JP5950116B2 - 溶融燃料処理方法 - Google Patents

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本発明は、炉心溶融を起こした軽水炉から溶融燃料を取り出す際に、溶融燃料を切削するとともに中性子吸収材を注入して臨界安全性を確保する溶融燃料の処理方法に関する。
軽水炉においては、被覆管や燃料が溶けて崩れ落ちる炉心溶融となった場合、溶融燃料の回収は、事故後10年程度経過して溶融燃料の崩壊熱が低下していると思われる頃に行われる。溶融燃料を取り出すには、放射線の遮蔽と除熱の観点から水につけた状態で行う。もし溶融燃料が原子炉圧力容器を貫通して格納容器の底部に溜まり、格納容器にまで損傷を与えている場合には、格納容器を修復したうえで冠水して溶融燃料を水没させ、溶融燃料を粉砕して取り出す必要がある。
溶融燃料の取り出し作業において、軽水炉燃料はもともと低濃縮度燃料であることから、臨界になることは殆どないと考えられる。さらに、臨界の危険性を下げる要因として以下が考えられる。
1.燃料の燃焼に伴い、実質的な濃縮度はさらに下がっている。
2.中性子吸収物質である核分裂生成物(FP)が存在する。
3.溶融燃料は構造材やコンクリートとの混合物で存在している。
逆に臨界の危険性を高める要因としては、以下が考えられる。
4.燃料の燃焼に伴いプルトニウム(Pu)が蓄積している。
5.中性子効率を高めるに十分な水の反射体が存在する。
6.水中で溶融燃料を粉砕すると燃料と水の体積比が変わり、溶融燃料の状態によっては局所的に最適減速状態(臨界安全上最も厳しい比率で水と混じり合った状態)を引き起こす可能性がある。
炉物理的には上記4〜6を考慮しても臨界にはならないと考えられる。しかしながら、2011年の福島第1原発の事故のように、燃料が格納容器にまで漏れ出すような大規模な炉心溶融は前例が無く、1979年の米国スリーマイル島原発事故に比べても大規模で、その溶融燃料の取り出しは世界的にも経験のない困難な取り組みのため、安全管理上は臨界安全にも十分に配慮して万全の防止策をとることは必須である。
そこで、上記6の観点からの臨界安全対策につき考えると、極めて可能性は低いものの、溶融燃料取り出し前の状態が臨界に非常に近い未臨界の場合(すなわち実効増倍率が1未満であるが1に非常に近い場合)には、溶融燃料取り出しのためにドリルやカッターなどにより溶融燃料中に隙間や切れ目を形成すると、水の体積比が増大し臨界となることが懸念される。また溶融燃料をドリルやカッターなどで粉砕して原子炉圧力容器または格納容器の底部に山積みにすると、同様に水の体積比が増大し臨界となる可能性がある。
再臨界予防のための方策としては、中性子を吸収するホウ酸水を原子炉圧力容器および格納容器内の水に注入する方策が考えられる(例えば特許文献1参照)。ホウ酸水はボロン(ホウ素)の化合物の水溶液である。ボロンの同位体のうち10Bは非常に大きな中性子吸収断面積を持つため、原子炉内において中性子吸収のための制御棒に使用されている。しかしながら、水に溶解できるホウ酸の濃度(溶解度)には限度があり、温度が低いほど溶解度は低下する。そのため崩壊熱が低下している溶融燃料取り出しの時点では、ホウ酸水に高い濃度は期待できない。また、ホウ酸水を添加しても、ホウ酸が圧力容器や格納容器内の低温部に析出して作用しなくなる可能性があり、それを回避するためにホウ酸水を補い続ける必要がある。
また、原子炉内の水は循環冷却系に接続されており、飽和溶解度に近い大量のホウ酸を添加すると、冷却系機器の低温部でホウ酸が析出して不具合を引き起こすおそれがある。さらに、将来、循環冷却が不要になった場合には、圧力容器や格納容器内の大量のホウ酸を撹拌・溶解することが困難となる。
加えて、ホウ酸水を添加することの効果には種々の不確実性がある。たとえば、ホウ酸水が必要とされるデブリ(燃料および構造材などの残骸)の微細な隙間にホウ酸水が浸透しているかの保証がない。さらに、溶融燃料中で水の存在する空洞が互いに独立して連通していないかそれに近い状態のときはホウ酸水が浸透しないことが懸念される。加えて、溶融燃料中で水の存在する空洞が互いに連通している場合でも、空洞が微細であればホウ酸水が浸透することは期待できない。このように、デブリや溶融燃料中の空洞にホウ酸水を確実に注入する方策については具体策がないのが現状である。
このような現状において、本出願人は、溶融燃料中の微細な隙間に侵入させるホウ酸水に替わる材料として、ゲル状の中性子吸収材を提案した。しかしながら、ゲル状の中性子吸収材は粘性が高く、溶融燃料中の水の存在する空洞に注入するのはホウ酸水の場合よりもさらに難しく、具体策がないのが現状である。
特開2007−101332号公報
したがって、本発明は、炉心溶融を起こした軽水炉から溶融燃料を取り出す際に、予め溶融燃料およびデブリ中の水の存在する空洞に中性子吸収材を加圧注入し、臨界安全性を確保することができる溶融燃料の処理方法を提供することを目的とする。
本発明の溶融燃料処理方法は、切削油供給孔を有するツイストドリルにより溶融燃料および/またはデブリを所定深さまで穿孔し、前記ツイストドリルの送りを停止するとともに逆回転させ、前記切削油供給孔から中性子吸収材を吐出することを特徴としている。本発明は、切削油供給孔を有する回転穿孔手段と、該回転穿孔手段を回転させる駆動手段と、前記切削油供給孔から中性子吸収材を吐出させる中性子吸収材供給手段とを備えた溶融燃料処理装置によって実施することができる。
本発明においては、回転穿孔手段により溶融燃料および/またはデブリを穿孔する。そして、切削油供給孔から中性子吸収材を吐出させることにより、溶融燃料等の奥に中性子吸収材が浸透される。中性子吸収材を浸透させた後は、同じ回転穿孔手段によって溶融燃料等の切削を続行してもよく、他のドリルやカッター、あるいは削岩機などで溶融燃料等を小片に分解してもよい。
回転穿孔手段としてはツイストドリルが好ましいが、ストレート溝を有するガンドリルやエンドミル、あるいはフライスなども用いることができる。ツイストドリルを用いる場合には、所定深さまで穿孔したら切削油供給孔から中性子吸収材を吐出しながらツイストドリルを逆回転させる。これにより原子炉圧力容器に貯まった水が螺旋溝に沿って前方に送られ、中性子吸収材を効果的に浸透させる。なお、回転穿孔手段によって穿孔しながら中性子吸収材を吐出してもよい。
本発明においては、回転穿孔手段により切削されて小片となった溶融燃料を回収する回収手段を備えると好適である。たとえば、小片化された溶融燃料をポンプによって吸い込み、流れの途中に回収用のバスケットを配置することができる。
中性子吸収材は、ホウ酸水でもよいがゲル状の中性子吸収材を用いることができる。具体的には、ボロンおよび/またはボロン化合物の粉末のうち1種類または数種類を疎水性の有機溶剤および分散剤と混合したものである。このような中性子吸収材では、ボロンおよび/またはボロン化合物の粉末を用いているので中性子吸収能が高く、また、その粉末を疎水性の有機溶剤および分散剤と混合しているので、粘性を持った液体となり、水に溶けて散逸することなく粉末が液体に分散した状態が保持される。また、中性子吸収材は回転穿孔手段の切削油供給孔から吐出されるので粘性を有していても差し支えない。
本発明によれば、炉心溶融を起こした軽水炉から溶融燃料を取り出す作業の進捗過程で、溶融燃料およびデブリ中の水の存在する空洞に中性子吸収材を浸透させて臨界安全性を確保することができる。また、溶融燃料等を小片に分解する作業と同時進行的に中性子吸収材を注入できるので効率が良く、さらに、穿孔した孔の奥から溶融燃料等に中性子吸収材を浸透させることができるので中性子吸収材の水中への散逸が少ない。
本発明の実施形態を実施する原子炉建家全体の側断面図である。 本発明の実施形態を実施する原子炉建家全体の他の状態を示す側断面図である。 本発明の他の実施形態を実施する原子炉建家全体の側断面図である。 本発明の他の実施形態を実施する原子炉建家全体の他の状態を示す側断面図である。 実施形態の穿孔吸引ユニットを示す断面図である。 実施形態の穿孔機構を示す断面図である。 実施形態で用いるツイストドリルを示す(A)側面図と(B)正面図である。 本発明の実施形態において溶融燃料に穿孔している状態を示す概念図である。 本発明の実施形態において中性子吸収材を吐出している状態を示す概念図である。
1.溶融燃料処理装置の構成
まず、本発明が適用される一般的な軽水炉の構成を説明する。図1において符号10は原子炉建家である。原子炉建家10は、地面に設置されたコンクリート製基礎11の上に設けられている。基礎11の中央部には原子炉格納容器12がコンクリート製のペデスタル13を介して設置されている。原子炉格納容器12は、上下方向に伸びる金属製の略円筒状をなすものであり、そのコンクリート製の底壁14の上面には、コンクリート製で円筒状をなす原子炉遮蔽壁15が取り付けられている。原子炉格納容器12には、原子炉圧力容器16が収納されている。原子炉圧力容器16の上端部は、上蓋16aにより開閉される。
原子炉建家10の上部には、作業フロア10aが設けられている。作業フロア10aには、原子炉圧力容器16が開口しており、その開口部を覆うように基台20が取り付けられている。基台20には、原子炉圧力容器16の内部へ伸び、上下方向に伸縮可能な支柱41が取り付けられている。支柱41の下端部にはユニバーサルな方向に傾動可能なアーム41aが取り付けられ、アーム41aの先端部には関節41bを介してアーム41cが取り付けられている。関節41bは、アーム41cをユニバーサルな方向に傾動可能に、かつ、回転可能に支持している。アーム41cの先端部には、ロッド41dを介して穿孔吸引ユニット40が取り付けられている。以上の構成のもとに、穿孔吸引ユニット40は、姿勢を図1に示す上下方向に向けた状態で、原子炉圧力容器16内の任意の位置に移動することができる。
なお、図2は、溶融燃料F1の熱により原子炉圧力容器16の底壁が溶け、落下した溶融燃料F1が原子炉格納容器12の底壁14に堆積するとともに、溶融燃料F1の上にデブリF2が堆積した状態を示している。デブリF2に穿孔吸引ユニット40を近付けるには、別の伸縮式の支柱に設けたレーザ切断機やウォータジェット切断機などで原子炉圧力容器16の底壁を切断し、空いた穴から穿孔吸引ユニット40を下降させればよい。以下、穿孔吸引ユニット40について詳細に説明する。
図5は、穿孔吸引ユニット40を示す図である。図5に示すように、支柱41にはブラケット42が取り付けられている。ブラケット42には、第1鉛直管43と第2鉛直管44が互いに平行に取り付けられている。第1鉛直管43と第2鉛直管44の上端部は、側面視で円弧状をなす湾曲管45によって接続されている。この湾曲管45は、第1鉛直管43の上端開口部に軸45aによって回動自在に支持されている。
第2鉛直管44の下端内部には、吸引ポンプ46が配置されている。吸引ポンプ46の上方には、バスケット47が収容されている。バスケット47は、小さな粉砕物も捕集できるように、網目が例えば1mm以下とされている。
第1鉛直管43の下端内部には、穿孔機構60が取り付けられている。図6において符号61は支持枠であり、支持枠61には水中モータ(駆動手段)62が取り付けられている。水中モータ62には、ツイストドリル(回転穿孔手段)63が取り付けられ、水中モータ62は、ツイストドリル63を切削方向に回転させるとともに、その逆方向にも回転させる。ツイストドリル63には、2条のねじれ溝63aが形成されるとともに、その上端面から下端のすくい面まで延びる切削油供給孔63bが形成されている。ツイストドリル63の直径は、10mm〜数10mm、長さは最大で1m程度とされる。
ツイストドリル63の後端部にはポンプ(中性子吸収材供給手段)64が接続され、ポンプには中性子吸収材Pを貯留したタンク65が接続されている。ポンプ64は、プランジャポンプまたはピストン・シリンダ機構などを備え、数MPa〜数10MPa程度の圧力を発生可能である。また、中性子吸収材Pは、ゲル状中性子吸収材またはホウ酸水である。
2.溶融燃料処理装置の動作
次に,上記構成の溶融燃料処理装置の動作を説明する。吸引ポンプ46を運転しながらツイストドリル63を回転させ、図8に示すように、溶融燃料F1に穴Hを明ける。その際、ツイストドリル63の送りは支柱41を伸張させて行う。ツイストドリル63で切削された切り屑は原子炉格納容器12内の水とともに第1鉛直管43、湾曲管45、第2鉛直管44へと流通し、バスケット47で捕集される。ツイストドリル63で所定深さまで掘り進んだらツイストドリル63の送りおよび回転を止める。
次に、ツイストドリル63を数ミリ程度後退させて、ツイストドリル63のすくい面と穴Hの底との間に隙間を確保する。次いで、図9に示すように、ツイストドリル63を逆方向へ回転させながらポンプ64を駆動し、タンク65に蓄えている中性子吸収材Pを吐出する。中性子吸収材Pは、ツイストドリル63の切削油供給孔63bを通って穴Hの底に吐出される一方、水がツイストドリル63のねじれ溝63aに沿って穴Hの底へ流れる。したがって、中性子吸収材Pはツイストドリル63の基部側に漏れ出て散逸することはなく、ツイストドリル63の先端部の近傍に確実に浸透する。
以上のような動作を繰り返して溶融燃料F1の各所に中性子吸収材Pを注入する。そして、中性子吸収材Pを所定量注入したら、支柱41を縮小させて穿孔吸引ユニット40を上昇させる。その後、削岩機やカッター、吸引装置等を備えたユニットにより溶融燃料F1を取り出す。その作業の進捗過程においては、溶融燃料F1中の水の存在する空洞に中性子吸収材Pが浸透しているので臨界安全性が確保される。
なお、上記構成の穿孔吸引ユニット40によっても溶融燃料F1を取り出すことができる。その場合には、溶融燃料F1を切削する作業と同時進行的に中性子吸収材Pを注入できるので効率が良い。また、回転穿孔手段としては、ドリルよりもエンドミルのような横送りが可能な工具が適している。
溶融燃料F1を取り出す作業中にバスケット47が満杯となったら、湾曲管45を軸45aを中心として時計回りの方向へ回動させる。これにより第2鉛直管44の上端部が開放され、天井走行クレーン17のワイヤ17bを降ろしてバスケット47の上端部と接続する。そして、ワイヤ17bを上昇させてバスケット47を取り出し、所定の場所に貯蔵する。次いで、ワイヤ17bにより空のバスケット47を第2鉛直管44に収容する。
また、図2に示す状態においては、上記と同様にしてデブリF2に中性子吸収材Pを注入する。そして、支柱41を縮小させて穿孔吸引ユニット40を上昇させ、削岩機やカッター、吸引装置等を備えたユニットによりデブリF2を取り出す。その作業の進捗過程においては、デブリF2中の水の存在する空洞に中性子吸収材Pが浸透しているので臨界安全性が確保される。次いで、上記と同様にして溶融燃料F1に中性子吸収材Pを注入し、その後同様にして溶融燃料F1を取り出す。
3.他の実施形態
図3および図4を参照して本発明の他の実施形態を説明する。原子炉建家10の上部には、天井走行クレーン17が配置されている。天井走行クレーン17は、図3において左右方向と紙面と直交する方向に移動可能なワイヤ17bを備えている。ワイヤ17bには、使用済み核燃料を収容した燃料集合体100が吊り下げられ、使用済み核燃料プール18に貯蔵される。天井走行クレーン17は、さらに図3において左右方向と紙面と直交する方向に移動可能なワイヤ17aを備えている。ワイヤ17aには、位置固定機構20が吊り下げられている。
図において符号21は位置固定機構20の基台である。基台21の外周には、上下方向に揺動可能な爪23が設けられている。そして、上下に配置された爪23が互いに接近する方向へ揺動することで、位置固定機構20は原子炉圧力容器16の内壁に固定される。また、上下に配置された爪23が互いに離れる方向へ揺動することで位置固定機構20は原子炉圧力容器16の内壁から離脱し、ワイヤ17aの作用によって上下方向に移動可能となる。
基台21には、回転プラグ22が回転可能に支持されている。回転プラグ22の外周寄りの位置には、軸線を上下方向に向けたシャフト24が回転可能に支持されている。シャフト24の下端部には、横方向に伸びるアーム25が取り付けられている。アーム25の先端部にはロッド26を介して穿孔吸引ユニット40が取り付けられている。以上の構成のもとに、穿孔吸引ユニット40は、原子炉圧力容器16内の任意の位置に移動可能である。
上記構成の溶融燃料処理装置においては、ワイヤ17aを上下させ、回転プラグ22およびシャフト24を回転させることで穿孔吸引ユニット40を所望の位置に移動させる。そして、前記実施形態と同様にして溶融燃料F1の各所に中性子吸収材Pを注入する。そして、中性子吸収材Pを所定量注入したら、ワイヤ17aを巻き上げて穿孔吸引ユニット40を上昇させる。その後、削岩機やカッター、吸引装置等を備えたユニットにより溶融燃料F1を取り出す。その作業の進捗過程においては、溶融燃料F1中の水の存在する空洞に中性子吸収材Pが浸透しているので臨界安全性が確保される。
また、図4は、溶融燃料F1の熱により原子炉圧力容器16の底壁が溶け、落下した溶融燃料F1が原子炉格納容器12の底壁14に堆積するとともに、溶融燃料F1の上にデブリF2が堆積した状態を示している。この場合も、別の伸縮式の支柱に設けたレーザ切断機やウォータジェット切断機などで原子炉圧力容器16の底壁を切断し、空いた穴から穿孔吸引ユニット40を下降させてデブリF2に近付ける。そして、上記と同様にしてデブリF2に中性子吸収材Pを注入する。
本発明は、炉心溶融を起こした軽水炉から溶融燃料を取り出す際に、溶融燃料に中性子吸収材を注入する方法として利用することができる。
40 穿孔吸引ユニット
62 水中モータ(駆動手段)
63 ツイストドリル(回転穿孔手段)
63b 切削油供給孔
64 ポンプ(中性子吸収材供給手段)
65 タンク
H 穴
P 中性子吸収材

Claims (1)

  1. 切削油供給孔を有するツイストドリルにより溶融燃料および/またはデブリを所定深さまで穿孔し、前記ツイストドリルの送りを停止するとともに逆回転させ、前記切削油供給孔から中性子吸収材を吐出することを特徴とする溶融燃料処理方法。
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