JP5942652B2 - スイッチング電源回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電源入力端子および電源出力端子の間の電源供給経路に介在するNチャネル型のMOSトランジスタの駆動をPWM制御する構成の降圧型のスイッチング電源回路に関する。
降圧型のスイッチング電源回路において、ハイサイド側のスイッチング素子としてNチャネル型のMOSトランジスタを用いる場合、駆動回路からMOSトランジスタに与えるオン駆動電圧を昇圧するための回路が必要となる。このような昇圧を行う回路としては、例えば、チャージポンプ回路やブートストラップ回路が用いられる(例えば、特許文献1参照)。このうち、ブートストラップ回路を用いた昇圧は、簡単な構成で実現可能であるという利点がある反面、MOSトランジスタがオフ駆動される期間(出力オフ期間)にコンデンサの充電が行われる関係上、出力オフ期間をゼロにすることができないという制約がある。
また、上記構成のスイッチング電源回路では、出力電圧が所望の目標値となるように、MOSトランジスタがオン/オフ駆動される。従って、入力電圧が低下した場合には、出力電圧を目標値に維持するため、出力オフ期間に対し、MOSトランジスタをオン駆動する期間(出力オン期間)が長くなる。つまり、入力電圧の低下に応じて、スイッチングの1周期における出力オン期間に対する出力オフ期間の割合が小さくなる。このようなことから、入力電圧が所定の電圧まで低下すると、ブートストラップ回路による昇圧動作に必要な出力オフ期間が確保できなくなる。昇圧動作が行われないと、MOSトランジスタを十分にオン駆動することができず、出力電圧の低下を招いてしまう。
特開平9−285110号公報
特許文献1に記載のDC−DCコンバータは、入力電圧をモニタするための分圧抵抗と、モニタされた入力電圧に比例してMOSトランジスタのスイッチング周波数を変化させる周波数可変回路とを備えている。このような構成によれば、入力電圧が低下した場合でもスイッチング素子を正常に駆動することが可能となる。しかし、上記構成では、出力電圧の設定値(目標値)を変更するといった仕様変更を実施する際、次のような問題が生じる。すなわち、上記構成では、出力電圧の設定値が変更されると、入力電圧をモニタするための分圧抵抗を併せて変更する必要があり、変更すべき箇所が多くなり、変更作業が煩雑になる。さらに、上記構成のDC−DCコンバータがIC化されている場合、分圧抵抗も集積化されているため、容易に変更することはできない。このような場合、出力電圧の設定値を変更するという仕様変更を行うこと自体が不可能となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、出力電圧の設定自由度を低下させることなく、入力電圧が低下した場合でもスイッチング動作することができるスイッチング電源回路を提供することにある。
請求項1に記載の手段によれば、基準電圧生成回路は、電源出力端子における出力電圧の目標値に対応した基準電圧を生成する。電圧検出回路は、出力電圧に応じた検出電圧を出力する。誤差増幅回路は、基準電圧に対する検出電圧の誤差を増幅した誤差信号を出力する。デューティ信号生成回路は、誤差信号および三角波信号を比較した結果に応じたデューティを持つデューティ信号を生成する。駆動回路は、デューティ信号に基づいた駆動電圧を電源入力端子および電源出力端子の間の電源供給経路に介在するNチャネル型のMOSトランジスタのゲートに出力する。このようにしてMOSトランジスタの駆動がPWM制御されることにより、電源入力端子に与えられる入力電圧が降圧されて電源出力端子から出力される(降圧動作)。このような降圧動作が行われる際、ブートストラップ回路は、MOSトランジスタがオフ駆動される期間にコンデンサへの充電を行い、MOSトランジスタがオン駆動される期間にコンデンサの端子電圧を駆動回路に供給することによりMOSトランジスタをオンするための駆動電圧を入力電圧より高い電圧に昇圧する。
上記降圧動作において、入力電圧が低下すると、その低下に伴い誤差信号のレベルが大きくなる。誤差信号が大きくなるに伴いデューティ信号のオフデューティが小さくなる。そのため、スイッチング動作の1周期においてMOSトランジスタがオフされる期間(出力オフ期間)が占める割合が小さくなる。出力オフ期間が短くなると、ブートストラップ回路による昇圧動作が正常に行われなくなる可能性がある。しかし、本手段では、オフ期間調整手段が、誤差レベル検出手段により検出された誤差信号の検出値に応じて、デューティ信号のオフ期間を調整することにより、上記問題の発生が抑制される。この場合、オフ期間調整手段は、入力電圧が低下して誤差信号の検出値が大きくなるにしたがってオフ期間が長くなるように調整することになる。そうすれば、入力電圧が低下した場合であっても、出力オフ期間が長くなり、ブートストラップ回路による昇圧動作に必要な時間(コンデンサへの充電に要する時間)が確保され、MOSトランジスタを正常にオン駆動することが可能となる。つまり、本手段によれば、入力電圧が低下した場合でもスイッチング動作することができるため、出力電圧が低下する問題の発生を抑制することができる。
また、本手段では、誤差増幅回路の出力である誤差信号を検出(モニタ)することにより、ブートストラップ回路における昇圧動作に必要な出力オフ時間を確保できるか否かを判断している。従って、出力電圧の目標値を変更するといった仕様変更が生じた場合、上記仕様変更の際に必ず変更する必要がある電圧検出回路を変更するだけでよいため、出力電圧の設定自由度を低下させることがない。
そして、オフ期間調整手段は、誤差信号の検出値が大きくなるほど三角波信号の周波数を低くするように切り替え、誤差信号の検出値が小さくなるほど三角波信号の周波数を高くするように切り替える周波数切替手段を備えている。このような構成によれば、入力電圧が低下することでデューティ信号のオフデューティが小さくなり出力オフ期間が短くなる分が、三角波信号の周波数が低くなる(三角波信号およびデューティ信号の周期が長くなる)ことによりキャンセルされる。これにより、前述したブートストラップ回路による昇圧動作に必要な時間が確保される。
第1の実施形態を示すもので、スイッチング電源回路の構成図 各部の動作波形を示す図 第2の実施形態を示す図1相当図 図2相当図 第3の実施形態を示す図1相当図 三角波発振回路の具体的な構成を示す図 図2相当図 第4の実施形態を示す図1相当図 入力電圧の低下具合が比較的大きいときの図2相当図 入力電圧の低下具合が比較的小さいときの図2相当図
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について図1および図2を参照しながら説明する。
図1に示す電源回路1は、トランジスタT1、駆動回路2、ダイオードD1、インダクタL1、コンデンサC1、電圧制御回路3、ブートストラップ回路4などを備えている。トランジスタT1は、Nチャネル型のMOSトランジスタであり、電源入力端子P1および電源出力端子P2の間の電源供給経路に介在する。電源回路1は、トランジスタT1の駆動をPWM(Pulse Width Modulation)制御することにより、電源入力端子P1に与えられる入力電圧Viを降圧して電源出力端子P2から出力電圧Voとして出力する降圧型のスイッチング電源回路である。
トランジスタT1のドレインは、電源入力端子P1に接続されている。電源入力端子P1およびグランド端子(図示略)の間には、図示しないバッテリから入力電圧Vi(例えば+12V)が印加される。グランド端子は、グランド線5に接続されている。トランジスタT1のソースは、ノードN1に接続されている。トランジスタT1のゲートには、駆動回路2から駆動電圧が与えられる。還流用のダイオードD1は、ノードN1およびグランド線5(0V)の間に、グランド線5側をアノードとして接続されている。平滑用のインダクタL1は、ノードN1および電源出力端子P2の間に接続されている。平滑用のコンデンサC1は、電源出力端子P2およびグランド線5の間に接続されている。電源出力端子P2の電圧(出力電圧Vo)は、電圧制御回路3に与えられる。電源出力端子P2およびグランド端子を介して出力される出力電圧Vo(例えば、目標値が+5V)は、図示しない負荷に供給される。
ブートストラップ回路4は、ダイオードD2およびコンデンサC2により構成される。ダイオードD2のアノードは、電源入力端子P1に接続されている。ダイオードD2のカソードは、コンデンサC2の一方の端子に接続されている。コンデンサC2の他方の端子は、ノードN1に接続されている。ダイオードD2およびコンデンサC2の相互接続点であるノードN2の電圧(コンデンサC2の端子電圧)は、駆動回路2に与えられる。
駆動回路2は、電圧制御回路3から与えられるデューティ信号Sdに基づいて、トランジスタT1をオン駆動またはオフ駆動するための駆動電圧をトランジスタT1のゲートに出力する。具体的には、駆動回路2は、デューティ信号SdがHレベルである期間、トランジスタT1をオン駆動する。この際、駆動回路2は、トランジスタT1のゲートに対し、ブートストラップ回路4から与えられるノードN2の電圧(オン駆動電圧)を出力する。また、駆動回路2は、デューティ信号SdがLレベルである期間、トランジスタT1をオフ駆動する。この際、駆動回路2は、トランジスタT1のゲートに対し、ノードN1の電圧、つまりトランジスタT1のソースと同電位の電圧(オフ駆動電圧)を出力する。
電圧制御回路3は、出力電圧Voの目標値(+5V)およびフィードバックされた出力電圧Voの差に基づいて駆動回路2に出力するデューティ信号Sdのデューティ比を変化させる。つまり、電圧制御回路3は、出力電圧Voが目標値となるようにフィードバック制御を行う。電圧制御回路3は、電圧検出回路6、7、基準電圧生成回路8、9、誤差アンプOP1、コンパレータCP1、CP2、三角波発振回路10などを備えている。電圧検出回路6の抵抗R1およびR2は、電源出力端子P2およびグランド線5の間に直列に接続されている。抵抗R1およびR2の相互接続点であるノードN3の電圧、つまり出力電圧Voを抵抗R1およびR2により分圧して得られる検出電圧Vd1は、誤差アンプOP1(誤差増幅回路に相当)の反転入力端子に与えられている。
基準電圧生成回路8は、例えばバンドギャップリファレンス回路であり、出力電圧Voの目標値を指令するための基準電圧Vr1を生成する。基準電圧生成回路8により生成される基準電圧Vr1は、誤差アンプOP1の非反転入力端子に与えられている。誤差アンプOP1の出力端子および反転入力端子の間には、帰還用の抵抗Rfが接続されている。誤差アンプOP1は、基準電圧Vr1に対する検出電圧Vd1の誤差を増幅した誤差信号Saを出力する。
電圧検出回路7の抵抗R3およびR4は、誤差アンプOP1の出力端子およびグランド線5の間に直列に接続されている。抵抗R3およびR4の相互接続点であるノードN4の電圧、つまり、誤差信号Saを抵抗R3およびR4により分圧して得られる検出電圧Vd2は、コンパレータCP1の非反転入力端子に与えられている。なお、検出電圧Vd2は、誤差信号Saのレベル(大きさ)を検出した検出値に相当する。基準電圧生成回路9は、例えばバンドギャップリファレンス回路であり、三角波信号Scの周波数を切り替えるための閾値に対応する基準電圧Vr2を生成する。この閾値は、デューティ信号Sdのオフデューティ(1周期におけるオン期間に対するオフ期間の割合)が下限値(ブートストラップ回路4による昇圧動作が可能となる下限の値)となる際の誤差信号Saのレベルに対応する値に設定されている。
基準電圧生成回路9により生成される基準電圧Vr2は、コンパレータCP1の反転入力端子に与えられている。検出電圧Vd2および基準電圧Vr2の比較結果に応じて反転するコンパレータCP1の出力信号Sbは、三角波発振回路10に与えられている。本実施形態では、電圧検出回路7、基準電圧生成回路9およびコンパレータCP1により、誤差信号Saのレベルを検出する誤差レベル検出手段11が構成されている。
三角波発振回路10は、PWMのキャリア波である三角波信号Scを生成する三角波生成部12および三角波信号Scの周波数を設定する周波数設定部13を備えている。周波数設定部13は、周波数切替手段に相当するものであり、コンパレータCP1の出力信号Sbに応じて三角波信号Scの周波数を段階的に切り替える。具体的には、周波数設定部13は、出力信号SbがLレベルである期間にあっては、三角波信号Scの周波数を第1周波数f1に設定する。また、周波数設定部13は、出力信号SbがHレベルである期間にあっては、三角波信号Scの周波数を第2周波数f2に設定する。すなわち、周波数設定部13は、出力信号Sbに応じて三角波信号Scの周波数を2段階に切り替える。
第1周波数f1は、電源回路1におけるスイッチング動作の通常の周波数に設定されている。第2周波数f2は、第1周波数f1よりも低い周波数であり、例えば第1周波数f1の1/2の周波数に設定されている。詳細は後述するが、このように周波数設定部13によって三角波信号Scの周波数が切り替えられることにより、誤差信号Saの検出値に応じてデューティ信号Sdのオフ期間が調整されることになる。従って、本実施形態では、周波数設定部13がオフ期間調整手段に相当する。
コンパレータCP2の非反転入力端子には、誤差アンプOP1から出力される誤差信号Saが与えられている。コンパレータCP2の反転入力端子には、三角波発振回路10から出力される三角波信号Scが与えられている。このような構成により、コンパレータCP2の出力信号は、誤差信号Saが三角波信号Scより小さい期間にLレベルとなり、誤差信号Saが三角波信号Scより大きい期間にHレベルとなる。すなわち、コンパレータCP2は、誤差信号Saおよび三角波信号Scを比較し、その比較結果に応じたデューティを持つデューティ信号Sdを生成するデューティ信号生成回路に相当する。コンパレータCP2の出力信号であるデューティ信号Sdは、駆動回路2に与えられている。
次に、上記構成の作用および効果について説明する。
まず、ブートストラップ回路4の動作について説明する。トランジスタT1がオフでありダイオードD1がオンしている期間、ノードN1の電圧が−VF(VFはダイオードD1の順方向電圧)になるため、電源入力端子P1からダイオードD2を介してコンデンサC2に対する充電が行われる。これにより、コンデンサC2は、ほぼ入力電圧Viに充電された状態となる。その後、トランジスタT1がオンされる(ダイオードD1はオフする)と、ノードN1の電圧がほぼ入力電圧Viとなるため、ノードN2の電圧は、ノードN1の電圧(≒Vi)にコンデンサC2の充電電圧(≒Vi)が加算された値(≒2×Vi)になる。このように昇圧されたノードN2の電圧が、駆動回路2を通じてゲートに与えられることでトランジスタT1はオン駆動される。
続いて、トランジスタT1のスイッチングによる降圧動作について説明する。デューティ信号SdがHレベルになると、ブートストラップ回路4により昇圧された電圧に相当するオン駆動電圧が駆動回路2から出力され、トランジスタT1がオン駆動される。その結果、電源入力端子P1からトランジスタT1、インダクタL1、コンデンサC1、グランド線5という電流経路が形成される。これにより、インダクタL1の電流が次第に増加し、これに伴い出力電圧Voが上昇する。
デューティ信号SdがLレベルになると、駆動回路2からオフ駆動電圧が出力される。これにより、トランジスタT1のゲート電圧がほぼソース電圧に固定され、トランジスタT1はオフ駆動される。その結果、インダクタL1、コンデンサC1、ダイオードD1という電流還流経路が形成される。これにより、インダクタL1の電流が次第に減少し、そのエネルギーはコンデンサC1に移される。そして、電圧制御回路3が、デューティ信号Sdのデューティ比制御を行うことにより、出力電圧Voが目標値になるように制御される。なお、このように通常の電圧フィードバック制御が実施されている際、デューティ信号Sdのオフデューティは下限値まで達することはない。つまり、この場合、誤差信号Saのレベルは閾値未満であるため、コンパレータCP1の出力信号SbはLレベルである。従って、三角波発振回路10から出力される三角波信号Scの周波数は、第1周波数f1に設定されている。
続いて、上記した降圧動作において入力電圧Viが低下した場合の動作について図2も参照しながら説明する。なお、図2において、(a)は入力電圧Vi、(b)はコンパレータCP2の各入力信号(破線は誤差信号Sa、実線は三角波信号Sc)、(c)はノードN1の電圧、(d)はトランジスタT1のゲート電圧、(e)は出力電圧Voを示す。
入力電圧Viが低下すると、その低下に伴い誤差アンプOP1から出力される誤差信号Saおよびその検出値である検出電圧Vd2のレベルが大きくなる。そして、誤差信号Saが大きくなるにしたがって、誤差信号Saおよび三角波信号Scの比較結果に相当するデューティ信号Sdの1周期におけるLレベルの期間が占める割合(オフデューティ)が小さくなる。これにより、トランジスタT1のスイッチング動作の1周期において、駆動回路2からオフ駆動電圧が出力されてトランジスタT1がオフされる期間(出力オフ期間)が占める割合も小さくなる。つまり、入力電圧Viの低下に伴って、スイッチング動作の1周期における出力オフ期間が占める割合が小さくなる。
その後も、入力電圧Viの低下が進み、誤差信号Saのレベルが閾値に達する(検出電圧Vd2が基準電圧Vr2に達する)と、コンパレータCP1の出力信号SbがHレベルに転じる(時刻taの時点)。これにより、三角波発振回路10から出力される三角波信号Scの周波数が、第1周波数f1から、それよりも低い第2周波数f2に切り替えられる。つまり、三角波信号Scの周期が長くなる。すると、デューティ信号Sdのオフデューティに変化は無いものの、デューティ信号SdがLレベルである期間は、周波数が切り替えられる前に比べ長くなる。これにより、前述したブートストラップ回路4による昇圧動作に必要な時間(コンデンサC2への充電に要する時間)が確保される。
また、その後、入力電圧Viが上昇に転じると、誤差信号Saのレベルは、やがては閾値未満となる(検出電圧Vd2が基準電圧Vr2を下回る)。すると、コンパレータCP1の出力信号SbがLレベルに転じ、三角波発振回路10から出力される三角波信号Scの周波数が、第2周波数から再び第1周波数f1に切り替えられる。
上記したように、本実施形態では、誤差信号Saのレベルに応じて三角波信号Scの周波数が2段階に切り替えられる。そのため、入力電圧Viの低下によりデューティ信号Sdのオフデューティが小さくなった場合でも、ブートストラップ回路4の昇圧動作に必要となる出力オフ時間が確保され、トランジスタT1を正常にオン駆動することが可能となる。つまり、本実施形態によれば、入力電圧Viが低下した場合でもスイッチング動作することができるため、出力電圧Voが低下する問題の発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、誤差アンプOP1の出力である誤差信号Saをモニタ(閾値以上であるか未満であるかを判定)することにより、ブートストラップ回路4における昇圧動作に必要な出力オフ時間を確保できるか否かを判断している。従って、出力電圧Voの目標値を変更するといった仕様変更が生じた場合、出力電圧Voを検出する電圧検出回路6の抵抗R1およびR2の抵抗値を変更するだけでよいため、出力電圧の設定自由度を低下させることがない。さらに、電源回路1がIC化された場合において上記仕様変更が生じた場合でも、元々外付け部品により構成されることが多い電圧検出回路6を変更するだけでよい。従って、本実施形態によれば、電源回路1がIC化される場合であっても、出力電圧Voの目標値を容易に変更することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図3および図4を参照して説明する。
図1に示した第1の実施形態の電源回路1は、誤差信号Saの検出値に応じて三角波信号Scの周波数が2段階に切り替えられるものであった。これに対し、図3に示す本実施形態の電源回路21は、誤差信号Saの検出値に応じて三角波信号Scの周波数が3段階に切り替えられる。図3に示す電源回路21の電圧制御回路22は、図1に示した電源回路1の電圧制御回路3に対し、基準電圧生成回路9、コンパレータCP1および三角波発振回路10に代えて基準電圧生成回路23、24、コンパレータCP21、CP22、切替信号出力回路25および三角波発振回路26を備えている点が異なる。
基準電圧生成回路23、24は、図1に示した基準電圧生成回路9と同様に構成されたものであり、それぞれ基準電圧Vra、Vrbを生成する。基準電圧Vra、Vrbは、それぞれ三角波信号Scの周波数を切り替えるための第1閾値、第2閾値に対応するものである。第1閾値は、三角波信号Scの周波数が第1周波数f1である場合において、デューティ信号Sdのオフデューティが下限値となる際の誤差信号Saのレベルに対応する値に設定されている。第2閾値は、三角波信号Scの周波数が第2周波数f2である場合において、デューティ信号Sdのオフデューティが下限値となる際の誤差信号Saのレベルに対応する値に設定されている。従って、第2閾値は、第1閾値よりも大きい値となる。
コンパレータCP21、CP22の非反転入力端子には、いずれも検出電圧Vd2が与えられている。コンパレータCP21、CP22の反転入力端子には、それぞれ基準電圧Vra、Vrbが与えられている。コンパレータCP21、CP22の各出力信号Sb1、Sb2は、切替信号出力回路25に与えられている。切替信号出力回路25は、誤差信号Saのレベルに応じた2ビットのデジタル信号Daを出力する。
具体的には、切替信号出力回路25は、誤差信号Saのレベルが第1閾値未満である場合(Sb1=Lレベル、Sb2=Lレベル)、2進数で“00”を示すデジタル信号Daを出力する。また、切替信号出力回路25は、誤差信号Saのレベルが第1閾値以上であり且つ第2閾値未満である場合(Sb1=Hレベル、Sb2=Lレベル)、2進数で“01”を示すデジタル信号Daを出力する。また、切替信号出力回路25は、誤差信号Saのレベルが第2閾値以上である場合(Sb1=Hレベル、Sb2=Hレベル)、2進数で“10”を示すデジタル信号Daを出力する。
切替信号出力回路25から出力されるデジタル信号Daは、三角波発振回路26に与えられている。本実施形態では、電圧検出回路7、基準電圧生成回路23、24、コンパレータCP21、CP22および切替信号出力回路25により、誤差信号Saのレベルを検出する誤差レベル検出手段27が構成されている。
三角波発振回路26は、三角波生成部28および周波数設定部29を備えている。周波数設定部29は、周波数切替手段に相当するものであり、切替信号出力回路25から出力されるデジタル信号Daに応じて三角波信号Scの周波数を段階的に切り替える。具体的には、周波数設定部29は、デジタル信号Daが2進数で“00”を示すものである期間にあっては、三角波信号Scの周波数を第1周波数f1に設定する。また、周波数設定部29は、デジタル信号Daが2進数で“01”を示すものである期間にあっては、三角波信号Scの周波数を第2周波数f2に設定する。また、周波数設定部29は、デジタル信号Daが2進数で“10”を示すものである期間にあっては、三角波信号Scの周波数を第3周波数f3に設定する。すなわち、周波数設定部29は、デジタル信号Daに応じて三角波信号Scの周波数を3段階に切り替える。
第3周波数f3は、第2周波数f2よりも低い周波数であり、例えば第1周波数f1の1/4の周波数に設定されている。詳細は後述するが、このように周波数設定部29によって三角波信号Scの周波数が切り替えられることにより、誤差信号Saの検出値に応じてデューティ信号Sdのオフ期間が調整されることになる。従って、本実施形態では、周波数設定部29がオフ期間調整手段に相当する。
続いて、降圧動作において入力電圧Viが低下した場合の電源回路21の動作について図4も参照しながら説明する。なお、図4において、(a)は入力電圧Vi、(b)は検出電圧Vd2、(c)はデジタル信号Da、(d)はコンパレータCP2の各入力信号(破線は誤差信号Sa、実線は三角波信号Sc)、(e)はノードN1の電圧、(f)はトランジスタT1のゲート電圧、(g)は出力電圧Voを示す。
なお、入力電圧Viが低下する以前、つまり通常の電圧フィードバック制御が実施されている際、デューティ信号Sdのオフデューティは下限値まで達することはない。つまり、この場合、誤差信号Saのレベルは第1閾値未満であるため、デジタル信号Daは“00”を示す。従って、三角波発振回路26から出力される三角波信号Scの周波数は、第1周波数f1に設定されている。
さて、入力電圧Viが低下すると、その低下に伴い誤差アンプOP1から出力される誤差信号Saおよびその検出値である検出電圧Vd2のレベルが大きくなる。そして、誤差信号Saが大きくなるにしたがって、デューティ信号Sdのオフデューティ(出力オフ期間が占める割合)が小さくなる。その後も、入力電圧Viの低下が進み、誤差信号Saのレベルが第1閾値に達すると、デジタル信号Daが“01”を示す値に変化する(時刻taの時点)。これにより、三角波発振回路26から出力される三角波信号Scの周波数が、第1周波数f1よりも低い第2周波数f2に切り替えられる。そのため、第1の実施形態と同様、デューティ信号SdがLレベルである期間は、周波数が切り替えられる前に比べ長くなる。これにより、前述したブートストラップ回路4による昇圧動作に必要な時間が確保される。
その後も、さらに入力電圧Viの低下が進み、誤差信号Saのレベルが第2閾値に達すると、デジタル信号Daが“10”を示す値に変化する(時刻tbの時点)。これにより、三角波発振回路26から出力される三角波信号Scの周波数が、第2周波数f2よりも低い第3周波数f3に切り替えられる。つまり、三角波信号Scの周期がさらに長くなる。すると、デューティ信号Sdのオフデューティに変化は無いものの、デューティ信号SdがLレベルである期間は、周波数が切り替えられる前に比べさらに長くなる。これにより、前述したブートストラップ回路4による昇圧動作に必要な時間が確保される。
なお、このように入力電圧Viが低下した後、入力電圧Viが上昇に転じた場合、誤差信号Saのレベルに応じて、三角波信号Scの周波数が段階的に切り替えられる。すなわち、誤差信号Saのレベルが第2閾値未満になると、デジタル信号Daが“01”を示す値に変化して三角波信号Scの周波数が第2周波数f2に切り替えられる。さらに、誤差信号Saのレベルが第1閾値未満になると、デジタル信号Daが“00”を示す値に変化して三角波信号Scの周波数が第1周波数f1に切り替えられる。
上記したように、本実施形態では、誤差信号Saのレベルに応じて三角波信号Scの周波数が3段階に切り替えられる。そのため、本実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、三角波信号Scの周波数が第2周波数f2に切り替えられた状態において、入力電圧Viが低下した場合であっても、三角波信号Scの周波数が第2周波数f2より低い第3周波数f3に切り替えられる。そのため、入力電圧Viが一層低下した場合であっても、ブートストラップ回路4の昇圧動作に必要となる出力オフ時間が確保され、トランジスタT1を正常にオン駆動することが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図5〜図7を参照して説明する。
図1に示した第1の実施形態の電源回路1は、誤差信号Saの検出値に応じて三角波信号Scの周波数が2段階に切り替えられるものであった。これに対し、図5に示す本実施形態の電源回路31は、誤差信号Saの検出値に応じて三角波信号Scの周波数が無段階(リニア)に切り替えられる。図5に示す電源回路31の電圧制御回路32は、図1に示した電源回路1の電圧制御回路3に対し、基準電圧生成回路9およびコンパレータCP1が省かれている点と、三角波発振回路10に代えて三角波発振回路33を備えている点とが異なる。
電圧検出回路7から出力される検出電圧Vd2は、三角波発振回路33に与えられている。三角波発振回路33は、三角波発振回路10と同様にPWMのキャリア波である三角波信号Scを生成する。ただし、三角波発振回路33は、誤差信号Saの検出値に相当する検出電圧Vd2に応じて三角波信号Scの周波数を無段階に切り替える機能を備えている。なお、本実施形態では、電圧検出回路7が、誤差信号Saのレベルを検出する誤差レベル検出手段34として機能する。
続いて、三角波発振回路33の具体的な構成について図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、三角波発振回路33は、電流出力回路35、充放電回路36、コンデンサC31、コンパレータCP31、インバータ回路37などを備えている。電流出力回路35において、PNP形バイポーラのトランジスタT31a、T31bと、PNP形バイポーラのトランジスタT32a、T32bと、NPN形バイポーラのトランジスタT33a、T33bとは、それぞれがミラー対を構成している。PNP形バイポーラのトランジスタT34のベースには、検出電圧Vd2が与えられる。トランジスタT34のエミッタは、電源(Vcc)に接続されている。
トランジスタT34のコレクタは、抵抗R31を介してグランド(GND)に接続されるとともに、NPN形バイポーラのトランジスタT35のベースに接続されている。トランジスタT31a、T31bのエミッタは、それぞれ抵抗R32a、R32bを介して電源に接続されている。トランジスタT31aのコレクタは、トランジスタT35のコレクタに接続されている。トランジスタT35のエミッタは、抵抗R33を介してグランドに接続されている。このような構成より、トランジスタT31bのコレクタ電流は、検出電圧Vd2が高くなるほど(誤差信号Saのレベルが大きくなるほど)小さくなり、検出電圧Vd2が低くなるほど(誤差信号Saのレベルが小さくなるほど)大きくなる。
トランジスタT32a、T32bのエミッタは、それぞれ抵抗R34a、R34bを介して電源に接続されている。トランジスタT32aのコレクタは、一定の電流を流す電流源38を介してグランドに接続されている。トランジスタT32bのコレクタは、トランジスタT31b、T33aの各コレクタに接続されている。トランジスタT33a、T33bのエミッタは、それぞれ抵抗R35a、R35bを介してグランドに接続されている。このような構成の電流出力回路35の出力電流、つまりトランジスタT33bのコレクタ電流は、電流源38が流す電流により定まる一定の電流に対し、検出電圧Vd2に応じて変化する電流を加えた電流となる。
充放電回路36において、PNP形バイポーラのトランジスタT36a、T36b、T36cと、NPN形バイポーラのトランジスタT37a、T37bとは、それぞれがミラー対を構成している。トランジスタT36a、T36b、T36cのエミッタは、それぞれ抵抗R36a、R36b、R36cを介して電源に接続されている。トランジスタT36aのコレクタは、電流出力回路35のトランジスタT33bのコレクタに接続されている。トランジスタT36b、T36cのコレクタは、それぞれトランジスタT37a、T37bのコレクタに接続されている。トランジスタT37a、T37bのエミッタは、それぞれ抵抗R37a、R37bを介してグランドに接続されている。
トランジスタT36b、T37aの相互接続点であるノードN31およびグランドの間には、コンデンサC31が接続されている。ノードN31は、三角波信号Scの出力端子となる。Nチャネル型MOSトランジスタであるトランジスタT38のドレインは、トランジスタT37bのコレクタ(ベース)に接続されている。トランジスタT38のソースは、グランドに接続されている。コンパレータCP31は、ヒステリシス付きのものであり、ノードN31の電圧(三角波信号Sc)と所定のヒステリシスを持たせた閾値とを比較する。コンパレータCP31の出力信号は、インバータ回路37を介して反転された後、トランジスタT38のゲートに与えられる。
上記構成の充放電回路36において、トランジスタT38がオンされている期間、電流出力回路35の出力電流によりコンデンサC31の充電が行われる。また、充放電回路36において、トランジスタT38がオフされている期間、電流出力回路35の出力電流によりコンデンサC31の放電が行われる。そのため、ノードN31から出力される三角波信号Scの周波数は、電流出力回路35の出力電流およびコンデンサC31の静電容量(一定値)に応じて定まる。従って、三角波信号Scの周波数は、電流出力回路35の出力電流が大きくなるほど高くなり、電流出力回路35の出力電流が小さくなるほど低くなる。
本実施形態の三角波発振回路33から出力される三角波信号Scの周波数は、誤差信号Saの検出値が大きくなるほど低くなり、誤差信号Saの検出値が小さくなるほど高くなる。詳細は後述するが、このように三角波信号Scの周波数が無段階に切り替えられることにより、誤差信号Saの検出値に応じてデューティ信号Sdのオフ期間が調整されることになる。従って、本実施形態では、電流出力回路35が周波数切替手段およびオフ期間調整手段に相当する。
続いて、降圧動作において入力電圧Viが低下した場合の電源回路31の動作について図7も参照しながら説明する。なお、図7において、(a)は入力電圧Vi、(b)はコンパレータCP2の各入力信号(破線は誤差信号Sa、実線は三角波信号Sc)、(c)はノードN1の電圧、(d)はトランジスタT1のゲート電圧、(e)は出力電圧Voを示す。
入力電圧Viが低下すると、その低下に伴い誤差アンプOP1から出力される誤差信号Saおよびその検出値である検出電圧Vd2のレベルが大きくなる。そして、誤差信号Saが大きくなるにしたがって、デューティ信号Sdのオフデューティ(出力オフ期間が占める割合)が小さくなる。しかし、本実施形態の三角波発振回路33から出力される三角波信号Scの周波数は、誤差信号Saの検出値に応じて前述したようにリニアに変化する。そのため、オフデューティが小さくなってオフ期間が短くなる分が、三角波信号Scの周波数が低くなる(周期が長くなる)ことにより相殺される。なお、ここで言う「相殺」とは、完全に打ち消される(キャンセルされる)場合だけでなく、部分的に打ち消される場合も含む。これにより、前述したブートストラップ回路4による昇圧動作に必要な時間が確保される。このように、本実施形態では、誤差信号Saのレベルに応じて三角波信号Scの周波数が無段階に切り替えられる。そのため、本実施形態によっても上記各実施形態と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について図8〜図10を参照して説明する。
上記各実施形態では、誤差信号Saの検出値に応じて三角波信号Scの周波数が切り替えることにより出力オフ期間が調整されるようになっていた。これに対し、図8に示す本実施形態の電源回路41は、誤差信号Saの検出値に応じてデューティ信号Sdを整形する(詳細は後述する)ことにより出力オフ期間が調整される。
図5に示す電源回路41の電圧制御回路42は、図1に示した電源回路1の電圧制御回路3に対し、三角波発振回路10に代えて三角波発振回路43を備えている点と、パルス制御回路44を新たに備えている点とが異なる。三角波発振回路43は、三角波発振回路10と同様、PWMのキャリア波である三角波信号Scを生成する。ただし、三角波発振回路43により生成される三角波信号Scの周波数は、第1周波数f1に固定されている。
パルス制御回路44には、コンパレータCP1の出力信号Sbが与えられている。パルス制御回路44は、出力信号Sbに基づいてデューティ信号Sdを整形し、デューティ信号Sd’として駆動回路2に出力する。具体的には、パルス制御回路44は、出力信号SbがLレベルである期間にあっては、デューティ信号Sdを整形することなく、そのままデューティ信号Sd’として出力する。また、パルス制御回路44は、出力信号SbがHレベルに転じると(誤差信号Saが閾値に達すると)、デューティ信号Sdのオフ期間を固定するとともに、複数周期(本実施形態では2周期)に1度だけオフ期間を間引く。
なお、ここで言う「オフ期間を間引く」とは、その対象となる周期にてオフデューティを0%(オンデューティを100%)にすることである。このようにデューティ信号Sdが整形されることにより、誤差信号Saの検出値に応じてデューティ信号Sdのオフ期間が調整される。従って、本実施形態では、パルス制御回路44がオフ期間調整手段に相当する。
続いて、降圧動作において入力電圧Viが低下した場合の電源回路41の動作について図9および図10も参照しながら説明する。なお、図9および図10において、(a)は入力電圧Vi、(b)はコンパレータCP2の各入力信号(破線は誤差信号Sa、実線は三角波信号Sc)、(c)はノードN1の電圧、(d)はトランジスタT1のゲート電圧、(e)は出力電圧Voを示す。
なお、入力電圧Viが低下する以前、つまり通常の電圧フィードバック制御が実施されている際、デューティ信号Sdのオフデューティは下限値まで達することはない。つまり、この場合、誤差信号Saのレベルは閾値未満であるため、出力信号SbはLレベルである。従って、パルス制御回路44によるデューティ信号Sdの整形は行われない。
さて、入力電圧Viが低下すると、その低下に伴い誤差アンプOP1から出力される誤差信号Saおよびその検出値である検出電圧Vd2のレベルが大きくなる。そして、誤差信号Saが大きくなるにしたがって、デューティ信号Sdのオフデューティ(出力オフ期間が占める割合)が小さくなる。その後も、入力電圧Viの低下が進み、誤差信号Saのレベルが閾値に達すると、出力信号SbがHレベルに転じる(時刻taの時点)。これにより、パルス制御回路44においてデューティ信号Sdの整形が行われ、その整形後のデューティ信号Sd’が駆動回路2に与えられる。具体的には、デューティ信号Sdのオフ期間がその時点の値(下限値)に固定されるとともに、2周期に1度オフ期間が間引かれる。なお、図9および図10では、オフ期間が間引かれた部分を一点鎖線で示している。
そのため、デューティ信号SdがLレベルである期間(出力オフ期間)は、下限値に維持される。これにより、前述したブートストラップ回路4による昇圧動作に必要な時間が確保される。また、2周期に1度オフ期間が間引かれることにより、出力電圧Voを目標値に維持するための出力オン期間が確保される。
また、その後、入力電圧Viが上昇に転じると、誤差信号Saのレベルは、やがては閾値未満となる(検出電圧Vd2が基準電圧Vr2を下回る)。すると、コンパレータCP1の出力信号SbがLレベルに転じ、パルス制御回路44によるデューティ信号Sdの整形が行われない通常の動作状態に復帰する。
続いて、図9に比べ入力電圧Viの低下が緩やかな場合の電源回路41の動作について図10も参照しながら説明する。入力電圧Viが低下して誤差信号Saのレベルが閾値に達すると、図9のケースと同様に、パルス制御回路44においてデューティ信号Sdの整形が行われる。ただし、入力電圧Viの低下が比較的緩やかな場合、デューティ信号Sdのオフ期間が1回間引かれることで、出力電圧Voが上昇に転じる。すると、誤差信号Saが低下し、そのレベルが閾値未満となる(検出電圧Vd2が基準電圧Vr2を下回る)。すると、コンパレータCP1の出力信号SbがLレベルに転じ、パルス制御回路44によるデューティ信号Sdの整形が行われない通常の動作状態に復帰する(自己回復する)。
上記したように、本実施形態では、誤差信号Saが閾値に達すると、オフ期間が固定されるとともに複数周期に1回オフ期間を間引くようにデューティ信号Sdが整形される。すなわち、誤差信号Saの検出値に応じて出力オフ期間が調整される。そのため、本実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
ブートストラップ回路4のコンデンサC2を充電するための電源は、入力電圧Viを供給するものに限らずともよく、適宜変更可能である。
第1の実施形態において、コンパレータCP1としてヒステリシス付きのコンパレータを用い、第1周波数f1から第2周波数f2に切り替えるための閾値と、第2周波数f2から第1周波数f1に切り替えるための閾値とを別々に設定してもよい。このような構成を採用すれば、入力電圧Viが例えばノイズなどの影響により変動する場合に、三角波信号Scの周波数がむやみに切り替えられてしまうことが抑制される。また、第2の実施形態についても上記と同様にして第1閾値および第2閾値にヒステリシスを持たせる変更を行ってもよい。
第1の実施形態は三角波信号Scの周波数が2段階に切り替えられる構成であり、第2の実施形態は三角波信号Scの周波数が3段階に切り替えられる構成であったが、さらに多段階に切り替えられる構成であってもよい。すなわち、誤差信号Saの検出値に応じて三角波信号Scの周波数を4段階以上に切り替える構成であってもよい。
上記各実施形態では、誤差アンプOP1の反転入力端子に検出電圧Vd1が与えられ、非反転入力端子に基準電圧Vr1が与えられる構成であったため、入力電圧Viが低くなるに伴い誤差信号Saの検出値である検出電圧Vd2が正方向に大きくなる。そこで、上記各実施形態においては、誤差信号Saの検出値である検出電圧Vd2が正方向に大きくなるほど出力オフ期間が長くなるように調整し、検出電圧Vd2が正方向に小さくなるほど出力オフ期間が短くなるように調整していた。一方、誤差アンプOP1の反転入力端子に基準電圧Vr1が与えられ、非反転入力端子に検出電圧Vd1が与えられる構成の場合、入力電圧Viが低くなるに伴い誤差信号Saの検出値である検出電圧Vd2が負方向に大きくなる。そこで、このような構成を採用する場合、検出電圧Vd2が負方向に大きくなるほど出力オフ期間が長くなるように調整し、検出電圧Vd2が負方向に小さくなるほど出力オフ期間が短くなるように調整するように変更を加えればよい。
第4の実施形態では、コンパレータCP2から出力されるデューティ信号Sdを整形することでオフ期間を間引く構成を採用していたが、複数周期に1度だけオフ期間を間引く構成であれば適宜変更可能である。例えば、コンパレータCP2の非反転入力端子を強制的にHレベル(三角波信号Scのピーク値よりも高いレベルであり、例えばコンパレータCP2の電源電圧)に固定するためのスイッチを設け、そのスイッチを複数周期に1度だけオンすることにより、オフ期間を間引く構成を採用することもできる。あるいは、コンパレータCP2の反転入力端子を強制的にLレベル(誤差信号Saの下限値よりも低いレベルであり、例えば0V)に固定するためのスイッチを設け、そのスイッチを複数周期に1度だけオンすることにより、オフ期間を間引く構成を採用してもよい。
図面中、1、21、31、41は電源回路(スイッチング電源回路)、2は駆動回路、4はブートストラップ回路、6は電圧検出回路、8は基準電圧生成回路、11、27、34は誤差レベル検出手段、13、29は周波数設定部(周波数切替手段、オフ期間調整手段)、35は電流出力回路(周波数切替手段、オフ期間調整手段)、44はパルス制御回路(オフ期間調整手段)、C2はコンデンサ、CP2はコンパレータ(デューティ信号生成回路)、OP1は誤差アンプ(誤差増幅回路)、P1は電源入力端子、P2は電源出力端子、T1はMOSトランジスタを示す。

Claims (3)

  1. 電源入力端子(P1)および電源出力端子(P2)の間の電源供給経路に介在するNチャネル型のMOSトランジスタ(T1)の駆動をPWM制御することにより、前記電源入力端子(P1)に与えられる入力電圧を降圧して前記電源出力端子(P2)から出力する降圧型のスイッチング電源回路(1、21、31、41)において、
    前記電源出力端子(P2)における出力電圧の目標値に対応した基準電圧を生成する基準電圧生成回路(8)と、
    前記出力電圧に応じた検出電圧を出力する電圧検出回路(6)と、
    前記基準電圧に対する前記検出電圧の誤差を増幅した誤差信号を出力する誤差増幅回路(OP1)と、
    前記誤差信号および所定の周波数を持つ三角波信号を比較し、その比較結果に応じたデューティを持つデューティ信号を生成するデューティ信号生成回路(CP2)と、
    前記デューティ信号に基づいて前記MOSトランジスタ(T1)を駆動するための駆動電圧を前記MOSトランジスタ(T1)のゲートに出力する駆動回路(2)と、
    前記MOSトランジスタ(T1)がオフ駆動される期間にコンデンサ(C2)への充電を行い、前記MOSトランジスタ(T1)がオン駆動される期間に前記コンデンサ(C2)の端子電圧を前記駆動回路(2)に供給することにより、前記MOSトランジスタ(T1)をオンするための駆動電圧を前記入力電圧より高い電圧に昇圧するブートストラップ回路(4)と、
    前記誤差信号のレベルを検出する誤差レベル検出手段(11、27、34)と、
    前記誤差信号の検出値に応じて前記デューティ信号のオフ期間を調整する調整するオフ期間調整手段(13、29、35、44)と、
    を備え
    前記オフ期間調整手段は、前記入力電圧が低下して前記誤差信号の検出値が大きくなるほど前記三角波信号の周波数を低くするように切り替えてオフ期間を長くし、前記入力電圧が上昇して前記誤差信号の検出値が小さくなるほど前記三角波の周波数を高くするように切り替えてオフ期間を短くする周波数切替手段(13、29、35)を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 前記周波数切替手段(13、29)は、前記誤差信号の検出値に応じて前記三角波信号の周波数を段階的に切り替えることを特徴とする請求項に記載のスイッチング電源回路。
  3. 前記周波数切替手段(13)は、前記誤差信号の検出値に応じて前記三角波信号の周波数を2段階に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチング電源回路。
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