以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る管理システム100を説明するブロック図である。図1に示すように、管理システム100は、物理メダルシステム10と、ゲームシステム20と、総合管理システム30と、電子メダル管理システム40とを含んで構成されるコンピュータネットワークシステムである。物理メダルシステム10及びゲームシステム20は、例えばゲームセンター等の遊技施設内に構築され、総合管理システム30は、例えば遊技施設の外部に構築される。
物理メダルシステム10は、ゲームに使用されるメダルの管理(預入及び払出)に利用されるシステムである。物理メダルシステム10によるメダルの管理を利用しようとするユーザは、事前に登録(以下「物理メダル管理登録」という)を受ける必要がある。物理メダル管理登録は、ユーザに対して物理メダル管理用のユーザIDを付与し、物理メダル管理用のユーザIDにユーザの生体情報やパスワードを関連付けて登録することにより行われる。物理メダル管理用のユーザIDは、例えば、ユーザに発行されるICカードや磁気カードや携帯端末に備えられるICチップ等の可搬型の記録媒体(以下「物理メダル管理カード等」という)に記憶される。なお、ゲーム装置26においてユーザを識別するためのプレイヤIDを、当該IDと関連付けて登録することも可能である。
図1に示すように、物理メダルシステム10は、物理メダル管理サーバ12と物理メダル処理装置16とを具備する。物理メダル管理サーバ12と物理メダル処理装置16とは通信網18を介して相互に通信する。通信網18は、例えば遊技施設内に構築されたLAN(local area network)である。ただし、物理メダルシステム10の一部は遊技施設の外部に設置され得る。物理メダルシステム10の一部が遊技施設の外部に設置される構成では、通信網18の一部は、例えばインターネットを利用したWAN(wide area network)やVPN(virtual private network)で実現される。
物理メダル管理サーバ12は、ユーザが保有する物理メダルの総量(以下「保有物理メダル数」という)を管理するためのサーバ装置であり、処理装置122と記憶装置124とを含んで構成される。また、物理メダル管理サーバ12は、CPU、ROM、RAM等を備えた一般的なコンピュータ装置として構成される。
記憶装置124は、たとえば、ユーザの物理メダル管理用のユーザID及び物理メダル管理用のパスワードと、生体情報と、ユーザの保有物理メダル数とを含んで構成されるレコードが記憶される。生体情報とは、ユーザの生体的な特徴を示す情報である。例えば、手(掌や指)の静脈パターンや指紋パターンを示す生体情報が記憶装置124に記憶される。なお、ユーザIDを各々に対応付けて生体情報と保有物理メダル数とを別個の記憶装置に格納した構成も採用される。
処理装置122は、主に、記憶装置124に格納されたレコードの管理(読出や書込)を実行する。この処理装置122の詳細については後述する。
図1の物理メダル処理装置16は、物理メダルの預入や払出のためにユーザが操作する端末装置であり、制御部162と受付部164と生成部166とを含んで構成される。なお、物理メダルの預入と払出とを別個の装置が実行する構成も採用され得る。制御部162は、物理メダルの預入や払出に必要な各種の処理を実行する。
受付部164は、ユーザによる物理メダル管理用のユーザIDの入力を受付ける。例えば物理メダル管理カード等に格納されたユーザIDを読取る公知の読取器が受付部164として採用される。上記物理メダル管理登録を正規に受けたユーザが入力するユーザIDは記憶装置124に記憶されたユーザIDに合致する。
生成部166は、ユーザの生体的な特徴を示す生体情報を生成する。例えば、ユーザの手(掌や指)の静脈パターンや指紋パターン等を検出して生体情報を生成する公知の静脈センサや指紋センサが生成部166として採用される。なお、上述の物理メダル管理登録は、当該生成部166を用いて行われてもよい。上記物理メダル管理登録を正規に受けたユーザの生体情報は、記憶装置124の生体情報に合致する。
物理メダルシステム10を利用した物理メダルの払出及び預入の手順は以下の通りである。まず、物理メダルの預入又は払出を希望するユーザが、物理メダル管理用のユーザIDを受付部164に入力するとともに生体情報を生成部166に生成させる。すると、制御部162は、ユーザが入力したユーザIDと生体情報とを含む認証要求を物理メダル管理サーバ12に送信する。
認証要求を受信すると、物理メダル管理サーバ12の処理装置122は、その認証要求に含まれる物理メダル管理用のユーザIDと生体情報とを利用した認証(生体認証)を実行する。具体的には、処理装置122は、ユーザIDと生体情報との組合せが記憶装置124に格納されているか否か(入力されたユーザIDに符合するユーザIDと生成された生体情報に符合する生体情報とが1個のレコード内に対応付けて記憶装置124に格納されているか否か)を判定する。処理装置122は、認証結果を物理メダル処理装置16に送信する。物理メダル処理装置16の制御部162は認証結果を受信する。
制御部162は、認証結果が否定である場合には認証の失敗をユーザに通知して処理を終了し、認証結果が肯定である場合には物理メダルの払出及び預入を許可する。例えば、ユーザが所望の枚数(以下では「引出数」という)を指定して物理メダルの払出を要求すると、制御部162は、物理メダル管理用のユーザIDと生体情報と引出数とを含む引出要求を物理メダル管理サーバ12に送信する。引出要求を受信すると、物理メダル管理サーバ12の処理装置122は、記憶装置124に記憶された物理メダル情報を更新する。例えば、物理メダル管理サーバ12の処理装置122は、認証結果内のユーザIDに対応して記憶装置124に記憶された保有物理メダル数から引出数を減算する。そして、物理メダル管理サーバ12の処理装置122は、保有物理メダル数の更新の完了を意味する引出通知を物理メダル処理装置16に送信する。引出通知を受信した制御部162は、引出数に相当する枚数の物理メダルを払出機(ホッパ)から払出す。
他方、ユーザが物理メダル処理装置16の投入口(図示略)に物理メダルを投入して物理メダルの預入を指示すると、投入口に投入された物理メダルの枚数(以下では「預入数」という)を計数器(図示略)が計数する。制御部162は、物理メダル管理用のユーザIDと生体情報と預入数とを含む預入要求を物理メダル管理サーバ12に送信する。預入要求を受信した物理メダル管理サーバ12の処理装置122は、ユーザIDと生体情報とに基づいて認証するとともに、ユーザID及び預入数に基づいて、記憶装置124に記憶された物理メダル情報を更新する。例えば、物理メダル管理サーバ12の処理装置122は、ユーザIDに対応して記憶装置124に記憶された保有メダル数に預入数を加算する。そして、物理メダル管理サーバ12の処理装置122は、保有物理メダル数の更新の完了を意味する預入通知を物理メダル処理装置16に送信する。制御部162は、預入通知を受信する。
図1のゲームシステム20は、ユーザがゲームを実行するためのシステムであり、通信網28に接続された複数のゲーム装置26を含んで構成される。通信網28は、通信網18と同様に、例えば遊技施設内に構築されたLANである。ただし、ゲームシステム20の一部は遊技施設の外部に設置され得る。ゲームシステム20の一部が遊技施設の外部に設置される構成では、通信網28の一部は、例えばインターネットを利用したWANやVPNで実現される。
ゲームシステム20は、少なくとも電子メダルを遊技媒体として用い、ゲームをプレイすることができるゲーム装置26を含む。電子メダルとは、情報と関連付けされたメダルを意味し、物理メダルの内蔵記憶媒体に情報が付与されたメダル(いわゆるICメダル)だけでなく、無体物のメダル情報をも含む概念である。ゲームシステム20は、上述した物理メダルを遊技媒体として用いるゲーム装置26を含んでもよい。電子メダルや物理メダルを遊技媒体として用いるとは、メダルそのものを利用してゲームをプレイすることのみならず、ゲームの対価としてメダルを消費する場合をも含む。なお、ゲームシステム20は、電子メダルを遊技媒体として用いるゲーム装置、物理メダルを遊技媒体として用いるゲーム装置、並びに、電子メダル及び物理メダルの両方を遊技媒体として用いるゲーム装置が混在していてもよい。以下では、ゲーム装置26は、電子メダル及び物理メダルの両方を遊技媒体として用いることができる場合を説明する。なお、ゲームシステム20は、互いに異なるゲームを提供する2種以上のゲーム装置26を含んでもよい。
ゲーム装置26には、プレイヤIDを受け付ける受付部(受付部265、図9参照)が備えられている。例えば、ユーザに発行されたICカードや磁気カードや携帯端末に備えられたICチップ等の可搬型の記録媒体(以下、「ゲームカード等」という)に格納されたプレイヤIDを読取る公知の読取器が受付部265として採用される。なお、電子メダル管理システム40と通信することで、電子メダルの授受が可能に構成されている。電子メダルは、ゲーム装置26において電子メダルクレジットとして保有され、あるいは、物理メダルとして供給され、ゲームの遊技媒体として用いられる。
プレイヤIDは、ゲームデータ(セーブデータ)を管理するゲーム管理サーバ32にて各ユーザのゲームデータを識別するために利用され得る。ゲームデータは、例えば、ユーザが過去に実行したゲームの進行の状況等、ゲームに関する各種の情報を含んで構成される。
図1の総合管理システム30は、管理システム100の全体を管理するシステムであり、ゲーム管理サーバ32とID管理サーバ36とを含んで構成される。総合管理システム30内の各サーバは通信網38に接続される。通信網38は、例えばインターネットを利用したWANやVPNであり、ゲームシステム20の通信網28に接続される。なお、総合管理システム30の一部は遊技施設内に設置され得る。また、通信網18や通信網28の内部の通信経路にはゲートウェイやルータ等の通信機器が適宜に配置され得る。
ゲーム管理サーバ32は、ユーザのプレイ情報を管理するためのサーバ装置であり、図示しない処理装置や記憶装置を具備する。ゲーム管理サーバ32の記憶装置は、ユーザごとにレコードを記憶する。各レコードは、プレイヤIDとパスワードとを含んで構成される。パスワードは、例えば、ゲーム装置26においてユーザが設定する。ゲーム管理サーバ32の処理装置は、記憶装置に格納された各レコードの管理(読出や書込)を実行する。
総合管理システム30を利用しようとするユーザは、例えばWEBサイトを利用して登録(以下「WEB登録」という)を受けることが可能である。WEB登録を受けたユーザには識別情報としてWEBIDが付与され、さらにWEBサイトを介してプレイヤIDの入力が可能になる。ID管理サーバ36は、総合管理システム30内で使用される各識別情報(WEBID、プレイヤID)を管理するサーバ装置であり、図示しない処理装置や記憶装置を具備する。ID管理サーバ36の記憶装置は、WEB登録ごとにレコードを記憶する。各レコードは、WEBID及びプレイヤIDを含んで構成される。複数のゲームカード等を使用しているユーザは一つのWEBIDに対して複数のプレイヤIDを関連付けることも可能であり、その場合、レコードには複数のプレイヤIDが含まれる。ID管理サーバ36の処理装置は、記憶装置に格納された各レコードの管理(読出や書込)を実行する。
通信網38には、ユーザが所有する通信端末(たとえば、データ通信機能を有する携帯電話機、タブレット端末、PC等)である端末50が接続可能である。ユーザは、端末50を用いて、管理システム100との間で各種情報の送受信をおこなうことができる。ユーザは、例えば、端末50を用いて、上述した物理メダル管理登録やWEB登録、後述する電子メダル管理登録を行うことが可能であってもよい。
電子メダル管理システム40は、管理システム100において用いられる電子メダル(電子遊技媒体)を管理するシステムである。電子メダル管理システム40は、物理メダルシステム10、ゲームシステム20及び総合管理システム30と相互に通信可能に構成されており、物理メダルシステム10、ゲームシステム20及び総合管理システム30にて取り扱う情報を通信により取得可能に構成されている。電子メダル管理システム40を利用しようとするユーザは登録(以下「電子メダル管理登録」という)を受ける必要がある。電子メダル管理登録は、ユーザに対して電子メダル管理用のユーザIDを付与し、電子メダル管理用のユーザIDにユーザの生体情報やパスワードを関連付けて登録することにより行われる。なお、ゲーム装置26においてユーザを識別するためのプレイヤIDは、適宜電子メダル管理用のユーザIDと関連付けることができ、電子メダル管理登録において当該関連付けを行ってもよい。また、複数のプレイヤID(ゲームカード等)を有するユーザに関しては、電子メダル管理用のユーザIDに対して複数のプレイヤIDを関連付けることができる。
電子メダル管理システム40は、機能的な構成として、処理装置42及び記憶装置44を具備する。また、電子メダル管理システム40は、物理的には、CPU、ROM、RAM等を備えた一般的なコンピュータ装置として構成される。なお、電子メダル管理システム40の各構成部は、一つの装置として一体に構成されている必要はなく、店舗の内外のネットワークを介して接続される構成であってもよい。例えば、記憶装置44は、インターネットを利用したWANやVPN等の通信網を介して処理装置42と接続される。
処理装置42は、電子メダルをユーザごとに管理する。処理装置42は、電子メダル管理登録で登録された電子メダル管理用のユーザIDを用いてユーザの電子メダル情報を管理する。処理装置42は、電子メダル管理用のユーザID及びパスワードと、生体情報と、電子メダル情報と、プレイヤIDとを関連づけて、記憶装置44に記録(管理)する。記憶装置44には、電子メダル情報として、例えば、電子メダルの預け入れ数(保有電子メダル数)、引出枚数、利用枚数等がユーザIDと関連付けされて記録されている。なお、記憶装置44には、上記情報以外の情報が記録されていてもよい。例えば、ユーザの年齢、性別等の個人情報が記録されていてもよい。あるいは、ユーザのゲーム情報等が記録されていてもよい。
また、電子メダル管理システム40の処理装置42は、通信網28や通信網38を介してゲーム装置26や端末50や店舗内に設置された端末(不図示)と通信し、ユーザから電子メダルの購入要求、貸出要求、預入要求、保有電子メダル数の照会要求、後述する特典権利の利用要求、遊技媒体間の変換要求等の要求を受け付ける。遊技媒体間の変換要求とは、種別の異なる遊技媒体間の変換要求を意味する。種別とは、遊技媒体を区別するために割り振られた分類であり、ICメダル、電子メダル、物理メダル等の大きな分類であってもよいし、電子メダルの中でも幾つかの分類が存在してもよい。遊技媒体間の変換要求の例としては、電子メダルから物理メダルへの変換、物理メダルから電子メダルへの変換、及び種類の異なる電子メダル間の変換等が挙げられる。
上述した要求には、少なくともプレイヤID又は電子メダル管理用のユーザIDが含まれる。処理装置42は、受け付けた要求に対する処理を行う。なお、プレイヤIDと電子メダル管理用のユーザIDは、上述のように、記憶装置44において関連付けられて管理される。これにより、処理装置42は、記憶装置44を参照し、受け付けたプレイヤIDに関連付けられている電子メダル管理用のユーザIDを特定し、当該電子メダル管理用のユーザIDに関連付けされた電子メダル情報を更新ことができる。そして、処理装置42は、要求元へ応答する。なお、上述した要求には、認証のために、電子メダル管理用のパスワードや電子メダル管理用のパスワード、生体情報が含まれてもよい。また、遊技媒体間の変換要求には、後述のとおり、変換元の遊技媒体の種別を識別する種別識別子及び変換後の遊技媒体の種別を識別する種別識別子、及び変換すべき遊技媒体の数が含まれる。
電子メダル管理システム40は、電子メダルから物理メダルへの変換要求、又は物理メダルから電子メダルへの変換要求がゲーム装置26や端末50や店舗内に設置された端末からあった場合には、更新されるべき物理メダル情報(例えば、増加又は減少する物理メダル数)を含む更新要求を物理メダル管理サーバ12へ送信し、物理メダル管理サーバ12が管理する物理メダル情報を更新させる。そして、電子メダル管理システム40は、更新が正常に完了したことを示す更新通知を物理メダル管理サーバ12から受信するとともに、記憶装置44を参照し、電子メダル管理用のユーザIDに関連付けされた電子メダル情報を更新する。このように、図1に示す管理システム100では、電子メダル管理システム40により、物理メダルと電子メダルとが相互に変換される。
さらに、電子メダル管理システム40は、ゲーム装置26から、電子メダルの引出要求を受け付けてもよい。電子メダルの引出要求には、プレイヤID又は電子メダル管理用のユーザIDと、引き出す電子メダル数とが含まれる。引出要求には、認証のために、電子メダル管理用のユーザIDに対応したパスワードや生体情報が含まれてもよい。例えば、電子メダル管理システム40は、引出要求を受け付けると、引出要求に含まれるプレイヤIDに基づいて、記憶装置44を参照し、プレイヤIDに関連付けられたメダル管理用のユーザIDを特定し、当該電子メダル管理用のユーザIDに関連付けされた電子メダル情報を更新するとともに、引出要求が送信されたゲーム装置26へ引出要求応答を送信する。引出要求応答には、少なくとも引き出される電子メダルの数を含む電子メダル情報を含む。ゲーム装置26は、引出要求応答を受信し、引出要求応答に含まれる電子メダル数を電子メダルクレジットとして保有し、あるいは、物理メダルとして払い出す。
ゲーム装置26は、プレイヤID又は電子メダル管理用のユーザIDと、預け入れる電子メダル数を示す電子メダル情報を含む預入要求を電子メダル管理システム40へ送信する。電子メダル管理システム40は、ゲーム装置26から受信した預入要求に含まれるプレイヤIDに基づいて電子メダル管理用のユーザIDを特定し、当該電子メダル管理用のユーザID及び電子メダル情報に基づいて、記憶装置44に格納されたユーザの電子メダル情報を更新する。
次に、物理メダル管理サーバ12、電子メダル管理システム40及びゲーム装置26の各処理装置の詳細な構成について説明する。
図2は、図1に示す物理メダル管理サーバ12の処理装置122の機能ブロックを説明する図である。図2に示すように、処理装置122は、遊技媒体情報送受信部1221、認証部1222及び物理遊技媒体管理部1223を備えている。
遊技媒体情報送受信部1221は、物理メダル処理装置16及び電子メダル管理システム40と通信して、遊技媒体情報を送受信する。遊技媒体情報には、上述した物理メダル処理装置16から受信する物理メダルの預入要求及び引出要求、物理メダル処理装置16へ送信する物理メダルの預入通知及び引出通知が含まれる。また、遊技媒体情報には、後述する電子メダル管理システム40から受信する物理メダル情報の更新要求、及び、電子メダル管理システム40へ送信される更新通知が含まれる。更新通知には、更新後の物理メダル情報が含まれる。
認証部1222は、物理メダル処理装置16の制御部162からユーザが入力した物理メダル管理用のユーザIDと生体情報とを含む認証要求を受信する。そして、認証部1222は、その認証要求に含まれるユーザIDと生体情報とを利用した認証(生体認証)を上述のとおり実行し、認証結果を物理メダル処理装置16に送信する。また、認証部1222は、電子メダル管理システム40からユーザが入力した物理メダル管理用のユーザID又はパスワードと、生体情報を含む更新要求を受信する。そして、認証部1222は、その認証要求に含まれるユーザID又はパスワードと、生体情報を利用した認証(生体認証)を実行し、認証結果が肯定である場合は更新要求を許可し、認証結果が否定である場合は更新要求を許可しない。認証部1222は、認証結果が否定的な場合にはエラー通知を出力する。一方、認証部1222は、認証結果が肯定的な場合には、各要求に応じた処理の実行を許可する。
物理遊技媒体管理部1223は、ユーザの物理メダル情報を管理する。物理遊技媒体管理部1223は、上述した預入要求を受信すると、記憶装置124に格納された物理メダル情報(ユーザごとの保有物理メダル数等)を更新し、預入通知を物理メダル処理装置16に送信する。また、物理遊技媒体管理部1223は、上述した引出要求を受信すると、記憶装置124に格納された物理メダル情報を更新し、引出通知を物理メダル処理装置16に送信する。
さらに、物理遊技媒体管理部1223は、ユーザが入力した物理メダル管理用のユーザID又はパスワードと、生体情報を含む更新要求を電子メダル管理システム40から受信する。物理遊技媒体管理部1223は、更新要求に含まれる物理メダル管理用のユーザID又はパスワードと、生体情報と、更新されるべき物理メダル情報に基づいて、記憶装置124に格納された物理メダル情報を更新する。そして、物理遊技媒体管理部1223は、正常に更新処理が行われた場合には、更新通知を電子メダル管理システム40に送信する。
このように、物理メダル管理サーバ12の処理装置122は、物理メダル処理装置16及び電子メダル管理システム40と相互に通信し、物理メダルの預け入れ、引き出し、及び、電子メダルへの変換に伴う物理メダルの管理を行う。
次に、電子メダル管理システム40の詳細な構成について説明する。図3は、図1に示す電子メダル管理システム40の処理装置42の機能ブロックを説明する図である。図3に示すように、処理装置42は、遊技媒体情報送受信部420、認証部421、電子遊技媒体管理部422、遊技媒体変換部423、受付部424、及び生成部425を備えている。
遊技媒体情報送受信部420は、物理メダル管理サーバ12及びゲーム装置26との間で遊技媒体情報を送受信する。遊技媒体情報は、種々の要求又は応答に含めて送受信され得る。
受付部424は、ユーザによるプレイヤIDの入力を受付ける。例えばゲームカード等に格納されたプレイヤIDを読取る公知の読取器が受付部424として採用される。なお、上述の電子メダル管理登録等におけるプレイヤIDの登録は、当該受付部424を用いて行われてもよい。
生成部425は、ユーザの生体的な特徴を示す生体情報を生成する。例えば、ユーザの手(掌や指)の静脈パターンや指紋パターンを検出して生体情報を生成する公知の静脈センサや指紋センサが生成部425として採用される。なお、上述の電子メダル管理登録における生体情報の登録は、当該生成部425を用いて行われてもよい。電子メダル管理登録を正規に受けたユーザの生体情報は、記憶装置44の生体情報に合致する。
認証部421は、特定のプレイヤIDを使った電子メダル管理システム40の利用要求を受け付けると、ユーザ認証を行う。本実施形態では一例として、生成部425にて生成される生体情報を用いた認証を行う。認証部421は、認証結果が否定的な場合には、エラー通知を出力する。一方、認証部421は、認証結果が肯定的な場合には、上記プレイヤIDに関して電子メダル管理システム40の利用を許可する。電子メダル管理システム40の利用を許可されたプレイヤIDに関しては、ゲーム装置26や端末50や店舗内に設置された端末にて電子メダル管理用のパスワードを入力することにより、電子メダルの引出要求や照会要求等を行うことができる。認証部421は、ゲーム装置26や端末50や店舗内に設置された端末から電子メダルの引出要求や照会要求等を受け付けると、パスワード認証を行う。認証部421は、認証結果が否定的な場合には、要求元のゲーム装置26や端末50や店舗内に設置された端末に対してエラー通知を出力する。一方、認証部421は、認証結果が肯定的な場合には、各要求に応じた処理の実行を許可する。
電子遊技媒体管理部422は、ユーザごとに電子メダル情報を関連づけて管理する。電子メダル情報には、属性情報が含まれる。属性情報とは、電子メダルの価値や性質を決定する情報である。電子遊技媒体管理部422は、例えば、ユーザと電子メダル情報とを記憶装置44に格納されたテーブルを用いて関連付けし、ユーザの電子メダル情報に更新があった場合にはテーブルを更新する。
特定のプレイヤIDを使って電子メダル管理システム40を利用するための認証は、以下の通りである。まず、特定のプレイヤIDを使って電子メダル管理システム40の利用を希望するユーザが、特定のプレイヤIDを受付部424に入力するとともに生体情報を生成部425に生成させる。すると、処理装置42は、ユーザが入力したプレイヤIDと生体情報に基づいて認証処理(生体認証)を実行する。具体的には、処理装置42は、プレイヤIDと生体情報との組合せが記憶装置44に格納されているか否か(入力されたプレイヤIDに符合するプレイヤIDと生成された生体情報に符合する生体情報とが1個のレコード内に対応付けて記憶装置44に格納されているか否か)を判定する。処理装置42は、認証結果が否定である場合には認証の失敗をユーザに通知して処理を終了し、認証結果が肯定である場合には上記プレイヤIDを使った電子メダル管理システム40の利用を許可する。なお、電子メダル管理システム40の利用認証の有効性は、セキュリティの確保のために、所定期間(例えば、1日)ごとにリセットすることが好ましい。例えば、電子メダル管理システム40の利用認証を当日のみ有効とすることにより、一のユーザのプレイヤIDを使って他のユーザが別の日に一のユーザの電子メダルを利用する状況を防ぐことができる。また、複数のプレイヤID(ゲームカード等)を有するユーザに関しては、電子メダルの利用認証において一つのプレイヤIDのみの利用を許可し、残りのプレイヤIDに関しては利用を許可しないようにすることが好ましい。これにより、一のユーザが利用していないプレイヤIDを使って他のユーザが一のユーザの電子メダルを利用する状況を防ぐことができる。
また、ユーザは、特定のプレイヤIDについて電子メダル管理システム40の利用認証を受けた上で、ゲーム装置26において、電子メダル管理システム40に記憶された電子メダルを転送することが可能になる。電子メダル管理システム40は、ゲーム装置26から、電子メダルの引出要求を受け付けて、引出先のゲーム装置26へ電子メダルの情報を出力する。具体的には、ユーザがゲーム装置26において所望の枚数(以下では「引出数」という)を指定して電子メダルの転送を要求すると、ゲーム装置26の処理装置42は、プレイヤIDと電子メダル管理用のパスワードとを含む引出要求を電子メダル管理システム40に送信する。電子メダル管理システム40は、引出要求を受信すると、受信したプレイヤIDが電子メダル管理システム40の利用認証の許可を受けたプレイヤIDであるか判断し、さらに受信したパスワードがプレイヤIDと関連付けられて記憶装置44に記憶されたパスワードであるか認証する。これらの認証が肯定である場合には、記憶装置44に記憶された保有電子メダル数から引出数を減算し、保有電子メダル数の更新の完了を意味する引出通知をゲーム装置26に送信する。引出通知を受信したゲーム装置26の処理装置22は、引出数に相当する枚数の電子メダルクレジットを加算する。ユーザは、ゲーム装置26で電子メダルを用いてゲームをプレイすることができる。ゲーム終了時の電子メダルの情報は、プレイヤIDと関連付けられて、電子メダル情報としてゲーム装置26から電子メダル管理システム40へ出力される。電子メダル管理システム40は、ゲーム装置26から受信した電子メダル情報に基づいて、記憶装置44に格納されたユーザの電子メダル情報を更新する。
ユーザは、特定のプレイヤIDについて電子メダル管理システム40の利用認証を受けた上で、電子メダル管理システム40を介してゲーム装置26において物理メダル管理サーバ12に記憶された物理メダルを情報として転送することが可能になる。例えば、電子メダル管理システム40は、ゲーム装置26から、物理メダルの引出要求を受け付けて、ゲーム装置26へ物理メダルの情報を出力する。具体的には、ユーザがゲーム装置26において所望の枚数(以下では「引出数」という)を指定して物理メダルの転送を要求すると、ゲーム装置26は、プレイヤIDと物理メダル管理用のパスワードとを含む引出要求を電子メダル管理システム40に送信する。電子メダル管理システム40は、引出要求を受信すると、受信したプレイヤIDに関連付けられた生体情報を記憶装置44から読みだして、物理メダル管理用のパスワードと生体情報と引出数の情報とを含む更新要求を物理メダル管理サーバ12に送信する。物理メダル管理サーバ12は、受信した生体情報及び物理メダル管理用のパスワードが、記憶装置124に記憶された生体情報及び物理メダル管理用のパスワードの組み合わせに合致するか認証する。当該認証が肯定である場合には、記憶装置124に記憶された保有物理メダル数から引出数を減算し、保有物理メダル数の更新の完了を意味する更新通知を電子メダル管理システム40に送信する。電子メダル管理システム40は当該更新通知を引出先のゲーム装置26へ送信する。更新通知を受信したゲーム装置26は、引出数に相当する枚数の物理メダルクレジットを加算する。ユーザは、ゲーム装置26で物理メダルを用いてゲームをプレイすることができる。ゲーム終了時にゲーム装置26に蓄積されている物理メダルは、プレイヤIDと関連付けられて、物理メダル情報として電子メダル管理システム40を介して物理メダル管理サーバ12へ出力される。物理メダル管理サーバ12は、ゲーム装置26から受信した物理メダル情報に基づいて、記憶装置124に格納されたユーザの物理メダル情報を更新する。なお、上記においてゲーム装置26にて物理メダル管理用のパスワード入力をユーザに要求しているが、物理メダル管理用のパスワードに代えて又は加えて物理メダル管理用のIDの入力をユーザに要求し、物理メダル管理サーバ12において物理メダル管理用のIDを使ってユーザの認証を行ってもよい。また、ゲーム装置26において物理メダル管理用のIDとパスワードの入力をユーザに要求せずに、電子メダル管理システム40の記憶装置44において、プレイヤIDと物理メダル管理用のユーザID又はパスワードを関連付けて記憶しておき、ゲーム装置26から受信したプレイヤIDに基づいて物理メダル管理用のユーザID又はパスワードを特定することも可能である。
また、ユーザは、特定のプレイヤIDについて電子メダル管理システム40の利用認証を行った上で、物理メダル管理サーバ12に記憶された物理メダルを電子メダルへ変換することが可能である。例えば、電子メダル管理システム40は、ゲーム装置26から、物理メダルの変換要求を受け付けて、ゲーム装置26へ電子メダルの変換完了通知を出力する。具体的には、ユーザがゲーム装置26において所望の枚数(以下では「変換数」という)を指定して物理メダルから所定の電子メダルへの変換を指示すると、ゲーム装置26は、プレイヤIDと物理メダル管理用のパスワードと変換種別と変換数を含む変換要求を電子メダル管理システム40に送信する。電子メダル管理システム40は、変換要求を受信すると、受信したプレイヤIDに関連付けられた生体情報及び物理メダル管理用のパスワードと変換数を含む更新要求を物理メダル管理サーバ12に送信する。物理メダル管理サーバ12は、受信した生体情報及び物理メダル管理用のパスワードが、記憶装置124に記憶された生体情報及び物理メダル管理用のパスワードの組み合わせに合致するか認証する。当該認証が肯定である場合には、記憶装置124に記憶された保有物理メダル数から変換数を減算し、保有物理メダル数の更新の完了を意味する更新通知を電子メダル管理システム40に送信する。電子メダル管理システム40は当該更新通知を受信すると、変換種別及び変換数の情報に基づいて記憶装置44に記憶された電子メダル情報を更新する。なお、ゲーム装置26において変換後の電子メダルをそのまま利用する場合には、電子メダル管理システム40の記憶装置44に記憶された電子メダル情報を更新せずに、ゲーム装置26へ変換によって生成された電子メダルの情報を送信してもよい。ユーザは、ゲーム装置26で変換によって生成された電子メダルを用いてゲームをプレイすることができる。ゲーム終了時にゲーム装置26に蓄積されている電子メダルは、プレイヤIDと関連付けられて、電子メダル情報としてゲーム装置26から電子メダル管理システム40へ出力される。電子メダル管理システムは、ゲーム装置26から受信した電子メダル情報に基づいて、記憶装置44に格納されたユーザの電子メダル情報を更新する。なお、上記においてゲーム装置26にて物理メダル管理用のパスワード入力をユーザに要求しているが、物理メダル管理用のパスワードに代えて又は加えて物理メダル管理用のIDの入力をユーザに要求し、物理メダル管理サーバ12において物理メダル管理用のIDを使ってユーザの認証を行ってもよい。また、ゲーム装置26において物理メダル管理用のIDとパスワードの入力をユーザに要求せずに、電子メダル管理システム40の記憶装置44において、プレイヤIDと物理メダル管理用のユーザID又はパスワードを関連付けて記憶しておき、ゲーム装置26から受信したプレイヤIDに基づいて物理メダル管理用のユーザID又はパスワードを特定することも可能である。
図4は、図3に示す電子遊技媒体管理部の機能ブロックを説明する図である。図4に示すように、電子遊技媒体管理部422は、ユーザ情報取得部4220、関連性情報取得部4221及び属性管理部4222を備えてもよい。
ユーザ情報取得部4220は、ユーザに関する情報を取得する。例えば、ユーザ情報取得部4220は、物理メダル管理サーバ12、端末50や店舗内に設置された端末やゲーム装置26からユーザ情報を取得する。あるいは、ユーザ情報取得部4220は、電子メダル管理システム40の内部の記録媒体又は電子メダル管理システム40に接続された外部記憶媒体に格納されたユーザ情報を取得してもよい。ユーザ情報には、ユーザの遊技媒体の使用量や頻度に関する情報、ユーザが使用した遊技媒体の属性の情報、ユーザが遊技媒体を使ったゲーム装置26の情報、ユーザの個人情報等が含まれる。
関連性情報取得部4221は、ゲーム装置26の関連性を示す情報である関連性情報を取得する。例えば、関連性情報取得部4221は、ゲーム装置26から関連性情報を取得する。あるいは、関連性情報取得部4221は、電子メダル管理システム40の内部の記録媒体又は電子メダル管理システム40に接続された外部記憶媒体に格納された関連性情報を取得してもよい。関連性情報には、一のゲーム装置26と同一のグループに属する他のゲーム装置26の情報や、一のゲーム装置26と他の複数のゲーム装置26との関連性の高さを示す情報が含まれる。なお、同一のグループとは、例えば、ゲーム装置26の製造元が同一である場合等である。
属性管理部4222は、ユーザに提供する電子メダルの属性情報を管理する。例えば、属性管理部4222は、ユーザと関連付けされて記憶装置44に記録された電子メダル情報を更新するときに、属性情報を決定して記憶装置44に記録(管理)する。あるいは、属性管理部4222は、ゲーム装置26へ電子メダル情報を送信するときに、電子メダルに対して付与される属性情報を決定する。属性情報には、電子メダルを使用することができるゲーム装置26又は日時を識別する属性、電子メダルを使用することで追加的な特典を得ることができるゲーム装置26もしくは日時を識別する属性、又は、電子メダルの使用期限に関する属性等が含まれる。あるいは、属性情報には、所定のゲーム装置26が提供するゲームにおいて、ユーザが有利となることを示す属性であってもよい。
次に、遊技媒体変換部423について説明する。図5は、図3に示す遊技媒体変換部423の機能ブロックを説明する図である。図5に示すように、遊技媒体変換部423は、変換要求受付部4230、利用条件取得部4231、特典権利管理部4232及び特典付与部4235を備える。
変換要求受付部4230は、ユーザから種別の異なる遊技媒体間の変換要求を受け付ける。例えば、変換要求受付部4230は、通信網28や通信網38を介してゲーム装置26や端末50や店舗内に設置された端末と通信し、ユーザから種別の異なる遊技媒体間の変換要求を受け付ける。遊技媒体間の変換要求には、プレイヤID又は電子メダル管理用のユーザID、認証用のパスワード、変換元の遊技媒体の種別を識別する種別識別子、変換後の遊技媒体の種別を識別する種別識別子、並びに、変換すべき遊技媒体の数が含まれる。変換要求受付部4230は、遊技媒体間の変換要求に含まれる遊技媒体の種別を識別する種別識別子を用いて、種別の異なる遊技媒体間の変換要求であるか否かを判定する。図6は、遊技媒体と種別識別子とを関連付けしたテーブルの一例である。図6に示すように、遊技媒体識別テーブルTBL101では、種別識別子と遊技媒体とが関連付けされている。「種別識別子」は、遊技媒体の種別を識別する識別子である。図6に示す遊技媒体識別テーブルTBL101では、種別識別子「1」に「電子メダルEA」が関連付けされ、種別識別子「2」に「電子メダルEB」が関連付けされ、種別識別子「3」に「電子メダルEC」が関連付けされ、種別識別子「4」に「電子メダルED」が関連付けされ、種別識別子「5」に「物理メダルPA」が関連付けされている。変換要求受付部4230は、遊技媒体間の変換要求に含まれる遊技媒体の種別を識別する種別識別子が異なる場合には、種別の異なる遊技媒体間の変換要求であると判定する。
利用条件取得部4231は、種別の異なる遊技媒体の利用条件に関する利用条件情報を取得する。利用条件情報は、遊技媒体の利用条件を示す情報である。利用条件とは、遊技媒体をゲームの対価として利用する際の条件をいい、遊技媒体に対して設定される。利用条件には、例えば、遊技媒体を利用することができるゲーム装置26の機種、店舗、曜日、時間帯、期間(例えば1日限定、1週間限定)、時期(例えば夏限定)等の利用制限条件が含まれる。また、利用条件には、所定の特典を受けることができるゲーム装置26の機種、店舗、曜日、時間帯、期間(例えば1日限定、1週間限定)、時期(例えば夏限定)等の特典条件が含まれていてもよい。利用条件取得部4231は、例えば記憶装置44を参照して、遊技媒体の利用条件を取得する。図7は、遊技媒体の利用条件を示す利用条件テーブルの一例である。図7に示すように、遊技媒体の種別識別子1〜5ごとに、利用条件テーブルTBL201〜TBL205が用意されている。例えば、利用条件テーブルTBL201は、種別識別子1に対応した遊技媒体の利用条件を示している。
図7では、利用制限条件の一例として、「ゲーム機種条件」「曜日条件」「時間帯条件」「期間条件」が設けられている。例えば、利用条件テーブルTBL201に示すように、電子メダルEAについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−1」にて「日曜日」の「9:00〜17:00」の時間帯かつ「8月〜9月」の期間に利用することができる。同様に、電子メダルEAについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−2」にて「9:00〜17:00」の時間帯に利用することができる。同様に、電子メダルEAについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−3」にて利用することができる。このように、電子メダルEAは、利用条件の一例である利用制限条件が設定されている。また、利用条件テーブルTBL202に示すように、電子メダルEBについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−1」にて利用することができる。同様に、電子メダルEBについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−3」にて「9:00〜17:00」の時間帯かつ「8月〜9月」の期間に利用することができる。
また、利用条件テーブルTBL203に示すように、電子メダルECについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−1」にて「日曜日」の「9:00〜17:00」の時間帯かつ「8月〜9月」の期間に利用することができる。同様に、電子メダルECについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−2」にて「9:00〜17:00」の時間帯に利用することができる。また、利用条件テーブルTBL204に示すように、電子メダルEDについては、電子メダルECと同一の利用制限条件である。また、利用条件テーブルTBL205に示すように、物理メダルPAについては、利用制限条件が設定されていない。
さらに、図7では、特典条件の一例として、「曜日条件」「時間帯条件」「期間条件」が設けられている。例えば、利用条件テーブルTBL201に示すように、電子メダルEAについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−1」にて「8月〜9月」の期間に利用すると、特典を受けることができる。同様に、電子メダルEAについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−2」にて「土曜日」「9:00〜17:00」の時間帯に利用すると、特典を受けることができる。同様に、電子メダルEAについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−3」にて「4月1日」に利用すると、特典を受けることができる。このように、電子メダルEAは、利用条件の一例である特典条件が設定されている。また、利用条件テーブルTBL202に示すように、電子メダルEBについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−1」にて「8月〜9月」の期間に利用すると、特典を受けることができる。同様に、電子メダルEBは、ゲーム機種「ゲーム装置26−3」にて「4月1日」に利用すると、特典を受けることができる。
また、利用条件テーブルTBL203に示すように、電子メダルECについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−1」にて「8月〜9月」の期間に利用すると、特典を受けることができる。同様に、電子メダルECについては、ゲーム機種「ゲーム装置26−2」にて「土曜日」「9:00〜17:00」の時間帯に利用すると、特典を受けることができる。また、利用条件テーブルTBL204に示すように、電子メダルEDについては、電子メダルECと同一の特典条件である。また、利用条件テーブルTBL205に示すように、物理メダルPAについては、特典条件が設定されていない。
なお、上記は利用条件の一例であり、種々の条件を組み合わせたり、1つの条件のみであってもよい。また、利用制限条件及び特典条件の少なくとも一方を用いて利用条件を設定してもよい。
利用条件取得部4231は、種別の異なる遊技媒体間の変換要求に含まれる変換前後の変換元の遊技媒体の種別を識別する種別識別子、変換後の遊技媒体の種別を識別する種別識別子に基づいて、利用条件テーブルを取得する。例えば、変換元の遊技媒体の種別を識別する種別識別子が「1」であれば、記憶装置44から利用条件テーブルTBL201を取得する。変換後の遊技媒体の種別を識別する種別識別子が「2」であれば、記憶装置44から利用条件テーブルTBL202を取得する。
特典権利管理部4232は、変換要求受付部4230により受け付けられた変換要求に基づいて、ユーザに対して所定の特典を受けることができる特典権利を付与する又はユーザの特典権利を失効させる。特典権利とは、所定の特典を受けることができる権利を意味する。「所定の特典を受ける」とは、ゲーム又は他のサービス上の効果としてユーザが有利な状態となることを意味する。所定の特典としては、例えば、ゲーム装置26において特定のアイテムを取得できる権利、アイテムを抽選することができる抽選権利、特定の演出を受けることができる権利、電子メダルに特定の属性が付与される権利、変換レートを増加する権利等が挙げられる。同様に、端末50においてプレイすることができるゲームや端末50を介して利用することができる他のサービス(例えば、WEBページにて所定の情報の提供を受けることができるサービス)においてユーザが享受できる特典も含まれる。また、店舗内に設置された端末において特定のサービスが提供される場合には、当該サービスにおいてユーザが享受できる特典も含まれる。「変換要求に基づいて」とは、例えば、変換要求の有無に応じて特典権利の付与又は失効を決定することを含む。
特典権利管理部4232は、例えば、特典管理テーブルTBL301を用いて、ユーザに対して所定の特典を受けることができる特典権利を管理する。図8は、特典管理テーブルTBL301の一例である。図8に示すように、特典管理テーブルTBL301は、電子メダル管理用のユーザIDと特典権利とが関連付けされたテーブルである。図中の「○」は、権利があることを意味し、図中の「×」は、権利がないことを意味する。すなわち、図8では、ユーザID「UID1」が、「特典権利RA」「特典権利RC」を有している。また、ユーザID「UID2」が、「特典権利RB」「特典権利RC」を有している。また、ユーザID「UID3」が、特典権利を全く有していない。また、ユーザID「UID4」が、「特典権利RA」「特典権利RB」「特典権利RC」を有している。また、ユーザID「UID5」が、特典権利を全く有していない。なお、上記特典管理テーブルTBL301では電子メダル管理用のユーザIDと特典権利とが関連付けられているが、プレイヤIDと特典権利を関連付けられてもよい。例えば、同じユーザであっても、特定のプレイヤIDが記憶されたゲームカードを使用している場合において特典を受けられるようにすることが考えられる。
特典権利管理部4232は、特典管理テーブルTBL301を更新することで、変換要求に基づいてユーザに対して所定の特典を受けることができる特典権利を付与する、又は、特典権利を失効させる場合には、特典管理テーブルTBL301を更新する。例えば、ユーザID「UID1」の「特典権利RB」の「×」を「○」へ更新することで、ユーザID「UID1」へ「特典権利RB」を付与することができる。あるいは、例えば、ユーザID「UID1」の「特典権利RA」の「○」を「×」へ更新することで、ユーザID「UID1」の「特典権利RA」を失効させることができる。
また、特典権利管理部4232は、利用条件取得部4231で取得した利用条件テーブルTBL201〜TBL205に基づいて、変換要求受付部4230により受け付けられた変換要求が、変換前後で遊技媒体の利用条件に所定の変化が発生する変換要求であるか否かを判定する判定手段4233と、判定手段4233により利用条件に所定の変化が発生する変換要求であると判定された場合には、ユーザに対して特典権利を付与する又はユーザの特典権利を失効させる管理手段4234とを有していてもよい。
判定手段4233は、変換前後で遊技媒体の利用条件に所定の変化が発生する変換要求であるか否かを判定するために、利用条件の比較を行う。例えば、判定手段4233は、利用条件取得部4231により取得された変換元の遊技媒体の利用条件テーブルと、変換後の遊技媒体の利用条件テーブルとを比較して、遊技媒体の利用条件に所定の変化が発生する変換要求であるか否かを判定する。所定の変化とは、項目ごとに定められた所定範囲を超える変化があった場合をいう。例えば、利用条件のうち時間帯条件を用いる場合、両者の差が1時間を超えるときには、利用条件に所定の変化あるとすることができる。また、例えば、利用条件のうち期間条件を用いる場合、両者の差が一日を超えるときには、利用条件に所定の変化あるとすることができる。判定手段4233は、利用条件の全ての項目を比較して所定の変化を判定してもよいし、利用条件の一部のみに関して、所定の変化の判定を行ってもよい。
管理手段4234は、判定手段4233により利用条件に所定の変化が発生する変換要求であると判定された場合には、ユーザに対して特典権利を付与する又はユーザの特典権利を失効させる。例えば、管理手段4234は、判定手段4233により変換前後で遊技媒体の利用条件が制限される変化が発生する変換要求であると判定された場合には、ユーザに対して特典権利を付与する。例えば、判定手段4233が「ゲーム機種条件」のみを判定するものとし、「物理メダルPA」から「電子メダルEA」への変換要求があったとする。この場合、判定手段4233は、図7に示す「物理メダルPA」の利用条件テーブルTBL205の「ゲーム機種条件」と、図7に示す「電子メダルEA」の利用条件テーブルTBL201の「ゲーム機種条件」とを比較し、変換後の遊技媒体で利用することができるゲーム機種条件の数が減少していることから、変換前後で遊技媒体の利用条件が制限される変化が発生する変換要求であると判定する。この場合、管理手段4234は、図8に示す特典管理テーブルTBL301を更新して、ユーザに特典権利を付与する。
一方、管理手段4234は、判定手段4233により変換前後で遊技媒体の利用条件が緩和される変化が発生する変換要求であると判定された場合には、ユーザの特典権利の一部又は全部を失効させる。例えば、判定手段4233が「ゲーム機種条件」のみを判定するものとし、「電子メダルEA」から「物理メダルPA」への変換要求があったとする。この場合、上記のとおり、変換後の遊技媒体で利用することができるゲーム機種条件の数が増加していることから、変換前後で遊技媒体の利用条件が緩和される変化が発生する変換要求であると判定する。この場合、管理手段4234は、図8に示す特典管理テーブルTBL301を更新して、ユーザの特典権利の一部又は全部を失効させる。
特典付与部4235は、特典権利管理部4232により付与されたユーザの特典権利に基づいて、ユーザに対して所定の特典を付与する。例えば、特典付与部4235は、特典権利管理部4232により特典管理テーブルTBL301が更新されたタイミングから所定期間後にユーザに対して所定の特典を付与してもよい。あるいは、特典付与部4235は、変換後の遊技媒体が利用されたことを条件としてユーザに対して所定の特典を付与してもよい。「変換後の遊技媒体が利用されたこと」とは、電子メダルであれば、電子メダル管理システム40の電子遊技媒体管理部422が、ユーザに対応する保有電子メダル枚数を減らした場合(ゲーム装置26へ電子メダル枚数及びそれぞれの属性を送信した場合を含む)である。なお、ゲーム装置26が、ゲームの対価として変換後の遊技媒体が消費された旨の通知を電子メダル管理システム40へ送信し、ゲーム装置26から受信した通知に基づいて、変換後の遊技媒体が利用されたことを判断してもよい。なお、特典付与部4235は、ゲーム装置26や端末50、店舗内に設置された端末に対して所定の特典に関する情報を送信することにより、ユーザに対して所定の特典を付与することが可能である。
次に、ゲーム装置26について説明する。図9に示すように、ゲーム装置26の処理装置22は、遊技媒体情報送受信部260、認証部261、ゲーム処理実行部262、物理遊技媒体受付部263、物理遊技媒体払出部264及び受付部265を備えている。
遊技媒体情報送受信部260は、電子メダル管理システム40との間で遊技媒体情報を送受信する。遊技媒体情報は、種々の要求及び応答に含めて送受信され得る。認証部261は、例えば受付部265で受け付けたプレイヤID及び操作部21から入力されたパスワードを認証要求に含めて電子メダル管理システム40へ送信する。また、認証部261は、電子メダル管理システム40から認証結果を受信する。ゲーム処理実行部262は、ゲーム装置26のゲームの進行を管理する。物理遊技媒体受付部263は、物理メダルの投入を受け付ける。物理遊技媒体払出部264は、物理メダルの払出を行う。ゲーム装置26にて電子メダルを利用する場合には、電子メダル管理システム40と遊技媒体情報を送受信する。例えば、電子メダル管理システム40から送信された遊技媒体情報に含まれる電子メダルの数、属性等がゲーム装置26の記憶装置24に格納され、ゲーム装置26の電子メダルのクレジット数が増加する。これにより、電子メダルをゲームの対価として消費することができる。
次に、管理システム100の遊技媒体変換処理を説明する。図10は、電子メダル管理システム40の遊技媒体変換処理を説明するフローチャートである。図10に示す処理は、例えば、電子メダル管理システム40にインストールされた遊技媒体変換処理のアプリケーションが起動されたタイミングで実行される。
最初に、電子メダル管理システム40の変換要求受付部4230は、媒体変換要求受付処理として、遊技媒体間の変換要求を受け付ける(S400)。そして、電子メダル管理システム40の利用条件取得部4231は、利用条件取得処理として、S400の処理で受け付けた変換元の遊技媒体の利用条件と、変換後の遊技媒体の利用条件とを、電子メダル管理システム40の記憶装置44から取得する(S402)。
そして、電子メダル管理システム40の判定手段4233は、S402の処理で取得した遊技媒体の利用条件に基づいて、変換前後の遊技媒体の利用条件が同一か否かを判断する(S404)。S404の処理で変換前後の遊技媒体の利用条件が同一であると判断された場合には、図10に示す遊技媒体変換処理を終了する。
一方、S404の処理で変換前後の遊技媒体の利用条件が同一でないと判断された場合には、判定手段4233は、S402の処理で取得した遊技媒体の利用条件に基づいて、変換後の遊技媒体の利用条件が変換前の遊技媒体の利用条件と比べて制限されているか否かを判断する(S406)。S406の処理で変換後の遊技媒体の利用条件が変換前の遊技媒体の利用条件と比べて制限されていると判断された場合には、管理手段4234が、権利付与処理として、例えば図8に示す特典管理テーブルTBL301を更新して、ユーザに特典権利を付与する(S408)。そして、図10に示す遊技媒体変換処理を終了する。
一方、S406の処理で変換後の遊技媒体の利用条件が変換前の遊技媒体の利用条件と比べて制限されていないと判断された場合には、管理手段4234が、権利失効処理として、例えば図8に示す特典管理テーブルTBL301を更新して、ユーザの特典権利を失効させる(S410)。そして、図10に示す遊技媒体変換処理を終了する。
以上で図10に示す処理を終了する。図10に示す制御処理を実行することで、変換前後の遊技媒体の利用条件に応じて、ユーザへ特典権利を付与したり、ユーザの特典権利を失効させたりすることができる。
次に、電子メダル管理システム40の権利付与処理について説明する。図11は、管理システム100の特典付与処理を説明するフローチャートである。図11に示す処理は、例えば、ユーザにより端末50や店舗内に設置された端末やゲーム装置26を介して特典権利を利用する利用要求を電子メダル管理システム40が受信したタイミングで実行される。利用要求には、ユーザID及び利用する特典権利が含まれている。
図11に示すように、特典付与部4235は、権利有無判定処理として、利用要求に含まれるプレイヤID又は電子メダル管理用のユーザIDに基づいて、利用要求に含まれる特典権利をユーザが所有しているか否かを判定する(S420)。例えば、特典付与部4235は、図8に示す特典管理テーブルTBL301を参照して、権利の有無を判定する。
S420の処理において利用要求に含まれる特典権利をユーザが所有していると判定された場合には、特典付与部4235は、メダル利用判定処理として、電子メダルが利用されたか否かを判定する(S422)。特典付与部4235は、利用要求に含まれる特典権利に関する遊技媒体であって、プレイヤID又は電子メダル管理用のユーザIDに関連付けされた遊技媒体が利用されたか否かを判定する。例えば、電子メダルであれば、電子メダル管理システム40の電子遊技媒体管理部422が、当該ユーザに対応する保有電子メダル枚数を減らした場合(ゲーム装置26へ電子メダル枚数及びそれぞれの属性を送信した場合を含む)である。なお、特典付与部4235は、ゲーム装置26から受信した通知に基づいて、変換後の遊技媒体が利用されたことを判断してもよい。
S422の処理においてプレイヤID又は電子メダル管理用のユーザIDに関連付けされた遊技媒体が利用されたと判定された場合には、特典付与部4235は、特典付与処理として、特典を付与する(S424)。特典付与部4235は、例えば、ゲーム装置26において特定のアイテムを取得できる権利、アイテムを抽選することができる抽選権利、特定の演出を受けることができる権利、電子メダルに特定の属性が付与される権利、変換レートを増加する権利、端末50にてプレイすることができるゲームにおいて所定の特典を受ける権利、端末50や店舗内に設置された端末において利用できるサービスにおいて所定の特典を受ける権利等が挙げられる。S420及びS422の判定処理で否定された場合、並びにS424の処理が終了すると、図11の特典付与処理を終了する。
以上で図11に示す処理を終了する。図11に示す制御処理を実行することで、ユーザの特典権利に基づいて特典を付与させることができる。
次に、遊技媒体変換プログラムPGを説明する。
遊技媒体変換プログラムPGは、メインモジュール、受付モジュール、及び、特典権利管理モジュールを備えている。メインモジュールは、処理を統括的に制御する部分である。受付モジュール、及び、特典権利管理モジュールを実行させることにより実現される機能は、上述した電子メダル管理システム40の変換要求受付部4230及び特典権利管理部4232の機能と同一である。
遊技媒体変換プログラムPGは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させて、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行することにより上述の各部の処理を行ってもよい。ここで、記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するとは、コンピュータにプログラムをインストールすることを含む。また、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記憶媒体は、CD−ROM等の非一過性の記憶媒体であってもよい。さらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、第1実施形態に係る管理システム100によれば、種別の異なる遊技媒体の変換要求時において、ユーザの特典権利の保有状態を変更することにより、ユーザの嗜好だけでなく特典権利の保有状態をもユーザに考慮させて、遊技媒体の変換の要否を決定させることができる。よって、異なる遊技媒体への変換の促進又は抑制を図ることが可能となる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る管理システム100Aは、第1実施形態に係る管理システム100と比較して、物理メダルシステム10及び総合管理システム30を備えていない点で相違し、その他は同一である。
図12は、第2実施形態に係る管理システム100Aを説明するブロック図である。管理システム100Aは、電子メダル管理システム40A及びゲームシステム20を備える。電子メダル管理システム40Aは、物理メダルシステム10に接続されていない点で第1実施形態に係る電子メダル管理システム40と相違する。すなわち、電子メダル管理システム40Aは、電子メダルに関する処理のみを実行する。管理システム100Aは、電子メダル間での変換要求に基づいて利用条件を判定し、ユーザへ特典権利を付与したり、ユーザの特典権利を失効させたりする。この場合であっても、管理システム100Aは、上述した第1実施形態に係る管理システム100と同一の作用効果を奏する。
[第3実施形態]
第3実施形態に係るゲーム装置の処理装置22Bは、第1実施形態に係るゲーム装置26の処理装置22と比べて、遊技媒体を管理する機能及び遊技媒体間で変換する機能を備えている点が相違し、その他は同一である。
図13は、第3実施形態に係るゲーム装置の処理装置22Bの機能ブロックを説明する図である。図13に示すように、処理装置は、認証部261、ゲーム処理実行部262、物理遊技媒体受付部263、物理遊技媒体払出部264、電子遊技媒体管理部265B、物理遊技媒体管理部266B、遊技媒体変換部267B、及び受付部268を備えている。
認証部261、ゲーム処理実行部262、物理遊技媒体受付部263、物理遊技媒体払出部264、及び受付部268については、第1実施形態に係る認証部261、ゲーム処理実行部262、物理遊技媒体受付部263、物理遊技媒体払出部264、及び受付部265とそれぞれ同一である。
電子遊技媒体管理部265Bは、電子メダル管理システム40の電子遊技媒体管理部422と同一である。物理遊技媒体管理部266Bは、物理メダル管理サーバ12の処理装置122と同一である。遊技媒体変換部267Bは、電子メダル管理システム40の遊技媒体変換部423と同一である。
すなわち、第3実施形態に係るゲーム装置の処理装置22Bは、ゲーム装置において遊技媒体の管理を行うとともに、遊技媒体間の変換要求を受け付けて、遊技媒体の利用条件を判定し、ユーザへ特典権利を付与したり、ユーザの特典権利を失効させたりする。この場合であっても、上述した第1実施形態に係る管理システム100と同一の作用効果を奏する。
以上、前述した実施形態は、本発明に係る遊技媒体変換システム、遊技媒体変換方法及び遊技媒体変換プログラムの一実施形態であり、本発明に係る遊技媒体変換システム、遊技媒体変換方法及び遊技媒体変換プログラムは上記実施形態に記載された内容に限定されない。
[変形例]
図14に示す管理システム100Cは、第1実施形態に係る管理システム100の変形例である。管理システム100Cでは、ゲームシステム20及び物理メダルシステム10が同一の通信網48に接続されている。通信網48は、例えば店舗内のLANである。このような場合であっても、上述した第1実施形態に係る管理システム100と同一の作用効果を奏する。
また、上述した第1実施形態では、電子メダルに関する電子メダル情報が電子メダル管理システム40に備える記憶装置44に格納されている場合を説明したが、これに限られるものではない。例えば、物理メダル管理サーバ12に備わる記憶装置124に格納されていてもよい。この場合、電子メダル管理システム40の処理装置42は、通信網18を介して記憶装置124にアクセスすることになる。このように構成した場合には、既存の物理メダルシステム10に組み込む形で容易にシステム導入することができる。また、遊技媒体情報を一元管理できるため、安全性に優れている。
また、上述した実施形態では、電子メダル管理システム40で登録されたユーザIDを用いて電子メダルを管理する場合を説明したが、物理メダルシステム10で登録されたユーザIDと同一のユーザIDで管理してもよい。また、上述した実施形態では、電子メダル管理用のユーザIDと一以上のプレイヤIDを関連付けて管理していたが、プレイヤIDごとに電子メダル情報を管理してもよい。
また、上述した実施形態では、ゲーム装置26や端末50や店舗内に設置された端末から電子メダルの購入要求、保有電子メダル数の照会要求、遊技媒体間の変換要求、特典権利の利用要求等を電子メダル管理システム40が受け付ける例を説明したが、電子メダル管理システム40が物理メダル処理装置16から電子メダルの購入要求、保有電子メダル数の照会要求、遊技媒体間の変換要求、特典権利の利用要求等を受け付けるように構成してもよい。この場合、物理メダル及び電子メダルに関する要求を物理メダル処理装置16から入力することができるので、ユーザ利便性に優れた構成とすることができる。
また、上述した実施形態における、電子メダル管理システム40の特典付与部4235は、ゲーム装置26に備わっていてもよい。この場合、ゲーム装置26において、特典として属性情報が付与されたメダルが消費されたときに、特典の付与が行われる。
また、上述した実施形態における、電子メダル管理システム40の処理装置42の機能の一部又は全部が、物理メダルシステム10、ゲームシステム20、及び総合管理システム30の何れかに分散又は移行されていてもよい。この場合、物理メダル管理サーバ12の処理装置122、ゲーム装置26の処理装置22、又は、ゲーム管理サーバ32もしくはID管理サーバ36の処理装置(不図示)が、電子メダル管理システム40の処理装置42の代わりに機能する。例えば、各ゲーム装置26において電子メダル管理システム40の各機能がそれぞれ組み込まれていてもよい。
[発明のまとめ]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
本発明の一側面に係る遊技媒体変換システム(100)は、ユーザから種別の異なる遊技媒体間の変換要求を受け付ける受付部(4230、S400)と、前記受付部(4230)により受け付けられた前記変換要求に基づいて、前記ユーザに対して所定の特典を受けることができる特典権利を付与する又は前記ユーザの前記特典権利を失効させる特典権利管理部(4232、S408、S410)とを備える。
この遊技媒体変換システムでは、受付部によりユーザから種別の異なる遊技媒体間の変換要求が受け付けられ、特典権利管理部により、受け付けられた変換要求に基づいて、ユーザに対して所定の特典を受けることができる特典権利が付与され、又は、ユーザの特典権利が失効する。このように、種別の異なる遊技媒体の変換要求時において、ユーザの特典権利の保有状態を変更することにより、ユーザの嗜好だけでなく特典権利の保有状態をもユーザに考慮させて、遊技媒体の変換の要否を決定させることができる。よって、異なる遊技媒体への変換の促進又は抑制を図ることが可能となる。
一実施形態では、遊技媒体変換システムは、前記種別の異なる遊技媒体の利用条件に関する利用条件情報を取得する利用条件取得部(4231、S402)をさらに有し、前記特典権利管理部(4232)は、前記利用条件取得部(4231)で取得した前記利用条件情報に基づいて、前記受付部(4230)により受け付けられた前記変換要求が、変換前後で遊技媒体の利用条件に所定の変化が発生する変換要求であるか否かを判定する判定手段(4233、S404)と、前記判定手段(4233)により利用条件に前記所定の変化が発生する変換要求であると判定された場合(S404:No)には、前記ユーザに対して前記特典権利を付与する又は前記ユーザの前記特典権利を失効させる管理手段(4234、S408、S410)とを有してもよい。
この場合、変換前後で遊技媒体の利用条件に所定の変化が発生する変換要求時において、ユーザの特典権利の保有状態が変更されるため、ユーザの嗜好だけでなく変換後の遊技媒体の利用条件と特典権利の保有状態とをユーザに考慮させて、遊技媒体の変換の要否を決定させることができる。
一実施形態では、前記判定手段(4233)は、変換前後で遊技媒体の利用条件が制限される変化が発生する変換要求であるか否かを判定し(S404、S406)、前記管理手段(4234)は、前記判定手段(4233)により変換前後で遊技媒体の利用条件が制限される変化が発生する変換要求であると判定された場合には(S406:Yes)、前記ユーザに対して前記特典権利を付与してもよい(S408)。
この場合、変換前後で遊技媒体の利用条件が制限される変化が発生する変換要求時において、ユーザに対して特典権利が付与されるため、変換前後で遊技媒体の利用条件が制限される変化が発生するような遊技媒体間の変換を促進することができる。
一実施形態では、前記判定手段(4233)は、変換前後で遊技媒体の利用条件が緩和される変化が発生する変換要求であるか否かを判定し(S404、S406)、前記管理手段(4234)は、前記判定手段(4233)により変換前後で遊技媒体の利用条件が緩和される変化が発生する変換要求であると判定された場合には(S406:No)、前記ユーザの前記特典権利の一部又は全部を失効させてもよい(S410)。
この場合、変換前後で遊技媒体の利用条件が緩和される変化が発生する変換要求時において、ユーザの特典権利の一部又は全部が失効するため、変換前後で遊技媒体の利用条件が緩和される変化が発生するような遊技媒体間の変換を抑制することができる。
一実施形態では、前記特典権利管理部(4232)により付与された前記ユーザの前記特典権利に基づいて、前記ユーザに対して所定の特典を付与する特典付与部(4235)をさらに備え、前記特典付与部(4235)は、変換後の前記遊技媒体が利用されたこと(S422:Yes)を条件として前記ユーザに対して所定の特典を付与してもよい(S424)。このように特典権利管理部が、所定の特典を受けることができる特典権利を付与することと、所定の特典を付与することとを分けて管理することにより、ユーザから種別の異なる遊技媒体間の変換要求を受け付けたタイミングのみならず、他のタイミングやゲーム機の利用時等において、所定の特典を付与することができる。このため、ユーザに対して種々の態様で特典を付与することが可能となる。
本発明の他の側面に係る遊技媒体変換方法は、ユーザから種別の異なる遊技媒体間の変換要求を受け付ける受付ステップ(S400)と、前記受付ステップ(S400)により受け付けられた前記変換要求に基づいて、前記ユーザに対して所定の特典を受けることができる特典権利を付与する又は前記ユーザの前記特典権利を失効させる特典権利管理ステップ(S408、S410)とを備える。
本発明の他の側面に係る遊技媒体変換プログラム(PG)は、コンピュータを、ユーザから種別の異なる遊技媒体間の変換要求を受け付ける受付部(4230、S400)と、前記受付部(4230)により受け付けられた前記変換要求に基づいて、前記ユーザに対して所定の特典を受けることができる特典権利を付与する又は前記ユーザの前記特典権利を失効させる特典権利管理部(4232、S408、S410)として機能させる。
上述した本発明の他の側面に係る遊技媒体変換方法及び遊技媒体変換プログラムによれば、上述した本発明の一側面に係る遊技媒体変換システムと同一の効果を奏する。