JP5949804B2 - 電気コネクタ及び電気コネクタの製造方法 - Google Patents

電気コネクタ及び電気コネクタの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、絶縁ハウジングに対して圧入により固定されるコンタクト部材を備えた電気コネクタ及び電気コネクタの製造方法に関する。
一般に、種々の電子機器又は電気機器において、ケーブル等の信号伝送媒体を配線基板に接続するため、または配線基板同士を接続するために、電気コネクタが広く用いられている。このような電気コネクタは、絶縁ハウジングを有しているとともに、その絶縁ハウジングに対して、種々の被固定部材が圧入によって固定されている。例えば、下記の特許文献1に記載されている被固定部材としてのコンタクト部材は、当該コンタクト部材の両端部分に圧入係合部が設けられており、その圧入係合部が、絶縁ハウジングに凹状をなすように形成された圧入係止部の内方部分に圧入されることによって固定が行われている。
ところが、このように絶縁ハウジングの圧入係止部に被固定部材が圧入されるにあたっては、被固定部材が圧入係止部の内壁面を削るようにして圧入が行われるため、圧入時に樹脂等の削りカスが発生する傾向がある。その圧入により発生した削りカスは、被固定部材の裏面側に回り込んだり飛散することで、絶縁ハウジングに対する被固定部材の保持力を低減させてしまい、被固定部材が抜け落ちたり姿勢が不安定になるおそれがあり、ケーブル等を接続するハーネス結線工程における芯線の座屈や変形を招来して、電気的な接続性の信頼性を低下させるなど、被固定部材の圧入が良好に行われないことによって電気コネクタ全体のコネクタ機能が悪影響を受けることにもなりかねない。
実用新案登録第3153978号公報 特開2003−303647号公報 特開2013−222685号公報
そこで本発明は、簡易な構成で、絶縁ハウジング係止部にコンタクト部材が圧入された際における削りカスの発生を低減させることによってコンタクト部材を安定的に固定し、電気的接続性を向上させるなど、コネクタ機能の信頼性を向上させることができるようにした電気コネクタ及び電気コネクタの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明信号伝送用のコンタクト部材を備えたものであって、前記コンタクト部材の端部に突出する平坦状部材の端縁部から羽根状に延出し係合部が、絶縁ハウジングにおける凹状係止部の内方部分に配置された状態で前記コンタクト部材が固定れた電気コネクタにおいて、前記係止部の内方部分には、前記係合部を受け受け面と、前記係合部が食い込んだ状態で前記コンタクト部材が固定された食込み面と、が設けられているとともに、前記コンタクト部材の係合部が、前記絶縁ハウジングの前記係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入可能となる外形状を有するものであって、前記係合部の外形をなす端縁部が、前記受け面に対して滑動可能な湾曲面を有しているとともに、前記係合部における前記平坦状部材の端縁部からの延出長が、前記平坦状部材の突出方向において連続的に短縮する構成を備えている。
また本発明は、信号伝送用のコンタクト部材の端部に突出する平坦状部材の端縁部から羽根状に延出した状態に設けた係合部を、絶縁ハウジングに凹状をなすように形成した係止部の内方部分に圧入することによって、前記コンタクト部材の固定を行う電気コネクタの製造方法において、前記係合部を前記係止部の内方部分に圧入するにあたって、予め、(1)前記係止部の内方部分に、前記係合部を前記圧入の方向と対向する方向に受ける受け面と、前記係合部が食い込み可能な食込み面と、を設ける工程と、(2)前記コンタクト部材の前記係合部を、前記絶縁ハウジングの前記係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入可能となる外形状に形成する工程と、(3)前記係合部の外形をなす端縁部を、前記受け面に対して滑動可能な湾曲面に形成する工程と、(4)前記係合部における前記平坦状部材の端縁部からの延出長を、前記平坦状部材の突出方向において連続的に短縮させた状態に形成する工程と、を行った後に、(5)前記係合部を前記係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入させてから前記受け面に当接した後における圧入によって、前記係合部の外形が拡大するように当該係合部を塑性変形させる工程と、(6)前記係合部の外形を拡大させる塑性変形によって、前記係合部が前記食込み面に食い込むように嵌合して固定状態とする工程と、を行う構成を備えている。
このような構成を有する本発明によれば、信号伝送用のコンタクト部材の係止部を、絶縁ハウジング係止部の内方部分に圧入させるにあたって、コンタクト部材の係合部が、絶縁ハウジング係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入されるとともに、当該係合部の湾曲面が受け面上を滑動しながら塑性変形が円滑に行われることから、絶縁ハウジング係止部の内壁面を削ることがなくなり、従来のような削りカスの発生が大幅に低減される。
また、その絶縁ハウジング係止部に遊嵌状態で挿入されたコンタクト部材の係合部は受け面に密着状態となるまで容易に挿入されていくことから、当該コンタクト部材の係止部は受け面に沿って良好な姿勢に安定的かつ容易に維持される。
また、本発明における前記コンタクト部材の前記係合部は、一対のものが対称的に配置されていることが望ましい。
このような構成を有する本発明によれば係合部の塑性変形及び食い込み嵌合が対称的に行われるため、当該係合部の姿勢が、より安定化される。
また、本発明における前記コンタクト部材の前記平坦状部材は、所定の圧入用治具の一部が当接する平坦面状をなすように形成された治具受け面からなり、その治具受け面は、曲げ部を介して前記係合部に一体的に連設された状態に構成されていることが可能である。
また、本発明においては、前記係止部の内方部分を形成している前記食込み面には、当該係止部の中心側に向かって突出する接触段部が設けられ、その接触段部と、前記食込み面及び受け面とが、前記係合部を取り囲む溝状部を構成していることが望ましい。
このような構成を有する本発明によれば、絶縁ハウジング係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入されて圧入状態になされたコンタクト部材の係合部が、治具等により塑性変形された接触段部により覆われることとなり食込み面及び受け面と、塑性変形された接触段部とにより係合部が挟持状態となって強固に保持され係止部の保持性が更に高められる。
以上述べたように本発明は、絶縁ハウジング係止部に圧入されるコンタクト部材の係合部を、絶縁ハウジング係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入可能となる外形状に形成するとともに、当該コンタクト部材の係合部の外形が拡大する塑性変形によって絶縁ハウジング食込み面に食い込むように嵌合して固定状態とするにあたって係合部の外形をなす端縁部受け面に対して滑動可能な湾曲面とするとともに、そ係合部の延出長を連続的に変化させることで、コンタクト部材の係止部の圧入時に絶縁ハウジング係止部の内壁面の削れをなくして削りカスの発生を大幅に低減させるとともに、コンタクト部材の係合部受け面に沿って良好な姿勢に安定的かつ容易に維持させる構成としたものであるから、簡易な構成で、絶縁ハウジング係止部にコンタクト部材を圧入する際における電気的接続性などのコネクタ機能を向上させることができ、電気コネクタの信頼性を低廉かつ大幅に向上させることができる。
本発明の第1の実施形態にかかる同軸型電気コネクタ(プラグコネクタ)に細線同軸ケーブルが連結された状態を正面上方側から表した外観斜視説明図である。 図1に示された同軸ケーブルが連結された状態のプラグコネクタを正面下方側から表した外観斜視説明図である。 図1及び図2に示された同軸型電気コネクタ(プラグコネクタ)に細線同軸ケーブルが連結される前の初期状態を正面上方側から表した外観斜視説明図である。 図3に示された初期状態の同軸型電気コネクタ(プラグコネクタ)を表した平面説明図である。 図3及び図4に示された同軸型電気コネクタ(プラグコネクタ)の構造を表した分解斜視説明図である。 図1〜図5に示された本発明の第1の実施形態にかかる同軸型電気コネクタ(プラグコネクタ)に用いられている内部導体コンタクト(被固定部材)単体の構造を表した外観斜視説明図である。 図6に示された内部導体コンタクト(被固定部材)単体の構造を表したものであって、(a)は側面説明図、(b)は正面説明図、(c)は平面説明図である。 図7に示された内部導体コンタクト(被固定部材)が絶縁ハウジングに圧入された状態(圧入係合部の外郭が拡大した状態)を表した外観斜視説明図である。 図8に示された内部導体コンタクト(被固定部材)単体の構造を表したものであって、(a)は側面説明図、(b)は正面説明図、(c)は平面説明図である。 本発明の第1の実施形態にかかる同軸型電気コネクタ(プラグコネクタ)に用いられる細線同軸ケーブルの一例を表した外観斜視説明図である。 絶縁ハウジングに内部導体コンタクト(被固定部材)を圧入する前段階の状態を表したものであって、図4中のXI−XI線に相当する横断面説明図である。 絶縁ハウジングに内部導体コンタクト(被固定部材)を圧入する途中段階の状態を表したものであって、図4中のXI−XI線に相当する横断面説明図である。 絶縁ハウジングに内部導体コンタクト(被固定部材)を圧入した後の段階の状態を表したものであって、図4中のXI−XI線に沿った横断面説明図である。 本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタ(プラグコネクタ)が嵌合される相手側電気コネクタ(リセプタクルコネクタ)の一例を表した外観斜視説明図である。 本発明の第2の実施形態において絶縁ハウジングに内部導体コンタクト(被固定部材)を圧入する前段階の状態を表した図4中のXI−XI線に相当する横断面説明図である。 本発明の第2の実施形態において絶縁ハウジングに内部導体コンタクト(被固定部材)を圧入する途中段階の状態を表した図4中のXI−XI線に相当する横断面説明図である。 本発明の第2の実施形態において絶縁ハウジングに内部導体コンタクト(被固定部材)を圧入した後の段階の状態を表した図4中のXI−XI線に相当する横断面説明図である。
以下、信号伝送媒体として細線同軸ケーブルを使用する同軸型電気コネクタに本発明を適用した実施形態についての説明を図面に基づいて詳細に行う。
[同軸型電気コネクタの全体構造について]
まず、図1及び図2に示されている本発明の第1の実施形態にかかる同軸型電気コネクタとしてのプラグコネクタ10は、ケーブル状信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルSCの端末部分が連結される構成になされており、所定の印刷配線基板上に実装されたリセプタクルコネクタ等からなる相手側の電気コネクタ20(図14参照)に対して、上方から差し込むようにして嵌合又は抜去される構成になされている。そのリセプタクルコネクタ等からなる相手側電気コネクタ20に対するプラグコネクタ10の嵌合・抜去作業は、印刷配線基板の平面に対して略直交する方向に行われる。
より具体的には、当該プラグコネクタ10における主たる嵌合部分を構成しているコネクタ本体部は、概略形状において円筒形状をなすように形成されており、その略円筒形状をなすプラグコネクタ10のコネクタ本体部に対して、径方向外方側の一方向から細線同軸ケーブルSCの端末部が連結され、その細線同軸ケーブルSCが連結された状態で、相手側の電気コネクタ(リセプタクルコネクタ等)20の上方位置に対面するようにプラグコネクタ10が配置される。そして、当該プラグコネクタ10の全体が、印刷配線基板の外表面に対して略直交する方向に下降されていくことによってプラグコネクタ10の下端部分が相手側電気コネクタ20の上方側部分に対して嵌合状態になされる。このように相手側電気コネクタ20に対してプラグコネクタ10が上方から差し込まれた嵌合状態になされることによって、細線同軸ケーブルSCの端末部がプラグコネクタ10及び相手側電気コネクタ20を介して、図示を省略した印刷配線基板上の配線パターン導電路に接続されることとなる。
ここにおいて、相手側電気コネクタ(リセプタクルコネクタ等)20に対してプラグコネクタ10を差し込む方向を「下方向」とし、それとは反対に抜き出す抜去方向を「上方向」とする。また、プラグコネクタ10自体において、細線同軸ケーブルSCの端末部が接続される部分を「正面側部分」とするとともに、それとは反対側の部分を「背面側部分」とし、さらにその「背面側部分」から「正面側部分」に向かう方向を「コネクタ前方向」、その逆方向を「コネクタ後方向」とする。また、それらの「コネクタ上下方向」及び「コネクタ前後方向」の双方に直交する方向を「コネクタ左右方向」とする。
[同軸ケーブルについて]
さらに、特に図10に示されているように、ケーブル状信号伝送媒体としての細線同軸ケーブルSCは、複数の導線で形成されたケーブル中心導体(信号線)SCaの外周側にケーブル誘電体を介してケーブルシールド導体(シールド線)SCbが同軸状に積層されているとともに、ケーブルシールド導体(シールド線)SCbには外周被覆材が装着されている。そして、このような細線同軸ケーブルSCの端末部分において外周被覆材が皮剥きされていることによりケーブルシールド導体(シールド線)SCbが露出状態になされているとともに、ケーブルシールド導体(シールド線)SCb及びケーブル誘電体が皮剥きされることによりケーブル中心導体(信号線)SCaが露出状態になされている。
そして、このような細線同軸ケーブルSCの中心軸に沿うように配置されたケーブル中心導体SCaが、絶縁ハウジング11に取り付けられた内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12に接続されることによって信号回路が構成される。また、ケーブル中心導体SCaの外周側を取り囲むように配置されたケーブルシールド導体SCbにはシールドシェル13が接続され、当該シールドシェル13が接地用のグランド導電コンタクトとして機能することでグランド回路が構成されるようになっている。
[絶縁ハウジングについて]
ここで、上述した絶縁ハウジング11は、図4及び図5に示すように、主たる嵌合部分であるコネクタ本体部を構成する略円板形状の絶縁本体部11aを有しているとともに、その絶縁本体部11aの下方側部分に、嵌合相手である相手側電気コネクタの内方側に挿入される絶縁挿入部11bを一体的に有している。そのうちの絶縁本体部11aには、上述した細線同軸ケーブルSCの端末部分が載置されるハウジング収容室11cが上方に開口するように形成されているとともに、そのハウジング収容室11cの開口部に対して上方側から開閉されるケーブル押圧板11dが設けられている。
そのうちのハウジング収容室11cは、上述した絶縁本体部11aの正面側部分に凹設されたケーブル受け部11c1を有しており、そのケーブル受け部11c1の内周壁面に、細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaが載置されて受けられるようになっている。また、このハウジング収容室11cの主室部分は、上述したケーブル受け部11c1と連通するようにして前記絶縁本体部11aの中央部分に平面略矩形状をなすように凹設されており、当該ハウジング収容室11cの主室部分に、内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12が固定されているとともに、その内部導体コンタクト12の上方側に、細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体SCaが載置されるように構成されている。
また、上述したハウジング収容室11cに対して開閉されるように設けられたケーブル押圧板11dは、絶縁本体部11aの背面側端縁部分に一体的に連結された細長の舌片状部材から形成されており、絶縁本体部11aの背面側端縁部分から前方側の正面側端縁部分に向かって片持ち状をなすように延出している。そして、絶縁本体部11aの背面側端縁部分に対する連結部分を中心として上方に立ち上げられた図4及び図5の初期の開放状態において、細線同軸ケーブルSCの端末部分が絶縁ハウジング11にセットされ、その後に、後述するシェル蓋部13bとともに下方に折り曲げられるようにして、細線同軸ケーブルSCの上方側に沿って配置される略水平状態となるまで押し倒されることで、図1及び図2に示された閉塞状態になされる。
このときのケーブル押圧板11dは、上述したハウジング収容室11cの上方開口縁部に沿った細長梁状をなすように形成されており、このケーブル押圧板11dが閉塞された状態においては、ケーブル受け部11c1を含むハウジング収容室11cの内部にセットされた細線同軸ケーブルSCの端末部分を、当該ケーブル押圧板11dが上方側から押圧するように覆う構成になされている。
一方、上述した内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の周囲を外方側から取り囲むようにして、グランドコンタクトとしてのシールドシェル13が、上述した絶縁本体部11aに取り付けられている。このような主たる嵌合部分を構成している絶縁ハウジング11の絶縁本体部11aに対して絶縁挿入部11bは、上述したように絶縁本体部11aから下方に向かって一体的に突出する構成になされているが、当該絶縁挿入部11bは、略中空円筒状をなすように形成されている。この絶縁挿入部11bは、上述したように嵌合相手である相手側電気コネクタ(リセプタクルコネクタ等)20の内方に向かって下端側から挿入される構成になされている。
[シールドシェルについて]
さらに、上述した絶縁本体部11a及び絶縁挿入部11bを有する絶縁ハウジング11の外側表面は、薄板金属状部材からなるシールドシェル13の主たる嵌合部分を構成している外部導体シェル13aによって覆われている。この外部導体シェル13aは、主として絶縁ハウジング11の絶縁本体部11aを径方向外方側から環状に覆うように形成された略中空円筒形状になされている。また、この外部導体シェル13aの下方側部分は、上述した絶縁挿入部11bを径方向外方側から環状に覆うシェル挿入部13a1になされているとともに、当該外部導体シェル13aの上端側の円筒開口部分には、上述した絶縁本体部11aの上面側を覆うシェル蓋部13bが開閉可能に連結されている。
このとき、細線同軸ケーブルSCの端末部分を接続して固定する前の初期状態におけるシールドシェル13は、特に図4及び図5に示されているように、上述した外部導体シェル13aに対してシェル蓋部13bが上方側へ開放された状態になされている。すなわち、当該初期状態におけるシェル蓋部13bは、外部導体シェル13aの後方側端縁部分に、細幅の板状部材からなる繋ぎ部材13b1を介して略鉛直上方に立ち上がるように配置されている。また、そのシェル蓋部13bの蓋内面、すなわち当該シェル蓋部13bが閉塞された際に内方側に位置する面には、前述したように絶縁ハウジング11の絶縁本体部11aから上方に立ち上がるように形成された舌片状部材からなるケーブル押圧板11dが、シェル蓋部13bの蓋内面に沿うように配置されている。なお、上述した繋ぎ部材13b1の設置位置及び設置個数は任意に選定することが可能である。
そして、シールドシェル13の開放状態(初期状態)において、細線同軸ケーブルSCの端末部分が、絶縁ハウジング11のケーブル受け部11c1に受けられるように載置されてセットされた後、繋ぎ部材13b1がケーブル押圧板11dとともに下方側に向かって略直角に折り曲げられるようにしてシールドシェル13のシェル蓋部13bが略水平状態まで押し倒されると、それによって絶縁ハウジング11の絶縁本体部11aの全体が、シェル蓋部13bにより上方側から覆われ、シールドシェル13が閉塞状態になされる。一方、そのシェル蓋部13bとともにケーブル押圧板11dも略水平状態まで押し倒されるが、それによって絶縁本体部11aのハウジング収容室11cが、ケーブル押圧板11dにより上方側から閉塞される。
このときのシェル蓋部13bは、上述したように略水平状態まで押し倒されて閉塞された際に、外部導体シェル13aの上端側の円筒開口部分を覆うように被せられる構造になされているが、その略水平状態まで押し倒されたシェル蓋部13bの正面側部分には、細線同軸ケーブルSCの特にケーブル誘電体及びケーブルシールド導体(シールド線)SCbを上方側から覆う前方カバー部13b2が一体的に連設されている。この前方カバー部13b2は、細線同軸ケーブルSCとともに、上述した外部導体シェル13aから前方側に突出するケ一ブル保護アーム13a2を外方側から覆う構成になされている。
このときのケ一ブル保護アーム13a2は、細線同軸ケーブルSCのケーブルシールド導体(シールド線)SCbの底部から左右方向の両側を挟むようにして、前述した外部導体シェル13aの正面側端縁部分から細線同軸ケーブルSCの端末部分に沿って前方側に突出するように設けられている。
また、上述したようにシェル蓋部13bの正面側から突出するように設けられた前方カバー部13b2の両側縁部には、一対の舌片状部材からなる第1固定保持板13b3及び第2固定保持板13b4が、フランジ板状をなすように設けられている。そのうちの第1固定保持板13b3は、細線同軸ケーブルSC及びケ一ブル保護アーム13a2を外方側から覆うように折り曲げられてカシメ固定される構成になされている。
すなわち、これら一対の第1固定保持板13b3,13b3を構成している両側フランジ板は、シェル蓋部13bが略水平状態まで押し倒された際に、ケ一ブル保護アーム13a2の両側外方に位置するように配置され、その状態からカシメを行うようにケ一ブル保護アーム13a2の両側外壁面に沿ってコネクタ内方側に折り曲げられ、それによって外部導体シェル13aに対するシェル蓋部13bの固定が行われるとともに、細線同軸ケーブルSCのケーブルシールド導体(シールド線)SCbがシェル蓋部13bに固定されるようになっている。また、それと同時に、ケーブルシールド導体(シールド線)SCbがシールドシェル13と電気的に接続されることでグランド回路が構成される。
さらに、第2固定保持板13b4は、上述した第1固定保持板13b3の前方側に隣接して並列するように設けられており、比較的小型のフランジ板から形成されている。この第2固定保持板13b4は、細線同軸ケーブルSCにおける外周被覆材を外方側から覆うように折り曲げられてカシメ固定される構成になされている。すなわち、この第2固定保持板13b4を構成している両側フランジ板は、シェル蓋部13bが略水平状態まで押し倒された際に、細線同軸ケーブルSCにおける外周被覆材に位置するように配置され、その状態からカシメを行うようにコネクタ内方側に折り曲げられ、それによって細線同軸ケーブルSCの外周被覆材に対するシェル蓋部13bの固定が行われる。
一方、前述したようにシールドシェル13における外部導体シェル13aの下方側部分を構成しているシェル挿入部13a1は、嵌合の相手側電気コネクタの径方向外方側部分に外嵌される構成になされており、相手側電気コネクタの径方向内方側に挿入される絶縁ハウジング11の絶縁挿入部11bとともにコネクタ連結部分を構成している。より具体的には、このシェル挿入部13a1の挿入側の下端部分には、径方向内方側に向かって突出する環状凹溝からなる連結係合部が形成されており、前述したようにシェル蓋部13bが略水平状態まで押し倒された後に、当該シェル挿入部13a1の連結係合部が、相手側電気コネクタ(リセプタクルコネクタ等)20に設けられた連結係止部に対して弾性的な嵌合関係になされるようになっている。
[シグナル導電コンタクトについて]
また、本実施形態において採用されている内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12は、前述した絶縁ハウジング11の絶縁本体部11aに対して、後述する圧入により固定されているが、特に図6及び図7に示されているように、細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaに接続される一対の上下ビーム部12a,12bからなるケーブル挟持部を有しているとともに、そのケーブル挟持部における下側ビーム部12bから下方側に向かって延出するように設けられた弾性バネ部12cが、嵌合の相手側電気コネクタ(リセプタクルコネクタ等)20に設けられた導電コンタクト22に対して弾性的に接触する構成になされている。
このケーブル挟持部を構成している上側ビーム部12a及び下側ビーム部12bは、一連に延在する帯板状部材から形成されており、側面視において略C字形状または略L字形状をなすように折り曲げ形成されたクリップビーム構造を有している。そして、後述するように下側ビーム部12bに向かって上側ビーム部12aを近付ける方向に両者の連結部分を折り曲げ変形させることで、細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaを、両ビーム部12a,12b同士の間に上下からクリップ状に挟む構造になされている。
このとき、ケーブル挟持部の上側ビーム部12aは、上述した細線同軸ケーブルSCの端末部分を連結する前の段階である初期状態において、特に図3に示されているように斜め上方に立ち上げられた舌片状部材から形成されており、当該舌片状部としての上側ビーム部12aが上方開放状態になされていることによって、下側ビーム部12bから上方に離間した状態になされている。
一方、ケーブル挟持部の下側ビーム部12bは、細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体SCaが載置されるケーブル載置部として形成されたものであって、上側ビーム部12aとの連結部分からコネクタ前方側に向かって略水平に延出している。そして、前述したように絶縁ハウジング11のケーブル受け部11c1に細線同軸ケーブルSCの端末部分が載置された際に、当該細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体SCaが、ケーブル挟持部の下側ビーム部12bの表面に上方側から載置される。
このようにして細線同軸ケーブルSCの端末部分が、絶縁ハウジング11のケーブル受け部11c1に載置されてセット状態になされた後に、シールドシェル13のシェル蓋部13bが、前述したケーブル押圧板11dとともに略水平状態まで押し倒されることとなるが、その際には、ケーブル押圧板11dにより下方側に押されたケーブル挟持部の上側ビーム部12aが、略水平状態となるまで押し倒されるように屈曲変形され、当該上側ビーム部12aが、ケーブル中心導体(信号線)SCaを上方側から押圧する構成になされている。
ここで、上述したケーブル挟持部を構成する上側ビーム部12aにおける延在方向の途中位置は、ケーブル中心導体(信号線)SCaを上方側から押圧する上方電極部に形成されている。このシグナル導電コンタクト12の上側ビーム部12aに設けられた上方電極部は、細線同軸ケーブルSCを挟持する下方向に突出する屈曲形状に形成されており、その下方側屈曲形状部分が、細線同軸ケーブルSC側に向かって突出する突状接点部になされている。この突状接点部は、前述したようにシェル蓋部13bが略水平状態まで押し倒された際に、下側ビーム部12b上にセットされている細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaに対して上方側から圧接する構成になされており、両ビーム部上側ビーム部12a,12b同士の間にケーブル中心導体(信号線)SCaが圧接された状態で挟持されるとともに、電気的な接続が行われる構成になされている。
また、上述した導電コンタクト12のケーブル載置部として設けられた下側ビーム部12bは、舌片状部をなす上側ビーム部12aとの連結部分から平坦状をなして前方に延出する板状部材から形成されており、前述した絶縁ハウジング11における絶縁本体部11aの上表面に載置された状態で固定されている。この下側ビーム部12bの略中央部分には接続監視穴12b1が貫通形成されているが、当該接続監視穴12b1とほぼ同軸状をなすようにして絶縁ハウジング11には、相手側電気コネクタ(リセプタクルコネクタ等)20の導電コンタクト22(図14参照)を受け入れるコンタクト挿入孔が貫通形成されている。そのコンタクト挿入孔は、接続監視穴としての機能を兼ねており、上述した接続監視穴12b1を通して、細線同軸ケーブルSCのケーブル中心導体(信号線)SCaの配置状態が下方側から目視可能となっている。
また、前述したようにケーブル挟持部の下側ビーム部12bは、コネクタ前後方向に延在する帯板状部材から形成されているが、当該下側ビーム部12bの板幅方向(コネクタ左右方向)における両側端縁部からは、下方側に向かって一対の弾性バネ部12c,12cが所定の間隔をなして一体的に延出しており、それらの両弾性バネ部12c,12c同士の間部分に、嵌合の相手側電気コネクタ(リセプタクルコネクタ等)20に設けられたピン形状の信号導電コンタクト22(図14参照)が、圧接状態で挿入されて電気的に接続される構成になされている。
そして、前述したように初期状態に上方開放状態となっているシールドシェル13のシェル蓋部13bが、下方側に向かって押し倒される際には、同じく初期状態に上方開放状態となっている絶縁ハウジング11のケーブル押圧板11dに圧接した後に、これらのシェル蓋部13b及びケーブル押圧板11dが略水平状態まで押し倒され、それによって、上述した内部導電コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の上側ビーム部12aが、ケーブル中心導体(信号線)SCaに対して上方側から圧接し、当該内部導電コンタクト12とケーブル中心導体SCaとの間の電気接続が行われる。
[コンタクト固定構造について]
前述したような構成を有する本実施形態にかかる内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12は、そのケーブル挟持部を構成している下側ビーム部12bのコネクタ前後方向における両端縁部分の各々に、前方側固定板12b2及び後方側固定板12b3をそれぞれ一体的に備えている。それらの前方側固定板12b2及び後方側固定板12b3は、絶縁ハウジング11の絶縁本体部11aに溝状をなすように凹設された前方側圧入係止部11c2及び後方側圧入係止部にそれぞれ圧入されることによって固定されており、それら前方側固定板12b2及び後方側固定板12b3の固定力によって内部導体コンタクト12全体の固定が行われている。
ここで、上述した内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12は、本発明における「被固定部材」を構成するものであり、絶縁ハウジング11に対して圧入により固定される構成になされている。このときの内部導体コンタクト12に関する圧入固定構造を構成する部材のうち、絶縁ハウジング11に設けられた前方側圧入係止部11c2は、上述したハウジング収容室11cの主室部分と、その前端側に設けられたケーブル受け部11c1との間部分において、内部空間同士をコネクタ前後方向に連通させる断面略矩形状をなす溝状部分から形成されている。この前方側圧入係止部11c2の内方部分を画成している底面部分には、特に図11〜図13に示されているように、平坦面状をなす圧入受け面11c3が設けられている。この圧入受け面11c3は、上述した内部導体コンタクト12の前方側固定板12b2を、圧入の方向に対向して下方側から受けて当接状態に維持するように配置されている。
また、その前方側圧入係止部11c2には、上述した圧入受け面11c3のコネクタ左右方向の両端縁部から上方に向かって立ち上がる両側壁面としての圧入食込み面11c4,11c4が設けられている。これらの両圧入食込み面11c4,11c4は、互いに略平行に延在しており、当該両圧入食込み面11c4,11c4と、上述した圧入受け面11c3とにより、前方側圧入係止部11c2の内方部分を画成する溝状空間が、断面略矩形状をなすように形成されている。
一方、このような前方側圧入係止部11c2の内方部分には、上述した内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の前方側固定板12b2が、遊嵌状態で挿入された後に圧入が行われる構成になされている。この前方側固定板12b2は、下側ビーム部12bの前端縁部から下方段差を介してコネクタ前方側に向かって略水平に延出する治具受け部12b4を有している。この治具受け部12b4は、平坦状をなす板状部材から形成されており、その上面部分は、後述する圧入パンチ治具PTの下端部に設けられた打当て面が打ち付けられる略平面状の治具受け面になされている。また、その治具受け部12b4の板幅方向(コネクタ左右方向)における両側端縁部の各々には、圧入による係合機能を有する一対の圧入係合部12b5,12b5が羽根状をなすように連設されている。
それらの各圧入係合部12a5は、治具受け部12b4の両側端縁部から斜め下方に折れ曲がる曲げ部を介して一体的に連接されており、板幅方向(コネクタ左右方向)の外方側に向かって斜め下方に延出するように形成されている。このとき、特に図11に示されているように、一対の圧入係合部12b5,12b5の最外端同士の間の距離L1は、絶縁ハウジング11に設けられた前方側圧入係止部11c2の圧入受け面11c3の幅寸法、すなわち圧入食込み面11c4,11c4同士の間の距離L2よりも小さくなるように設定されている(L1<L2)。
従って、上述したように内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の前方側固定板12b2に設けられた一対の圧入係合部12b5,12b5は、絶縁ハウジング11に設けられた前方側圧入係止部11c2の内方部分に対して遊嵌状態で挿入される構成になされており、前方側圧入係止部11c2に前方側固定板12b2が挿入されるにあたって、圧入係合部12b5,12b5が圧入食込み面11c4に圧接することがなく、絶縁ハウジング11の樹脂表面を削ることのない寸法関係に設定されている。
そのようにして、絶縁ハウジング11の前方側圧入係止部11c2に遊嵌状態で挿入された内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の圧入係合部12b5,12b5は、特に図12に示されているように、最終的には、前方側圧入係止部11c2の底面を構成する圧入受け面11c3に対して上方側から当接した状態で受けられることとなる。その前方側圧入係止部11c2の圧入受け面11c3に当接した状態で受けられた内部導体コンタクト12の圧入係合部12b5,12b5は、圧入受け面11c3への当接部分である下端縁部分が、圧入受け面11c3に対して滑動可能な湾曲面を有するように形成されている。
一方、上述したように内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の前方側固定板12b2の治具受け部12b4は、圧入パンチ治具PTの下端部に設けられた打当て面が上方側から圧接可能となる治具受け面を上面に有しているが、その内部導体コンタクト12の治具受け部12b4の治具受け面が、圧入パンチ治具PTにより下方に押圧されることで、当該内部導体コンタクト12の圧入係合部12b5,12b5が、特に図12及び図13に示されているように、圧入受け面11c3に沿って略水平状態に押し潰されるように塑性変形して、前方側固定板12b2が図8及び図9のような平坦状態になされる。
このとき、上述した内部導体コンタクト12の圧入係合部12b5,12b5の下端縁部分には、前方側圧入係止部11c2の圧入受け面11c3に対して滑動する滑り面が形成されており、それらの圧入係合部12b5,12b5同士が、圧入受け面11c3上をコネクタ外方側に向かって互いに離間する方向に滑動して塑性変形される構成になされている。より具体的には、内部導体コンタクト12が、圧入パンチ治具PTの打ち当て力によって下方に押し下げられていく際に、圧入係合部12b5,12b5は、初期の斜め方向への延在状態から、圧入受け面11c3に沿った平坦状をなすように塑性変形される。
そして、図13に示されているように、前方側圧入係止部11c2の圧入受け面11c3に沿ってコネクタ左右方向の外方側に押し広げられた各圧入係合部12a5の外端部分は、前方側圧入係止部11c2の圧入食込み面11c4に対して水平方向に当接し、さらにその樹脂部材からなる圧入食込み面11c4の内方側に食い込むようにして圧入が行われる。それによって、当該圧入係合部12b5,12b5は、前方側圧入係止部11c2に対して食い込んだ嵌合状態となり、内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の全体の固定が行われる構成になされている。
このような構成を有する本実施形態によれば、被固定部材としての内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12に設けられた前方側固定板12b2を、絶縁ハウジング11の前方側圧入係止部11c2の内方部分に圧入させるにあたって、まず前方側固定板12b2の治具受け部12b4及び圧入係合部12b5,12b5が、絶縁ハウジング11の前方側圧入係止部11c2の内方部分に遊嵌状態で挿入されることとなる。従って、前方側固定板12b2の圧入係合部12b5,12b5が絶縁ハウジング11の内壁面を削ることがなく、従来のような圧入に伴う削りカスの発生が大幅に低減される。
また、そのときの被固定部材としての内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の圧入係合部12b5,12b5は、絶縁ハウジング11の前方側圧入係止部11c2の圧入受け面11c3に対して、略水平状態となるまで塑性変形して密着することから、当該内部導体コンタクト12の圧入係合部12b5,12b5は、圧入受け面11c3に沿って良好な姿勢に安定的かつ容易に維持される。
特に、本実施形態においては、内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の圧入係合部12b5,12b5は、圧入の方向と直交するコネクタ左右方向において一対のものが対称的に配置されていることから、圧入係合部12b5,12b5の塑性変形及び嵌合が対称的に行われることとなり、当該圧入係合部12b5,12b5の姿勢が、より安定化されるようになっている。
また、本実施形態における内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12の圧入係合部12b5,12b5には、圧入受け面11c3に対して滑動可能な滑り面が形成されていることから、圧入係合部12b5,12b5の塑性変形が、より円滑に行われる。
[相手側電気コネクタの構成について]
一方、嵌合の相手側電気コネクタであるリセプタクルコネクタ20は、図14に示されているように、印刷配線基板(図示省略)上に載置される平面略矩形状をなすベース状枠体からなる絶縁ハウジング21を有しているとともに、その絶縁ハウジング21の中心部分に、信号伝送用の信号導電コンタクト22が装着されている。また、その信号導電コンタクト22を半径方向の外方側から環状に取り囲むようにして接地用のグランドコンタクト23が装着されている。
[信号導電コンタクトの構成について]
信号導電コンタクト22は、所定の薄厚金属部材から形成されたものであるが、上述した絶縁ハウジング21の略中心に相当する位置に、中空のピン形状をなす嵌合接触部が上方に立ち上がるように配置されているとともに、その嵌合接触部の下端部から外方側に向かって接続脚部22aが延出している。絶縁ハウジング21の略中心部分に配置されたピン形状の嵌合接触部は、前述したプラグコネクタ10の内部導体コンタクト(シグナル導電コンタクト)12において二股状をなすように設けられた弾性バネ部12c,12c同士の間部分に嵌め込まれ、それによって電気的な接続を行う構成になされている。
また、上述したように信号導電コンタクト22の嵌合接触部から延出している接続脚部22aは、絶縁ハウジング21の底面に沿って延在する帯板状部材から形成されており、絶縁ハウジング21の一端縁から外方側に向かって突出している。この接続脚部22aの外方側突出部分または当該接続脚部22aの全体は、図示しない印刷配線基板上に形成された信号伝送用の信号導電路に対して半田接合される。
[グランドコンタクトの構成について]
一方、グランドコンタクト23も、例えば所定の薄厚金属板の折り曲げ部材から形成されており、略円筒状の中空形状をなすように形成されたグランド本体部を有しているとともに、当該円環状をなすグランド本体部の外周部分における下縁には、複数(3体)の接続脚部23aが半径方向の外方側に向かって一体的に延出するように設けられている。これらの両接続脚部23aは、図示しない印刷配線基板上に形成されたグランド接続用のグランド導電路に対してそれぞれ半田接合される。
[他の実施形態について]
一方、上述した第1の実施形態と同一の構成部材に対して同一の符号を付した図15〜図17にかかる第2の実施形態では、絶縁ハウジング11の前方側圧入係止部11c2の内方部分を形成している立壁面である圧入食込み面11c4に、中心側に向かって突出する接触段部11c5が段差形状をなすように設けられている。その接触段部11c5は、圧入食込み面11c4及び圧入受け面11c3とともに、いわゆる蟻溝状の構造をなすものであって、その接触段部11c5を有する前方側圧入係止部11c2の内方部分に対して、圧入係合部12a5が、前述した実施形態と同様に遊嵌状態で挿入されていくこととなるが、その圧入係合部12a5を押圧する圧入パンチ治具PTは、挿入途中で接触段部11c5に上方側から当接し、接触段部11c5を下方側に向かって塑性変形させる構成になされている。
すなわち、前方側圧入係止部11c2の内方部分に遊嵌状態で挿入された圧入係合部12a5は、圧入受け面11c3に受けられた後に塑性変形されることで圧入状態になされるが、その後に、当該圧入係合部12a5の外端部分は、蟻溝状をなす圧入食込み面11c4、圧入受け面11c3及び接触段部11c5により取り囲まれるようにして強固に保持されるようになっている。
このような構成を有する第2の実施形態によれば、絶縁ハウジング11の前方側圧入係止部11c2の内方部分に、被固定部材としての圧入係合部12a5は遊嵌状態で挿入されるが、圧入パンチ治具PTの挿入途中で、当該圧入パンチ治具PTが、前方側圧入係止部11c2の内壁面に設けられた接触段部11c5に圧接して、樹脂部材からなる接触段部11c5を下方に向かって押し込むように塑性変形させることとなる。そして、その下方側に塑性変形された接触段部11c5が、圧入食込み面11c4及び圧入受け面11c3により圧入状態になされた圧入係合部12a5を上方側から埋め込むようにして覆い、それによって圧入係合部12a5が樹脂材料で挟持状態とされ、当該圧入係合部12a5の保持性が更に高められるようになっている。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態は、「被固定部材」として「コンタクト部材」を採用したものであるが、絶縁ハウジングに圧入される他の部材に対しても、本発明は同様に適用することが可能である。また、その「被固定部材」の材質としては、金属や樹脂等にかかわらず広く適用することができる。
また、上述した実施形態は、同軸嵌合型の電気コネクタに本発明を適用したものであるが、他の嵌合形式を採用した電気コネクタに対しても同様に適用することができる。
さらに、本発明は、上述した実施形態のような単芯の細線同軸ケーブル用コネクタに限定されることはなく、多極状に配置された同軸ケーブル用コネクタや、同軸ケーブルと絶縁ケーブルとが複数混合したタイプの電気コネクタ等についても同様に適用することが可能である。
以上のように本実施形態は、各種電気機器に使用される多種多様な電気コネクタに対して広く適用することが可能である。
10 プラグコネクタ(同軸型電気コネクタ)
11 絶縁ハウジング
11a 絶縁本体部
11b 絶縁挿入部
11c ハウジング収容室
11c1 ケーブル受け部
11c2 前方側圧入係止部
11c3 圧入受け面
11c4 圧入食込み面
11c5 接触段部
11d ケーブル押圧板
12 内部導体コンタクト(被固定部材)
12a 上側ビーム部
12b 下側ビーム部
12b1 接続監視穴
12b2 前方側固定板
12b3 後方側固定板
12b4 治具受け部
12b5 圧入係合部
12c 弾性バネ部
13 シールドシェル(グランドコンタクト)
13a 外部導体シェル
13a1 シェル挿入部
13a2 ケ一ブル保護アーム
13b シェル蓋部
13b1 繋ぎ部材
13b2 前方カバー部
13b3 第1固定保持板
13b4 第2固定保持板
PT 圧入パンチ治具
SC 細線同軸ケーブル(ケーブル状信号伝送媒体)
SCa ケーブル中心導体(信号線)
SCb ケーブルシールド導体(シールド線)
20 リセプタクルコネクタ(相手側の電気コネクタ)
21 絶縁ハウジング
22 信号導電コンタクト
22a 接続脚部
23 接地用グランドコンタクト
23a 接続脚部

Claims (5)

  1. 信号伝送用のコンタクト部材を備えたものであって、
    前記コンタクト部材の端部に突出する平坦状部材の端縁部から羽根状に延出し係合部が、絶縁ハウジングにおける凹状係止部の内方部分に配置された状態で前記コンタクト部材が固定れた電気コネクタにおいて、
    前記係止部の内方部分には、前記係合部を受け受け面と、前記係合部が食い込んだ状態で前記コンタクト部材が固定された食込み面と、が設けられているとともに、
    前記コンタクト部材の係合部が、前記絶縁ハウジングの前記係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入可能となる外形状を有するものであって、
    前記係合部の外形をなす端縁部が、前記受け面に対して滑動可能な湾曲面を有しているとともに、
    前記係合部における前記平坦状部材の端縁部からの延出長が、前記平坦状部材の突出方向において連続的に短縮していることを特徴とする電気コネクタ。
  2. 信号伝送用のコンタクト部材の端部に突出する平坦状部材の端縁部から羽根状に延出した状態に設けた係合部を、絶縁ハウジングに凹状をなすように形成した係止部の内方部分に圧入することによって、前記コンタクト部材の固定を行う電気コネクタの製造方法において、
    前記係合部を前記係止部の内方部分に圧入するにあたって、予め、
    (1)前記係止部の内方部分に、前記係合部を前記圧入の方向と対向する方向に受ける受け面と、前記係合部が食い込み可能な食込み面と、を設ける工程と、
    (2)前記コンタクト部材の前記係合部を、前記絶縁ハウジングの前記係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入可能となる外形状に形成する工程と、
    (3)前記係合部の外形をなす端縁部を、前記受け面に対して滑動可能な湾曲面に形成する工程と、
    (4)前記係合部における前記平坦状部材の端縁部からの延出長を、前記平坦状部材の突出方向において連続的に短縮させた状態に形成する工程と、
    を行った後に、
    (5)前記係合部を前記係止部の内方部分に遊嵌状態で挿入させてから前記受け面に当接した後における圧入によって、前記係合部の外形が拡大するように当該係合部を塑性変形させる工程と、
    (6)前記係合部の外形を拡大させる塑性変形によって、前記係合部が前記食込み面に食い込むように嵌合して固定状態とする工程と、
    を行うことを特徴とする電気コネクタの製造方法。
  3. 前記コンタクト部材の前記係合部は、一対のものが対称的に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
  4. 前記コンタクト部材の前記平坦状部材は、所定の圧入用治具の一部が当接する平坦面状をなすように形成された治具受け面からなり、
    その治具受け面は、曲げ部を介して前記係合部に一体的に連設された状態に構成されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
  5. 前記係止部の内方部分を形成している前記食込み面には、当該係止部の中心側に向かって突出する接触段部が設けられ、
    その接触段部と、前記食込み面及び受け面とが、前記係合部を取り囲む溝状部を構成していることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
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