JP5942407B2 - 基地局装置、及び方法 - Google Patents
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Description
近年、LTE(Long Term Evolution)の導入に伴い、データ通信トラヒックが劇的に増加することが予想されている。そこで、マクロセルと比較してセル半径の小さいセル(ピコセルなど)を形成する小型基地局装置を、マクロセル内に配置することが検討されている(非特許文献1参照)。
例えば、マクロセル内において人口密度が高い地域等にピコセルを設けることで、マクロセル内に位置する端末を、マクロ基地局装置ではなく、ピコ基地局装置に優先的に接続させれば、マクロ基地局装置の通信負荷を軽減させることができ、システム全体のスループットを向上させることができる。
つまり、ピコセルのセル中央付近(ピコセルを形成する小型基地局装置の近傍)では、マクロセルを形成する基地局装置からの電波に比べて、ピコセルを形成する小型基地局装置からの電波の方が強い。したがって、ピコセルの端末装置の通信品質は、比較的良好である。
しかし、ピコセルを形成する小型基地局装置から離れると、小型基地局装置からの電波が弱くなる。この結果、ピコセルのセルエッジ付近では、マクロセルからの電波の干渉を受け易くなる。
例えば、マクロ基地局装置が、送信信号の送信を全く行わないことによりブランク区間を設定した場合には、ピコセルのセルエッジ付近に位置する端末装置にとっては、マクロセルからの干渉を好適に回避でき、干渉を受ける可能性が極めて低くなる。
しかし、マクロ基地局装置が、自装置の送信電力を小さくして実質的なセルサイズを小さくすることでブランク区間を設定することも考えられる。この場合、マクロ基地局装置による周囲の基地局装置に対する与干渉を低減することはできるが、マクロ基地局装置は自装置の送信を停止するわけではないので、ピコセルに接続する端末装置に対して干渉を与える可能性が全くなくなるわけではない。
この構成によれば、ブランク区間及び対応区間の両者に同期信号等の制御信号が含まれており、かつ、ブランク区間のタイプによる干渉の抑制度合によって自装置の制御信号が干渉を受けるおそれがある場合にも、対応区間の送信内容が変更されるように無線フレームを調整することで、自装置の信号が受ける与干渉を抑制することができる。
基地局装置が自装置の無線フレームを調整すると、自装置と他装置との間で同期信号等の制御信号の位置関係が変化し、端末装置側からみたときのブランク区間に相対的な影響を与える。よって、基地局装置による調整後の無線フレームに関する情報を端末装置に送信することで、基地局装置が無線フレームを調整したことによる影響を反映したブランク区間を、端末装置に認識させることができる。
この場合、基地局装置は、端末装置が実行する干渉抑制処理を認識でき、さらに識別情報及び設定情報に基づいて、基準パラメータを設定するので、ブランク区間のタイプ及び端末装置が行う干渉抑制処理に基づいた干渉の抑制度合に応じて、第1の他の基地局装置に向けた端末装置のハンドオーバの要否判定の基準を調整することができる。
上記構成の基地局装置によれば、自装置の無線フレームに設定したブランク区間のタイプを他の基地局装置に識別させることができる。この結果、他の基地局装置に、当該他の基地局装置に接続する端末装置に対して前記ブランク区間のタイプに関する識別情報を送信させる等の処理を実行させることができる。
上記構成の基地局装置によれば、他の基地局装置が設定するブランク区間に応じて、同じタイプのブランク区間を自装置の無線フレームに設定することができるので、設定されるブランク区間のタイプを複数の基地局装置の間で統一することができる。この結果、このブランク区間を利用する基地局装置及び端末装置においてその利便性が高まる。
上記構成の端末装置によれば、他の基地局装置の無線フレームに設定されたブランク区間のタイプを識別することができるので、ブランク区間のタイプに応じた受信処理を実行することができる。
[1.通信システムの構成]
図1は、無線通信システムの構成を示す概略図である。この通信システムは、複数の基地局装置(BS;Base Station)1を備えたセル方式のシステムである。本実施形態の無線通信システムは、例えば、LTEが適用されるシステムであり、各基地局装置1と、端末装置(UE;User Equipment)2との間において、LTEに準拠した通信が行われる。ただし、通信方式は、LTEに限られるものではない。
以下では、マクロ基地局装置をマクロBS、ピコ基地局装置をピコBS、フェムト基地局装置をフェムトBSというものとする。
なお、LTEにおいて、マクロBS及びピコBSは、「eNB」とよばれ、フェムトBSは、「HeNB」とよばれる。
さらに、eNB間はX2インターフェースと呼ばれる通信インターフェースによる回線7によって相互に接続されており、eNB間で直接的に情報交換のための通信が可能である。ただし、現行の標準では、フェムトBS1cはX2インターフェースを持つことができない。
なお、X2インターフェースによる接続は、図2に示す接続に限られず、任意のeNB間に設けることができる。
なお、フェムトBS1cは、HeNBゲートウェイ(GW)5を介さずに、S1インターフェースによって、MME3と接続されていてもよい。
なお、各基地局装置1a,1b,1c間は、基地局間ネットワーク等を利用して、基地局間同期が確保されている。
本実施形態の通信システムが準拠するLTEにおいて採用可能なFDD方式においては、上り信号(端末装置から基地局装置への送信信号)と、下り信号(基地局装置から端末装置への送信信号)との間で、互いに異なる使用周波数を割り当てることで、上り通信と下り通信とを同時に行う。
DLフレームを構成するサブフレームは、それぞれ2つのスロットにより構成されている。また、1つのスロットは、7個(♯0〜♯6)のOFDMシンボルにより構成されている(Normal Cyclic Prefixの場合)。
また、図中、データ伝送の上での基本単位領域であるリソースブロック(RB:Resource Block)は、周波数軸方向に12サブキャリア、時間軸方向に7OFDMシンボル(1スロット)で定められる。
また、DLフレームの周波数方向の帯域幅は、最大20MHzで複数の設定値が規定されている。
PBCHには、通信帯域幅や、無線フレーム番号等を含んだマスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)が格納されている。
PDSCHに格納されるユーザデータの割り当てについては、各サブフレームの先頭に割り当てられているPDCCHに格納される、下りの無線リソース割当に関するリソース割当情報により端末装置に通知される。このリソース割当情報は、各PDSCHの無線リソース割当を示す情報であり、端末装置は、このリソース割当情報によって、そのサブフレーム内に自己に対するデータが格納されていることを認識できる。
P−SCH,S−SCH,PBCH、PDCCHその他の制御チャネルには、端末装置2がPDSCHにて送信されるデータ信号を受信するために必要な各種の制御信号を含んでいるため、これらの制御チャネルが、電波干渉を受けると、PDSCHによって送信されたデータ信号の受信に支障を来たす。
端末装置2をマクロセルMCよりもピコセルPCに優先的に接続させるためには、例えば、ピコセルPCのセルエッジ付近に位置する端末装置2aの接続先をできるだけピコセルPCで維持することが考えられている。
ピコセルPCのセルエッジ付近では、マクロBS1aからの電波(干渉波)が届き易い上、ピコBS1bからの電波(希望波)の強度が弱くなるため、ピコセルPCに接続している端末装置2がマクロセルMCにハンドオーバし易くなる。このため、ピコセルPCのセルエッジ付近では、マクロBS1aにハンドオーバする端末装置2も現れる。
端末装置2がハンドオーバするには、まず、端末装置2が接続するピコBS1bが、当該端末装置2に対して周辺セルの受信品質(受信電力)の測定(メジャメント)を要求する(ステップS1)。メジャメント要求に対して端末装置2は、メジャメントを行い、周辺セルの受信品質についてピコBS1bに対して応答する(ステップS2)。ピコBS1bは、メジャメント応答に基づいて、ピコBS1bからの受信電力と、マクロBS1aからの受信電力とを互いに比較する(ステップS3)。比較の結果、ピコBS1bの受信電力の方が大きければ、ピコBS1bとの接続を維持することを決定し、ピコBS1bの受信電力の方が小さければ、マクロBS1aにハンドオーバすることを決定する(ステップS4)。
各基地局装置1は、上述のハンドオーバを実行する機能を有しており、マクロセルMCに接続する端末装置2がピコセルPCにハンドオーバする際も、上記手順とほぼ同様で行われる。
この場合、自装置1bの受信電力に加えられるオフセット値(又は、自装置1bの受信電力及びマクロBS1aの受信電力に加えられるオフセット値)は、端末装置2がマクロBS1aに向けてハンドオーバする際の要否を判定するための基準パラメータを構成している。
図1に示すように、ピコセルPCのセルエッジ付近の領域である領域Eに位置する端末装置2aには、マクロBS1aからの電波(干渉波)が届き易い上、ピコBS1bからの電波(希望波)の強度が弱くなるため、マクロBS1aからの干渉を受ける可能性がある。なお、上記領域Eとは、ピコセルPCのセルエッジ付近の領域であって、マクロBS1aからの干渉を受ける可能性がある領域を示している。
逆に言うと、ブランク区間内では、下り信号にブランク区間が設定されているマクロBS1a以外の基地局装置に、ブランク区間の時間帯におけるリソースを積極的に使用させることができる。
また、ABSは、所定のパターンで、無線フレーム内に一又は複数設定される。
この点、マクロBS1aは、上述のようにABSを所定のパターンで無線フレーム内に設定し、その設定したパターンを示すABSパターン情報を、基地局間通信によって周辺基地局装置1に通知する。このABSパターン情報を受信することによって、ピコBS1bを含む周辺基地局装置1は、マクロBS1aが設定するABSのタイミングを認識することができる。
上記ブランク区間として設けたABSは、上述のような態様で定義されているため、ABSを構成するサブフレームを、複数のタイプとして予め定めることができる。
図7は、本実施形態において、マクロBS1aが設定するABSについて、予め定めている複数のタイプそれぞれの構成を示す図である。
図7(a)は、PDCCH、PDSCHの送信を行わず、パイロット信号10のみを送信するタイプに設定されたABSを示している。このようなパイロット信号10以外の部分がブランクの状態であるABSのタイプをここでは「タイプ1」と呼ぶ。
MBMSは、ブロードキャストサービスであるため、MBMSに用いられるMBSFNサブフレームでは、MBMSに係る情報の他、当該サブフレームがMBSFNサブフレームである旨等の必要最小限の制御情報が制御チャネル(サブフレーム先頭側の2シンボル)を用いて送信され、それ以降の領域はパイロット信号も配置されていないブランクの状態である。このようなMBSFNサブフレームが適用されたABSのタイプをここでは「タイプ2」と呼ぶ。
図4で示したように、無線フレーム中の1番目(#0)及び6番目(#5)のサブフレームには、PSSが割り当てられている。PSSは、上述のように、端末装置2が、基地局装置やセルを識別するために用いたり、同期をとるために用いる制御信号である。このため、マクロBS1aが、1番目(#0)又は6番目(#5)のサブフレームにABSを設定したとしても、PSSの送信を中止することはできない。
この場合、ピコセルPCに接続しかつピコセルPCのセルエッジ付近である領域Eに位置する端末装置2は、自装置2が受信すべきピコBS1bからのPSSが、マクロBS1aからのPSSによって干渉を受ける。端末装置2は、ピコBS1bからのPSSのSINRが−10dB程度までは当該PSSを受信することができる。しかし、例えば、ハンドオーバの実行を判断する際における受信電力のオフセット値をピコBS1bに15dB程度加えているとすると、ピコセルPCに接続するとともに領域Eに位置する端末装置2は、ピコBS1bのPSSのSINRが−10dBよりもより低くなるおそれが生じ、マクロBS1aのPSSによる与干渉によって、ピコBS1bのPSSの受信が困難となる。
ピコBS1bは、例えば、ABS識別情報等に基づいてPSSについてマクロBS1aからの与干渉が生じると判断する場合、図8(b)に示すように、自装置1bの無線フレームを調整し、マクロBS1aの無線フレームに対して、サブフレーム1つ分だけずらす処理(サブフレームシフト)を行う。これにより、マクロBS1aのPSSと、ピコBS1bのPSSとの間の送信タイミングがずれるので、マクロBS1aのPSSによる、ピコBS1bのPSSに対する与干渉を回避することができる。
ピコBS1bは、サブフレームシフトを実行している旨を、上述のABS識別情報に含めて送信する。これにより、ピコBS1bは、サブフレームシフトを実行したか否かを端末装置2に通知する。
図9は、マクロBS1a、ピコBS1b、及び端末装置2の構成を示すブロック図である。
マクロBS1aは、他の基地局装置1や端末装置2との間の通信処理を行うための通信処理部20と、自装置1aの無線フレームにABSを設定するABS設定部21とを備えている。
通信処理部20は、端末装置2との間で無線通信を行う送受信部20aと、他の基地局装置1との間で基地局間通信を行うための基地局間通信部20bとを備えている。
ABS設定部21は、ABSのパターン及びタイプを決定し無線フレームに設定するとともに、基地局間通信部20bを通じて、これらABSのパターンを示すABSパターン情報、及び、ABSのタイプを識別可能なABS識別情報を他の基地局装置1に通知する。
通信処理部30は、端末装置2との間で無線通信を行う送受信部30aと、他の基地局装置1との間で基地局間通信を行うための基地局間通信部30bとを備えている。
ABS情報取得部31は、基地局間通信によりマクロBS1aから送信される情報の内、マクロBS1aの無線フレームに設定されたABSのタイミングを特定するための情報として、マクロBS1aから送信されるABSパターン情報を取得する。また、ABS情報取得部31は、マクロBS1aから送信される情報の内、ABSのタイプを識別するための情報として、マクロBS1aから送信されるABS識別情報を取得する。
通信処理部30は、ABS情報取得部31が取得したABSパターン情報及びABS識別情報を自装置1bに接続する端末装置2に送信する送信制御部としての機能を有している。
ハンドオーバ処理部34は、ハンドオーバを実行する機能の他、ハンドオーバの要否を判定する際において自装置1bの受信電力に加えられるオフセット値を設定する機能を有している。ハンドオーバ処理部34は、ABS識別情報より識別されるマクロBS1aのABSのタイプ、及び、後述する端末装置2から送信される当該端末装置2による受信処理を示す設定情報に基づいて、前記オフセット値を設定する。
ABS情報取得部41は、送受信部40が受信したピコBS1bからの受信信号の中から、ABSパターン情報や、マクロBS1aのABSのタイプを識別するためのABS識別情報を取得する。
受信処理設定部42は、ABSに対応する区間における干渉抑制処理として、希望波であるピコBS1bの下り信号に対する干渉波であるマクロBS1aの下り信号による干渉を抑制するための処理を行う。受信処理設定部42は、ABS識別情報からABSのタイプを識別し、そのタイプに応じて、実行可能な複数の干渉抑制処理の中からいずれかを選択して実行する。また、受信処理設定部42は、干渉抑制処理をしないことを選択する場合もある。受信処理設定部42は、干渉抑制処理を設定したか否かを示す設定情報を、送受信部40を介して、ピコBS1bに通知する。
図10は、マクロBS1aと、ピコBS1bとの間で行われるセル間の干渉抑制処理を示すシーケンス図である。
図に示すように、まず、マクロBS1aが自装置1aの無線フレームにABSを設定すると(ステップS10)、そのABSに関するABSパターン情報及びABS識別情報をピコBS1bに基地局間通信によって通知する(ステップS11)。
ABSパターン情報及びABS識別情報を受信したピコBS1bは、これら情報によりマクロBS1aが設定したABSのタイミングを認識するとともにタイプを識別する。
パイロット信号の構成を特定するための情報としては、セルIDや、サブフレーム番号、MBSFNサブフレームに関する情報が挙げられる。セルID及びサブフレーム番号からは、パイロット信号のサブキャリア位置や、パイロット信号のパターンを特定することができる。MBSFNサブフレームに関する情報からは、そのサブフレームにおける2シンボル目以降のパイロット信号の有無を特定することができる。
PDCCHの構成を特定するための情報としては、電力や、使用率、シンボル数が挙げられる。また、PDSCHの構成を特定するための情報としては、電力や、使用率等が挙げられる。
ピコBS1b及び端末装置2は、上記各情報からなるABS識別情報に基づいて、マクロBS1aのABSのタイプが上述のタイプ1〜3の内のどのタイプであるかを識別する。
ピコBS1bは、マクロBS1aのABSがタイプ1及び2の場合、サブフレームシフトを実行し、タイプ3の場合、サブフレームシフトを実行しない。タイプ3では、ABSにおける送信電力が小さく設定されるので、PSSの干渉も抑制されるからである。タイプ1、2では、送信電力を小さく抑える設定とはしないので、PSSの送信電力は比較的大きく設定され、干渉が生じるおそれがあるため、サブフレームシフトを実行する。
なお、サブフレームシフトを実行する場合には、ピコBS1bは、サブフレームシフトを実行している旨を示す情報を、上述のABS識別情報に含める。
設定情報を受信したピコBS1bは、この設定情報と、端末装置2に通知したABS識別情報とに基づいて、端末装置2のハンドオーバの要否を判定する際に受信電力に加えられるオフセット値を設定する(ステップS16)。ピコBS1bは、端末装置2がピコセルPCのセルエッジ付近の領域Eに位置していたとしても、マクロBS1aにハンドオーバするのを効果的に制限することができるように、端末装置2の干渉抑制処理及びマクロBS1aが設定するABSのタイプに応じたオフセット値を設定する。
図11は、図10中ステップS14において端末装置2が行う、干渉抑制処理の設定についてのフローチャートである。
ピコBS1bが送信したABSパターン情報及びABS識別情報(図10中ステップS13)を受信した端末装置2は、ABSパターン情報よりマクロBS1aが設定したABSのタイミングを認識する(ステップS31)。さらに、端末装置2は、ABS識別情報よりマクロBS1aのABSのタイプを識別する。
次いで、端末装置2は、受信処理として、ABSのタイプに応じて、実行可能な複数の干渉抑制処理の中からいずれかを選択する(ステップS33)。
本実施形態の端末装置2は、実行可能な干渉抑制処理として、干渉波に含まれるパイロット信号を推定し、推定したパイロット信号を自装置1bの受信信号から除去することで、他の基地局装置1からのパイロット信号による干渉を除去する処理(パイロット信号キャンセル処理)、及び、ビームフォーミングによって干渉を回避する処理(ビームフォーミング処理)を実行する機能を有している。
ステップS331において、タイプ1であると判定すると、端末装置2は、干渉抑制処理としてパイロット信号キャンセル処理を選択し(ステップS332)、処理を終える。
ステップS333において、タイプ2であると判定すると、端末装置2は、干渉抑制処理を実行しないことを選択し(ステップS334)、処理を終える。
また、他の異なる干渉抑制処理、例えば、時間領域あるいは周波数領域での信号処理により干渉を除去する処理を実行する機能を有する場合、それらを干渉抑制処理として実行することができる。
時間領域あるいは周波数領域での信号処理により干渉を除去する処理としては、干渉信号のレプリカを生成することで干渉を除去するレプリカ生成型の処理や、等化処理、誤り訂正復号処理と等化処理の組み合わせにターボループを導入した処理等を用いることができる。
上述したように、図10中のステップS16において、ピコBS1bは、端末装置2から通知される設定情報と、端末装置2に通知したABS識別情報とに基づいて、端末装置2のハンドオーバの要否を判定する際の受信電力に加えられるオフセット値を設定する。
マクロBS1aのABSがタイプ2の場合、ほとんどの領域に信号が配置されていないMBSFNサブフレームが適用されているので、干渉抑制処理の実行がなくても、前記電力差の値が、パターン1の場合よりも大きくなる。
ピコBS1bは、図13に示す、マクロBS1aのABSのタイプ及び端末装置2の干渉抑制処理の有無によって定まる条件に対応する前記電力差で、自装置1bに接続する端末装置2がマクロBS1aにハンドオーバするように、オフセット値を設定する。
これによって、ピコBS1bは、マクロBS1aのABSのタイプ及び端末装置2の干渉抑制処理の有無によって定まる条件に応じて、自装置1bに接続する端末装置2がマクロBS1aにハンドオーバするのをできるだけ制限し、端末装置2をマクロBS1aよりもピコBS1bに優先的に接続させる。
このように、ピコBS1bは、端末装置2が通知する設定情報、及びABS識別情報(から識別されるABSのタイプ)に基づいて、前記オフセット値を設定するので、ABSのタイプ及び端末装置2が行う干渉抑制処理に基づいた干渉の抑制度合に応じて、マクロBS1aに向けた端末装置2のハンドオーバを制限することができる。
上記のように構成されたピコBS1bは、マクロBS1aの無線フレームに設定されたABSのタイプを識別可能なABS識別情報を取得するABS情報取得部31と、ABS識別情報を自装置1bに接続する端末装置2に送信する通信処理部30とを備えているので、自装置1bに接続する端末装置2に、マクロBS1aのABS識別情報を送信することで、当該端末装置2に、ABSのタイプについて識別させることができる。この結果、ABSのタイプに応じた干渉抑制処理等の受信処理を端末装置に実行させることができる。
図14(a)は、ピコBS1bと、同じマクロセルMCに属する他のピコBS1bとの間におけるABSの設定の態様を示すシーケンス図である。
図において、マクロBS1aが、当該マクロBS1aの無線フレームにABSを設定し(ステップS41)、そのABSに関するABSパターン情報及びABS識別情報をピコBS1bに基地局間通信によって通知すると(ステップS42)、ピコBS1bは、これらABSパターン情報及びABS識別情報を受信する。
さらにピコBS1bは、受信したABSパターン情報及びABS識別情報を、他のピコBS1bに基地局間通信によって通知する(ステップS43)。
図において、他のマクロBS1aが、当該他のマクロBS1aの無線フレームにABSを設定し(ステップS51)、そのABSに関するABSパターン情報及びABS識別情報をマクロBS1aに基地局間通信によって通知すると(ステップS52)、マクロBS1aは、これらABSパターン情報及びABS識別情報を受信する。
2 端末装置(移動端末)
20 通信処理部
21 ABS設定部
30 通信処理部
31 ABS情報取得部
33 フレームタイミング調整部
34 ハンドオーバ処理部
40 送受信部
41 ABS情報取得部
42 受信処理設定部
Claims (9)
- 第1の他の基地局装置の無線フレームに設定されたブランク区間のタイプを識別可能な識別情報を取得する取得部と、
前記識別情報を前記第1の他の基地局装置とは異なる第2の他の基地局装置に送信する送信制御部と、を備えていることを特徴とする基地局装置。 - 第1の他の基地局装置の無線フレームに設定されたブランク区間のタイプを識別可能な識別情報を取得する取得部と、
前記識別情報を自装置に接続する端末装置、及び/又は、前記第1の他の基地局装置とは異なる第2の他の基地局装置に送信する送信制御部と、
前記識別情報に基づいて、前記ブランク区間に対応する自装置の無線フレームの対応区間の送信内容が変更されるように自装置の無線フレームを調整するフレーム調整部と、を備え、
前記送信制御部は、調整後の自装置の無線フレームに関する情報を前記識別情報に含めて送信する基地局装置。 - 第1の他の基地局装置の無線フレームに設定されたブランク区間のタイプを識別可能な識別情報を取得する取得部と、
前記識別情報を自装置に接続する端末装置、及び/又は、前記第1の他の基地局装置とは異なる第2の他の基地局装置に送信する送信制御部と、
前記ブランク区間において前記端末装置に及ぶ干渉を抑制するために当該端末装置が実行する干渉抑制処理に関する設定情報を受信する受信制御部と、
前記第1の他の基地局装置に向けた前記端末装置のハンドオーバの要否を判定するための基準パラメータを、前記識別情報及び前記設定情報に基づいて設定するパラメータ設定部と、を備えている基地局装置。 - 前記干渉抑制処理には、前記ブランク区間に含まれる既知信号による干渉に対して、その既知信号を推定し、推定した既知信号を受信信号から除去する処理、ビームフォーミングにより干渉を回避する処理、又は、時間領域あるいは周波数領域での信号処理により干渉を除去する処理の内、少なくともいずれか1つが含まれている請求項3に記載の基地局装置。
- 前記識別情報には、前記ブランク区間のパイロット信号の位置に関する情報、PDCCHの使用状態を示す情報、及び、PDSCHの使用状態を示す情報の内、少なくともいずれか1つが含まれている請求項1〜4のいずれか一項に記載の基地局装置。
- 自装置の無線フレームにブランク区間を設定するブランク区間設定部と、
前記ブランク区間設定部が設定したブランク区間のタイプを識別可能な識別情報を、他の基地局装置に送信する基地局間通信部と、を備え、
前記他の基地局装置は、前記識別情報を受信するとさらに他の基地局装置に当該識別情報を送信する
基地局装置。 - 第1の基地局装置の無線フレームに設定されたブランク区間を第3の基地局装置に認識させる方法であって、
前記ブランク区間のタイプを識別可能な識別情報を第2の基地局装置が取得する取得ステップと、
前記第2の基地局装置が、前記識別情報を前記第3の基地局装置に送信するステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - 第1の他の基地局装置の無線フレームに設定されたブランク区間のタイプを識別可能な識別情報を取得する取得部と、
前記識別情報を自装置に接続する端末装置、及び前記第1の他の基地局装置とは異なる第2の他の基地局装置に送信する送信制御部と、を備えていることを特徴とする基地局装置。 - 第1の基地局装置の無線フレームに設定されたブランク区間を、第2の基地局装置に接続する端末装置、及び第3の基地局装置に認識させる方法であって、
前記ブランク区間のタイプを識別可能な識別情報を前記第2の基地局装置が取得する取得ステップと、
前記第2の基地局装置が、前記識別情報を前記端末装置、及び前記第3の基地局装置に送信するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
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JP2013123163A (ja) | 2013-06-20 |
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