JP5942511B2 - バックアップ装置,バックアップ方法,およびバックアッププログラム - Google Patents
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Description
図34(a)に示すように、ストレージ仮想化機能は、論理ボリュームを作成するときはストレージプール内の物理ディスクとの対応付けを行なわず、ホストから論理ボリュームへのデータ書込処理(Write I/O)等の要求が発生したときに、ストレージプールから動的にリソース(物理容量)の割り当てを行なう。また、図34(b)に示すように、ストレージ仮想化機能は、ボリュームフォーマットやホストからの初期化コマンドにより、論理ボリュームに割り当てられたストレージプール内の不要なリソースを解放する。
例えば、図36に示すように、ストレージシステムにおいて、アクセス速度が高速な順に、SSD、FC(Fibre Channel)対応のディスク、SATAディスクがストレージプールに階層化されている場合を考える。なお、論理ボリュームのデータa及びbがFCディスクに対応付けられ、データcがSATAディスクに対応付けられている。この場合、ストレージシステムは、ストレージ自動階層化により性能情報の収集・解析を行ない、解析結果から、例えばデータa及びcのアクセス頻度が高いと判断すると、データaをFC層(Tier FC)からより高速なSSD層(Tier SSD)に移動し、データcをSATA層(Tier SATA)からより高速なFC層に移動する。また、ストレージシステムは、解析結果から、例えばデータbのアクセス頻度が低いと判断すると、データbをFC層からより低速なSATA層に移動する。
QOPCは、OPCと同様、ある時点における業務ボリュームのバックアップボリュームを作成する機能である。また、QOPCでは、OPCと異なり、バックグラウンドコピー完了後、前回のバックアップ取得時からの更新箇所が記憶される。そのため、QOPCでは、差分データのみをバックグラウンドでコピーするだけで、2度目以降のバックアップボリュームの作成、つまり再開(Restart;リスタート)が可能となる。
なお、関連する技術として、ストレージサーバがデータスナップショットをとり、このデータスナップショットからの変化を高い階層から低い階層へと移動させる技術がある。
また、他の関連する技術として、複数のストレージ階層が、それぞれのポリシー(高信頼性、低コスト、アーカイブ)に応じたボリューム群により構成され、ユーザが、移動対象のボリュームをグループ単位で指定し、移動先のストレージ階層を指示すると、データが再配置される技術がある。
1つの側面では、本発明は、階層化された記憶装置へのバックアップ対象ボリュームのバックアップによるシステムの性能低下を抑止することを目的とする。
〔1〕一実施形態
〔1−1〕ストレージシステムの構成例
図1は、一実施形態のバックアップ装置10(図3参照)を適用されるストレージシステム1の構成例を示すブロック図である。
なお、図1には、互いに同一又は略同一の構成をそなえる2つのストレージシステム1(1A,1B)が設けられ、それぞれホスト装置2(2A,2B)と接続される例を示す。また、図1では、ホスト装置2A,2Bを独立して示すが、1つのホスト装置2が2つのストレージシステム1A,1Bと接続され、各種要求を発行しても良い。以下の説明において、ストレージシステム1A,1Bを区別しない場合には、これらをまとめてストレージシステム1又はシステム1といい、ホスト装置2A,2Bを区別しない場合には、これらをまとめてホスト装置2という。
CM(制御部)3は、ホスト装置2,2つのストレージ装置4及び他のシステム1のCM3に接続され、システム1における資源管理を行なう。そして、CM3は、ホスト装置2や他のシステム1のCM3からの要求に応じ、2つのストレージ装置4に対する各種処理(データ書込処理,データ更新処理,データ読出処理,データコピー処理等)を行なう。また、CM3は、ストレージ仮想化機能をそなえ、ストレージ装置4におけるストレージの物理容量を削減するとともに、ストレージ自動再配置機能をそなえ、システム全体の性能を高めながら、コストの削減を実現する。
CA31は、ホスト装置2と接続され、ホスト装置2とのインタフェース制御を行なうアダプタであり、ホスト装置2との間でデータ通信を行なう。RA32は、他のシステム1がそなえるCM3内のRA32と接続され、他のシステム1とのインタフェース制御を行なうアダプタであり、他のシステム1との間でデータ通信を行なう。2つのDI35は、それぞれ当該CM3に収容される2つのストレージ装置4とのインタフェース制御を行ない、各ストレージ装置4との間でデータ通信を行なう。
メモリ34は、種々のデータやプログラムを一時的に格納するキャッシュメモリ等の記憶装置であって、CPU33がプログラムを実行する際に、データやプログラムを一時的に格納・展開して用いる。例えば、メモリ34は、CPU33が制御部として機能するためのプログラム,ホスト装置2から各ストレージ装置4へ書き込まれるデータ,各ストレージ装置4からホスト装置2や他のCM3へ読み出されるデータ等を一時的に格納する。なお、メモリ34としては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリが挙げられる。
以下、図1のストレージシステム1(CM3)は、図2に示すように、ストレージ装置4aのバックアップ対象ボリュームのデータを、ストレージ装置4b又はストレージ装置4cにコピーして、バックアップボリュームを作成するものとして説明する。
図3に示すように、バックアップ装置10は、バックアップを制御する制御部としてのCM3,バックアップ元(コピー元)としてのストレージ装置4a,バックアップ先(コピー先)としてのストレージ装置4b若しくは4cをそなえる。なお、コピー元がストレージ装置4aであり、コピー先がストレージ装置4bである場合には、CM3Aが制御部として機能する一方、コピー先がストレージ装置4cである場合には、CM3A及び3Bが協働して制御部として機能する。
ここで、簡単に、本実施形態に係るバックアップ装置10について説明する。
上述したように、ストレージ自動階層化では、コピー先の階層化ストレージプール6b又は6cに係る性能情報の収集・解析によって、バックアップボリュームのデータがコピー元の業務ボリュームのデータが配置されている階層よりも下位の(低速な)階層に再配置される場合がある。このとき、コピー元の業務ボリュームに係るバックアップが開始又は再開されると、バックアップボリュームへのアクセス速度が業務ボリュームへのアクセス速度よりも低速になり、バックアップの処理速度が低下し、システム1全体の性能に影響を与える。
そこで、本実施形態に係るバックアップ装置10は、OPC,QOPC,SnapOPC+,EC,REC等の手法により、業務ボリュームのデータをコピーしてバックアップボリュームを作成する際に、以下の(i)及び(ii)の処理を行なう。
例えば、(i)の処理では、バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、業務ボリュームのデータを、コピー先の階層化ストレージプール6b又は6c内の物理データ領域(第1領域)にコピーする。そして、コピーが完了すると、第1領域に格納されたバックアップボリュームのデータを、階層化ストレージプール6b又は6c内の物理データ領域であって、第1領域よりも下位の階層の物理データ領域(第2領域)に移動する。
例えば、(ii)の処理では、バックアップボリュームが第2領域に格納された状態で、新たにバックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、第2領域に格納されたバックアップボリュームのデータを解放する。
バックアップ装置10は、(i)の処理により、バックアップが完了すると、階層化ストレージプール6b又は6cにおいて、バックアップボリュームのデータを第1領域から下位の階層の第2領域に移動する。従って、バックアップ装置10は、性能情報の収集・解析を行なうことなく、コピーの完了後に速やかにバックアップボリュームのデータを下位の低速な階層に移動(再配置)することができ、より高速な階層である第1領域の使用効率を高め、システム1全体の性能を高めることができる。また、バックアップ装置10は、新たにバックアップボリュームの作成指示を受けると、(ii)の処理により、下位の第2領域に格納されたバックアップボリュームのデータを解放する。これにより、(ii)の処理によれば、バックアップボリュームに割り当てられていた物理データ領域(第2領域)のデータが解放される。従って、(ii)の処理を行なった後の新たな作成指示では、バックアップボリュームは、(i)の処理によって第2領域よりも上位の階層の第1領域に作成されるため、バックアップの処理速度の低下を抑止することができ、システム1の性能低下を抑止することができる。
〔1−3〕バックアップ装置の構成
CM3は、バックアップ装置10としての機能を実現するため、作成部11,移動部12,解放部13,解除部14,階層制御部15及び保持部16をそなえる。
作成部11は、ホスト装置2からバックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、業務ボリュームのデータをストレージ装置4b又は4cの第1領域にコピーしてバックアップボリュームを作成する。
バックアップの開始や再開を行なうと、バックアップボリュームは再びコピー元のシステム1に影響を与えるようになる。そこで、低速なディスクに移動したバックアップボリュームのデータを、バックアップ対象ボリュームのデータと同じ階層に再配置させたい。ただし、再配置にはディスクアクセスが伴うため、再配置自体がコピー元のシステム1に影響を与えることがある。そこで、解放部13は、再配置を行なわなくて済むように、バックアップの開始や再開のタイミングで、コピー先の物理領域を解放する。低速なディスクの物理領域が解放されることにより、階層化ストレージプール6b又は6cでは、バックアップが動作した場合に、バックアップ対象ボリュームのデータが格納された階層と同じ階層から新たな物理領域が割り当てられるため、必要最低限の再配置で、作成部11に第1領域へのバックアップを実行させることができる。
〔1−3−1〕割当管理テーブル及び更新管理テーブルの説明
図4は、本実施形態に係るCM3が管理する割当管理テーブル161のデータ構造の一例を示す図であり、図5は、更新管理テーブル162の一例を説明する図である。
また、データ書込処理の要求のあった論理アドレス161bに物理アドレス161dが割り当てられていない場合には、CM3は、データ書込処理の要求のあった論理アドレス161bに階層化ストレージプール6から動的に物理ディスクの領域を割り当ててデータ書込を行なう。そして、CM3は、割当管理テーブル161に対して、書き込みを行なった物理ディスクのIDを物理ボリューム161cに設定し、その書込アドレスを物理アドレス161dに設定する。さらに、CM3は、ホスト装置2からのボリュームフォーマットや初期化コマンドの要求を受けると、要求を受けた論理ボリューム161aや論理アドレス161bに割り当てられた物理ボリューム161cや物理アドレス161dのデータを削除(解放)し、割当管理テーブル161内の削除された物理領域の設定値に無効値を設定する。
図5に示すように、更新管理テーブル162は、例えばホスト装置2により更新されたブロックには“1”が、更新がないブロックには“0”が設定される。CM3は、業務ボリュームの更新のあったブロックをバックアップする際に、更新管理テーブル162を参照して、“1”が設定されているブロックをコピー対象のブロックとして決定する。なお、CM3は、業務ボリュームの論理データ領域に対して更新を行なうと、更新管理テーブル162に対して、当該更新を行なった領域に対応するブロックに“1”を設定する。また、CM3は、更新管理テーブル162において“1”が設定されたブロックのバックアップを行なうと、当該ブロックに“0”を設定する。
ここで、バックアップ装置10は、ホスト装置2からのバックアップボリュームの作成指示に応じてバックアップを行なう。バックアップの手法には、OPC,QOPC,SnapOPC+,EC,REC等の各種形態があり、バックアップ装置10は、ホスト装置2から要求された形態のバックアップを行なう。なお、ユーザ等により、予め実行するバックアップの形態がバックアップ装置10(例えば保持部16)に設定され、バックアップ装置10は、ホスト装置2からのバックアップボリュームの作成指示に応じて、予め設定された形態でバックアップを実行しても良い。
〔A〕OPC/QOPCによるバックアップボリュームの作成指示を受けた場合
はじめに、ホスト装置2からOPC又はQOPCによるバックアップボリュームの作成指示を受けた場合の、バックアップ装置10の構成/動作例を説明する。
解放部13は、OPCによる2回目以降の作成指示を受けた場合、つまりバックアップの開始や再開の指示を受けた場合に、第2階層の各物理ブロックに格納されたバックアップボリュームのデータを解放する。つまり、解放部13は、バックアップの開始や再開の指示を受けた場合に、コピー範囲全体のコピー先の物理領域を解放する。例えば、図8(a)に示すように、論理ブロックbのデータは、2回目以降の作成指示を受けたとき、低速な第2階層の物理ブロックB2に格納されている(図6(b)参照)。このとき、解放部13は、図8(b)に示すように、論理ブロックbに割り当てられた第2階層の物理ブロックB2を解放する。
解放部13は、QOPCによる2回目以降の作成指示を受けた場合に、前回の作成指示を受けてから今回の作成指示を受けるまでの間に業務ボリュームにおいて更新されたデータに対応する、第2階層の各物理ブロックに格納されたバックアップボリュームのデータを解放する。なお、更新されていないデータに対応する、第2階層の各物理ブロックは、コピー元のCM3に影響を与えないため、解放を行なわなくて良い。例えば、図9(a)に示すように、論理ブロックb1及びb2のデータは、2回目以降の作成指示を受けたとき、低速な第2階層の物理ブロックB1及びB2に格納されている(図6(b)参照)。このとき、解放部13は、更新管理テーブル162を参照して、論理ブロックa1のデータは更新され、論理ブロックa2のデータは更新されていないと判断する。そして、解放部13は、図9(b)に示すように、更新された論理ブロックa1に対応する、第2階層の物理ブロックB1に格納されたバックアップボリュームのデータを、OPCの場合と同様に解放する。
次に、ホスト装置2からSnapOPC+によるバックアップボリュームの作成指示を受けた場合の、バックアップ装置10の構成/動作例を説明する。
なお、作成部11,移動部12,解放部13による割当管理テーブル161に対する各処理は、OPC又はQOPCにおけるものと同様のため、詳細な説明は省略する。
移動部12は、第n世代の作成指示を受けた場合に、コピー先の階層化ストレージプール6b又は6cの各物理ブロック(第1領域)に格納された1世代前(第n−1世代)のバックアップボリュームのデータを、下位(例えば最下位)の階層の各物理ブロック(第2領域)にそれぞれ移動する。
ここで、上述したように、ストレージ装置4b又は4cにおける最大格納世代数はmである。例えば、m世代分のバックアップボリュームが作成された状態で、ホスト装置2から第m+1世代のバックアップボリュームの作成指示を受けた場合には、CM3は、超過する1世代分のバックアップボリュームを確保することが望まれる。例えば、CM3は、最新世代以外の1つのバックアップボリュームに対して、第m+1世代のバックアップに係るデータを上書きすることが考えられる。しかし、最新世代以外のバックアップボリュームのデータは、移動部12によって低速な第2階層の物理ブロックに格納されている。従って、作成部11が、最新世代以外のバックアップボリュームに第m+1世代のバックアップを行なうと、業務ボリューム側とバックアップボリューム側との間のアクセス速度の差により、バックアップの処理速度の低下が発生し、システム1の性能が低下する。
以下、解放部13は、最も古い世代を解放対象の世代に決定するものとして説明する。
図11(a)に示す状態で最新世代(第n世代)の作成指示受けた場合、解放部13は、図11(b)に示すように、最も古い世代である第n−3世代のバックアップボリュームの(物理ブロックB1に格納された)データを解放する。また、移動部12は、第0階層の物理ブロックB3に格納された1世代前(第n−1世代)のバックアップボリュームのデータを、第2階層の物理ブロックB5に移動する。さらに、作成部11は、第2階層の物理ブロックB1のデータが解放された論理ブロックb1に対して、新たに第0階層の物理ブロックB4を割り当てて第n世代のバックアップボリュームを作成する。
n=4、つまり第4世代の作成指示を受けた場合、解放部13は、nの値4をmの値3で割った商として1を算出する。また、解放部13は、算出した値に対応するi=1が設定された論理ブロックb1を含む論理データ領域を、解放対象の世代用領域として決定する。そして、解放部13は、図15(b)に示すように、論理ブロックb1に割り当てられた最も古い世代(第1世代)のバックアップボリュームが格納された物理ブロックB1を解放する。
次に、ホスト装置2からEC又はRECによるバックアップボリュームの作成指示を受けた場合の、バックアップ装置10の構成/動作例を説明する。
なお、作成部11,移動部12,解放部13による割当管理テーブル161に対する各処理は、OPC又はQOPCにおけるものと同様のため、詳細な説明は省略する。
コピー部11aは、EC又はRECによるバックアップボリュームの作成指示(Start指示)を受けた場合に、業務ボリュームのデータをバックアップボリュームに割り当てられた階層化ストレージプール6b又は6cの各物理ブロック(第1領域)にコピーする。すなわち、コピー部11aは、業務ボリュームのデータが格納された階層化ストレージプール6a内の領域と第1領域との間のミラーリング(等価)状態を生成し維持するものである。例えば、図12(a)に示すように、コピー部11aは、バックアップボリュームの論理ブロックbに第0階層の物理ブロックB1を割り当てて、業務ボリュームの論理ブロックaに割り当てられた第0階層の物理ブロックAのデータを物理ブロックB1にバックグラウンドでコピーする。
従って、作成部11は、コピー部11a及び抑止部11bにより、コピー部11aによるコピーを抑止することで、切り離し指示を受けた時点での業務ボリュームのデータについてのバックアップボリュームを作成する。
ここで、コピー先の階層化ストレージプール6b又は6cの各物理ブロック(第1領域)の階層は、コピー元のデータが格納された各物理ブロックと同等(或いはそれよりも上位)の階層であることが好ましい。例えば、図13(a)に示すように、作成部11(コピー部11a)は、論理ブロックaに割り当てられた物理ブロックA1の階層と同等の階層である物理ブロックB1に対して、物理ブロックA1のデータをコピーする。
また、移動部12は、再開指示を受けた場合に、抑止部11bが抑止してから再開指示を受けるまでの間に業務ボリュームにおいて更新されていないデータに対応する、階層化ストレージプール6b又は6c内の第2階層の各物理ブロック(第2領域)のデータを、第0階層の各物理ブロック(第1領域)に移動する。
また、コピー部11aは、解除部14により抑止状態が解除された場合に、抑止部11bが抑止してから再開指示を受けるまでの間に業務ボリュームにおいて更新されたデータを、階層化ストレージプール6b又は6cの各物理ブロック(第1領域)にコピーする。
次に、上述の如く構成された本実施形態に係るバックアップ装置10(ストレージシステム1)における動作例を図16〜図31を参照しながら説明する。ここで、図16〜図31は、本実施形態に係るバックアップ装置10によるバックアップボリュームの作成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
〔1−4−1〕OPCによるバックアップボリュームの作成指示を受けた場合
はじめに、本実施形態に係るバックアップ装置10による、OPCにおけるバックアップボリュームの作成処理の動作例を、図16〜図19を参照して説明する。
まず、図16に示すように、バックアップ装置10がホスト装置2からOPCの開始指示(Start指示)、つまりバックアップボリュームの作成指示を受けると(ステップA1)、解放部13により、コピー先ボリューム、つまりバックアップボリュームの物理データ領域の解放が行なわれる(ステップA2,図17のステップS1〜S3;図8参照)。
〔1−4−2〕QOPCによるバックアップボリュームの作成指示を受けた場合
次に、本実施形態に係るバックアップ装置10による、QOPCにおけるバックアップボリュームの作成処理の動作例を、図20及び図21を参照して説明する。
以下、バックアップ装置10が、QOPCによる2回目以降のバックアップボリュームの作成指示(再開指示;Restart指示)を受けた場合の処理について説明する。
まず、図20に示すように、QOPCによる前回のバックアップボリュームの作成が完了した状態で、バックアップ装置10がホスト装置2からQOPCの再開指示を受けると(ステップB1)、解放部13により、以下の処理が実行される。つまり、解放部13により、前回のQOPCによるバックアップボリュームの作成指示を受けてから業務ボリュームにおいて更新されたデータに対応する、コピー先ボリュームの物理データ領域の解放が行なわれる(ステップB2,図21のステップB11〜B14;図9参照)。
次に、本実施形態に係るバックアップ装置10による、SnapOPC+におけるバックアップボリュームの作成処理の動作例を、図22〜図24を参照して説明する。
以下、バックアップ装置10が、SnapOPC+による特定世代(例えば第n世代)のバックアップボリュームの作成指示を受けた場合の処理について説明する。
具体的には、図24に示すように、解放部13により、nの値が、最大格納世代数mを超えているか否かが判定される(ステップC21)。超えている場合(ステップC21のYesルート)、解放部13により、バックアップボリュームを解放する対象の世代(解放対象世代)が決定される(ステップC22)。例えば、解放部13により、nの値に基づいて、解放対象世代として最も古い世代が決定される(図15参照)。
〔1−4−4〕EC/RECによるバックアップボリュームの作成指示を受けた場合
次に、本実施形態に係るバックアップ装置10による、EC又はRECにおけるバックアップボリュームの作成処理の動作例を、図25〜図31を参照して説明する。
具体的には、図29に示すように、階層制御部15によってコピー元の論理ブロックの物理ブロックの階層が再配置されると(ステップD41)、移動部12により、コピー先の論理ブロックの物理ブロックが、コピー元の論理ブロックの物理ブロックと同じ階層に移動される(ステップD42)。
また、図28に示すように、切り離し状態において、ホスト装置2から再開指示(Resume;再同期指示)指示を受けると(ステップD31)、バックアップボリュームに対して、データの更新の有無に応じた処理が行なわれる(ステップD32,図31のステップD61〜D66;図14参照)。
上述のように、一実施形態に係るバックアップ装置10によれば、バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、作成部11により、業務ボリュームのデータが階層化ストレージプール6b又は6cの第1領域にコピーされ、バックアップボリュームが作成される。そして、移動部12により、第1領域に格納されたバックアップボリュームのデータが、第1領域よりも下位の階層の第2領域に移動される。また、バックアップボリュームのデータが第2領域に格納された状態で、バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、解放部13により、第2領域に格納されたバックアップボリュームのデータが解放される。
〔2〕変形例
上述した一実施形態においては、移動部12は、OPC等の各種バックアップにおいて、バックアップボリュームの物理データ領域のデータを、最下層に移動するものして説明したがこれに限定されるものではない。
例えば、OPC等の各種バックアップでは、コピー先の階層化ストレージプール6b又は6cの物理容量は、高速な階層である第0階層では業務ボリュームサイズ分,低速な階層である第1及び第2階層を含めた全体では全バックアップボリュームの総容量分が求められる。従って、高速な階層である第0階層の空き物理容量が業務ボリュームの総容量を下回らない場合には、移動部12は、バックアップボリュームを移動しなくても良い。
なお、バックアップ装置10の移動部12以外の構成については、上述した図3に例示する一実施形態に係るバックアップ装置10と同一又は略同一のため、重複した説明は省略する。また、図32のステップE2〜E5は、OPC又はQOPCに係る図19のステップS22〜S24,SnapOPC+に係る図23のステップC11〜C13,EC又はRECに係る図30のステップD52〜D54に置き換えて実行できるものである。なお、SnapOPC+に係る図23のステップC11〜C13に置き換える際には、図32のステップE3〜E5では、コピー先の論理ブロックに係る判定・処理を、第n−1世代のコピー先の論理ブロックに係る判定・処理とすれば良い。
このように、コピー先の容量に応じて、バックアップボリュームの移動先の階層を決定することにより、一実施形態で述べたものと同様の効果を奏することができるほか、コピー先の階層化ストレージプール6b又は6cの使用状況に応じて、効率的な再配置を実現することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、かかる特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更して実施することができる。
例えば、上述した一実施形態及び変形例に係る階層化ストレージプール6は、それぞれ第0〜第2階層の計3階層の物理ボリュームをそなえるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、2階層若しくは4階層以上の物理ボリュームをそなえても良い。
なお、制御部としてのCM3は、上述の如く、作成部11(コピー部11a,抑止部11b),移動部12,解放部13,解除部14,階層制御部15としての機能をそなえる。この制御部としての機能を実現するためのプログラム(バックアッププログラム)は、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RW等),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD+RW,HD DVD等),ブルーレイディスク,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されても良い。そして、コンピュータは例えば読取装置によりその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしても良い。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
バックアップ対象ボリュームについて、バックアップボリュームを作成するバックアップ装置であって、
前記バックアップボリュームのデータを格納する第1記憶装置と、
前記バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記バックアップ対象ボリュームのデータを前記第1記憶装置の第1領域にコピーして前記バックアップボリュームを作成する作成部と、
前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを、前記第1領域よりも下位の階層の前記第1記憶装置の第2領域に移動する移動部と、
前記バックアップボリュームのデータが前記第2領域に格納された状態で、前記バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記第2領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを解放する解放部と、をそなえたことを特徴とする、バックアップ装置。
前記バックアップボリュームの論理データ領域と前記第1記憶装置の物理データ領域との割り当てを管理する割当管理テーブルを保持する保持部をさらにそなえ、
前記解放部は、前記第2領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを解放する際に、前記割当管理テーブルにおいて前記バックアップボリュームの論理データ領域に割り当てられた物理データ領域に対して、無効値を設定することを特徴とする、付記1記載のバックアップ装置。
前記解放部は、前記バックアップボリュームのi回目(iは2以上の自然数)の作成指示を受けた場合に、前記バックアップボリュームのi−1回目の作成指示を受けてから前記i回目の作成指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータに対応する前記バックアップボリュームのデータを解放し、
前記作成部は、前記i回目の作成指示を受けた場合に、前記i−1回目の作成指示を受けてから前記i回目の作成指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータを、前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして前記バックアップボリュームを作成することを特徴とする、付記1又は付記2記載のバックアップ装置。
前記第1記憶装置は、m世代(mは2以上の自然数)のバックアップボリュームを格納し、
前記移動部は、第n世代(nは2以上の自然数)のバックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された第n−1世代のバックアップボリュームのデータを、前記第2領域に移動し、
前記作成部は、前記第n世代のバックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記第n世代のバックアップボリュームの作成指示を受けてから第n+1世代のバックアップボリュームの作成指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されるデータに係る更新前のデータを、前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして前記第n世代のバックアップボリュームを作成することを特徴とする、付記1又は付記2記載のバックアップ装置。
前記解放部は、前記第n世代(但しn>m)のバックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記nの値に基づいて解放対象の前記バックアップボリュームの世代を決定し、前記第2領域に格納された前記決定した解放対象の世代のバックアップボリュームのデータを解放することを特徴とする、付記4記載のバックアップ装置。
前記バックアップ対象ボリュームのデータを格納する第2記憶装置をさらにそなえ、
前記第1領域は、前記第1記憶装置内の領域であって、前記バックアップ対象ボリュームにおけるバックアップ対象のデータが格納された前記第2記憶装置内の階層と同等の階層若しくは前記第2記憶装置内の階層よりも上位の階層の領域であることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項記載のバックアップ装置。
前記作成部は、
前記バックアップ対象ボリュームのデータを前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして、前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納された領域と前記第1領域との間の等価状態を維持するコピー部と、
前記コピー部により維持された等価状態の抑止指示を受けた時点で、前記コピー部によるコピーを抑止する抑止部と、をそなえたことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項記載のバックアップ装置。
前記解放部は、前記抑止部により抑止された前記コピー部によるコピーの再開指示を受けた場合に、前記抑止部が抑止してから前記再開指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータに対応する前記第2領域のデータを解放し、
前記移動部は、前記再開指示を受けた場合に、前記抑止部が抑止してから前記再開指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されていないデータに対応する前記第2領域のデータを、前記第1領域に移動することを特徴とする、付記7記載のバックアップ装置。
前記解放部により前記バックアップボリュームのデータが解放された場合に、前記コピー部の抑止状態を解除する解除部をさらにそなえ、
前記コピー部は、前記解除部により前記抑止状態が解除された場合に、前記抑止部が抑止してから前記再開指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータを、前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーすることを特徴とする、付記8記載のバックアップ装置。
前記バックアップ対象ボリュームのデータを格納する第2記憶装置と、
前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納される階層を、前記第2記憶装置の複数の階層間で制御する階層制御部と、をさらにそなえ、
前記第1領域は、前記第1記憶装置内の領域であって、前記バックアップ対象ボリュームにおけるバックアップ対象のデータが格納された前記第2記憶装置内の階層と同等の階層若しくは前記第2記憶装置内の階層よりも上位の階層の領域であり、
前記移動部は、前記コピー部により維持された等価状態において、前記階層制御部による制御によって前記第2記憶装置の階層間で前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納される階層が移動した場合に、前記コピー部により前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーされたデータを、前記第1記憶装置内の領域であって、移動後の前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納された前記第2記憶装置内の階層と同等若しくは前記第2記憶装置内の階層よりも上位の階層の第3領域に移動することを特徴とする、付記7〜9のいずれか1項記載のバックアップ装置。
前記移動部は、前記第1記憶装置の容量に応じて、前記第1領域に格納された前記バックアップボリュームのデータの移動先の前記第2領域を決定することを特徴とする、付記1〜付記10のいずれか1項記載のバックアップ装置。
(付記12)
バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、バックアップ対象ボリュームのデータを第1記憶装置の第1領域にコピーして前記バックアップボリュームを作成し、
前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを、前記第1領域よりも下位の階層の前記第1記憶装置の第2領域に移動し、
前記バックアップボリュームのデータが前記第2領域に格納された状態で、前記バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記第2領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを解放することを特徴とする、バックアップ方法。
前記解放する処理において、前記バックアップボリュームの論理データ領域と前記第1記憶装置の物理データ領域との割り当てを管理する割当管理テーブルにおいて前記バックアップボリュームの論理データ領域に割り当てられた物理データ領域に対して、無効値を設定することを特徴とする、付記12記載のバックアップ方法。
前記解放する処理において、前記バックアップボリュームのi回目(iは2以上の自然数)の作成指示を受けた場合に、前記バックアップボリュームのi−1回目の作成指示を受けてから前記i回目の作成指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータに対応する前記バックアップボリュームのデータを解放し、
前記作成する処理において、前記i回目の作成指示を受けた場合に、前記i−1回目の作成指示を受けてから前記i回目の作成指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータを、前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして前記バックアップボリュームを作成することを特徴とする、付記12又は付記13記載のバックアップ方法。
前記第1記憶装置は、m世代(mは2以上の自然数)のバックアップボリュームを格納し、
前記移動する処理において、第n世代(nは2以上の自然数)のバックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された第n−1世代のバックアップボリュームのデータを、前記第2領域に移動し、
前記作成する処理において、前記第n世代のバックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記第n世代のバックアップボリュームの作成指示を受けてから第n+1世代のバックアップボリュームの作成指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されるデータに係る更新前のデータを、前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして前記第n世代のバックアップボリュームを作成することを特徴とする、付記12又は付記13記載のバックアップ方法。
前記解放する処理において、
前記第n世代(但しn>m)のバックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記nの値に基づいて解放対象の前記バックアップボリュームの世代を決定し、
前記第2領域に格納された前記決定した解放対象の世代のバックアップボリュームのデータを解放することを特徴とする、付記15記載のバックアップ方法。
前記作成する処理において、
前記バックアップ対象ボリュームのデータを前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして、前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納された領域と前記第1領域との間の等価状態を維持し、
前記維持された等価状態の抑止指示を受けた時点で、前記コピーを抑止することを特徴とする、付記12〜16のいずれか1項記載のバックアップ方法。
前記解放する処理において、前記抑止された前記コピーの再開指示を受けた場合に、前記抑止してから前記再開指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータに対応する前記第2領域のデータを解放し、
前記移動する処理において、前記再開指示を受けた場合に、前記抑止してから前記再開指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されていないデータに対応する前記第2領域のデータを、前記第1領域に移動することを特徴とする、付記17記載のバックアップ方法。
前記解放する処理により前記バックアップボリュームのデータが解放された場合に、前記抑止された前記コピーの抑止状態を解除し、
前記コピーする処理において、前記抑止状態が解除された場合に、前記抑止してから前記再開指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータを、前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーすることを特徴とする、付記18記載のバックアップ方法。
バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、バックアップ対象ボリュームのデータを第1記憶装置の第1領域にコピーして前記バックアップボリュームを作成し、
前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを、前記第1領域よりも下位の階層の前記第1記憶装置の第2領域に移動し、
前記バックアップボリュームのデータが前記第2領域に格納された状態で、前記バックアップボリュームの作成指示を受けた場合に、前記第2領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを解放する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする、バックアッププログラム。
10 バックアップ装置
11 作成部
11a コピー部
11b 抑止部
12 移動部
13 解放部
14 解除部
15 階層制御部
16 保持部
161 割当管理テーブル
162 更新管理テーブル
2,2A,2B ホスト装置
3,3A,3B コントローラモジュール(制御部)
31 チャネルアダプタ
32 リモートアダプタ
33 CPU
34 メモリ
35 ディスクインタフェース
4,4a〜4c ストレージ装置
5,5a〜5c 論理ボリューム
6 階層化ストレージプール(記憶装置)
6a 階層化ストレージプール(第2記憶装置)
6b,6c 階層化ストレージプール(第1記憶装置)
Claims (9)
- バックアップ対象ボリュームについて、バックアップボリュームを作成するバックアップ装置であって、
前記バックアップボリュームのデータを格納する第1記憶装置と、
前記バックアップ対象ボリュームのバックアップ指示を受けた場合に、前記バックアップ対象ボリュームのデータを前記第1記憶装置の第1領域にコピーして前記バックアップボリュームを作成する作成部と、
前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを、前記第1領域よりも下位の階層の前記第1記憶装置の第2領域に移動する移動部と、
前記バックアップボリュームのデータが前記第2領域に格納された状態で、前記バックアップ対象ボリュームについて新たなバックアップ指示を受けた場合に、前記第2領域に格納された前記バックアップボリュームの少なくとも一部のデータの前記第1領域へのコピーを行なわずに前記第2領域における前記少なくとも一部のデータの格納個所を解放する解放部と、をそなえたことを特徴とする、バックアップ装置。 - 前記解放部は、前記バックアップ対象ボリュームのi回目(iは2以上の自然数)のバックアップ指示を受けた場合に、前記バックアップ対象ボリュームのi−1回目のバックアップ指示を受けてから前記i回目のバックアップ指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータに対応する前記バックアップボリュームの更新前のデータについて、当該更新前のデータの前記第1領域へのコピーを行なわずに前記更新前のデータを格納する前記第2領域における格納個所を解放し、
前記作成部は、前記i回目のバックアップ指示を受けた場合に、前記i−1回目のバックアップ指示を受けてから前記i回目のバックアップ指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータを、前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして前記バックアップボリュームを更新することを特徴とする、請求項1記載のバックアップ装置。 - 前記第1記憶装置は、m世代(mは2以上の自然数)のバックアップボリュームを格納し、
前記移動部は、前記バックアップ対象ボリュームの第n世代(nはn>mを満たす2以上の自然数)のバックアップ指示を受けた場合に、前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された第n−1世代のバックアップボリュームのデータを、前記第2領域に移動し、
前記作成部は、前記バックアップ対象ボリュームの前記第n世代のバックアップ指示を受けた場合に、前記第n世代のバックアップ指示を受けてから第n+1世代のバックアップ指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されるデータに係る更新前のデータを、前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして前記第n世代のバックアップボリュームを作成し、
前記解放部は、前記第n世代のバックアップ指示を受けた場合に、前記nの値に基づいて解放対象のバックアップボリュームの世代を決定し、前記第2領域に格納された前記解放対象の世代のバックアップボリュームのデータの前記第1領域へのコピーを行なわずに前記第2領域における前記解放対象の世代のバックアップボリュームの格納個所を解放することを特徴とする、請求項1記載のバックアップ装置。 - 前記作成部は、
前記バックアップ対象ボリュームのデータを前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーして、前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納された領域と前記バックアップボリュームのデータが格納された前記第1領域との間の等価状態を維持するコピー部と、
前記コピー部により維持された等価状態の抑止指示を受けた時点で、前記コピー部によるコピーを抑止する抑止部と、をそなえ、
前記移動部は、前記抑止指示を受けた場合に、前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを、前記第2領域に移動し、
前記解放部は、前記抑止部により抑止された前記コピー部によるコピーの再開指示を受けた場合に、前記抑止部が抑止してから前記再開指示を受けるまでの間に前記バックアップ対象ボリュームにおいて更新されたデータに対応する前記バックアップボリュームの更新前のデータについて、前記第2領域に格納された前記更新前のデータの前記第1領域へのコピーを行なわずに前記第2領域における前記更新前のデータの格納個所を解放することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載のバックアップ装置。 - 前記バックアップ対象ボリュームのデータを格納する第2記憶装置と、
前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納される階層を、前記第2記憶装置の複数の階層間で制御する階層制御部と、をさらにそなえ、
前記第1領域は、前記第1記憶装置内の領域であって、前記バックアップ対象ボリュームにおけるバックアップ対象のデータが格納された前記第2記憶装置内の階層と同等の階層若しくは前記第2記憶装置内の階層よりも上位の階層の領域であり、
前記移動部は、前記コピー部により維持された等価状態において、前記階層制御部による制御によって前記第2記憶装置の階層間で前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納される階層が移動した場合に、前記コピー部により前記第1記憶装置の前記第1領域にコピーされたデータを、前記第1記憶装置内の領域であって、移動後の前記バックアップ対象ボリュームのデータが格納された前記第2記憶装置内の階層と同等若しくは前記第2記憶装置内の階層よりも上位の階層の第3領域に移動することを特徴とする、請求項4記載のバックアップ装置。 - 前記作成部は、前記バックアップ対象ボリュームのコピー対象のデータに対応する前記バックアップボリュームの格納個所が存在しない場合に、前記第1記憶装置の前記第1領域の記憶領域を前記格納個所として前記バックアップボリュームに割り当てることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載のバックアップ装置。
- 前記バックアップ装置は、
バックアップ指示を受けた時点における前記バックアップ対象ボリュームの全てのデータをコピーすることで、前記バックアップボリュームを作成する第1のバックアップ手法、
前記第1のバックアップ手法に基づく手法であって、コピー対象のデータが、前記バックアップ対象ボリュームで更新された差分データである第2のバックアップ手法、
前記第1のバックアップ手法に基づく手法であって、複数のバックアップ指示に対応する複数世代のバックアップボリュームを作成する第3のバックアップ手法、
前記バックアップ対象ボリュームから前記バックアップボリュームへデータのミラーリングを行ない、バックアップ指示を受けた時点でミラーリング状態を切り離すことで、前記バックアップ指示を受けた時点における前記バックアップ対象ボリュームのバックアップを行なう第4のバックアップ手法、及び、
前記第4のバックアップ手法に基づく手法であって、互いに異なるストレージシステム間で前記ミラーリングを行なう第5のバックアップ手法、
のうちのいずれかのバックアップ手法により、前記バックアップ対象ボリュームのバックアップを行なうことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載のバックアップ装置。 - バックアップ対象ボリュームのバックアップ指示を受けた場合に、前記バックアップ対象ボリュームのデータを第1記憶装置の第1領域にコピーしてバックアップボリュームを作成し、
前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを、前記第1領域よりも下位の階層の前記第1記憶装置の第2領域に移動し、
前記バックアップボリュームのデータが前記第2領域に格納された状態で、前記バックアップ対象ボリュームについて新たなバックアップ指示を受けた場合に、前記第2領域に格納された前記バックアップボリュームの少なくとも一部のデータの前記第1領域へのコピーを行なわずに前記第2領域における前記少なくとも一部のデータの格納個所を解放することを特徴とする、バックアップ方法。 - バックアップ対象ボリュームのバックアップ指示を受けた場合に、前記バックアップ対象ボリュームのデータを第1記憶装置の第1領域にコピーしてバックアップボリュームを作成し、
前記第1記憶装置の前記第1領域に格納された前記バックアップボリュームのデータを、前記第1領域よりも下位の階層の前記第1記憶装置の第2領域に移動し、
前記バックアップボリュームのデータが前記第2領域に格納された状態で、前記バックアップ対象ボリュームについて新たなバックアップ指示を受けた場合に、前記第2領域に格納された前記バックアップボリュームの少なくとも一部のデータの前記第1領域へのコピーを行なわずに前記第2領域における前記少なくとも一部のデータの格納個所を解放する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする、バックアッププログラム。
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