JP5861477B2 - 通信システム、基地局装置、及びブランク区間の設定方法 - Google Patents

通信システム、基地局装置、及びブランク区間の設定方法 Download PDF

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本発明は、通信システム、基地局装置、及びブランク区間の設定方法に関するものである。
セル方式の通信システムは、マクロセルとよばれる比較的広い無線通信エリアを形成する大出力のマクロ基地局装置を多数設置することで構築される。
LTE(Long Term Evolution)などの通信規格では、マクロ基地局装置のほか、マクロセルよりも狭い範囲のフェムトセルを形成するフェムト基地局装置を設置することも想定されている(非特許文献1参照)。フェムト基地局装置は、マクロ基地局装置よりも小型の基地局装置である。
マクロ基地局装置は、通信システムを管理する通信事業者によって設置されるのに対して、フェムト基地局装置は、主に、通信システムの顧客(ユーザ)である個人や企業などによって設置される。フェムト基地局装置を、例えば、マクロセル内における家屋内又は企業の事業所内などに設置することで、フェムト基地局装置の設置場所における通信環境の改善などを図ることができる。
また、LTEでは、フェムト基地局装置とは別に、マクロセルよりも範囲が狭いセル(ピコセル)を形成する小型基地局装置(ピコ基地局装置)を設置することも検討されている(非特許文献2参照)。ピコ基地局装置は、マクロセル内において端末が密集することが予想されるような場所に設置され、端末がマクロ基地局装置よりもピコ基地局装置に優先的に接続するようなエリアを設けることで、マクロ基地局装置の通信負荷を軽減し、システム全体のスループットを向上させることができる。
LTEでは、上述のマクロ基地局装置及びピコ基地局装置は、いずれもeNodeB(eNB)ともよばれ、通信システムの加入者端末すべてがアクセス可能とされている。つまり、マクロ基地局装置及びピコ基地局装置は、公衆用基地局装置であるということができる。
一方、フェムト基地局装置は、Home eNB(HeNB)ともよばれ、フェムト基地局装置の設置者などが優先して利用できるように、フェムト基地局装置にアクセス可能な端末を制限することが可能である。つまり、フェムト基地局装置は、プライベートな利用が可能な基地局装置である。
ここで、狭小なセルを形成するフェムト基地局装置は、マクロセル内や、ピコセル内に設置される。このため、3種類の基地局装置によるセルが相互に干渉を生じさせることが考えられる。
上述したように、ピコセルはシステム全体のスループット向上のために設置されており、端末がマクロセルよりも優先して接続するように設定される。また、フェムトセルは、主としてプライベートな利用を目的としている場合、公衆用基地局装置であるピコセルやマクロセルの方に端末接続が優先されるように設定される。よって、端末接続における優先度は、一般にフェムトセル、マクロセル、及びピコセルの順に高くなる。
端末は、優先度が高い方に接続されるべきであるので、相互に干渉を生じさせている2つのセルがある場合、優先度の低いセルの方が与干渉側のセルとなる。
セル同士で干渉が生じると、端末側で無線フレーム中の制御信号等の受信が困難となり、通信を維持できなくなる等の不都合が生じる。
そこで、上記干渉を抑制するための方策として、与干渉セルが、自己の使用可能なリソースに、被干渉セルとの間の干渉を回避しうる区間であるブランク区間を設定することが提案されている。
与干渉セルは、被干渉セルへの与干渉を回避したい区間をブランク区間にしておくことで、当該ブランク区間については、被干渉セルへの干渉を低減できる。
このブランク区間は、他の近傍基地局装置から送信される制御信号などの信号を保護するのに有用である。また、ブランク区間は、制御信号の保護に限らず、一部の無線リソースにおいてセル間干渉を回避したい様々な状況において有用である。
上記与干渉セルが設定するブランク区間は、当該ブランク区間に対応する区間においては被干渉セルに積極的に利用させることを目的としているため、与干渉セルは、ブランク区間が設定される設定位置を認識しておく必要がある。
このため、下記非特許文献3には、ブランク区間を設定しようとしている与干渉基地局装置から被干渉基地局装置に向けて送信される、当該与干渉基地局装置が設定しようとしているブランク区間の設定位置に関する情報を含んだ情報(ABS Information)について規定されている。また、被干渉基地局装置から与干渉基地局装置に向けて送信される、前記ブランク区間の設定位置についての適否を示す情報を含んだ情報(ABS Status)についても規定されている。
与干渉基地局装置は、ブランク区間の設定位置の関する情報を取得することにより、ブランク区間の設定位置を認識することができる。
ここで、被干渉基地局装置から与干渉基地局装置に向けて送信される情報は、与干渉基地局装置が設定しようとしているブランク区間の設定位置についての適否を示す情報を含んでおり、どの位置に設定すればよいかまでは示していない。このため、与干渉基地局装置は、ブランク区間の設定位置に関する情報によって示した設定位置が使用できないことは認識できるが、どの位置にブランク区間の設定位置を設定すればよいかまではわからない。
このため、上述のように優先度が異なる複数の基地局装置が存在する中で、共通する干渉関係であるためにブランク区間の設定位置を他の基地局装置との間で同一に設定することができる場合があったとしても、適切に設定することができなかった。
このように、従来の技術では、どの位置にブランク区間の設定位置を設定すればよいかまではわからないために、適切な位置にブランク区間を設定することが困難となる場合があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、基地局装置間で、ブランク区間の設定位置を好適に設定することができる通信システム、基地局装置、及びブランク区間の設定方法を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための本発明は、複数の単位区間で区画された無線フレームを用いて通信する基地局装置を複数備えた通信システムであって、前記基地局装置は、自装置が干渉を与える被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間の前記無線フレームにおける設定位置を前記単位区間単位で設定する設定部と、前記被干渉基地局装置による前記設定位置の適否に関する判定結果を取得する取得部と、を備え、前記設定部は、前記判定結果が否定的である場合、前記無線フレームに含まれる前記複数の単位区間それぞれに割り当てられた前記設定位置を設定するための設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して前記設定位置を設定するものであり、前記基地局装置の内、前記被干渉基地局装置における当該被干渉基地局装置への端末装置による接続の優先度が互いに同一である基地局装置は、その被干渉基地局装置に対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに同一の設定順序を使用することを特徴としている。
上記のように構成された通信システムによれば、基地局装置は、判定結果が否定的である場合に、設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して設定位置を設定するので、設定位置が適している旨の判定結果を受けうる設定位置が設定されるまで設定位置の設定を繰り返すことで、被干渉基地局装置が適していると判定する設定位置を設定することができる。このため、前記設定順序に従ってブランク区間の設定位置を設定すれば、必ず同一のパターンで設定位置が設定される。
また、本発明では、複数の基地局装置の内、被干渉基地局装置における当該被干渉基地局装置への端末装置による接続の優先度が互いに同一である基地局装置は、その被干渉基地局装置に対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに同一の設定順序を使用するので、被干渉基地局装置の優先度が互いに同一であることから互いに共通する干渉関係を有する基地局装置の間で、ブランク区間の設定位置を互いに一致させることができる。この結果、複数の基地局装置それぞれによるブランク区間の位置を好適に設定することができる。
(2)前記設定部は、前記判定結果が否定的である場合、すでに設定されている前記ブランク区間の設定位置をそのままに、未だ設定位置として設定されていない単位区間の内、前記設定順序によって定まる次の単位区間に対してさらに前記ブランク区間の設定位置を設定するものであることが好ましく、この場合、すでに設定されている設定位置を変更することなく、次の設定位置を加えればよいので、設定が容易となる。
(3)被干渉基地局装置の優先度が互いに異なる基地局装置同士では、当該基地局装置同士の間で優先度が異なる場合がある。これら基地局装置同士の間で、ブランク区間の設定位置が同一であると、優先度の低い一方の基地局装置は、優先度の高い他方の基地局装置が被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間に、ブランク区間を設定してしまうことになる。すると、前記一方の基地局装置は、自装置が設定したブランク区間が他方の基地局装置によって有効に利用されないおそれがある。
このため、前記設定部は、端末装置による接続の優先度が互いに異なる複数の基地局装置をそれぞれ被干渉基地局装置としている場合、これら被干渉基地局装置それぞれに対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに異なる設定順序を使用することが好ましい。
この場合、設定部は、優先度が互いに異なる複数の被干渉基地局装置ごとに、互いに異なる設定順序を使用するので、優先度が互いに異なる複数の被干渉基地局装置に対してそれぞれ設定されるブランク区間の設定位置を互いに異なるように設定することができる。この結果、有効に利用できないブランク区間を設定してしまうのを防止することができる。
(4)さらに、前記設定部は、前記設定位置を解除する場合、設定したときの設定順序とは逆の順序で前記設定位置を順次解除するものであってもよい。
(5)また、本発明は、複数の単位区間で区画された無線フレームを用いて通信する基地局装置であって、自装置が干渉を与える被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間の前記無線フレームにおける設定位置を前記単位区間単位で設定する設定部と、前記被干渉基地局装置による前記設定位置の適否に関する判定結果を取得する取得部と、を備え、前記設定部は、前記判定結果が否定的である場合、前記無線フレームに含まれる前記複数の単位区間それぞれに割り当てられた前記設定位置を設定するための設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して前記設定位置を設定するとともに、自装置以外の複数の他の基地局装置の内、前記被干渉基地局装置における当該被干渉基地局装置への端末装置による接続の優先度が互いに同一である他の基地局装置との間で、その被干渉基地局装置に対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに同一の設定順序を使用することを特徴としている。
(6)本発明は、複数の単位区間で区画された無線フレームを用いて通信する基地局装置であって、自装置が干渉を与える被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間の前記無線フレームにおける設定位置を前記単位区間単位で設定する設定部と、前記被干渉基地局装置による前記設定位置の適否に関する判定結果を取得する取得部と、を備え、前記設定部は、前記判定結果が否定的である場合、前記無線フレームに含まれる前記複数の単位区間それぞれに割り当てられた前記設定位置を設定するための設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して前記設定位置を設定するとともに、端末装置の接続の優先度が互いに異なる複数の基地局装置をそれぞれ被干渉基地局装置としている場合、これら被干渉基地局装置それぞれに対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに異なる設定順序を使用することが好ましい。
(7)また、本発明は、複数の単位区間で区画された無線フレームを用いて通信する基地局装置が、干渉を与える被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間の前記無線フレームにおける設定位置を設定する方法であって、前記無線フレームに含まれる前記複数の単位区間それぞれに割り当てられた前記設定位置を設定するための設定順序を設定する設定順序設定ステップと、前記単位区間ごとにブランク区間の位置を設定する設定ステップと、前記被干渉基地局装置による前記設定位置の適否に関する判定結果を取得する取得ステップと、前記設定ステップと前記受信ステップとを繰り返し実行するステップと、を備え、前記設定ステップは、前記判定結果が否定的である場合、前記設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して前記設定位置を設定するものであり、前記設定順序設定ステップは、自装置以外の複数の他の基地局装置の内、前記被干渉基地局装置における当該被干渉基地局装置への端末装置による接続の優先度が互いに同一である基地局装置との間で、その被干渉基地局装置に対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに同一の順序設定に設定することを特徴としている。
上記のように構成された基地局装置、及び方法によれば、上述のように、ブランク区間の設定位置を好適に設定することができる。
以上のように、本発明によれば、基地局装置間で、ブランク区間の設定位置を好適に設定することができる。
本実施形態の無線通信システムの構成を示す概略図である。 各基地局装置に関し、一般のユーザ(端末装置)にとっての接続の優先度を示した図である。 マクロ基地局装置、ピコ基地局装置、及びフェムト基地局装置(CSGフェムト基地局装置又はOpenフェムト基地局装置)の各基地局装置を接続する基地局間ネットワーク(有線ネットワーク)を示した図である。 LTEにおける上り及び下りそれぞれの無線フレームの構造を示す図である。 DLフレーム(基地局装置の送信フレーム)の詳細な構造を示す図である。 マクロ基地局装置とピコ基地局装置との間において干渉が生じるおそれのあるときに、マクロ基地局装置の無線フレームにABSが設定されているときの一例を示す図である。 基地局装置が行うABS情報に関する情報の送受信の態様を示した図である。 本実施形態のマクロ基地局装置の構成を示すブロック図である。 与干渉側の基地局装置と、被干渉側の基地局装置との関係の一例を示す図である。 マクロ基地局装置がABSパターンを設定する態様を説明するための図であり、(a)は、マクロ基地局装置がABSパターンを設定する際に、ABSの設定位置として当該ABSパターンに加える際の各サブフレームの設定順序を示している。また、(b)は、(a)に対応して、ピコ基地局装置が、無線フレーム中の各サブフレームについて、他の基地局装置によるABSとしての使用の可否を判定したときの判定結果の一例を示している。(c)は、(a)及び(b)のように設定されている場合のABSパターンの設定の態様を段階的に表している。 複数の設定順序のパターンを例示した図である。 与干渉側の基地局装置と、被干渉側の基地局装置との関係の一例を示す図であり、図9とは異なる他の例を示している。 (a)は、マクロ基地局装置がABSパターンを設定する際の、ピコ基地局装置に対するABSパターンの設定順序を示している。また、(b)は、CSG_フェムト基地局装置がABSパターンを設定する際の、ピコ基地局装置に対するABSパターンの設定順序、及び、マクロBS1aに対するABSパターンの設定順序を示している。 (a)は、ピコ基地局装置が、無線フレーム中の各サブフレームについて、他の基地局装置によるABSとしての使用の可否を判定したときの判定結果の一例、及びこの場合における、マクロ基地局装置によるピコ基地局装置に対するABSパターンの設定の態様を示す図であり、(b)は、マクロ基地局装置が、無線フレーム中の各サブフレームについて、他の基地局装置によるABSとしての使用の可否を判定したときの判定結果の一例、及びこの場合における、CSG_フェムト基地局装置によるマクロ基地局装置に対するABSパターンの設定の態様を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.通信システムの全体構成]
図1は、本実施形態の無線通信システムの構成を示す概略図である。この通信システムは、複数の基地局装置(BS;Base Station)1を備えたセル方式のシステムである。本実施形態の無線通信システムは、例えば、LTEが適用される携帯電話用のシステムであり、各基地局装置1と、端末装置(UE;User Equipment)2との間において、LTEに準拠した通信が行われる。ただし、通信方式は、LTEに限られるものではない。
通信システムを構成する複数の基地局装置1には、例えば、数キロメートルの大きさの通信エリア(マクロセル)MCを形成する複数のマクロ基地局装置(Macro Base Station; MBS)1aのほか、ピコセルPCを形成するピコ基地局装置(Pico Base Station; PBS)1b、及び、フェムトセルFCを形成するフェムト基地局装置(Femto Base Station;FBS)1cを含めることができる。
以下では、マクロ基地局装置をマクロBS、ピコ基地局装置をピコBS、フェムト基地局装置をフェムトBSというものとする。
ピコBS1bは、マクロセル内に1又は複数設置される。ピコBS1bは、マクロBS1aと同様に、主に、通信事業者によって設置される。マクロセルMC内の端末装置2を、マクロBS1aではなく、ピコBS1bに優先的に接続させることで、マクロBS1aの通信負荷を軽減させることができ、システム全体のスループットを向上させることができる。
フェムトBS1cも、マクロセル内及び/又はピコセル内に1又は複数設置される。フェムトBS1cは、主に、通信システムの顧客(ユーザ)である個人や企業などによって設置される。フェムトBS1cを設置することで、フェムト基地局装置の設置場所における通信環境の改善などを図ることができる。
フェムトセルFC及びピコセルPCは、ともに、マクロセルMCよりも狭い通信エリアを持つが、「フェムト」及び「ピコ」という名称が示すように、一般に、フェムトセルFCの方が、ピコセルPCよりも狭い。
LTEにおいて、マクロBS1a及びピコBS1bは、ともに、eNB(又は、単にNB)とよばれる基地局装置である。マクロBS1a及びピコBS1bは、通信事業者によって設置されたものであるため、特別な事情が無い限り、本通信システムの加入者端末すべてがアクセス可能である。つまり、マクロBS1a及びピコBS1bは、公衆用基地局装置であるということができる。そして、マクロBS1aよりも小型の(小さいセルを形成する)基地局装置である。
一方、フェムトBS1cは、HeNB(又は単に、HNB)とよばれる基地局装置である。フェムトBS1cは、通信システムの顧客(ユーザ)である個人又は企業などによって保有及び/又は設置される。つまり、フェムトBS1cは、個人又は企業などによってプライベートに利用可能な基地局装置であるということができる。
フェムトBS1cは、フェムトBS1cの設置者又はその関係者などが優先して利用できるように、フェムトBS1cにアクセス可能な端末装置2を制限することが可能である。この制限は、基地局装置1に設定されるアクセスモードによって実現される。
アクセスモードとは、基地局装置1が、端末装置2による無線接続の制限を規定するためのモードである。アクセスモードには、オープンアクセスモード、クローズドアクセスモード、及び、ハイブリッドモードの3種類がある。基地局装置は、これら3種類の異なるアクセスモードのいずれかのモードで運用される。
オープンアクセスモードとは、全ての端末装置2が接続可能なモードである。通信事業者が設置するマクロBS1a及びピコBS1bは、公共性が高いため、通常、オープンアクセスモードで運用される。したがって、通信システムの加入者端末装置2すべてが、すべてマクロBS1a又はピコBS1bにアクセスすることができる。
クローズドアクセスモードとは、このモードに設定されている基地局装置1を利用可能である端末装置2として登録されている端末装置2のみ、接続が許可されるモードである。端末装置2の登録は、クローズドアクセスモードに設定された基地局装置1においてされていてもよいし、基地局装置1が接続可能な他の装置においてされていてもよい。
以下、単に「フェムトBS1c」といった場合には、クローズドアクセスモードに設定されたフェムトBS1cを指すものとする。
また、フェムトBS1cが、クローズドアクセスモードに設定されたフェムトBS1cであることを特に示したい場合には、クローズドアクセスモードに設定されたフェムトBS1cを、「CSG(Closed Subscriber Group)フェムトBS1c」ということがある。
ハイブリッドモードとは、基本的に全ての端末装置2が接続可能であるが、登録されている端末装置2が、登録されていない端末装置2よりも優遇され、登録されていない端末装置2は接続できない場合があり得るモードである。
オープンアクセスモードに設定されたフェムトBS1cは、公衆用基地局装置として機能する。以下、オープンアクセスモードに設定されたフェムトBS1cを、「OpenフェムトBS」という。
なお、ハイブリッドモードに設定されたフェムトBS1cは、CSGフェムトBSとみなしてもよいし、OpenフェムトBSとみなしてもよい。
図2は、上記各基地局装置に関し、一般のユーザ(端末装置2)にとっての接続の優先度を示したものである。各基地局装置における端末装置2による接続の優先度は、端末装置2が各基地局装置へ接続する際にいずれの基地局装置に優先的に接続するかを示す度合を相対的に示しており、各基地局装置ごとに設定されている。図に示すように、マクロBS1a、ピコBS1b、CSGフェムトBS1c、及びOpenフェムトBS1c−1の間において、接続の優先度は、OpenフェムトBS1c−1が最も高く、続いて、ピコBS1b、マクロBS1a、CSGフェムトBS1cの順に設定されている。
端末装置2が接続可能な基地局装置が複数あった場合、端末装置2は、接続の優先度が高いほうに、優先的に接続する。
通常、接続可能な基地局装置が複数ある場合、端末装置2は、信号の受信電力が最も高くなる基地局に接続する。例えば、端末装置2が、複数のマクロBS1aに接続可能である場合、信号の受信電力が最も高くなる基地局装置への接続(ハンドオーバ)を行うことになる。
これに対し、例えば、端末装置2がマクロBS1a及びピコBS1bに接続可能である場合において、ピコBS1bから送信された信号の受信電力の方が、マクロBS1aから送信された信号の受信電力よりも、やや小さくても、端末装置2は、優先度の高いピコBS1bの方に接続することになる。すなわち、端末装置2は、優先度のより高いピコBS1bから送信された信号の電力については、実際の受信電力の大きさに、所定値を加えることで、実際の受信電力の大きさよりも大きいものとみなす。これにより、端末装置2は、優先度の高いピコBS1bの方に優先的に接続することになる。これは、マクロセルMCよりも小さいピコセルPCを形成するピコBS1bにできるだけ多くの端末装置2を接続させて、マクロBS1aの負荷を軽減させるためである。
同様に、端末装置2がピコBS1b及びOpenフェムトBS1c−1に接続可能である場合において、OpenフェムトBS1c−1から送信された信号の受信電力の方が、ピコBS1bから送信された信号の受信電力よりも、やや小さくても、端末装置2は、優先度の高いOpenフェムトBS1c−1の方に接続することになる。これは、ピコセルPCよりも小さいフェムトセルFCを形成するOpenフェムトBS1c−1にできるだけ多くの端末装置2を接続させて、ピコBS1bの負荷を軽減させるためである。
また、CSGフェムトBS1cに接続が許可されていない一般の端末装置2は、CSGフェムトBS1cが形成するフェムトセルFC内に位置している場合であっても、CSGフェムトBS1cに接続することができない。つまり、CSGフェムトBS1cから送信された信号の受信電力が、マクロBS1a、ピコBS1b、又はOpenフェムトBS1c−1から送信された信号の受信電力よりも大きい場合であっても、端末装置2は、優先度の高いマクロBS1a、ピコBS1b、又はOpenフェムトBS1c−1に接続することになる。
なお、端末装置2が接続可能な複数の基地局装置の優先度(種別)が同じである場合には、端末装置2は、通常通り、信号の受信電力が最も高くなる基地局に接続する。
図3は、マクロBS1a、ピコBS1b、及びフェムトBS1c(CSGフェムトBS又はOpenフェムトBS)の各基地局装置を接続する基地局間ネットワーク(有線ネットワーク)を示している。eNBであるマクロBS1a及びピコBS1bは、S1インターフェースとよばれる通信インターフェースによる回線6を介して、MME(Mobility Management Entity)と接続されている。MME3は、端末装置2の位置等の管理を行い、各端末装置2の移動管理についての処理を行うノードである。
さらに、eNB間はX2インターフェースと呼ばれる通信インターフェースによる回線7によって相互に接続されており、eNB間で直接的に情報交換のための通信が可能である。ただし、現行の標準では、フェムトBS1cはX2インターフェースを持つことができない。
なお、X2インターフェースによる接続は、図2に示す接続に限られず、任意のeNB間に設けることができる。
HeNBであるフェムトBS1c(CSGフェムトBS又はOpenフェムトBS)は、HeNBゲートウェイ(GW)5を介してMME3に接続されている。MME3とゲートウェイ5との間、及び、ゲートウェイ5とフェムトBS1cとの間も、それぞれS1インターフェースと呼ばれる通信インターフェースによる回線6によって接続されている。
なお、フェムトBS1c(CSGフェムトBS又はOpenフェムトBS)は、HeNBゲートウェイ(GW)5を介さずに、S1インターフェースによって、MME3と接続されていてもよい。
上記のS1インターフェース及びX2インターフェースによるネットワークは、各基地局装置1a,1b,1cの間を有線で接続する基地局間ネットワークを構成している。この基地局間ネットワークには、通信を管理するサーバ(図示省略)などの装置が設置される。
なお、各基地局装置1a,1b,1c間は、基地局間ネットワーク等を利用して基地局間同期が確保される。
[2.LTEのフレーム構造]
本実施形態の通信システムが準拠するLTEにおいて採用可能なFDD方式においては、上り信号(端末装置から基地局装置への送信信号)と、下り信号(基地局装置から端末装置への送信信号)との間で、互いに異なる使用周波数を割り当てることで、上り通信と下り通信とを同時に行う。
図4は、LTEにおける上り及び下りそれぞれの無線フレームの構造を示す図である。LTEにおける下りの基本フレームである無線フレーム(DLフレーム)及び上りの無線フレーム(ULフレーム)は、その1無線フレーム分の時間長さがそれぞれ10ミリ秒であり、#0〜#9まで10個のサブフレーム(一定の時間長さを持つ通信単位領域)によって構成されている。これらのDLフレームとULフレームは、そのタイミングが揃えられた状態で、時間軸方向に配置される。
図5は、DLフレーム(基地局装置の送信フレーム)の詳細な構造を示す図である。図中、縦軸方向は周波数を示しており、横軸方向は時間を示している。
DLフレームを構成するサブフレームは、それぞれ2つのスロットにより構成されている。また、1つのスロットは、7個(♯0〜♯6)のOFDMシンボルにより構成されている(Normal Cyclic Prefixの場合)。
また、図中、データ伝送の上での基本単位領域であるリソースブロック(RB:Resource Block)は、周波数軸方向に12サブキャリア、時間軸方向に7OFDMシンボル(1スロット)で定められる。
また、DLフレームの周波数方向の帯域幅は、最大20MHzで複数の設定値が規定されている。
図5に示すように、各サブフレームの先頭には、基地局装置1が端末装置2に対し、下り通信に必要な制御チャネルを割り当てるための伝送領域が確保されている。この伝送領域は、各サブフレームにおいて先頭側に位置するスロットのシンボル♯0〜♯2(最大で3シンボル)で割り当てられている。この伝送領域には、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator. Channel)、PHICH(Physical HARQ Indicator Channel)などが割り当てられている。
DLフレームを構成する10個のサブフレームの内、1番目(♯0)及び6番目(♯5)のサブフレームそれぞれには、基地局装置やセルを識別するための制御信号である、第一同期信号(PSS:Primary Synchronisation Signal)及び第二同期信号(SSS:Secondary Synchronisation Signal)を送信するための領域(P−SCH:Primary Synchronizaiton Channel,S−SCH:Secondary Synchronizaiton Channel)が割り当てられている。
また、DLフレームにおいて、1番目のサブフレーム♯0には、ブロードキャスト送信によってシステムの帯域幅等を端末装置に通知するためのブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)が割り当てられる。PBCHは、時間軸方向において、1番目のサブフレーム♯0における後方側のスロットのシンボル♯0〜♯3の位置に4つのシンボル幅で配置され、周波数軸方向において、DLフレームの帯域幅の中央の位置に6リソースブロック幅分(72サブキャリア)で割り当てられる。このチャネルは、4フレームにわたって同一の情報を送信することで、40ミリ秒ごとに更新されるように構成されている。
PBCHには、通信帯域幅や、無線フレーム番号等を含んだマスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)が格納されている。
上述の各チャネルが割り当てられていない他のリソースブロックは、ユーザデータ等を格納するためのDL共有チャネル(PDSCH)として用いられる。このPDSCHは、複数の端末装置で共有して用いられるエリアである。
PDSCHに格納されるユーザデータの割り当てについては、各サブフレームの先頭に割り当てられているPDCCHに格納される、下りの無線リソース割当に関するリソース割当情報により端末装置に通知される。このリソース割当情報は、各PDSCHの無線リソース割当を示す情報であり、端末装置は、このリソース割当情報によって、そのサブフレーム内に自己に対するデータが格納されていることを認識できる。
P−SCH,S−SCH,PBCH、PDCCHその他の制御チャネルには、端末装置2がPDSCHにて送信されるデータ信号を受信するために必要な各種の制御信号を含んでいるため、これらの制御チャネルが、電波干渉を受けると、PDSCHによって送信されたデータ信号の受信に支障を来たす。
また、PDSCHには、ユーザデータの他、各端末装置共通の制御信号、各端末装置個別の制御信号等も格納される。PDSCHに格納される制御信号としては、例えばシステム情報ブロック(SIB:System Information Block)などの報知情報が挙げられる。
システム情報ブロックとしては、SIB1〜SIB9がある。SIB1が送信されるタイミング等は、MIBで指定される。SIB2〜SIB9のスケジューリング情報は、SIB1に含まれている。したがって、SIBなどの報知情報は、端末装置2が基地局装置1との接続を確立してなくても、端末装置が読み取ることができる。なお、SIBの数は特に限定されるものではない。
[3.ブランクサブフレームについて]
各基地局装置1は、自装置以外の他の基地局装置1に対して干渉を与えるときに、その与干渉を抑制するためのブランクサブフレームを、自装置の無線フレームに設定することができる。
ブランクサブフレームとは、サブフレーム中に実質的にデータ信号がなく、ヌル(null)信号が送信されるサブフレームであり、与干渉側の基地局装置1が、被干渉側の基地局装置1に対する与干渉を抑制するために、当該与干渉側の基地局装置1の無線フレームに設定する。
本実施形態では、ブランクサブフレーム(ブランク区間)として、ABS(Almost Blank Subframe)を用いる。ABSは、データ信号(PDSCH)は含まないものの、参照信号(CRS;Cell-speciffic Reference Signal)及び/又はその他必要とされる最低限の制御信号を含むブランクサブフレームである。
また、ブランクサブフレームは、データ信号が存在しており通信に使用されているサブフレームであっても、そのサブフレームの信号の電力が小さく抑えられており、基地局装置から十分に離れると実質的に使用されていないブランクサブフレームであるとみなせるものであってもよい。
また、ブランクサブフレーム(ブランク区間)としては、ABS以外に、MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)用のサブフレーム(MBSFN)を用いてもよい。MBMSは、TV放送サービス等のブロードキャストサービスであり、複数の基地局装置から同じ情報を同じリソースを用いて同じタイミングで送信される。
MBMSは、ブロードキャストサービスであるため、MBMSに用いられるMBSFNサブフレームでは、MBMSに係る情報の他、当該サブフレームがMBSFNサブフレームである旨等の必要最小限の制御情報が制御チャネル(サブフレーム先頭側の2シンボル)を用いて送信され、特定の端末装置に向けた制御情報は送信されない。
本実施形態では、MBSFNを用いる場合、当該MBSFNをブランクとするため、フェムトBS1cが送信するMBSFN中のデータ信号としてヌル信号が設定される。ヌル信号を送信するMBSFNは、参照信号を含む必要がないため、ABSよりも、より完全なブランクサブフレームに近いものとなる。
このように、ブランクサブフレーム(ブランク区間)は、信号が全く存在しないものである必要はなく、実質的に信号のブランクが存在するものであれば足りる。
図6は、マクロBS1aとピコBS1bとの間において干渉が生じるおそれのあるときに、マクロBS1aの無線フレームにABSが設定されているときの一例を示す図である。
マクロBS1a、及びピコBS1bは、共に公衆用基地局装置であるが、マクロBS1aの方が、ピコBS1bよりも、端末装置2の接続の優先度が低いので、互いに干渉が生じるおそれのある場合には、マクロBS1aが与干渉側の基地局装置となり、ピコBS1bが被干渉側の基地局装置となる。
従って、図に示すように、マクロBS1aが、ピコBS1bに対する干渉を抑制するためのABSを、自装置1aの無線フレームに含まれるサブフレームに設定している。
また、マクロBS1aは、ピコBS1bが制御信号を送信するサブフレーム(区間)に対応するサブフレームをABSに設定している。
上述のようにABSには実質的にデータ信号がないので、ピコBS1bに接続する端末装置2は、ピコBS1bが送信した制御信号(P−SCH、S−SCH、及びPBCHなど)を受信する際に、マクロBS1aからの電波干渉を受けることが抑制される。
このように、本実施形態の各基地局装置1は、干渉を与えるおそれのある他の基地局装置1に対して、その与干渉を抑制することができるブランク区間を自装置1の無線フレームに設定する機能を有している。
[4.ABS情報について]
被干渉側の基地局装置が、与干渉側の基地局装置の無線フレームに設定されたABS(に対応するタイミングのサブフレーム)を利用するために、被干渉側の基地局装置は、与干渉側の基地局装置が設定するABSのスケジュールについて予め認識しておく必要がある。このため、与干渉側の基地局装置は、ABSを設定する前に、自装置の無線フレームに設定するABSの設定位置(スケジュール)を決定し、決定したABSの設定位置に関する情報を含んだABS情報を、被干渉側の基地局装置に送信する。
図7は、基地局装置が行うABS情報に関する情報の送受信の態様を示した図である。なお、図7では、与干渉側の基地局装置であるマクロBS1a(MBS)が、ABSのスケジュールを設定し、被干渉側の基地局装置であるピコBS1b(PBS)との間でABSに関する情報の送受信を行う場合を示している。
図に示すように、マクロBS1aは、ABSを設定することを決定すると、ABS情報(ABS Information)を、基地局間ネットワークを介して、被干渉側の基地局装置であるピコBS1bに送信する(ステップS1)。
ABS情報には、マクロBS1aが自装置の無線フレームに設定しようとしているABSの設定位置をパターン化して示したABSパターン情報(ABS pattern Info)が含まれている。マクロBS1aは、ABSパターン情報を含んだABS情報をピコBS1bに送信することで、ピコBS1bにABSの設定位置を認識させることができる。
ピコBS1bは、マクロBS1aが設定しようとしているABSの設定位置の適否を判定する(ステップS2)。より具体的に、ピコBS1bは、そのABSの設定位置がセル間の干渉保護に使用可能か否かを判定する。ピコBS1bは、その判定結果である使用可能ABSパターン情報(Usable ABS Pattern Info)を含むABS現状情報(ABS Status)を、基地局間ネットワークを介して、マクロBS1aに送信する(ステップS3)。
使用可能ABSパターン情報は、マクロBS1aが設定しようとしているABSがセル間の干渉保護のために使用可能か否かを示す情報である。従って、これを受け取ったマクロBS1aは、設定したABSの設定位置が使用不可と判定されると、再度ABSの設定位置を設定し直し、再設定したABSパターンを示すABSパターン情報を再送信する(ステップS4)。
マクロBS1aは、設定したABSの設定位置が使用可能と判定されるまで、ABSの設定位置(ABSパターン)を設定し直し、ABS情報の送信を繰り返す。
与干渉側の基地局装置であるマクロBS1aと、被干渉側の基地局装置であるピコBS1bとは、ABS情報とABS現状情報の送受信を繰り返すことで、最終的に使用可能なABSパターンを確定する。
[5.基地局装置の構成]
図8は、本実施形態のマクロBS1aの構成を示すブロック図である。マクロBS1aは、信号波の送受信に用いられるアンテナ11と、アンテナ11が接続された通信処理部10と、通信処理部10にて送受信される信号の処理などを行う信号処理部20とを備えている。
通信処理部10は、端末装置2との間で無線通信を行う送受信部12と、他の基地局装置1との間で基地局間通信を行うための基地局間通信部13とを備えている。
信号処理部20は、自装置の無線フレームにABSを設定する処理を行うABS設定部21と、ABSを設定する前にABSの設定位置(ABSパターン)を設定するABSパターン設定部22とを機能的に有している。
ABS設定部21は、ABSパターン設定部22が設定したABSパターンに基づいて、自装置の無線フレームにABSを設定する。
ABSパターン設定部22は、図7で示したように、他の基地局装置にABS情報を送信するともに当該他の基地局装置から送信されるABS現状情報に含まれる使用可能ABSパターン情報を取得することで、ABSパターンの設定を行い、最終的に使用可能なABSパターンを確定するために必要な処理を行う機能を有している。
また、ABSパターン設定部22は、他の基地局装置から送信されるABS情報に含まれるABSパターン情報を取得し、他の基地局装置がABSを設定しようとしているABSパターンに対して使用の可否を判定する処理を行う機能も有している。
なお、図8ではマクロBS1aの構成を示したが、ピコBS1b、フェムトBS1cといった他の基地局装置も基本的に同様に構成されている。
[6.ABSパターンの設定について]
次に、ABS設定部21が行うABSパターンの設定について説明する。
ABSの無線フレームにおける設定位置を示すABSパターンは、上述したように、与干渉側の基地局装置と被干渉側の基地局装置との間で、ABS情報とABS現状情報の送受信を繰り返すことで、最終的に決定される。
図9は、与干渉側の基地局装置と、被干渉側の基地局装置との関係の一例を示す図である。図9では、ピコBS1bに対して複数の基地局装置が干渉を与える可能性がある状態を示している。この場合、複数の基地局装置である2つのマクロBS1a(1a1,1a2)及び1つのCSG_フェムトBS1cは、ピコBS1bを被干渉側の基地局装置とする与干渉側の基地局装置である。
以下の説明では、図9に示すように、被干渉側の基地局装置としてのピコBS1bに対して干渉を与える与干渉側の基地局装置としてのマクロBS1aがABSパターンを設定する場合における、マクロBS1a及びピコBS1bそれぞれが行う処理について説明する。
マクロBS1a(のABSパターン設定部22)は、ABSパターンを設定する際に、ABSの設定位置として当該ABSパターンに加えるときの設定順序に従ってABSパターンを設定する。マクロBS1aは、まず設定順序が1番目のサブフレームのみにABSの設定位置を設ける内容のABSパターンを設定し、その情報を含んだABS情報をピコBS1bに送信する。
ここで、上記設定順序とは、ABSパターンを設定するための順序であり、無線フレームに含まれるサブフレームそれぞれに割り当てられている。なお、上記設定順序の設定については、後に詳述する。
ABS情報を受信したピコBS1b(のABSパターン設定部22)は、これに含まれるABSパターンにより示される設定順序1番目のサブフレームにABSを設定することについて使用可能か否かを判定する。
設定順序1番目のサブフレームにABSを設定することがピコBS1bにおいて使用不可と判定され、その旨のABS現状情報をマクロBS1aが受信したとすると、当該マクロBS1aは、設定順序1番目のサブフレームにABSの設定位置を設ける内容をそのままに、設定順序2番目のサブフレームに対してもABSの設定位置を設ける内容を追加したABSパターンを設定する。
設定順序1番目及び2番目のサブフレームにABSの設定位置を設ける内容のABSパターンについてもピコBS1bにおいて使用不可と判定されると、マクロBS1aは、設定順序1,2番目のサブフレームにABSの設定位置を設ける内容をそのままに、設定順序3番目のサブフレームにもABSの設定位置を設ける内容を追加したABSパターンを設定する。
つまり、マクロBS1aのABSパターン設定部22は、ピコBS1b(被干渉側の基地局装置)によるABSパターンの判定結果としてのABS現状情報が使用不可の判定である場合、無線フレームに含まれるサブフレームそれぞれに割り当てられた設定順序に基づいて定まる次のサブフレームに対してさらにABSの設定位置を設定する。
また、すでに設定されているABSの設定位置をそのままに、未だABSの設定位置として設定されていないサブフレームの内、前記設定順序によって定まる次のサブフレームに対してさらにABSの設定位置を設定する。
このようにして、いずれかのサブフレームについて使用が許可されたABSパターンが設定されるまで、マクロBS1aは、ABSパターンの設定を行う。
図10は、マクロBS1aが上述のようにABSパターンを設定する態様を説明するための図であり、(a)は、マクロBS1aの無線フレーム中のサブフレームを示しており、各サブフレームに示している数字は、ABSパターンを設定する際に、ABSの設定位置として当該ABSパターンに加える際の各サブフレームの設定順序を示している。また、(b)は、(a)に対応して、ピコBS1bが、無線フレーム中の各サブフレームについて、他の基地局装置によるABSとしての使用の可否を判定したときの判定結果の一例を示している。(c)は、図10(a)及び(b)のように設定されている場合のABSパターンの設定の態様を段階的に表している。
図10(a)、及び(b)のように設定されている場合、マクロBS1aは、図10(c)上段に示すように、上記設定順序に従って、設定順序1番目である、紙面左から9番目のサブフレーム#8にABSの設定位置を設ける内容のABSパターンを設定する。
しかし、このサブフレーム#8は、図10(b)のように、ピコBS1bにおいては使用不可と判定されるので、マクロBS1aは、その旨のABS現状情報を受信する。これを受信したマクロBS1aは、図10(c)中段に示すように、サブフレーム#8に加えて、設定順序2番目である、紙面左から4番目のサブフレーム#4にABSの設定位置を設ける内容のABSパターンを設定する。
この場合においても、サブフレーム#4は、ピコBS1bにおいては使用不可であり、マクロBS1aは、サブフレーム#4,#8が使用不可と判定された旨のABS現状情報を受信する。
このためマクロBS1aは、図10(c)下段に示すように、サブフレーム#4,#8に加え、さらに、紙面左から7番目の設定順序3番目のサブフレーム#6にABSの設定位置を設ける内容としたABSパターンを設定する。
この場合、図10(b)に示すように、サブフレーム#6は、ピコBS1bにおいては使用可能と判定されるので、マクロBS1aは、その旨のABS現状情報を受信する。このABS現状情報は、サブフレーム#4,#8については使用不可、サブフレーム#6については使用可能であることを示しているので、これを受信したマクロBS1aは、サブフレーム#6については使用可能であると認識する。サブフレーム#6については使用可能であると認識したマクロBS1aのABSパターン設定部22は、図10(c)下段に示すABSパターンを、自装置の無線フレームに設定するABSパターンとして決定する。
ABSパターン設定部22がABSパターンを決定すると、ABS設定部21は、そのABSパターンに基づいて自装置の無線フレームにABSを設定する。
[7.ABSパターンを設定するための設定順序の設定について]
本実施形態では、図9に示すように、2つのマクロBS1a、及びCSG_フェムトBS1cは、それぞれが同一のピコBS1bに干渉を与えている。
つまり、与干渉基地局装置である各BS1a1,1a2,1cは、被干渉基地局装置が互いに同一である。この場合、各BS1a1,1a2,1cでは、当然、各BSの被干渉基地局装置における当該被干渉基地局装置への端末装置による接続の優先度も、互いに同一となる。
そしてこの場合、与干渉基地局装置である各BS1a1,1a2,1cは、被干渉基地局装置であるピコBS1bに対するABSパターンの設定順序を、互いに同一に設定する。
このように、与干渉基地局装置としての各BSは、被干渉基地局装置の前記優先度が同一であれば、その同一の優先度である被干渉基地局装置に対するABSパターンの設定順序を同一に設定する。
すなわち、本実施形態において、各BSの内、被干渉基地局装置における前記優先度が互いに同一である基地局装置は、その被干渉基地局装置に対するABSパターンの設定順序について、互いに同一の設定順序を使用するように構成されている。
本実施形態では、各BS1a1,1a2,1cが、同一のピコBS1bを被干渉側の基地局装置としている場合を示したが、例えば、CSG_フェムトBS1cが、図9に示すピコBS1b以外のピコBS1bに対して干渉を与えている場合においても、上記と同様の設定がなされる。
この場合、CSG_フェムトBS1cと、BS1a1(BS1a2)とは、異なる基地局装置に干渉を与えており、被干渉基地局装置としては同一ではないが、各BSの被干渉基地局装置における優先度が互いに同一である。よって、上記と同様の設定がなされる。
各BS1a1,1a2,1cは、設定順序を設定する機能を有しているし、他の基地局装置からの情報に基づいて設定する機能も有している。各BS1a1,1a2,1cは、互いにX2インターフェースを用いた基地局間通信を用いて相互に情報交換し、設定順序を共有するとともに当該設定順序を同一に設定している。
また、各BS1a1,1a2,1cは、図11に示すような、予め用意された複数の設定順序のパターンを予め記憶しておき、これら複数の設定順序パターンの中から、いずれか一つを選択し、選択したパターンを特定する情報を、基地局間通信等を介して、各BS1a1,1a2,1cで共有することができる。
この場合、例えば、複数の基地局装置の間で設定順序を同一に設定しようとするごとに、無線フレームに含まれる10個のサブフレームに対して順序を割り付ける場合と比較して、設定及びその変更が容易となる。
[8.効果について]
上記構成によれば、マクロBS1aは、設定したABSパターン(ABSの設定位置)についてのピコBS1bによる判定結果であるABS現状情報が、いずれのサブフレームも使用不可であることを示す場合に、前記設定順序に基づいて定まる次のサブフレームに対してABSの設定位置を設定するので、使用可能である旨(設定位置が適している旨)の判定結果を受けうる設定位置が設定されるまで、ABSパターン(ABSの設定位置)の設定を繰り返すことで、被干渉基地局装置が適していると判定するABSの設定位置を設定することができる。このため、前記設定順序に従ってブランク区間の設定位置を設定すれば、必ず同一のパターンでABSパターンが設定される。
この点、本実施形態では、図9に示すように、ピコBS1bに干渉を与えているマクロBS1aや、CSG_フェムトBS1c等といったように、端末装置2の接続の優先度が互いに同一となるような基地局装置(ピコBS1b)に干渉を与えている基地局装置が複数存在する場合、これら基地局装置は、その被干渉基地局装置に対するABSパターンの設定順序については、互いに同一のABSパターンの設定順序を使用するように構成されている。
このため、被干渉側の基地局装置の優先度が互いに同一であることから互いに共通する干渉関係にある基地局装置の間で、ABSパターンを互いに一致させることができる。この結果、複数の基地局装置それぞれによるABSパターンを好適に設定することができる。
また本実施形態では、マクロBS1aは、すでに設定されているABSの設定位置をそのままに、未だABSの設定位置として設定されていないサブフレームの内、前記設定順序によって定まる次のサブフレームに対してさらにABSの設定位置を設定するので、すでに設定されている設定位置を変更することなく、次の設定位置を加えることができ、設定が容易となる。
[9.ABSパターンの設定に関する他の例]
図12は、与干渉側の基地局装置と、被干渉側の基地局装置との関係の一例を示す図であり、図9とは異なる他の例を示している。図12では、ピコBS1bに対してマクロBS1aが干渉を与える可能性があるとともに、マクロBS1aに対してCSG_フェムトBS1cが干渉を与える可能性がある状態を示している。なお、CSG_フェムトBS1cはピコBS1bに対しては干渉を与える可能性はないものとする。
この場合、CSG_フェムトBS1cは、マクロBS1aを被干渉側の基地局装置とする与干渉側の基地局装置であり、マクロBS1aは、ピコBS1bを被干渉側の基地局装置とする与干渉側の基地局装置である。つまり、図12では、マクロBS1aは、与干渉側の基地局装置であるとともに被干渉側の基地局装置でもある。
以下、図12に示す、CSG_フェムトBS1c及びマクロBS1aがABSパターンを設定する場合における、CSG_フェムトBS1c、マクロBS1a、及びピコBS1bそれぞれが行う処理について説明する。
図13は、無線フレーム中のサブフレームを示しており、(a)は、マクロBS1aにおいてABSパターンを設定する際に、ピコBS1bに対するABSの設定位置として当該ABSパターンに加える際の各サブフレームの設定順序を示している。また、(b)は、CSG_フェムトBS1cにおいてABSパターンを設定する際に、ピコBS1bに対するABSパターンに関する設定順序、及び、マクロBS1aに対するABSパターンに関する設定順序を示している。
マクロBS1aにおけるピコBS1bに対するABSパターンの設定順序は、図13(a)に示すように、1番目のサブフレーム#0から順に配列に従って1〜10と設定されている。よって、CSG_フェムトBS1cにおいても、マクロBS1aと同様にピコBS1bに対してABSパターンを設定する場合、ABSパターンの設定順序は、図13(b)の上段に示すように、マクロBS1aにおけるピコBS1bに対するABSパターンの設定順序と同じ設定される。この場合、共に、ピコBS1bを被干渉側の基地局装置としており、マクロBS1a、及びCSG_フェムトBS1cは、端末装置2の接続の優先度が互いに同一となるような基地局装置(ピコBS1b)に干渉を与えている複数の基地局装置に相当するからである。これら基地局装置は、上述のように、その被干渉基地局装置に対するABSパターンの設定順序については、互いに同一の設定順序を使用するように構成されている。
一方、CSG_フェムトBS1cにおける、マクロBS1aに対するABSパターンの設定順序は、図13(b)の下段に示すように、ピコBS1bに対する設定順序と異なるように設定されている。
つまり、CSG_フェムトBS1cでは、被干渉基地局装置となりうる対象として、マクロBS1aとピコBS1bが存在している。マクロBS1aと、ピコBS1bとは、それぞれ、互いに端末装置2の接続の優先度が異なる。
このため、CSG_フェムトBS1cは、これら被干渉基地局装置としてのマクロBS1a及びピコBS1bそれぞれに対して、ABSパターンを設定する際に、互いに異なる設定順序を使用する。
なお、本実施形態では、CSG_フェムトBS1cは、ピコBS1bに対して干渉を与える可能性はないので、図13(b)上段のABSパターンの設定順序は図12の例では使用されない。
図14(a)は、ピコBS1bが、無線フレーム中の各サブフレームについて、他の基地局装置によるABSとしての使用の可否を判定したときの判定結果の一例、及びこの場合における、マクロBS1aによるピコBS1bに対するABSパターンの設定の態様を示す図である。
図13(a)に示したように、マクロBS1aにおけるピコBS1bに対するABSパターンの設定順序は、1番目のサブフレーム#0から順に1,2・・と設定されている。よって、マクロBS1aは、1番目のサブフレーム#0、2番目のサブフレーム#1、及び3番目のサブフレーム#2を順番にABSの設定位置としてABSパターンに加える。
3番目のサブフレーム#2をABSの設定位置としてABSパターンに加えると、ピコBS1bがこのABSの設定位置を使用可能と判定するので、マクロBS1aは、図14(a)に示すABSパターンを、自装置の無線フレームに設定するABSパターンとして決定する。
図14(b)は、マクロBS1aが、無線フレーム中の各サブフレームについて、他の基地局装置によるABSとしての使用の可否を判定したときの判定結果の一例、及びこの場合における、CSG_フェムトBS1cによるマクロBS1aに対するABSパターンの設定の態様を示す図である。
図13(b)の下段に示したように、CSG_フェムトBS1cにおけるマクロBS1aに対するABSパターンの設定順序は、9番目のサブフレーム#8、4番目のサブフレーム#3、7番目のサブフレーム#6・・・の順に1,2,3・・・と設定されている。よって、CSG_フェムトBS1cは、9番目のサブフレーム#8、4番目のサブフレーム#3、及び7番目のサブフレーム#6を順番にABSの設定位置としてABSパターンに加える。
7番目のサブフレーム#6をABSの設定位置としてABSパターンに加えると、マクロBS1aがこのABSの設定位置を使用可能と判定するので、CSG_フェムトBS1cは、図14(b)に示すABSパターンを、自装置の無線フレームに設定するABSパターンとして決定する。
このとき、CSG_フェムトBS1cにおける、マクロBS1aに対するABSパターンの設定順序と、マクロBS1aにおける、ピコBS1bに対するABSパターンの設定順序とが異なるように設定されているので、図14に示すように、CSG_フェムトBS1cにおける、マクロBS1aに対するABSパターンと、マクロBS1aにおける、ピコBS1bに対するABSパターンとは異なるように設定される。
被干渉基地局装置の優先度が互いに異なる基地局装置同士では、当該基地局装置同士の間で優先度が異なる場合がある。この場合、基地局装置同士の間で、ABSの位置が揃った同一のABSパターンに設定されていると、優先度の低い一方の基地局装置は、優先度の高い他方の基地局装置が被干渉基地局装置に対して設定するABSに、ABSを設定してしまうことになる。すると、前記一方の基地局装置は、自装置が設定したABSが他方の基地局装置によって有効に利用されないおそれがある。
例えば、CSG_フェムトBS1cにおけるマクロBS1aに対するABSパターンの設定順序を、マクロBS1aにおけるピコBS1bに対するABSパターンの設定順序と同一に設定したとする。このとき、図14(b)の下段に示すように、CSG_フェムトBS1cは、まず、1番目のサブフレーム#0にABSを設けたABSパターンを設定する。
しかし、CSG_フェムトBS1cは、マクロBS1aに対するABSパターンとして1番目のサブフレーム#0にABSの設定位置を設けたとしても、マクロBS1aは、図14(a)のように、1番目のサブフレーム#0にABSの設定位置を設けているので、積極的にこの1番目のサブフレーム#0を使用することはない。従って、CSG_フェムトBS1cは、この1番目のサブフレーム#0にABSの設定位置を設けたとしても有効に利用できないので、さらに次の設定順序のサブフレームを設定位置として加えたABSパターンを設定する。
次の設定順序のサブフレームもマクロBS1aと同一となるので、設定順序に従ってABSパターンの設定を繰り返すと、結果的に、マクロBS1aがABSの設定位置として設定したサブフレームと同じサブフレームに加え、さらに次の設定順序のサブフレームも設定位置として設定するので、マクロBS1aのABSパターンよりも一つ多く設定位置を設けたABSパターンが設定されることとなる。このようにして、CSG_フェムトBS1cは、マクロBS1aによって有効に利用されないABSを多数設定するおそれがある。
この点、本実施形態では、CSG_フェムトBS1cは、端末装置の接続の優先度が互いに異なる複数の被干渉基地局装置としてのマクロBS1a及びピコBS1bそれぞれに対して、ABSパターンを設定する際に、互いに異なる設定順序を使用するので、優先度が互いに異なる複数の被干渉基地局装置に対してそれぞれ設定されるABSパターンを互いに異なるように設定することができる。この結果、有効に利用できないABSを設定してしまうのを防止することができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、基地局装置がABSパターンを設定する際の態様について説明したが、ABSパターンにおいて無線フレームに設けられているABSの位置を解除する場合も、上述のABSパターンの設定順序に基づいて行う。
ABSパターンに設定されているABSの位置を解除する場合、設定時の設定順序とは逆の順序で順次解除する。これにより、他に影響を与えることなくABSを解除することができる。
また、上記実施形態では、ABSパターンの設定順序について、X2インターフェース等を用いた基地局間通信を介して、複数の基地局装置1同士の間で相互に情報交換し、設定順序を共有する場合を示したが、複数の基地局装置1同士の間で相互に情報交換する手段として、OAM(Operation Administration and Maintenance)を用いることもできる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基地局装置(1a:マクロ基地局装置,1b:ピコ基地局装置,1c:フェムト基地局装置)
2 端末装置
10 通信処理部
12 送受信部
13 基地局間通信部
22 ABSパターン設定部

Claims (7)

  1. 複数の単位区間で区画された無線フレームを用いて通信する基地局装置を複数備えた通信システムであって、
    前記基地局装置は、
    自装置が干渉を与える被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間の前記無線フレームにおける設定位置を前記単位区間単位で設定する設定部と、
    前記被干渉基地局装置による前記設定位置の適否に関する判定結果を取得する取得部と、を備え、
    前記設定部は、前記判定結果が否定的である場合、前記無線フレームに含まれる前記複数の単位区間それぞれに割り当てられた前記設定位置を設定するための設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して前記設定位置を設定するものであり、
    前記基地局装置の内、端末装置が各基地局装置に接続する際の優先度に関して前記被干渉基地局装置よりも優先度が低い複数の基地局装置は、その被干渉基地局装置に対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに同一の設定順序を使用することを特徴とする通信システム。
  2. 前記設定部は、前記判定結果が否定的である場合、すでに設定されている前記ブランク区間の設定位置をそのままに、未だ設定位置として設定されていない単位区間の内、前記設定順序によって定まる次の単位区間に対してさらに前記ブランク区間の設定位置を設定する請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記設定部は、
    端末装置による接続の優先度が互いに異なる複数の基地局装置をそれぞれ被干渉基地局装置としている場合、これら被干渉基地局装置それぞれに対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに異なる設定順序を使用する請求項1又は2に記載の通信システム。
  4. 前記設定部は、前記設定位置を解除する場合、設定したときの設定順序とは逆の順序で前記設定位置を順次解除する請求項1〜3のいずれか一項に記載の通信システム。
  5. 複数の単位区間で区画された無線フレームを用いて通信する基地局装置であって、
    自装置が干渉を与える被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間の前記無線フレームにおける設定位置を前記単位区間単位で設定する設定部と、
    前記被干渉基地局装置による前記設定位置の適否に関する判定結果を取得する取得部と、を備え、
    前記設定部は、前記判定結果が否定的である場合、前記無線フレームに含まれる前記複数の単位区間それぞれに割り当てられた前記設定位置を設定するための設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して前記設定位置を設定するとともに、
    自装置以外の複数の他の基地局装置の内、端末装置が各基地局装置に接続する際の優先度に関して、自装置と同様に前記被干渉基地局装置よりも優先度が低い他の基地局装置との間で、その被干渉基地局装置に対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに同一の設定順序を使用することを特徴とする基地局装置。
  6. 複数の単位区間で区画された無線フレームを用いて通信する基地局装置であって、
    自装置が干渉を与える被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間の前記無線フレームにおける設定位置を前記単位区間単位で設定する設定部と、
    前記被干渉基地局装置による前記設定位置の適否に関する判定結果を取得する取得部と、を備え、
    前記設定部は、前記判定結果が否定的である場合、前記無線フレームに含まれる前記複数の単位区間それぞれに割り当てられた前記設定位置を設定するための設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して前記設定位置を設定するとともに、
    端末装置の接続の優先度が互いに異なる複数の基地局装置をそれぞれ被干渉基地局装置としている場合、
    これら被干渉基地局装置それぞれに対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに異なる設定順序を使用することを特徴とする基地局装置。
  7. 複数の単位区間で区画された無線フレームを用いて通信する基地局装置が、干渉を与える被干渉基地局装置に対して設定するブランク区間の前記無線フレームにおける設定位置を設定する方法であって、
    前記無線フレームに含まれる前記複数の単位区間それぞれに割り当てられた前記設定位置を設定するための設定順序を設定する設定順序設定ステップと、
    前記単位区間ごとにブランク区間の位置を設定する設定ステップと、
    前記被干渉基地局装置による前記設定位置の適否に関する判定結果を取得する取得ステップと、
    前記設定ステップと前記取得ステップとを繰り返し実行するステップと、を備え、
    前記設定ステップは、前記判定結果が否定的である場合、前記設定順序に基づいて定まる次の単位区間に対して前記設定位置を設定するものであり、
    前記設定順序設定ステップは、自装置以外の複数の他の基地局装置の内、端末装置が各基地局装置に接続する際の優先度に関して前記被干渉基地局装置よりも優先度が低い他の基地局装置との間で、その被干渉基地局装置に対する前記設定位置を設定するための設定順序について、互いに同一の順序設定に設定することを特徴とするブランク区間の設定方法。
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