JP5462080B2 - 光ファイバコネクタ - Google Patents

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Description

本発明は光ファイバコネクタに関し、より詳細には、光信号処理装置、あるいは情報処理装置の内部において、光ファイバ同士、あるいは光部品と光ファイバとを接続する光ファイバコネクタに関する。
地上デジタル放送の配信や音楽、映像などの高品質なコンテンツのオンデマンド配信など有線ネットワークを用いた各種サービスの需要が増大し、インターネットや次世代ネットワーク(NGN:Next Generation Network)といったIP系ネットワークの構築が進み、情報伝送の大容量化が進んでいる。これに伴い、物理レイヤの観点では、光ファイバを伝送路とした光ネットワークが急激に発達している。例えば、基幹系あるいはメトロ系光ネットワークでは、波長多重方式を基本とした高度で大容量な光伝送方式が導入され、アクセス系でもPON(Passive Optical Network)方式を用いて回線の光化が急速に進んでいる。光ネットワークにおけるROADM(reconfigurable optical add/drop multiplexer)等の各種の光信号処理装置においては、信号処理の高度化、大規模化に伴い、装置内部(ボード内、ボード間)での光ファイバ配線の複雑化、チャネル数(光ファイバ本数)の増大が生じている。一方、IPネットワークにおけるハイエンドルータやハイエンドサーバ、あるいは大型超高速コンピュータ等においては、装置内や装置間での超高速データ伝送を達成するため、従来の電気(メタル)配線による伝送に代わって、光インタコネクションの導入が進んでいる。
以上を背景として、前記装置の製造において、装置内の光ファイバ配線実装の作業性を向上させ、光ファイバ配線をコンパクト化(光ファイバ配線の幾何学的レイアウトを効率化)することが求められている。そのための有望な手段は、融着接続法を用いて光ファイバ配線を接続する代わりに、光コネクタを用いて接続することである。融着接続法を用いる場合、光ファイバに余長が生じ、それを装置内に収容するために、手間とスペースが必要になるが、光コネクタを用いれば、光ファイバの余長は不要となる。
そこで、特に、複数本の光ファイバを一括して接続する多心形の光コネクタの需要が増大している。ここで言う多心形光コネクタには、光ファイバ同士を接続する光コネクタだけでなく、光導波路をベースとした光部品あるいは半導体レーザやフォトダイオードといった光素子を含む光部品と光ファイバとを接続する光コネクタも含まれる。前記装置の小型化(処理能力あたりの装置体積が小さい)や低コスト化(処理能力あたりの製造コストが低い)を達成するためには、これらの光コネクタは、必要な性能を持ちつつ、小型、低コスト、高信頼性(長期間の使用に耐えられる)であることが求められる。
以上のような光コネクタに対する要求条件を満足できる可能性の高い有望な光コネクタとして、フェルールを用いず、ガイド部品のガイド孔により光ファイバを調心し、さらに光ファイバを座屈させ、その弾性力で光ファイバ端面のPC(Physical Contact)を実現する多心形光コネクタが特許文献1および2に記載されている。
図1に、従来の第1の光コネクタの構造を示す。この光コネクタは、大まかには、光ファイバ50を収容したプラグ10およびジャック40、およびガイド部品31を有するアダプタ30から構成される。プラグ10およびジャック40を対向させてアダプタ30に嵌合させることにより、光接続が実現される。この例では、接続される光ファイバ50は、4本同士である(特許文献1参照)。
この光コネクタで使用する光ファイバ50は、図1(c)に示すように、被覆が除去された状態(素線の状態)でも、薄いポリマ層52をクラッド(石英)53の周囲に有している。素線(ポリマ層を含む)の直径は約125μmである。以後、このような光ファイバ50をPSC(Polymer Skin coated)ファイバと呼ぶことにする。一般に光ファイバ50は被覆を除去すると、曲げたときに破断し易くなる。PCSファイバでは、素線状態にしても、表面にポリマ層52を有するために、湾曲させても破断する可能性は非常に低い。
プラグ10およびジャック40においては、光ファイバ50は被覆が除去されて素線の状態になっている。さらに光ファイバ50は片持ち梁の状態になるように、長手方向の中間部分がプラグ・ハウジング11あるいはジャック・ハウジング41に固定される。プラグ・ハウジング11およびジャック・ハウジング41は、一般的には、樹脂を材料とした成形部品である。光ファイバ50の先端面は、長手方向に直角かつ平坦な面に加工される。プラグ10においては、光ファイバ先端は、プラグ・ハウジング11の先端より僅かに(ΔLだけ)突き出している。ジャック40においては、光ファイバ50の先端は、ジャック・ハウジング41の端面とほぼ同一面に位置する。プラグ10における光ファイバ50の片持ち梁状態の部分の長さは、ジャック40におけるそれよりも長くなるように設計される。ガイド部品20は、光ファイバ50の素線の直径より僅かに大きな内径(Φ126μm程度)のガイド孔21を有する。
プラグ10とジャック40をアダプタ30に嵌合させると、それぞれの光ファイバ50の先端は対応するガイド孔21に挿入され、対向する光ファイバ50同士はガイド孔21により調心(軸合わせ)される。プラグ・ハウジング11とジャック・ハウジング41の先端同士が接触するまで両者を嵌合させると、プラグ10においては、ΔLだけ突き出した分だけ光ファイバ先端が後退し、光ファイバ50は座屈して撓む。ジャック40においては、光ファイバ50の長さがプラグ10のそれより短いために、光ファイバ50は座屈しない。プラグ10において座屈した光ファイバ50が元の長さに伸びようとする弾性力(座屈力)が発生し、光ファイバ50の先端面同士が押圧され、密着する。言い換えれば、光ファイバ50の先端面同士は、PCの状態となる。これにより、光ファイバ端面間の空気ギャップが消滅し、ここを通過する伝搬光にはフレネル反射が殆ど生じなくなり、反射戻り光の発生が非常に小さくなる。図1では、(a)接続前から(b)接続時にかけてプラグ10とジャック40は対向する向きに押圧されており、プラグ・ハウジング11とジャック・ハウジング41の先端面同士の接触を維持するための部品(バネ等)については省略している。
本コネクタでは、ガイド部品20のガイド孔21のピッチ(間隔)は、高精度である必要はない。すなわち、光ファイバ50をガイド孔21に挿入する前において、光ファイバ50の軸とガイド孔21の軸とが多少ずれていても、ガイド孔端で内径が拡大される構造により、光ファイバ50をガイド孔21に誘導して挿入することが可能であり、ガイド孔21の内径が所定の精度を有すれば、所定の光学特性での光ファイバ接続が可能である。また、光ファイバ50の座屈による弾性力はそれほど大きくないので、1つの本コネクタで、数10心の接続を実現することもできる。また、単心、数心程度の接続も可能である。光ファイバ50は、0.25mmといった短い間隔で配置することが可能であり、光ファイバ50の座屈による弾性力の総和もそれほど大きくならないため、コネクタを構成するハウジングも比較的小さくできる。これらのことにより、サイズが小さく、かつ接続心数が多い光コネクタを実現することができる。本コネクタでは、フェルールを用いないため、その分、製造コストは低くなる。ガイド部品20は、構造がフェルールに近いが、上述のように、MTコネクタやMPOコネクタのように、ガイド孔21のピッチが高精度である必要はないので低コストで製造することができる。本コネクタでは、PCを利用した接続であるため、安定して接続特性を維持することができる。現在、一般に使用されている光コネクタの多くがPCを利用している。
しかしながら、上記光コネクタで使用するPSCファイバは特殊な(一般的には使用されていない)光ファイバであり、上記光コネクタの利用が制限される場合もある。そこで、通常の光ファイバ(被覆を除去すると石英クラッドが露出する光ファイバ)の使用が可能であり、かつ上記コネクタと同様の接続原理を用いた光コネクタも存在する。
図2に、従来の第2の光コネクタの構造を示す。基本的には、構造や接続原理は、上記光コネクタと同様であるので、異なる事項についてのみ述べる。ガイド部品21のガイド孔21は、素線ガイド部22と被覆ガイド部23から構成される。素線ガイド部22は、光ファイバ60の素線(石英部分)の直径(約125μm)より僅かに大きい内径(約126μm)を有する。また被覆ガイド部23は、光ファイバ60の被覆の直径(約250μm)程度の内径を有する。プラグ10およびジャック40に収容される光ファイバ60は、先端のみ被覆が除去されている。プラグ10とジャック40をアダプタに嵌合させると、被覆が除去されている光ファイバ先端は、素線ガイド部22まで挿入され、被覆の先端は、被覆ガイド部23に挿入される。座屈して撓む領域では、光ファイバ60は被覆を有し、先端の素線領域では、光ファイバ60は直線状態を維持する。これにより、光ファイバ60の破断を防止することができる(特許文献2参照)。
以上に説明した2つの光コネクタの製造工程において、プラグ10またはジャック40を組み立てる(具体的には、プラグ・ハウジング11またはジャック・ハウジング41に光ファイバ60を固定する)従来の手段について説明する。
従来の第1の光コネクタの場合、図3に示すように、プラグ・ハウジング11には、光ファイバ50を通して固定するための固定用孔14を有している。ここで、固定用孔14の内径は、光ファイバ素線の外径より若干大きい。光ファイバ50の固定は、以下のように行う。先ず、固定用孔14に光ファイバ50を通すとともに、この固定用孔14と光ファイバ50との隙間に熱硬化型接着剤を浸透させる。次に、光ファイバ先端の位置、すなわち光ファイバ先端の突出長(ΔL)を調整した状態で、プラグ・ハウジング11を加熱して、前記接着剤を硬化させ、光ファイバ50を固定する。このような光ファイバの固定手段を「固定手段1」と呼ぶことにする。ここで、光ファイバ先端の突出長(ΔL)の調整は、図3に示すように、ΔLだけ凹んだ凹みを有する位置決め治具70を用いる。ファイバ先端は、位置決め治具70の凹み部分に突き当て、プラグ・ハウジング先端はそれ以外の部分に突き当てる。ジャック・ハウジング41に光ファイバ50を固定する場合も同様である。ジャック・ハウジング41ではΔLはゼロなので、位置決め治具70は平坦な面を使用することとなる。以後、プラグ・ハウジング11およびジャック・ハウジング41を一括して、ハウジングと呼ぶ。
次に、従来の第2の光コネクタの場合は、図4に示すように、ハウジングの光ファイバ60を固定する部分には、光ファイバ60を整列させるためのV溝を有する。光ファイバ60は先端のみが被覆が除去されるので、ハウジングに固定される領域では、光ファイバ60は被覆を有している。上記と同様に位置決め治具70を用いて光ファイバ先端を位置決めした後、ハウジングのV溝上の光ファイバ60に押さえ板13を載せ、さらに押さえバネ12の弾性力により荷重をかけてハウジングV溝と押さえ板13で光ファイバ60を挟むことにより、光ファイバ60をハウジングに固定する。このように、機械的にハウジングに光ファイバ60を固定する手段を「固定手段2」と呼ぶ。
特開2000−056178号公報 特開2008−216279号公報
従来の第1あるいは第2の光コネクタでは、接続中は、光ファイバ50、60を座屈させ、その座屈力でPC接続を実現させているが、光ファイバ50、60をハウジングに固定する部分に着目すると、光ファイバ50、60の座屈力は、ハウジングに対して光ファイバ50、60が後退(光ファイバ長手方向かつ光ファイバ先端から遠ざかる方向に移動)するように作用する。もし、光ファイバ60を用いる従来の第2の光コネクタに固定手段1を採用すると(この場合、ハウジングの固定用孔14の内径は光ファイバ被覆外径{一般的には被覆外径は約φ0.25mm}に合わせる)、被覆は比較的柔らかく伸張するために、前記の座屈力により、被覆は接着剤によりハウジングに固定された状態で、内部の石英部分が、ハウジングに対して後退してしまう。すなわち、前記突出長(ΔL)が減少し、PC接続が実現されなくなってしまう。一方、光ファイバ50を用いる従来の第1の光コネクタに固定手段2を採用すると、V溝や押さえ板13が光ファイバ50のクラッド表面の薄いポリマ層52を破り、石英部分の表面を加傷し、光ファイバ50が破断する可能性が高くなる問題がある。
従来の第1の光コネクタに固定手段1を採用して組み立てる工程は、基本的には図3のような構成で行うが、実際の製造では、位置決め治具70を含む組立装置(不図示)を用いて実施される。この組立装置は、ハウジング先端を位置決め治具70に接触させた状態で仮固定する機能、光ファイバ50を固定用孔14に通し、さらに適度な力で先端を位置決め治具70に突き当てる機能、ハウジングを加熱する機能等が備えられている。ハウジングを加熱したり、熱硬化型接着剤を硬化させたりするのにある程度の時間を要するが、位置決め治具70を用いてハウジング先端からの光ファイバ50の突き出し長さΔLを決めた状態で接着剤を硬化させる必要がある。そのため、接着剤を硬化させる最中は、組立装置から外すことはできない。従って、前記組立装置におけるスループット(単位時間に光ファイバを装着できるプラグ10またはジャック40の個数)は余り多くできない。尚、加熱温度を高くすると接着剤の硬化時間を短くできるが、樹脂製のハウジングが劣化する可能性がある。また、ハウジングは、紫外線を殆ど透過しないので、紫外線硬化型接着剤は使用できない。
また、従来の第2の光コネクタに固定手段2を用いた場合、光ファイバ先端の位置決めをした後に、押さえ板を載せて押さえバネをはめ込むことにおり、比較的短時間で光ファイバ60を固定できる。すなわち、組立装置についてのスループットを多くすることができる。しかし、この光コネクタが比較的高温の環境(例えば、装置内部)で使用される場合、光ファイバ60の被覆部は柔らかくなり、かつ被覆部分と素線部との摩擦は減少するため、被覆部はハウジングに対して固定されても、前記座屈力によって被覆部が伸張して素線部がハウジングに対して後退してしまう可能性がある。つまり、ΔLはゼロまたはそれに近くなって光ファイバは座屈しなくなり、光ファイバ端面同士のPCが解除され、所定の接続特性が発揮できなくなる可能性がある。光ファイバが高温になると被覆部に対して素線部が移動し易すくなることは、光ファイバ・ホットストリッパ(光ファイバを加熱して被覆を除去する装置)から容易に類推できる。押さえバネによる荷重を大きくすることにより、前記の光ファイバ素線部の移動を防止することは可能であると考えられるが、特に光コネクタにおける光ファイバ60の心数(本数)が多い場合は、大きなクランプ力が必要になり、そのためには、押さえバネ12、押さえ板13、ハウジングの肉厚を厚くする必要があり、その結果、光コネクタのサイズが大きくなってしまう欠点が生じる。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたもので、その目的は、小型、低コスト、高信頼性のPC利用多心形光コネクタを提供することであり、光コネクタにおいて、光ファイバをハウジングに固定する部分のサイズを大きくせず、組み立て時間を短縮し、光ファイバの固定についての長期信頼性を確保することである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は光ファイバを接続する光コネクタであって、前記光ファイバを収容するハウジング、第1の面と該第1の面に対して垂直で対向する第2の面および第3の面とを有した紫外線を透過するガラス部材、および挿入された前記光ファイバを調心するガイド孔を有するガイド部品を備え、前記ハウジングは、前記光ファイバを整列させるための溝を有する底面と、前記溝の長手方向に離間して配置され、前記底面に対して垂直な垂直面を有する第1のストップ部および第2のストップ部を有し、前記ガラス部材は、前記第2の面と前記第1のストップ部の垂直面とが対向し、前記第3の面と前記第2のストップ部の垂直面とが対向するように、前記第1および第2のストップ部の間に配置され、前記光ファイバの中間部分は、前記底面と前記ガラス部材の第1の面に挟まれ、前記ガラス部材の第1の面と前記底面とで光ファイバを挟んだ領域、前記第1のストップ部の垂直面と前記ガラス部材の第2の面との隙間、および前記第2のストップ部の垂直面と前記ガラス部材の第3の面との隙間に紫外線硬化型樹脂が充填されることにより、前記ハウジングに対して前記光ファイバが固定されることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の光コネクタにおいて、前記光コネクタは、前記光ファイバが前記ガラス部材と前記ハウジングに挟まれた固定領域と先端との間に被覆を有する光コネクタであって、前記光ファイバは、前記固定領域において、前記光ファイバの長手方向の中間部分に被覆が除去された領域、前記光ファイバの長手方向の両端部分に被覆を有する領域をそれぞれ有していることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光コネクタにおいて、前記ガラス部材は、前記光ファイバに対向する面の中央に該面に対して直角方向に貫通する孔、もしくは、前記光ファイバに接する面に直角かつ前記光ファイバの長手方向に平行な面から前記光ファイバに対向する面の中央に向かうスリットを有することを特徴とする。
本発明は、光コネクタにおいて、光ファイバをハウジングに固定する部分のサイズを大きくせず、組み立て時間を短縮し、低コストで光ファイバの固定についての長期信頼性を高める効果を奏する。
従来の第1の光コネクタの構成を示す構成図である。 従来の第2の光コネクタの構成を示す構成図である。 光ファイバをプラグ・ハウジングに固定するための従来の固定手段1を用いた光コネクタの構成、および光ファイバ先端の位置決めを行う手段を示す構成図である。 光ファイバをプラグ・ハウジングに固定するための従来の固定手段2を用いた光コネクタの構成、および光ファイバ先端の位置決めを行う手段を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る光コネクタの構成図である。 光ファイバの座屈により、ガラス部材にかかる力を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光コネクタの構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る光コネクタの構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る光コネクタの構成図である。 ガラス部材がハウジングに固定される状態を説明するための説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る光コネクタの構成図である。 本発明の第5の実施形態に係る光コネクタの構成図である。 本発明の第6の実施形態に係る光コネクタの構成図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について、詳細に説明する。
[実施形態1]
図5は、本発明に第1の実施形態に係る光コネクタのプラグの構成である。本コネクタは、従来の第1の光コネクタに属する。従来の第1の光コネクタの構成や接続原理については、先に示した通りである。ここでは、本発明に係る光コネクタと従来の第1の光コネクタとで異なる事項、すなわち、光ファイバ50をプラグ・ハウジング11またはジャック・ハウジング41に固定するための手段(構造、工程)について主に説明する。プラグ・ハウジング11およびジャック・ハウジング41に光ファイバ50を固定する手段は、基本的には同じであるので、以後、プラグ・ハウジング11およびジャック・ハウジング41を「ハウジング」と呼ぶ。
図5に示す本光コネクタのプラグ10は、8本の光ファイバを一括して接続する8心形のものである。本光コネクタでは、光ファイバ50として、クラッド表面に薄いポリマ層52を有するPSCファイバを用いる。本光ファイバにおいて、ガイド部品のガイド孔(不図示)に挿入される領域、接続中に座屈する領域、ハウジングに固定される領域の大半では、被覆が除去された素線状態となっている。ハウジングは樹脂を材料として、射出成形法により作製される。
光ファイバ50は、ハウジングとガラス部材15とに挟まれ、さらにハウジングとガラス部材15とのギャップ(光ファイバの周囲)に接着剤を充填して硬化させることにより、ハウジングに対して固定される。ハウジングとガラス部材15に挟まれ、かつ接着剤が充填される領域を「固定領域」と呼ぶことにする。
光ファイバ50を固定するためのハウジングの部分には、ハウジングに対して光ファイバ50を整列(各光ファイバを所定の方向、間隔に配置)するためのV溝を有する。光ファイバ50は、素線部分がV溝とガラス部材とに挟まれることにより、整列する。接着剤としては、紫外線硬化型接着剤が用いられる。
被覆を有する光ファイバ領域の一部も固定領域内に収められる。これは、光ファイバの破断防止を目的としている。もし、固定領域全体で光ファイバ50が素線状態にすると、光コネクタの外側かつ固定領域の端の光ファイバ部分でも素線状態となり、ハウジングまたはガラス部材15のエッジによりポリマ層52が剥がれ、さらに石英部分も加傷され、その部分で光ファイバ50が折れ易くなってしまう。上記のように被覆を有する光ファイバ領域の一部を固定領域に収め、かつ素線状態の光ファイバ領域では、ガラス部材15と光ファイバ50とを接近させ、ハウジングとガラス部材15とのギャップが厚くならないように、ガラス部材15の下側(光ファイバ50に対向する側)には、素線状態の光ファイバ領域と被覆を有する光ファイバ領域との間に段差が設けられている。
本光コネクタを組み立てる(光ファイバをハウジングに固定する)工程では、(1)ハウジングに光ファイバ50をセットし、(2)接着剤を所定量だけ滴下し、(3)ガラス部材15をハウジングにセットし(光ファイバ50をV溝とガラス部材15とで挟み整列させる)、(4)光ファイバ先端の位置決めを行い、(5)紫外線を照射して、該接着剤を硬化させる。これら一連の組立工程は、位置決め治具70等を含む上述の組立装置(不図示)を用いて実施される。
本光コネクタが接続されている際、図6に示すように、固定領域における光ファイバには、後退する(光ファイバ先端から遠ざかる)向きに座屈力がかかる。この座屈力は、光ファイバ50に接着しているガラス部材15に対してもハウジングから後退させる向きに作用する。また、図6に示すように、光ファイバが座屈して上方向に撓んだ場合、ガラス部材15を回転させて、光ファイバ50をガラス部材15と共にハウジングから剥離させようとする回転モーメントがガラス部材15に作用する。一般的に、樹脂部材と紫外線硬化型接着剤との接着性はそれほど良好ではない。もし、単にガラス部材15と光ファイバ50とが接着されているだけなら、光ファイバ50とハウジングとが剥離した場合、光ファイバ50はガラス部材15と共に後退してしまう。これにより、実質的にハウジング先端からの光ファイバ先端の突出長(ΔL)が減少し、所定の接続特性が発揮できなくなってしまう。以上のように光ファイバ50の座屈によりガラス部材15を後退させたり、回転させたりする力は、光コネクタにおける光ファイバ50の数(心数)が多くなるほど大きくなる。そこで、ガラス部材15の横側面15cとハウジングとが接触またはそれに近い状態になるようにし、言い換えれば、ハウジングの垂直面同士の間隔(W)に対してガラス部材15の幅は、僅かに小さくなるようにし、横側面15cと垂直面とのギャップにも接着剤を充填し、両者を接着する。
光ファイバ50がガラス部材15と共にハウジングから剥離するのを、より確実に防止し、信頼性をより高めるためには、図7に示すように、押さえバネ12を嵌め込む。押さえバネは、ガラス部材15をハウジングに向かって押圧し、前記剥離を防止する。
本光コネクタの組立においては、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いるので、一般的には、熱硬化型接着剤を用いた場合と比較して、ある程度の高い強度の紫外線を照射することにより、短時間で接着剤を硬化させることができる。これにおり、光コネクタのプラグ(またはジャック)1個あたりの組立時間を短くすることができる。組立装置にハウジングをセットした状態で接着剤が完全に硬化するまで紫外線を照射する必要はなく、光ファイバ50がハウジングに対して多少の力では動かなくなる程度まで、組立装置において紫外線を照射した後、組立装置からプラグ10またはジャック40を外し、別途、紫外線を照射して、接着剤を完全に硬化させてもよい。この際は、複数のプラグ10またはジャック40について、一括して紫外線を照射する。この手法により、プラグまたはジャック1個あたりの組立時間を更に短縮することができる。
一般的に、紫外線硬化型接着剤はガラス部材との接着性が良好であり、強固に光ファイバを固定することができる。言い換えれば、光ファイバ50を固定する部分の光ファイバ長手方向の長さを短くしてハウジングを小型化したり、あるいは、信頼性を良好に、すなわち、使用中に光ファイバがハウジングに対して位置ずれせずに、接続特性を維持することができる。
ガラス部材15の機械的強度は高く、また長期的にみた材質の劣化も小さい。ガラス部材15の寸法は、数mm角であり、ある程度のサイズのガラス板をスライスして製造することができる。段差部分(被覆と接触する部分)も、スライス工程において、切り込み深さを段差の分だけにすることにより、比較的容易に形成することができる。このガラス板の厚さは、余り高精度である必要はない。すなわち、ガラス部材15は、低コストで量産することができる。
また、ガラス部材15は透明であるので、固定領域における接着剤の浸透状況を観察することができる。接着剤の浸透が不十分な場合は、滴下する接着剤を追加し、固定が不十分な光ファイバ50を有する不良品の発生を防止することができる。あるいは、接着剤の浸透が不十分なまま接着剤を硬化させしまっても、それを知ることができ、不良品として、出荷を抑えることができる。
本実施形態で示したプラグ10またはジャック40は、光ファイバ同士を接続する目的以外にも適用することができる。例えば、半導体レーザやフォトダイオードを有する光部品と光ファイバとを接続する目的にも使用できる。このような利用形態では、コネクタにおいて光ファイバを座屈させない場合もあり、この場合は、PSCファイバを使用する必要はない。
[実施形態2]
本発明に係る第2の実施形態について説明する。
図8に、実施形態2に係る光コネクタのプラグを示す。基本的には、実施形態1で示した(図5の)プラグと同様である。光ファイバ50を固定するための固定領域の後側(光ファイバ先端から遠ざかる側)のハウジング部分には、ストッパ部16が設けられている。ガラス部材15の後側面15aとストッパ部16とが接触またはそれに近い状態になるように、ガラス部材15は配置される。さらに、ガラス部材15の後側面15aとストッパ部16との間には、接着剤が充填される。
上述のように、光コネクタを接続している時は、光ファイバの座屈により、ガラス部材にもハウジングに対して後退する方向に荷重がかかる。上記の構成におり、ガラス部材が後退することを防止することができる。ガラス部材の横側面にも接着剤は充填され、ガラス部材の後退と回転の防止に寄与している。
特に、光コネクタの心数多い場合(目安として8心以上)、ガラス部材に作用する力の総和は大きくなるので、前記ストッパ部分16を設けることの重要性は高くなる。ここで、ハウジングにガラス部材15を取り付けた際、ガラス部材後側面15aとストッパ部16とは必ずしも接触するとは限らないので、両者のギャップには、紫外線硬化型接着剤を浸透させておく。
2箇所のストッパ部16の間隔(Wf)は、全光ファイバが整列したときの幅(図7の光コネクタの例では、光ファイバ8本分の幅)と一致させる。光ファイバ50をハウジングにセットした際、ガラス部材15の位置決め(長手方向)が容易になり、各光ファイバは所定のV溝に収まり易くなる。
[実施形態3]
本発明に係る第3の実施形態について説明する。
図9に、実施形態3に係る光コネクタのプラグを示す。基本的には、実施形態2に示した(図8)のプラグと同様である。固定領域の後側のハウジング部分には、ストッパ部16が設けられる。さらに、固定領域の前側(光ファイバ先端に近づく側)にも、ストッパ部17が設けられている。ガラス部材15の後側面15aとストッパ部16とが、またガラス部材15の前側面15bとストッパ部17とが接触またはそれに近い状態になるように、ガラス部材15の長さ(光ファイバ長手方向)は設定される。すなわち、ガラス部材15の長さは、ストッパ部16とストッパ部17との間隔より、僅かに短くなるようにする。後側面15aとストッパ部16、前側面15bとストッパ部17とのギャップには、接着剤が充填される。光コネクタ接続時に光ファイバ50の座屈力により、ガラス部材15がハウジングに対して後退するのをストッパ部16により防止される。また、図10に示すように、座屈により光ファイバ50が上方向に撓む場合には、ガラス部材15を回転させようとする曲げモーメントも作用する。ガラス部材15の後側面15aは、ストッパ部16により、それ以上は後退できず、また前側面15bは、ストッパ部17により、それ以上は前進できないので、図10において波線で描いたガラス部材のように、回転することはできない。すなわち、光ファイバ50がハウジングから剥離することを防止することができる。これにより、実施形態1に係る図7の光コネクタのプラグ10のように、押さえバネ12を使用する必要なくなる。
ガラス部材15をハウジングにセットする際、ストッパ部16、ストッパ部17により、容易にガラス部材15の位置決めができる。ガラス部材15は、ハウジングの上からハウジングに向かって降下させる単純な動作により、ハウジングの所定の位置にセットできるので、ガラス部材15をハウジングにセットする作業を自動化することが容易になる。また、光ファイバ先端の位置決めを行う際、光ファイバ50を長手方向に移動させても、ガラス板15は所定の位置に維持することができる。これらのことは、組立時間の短縮に繋がる。
光コネクタの接続時においては、光ファイバ50が座屈して、図10のように上向きに光ファイバ50が撓むと、ガラス部材15の前方(光ファイバ先端に近い側)にはハウジングから押し上げようとする回転モーメントも作用する。すなわち、ガラス部材15を回転させようとする力が作用する(回転方向は、図10内の波線で描いたガラス部材15を参照)。特に、光コネクタの心数が多い場合(目安として8心以上)には、その回転モーメントは大きくなり、ガラス部材15が回転し、すなわちハウジングと接着剤とが剥離し、光ファイバ50と共にガラス部材15が浮き上がる可能性が高くなる。
実施形態3に係る光コネクタでは、長手方向についてのストッパ部16とストッパ部17との対向する側面間の間隔に対してガラス部材15の長さは、僅かに小さくなるように設定する。ガラス部材15をハウジングにセットすると、ストッパ部16側面とガラス部材後側面15a、ストッパ部17側面とガラス部材前側面15bとは、接触またはそれに近い状態になる。この構成では、たとえ接着剤が無い場合でも、ガラス部材15は、方向を変えずに真上(ハウジングから離れる方向)に移動することはできても、回転することは殆どできなくなる。さらに、ストッパ部16側面とガラス部材後側面15a、ストッパ部17側面とガラス部材前側面15bとの隙間に接着剤が充填され硬化した状態になれば、より強固にガラス部材15の回転を防止することができる。これにより、押さえバネを用いずに剥離防止効果を高めることができる。
また、組み立てにおいて、ガラス部材15をハウジングにセットする際、ストッパ部分16およびストッパ部17により、ガラス部材の位置決めが容易になる。さらに、光ファイバ先端の位置決めを行う際、ハウジングに対して光ファイバを移動させても、ガラス部材15の位置を保つことができる。
[実施形態4]
本発明に係る第4の実施形態について説明する。
図11に、実施形態4に係る光コネクタのプラグを示す。本コネクタは、従来の第2の光コネクタに属する。光ファイバとして、被覆を除去し素線状態にすると石英クラッドが露出する通常の光ファイバ60が用いられる。光コネクタを接続している時に座屈する光ファイバ60の領域には被覆を有する。光ファイバ60を固定するためのハウジング部分の構造は、実施形態3の光コネクタのプラグ10と同様で、ガラス部材15をハウジングに固定するためのストッパ部16、ストッパ部17を有する。固定領域において、光ファイバ60の一部の領域は、被覆が除去され素線の状態になっている。この領域では、石英クラッドが直接、接着剤に接している。
一般的に、紫外線硬化型接着剤と石英とは接着性が良好であり、光ファイバ60は強固にハウジングに固定される。もし、固定領域全体で光ファイバ60が被覆を有している場合、被覆が良好に接着されハウジングに対して固定されたとしても、被覆は比較的柔らかく伸張するので、座屈力により内部の素線(石英部分)がハウジングに対して後退する可能性がある。特に、光コネクタが装置内といった比較的高温の環境下では、その可能性は高い。
光ファイバ60の長手方向に関して、被覆が除去されている素線領域の長さは、固定領域の長さ(ガラス部材15の長さ)より短く、固定領域内の前側(光ファイバ先端に近い側)および後側(光ファイバ先端から遠い側)の一部領域では、光ファイバ60は被覆を有している。光ファイバ60は、固定領域内ではほぼ直線の状態であるが、固定領域の外側では湾曲する。一般的に、光ファイバ60は素線状態で湾曲すると折れる可能性が高くなる。固定領域内にも光ファイバ60が被覆を有することにより、固定領域の外側では、必ず被覆を有していることになる。
もし、固定領域全体で光ファイバが素線となっている場合、光ファイバ60は固定領域の直ぐ外側から湾曲が始まるので、実際には素線部分も一部湾曲することになる。また、ガラス部材15のエッジで素線表面が傷つき、湾曲により破断する可能性もある。以上のように、光ファイバ60が固定領域内にも被覆を有することにより、光コネクタ内の座屈による湾曲や、光コネクタ外側の光ファイバ60の配線による湾曲により、光ファイバ60が破断することを防止することができる。
ガラス部材15は、その下側の面には、光ファイバ60の被覆を有する領域と有しない領域の形状に合わせて、2箇所に段差がある。また、ハウジングには、固定領域内において光ファイバ60の素線領域を整列させるためのV溝を有している。
本光コネクタの製造において、固定領域にかかる光ファイバ60の部分的被覆の除去は、高強度のレーザ光を照射する方法、熱風を吹きかける方法、カンナの要領で被覆を機械的に剥がす方法などを用いて、実施することができる。
[実施形態5]
本発明に係る第5の実施形態について説明する。
図12に、実施形態5に係る光コネクタのプラグを示す。本コネクタは、基本的には実施形態4に示した光コネクタと同様である。但し、ガラス部材15の構造が異なる。ガラス部材15の光ファイバ60に対向する下面は、平坦である。また、ガラス部材15の光ファイバ60に対向する下面の中央には、光ファイバ長手方向と光ファイバ並び方向に対して直角な方向、すなわちガラス部材15の光ファイバ60に対向する下面に対して垂直方向に空けられた貫通孔18を有している。固定領域において、ガラス部材15の下面は、光ファイバ60の被覆と接触するので、光ファイバ60の被覆が除去されている領域では、素線とガラス部材下面とには多少の隙間ができる。
さて、本光コネクタを組み立てる第1の手順は、以下のようになる。(1)ハウジングに光ファイバ60をセットし、(2)接着剤を所定量だけ滴下し、(3)ガラス部材15をハウジングにセットし(光ファイバをV溝とガラス部材とで挟み整列させる)、(4)光ファイバ先端の位置決めを行い、(5)紫外線を照射して、該接着剤を硬化させる。上記(3)においては、ハウジングとガラス部材15との間に気泡ができてしまう場合がある。気泡ができると接着強度が減少し信頼性が損なわれる可能性がある。本実施形態では、ガラス部材中央に貫通孔18があるために、そこから気泡を排除することができる。言い換えれば、本光コネクタの信頼性を向上させることができる。あるいは、光コネクタを製造した後の検査において、気泡の存在が分かれば(ガラス部材は透明なので、顕微鏡等で観察することができる)、不良品となるので、気泡の発生を抑制できることは、製造歩留まりの向上に繋がる。
本光コネクタを組み立てる第2の手順は、以下のようになる。(1)ハウジングに光ファイバ60をセットし、(2)ガラス部材15をハウジングにセットし、(3)光ファイバ先端の位置決めを行い、(4)接着剤を所定量だけ滴下し、ハウジングとガラス部材15の間に浸透させ、(5)紫外線を照射し、該接着剤を硬化させる。(4)においては、ガラス部材中央の貫通孔18から接着剤を浸透させる。前述のように、ガラス部材下面と光ファイバ素線とには若干の隙間があるので、接着剤は、固定領域全体に浸透することができる。ガラス部材中央の貫通孔18から浸透させるため、固定領域全体に浸透させる時間を短縮することができる。すなわち、貫通孔18がない場合は、ガラス部材の後側面付近の光ファイバ上に接着剤を滴下し、前側面まで浸透させるので、浸透させる距離が長くなり、浸透に要する時間が長くなる。
[実施形態6]
本発明に係る第6の実施形態について説明する。
図13に、実施形態6に係る光コネクタのプラグを示す。本コネクタは、基本的には実施形態4に示した光コネクタと同様である。但し、ガラス部材15の下面は実施形態4と同様に平坦であるが、ガラス部材中央の貫通孔18の代わりに、横側面の2箇所に、光ファイバ長手方向および光ファイバ並び方向に直角の方向、すなわちガラス部材15の光ファイバ60に対向する下面に対して垂直方向に形成されたスリット19を有する。
本光コネクタを組み立てる第1の手順においては、スリット19付近に発生した気泡は、そのスリット19から気泡を排除することができる。すなわち、気泡を有したまま接着剤を硬化させてしまう可能性を低減することができる。また、第2の手順においては、そのスリット19から接着剤を浸透させることにより、固定領域全体に浸透させる時間を短縮することができる。
実施形態1から6までは、光コネクタは、8心形(1つの光コネクタで8本の光ファイバ同士を接続するもの)としたが、本発明は、それに限定されず、1(単)心形、数心形、数10心形、あるいはそれ以上の場合にも適用することができる。
10 プラグ
11 プラグ・ハウジング
12 押さえバネ
13 押さえ板
14 固定用孔
15 ガラス部材
16、17 ストッパ部
18 貫通孔
19 スリット
20 ガイド部品
21 ガイド孔
22 素線ガイド孔
23 被覆線ガイド孔
30 アダプタ
40 ジャック
41 ジャック・ハウジング
42 押さえバネ
43 押さえ板
50 光ファイバ(PSC)
51 被覆
52 ポリマ層
53 クラッド
54 コア
60 光ファイバ
70 位置決め治具

Claims (3)

  1. 光ファイバを接続する光コネクタであって、
    前記光ファイバを収容するハウジング、第1の面と該第1の面に対して垂直で対向する第2の面および第3の面とを有した紫外線を透過するガラス部材、および挿入された前記光ファイバを調心するガイド孔を有するガイド部品を備え、
    前記ハウジングは、前記光ファイバを整列させるための溝を有する底面と、前記溝の長手方向に離間して配置され、前記底面に対して垂直な垂直面を有する第1のストップ部および第2のストップ部を有し、
    前記ガラス部材は、前記第2の面と前記第1のストップ部の垂直面とが対向し、前記第3の面と前記第2のストップ部の垂直面とが対向するように、前記第1および第2のストップ部の間に配置され、
    前記光ファイバの中間部分は、前記底面と前記ガラス部材の第1の面に挟まれ、前記ガラス部材の第1の面と前記底面とで光ファイバを挟んだ領域、前記第1のストップ部の垂直面と前記ガラス部材の第2の面との隙間、および前記第2のストップ部の垂直面と前記ガラス部材の第3の面との隙間に紫外線硬化型樹脂が充填されることにより、前記ハウジングに対して前記光ファイバが固定されることを特徴とする光コネクタ。
  2. 前記光コネクタは、前記光ファイバが前記ガラス部材と前記ハウジングに挟まれた固定領域と先端との間に被覆を有する光コネクタであって、
    前記光ファイバは、前記固定領域において、前記光ファイバの長手方向の中間部分に被覆が除去された領域、前記光ファイバの長手方向の両端部分に被覆を有する領域をそれぞれ有していることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ。
  3. 前記ガラス部材は、前記光ファイバに対向する面の中央に該面に対して直角方向に貫通する孔、もしくは、前記光ファイバに接する面に直角かつ前記光ファイバの長手方向に平行な面から前記光ファイバに対向する面の中央に向かうスリットを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光コネクタ。
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