JP5940716B1 - スクリューポンプ、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリュー軸の軸芯調整を行い易い構造を備える軸分割型のスクリューポンプ、およびその製造方法を提供すること。【解決手段】外周面にスクリュー羽根9が取り付けられる筒状の第1スクリュー軸8と、外周面にスクリュー羽根14が取り付けられるとともに、第1スクリュー軸8に連結される筒状の第2スクリュー軸13と、を備える軸分割型のスクリューポンプ100である。第1スクリュー軸8と第2スクリュー軸13とは対向面が凹凸の1組のフランジ12,15を介して相互に連結される。前記1組のフランジ12,15のうちの凹側フランジ12が第1スクリュー軸8の軸方向の端面に取り付けられるとともに、凸側フランジ15が第2スクリュー軸13の軸方向の端面に取り付けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、軸分割型のスクリューポンプ、およびその製造方法に関する。
この種の技術として、下記の特許文献1に記載されたものがある。その従来技術は、次のように構成されている。2つの分割スクリューの端部に、双方の平行度や軸芯を調節して接合フランジをそれぞれ溶接固定する。この接合フランジは、それぞれの分割スクリュー軸の内面に溶接固定される。
スクリューを2つの分割スクリューに分割することで、スクリューを分割輸送することができるため、工場から現地へ、または現地から工場へのスクリューの搬送が容易となる。また、スクリューの上流側は、水没したり大気にさらされたりを繰り返す部分であるので、上流側のスクリュー羽根は下流側のスクリュー羽根よりも腐食しやすい。スクリューを2つの分割スクリューに分割しておけば、腐食が進行しやすい上流側のスクリュー羽根のみへの部分的な防食対策を施しやすい。
特開2015−40529号公報
上記した従来技術には次の問題がある。2つの分割スクリューの軸芯を合わせるためには、分割スクリュー軸の軸芯に対する接合フランジの接合面の直角を出すとともに、分割スクリュー軸の軸芯と接合フランジの軸芯とを合わせる調整を行う必要があるが、分割スクリュー軸の内面に接合フランジを溶接固定する場合、分割スクリュー軸の端部の内側に重量物である接合フランジを埋没させて(完全に挿入して)上記した調整を行わなければならないので、調整が非常に行いにくい。また、接合フランジが当接する分割スクリュー軸の端部の内面の軸芯方向に対する平行度の精度は高いとは限らないので、分割スクリュー軸の軸芯に対する接合フランジの接合面の直角を出すのは難しい。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、スクリュー軸の軸芯調整を行い易い構造を備える軸分割型のスクリューポンプ、およびその製造方法を提供することである。
本発明は、外周面にスクリュー羽根が取り付けられる筒状の第1スクリュー軸と、外周面にスクリュー羽根が取り付けられるとともに、前記第1スクリュー軸に連結される筒状の第2スクリュー軸と、を備える軸分割型のスクリューポンプである。前記第1スクリュー軸と前記第2スクリュー軸とは対向面が凹凸の1組のフランジを介して相互に連結された形態となるものであり、前記1組のフランジのうちの凹側フランジが前記第1スクリュー軸の軸方向の端面に取り付けられるとともに、凸側フランジが前記第2スクリュー軸の軸方向の端面に取り付けられることを特徴とする。
また本発明の上記したスクリューポンプの製造方法は、前記第1スクリュー軸および前記第2スクリュー軸の軸方向の端面を機械加工する軸端面加工工程と、機械加工された前記第1スクリュー軸の軸方向の端面に、凹部未加工の前記凹側フランジを取り付けた後に、当該凹側フランジに凹部を機械加工により形成するとともに、機械加工された前記第2スクリュー軸の軸方向の端面に、凸部未加工の前記凸側フランジを取り付けた後に、当該凸側フランジに凸部を機械加工により形成するフランジ取付工程と、前記凹側フランジが取り付けられた前記第1スクリュー軸と前記凸側フランジが取り付けられた前記第2スクリュー軸とを連結してスクリュー軸を形成するスクリュー軸形成工程と、前記第1スクリュー軸および前記第2スクリュー軸の外周面のそれぞれにスクリュー羽根を溶接固定する羽根取付工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によると、スクリュー軸の軸芯に対する接合フランジの接合面の直角を出したりする調整を、スクリュー軸の内側にフランジを埋没させずに行える。また、スクリュー軸の軸方向の端面の直角度は当該端面を機械加工することにより出し易い。すなわち、本発明によるとスクリュー軸の軸芯調整を行い易い。
本発明の一実施形態に係るスクリューポンプの側面図である。 図1のA部拡大図である。 凸側フランジを有するフランジ付短管の製作手順を示す図である。 スクリュー本体の製作手順を示す図である。 スクリュー本体の製作手順を示す図である。 スクリュー本体の製作手順を示す図である。 スクリュー本体の製作手順を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本発明のスクリューポンプは、回転するスクリューで揚水する開放形のポンプであり、例えば雨水ポンプ場、下水処理場の中のポンプ設備などにおける揚水機として用いられる。
また、本発明のスクリューポンプは、軸分割型のスクリューポンプである。新規のスクリューポンプに本発明のスクリューポンプを適用することもできるし、既設のスクリューポンプの腐食したスクリュー部のみを取り替えるなど、既設のスクリューポンプにも本発明のスクリューポンプを適用することができる。
(スクリューポンプの構成)
図1に示すように、スクリューポンプ100は、水平方向に対して斜めに傾斜するトラフ50内に設置されるスクリュー本体1と、スクリュー本体1を支持する上部軸受4および下部軸受2とを備えている。スクリュー本体1の上端には上スピンドル3が取り付けられており、スクリュー本体1はこの上スピンドル3を介して上部軸受4にて吊り下げられるようにして支持される。スクリュー本体1を回転させるエンジン、電動機などの駆動装置(不図示)は、ギヤカップリング5を介してスクリュー本体1に回転駆動力を伝達する。
スクリュー本体1は、下側(上流側)の第1スクリュー6と、上側(下流側)の第2スクリュー7とで構成される分割型のスクリュー本体とされている。
第1スクリュー6は、外周面に第1スクリュー羽根9が取り付けられる筒状の第1スクリュー軸8を有し、一方(下側)の端部には円錐胴10が取り付けられ、その末端には下エンドプレート11が取り付けられる。他方の端部には、対向面が凹凸(印ろう)の1組のフランジ12,15のうちの凹側フランジ12が取り付けられる。
第2スクリュー7は、外周面に第2スクリュー羽根14が取り付けられる筒状の第2スクリュー軸13を有し、一方(下側)の端部には、上記した凹側フランジ12に対応する凸側フランジ15が取り付けられ、他方の端部には上エンドプレート16が取り付けられる。
スクリュー軸8,13は、例えばSTPY(アーク溶接鋼管)製であり、スクリュー羽根9,14は、例えばSS製である。なお、スクリュー軸8,13およびスクリュー羽根の材質はこれに限られるものではない。腐食し易いトラフ50の下部に設置される第1スクリュー羽根9に関しては、腐食対策としてステンレス製(例えばSUS304製)とすることも好ましい。また、SS製の第1スクリュー羽根9にFRPライニングを施すことも好ましい。この場合、羽根の縁に所定寸法のR加工を施すことでFRPライニングの密着性を高めることも好ましい。なお、第1スクリュー羽根9の全てをステンレス製としたり、第1スクリュー羽根9の全てにFRPライニングを施したりする必要は必ずしもなく、水没したり大気にさらされたりを繰り返す下端部(上流側端部)のみに上記した対策を行ってもよい。さらには、FRPライニングに代えて耐食塗装や、その他の防食処置を第1スクリュー羽根9の全て、または下端部(上流側端部)に施してもよい。
<スクリュー軸連結部の構造>
図2は、図1のA部拡大図である。上記した凹側フランジ12は、第1スクリュー軸8の軸方向の端面に取り付けられ、上記した凸側フランジ15は、第2スクリュー軸13の軸方向の端面に取り付けられる。
凹側フランジ12は、凹部12cが形成された大径部12aと、当該大径部12aから延在する小径部12bとを有するリング状のフランジである。小径部12bの外径は、第1スクリュー軸8の内径よりも小さくされており、当該小径部12bは第1スクリュー軸8に挿入される。
凸側フランジ15は、凸部15cが形成された大径部15aと、当該大径部15aから延在する小径部15bとを有するリング状のフランジである。小径部15bの外径は、第2スクリュー軸13の内径よりも小さくされており、当該小径部15bは第2スクリュー軸13に挿入される。
凹側フランジ12と凸側フランジ15とは、凹部12cに凸部15cが嵌め込まれた状態で、複数の連結ボルト17・ナット18で連結固定される。図3に凸側フランジ15の平面図が示されているように、凸側フランジ15には、連結ボルト17が挿入される多数の(複数の)ボルト孔22が設けられ、且つ、周方向の位置決め部材(位相決め部材)としての平行ピン(不図示)がそれぞれ挿入される2つのピン孔23が設けられている。図示を省略しているが、凹側フランジ12に関しても、凸側フランジ15と同様に、多数の(複数の)ボルト孔22、2つのピン孔23が設けられている。図2に示したように、凹側フランジ12の、凸側フランジ15との対向面には、リング状のガスケット19(シール)が嵌め込まれる環状の溝が形成されている。
(スクリュー本体の製作手順)
図3から図7を参照しつつスクリュー本体1の製作手順について説明する。
第1スクリュー軸8と第2スクリュー軸13とを連結してなるスクリュー軸の全長は、ポンプの揚程、傾斜角度等から決定されるものであり、例えば6m〜12m程度である。また、その軸径は、例えば0.6m〜1.8m程度である。図4に示すように、第1スクリュー軸8は、鋼板を曲げ加工および溶接してなる管8a、8b、8c(円筒部材)を溶接にて繋ぎ合わせてなるものである。第2スクリュー軸13は、鋼板を曲げ加工および溶接してなる管13a、13b、13c、13d、13e(円筒部材)を溶接にて繋ぎ合わせてなるものである。
ここで、本実施形態のスクリュー軸では、軸方向で相互に繋ぎ合わせられる複数の管のうちの第1スクリュー軸8を構成する管8a、および第2スクリュー軸13を構成する管13aは、いずれも、例えば長さ800mmの短管8a、13aとされている。なお、短管8a、13aの長さは1000mm以下とされることが好ましく、長さの下限は200mm程度である。
図3を参照しつつ、軸端面加工工程、フランジ取付工程について説明する。なお、これらの工程は、第2スクリュー軸13を構成する短管13aについても第1スクリュー軸8を構成する短管8aについても同じであるので、第2スクリュー軸13を構成する短管13aを代表して図3に示している。短管8aは、第1スクリュー軸8を構成する第1短管部であり、短管13aは、第2スクリュー軸13を構成する第2短管部である。
<軸端面加工工程>
短管13aの軸方向の端面eが、短管13aの軸方向と直交する面となるように、短管13aを例えばフライス盤のテーブルの上にセットして端面eを機械加工する。
<フランジ取付工程>
その後、凸部15c未加工の(まだ凸部15cを形成させていない)凸側フランジ15の大径部15aを、短管13aの機械加工された端面eに当接させて溶接することで、凸側フランジ15を短管13aに取り付ける。このとき、横に寝かせた短管13aの上方から、短管13aに小径部15bを挿入して短管13aの上に凸側フランジ15をおき、短管13aの軸芯と凸側フランジ15の軸芯とを一致させる微調整を行ってから、短管13aに凸側フランジ15を溶接固定する。溶接固定に関し、凸側フランジ15の大径部15aと短管13aの上記端面eとを溶接するだけでなく、凸側フランジ15の小径部15bと短管13aの内面との間の隙間(図2参照)にも溶接金属を流し込み溶接固定する。
次いで、フライス盤などを用いた機械加工により、凸側フランジ15に凸部15c(真円に限らず楕円や多角形でも可、凹側フランジ12の凹部12cについても同様)を形成する。これにより、凸側フランジ15が短管13aの端面に取り付けられてなるフランジ付短管20が形成される。フランジ付短管20の形成方法と同じ(同様の)方法により、凹側フランジ12が短管8aの端面に取り付けられてなるフランジ付短管21(図4参照)が形成される。
<スクリュー軸形成工程>
まず、上記のフランジ付短管21(短管8aが取り付けられた凹側フランジ12)と、上記のフランジ付短管20(短管13aが取り付けられた凸側フランジ15)とを、印ろう部(凹部12c、凸部15c)で嵌め合わせて連結ボルト17・ナット18で連結するとともに、ピン孔23に平行ピンを挿入する。引き続いて、管8b、8cをこの順で短管8a(フランジ付短管21)に溶接にて繋ぎ合わせるとともに、管13b、13c、13d、13eをこの順で短管13a(フランジ付短管20)に溶接にて繋ぎ合わせる。これにより、第1スクリュー軸8と第2スクリュー軸13とで構成されるスクリュー軸が形成される。
<羽根取付工程>
次に、図5に示したように、鋼板が曲げ加工されてなる第1スクリュー羽根9を第1スクリュー軸8の外周面に溶接固定し、鋼板が曲げ加工されてなる第2スクリュー羽根14を第2スクリュー軸13の外周面に溶接固定していく。このとき、ローラ40aが上端部に配置された架台40の上にスクリュー軸を載せて、適時スクリュー軸を回転させながらスクリュー羽根を溶接により取り付けていく。第1スクリュー軸8に溶接固定された第1スクリュー羽根9と第2スクリュー軸13に溶接固定された第2スクリュー羽根14との境界部22は、第1スクリュー羽根9と第2スクリュー羽根14とが滑らかに連続するように微調整した上で、点付け溶接にてこの部分を仮止めしておく。なお、仮止めの方法は、点付け溶接に限られることはない。
<上下エンドプレート取付工程>
その後、図6に示したように、第1スクリュー軸8の端部に円錐胴10を取り付け、且つ円錐胴10の末端に下エンドプレート11を取り付ける。また、第2スクリュー軸13の端部に上エンドプレート16を取り付ける。これにより、スクリュー本体1が形成される。
<羽根先端部切断工程>
その後、図7に示したように、スクリュー本体1を支持する架台を、架台40から架台41に変更する。この架台41の回転治具41aでスクリュー本体1の両端を挟むようにして、スクリュー本体1を支持する。上下エンドプレート16,11の中心には凹部(不図示)が設けられており、この凹部に回転治具41aの先細りの先端部を当てる。スクリュー軸(第2スクリュー軸13)の外周面にベルト42を掛け、ベルト駆動装置43にてベルト42を回転させることでスクリュー本体1はその軸芯まわりに回転させられる。
また、スクリュー本体1の側方には複数の脚44で支持されたレール45がスクリュー本体1に対して平行に配置されており、このレール45の上を切断機46(例えばプラズマトーチ)が走行するようになっている。
スクリュー本体1(スクリュー軸)をその軸芯回りに回転させながら切断機46を走行させて、スクリュー羽根9,14の先端部を切断機46にて切断加工し、スクリュー羽根9,14の外径寸法を所定の寸法にするとともに外径寸法を揃える。羽根先端加工後、下エンドプレート11、および上エンドプレート16の機械加工を実施する。一体状態でスクリュー両端の機械加工を行うことで、分割後の現地組立での軸芯再現が容易となる。
<塗装工程、分割工程>
その後、スクリュー本体1に塗装を施す。現地へ輸送する際には、第1スクリュー羽根9と第2スクリュー羽根14とを仮止めする点付け溶接部分を切断するとともに、連結ボルト17および平行ピンを外して、第1スクリュー6と第2スクリュー7とにスクリュー本体1を分割する。
(変形例)
凸側フランジ15のピン孔23(図3参照、対応する凹側フランジ12についても同様)に挿入される平行ピンは、第1スクリュー羽根9と第2スクリュー羽根14とが滑らかに連続するように第1スクリュー6と第2スクリュー7との回転方向の位相合わせを行うための部材である。回転方向の位相合わせを行うための部材として、平行ピンに代えて、キー、リーマボルト、位相決めピース(ブロック)などを用いてもよい。
上記した実施形態の第1スクリュー軸8は、管8a、8b、8cという複数の管を繋ぎ合わせてなるものであるが、小径で短いスクリューポンプの場合は、第1スクリュー軸8として1本の管を用いることができる場合がある(第2スクリュー軸13についても同様)。なお、大径且つ長いスクリューポンプの場合は、上記した実施形態のように、複数の管を繋ぎ合わせてなるスクリュー軸となる。
上記した実施形態のスクリュー本体1は、第1スクリュー6と第2スクリュー7とで構成される2分割型のスクリュー本体であるが、3つ以上に分割されたスクリュー本体であってもよい。
上記した実施形態では、上流側のスクリュー軸8の端面に凹側フランジ12を取り付け、下流側のスクリュー軸13の端面に凸側フランジ15を取り付けているが、これとは逆に、上流側のスクリュー軸8の端面に凸側フランジ15を取り付け、下流側のスクリュー軸13の端面に凹側フランジ12を取り付けてもよい。
(作用・効果)
本発明によると、スクリュー軸の軸方向の端面にスクリュー軸連結用のフランジ12,15が取り付けられることで、スクリュー軸の軸芯に対するフランジ(連結用フランジ)の接合面の直角を出したりする調整を、スクリュー軸の内側にフランジを埋没させずに行える。また、スクリュー軸の軸方向の端面の直角度は当該端面を機械加工することにより出し易い。すなわち、本発明によると2つのスクリュー軸の軸芯調整を行い易い。
本発明において、第1スクリュー軸8は、軸方向の端面に凹側フランジ12が取り付けられる第1短管部8aを有し、この第1短管部の長さが1000mm以下とされていることが好ましい。また、第2スクリュー軸13は、軸方向の端面に凸側フランジ15が取り付けられる第2短管部13aを有し、この第2短管部13aの長さが1000mm以下とされていることが好ましい。長さが1000mm以下の短管は、フライス盤に載せやすくその端面の機械加工を行い易いからである。
また本発明において、凹側フランジ12は、凹部12cを有する大径部12aと、当該大径部12aから延在する小径部12bとを有し、第1スクリュー軸8に挿入される前記小径部12bの外径が、第1スクリュー軸8の内径よりも小さくされていることが好ましい。また、凸側フランジ15は、凸部15cを有する大径部15aと、当該大径部15aから延在する小径部15bとを有し、第2スクリュー軸13に挿入される前記小径部15bの外径が、第2スクリュー軸13の内径よりも小さくされていることが好ましい。
この構成によると、スクリュー軸の軸方向の端面にフランジ12,15を取り付けるに際し、フランジ12,15の小径部12b,15bが大まかな軸芯合わせの役割を担うので、スクリュー軸とフランジ12,15との軸芯合わせをより行い易い。
スクリュー本体1の製作に関し、本発明では、フランジ12,15が取り付けられるスクリュー軸の軸方向の端面を機械加工し(軸端面加工工程)、機械加工されたスクリュー軸の軸方向の端面に凹部(または凸部)未加工のフランジを取り付け、その後、機械加工により凹部(または凸部)をフランジに形成する(フランジ取付工程)。この手順によると、フランジ12,15をスクリュー軸に溶接などにより取り付けた後に、凹凸(印ろう)の加工を施すので、フランジ12,15をスクリュー軸に取り付けたときの取付け誤差(溶接の場合は溶接歪みなどによる誤差)を、その後の凹部(または凸部)機械加工でキャンセルすることができる。すなわち、スクリュー軸の軸芯調整を行い易い。
また本発明では、第1短管部8aが取り付けられた凹側フランジ12(フランジ付短管21)と第2短管部13aが取り付けられた凸側フランジ15(フランジ付短管20)とを連結した後に、第1短管部8aおよび第2短管部13aに、それぞれ、管8b、8c(円筒部材)および管13b、13c、13d、13e(円筒部材)を取り付けていくことでスクリュー軸を形成する。この構成によると、軸芯が合わせられたフランジ付短管20,21の軸芯を基準にし、その両側に延びていくようにしてスクリュー軸が形成されるので、スクリュー軸全体としての軸芯精度を高めやすい。
また本発明では、第1スクリュー軸8に溶接固定された第1スクリュー羽根9と、第2スクリュー軸13に溶接固定された第2スクリュー羽根14とを点付け溶接にて仮止めしてから、スクリュー羽根9,14の先端部を切断して、スクリュー羽根9,14の外径寸法を所定の寸法にするとともに外径寸法を揃える。この構成によると、第1スクリュー羽根9と第2スクリュー羽根14との連続性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。
1:スクリュー本体
2:下部軸受
3:上スピンドル
4:上部軸受
5:ギヤカップリング
6:第1スクリュー
7:第2スクリュー
8:第1スクリュー軸
8a:短管(第1短管部)
9:第1スクリュー羽根
10:円錐胴
11:下エンドプレート
12:凹側フランジ
12a:大径部
12b:小径部
12c:凹部
13:第2スクリュー軸
13a:短管(第2短管部)
14:第2スクリュー羽根
15:凸側フランジ
15a:大径部
15b:小径部
15c:凸部
16:上エンドプレート
100:スクリューポンプ

Claims (8)

  1. 外周面にスクリュー羽根が取り付けられる筒状の第1スクリュー軸と、
    外周面にスクリュー羽根が取り付けられるとともに、前記第1スクリュー軸に連結される筒状の第2スクリュー軸と、
    を備える軸分割型のスクリューポンプであって、
    前記第1スクリュー軸と前記第2スクリュー軸とは対向面が凹凸の1組のフランジを介して相互に連結された形態となるものであり、
    前記1組のフランジのうちの凹側フランジが前記第1スクリュー軸の軸方向の端面に取り付けられるとともに、凸側フランジが前記第2スクリュー軸の軸方向の端面に取り付けられ
    前記第1スクリュー軸は、軸方向の端面に前記凹側フランジが取り付けられる第1短管部を有し、
    前記第1短管部の長さが1000mm以下とされていることを特徴とする、スクリューポンプ。
  2. 外周面にスクリュー羽根が取り付けられる筒状の第1スクリュー軸と、
    外周面にスクリュー羽根が取り付けられるとともに、前記第1スクリュー軸に連結される筒状の第2スクリュー軸と、
    を備える軸分割型のスクリューポンプであって、
    前記第1スクリュー軸と前記第2スクリュー軸とは対向面が凹凸の1組のフランジを介して相互に連結された形態となるものであり、
    前記1組のフランジのうちの凹側フランジが前記第1スクリュー軸の軸方向の端面に取り付けられるとともに、凸側フランジが前記第2スクリュー軸の軸方向の端面に取り付けられ
    前記第2スクリュー軸は、軸方向の端面に前記凸側フランジが取り付けられる第2短管部を有し、
    前記第2短管部の長さが1000mm以下とされていることを特徴とする、スクリューポンプ。
  3. 請求項に記載のスクリューポンプにおいて、
    前記第2スクリュー軸は、軸方向の端面に前記凸側フランジが取り付けられる第2短管部を有し、
    前記第2短管部の長さが1000mm以下とされていることを特徴とする、スクリューポンプ。
  4. 請求項1〜3に記載のスクリューポンプにおいて、
    前記凹側フランジは、凹部を有する大径部と、当該大径部から延在する小径部とを有し、
    前記第1スクリュー軸に挿入される前記小径部の外径が、前記第1スクリュー軸の内径よりも小さくされていることを特徴とする、スクリューポンプ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のスクリューポンプにおいて、
    前記凸側フランジは、凸部を有する大径部と、当該大径部から延在する小径部とを有し、
    前記第2スクリュー軸に挿入される前記小径部の外径が、前記第2スクリュー軸の内径よりも小さくされていることを特徴とする、スクリューポンプ。
  6. 外周面にスクリュー羽根が取り付けられる筒状の第1スクリュー軸と、
    外周面にスクリュー羽根が取り付けられるとともに、前記第1スクリュー軸に連結される筒状の第2スクリュー軸と、を備え、
    前記第1スクリュー軸と前記第2スクリュー軸とは対向面が凹凸の1組のフランジを介して相互に連結された形態となるものであり、
    前記1組のフランジのうちの凹側フランジが前記第1スクリュー軸の軸方向の端面に取り付けられるとともに、凸側フランジが前記第2スクリュー軸の軸方向の端面に取り付けられる軸分割型のスクリューポンプの製造方法であって、
    前記第1スクリュー軸および前記第2スクリュー軸の軸方向の端面を機械加工する軸端面加工工程と、
    機械加工された前記第1スクリュー軸の軸方向の端面に、凹部未加工の前記凹側フランジを取り付けた後に、当該凹側フランジに凹部を機械加工により形成するとともに、機械加工された前記第2スクリュー軸の軸方向の端面に、凸部未加工の前記凸側フランジを取り付けた後に、当該凸側フランジに凸部を機械加工により形成するフランジ取付工程と、
    前記凹側フランジが取り付けられた前記第1スクリュー軸と前記凸側フランジが取り付けられた前記第2スクリュー軸とを連結してスクリュー軸を形成するスクリュー軸形成工程と、
    前記第1スクリュー軸および前記第2スクリュー軸の外周面のそれぞれにスクリュー羽根を溶接固定する羽根取付工程と、
    を備えることを特徴とする、スクリューポンプの製造方法。
  7. 請求項6に記載のスクリューポンプの製造方法において、
    前記軸端面加工工程は、前記第1スクリュー軸を構成する1000mm以下の長さの第1短管部および前記第2スクリュー軸を構成する1000mm以下の長さの第2短管部の軸方向の端面を機械加工する工程であり、
    前記フランジ取付工程は、機械加工された前記第1短管部の軸方向の端面に、凹部未加工の前記凹側フランジを取り付けた後に、当該凹側フランジに凹部を機械加工により形成するとともに、機械加工された前記第2短管部の軸方向の端面に、凸部未加工の前記凸側フランジを取り付けた後に、当該凸側フランジに凸部を機械加工により形成する工程であり、
    前記スクリュー軸形成工程は、前記第1短管部が取り付けられた前記凹側フランジと前記第2短管部が取り付けられた前記凸側フランジとを連結した後に、前記第1短管部および前記第2短管部のそれぞれに円筒部材を取り付けていくことでスクリュー軸を形成していく工程であることを特徴とする、スクリューポンプの製造方法。
  8. 請求項6または7に記載のスクリューポンプの製造方法において、
    前記第1スクリュー軸および前記第2スクリュー軸の外周面に溶接固定されたスクリュー羽根の外径寸法を所定の寸法とするために、スクリュー軸をその軸芯回りに回転させながらスクリュー羽根の先端部を切断加工する羽根先端部切断工程をさらに備え、
    前記羽根取付工程において、前記第1スクリュー軸に溶接固定されたスクリュー羽根と、前記第2スクリュー軸に溶接固定されたスクリュー羽根とを仮止めしておくことを特徴とする、スクリューポンプの製造方法。
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