JP5939665B2 - ソレノイドバルブおよびタンデム型ソレノイドバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、バルブボディのスリーブ支持孔に嵌合して圧力ポートおよび大気開放ポートが形成されたスリーブと、前記スリーブに摺動自在に嵌合するスプールと、前記スプールの一端側に接続されたソレノイドと、前記スプールの他端側に形成されたスプリング収納室と、前記スプリング収納室に収納されて前記スプールを前記ソレノイドに向けて付勢するスプリングとを備えるソレノイドバルブと、そのソレノイドバルブを2個組み合わせたタンデム型ソレノイドバルブとに関する。
リニアソレノイドでスプールを駆動するリニアソレノイドバルブでは、オイルの圧力の変動やリニアソレノイドの電流の変動によってスプールが軸方向に振動する場合があり、この振動が発生すると油圧の制御精度が低下する問題がある。
そこで、スプールをリニアソレノイドに向けて付勢するスプリングを収納するスプリング収納室と油溜まりとをオリフィスを介して接続し、スプールが振動してスプリング収納室の容積が増減したときに、スプリング収納室および油溜まりのオイルをオリフィスを介して行き来させ、その際に発生する減衰力によってスプールの振動を抑制するものが、下記特許文献1により公知である。
特開2002−130513号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、バルブボディの内部に特別の油溜まりを形成し、油溜まりの油面をリニアソレノイドバルブよりも高い位置に設定することで、スプリング収納室に空気が侵入するのを防止しているが、このようにすると大型の油溜まりが必要になってバルブボディが大型化するだけでなく、油溜まりの油面の高さとの関係でリニアソレノイドバルブの設置位置に制約が生じる問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、リニアソレノイドバルブのスプリング収納室への空気の侵入を小型で簡単な構造で阻止することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、バルブボディのスリーブ支持孔に嵌合して圧力ポートおよび大気開放ポートが形成されたスリーブと、前記スリーブに摺動自在に嵌合するスプールと、前記スプールの一端側に接続されたソレノイドと、前記スプールの他端側に形成されたスプリング収納室と、前記スプリング収納室に収納されて前記スプールを前記ソレノイドに向けて付勢するスプリングとを備えるソレノイドバルブにおいて、前記圧力ポートを前記スプリング収納室に隣接して配置し、前記スリーブの外周面に形成した油溝および前記スリーブ支持孔の内周面間に前記スプールの軸方向に延びる油溜まりを区画し、前記油溜まりを、前記圧力ポートよりも前記一端側の前記スリーブの上部において前記大気開放ポートに連通するとともに、前記圧力ポートよりも前記他端側においてオリフィスを介して前記スプリング収納室に連通したことを特徴とするソレノイドバルブが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記スリーブ支持孔は開口部を有して袋状に形成され、前記開口部から前記スリーブ支持孔に前記スリーブが挿入されることを特徴とするソレノイドバルブが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項の構成に加えて、前記油溜まりの容積は、前記スプールの移動に伴う前記スプリング収納室の容積変化量よりも大きいことを特徴とするソレノイドバルブが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、バルブボディのスリーブ支持孔に嵌合してそれぞれに圧力ポートおよび大気開放ポートが形成された第1、第2スリーブと、前記第1、第2スリーブにそれぞれ摺動自在に嵌合する第1、第2スプールと、前記第1、第2スプールの一端側にそれぞれ接続された第1、第2ソレノイドと、前記第1、第2スプールの他端側にそれぞれ形成された第1、第2スプリング収納室と、前記第1、第2スプリング収納室にそれぞれ収納されて前記第1、第2スプールを前記第1、第2ソレノイドに向けてそれぞれ付勢する第1、第2スプリングとを備えるタンデム型ソレノイドバルブにおいて、前記圧力ポートを前記第1、第2スプリング収納室の一方だけに隣接して配置し、前記第1、第2スリーブの少なくとも一方の外周面および前記スリーブ支持孔の内周面間に単一の油溜まりを区画し、前記油溜まりを、それぞれ第1、第2オリフィスを介して前記第1、第2スプリング収納室に連通するとともに前記第1、第2スリーブの少なくとも一方の上部において前記大気開放ポートに連通したことを特徴とするタンデム型ソレノイドバルブが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項4の構成に加えて、前記スリーブ支持孔は二つの開口部を有して前記バルブボディを貫通しており、前記二つの開口部から前記第1、第2スリーブがそれぞれ挿入されることを特徴とするタンデム型ソレノイドバルブが提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項4または請求項5の構成に加えて、前記油溜まりの容積は、前記第1スプールの移動に伴う前記第1スプリング収納室の容積変化量および前記第2スプールの移動に伴う前記第2スプリング収納室の容積変化量の和よりも大きいことを特徴とするタンデム型ソレノイドバルブが提案される。
尚、実施の形態のリニアソレノイド14,14′は本発明のソレノイドに対応し、実施の形態の第2油溝12dは本発明の油溝に対応し、実施の形態のダンピングオリフィス12f,12f′は本発明のオリフィスに対応し、実施の形態のフィードバックポートP5,P5′は本発明の圧力ポートに対応する。
請求項1の構成によれば、スリーブに摺動自在に嵌合するスプールの両端にそれぞれにソレノイドおよびスプリング接続し、スリーブの外周面およびバルブボディのスリーブ支持孔の内周面間に区画した油溜まりを、オリフィスを介してスプリング収納室に連通するとともにスリーブの上部において大気開放ポートに連通したので、圧力ポートから漏れたオイルでスプリング収納室を充填することができる。よって、スプールの振動によってスプリング収納室の容積が増減したときに、スプリング収納室および油溜まりのオイルがオリフィスを介して行き来することで、スプールの振動を抑制することができる。油溜まりはスリーブの上部において大気開放ポートに連通するので、油溜まりのオイルが重力で大気開放ポートから抜け落ちることが防止され、油溜まりからスプリング収納室に空気が侵入するのを阻止することができる。しかも大型で油面が高い油溜まりを別途構成する必要がないため、バルブボディを小型化することができる。
また請求項2の構成によれば、スリーブ支持孔は開口部を有して袋状に形成されるので、開口部からスリーブ支持孔にスリーブを挿入するだけで、スリーブ支持孔の内周面およびスリーブの外周面間に油溜まりを形成することができる。
また請求項3の構成によれば、油溜まりの容積はスプールの移動に伴うスプリング収納室の容積変化量よりも大きいので、スプリング収納室から最大量のオイルが油溜まりに押し出されて油溜まりからオイルが溢れても、油溜まりに前記最大量のオイル以上の量のオイルを残すことができ、そのオイルがスプリング収納室に戻されたときにスプリング収納室をオイルで満杯して空気が侵入するのを防止することができる。
また請求項4の構成によれば、第1、第2スリーブにそれぞれ摺動自在に嵌合する第1、第2スプールの両端にそれぞれに第1、第2ソレノイドおよび第1、第2スプリング接続し、第1、第2スリーブの少なくとも一方の外周面およびスリーブ支持孔の内周面間に区画した単一の油溜まりを、それぞれ第1、第2オリフィスを介して第1、第2スプリング収納室に連通するとともに、第1、第2スリーブの少なくとも一方の上部において大気開放ポートに連通したので、圧力ポートに隣接する第1、第2スプリング収納室の一方にオイルを充填することができ、このオイルが油溜まりを介して第1、第2スプリング収納室の他方に流入することで、第1、第2スプリング収納室の両方にオイルを充填することができる。よって、第1、第2スプールの振動によって第1、第2スプリング収納室の容積が増減したときに、第1、第2スプリング収納室および油溜まりのオイルが第1、第2オリフィスを介して行き来することで、第1、第2スプールの振動を抑制することができる。油溜まりは第1、第2スリーブの少なくとも一方の上部において大気開放ポートに連通するので、油溜まりのオイルが重力で大気開放ポートから抜け落ちることが防止され、油溜まりから第1、第2スプリング収納室に空気が侵入するのを阻止することができる。しかも大型で油面が高い油溜まりを別途構成する必要がないため、バルブボディを小型化することができる。
また請求項5の構成によれば、スリーブ支持孔は二つの開口部を有してバルブボディを貫通しているので、二つの開口部からスリーブ支持孔に第1、第2スリーブをそれぞれ挿入するだけで、スリーブ支持孔の内周面およびスリーブの外周面間に油溜まりを形成することができる。
また請求項6の構成によれば、油溜まりの容積は、第1スプールの移動に伴う第1スプリング収納室の容積変化量および第2スプールの移動に伴う第2スプリング収納室の容積変化量の和よりも大きいので、第1、第2スプリング収納室の両方から最大量のオイルが油溜まりに押し出されて油溜まりからオイルが溢れても、油溜まりに前記最大量のオイル以上の量のオイルを残すことができ、そのオイルが第1、第2スプリング収納室に戻されたときに第1、第2スプリング収納室をオイルで満杯にして空気が侵入するのを防止することができる。
リニアソレノイドバルブの構造を示す図(閉弁状態)。[第1の実施の形態] 図1に対応する作用説明図(開弁状態)。[第1の実施の形態] リニアソレノイドバルブの構造を示す図(閉弁状態)。[第2の実施の形態] タンデム型のリニアソレノイドバルブの構造を示す図。[第3の実施の形態]
第1の実施の形態
以下、図1および図2に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、例えば自動車のトランスミッションの油圧制御装置に使用されるノーマルクローズ型のリニアソレノイドバルブVは、袋状のスリーブ支持孔11aが形成されたバルブボディ11と、バルブボディ11のスリーブ支持孔11aに嵌合する有底円筒状のスリーブ12と、スリーブ12に軸方向摺動自在に嵌合するスプール13と、スプール13の一端側に接続されたリニアソレノイド14とを備えており、リニアソレノイド14はバルブボディ11の外部に配置される。
スリーブ12には、その一端側(図中左端側)から他端側(図中右端側)に向けて、大気開放ポートP1、排出ポートP2、出力ポートP3、入力ポートP4およびフィードバックポートP5が形成されており、大気開放ポートP1、排出ポートP2、出力ポートP3および入力ポートP4にはそれぞれ大気開放油路H1、排出油路H2、出力油路H3および入力油路H4が接続される。大気開放油路H1は大気に開放され、排出油路H2はオイルタンクに接続され、出力油路H3は油圧クラッチ等の油圧機器に接続され、入力油路H4はオイルポンプに接続される。フィードバックポートP5は、スリーブ12を径方向に貫通するフィードバックオリフィス12aと、スリーブ12の外周面に軸線方向に形成した第1油溝12bとによって出力ポートP3に連通する。
スプール13には、その一端側から他端側に向けて、第1グルーブG1、第1ランドL1、第2グルーブG2、第2ランドL2および第3ランドL3が形成されており、有底円筒状のスリーブ12の底壁12cとスプール13の他端との間にスプリング収納室15が区画される。スプリング収納室15に収納されたスプリング16は、スプール13をリニアソレノイド14に向けて付勢する。大気開放ポートP1およびフィードバックポートP5は常時開放するが、排出ポートP2、出力ポートP3および入力ポートP4間の連通・遮断はスプール13の位置に応じて制御される。
スリーブ支持孔11aの内周面とスリーブ12の外周面との間に油溜まり17が形成される。即ち、スリーブ12の外周面の上部には軸方向に延びる第2油溝12dが形成されており、この第2油溝12dとスリーブ支持孔11aの内周面との間に形成された空間と、スリーブ支持孔11aの底部11bとスリーブ12の底壁12cとの間に形成された空間とが相互に連通し、これらの二つの空間が油溜まり17を構成する。油溜まり17の一端部は油孔12eを介して大気開放ポートP1に連通し、油溜まり17の他端部はダンピングオリフィス12fを介してスプリング収納室15に連通する。
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。
図1に示すように、ノーマルクローズ型のリニアソレノイドバルブVのリニアソレノイド14を消磁すると、スプリング16の弾発力でスプール13が左動してリニアソレノイドバルブVは閉弁状態となり、第2ランドL2を介して入力ポートP4および出力ポートP3の連通が遮断され、第2グルーブG2を介して出力ポートP3および排出ポートP2が連通する。その結果、油圧機器に連なる出力油路H3は、オイルポンプに連なる入力油路H4から遮断されてオイルタンクに連なる排出油路H2に接続され、油圧機器の作動が停止する。このとき、出力ポートP3は大気圧であるため、それに第1油溝12bおよびフィードバックオリフィス12aを介して連通するフィードバックポートP5も大気圧になる。
この状態からリニアソレノイド14を励磁すると、図2に示すようにスプール13がスプリング16を圧縮しながら右動してリニアソレノイドバルブVは開弁状態となり、第2グルーブG2を介して出力ポートP3および入力ポートP4が連通し、第1ランドL1を介して出力ポートP3および排出ポートP2の連通が遮断される。その結果、油圧機器に連なる出力油路H3は、オイルタンクに連なる排出油路H2から遮断されてオイルポンプに連なる入力油路H4に接続され、油圧機器が作動する。
このとき、出力ポートP3の油圧が第1油溝12bおよびフィードバックオリフィス12aを介してフィードバックポートP5に伝達され、その油圧が第2ランドL2および第3ランドL3の段差部を左向きに付勢するため、リニアソレノイド14が出力する右向きの推力と、スプリング16の左向きの弾発力およびフィードバックポートP5に発生する左向きの油圧の和とが釣り合う位置にスプール13が停止することで、リニアソレノイド14に供給する電流値に応じた油圧を出力ポートP3から出力することができる。
リニアソレノイドバルブVが開弁状態にあるとき、フィードバックポートP5は高圧になるため、第3ランドL3の外周面およびスリーブ12の内周面間の環状の隙間αを通してフィードバックポートP5から漏れ出したオイルが、それに隣接するスプリング収納室15に供給される。スプリング収納室15の内部に供給されたオイルは、ダンピングオリフィス12fを通過して油溜まり17を満たし、油溜まり17に形成した油孔12eおよび大気開放ポートP1を介して排出される。前記油孔12eは油溜まり17の最も高い位置に設けられているため、油溜まり17のオイルは重力で抜け落ちることなく保持される。
従って、リニアソレノイドバルブVの内部を流れるオイルの圧力の変動や、リニアソレノイド14の電流の変動等によってスプール13が軸方向に振動したとき、スプリング収納室15内のオイルがダンピングオリフィス12fを介して油溜まり17との間で行き来し、オイルがダンピングオリフィス12fを通過する際に発生する減衰力でスプール13の振動を抑制することができる。
リニアソレノイドバルブVが閉弁状態から開弁状態に移行してスプール13が右動すると、スプール13のストロークに応じてスプリング収納室15の容積が縮小し、縮小した容積に等しいオイルがダンピングオリフィス12fから油溜まり17に排出され、油溜まり17のオイルは油孔12eから大気開放ポートP1に排出される。その後に、リニアソレノイドバルブVが閉弁し、スプール13が元位置に左動してスプリング収納室15の容積が拡大すると、油溜まり17に残ったオイルがダンピングオリフィス12fを通過してスプリング収納室15に戻されるため、スプリング収納室15に空気が侵入することが防止される。このとき、油溜まり17のオイルはスプリング収納室15に戻された分だけ減少しているが、フィードバックポートP5からスプリング収納室15を経て補給されるオイルによって速やかに補充される。
ところで、仮に油溜まり17の容積がスプリング収納室15の容積の縮小分よりも小さいとすると、スプリング収納室15が容積の縮小した後に拡大したときに油溜まり17のオイルが完全に空になるため、油溜まり17からダンピングオリフィス12fを通してスプリング収納室15に空気が侵入してしまい、スプール13の振動を抑制することができなくなる虞がある。しかしながら、本実施の形態によれば、油溜まり17の容積がスプリング収納室15の容積の縮小分よりも大きく設定されているため、スプリング収納室15の容積が拡大するときに油溜まり17のオイルが空になることがなくなり、スプリング収納室15への空気の侵入を確実に防止することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、スプリング収納室15を圧力ポートであるフィードバックポートP5に隣接して設けたので、特別の油路を形成することなく、フィードバックポートP5からスプール13の外周面を通って漏れるオイルでスプリング収納室15を充填することができる。またスプリング収納室15にダンピングオリフィス12fを介して連通する油溜まり17を、バルブボディ11の袋状のスリーブ支持孔11aおよびスリーブ12の外周面間に形成したので、スリーブ支持孔11aの開口部からスリーブ12を挿入するだけで油溜まり17を構成することが可能となり、構造の簡素化および組付性の向上が可能になる。
また油溜まり17を大気開放ポートP1に連通する油孔12eを油溜まり17の最も高い位置に設けたので、油溜まり17のオイルが重力で大気開放ポートP1に抜け落ちるのを防止できる。また油溜まり17の容積をスプリング収納室15の容積の縮小分よりも大きく設定したので、スプリング収納室15の容積が拡大するときに油溜まり17のオイルが空になることがなくなり、スプリング収納室15への空気の侵入を確実に防止することができる。しかも大型で油面が高い油溜まりを別途構成する必要がなくないため、バルブボディ11を小型化することができ、別途構成した油溜まりの油面とリニアソレノイドバルブVとの位置関係を考慮する必要もない。
第2の実施の形態
次に、図3に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態は、油溜まり17の一部をスリーブ12の外周面に形成した第2油溝12dで構成しているが、第2の実施の形態は、前記第2油溝12dに相当する第3油溝12gをバルブボディ11のスリーブ支持孔11aの内周面に形成したものである。この第2の実施の形態によっても、前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を達成することができる。
第3の実施の形態
次に、図4に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態は、ノーマルクローズ型のリニアソレノイドバルブV(以下、第1リニアソレノイドバルブVという)に関するものであるが、第3の実施の形態は、前記ノーマルクローズ型のリニアソレノイドバルブVに、ノーマルオープン型のリニアソレノイドバルブV′(以下、第2リニアソレノイドバルブV′という)を組み合わせたタンデム型リニアソレノイドバルブに関するものである。
第2リニアソレノイドバルブV′の構造は、第1リニアソレノイドバルブVの構造(第1の実施の形態のリニアソレノイドバルブVと実質的に同じ)に類似しており、スプールのランドおよびグルーブの配置およびスリーブのポートの配置だけが異なっている。第2リニアソレノイドバルブV′の構成要素の符号は、対応する第1リニアソレノイドバルブVの構成要素の符号に「′」を付けたものである。
バルブボディ11には両端に開口部を有して貫通するスリーブ支持孔11aが形成されており、一方の開口部から第1リニアソレノイドバルブVのスリーブ12が挿入され、他方の開口部から第2リニアソレノイドバルブV′のスリーブ12′が挿入される。
第2リニアソレノイドバルブV′のスリーブ12′には、その一端側(右端側)から他端側(左端側)に向けて、大気開放ポートP1′、フィードバックポートP5′、入力ポートP4′、出力ポートP3′および排出ポートP2′が形成されており、大気開放ポートP1′、入力ポートP4′、出力ポートP3′および排出ポートP2′にはそれぞれ大気開放油路H1′、入力油路H4′、出力油路H3′および排出油路H2′が接続される。スプール13′には、その一端側から他端側に向けて、第1グルーブG1′、第1ランドL1′、第2ランドL2′、第2グルーブG2′および第3ランドL3′が形成される。
スリーブ12′の外周面の上部には軸方向に延びる第2油溝12d′が形成されており、この第2油溝12d′とスリーブ支持孔11aの内周面との間に形成された空間と、スリーブ12およびスリーブ12′の対向部間に形成された空間とにより油溜まり17が区画される。油溜まり17は油孔12e′を介して大気開放ポートP1′に連通し、かつダンピングオリフィス12f′を介してスプリング収納室15′に連通する。尚、第1リニアソレノイドバルブVのスプリング収納室15は、ダンピングオリフィス12fを介して同じ油溜まり17に連通する。
次に、上記構成を備えた本発明の第3の実施の形態の作用を説明する。
図4に示すように、ノーマルオープン型の第2リニアソレノイドバルブV′のリニアソレノイド14′を消磁すると、スプリング16′の弾発力でスプール13′が右動して第2リニアソレノイドバルブV′は開弁状態となり、第2グルーブG2′を介して出力ポートP3′および入力ポートP4′が連通し、第3ランドL3′を介して出力ポートP3′および排出ポートP2′の連通が遮断される。その結果、油圧機器に連なる出力油路H3′は、オイルタンクに連なる排出油路H2′から遮断されてオイルポンプに連なる入力油路H4′に接続され、油圧機器が作動する。このとき、入力ポートP4′に連通する出力ポートP3′は高圧であるため、それに第1油溝12b′およびフィードバックオリフィス12a′を介して連通するフィードバックポートP5′も高圧になる。
この状態からリニアソレノイド14′を励磁すると、スプール13′がスプリング16′を圧縮しながら左動して第2リニアソレノイドバルブV′は閉弁状態となり、第2グルーブG2′を介して出力ポートP3′および排出ポートP2′が連通し、第2ランドL2′を介して出力ポートP3′および入力ポートP4′の連通が遮断される。その結果、油圧機器に連なる出力油路H3′は、オイルポンプに連なる入力油路H4′から遮断されてオイルタンクに連なる排出油路H2′に接続され、油圧機器の作動が停止する。
このとき、出力ポートP3′の油圧が次第に減少することで、出力ポートP3′から第1油溝12b′およびフィードバックオリフィス12a′を介してフィードバックポートP5′に伝達され、第1ランドL1′および第2ランドL2′の段差部を左向きに付勢する油圧も次第に減少するため、リニアソレノイド14が出力する左向きの推力およびフィードバックポートP5′に発生する左向きの油圧の和と、スプリング16′の右向きの弾発力とが釣り合う位置にスプール13′が停止することで、リニアソレノイド14′に供給する電流値に応じた油圧を出力ポートP3′から供給することができる。
ところで、常開型の第2リニアソレノイドバルブV′は、スプリング収納室15′に大気圧の排出ポートP2′が隣接するため、排出ポートP2′からスプール13の外周の隙間を介してスプリング収納室15′にオイルを供給することができず、よってスプリング収納室15′から油溜まり17にオイルを供給することもできない。しかしながら、油溜まり17は、第1の実施の形態と同様にして、第1リニアソレノイドバルブVのスプリング収納室15からオイルを供給されるため、油溜まり17に支障なくオイルを保持することができる。
従って、第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態の作用効果に加えて、油溜まり17を第1、第2リニアソレノイドバルブV,V′に共用してバルブボディ11の小型化を図ることができるだけでなく、第2リニアソレノイドバルブV′が常開型であってスプリング収納室15′から油溜まり17にオイルを補給することができなくても、常閉型の第1リニアソレノイドバルブVのスプリング収納室15から油溜まり17にオイルを補給することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の圧力ポートは実施の形態のフィードバックポートP5,P5′に限定されず、入力ポートP4,P4′であっても良い。
11 バルブボディ
11a スリーブ支持孔
12,12′ スリーブ
12d 第2油溝(油溝)
12f,12f′ ダンピングオリフィス(オリフィス)
13,13′ スプール
14,14′ リニアソレノイド(ソレノイド)
15,15′ スプリング収納室
16,16′ スプリング
17 油溜まり
P5,P5′ フィードバックポート(圧力ポート)
P1,P1′ 大気開放ポート

Claims (6)

  1. バルブボディ(11)のスリーブ支持孔(11a)に嵌合して圧力ポート(P5)および大気開放ポート(P1)が形成されたスリーブ(12)と、
    前記スリーブ(12)に摺動自在に嵌合するスプール(13)と、
    前記スプール(13)の一端側に接続されたソレノイド(14)と、
    前記スプール(13)の他端側に形成されたスプリング収納室(15)と、
    前記スプリング収納室(15)に収納されて前記スプール(13)を前記ソレノイド(14)に向けて付勢するスプリング(16)とを備えるソレノイドバルブにおいて、
    前記圧力ポート(P5)を前記スプリング収納室(15)に隣接して配置し、前記スリーブ(12)の外周面に形成した油溝(12d)および前記スリーブ支持孔(11a)の内周面間に前記スプール(13)の軸方向に延びる油溜まり(17)を区画し、前記油溜まり(17)を、前記圧力ポート(P5)よりも前記一端側の前記スリーブ(12)の上部において前記大気開放ポート(P1)に連通するとともに、前記圧力ポート(P5)よりも前記他端側においてオリフィス(12f)を介して前記スプリング収納室(15)に連通したことを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 前記スリーブ支持孔(11a)は開口部を有して袋状に形成され、前記開口部から前記スリーブ支持孔(11a)に前記スリーブ(12)が挿入されることを特徴とする、請求項1に記載のソレノイドバルブ。
  3. 前記油溜まり(17)の容積は、前記スプール(13)の移動に伴う前記スプリング収納室(15)の容積変化量よりも大きいことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のソレノイドバルブ。
  4. バルブボディ(11)のスリーブ支持孔(11a)に嵌合してそれぞれに圧力ポート(P5,P5′)および大気開放ポート(P1,P1′)が形成された第1、第2スリーブ(12,12′)と、
    前記第1、第2スリーブ(12,12′)にそれぞれ摺動自在に嵌合する第1、第2スプール(13,13′)と、
    前記第1、第2スプール(13,13′)の一端側にそれぞれ接続された第1、第2ソレノイド(14,14′)と、
    前記第1、第2スプール(13,13′)の他端側にそれぞれ形成された第1、第2スプリング収納室(15,15′)と、
    前記第1、第2スプリング収納室(15,15′)にそれぞれ収納されて前記第1、第2スプール(13,13′)を前記第1、第2ソレノイド(14,14′)に向けてそれぞれ付勢する第1、第2スプリング(16,16′)とを備えるタンデム型ソレノイドバルブにおいて、
    前記圧力ポート(P5,P5′)を前記第1、第2スプリング収納室(15,15′)の一方だけに隣接して配置し、前記第1、第2スリーブ(12,12′)の少なくとも一方の外周面および前記スリーブ支持孔(11a)の内周面間に単一の油溜まり(17)を区画し、前記油溜まり(17)を、それぞれ第1、第2オリフィス(12f,12f′)を介して前記第1、第2スプリング収納室(15,15′)に連通するとともに前記第1、第2スリーブ(12,12′)の少なくとも一方の上部において前記大気開放ポート(P1,P1′)に連通したことを特徴とするタンデム型ソレノイドバルブ。
  5. 前記スリーブ支持孔(11a)は二つの開口部を有して前記バルブボディ(11)を貫通しており、前記二つの開口部から前記第1、第2スリーブ(12,12′)がそれぞれ挿入されることを特徴とする、請求項4に記載のタンデム型ソレノイドバルブ。
  6. 前記油溜まりの容積(17)は、前記第1スプール(13)の移動に伴う前記第1スプリング収納室(15)の容積変化量および前記第2スプール(13′)の移動に伴う前記第2スプリング収納室(15′)の容積変化量の和よりも大きいことを特徴とする、請求項4または請求項5に記載のタンデム型ソレノイドバルブ。
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