JP5952793B2 - 水中掘削作業機および水中掘削作業方法 - Google Patents
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Description
また、シャフトの下端の支持が十分でないことで、シャフトが傾斜することもあるという課題がある。
本願は、シャフトの下部固定機構の構成を工夫し、シャフトの支持強度を向上させ、水中掘削作業の作業効率の向上を図ったものである。
請求項2の発明は、前記シャフト3内には内側フレーム21を固定状態に設け、該内側フレーム21内に前記ケーシング11を回転自在に設け、前記内側フレーム21の上部には前記ケーシング11を回転させる駆動モータ19を設け、前記シャフト3より下方のケーシング11の外周面に、ケーシング11の外周周縁の土砂を上方に送る排土用部材25を螺旋状に設け、前記ケーシング11の下端から所定間隔をおいた上方に、放射方向に突出する当接体26を設け、前記ケーシング11内には、該ケーシング11の軸心方向に移動する移動体32と該移動体32を移動させるアクチュエータ31を有し、ケーシング11の内部に残存する土塊を排出する残存物排出機構30を設け、前記移動体32は当接体26より上方のケーシング11内に位置する格納位置とケーシング11の下端より所定長さ下方に突出する突出位置との間往復移動するように構成した水中掘削作業機としたものである。
請求項3の発明は、前記シャフト3内には内側フレーム21を固定状態に設け、該内側フレーム21に前記ケーシング11を回転自在に支持するように取付け、前記内側フレーム21の上部には前記ケーシング11を回転させる駆動モータ19を設けた水中掘削作業機としたものである。
請求項4の発明は、前記シャフト3より下方のケーシング11の外周面に、ケーシング11の外周周縁の土砂を上方に送る排土用部材25を螺旋状に設けた水中掘削作業機としたものである。
請求項5の発明は、前記ケーシング11の下端から所定間隔をおいた上方に、放射方向に突出する当接体26を設けた水中掘削作業機としたものである。
請求項6の発明は、前記ケーシング11内には、該ケーシング11に対して該ケーシング11の軸心方向に移動する移動体32と該移動体32を移動させるアクチュエータ31とを設け、前記ケーシング11の内部に残存する土塊を排出する残存物排出機構30を設けた水中掘削作業機としたものである。
請求項7の発明は、前記移動体32は当接体26より上方のケーシング11内に位置する格納位置とケーシング11の下端より所定長さ下方に突出する突出位置との間往復移動するように構成した水中掘削作業機としたものである。
請求項8の発明は、作業船1のシャフト支持装置4により上部が支持されたシャフト3を下降させ、シャフト3の下部を支持する下部固定機構10のケーシング11を駆動回転させ、ケーシング11はケーシング11内に地盤Gを残したまま該ケーシング11の下端周縁を所定深さまで掘削して、シャフト3の下部を固定状態に保持し、この状態で、シャフト3の水中作業部7によりシャフト3の周囲を掘削し、周囲の掘削終了後にシャフト3を所定高さ引き上げ、ケーシング11内に設けた残存物排出機構30の移動体32をアクチュエータ31により下降させてケーシング11の内部に残存する土塊を排出し、移動体32をケーシング11内に格納後、作業船1を移動させて前記掘削作業を反復する水中掘削作業方法としたものである。
請求項3の発明では、シャフト3内にケーシング11およびケーシング11の駆動機構を内蔵でき、簡素に構成することができる。
請求項4の発明では、ケーシング11の外周に排土用部材25を設けているので、ケーシング11による掘削しながら地盤Gへの食い込みを円滑にすることができ、その結果、ケーシング11の駆動機構の小型化も図ることができる。
請求項5の発明では、ケーシング11の下部所定位置に当接体26を設けているので、不必要な地盤Gへの食い込みを防止し、ケーシング11の引き抜きを容易にして、水中掘削作業全体の作業効率を向上させることができる。
請求項6の発明では、ケーシング11の内部の残存物を移動体32により排出するので、次工程のケーシング11の掘削しながらの地盤Gへの食い込みを円滑かつ確実行うことができ、ケーシング11による支持状態を確実にすることができる。
請求項7の発明では、移動体32は当接体26より上方の格納位置とケーシング11より下方に突出する突出位置との間移動するので、格納位置ではケーシング11内に地盤Gを残しながら食い込ませることができ、また、ケーシング11より下方に突出する突出位置まで移動するので、ケーシング11内の残存物を確実に排出することができる。
請求項8の発明では、ケーシング11を掘削させながら地盤Gに食い込ませるので、確実に所定深さまで食い込ませることができ、シャフト3の下部の支持強度を向上させ、安定した状態で水中掘削作業をすることができ、掘削作業効率を向上させることができ、しかも、次工程の掘削作業に移行するときにケーシング11の内部の土塊を移動体32により排出するので、ケーシング11の地盤Gへの食い込みを円滑・確実にできる。
シャフト3は、シャフト支持装置4により前記作業船1に対して昇降自在に取付ける。
シャフト3の下部には、地盤(水底)Gに所定深さまで食い込ませて、シャフト3の下部を固定状態に保持する下部固定機構10を設ける。
ケーシング11の上部には取付部15を設け、取付部15は前記シャフト3内に設けた接続継ぎ手16を介して駆動回転軸17の下端に着脱自在に取付ける。駆動回転軸17の上部は減速機構部18を介して駆動モータ19に取付ける。
作業船1のシャフト支持装置4により支持させた状態でシャフト3を下降させ、シャフト3の下部の下部固定機構10のケーシング11が地盤Gに当接すると、ケーシング11の回転により地盤Gを掘削しながら所定深さまで食い込ませて固定状態に保持する。
このシャフト3の上昇に伴って、ケーシング11を地盤Gから引き抜く際に、ケーシング11内に残存物を残したたまま、次工程の作業開始時にケーシング11を地盤Gに食い込ませると、ケーシング11内に土塊が圧密し、土塊の自重がケーシング11内面積に加わり、ケーシング11による掘進不能状態になることがある。
ケーシング11は、前記したように、ケーシング11内に地盤Gが残るように、当接体26が地盤G上面に当接するまで掘削するので、掘削作業中は、移動体32は当接体26より上方のケーシング11内に位置する格納位置とケーシング11の下端より所定長さ下方に突出する突出位置との間、所定回数往復移動するように構成する。
水中作業機2は、作業船1とシャフト3と水中作業部7とを備えて構成するが、水中作業部7の構成は任意であり、本実施形態ではアーム40を有する前記バケット6により構成している。42はアーム40の基部を取付支持する支持装置であり、バケット6をシャフト3中心に旋回させられるように、シャフト3に回転自在に取り付け、シャフト3の周囲の掘削を行う。
所定位置に作業船1を移動させ、作業船1のシャフト支持装置4に、任意の手段により複数のシャフト構成材5を連結して、所定長さに形成したシャフト3を装着し、シャフト支持装置4によりシャフト3および水中作業部7を下降させる。
シャフト3の下部には、ケーシング11とケーシング11を駆動回転させる駆動モータ19とを有する下部固定機構10を設けているので、シャフト3の下部の下部固定機構10のケーシング11が地盤Gの上方所定位置に達すると、駆動モータ19によりケーシング11を駆動回転させつつシャフト3を下降させる。
そのため、地盤Gの上面形状に関わらず、所定深さまで食い込んだケーシング11がシャフト3を支持し、シャフト3は水中作業部7を支持する。
ケーシング11の外周には螺旋状に排土用部材25を設けているので、ケーシング11の周縁の土砂を排土用部材25により上方に送りながら、掘削する。
また、ケーシング11は、ケーシング11内の地盤Gを掘削せずに、ケーシング11の周縁を掘削するので、ケーシング11は内外の両側から地盤Gの圧力を受ける(図7(ロ))。
ケーシング11の下端から所定間隔をおいた上方には当接体26を設けているので、当接体26が地盤Gに当接すると、ケーシング11の回転を停止させる。
当接体26が地盤G上面に当接したことを検出する方法は任意であるが、例えば、シャフト支持装置4によるシャフト3の吊設荷重の変化や、ケーシング11の回転負荷の変化等を検出して行うとよい。
ケーシング11内には、ケーシング11の軸心方向に移動する移動体32と該移動体32を移動させるアクチュエータ31を設けているので、最初の掘削作業を終了してシャフト3を引き上げて、次工程の掘削作業開始前に、ケーシング11内に付着あるいは残留している土塊等の残存物を残存物排出機構30の移動体32により除去する。
移動体32は、掘削作業中での側面視において当接体26より上方のケーシング11内に位置する格納位置とケーシング11の下端より所定長さ下方に突出する突出位置との間、所定回数往復移動するように構成しているので、掘削作業中、移動体32は当接体26よりも上方に位置して、ケーシング11が、前記したように、ケーシング11内に地盤Gを残してまま掘削することができ、ケーシング11による支持強度を向上させられる。
なお、図7(ニ)では、掘削作業終了後に残存物Hを、ケーシング11を引き上げた後の穴に落下させているが、この地点の掘削作業は終了しており、次工程の掘削作業への影響はない。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
Claims (8)
- シャフト3の上部を作業船1のシャフト支持装置4により支持し、シャフト3の下部を水中の地盤Gに支持させた状態で、水中作業部7によりシャフト3の周囲を掘削する構成とし、前記シャフト3の下部に、下端に掘削刃12を有する円筒状のケーシング11を、前記シャフト3に対して回転自在であって該シャフト3の下端より下方に所定長さ突出するように設け、ケーシング11は、該ケーシング11内に地盤Gを残したまま該ケーシング11が内外の両側から地盤Gの圧力を受けるように、該ケーシング11の下端周縁を、駆動モータ19の駆動力により所定深さまで掘削して嵌入する構成とし、もって、シャフト3の下部を固定状態に保持する水中掘削作業機。
- 請求項1において、前記シャフト3内には内側フレーム21を固定状態に設け、該内側フレーム21内に前記ケーシング11を回転自在に設け、前記内側フレーム21の上部には前記ケーシング11を回転させる駆動モータ19を設け、前記シャフト3より下方のケーシング11の外周面に、ケーシング11の外周周縁の土砂を上方に送る排土用部材25を螺旋状に設け、前記ケーシング11の下端から所定間隔をおいた上方に、放射方向に突出する当接体26を設け、前記ケーシング11内には、該ケーシング11の軸心方向に移動する移動体32と該移動体32を移動させるアクチュエータ31を有し、ケーシング11の内部に残存する土塊を排出する残存物排出機構30を設け、前記移動体32は当接体26より上方のケーシング11内に位置する格納位置とケーシング11の下端より所定長さ下方に突出する突出位置との間往復移動するように構成した水中掘削作業機。
- 請求項1において、前記シャフト3内には内側フレーム21を固定状態に設け、該内側フレーム21に前記ケーシング11を回転自在に支持するように取付け、前記内側フレーム21の上部には前記ケーシング11を回転させる駆動モータ19を設けた水中掘削作業機。
- 請求項3において、前記シャフト3より下方のケーシング11の外周面に、ケーシング11の外周周縁の土砂を上方に送る排土用部材25を螺旋状に設けた水中掘削作業機。
- 請求項4において、前記ケーシング11の下端から所定間隔をおいた上方に、放射方向に突出する当接体26を設けた水中掘削作業機。
- 請求項1または請求項3または請求項4または請求項5において、前記ケーシング11内には、該ケーシング11に対して該ケーシング11の軸心方向に移動する移動体32と該移動体32を移動させるアクチュエータ31とを設け、前記ケーシング11の内部に残存する土塊を排出する残存物排出機構30を設けた水中掘削作業機。
- 請求項6において、前記移動体32は当接体26より上方のケーシング11内に位置する格納位置とケーシング11の下端より所定長さ下方に突出する突出位置との間往復移動するように構成した水中掘削作業機。
- 作業船1のシャフト支持装置4により上部が支持されたシャフト3を下降させ、シャフト3の下部を支持する下部固定機構10のケーシング11を駆動回転させ、ケーシング11はケーシング11内に地盤Gを残したまま該ケーシング11の下端周縁を所定深さまで掘削して、シャフト3の下部を固定状態に保持し、この状態で、シャフト3の水中作業部7によりシャフト3の周囲を掘削し、周囲の掘削終了後にシャフト3を所定高さ引き上げ、ケーシング11内に設けた残存物排出機構30の移動体32をアクチュエータ31により下降させてケーシング11の内部に残存する土塊を排出し、移動体32をケーシング11内に格納後、作業船1を移動させて前記掘削作業を反復する水中掘削作業方法。
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