JP5944185B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石を有する回転子を備える電動機を用いて機器を駆動する駆動装置に関する。
機器(例えば、冷蔵庫やエアコン等に設けられている圧縮機、車両、車両に搭載されている車載機器)を駆動する駆動装置は電動機を備えている。このような電動機として、特開2004−350345号公報に開示されているような、永久磁石を有する回転子を備える電動機が用いられている。図12に、特開2004−350345号公報に開示されている電動機が示されている。図12は、軸方向に直角な断面図である。
図12に示されている電動機700は、固定子720と回転子750を備えている。固定子720は、軸方向に直角な断面でみて、周方向に沿って配置されている複数のティース732、隣接するティース732により形成される複数のスロット735、スロット735に挿入されている各相の固定子巻線740を有している。回転子750は、軸方向に直角な断面でみて、周方向に沿って交互に配置されている主磁極部と補助磁極部を有している。主磁極部には、磁石挿入孔761が設けられ、磁石挿入孔761には、永久磁石771が挿入されている。図12では、磁石挿入孔761と永久磁石771は、主磁極部の外周面の周方向中心と回転子750の回転中心Oを結ぶd軸に直交する方向に延びている。永久磁石771としては、好適には、フェライト磁石より保持力が大きい希土類磁石が用いられる。図12に示されている電動機700は、永久磁石埋込型電動機と呼ばれている。
特開2004−350345号公報
近年、このような電動機(永久磁石埋込型電動機)に電力を供給する電力供給装置として、インバータ装置が用いられている。インバータ装置は、回転子750が回転方向Rの方向に回転するように、回転子750の位置に基づいて制御される。さらに、電動機のトルクを高めるために、各相の固定子巻線740に誘起される誘起電圧より設定角度αだけ進んだ時点で各相の固定子巻線740に電圧が印加されるように制御される(「進角制御」と呼ばれている)。例えば、図12に示されているように、回転子750のd軸が、固定子巻線740により形成される磁極の中心Tより設定角度(「進角」と呼ばれている)αだけ進んだ位置に達した時点で固定子巻線740に電圧が印加されるようにインバータ装置が制御される。
ここで、電動機700を進角制御する場合、図12に矢印で示されているように、固定子巻線740により発生する磁界が、回転子750の永久磁石771に、永久磁石771の着磁方向と逆向きに印加される。このように、永久磁石771の着磁方向と逆向きの外部磁界が永久磁石771に印加されると、永久磁石771が減磁されて電動機の特性が低下する。
永久磁石771の減磁を抑制する方法としては、永久磁石771の厚さを大きくする方法が考えられる。しかしながら、永久磁石771の厚さを大きくすると、永久磁石の使用量が増大する。
このため、永久磁石の減磁を抑制しながら永久磁石の使用量を低減することができる技術が要望されている。特に、希土類磁石は価格が高いため、永久磁石として希土類磁石を使用する場合には強く要望される。
なお、特開2004−350345号公報には、最大トルクの低下を抑制しながらトルク脈動を抑制するために、永久磁石と回転子の外周面の間に、径方向に沿って延びているスリットを設ける技術が開示されている。しかしながら、特開2004−350345号広報には、永久磁石の減磁を抑制しながら永久磁石の使用料を抑制するための技術は開示されていない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、永久磁石の減磁を抑制しながら永久磁石の使用量を低減することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、機器(例えば、冷蔵庫やエアコン等に設けられている圧縮機、車両、車両に搭載されている車載機器)を電動機を用いて駆動する駆動装置である。本発明の駆動装置は、電動機、インバータ装置、制御装置により構成されている。
電動機は、固定子と回転子を備えている。
固定子は、複数のティース、複数のスロット、各相の固定子巻線を有している。ティースは、回転子収容空間を形成するティース先端面を有している。スロットは、周方向に隣接するティースにより形成されている。各相の固定子巻線は、スロットに挿入されている。各相の固定子巻線は、典型的には、分布巻き方式でスロットに挿入される。
回転子は、回転子収容空間内に、回転子の外周面とティース先端面との間に空隙を有するように回転可能に支持され、また、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って交互に配置されている主磁極部と補助磁極部を有している。
主磁極部には、軸方向に直角な断面でみて、周方向に沿って平行に延びている内壁と外壁により形成される第1の磁石挿入孔と、第1の磁石挿入孔より回転子の回転方向側に配置され、周方向に沿って平行に延びている内壁と外壁により形成される第2の磁石挿入孔と、第1の磁石挿入孔と第2の磁石挿入孔の間に配置されている内周側ブリッジ部と、内周側ブリッジ部と回転子の外周面との間に、径方向に沿って延びているスリットが設けられている。スリットの幅は、回転子の外周面とティース先端面との間の空隙の最大値より大きくなるように設定されている。
第1の磁石挿入孔と第2の磁石挿入孔には、軸方向に直角な断面でみて、厚さW1で周方向に沿って延びている第1の磁石部と厚さW2で周方向に沿って延びている第2の磁石部が挿入されている。第2の磁石部の厚さW2は、第1の磁石部の厚さW1より小さく設定されている。「永久磁石の厚さ」は、永久磁石が延びている方向に直交する方向の長さである。
好適には、第1の磁石部(第1の磁石挿入孔)と第2の磁石部(第2の磁石挿入孔)は、d軸を挟んで周方向両側に配置される。
なお、「軸方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、回転子の回転中心を通る回転中心線の方向を示す。また、「周方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、軸方向(回転中心線の方向)に直角な断面でみて、回転子の回転中心を中心とする円周方向を示す。
インバータ装置は、電動機の各相の固定子巻線に電圧を印加可能に構成されている。インバータ装置としては、公知の種々の構成のものを用いることができる。
制御装置は、電動機の各相の固定子巻線に誘起される誘起電圧より設定角度(進角)α進んだ時点で各相の固定子巻線に電圧が印加されるようにインバータ装置を制御する。
本発明では、電動機の回転子の主磁極に設けられる磁石挿入孔は、周方向に沿って延びている第1および第2の磁石挿入孔により構成されている。そして、第2の磁石挿入孔は、第1の磁石挿入孔より回転子の回転方向側に設けられている。また、永久磁石は、第1および第2の磁石挿入孔それぞれに挿入されている、厚さW1および厚さW2で周方向に沿って延びている第1および第2の磁石部により構成されている。そして、第2の磁石部の厚さW2は、第1の磁石部の厚さW1より小さく設定されている。さらに、第1の磁石挿入孔と第2の磁石挿入孔の間の内周ブリッジ部と回転子の外周面の間には、径方向に沿って延びているスリットが設けられている。スリットの幅は、回転子の外周面とティース先端面との間の空隙の最大値より大きくなるように設定されている。
「径方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、軸方向に直角な断面でみて、回転子の回転中心を通る方向を示す。
本発明の駆動装置で用いられている電動機の回転子では、スリットによって、周方向に沿った磁束の流れが抑制される。このため、電動機のトルクを高めるために、電動機の各相の固定子巻線に電力を供給するインバータ装置を進角制御する際に、スリットより回転方向側に配置されている第2の永久磁石に、第2の永久磁石の着磁方向と逆向きの外部磁界が印加されるのを抑制することができる。すなわち、第2の永久磁石の厚さを第1の永久磁石の厚さより小さく設定しても、各相の固定子巻線により発生する磁束によって第2の永久磁石が減磁されるのを抑制することができる。なお、第2の永久磁石の厚さを第1の永久磁石の厚さより小さく設定しても、総磁束量の低下は小さい。したがって、永久磁石の使用量および永久磁石の減磁を抑制しながら、インバータを進角制御することができる。
本発明の異なる形態では、回転子の極対数をP、スリットの外周側の開角度をθ1、隣接するティース間の開角度をθ2とした時、設定角度(進角)αが、電気角で[0度≦α≦(45+P×θ1/2+P×θ2/2)度]を満足するように設定されている。
本形態では、永久磁石の減磁を抑制しながら進角を適切な値に設定することができる。
請求項1および2に係る駆動装置を用いることにより、永久磁石の減磁および永久磁石の使用量を抑制しながら進角制御を行うことができる。
本発明の駆動装置で用いられる電動機の第1の実施の形態の断面図である。 図1に示されている回転子の部分拡大図である。 本発明の駆動装置の一実施の形態の概略構成図である。 第1の実施の形態の電動機の効果を説明する図である。 進角の最適範囲を定めるパラメータを説明する図である。 進角と減磁電流との関係を示す図である。 第2の実施の形態の電動機で用いられる回転子の断面図である。 第3の実施の形態の電動機で用いられる回転子の断面で図である。 第4の実施の形態の電動機で用いられる回転子の断面で図である。 第5の実施の形態の電動機で用いられる回転子の断面で図である。 第6の実施の形態の電動機で用いられる回転子の断面で図である。 従来の駆動装置で用いられている電動機の断面図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
冷蔵庫やエアコン等に設けられている圧縮機、車両、車両に搭載されている車載機器等の機器を駆動する駆動装置の一実施の形態の概略構成を、図3を参照して説明する。
駆動装置は、電動機100、インバータ装置10、制御装置20により構成されている。
インバータ装置10は、FET等のスイッチング素子を用いて、電動機100の固定子の各相の固定子巻線に順次電圧を印加可能になるように構成されている。インバータ装置10としては、交流電圧を直流電圧に変換し、直流電圧を各相の固定子巻線に順次印加可能なインバータ装置や、直流電圧を各相の固定子巻線に順次印加可能なインバータ装置が用いられる。インバータ装置10としては、公知の種々の構成のものを用いることができる。
制御装置20は、電動機100の回転子が定められた回転方向に回転するように、回転子の位置に基づいてインバータ装置10を制御する。本実施の形態では、制御装置20は、3相の固定子巻線が順次120度(電気角)の期間電圧が印加されるようにインバータ装置10を制御する。また、制御装置20は、各相の固定子巻線に誘起される誘起電圧を用いて回転子の位置を検出している(「センサレス方式」と呼ばれている)。さらに、制御装置20は、電動機100のトルクを高めるために、各相の固定子巻線に誘起される誘起電圧より、定められた設定角度α(「進角」と呼ばれている)だけ進んだ時点で各相の固定子巻線に電圧が印加されるようにインバータ装置10を制御する(「進角制御」と呼ばれている)。
なお、センサレス方式を用いる場合には、停止時における回転子の位置が分らない。このため、始動時には、固定子巻線に微小電流を流して回転子の位置を所定の位置に設定した後に、インバータ装置10を始動制御する。勿論、回転子の位置を検出する位置検出器(例えば、ホール素子)を用いることもできる。この場合には、始動時の位置設定処理は不要である。
次に、本発明の駆動装置で用いられる電動機の実施の形態を、図面を参照して説明する。
なお、以下では、固定子と、固定子の内側に回転可能に支持されている回転子を備えている回転子内転型の電動機について説明する。また、スロット数が24で、3相4極の固定子巻線が分布巻き方式で各スロットに挿入されている固定子と、極数が4(極対数Pが2)となるように永久磁石が配置されている回転子を有する電動機について説明する。
また、本明細書では、「軸方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、回転子の回転中心を通る回転中心線の方向を示す。また、「周方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、軸方向(回転中心線の方向)に直角な断面でみて、回転子の回転中心を中心とする円周方向を示す。また、「径方向」は、回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、軸方向(回転中心線の方向)に直角な断面でみて、回転子の回転中心を通る方向を示す。
第1の実施の形態の電動機100を、図1と図2を参照して説明する。なお、図1は、第1の実施の形態の電動機100を、軸方向に直角な方向から見た断面図であり、図2は、図1に示されている回転子150の部分拡大図である。
本実施の形態の電動機100は、固定子120と回転子150により構成されている。
固定子120は、固定子コア130と、固定子巻線140を有している。
固定子コア130は、薄板状の電磁鋼板を軸方向に積層し、オートクランプ(カシメピン)等で一体化することによって構成されている。固定子コア130は、ヨーク131、複数のティース132、複数のスロット135を有している。
ヨーク131は、軸方向に直角な断面でみて、周方向に沿って延びている。本実施の形態では、ヨーク131は、環状(略環状を含む)に形成されている。
ティース132は、軸方向に直角な断面でみて、ヨーク131から径方向に沿って延びている。ティース132は、図5に示されているように、ヨーク131から径方向内側に延びているティース基部133と、ティース基部133の先端側に設けられ、周方向に沿って延びているティース先端部134を有している。ティース先端部134には、回転子150と対向する箇所にティース先端面132aが形成されている。本実施の形態では、ティース先端面132aは、軸方向に直角な断面でみて、回転子150の回転中心Oを中心とする円弧形状に形成されている。そして、回転子150は、ティース先端面132aによって形成される回転子収容空間内に、回転子150の外周面150aとティース先端面132aとの間に空隙(ギャップ)gを有するように回転可能に支持される。
スロット135は、ヨーク131と周方向に隣接する2つのティース132とによって形成される。スロット135は、隣接する2つのティース132のティース先端部134の間にスロット開口部を有している。
固定子巻線140は、各スロット135に分布巻き方式で挿入されている。本実施の形態では、固定子巻線140は、周方向に隣接する3つのティース132によって1つの磁極が形成されるように各スロット135に挿入されている。
回転子150は、回転子コア160と永久磁石を有している。
回転子コア160は、薄板状の電磁鋼板を軸方向に積層し、オートクランプ(カシメピン)等で一体化することによって構成されている。回転子コア160には、回転軸180が挿入される回転軸挿入孔168が形成されている。回転軸180は、圧入方法や焼きバメ方法等によって回転軸挿入孔168に挿入される。
また、回転子コア160は、周方向に沿って交互に配置されている主磁極部A〜Dと補助磁極部AB〜DAを有している。主磁極部A〜Dには、永久磁石が挿入される磁石挿入孔が形成されている。
本実施の形態では、回転子コア160は、円筒形状に形成されている。すなわち、軸方向に直角な断面でみて、回転子150(回転子コア160)の外周面150aは、回転中心Oを中心とする円形形状を有している。そして、回転子150の外周面150aは、主磁極部A〜Dに対応する第1の曲線部分と補助磁極部AB〜DAに対応する第2の曲線部分により構成されている。第1の曲線部分は、軸方向に直角な断面でみて、回転子150の回転中心Oと主磁極部A〜Dの周方向中心点を結ぶ線(「d軸」と呼ばれている)と交差している。また、第2の曲線部分は、軸方向に直角な断面でみて、回転子150の回転中心Oと補助磁極部AB〜DAの周方向中心点とを結ぶ線(「q軸」と呼ばれている)と交差している。
主磁極部A〜Dは同じ構成であり、また、補助磁極部AB〜DAも同じ構成であるため、以下では、図2を参照して、主磁極部Aについて説明する。
本実施の形態では、主磁極部Aには、第1の磁石挿入孔161と第2の磁石挿入孔162が形成されている。すなわち、主磁極部Aに設けられる磁石挿入孔は、第1の磁石挿入孔161と第2の磁石挿入孔162により構成されている。
第1の磁石挿入孔161と第2の磁石挿入孔162は、軸方向に直角な断面でみて、d軸に直交する方向に沿って直線状に延びている。また、第2の磁石挿入孔162は、第1の磁石挿入孔161より回転子150の回転方向R側に配置されている。本実施の形態では、第1の磁石挿入孔161と第2の磁石挿入孔162は、d軸を挟んで周方向両側に配置されている。
第1の磁石挿入孔161は、内周側に配置されている内壁161a、外周側に配置されている外壁161b、外周部150aに対向する箇所に配置されている外周側端壁161c、第2の磁石挿入孔162に対応する箇所に配置されている内周側端壁161dにより形成されている。内壁161aと外壁161bは、平行(略平行を含む)に、d軸に直角な方向に沿って直線状に延びている。第2の磁石挿入孔162は、内周側に配置されている内壁162a、外周側に配置されている外壁162b、外周面150aに対向する箇所に配置されている外周側端壁162c、第1の磁石挿入孔161に対向する箇所に配置されている内周側端壁162dにより形成されている。内壁162aと外壁162bは、平行(略平行を含む)に、d軸に直角な方向に沿って直線状に延びている。なお、磁石挿入孔161の内周側端壁161dと磁石挿入孔162の内周側端壁162dの間には、内周側ブリッジ部163が形成されている。また、磁石挿入孔161の外周側端壁161cと回転子150の外周面150aの間には、外周側ブリッジ部164が形成されている。また、磁石挿入孔162の外周側端壁162cと回転子150の外周面150aの間には、外周側ブリッジ部165が形成されている。内周側ブリッジ部163、外周側ブリッジ部164および165によって、回転子コア160(回転子150)の強度が向上する。
第1の磁石挿入孔161の幅(内壁161aと外壁161bの間隔)と第2の磁石挿入孔162の幅(内壁162aと外壁162bの間隔)は、後述する第1の永久磁石171の厚さW1と第2の永久磁石172の厚さW2に対応して設定される。
第1の磁石挿入孔161(内周側端壁161d)と第2の磁石挿入孔162(内周側端壁162d)の間の内周側ブリッジ部163が、本発明の「第1の磁石挿入孔と第2の磁石挿入孔の間の境界部」に対応する。
そして、第1の磁石挿入孔161に第1の永久磁石171が挿入され、第2の磁石挿入孔162に第2の永久磁石172が挿入されている。すなわち、主磁極部Aに設けられる永久磁石は、第1の永久磁石171と第2の永久磁石172により構成されている。
第1の永久磁石171と第2の永久磁石172は、軸方向に直角な断面でみて、d軸に直交する方向に沿って直線状に延びている。また、第2の永久磁石172は、第2の永久磁石171より回転子150の回転方向R側に配置されている。第1の永久磁石171および第2の永久磁石172は、隙間嵌め等によって第1の磁石挿入孔161および第2の磁石挿入孔162に挿入される。
永久磁石(第1の永久磁石171と第2の永久磁石172)は、周方向に隣接する主磁極部A〜Dの極性が逆極性となるように配置される。
本実施の形態では、第1の永久磁石171より回転方向R側に配置されている第2の永久磁石172の厚さW2が、第1の永久磁石171の厚さW1より小さく設定されている。すなわち、[W2<W1]を満足するように設定されている。また、第2の永久磁石172が挿入される第2の磁石挿入孔162の幅が、第1の永久磁石171が挿入される第1の磁石挿入孔161の幅より小さく設定されている。「永久磁石の厚さ」は、軸方向に直角な断面でみて、永久磁石が延びている方向に直角な方向の長さである。また、「磁石挿入孔の幅」は、軸方向に直角な断面でみて、磁石挿入孔が延びている方向に直角な方向の間隔である
第1の永久磁石171が、本発明の「第1の磁石部」に対応する。また、第2の永久磁石172が、本発明の「第2の磁石部」に対応する。
なお、内壁161a(162a)には、第1の永久磁石171(第2の永久磁石172)の周方向に沿った位置を規制するための凸部161e(162e)が第1の永久磁石171(第2の永久磁石172)側に突出して形成されている。これにより、第1の永久磁石171(第2の永久磁石172)が第1の磁石挿入孔161(第2の磁石挿入孔162)内に挿入された状態で、第1の磁石挿入孔161の外周側端壁161c(第2の磁石挿入孔162の外周側端壁162c)と第1の永久磁石171の外周側端壁171c(第2の永久磁石172の外周側端壁172c)の間に空隙部161f(162f)が形成される。
磁石挿入孔の外周側端壁と永久磁石の外周側端壁の間に空隙部を形成して永久磁石を回転子の外周面から離れて配置することにより、永久磁石の端部がインバータのPWM制御等による高調波磁界の影響を防止することができる。これにより、永久磁石の端部発熱を減少させて、鉄損を減少させることができる。
なお、空隙部161f(162f)に非磁性体を充填することもできる。本発明の「空隙部」には、「空隙部に非磁性体が充填されている」構成も包含される。
また、軸方向に直角な断面でみて、第1の磁石挿入孔161(第1の永久磁石171)と第2の磁石挿入孔162(第2の永久磁石172)の間の内周側ブリッジ部163と回転子150の外周面150aの間に、径方向に沿って直線状に延びているスリット166が形成されている。
スリット166は、軸方向に直角な断面でみて、平行(略平行を含む)に、径方向に沿って直線状に延びている側壁166aおよび166b、内周側端壁166c、外周側端壁166dによって形成される。スリット166の幅Hは、側壁166aと166bの間隔である。
本実施の形態の電動機100で用いている回転子150の作用を、図4を参照して説明する。
図12に示されているように、従来の電動機では、各相の固定子巻線に電力を供給するインバータ装置を進角制御する場合、固定子巻線から発生する、永久磁石の着磁方向と逆向きの磁束が永久磁石に印加される。このため、永久磁石の減磁を抑制するために、永久磁石の厚さを大きくする必要があった。
これに対し、本実施の形態の電動機100では、主磁極部に設けられる永久磁石を、周方向に沿って延びている第1の永久磁石171と第2の永久磁石172により構成している。そして、第2の永久磁石172を、第1の永久磁石171より回転子の回転方向R側に配置するとともに、第2の永久磁石172の厚さW2を第1の永久磁石171の厚さW1より小さく設定している。さらに、第1の磁石挿入孔161(第1の永久磁石171)と第2の磁石挿入孔162(第2の永久磁石172)の間の内周側ブリッジ部163と、回転子150(回転子コア160)の外周面150aの間に、径方向に沿って延びているスリット166が設けられている。
これにより、本実施の形態の電動機100の各相の固定子巻線140に電力を供給するインバータ装置10を進角制御する場合、固定子巻線140から発生する、永久磁石の着磁方向と逆向きの磁束は、第1の永久磁石171には印加されるが、スリット166より回転方向R側に配置されている第2の永久磁石172への印加は抑制される。この場合、第1の永久磁石171の厚さW1が大きく設定されているため、第1の永久磁石171の減磁は抑制される。また、第2の永久磁石172の厚さW2がW1より小さく設定されていても、第2の永久磁石172への減磁磁束の印加が抑制されているため、第2の永久磁石の減磁は抑制される。
ここで、スリット166が設けられてなく、厚さW1が2mmの第1の永久磁石171と厚さW2が2mmの第2の永久磁石172を用いた回転子を有する電動機(比較例の電動機)を進角制御した場合には、第1の永久磁石171および第2の永久磁石172の減磁を抑制することができた。また、スリット166が設けられ、厚さW1が2mmの第1の永久磁石171と厚さW2が1mmの第2の永久磁石172を用いた回転子を有する電動機(本実施の形態の電動機)を進角制御した場合には、第1の永久磁石171および第2の永久磁石172の減磁を抑制することができた。この場合、(本実施の形態の電動機)の永久磁石の使用量は、(比較例の電動機)の永久磁石の使用量の75%である。また、(本実施の形態の電動機)の総磁束量は、(比較例の電動機)の総磁束量の93%である。したがって、本実施の形態の電動機100は、総磁束量を大きく低下させることなく、また、永久磁石の減磁を抑制しながら、永久磁石の使用量を低下させることができる。
次に、本実施の形態の電動機100に電力を供給するインバータ10を進角制御する場合に、永久磁石の減磁を抑制することができる進角αの範囲について検討する。
進角αを電気角で0度〜90度の範囲内で変化させた場合の進角αと減磁電流との関係を測定したグラフが図6に示されている。減磁電流は、永久磁石を減磁させる電流の値であり、小さいほど永久磁石が減磁し易いことを表す。なお、図6に示されているグラフは、回転子の極対数P(=極数/2)が2(極数が4)、スリット166の外周側の開角度θ1が電気角で約5度(機械角で約2.5度)、隣接するティース132間の開角度θ2が電気角で約12度(機械角で約6度)の場合のものである。
ここで、スリット166の外周側の開角度θ1および隣接するティース132間の開角度θ2は、図5に示されているように定義される。すなわち、θ1は、軸方向に直角な断面でみて、スリット166の側壁166aと166bの外周側の端点をn1とn2とした時、回転中心Oと端点n1およびn2を結ぶ線の間の角度である。θ2は、軸方向に直角な断面でみて、隣接するティース132のそれぞれのティース基部133とティース先端部134との接続点をm1とm2とした時、回転中心Oと接続点m1およびm2を結ぶ線の間の角度である。θ2は、隣接するティース132間の、回転子側の開角度である。
図6から、進角αを0度〜αmaxの範囲内に設定することにより、永久磁石の減磁を効果的に抑制することができることが理解される。
進角αの最大値αmaxは、回転子150の極数が4(極対数P=2)の場合には、以下のように表される。
(電気角)αmax=[45+2×θ1/2+2×θ2/2]度
(機械角)αmax=[22.5+θ1/2+θ2/2]度
また、進角αの最大値αmaxは、回転子150の極数が6(極対数P=3)の場合には、以下のように表される。
(電気角)αmax=[45+3×θ1/2+3×θ2/2]度
(機械角)αmax=[15+θ1/2+θ2/2]度
以上のことから、永久磁石の減磁を効果的に抑制することができる進角αの最大値αmaxは、以下のように表される。
(電気角)αmax=[45+P×θ1/2+P×θ2/2]度
(機械角)αmax=[45/P+θ1/2+θ2/2]度
なお、スリット166の幅Hは、好適には、固定子120のティース先端面132aと回転子150の外周面150aとの間の空隙(ギャップ)gの最大値より大きくなるように設定される。この場合、外部磁束が、回転子150からティース132に流れ、スリット166が配置されている箇所を通過し難くなる。これにより、スリット166より回転方向R側に配置されている第2の永久磁石172の減磁をより抑制することができる。
スリット166の長さは、スリット166と回転子150の外周面150aおよび内周側ブリッジ部163との間に形成されるブリッジ部を通過する磁束の量と回転子150の強度等に基づいて適切な値に設定される。
第2の実施の形態の電動機で用いられている回転子250が図7に示されている。固定子は、第1の実施の形態と同じ構成である。本実施の形態の回転子では、磁石挿入孔と永久磁石の間の空隙部が最小限に低減されあるいは省略されている。
図7に示されている回転子250では、第1の実施の形態の回転子150に設けられている位置規制用の凸部161eと162eが省略されている。そして、第1の磁石挿入孔261(第2の磁石挿入孔262)の外周側端壁261c(262c)と第1の永久磁石271(第2の永久磁石272)の外周側端壁271c(272c)の間の空隙部が最小限に形成されあるいは省略されている。他の構成は、第1の実施の形態の回転子150と同様である。
第3の実施の形態の電動機で用いられる回転子350が図8に示されている。固定子は、第1の実施の形態と同じ構成である。本実施の形態の回転子では、1つの磁石挿入孔に厚さの異なる永久磁石が挿入されている。
図8に示されている回転子350では、主磁極部Aには、磁石挿入孔361が形成されている。
磁石挿入孔361は、軸方向に直角な断面でみて、d軸に直交する方向に沿って直線状に延びている。磁石挿入孔361は、内周側に配置されている第1の内壁361a1および第2の内壁361a2、外周側に配置されている外壁361b、外周面350aに対向する箇所に配置されている外周側端壁361cおよび361dにより形成されている。そして、第1の内壁361a1、外壁361b、外周側端壁361cによって第1の挿入部が形成され、第2の内壁361a2、外壁361b、外周側端壁361dによって第2の挿入部が形成されている。第1の内壁361a1、第2の内壁361a2、外壁361bは、平行(略平行を含む)に、d軸に直角な方向に直線状に形成されている。第1の内壁361a1と外壁361bの間隔が第1の挿入部の幅であり、第2の内壁361a2と外壁361bの間隔が第2の挿入部の幅である。すなわち、本実施の形態では、主磁極部Aに設けられる磁石挿入孔361は、d軸に直交する方向に沿って直線状に延びている第1の挿入部と第2の挿入部により構成されている。第2の挿入部は、第1の挿入部より回転方向R側に配置されているとともに、第2の挿入部の幅は、第1の挿入部の幅より小さく設定されている。第1の挿入部の幅および第2の挿入部の幅は、後述する永久磁石371の第1の磁石部371Aの厚さW1および第2の磁石部371Bの厚さW2に対応して設定される。また、本実施の形態では、第1の挿入部と第2の挿入部は、d軸を挟んで周方向両側に配置されている。
なお、磁石挿入孔361の外周側端壁361cと回転子350の外周面350aとの間に外周側ブリッジ部364が形成され、磁石挿入孔361の外周側端壁361dと回転子350の外周面350aとの間に外周側ブリッジ部365が形成されている。
そして、磁石挿入孔361に永久磁石371が挿入されている。
永久磁石371は、軸方向に直角な断面でみて、d軸に直交する方向に沿って直線状に延びている第1の磁石部371Aと第2の永久磁石371Bを有している。第2の磁石部371Bは、第1の磁石部371Aより回転方向R側に配置されているとともに、第2の磁石部371Bの厚さW2は、第1の磁石部371Aの厚さW1より小さく設定されている。すなわち、本実施の形態では、主磁極部Aに設けられる永久磁石は、厚さが異なる第1の磁石部371Aと第2の磁石部371Bを有する単一の永久磁石371により構成されている。第1の磁石部371Aと第2の磁石部371Bは、d軸を挟んで周方向両側に配置されている。
第1の磁石部371Aが、本発明の「第1の磁石部」に対応する。また、第2の磁石部371Bが、本発明の「第2の磁石部」に対応する。
なお、第1の内壁361a1(第2の内壁361a2)には、永久磁石371の周方向に沿った位置を規制するための凸部361e(361f)が永久磁石371側に突出して形成されている。これにより、永久磁石371が磁石挿入孔361内に挿入された状態で、磁石挿入孔361の外周側端壁361c(361d)と永久磁石371の外周側端壁371c(371d)との間に空隙部361g(361h)が形成される。
ここで、磁石挿入孔361の段差部と永久磁石371の段差部の係合によって、永久磁石371の外周側端壁361d方向への移動が規制される場合には、凸部361fを省略することができる。
また、軸方向に直角な断面でみて、第1の磁石部371A(第1の挿入部)と第2の磁石部371B(第2の挿入部)の間の境界部と回転子350の外周面350aの間に、径方向に沿って直線状に延びているスリット366が形成されている。スリット366は、軸方向に直角な断面でみて、平行(略平行を含む)に、径方向に沿って直線状に延びている側壁366aおよび366b、内周側端壁366c、外周側端壁366dによって形成されている。
本実施の形態の回転子350を有する電動機は、第1の実施の形態の電動機100と同様の効果を有している。
第4の実施の形態の電動機で用いられる回転子450が図9に示されている。
本実施の形態の回転子450は、外周面の形状が第1の実施の回転子150と異なっている。
回転子450の外周面450aは、軸方向に直角な断面でみて、主磁極部A〜Dに対応する第1の曲線部分450A〜Dと、補助磁極部AB〜DAに対応する第2の曲線部分450AB〜DAが交互に配置されて構成されている。
第1の曲線部分450A〜Dは、d軸と交差し、回転子の外周方向に飛び出ている第1の曲線形状に形成されている。また、第2の曲線部分450AB〜DAは、q軸と交差し、外周方向に飛び出ている第2の曲線形状に形成されている。第1の曲線形状は、d軸上の回転中心線Oを曲率中心とする半径Rdの円弧形状である。また、第2の曲線形状は、q軸上の、回転中心線Oより第2の曲線部分450AB〜DAと反対方向に離れた点Eを曲率中心とする半径Rq(>Rd)の円弧形状である。
第1の曲線部分450A〜Dが、本発明の「第1の曲線部分」に対応する。また、第2の曲線部分450AB〜DAが、本発明の「第2の曲線部分」に対応する。
本実施の形態では、第1の曲線部分と第2の曲線部分の切り換わり部分がティースと対向する箇所を通過する時に、ティースに流れる磁束量の急激な変化を抑制することができる。これにより、ティースを流れる磁束量の急激な変化によって固定子巻線に誘起される誘起電圧の波形に含まれる高調波成分が増大するのを防止することができる。したがって、固定子巻線の誘起電圧に基づいてインバータを正確に制御することができる。
以上の実施の形態では、軸方向に直角な断面でみて、磁石挿入孔および永久磁石が、d軸に直角な方向に直線状に延びている磁石挿入孔および永久磁石を用いたが、磁石挿入孔および永久磁石は、周方向に沿って延びている形状であればよい。
第5の実施の形態の電動機で用いられる回転子550が図10に示されている。
本実施の形態の回転子550では、主磁極部Aに、周方向に沿って延びている第1の磁石挿入孔561と第2の磁石挿入孔562が形成されているとともに、第1の磁石挿入孔561と第2の磁石挿入孔562それぞれに、周方向に沿って延びている第1の永久磁石571と第2の永久磁石572が挿入されている。第1の永久磁石571(第1の磁石挿入孔561)と第2の永久磁石572(第2の磁石挿入孔562)は、d軸上の点を中心とし、内周側に飛び出ている円弧形状に沿って延びている。第2の永久磁石572は、第1の永久磁石571より回転方向R側に配置されているとともに、第2の永久磁石572の厚さW2は、第1の永久磁石571の厚さW1より小さく設定されている。本実施の形態では、第1の永久磁石571(第1の磁石挿入孔561)と第2の永久磁石572(第2の磁石挿入孔562)は、d軸を挟んで周方向両側に配置されている。
第6の実施の形態の電動機で用いられる回転子650が図11に示されている。
本実施の形態の回転子650では、主磁極部Aに、周方向に沿って延びている第1の磁石挿入孔661と第2の磁石挿入孔662が形成されているとともに、第1の磁石挿入孔661と第2の磁石挿入孔662それぞれに、周方向に沿って延びている第1の永久磁石671と第2の永久磁石672が挿入されている。第1の永久磁石671(第1の磁石挿入孔661)と第2の永久磁石672(第2の磁石挿入孔662)は、内周側に飛び出ているV字形状に沿って延びている。第2の永久磁石672は、第1の永久磁石671より回転方向R側に配置されているとともに、第2の永久磁石672の厚さW2は、第1の永久磁石671の厚さW1より小さく設定されている。本実施の形態では、第1の永久磁石671(第1の磁石挿入孔661)と第2の永久磁石672(第2の磁石挿入孔662)は、d軸を挟んで周方向両側に配置されている。
本発明の駆動装置で用いる電動機としては、実施の形態で説明した構成の電動機に限定されず、種々の構成の電動機を用いることができる。
主磁極部に設ける第1の永久磁石および第2の永久磁石としては、同じ特性を有する永久磁石を用いることもできるし、異なる特性を有する永久磁石を用いることもできる。例えば、第2の永久磁石として、第1の永久磁石より保持力が大きい永久磁石を用いることができる。この場合、第1の永久磁石より厚さが小さい第2の永久磁石を用いても、総保持力の低下を抑制することができる。
実施の形態では、軸方向に直角な断面でみて、径方向に沿って直線状に延びているスリットを形成したが、スリットの形状は、径方向に沿って延びていればよく、直線状に限定されない。すなわち、スリットの両端部が径方向に沿って離れた箇所に配置されていればよい。例えば、径方向に対して傾斜して延びている直線状の側壁により形成されるスリットや曲線状の側壁により形成されるスリットを用いることができる。
磁石挿入孔および永久磁石の形状や数は、適宜変更可能である。例えば、幅が異なる複数の磁石挿入口それぞれに厚さが異なる永久磁石を挿入する態様、幅が異なる挿入部を有する1つの磁石挿入孔に厚さが異なる磁石部を有する1つの永久磁石を挿入する態様、幅が異なる挿入部を有する1つの磁石挿入口に厚さが異なる複数の永久磁石を挿入する態様等を用いることができる。
実施の形態で説明した各構成は、単独で用いてもよいし、適宜選択した複数を組み合わせて用いてもよい。
実施の形態では、電動機を用いて機器を駆動する駆動装置について説明したが、本発明は、電動機を用いて機器を駆動する駆動方法として構成することもできる。
また、本発明の駆動装置および駆動方法は、実施の形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
10 インバータ装置
20 制御装置
100、700 電動機
120、720 固定子
130 固定子コア
131 ヨーク
132、732 ティース
132a ティース先端面
133 ティース基部
134 ティース先端部
135、735 スロット
140、740 固定子巻線
150、250、350、450、550、650、750 回転子
150a、250a、350a、450a、550a、650a 外周面
160、260、360 回転子コア
161、162、261、262、361、561、562、661、662、761 磁石挿入孔
161a、162a、261a、262a、361a1、361a2 内壁
161b、162b、261b、262b、361b 外壁
161c、162c、261c、262c、361c、361d 外周側端壁
161d、162d、261d、262d 内周側端壁
161e、162e、361e、361f 凸部
161f、162f 空隙部
163、164、165、262、264、265、364、365 ブリッジ部
166、266、366 スリット
166a、166b、366a、366b 側壁
166c、366c 内周側端壁
166d、366d 外周側端壁
168、268、368 回転軸挿入孔
171、172、271、272、371、571、572、671、672、771 永久磁石
171c、172c、371c、371d 外周側端壁
180、280、380 回転軸

Claims (2)

  1. 機器を駆動する駆動装置であって、
    電動機と、インバータ装置と、制御装置により構成され、
    前記電動機は、固定子と、回転子を備え、
    前記固定子は、回転子収容空間を形成するティース先端面を有するティースと、前記ティースにより形成されるスロットと、前記スロットに挿入されている各相の固定子巻線により構成されており、
    前記回転子は、前記回転子収容空間内に、当該回転子の外周面と前記ティース先端面との間に空隙を有するように回転可能に支持され、また、軸方向に直角な断面で見て、主磁極部と補助磁極部が周方向に沿って交互に配置されており、
    前記主磁極部には、軸方向に直角な断面でみて、周方向に沿って平行に延びている内壁と外壁により形成される第1の磁石挿入孔と、前記第1の磁石挿入孔より前記回転子の回転方向側に配置され、周方向に沿って平行に延びている内壁と外壁により形成される第2の磁石挿入孔と、前記第1の磁石挿入孔と前記第2の磁石挿入孔の間に配置されている内周側ブリッジ部と、前記内周側ブリッジ部と前記回転子の外周面との間に、径方向に沿って延びているスリットが設けられ、前記スリットの幅は、前記回転子の外周面と前記ティース先端面との間の空隙の最大値より大きくなるように設定されており、
    前記第1の磁石挿入孔と前記第2の磁石挿入孔には、軸方向に直角な断面でみて、厚さW1で周方向に沿って延びている第1の磁石部と厚さW2で周方向に沿って延びている第2の磁石部が挿入され、前記第2の磁石部の厚さW2は、前記第1の磁石部の厚さW1より小さく設定されており、
    前記インバータ装置は、前記電動機の各相の固定子巻線に電圧を印加可能であり、
    前記制御装置は、前記電動機の各相の固定子巻線に誘起される誘起電圧より設定角度α進んだ時点で各相の固定子巻線に電圧が印加されるように前記インバータ装置を制御することを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項に記載の駆動装置であって、
    前記回転子の極対数をP、前記スリットの外周側の開角度をθ1、隣接する前記ティース間の開角度をθ2とした時、
    前記設定角度αは、電気角で[0度≦α≦(45+P×θ1/2+P×θ2/2)度]を満足するように設定されていることを特徴とする駆動装置。
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