JP2011053717A - 光路変換コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光路変換コネクタは、光導波路のそれぞれが、第1コア端面から第1コアを通ってミラー面に至り、ミラー面で方向を変えられて第2コアを通って第2コア端面に至る連続した光路に構成される光路変換デバイス2と、光路変換デバイス2が第1端面を露出するように収納された収容穴12、および第2端面にマトリックス状に露出する第2コア端面を露出させる光入出射窓13が設けられた外装部材5Dと、を備える。ピン挿入穴6aが穴方向を第1コアの光軸と平行として収納穴12の開口側に開口するように外装部材5Dに形成され、ピン挿入穴6bが穴方向を第2コアの光軸と平行として光入出射窓13の開口側に開口するように外装部材5Dに形成されている。
【選択図】図12
Description
この従来の光路変換技術は、発光素子から空間に出射される光や光導波路から空間に出射する光が放射角を持って広がることに起因する発光素子と光導波路との光接続効率の低下や光導波路と受光素子との光接続効率の低下を防止できる。さらに、マイクロミラーを介してVCSELなどの発光素子(光電変換素子)から光導波路に光を入射させる場合にも、PDなどの受光素子(光電変換素子)に向かって光導波路から光を出射させる場合にも、同様の構造で光電変換素子と光導波路との光接続が行なえる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る光路変換コネクタの構成を説明する斜視図、図2および図3はそれぞれこの発明の実施の形態1に係る光路変換コネクタに適用される光路変換デバイスを示す斜視図および側面図、図4はこの発明の実施の形態1に係る光路変換コネクタに光接続される外部部品を示す斜視図、図5はこの発明の実施の形態1に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図、図6はこの発明の実施の形態1に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続状態を示す斜視図である。
また、バネ部材9を用いて光路変換コネクタ1と外部部品15Aとを弾性固定しているので、外部部品15Aのコア端面17aと光路変換デバイス2の第1コア端面3aとが、光軸を一致させて密着状態に維持される。そこで、外部部品15Aのコア端面17aと光路変換デバイス2の第1コア端面3aとの密着性が向上し、接続時の損失を小さくすることができる。
また、光路変換デバイス2が外装部材5内に収容されているので、光路変換デバイス2の損傷が抑えられ、耐久性を向上させることができる。
また、本コネクタ構造を採用することにより、製作困難な光スルーホールや光ピンが不要となり、製造コストを著しく下げることができ、光接続効率を上げることができるとともに、耐久性を高めることができる。
また、光路変換コネクタ1の外部部品15Aとの接続面における反射の影響を抑えるには、第1端面4aおよび第2端面4bの少なくとも第1コア端面3aおよび第2コア端面3bを含む領域をコア3の光軸に対して所定量傾斜させてもよい。この傾斜角は8度とすることが望ましいが、接続状態での反射の影響を抑えることができる角度であれば8度に限定されない。
また、上記実施の形態1では、位置決めピン8が独立部品として説明しているが、位置決めピン8は予め光路変換コネクタ1の第1ピン挿入穴6aおよび外部部品15Aのピン挿入穴19の一方に挿入固定されて一体化されていてもよい。
図7の(a)に示されるように、石英ガラスを用いて平板状の基板50を作製する。そして、低屈折率の第1フッ素化ポリイミド溶液を石英基板50上にスピンコートし、ベーキングして第1クラッド層を形成する。ついで、高屈折率の第2フッ素化ポリイミド溶液をスピンコートし、ベーキングして第1クラッド層上にコア層を形成する。
そして、コア層上にフォトレジストを塗布し、写真製版技術によりフォトレジストをパターニングし、その後反応性イオンエッチングによりコア層の不要部分を除去する。そして、フォトレジストを除去し、コア層からなる4本の第1および第2コア53a、53bが得られる。ついで、第1フッ素化ポリイミド溶液をスピンコートし、ベーキングして第2クラッド層を形成する。
そして、図7の(c)に示されるように、第1および第2コア53a、53bを一致させて、n枚の導波路体51を積み重ねる。ついで、n枚の導波路体51を貼り合わせて導波路ユニット52を作製した後、第1および第2コア53a、53bの交差位置で導波路ユニット52をダイシングして、ミラー面4cを形成して、光路変換デバイス2が得られる。そして、ミラー面4cは、第1コア53aの光軸と第2コア53bの光軸との交点位置を通るように形成されている。
また、この第1の光路変換デバイス製造方法では、基板50に石英ガラスを用いるものとしているが、基板50は石英ガラス基板に限定されるものではなく、例えばシリコン基板や、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂基板でもよい。
図8の(a)に示されるように、ハロゲン化ガラスを用いて平板状の基板55を作製する。そして、例えば810nmのレーザ光を集光レンズで集光し、100MJ/cm2のエネルギーとして基板55の所定深さ位置に照射する。このレーザ照射によりハロゲン化ガラスのレーザ照射部位が屈折率変化を起こす。この時、基板55を平行移動することにより、1本の第1コア56aが形成される。そして、照射位置をずらして、レーザ照射を複数回行い、第1コア56aが、図8の(b)に示されるように、互いに平行に、かつ、2次元的(2×n)に配列されて基板55内に形成される。
ついで、第1コア56aと直交する方向に基板55を平行移動して、レーザ照射を行い、第2コア56bが、図8の(c)に示されるように、互いに平行に、かつ、2次元的(2×n)に配列されて、さらに第1コア56aと直交するように基板55内に形成される。
このように作製された光路変換デバイス2は、コア3(屈折率変化を起こしたハロゲン化ガラスの部位)がクラッド4(屈折率変化を起こしていないハロゲン化ガラスの部位)内に埋設されている。そして、コア3の屈折率はクラッド4の屈折率に対して0.01〜5.0%高く設定されている。また、このように作製されたコア3は断面円形に形成され、光を効率よく伝播できる。
この光路変換デバイス2においても、各コア3は、第1端面4aからミラー面4cに至り、ミラー面4cで折り返されて第2端面4bに至るように構成されている。そして、コア3の第1コア端面3aが第1端面4aに2×nのマトリックス状に露出し、第2コア端面3bが第2端面4bに2×nのマトリックス状に露出している。
また、上記第1および第2の光路変換デバイス製造方法において、ダイシングの切断面を研磨して、ミラー面4cの平面度を高めるようにしてもよい。また、ダイシングに代えて、反応性イオンエッチングや研磨によりミラー面を形成するようにしてもよい。
また、上記第1および第2の光路変換デバイス製造方法において、コア材の屈折率をクラッド材の屈折率に対して0.01〜5.0%高くするものとしているが、両者の屈折率差は0.01〜5.0%に限定されるものではなく、用途によって適宜選択されるものである。
また、光路変換デバイス2において、ミラー面4cに金や多層膜を被覆して、コア3を伝播した光をミラー面4cで効率よく反射できるようにしてもよい。
また、ミラー面4cにフィルター機能を持たせるようにしてもよい。この場合、ミラー面4cを透過した光を別の導波路に入射させることができ、用途が増大する。
さらに、ミラー面4cのコア3の光軸に対する角度を45°とすれば、光路を90°変えることができる。このミラー面4cのコア3の光軸に対する角度は、45°に限定されるものではなく、用途によって適宜設定すればよい。
実施例1.
図9はこの発明の実施例1に係る光路変換デバイスの製造方法を示す斜視図である。
外装部材5Aは、図9に示されるように、第1分割外装部材10および第2分割外装部材11に分割構成されている。第1分割外装部材10は、収容凹部10aがその一面側に形成され、一対の溝10bが収容凹部10aを挟んでその一面側に互いに平行に形成され、光入出射用の窓10cが収容凹部10a内に穿設され、さらにフランジ部10dが形成されている。一方、第2分割外装部材11は、収容凹部11aがその一面側に形成され、一対の溝11bが収容凹部11aを挟んでその一面側に互いに平行に形成され、さらにフランジ部11cが形成されている。なお、一対の溝11bの溝間隔は、一対の溝10bの溝間隔に一致している。
ついで、光路変換デバイス2を収容凹部10a内に納めるように第1分割外装部材10を第2分割外装部材11に宛い、第1分割外装部材10および第2分割外装部材11をボルトおよびナット(図示せず)により締着固定して、光路変換コネクタ1Aが組み立てられる。
また、外装部材5Aが第1および第2分割外装部材10、11に2分割されているものとしているが、分割数は2つに限らず3つ以上でもよい。
また、第1および第2分割外装部材10、11をボルトおよびナットを用いて固定するものとしているが、第1および第2分割外装部材10、11の固定方法は、ボルトおよびナットに限定されるものではなく、例えば接着剤でもよい。
図10はこの発明の実施例2に係る光路変換デバイスの製造方法を示す斜視図である。
外装部材5Bは、図10に示されるように、第1分割外装部材10Aおよび第2分割外装部材11Aに分割構成されている。第1分割外装部材10Aは、収容凹部10aがその一面側に形成され、一対の溝10bが収容凹部10aを挟んでその一面側に互いに平行に形成され、光入出射用の窓10cが収容凹部10a内に穿設され、フランジ部10dが形成され、さらに一対の光路変換デバイス位置決め用突起10e(係合部)が収容凹部10aに溝10bと平行に延設されている。一方、第2分割外装部材11Aは、収容凹部11aがその一面側に形成され、一対の溝11bが収容凹部11aを挟んでその一面側に互いに平行に形成され、フランジ部11cが形成され、さらに光路変換デバイス位置決め用突起11d(係合部)が収容凹部11aに溝11bと平行に延設されている。
これにより、光路変換デバイス2Aは、一対の光路変換デバイス位置決め用溝4dと一対の光路変換デバイス位置決め用突起10eとの係合と、光路変換デバイス位置決め用溝4eと光路変換デバイス位置決め用突起11dとの係合とにより光軸調整される。
また、上記実施例2では、突起を第1および第2分割外装部材10A、11Aに形成し、溝を光路変換デバイス2Aに形成するものとしているが、突起を光路変換デバイスに形成し、溝を第1および第2分割外装部材10A、11Aに形成してもよい。さらに、突起と溝を第1および第2分割外装部材10A、11Aおよび光路変換デバイス2Aに形成してもよい。
図11はこの発明の実施例3に係る光路変換デバイスの製造方法を示す斜視図である。
外装部材5Cは、図11に示されるように、光路変換デバイス挿入穴としての収容穴12が光路変換デバイス収容部5aに形成され、窓13が収容穴12の先端部に形成されている。
また、上記各実施例では、外装部材の材料について述べていないが、外装部材の材料は、コネクタとしての強度および耐傷性を満足する材料であればよく、エポキシ、アクリル、シリコーン等の樹脂材料、ガラス、ジルコニア等の無機材料、ステンレス、鉄等の金属材料或いは合金材料、あるいはこれらの材料に充填材(フィラー)を添加した材料を用いることができる。
図12はこの発明の実施の形態2に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図、図13はこの発明の実施の形態2に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続状態を示す斜視図である。
なお、外装部材5Dは、例えば上記実施の形態1における外装部材5Cに第2ピン挿入穴6bを形成しているものである。そして、この光路変換コネクタ20は、外装部材5C代えて外装部材5Dを用いている点を除いて、上記実施の形態1の光路変換コネクタ1と同様に構成されている。
まず、図12中矢印Aで示されるように、一対の位置決めピン8が光路変換コネクタ20の各第1ピン挿入穴6aに挿入される。そして、外部部品15Aが、一対の位置決めピン8を各ピン挿入穴19に挿入して、光路変換コネクタ20に装着される。これにより、外部部品15Aのコア端面17aが光路変換デバイス2のコア3の第1コア端面3aに光軸を一致させて密接される。ついで、バネ部材9が、光路変換コネクタ20のフランジ部5bと外部部品15Aのフランジ部16aとに弾性係止され、光路変換コネクタ20と外部部品15Aとが、図13に示されるように、バネ部材9により弾性固定される。これにより、外部部品15Aのコア端面17aと光路変換デバイス2の第1コア端面3aとが、光軸を一致させて密着状態に維持され、光接続される。
その結果、外部部品15Aのコア端面と外部部品15Bの光電変換素子21とが光路変換コネクタ20を介して光接続される。
また、光電変換素子21が受光素子であれば、外部部品15Aのコア端面17aから第1コア端面3aを介して入射した光が、コア3内をミラー面4cまで伝播した後、ミラー面4cで反射されてコア3内を第2コア端面3bまで伝播される。そして、光は、第2コア端面3bから外部部品15Bの光電変換素子21に入射し、光電変換素子21により電気量に変換されて、回路基板22を介して所望の機器に出力される。
また、バネ部材24を用いて光路変換コネクタ20と外部部品15Bとを弾性固定しているので、外部部品15Bの光電変換素子21と光路変換デバイス2の第2コア端面3bとが、光軸を一致させて密着状態に維持される。そこで、外部部品15Bの光電変換素子21と光路変換デバイス2の第2コア端面3bとの密着性が向上し、接続時の損失を小さくすることができる。
また、外部部品15Bは、発光素子および受光素子の一方の素子を2次元的に配列して構成されているものとしているが、発光素子および受光素子を混在させて2次元的に配列して構成した外部部品でもよい。
また、この実施の形態2では、外装部材5Cに第2ピン挿入穴6bを形成した外装部材5Dを用いるものとしているが、外装部材5A、5Bに第2ピン挿入穴6bを形成した外装部材を用いてもよい。
図14はこの発明の実施の形態3に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図である。
図14において、光路変換デバイス25は、クラッド4の第1端面4aからミラー面4cまでの距離が長く構成されている点を除いて上記光路変換デバイス2と同様に構成されている。そして、この光路変換デバイス25が、ミラー面4cを延出させるように外装部材5Eに取り付けられている。この外装部材5Eは、例えば、図9に示される第1および第2分割外装部材10、11において、窓10cを省略し、収容凹部10a、11aをフランジ部10d、11cまで貫いて形成し、さらに第2ピン挿入穴6bをフランジ部10d、11cに穿設することで実現される。
また、一対の位置決めピン8が回路基板22の各ピン挿入穴23に挿入される。そして、光路変換コネクタ20Aが、一対の位置決めピン8を各第2ピン挿入穴6bに挿入して、回路基板22に装着される。
これにより、外部部品15Aのコア端面17aが光路変換デバイス2のコア3の第1コア端面3aに光軸を一致させて密接される。同様に、外部部品15Bの光電変換素子21が光路変換デバイス2のコア3の第2コア端面3bに光軸を一致させて密接される。
ついで、図示していないが、バネ部材9が光路変換コネクタ20Aのフランジ部26bと外部部品15Aのフランジ部16aとに弾性係止され、かつ、バネ部材24が光路変換コネクタ20Aのフランジ部26bに弾性係止されて、外部部品15Aのコア端面17aと外部部品15Bの光電変換素子21とが光路変換コネクタ20Aを介して光接続される。
図15はこの発明の実施の形態4に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図である。
図15において、この光路変換コネクタ20Bは、光路変換デバイス2が外装部材5Cの収容穴12に光軸調整されて接着固定されている。また、外部部品15Bが外装部材5Cの窓13内に挿入され、光電変換素子21を光路変換デバイス2の第2コア端面3bに光軸調整された状態で光路変換デバイス2の第2端面4bに接着固定されている。
外部部品15Bは、例えば半導体製造技術により作製される。そして、光電変換素子21がシリコン基板27上に2次元的に形成されている。この光電変換素子21には、図16に示されるようなアノード電極およびカソード電極が光の入出射面の反対側の面に形成されている裏面入出射型光電変換素子21Aと、図17に示されるようなアノード電極およびカソード電極の一方が光の入出射面に形成されている表面入出射型光電変換素子21Bとがある。なお、図16および図17中、28は電極パッドを示し、矢印は光の入出射方向を示している。
図22はこの発明の実施の形態5に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図である。
図22において、光路変換コネクタ20Cは、マイクロレンズ32が光路変換デバイス2の第1端面4aおよび第2端面4bにコア3に対して光軸調整されて固着されている。このマイクロレンズ32は、レンズ機能を有するように凸型又は凹型に成形され、通過する光を集光し、あるいは平行光にするものである。
なお、他の構成は、上記実施の形態2と同様に構成されている。
そこで、光が外部部品15Aのコアから光路変換デバイス2のコア3に入射する場合には、光はマイクロレンズ32で集光され、あるいは平行光となってコア3に入射する。また、光が光路変換デバイス2のコア3から外部部品15Aのコアに入射する場合には、光はマイクロレンズ32で集光され、あるいは平行光となって外部部品15Aのコアに入射する。なお、光路変換デバイス2と外部部品15Bとの間の入出射光についても、同様である。
従って、この実施の形態5によれば、光路変換デバイス2と外部部品15A、15Bとの間の結合損失が抑えられる。
また、マイクロレンズ32を第1端面4a、4bに固着する方法は、エポキシ、アクリル、シリコーン等の接着剤を用いることができるが、これに限定されるものではない。
また、マイクロレンズ32の表面にハードコート膜や反射防止膜を被覆し、傷や反射の発生を防止するようにしてもよい。
図23はこの発明の実施の形態6に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図である。
図23において、光路変換コネクタ20Dは、マイクロレンズ32が光路変換デバイス2の第2端面4bにコア3と光軸調整されて固着され、外部部品15Bがマイクロレンズ32に光軸調整されて固着されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態4と同様に構成されている。
図24はこの発明の実施の形態7に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図である。
図24において、光路変換コネクタ20Eは、外部部品15Aが光路変換デバイス2のコア3と光軸調整されて外装部材5Dに固着されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態2と同様に構成されている。
図25はこの発明の実施の形態8に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図である。
図25において、一対の取付座33が外装部材5Fに形成されている。さらに、弾性固定部材としての一対のバネ部材35が外装部材5Fに設けられている。また、固定金具34および受け金具36が回路基板22に形成されている。
なお、外装部材5Fは、上記実施の形態1における外装部材5Cに取付座33およびバネ部材35を設けているものである。そして、この光路変換コネクタ20Fは、外装部材5C代えて外装部材5Fを用いている点を除いて、上記実施の形態2の光路変換コネクタ20と同様に構成されている。
また、この実施の形態8では、バネ部材35を外装部材5Fに取り付けるものとしているが、光路変換コネクタ20Fと外部部品15Aとを弾性固定するバネ部材を外装部材5Fに取り付けてもよいことはいうまでもないことである。この場合、外部部品15Aにバネ部材の受け金具を設けることになる。
図26はこの発明の実施の形態9に係る光路変換コネクタの製造方法を説明する斜視図、図27はこの発明の実施の形態9に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図である。
図26において、光路変換デバイス2Bは、光を伝播する複数本のコア3が2次元的に配列されて、コア3より小さな屈折率を有するクラッド4内に埋設されて構成されている。クラッド4は第1端面4a、第2端面4bおよび第1端面4aと第2端面4bとの間に位置するミラー面4cを有している。各コア3は、第1端面4aからミラー面4cに至り、ミラー面4cで折り返されて第2端面4bに至るように構成されている。そして、コア3の第1コア端面3aが第1端面4aに2×nのマトリックス状に露出し、第2コア端面3bが第2端面4bに2×nのマトリックス状に露出している。
同様に、第2位置決め部材としての一対の第2ピン挿入穴6bが2次元的に配列されている第2コア端面3bを挟んでクラッド4の第2端面4aに形成されている。そして、各第2ピン挿入穴6bは、2次元的に配列されている第2コア端面3bに対して所定の位置関係を持ち、かつ、その穴方向を第2端面4bからミラー面4cに至るコア3の部分の光軸と平行に形成されている。つまり、各第2ピン挿入穴6bは第2コア端面3bに対して光軸調整されている。
そして、光路変換コネクタ20Gは、光路変換デバイス2Bのクラッド4のミラー面4cにフランジ部37の傾斜面25aを固着して、直方体に構成されている。
なお、光路変換デバイス2Bは、第1および第2ピン挿入穴6a、6bが設けられている点を除いて、上記光路変換デバイス2と同様に構成されている。
まず、一対の位置決めピン8(図示せず)が光路変換コネクタ20Gの各第1ピン挿入穴6aに挿入される。そして、外部部品15Aが、一対の位置決めピン8を各ピン挿入穴19に挿入して、光路変換コネクタ20Gに装着される。これにより、外部部品15Aのコア端面17aが光路変換デバイス2Bのコア3の第1コア端面3aに光軸を一致させて密接される。ついで、バネ部材9(図示せず)が、光路変換コネクタ20Gのフランジ部37と外部部品15Aのフランジ部15aとに弾性係止され、光路変換コネクタ20と外部部品15Aとが、バネ部材9により弾性固定される。これにより、外部部品15Aのコア端面と光路変換デバイス2Bの第1コア端面3aとが、光軸を一致させて密着状態に維持され、光接続される。
その結果、外部部品15Aのコア端面17aと外部部品15Bの光電変換素子21とが光路変換コネクタ20Gを介して光接続される。
また、光路変換コネクタの外装部材が不要となり、低価格化が図られる。
また、上記実施の形態9において、バネ部材9、35を光路変換デバイス2Bおよびフランジ部37に取り付けてもよい。
また、上記実施の形態9において、外部部品15Bは光路変換デバイス2Bの第2コア端面3bに光軸調整されて直接固着されてもよい。この場合、外部部品15Bは、図18乃至図21に示される取付構造により第2コア端面3bに取り付けられる。さらに、外部部品15Bは、マイクロレンズ32を介して第2コア端面3bに取り付けられてもよい。
また、上記実施の形態9において、外部部品15Aが光軸調整されて光路変換デバイス2Bと一体化されてもよい。
また、上記実施の形態9において、マイクロレンズ32が光路変換デバイス2Bの第1および第2コア端面3a、3bに光軸調整されて固着されてもよい。
図28はこの発明の実施の形態10に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図、図29はこの発明の実施の形態10に係る光路変換デバイスを示す断面図である。
図28および図29において、光路変換デバイス2Cは、光を伝播する複数本のコア3が2次元的に配列されて、コア3より小さな屈折率を有するクラッド4内に埋設されて構成されている。クラッド4は第1端面4a、第2端面4bおよび第1端面4aと第2端面4bとの間に位置する第1および第2ミラー面4f、4gを有している。各コア3は、第1端面4aから第1ミラー面4fに至り、第1ミラー面4fで90°曲げられて第2ミラー面4gに至り、第2ミラー面4gで90°曲げられて第2端面4bに至るクランク状に構成されている。そして、コア3の第1コア端面3aが第1端面4aに2×nのマトリックス状に露出し、第2コア端面3bが第2端面4bに2×nのマトリックス状に露出している。
また、外部部品15Cは、フランジ部16aがコア端面17aを挟んで形成されている点を除いて上記実施の形態1における外部部品15Aと同様に構成されている。
同様に、他方の外部部品15Cがピン挿入穴19に一対の位置決めピン61を挿入しつつ光路変換コネクタ20Hに宛われ、バネ部材35をフランジ部16aに嵌着して取り付けられる。これにより、他方の外部部品15Cのコア端面17aと光路変換デバイス2Cの第2コア端面3bとが光軸を一致させて密着状態に維持され、光接続される。
図30はこの発明の実施の形態11に係る光路変換コネクタと外部部品との光接続方法を説明する斜視図、図31はこの発明の実施の形態11に係る光路変換デバイスを示す断面図である。
図30及び図31において、光路変換デバイス2Dは、光を伝播する複数本のコア3が2次元的に配列されて、コア3より小さな屈折率を有するクラッド4内に埋設されて構成されている。クラッド4は第1端面4a、第2端面4bおよび第1端面4aと第2端面4bとの間に位置する第1および第2ミラー面4f、4gを有している。各コア3は、第1端面4aから第1ミラー面4fに至り、第1ミラー面4fで90°曲げられて第2ミラー面4gに至り、第2ミラー面4gで90°曲げられて第2端面4bに至るコ字状に構成されている。そして、コア3の第1コア端面3aが第1端面4aに2×nのマトリックス状に露出し、第2コア端面3bが第2端面4bに2×nのマトリックス状に露出している。
同様に、他方の外部部品15Cがピン挿入穴19に一対の位置決めピン61を挿入しつつ光路変換コネクタ20Iに宛われ、バネ部材35をフランジ部16aに嵌着して取り付けられる。これにより、他方の外部部品15Cのコア端面17aと光路変換デバイス2Dの第2コア端面3bとが光軸を一致させて密着状態に維持され、光接続される。
また、上記各実施の形態では、光電変換素子21からなる外部部品15Bが第2コア端面3bに光接続されるものとしているが、光導波路からなる外部部品15Aを第2コア端面3bに光接続するようにしてもよい。この場合、光導波路からなる2つの外部部品15Aが光路変換コネクタを介して光接続されることになる。
また、上記各実施の形態では、第1および第2コア端面3a、3bの配列数と外部部品のコア端面17aおよび光電変換素子21の配列数が同数として説明しているが、第1および第2コア端面3a、3bの配列数と外部部品のコア端面17aおよび光電変換素子21の配列数とが必ずしも一致する必要はないことはいうまでもないことである。
また、本発明においては、2次元的に配列されたコア3内を伝播するモードはシングルモードでも、マルチモードでもよい。
Claims (4)
- 直進する光信号の光路を変換する機能を有し、第1外部部品に2次元的に配列された外部部品側光導波路と、回路基板上に取り付けられた第2外部部品に2次元的に配列された光電変換素子と、を光接続する光路変換コネクタであって、
複数の第1コアおよび複数の第2コアがそれぞれ平行に形成され、
複数の上記第1コアおよび上記第2コアが直交する光導波路を持ち、
複数の第1コア端面がマトリックス状に露出する第1端面、複数の第2コア端面がマトリックス状に露出する第2端面、および複数の上記第1コアと上記第2コアとが交差する位置に光路を変換する単一のミラー面を備え、
上記光導波路のそれぞれが、上記第1コア端面から上記第1コアを通って上記ミラー面に至り、該ミラー面で方向を変えられて上記第2コアを通って上記第2コア端面に至る連続した光路に構成される光路変換デバイスと、
上記光路変換デバイスが上記第1端面を露出するように収納された収容穴、および上記第2端面にマトリックス状に露出する上記第2コア端面を露出させる光入出射窓が設けられた外装部材と、
上記外部部品側光導波路を上記第1コアと光接続可能に上記第1外部部品を上記外装部材に着脱させる第1挿抜手段と、
上記光電変換素子を上記第2コアと光接続可能に上記回路基板を上記外装部材に着脱させる第2挿抜手段と、を具備し、
上記第1挿抜手段は、穴方向を上記第1コアの光軸と平行として上記収納穴の開口側に開口するように上記外装部材に形成された第1ピン挿入穴、および該第1ピン挿入穴に挿抜される第1位置決めピンにより構成され、
上記第2挿抜手段は、穴方向を上記第2コアの光軸と平行として上記光入射窓の開口側に開口するように上記外装部材に形成された第2ピン挿入穴、および該第2ピン挿入穴に挿抜される第2位置決めピンにより構成されていることを特徴とする光路変換コネクタ。 - 直進する光信号の光路を変換する機能を有し、第1外部部品に2次元的に配列された外部部品側光導波路と、回路基板上に取り付けられた第2外部部品に2次元的に配列された光電変換素子と、を光接続する光路変換コネクタであって、
複数の第1コアおよび複数の第2コアがそれぞれ平行に形成され、
複数の上記第1コアおよび上記第2コアが直交する光導波路を持ち、
複数の第1コア端面がマトリックス状に露出する第1端面、複数の第2コア端面がマトリックス状に露出する第2端面、および複数の上記第1コアと上記第2コアとが交差する位置に光路を変換する単一のミラー面を備え、
上記光導波路のそれぞれが、上記第1コア端面から上記第1コアを通って上記ミラー面に至り、該ミラー面で方向を変えられて上記第2コアを通って上記第2コア端面に至る連続した光路に構成される光路変換デバイスと、
上記外部部品側光導波路と上記第1コアとを光接続可能に上記第1外部部品を上記光路変換デバイスに着脱させる第1挿抜手段と、
上記光電変換素子を上記第2コアと光接続可能に上記回路基板を上記光路変換デバイスに着脱させる第2挿抜手段と、を具備し、
上記第1挿抜手段は、穴方向を上記第1コアの光軸と平行として上記第1端面に開口するように上記光路変換デバイスに形成された第1ピン挿入穴、および該第1ピン挿入穴に挿抜される第1位置決めピンにより構成され、
上記第2挿抜手段は、穴方向を上記第2コアの光軸と平行として上記第2端面に開口するように上記光路変換デバイスに形成された第2ピン挿入穴、および該第2ピン挿入穴に挿抜される第2位置決めピンにより構成されていることを特徴とする光路変換コネクタ。 - 凸型又は凹型に成形されたマイクロレンズが上記第2端面に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光路変換コネクタ。
- 上記外部部品側光導波路と上記第1コアとを光接続状態に上記第1外部部品と上記外装部材又は上記光路変換デバイスとを弾性固定する第1ばね部材と、上記光電変換素子と上記第2コアとを光接続状態に上記回路基板と上記外装部材又は上記光路変換デバイスとを弾性固定する第2ばね部材と、を有する特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光路変換コネクタ。
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