JP5939537B2 - 魚卵の凍結保存法 - Google Patents

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本発明は、液体メニスカスを用いた魚卵の凍結保存法に関する。
家畜や人間を始めとする哺乳動物の場合、卵は径が0.1mm程度であり、凍害防御剤と冷却条件との組合せによる凍結保存技術は既に確立されている。これに対し、魚卵はずっとサイズが大きく、サケやマスでは7mm程度にも及ぶため、適切な冷凍法は見出されていなくて、近い将来に実現できる可能性も少ないと言われている。そのため、魚種の冷凍保存に関する研究は、精子の保存が主である。また、異なる魚種(代理親種)を使った、いわゆる借腹による保存技術が開発されつつある。しかしながら、当該種の卵子そのものの保存がやはり切望されており、そのためには、ある程度の大きさを有する魚卵の凍結保存を実現するための技術が必要である。
魚卵などのサイズの大きい卵の凍結保存に関しては、従来は、魚卵を溶液中に懸濁させて溶液ごと凍結する方法が行われていた。この方法では、溶液が凍結するときに成長する氷晶が、魚卵を圧迫して機械的ストレスを与え、卵が破壊されるという問題があった。即ち、魚卵を含む溶液を急冷した場合には、外部溶液凍結時の体積膨張や、魚卵内部の水分凍結時の体積膨張により、組織に機械的ストレスを与えてしまう。反対に緩慢冷却では、細胞内の水分が過度に脱水され、細胞に化学的ストレスを与えてしまう。
このため、緩慢冷却と急速冷却を組み合わせた二段階凍結法も提案されている。例えば、懸濁液中の細胞に、まず緩慢冷却を行って適度に脱水させ、細胞内の水分量を減らす。その後、急速冷却により凍結させることにより、卵内部凍結時の体積膨張による機械的ストレスを抑える方法である。しかしながら、この二段階凍結法でも成功率は約40%程度であり、決して高くはないという問題がある。細胞を懸濁液中で凍結させるため、細胞外部の溶液の氷晶成長により圧迫されることや、脱水を目的とした緩慢冷却では、細胞を低温状況下に長くさらすため、低温傷害を引き起こすことが理由とされている。
本発明者は、高品位な冷凍食品を目指す凍結保存技術の開発の過程で、脱水冷凍と細胞膜の関係の重要性を認識し、細胞又は組織の優れた凍結保存法について既に提案した(特許文献1)。そして、そこでの知見を、魚卵の冷凍保存に応用し適用するための研究を鋭意行った。その結果、脱水冷凍に加え、氷晶による損傷から細胞膜を保護する目的で、凍害防御剤を含む液体メニスカスによって魚卵を包み、その凍結制御を行って、先ず膜を粥状凍結層によって保護し、外的な氷晶による機械的ストレス及び内外の過大な浸透圧によるストレスを、低減することが重要であることを知見し、本発明に到達した。
特開2007−289157号公報
魚卵の凍結保存は成功例が極めて少ない。また、食品として冷凍保存したとしても、かなり品位が劣化するという問題がある。原因は、魚卵は他の卵に比べて大きく、ガラス化のための超急速冷却が困難であり、浸透圧脱水や乾燥防止の目的で行う溶液浸漬では、溶液の凍結によって卵が機械的に圧迫され、かつ、損傷するためであると考えられる。そこで本発明の目的は、従来のものよりも優れた凍結保存方法を提供することにある。
本発明者は、溶液の表面張力を利用したメニスカス、即ち、溶液を液膜状にして魚卵を包み、粥状に凍結し、外部氷晶による機械的圧迫損傷を抑制すること、また、魚卵の凍結時の体積膨張を低減するため、凍結前に真空脱水などの脱水操作を行うことによって、従来の問題点を解決できることを見出した。
なお、本発明においてメニスカスとは液体の現象であり、液体の表面張力が関わって形成される、自由表面を有する液体あるいはその形状をいう。例えば、水面にガラス平板を挿入した際、ガラス平板近傍の水面は、ガラスに引き上げられるように曲率を描いて幾分上昇するが、その水面からの高さは、ガラスとの界面張力の強さと重力とのバランスによって決まる。かかる形状の液体が、液体メニスカスとして定義される。魚卵の表面は一般に親水性といわれており、撥水性の固体面上にこれを置き、液体をその上に滴下すれば、スケトウダラの様に小さな魚卵は、何もせずともその頂点まで液体によって覆われる。これは表面張力による現象であり、それによって形成された液膜が、メニスカスあるいは液体メニスカスと呼ばれる。いくらの様に、径が1cmにも及ぶ魚卵の場合には、重力に打ち勝つほどの表面張力の効果が高くないので、そのままでは、魚卵の頂部まで液膜を形成することは困難である。従って、大きな魚卵の場合には、メニスカスホルダーを利用することによって魚卵全体を液膜で覆うという工夫が必要となる。
本発明の請求項1に記載された発明は、魚卵の外表面を、魚卵の卵膜の親水性を利用して形成された液体メニスカスで被覆し、次いで、該被覆された魚卵を冷却(緩慢冷却することによって、前記液体メニスカスの部分を粥状に凍結させて卵膜を固定し保護し、その後、魚卵を含む全体を急冷し)凍結して保存し、
しかも、前記液体メニスカスが、疎水性の冷却面に置かれた魚卵に、凍害防御剤を含んだ水滴を滴下することによって形成されることを特徴とする魚卵の凍結保存法である。
そして、請求項に記載された発明は、魚卵の外表面を、魚卵の卵膜の親水性を利用して形成され、凍害防御剤を含んだ水溶液からなる液体メニスカスで被覆し、次いで、該被覆された魚卵を冷却することによって、前記液体メニスカスの部分を粥状に凍結させて卵膜を固定し保護し、その後、魚卵を含む全体を凍結して保存し、
しかも、前記液体メニスカスが、予め脱水処理された魚卵を、親水性のメニスカスホルダーで保持した状態で形成されることを特徴とする魚卵の凍結保存法である。
請求項に記載された発明は、請求項1、2記載の方法で凍結保存した魚卵を、冷蔵庫内緩慢に解凍することを特徴とする魚卵の解凍方法である。
本発明によって魚卵を凍結保存すると、水産・養殖業者は、時間及び季節的な制約を受けない養殖が可能となる。また、本発明は、絶滅危惧種の冷凍保存技術にも貢献できるし、引いては、再生医療に必要な生体組織の冷凍保存技術に貢献できる可能性もある。本発明の冷凍保存技術によれば、具体的に、スケソウダラの卵(めんたい)及びサケの卵(いくら)を用いた実験では、約80%にも及ぶ形状保存確率を実現することができた。
液体メニスカスの形成法の一例を示す図である。 メニスカスホルダーの一例を示す図である。 本発明の実施に用いた顕微鏡用真空冷却加熱ステージの概略説明図である。 メニスカスホルダーを液体窒素で冷却する場合の一例を示す図である。 イクラの形状保存割合ηを示すグラフである。
本発明は、魚卵(スケソウダラやサケ等の卵)の外表面を、魚卵の卵膜の親水性を利用して形成された液体メニスカスで被覆し、次いで、この被覆された魚卵を緩慢冷却することによって、前記液体メニスカスの部分を粥状に凍結させて卵膜を固定し保護し、その後、魚卵を含む全体を急冷し凍結することからなる魚卵の凍結保存法である。最初に魚卵の表面を液体メニスカスにより覆い、緩慢冷却により凍結させた後、次に急冷により魚卵の内部を急速凍結する二段階凍結を行う方法である。氷晶成長温度域においては、緩慢に冷却して魚卵表面にそってメニスカス部分をゆっくりと粥状に凍結させ、卵膜の保護層を形成する。
液体メニスカスを形成するための液体は、トレハロース等の糖類や、グリセリン、DMSO等の凍結や乾燥から保護する凍害防御剤を含んだ水溶液を用いるのが好ましい。この水溶液には浸透圧脱水の効果もあり、魚卵内部の凍結時における体積膨張による膜の損傷を抑制することができる。
本発明においては、魚卵が、液体メニスカスにより微量な溶液で覆い凍結させられているので、細胞外部の氷晶成長による機械的ストレスが低減されると共に、緩慢冷却によるメニスカスの固化によって魚卵も固定化される。従来の、懸濁液中に細胞を置いて緩慢冷却する方法に比べ、本発明の、外部溶液(液体メニスカス)の凍結による脱水効果は小さいが、より脱水が必要な場合には、冷却前に魚卵に脱水処理を行うことにより補うこともできる。
液体メニスカスの形成法を図1に示した。図1において1は疎水面、2は魚卵、3は液体メニスカス、4はメニスカスホルダーを示す。魚卵の径が1〜2mm程度で、小さい場合には、疎水性の冷却面(熱伝導性の良いものが好ましい)上に卵を置き(図1の(a))、凍害防御剤を含む水溶液を少量滴下して魚卵全体を薄く覆うことによって、液体メニスカスを形成することができる。魚卵が大きくなり、水溶液だけでは魚卵全体を覆えない場合には、疎水性冷却面上に凹み(ディンプル)を設け(図1の(b))、この中に魚卵を収めることにより、魚卵の頂部まで液体メニスカスで覆うことができる。ただし、ディンプルの深さは、液体メニスカスが凍結する際に魚卵にストレスを及ぼさないように、魚卵の半径を超えないようにする。
さらに大きな魚卵に対しては、メニスカスを上部まで保持する機能を有する、図2に示した様な親水性のメニスカスホルダーを用い、疎水性の冷却面(図1の(c))、あるいはディンプルを設けた疎水性冷却面(図1の(d))と組み合わせ、魚卵全体を覆う工夫をすることによって形成することができる。また、大型の魚卵においては、液体メニスカスによる浸透圧脱水の効果が弱くなることから、魚卵内部の凍結時における体積増加による膜の損傷を防ぐため、凍結前に真空乾燥脱水などの事前脱水乾燥操作を行うのが好ましい。脱水方法としては、例えば、特許文献1において開示されているマイクロ波常温乾燥法を採用するのが好ましい。
本発明において、凍結された魚卵の解凍の条件は特に制限されないが、例えば、融解温度から5℃程度の低温空気中での緩慢解凍とし、急激な解凍による水分の魚卵内への再吸収による細胞膜損傷を低減するのが好ましい。後述の実施例2で示すように、同じ条件で冷凍しても、解凍温度と雰囲気によって解凍後の形状保存効果には大きな違いがある。
本発明は、メニスカスを利用して微少量の液体で卵を保護しつつ凍結する方法であり、従来の、溶液中に浸した状態で凍結する際の、外部氷晶による圧迫損傷(機械的ストレスによる損傷)が生じないようにする方法である。具体的には、先ず第1段階で魚卵を薄いメニスカス溶液(例えば、トレハロース25%溶液)で保護し、緩慢冷却により溶液を優しく凍結し、次に第2段階では、急速に魚卵の内部まで凍結するものである。液体メニスカスの利用により、魚卵を微少量の溶液で包みこむことができるために、溶液が凍結するとき、魚卵にストレスを与え破壊することが回避される。この方法で凍結した魚卵は、破壊されずに解凍後も形状が保存されている。以下、実施例により本発明を詳述する。
実験装置としては、小さい魚卵(スケトウダラ:直径約1mm)の場合は、液滴によって卵全体を覆うことができるため、顕微鏡下に真空冷却・加熱の状況を観察できる、図3に示したような顕微鏡用真空冷却加熱ステージ(Linkam社製)を用いた。図3において、11は冷却加熱ステージ、12は試料(魚卵)、13はデジタル顕微鏡、14は液体窒素ボンベ、15はコントローラー、16はモニターを示す。顕微鏡で観察下に、滴下した外部溶液を凍結させた後、液体窒素により急冷する方法で行った。
第一段階として、液体メニスカスを形成する外部溶液を凍結させる。このとき、外部溶液量は魚卵を覆う程度とした(スケトウダラの場合:0.4μl)。また、外部溶液には、精製水と5%食塩水、さらに凍結防御剤として機能するトレハロース水溶液(TS)5%、10%、25%を用意した。
第二段階として液体窒素中で急冷し、魚卵内部まで凍結させた。スケトウダラの卵の場合は、冷却前に脱水処理をせず、外部溶液の凍結脱水で細胞内部の水分を必要量脱水できる。第一段階の冷却条件として、低温傷害を防ぐため未凍結状態を比較的速く冷却した後、緩慢冷却に切り換えて外部溶液を凍結させた。外部溶液の氷晶成長速度は冷却速度により異なる。氷晶成長観察から、氷晶成長速度が大きいと膜への衝撃も大きいため、外部溶液凍結時は緩慢に冷却するのが良いことが分かった。また、25%トレハロース水溶液が、最も氷晶成長速度が小さいことが分かった。
二段階凍結を行った場合、冷却過程での適度な脱水の効果で、直ちに急速冷却を行うよりも解凍後の変形率が抑えられていた。また、未凍結状態の時間を短くすることで、解凍後の変形率を抑えられていた。第一段階の外部溶液冷却条件として、低温傷害を防ぐため未凍結状態は比較的速く冷却し、氷晶成長速度を小さくするため、凍結時は緩慢冷却する必要があることが分かった。解凍方法として、急激な水分の再吸収による細胞膜への影響を抑えるため、空気中で緩慢に解凍することが良いことも分かった。特に、溶液中に浸して解凍する方法は、水分再吸収を助長し、膜の損傷が激しくなるため、空気中での緩慢解凍が必要である。
本発明の液体メニスカスと脱水処理を組合せた新たな二段階凍結法は、約8割の細胞膜が保持できるという高い成功率が得られた。従来の二段階凍結法に比べ、非常に有効な凍結法であるといえる。
大きい魚卵の例として、イクラ(サケの卵:直径約10mm)に対して本手法を適用した。イクラの場合には、スケトウダラの卵のおよそ100倍の体積があるため、表面の液体メニスカスに限界があるので、図2に示したような液体メニスカスを形成するホルダーを用い、魚卵の表面を覆った。このメニスカスホルダーは、線径0.7mmの金属性ワイヤーを使用し、細胞外溶液の氷晶成長による機械的ストレスを最小限に抑えるため、魚卵の周囲を拘束しないような構造とした。冷却には、図4に示したような液体窒素容器を使用し、液体窒素液面からの距離によって異なる、雰囲気温度を利用して冷却速度をコントロールした。
第一段階として、液体メニスカスを形成する外部溶液を凍結させる。このとき、外部溶液量は魚卵を覆う程度とした(サケの場合:2.0ml)。また、外部溶液には、凍結防御剤としても機能するトレハロース水溶液(TS)を用いた。その濃度は、実施例1の結果から最も効果の高かった25%とした。未凍結状態では、低温障害を最小限とするために比較的早く冷却し、外部溶液が凍結を起こす温度帯に達すると緩慢に冷却することにより、外部溶液をゆっくりと凍結させた。
第二段階として液体窒素中で急冷し、魚卵内部まで凍結させた。なお、サケの場合、外部溶液のみでは、細胞内部の水分を十分に脱水できないため、凍結時の体積膨張による内部からのストレスにより膜が破れてしまう。このストレスを軽減するため、事前に真空脱水処理行なった。
事前に行う真空脱水量としては、10%、12%、16%とし、脱水を行わない場合と比較して脱水の効果を検証した。凍結法は、前項に述べている改善された2段階凍結法である。解凍法としては、実施例1の結果より空気中での緩慢解凍が有効であることがわかったため、15℃の室温解凍と、さらに緩慢となる5℃の冷蔵庫内での解凍を行って比較した。
イクラの形状保存効果を評価するため、解凍後の損傷状態を形状評価指数fを用いて分類した。原形を留めて特段の損傷が見られない場合を指標f=0とし、膜が完全に損傷して内容物のほとんどが流出する場合をf=−1、中間の状態は内容物の流出状況に応じて、−0.25、−0.5、−0.75の3つに分類し、全5段階で評価した。サンプル数をNとした場合の評価値は、次式で与えられ、これを形状保存割合ηと定義した。
Figure 0005939537
図5に、本手法によるイクラの形状保存割合ηを示す。いずれも前記メニスカスホルダーを使用して、25%のトレハロース水溶液によるメニスカスを形成して行った試験結果であるが、図の横軸には事前に行った脱水割合をとっている。また、15℃の室温解凍と5℃の冷蔵庫解凍を行った場合をそれぞれ示している。事前脱水を全く行わない場合にも、本メニスカスホルダーを用い、かつ二段階冷凍を行えば、冷蔵庫解凍によって35%程度の形状保存割合が得られており、従来に比べて形状保存は高くなっている。さらに、16%脱水を行えば、冷蔵庫解凍において形状保存割合はほぼ80%程度に達しており、かなりの保存効果が達成されることがわかる。また、全ての脱水量に対して、5℃の冷蔵庫内解凍が15℃の室温解凍より形状保存割合が高く、低温の空気中における緩慢解凍の効果が高いことがわかった。
以上の実施例1と2の実験の結果、凍結時に直にガラス化を行うよりも、微少の外部溶液で膜を保護する本発明のような二段階凍結を行った方が、解凍後の変形や内容物の流出を抑えられ、膜への損傷を軽減できた。二段階凍結を行う際、第一段階のメニスカス溶液の凍結前において、低温障害の発生する温度帯にある時間を短くするとともに、メニスカス溶液が凍結する温度帯では緩慢に冷却することによって氷晶成長速度を抑え、外部氷晶による膜へのストレスを減らすことが重要である。第一段階における外部のメニスカス溶液が凍結した後は、急速冷却によって内部の氷晶を小さくすることが効果的である。また、体積の大きなサンプルでは、内部の水分の凍結時の体積膨張による膜の破壊を抑制するために、事前に真空脱水などによって脱水しておくことが必要である。さらに、解凍時の昇温速度によっても膜へのダメージが大きく影響するため、低温の空気中において緩慢に解凍する必要のあることも分かった。
1 疎水面
2 魚卵
3 液体メニスカス
4 メニスカスホルダー
11 冷却加熱ステージ
12 試料(魚卵)
13 デジタル顕微鏡
14 液体窒素ボンベ
15 コントローラー
16 モニター

Claims (3)

  1. 魚卵の外表面を、魚卵の卵膜の親水性を利用して形成された液体メニスカスで被覆し、次いで、該被覆された魚卵を冷却することによって、前記液体メニスカスの部分を粥状に凍結させて卵膜を固定し保護し、その後、魚卵を含む全体を凍結して保存し、
    しかも、前記液体メニスカスが、疎水性の冷却面に置かれた魚卵に、凍害防御剤を含んだ水滴を滴下することによって形成されることを特徴とする魚卵の凍結保存法。
  2. 魚卵の外表面を、魚卵の卵膜の親水性を利用して形成され、凍害防御剤を含んだ水溶液からなる液体メニスカスで被覆し、次いで、該被覆された魚卵を冷却することによって、前記液体メニスカスの部分を粥状に凍結させて卵膜を固定し保護し、その後、魚卵を含む全体を凍結して保存し、
    しかも、前記液体メニスカスが、予め脱水処理された魚卵を、親水性のメニスカスホルダーで保持した状態で形成されることを特徴とする魚卵の凍結保存法。
  3. 請求項1又は2記載の方法で凍結保存した魚卵を、冷蔵庫内解凍を行うことを特徴とする魚卵の解凍方法。
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