JP5949317B2 - 光コネクタおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、光コネクタとその製造方法に関する。
近年、ハイパフォーマンスコンピュータ(HPC)やサーバ等では、広帯域かつ低消費電力でLSI間の通信を行う光インタコネクションが注目されている。ボード間光インタコネクションの場合、ボード上のLSIはバックプレーンを介して他のLSIと信号のやり取りを行う。ボード上でLSIの近傍に光電気変換モジュールが配置され、電気信号が光信号に変換された後、光伝送路を伝搬する。LSIが搭載されたボード上の光伝送路として、低コストかつ取り回しが容易なフレキシブル光導波路が有望な手段の一つであると考えられている。
ボードのエッジには、ボードをバックプレーンに光接続するための光コネクタが配置される。光コネクタは一般に多心である。システム構成やメンテナンスのため、光コネクタはボードをバックプレーンに対して着脱可能とする構成になっている。光伝送路を保持するフェルールが光コネクタのハウジングに収容され、ハウジング内でフェルール同士が嵌合する。
多心のフレキシブル光導波路を高精度に接続する技術として、マルチモード(MM)用フレキシブル光導波路コネクタに用いられるPMTフェルールが開発されている(たとえば、非特許文献1参照)。
図1は、MMフレキシブル光導波路フィルム120が実装されたPMTフェルール110の外観図である。PMTフェルール110は、光ファイバ用多心コネクタであるMTフェルール150と同じサイズであり、ガイドピン115を介してMTフェルール150と接続可能である。マルチモード用PMTフェルールはMTフェルールと互換性がある。
PMTフェルール110にフレキシブル光導波路フィルム120を実装する場合、±5μmの精度でフレキシブル光導波路120を適切な幅にダイシングする。ダイシングされたフレキシブル導波路120は、幅Wの精度でPMTフェルール110の本体111に嵌め込まれ、フェルール本体111と蓋112の間に挟持される。これにより、ガイドピン115に対するフレキシブル光導波路フィルム120の位置が決定される。
一方、伝送の広帯域化とシリコンフォトニクス技術の出現で、シングルモード(SM)伝送路の利用が検討されている。シリコンフォトニクスでは、外部の面発光レーザ(VCSEL)の直接変調ではなく、チップ内の伝送路で変調を行い、実装されたパッケージから直接光信号が取り出される。群速度遅延のないシングルモードファイバを用いると、大容量の伝送が可能である。また、シリコンフォトニクスでは通信用の波長多重技術の適用が期待される。シングルモード伝送路を採用する場合、ボード上の導波路もシングルモード化することが求められる。
マルチモードファイバとシングルモードファイバでは、伝送路のコアサイズが異なる。マルチモードファイバのコアサイズは50〜62.5μmであるが、シングルモードファイバのコアサイズは10μmと小さい。フレキシブル光導波路フィルムもシングルモードの場合、SM光ファイバと同程度のコア径を有している。
光ファイバ用MTフェルールに関しては、マルチモードファイバ(MMF)用とシングルモードファイバ(SMF)用の双方のMTフェルールが、汎用製品として市場に流通している。したがって、既存の射出成型技術で高精度の部品が実現できる。
これに対し、現行のPMTフェルールにフレキシブル光導波路を実装する加工方法では10μmシングルモードコアの位置精度を満足することができず、許容範囲を超える接続損失が発生してしまう。現在のところ、シングルモード(SM)の多心フレキシブル光導波路用のフェルールは存在しない。
JPCA規格、"PMT光コネクタの詳細規格" JPCA-PE03-01-07S-2006、社団法人 日本電子回路工業会
フレキシブル多心導波路を十分な位置精度で実装した光コネクタと、その製造方法を提供することを課題とする。
ひとつの観点では、光コネクタは、
光ファイバのファイバコアとフレキシブル光導波路の導波路コアを光伝搬方向にアラインさせて保持する位置合わせ部材と、
前記位置合わせ部材に保持された前記光ファイバと前記フレキシブル光導波路を収容するフェルールと、
を有する。
別の観点では、光コネクタの製造方法は、
導波路形成用の開口と、前記開口の両端に位置するガイドパターンとを有する鋳型を準備し、
前記開口内で、前記ガイドパターンにアラインするコアパターンを有するフレキシブル光導波路フィルムを形成し、
前記鋳型の前記ガイドパターン上に成形材料を配置して、前記ガイドパターンに対応する形状のガイド溝を有する位置合わせ部材を形成し、
前記位置合わせ部材と前記フレキシブル光導波路フィルムを前記鋳型から取り出し、
前記ガイド溝に光ファイバを前記フレキシブル光導波路フィルムの端部に突き当てて配置し、
前記光ファイバと前記フレキシブル光導波路フィルムの一部を、前記位置合わせ部材とともにフェルール内に収容する。
フレキシブル多心導波路を十分な位置精度で実装した光コネクタが実現する。
一般的なフレキシブル光導波路用PMTフェルールの外観図である。 実施形態の光コネクタの概略図である。 図2の実施形態の光コネクタの三面図である。 実施形態の光コネクタの嵌合状態を示す図である。 実施形態の光コネクタで用いられ、光ファイバとフレキシブル導波路コアをアラインさせる位置合わせ部材の概略図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。 実施形態の光コネクタの製造工程図である。
以下で、図面を参照して発明の実施形態を説明する。実施形態では、シングルモード光ファイバの外径精度で、市販の光ファイバ用MTフェルールにフレキシブル光導波路を実装することのできる構成と手法を提案する。
図2は、実施形態の光コネクタ10の概略図である。図2(A)は光コネクタ10の長手方向に沿った断面図、図2(B)は光コネクタ10の水平方向の断面図、図2(C)は図2(A)のサークルCで示す部分の斜視図である。光コネクタ10において、シングルモードの光ファイバ20と、シングルモードのフレキシブル光導波路フィルム30が互いに光結合するように、位置合わせ部材40により保持されている。位置合わせ部材40、光ファイバ20、フレキシブル光導波路フィルム30は、フェルール11内に収容されている。
光ファイバ20は、フェルール11の先端部で、フェルール前面11aからわずかに突き出すように位置合わせ部材40上に保持されている。光ファイバ20は位置合わせ部材40の先端側に形成されたガイド溝43に配置されている。フレキシブル光導波路フィルム30は、その導波路コア31が光ファイバ20のコア21と光伝搬方向でアラインするように、位置合わせ部材40上に保持される。この例では、フレキシブル光導波路フィルム30は、光ファイバ20と対応する位置に突起33を有し、各突起33内の導波路コア31がファイバコア21と対向する。
位置合わせ部材40には間隙45が形成されている。光ファイバ20のコア21と、フレキシブル光導波路フィルム30の導波路コア31は、間隙45内で光結合する。光ファイバ20は、低剛性(低粘度)接着剤41を用いて位置合わせ部材40上に保持されている。フレキシブル光導波路フィルム30の一部は、固定用接着剤42で位置合わせ部材40に固定されている。図2(C)の例では、フレキシブル光導波路フィルム30の突起33の下方に空間46が形成されている。これは、光コネクタ10が相手方コネクタと接続されて光ファイバ20が突起33側に押し付けられたとき、応力を分散させ易くやすくするためである。もっとも、空間46は必須ではなく、なくてもよい。
図3は、図2の光コネクタ10の三面図である。図3(A)は光コネクタ10の接続面を示す正面図、図3(B)は図3(A)のI−I'ラインで切った長手方向の断面図、図3(C)は図3(A)のII−II'ラインで切った水平断面図である。
光ファイバ20は、フェルール前面11aからわずかに突き出た状態でフェルール内に配置されている。フレキシブル光導波路フィルム30は、ブーツ51に保持されてフェルール11内に配置され、固定用接着剤42で固定されている。後述するように、フレキシブル光導波路フィルム30の導波路コア31は、位置合わせ部材40のガイド溝43(図2(C)参照)の形状を基準として形成されているので、シングルモード光ファイバ20の外径精度でフレキシブル光導波路フィルム30をフェルール11に実装することができる。
光ファイバ20とフレキシブル光導波路フィルム30は、それぞれの結合面が位置合わせ部材40の間隙45で対向するように保持されている。光ファイバ20の接着に低剛性接着剤41を用いることで、光ファイバ20を位置合わせ部材40上で摺動可能に保持することができる。光コネクタ10が他のコネクタと接続される際に、フェルール前面11aから突き出た光ファイバ20は、相手側コネクタによってフェルール11内に押し戻される。光ファイバ20をフェルール11内で摺動可能にすることで、光コネクタの接続時に光ファイバ20間の長さのばらつきを吸収して、各光ファイバ20を相手方コネクタの対応する光ファイバと確実に接続することができる。また、低剛性接着剤41の存在により、光ファイバ20の後端がフレキシブル光導波路フィルム30の先端にぶつかって破損することを回避できる。
一例として、光ファイバ20は、コア径10μm、コアピッチ250μm、クラッド外径125μmのシングルモードファイバである。フレキシブル光導波路フィルム30の導波路コア31の断面サイズは10μm×10μm、コアピッチは250μm、上下クラッド層を合わせた厚みは125μmである。位置合わせ部材40に保持される光ファイバ20の長さは、例えば3mm、フレキシブル光導波路フィルム30の先端側の突起33の光伝搬方向の長さは30μmである。光ファイバ20のフェルール前面11aからの突き出し量は、10μm前後である。光ファイバ20の長さが異なるのは、切断後の長さばらつきを含むからである。
低剛性接着剤41は透明である。光ファイバ20とフレキシブル光導波路フィルム30の間に低剛性接着剤41が存在することにより、光ファイバ20とフレキシブル光導波路フィルム30の間に隙間があっても、フレネル反射による接続損失の発生を抑制することができる。
位置合わせ部材40上に保持された光ファイバ20とフレキシブル光導波路フィルム30は、シングルモードファイバ(SMF)用のフェルール11に収納され、粘度の高い固定用の接着剤42で固定される。SMF用のフェルール11を用いることにより、ガイドピン穴13に挿入されるガイドピン(不図示)を介して、一般のMTフェルールと嵌め合わせ可能な構造となっている。フェルール11の外部寸法は、一例として市販のMTフェルールと同一寸法である。また、ブーツ51は、光伝送路(光ファイバ20及びフレキシブル光導波路フィルム30)を実装後に接着剤をつけて、フェルール11の後部より接着される。
図4は、実施形態の光コネクタ10Aと光コネクタ10Bの嵌合状態を示す。図4(A)は光伝搬方向に沿った縦断面図、図4(B)は水平断面図である。フェルール前面11aから突き出ていた光ファイバ20は、相手方コネクタとの嵌合時に摺動しながらフェルール11の内部に押し込まれる。このとき、光ファイバ20は、位置合わせ部材40上で突き出し量の変形分の圧縮応力を吸収する。この構成により、光コネクタ10Aの光ファイバ20と、光コネクタ10Bの光ファイバ20はPC(物理的接触)接続し、接続点で反射戻り光が発生しない。
図5は、位置合わせ部材40と、位置合わせ部材40上に保持されるフレキシブル光導波路フィルム30の構成例を示す。位置合わせ部材40は、間隙45で隔てられたファイバ保持部40aとフレキシブル導波路保持部40bを有する。ファイバ保持部40aには光ファイバ20を位置決めするガイド溝43が形成されている。この図ではガイド溝43はV溝として形成されているが、この例に限定されず、U溝、半円溝など適切な断面形状を選択することができる。また、隣接する光ファイバ20同士を隔てる隔壁であってもよい。
フレキシブル光導波路フィルム30の導波路コア31は、ファイバ保持部40aのガイド溝43にアラインするように露光により形成されている。図5(A)では、フレキシブル光導波路フィルム30Aの先端に突起33が形成され、突起33内に導波路コア31が延びている。この構成により、光コネクタ10の接続時に光ファイバ20が直接または低剛性接着剤41を介してフレキシブル光導波路フィルム30Aに押し当てられても、その応力がフレキシブル光導波路フィルム30Aの先端で吸収される。フレキシブル光導波路フィルム30にかかる応力の大きさに応じて、図5(B)に示すように突起33のないフレキシブル光導波路フィルム30Bとしてもよい。図5(B)の構造は、製造が簡便になるといったメリットがある。
位置合わせ部材40は、鋳型プロセスで使用される任意の材料で作製されている。フレキシブル光導波路30と同じ材料を用いることも可能である。その場合は位置合わせ部材40とフレキシブル光導波路30とが一体形成される。
図6〜図18は、実施形態の光コネクタ10の製造工程図である。図6において、位置合わせ部材40とフレキシブル光導波路フィルム30を形成するための鋳型を準備する。図6(A)鋳型基部60Aの上面図、図6(B)は図6(A)のIV-IV'断面図、図6(C)は図6(A)のIII-III'断面図である。鋳型基部60Aは、フレキシブル光導波路フィルム30を形成するための開口61と、位置合わせ部材40のガイド溝43を反転した形状のガイドパターン62を有する。位置合わせ部材40にV溝43を成型する場合は、鋳型基部60Aは反転したV型ガイドパターン62を有する。アライメントマーク66は、後工程でフレキシブル光導波路フィルムの導波路コアを露光する際にマスクの位置合わせを行うためのマークである。
図7において、開口61に、仮止用の接着剤65を塗布する。仮止め用接着剤65は粘性が低いものを用い、ディスペンサーにより液量を制御した状態で開口61内に均一に塗布する。鋳型基部60Aは、一例としてガラス等を用い、仮止め用接着剤65は紫外線の照射で剥離できるものを用いる。鋳型基部60AをNiやSi等で構成し、仮止め用接着剤65を熱で剥離できる接着材料としてもよい。
図8において、クラッド用フィルム71とコア用フィルム72を張り合わせたフレキシブル導波路フィルム70を、開口61内に貼り付ける。コア用フィルム72は、例えば、コアパターンの露光により現像なしでコアを形成することのできる材料を用いる。フレキシブル導波路フィルム70を貼り付けるときの位置精度はラフでもよい。ここでは、簡便のため図5(B)の構成のフレキシブル光導波路フィルム30Bを形成する場合を説明する。図5(A)のように、先端に突起33を有するフレキシブル光導波路フィルム30Aを形成する場合は、ダイシングソーを用いて、あらかじめフレキシブル導波路フィルム70の端部に突起33に対応する形状に切れ込みを入れておく。同様に、開口61内の短辺の側壁に、対応する凹凸のパターンを形成しておく。
図9において、鋳型基部60Aに設けたアライメントマーク66を用い、ガイド溝形成用のガイドパターン62を基準に、導波路コア31を露光する。ここでは図示の便宜上、導波路コア31の数を2本としているが、図5のように4心の導波路であってもよい。露光は、一例としてプロキシミティ露光を用いる。プロキシミティ露光以外にもレーザ直描等を用いてもよい。フレキシブル導波路フィルム70を開口61内にラフに配置した場合でも、図9(C)に示すように、導波路コア31のパターンを、ガイド溝(V溝)43(図5参照)を反転したV型ガイドパターン62に対して精密にアラインさせることができる。
図10において、導波路コア31を形成したフレキシブル導波路フィルム70上に、クラッド層73を形成する。これにより、クラッドフィルム71とクラッド層73に挟まれた導波路コア31を有するフレキシブル光導波路フィルム30が形成される。クラッド層73は、溶液を塗布して形成してもよいし、クラッド用フィルムを貼り付けてもよい。図10の例では、溶液を開口61内に適量注入し、静置することで、開口61内全体をクラッド層73で充填する。
図11において、フレキシブル光導波路フィルム30の端部の一定エリアに、犠牲層75を形成する。この例では、フレキシブル光導波フィルム30の端部から200μm程度のエリアにわたって犠牲層75を配置する。犠牲層75は、たとえばPMMA(アクリル樹脂)等を塗布して形成する。
図12において、鋳型基部60AのV型ガイドパターン62とフレキシブル光導波路フィルム30の一部領域上にポリマ68を配置し、圧力を印加しながら蓋60Bを被せる。その後、熱をかけることで、ポリマ製の位置合わせ部材40を形成する。クラッド73の材料が十分に強度を有する場合は、位置合わせ部材の材料68としてクラッド73の材料と同じものを用いてもよい。
図13において、鋳型基部60Aと蓋60Bを取り外して、位置合わせ部材40とフレキシブル光導波路フィルム30を取り出す。このとき、仮止め用接着剤65(図7参照)も、紫外光により剥離する。この段階では、導波路コア31の端面は露出しておらず、クラッド層により覆われている。位置合わせ部材40は、図13(C)に示すように、鋳型基部60AのV型ガイドパターン62の形状を反映したV字溝43を有する。
図14において、図13の位置合わせ部材40とフレキシブル光導波路フィルム30の上下を逆にする。
図15において、ダイサーを用いて、フレキシブル光導波路フィルム30の端部と、位置合わせ部材40の一部をカットする。これにより、導波路コア31の端面が露出するとともに、位置合わせ部材40に間隙45が形成される。
図16において、フレキシブル光導波路フィルム30上の犠牲層75をウェットプロセスで除去する。エッチャントして、フレキシブル光導波路フィルムが損傷せず、犠牲層75を短時間で溶解させる溶剤、例えばジメチルアセトアミドを用いる。その後、エタノール、純水で十分にリンスした後、乾燥させる。犠牲層75の除去により、フレキシブル光導波路フィルム30の下方に空間46が形成される。
図17において、位置合わせ部材40のV溝43に光ファイバ20を実装する。たとえば、図示しない多心テープファイバの端部の被覆テープを剥離し、先端をレーザ加工機もしくはファイバカッターで切断した光ファイバ20の列を、位置合わせ部材40のV溝43に置き、先端がフレキシブル光導波路フィルム30に突き当たるように設置する。光ファイバ20の一部を低剛性接着剤41で位置合わせ部材40に接着する。フレキシブル光導波路フィルム30の両端に光ファイバ20を接続した後、所望の長さを残して光ファイバ20をレーザ加工機により切断する。ファイバカッターまたはレーザ加工による多心切断では各ファイバにおいて長さばらつきが発生してしまうが、前述したとおり位置合わせ部材40上での光ファイバ20の摺動と、フレキシブル光導波路フィルム30の緩衝機構により、光コネクタ接続が可能となる。
図18において、光ファイバ20とフレキシブル光導波路フィルム30を保持した位置合わせ部材40を、シングルモードファイバの精度で製造されたフェルール11内に挿入し、粘度の高い固定用接着剤42でフレキシブル光導波路フィルムを固定する。これにより、実施形態の光コネクタ10が完成する。
以上の説明は、光コネクタ10の構造と製造方法の一例である。位置合わせ部材40のガイド溝43や間隙45の形状は図示した形状に限られるものではない。フェルール11の形状も一意的に決まるものではなく、様々なバリエーションが考えられる。
実施形態の構成と手法により、シングルモードファイバの外径精度で、フレキシブル光導波路フィルムを市販のMTフェルール11に実装することができる。
位置合わせ部材40の鋳型を合わせてフレキシブル光導波路フィルム30の導波路コア31を形成することによって、簡単な手法でファイバコア21と導波路コア31を精密に位置合わせすることができる。
位置合わせ部材40のガイド溝43内で光ファイバ20を摺動可能にすることで、光ファイバ20間の長さばらつきを吸収することができる。光コネクタ10を相手方コネクタと接続する際に、光ファイバ20同士を隙間なく確実に接続できる。位置合わせ部材40に間隙45を設けたことにより、光ファイバ20がフレキシブル光導波路フィルム30の端部に押圧された場合でも応力集中による破損を回避することができる。
以上の説明に対して、以下の付記を提示する。
(付記1)
光ファイバのファイバコアとフレキシブル光導波路の導波路コアを光伝搬方向にアラインさせて保持する位置合わせ部材と、
前記位置合わせ部材に保持された前記光ファイバと前記フレキシブル光導波路を収容するフェルールと、
を有することを特徴とする光コネクタ。
(付記2)
前記位置合わせ部材は、前記フェルールの先端側で前記光ファイバを保持するファイバ保持部と、前記フレキシブル光導波路を保持するフレキシブル導波路保持部と、前記ファイバ保持部と前記フレキシブル導波路保持部の間に形成された間隙とを有し、
前記ファイバコアと前記導波路コアは前記間隙で光結合する
ことを特徴とする付記1に記載の光コネクタ。
(付記3)
前記位置合わせ部材のファイバ保持部は、前記光ファイバを位置決めするガイド溝を有することを特徴とする付記2に記載の光コネクタ。
(付記4)
前記位置合わせ部材の前記フレキシブル導波路保持部は、前記フレキシブル光導波路フィルムの端部の下側に形成された空間を有することを特徴とする付記2に記載の光コネクタ。
(付記5)
前記フレキシブル光導波路の前記光ファイバと対向する端部は、突起を含む凹凸形状を有し、前記導波路コアは前記突起内で前記ファイバコアと対向することを特徴とする付記1に記載の光コネクタ。
(付記6)
前記光ファイバは、前記フェルールの先端側に配置され、前記フェルールの先端面から突き出して配置されることを特徴とする付記1に記載の光コネクタ。
(付記7)
前記光ファイバは、前記位置合わせ部材に低剛性接着剤で接着されていることを特徴とする付記1−6のいずれかに記載の光コネクタ。
(付記8)
前記位置合わせ部材と前記フレキシブル光導波路は一体形成されていることを特徴とする付記1−7のいずれかに記載の光コネクタ。
(付記9)
導波路形成用の開口と前記開口の両端に位置するカイドパターンとを有する鋳型を準備し、
前記開口内で、前記ガイドパターンにアラインするコアパターンを有するフレキシブル光導波路フィルムを形成し、
前記鋳型の前記ガイドパターン上に成形材料を配置して、前記ガイドパターンに対応する形状のガイド溝を有する位置合わせ部材を形成し、
前記位置合わせ部材と前記フレキシブル光導波路フィルムを前記鋳型から取り出し、
前記ガイド溝に光ファイバを前記フレキシブル光導波路フィルムの端部に突き当てて配置し、
前記光ファイバと前記フレキシブル光導波路フィルムの一部を、前記位置合わせ部材とともにフェルール内に収容する、
ことを特徴とする光コネクタの製造方法。
(付記10)
前記フェルールへの収容後に、前記光ファイバの不要部分を前記フェルールの外側で切断する工程、
をさらに含むことを特徴とする付記9に記載の光コネクタの製造方法。
(付記11)
前記位置合わせ部材と前記フレキシブル光導波路フィルムを前記鋳型から取り出した後に、前記フレキシブル光導波路フィルムの端部と前記位置合わせ部材の一部をダイシングして、前記コアパターンの端部を露出させるとともに、前記位置合わせ部材に間隙を形成する工程、
をさらに含むことを特徴とする付記9に記載の光コネクタの製造方法。
(付記12)
前記コアパターンは露光により形成されることを特徴とする付記9に記載の光コネクタの製造方法。
(付記13)
前記成形材料として、前記フレキシブル光導波路フィルムのクラッドと同じ材料を用いることを特徴とする付記9〜12のいずれかに記載の光コネクタの製造方法。
10 光コネクタ
11 フェルール
20 光ファイバ
21 ファイバコア
30 フレキシブル光導波路フィルム
31 導波路コア
33 突起
40 位置合わせ部材
40a ファイバ保持部
40b フレキシブル導波路保持部
45 間隙
46 空間
43 V溝(ガイド溝)
60A 鋳型基部
60B 蓋
61 導波路形成用の開口
62 ガイドパターン
70 フレキシブル導波路フィルム
71 クラッド用フィルム
72 コア用フィルム

Claims (7)

  1. 光ファイバのファイバコアとフレキシブル光導波路の導波路コアを光伝搬方向にアラインさせて保持する位置合わせ部材と、
    前記位置合わせ部材に保持された前記光ファイバと前記フレキシブル光導波路を収容するフェルールと、
    を有し、
    前記位置合わせ部材は、前記フレキシブル光導波路の前記光ファイバと対向する端部と一体的に成型されており、前記位置合わせ部材の高さ方向で前記フレキシブル光導波路の端部の下側に形成された空間を有する
    ことを特徴とする光コネクタ。
  2. 前記位置合わせ部材は、前記フェルールの先端側で前記光ファイバを保持するファイバ保持部と、前記フレキシブル光導波路を保持するフレキシブル導波路保持部と、前記ファイバ保持部と前記フレキシブル導波路保持部の間に形成された間隙とを有し、
    前記ファイバコアと前記導波路コアは前記間隙で光結合する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ。
  3. 前記位置合わせ部材のファイバ保持部は、前記光ファイバを位置決めするガイド溝を有することを特徴とする請求項2に記載の光コネクタ。
  4. 記フレキシブル光導波路の端部の下側に形成された前記空間は、前記フレキシブル導波路保持部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の光コネクタ。
  5. 前記フレキシブル光導波路の前記光ファイバと対向する端部は、突起を含む凹凸形状を有し、前記導波路コアは前記突起内で前記ファイバコアと対向することを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ。
  6. 導波路形成用の開口と前記開口の両端に位置するガイドパターンとを有する鋳型を準備し、
    前記開口内で、前記ガイドパターンにアラインするコアパターンを有するフレキシブル光導波路フィルムを形成し、
    前記鋳型の前記ガイドパターン上に成形材料を配置して、前記ガイドパターンに対応する形状のガイド溝を有する位置合わせ部材を形成し、
    前記位置合わせ部材と前記フレキシブル光導波路フィルムを前記鋳型から取り出し、
    前記ガイド溝に光ファイバを前記フレキシブル光導波路フィルムの端部に突き当てて配置し、
    前記光ファイバと前記フレキシブル光導波路フィルムの一部を、前記位置合わせ部材とともにフェルール内に収容する、
    ことを特徴とする光コネクタの製造方法。
  7. 前記フェルールへの収容後に、前記光ファイバの不要部分を前記フェルールの外側で切断する工程をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の光コネクタの製造方法。
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