルアミン)、セロトニン(5−ヒドロキシトリプトアミン)、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、キヌレニン、ビタミンB12等を挙げることができる。
生物蛍光体である補酵素は、生体で合成され生体化学反応を促進する生体触媒である酵素を補助する機能を有し、生体における酸化・還元反応を触媒する酵素が基質から引き離した電子を電子受容体に供給する還元力を有している。
排水処理においては、好気槽内の反応段階に応じて、好気性状態ではO2、無酸素状態ではNOx分子が電子受容体となる。特に、無酸素状態ではNOx分子である硝酸性窒素が、還元され窒素ガスとなり排水から除去され、同時に生物蛍光体は酸化されるので、NOx分子の量や還元状態によって生物蛍光体の蛍光量が変化する。
よって、分子の酸化・還元反応による生物蛍光体の蛍光量の変化を蛍光測定センサで測定することにより、好気槽の反応段階を瞬時に安定した値として把握することができる。
尚、硝化液循環工程で循環させる硝化液の循環量は、処理水の目標T−N濃度に応じて、選択することができる。
予め無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量と、好気槽内の生物蛍光体の蛍光量との相関を求めておけば、好気槽内の生物蛍光体の蛍光量から無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量を予測することができる。よって、好気槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて硝化液の循環率を調整することができる。好気槽内の生物蛍光体の蛍光量を測定するためにはNADHセンサ等の蛍光測定センサが用いられる。NADHセンサ等の蛍光測定センサは、瞬時に安定した測定を行うことがき、優れた応答特性を有するので、好適に用いることができる。尚、好気槽に配設される蛍光測定センサは、好気槽への空気供給量の制御と無酸素槽への硝化液循環率の制御の両方に用いることができる。
本発明の請求項2に記載の排水処理方法は、生物処理によって排水の硝化及び脱窒を同時に行う好気槽を備え、前記好気槽内の生物蛍光体の蛍光量、前記好気槽内のpH、前記好気槽内の溶存酸素濃度に基づいて反応段階を判断し、前記好気槽内に供給する空気量を増減させる排水処理方法であって、測定される前記蛍光量及び前記pHがそれぞれ一定範囲に収まるように前記空気量を増減させ負荷変動に応じて前記溶存酸素濃度を変化させることにより前記好気槽で硝化及び脱窒を同時に行う反応工程と、前記反応工程において前記好気槽の上流側の無酸素槽に前記好気槽で硝化された排水(硝化液)を40%〜100%の循環率で循環させる硝化液循環工程と、前記無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて前記硝化液の循環率を増減させる循環率調整工程と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1の(1)乃至(4)で得られる作用、効果に加え、以下のような作用、効果が得られる。
(1)無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて硝化液の循環率を増減させる循環率調整工程を有することにより、負荷変動条件下であっても、無酸素槽での脱窒量を最適に保つことができ、好気槽での硝化・脱窒同時反応に必要な空気量を低減することができるので、好気槽への空気供給に必要な電力を削減することができ、排水処理の効率性、省エネルギー性を向上させることができる。
ここで、無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量が分かれば、硝化液の最適な循環率を自動制御できるので、無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量を直接測定することが望ましい。無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて硝化液の循環率を調整することができる。無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量を測定するためにはNADHセンサ等の蛍光測定センサが用いられるNADHセンサ等の蛍光測定センサは、瞬時に安定した測定を行うことがき、優れた応答特性を有するので、好適に用いることができる。
請求項1及び2で、硝化液の循環率は40%〜100%、好ましくは40%〜70%である。硝化液の循環率が40%より低くなるにつれ、好気槽での必要空気量が増える。これは、好気槽での硝化と脱窒の同時進行状態に達するまでの時間が長くなることを意味し、結果として、処理水質が悪化することになり、好ましくない。また、硝化液の循環率が70%より大きくなるにつれ、無酸素槽の容量を大きくする必要があり、さらに100%より大きくなると、硝化液の循環に必要な動力エネルギーが増加し、また、処理時間が担体を用いない従来のA2O法と同等に近づく傾向があり、好ましくない。
尚、硝化液の循環率は、流入水量(=最初沈殿池流出水量)に対する硝化液の循環量の割合(硝化液の循環量を流入水量で割ったもの)である。従来の担体A2O法では、窒素除去率が80%のときの硝化液の循環率は100%〜250%であったが、本願発明では好気槽での空気量が適正に保たれることにより、硝化と脱窒が継続的に安定して行われるため、硝化液の循環率を大幅に削減することができ、それに伴って循環ポンプの駆動に必要な消費電力も低減することができる。このとき、特に、無酸素槽と好気槽の容量比を1:3〜1:5とすることにより、硝化液の循環率が40%〜100%で、好気槽での脱窒と無酸素槽での脱窒をバランス良く行うことができ、排水処理の効率性、制御の安定性に優れる。
本発明の請求項3に記載の排水処理装置は、請求項1に記載の排水処理方法に用いる排水処理装置であって、嫌気槽と、前記嫌気槽の下流側に配設される無酸素槽と、前記無酸素槽の下流側に配設される好気槽と、前記好気槽内に配設され生物蛍光体の蛍光量を測定する蛍光測定センサと、前記好気槽内に配設されpHを測定するpHセンサと、前記好気槽内に配設され溶存酸素濃度を測定するDOセンサと、前記好気槽内に空気を供給する空気供給部と、前記無酸素槽に前記好気槽で硝化された排水(硝化液)を循環させる硝化液循環部と、前記蛍光測定センサで測定される蛍光量と前記pHセンサで測定されるpHと前記DOセンサで測定される溶存酸素濃度とに基づいて前記好気槽での硝化及び脱窒の反応段階を判断し前記反応段階に応じて前記空気供給部の運転を制御すると共に前記蛍光測定センサで測定される蛍光量に基づいて前記硝化液循環部による前記硝化液の循環率を40%〜100%の範囲で増減させる制御部と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用、効果を有する。
(1)蛍光測定センサで測定される蛍光量とpHセンサで測定されるpHとDOセンサで測定される溶存酸素量とに基づいて好気槽での硝化及び脱窒の反応段階を判断し反応段階に応じて空気供給部の運転を制御する制御部を備えていることにより、好気槽内において、硝化に比べ脱窒が不十分な状態(硝化過多)にあるのか、硝化に比べ脱窒が勝っている状態(未硝化)にあるのかを的確に把握することができるため、好気性の硝化菌と通性嫌気性の脱窒菌という2種類の細菌群を単一の好気槽内に保持させ、硝化と脱窒をバランス良く両立させて安定した水質の処理水を短時間で効率的に得ることができ、処理水の水質の安定性に優れ、また作業者の熟練が必要なく、操作性に優れる。
(2)制御部で硝化及び脱窒の反応段階を的確に判断し、反応段階に応じて空気供給部の運転を制御することにより、好気槽内で硝化と脱窒を同時に行うのに過不足のない適切な量の空気を短時間で供給することができ、空気供給部の消費電力を大幅に削減することが可能で、排水処理の効率性、省エネルギー性に優れる。
(3)制御部で硝化及び脱窒の反応段階を的確に判断して空気供給部の運転を制御することにより、好気槽内に懸濁させた微生物フロック内に硝化菌と脱窒菌を保持して、微生物フロックの外周部分で硝化を、微生物フロックの内部の酸素欠乏領域で脱窒を同時に行うことができるので、好気槽内に流入する排水中の有機物を脱窒菌のエネルギー源及び炭素源として利用して微生物の活性を最適に維持することができ、また流入する排水の量や水質の変化等に伴う負荷変動に対して、蛍光量やpHを一定範囲に保ちながら溶存酸素濃度を変化させて、硝化及び脱窒の反応を安定的に継続して行うことができ、排水処理の効率性、安定性に優れる。
(4)好気槽から無酸素槽に硝酸性窒素と溶存酸素と好気状態の活性汚泥からなる硝化液を循環させる硝化液循環部を有することにより、嫌気槽と下流側の好気槽との間の酸化還元状態の開きを小さくすることができる。このことにより、短時間で必要な溶存酸素濃度を得ることができ、省エネルギー性に優れるだけでなく、処理水量を増大させることができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性に優れる。
(5)制御部の制御により、好気槽内において硝化と脱窒をバランス良く両立させることができ、必要な脱窒量を好気槽での脱窒と無酸素槽での脱窒で受け持つことができるため、硝化液循環率を従来の担体A2O法と比較して1/2程度まで低減して、循環ポンプの駆動に必要な電力を低く抑えることができると共に、好気槽への空気の供給量も担体A2O法と比較して1/2以下に低減できるため、トータルとして処理水量当たりの消費電力量を担体A2O法と比較して40%近く削減することができ、省エネルギー性に優れる。
(6)硝化液循環部による硝化液の循環率40%〜100%は、従来の硝化担体を投入した嫌気無酸素好気法(担体A 2 O法)の硝化液の循環率の1/2程度であり、硝化液の循環に必要な動力エネルギーを1/2〜1/3まで大幅に低減することができると同時に、処理時間が担体A 2 O法より短く、また、担体を用いない従来のA 2 O法の1/2程度まで省スペースとなり、空気供給に必要な電力も1/2程度まで低減することができる。
(7)好気槽内の蛍光測定センサで測定される生物蛍光体の蛍光量に基づいて硝化液循環部による硝化液の循環率を40%〜100%の範囲で増減させることにより、負荷変動条件下であっても、無酸素槽での脱窒量を最適に保つことができ、好気槽での硝化・脱窒同時反応に必要な空気量を低減することができるので、好気槽への空気供給に必要な電力を削減することができ、排水処理の効率性、省エネルギー性を向上させることができる。
ここで、蛍光測定センサは、生物学的排水処理において利用される活性汚泥(微生物)中に存在する生物蛍光体の量を測定するセンサとして、生物蛍光体が特定の励起波長を有していることを利用している。このため、生物蛍光体の蛍光量は、生物蛍光体に250〜500nm程度の波長の光を照射して励起させ、検出された特定の波長の蛍光強度から求めることができる。
NADH又はNADPHを生物蛍光体として利用すると、それらが酸化された状態とは異なり、340nmにピークがある励起波長により460nmにピークがある蛍光を発するので、この波長における蛍光量の変化を測定することで、微生物の代謝状態(硝化と有機物酸化が生じる好気的呼吸状態か、脱窒が生じる硝酸呼吸状態か、嫌気状態か)を把握して好気槽内の反応段階を応答性良く把握することができる。
蛍光測定センサやDOセンサは、脱窒反応の対象水質成分である硝酸性窒素を直接計測できるものではない。一方、化学量論的に硝化反応では硝化されるアンモニア性窒素1mg当たり排水中のアルカリ度が約7mg消費され、脱窒反応では脱窒される硝酸性窒素1mg当たり約3.5mgのアルカリ度が生成される。硝化と脱窒が同時に進行しているときには、これらの消費と生成の化学量論的計算から、硝化・脱窒同時反応により除去したアンモニア性窒素1mg当たり約3.5mgのアルカリ度が消費され、それに見合うpHの減少が観測できることになる。そこで、pHを測定することで、硝化反応が優先しているか、硝化と脱窒反応が同時並行的に進行しているか等の硝化と脱窒の同時進行の程度を判断する。pHセンサは、蛍光測定センサやDOセンサと同様にほぼリアルタイムでpHを測定できるので、蛍光測定センサ及びDOセンサによる制御にpHセンサによる制御を組合せることで、硝化・脱窒同時反応の制御精度を高めることができる。
空気供給部としては、好気槽内に空気を供給できるものであればよいが、送風量を増減できる送風機から送られる空気を細かい気泡にして好気槽に吹き込む散気管を備えたものが好適に用いられる。
散気管に接続する送風機の数は適宜、選択することができ、送風機の出力(送風量)、作動させる送風機の台数、散気管と送風機との間に配設される電動空気弁の開閉度などを制御することにより、好気槽に供給する空気量を増減させることができる。
硝化液循環部としては、循環ポンプにより好気槽から無酸素槽に硝化液を循環させるものが好適に用いられる。硝化液循環部の硝化液吸い込み側は好気槽の最下流側に設けるが、その理由は、循環による窒素除去効率を最大にするためである。
本発明の請求項4に記載の排水処理装置は、請求項2に記載の排水処理方法に用いる排水処理装置であって、嫌気槽と、前記嫌気槽の下流側に配設される無酸素槽と、前記無酸素槽の下流側に配設される好気槽と、前記好気槽内及び前記無酸素槽内に配設され生物蛍光体の蛍光量を測定する蛍光測定センサと、前記好気槽内に配設されpHを測定するpHセンサと、前記好気槽内に配設され溶存酸素濃度を測定するDOセンサと、前記好気槽内に空気を供給する空気供給部と、前記無酸素槽に前記好気槽で硝化された排水(硝化液)を循環させる硝化液循環部と、前記好気槽内の蛍光測定センサで測定される蛍光量と前記pHセンサで測定されるpHと前記DOセンサで測定される溶存酸素濃度とに基づいて前記好気槽での硝化及び脱窒の反応段階を判断し前記反応段階に応じて前記空気供給部の運転を制御すると共に前記無酸素槽内の蛍光測定センサで測定される蛍光量に基づいて前記硝化液循環部による前記硝化液の循環率を40%〜100%の範囲で増減させる制御部と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項3の(1)乃至(6)で得られる作用、効果に加え、以下のような作用、効果が得られる。
(1)無酸素槽内に配設される蛍光測定センサを備えることにより、無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量を直接測定することができ、それに基づいて好気槽から無酸素槽に循環させる硝化液の量を最適に保つことが可能で、硝化液の循環率の制御の確実性、安定性に優れる。
(2)無酸素槽内に配設される蛍光測定センサで測定される生物蛍光体の蛍光量に基づいて硝化液循環部による硝化液の循環率を40%〜100%の範囲で増減させることにより、無酸素槽での脱窒量を最適に保つことができるので、好気槽での硝化・脱窒同時反応に必要な空気量を低減することができ、好気槽への空気供給に必要な電力を削減することが可能で、排水処理の効率性、省エネルギー性を向上させることができる。
実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置を備えた排水処理システムのフローチャート 実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置の構成を示す模式図 実施の形態1の排水処理方法を示すフローチャート (a)硝化液循環工程を備えていない場合の排水処理装置の各槽における蛍光量(NADH値)を示す概念図 (b)硝化液循環工程を備えた実施の形態1の排水処理方法を適用した場合の排水処理装置の各槽における蛍光量(NADH値)を示す概念図 実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置の各槽におけるNADH値の測定結果を示す図 実施例2の排水処理における処理水量と窒素除去の推移を示す図 実施例2、比較例1及び担体A2O法における処理水量当たりの空気倍率の比較図
本発明の排水処理方法及びそれに用いる排水処理装置について、以下図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置を備えた排水処理システムのフローチャートである。
図1において、1は排水中の粗大浮遊物等の粗大夾雑物を除去するスクリーン、2はスクリーン1の下流に配設され砂等の固形物質等を沈降分離させる沈砂池、3は沈砂池2の下流に配設され排水の流量等を調整し処理に適するように水量変動を平滑化する流量調整槽、4は流量調整槽3の下流に配設され排水の懸濁物質等を沈降させて分離する最初沈殿池、5は最初沈殿池4の下流に配設され排水が嫌気状態で活性汚泥形態の微生物と一緒に撹拌されてリンが放出される嫌気槽、6は嫌気槽5の下流に配設され後述する好気槽7の後段から硝化液循環部11によって循環される硝化液を脱窒する無酸素槽、7は無酸素槽6の下流に配設され硝化菌と脱窒菌が形成する微生物フロックにより硝化及び脱窒,リンの吸収が行われる好気槽、8は微生物フロックが沈降し固液分離される最終沈殿池、9は最終沈殿池8で固液分離され処理が終了した排水が消毒され河川等に放流される消毒及び放流槽である。
なお、排水の種類等に応じて、流量調整槽3や最初沈殿池4を省略して排水処理システムを構成して運転することも可能である。この場合は、沈砂池2から流出した排水が最初沈砂池4に直接流入されるように、又は、流量調整槽3から流出した排水が嫌気槽5に直接流入されるように、配管を連結して排水処理システムが構成される。
次に、実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置の詳細について説明する。
図2は実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置の構成を示す模式図である。
図2中、10は実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置、11aは好気槽7の最下流の好気第5槽7eから無酸素槽6に硝化液を循環させる硝化液循環部11の硝化液循環路、11bは硝化液循環路11aの途中に配設された硝化液循環部11の循環ポンプ、12は多孔板で5つに等分された好気槽7の好気第1槽7a〜第5槽7eにそれぞれ配設され溶存酸素濃度を測定するDOセンサ、13a,13bは無酸素槽6及び好気槽7の好気第2槽7b及び第4槽7dにそれぞれ配設され微生物フロックが産生する生物蛍光体の蛍光量を測定するNADHセンサを用いた蛍光測定センサ、14は好気槽7の好気第2槽7b及び第4槽7dにそれぞれ配設され水素イオン濃度を測定するpHセンサ、15は好気槽7に空気を供給するための空気供給部、15aは好気槽7の好気第1槽7a〜第5槽7eの底面や側面にそれぞれ配設された空気供給部15の散気管、16は各々の散気管15aから好気第1槽7a〜第5槽7e内に供給される空気量を増減させる空気供給部15の電動空気弁、16aは電動空気弁16を開閉する空気供給部15のバルブ開閉部、17は散気管15に送風する空気の送風量を増減する空気供給部15の送風機、18はDOセンサ12で測定される溶存酸素量と蛍光測定センサ13bで測定される蛍光量とpHセンサ14で測定されるpHとに基づいて硝化及び脱窒の反応段階を判断し反応段階に応じて空気供給部15の運転を制御する排水処理装置10の制御部、19は最終沈殿池8から嫌気槽5に汚泥を返送するための汚泥返送部である。
NADHセンサを用いた蛍光測定センサ13a,13bは、NADH(還元ニコチンアミノアデニンジヌクレオチド)が波長340nmの紫外線の照射を受けることにより波長460nmの蛍光を発する原理に基づき、微生物の呼吸が、溶存酸素を用いた通常の好気的呼吸か、硝酸性窒素に含まれる化学的結合酸素を利用したいわゆる硝酸呼吸か、あるいはこれら二つの反応と異なり酸素を要しない嫌気反応状態であるかを判断できる情報をリアルタイムで取得できるセンサである。
具体的には、無酸素槽6及び好気槽7における微生物フロック内部が、硝化と有機物酸化が生じる好気的呼吸状態、脱窒が生じる硝酸呼吸状態、嫌気状態の順に大きなNADH値(生物蛍光体の濃度に相当する)となるように変化する。
そして、無酸素槽6に配設される蛍光測定センサ13aは、硝化液循環部11によって好気槽7の好気第5槽7eから無酸素槽6に循環させる硝化液の循環率を調整するために用いられる。
また、好気槽7に配設される蛍光測定センサ13bは、好気槽7に供給する空気量を調整するために用いられ、NADH値での目標とする制御値としては、好気的呼吸状態及び硝酸呼吸状態で得られる2つの値で挟まれた下限値と上限値を設定し、蛍光測定センサ13bで測定される値がその範囲内に収まるように酸素濃度を制御することで、硝化と脱窒を同時進行させることができる。
pHセンサ14は、硝化反応によるアルカリ度の消費と脱窒反応によるアルカリ度の生成との結果としてのpHの変化を測定し、その変化から硝化・脱窒の同時進行の程度、もしくは、硝化と脱窒のいずれかへの反応の偏りを確認し、このことにより、NADH値による硝化と脱窒の同時進行の制御をさらに安定させることができる。
次に実施の形態1の排水処理方法の反応工程について説明する。
図3は実施の形態1の排水処理方法を示すフローチャートである。
図3において、図2の蛍光測定センサ13bで測定された蛍光量が予め設定した上限値より大きいか否かを判定(S1:蛍光量判定第1ステップ)し、上限値より大きいと判定した時には、制御装置18からの制御により空気供給部15の送風機17の出力を増大させたり、バルブ開閉部16aで電動空気弁16を開いたりして散気管15aから好気第1槽7a〜第5槽7e内に供給される空気量を増大させ(S2:第1空気量増加ステップ)、ステップS1に戻る。
蛍光量判定第1ステップS1で測定された蛍光量が上限値以下であると判定した時には、予め設定した下限値より小さいか否かを判定(S3:蛍光量判定第2ステップ)し、下限値より小さいと判定した時には、制御装置18からの制御により空気供給部15の送風機17の出力を減少させたり、バルブ開閉部16aで電動空気弁16を閉じたり(絞ったり)して散気管15aから好気第1槽7a〜第5槽7e内に供給される空気量を減少させ(S4:第1空気量減少ステップ)、ステップS1に戻る。
蛍光量判定第2ステップS3で測定された蛍光量が下限値以上であると判定した時には図2のpHセンサ14で測定されるpHが予め設定した上限値より高いか否かを判定(S5:pH判定第1ステップ)し、上限値より高いと判定した時には、制御装置18からの制御により空気供給部15の送風機17の出力を増大させたり、バルブ開閉部16aで電動空気弁16を開いたりして散気管15aから好気第1槽7a〜第5槽7e内に供給される空気量を増大させ(S6:第2空気量増加ステップ)、ステップS1に戻る。
pH判定第1ステップS5で測定されたpHが上限値以下であると判定した時には、予め設定した下限値より小さいか否かを判定(S7:pH判定第2ステップ)し、下限値より小さいと判定した時には、制御装置18からの制御により空気供給部15の送風機17の出力を減少させたり、バルブ開閉部16aで電動空気弁16を閉じたり(絞ったり)して散気管15aから好気第1槽7a〜第5槽7e内に供給される空気量を減少させ(S8:第2空気量減少ステップ)、ステップS1に戻る。
以上の動作を繰り返すことにより、反応工程において好気槽7内の硝化領域と脱窒領域の割合を常に略一定に保つことができ、同時に行われる硝化及び脱窒の反応を安定的に継続して行うことが可能で、排水処理の効率性、安定性に優れる。また、最適な溶存酸素濃度が得られるように、空気の供給量が制御されるため、無駄なエネルギーが消費されることがなく、省エネルギー性に優れる。
尚、第1空気量増加ステップS2、第1空気量減少ステップS4、第2空気量増加ステップS6、第2空気量減少ステップS8の各ステップにおいて増減させる空気量は、好気槽7の好気第1槽7a〜第5槽7eに配設された各々のDOセンサ12で測定される溶存酸素濃度に基づいて微調整することができ、制御の信頼性、安定性に優れる。
次に実施の形態1の排水処理方法の硝化液循環工程について説明する。
実施の形態1の排水処理方法は、上記の蛍光量及びpHがそれぞれ一定範囲に収まるように空気量を増減させ負荷変動に応じて溶存酸素濃度を変化させることにより好気槽で硝化及び脱窒を同時に行う反応工程中に、図2に示したように硝化液循環部11で、好気槽7の好気第5槽7eから無酸素槽6に硝化液を40%〜100%の循環率で循環させる硝化液循環工程を有している。
図4(a)は硝化液循環工程を備えていない場合の排水処理装置の各槽における蛍光量(NADH値)を示す概念図であり、図4(b)は硝化液循環工程を備えた実施の形態1の排水処理方法を適用した場合の排水処理装置の各槽における蛍光量(NADH値)を示す概念図である。
蛍光測定センサ13a,13bとしてNADHセンサを用いた場合、測定されるNADH値は、その測定原理に従えば、『嫌気時>脱窒時(完全な無酸素槽での脱窒)>同時硝化脱窒時>好気時』という関係になる。このとき図4(a)に示すように、好気槽7からの硝化液の循環がなく、第1番目及び第2番目の槽がいずれも嫌気槽5として機能する場合、嫌気槽5におけるNADH値aと好気槽7における同時硝化脱窒に適したNADH値cに基づいて、好気槽7に供給する空気量を増加させようとすると、NADH値の差a−cに比例した風量fが必要となる。
これに対し、図4(b)に示すように、好気槽7から循環量Qcで硝化液を循環させ、第2番目の槽を無酸素槽6として機能させた場合、無酸素槽6におけるNADH値がbまで下がるため、好気槽7に供給すべき空気量を減少させることができ、NADH値の差b−cに比例した風量f’まで必要風量を低減することができる。
つまり、無酸素槽6に配設される蛍光測定センサ13aで測定される蛍光量(NADH値)を基に硝化液の循環率を調整することにより、空気供給部15の送風機17による送風量を効果的に低減できると共に、送風時間を短縮して短時間で排水処理を行うことができるので、処理水量を増大させることができ、処理水量当たりの消費エネルギーを大幅に低減することができ、排水処理の効率性、省エネルギー性に優れる。
尚、好気槽7に配設される蛍光測定センサ13bによって無酸素槽6内の生物蛍光体の蛍光量を予測できる場合は、蛍光測定センサ13aを省略してもよい。また、蛍光測定センサ13aの代わりに、無酸素槽6若しくは好気槽7にORPセンサを配設して酸化還元電位を測定し、それを基に硝化液の循環率を調整してもよい。
以上のように構成された実施の形態1の排水処理方法は、以下の作用を有する。
(1)測定される蛍光量及びpHがそれぞれ一定範囲に収まるように空気供給量を増減させ負荷変動に応じて溶存酸素濃度を変化させることにより好気槽で硝化及び脱窒を同時に行う反応工程を有するので、好気槽内の硝化領域と脱窒領域の割合を常に略一定に保つことができ、同時に行われる硝化及び脱窒の反応を安定的に継続して行うことが可能で、排水処理の効率性、安定性に優れると共に、最適な溶存酸素濃度が得られるように、空気の供給量が制御されるため、送風機の電力が無駄に消費されることがなく、省エネルギー性に優れる。
(2)反応工程において好気槽の上流側の無酸素槽に硝酸性窒素と溶存酸素と好気状態の活性汚泥からなる硝化液を循環させる硝化液循環工程を有することにより、無酸素槽と好気槽との間の酸化還元状態の開きを小さくすることができる。このことにより、好気槽への酸素供給量を低減することができ、短時間で必要な溶存酸素濃度を得ることができ、省エネルギー性に優れるだけでなく、処理水量を増大させることができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性に優れる。
(3)無酸素槽及び好気槽で脱窒が行われることにより、硝化液循環工程で循環される硝化液循環率を低減して、硝化液を循環させるための循環ポンプの駆動に必要な電力を削減することができ、省エネルギー性に優れると共に、無酸素槽の容量を通常の硝化液循環率を用いた窒素除去法の1/3程度まで小さくすることができ、省スペース性に優れる。
(4)好気槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて硝化液の循環率を増減させる循環率調整工程を有することにより、負荷変動条件下であっても、無酸素槽での脱窒量を最適に保つことができ、好気槽での硝化・脱窒同時反応に必要な空気量を低減することができるので、好気槽への空気供給に必要な電力を削減することができ、排水処理の効率性、省エネルギー性を向上させることができる。
(5)硝化液循環工程で循環される硝化液の循環率40%〜100%は、従来の硝化担体を投入した嫌気無酸素好気法(担体A2O法)の硝化液の循環率の1/2程度であり、硝化液の循環に必要な動力エネルギーを1/2〜1/3まで大幅に低減することができると同時に、処理時間が担体A2O法より短く、また、担体を用いない従来のA2O法の1/2程度まで省スペースとなり、空気供給に必要な電力も1/2程度まで低減することができる。
以上のように構成された実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置は、以下の作用を有する。
(1)蛍光測定センサで測定される蛍光量とpHセンサで測定されるpHとDOセンサで測定される溶存酸素量とに基づいて好気槽での硝化及び脱窒の反応段階を判断し反応段階に応じて空気供給部の運転を制御する制御部を備えていることにより、好気槽内において、硝化に比べ脱窒が不十分な状態(硝化過多)にあるのか、硝化に比べ脱窒が勝っている状態(未硝化)にあるのかを的確に把握することができるため、好気性の硝化菌と通性嫌気性の脱窒菌という2種類の細菌群を単一の好気槽内に保持させ、硝化と脱窒をバランス良く両立させて安定した水質の処理水を短時間で効率的に得ることができ、処理水の水質の安定性に優れ、また作業者の熟練が必要なく、操作性に優れる。
(2)制御部で硝化及び脱窒の反応段階を的確に判断し、反応段階に応じて空気供給部の運転を制御することにより、好気槽内で硝化と脱窒を同時に行うのに過不足のない適切な量の空気を短時間で供給することができ、空気供給部の消費電力を大幅に削減することが可能で、排水処理の効率性、省エネルギー性に優れる。
(3)制御部で硝化及び脱窒の反応段階を的確に判断して空気供給部の運転を制御することにより、好気槽内に懸濁させた微生物フロック内に硝化菌と脱窒菌を保持して、微生物フロックの外周部分で硝化を、微生物フロックの内部の酸素欠乏領域で脱窒を同時に行うことができるので、好気槽内に流入する排水中の有機物を脱窒菌のエネルギー源及び炭素源として利用して微生物の活性を最適に維持することができ、また流入する排水の量や水質の変化等に伴う負荷変動に対して、蛍光量やpHを一定範囲に保ちながら溶存酸素濃度を変化させて、硝化及び脱窒の反応を安定的に継続して行うことができ、排水処理の効率性、安定性に優れる。
(4)好気槽から無酸素槽に硝酸性窒素と溶存酸素と好気状態の活性汚泥からなる硝化液を循環させる硝化液循環部を有することにより、嫌気槽と下流側の好気槽との間の酸化還元状態の開きを小さくすることができる。このことにより、短時間で必要な溶存酸素濃度を得ることができ、省エネルギー性に優れるだけでなく、処理水量を増大させることができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性に優れる。
(5)制御部の制御により、好気槽内において硝化と脱窒をバランス良く両立させることができ、必要な脱窒量を好気槽での脱窒と無酸素槽での脱窒で受け持つことができるため、硝化液循環率を従来の担体A2O法と比較して1/2程度まで低減して、循環ポンプの駆動に必要な電力を低く抑えることができると共に、好気槽への空気の供給量も担体A2O法と比較して1/2以下に低減できるため、トータルとして処理水量当たりの消費電力量を担体A2O法と比較して40%近く削減することができ、省エネルギー性に優れる。
(6)無酸素槽内に配設される蛍光測定センサ又はORPセンサを備えることにより、無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量又は無酸素槽内の酸化還元電位を直接測定することができ、それに基づいて好気槽から無酸素槽に循環させる硝化液の量を最適に保つことが可能で、硝化液の循環率の制御の確実性、安定性に優れる。
(7)無酸素槽内に配設される蛍光測定センサ又はORPセンサで測定される生物蛍光体の蛍光量又は酸化還元電位に基づいて硝化液の循環率を調整することができ、無酸素槽での脱窒量を最適に保つことができるので、好気槽での硝化・脱窒同時反応に必要な空気量を低減することができ、好気槽への空気供給に必要な電力を削減することが可能で、排水処理の効率性、省エネルギー性を向上させることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置10の嫌気槽5、無酸素槽6、好気槽7の好気第1槽7aの各槽について、蛍光測定センサとしてNADHセンサを用いて、NADH値を測定した。
尚、各槽の容量は嫌気槽5及び無酸素槽6が575m3、好気槽7が2,875m3で、各槽の間は多孔板で仕切られている。また、処理水量は1万m3/日で硝化液の循環率は70%に固定した。汚泥返送率は50%とした。
図5は実施の形態1の排水処理方法に用いる排水処理装置の各槽におけるNADH値の測定結果を示す図である。
通常運転時は、嫌気槽5でのNADH値の測定は行っていないが、図5に示したように、NADH値が、『嫌気槽>無酸素槽>好気槽(好気第1槽)』の関係となっていることが確認された。
DOセンサで測定されるDO値は、嫌気時でも無酸素時でも値が0になるので、好気槽7の好気第5槽7eから硝化液が循環される無酸素槽6がなくても、好気槽7に供給される空気量に違いがないように見えるが、実際には嫌気槽5と無酸素槽6ではNADH値に違いがあり、実施の形態1のように無酸素槽6を設けることにより、無酸素槽6と好気槽7のNADH値の差を小さくすることができ、好気槽7への空気供給量を低減して空気供給部15の消費電力量を大幅に低減できることがわかった。
(実施例2)
実施例1と同様の排水処理装置10を用いて、排水処理を行った。
図6は実施例2の排水処理における処理水量と窒素除去の推移を示す図である。
図6において、測定は各月に3〜4回ずつ行い、その結果を横軸に時系列で並べている。左側の縦軸は窒素濃度、右側の縦軸は処理水量を示している。
図6によれば、処理水量の増減や季節による好気槽水温の変化に関わらず、処理水T−N濃度は安定しており、平均7mg/L程度で推移している。
以上のことから、硝化、脱窒共に安定して行われているものと考えられる。
(比較例1)
比較例1は図4(a)と同様に好気槽7からの硝化液の循環を行わず、第1番目及び第2番目の槽をいずれも嫌気槽5として機能させた以外は、実施例2と同様にして排水処理を行った。
図7は実施例2、比較例1及び担体A2O法における処理水量当たりの空気倍率の比較図である。
図7は、担体A2O法における処理水量当たりの空気倍率を100%としたときの実施例2及び比較例1の処理水量当たりの空気倍率を示している。
比較例1では、実施例2と同様に、蛍光測定センサ13b及びpHセンサ14に基づく制御部18の制御により、好気槽7内において硝化と脱窒をバランス良く両立させることができ、排水の処理に必要な脱窒を好気槽7と無酸素槽6で受け持つことができるため、好気槽7への空気供給量を担体A2O法よりも低減することができ、短時間で必要な溶存酸素濃度を得ることができるため、空気供給部15の送風機17による送風量を担体A2O法より30%以上低減することができ、それに比例して消費電力を低減することができた。
実施例2では、さらに無酸素槽6に硝化液を循環させるための硝化液循環部11を備えることにより、比較例1と比べて無酸素槽6と好気槽7との間の酸化還元状態の開きを小さくすることができる。このことにより、好気槽7への空気供給量を担体A2O法の1/2以下にまで大幅に低減することができ、比較例1よりも短時間で必要な空気量を得ることができるため、空気供給部15の送風機17による送風量は比較例1よりもさらに20%以上低減して、担体A2O法の1/2以下となり、消費電力の大幅な低減を行うことができた。
尚、実施例1,2では、硝化液の循環率は70%で固定したが、無酸素槽6又は好気槽7のNADH値に基づいて硝化液の循環率を調整すれば、水量変動や水質変動を受ける時の好気槽7への空気供給をさらに効率的に行うことができ、排水処理の効率性、省エネルギー性を向上させることが可能である。
また、実施例1,2では各槽の間が多孔板で仕切られており、完全には区切られていないため、好気槽7での曝気が無酸素槽6にも影響を与えるにも関わらず、安定した排水処理が行われていることから、各槽を無孔板で完全に区切った場合には、さらに排水処理の効率性を向上できることは明らかである。
以上のことから、本願発明の排水処理方法及びそれに用いる排水処理装置は、排水の処理時間を短縮して処理水量を増大させることができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性に優れると共に、著しく省エネルギー性に優れることがわかった。
本発明は、好気槽内の詳細な状態を把握して、その状態に応じた制御を行うことにより、硝化液の循環率及び好気槽への送気量を大幅に低減しながら処理水質の向上、処理可能水量の増大、処理時間の短縮を図り、処理水量当たりの消費電力量を削減することができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性、省エネルギー性に優れる排水処理方法の提供、及び酸化還元状態に大きな開きがある上流側の嫌気槽と下流側の好気槽との間に無酸素槽を設け、上記排水処理方法を用いて好気槽から無酸素槽に硝酸性窒素と溶存酸素と好気状態の活性汚泥からなる硝化液を循環させることにより、無酸素槽と好気槽との間の酸化還元状態の開きを小さくすることができ、好気槽への空気供給量を低減し、短時間で必要な溶存酸素濃度を得ることができ、省エネルギー性に優れるだけでなく、処理水量を増大させることができ、排水処理の効率性、処理水の水質の安定性に優れる排水処理装置の提供を行い、既存の排水処理施設の有効利用に貢献することができる。
1 スクリーン
2 沈砂池
3 流量調整槽
4 最初沈殿池
5 嫌気槽
6 無酸素槽
7 好気槽
7a〜7e 好気第1槽〜第5槽
8 最終沈殿池
9 消毒及び放流槽
10 排水処理装置
11a 硝化液循環路
11b 循環ポンプ
12 DOセンサ
13a,13b 蛍光測定センサ
14 pHセンサ
15 空気供給部
15a 散気管
16 電動空気弁
16a バルブ開閉部
17 送風機
18 制御部
19 汚泥返送部

Claims (4)

  1. 生物処理によって排水の硝化及び脱窒を同時に行う好気槽を備え、前記好気槽内の生物蛍光体の蛍光量、前記好気槽内のpH、前記好気槽内の溶存酸素濃度に基づいて反応段階を判断し、前記好気槽内に供給する空気量を増減させる排水処理方法であって、
    測定される前記蛍光量及び前記pHがそれぞれ一定範囲に収まるように前記空気量を増減させ負荷変動に応じて前記溶存酸素濃度を変化させることにより前記好気槽で硝化及び脱窒を同時に行う反応工程と、前記反応工程において前記好気槽の上流側の無酸素槽に前記好気槽で硝化された排水(硝化液)を40%〜100%の循環率で循環させる硝化液循環工程と、前記好気槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて前記硝化液の循環率を増減させる循環率調整工程と、を備えたことを特徴とする排水処理方法。
  2. 生物処理によって排水の硝化及び脱窒を同時に行う好気槽を備え、前記好気槽内の生物蛍光体の蛍光量、前記好気槽内のpH、前記好気槽内の溶存酸素濃度に基づいて反応段階を判断し、前記好気槽内に供給する空気量を増減させる排水処理方法であって、
    測定される前記蛍光量及び前記pHがそれぞれ一定範囲に収まるように前記空気量を増減させ負荷変動に応じて前記溶存酸素濃度を変化させることにより前記好気槽で硝化及び脱窒を同時に行う反応工程と、前記反応工程において前記好気槽の上流側の無酸素槽に前記好気槽で硝化された排水(硝化液)を40%〜100%の循環率で循環させる硝化液循環工程と、前記無酸素槽内の生物蛍光体の蛍光量に基づいて前記硝化液の循環率を増減させる循環率調整工程と、を備えたことを特徴とする排水処理方法。
  3. 請求項1に記載の排水処理方法に用いる排水処理装置であって、
    嫌気槽と、前記嫌気槽の下流側に配設される無酸素槽と、前記無酸素槽の下流側に配設される好気槽と、前記好気槽内に配設され生物蛍光体の蛍光量を測定する蛍光測定センサと、前記好気槽内に配設されpHを測定するpHセンサと、前記好気槽内に配設され溶存酸素濃度を測定するDOセンサと、前記好気槽内に空気を供給する空気供給部と、前記無酸素槽に前記好気槽で硝化された排水(硝化液)を循環させる硝化液循環部と、前記蛍光測定センサで測定される蛍光量と前記pHセンサで測定されるpHと前記DOセンサで測定される溶存酸素濃度とに基づいて前記好気槽での硝化及び脱窒の反応段階を判断し前記反応段階に応じて前記空気供給部の運転を制御すると共に前記蛍光測定センサで測定される蛍光量に基づいて前記硝化液循環部による前記硝化液の循環率を40%〜100%の範囲で増減させる制御部と、を備えたことを特徴とする排水処理装置。
  4. 請求項2に記載の排水処理方法に用いる排水処理装置であって、
    嫌気槽と、前記嫌気槽の下流側に配設される無酸素槽と、前記無酸素槽の下流側に配設される好気槽と、前記好気槽内及び前記無酸素槽内に配設され生物蛍光体の蛍光量を測定する蛍光測定センサと、前記好気槽内に配設されpHを測定するpHセンサと、前記好気槽内に配設され溶存酸素濃度を測定するDOセンサと、前記好気槽内に空気を供給する空気供給部と、前記無酸素槽に前記好気槽で硝化された排水(硝化液)を循環させる硝化液循環部と、前記好気槽内の蛍光測定センサで測定される蛍光量と前記pHセンサで測定されるpHと前記DOセンサで測定される溶存酸素濃度とに基づいて前記好気槽での硝化及び脱窒の反応段階を判断し前記反応段階に応じて前記空気供給部の運転を制御すると共に前記無酸素槽内の蛍光測定センサで測定される蛍光量に基づいて前記硝化液循環部による前記硝化液の循環率を40%〜100%の範囲で増減させる制御部と、を備えたことを特徴とする排水処理装置。
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