JP5951250B2 - セレン化水素ガス検知器のコンディショニング方法 - Google Patents
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第一の実施形態にかかるセレン化水素ガス検知器のコンディショニング方法は、隔膜ガルバニ電池式のセレン化水素ガス検知器を利用してセレン化水素ガスの定量分析を行うに際し、セレン化水素ガス検知器の作用電極にセレン化水素ガスを還元し得る電圧が印加されるようにセレン化水素ガス検知器に通電を行い、通電をセレン化水素ガス検知器の検出感度が安定するまでの期間行うようにしている。
作用電極 :H2Se → Se4− + 2H+ + 2e−
対極 :O2 + 4e− → 2O2−
第二の実施形態にかかるセレン化水素ガス検知器のコンディショニング方法は、隔膜ガルバニ電池式のセレン化水素ガス検知器を利用してセレン化水素ガスの定量分析を行うに際し、セレン化水素ガス検知器が劣化して検出感度が低下したときに、セレン化水素ガス検知器への通電をセレン化水素ガス検知器の検出感度が上昇するまで停止した後、セレン化水素ガス検知器の作用電極にセレン化水素ガスを還元し得る電圧が印加されるようにセレン化水素ガス検知器に通電を行い、通電を前記セレン化水素ガス検知器の検出感度が安定するまでの期間行うようにしている。
図2に示すフロー方式の水溶性セレン分析システムを用いた。この水溶性セレン分析システムは、大まかには、試料水採取部と、試料水採取部から送液される試料水に含まれる分析妨害成分を分解する第一処理部と、第一処理部から送液される第一処理済み試料水に含まれる6価セレンを4価セレンに還元する第二処理を行う第二処理部と、第二処理部から送液される第二処理済み試料水に含まれる4価セレンをセレン化水素ガスに還元気化する還元気化部と、還元気化部からガス導入管を介して送り込まれるセレン化水素ガスをセレン化水素ガス検知器で検出して得られる信号値に基づいて試料水の水溶性セレン濃度を分析する分析部とを有するものとしている。以下、本実施例における図2に示す水溶性セレン分析システムの各構成及び稼働条件について、詳細に説明する。尚、本実施例では、水溶性セレンのみを含むセレン濃度が既知の標準試料を用いて実験を行ったことから、有機物分解処理と分析妨害成分となり得る硫黄化合物の分解処理は本来的には不要であったが、有機物及び分析妨害成分となり得る硫黄化合物を含む排水の水溶性セレンの定量分析を想定したフロー方式の水溶性セレン分析システムを用いた都合上、有機物分解処理と分析妨害成分となり得る硫黄化合物の分解処理と6価セレンの4価への還元処理を含めた一連の処理を行って実験を実施した。
第一処理部は、以下の(1a)〜(1g)を有するものとした。
(1a)試料水を収容する第一処理槽21
(1b)第一処理槽21内に有機物分解剤として有機物を分解し得る量で且つ第二処理部における還元を阻害しない量の過マンガン酸カリウムを添加する有機物分解剤添加手段22
(1c)第一処理槽21内の試料水と有機物分解剤とを撹拌混合して第一混合液とする第一撹拌装置24
(1d)第一混合液を第二処理部に向けて送液する第一送液装置25を備える第一送液ライン26
(1e)第一送液ライン26を通過中の第一混合液を、有機物が分解される温度に加熱する第一加熱装置27
(1f)第一混合液が通過した後の第一送液ライン26に、洗浄剤として塩酸を供給する洗浄剤供給手段28
(1g)第一処理槽21内に硫酸を添加する硫酸添加手段23
MnO2 + 4HCl → MnCl2 + H2O +Cl2 ・・・(1)
第二処理部は、以下の(2a)〜(2e)を有するものとした。
(2a)第一処理槽21と第一送液ライン26で接続され、第一処理済み試料水が送液されて収容される第二処理槽31
(2b)第二処理槽31内に6価セレンを4価セレンに還元する還元剤として塩酸を添加する還元剤添加手段32
(2c)第二処理槽31内の第一処理済み試料水と還元剤とを撹拌混合して第二混合液とする第二撹拌装置33
(2d)第二混合液を還元気化部に向けて送液する第二送液装置35を備える第二送液ライン36
(2e)第二送液ライン36を通過中の第二混合液を、6価セレンの4価セレンへの還元反応が進行する温度に加熱する第二加熱装置37
還元気化部は、以下の(3a)〜(3f)を有するものとした。
(3a)第二処理槽31と第二送液ライン36で接続され、第二処理済み試料水が送液されて収容される密閉構造の反応槽41
(3b)反応槽41内に第二処理済み試料水からの塩化水素ガスの発生を抑制し得る量の水を供給する水供給手段42
(3c)反応槽41内とガス導入管51内とガス導入管51からセレン化水素ガス検知器52のセンサ部に至るまでのガス流通経路とをキャリアガスで置換するキャリアガス供給手段43
(3d)反応槽41内の水が供給された第二処理済み試料水を撹拌する第三撹拌装置44
(3e)反応槽41内とガス導入管51内とガス流通経路とをキャリアガスで置換した後に、第三撹拌装置44により撹拌されている反応槽41内の水が供給された第二処理済み試料水に、テトラヒドロホウ酸ナトリウムを含む溶液を、セレン化水素ガス検知器52にて検出される信号値のピークが分裂する速度未満で添加するセレン化水素ガス生成剤添加手段45
(3f)テトラヒドロホウ酸ナトリウムを含む溶液を0℃〜25℃に冷却して貯蔵する冷蔵庫45a
分析部は、以下の(4a)〜(4c)を有するものとした。
(4a)反応槽41内のヘッドスペース41aのセレン化水素ガスをガス導入管51を介してセレン化水素ガス検知器52に送り込むため同伴ガスとしてのキャリアガスをヘッドスペースに供給する同伴ガス供給手段53
(4b)ガス導入管51全体を、ガス導入管の内壁に結露が生じない温度に加熱する第三加熱装置54
(4c)セレン化水素ガス検知器により検出された信号値に基づいて試料水の水溶性セレン濃度を分析する分析手段55
(4d)ガス流通経路を、ガス流通経路の内壁に結露が生じない温度で且つセンサ部の電解液が蒸発乾固しない温度に加熱する第四加熱装置55
セレン化水素ガス検知器の信号値の変動について、セレン化水素ガス検知器の電源オフ期間及び通電時間との関係について検討した。検討結果を表1と図3に示す。
実施例1における検討を、さらに条件を細かく振って実施した。検討結果を表2と図4に示す。尚、実施例2では、実施例1とはロット番号の異なるセレン化水素ガス検知器を用いて実験を行った。
実施例1と実施例2における検討結果から、隔膜ガルバニ電池式のセレン化水素ガス検知器の検出感度(信号値)の安定化を図る上では、2時間以上、好適には3時間以上、通電を行うことが望ましいと考えられた。また、通電を行う期間が長すぎると検出感度が十分に安定した状態で電力を消費してしまい、無駄が多くなると考えられることから、通電期間は、最大でも10時間、好適には5時間とすることが望ましいと考えられた。尚、実施例1と実施例2における安定化後の信号値の違いは、セレン化水素ガス検知器のロットの違いによるものである。
52 セレン化水素ガス検知器
Claims (1)
- 隔膜ガルバニ電池式のセレン化水素ガス検知器を利用してセレン化水素ガスの定量分析を行うに際し、前記セレン化水素ガス検知器が劣化して検出感度が低下したときに、前記セレン化水素ガス検知器への通電を前記セレン化水素ガス検知器の検出感度が上昇するまで停止した後、前記セレン化水素ガス検知器の作用電極にセレン化水素ガスを還元し得る電圧が印加されるように前記セレン化水素ガス検知器に通電を行い、前記通電を前記セレン化水素ガス検知器の検出感度が安定するまでの期間行うことを特徴とするセレン化水素ガス検知器のコンディショニング方法。
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