JP5948610B2 - ファンフィルターユニット - Google Patents

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Description

本発明は、主に薄型テレビ等に使用されるフラットパネルディスプレイ等を製造する工場のクリーンルーム内に設置されるパネルの製造装置や搬送装置、パネルを一時保管する保管庫(クリーンストッカー)等に設置される大型のファンフィルターユニットに関する。
従来この種のファンフィルターユニットは、非常に細かい埃などを捕集することを目的とするため、大きな埃などはフィルターの寿命を引き伸ばすためにもファンの吸込口にプレフィルターを設けてあらかじめ捕集する必要がある(これに類似する先行文献としては例えば特許文献1)
特開2012−167874号公報
近年フラットパネルの大型化に伴い、パネルを製造する製造装置、パネルを搬送する搬送装置、パネルを保管する保管庫(クリーンストッカー)は大型化の傾向にある。一方、ファンフィルターユニットは保管庫(クリーンストッカー)等の非常にスペースの少ない場所に設置される。そのため、ファンフィルターユニットの空気吸込口付近にそれら構成部品などの障害物が存在すると、ファンの吸込に対する圧力損失が増加し、十分な送風性能が発揮できず製品の性能低下を招く。また、機器そのものの設置が困難になるという恐れがある。一方で、ファンフィルターユニットの空気吸込口にプレフィルターを設けずに使用した場合、細かい埃などを捕集するフィルターが早期に目詰まりをおこし、これもまた製品の性能低下を招く恐れがある。
そこで、本発明は、ファンフィルターユニットの空気吸込口において簡素化した構造にてプレフィルターを取り付ける構成とすることで非常にスペースの少ない場所に設置できるファンフィルターユニットを提供することを目的とするものである。
この目的を達成するために、本発明のファンフィルターユニットは、
空気を送風するファンと駆動モータとで構成されるファンモータと、前記ファンモータを固定するファンモータ支持部と、前記ファンモータを収納し、空気吸込口と供給口を備えたチャンバーと、このチャンバーの供給口側に備えた空気を清浄化するフィルターとで構成されるファンフィルターユニットにおいて、
前記空気吸込口には、吸い込む空気の大きな埃などを捕集するプレフィルターを備え、
前記空気吸込口は、四角形の開口で、その対向する辺(以降、固定辺)に前記プレフィルターを保持するフィルター固定ガイドを備え、
このフィルター固定ガイドは、断面L字型となるように天面と側面とで構成され、
さらに、底部には、天面と逆方向に突出する複数のツメを設け、
前記空気吸込口の前記固定辺には、複数の切欠を設け、
この切欠に、前記ツメを引掛けて、
前記ツメで前記チャンバー内面側から、前記フィルター固定ガイドの側面で前記チャンバー外側から挟んで固定するものであって、これにより初期の目的を達成するものである。
以上のように本発明によるファンフィルターユニットは、空気吸込口には、吸い込む空気の大きな埃などを捕集するプレフィルターを備え、空気吸込口は、四角形の開口で、その対向する辺(固定辺)に前記プレフィルターを保持するフィルター固定ガイドを備え、このフィルター固定ガイドは、断面L字型となるように天面と側面とで構成され、
らに、底部には、天面と逆方向に突出する複数のツメを設け、前記空気吸込口の前記固定辺には、複数の切欠を設け、この切欠に、前記ツメを引掛けて、前記ツメで前記チャンバー内面側から、前記フィルター固定ガイドの側面で前記チャンバー外側から挟んで固定するものであるので、フィルター固定ガイド自身でチャンバー天面の表裏から挟み込むことになる。すなわち、ファンフィルターユニットの空気吸込口において簡素化した構造にてプレフィルターを取り付ける構成とすることで非常にスペースの少ない場所に設置できるファンフィルターユニットを提供することを目的とするものである。
本発明の一実施の形態1のファンフィルターユニットの斜視分解図 本発明の一実施の形態を示すファンモータユニットの斜視図 同ファンモータユニットのA−A側断面図 本発明の一実施の形態1を示すフィルター固定ガイドの斜視図 本発明の一実施の形態1を示すフィルター固定ガイド、チャンバーの組付図 本発明の一実施の形態2を示すフィルター固定ガイド、チャンバーの組付図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、本実施の形態のファンフィルターユニット50は、上面に空気吸込口8を開口したチャンバー7内に、ファンモータユニット6を備え、下面側(吹出し側)にフィルター10を備えたものである。チャンバー7は4つの側面、空気吸込口8を有する上面、および上面と向かいあう下面の供給口9にて構成される。さらに、供給口9にフィルター10が取り付けられる。空気吸込口8は、四角形の開口であって、プレフィルター11が装着されることになる。また、プレフィルター11は、空気吸込口8の四角形の開口の対向する辺に設けたフィルター固定ガイド12で固定することになる。
図2、図3に示すのは、ファン1とモータ2とを有しているファンモータユニット6である。ファン1は、モータ2の回転軸に取り付けられてファンモータ3を構成している。そして、ファンモータ3は支持具4に支えられてオリフィス5に取り付けられている。
図4ではフィルター固定ガイド12の構成を説明する。フィルター固定ガイド12はL字型の断面を形成する天面13と側面14にて構成され、側面14の底部には天面13とは逆方向に突出する複数のツメ15を有する。また、側面14の両端から直交して固定される短辺部16および短辺部16の底部には第2のツメ17を設けた構成とする。本構成によれば、必要なプレフィルター11の厚みにあわせて側面14の高さを調整することが可能となる。フィルター固定ガイド12が極端にプレフィルター11より製品の厚み方向へ大きくなることがないため、製品の厚み方向の寸法を必要最小限に抑えたファンフィルターユニットの提供が可能となる。
図5ではフィルター固定ガイド12の取り付けについて説明する。
チャンバー7の上面に設けられた空気吸込口8は、ほぼ四角形の開口である。フィルター固定ガイド12は、この四角形の開口の対向する辺(固定辺19)に取り付けられることになる。そして、固定辺19には、複数の切欠18が設けられている。固定辺19と直交する辺の固定辺19側にも、切欠18が設けられている。
具体的に、フィルター固定ガイド12の取付方法について説明する。まず、空気吸込口8の固定辺19に設けられた複数の切欠18にフィルター固定ガイド12のツメ15を引っ掛ける。次に、2つの短辺部16の底部にある第2のツメ17を固定辺19と直交する2辺に設けた切欠18に引っ掛ける。これにより、同時にフィルター固定ガイド12の側面14とツメ15、および短辺部16と第2のツメ17でチャンバー7を挟み込んだ状態となる。従って、ねじなどの固定具を使用することなく、フィルター固定ガイド12をチャンバー7に完全に固定することが可能となる。チャンバー7の内面側にはファンモータユニット6などの構成部品が配置されており、チャンバー7の内面側にねじ先端などの突起物がある場合はこれらの構成部品と干渉するため、ねじなどの固定具を使用せずにフィルター固定ガイド12をチャンバー7へ固定することは非常に有効な手段である。
また、フィルター固定ガイド12の側面14とツメ15がチャンバー7を挟み込むことにより、チャンバー7のたわみを矯正し、かつ平面を補強する役割を果たすことも可能となる。一方、切欠18は固定辺19より外側に設けられるため、フィルター固定ガイド12が空気吸込口8の開口を塞ぐことなくチャンバー7に取り付けられることになる。さらに、プレフィルター11を空気吸込口8全体にわたって設置することができるため、ファン吸込に対する圧力損失の増加を防ぐことが可能となる。
また、フィルター固定ガイド12は、短辺部16を側面14の両端より折り曲げることにより構成されている。すなわち、1つの部品でフィルター固定ガイド12を形成し、チャンバー7の上面に固定辺19方向とそれに直交する方向に固定することになる。従って、部品点数を削減し、簡単な構成で取り付けられるものである。また、短辺部16を弾力性を有する樹脂や金属の材料を用いることによって、短辺部16を互いに対向する短辺部16側へ倒して押さえながら取り付けることが出来る。すなわち、まず固定辺19の切欠18へ側面14のツメ15を引っ掛け、その後、短辺部16を互いに対向する短辺部16側へ倒して押さえて、第2のツメ17をチャンバー7の内側へ入れ込む。そして、材料の弾力を用いて短辺部16を元の形状に戻しながら固定辺19と直交する2辺の切欠18へ短辺部16の第2のツメ17を引っ掛ける。このように、取り付けの作業性向上を図ることができる。
(実施の形態2)
図6では実施の形態1で述べた空気吸込口8の別の形態について説明する。
通常、ファンへの不意な接触を防止するためにファンフィルターユニットの空気吸込口8には接触防止用の網などが設けられる。その網の代わりに空気吸込口8にチャンバー7と一体となった格子状の桟20を設け、その桟20の間に第2のツメ17を引っ掛けることにより、実施の形態1で述べたフィルター固定ガイド12の構成を維持しつつ、ファンへの不意な接触を防止する構成とすることが可能となる。
本発明は、上記のように、ファンフィルターユニット、とくに薄型のファンフィルターユニット、あるいは、大型の天板を有したファンフィルターユニットに有用である。さらに、本発明の技術は、大きな板に吸込口を開口した空気調和装置などに有用である。
1 ファン
2 モータ
3 ファンモータ
4 支持具
5 オリフィス
6 ファンモータユニット
7 チャンバー
8 空気吸込口
9 供給口
10 フィルター
11 プレフィルター
12 フィルター固定ガイド
13 天面
14 側面
15 ツメ
16 短辺部
17 第2のツメ
18 切欠
19 固定辺
20 桟

Claims (5)

  1. 空気を送風するファンと駆動モータとで構成されるファンモータと、前記ファンモータを固定するファンモータ支持部と、前記ファンモータを収納し、空気吸込口と供給口を備えたチャンバーと、このチャンバーの供給口側に備えた空気を清浄化するフィルターとで構成されるファンフィルターユニットにおいて、
    前記空気吸込口には、吸い込む空気の大きな埃などを捕集するプレフィルターを備え、
    前記空気吸込口は、四角形の開口で、その対向する辺(以降、固定辺)に前記プレフィルターを保持するフィルター固定ガイドを備え、
    このフィルター固定ガイドは、断面L字型となるように天面と側面とで構成され、
    さらに、底部には、天面と逆方向に突出する複数のツメを設け、
    前記空気吸込口の前記固定辺には、複数の切欠を設け、
    この切欠に、前記ツメを引掛けて、
    前記ツメで前記チャンバー内面側から、前記フィルター固定ガイドの側面で前記チャンバー外側から挟んで固定するファンフィルターユニット。
  2. 空気を送風するファンと駆動モータとで構成されるファンモータと、前記ファンモータを固定するファンモータ支持部と、前記ファンモータを収納し、空気吸込口と供給口を備えたチャンバーと、このチャンバーの供給口側に備えた空気を清浄化するフィルターとで構成されるファンフィルターユニットにおいて、
    前記空気吸込口には、吸い込む空気の大きな埃などを捕集するプレフィルターを備え、
    前記空気吸込口は、四角形の開口で、その対向する辺(以降、固定辺)に前記プレフィルターを保持するフィルター固定ガイドを備え、
    このフィルター固定ガイドは、断面L字型となるように天面と側面とで構成され、
    さらに、底部には、天面と逆方向に突出する複数のツメを設け、
    前記空気吸込口には、格子状の桟を設け、
    この桟の間に前記ツメを引掛けて、
    前記ツメで前記チャンバー内面側から、前記フィルター固定ガイドの側面で前記チャンバー外側から挟んで固定するファンフィルターユニット。
  3. 前記フィルター固定ガイドの側面に直交して固定される短辺部を設け、
    前記フィルター固定ガイドのツメで前記チャンバーの内面側から、前記フィルター固定ガイドの側面で前記チャンバー外側から挟んで固定した後、
    前記短辺部は、前記チャンバーの吸込口面に固定される請求項1または2記載のファンフィルターユニット。
  4. 前記短辺部は、前記フィルター固定ガイドの側面端部を折り曲げて形成した請求項3記載のファンフィルターユニット。
  5. 前記短辺部の底部には、前記チャンバー吸込口の前記固定辺と直交する辺に引掛ける第2のツメを設けた請求項3または4記載のファンフィルターユニット。
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