JP5947484B2 - 核分裂点火部 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
[関連出願の相互参照]
本願は、以下に挙げる出願(「関連出願」)からの最先の有効出願日の利益に関し、これを主張する(例えば、仮特許出願以外について最先の有効出願日を主張する、または仮特許出願について、また、関連出願のあらゆる親出願、親出願の親出願、さらにその親出願等についての35USC§119(e)の利益を主張する)。
[関連出願]
USPTOの特別な法的要件のために本願は、「AUTOMATED NUCLEAR POWER REACTOR FOR LONG−TERM OPERATION(長期運転のための自動化された原子炉)」と題された米国特許出願番号11/605、943の一部継続出願(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願、現在同時係属)を構成しているか、または、現在同時係属している出願にこの出願日の利益が付与される出願である。
USPTOの特別な法的要件のために本願は、「METHOD AND SYSTEM FOR PROVIDING FUEL IN A NUCLEAR REACTOR(原子炉における燃料供給方法およびシステム)」と題された米国特許出願番号11/605、848の一部継続出願(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願、現在同時係属)を構成しているか、または、現在同時係属している出願にこの出願日の利益が付与される出願である。
USPTOの特別な法的要件のために本願は、「CONTROLLABLE LONG TERM OPERATION OF A NUCLEAR REACTOR(原子炉の制御可能な長期運転)」と題された米国特許出願番号11/605、933の一部継続出願(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願、現在同時係属)を構成しているか、または、現在同時係属している出願にこの出願日の利益が付与される出願である。
米国特許商標庁(USPTO)は、USPTOのコンピュータプログラムにおいて特許出願人が整理番号を参照し、出願が継続中であるかまたは一部継続中であるかを示すことを必要とすることに関する通知を発表した。これは「先願の利益」と題されたStephen G.Kuninによる通知(2003年3月18日付USPTO官報)であり、http://www.uspto.gov/web/offices/com/sol/og/2003/week11/patbene.htm.で閲覧可能である。本願の出願団体(以下、「出願人」)は、法令に則って優先権が主張されている出願に対する特定の参照を上で示している。出願人は、法令の示す具体的な参照についての文言は一義的であり、米国特許出願の優先権を主張するために整理番号または「継続中」もしくは「一部継続中」等のいかなる特徴も必要としないと理解している。しかしながら、出願人は、USPTOのコンピュータプログラムが一定のデータ入力要件を有すると理解しているので、上記のように本願がその親出願の一部継続出願として表示するが、このような表示は、本願がその親出願に含まれる事項に加えて何らかの新規事項を含んでいるかどうかについて、何らかの注釈および/または自認をするものというように解釈されるべきではない。
関連出願の全ての主題と、関連出願のあらゆる親出願、親出願の親出願、さらにその親出願等の全ての主題は、本明細書と矛盾しない程度に参照としてここに含まれる。
[技術分野]
本発明は原子炉、およびこれに関連する核分裂点火部に関する。
[概要]
以下に、実施形態およびそれらの態様を、例示を意図して示しているシステムおよび方法を用いて説明するが、権利範囲を限定するものではない。
例示的実施形態は、核分裂炉のための核分裂点火部およびその運転方法を提供する。例示的実施形態および態様は、非限定的に、核分裂燃料における核分裂爆燃波を点火するように構成される核分裂点火部、核分裂点火部を備える核分裂爆燃波炉、核分裂爆燃波を点火する方法などを含む。
上記の例示的実施形態および態様に加えて、さらなる実施形態および態様が、図面を参照し、以下の説明から明らかとなるであろう。
[図面の簡単な説明]
以下の図面を参照して例示的実施形態を説明する。ここで開示される実施形態および図面は、限定的なものではなく、むしろ例示として解釈されることを意図している。
図1Aは、例示的な核分裂点火部モジュールを含む例示的な核分裂炉を概略的に示す図である。
図1Bおよび1Cは、中性子エネルギーに対する断面積をプロットした図である。
図1D〜1Hは、出力状態にある核分裂炉の運転時における相対的密度を示す図である。
図2A〜2Jは、例示的核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的核分裂点火部の概略形状の平面図である。
図3Aは、例示的な核分裂点火部の平面図である。
図3Bは、例示的な核分裂点火部の透視図である。
図4A〜4Cは、核分裂点火部のための例示的な搬送アセンブリの部分断面を示す平面図である。
図4Dは、例示的なハウジングに例示的な核分裂点火部を挿入する状態を示す図である。
図4Eは、核分裂点火部のための別の例示的な搬送アセンブリの部分的断面を示す透視図である。
図5Aは、崩壊熱除去装置を備える例示的な核分裂点火部の透視図である。
図5Bは、例示的な搬送アセンブリにおける例示的な崩壊熱除去装置を備える例示的な核分裂点火部の部分的断面を示す平面図である。
図5Cは、別の例示的な崩壊熱除去装置を備える例示的な核分裂点火部の部分的断面を示す透視図である。
図5Dは、例示的な搬送アセンブリに、崩壊熱除去装置を備える例示的な核分裂点火部を挿入する状態を示す図である。
図5Eは、崩壊熱除去通路を備える別の例示的な搬送アセンブリの部分的断面を示す透視図である。
図6A〜6Cは、核分裂点火部を収容する例示的方法のフローチャートである。
図7A〜7Dは、核分裂爆燃波炉炉心に核分裂点火部を配置する例示的方法のフローチャートである。
図8Aおよび8Bは、少なくとも1つの核分裂爆燃波を起こす例示的方法のフローチャートである。
[詳細な説明]
概要として、実施形態に、核分裂炉のための核分裂点火部およびそれらの運転方法を示す。例示的な実施形態および態様は、非限定的に、核分裂燃料において核分裂爆燃波を引き起こすように構成される核分裂点火部、核分裂点火部を備える核分裂爆燃波炉、核分裂爆燃波を引き起こす方法などを含む。まず、いずれも非限定的なものであるが、原子炉の例、炉心原子工学の例、およびその運転を詳細に説明する。これらの詳細は、以下の米国特許出願に含まれている。すなわち、「AUTOMATED NUCLEAR POWER REACTOR FOR LONG−TERM OPERATION(長期運転のための自動化された原子炉)」と題された米国特許出願番号11/605、943(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願)、「METHOD AND SYSTEM FOR PROVIDING FUEL IN A NUCLEAR REACTOR(原子炉における燃料供給方法およびシステム)」と題された米国特許出願番号11/605、848(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願)、「CONTROLLABLE LONG TERM OPERATION OF A NUCLEAR REACTOR(原子炉の制御可能な長期運転)」と題された米国特許出願番号11/605、933(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願)に含まれる。これらの内容の全てはここに参照として含まれる。そして、いくつかの例示的な実施形態および態様を詳細に説明する。すなわち、原子炉10は、例示的な核分裂点火部110を含む。原子炉10の多くの実施形態を検討するが、原子炉10の多くの検討実施形態のうちの共通の特徴は、核分裂爆燃波または「燃焼前線」の発生および伝搬である。
(考察)
原子炉10の詳細を検討する前に、原子炉10の実施形態の背後にあるいくつかの検討事項を、非限定的に概要として説明する。原子炉10の実施形態の中には、後述の検討事項を全て満たす内容のものもある。一方、原子炉10の実施形態の中には、後述の検討事項のうち選択されたもののみを満たし、必ずしも全ての検討事項を満たす必要のないものもある。後述の説明には、以下の論文から引用された情報が含まれている:「Completely Automated Nuclear Power Reactors For Long−Term Operation: III. Enabling Technology For Large−Scale, Low−Risk, Affordable Nuclear Electricity」(Edward Teller, Muriel Ishikawa, Lowell Wood, Roderick Hyde, John Nuckolls);「PRESENTED AT the July 2003 Workshop of the Aspen Global Change Institute」、University of California Lawrence Livermore National Laboratory publication UCRL−JRNL−122708 (2003)。(この論文は、Energy, The International Journal(30 November 2003)に提出するために執筆されたものである)。これらの全ての内容はここに説明することによって本願に含まれる。
実施形態に係る原子炉10における使用が想定される核燃料は、概して広く利用可能であり、例えば、非限定的に、ウラン(天然、劣化、濃縮)、トリウム、プルトニウム、または既に燃焼された使用済み燃料集合体まで挙げることができる。一方、実施形態に係る原子炉10では、広く利用可能ではない核燃料を利用することができ、例えば、非限定的に、アクチニド元素またはその同位体を利用することができる。実施形態に係る原子炉10では、約1/3世紀から約1/2世紀以上のフルパワー長期運転を意図しているが、一部の実施形態に係る原子炉10の一態様では、核燃料補給を意図せず(しかし、寿命後の埋設処理は意図している)、一方、原子炉10の他の態様では、核燃料補給を意図している。なお、シャットダウン中に行なわれる核燃料補給もあれば、出力状態で運転している間に行われる核燃料補給もある。ある場合には、核燃料再処理を避けることも意図しており、これにより軍事使用や他の問題への転用の可能性を低減させている。
実施形態に係る原子炉10の背後にある他の検討事項には、運転中に発生した長寿命の放射能を確実に安全な状態で廃棄することが含まれる。原子炉10は、冷却材流出事故(LOCA)などにつながる作業者のミスによるダメージを低減し得るということも想定される。いくつかの態様では、ローリスクで安価な廃棄を実現し得る。
その結果、原子炉10のいくつかの実施形態では、地下設置が不可欠となり、生活圏への大規模かつ突発的な放射能の流出、および定常的な放射能の流出への対応に取り組むこととなる。原子炉10のいくつかの実施形態では、作業者が行う制御の最小化を伴い、これにより、実用可能な限り、これらの実施形態を自動化する。いくつかの実施形態では、生活サイクルを優先した設計が意図され、これらの実施形態に係る原子炉10は、起動時から寿命後のシャットダウンまで、実用に耐え得る程度に自動化された状態で運転することができる。いくつかの実施形態に係る原子炉10は、モジュール化構造に順応できる。最後に、いくつかの実施形態に係る原子炉10は、高出力密度に応じて設計され得る。
さまざまな実施形態に係る原子炉10のいくつかの特徴は、上記の検討事項のいくつかに由来する。例えば、1/3〜1/2世紀(またはそれ以上)を核燃料補給なしでフルパワー運転を達成することと、核燃料の再処理を避けることとを同時に実現しようとすると、高速中性子スペクトルを使用することが不可欠となる。他の例として、いくつかの実施形態では、原子炉10において、例えば高速中性子の強力な吸収体を用いて実現される局部的な反応度の負のフィードバックを介して、反応度(α)の負の温度係数が設定される。さらなる例として、いくつかの実施形態に係る原子炉10では、分散型サーモスタット(温度自動調節器)によって、核分裂爆燃波伝播方式による核燃料の燃焼が可能となる。上記方式は、天然ウランまたはトリウムなどの非濃縮アクチニド燃料の高平均燃焼度と、炉心の燃料チャージにおいて核分裂性物質の適度な同位体濃縮が行われる比較的小さな「核分裂点火部」領域の使用とを、同時に可能とする。他の例として、いくつかの原子炉10の実施形態では、第1の炉心冷却および2番目の炉心冷却において、多様な冗長性が与えられる。
(核分裂炉の例示的な実施形態)
原子炉10の実施形態の背後にあるいくつかの検討事項について言及したので、原子炉10の例示的な実施形態のさらなる詳細について説明する。原子炉10の例示的な実施形態についての以下の説明は、非限定的な例を挙げており、なんら限定するものではないことを強調しておく。上述したように、原子炉10のさらなる態様と同様に、原子炉10のいくつかの実施形態について検討する。原子炉10の例示的な実施形態についての詳細を説明した後、他の実施形態および態様を説明する。
図1Aをまた参照すると、原子炉10の例示的な実施形態は、原子炉圧力容器12中に配置された核分裂炉炉心アセンブリ100を備えている。核分裂点火部110は、核分裂炉炉心アセンブリ100内に取り外し可能に受け入れられている。核分裂炉炉心アセンブリ100におけるいくつかの実施形態および態様については後述する。核分裂炉炉心アセンブリ100について後に詳細に説明する特徴のいくつかには、核燃料物質およびその原子工学、燃料集合体、燃料構造、核分裂爆燃波の誘起および伝搬が含まれる。
原子炉圧力容器12には、適宜、当該分野において知られている任意の許容可能な圧力容器を使用し、原子炉圧力容器12は、原子炉圧力容器における使用に許容される任意の物質から形成され得る。例えば、非限定的に、ステンレススチールまたは合金、例えばHT−9から形成され得る。原子炉圧力容器12の中では、中性子反射体(図示せず)および放射能遮蔽物質(図示せず)が核分裂炉炉心アセンブリ100を囲んでいる。いくつかの実施形態では、原子炉圧力容器12は地下に設置される。このような場合、原子炉圧力容器12は、核分裂炉炉心アセンブリ100用の埋設容器としても機能する。これらの実施形態では、原子炉圧力容器12は、長期間の環境隔離のため、乾燥した砂などの隔離物質の領域(図示せず)に好適に囲まれる。隔離物質の領域(図示せず)は、直径が約100m程度の大きさであり得る。しかし、他の実施形態では、原子炉圧力容器12は地表上に、または地表に向けて設置される。
原子炉冷却材ループ14は、核分裂炉炉心アセンブリ100における核分裂からアプリケーション熱交換器16へ熱を伝達する。原子炉冷却材には、特定の用途のための要求によって選択され得る。いくつかの実施形態では、原子炉冷却材には好適に、ヘリウム(He)ガスが使用される。他の実施形態でも、原子炉冷却材としては、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの加圧不活性ガス、水もしくは気体などの他の流体、超流体の二酸化炭素、ナトリウムもしくは鉛などの液体物質、Pb−Biなどの合金、ポリフェニルなどの有機冷却材、または、フッ化炭素を好適に使用し得る。原子炉冷却材ループは、必要に応じて、好適に、タンタル(Ta)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、スチール、または、他の鉄または非鉄族合金、すなわちチタンもしくはジルコニウム系合金によって形成されていてもよいし、他の物質および合金によって形成されていてもよいし、また他の構造物質または合成物によって形成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、アプリケーション熱交換器16は、発電ステーション20中のタービン発電機18などの回転機原動力となる蒸気を発生する、蒸気発生器であり得る。このような場合、核分裂炉炉心アセンブリ100は、高運転圧力、および1,000K程度以上の高運転温度にて好適に稼動し、蒸気発生器で発生した蒸気は過熱蒸気であり得る。他の実施形態では、アプリケーション熱交換器16は、より低い圧力および低い温度で蒸気を発生させる(すなわち過熱蒸気である必要はない)任意の蒸気発生器であってもよく、核分裂炉炉心アセンブリ100は約550K未満の温度にて稼動する。これらの場合、アプリケーション熱交換器16は、海水用の脱塩プラントなどへの適用のために、またはエタノールなどへの蒸留によるバイオマスの処理のために、処理熱を供給してもよい。
任意で設けられる原子炉冷却材ポンプ22は、核分裂炉炉心アセンブリ100およびアプリケーション熱交換器16中を経由して、原子炉冷却材を循環させる。なお、図示した実施形態では、ポンプおよび重力駆動循環を示しているが、他のアプローチではポンプまたは循環構造を使用せずともよく、他の同様の形態に限定されない。核分裂炉炉心アセンブリ100がアプリケーション熱交換器16と垂直方向の略同一平面上に設置される場合には、原子炉冷却材ポンプ22は好適に設けられ、その結果、熱駆動水頭圧は発生しない。核分裂炉炉心アセンブリ100が地下に設置される場合にも、原子炉冷却材ポンプ22は設けられてもよい。しかし、核分裂炉炉心アセンブリ100が地下に設置される場合、または核分裂炉炉心アセンブリ100がアプリケーション熱交換器16の鉛直下方に間隔をあけて設置される場合には、原子炉圧力容器12から出る原子炉冷却材と、原子炉圧力容器12から出る原子炉冷却材よりも低い温度でアプリケーション熱交換器16から出る原子炉冷却材との間において、熱駆動水頭圧が生じ得る。充分な熱駆動水頭圧が存在する場合には、出力状態の運転中に核分裂から熱を除去するように原子炉冷却材を核分裂炉炉心アセンブリ100に充分循環させることのためには、原子炉冷却材ポンプ22を設ける必要はない。
いくつかの実施形態では、1つ以上の原子炉冷却材ループ14が、他の原子炉冷却材ループ14のうちの任意の1つに設けられてもよい。これによって、冷却材流出事故(LOCA)、流出事故(LOFA)、または一次〜二次漏れなどの事故にそなえて、予備のものを他の原子炉冷却材ループ14のいずれか1つに対して設けている。原子炉冷却材ループ14の各々は、典型的には、フルパワー運転を前提に定格されているが、中にはこの制約を受けないものがあってもよい。
いくつかの実施形態では、原子炉冷却材遮断弁などの一時遮断部24は、原子炉冷却材系14のライン中に設けられている。設けられている各原子炉冷却材ループ14において、遮断部24は、原子炉圧力容器12からの流出配管と、アプリケーション熱交換器16の流出口から原子炉圧力容器までの戻り配管とに設けられている。一時遮断部24は、原子炉冷却材において重大な核分裂生成物のエントレインメントを検知した場合などの非常事態において、即座に遮断する高速作動遮断部である。一時遮断部24は、従来の自動作動バルブ(図示せず)の予備システムに加えて設けられている。
ヒートダンプ熱交換器26は余熱(崩壊熱)の除去を行うために設けられている。ヒートダンプ熱交換器26は、核分裂炉炉心アセンブリ100に崩壊熱除去冷却材を循環させるよう構成された第1ループを有する。ヒートダンプ熱交換器26は、張り巡らされたヒートダンプ熱パイプネットワーク(図示せず)に接続される第2ループを有する。ある状況では、例えば、冗長性を持たせる目的で、1つ以上のヒートダンプ熱交換器26が設けられている。設けられたヒートダンプ熱交換器26の各々は、崩壊熱除去冷却材ポンプを必要とせずに崩壊熱除去冷却材の自然な流れを可能にするために充分な熱駆動水頭圧を有するように、核分裂炉炉心アセンブリ100の鉛直上方に距離をおいて設置される。しかし、いくつかの実施形態では、崩壊熱除去ポンプ(図示せず)を設けてもよく、または、原子炉冷却材ポンプが設けられる場合には、該原子炉冷却材ポンプを崩壊熱除去のために適宜使用してもよい。
原子炉10の例示的な実施形態の概要を説明したので、他の実施形態および態様を説明する。まず、核分裂炉炉心アセンブリ100の実施形態および態様を説明する。第1に、核分裂炉炉心アセンブリ100およびその原子工学および核分裂爆燃波の概要を説明し、続いて、核分裂炉炉心アセンブリ100の例示的な実施形態および他の態様について説明する。
概要のための前提として、一般的には、炉心アセンブリ100の構成部品は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、または炭素合成物、セラミックスなどによって形成され得る。核分裂炉炉心アセンブリ100が高温で運転するため、また、フルパワーでの運転を行った場合に予想される寿命の間のクリープ抵抗、機械的作業性、および耐食性を有しているため、これらの物質は好適である。構成部品は、単一の物質または複数の物質の組み合わせ(例えば、コーティング、合金、多層、合成物など)によって形成されていてもよい。いくつかの実施形態では、炉心アセンブリ100は充分低い温度で運転するため、アルミニウム(Al)、スチール、チタニウム(Ti)などの他の物質を単独または組み合わせて構成部品用に用いることができる。
核分裂炉炉心アセンブリ100は、核分裂点火部110およびより大きな核分裂爆燃波伝搬領域を有している。核分裂爆燃波伝搬領域は、好適にはトリウムまたはウラン燃料を含み、高速中性子分裂増殖の一般原則に基づいて機能する。いくつかの実施形態では、核分裂炉炉心アセンブリ100全体にわたる均一な温度は、サーモスタットモジュールによって維持される。サーモスタットモジュールは、局部的中性子束を調節し、それにより局部的な出力生成を制御する。
核分裂炉炉心アセンブリ100は、核燃料の利用効率が優れているため、および同位体濃縮のための要件を最小化できるために、好適に、増殖炉として機能する。さらに、ここで図1Bおよび1Cを参照すると、熱中性子に対する核分裂生成物の高吸収断面積は、ウラン燃料を供給される実施形態において、核分裂生成物の除去なしでは、約1%より多いトリウムまたはより豊富なウラン同位体U238を典型的には利用可能なものとしていない。このため、核分裂炉炉心アセンブリ100は高速中性子スペクトルを好適に利用している。
図1Bでは、Th232燃料が供給された実施形態に対して関与する、主要な中性子駆動型の核反応の断面積を、10−3〜10eVの中性子エネルギー範囲においてプロットしている。核分裂生成核における放射捕獲に至るまでの損失は、0.1eV近くの熱エネルギーにおいて中性子経済を左右するが、共鳴捕獲領域(3〜300eV)の上では比較的無視してよいということが分かる。したがって、高利得に核分裂性に転換可能な物質から核分裂性物質へ転換する増殖炉を実現しようとする場合において、高速中性子スペクトルを用いて運転することは、燃料の再利用(すなわち、核分裂生成物を定期的にまたは連続して除去すること)を除外することができる。図示された核分裂生成物に対する放射捕獲の断面積は、無視できる程度のその後のベータ崩壊を起こした、高速中性子誘導性の核分裂に起因する中間Z核に対するものである。実施形態に係る核分裂炉炉心アセンブリ100の燃焼波の中央部分はいくらかの崩壊を起こし、したがっていくらか高い中性子親和力を有することになる。しかし、パラメータ分析は、炉心における燃料の燃焼結果がそのような崩壊の正確な度合いを反映しない場合もあることを示している。
図1Cでは、Th232燃料が供給された実施形態に対して主に関与する、主要な中性子駆動型の核反応の断面積を、最も関与する範囲である10eVより大きく106.5eVより小さい間の中性子エネルギー範囲において、図1Cの上部にプロットしている。実施形態に係る原子炉10の中性子スペクトルは、≧10eVの中性子エネルギー領域においてピークに達する。図1Cの下部は、中性子エネルギーに対するこれらの断面積の比率を含み、核分裂性に転換可能な物質から核分裂性物質へ転換する増殖工程のTh232における中性子捕獲に対する断面積について示す(結果物であるTh233はPa233へと迅速にベータ崩壊し、その後Pa233はU233へと比較的ゆっくりとベータ崩壊し、同じように、U238による中性子捕獲時に、U239−Np239−Pu239へとベータ崩壊チェーンが起こる)。
関心の対象となる中性子エネルギー領域上では、核分裂生成物における放射捕獲に至るまでの損失は比較的無視できるものであり、さらに、Taなどの高性能構造物質の数十パーセントの原子断片が、核分裂炉炉心アセンブリ100における中性子経済に許容できる負荷をもたらすであろうことが分かる。これらのデータはまた、50%を超す、炉心平均の燃料燃焼度を実現することができることを示唆しており、また、核分裂生成物の蓄積によって反応度が最終的にマイナスに追い込まれた場合の核分裂爆燃波の後における核分裂生成物と核分裂原子との比率が約10:1となるであろうことを示唆している。
(原子核分裂爆燃波燃焼前線の誘起および伝搬)
核分裂炉炉心アセンブリ100中の核分裂爆燃波について説明する。可燃性物質における爆燃波の伝搬によって、予測可能なレベルでエネルギーを解放することができる。さらに、物質構成が適切な時間不変的特徴を有している場合、その後の出力生産が安定したレベルとなり得る。最終的に、爆燃波が伝搬する速度を実用的な方法で外部より調節し得る場合、エネルギー解放率および出力生産は所望の状態に制御され得る。
爆燃波伝搬の初期段階におけるエネルギー解放の流体力学的な結果として初期核燃料構造が分解してしまうため、いくらかの制御がない状態では、持続性の核分裂爆燃波は事実上稀である。
しかし、実施形態に係る核分裂炉炉心アセンブリ100では、圧力と温度とが実質的に独立している核分裂性燃料において、核分裂爆燃波が誘起され、そして亜音速で伝搬される。そのため、その流体力学は実質的に「固定されている」。核分裂炉炉心アセンブリ100中における核分裂爆燃波の伝搬スピードは、原子炉10の実施形態のような電力生産反応システムなど、大規模発電を促す方法において制御できる。
核分裂爆燃波の原子工学を以下に説明する。任意のエネルギーの中性子を捕獲することにより、アクチニド元素(核分裂性)の選択された同位体の核分裂を誘起することによって、任意の低温を含む任意の物質温度における核結合エネルギーが解放されるようになる。核分裂性アクチニド元素によって捕獲される中性子は、核分裂点火部110によって提供され得る。
実質的に任意のアクチニド同位体の核分裂によって捕獲された中性子あたり、平均1つ以上の中性子が解放されると、このような物質において、放出中性子が媒介する核分裂連鎖反応が生じ得るようになる。いくつかのアクチニド同位体による核分裂によって(概して一定の中性子エネルギー領域において)捕獲された中性子ごとに、2つ以上の中性子が解放されると、最初の中性子捕獲によって(中性子捕獲およびその後のベータ崩壊を経て)、非核分裂性同位体原子から核分裂性原子への最初の転換が起こり得るようになる。その後、第2の中性子捕獲の過程で新しく作られた核分裂性同位体の中性子について、中性子核分裂が生じ得るようになる。
概して、発生した核分裂現象から得られた1つの中性子が、続いて核分裂性原子核へ(例えばベータ崩壊を経て)転換する原子核であって非核分裂性であるが核分裂性に転換可能な原子核に放射捕獲され得る場合であって、同じ核分裂現象から得られた第2の中性子が核分裂性原子核に捕獲され、それにより核分裂を誘起し得る場合、大抵の極めて高いZ(Z≧90)核種は、燃焼され得る。特に、これらの構成のいずれかが定常状態にある場合、与えられた物質において核分裂爆燃波を伝搬させるに充分な条件を満たすことができる。
核分裂性に転換可能な原子核を核分裂性原子核に変換するプロセスにおけるベータ崩壊に起因して、波の進行の特徴的速度は、核分裂性に転換可能な原子核における放射捕獲に対する分裂発生から、核分裂性に転換可能な原子核から核分裂性原子核へと導くベータ崩壊(のチェーンにおける最長寿命の原子核)の半減期までの、中性子による移動距離の比率に近い状態である。通常密度のアクチニドにおける、このように特徴的な分裂原子核移動距離は約10cmであり、ベータ崩壊の半減期は、対象となる大抵のケースにおいて10〜10秒であるので、特徴的な波速度は、10−4〜10−7cm sec−1、または核爆発波の速度の10−13〜10−14である。このような比較的ゆっくりとした進行速度は、波が爆発波でなく爆燃波であることを示している。
このような波が加速しようとすると、波の中心よりも十分に先方に位置する核分裂性原子核の濃度が急激に低くなるため、波の先端は常により純粋な(中性子の観点からは非常に損失の多い)核分裂性に転換可能な物質と対向する。これにより、波の先端(本明細書では「燃焼前線」と称する)は失速する。反対に、波が減速すると、連鎖的なベータ崩壊に起因する核分裂性原子核の局所的な濃度は増加し、核分裂および中性子生成の局所的な比率が上昇し、波の先端、すなわち燃焼前線は加速する。
最終的に、波が伝搬する核分裂性に転換可能な初期の物質の構造における全ての部分から、核分裂に関係する熱が極めて迅速に除去される場合、任意の低い物質温度において伝搬が発生する。ただし、中性子および核分裂性原子核の温度はともに約1MeV程度である。
核分裂爆燃波を誘起および伝搬するこのような条件は、入手可能な物質を用いて容易に実現することができる。アクチニド元素の核分裂性同位体は、地上では、これらの元素の核分裂性に転換可能な同位体に対して絶対的かつ相対的に希少であるが、核分裂性同位体は、収集、濃縮、および合成され得る。核分裂爆燃波の誘起および伝搬において、天然物および人工物(例えば、それぞれU235およびPu239)の両方の使用がよく知られている。
適当な中性子断面積(図1Bおよび図1Cに示す)を考慮すると、核分裂爆燃波は、その波中の中性子スペクトルが「硬い」または「速い」場合に、Th232またはU238などの天然アクチニドの核の大きな割合を燃焼し得ることが示唆される。すなわち、中性子が初期の核分裂片から蒸発するエネルギーである約1MeVと比較して、波中の連鎖反応をもたらす中性子がそれほど小さくないエネルギーを有する場合には、核分裂生成物の局所的に大量の断片が、核分裂性に転換可能な物質の断片に匹敵するようになったときに(1モルの核分裂性物質が核分裂変換して2モルの核分裂生成核になることを思い起こすとよい)、時空局所的な中性子経済に対する比較的大きな損失を避けることができる。望ましい高温特性を有するTaなどの典型的な中性子原子炉構造物質に対する中性子損失でさえも、≦0.1MeVの中性子エネルギーでは相当なものとなる場合がある。
他に考慮すべき事柄としては、分裂の中性子多重度の入射中性子エネルギーνの(比較的小さな)変化、および、(単なるγ光線放射よりもむしろ)核分裂を引き起こす全ての中性子捕獲現象による断片がある。関数α(ν−2)の代数符号は、核分裂炉炉心アセンブリ100の核分裂性同位体のそれぞれについて、炉心からの中性子漏洩またはその炉心本体内部における(核分裂生成物などの上の)寄生吸収がない場合に、全体的な核分裂性同位体の大量の使用量と比された核分裂性に転換可能な物質における核分裂爆燃波伝搬の実現可能性のために必要な条件の構成要素となる。上記代数符号は、約1MeVの核分裂中性子エネルギーから共鳴捕獲領域に至るまで、所定の核分裂同位体全てについて、概して正である。
上記数量α(ν−2)/νは、爆燃波の伝搬する間における、漏洩、寄生吸収、または幾何散乱に失われる全ての核分裂由来中性子の断片の上限となる。この断片は、実際的な対象となる、事実上減速されていない、全てのアクチニド同位体構造中に広がる中性子エネルギーの範囲(約0.1〜1.5MeV)に亘って、主要な分裂性同位体において0.15〜0.30であることに注意しなければならない。熱(外)エネルギーの中性子に対する主な状況(図1Cを参照)では、核分裂生成物による寄生損失が、1〜1.5の少数点の桁の付近で、核分裂性に転換可能な物質から核分裂性物質への変換における損失の重要な部分を占めている。このような状況とは対照的に、核分裂性に転換可能な物質の同位体における捕獲による核分裂性元素の生成は、0.1〜1.5MeVの中性子エネルギー範囲上の0.7〜1.5の桁の付近で、核分裂生成物捕獲に好適とされる。前者の状況は、核分裂性に転換可能な物質から核分裂性物質への変換が、熱中性子エネルギーで、またはその付近で、1.5〜5%の程度にしか実現可能ではないことを示唆しており、一方、後者の状況は、近核分裂エネルギー中性子スペクトルについて、50%を超える上記変換が期待されることを示唆している。
核分裂爆燃波の伝搬についての条件を考察するとき、中性子漏れは、非常に大きな「自己反射の」アクチニド構造に対して、効果的に無視され得る。図1C、および、アクニチド原子核上で全体的に散乱することによる中性子の減速程度についての分析的推定値を参照すると、爆燃波の伝搬は、地上で比較的豊富な2種類のアクチニドの充分に多い形態において行われ得るということが分かるだろう。上記2種類のアクチニドとは、すなわち、Th232およびU238であり、それぞれ自然発生のトリウムおよびウランの独占的かつ主要な(すなわち最も寿命の長い)同位体要素である。
具体的には、これらのアクチニド同位体における分裂中性子は、中性子エネルギーが0.1MeV以下に著しく低下する前に(また、その上、核分裂生成物原子核における捕獲に対する無視のできない可能性にさらされる前に)、核分裂性に転換可能な物質の同位体原子核における捕獲または核分裂性核種の核分裂のいずれかを招く傾向にある。図1Bを参照すると、核分裂生成物原子核の濃度は、核分裂性に転換可能な物質の原子核の濃度を著しく上回るに違いなく、また、核分裂性核種の濃度は、量的に問題的なものとなる以前に、核分裂生成物の濃度または核分裂性に転換可能な物質の濃度のうち低い方よりも低い程度になり得ることが分かるであろう。適当な中性子散乱の断面積を考察すると、アクチニドの直円柱構造は、半径方向の寸法において、核分裂中性子に対して効果的に限りなく密になるように、すなわち自己反射するように、十分に広がっており、当該アクチニドの直円柱構造は、密度半径積>>200gm/cmを有する、すなわち、半径>>10〜20cmの固相密度U238〜Th232を有するだろうことが示唆される。
増殖‐燃焼波は、核分裂性物質の1〜2つの平均自由行路を未燃焼燃料中に再生するために、量的に充分な中性子を与え、爆燃波において燃焼した分裂燃料を効果的に置換する。燃焼波のピーク後の「灰」は、実質的に「中性子的に中立」である。これは、核分裂片の中性子反応が、漏れに加えて、構造上の寄生吸収および核分裂生成物の蓄積によって、ちょうど平衡を保つためである。波の伝搬のときに、波の中心およびその直前における核分裂原子の蓄積が時間的に定常状態にある場合、波は確かに安定しており、蓄積がより少ない場合には、波は「末期」とみなされ、蓄積がより多い場合には、波は「加速している」とみなされる。
したがって、核分裂爆燃波は、自然発生のアクチニド同位体の構造において、長い時間間隔にわたって実質的に安定な状態で、伝搬および維持され得る。
上記の説明では、非限定的な例を挙げることにより、1メートル程度またはそれよりも小さい直径の(効率的な中性子反射体が採用される場合には実質的により小さな直径の)、天然ウランまたはトリウム金属の円柱について、その円柱が、任意の軸方向遠距離に向かって、核分裂爆燃波を安定的に伝搬させ得ることを考察した。しかし、核分裂爆燃波の伝搬は、円柱、対象形状、または単一連続形状に限定するものと解釈されてはならない。このため、核分裂炉炉心アセンブリ100の別の形状についての追加的実施形態を、「AUTOMATED NUCLEAR POWER REACTOR FOR LONG−TERM OPERATION(長期運転のための自動化された原子炉)」と題された米国特許出願番号11/605、943(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願)で説明している。この全内容は本明細書に参照として含まれる。
核分裂爆燃波の伝搬は、実施形態に係る原子炉10に対する影響を有する。最初の例として、部分的な物質温度のフィードバックを、爆燃波の中性子経済において許容できるコストで局部的な核反応率に与えることができる。中性子反応度におけるこのような大きな負の温度係数は、爆燃波の進行速度を制御する能力を実現する。燃焼している燃料から極微量の熱出力を抽出すると、その温度は上昇し、温度依存反応度は低下し、波の中心における核分裂率はこれに応じて小さくなり、波の均時差は、極わずかな軸の伸び率のみを反映する。同様に、熱出力除去率が大きければ、物質温度は低下し、中性子反応度は上昇し、波中の中性子経済は相対的に衰えず、波は比較的速く軸方向に前進する。実施形態に係る核分裂炉炉心アセンブリ100内における温度フィードバックの実行例についての詳細を、「CONTROLLABLE LONG TERM OPERATION OF A NUCLEAR REACTOR(原子炉の制御可能な長期運転)」と題された米国特許出願番号11/605、933(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願)に説明する。この全内容は本明細書に参照として含まれる。
実施形態に係る原子炉10における核分裂爆燃波の伝搬の影響についての第2の例としては、原子炉10における全体的な核分裂中性子生成の全部には満たない割合を利用することができる。例えば、局部的物質温度サーモスタットモジュールは、原子炉10における全体的な核分裂中性子生成のうち5〜10%を使用し得る。原子炉10における全体的な核分裂中性子生成のうちの他の≦10%は、原子炉10の構成部品に採用された、高性能、高温度の構造物質(Ta、W、またはRe)の比較的多量の部分に寄生吸収されて失われる。この損失は、電気への変換における≧60%の熱力学的効率を実現し、また高いシステム安全性の性能指数を獲得するために発生する。Ta、W、およびReなど、これらの物質におけるZは、アクチニドのZに対して約80%である。このため、図1Bおよび1CのTaについて示すように、高エネルギー中性子に対する放射捕獲の断面積は、アクチニドに対する断面積と比べて特に小さいわけでもない。原子炉10における全体的な核分裂中性子生成のうちの最後の5〜10%は、核分裂生成物において寄生吸収されて失われる。上述したように、中性子経済は特徴として充分豊富な状態にあるので、漏れや急速な幾何学的発散がない限り、全体的な核分裂中性子生成のうちの約0.7が、爆燃波伝搬を充分に維持することができる。これは、設計および運転において中性子経済の加減が厳密でなければならない低濃縮燃料を用いる熱(外)中性子原子炉とは著しく対照的である。
実施形態に係る原子炉10における核分裂爆燃波の伝搬の影響についての第3の例として、核分裂爆燃波の特徴である初期アクチニド燃料蓄積の高い燃焼率(約50%〜約80%台)によって、未処理の、さらには再処理の必要がない燃料を、高効率で使用することができる。ここで、図1D〜1Hによると、実施形態に係る核分裂炉炉心アセンブリ100における燃料チャージの特徴は、原子炉の全出力が1/3世紀の時間間隔で継続的に要求される予定計画において、核分裂爆燃波の発生(「核分裂点火」とも称する)の後の、原子炉の運用年数における4つの等間隔時間において表現される。ここで示す実施形態では、2つの核分裂爆燃波が、起点28(核分裂炉炉心アセンブリ100の中央付近であって、核分裂点火部110が配置されているところ)から核分裂炉炉心アセンブリ100の端部に向かって伝搬する。核分裂炉炉心アセンブリ100の燃料チャージでの完全点火の後のさまざまな時点における、核分裂爆燃波対の先端に対応する位置を、図1Dに示す。図1E、1F、1G、および1Gは、核分裂点火後のおおよその時間、すなわち約7.5年、15年、22.5年、および30年のそれぞれにおける、代表的な一群の軸近傍領域における様々な同位体元素の量を示しており(軸方向の炉心長さ(cm)に対する総量(kg)にて示している)、非限定的例示である10メートル長さの燃料チャージに沿った軸位置を横軸値とし、表示された軸位置における燃料比出力(W/g)を縦軸値としている。中央の摂動は、起点28(図1D)によって示される核分裂点火モジュールの存在に起因するものである。
燃焼前線の後の最も激しく燃焼している領域からの中性子束は、燃焼前線の先端における、核分裂性同位体の豊富な領域を増殖させ、これにより、核分裂爆燃波の前進に役立つということが分かるだろう。核分裂爆燃波の燃焼前線が所定量の燃料に押し寄せた後、進行中の核分裂がより大量の核分裂生成物を生成する。この一方で、核分裂性に転換可能である利用可能な物質の原子核における中性子の放射捕獲が核分裂生成物原子核におけるものよりも著しく発生しやすい限り、核分裂性原子濃度は上昇し続ける。どの瞬間においても、原子力生成濃度は燃料チャージ領域にてピークに達する。上記実施形態では、点火モジュールの左側および右側における2つの微妙に異なった種類のサーモスタットユニットの異なる作用によって、これに応じて微妙に異なった出力生成レベルが発生することが分かる。
また、図1D〜1Hによると、核分裂爆燃波の進行する燃焼前線の真後ろにおいて、核分裂性原子核に対する核分裂生成物原子核の集中度は、核分裂生成物の捕獲断面積(図1B)に対する核分裂性分裂の比率に相等する値にまで上昇し、このときの「局部的中性子反応度」はわずかに負になることが分かる(上記核分裂生成物の原子核の量は平均して核分裂性原子核の半量近くになる)。また、燃焼と増殖の両方が、核分裂爆燃波の燃焼前線のはるか後にて効果的に停止することが分かる。このことは、図1E、1F、1G、および1Hを互いに比較することからも分かるだろう。
いくつかの実施形態に係る原子炉10では、それまでに原子炉において使用された全ての核燃料は、核分裂炉炉心アセンブリ100の製造中に搭載され、使用済み燃料は核分裂炉炉心アセンブリ100から決して除去されず、核分裂点火後、核分裂炉炉心アセンブリ100には決してアクセスされない。しかしながら、いくつかの実施形態に係る原子炉10では、核分裂点火後に、さらなる核燃料が核分裂炉炉心アセンブリ100に追加される。またしかしながら、いくつかの実施形態に係る原子炉10では、使用済み燃料が炉心アセンブリから除去される(また、いくつかの実施形態では、核分裂炉炉心アセンブリ100からの使用済み燃料の除去は、原子炉10が出力状態で運転している間に行ってもよい)。このような例示的燃料補給および燃料除去は、「METHOD AND SYSTEM FOR PROVIDING FUEL IN A NUCLEAR REACTOR(原子炉における燃料供給方法およびシステム)」と題された米国特許出願番号11/605、848(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願)で説明している。この全内容は本明細書に参照として含まれる。使用済み燃料が除去されるか否かに関わらず、核分裂爆燃波がアクチニド元素「燃料」の所定の軸方向にわたって通過して核分裂生成物の「灰」へ変換するように、搭載された直後の燃料の前拡張によって、燃料元素の全体的な量変化なしに高濃度アクチニドが低濃度核分裂生成物へと変換され得るようになる。
概括すると、核分裂爆燃波をTh232またはU238燃料チャージへ導入することは、核分裂性同位体中で濃縮された「核分裂点火モジュール」を用いて容易に達成される。より高濃度にすると、より小型なモジュールとなる。また、最少質量のモジュールは、減速材濃度勾配を用いてもよい。さらに、核分裂点火モジュールの設計は、さまざまな計画における軍事目的のための材料転用に対する否定など、技術的でない事柄への配慮から決定してよい。
前述した実施形態において説明された核分裂点火部は、燃焼波面の伝搬を誘起するように構成された核分裂性物質を含んでいたのに対して、他のアプローチでは、核分裂点火部は、前述した反応源に加えて、または当該反応源の代りに、他の種類の反応源を有してもよい。例えば、核分裂点火部は、核分裂爆燃波の伝搬する原子炉内で中性子に曝露されて核分裂同位体中で濃縮された核燃料などの「燃えさし」を有していてもよい。このような「燃えさし」は、さまざまな量の核分裂生成物の「灰」が存在するにもかかわらず、核分裂点火部として機能し得る。例えば、核分裂点火部は、中性子を順に生成し得る、高エネルギーイオン(プロトン、デューテロン、もしくはα粒子など)または電子についての電気的駆動源を用いた中性子源を有してもよい。ある例示的アプローチでは、線形加速装置などの粒子加速装置が、このような中性子を(例えば破砕によって)順に与え得る中間物質に、高エネルギープロトンを与えるように配置されてもよい。他の例示的アプローチでは、線形加速装置などの粒子加速装置が、このような中性子を(例えば高Z元素の電気核分裂および/または光核分裂よって)順に与え得る中間物質に、高エネルギー電子を与えるように配置されてもよい。または、電気的に誘起される融合アプローチなど、他の公知の中性子放射プロセスおよび構造が、伝搬する核分裂波を誘起し得る中性子(例えば、D−T融合からの14Mev中性子)を与えてもよい。
燃料チャージの原子工学および核分裂爆燃波について説明したため、「核分裂点火」および核分裂爆燃波の維持について、より詳細に説明する。中央に配置され、かつ、U235またはPu239などの核分裂性物質において適度に濃縮された核分裂点火部は、(例えば、操作者に操作された電気的加熱により)核分裂性物質から除去された中性子吸収物質(ホウ化水素など)を有し、また核分裂点火部は中性子的に臨界になる。局部的燃料温度は設計目標値まで上昇し、その後、局部的サーモスタットモジュール(「AUTOMATED NUCLEAR POWER REACTOR FOR LONG−TERM OPERATION(長期運転のための自動化された原子炉)」と題された米国特許出願番号11/605、943(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願)にて詳述:この全内容は本明細書に参照として含まれる)によって規制される。U235またはPu239の高速核分裂からの中性子は概して、まず、局部的U238またはTh232において捕獲される。
半径方向に密度勾配を有する耐熱減速材(グラファイトなど)を、核分裂点火部およびこれに直接接して取り囲む燃料領域へ導入することによって、核分裂点火部のウラン濃縮が軽水炉(LWR)燃料のレベルより極端に大きくないレベルまで減少し得ることが分かる。高密度の減速材によって、低濃縮燃料が満足に燃焼されるようになる。一方、低密度の減速材によって、効率的な核分裂増殖が起こるようになる。したがって、最適な核分裂点火部の設計は、初期臨界から、炉心において充分に点火された燃料チャージによって充分な定格の出力が有効性を有するまでの、最小潜伏性と増殖堅牢性との間のトレードオフを含み得る。核分裂点火部の濃縮度が低いほど、必然的に増殖発生は多くなり、潜伏性も長くなる。
分裂性同位体の総量は単調に増加するが、この総量はより空間的に分散されていくので、核分裂炉炉心アセンブリ100の最大(規制されていない)反応度は、核分裂点火プロセスの第1段階にてゆっくりと減少する。初期燃料形態、場所に対する燃料の濃縮、および燃料密度の選択の結果、最大反応度の最小値が達成される時点においても、最大反応度がわずかに正になるように準備されてもよい。その後すぐに、核分裂点火部に残存する、実質的に過度な増殖領域における分裂性同位体量に応じて、最大反応度はその最大値に向けて急速に増加し始める。その後、準球形の環状殻は最大比出力の生成を行う。この時点において、核分裂炉炉心アセンブリ100の燃料チャージが「点火された」と称する。
核分裂炉炉心アセンブリ100の燃料チャージが「点火された」ので、「核分裂燃焼」とも称する核分裂爆燃波の伝搬について説明する。最大比出力による原子力生産のための球状に発散するシェルは、核分裂点火部から燃料チャージの外面に向かって急速に前進し続ける。シェルがこの外面に到達すると、シェルは自然に割れて2つの球帯状表面になり、各表面は円筒の軸に沿った2つの対向する方向にそれぞれに伝搬する。この時点において、炉心における全熱出力生成のポテンシャルが作られる。この事象は、2つの軸方向に伝搬する核分裂爆燃波燃焼前線の開始により特徴付けられる。いくつかの実施形態では、炉心の燃料チャージの中央が点火され、これにより対向して伝搬する2つの波が生成される。この構成により、所定の時間に出力生成が行われる炉心の質量および体積が2倍になり、炉心におけるピークの比出力生成は半分に減少し、これにより熱輸送の課題を量的に最小にする。しかし、他の実施形態では、特定の用途に対する要求に応じて、炉心の燃料チャージが一方の端部で点火される。他の実施形態では、炉心の燃料チャージは複数箇所において点火されてもよい。さらに他の実施形態では、特定の用途に対する要求に応じて、炉心中の任意の3次元位置において点火される。いくつかの実施形態では、2つの伝搬核分裂爆燃波は核分裂点火部位から誘起され伝搬するが、形状、核燃料組成、中性子修正制御構造の作用または他の検討材料に応じて、異なる数の(例えば1つ、3つ、またはそれ以上の)核分裂爆燃波が誘起され伝搬されてもよい。しかし、理解を促すため、非限定的に、ここでは2つの核分裂爆燃波燃焼前線の伝搬について説明する。
2つの波の発生を経過して、当該2つの波が2つの対向端部に到達するときまで、原子力発生の物理的過程は、図1E〜1Hに示すように、どちらの波のフレームにおいても効果的に時間的定常状態にある。燃料を通過して前進する波の速度は、局部的中性子束と比例する。上記局部的中性子束は、順に、サーモスタットモジュール(図示せず)の核分裂爆燃波の中性子量における集合作用を介して、核分裂炉炉心アセンブリ100から必要とされる熱出力に線形的に依存する。
炉心に流れ込む低温度冷却材を介して原子炉がより多くの出力を必要とするとき、炉心の2つの端部の温度は、サーモスタットモジュールの設計目標値よりわずかに下回る程度減少する(上記炉心は、いくつかの実施形態では冷却材注入口の最も近くに位置する)。これにより、中性子吸収体が、炉心のサーモスタットモジュールにおける対応する亜母集団から引き出される。また、これにより、局部的中性子束は、局部的熱出力生成を、局部的物質温度を局部的サーモスタットモジュールの目標値へと押し上げるレベルにまで至らせるように、増加することが可能になる。
しかし、この2つの燃焼前線実施形態では、このプロセスは、2つの分割流が2つの核燃焼前線へと移動するまで充分に冷却材を加熱するに際しては、効果的ではない。炉心の燃料チャージにおけるこれら2つの部分は、サーモスタットモジュールの中性子吸収体によって抑制されなければ、著しいレベルの原子力を生成することが可能であるが、上記2つの部分は、(炉心に到達した冷却材の温度に関係なく)核燃料温度が過剰にならなければ、それらのモジュールの設計目標値によって示される温度へと冷却材を加熱する作用を起こす。その後、2つの冷却材の流れは、2つの燃焼前線による燃焼済み燃料の中央における2つの区域を通過し、そこから残余の核分裂および余熱の熱出力を除去し、いずれも燃料チャージの中央から流出する。この構成により、図1E〜1Hに示すように、主に各前線の後縁から過剰な中性子を「切り取る」ことによって、2つの燃焼前線が燃料チャージの2つの端部に向けて伝搬し得る。
したがって、炉心の中性子は実質的に自己制御されると考えられる。例えば、円柱形炉心の実施形態について、円柱型の炉心の燃料密度半径生成物が≧200gm/cmであるとき、炉心の中性子は実質的に自己制御するものと考えられる(すなわち、合理的に高速な中性子スペクトルに対して、典型的な組成の炉心における中性子誘起核分裂の平均自由行路が1〜2つである)。このような炉心設計における中性子反射体の主な機能は、放射能遮蔽体、構造支持体、サーモスタットモジュール、および最外側のシェルなど、原子炉の外側部分付近に確認される高速中性子フルエンスを、著しく低減することである。その数値が原子炉経済の効率を高める主要なものであるものの、炉心の性能に及ぼされる付随的影響は、燃料の最外側部分における増殖効果および比出力を向上させることである。燃料チャージの中心から離れた部分は、低い総合的エネルギー効率では使用されないが、燃料チャージの中心における同位体燃焼レベルに匹敵する同位体燃焼レベルを有する。
原子炉における中性子反応度の最終的かつ不可逆的な無効は、アプリケーション熱交換器16(図1A)まで伸長される主要なループ、または原子炉10(図1A)とヒートダンプ熱交換器26(図1A)とを接続する余熱ダンピングループのいずれか一方を介して、冷却材の流れに中性子毒物質を注入することによって、任意の時間に行われ得る。例えば、所望により、BFなどの物質を、場合によってはHなどの揮発性還元剤と共に、冷却材の流れに少しばかり装填すると、別の遅い化学反応(2BF+3H→2B+6HF)の、そこで見られる高温による指数関数的な加速を介して、原子炉炉心を貫通する冷却材管の内壁全体にわたって実質的に均一に、金属ボロンが堆積する。ボロンは、同様に、高抵抗性の非金属であり、その堆積位置から移動することはない。炉心における<100kg量のボロンの実質的に均一な存在によって、原子炉の近傍において動力を備えた機構の使用を必要とせず、無制限に長期にわたる炉心の中性子反応度を打ち消し得る。
(核分裂点火部の例示的実施形態および態様)
核分裂点火部の例示的実施形態および態様を説明する。
図2A〜2Jを参照して、非限定的かつ例示的な実施形態にかかる核分裂点火部110を示す。上記核分裂点火部110は、核分裂爆燃波炉などの高速中性子スペクトル核分裂炉での使用に適した、非限定的かつ例示的な形態にかかる核分裂炉炉心アセンブリ100に設けられている。このため、核分裂炉炉心アセンブリ100は、内部の核分裂爆燃波を伝搬するように構成されている核分裂燃料を含み、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100とも称し得る。
核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100は、冷却材流路112を規定する。いくつかの実施形態では、炉心冷却材はヘリウムガスでもよい。しかし、特定の用途で所望されるように、任意の適切な原子炉冷却材が他の実施形態で用いられてもよい。
核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100は、非限定的に、238Uおよび/または232Thなどの核分裂性に転換可能な物質を含む核燃料を含む。核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の核分裂燃料はまた、非限定的に、233U、235U、および/または239Puなどの分裂性物質を含む。核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100における核分裂燃料の濃度は、特定の用途で所望されるように、空間的に変化し得る。
核分裂点火部110および核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100を模式的に示していることが分かるであろう。このため、核分裂点火部110または核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の形状について、何ら幾何学形状の限定を意図するものではない。上記では、核分裂爆燃波を任意の軸方向遠距離に向かって安定に伝搬させる、円柱状の天然ウランまたはトリウム金属について、詳細を説明した。しかし、核分裂爆燃波の伝搬は、円柱、金属核燃料、または純粋ウランもしくはトリウム核燃料物質に限定されて形成されるものではないことを再度強調しておく。そこで、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100およびそこに配置される燃料チャージの、代替の幾何形状配置が特定の用途で所望のように可能であり、これについての追加的実施形態は、「AUTOMATED NUCLEAR POWER REACTOR FOR LONG−TERM OPERATION(長期運転のための自動化された原子炉)」と題された米国特許出願番号11/605、943(発明者:RODERIC A.HYDE、MURIEL Y.ISHIKAWA、NATHAN P.MYHRVOLD、LOWELL L.WOOD,JR.、2006年11月28日出願)で説明している。この全内容は本明細書に参照として含まれる。
ここで、例示的な核分裂点火部110の非限定的な詳細を説明する。
核分裂点火部110は、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の中へ核分裂爆燃波を適切に放出し得る。核分裂燃料における核分裂爆燃波の放出および伝搬の原子工学はすでに説明したので繰り返す必要はない。
例示的な実施形態では、核分裂点火部110は、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100に挿入可能な核分裂燃料の一部分を含む。核分裂点火部110が核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の外側にある場合、核燃料の上記一部分は1より小さいkeffectiveを有する。核分裂点火部110が核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100に搭載されている場合には、核燃料の上記一部分は少なくとも1のkeffectiveを確立するように構成されている。核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の外側の核分裂点火部110を搬送するための例示的な搬送アセンブリを以下に説明する。
核分裂点火部110の核燃料は、非限定的に、233U、235U、および/または239Puなどの分裂性物質を含み得る。必要であれば、核分裂点火部110の核燃料は、上記分裂性物質に加えて核分裂性に転換可能な物質を含み得る。非限定的な例を挙げるが、核分裂性に転換可能な物質には、非限定的に、238Uおよび/または232Thが含まれる。核分裂点火部110の核分裂燃料における分裂性物質の濃度は、核分裂爆燃波炉炉心110における分裂性物質の濃度よりも高くてもよい。また、核分裂点火部110の核分裂燃料の濃度は、特定の用途で要望どおりに、空間的に変化し得る。
図2A、2C、2E、2G、および2Iを参照すると、いくつかの実施形態では、核分裂点火部110は流路114を規定し得る。流路114は、製造時についてのいくつかの実施形態において、核分裂燃料の外部周辺にて規定され得る。いくつかの実施形態では、流路114は、核分裂点火部の内部において規定され得る。流路114は、冷却材流路112と一致して、結合するように規定される。核分裂点火部110を核燃料爆燃波炉炉心アセンブリ100に挿入するとき、流路114は冷却材流路114と一致して、これによって冷却材流路114と結合する。流路114が冷却材流路112と一致した状態で、冷却材流路112を流れる原子炉冷却材は、流路114を介して核分裂点火部110に流れ込み、通過し、核分裂点火部110を出た後、再び冷却材流路112に流れ込む。
流路114は核分裂点火部110の任意の特徴であることが分かるであろう。このため、ここでは図2B、2D、2F、2H、および2Jを参照するが、いくつかの実施形態では、核分裂点火部110は流路を全く規定していない。
図2A〜2Jを再び参照すると、上記のように、核分裂点火部110が核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の外にあるとき、核分裂点火部110の核分裂燃料は、1よりも小さいkeffectiveを有している。核分裂点火部110が核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の外にあるときに1よりも小さいkeffectiveの値を達成するために、いくつかの実施形態では、吸収物質が設けられている。中性子吸収物質は、非限定的に、例えば、10Bおよび/またはLiなど、特定の用途で要望どおりの任意の中性子吸収物質を含み得る。
いくつかの実施形態では、中性子吸収物質は、核分裂点火部110の核分裂燃料の中に配置される。いくつかの他の実施形態では、中性子吸収物質は、核分裂点火部110の核分裂燃料の外部周辺に配置される。
いくつかの実施形態では、中性子吸収物質は除去可能である。中性子吸収物質を除去することによって、核分裂点火部110が核分裂爆燃波炉炉心100に搭載されている場合には、少なくとも1のkeffectiveを確立する手助けとなり得る。図3Aおよび3Bをさらに参照すると、中性子吸収物質は、例えば操作者による電気的加熱、ポート118からの液体の排水、ポート118を介する制御棒の粗調整などの任意かつ所望の除去方法によって除去され得る。
いくつかの実施形態では、核分裂点火部110が核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100に搭載さるとき、少なくとも1のkeffectiveを確立する手助けとなるために、他の方式が所望のように用いられてもよい。以下に説明するこれらの他の方式は、特定の用途で所望のように、核分裂点火部110の中において、または核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の中において、または核分裂点火部110および核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の両方の中において用いられてもよい。いくつかの実施形態では、始動時のみに上記方式が用いられ得る。すなわち、上記方式において用いられる物質は、始動を目的として核分裂点火部110が核分裂爆燃波炉炉心100に搭載された後に加えられてもよく、所望であれば、始動後に除去されてもよい。上記方式において用いられる物質は、所望のように任意の方法で加えられてもよいし除去されてもよい。非限定的に、例えば、上記方式において用いられる物質は、ポート118を介して所望のように、核分裂点火部110に加えられてもよく、核分裂点火部110から除去されてもよい。
例えば、1つの他の方式において、中性子減速物質は、特定の用途で所望のように、核分裂点火部110の中、または核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の中、または核分裂点火部110および核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の中に設けられてもよい。非限定的な例を挙げると、中性子減速物質は重水、炭素、および/またはLiを含んでいてもよい。
他の方式では、中性子拡散物質は、特定の用途で所望のように、核分裂点火部110の中、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100、または核分裂点火部110および核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の両方の中に設けられてもよい。非限定的な例を挙げると、中性子拡散物質はグラファイトおよび/またはベリリウムを含んでいてもよい。
他の方式では、中性子増殖性物質は、特定の用途で所望のように、核分裂点火部110の中、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100、または核分裂点火部110および核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の両方の中に設けられてもよい。非限定的な例を挙げると、中性子増殖性物質は、Beおよび/またはベリライドを含んでもよい。
核分裂点火部110の実施形態は、所望の任意の形状を有し得る。このため、核分裂点火部110の形状は、どのような限定をも受けるものではない。非限定的に例を挙げると、例示的な核分裂点火部110は、球体として(図2Aおよび2B)、2つの半球体として(図2Cおよび2D)、1つの半球体として(図2Eおよび2F)、円筒形として(図2Gおよび2H)、そして直方体として(図2Iおよび2J)実施されていることが示されている。
核分裂点火部110は、特定の用途で所望のように、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100内の任意の場所に配置され得る。いくつかの実施形態にかかる核分裂点火部はまた、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の端部付近(例えば、中性子反射体の周辺)への配置に十分適している。非限定的に、例えば、検討された1つの用途において、核分裂点火部110の半球実施形態(図2Eおよび2F)は、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の端部付近にあり、中性子反射体116付近にあることが示されている。しかし、検討される他の用途では、核分裂点火部110の半球実施形態は、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の端部から遠ざかるように(非限定的に、例えば中央に向けて)配置されてもよい。同様に、検討される他の用途では、球体(図2Aおよび2B)、2つの半球体(図2Cおよび2D)、円筒(図2Gおよび2H)、および直方体(図2Iおよび2J)として実施される例示的核分裂点火部110は、核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100の端部付近に(例えば、中性子反射体付近に)配置されてもよい。したがって、核分裂点火部110の配置に関して、何ら限定を意図するものではないことが理解できるであろう。
核分裂点火部110の形状に関係なく、いくつかの実施形態(例えば、単一の核分裂点火部110が、核分裂爆燃波を誘起するために核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100に搭載される場合)において、核分裂点火部110は、分裂誘起中性子のための実質的に1以上の平均自由行路の少なくとも1つの相を有する。また、核分裂点火部110の形状とは関係なく、いくつかの他の実施形態(例えば、核分裂点火部110のうちの2つ以上が、核分裂爆燃波を誘起するために核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ100に搭載される場合)において、全ての核分裂点火部110は、分裂誘起中性子のための1の平均自由行路よりも少ない相を有してもよい。しかし、核分裂点火部110の組み合わせが、分裂誘起中性子のための実質的に1以上の平均自由行路の少なくとも1つの相を有するように、全ての核分裂点火部110が組み合わされる。
(核分裂点火部のための例示的搬送アセンブリ)
ここで図4A〜4Eを参照するが、核分裂点火部110は、搬送アセンブリ120において所望のとおりに搬送され得る。搬送アセンブリ120の例示的実施形態は、搬送用の、例えば1つ以上の核分裂爆燃波炉100への搬送用の、任意の種類の核分裂点火部110を1つ以上受け入れるように構成されている。簡単のために、半球状核分裂点火部を収容するための形状を有するものとしてのみ、搬送アセンブリ120を説明している。しかし、搬送アセンブリ120は、搬送される核分裂点火部110のいかなる形状も収容することが望まれる場合に、いかなる形状を有してもよいことは理解できるであろう。したがって、搬送アセンブリ120の形状は、いかなる状態にも限定されるものではない。搬送アセンブリ120の例示的な実施形態を以下に説明する。
搬送アセンブリ120は、核遮蔽物質124を受け取るように構成されるハウジング体122を備える。いくつかの実施形態では、核遮蔽物質124は、特定の用途で所望のとおりに添加されたり、または除去されたりしてもよい。核遮蔽物質124は、非限定的に、タングステンおよび/またはタンタルなどの高Z物質を適切に含んでいる。いくつかの実施形態では、核遮蔽物質124は、中性子吸収物質を適切に含んでいる。いくつかの他の実施形態では、核遮蔽物質124は、α、β、および/またはγ放射を遮蔽するように構成される放射吸収物質を適切に含んでいる。いくつかの他の実施形態では、核遮蔽物質124は、非限定的に、グラファイトおよび/またはベリリウムなどの中性子拡散物質を適切に含んでいる。
ハウジング体122は、核分裂点火部110のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成される少なくとも1つのキャビティ126を規定する。いくつかの実施形態において図4Aに示すように、ハウジング体122は、1つの核分裂点火部110を受け入れるように構成される1つのキャビティ126を規定する。いくつかの他の実施形態において図4Bに示すように、ハウジング体122は、少なくとも1つの核分裂点火部110を受け入れるように構成されるキャビティ126を規定する。(臨界質量形態を避ける手助けとなるように)キャビティ126は互いに十分な間隔をとり、核遮蔽物質124は、搬送アセンブリ120で受け入れられる核分裂点火部110のkeffectiveの値を1より小さく維持するように、キャビティ126の間に挿入される。
少なくとも1つのアクセスポート128は、少なくとも1つの核分裂点火部110をアクセスポート128を介して受け入れることが可能なように、ハウジング体122における少なくとも1つの開口部を規定するように構成される。アクセスポート128は、ハウジング体における開口部を閉じるようにさらに構成されてもよく、これによって核分裂点火部110をハウジング体122の中に維持することができる。
いくつかの実施形態において図4Cに示すように、アクセスポート128は、核分裂点火部を受け入れるために開放し、核分裂点火部110をハウジング体122に維持するために閉鎖する、ハウジング体において規定されるシャッター130を有し得る。
いくつかの他の実施形態において図4Dおよび4Eに示すように、アクセスポート128は、ボディキャップ132を含み得る。ボディキャップ132は、上記のように、核遮断物質124を適切に含み得る。
ボディキャップ132を含むいくつかの実施形態において図4Dに示すように、ボディキャップ132は、ハウジング体122にヒンジ状に取り付けられてもよい。ボディキャップ132は完全に揺れて開き、矢印134によって示されるように、核分裂点火部110はキャビティ126に挿入され、ボディキャップ132は、矢印136によって示されるように、完全に閉じられる。このため、核分裂点火部110は、十分に受け入れられ、搬送アセンブリ120によって遮蔽される。
ボディキャップ132を含むいくつかの他の実施形態において図4Eに示すように、ボディキャップ132はハウジング体122に取り外し可能に取り付けられてもよい。ボディキャップ132は、所望のいかなる状態でも取り付け可能である。
いくつかの実施形態において図4Eに示すように、少なくとも1つのインジケータ134を搬送アセンブリ120に所望のように、例えばハウジング体122またはボディキャップ132に配置し得る。インジケータ134は、(核分裂点火部110のうちの1つ以上など)搬送アセンブリ120の内容を表示するよう適切に構成されている。内容の表示は、所望のようにいかなる状態でも行われ得る。
(例示的な崩壊熱除去)
ここで図5A〜5Eを参照するが、いくつかの実施形態では、核分裂点火部110は、既に中性子媒介核分裂を経た(本明細書では、既に「燃焼」した、と表現する)少なくともいくつかの成分を含む核分裂燃料を含んでもよい。ある出力で運転された後の一定期間、核分裂点火部110が、既に燃焼された少なくともいくつかの成分を含む核分裂燃料を含んでいる場合、核分裂点火部110は、崩壊熱を生成する。核分裂点火部110の核分裂燃料に対して行われる出力運転が停止されてからどのくらいの期間が経過したかに応じて、核分裂点火部110の搬送の間、核分裂点火部110からの崩壊熱を除去することが望ましい。このため、核分裂点火部110の搬送中の例示的な崩壊熱除去を以下に説明する。
少なくとも1つの崩壊熱除去装置136は、核分裂点火部110の核燃料からの崩壊熱を除去するために設けられる。崩壊熱除去装置136は、核分裂点火部110によって生成される崩壊熱が核分裂点火部110から崩壊熱除去装置136へ伝達されるように、核分裂点火部110を含む熱通路に配置される。
1つの実施形態において図5Aおよび5Bを参照するが、崩壊熱除去装置136は、ヒートパイプを含み得る。管部138は、核分裂点火部110を含む熱伝達路に配置される。いくつかの実施形態では、管部138は、非限定的に摩擦ばめなどによって、流路116の位置で保持される。ヒートシンク部140は、ヒートシンク温度の環境にある熱伝達路に配置され、これによって、核分裂点火部110を含む熱伝達路に配置される管部138の温度を上記ヒートシンク温度と等しくできる助けとなる。「くの字形」部142は、管部138とヒートシンク部140との間に設けられている。温度状態に応じて、特定の用途で所望のように、任意の動作流体を用いることができる。例えば、非限定的に、上記動作流体は、水、リチウム、水銀などを含み得る。芯などの毛細管構造(明確化のため図示せず)は、非限定的に、スチール、アルミニウム、ニッケルもしくは銅などによって形成される金属発泡体またはフェルトなど、任意の適した多孔物質によって形成され得る。
ここで図5Cを参照する他の実施形態では、崩壊熱除去装置136は冷却材ループを含み得る。管部144は、核分裂点火部110を含む熱伝達路に配置される。いくつかの実施形態では、管部144は、非限定的に、摩擦ばめなどによって流路116の位置に保持される。ヒートシンク部146は、ヒートシンク温度の環境にある熱伝達路に配置される。熱は、核分裂点火部110から管部144の冷却材へ伝達されるが、これはいくつかの実施形態において、自然循環を介してヒートシンク部146まで上昇する。この場合、熱は冷却材から、ヒートシンク温度にある環境まで伝達される。ヒートシンク温度にある環境へ熱が伝達された後、いくつかの実施形態では、冷却材は自然循環を介して管部144へ戻る。いくつかの他の実施形態では、冷却材は自然循環を介して循環される代わりに、適切な冷却材ポンプ(図示せず)を用いて汲み上げられる。「くの字形」部148は、管部144とヒートシンク部146との間に設けられる。温度状態に応じて、特定の用途で所望のように、任意の適切な液体が用いられてもよい。例えば、非限定的に、冷却材は水などを含み得る。
ここで図5D〜5Eを参照するが、核分裂点火部110を含む熱伝達路に崩壊熱除去装置136が配置された後、核分裂点火部110および崩壊熱除去装置136は、搬送のため、例えば1つ以上の核分裂爆燃波炉炉心アセンブリ(図示せず)への搬送のため、搬送アセンブリ150に配置され得る。例示的な実施形態にかかる搬送アセンブリ150は、搬送アセンブリ120(図4A〜4E)と多くの構成要素を共有する。同様の参照番号は、同様の構成要素を示すために用いられ、それらの詳細を繰り返す必要はない。
崩壊熱除去通路152は、ハウジング体122において、ハウジング体122の内部で規定されるポートと、ハウジング体122の外部で規定されるポートとの間で規定される。崩壊熱除去通路152は、非限定的に、摩擦ばめなどによってくの字形部142(図5Aおよび5B)またはくの字形部148(図5C)を受け入れるように配置され、大きさを調節される。このため、崩壊熱除去通路152は、ハウジング体122の内部の開口部およびハウジング体122の外部の開口部を、側面に沿って、かつ縦方向に分離する。この結果、崩壊熱除去通路152は、ハウジング体122の内部からハウジング体122の外部への崩壊生成物のための直線通路をなだらかにする形状を有する。
搬送アセンブリ152の構造および運転についての他の特徴の詳細は、搬送アセンブリ120(図4A〜4E)についての上記記載と同様であり、理解を促すためにさらに説明を繰り返す必要はない。
(例示的方法)
核分裂点火部110の実施形態と関連する例示的方法をここで説明する。
図6A〜6Cを参照すると、核分裂点火部を収容するための例示的方法が示されている。
ここで図6Aを参照すると、核分裂点火部を収容するための例示的方法160は、ブロック162にて、開始となる。ブロック164の工程において、核分裂爆燃波炉のための少なくとも1つの核分裂点火部が、ハウジングの少なくとも1つのキャビティに収容される。好適には、核分裂点火部は上記のように、核分裂点火部110のうちの1つ以上であり得る。すなわち、核分裂点火部は、核分裂爆燃波炉に挿入可能な核分裂燃料の一部分を含み、核分裂点火部が核分裂爆燃波炉の外側にある場合には、核燃料の上記一部分は1より小さいkeffectiveを有し、核分裂点火部が核分裂爆燃波炉に搭載されている場合には、核燃料の上記一部分は少なくとも1のkeffectiveを確立するように構成されている。キャビティは上記のように、搬送アセンブリ120のハウジング体122に規定されるキャビティ26のうちの1つ以上であり得る。
ブロック166の工程において、上記少なくとも1つの核分裂点火部が遮蔽される。核分裂点火部は所望の任意の方法で遮蔽され得る。例えば、遮蔽は核分裂点火部の外部に対して行われてもよい。他の例としては、ハウジングがすでに遮蔽されていてもよく、このため、核分裂点火部の収容を行うことが核分裂点火部の遮蔽を行うことにつながる。さらなる例として、核分裂点火部がハウジングに収容された後、ハウジングに対して遮蔽が行われてもよい。いくつかの実施形態では、上記遮蔽は中性子を遮蔽するものであってもよい。他の実施形態では、上記遮蔽はα、β、および/またはγ放射能などの放射能を遮蔽するものであってもよい。方法160は、ブロック168にて、終了となる。
ここで図6Bを参照すると、核分裂点火部を収容するための例示的方法170は、ブロック172にて、開始となる。方法170にはブロック164の工程があるが、このブロック164にて、核分裂爆燃波炉のための少なくとも1つの核分裂点火部は、ハウジングの少なくとも1つのキャビティに収容される。方法170にはまた、ブロック166の工程があるが、このブロック166の工程において、少なくとも1つの核分裂点火部が遮蔽される。
ブロック174の工程において、上記少なくとも1つの収容済み核分裂点火部は、少なくとも1つの核分裂爆燃波炉炉心に搬送される。いくつかの実施形態では、1つ以上の核分裂点火部は、1つの核分裂爆燃波炉炉心に搬送されてもよい。いくつかの他の実施形態では、1つ以上の核分裂点火部は、2つ以上の核分裂爆燃波炉炉心に搬送されてもよい。これら他の実施形態のうちの1つにおいて、1つの核分裂点火部は、2つ以上の核分裂爆燃波炉炉心に搬送されてもよい。このような場合、上記1つの核分裂点火部は1つの核分裂爆燃波炉炉心に搬送されてもよく、核分裂爆燃波を誘起するために用いられてもよく、始動済み核分裂爆燃波炉炉心から取り除かれてもよく、核分裂点火部が核分裂爆燃波を誘起するために用いられ得る他の核分裂爆燃波炉炉心に搬送されてもよく、その他所望の構成であってもよい。このような場合、核分裂点火部が核分裂爆燃波を誘起するために用いられた後の搬送中に、崩壊熱が核分裂点火部(上記のようなもの)から除去されてもよい。方法170は、ブロック176にて、終了となる。
ここで図6Cを参照すると、核分裂点火部を収容するための例示的方法180は、ブロック182にて、開始となる。方法180には、ブロック164の工程があるが、このブロック164の工程において、核分裂爆燃波炉のための少なくとも1つの核分裂点火部が、ハウジングの少なくとも1つのキャビティに収容される。方法180にはまた、ブロック166の工程があるが、このブロック166の工程において、少なくとも1つの核分裂点火部が遮蔽される。
ブロック184の工程において、崩壊熱が核分裂点火部から除去される。例えば、上記のように核分裂点火部が核分裂爆燃波を誘起するために用いられた後の搬送中に、崩壊熱が核分裂点火部から(上記のように)除去されてもよい。他の例としては、核分裂爆燃波を誘起するために用いられていないが、中性子媒介核分裂を既に経た(また、既に「燃焼した」とも表現できる)少なくともいくつかの成分を含む核分裂燃料を含む核分裂点火部から崩壊熱を除去してもよい。方法180は、ブロック186にて、終了となる。
ここで図7A〜7Dを参照して、核分裂点火部を核分裂爆燃波炉に配置するための例示的方法を示す。
ここで図7Aを参照すると、例示的方法190は、ブロック192にて、開始となる。ブロック194の工程において、少なくとも1つの核分裂点火部は、少なくとも1つの核分裂爆燃波炉炉心に配置される。適切には、核分裂点火部は上記のように、核分裂点火部110のうちの1つ以上であり得る。すなわち、核分裂点火部は、核分裂爆燃波炉に挿入可能な核分裂燃料の一部分を含み、核分裂点火部が核分裂爆燃波炉の外側にある場合には、核燃料の上記一部分が1よりも小さいkeffectiveを有し、核分裂点火部が核分裂爆燃波炉に搭載されている場合には、核燃料の上記一部分は少なくとも1のkeffectiveを確立するように構成される。
いくつかの実施形態では、1つの核分裂点火部は、1つの核分裂爆燃波炉炉心に配置される。いくつかの他の実施形態では、2つ以上の核分裂点火部が、1つの核分裂爆燃波炉炉心に配置される。さらなる実施形態では、2つ以上の核分裂点火部が、2つ以上の核分裂爆燃波炉炉心に配置される。
いくつかの実施形態において上記のように、核分裂燃料の一部分の外側面に規定される流路は、核分裂爆燃波炉炉心において規定される冷却材流路と結合される。しかし、いくつかの他の実施形態では、1つ以上の核分裂点火部を収容する1つ以上の搬送アセンブリは、核分裂爆燃波炉炉心に配置される。方法190は、ブロック196にて、終了となる。
ここで図7Bを参照すると、例示的方法200は、ブロック202にて、開始となる。方法200には、ブロック194の工程があるが、このブロック194の工程において、少なくとも1つの核分裂点火部は、少なくとも1つの核分裂爆燃波炉炉心に配置される。
ブロック204の工程において、核遮蔽物質は、少なくとも1つの核分裂点火部から除去される。上記のように、1つの例において、核遮断物質は、核分裂点火部の内部および/または外部から除去されてもよい。他の例として、ハウジング(例えば搬送アセンブリなど)が遮蔽されていてもよく、このため、ハウジングからの核分裂点火部の除去は、核分裂点火部からの核遮蔽物質の除去につながる。上記のように、いくつかの実施形態では、核遮蔽物質は、中性子に対して遮蔽を行うものであってもよく、他の実施形態では、核遮蔽物質は、α、β、および/またはγ放射能などの放射能に対して遮蔽を行うものであってもよい。方法200は、ブロック206にて、終了となる。
ここで図7Cを参照すると、例示的方法210は、ブロック212にて、開始となる。方法210には、ブロック194の工程があるが、このブロック194の工程において、少なくとも1つの核分裂点火部が、少なくとも1つの核分裂爆燃波炉炉心に配置される。
ブロック214の工程において、少なくとも1つの崩壊熱除去装置が、上記少なくとも1つの核分裂点火部から取り外される。例えば上記のように、崩壊熱除去装置は、ヒートパイプ、または冷却材ループなどであってもよい。上記のように、核分裂爆燃波を誘起するために核分裂点火部が用いられた後の搬送中に、核分裂点火部から崩壊熱を除去するために、崩壊熱除去装置が用いられてもよい。また上記のように、核分裂爆燃波を誘起するために用いられていないが、中性子媒介核分裂を既に経た(また、既に「燃焼した」とも表現できる)少なくともいくつかの成分を含む核分裂燃料を含む核分裂点火部から崩壊熱を除去してもよい。方法210は、ブロック216にて、終了となる。
ここで図7Dを参照すると、例示的方法220は、ブロック222にて、開始となる。方法220には、ブロック194の工程があるが、このブロック194の工程において、少なくとも1つの核分裂点火部が、少なくとも1つの核分裂爆燃波炉炉心に配置される。
ブロック224の工程において、上記少なくとも1つの核分裂点火部は、上記のような搬送アセンブリなどのハウジング体から取り外される。方法220は、ブロック226にて、終了となる。
ここで図8A〜8Bを参照して、少なくとも1つの核分裂爆燃波を誘起するための例示的方法を示す。
ここで図8Aを参照すると、例示的方法230は、ブロック232にて、開始となる。ブロック234の工程では、少なくとも1つの核分裂爆燃波が、第2核燃料を有する少なくとも1つの挿入可能な核分裂点火部を用いて、第1核燃料を有する少なくとも1つの核分裂炉炉心で誘起される。
核分裂爆燃波の誘起は、所望の状態で上記のように、複数の様相のうちのいずれか1つまたはその組み合わせの作用によって部分的に達成され得る。いくつかの実施形態では、上記少なくとも1つの核分裂爆燃波は、第1核燃料および/または第2核燃料から中性子吸収物質を除去することによって部分的に誘起可能である。いくつかの他の実施形態では、上記少なくとも1つの核分裂爆燃波は、中性子減速物質を第1核分裂燃料および/または第2核分裂燃料に添加することによって部分的に誘起し得る。いくつかの他の実施形態では、上記少なくとも1つの核分裂爆燃波は、中性子拡散物質を第1核分裂燃料および/または第2核分裂燃料に添加することによって部分的に誘起し得る。いくつかの他の実施形態では、上記少なくとも1つの核分裂爆燃波は、中性子増殖性物質を第1核分裂燃料および/または第2核分裂燃料に添加することによって部分的に誘起し得る。いくつかの実施形態では、核分裂爆燃波の誘起は、核分裂点火部から第1核分裂燃料の核分裂性に転換可能な物質への中性子の供給を必然的に伴う。方法230は、ブロック236にて、終了となる。
ここで図8Bを参照すると、例示的方法240は、ブロック242にて、開始となる。ブロック244の工程において、少なくとも1つの核分裂点火部が上記1つの核分裂爆燃波炉炉心に挿入される。
方法240には、ブロック234の工程があるが、このブロック234の工程では、少なくとも1つの核分裂爆燃波が、第2核燃料を有する少なくとも1つの挿入可能な核分裂点火部を用いて、第1核燃料を有する少なくとも1つの核分裂炉炉心において誘起される。
いくつかの実施形態では、2つ以上の核分裂点火部が、1つの核分裂爆燃波炉炉心に挿入されている。これらの実施形態では、2つ以上の核分裂爆燃波が1つの核分裂爆燃波炉炉心において誘起され得る。いくつかの他の実施形態では、少なくとも1つの核分裂点火部が、2つ以上の核分裂爆燃波炉炉心のそれぞれに挿入されている。これらの他の実施形態では、少なくとも1つの核分裂爆燃波が、核分裂爆燃波炉炉心のそれぞれにおいて誘起し得る。
ここで図6A〜図6C、7A〜7D、および8A〜8Bを参照すると、処理ブロックは、所望のように任意の時間的順番で実行され得る。処理ブロックの時間的順番について、何の限定も意図していない。このため、処理ブロックは所望のように、任意の連続した順番で(すなわち、次から次へと)実行されてもよく、処理ブロックはまた所望のように、平行して(すなわち、同時に)行われてもよい。
処理ブロックにおいて実行される処理は、原子炉を冷却し、減圧して原子炉を閉鎖した後、原子炉コンパートメントの外側において、または、原子炉コンパートメントの内側において行われる運転作業が条件により許される場合、運転者によって行われてもよい。または、処理ブロックにおいて実行される処理は、どのような原子炉状態であっても、また、どのような場所においても、運転者によって遠隔操作される機械またはロボットによって実行され得る。同様に、処理ブロックにおいて行われる処理は、どのような原子炉状態であっても、また、どのような場所においても、機械またはロボットによって独立して実行され得る。
多数の例示的実施形態および態様を示し、説明してきたが、当業者であれば特定の変形、置換、追加、およびそれらの部分的な組み合わせに想到するであろう。それゆえ、以下に添付の請求項および以下に導入する請求項は、その真の精神および範囲内でこのような変形、置換、追加、および部分的な組み合わせの全てを含むものとして解釈されることを意図している。
例示的核分裂点火部モジュールを含む例示的核分裂炉を概略的に示す図である。 中性子エネルギーに対する断面積をプロットした図である。 中性子エネルギーに対する断面積をプロットした図である。 出力状態にある核分裂炉の運転時における相対的密度を示す図である。 出力状態にある核分裂炉の運転時における相対的密度を示す図である。 出力状態にある核分裂炉の運転時における相対的密度を示す図である。 出力状態にある核分裂炉の運転時における相対的密度を示す図である。 出力状態にある核分裂炉の運転時における相対的密度を示す図である。 例示的核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的な核分裂炉炉心アセンブリに設けられる例示的な核分裂点火部の概略形状の平面図である。 例示的核分裂点火部の平面図である。 例示的核分裂点火部の透視図である。 核分裂点火部のための例示的な搬送アセンブリの部分断面を示す平面図である。 核分裂点火部のための例示的な搬送アセンブリの部分断面を示す平面図である。 核分裂点火部のための例示的な搬送アセンブリの部分断面を示す平面図である。 例示的なハウジングに例示的な核分裂点火部を挿入する状態を示す図である。 核分裂点火部のための別の例示的な搬送アセンブリの部分的断面を示す透視図である。 崩壊熱除去装置を備える例示的な核分裂点火部の透視図である。 例示的搬送アセンブリにおける例示的な崩壊熱除去装置を備える例示的な核分裂点火部の部分的断面を示す平面図である。 別の例示的な崩壊熱除去装置を備える例示的な核分裂点火部の部分的断面を示す透視図である。 例示的な搬送アセンブリに、崩壊熱除去装置を備える例示的な核分裂点火部を挿入する状態を示す図である。 崩壊熱除去通路を備える別の例示的な搬送アセンブリの部分的断面を示す透視図である。 核分裂点火部を収容する例示的方法のフローチャートである。 核分裂点火部を収容する例示的方法のフローチャートである。 核分裂点火部を収容する例示的方法のフローチャートである。 核分裂爆燃波炉炉心に核分裂点火部を配置する例示的方法のフローチャートである。 核分裂爆燃波炉炉心に核分裂点火部を配置する例示的方法のフローチャートである。 核分裂爆燃波炉炉心に核分裂点火部を配置する例示的方法のフローチャートである。 核分裂爆燃波炉炉心に核分裂点火部を配置する例示的方法のフローチャートである。 少なくとも1つの核分裂爆燃波を起こす例示的方法のフローチャートである。 少なくとも1つの核分裂爆燃波を起こす例示的方法のフローチャートである。

Claims (52)

  1. 核分裂爆燃波炉において核分裂爆燃波を誘起するための核分裂点火部であって、
    上記核分裂点火部は、
    物質を、上記核分裂点火部に加えるまたは上記核分裂点火部から除去するためのポートを備え、
    中性子吸収物質と、濃縮された核分裂性同位体である核分裂燃料の一部分を含み、
    上記核分裂点火部が上記核分裂爆燃波炉の外側にある場合には、核燃料の上記一部分は、ハウジング体により規定されたキャビティに、臨界質量形態を避けるように受け入れられることにより、1よりも小さいkeffectiveを維持し、
    上記核分裂点火部が上記核分裂爆燃波炉に搭載されている場合には、核燃料の上記一部分は、上記ポートによって上記核分裂点火部から上記中性子吸収物質を除去することにより、少なくとも1のkeffectiveを確立するように構成されている、核分裂点火部。
  2. 上記核燃料は核分裂性物質を含む、請求項1に記載の核分裂点火部。
  3. 上記核分裂性物質は233U、235U、および239Puから選択される核分裂性物質を含む、請求項2に記載の核分裂点火部。
  4. 上記核燃料は核分裂性に転換可能な物質をさらに含む、請求項2に記載の核分裂点火部。
  5. 上記核分裂性に転換可能な物質は238Uおよび232Thから選択される核分裂性に転換可能な物質を含む、請求項4に記載の核分裂点火部。
  6. 核分裂燃料の上記一部分は球体、少なくとも1つの半球体、円柱および直方体から選択される形状である、請求項1に記載の核分裂点火部。
  7. 核分裂燃料の上記一部分は核分裂誘起中性子のための実質的に1以上の平均自由行路の少なくとも1つの相を有する、請求項1に記載の核分裂点火部。
  8. 核分裂燃料の上記一部分は核分裂誘起中性子のための1より少ない平均自由行路の少なくとも1つの相を有する、請求項1に記載の核分裂点火部。
  9. 核分裂燃料の上記一部分は外側面における複数の流路を規定し、上記複数の流路は核分裂爆燃波炉炉心における複数の冷却材流路と結合するように構成されている、請求項1に記載の核分裂点火部。
  10. 上記核分裂点火部が核分裂爆燃波炉の外側にある場合には、上記核分裂燃料の周りに配置される核遮蔽物質をさらに含む、請求項1に記載の核分裂点火部。
  11. 中性子吸収物質をさらに含む、請求項1に記載の核分裂点火部。
  12. 上記中性子吸収物質は除去可能である、請求項11に記載の核分裂点火部。
  13. 上記中性子吸収物質は10BおよびLiから選択される中性子吸収体を含む、請求項11に記載の核分裂点火部。
  14. 上記中性子吸収物質は核分裂燃料の上記一部分に配置されている、請求項11に記載の核分裂点火部。
  15. 上記中性子吸収物質は核分裂燃料の上記一部分の外部周辺に配置されている、請求項11に記載の核分裂点火部。
  16. 上記核分裂点火部は中性子減速物質を受け入れるように構成されている、請求項1に記載の核分裂点火部。
  17. 中性子減速物質をさらに含む、請求項16に記載の核分裂点火部。
  18. 上記中性子減速物質は重水、炭素およびLiから選択される中性子減速材を含む、請求項17に記載の核分裂点火部。
  19. 上記核分裂点火部は中性子反射物質を受け入れるように構成されている、請求項1に記載の核分裂点火部。
  20. 中性子反射物質をさらに含む、請求項19に記載の核分裂点火部。
  21. 上記中性子反射物質はグラファイトおよびベリリウムから選択される中性子反射体を含む、請求項20に記載の核分裂点火部。
  22. 上記核分裂点火部は中性子増殖性物質を受け入れるように構成されている、請求項1に記載の核分裂点火部。
  23. 中性子増殖性物質をさらに含む、請求項22に記載の核分裂点火部。
  24. 上記中性子増殖性物質はBeおよびベリライドから選択される中性子増殖体を含む、請求項23に記載の核分裂点火部。
  25. 上記核分裂燃料の濃度が空間的に変化している、請求項1に記載の核分裂点火部。
  26. 核分裂燃料の上記一部分は外側面における少なくとも1つの流路を規定する、請求項1に記載の核分裂点火部。
  27. 核分裂爆燃波を伝搬させるように構成されている第1核分裂燃料と、
    上記第1核分裂燃料に受け入れられる少なくとも1つの核分裂点火部とを含み、
    上記少なくとも1つの核分裂点火部は、
    物質を、上記少なくとも1つの核分裂点火部に加えるまたは上記少なくとも1つの核分裂点火部から除去するためのポートを備え、
    中性子吸収物質と、濃縮された核分裂性同位体である第2核分裂燃料の一部分を含み、
    上記第2核分裂燃料の一部分は、
    ハウジング体により規定されたキャビティに、臨界質量形態を避けるように受け入れられることにより、1よりも小さいkeffectiveを維持し、
    上記ポートによって上記少なくとも1つの核分裂点火部から上記中性子吸収物質を除去することにより、少なくとも1のkeffectiveを確立するように構成されている、核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  28. 複数の冷却材流路をさらに含む、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  29. 上記少なくとも1つの核分裂点火部は、上記複数の冷却材流路と結合する外側面における複数の流路を規定する、請求項28に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  30. 上記第1核燃料は核分裂性に転換可能な物質を含む、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  31. 上記核分裂性に転換可能な物質は238Uおよび232Thから選択される核分裂性に転換可能な物質を含む、請求項30に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  32. 上記第1核燃料は分裂性物質をさらに含む、請求項30に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  33. 上記分裂性物質は233U、235Uおよび239Puから選択される分裂性物質を含む、請求項32に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  34. 上記第2核燃料は分裂性物質を含む、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  35. 上記分裂性物質は233U、235Uおよび239Puから選択される分裂性物質を含む、請求項34に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  36. 上記第2核燃料は核分裂性に転換可能な物質をさらに含む、請求項34に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  37. 上記核分裂性に転換可能な物質は238Uおよび232Thから選択される核分裂性に転換可能な物質を含む、請求項36に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  38. 上記第1核分裂燃料は分裂性物質を第1濃度で含んでおり、
    上記第2核分裂燃料は分裂性物質の上記第1濃度よりも高い第2濃度で分裂性物質を含んでいる、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  39. 上記第1核分裂燃料の濃度は空間的に変化している、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  40. 上記第2核分裂燃料の濃度は空間的に変化している、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  41. 上記少なくとも1つの核分裂点火部は分裂誘起中性子のための実質的に1以上の平均自由行路の少なくとも1つの相を有する、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  42. 上記少なくとも1つの核分裂点火部は分裂誘起中性子のための1より少ない平均自由行路の少なくとも1つの相を有する、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  43. 上記少なくとも1つの核分裂点火部は中性子吸収物質を該核分裂点火部から除去するように構成されている、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  44. 上記中性子吸収物質は10BおよびLiから選択される中性子吸収体を含む、請求項43に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  45. 上記中性子吸収物質は第2核分裂燃料の上記一部分の内部から取り外し可能である、請求項43に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  46. 上記中性子吸収物質は第2核分裂燃料の上記一部分の外部から取り外し可能である、請求項43に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  47. 中性子減速物質をさらに含む、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  48. 上記中性子減速物質は重水、炭素およびLiから選択される中性子減速体を含む、請求項47に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  49. 中性子反射物質をさらに含む、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  50. 上記中性子反射物質はグラファイトおよびベリリウムから選択される中性子反射体を含む、請求項49に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  51. 中性子増殖性物質をさらに含む、請求項27に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
  52. 上記中性子増殖性物質はBeおよびベリリウムから選択される中性子増殖体を含む、請求項51に記載の核分裂爆燃波核分裂炉炉心。
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