JP5946576B1 - 既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の階段室型集合住宅へエレベータを後付けする工法にであって、居ながらにしてバリアフリー対応型の集合住宅に変更するものである。【解決手段】(A)エレベータ構造物を階段室に隣接して設置する工程、(B)最上階において、エレベータ構造物と集合住宅との間に仮通路を架設する工程、(C)集合住宅の最上階から直下の踊り場までの一方側の既存階段を撤去する工程、(D)最上階において、エレベータ構造物と集合住宅との間に本通路を架設する工程、(E)仮通路を撤去する工程、(F)エレベータ構造物の各階着床面とその直下の踊り場まで、他方側の既存階段と直線的に連結される延長階段を上の階から下の階へ順々に新設する工程、(G)最上階以外において、エレベータ構造物と集合住宅との間に本通路を上の階から下の階へ順々に架設する工程を順に行なう。【選択図】図1

Description

本発明は、既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法に関する。詳しくは、既存の階段室型集合住宅へエレベータを後付けする工法において、居ながらにしてバリアフリー対応型の集合住宅に変更するものである。
既存のエレベータのない5階建て集合住宅においては、各階の中間に階段を一方側から他方側に折り返す踊り場を設置した階段室が一般に設けられている。
この様な既存階段室型集合住宅にエレベータを後付けする工法の多くは、階段室の踊り場にエレベータの停止床の高さを合わせたものであるため、階段室内の階段を上がるか、下らないと、玄関のあるフロアにはいけない。
つまり、この工法では、集合住宅の床面とエレベータ停止階の床面との間に段差があるため、車椅子を使う人、高齢者或いは障害者が不便なく住むことができるバリアフリー対応型の集合住宅とはならなかった。
一方、特許文献1には、後付けエレベータの停止床から玄関床までを水平な通路(ブリッジ)を介して連結することにより段差を解消し、上下階の移動に直通階段を設置する工法が開示されている。
特開2003−13615号公報
しかしながら、特許文献1の第2実施形態(以下、第2発明と言う)は、集合住宅の床面とエレベータ停止階の床面との間の段差を解消したバリアフリー対応型ではあるものの、工事のために入居者は、2〜3カ月の間、一旦外部へ退去し、工事完了後に戻る工法であったため、入居者の負担が大きく、実際には殆ど行なわれていなかった。
この点につき、以下に説明する。
即ち、特許文献1の段落0025には「階段室13の各階とその下階とを連絡する既存階段15〜18における前記階段を形成しない部分(各階から各階下方の踊り場半分までの部分)15A〜18Aを撤去する。前記床面連結工程においては、エレベータ後付用構造体2Aの2階以上の各階床面41〜44と既存建物部分1の各階床面31〜34とをブリッジ51A〜54Aを介して水平に連結する。前記階段連結工程においては、既存階段15〜18における残存部分(各階下方の踊り場半分から各階の直下階までの部分)15B〜18Bと階段部25,25・・とを連結する。」と記載されている。
従って、特許文献1の第2発明は、階段部を備えたエレベータ後付用構造体を設置し、既存の集合住宅側は上階から順に下階へ既存階段を撤去し、水平ブリッジ(通路)床を掛けて新設階段を付ける工法である。
第2発明について、各工程を具体的に示す図12〜図15を参照して説明する。なお、図面中では、一部を省略し、内部を透視した状態で描いている。
(1)先ず、図12に示すように、階段室13に隣接してエレベータ後付用構造体2Aを設置する(特許文献1の段落0025の「第2実施形態においては、エレベータ後付用構造体2Aを設置した」参照)。
階段室13は、既存の集合住宅1(図中では、集合住宅1の一部のみを描く)に設置されるものであり、その内部には上階から下階まで各階を連絡する既存階段15〜18が備えられている。
既存階段15〜18は、各階の中間の踊り場14,14,…で折り返す一方側の既存階段15A〜18Aと他方側の既存階段15B〜18Bとからなる。
一方側の既存階段15A〜18Aは、図12(a)では奥側に、図12(b)では手前側(図13〜図15においても同様である。)に示すように、集合住宅1の各階床面31〜34から各階直下の踊り場14までの上半分の部分であり、新設階段を形成せず、撤去される。
また、他方側の既存階段15B〜18Bは、図12(a)では手前側に、図12(b)では奥側(図13〜図15においても同様である。)に示すように、各階の中間の踊り場14から直下の集合住宅1の各階床面32〜35までの下半分の部分であり、階段部25と共に新設階段を形成する部分である。
踊り場14は、一方側の既存階段15A〜18Aから他方側の既存階段15B〜18Bへ折り返す水平な床面14Aであり、更に、この床面14Aに対して垂直な手すり部14Bを付加したものである。
エレベータ後付用構造体2Aは、集合住宅1の各階床面31〜34と同じ高さに各階床面(着床面)41〜44を持ち、各階着床面41〜44に着床するエレベータ(図示省略)からなる。例えば、エレベータ後付用構造体2Aの最上階である5階床面41は、集合住宅1の最上階である5階床面31と同じ高さである。
更に、エレベータ後付用構造体2Aは、踊り場14の床面14Aを介して他方側の既存階段15B〜18Bと直線的に連結して新設階段を形成する階段部25を備えている。
新設階段により、エレベータ後付用構造体2Aの各階床面41〜44と、各階床面41〜44より1階下の集合住宅1の各階床面32〜35とが連絡される。
階段部25は、踊り場14の床面14Aを介して他方側の既存階段15B〜18Bと連結されるが、踊り場14の手すり部14Bが障害となっているため、新設階段は、後述する通り、踊り場14の手すり部14Bを撤去しないと、使用できない。
(2)次いで、図12に破線で示すように、階段室13の一方側において、集合住宅1の5階床面31と連絡する一方側の既存階段15Aの一部15aを破壊して撤去する(特許文献1の段落0026の「最上階である5階とその下階である4階とを連絡する既存階段15における、新設階段を形成しない部分15Aの一部15aを破壊して撤去する(撤去工程の第1工程)」参照)。
一方側の既存階段15Aの一部15aとは、中5階の踊り場14の水平な床面14Aを除く、一方側の既存階段15Aの傾斜した階段そのものの部分である。
エレベータ後付用構造体2Aを設置した時点では、集合住宅1の最上階である5階とその下階である4階とは、既存階段15である一方側の既存階段15A及び他方側の既存階段15B(中5階の踊り場14を含む)を経て連絡されている。
しかし、一方側の既存階段15Aの一部15aを撤去すると、5階の居住者は、他の階へは往来できないため、一方側の既存階段15Aの一部15aを撤去する前に一時的に退去する必要に迫られる。
つまり、特許文献1の段落0005に記載される「…居住者の一時転居の問題を解消」することはできず、「…居住者の一時転居の問題を…緩和」することができるに過ぎなかった。
(3)引き続き、図13に示すように、階段室13の一方側において、集合住宅1の最上階である5階床面31とエレベータ後付用構造体2Aの最上階である5階床面41とを水平なブリッジ(通路)51Aを介して連結する(特許文献1の段落0026の「エレベータ後付用構造体2Aの5階の床面41と既存建物部分1の5階の床面31とをブリッジ51Aを介して水平に連結する(床面連結工程)」参照)。
ブリッジ51Aは、前工程で撤去した一方側の既存階段15Aの一部15aの上方に架設されるものである。
ブリッジ51Aの架設が完了すると、車椅子を使用する人、高齢者、障害者は、エレベータ後付用構造体2Aのエレベータを使用しブリッジ51Aを通過して、最上階である5階に往来することができ、バリアフリー対応型といえる。
しかし、一方側の既存階段15Aの一部15aの撤去後、ブリッジ51Aの工事完了までは、何人も集合住宅1の最上階である5階に往来することができない。
そのため、5階の入居者は、一方側の既存階段15Aの一部15aの撤去後、ブリッジ51Aの工事完了までは一時退去を余儀なくされる。
つまり、特許文献1の段落0005に記載される「…居住者の一時転居の問題を解消」することはできず、「…居住者の一時転居の問題を…緩和」することができるに過ぎなかった。
(4)その後、図14に破線で示すように、階段室13の他方側において、中5階の踊り場14の手すり部14Bを撤去することにより、集合住宅1の4階床面32とエレベータ後付用構造体2Aの最上階である5階床面41とを階段部25により連絡する(特許文献1の段落0026の「踊り場14の先端部分の腰壁を除去し、必要に応じて補強部材等を用いて、踊り場14と階段部25との間を、人が安全に往来可能なように連結する」参照)。
つまり、障害となる手すり部14Bを撤去することにより、新設階段として使用(通行)できるようにする。
このように4階から5階への新設階段を使用できるようにした後は、5階の居住者は、新設階段を使用して各階と往来できるので、この時、初めて、特許文献1の段落0005に記載される「…居住者の一時転居の問題を解消」することができる。
即ち、特許文献1の段落0027に「これらの工程が完了した段階で、最上階の居住者は、ブリッジ51Aを介してエレベータ後付用構造体2Aに渡り、階段部25と既存階段の一部分15Bとから形成された新設の階段を通って既存建物部分1の4階に移動した後、残存する既存階段16〜19を通り、住宅の外部に出ることができる」と記載される通りである。
(5)更に、図15に破線で示すように、階段室13の一方側において、一方側の既存階段15Aの残存する他の一部15a’を撤去する(特許文献1の段落0028の「前記階段を形成しない部分15Aの残存する他の一部15a’を撤去する(撤去工程の第2工程)」参照)。
一方側の既存階段15Aの残存する他の一部15a’とは、一方側の既存階段15Aのうち、踊り場14の部分である。
以上のような(1)〜(5)の工程を順に実施することにより、5階の工事は完了する。
この様な5階の工事が完了すると、特許文献1の段落0029に「このようにして、最上階(5階)についての撤去工程、床面連結工程及び階段連結工程の3工程を終了した後、同様にして、最上階の直下の階以下の各階について、撤去工程、床面連結工程及び階段連結工程の3工程を、順に2階まで行う。」と記載される通り、(6)既存階段16Aの一部16aを撤去、(7)エレベータ後付け用構造体2Aの床面42と集合住宅1の床面32とをブリッジ52Aを介して連結、(9)エレベータ後付け用構造体2Aの階段25と既存階段16Bを連結して新設階段を形成、(10)既存階段16Aの残存する一部16a’を撤去することにより、4階の工事を完了する。
なお、上記(6)〜(10)の工程は、(1)〜(5)の工程と同様であるので省略する。更に、3階、2階についても同様な工程であるので、省略する。
上述した通り、特許文献1の第2発明では、(2)一方側の既存階段15Aの一部15aを撤去する工程、(3)集合住宅1の5階床面31とエレベータ後付用構造体2Aの階床面41とを水平なブリッジ51Aを介して連結する工程において、5階居住者は往来できない状況になる。特に、(3)のブリッジ51Aの構成材が在来工法の鉄筋コンクリートである場合は、通行可となるまで約1カ月ほど掛かる。つまり、一時的な転居といっても、居住者の負担は大きい。
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法は、各階の中間に既存階段を一方側から他方側に折り返す踊り場を備えた階段室を設置した既存の集合住宅に、エレベータを後付けする既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法において、(A)前記集合住宅の各階の高さに着床する前記エレベータを備えたエレベータ構造物を前記階段室に隣接して設置する工程と、(B)前記階段室の他方側において、前記エレベータ構造物の前記エレベータが着床する最上階着床面と前記集合住宅の最上階床面との間に水平な仮通路を架設する工程と、(C)前記階段室の一方側において、前記集合住宅の最上階から直下の前記踊り場までの一方側の前記既存階段を撤去する工程と、(D)前記階段室の一方側において、前記エレベータ構造物の前記エレベータが着床する最上階着床面と前記集合住宅の最上階床面との間に水平な本通路を架設する工程と、(E)前記仮通路を撤去する工程と、(F)前記階段室の他方側において、前記エレベータ構造物の前記エレベータが着床する各階着床面と前記各階着床面の直下の前記踊り場まで、他方側の前記既存階段と直線的に連結される延長階段を上の階から下の階へ順々に新設する工程と、(G)前記階段室の一方側において、前記最上階着床面より下の階の前記エレベータが着床する各階着床面と前記最上階床面より下の階の各階床面との間に水平な本通路を上の階から下の階へ順々に架設する工程とを備え、前記(A)工程、前記(B)工程、前記(C)工程、前記(D)工程(E)工程、前記(F)工程、前記(G)工程を順に実施することを特徴とする。
上記課題を解決する本発明の請求項に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法は、請求項1記載の既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法において、(H)前記階段室の一方側において、前記集合住宅の最上階の下の階から直下の前記踊り場までの一方側の前記既存階段を撤去する工程を備え、前記(G)工程にて前記本通路が順々に架設される前に、前記(H)工程にて当該本通路の下方となる一方側の前記既存階段を各々撤去することを特徴とする。
本発明においては、(A)工程によりエレベータ構造物を設置した後、(B)工程により集合住宅の最上階床面とエレベータ構造物の最上階着床面との間に仮通路を架設すると、(E)工程により仮通路を撤去する前であれば、(C)工程により集合住宅の最上階から直下の踊り場までの一方側の既存階段を撤去しても、(D)工程により本通路の工事完了を待つことなく、(B)工程の仮通路を介してエレベータ構造物から集合住宅の最上階へ往来できる状況となるため、一時的な転居は不要となる。しかも、(B)工程の仮通路は仮設材であるため、短期間でバリアフリー対応型となる利点がある。
従来では、特許文献1の段落0026に記載される通り、第2発明では、撤去工程の第1工程、床面連結工程、階段連結工程を順に行うため、最上階の居住者は、撤去工程の第1工程として一方側の既存階段15Aの一部15aの撤去から、床面連結工程としてブリッジ51Aの工事完了まで、一時的に転居する必要に迫られていたのに対し、本発明は、そのような一時的な転居の問題は解消する。
もちろん、(A)工程によりエレベータ構造物を設置した後、(C)工程により集合住宅の最上階から直下の踊り場までの一方側の既存階段を撤去し、(D)工程により集合住宅の最上階とエレベータ構造物の最上階着床面との間に本通路が架設された後は、(D)工程の本通路を介してエレベータ構造物から集合住宅の最上階へ往来できる状況となり、しかも、バリアフリー対応型となる。
また、(F)工程によりエレベータ構造物の各階着床面とその直下の踊り場まで、他方側の既存階段と直線的に連結される延長階段を上の階から下の階へ順々に新設することにより、エレベータ構造体から集合住宅の各階に往来できる状況となる。
更に、(G)工程によりエレベータ構造物の最上階着床面より下の階の各階着床面と集合住宅の最上階床面より下の階の各階床面との間に本通路を上の階から下の階へ順々に架設することにより、集合住宅の最上階より下の階も各階毎にバリアフリー対応型となる。
特に、特許文献1の段落0029に記載される通り、第2発明では、最上階である5階の作業完了後、4階、3階、2階まで順に、撤去工程の第1工程、床面連結工程、階段連結工程の3工程を順に行なうのであるから、上述したような一時的に転居する必要に迫られるのは最上階の居住者に限られず、最上階以外の居住者も同様であった。
これに対し、本発明は、第2発明の床面連結工程に関連する(G)工程の前に、第2発明の階段連結工程に関連する(F)工程を集合住宅の各階の全てで実施するため、言い換えると、第2発明とは床面連結工程と階段連結工程の順序が逆のため、(G)工程の本通路により集合住宅のバリアフリー対応型が完了する前に、(F)工程の延長階段により集合住宅の各階への往来は早期に確保され、最上階の居住者に限らず、最上階以外の居住者も一時的な転居は不要となる。
なお、(C)工程により階段室の一方側において、集合住宅の最上階から直下の踊り場までの一方側の既存階段を撤去する前は、既存階段により集合住宅の最上階に限らず各階に往来することができる。
本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第1工程に係り、図1(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図1(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第2工程に係り、図2(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図2(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第3工程に係り、図3(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図3(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第4工程に係り、図4(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図4(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第5工程に係り、図5(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図5(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第6工程に係り、図6(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図6(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第7工程に係り、図7(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図7(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第8工程に係り、図8(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図8(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第9工程に係り、図9(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図9(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第10工程に係り、図10(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図10(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法の第11工程に係り、図11(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図11(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 特許文献1の第2発明の(1)(2)工程に係り、図12(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図12(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 特許文献1の第2発明の(3)工程に係り、図13(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図13(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 特許文献1の第2発明の(4)工程に係り、図14(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図14(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。 特許文献1の第2発明の(5)工程に係り、図15(a)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め前方から見た斜視図、図15(b)は、エレベータ後付用構造体及び既存の集合住宅を斜め後方から見た斜視図である。
以下、本発明について、図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。なお、図面中では、一部を省略し、内部を透視した状態で描いている。
本発明の一実施例に係る既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法を図1〜図11に示す。
本実施例の既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法は、以下の第1工程〜第11工程を順に実施するものである。
<第1工程>
第1工程は、本発明の(A)工程に相当するものであり、図1に示すように、階段室113の正面に隣接してエレベータ後付用構造体102Aを設置する。
階段室113は、既存の集合住宅101(図中では、集合住宅101の一部のみを描く)に設置されるものであり、その内部には上階から下階まで各階を連絡する既存階段115〜118を備える。
既存階段115〜118は、各階の中間の踊り場114で折り返す一方側の既存階段115A〜118Aと他方側の既存階段115B〜118Bとからなる。
一方側の既存階段115A〜118Aは、図1(a)では奥側に、図1(b)では手前側(図2〜図11においても同様である。)に示すように、集合住宅101の各階床面131〜135から各階直下の踊り場114までの上半分の部分であり、延長階段に連結せず、撤去される。
また、他方側の既存階段115B〜118Bは、図1(a)では手前側に、図1(b)では奥側(図2〜図11においても同様である。)に示すように、各階の踊り場114から直下の集合住宅101の各階床面132〜135までの下半分の部分であり、延長階段に連結される部分である。
踊り場114は、一方側の既存階段115A〜118Aから他方側の既存階段115B〜118Bへ折り返す水平な床面114Aであり、一方側の半分が既存階段115A〜118Aに属し、他方側の半分が既存階段115B〜118Bに属する。踊り場114の床面114Aには、更に、この床面14Aに対して垂直な手すり部114Bが付加されている。
エレベータ後付用構造体102Aは、集合住宅101の各階床面131〜135と同じ高さに各階床面(着床面)141〜145を持ち、各階着床面141〜145に着床するエレベータ(図示省略)からなる。例えば、エレベータ後付用構造体102Aの最上階である5階床面141は、集合住宅101の最上階である5階床面131と同じ高さである。
なお、ここにいう同じ高さとは厳密な意味ではなく、エレベータ後付用構造体102Aの各階床面(着床面)141〜145と、集合住宅101の各階床面131〜135との間に仮通路、本通路が架設されたときに、バリアフリー対応型として車椅子が通行できる程度の傾斜(スロープ)を持つ程度でも構わない。
エレベータ後付用構造体102Aは、特許文献1とは異なり、階段部25を備えてない。
エレベータ後付用構造体102Aは、在来工法で作るよりもPC(プレキャストコンクリート)ユニット化した工法が、施工現場での作業時間が短くて済む。
<第2工程>
第2工程は、図2に示すように、中5階踊り場114の手すり部114Bを部分的に撤去し、手すり部114Bを半分ほどの高さの手すり部114Cとすると共に、エレベータ後付用構造体102Aの5階床面141にブリッジ・階段受け部材150を取り付ける。
ここで、「撤去」とは、特に制限されるものではないが、建設業界において「はつり」と呼ばれる作業を含む。例えば、建設現場においてコンクリートで作られた壁や土間などの構造物を壊したり、形を整えるために表面を鑿(のみ)で削る作業であり、人力によって行われる規模の作業である。
<第3工程>
第3工程は、本発明の(B)工程に相当するものであり、図3に示すように、階段室113の他方側において、エレベータ後付用構造体102Aの5階床面141と集合住宅101の5階床面131との間に水平な仮通路151を架設する。
仮通路151は、他方側の既存階段115Bの上方に架設されることにより、エレベータ後付用構造体102Aの5階床面141と集合住宅101の5階床面131とを連結する。
仮通路151の架設の際には、ブリッジ・階段受け部材150を利用して施工する。手すり部114Cは半分ほどの高さとなっているので、仮通路151の架設に障害とならない。
仮通路151は仮設材よりなるため、本通路に比較して短期間に施工可能である。
仮通路151を仮設した後は、エレベータ後付用構造体102Aと集合住宅101とは段差なく連結されるため、本通路の工事完了を待つことなく短期間で集合住宅101の5階はバリアフリー対応型となる。
<第4工程>
第4工程は、本発明の(C)工程に相当するものであり、図4中破線で示すように、階段室113の一方側において、集合住宅101の5階床面131から直下の中5階踊り場114までの一方側の既存階段115Aを撤去する。
撤去される一方側の既存階段115Aは、一方側の踊り場114(踊り場の半分)も含まれる。
次の工程で、本通路152が架設されると、その下方の一方側の既存階段115Aは、使用できなくなることから撤去するものである。
撤去作業においては、通行者の安全を確保する。以下の撤去作業においても同様である。
<第5工程>
第5工程は、本発明の(D)工程に相当するものであり、図5に示すように、階段室113の一方側において、エレベータ後付用構造体102Aの5階床面141と集合住宅101の5階床面131との間に水平な本通路152を架設する。
本通路152により、エレベータ後付用構造体102Aと集合住宅101とは段差なく連結されると、集合住宅101の5階はバリアフリー対応型となる。
本通路152は、コンクリート製踏板の両側に鋼板を貼り付けたものであり、持ち運びできる重さとする。本通路152の架設は、仕上げを含み1日〜2日程度である。後述する工程における本通路158〜161においても同様である。
<第6工程>
第6工程は、ステップ1とステップ2とからなる。
第6工程ステップ1は、本発明の(E)工程に相当するものであり、図6に示すように、階段室113の他方側において、仮通路151を撤去する。
更に、第6工程ステップ2は、図6中破線で示すように、階段室113の他方側における中5階踊り場114を撤去する。
前工程において、本通路152により、エレベータ後付用構造体102Aと集合住宅101とが段差なく連結されると、仮通路151は存在意義なくなることから撤去するのである。
また、次の工程で、延長階段154が新設されると、その延長階段154の下方となる階段室113の他方側における中5階踊り場114は、不要となることから撤去するのである。
撤去される中5階踊り場114は、階段室113の他方側(半分)における踊り場114であり、床面114Aに限らず、手すり部114Bも含む。
<第7工程>
第7工程は、本発明の(F)工程のうちの最上階に相当するものであり、図7に示すように、階段室113の他方側において、エレベータ後付用構造体102Aのエレベータが着床する5階着床面141と、その5階着床面141の直下の中5階踊り場114まで、他方側の既存階段115Bと直線的に結ぶ延長階段154を新設する。
他方側の既存階段115Bは、中5階踊り場114と集合住宅101の4階床面132とを連絡している。
そのため、新設された延長階段154と他方側の既存階段115Bにより、エレベータ後付用構造体102Aの5階着床面141と集合住宅101の4階床面132とが連絡され、集合住宅101の4階床面132からエレベータ後付用構造体102Aの5階着床面141に往来できる状況となる。
延長階段154は、複数のコンクリート製段板(踏板)を両側から鋼製ササラ桁で支持するものあり、持ち運びできる重さとする。延長階段154の新設は、仕上げを含み1日〜2日程度である。後述する工程における延長階段155〜157においても同様である。
<第8工程>
第8工程は、ステップ1とステップ2とからなる。
第8工程ステップ1は、図8中破線で示すように、作業安全のために、エレベータ後付用構造体102Aの4階床面142にブリッジ・階段受け部材150を取り付けた後、階段室113の他方側における中4階踊り場114を撤去する。
更に、第8工程ステップ2は、(F)工程のうち4階に相当する工程であり、ブリッジ・階段受け部材150を利用して、図8中矢印で示すように、エレベータ後付用構造体102Aの4階着床面142と、その4階着床面142の直下の中4階踊り場114まで、他方側の既存階段116Bと直線的に結ぶ延長階段155を新設する。
他方側の既存階段116Bは、中4階踊り場114と集合住宅101の3階床面133とを連絡している。
そのため、新設された延長階段155と他方側の既存階段116Bにより、エレベータ後付用構造体102Aの4階着床面142と集合住宅101の3階床面133とが連絡され、集合住宅101の3階床面133からエレベータ後付用構造体102Aの4階着床面142に往来できる状況となる。
<第9工程>
第9工程は、ステップ1、ステップ2、ステップ3及びステップ4からなる。
第9工程ステップ1は、図9中破線で示すように、作業安全のために、エレベータ後付用構造体102Aの3階床面143にブリッジ・階段受け部材150を取り付けた後、階段室113の他方側における中3階踊り場114を撤去する。
更に、第9工程ステップ2は、本発明の(F)工程のうち3階に相当する工程であり、図9に示すように、ブリッジ・階段受け部材150を利用して、エレベータ後付用構造体102Aの3階着床面143と、その3階着床面143の直下の中3階踊り場114まで、他方側の既存階段117Bと直線的に結ぶ延長階段156を新設する。
更に、第9工程ステップ3は、図9中破線で示すように、作業安全のために、エレベータ後付用構造体102Aの2階床面144にブリッジ・階段受け部材150を取り付けた後、階段室113の他方側における中2階踊り場114を撤去する。
更に、第9工程ステップ4は、本発明の(F)工程のうち2階に相当する工程であり、図9に示すように、ブリッジ・階段受け部材150を利用して、エレベータ後付用構造体102Aの2階着床面144と、その2階着床面144の直下の中2階踊り場114まで、他方側の既存階段118Bと直線的に結ぶ延長階段157を新設する。
他方側の既存階段117Bは、中3階踊り場114と集合住宅101の2階床面134とを連絡している。
そのため、新設された延長階段156と他方側の既存階段117Bにより、エレベータ後付用構造体102Aの3階着床面143と集合住宅101の2階床面134とが連絡され、集合住宅101の2階床面134からエレベータ後付用構造体102Aの3階着床面143に往来できる状況となる。
他方側の既存階段118Bは、中2階踊り場114と集合住宅101の1階床面135とを連絡している。
そのため、新設された延長階段157と他方側の既存階段118Bにより、エレベータ後付用構造体102Aの2階着床面144と集合住宅101の1階床面135とが連絡され、集合住宅101の1階床面135からエレベータ後付用構造体102Aの2階着床面144に往来できる状況となる。
<第10工程>
第10工程は、ステップ1とステップ2とからなる。
第10工程ステップ1は、本発明の(H)工程のうち4階に相当する工程であり、図10中破線で示すように、階段室113の一方側において、集合住宅101の4階床面132から直下の中4階踊り場114までの一方側の既存階段116Aを撤去する。
更に、第10工程ステップ2は、本発明の(G)工程のうち4階に相当する工程であり、図10中矢印で示すように、階段室113の一方側において、エレベータ後付用構造体102Aの4階床面142と集合住宅101の4階床面132との間に水平な本通路158を架設する。
撤去される一方側の既存階段116Aは、一方側の踊り場114(踊り場の半分)も含まれる。
本通路158が架設されると、その下方の一方側の既存階段116Aは、使用できなくなることから撤去するものである。
本通路158により、エレベータ後付用構造体102Aと集合住宅101とは段差なく連結されると、集合住宅101の4階はバリアフリー対応型となる。
<第11工程>
第11工程は、ステップ1、ステップ2、ステップ3、ステップ4及びステップ5よりなる。
第11工程ステップ1は、本発明の(H)工程のうち3階に相当する工程であり、図11中破線で示すように、階段室113の一方側において、集合住宅101の3階床面133から直下の中3階踊り場114までの一方側の既存階段117Aを撤去する。
更に、第11工程ステップ2は、本発明の(G)工程のうち3階に相当するものであり、図11に示すように、階段室113の一方側において、エレベータ後付用構造体102Aの3階床面143と集合住宅101の3階床面133との間に水平な本通路159を架設する。
更に、第11工程ステップ3は、本発明の(H)工程のうち2階に相当する工程であり、図11中破線で示すように、階段室113の一方側において、集合住宅101の2階床面134から直下の中2階踊り場114までの一方側の既存階段118Aを撤去する。
更に、第11工程ステップ4は、本発明の(G)工程のうち2階に相当するものであり、図11に示すように、階段室113の一方側において、エレベータ後付用構造体102Aの2階床面144と集合住宅101の2階床面134との間に水平な本通路160を架設する。
更に、第11工程ステップ5は、本発明の(G)工程のうち1階に相当するものであり、図中矢印で示すように、階段室113の一方側において、エレベータ後付用構造体102Aの1階床面145と集合住宅101の2階床面135との間に水平な本通路161を架設する。
撤去される一方側の既存階段117A,118Aは、一方側の踊り場114(踊り場の半分)も含まれる。
本通路159,160,161が架設されると、その下方の一方側の既存階段117A,118Aは、使用できなくなることから撤去するものである。
本通路159,160,161により、エレベータ後付用構造体102Aと集合住宅101とは段差なく連結されると、集合住宅101の3階、2階、1階はバリアフリー対応型となる。
以上、実施例に基づいて具体的に説明した通り、本発明によれば、以下の効果を奏する。
即ち、(A)工程に相当する第1工程により集合住宅101の階段室113に隣接してエレベータ後付用構造体102Aを設置した後、(B)工程に相当する第3工程により集合住宅101の最上階床面131とエレベータ後付用構造体102Aの最上階着床面141との間に仮通路151を架設すると、(E)工程に相当する第6工程ステップ1により仮通路151を撤去する前であれば、(C)工程に相当する第4工程により集合住宅101の最上階床面131から直下の踊り場114までの一方側の既存階段115Aを撤去しても、(D)工程に相当する第5工程により本通路152の工事完了を待つことなく、(B)工程の仮通路151を介してエレベータ後付用構造体102Aから集合住宅101の最上階床面131へ往来できる状況となるため、一時的な転居は不要となる。しかも、(B)工程の仮通路151は仮設材であるため、短期間でバリアフリー対応型となる利点がある。
従来では、特許文献1の段落0026に記載される通り、第2発明では、撤去工程の第1工程、床面連結工程、階段連結工程を順に行うため、最上階の居住者は、撤去工程の第1工程として一方側の既存階段15Aの一部15aの撤去から、床面連結工程としてブリッジ51Aの工事完了まで、一時的に転居する必要に迫られていたのに対し、本発明は、そのような一時的な転居の問題は解消する。
もちろん、(A)工程に相当する第1工程によりエレベータ後付用構造体102Aを設置した後、(C)工程に相当する第4工程により集合住宅101の最上階床面131から直下の踊り場114までの一方側の既存階段115Aを撤去し、(D)工程に相当する第5工程により集合住宅101の最上階床面131とエレベータ後付用構造体102Aの最上階着床面141との間に本通路152が架設された後は、(D)工程の本通路152を介してエレベータ後付用構造体102Aから集合住宅101の最上階床面131へ往来できる状況となり、しかも、バリアフリー対応型となる。
また、(F)工程に相当する第7工程、第8工程ステップ2及び第9工程ステップ2,4によりエレベータ後付用構造体102Aの各階着床面141,142,143,144とその直下の踊り場114まで、他方側の既存階段115B,116B,117B,118Bと直線的に連結される延長階段154,155,156,157を上の階から下の階へ順々に新設することにより、エレベータ後付用構造体102Aから集合住宅101の各階に往来できる状況となる。
更に、(G)工程に相当する第10工程ステップ2及び第11工程ステップ2、4、5によりエレベータ後付用構造体102Aの最上階着床面141,より下の階の各階着床面142,143,144,145と集合住宅101の最上階床面131より下の階の各階床面132,133,134,135との間に本通路158,159,160,161を上の階から下の階へ順々に架設することにより、集合住宅101の最上階より下の階も各階毎にバリアフリー対応型となる。
特に、特許文献1の段落0029に記載される通り、第2発明では、最上階である5階の作業完了後、4階、3階、2階まで順に、撤去工程の第1工程、床面連結工程、階段連結工程の3工程を順に行なうのであるから、上述したような一時的に転居する必要に迫られるのは最上階の居住者に限られず、4階、3階、2階の居住者も同様であった。
これに対し、本発明は、第2発明の床面連結工程に関連する(G)工程に相当する第10工程ステップ2及び第11工程ステップ2,4,5の前に、第2発明の階段連結工程に関連する(F)工程に相当する第7工程、第8工程ステップ2及び第9工程ステップ2,4を集合住宅101の各階の全てで実施するため、言い換えると、第2発明とは工程の順序が逆のため、(G)工程に相当する第10工程ステップ2及び第11工程ステップ2,4,5の本通路158,159,160,161により集合住宅101のバリアフリー対応型が完了する前に、(F)工程に相当する第7工程、第8工程ステップ2及び第9工程ステップ2,4の延長階段154,155,156,157により集合住宅101の各階への往来は早期に確保され、最上階の居住者に限らず、その下の階の居住者も一時的な転居は不要となる。
なお、(C)工程に相当する第4工程により階段室113の一方側において、集合住宅101の最上階床面131から直下の踊り場114までの一方側の既存階段115Aを撤去する前は、既存階段115〜118により集合住宅101の最上階に限らず各階に往来することができる。
また、工事のコスト削減のために、仮通路151の架設、撤去を省略しても良い。
上記実施例で参考にした図1〜11では、集合住宅101には一つの階段室113が設置されていたが、複数の階段室113が設置された集合住宅101に対して、コストに余裕があれば、各階段室113にエレベータ後付用構造体102Aをそれぞれ設置しても良い。
また、駐車場の配置などに考慮し、エレベータ後付用構造体102Aは、階段室113の正面に隣接するものに限らず、側面に隣接させることも可能である。図中では、集合住宅101の各階に二つの扉、つまり、二つの住居が描かれていたが、これに限るものではなく、三つ以上の住居を渡り廊下で行き来するタイプの集合住宅にも適用できるものである。
要するに、本発明において、集合住宅101、エレベータ後付用構造体102A、階段室113としては、各種のものが使用でき、配置等の条件やコストに応じて、数多くのバリエーションとすることが可能である。
本発明の既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法は、既存の階段室型集合住宅へエレベータを後付けする工法において、居ながらにしてバリアフリー対応型の集合住宅に変更するため、産業上広く利用可能なものである。
101 集合住宅
102A エレベータ後付用構造体
113 階段室
114 踊り場
114A 踊り場の床面
114B 踊り場の手すり部
115〜118 既存階段
115A〜118A 一方側の既存階段
115B〜118B 他方側の既存階段
131〜135 集合住宅の各階床面
141〜145 エレベータ後付用構造体の各階床面(着床面)
150 ブリッジ・階段受け部材
151 仮通路
152,158,159,160,161 本通路
154,155,155,156,157 延長階段

Claims (2)

  1. 各階の中間に既存階段を一方側から他方側に折り返す踊り場を備えた階段室を設置した既存の集合住宅に、エレベータを後付けする既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法において、
    (A)前記集合住宅の各階の高さに着床する前記エレベータを備えたエレベータ構造物を前記階段室に隣接して設置する工程と、
    (B)前記階段室の他方側において、前記エレベータ構造物の前記エレベータが着床する最上階着床面と前記集合住宅の最上階床面との間に水平な仮通路を架設する工程と、
    (C)前記階段室の一方側において、前記集合住宅の最上階から直下の前記踊り場までの一方側の前記既存階段を撤去する工程と、
    (D)前記階段室の一方側において、前記エレベータ構造物の前記エレベータが着床する最上階着床面と前記集合住宅の最上階床面との間に水平な本通路を架設する工程と、
    (E)前記仮通路を撤去する工程と、
    (F)前記階段室の他方側において、前記エレベータ構造物の前記エレベータが着床する各階着床面と前記各階着床面の直下の前記踊り場まで、他方側の前記既存階段と直線的に連結される延長階段を上の階から下の階へ順々に新設する工程と、
    (G)前記階段室の一方側において、前記最上階着床面より下の階の前記エレベータが着床する各階着床面と前記最上階床面より下の階の各階床面との間に水平な本通路を上の階から下の階へ順々に架設する工程とを備え、
    前記(A)工程、前記(B)工程、前記(C)工程、前記(D)工程(E)工程、前記(F)工程、前記(G)工程を順に実施することを特徴とする既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法。
  2. 請求項1記載の既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法において、
    (H)前記階段室の一方側において、前記集合住宅の最上階の下の階から直下の前記踊り場までの一方側の前記既存階段を撤去する工程を備え、
    前記(G)工程にて前記本通路が順々に架設される前に、前記(H)工程にて当該本通路の下方となる一方側の前記既存階段を各々撤去することを特徴とする既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法。
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