JP5941691B2 - 加速度センサ - Google Patents
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Description
本発明の加速度センサは、平板状の絶縁性材料からなる一対の支持基板と、中空状の枠体であって、前記一対の支持基板に上下面が固定され、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる枠部と、前記一対の支持基板に上下面が固定され、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる固定電極と、前記一対の支持基板それぞれが互いに対向する面と前記枠部の内周面とで構成される空隙部の内部であって、静止状態で前記固定電極と離間した位置に配置され、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる可動電極と、少なくとも表面の一部が導電性材料からなり、前記可動電極の周面を取り囲むように配置されて前記可動電極を揺動自在に保持する弾性部と、前記弾性部の一端と前記枠部の内周面とを接続する、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる枠接続部と、前記弾性部の他端と前記可動電極の外周面とを接続する、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる可動電極接続部と、前記枠部の内周面及び/又は前記可動電極の外周面に接続されて、前記枠接続部と前記可動電極接続部とに所定の間隔を隔てて配置され、前記枠接続部および前記可動電極接続部よりも厚くなるように形成された変位制限部と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる加速度センサは、可動電極に不要な構造を付け加えることがないので、可動電極を略回転対称に形成することができ、加速度の印加方向による検出感度のばらつきを最小限に抑えることができる。したがって、枠接続部と可動電極接続部とが互いに接触することもなく、破損や引っかかりによる動作不良を防ぐことができるとともに無指向性を高めた加速度センサを得ることができる。
本発明にかかる加速度センサは、変位制限部と枠部とが同じ厚さであるので、枠部を形成するのと同一の工程で変位制限部を形成することができる。したがって、枠接続部と可動電極接続部とが互いに接触することもなく、破損や引っかかりによる動作不良を防ぐことができるとともに製造時の工数を削減することができる。
本発明にかかる加速度センサは、可動電極がさらに過大に変位しようとすると、弾性部全体が変形するため、曲げモーメントや応力が弾性部の一部に集中して破損することを防ぐことができる。
本発明にかかる加速度センサは、変位制限部と可動電極とが略同じ厚さであるので、可動電極を形成するのと同一の工程で変位制限部を形成することができる。したがって、枠接続部と可動電極接続部とが互いに接触することもなく、破損や引っかかりによる動作不良を防ぐことができるとともに製造時の工数を削減することができる。
本発明にかかる加速度センサは、可動電極、弾性部、枠接続部、可動電極接続部、固定電極及び変位制限部が枠部、第一の支持基板及び第二の支持基板に囲まれて外部の環境から保護されているので、外部の温度や湿度、ゴミなどによる加速度センサの破損を防ぐことができ、信頼性の高い加速度センサを得ることができる。
本発明にかかる加速度センサは、固定電極が可動電極に囲まれて配置されているので、どの方向から加速度が印加されても可動電極が固定電極に接触し、加速度の方向によらない無指向性を高めた加速度センサを得ることができる。
本発明にかかる加速度センサは、固定電極が支持基板の表面に形成されているため、可動電極を小型化し、加工ばらつきによる可動電極の重心のずれを最小限に抑えることができ、加速度の印加される方向が異なっても検出感度のばらつきが小さくなり、無指向性を高めた加速度センサを得ることができる。
以下、本発明にかかる第1実施形態を、図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施形態にかかる加速度センサ1の平面図を、図2は図1のA−A線における断面図を示している。なお、図1では簡単化のため、後述する第一の支持基板、第二の支持基板、枠部貫通電極、固定電極貫通電極、枠部外部電極、固定電極外部電極を省略して示している。
枠部貫通電極10は、導電性材料からなり、一端(下端)が枠部2と電気的に接続されるように、枠部2の設けられた水平位置において第一の基板8の上下方向を貫通して設けられた電極である。固定電極貫通電極11は、導電性材料からなり、一端(下端)が固定電極7と電気的に接続されるように、固定電極7の設けられた水平位置において第一の基板8の上下方向を貫通して設けられた電極である。
なお、変位制限部15は、図1に示すような枠部2に接続されたものに限定されることはなく、枠部2または可動電極3の少なくともいずれか一方に接続されているものであればよい。
上述のように構成された加速度センサ1に加速度を印加すると、可動電極3に慣性力が作用する。すると、可動電極3は、枠接続部5及び可動電極接続部6を介してバネ部4によって揺動自在に保持されているので、慣性力の作用に従って変位する。ここで、印加される加速度が所定の大きさを超えると、可動電極3は固定電極7に接触する。その際、枠部2、可動電極3、バネ部4、枠接続部5、可動電極接続部6、固定電極7は、いずれも少なくとも表面が導電性材料からなるので、可動電極3と固定電極7が接触すると、枠部外部電極12から固定電極外部電極13まで導通する。したがって、例えば枠部外部電極12と固定電極外部電極13との間に所定の電圧を印加しておくと、加速度センサ1に印加された加速度が小さい時には可動電極3と固定電極7とは接触せず、枠部外部電極12と固定電極外部電極13との間に電流が流れないため、電力は消費されない。一方、加速度センサ1に所定の大きさを超える加速度が印加され可動電極3と固定電極7とが接触すると、枠部外部電極12と固定電極外部電極13との間に電流が流れるので、当該電流値を検出信号として、加速度センサ1に加速度が印加されたことを検出することができる。またバネ部4は可動電極3を略一周するように形成されているので、加速度センサ1の平面方向であればいずれの方向に加速度が印加されても検出できる。また、変位制限部15は、枠接続部5と可動電極接続部6とに所定の間隔を隔てて挟まれるように配置されているので、加速度センサ1に過大な加速度が印加された場合、枠接続部5及び可動電極接続部6は、直接互いの電極に接触するのではなく、変位制限部15に接触する。しかも、変位制限部15は、枠接続部5及び可動電極接続部6より厚くなるように形成されているので、枠接続部5または可動電極接続部6が変位制限部15に乗り上げたりすることがなく、引っかかって動作不良を引き起こすことを防止できる。また、枠接続部5と可動電極接続部6とが互いに接触することがないので、破損や引っかかりによる動作不良を防ぐことができる。
次に、本発明にかかる加速度センサの第2実施形態を、図3及び図4を参照して説明する。なお、以下の第2実施形態にかかる加速度センサの説明においては、第1実施形態にかかる加速度センサと同一構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
2 枠部
3 可動電極
4 バネ部
5 枠接続部
6 可動電極接続部
7 固定電極
8 第一の支持基板
9 第二の支持基板
10 枠部貫通電極
11 固定電極貫通電極
12 枠部外部電極
13 固定電極外部電極
14 凹部
15 変位制限部
21 加速度センサ
22 固定電極
31 加速度センサ
32 枠部
33 可動電極
34 バネ部
35 枠接続部
36 可動電極接続部
37 固定電極
38 第一の支持基板
39 第二の支持基板
40 枠部貫通電極
41 固定電極貫通電極
42 枠部外部電極
43 固定電極外部電極
Claims (8)
- 平板状の絶縁性材料からなる一対の支持基板と、
中空状の枠体であって、前記一対の支持基板に上下面が固定され、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる枠部と、
前記一対の支持基板に上下面が固定され、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる固定電極と、
前記一対の支持基板それぞれが互いに対向する面と前記枠部の内周面とで構成される空隙部の内部であって、静止状態で前記固定電極と離間した位置に配置され、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる可動電極と、
少なくとも表面の一部が導電性材料からなり、前記可動電極の周面を取り囲むように配置されて前記可動電極を揺動自在に保持する弾性部と、
前記弾性部の一端と前記枠部の内周面とを接続する、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる枠接続部と、
前記弾性部の他端と前記可動電極の外周面とを接続する、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる可動電極接続部と、
前記枠部の内周面及び/又は前記可動電極の外周面に接続されて、前記枠接続部と前記可動電極接続部とに所定の間隔を隔てて配置され、前記枠接続部および前記可動電極接続部よりも厚くなるように形成され、前記可動電極接続部と前記枠接続部とが直接接触することを制限する変位制限部と、
を備えることを特徴とする加速度センサ。 - 前記変位制限部は、一端が前記枠部の内周面に接続され、他端が自由端からなることを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ。
- 前記変位制限部は、前記枠部と同じ厚さからなることを特徴とする請求項2に記載の加速度センサ。
- 前記変位制限部は、一端が前記可動電極の外周面に接続され、他端が自由端からなることを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ。
- 前記変位制限部は、前記可動電極と同じ厚さからなることを特徴とする請求項4に記載の加速度センサ。
- 前記一対の支持基板は所定の間隔を隔てて上下に配置された第一の支持基板及び第二の支持基板からなり、
前記枠部は前記第一の支持基板及び前記第二の支持基板に挟まれて配置され、
前記第一の支持基板を貫通して設けられ一端が前記枠部に電気的に接続された導電性材料からなる枠部貫通電極と、
前記第一の支持基板を貫通して設けられ一端が前記固定電極に電気的に接続された導電性材料からなる固定電極貫通電極と、
前記第一の支持基板の表面に設けられ、前記枠部貫通電極に電気的に接続された導電性材料からなる枠部外部電極と、
前記第一の支持基板の表面に設けられ、前記固定電極貫通電極に電気的に接続された導電性材料からなる固定電極外部電極と、
を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の加速度センサ。 - 前記可動電極は、前記固定電極の周面を取り囲むように配置されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の加速度センサ。
- 平板状の絶縁性材料からなる一対の支持基板と、
中空状の枠体であって、前記一対の支持基板に上下面が固定され、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる枠部と、
前記一対の支持基板のうち少なくとも何れか一方の支持基板の表面に形成された凹部を有し、前記凹部の底面および側壁に設けられた導電性の薄膜からなる固定電極と、
前記一対の支持基板それぞれが互いに対向する面と前記枠部の内周面とで構成される空隙部の内部であって、静止状態で前記固定電極と離間した位置に配置され、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる可動電極と、
少なくとも表面の一部が導電性材料からなり、前記可動電極の周面を取り囲むように配置されて前記可動電極を揺動自在に保持する弾性部と、
前記弾性部の一端と前記枠部の内周面とを接続する、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる枠接続部と、
前記弾性部の他端と前記可動電極の外周面とを接続する、少なくとも表面の一部が導電性材料からなる可動電極接続部と、
前記枠部の内周面及び/又は前記可動電極の外周面に接続されて、前記枠接続部と前記可動電極接続部とに所定の間隔を隔てて配置され、前記枠接続部および前記可動電極接続部よりも厚くなるように形成され、前記可動電極接続部と前記枠接続部とが直接接触することを制限する変位制限部と、
を備えることを特徴とする加速度センサ。
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