JP5943199B2 - ベルト組付け治具及びベルト組付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数個のプーリにベルトを組付けるための治具及び方法に関するもので、特に、ストレッチベルトを組付けるための治具及び方法に関する。
例えば、エンジンの出力軸(クランク軸)に取り付けられたVリブドプーリ(以下、クランク側プーリ)とウォータポンプの入力軸に取り付けられたVリブドプーリ(以下、ウォータポンプ側プーリ)とにストレッチベルトを巻掛けることにより、エンジンから出力される動力をウォータポンプへ伝動することができる。周知のように、張力が自律調整されるストレッチベルトを適用した場合、ベルトテンショナ(張力調整装置)が不要となり、エンジンが軽量化されるとともに製造コストを削減することができる。
従来、一定の軸間距離で配置されたクランク側プーリとウォータポンプ側プーリとにストレッチベルト(以下、ベルト)を組付ける場合、まず、クランク側プーリにベルトを全掛けするとともにウォータポンプ側プーリにベルトを半掛けし、この状態で、クランク側プーリを順方向(クランク軸回転方向)へ回転駆動する。これにより、ウォータポンプ側プーリ上のベルトがウォータポンプ側プーリの外側のフランジを漸次乗り越えて内側へ移動する。そして、ウォータポンプ側プーリの溝部とベルトのリブとが全て噛み合った時点でクランク側プーリの回転(駆動)を停止させる。
このようにしてベルトを組付ける場合、ウォータポンプ側プーリからクランク側プーリへ向けて移動するベルトは、クランク側プーリの溝部に対して斜めに進入する、換言すると、外側(作業者目線で手前側)から内側(作業者目線で奥側)へ寄っている。この状態でベルトがクランク側プーリに引き込まれると、ベルトが捩れていることも相俟って、クランク側プーリにベルトのリブずれを生じる虞がある。従来、プーリにベルトを組付けるための治具、方法等が数多く実用化されているが(特許文献1等参照)、全掛けされた側のプーリのベルト組付け時のリブずれを抑止することを主眼に置いたものではない。
特許第4171517号公報
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、リブずれが抑止されるベルト組付け治具及びベルト組付け方法を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明のベルト組付け治具は、複数個のプーリにベルトを組付けるための治具であって、前記複数個のプーリのうちの予め定められたプーリの回転軸を回動中心に回動可能な回動部と、前記回動部に設けられて前記予め定められたプーリに進入する前記ベルトに当接されるガイド部と、前記回動部を前記回動中心の回りに一方向へ付勢して、前記ガイド部が前記予め定められたプーリに進入する前記ベルトの外周に押し付けられる付勢機構と、を有し、前記ガイド部は、前記予め定められたプーリの溝部に対向するガイド面を有し、前記ガイド面は、前記予め定められたプーリの外側のフランジから内側のフランジに向けて前記プーリとの対向間隔が大きくなるように傾斜したテーパ面であることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明のベルト組付け方法は、請求項1または2に記載のベルト組付け治具を用いて複数個のプーリにベルトを組付ける方法であって、前記複数個のプーリのうち、前記予め定められたプーリに進入する前記ベルトが最後に通過するプーリのみを半掛け状態にして全てのプーリにベルトを巻掛けるステップと、前記予め定められたプーリの回転軸を回動中心に回動可能な回動部を有する前記治具を前記回転軸に装着するステップと、前記回動部を前記回動中心の回りに一方向へ付勢して、前記回動部に設けられたガイド部を前記予め定められたプーリに進入する前記ベルトの外周に押し付けるステップと、前記予め定められたプーリを予め定められた方向へ回転駆動するステップと、前記ベルトが半掛け状態のプーリに漸次巻掛けられて前記ベルトの張力が増大するのに伴い、前記回動部を前記回動中心の回りに逆方向へ回動させて前記ガイド部を移動させるステップと、を含むことを特徴とする。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、請求可能発明と称する)の態様を例示し、例示された各態様について説明する。ここでは、各態様を、特許請求の範囲と同様に、項に区分すると共に各項に番号を付し、必要に応じて他の項の記載を引用する形式で記載する。これは、請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得る。
なお、以下の各項において、(1)−(3)項の各々が、特許請求の範囲に記載した請求項1−3の各々に相当する。
(1)複数個のプーリにベルトを組付けるための治具であって、複数個のプーリのうちの予め定められたプーリの回転軸を回動中心に回動可能な回動部と、回動部に設けられて予め定められたプーリに進入するベルトに当接されるガイド部と、回動部を回動中心の回りに一方向へ付勢して、ガイド部が予め定められたプーリに進入するベルトの外周に押し付けられる付勢機構と、を有し、ガイド部は、予め定められたプーリの溝部に対向するガイド面を有し、ガイド面は、予め定められたプーリの外側のフランジから内側のフランジに向けてプーリとの対向間隔が大きくなるように傾斜したテーパ面であるベルト組付け治具。
例えば、本項に記載のベルト組付け治具を利用して、一定の軸間距離で配置されたエンジンの出力軸(クランク軸)に取り付けられたVリブドプーリ(以下、クランク側プーリ)とウォータポンプの入力軸に取り付けられたVリブドプーリ(以下、ウォータポンプ側プーリ)とにストレッチベルト(以下、ベルト)を組付ける場合、まず、ベルトをクランク側プーリ(予め定められたプーリ)に全掛け状態で巻掛けるとともにウォータポンプ側プーリに半掛け状態で巻掛ける。
なお、ウォータポンプ側プーリは、作業者目線で、クランク側プーリの右斜め上方に位置しているものとする。また、半掛け状態とは、全掛け状態に対してウォータポンプ側プーリの上側部分にのみベルトが巻掛けられた状態、換言すると、ウォータポンプ側プーリの手前側のフランジ(以下、外フランジ)にベルトが引掛けられた状態である。さらに、半掛け状態のベルトのウォータポンプ側プーリからクランク側プーリまでの部分、換言すると、クランク側プーリを時計回り方向(エンジン作動時における回転方向)へ回転させた時にクランク側プーリへ向けて左斜め下方向へ移動される部分は、概して捩れている。
次に、クランク側プーリを回転軸(クランク軸)に固定するためのナット等を利用して、ベルト組付け治具を回転軸に取り付ける。ベルト組付け治具の回動部は、付勢機構によって回転軸の軸線に一致する回動中心の回りに作業者目線で反時計回り方向(一方向)へ付勢されており、これにより、回動部に設けられるガイド部は、クランク側プーリを時計回り方向(エンジン作動時における回転方向)へ回転させた時にクランク側プーリに進入する直前(引き込まれる直前)のベルトの外周(下側の面)に押し付けられる。その結果、プーリへの組付けが完了した状態で発生される張力と比較して小さい張力が作用する半掛け状態のベルトの外周がガイド部によって案内される。これにより、クランク側プーリに進入する直前のベルトの捩れが矯正されて、クランク側プーリに進入する直前のベルトの各リブをクランク側プーリの相対する各溝部に対向させることができる。
この状態でソケットレンチ等の工具を使用してクランク側プーリを時計回り方向へ回転駆動させると、この駆動力がベルトを介してウォータポンプ側プーリへ伝動されてウォータポンプ側プーリが時計回り方向へ回転される。これに伴い、ベルトがウォータポンプ側プーリの外フランジを漸次乗り越えて、ベルトの各リブがウォータポンプ側プーリの相対する各溝部に噛み合わされる。
本項に記載のベルト組付け治具によれば、クランク側プーリに進入する直前のベルトの外周(下側の面)をガイド部によって案内することにより、クランク側プーリに進入する直前のベルトの捩れが矯正されて、ベルトの各リブがクランク側プーリの相対する各溝部に向けられるので、ベルト組付け時におけるリブずれを抑止することができる。また、組付け過程でベルトの張力が増大しても、ベルト張力の増大に伴って回動部が回動してガイド部が(下方向へ)移動されるので、ガイド部によるベルトの押付け力を一定に保持することができるとともに、ベルトのクランク側プーリに進入する直前の部分(リブずれ抑止効果が高い位置)に、ガイド部を常時押し付けることができる。
また、本項に記載のベルト組付け治具によれば、ガイド面をテーパ面とすることで、クランク側プーリの外フランジ側(作業者目線で手前側)からクランク側プーリに進入するベルトの捩れをより効果的に矯正することができる。また、リブずれは、ベルトがクランク側プーリに対して外フランジ側へずれることで発生するが、クランク側プーリとガイド面(テーパ面)との間隔が外フランジに近づくほど狭くなるので、リブずれの発生をより効果的に抑止することが可能である。
本項の態様において、ガイド部としてテーパピンを適用することにより、ガイド面をテーパ面とすることができる。また、ストレートピンにテーパ面を有する部材を組み合わせてガイド部を構成してもよい。
(2)予め定められたプーリの回転軸に着脱可能に装着されるソケットと、ソケットの外周によって回転軸の軸心回りに回転可能に支持されるボス部とを備え、回動部はボス部に支持されており、付勢機構はボス部における回動部と反対方向へ延びる位置に設けられるウエイトを有し、付勢機構は、ウエイトの重量を利用して回動部を回動中心の回りに付勢する(1)のベルト組付け治具。
本項に記載のベルト組付け治具によれば、ウエイト(おもり)を変えることでガイド部をベルトに押し付ける力を調節することができる。これにより、ウエイトを変えるだけの簡単な操作で、治具を様々な仕様(プーリ径、ベルト張力等)に対応させることが可能である。
本項の態様において、クランク側プーリの回転軸に着脱可能に装着されるソケット部と、ソケット部の外周によって回転軸の軸心回りに回転可能に支持されるボス部と、ボス部からクランク側プーリの半径方向へ延びる第1アーム(回動部)と、ボス部から第1アームの反対側へ延びる第2アームとを含み、第1アームにガイド部を設けるとともに第2アームにウエイトを取り付けて、治具を構成することができる。
)前記(1)−()のベルト組付け治具を用いて複数個のプーリにベルトを組付ける方法であって、複数個のプーリのうち、予め定められたプーリに進入するベルトが最後に通過するプーリのみを半掛け状態にして全てのプーリにベルトを巻掛けるステップと、予め定められたプーリの回転軸を回動中心に回動可能な回動部を有する治具を回転軸に装着するステップと、回動部を回動中心の回りに一方向へ付勢して、回動部に設けられたガイド部を予め定められたプーリに進入するベルトの外周に押し付けるステップと、予め定められたプーリを予め定められた方向へ回転させるステップと、半掛け状態のプーリにベルトが漸次巻掛けられてベルトの張力が増大するのに伴い、回動部を回動中心の回りに逆方向へ回動させてガイド部を移動させるステップと、を含むことを特徴とするベルト組付け方法。
例えば、クランク側プーリとウォータポンプ側プーリとにベルト(ストレッチベルト)を組付ける場合を想定する。
(第1ステップ)
まず、ベルトをクランク側プーリ(予め定められたプーリ)に全掛け状態で巻掛けるとともにウォータポンプ側プーリに半掛け状態で巻掛ける。
(第2ステップ)
次に、クランク側プーリを回転軸(クランク軸)に固定するためのナット等を利用して、ベルト組付け治具を回転軸に取り付ける。ベルト組付け治具の回動部は、付勢機構によって回転軸の軸線に一致する回動中心の回りに作業者目線で反時計回り方向(一方向)へ付勢されており、これにより、回動部に設けられるガイド部は、クランク側プーリを時計回り方向(エンジン作動時における回転方向)へ回転させた時にクランク側プーリに進入する直前(引き込まれる直前)のベルトの外周(下側の面)に押し付けられる。その結果、プーリへの組付けが完了した状態で発生される張力と比較して小さい張力が作用する半掛け状態のベルトの外周がガイド部によって案内される。これにより、クランク側プーリに進入する直前のベルトの捩れが矯正されて、クランク側プーリに進入する直前のベルトの各リブをクランク側プーリの相対する各溝部に対向させることができる。
(第3ステップ)
この状態でソケットレンチ等の工具を使用してクランク側プーリを時計回り方向へ回転駆動させると、この駆動力がベルトを介してウォータポンプ側プーリへ伝動されてウォータポンプ側プーリが時計回り方向へ回転される。
(第4ステップ)
これに伴い、ベルトがウォータポンプ側プーリの外フランジを漸次乗り越えて、ベルトの各リブがウォータポンプ側プーリの相対する各溝部に噛み合わされる。
本項に記載のベルト組付け方法によれば、クランク側プーリに進入する直前のベルトの外周(下側の面)をガイド部によって案内することにより、クランク側プーリに進入する直前のベルトの捩れが矯正されて、ベルトの各リブがクランク側プーリの相対する各溝部に向けられるので、ベルト組付け時におけるリブずれを抑止することができる。また、組付け過程でベルトの張力が増大しても、ベルト張力の増大に伴って回動部が回動されてガイド部が(下方向へ)移動されるので、ガイド部によるベルトの押付け力を一定に保持することができるとともに、ベルトのクランク側プーリに進入する直前の部分(リブずれ抑止効果が高い位置)に、ガイド部を常時押し付けることができる。
本発明によれば、複数個のプーリにベルトを組付ける時のリブずれを抑止することができる。
本実施形態のベルト組付け治具の平面図である。 図1におけるベルト組付け治具の下面図である。 ベルトがクランク側プーリに全掛けされるとともにウォータポンプ側プーリに半掛けされた状態を示す図である。 本実施形態のガイド部の説明図である。 ガイドピンの作用を説明するための概略図である。 ウォータポンプ側プーリにベルトが半掛けされた状態を説明するための図である。 ベルトのクランク側プーリに進入する直前の部分にガイドピンが押し付けられた状態を示す斜視図である。 ガイド部の他の形態を示す図である。 ガイド部の他の形態を示す図である。 ガイド部の他の形態を示す図である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
以下、一定の軸間距離で配置されたエンジン1の出力軸(クランク軸)に取り付けられたVリブドプーリ2(以下、クランク側プーリ2)とウォータポンプ3の入力軸に取り付けられたVリブドプーリ4(以下、ウォータポンプ側プーリ4)とにストレッチベルト5(以下、ベルト5)を組付けるためのベルト組付け治具6(以下、治具6)及び方法を説明する。
なお、クランク側プーリ2及びウォータポンプ側プーリ4並びにベルト5は、市販のVリブドプーリ並びにストレッチベルトがそのまま使用される。ここでは、明細書の記載を簡潔にするため、クランク側プーリ2及びウォータポンプ側プーリ4並びにベルト5の詳細な説明を省略する。また、図3に示されるように、ウォータポンプ側プーリ4は、エンジン1の正面視(作業者目線)で、クランク側プーリ2(予め定められたプーリ)の右斜め上方に一定の軸間距離を有して配置されるものとする。
図1及び図2に示されるように、治具6は、クランク側プーリ2をクランク軸に固定するためのナット7に着脱可能に装着されるソケット部8と、ソケット部8の外周に嵌合されてソケット部8によってクランク軸の軸線(以下、軸線)の回りに回転可能に支持されるボス部9と、ソケット部8の内周面とボス部9の外周面との間に介装されるすべり軸受10と、ボス部9にボルト11によって固定される第1アーム12(回動部)と、第1アーム12の内側の面12Aに取り付けられるガイド部13と、第1アーム12を軸線回りに図1における反時計回り方向へ付勢する付勢機構と、によって構成される。
ソケット部8は、ソケットレンチ17(図2参照)のソケットをベルト組付け治具6に適用したものであり、その基本構造はソケットレンチ17のソケットと同一である。すなわち、ソケット部8は略円筒形に形成されており、ソケット部8のフランジが形成された図2における下側の端部にはナット7を嵌合させるためのナット嵌合部18が形成されるとともに図2における上側の端部にはソケットレンチ17の操作部19(ハンドル)の略四角柱形状の軸を嵌合させるための工具接続部20が形成される。なお、図2において符号21で示されるのは、操作部19の軸の側面に形成された凹部に係合させるためのプランジャ21である。
図2及び図4に示されるように、ガイド部13は、固定用のねじ軸22を有するガイドピン23(ストレートピン)と、ねじ軸22が挿通される挿通穴24が形成されたガイドブロック25とを含む。ガイドブロック25の下部(図4における下側部分)の作業者目線で外側(以下、外側)には、第1アーム12の先端部に係合させるための切欠部26が形成される。
また、ガイドブロック25の上部(図4における上側部分)の作業者目線で内側(以下、内側)には、ベルト5の図3において下側に張られた部分の外側の端面5A、換言すると、クランク側プーリ2を順方向(図1における時計回り方向)へ回転させた時にウォータポンプ側プーリ4からクランク側プーリ2に向けて移動するベルト5の外側の端面5A、詳細には、クランク側プーリ2に進入する直前のベルト5の外側の端面5Aを、クランク側プーリ2の外側のフランジ2A(以下、外フランジ2A)の外側から内側へ向けて案内する傾斜面28が形成される。なお、図4に示されるように、ガイドブロック25の斜面28と上端面25AとはR形状部29を介して接続される。
ガイドピン23は、ガイドブロック25の内側25B、すなわち、斜面28の図4における下方に立設される。また、ガイドピン23は、ベルト組付け治具6がクランク軸(ナット7)に装着された状態で水平に配置されるとともに、図5に示されるように、外周面30(ガイド面)とクランク側プーリ2の溝部31との間に一定の間隔を有して配置される。なお、ガイドピン23及びガイドブロック25は、ねじ軸22に螺合されるナット32によって第1アーム12に固定される。
付勢機構は、ボス部9にボルト14によって固定される第2アーム15と、第2アーム15に取り付けられるウエイト16と、によって構成される。図1に示されるように、第2アーム15は、第1アーム12の反対側(図1における左側)へ延びるとともに、ガイドピン23がベルト5の外周面5Bに当接された状態で略水平となるように配置される。ウエート16は、円板形に形成されており、第2アーム15の先端部を内外方向(図2における上下方向)へ貫通するストリッパボルト33によって支持される。
次に、前述したベルト組付け治具6を使用してクランク側プーリ2(予め定められたプーリ)とウォータポンプ側プーリ4とにベルト5(ストレッチベルト)を組付ける方法を説明する。
(第1ステップ)
まず、図3に示されるように、ベルト5をクランク側プーリ2に全掛け状態で巻掛けるとともにウォータポンプ側プーリ4(予め定められたプーリに進入するベルトが最後に通過するプーリ)に半掛け状態で巻掛ける。なお、半掛け状態とは、ウォータポンプ側プーリ4の上側部分にのみベルトが巻掛けられた状態、換言すると、ウォータポンプ側プーリ4の外フランジ4Aの上部にベルト5が引掛けられた状態である(図6参照)。
(第2ステップ)
次に、ソケット部8をナット7に装着して、ベルト組付け治具6をクランク軸(回転軸)に取り付ける。この状態では、付勢機構のウエイト16の重量によってもたらされるボス部9の軸線回りの軸トルクによって、第1アーム12が図1における反時計回り方向へ付勢される。これにより、ガイドピン23は、ベルト5の図3において下側に張られた部分、換言すると、クランク側プーリ2を順方向(図1における時計回り方向)へ回転させた時にウォータポンプ側プーリ4からクランク側プーリ2に向けて移動する部分、詳細には、クランク側プーリ2を順方向へ回転させた時にクランク側プーリ2に進入する直前のベルト5の外周面5Bに押し付けられる(図7参照)。
その結果、図5に示されるように、クランク側プーリ2に進入する直前のベルト5の捩れが矯正されて、クランク側プーリ2に進入する直前のベルト5の各リブ34をクランク側プーリ2の相対する各溝部31に対向させることができる。なお、本実施形態では、ベルト5にガイドピン23を押し付ける力(以下、押付け力)は3.9Nである。また、押付け力は、ウエイト16の重量、ウエイト16の軸心からの水平距離等によって調節することができる。
(第3ステップ)
この状態で、ソケット部8の工具接続部20にソケットレンチ17の操作部19の軸を嵌合させて、操作部19を操作してクランク側プーリ2を順方向へ回転させる。これにより、クランク側プーリ2の回転力がベルト5を介してウォータポンプ側プーリ4へ伝動されて、ウォータポンプ側プーリ4が順方向(図1における時計回り方向)へ回転駆動される。
(第4ステップ)
ウォータポンプ側プーリ4が順方向へ回転するのに伴い、ベルト4がウォータポンプ側プーリ4の外フランジ4Aを漸次乗り越えて、ベルト5の各リブ34がウォータポンプ側プーリ4の相対する各溝部35に噛み合わされる。
そして、本実施形態では、ベルト組付け時に、クランク側プーリ2に進入する直前のベルト5の外側の端面5Aが、ガイド部13のガイドブロック25の傾斜面28によって、クランク側プーリ2の外フランジ2Aの外側から内側へ向けて案内される。同時に、クランク側プーリ2に進入する直前のベルト5の外周面5Bが、ガイド部13のガイドピン23の外周面30(ガイド面)によって案内される。これにより、クランク側プーリ2に進入する直前のベルト5の捩れが矯正されて、図5に示されるように、ベルト5の各リブ34は、クランク側プーリ2の相対する各溝部31に向けて案内される。
ここで、ベルト5の張力は、半掛け状態のベルト5がウォータポンプ側プーリ4の外フランジ4Aを乗り越えて外フランジ4Aの外側から内側へ(図2における下方向へ)移動するのに伴い増大される。本実施形態では、ベルト5の張力が増大するに伴いガイドピン23がベルト5によって押し戻されることにより、第1アーム12(回動部)が軸線回りに時計回り方向(逆方向)へ回動される。その結果、ガイドピン23は、図1における下方向へ移動されるため、常時、ベルト5のクランク側プーリ2に進入する直前の部分に押し付けられる。
この実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、クランク側プーリ2(予め定められたプーリ)に進入する直前のベルト5(ストレッチベルト)の外周面5Bをガイド部13、すなわち、ガイドブロック25の傾斜面28とガイドピン23の外周面30とによって案内することにより、クランク側プーリ2に進入する直前のベルト5の捩れが矯正されてベルト5の各リブ34がクランク側プーリ2の相対する各溝部31に向けられるので、ベルト5の組付け時におけるリブずれを抑止することができる。
また、組付け過程でベルト5の張力が増大しても、ベルト5の張力の増大に伴って第1アーム12(回動部)が回動してガイド部13が下方向へ移動されるので、ガイドピン23によるベルト5の押付け力を一定に保持することができるとともに、ベルト5のクランク側プーリ2に進入する直前の部分、すなわち、リブずれ抑止効果が高い位置を、ガイド部13によって常時押し付けることができる。
なお、実施形態は上記に限定されるものではなく、例えば、次のように構成することができる。
図8に示されるように、ガイドブロック25を使用しないでガイドピン23のみでガイド部13を構成することができる。
図9に示されるように、ガイドピン23としてテーパピン23Aを使用することができる。この場合、ベルト5のリブ34をリブずれ抑止効果がより高いクランク側プーリ2の内フランジ2B側へ向けることができる。
図10に示されるように、図9のテーパピン23Aと比較して大径のストレート部36と傾斜角度が大きいテーパ部37とを有するガイドピン23Bを使用することができる。
本実施形態では、ウエイト16によって押付け力を発生させるように付勢機構を構成したが、ねじりコイルばねのばね力によって押付け力を発生させるように付勢機構を構成することができる。なお、ねじりコイルばねを利用して付勢力を発生させる技術は周知であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
また、本実施形態では、クランク側プーリ2とウォータポンプ側プーリ4との2個のプーリにベルト5を組付ける場合を説明したが、前述したベルト組付け治具6及びベルト組付け方法は、3個以上の複数個のプーリへのベルト5の組付けにを適用することができる。このような複数個のプーリへの適用は、当業者であれば容易に実施可能である。
例えば、各々の回転中心が三角形の頂点上に位置する3個のプーリにベルトを組付ける場合、ベルトを巻掛けるステップでは、動力を発生する、すなわち、出力軸(回転軸)に取り付けられた第1プーリ(予め定められたプーリ)を順方向へ回転させた時に、第1プーリに進入するベルトが最後に通過するプーリのみを半掛け状態にして全てのプーリにベルトを巻掛ける。つまり、ベルト上の定点が、第1プーリの回転に伴うベルトの無端軌道運動によって、第1プーリから第2プーリ、第3プーリを経由して再び第1プーリに戻るように移動する場合、第1プーリに進入するベルトが最後に通過するプーリとは第3プーリを指す。この場合、ベルト組付け治具6を第1プーリの出力軸(回転軸)に装着する。
2 クランク側プーリ(予め定められたプーリ)、4 ウォータポンプ側プーリ(予め定められたプーリに進入する前記ベルトが最後に通過するプーリ)、5 ベルト、6 ベルト組付け治具、12 第1アーム(回動部)、13 ガイド部、15 第2アーム(付勢機構)、16 ウエイト(付勢機構)、30 外周面(ガイド面)

Claims (3)

  1. 複数個のプーリにベルトを組付けるための治具であって、
    前記複数個のプーリのうちの予め定められたプーリの回転軸を回動中心に回動可能な回動部と、
    前記回動部に設けられて前記予め定められたプーリに進入する前記ベルトに当接されるガイド部と、
    前記回動部を前記回動中心の回りに一方向へ付勢して、前記ガイド部が前記予め定められたプーリに進入する前記ベルトの外周に押し付けられる付勢機構と、
    を有し、
    前記ガイド部は、前記予め定められたプーリの溝部に対向するガイド面を有し、
    前記ガイド面は、前記予め定められたプーリの外側のフランジから内側のフランジに向けて前記プーリとの対向間隔が大きくなるように傾斜したテーパ面であることを特徴とするベルト組付け治具。
  2. 前記予め定められたプーリの回転軸に着脱可能に装着されるソケットと、前記ソケットの外周によって前記回転軸の軸心回りに回転可能に支持されるボス部とを備え、
    前記回動部は前記ボス部に支持されており、
    前記付勢機構は前記ボス部における前記回動部と反対方向へ延びる位置に設けられるウエイトを有し、
    前記付勢機構は、前記ウエイトの重量を利用して前記回動部を前記回動中心の回りに付勢することを特徴とする請求項1に記載のベルト組付け治具。
  3. 前記請求項1または2に記載のベルト組付け治具を用いて複数個のプーリにベルトを組付ける方法であって、
    前記複数個のプーリのうち、前記予め定められたプーリに進入する前記ベルトが最後に通過するプーリのみを半掛け状態にして全てのプーリにベルトを巻掛けるステップと、
    前記予め定められたプーリの回転軸を回動中心に回動可能な回動部を有する前記治具を前記回転軸に装着するステップと、
    前記回動部を前記回動中心の回りに一方向へ付勢して、前記回動部に設けられたガイド部を前記予め定められたプーリに進入する前記ベルトの外周に押し付けるステップと、
    前記予め定められたプーリを予め定められた方向へ回転させるステップと、
    半掛け状態のプーリに前記ベルトが漸次巻掛けられて前記ベルトの張力が増大するのに伴い、前記回動部を前記回動中心の回りに逆方向へ回動させて前記ガイド部を移動させるステップと、
    を含むことを特徴とするベルト組付け方法。
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