JP2006000039A - イクラ処理装置およびイクラ処理方法 - Google Patents

イクラ処理装置およびイクラ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イクラを1粒ずつ分散した状態で凍結することのできるイクラ処理装置およびイクラ処理方法を提供する。
【解決手段】供給されてきたイクラを受け入れる開口部118が上部に設けられるとともに、底板117にイクラの粒径よりもやや大きな穴径に設定された多数のイクラ分散穴120が設けられたイクラ分散容器89と、上記イクラ分散容器89の下側に配置され、上記イクラ分散穴120から落下したイクラを分散した状態で載置して冷凍装置91内へ搬入する搬送手段90とを備えることにより、上記冷凍装置91が、上記搬送手段90上のイクラを分散した状態で冷凍するように構成されている。こうすることにより、イクラの粒同士が接触することなく凍結され、さらさらした状態で計量や包装ができ、イクラの品質を正常に維持し、処理効率が向上する
【選択図】図3

Description

本発明は、イクラを1粒ずつ分散させた状態で冷凍するイクラ処理装置およびイクラ処理方法に関するものである。
イクラは、産卵期のサケやマスから取り出した熟卵を人工的に絞り出した1粒ずつになったものが原料であり、醤油、みりん、食塩などを含む調味液(たれ)に漬け込んだ塩蔵品である。一般に、鮭の腹腔から取り出したイクラには、血や血合い、内臓の破片、鱗、血筋等の異物が混在していることがある。
このため、イクラは、上記のような異物を除去するための洗浄工程、洗浄工程でイクラの表面に付着した水分を適度に除去する水切り工程、イクラを調味液に浸漬する味付け工程、味付け工程で付着した調味液を適度に除去するたれ切り工程、イクラを凍結する凍結工程等の工程で製造されている。
しかし、特別な処置を講じないで通常の凍結工程を経て凍結される場合には、1粒ずつが独立した状態で凍結されることが少なく、多くのイクラは複数粒、例えば、数個あるいは10個以上におよぶ粒がかたまりの状態で凍結される。
特開平4−349845号公報
上記のように、水切り工程やたれ切り工程を完了したイクラは、粒と粒の間に水あるいは調味液が毛細管現象等で液状のまま残留している。したがって、粒同士が密着したままの状態で凍結すると、上記のように、数個あるいは10個以上におよぶ粒がかたまりの状態で凍結され、かたまり毎に大きさや質量に大きなばらつきが発生する。そのため、冷凍状態のイクラを秤量したり袋等の容器に詰めたりする際に、大きなかたまりの入った容器はそれだけで規定質量を超過したりして、各容器毎に均一な量に計量することが困難になっている。また、かたまり状で凍結されたイクラを解凍しないで1粒ずつばらしたりすると、イクラの卵膜が損傷したりして、商品価値を損なうことになる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、イクラを1粒ずつ分散した状態で凍結することのできるイクラ処理装置およびイクラ処理方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のイクラ処理装置は、供給されてきたイクラを受け入れる開口部が上部に設けられるとともに、底板にイクラの粒径よりもやや大きな穴径に設定された多数のイクラ分散穴が設けられたイクラ分散容器と、上記イクラ分散容器の下側に配置され、上記イクラ分散穴から落下したイクラを分散した状態で載置して冷凍装置内へ搬入する搬送手段とを備えることにより、上記冷凍装置が、上記搬送手段上のイクラを分散した状態で冷凍するように構成されていることを要旨とする。
また、本発明のイクラ処理方法は、供給されてきたイクラを受け入れる開口部と底部にイクラの粒径よりもやや大きな穴径とされた多数のイクラ分散穴を有するイクラ分散容器から、イクラを分散させた状態で搬送動作状態の搬送手段上に落下させ、上記搬送手段を冷凍装置内へ進入させてイクラを搬送手段上に分散させた状態で冷凍することを要旨とする。
すなわち、本発明のイクラ処理装置では、搬送手段上にイクラが粒同士が接触することなく分散した状態で載置され、その状態で冷凍装置内に進入させてイクラを冷凍するものであるから、イクラは1粒ずつ独立した状態で冷凍され、冷凍後は粒同士が粘着することなくさらさらした流動性のある状態になる。したがって、上述のように、多数のイクラが固まった状態で冷凍されたりすることがないので、冷凍状態のイクラを秤量したり袋等の容器に詰めたりする際に、正確な秤量が実施できしかも袋等の容器に詰めることが円滑に行なえる。さらに、1粒ずつが独立した状態で冷凍されているので、イクラ粒は損傷することなく冷凍状態となり、解凍した際の品質も良好に保つことができる。
本発明のイクラ処理装置において、イクラ分散穴から落下したイクラが搬送手段の搬送方向に略直交する幅方向に広がった状態で分布するよう、上記イクラ分散穴と搬送手段の相対位置が設定されている場合には、上記搬送手段上に順次落下するイクラが搬送手段の搬送移動によって間引かれた状態になり、イクラ粒の間隔が拡大されて粒同士の接触や粘着が確実に防止できる。また、イクラ分散穴の開口密度を高めて大量のイクラをイクラ分散穴から落下させても、上記のように搬送手段の搬送動作でイクラ粒の間隔が適正に設定されるので、大量のイクラを短時間で処理することができて、処理効率を高めることができる。
本発明のイクラ処理装置において、上記イクラ分散容器にイクラを供給する供給手段をさらに備え、上記供給手段は、その供給部がイクラ分散容器の上記開口部の略全域にわたって移動できるよう分配駆動機構によって動作される場合には、上記供給手段の供給部がイクラ分散容器の開口部の略全域にわたって移動できるよう上記分配駆動機構が機能するので、イクラはイクラ分散容器の全域にわたって均一に供給され、それに伴ってイクラ分散穴全体からイクラが搬送手段上に落下する。したがって、搬送手段上のイクラの分散が搬送手段全域にわたってなされるので、大量のイクラを粒同士の接触がない状態で冷凍処理できる。
本発明のイクラ処理装置において、上記分配駆動機構は、回動中心軸を中心にした正逆両方向の駆動力によって上記供給部が略水平方向に揺動する機構を含んで構成され、上記イクラ分散容器の開口部は上記供給部の揺動軌跡に略一致した円弧形状に設定されている場合には、上記供給部の往復の円弧運動が上記回動中心軸を中心にして正確になされるので、それに対応するイクラ分散容器にイクラが同容器外へこぼれたりすることなく供給できる。
また、本発明のイクラ処理方法では、供給されてきたイクラを受け入れる開口部と底部にイクラの粒径よりもやや大きな穴径とされた多数のイクラ分散穴を有するイクラ分散容器から、イクラを分散させた状態で搬送動作状態の搬送手段上に落下させ、上記搬送手段を冷凍装置内へ進入させてイクラを搬送手段上に分散させた状態で冷凍するものであるから、イクラは1粒ずつ独立した状態で冷凍され、冷凍後は粒同士が粘着することなくさらさらした流動性のある状態になる。したがって、上述のように、多数のイクラが固まった状態で冷凍されたりすることがないので、冷凍状態のイクラを秤量したり袋等の容器に詰めたりする際に、正確な秤量が実施できしかも袋等の容器に詰めることが円滑に行なえる。さらに、1粒ずつが独立した状態で冷凍されているので、イクラ粒は損傷することなく冷凍状態となり、解凍した際の品質も良好に保つことができる。
つぎに、本発明のイクラ処理装置およびイクラ処理方法を実施するための最良の形態を説明する。
図1,図2,図3,図4,図5および図6は、本発明のイクラ処理装置の一実施例を示す。上記各図は、イクラ処理装置の外観および部分構造を示す側面図,平面図,断面図および動作説明図である。
まず、図7を参照して、イクラの製造工程について説明する。イクラの製造工程は、筋子をほぐす「筋子ほぐし工程」、筋子を塩水で洗う「洗浄工程」、筋子の皮を取る「皮取り工程」、イクラの表面に付着した塩水を適度に取り除く「水切り工程」、イクラに異物が混入していないか確認し除去する「異物除去工程」、たれにイクラを浸漬させる「味付け工程」、イクラの表面に付着したたれを適度に取り除く「たれ切り工程」、たれを切ったイクラをコンベア上に分散させる「分散工程」、コンベア上のイクラを冷凍装置に送り込んで凍結する「凍結工程」、パック等の容器に所定量のイクラを入れて計量する「計量工程」、計量された容器を包装する「包装工程」の順で製造され、出荷されるようになっている。
本発明は、上記「分散工程」から「凍結工程」において実施される。
図1は、イクラ処理プラント86を全体的に示す側面図であり、イクラは図1の左側から右側に向って搬送されて所定の処理がなされるようになっている。すなわち、右側が搬送の後流側である。図7に示された、たれ切り工程を実行する後述のイクラ液切装置1の後流側に、本発明にかかるイクラ処理装置87が配置されている。
上記イクラ処理装置87は、上記イクラ液切装置1からイクラの供給を受け、そのイクラを所定の箇所に供給する供給ユニット88と、上記所定の箇所に配置され上記供給ユニット88からイクラの供給を受けるイクラ分散容器89と、このイクラ分散容器89から落下したイクラ粒を載置して搬送する搬送コンベア90と、この搬送コンベア90上のイクラ粒を凍結する冷凍装置91とによって構成されている。
イクラは符号64で示されているが、上記イクラ液切装置1の構造説明以降において、符号64を付するようにしている。
味付けのたれ液が適度に除去されたイクラが、上記イクラ液切装置1の出口シュート25から排出され、供給ユニット88上に供給される。上記供給ユニット88は、イクラをイクラ分散容器89に供給する供給手段であり、イクラ分散容器89にイクラを供給する中継的な機能を果たすもので、図1(B)に示すように、駆動ローラ92と被動ローラ93との間に、所定の幅とされた搬送ベルト94が掛け渡してある。そして、駆動ローラ92は、図3に示すように、駆動モータ95で駆動され、これによって搬送ベルト94が搬送動作をするようになっている。
上記供給ユニット88の先端部に形成された供給部96からイクラ分散容器89の全域にイクラを供給するために、図2および図3に示すように、分配駆動機構97によって供給部96が略水平方向に揺動できるようになっている。上記分配駆動機構97は、基台98上に起立させて固定したフレーム99に取り付けられている。上記フレーム99に回動中心軸100が上下方向の姿勢で取り付けられ、この回動中心軸100の上端に上方に開放した略コ字型形状の支持フレーム101が結合されている。上記駆動ローラ92はこの支持フレーム101に軸支されている。なお、上記支持フレーム101に枢軸102を用いてアーム103が枢着され、このアーム103に上記被動ローラ93が取り付けられている。上記アーム103を図1(B)に示すように、起立させることにより、供給ユニット88を小型化してイクラ処理プラント86からの出し入れを行ないやすくしている。
上記フレーム99とこのフレーム99に固定されたサブフレーム104とに、それぞれ軸受105,106が固定され、上記回動中心軸100は上記軸受105,106に支持されている。回動中心軸100にスプロケット107が固定され、駆動モータ(電動モータ)108の出力軸109にスプロケット110が固定されている。上記スプロケット107と110とにチェーン111が掛け渡してある。駆動モータ108やスプロケット110は、フレーム99に固定された収容ボックス112内に配置され、駆動モータ108は収容ボックス112の内面に結合されている。
上記収容ボックス112の外側面に制御ボックス113が固定され、この制御ボックス113内に駆動モータ108の動作を制御する制御装置が格納されている。上記制御装置は、駆動モータ108の正転と逆転を交互に切り換えること、正転時間と逆転時間を所定時間に設定すること、ならびに、上記正転と逆転の切り換えサイクルを所定数に設定すること等の機能を果たすようになっている。なお、支持フレーム101には、出口シュート25から供給されてきたイクラが飛散しないようにするための囲い板114が、図1(B)や図2に示すように、取り付けられている。
上記イクラ分散容器89は、図4に示すように、上方に開放した細長い形状の箱型である。その平面形状は、図4(A)に示すように、円弧型であり、この円弧は、上記回動中心軸100を中心にして搬送ベルト94の供給部96が描く円弧と略同じである。換言すると、搬送ベルト94から供給されるイクラが、イクラ分散容器89外にこぼれたりしないように、イクラ分散容器89の円弧と供給部96が描く円弧とが選定されている。
イクラ分散容器89は、図4(B)に示すように、左右のガイド板115,116とこれら両ガイド板115,116の下側に配置されている底板117によって上方が開放された略箱型断面の形状とされている。図示のように、上方に開放している開口部118の開口幅は、イクラを受け入れ易くするために底板117の幅よりも大きく設定してある。そのために、ガイド板115,116の間隔は下方が狭くなるように傾斜している。開口部118に投入されたイクラは、傾斜したガイド板115,116によって下方へガイドされるようになっている。なお、119は、開口部118の開口幅が狂わないようにするための補強ステーであり、ガイド板115,116の上部に溶接してある。
上記底板117には、多数のイクラ分散穴120が設けられている。上記イクラ分散穴120の内径は、イクラの粒径よりもやや大きく設定され、イクラが円滑に通過できるようになっている。そして、イクラ分散穴120が形成されている箇所は、穴あけ時に形成される金属エッジ等が完全に除去されて、イクラに傷が付かないように精密に仕上げられている。
各イクラ分散穴120の中心点は、正三角形の頂点に存在しているのであるが、この例では、底板117も円弧型であるので、円弧の内側に配列されるイクラ分散穴120のピッチは、円弧の外側に配列されるイクラ分散穴120のピッチよりもわずかに小さく設定されている。したがって、イクラ分散穴120の中心点によって描かれる三角形は、厳密には正三角形ではない。換言すると、円弧状の底板117にイクラ分散穴120がジグザク状に配列(図4(A)円内拡大図参照)され、円弧の外側に並んでいるイクラ分散穴120のピッチが円弧の内側に並んでいるものよりも大きくなっている。
上記のようにジグザク配置とされたイクラ分散穴120の隣合うイクラ分散穴120との間隔は、各イクラ分散穴120を通過したイクラが、上記搬送コンベア90上において密着することなく分散した状態となるように設定されている。
上記のように、開口部118の間隔を大きくするのは、イクラを確実にイクラ分散容器89に受け入れるためである。一方、底板117の幅を開口部118の幅よりも大幅に狭く設定して、イクラ分散穴120が円弧方向に沿う列数を少なくし、この例では2列とされている。上記のように構成することによって、イクラ分散容器89のガイド板115,116に沿って下降するイクラの重力が底板117に対してより大きく作用して、イクラが円滑にイクラ分散穴120を通過するという効果がある。
図1(A)や後述の図6(C)に示すように、イクラ分散容器89の下側に搬送コンベア90が配置され、イクラ分散穴120があけられた底板117と搬送コンベア90との間隔は、例えば、イクラの粒径の2〜5倍位の寸法とされている。このように上記間隔を設定するのは、搬送コンベア90上に落下したイクラ粒がはね上がらないようにして、イクラ粒が搬送コンベア90上で密着するのを防止するためである。
一方、このように搬送コンベア90上でイクラ粒が離ればなれになるのは、搬送コンベア90の搬送速度との相関で設定される。図5(A)に示すように、搬送コンベア90の速度が遅すぎる場合には、搬送コンベア90上でわずかに転動したイクラ粒が隣のイクラ粒に密着する恐れがあり、このような現象が連鎖的に発生すると、数多くのイクラ粒が密着した状態になる。それに対して、同図(B)に示すように、搬送コンベア90の速度が適度に速い場合には、搬送コンベア90上に落下したイクラ粒が早期のうちに搬送方向へ変位するので、つぎに落下してきたイクラ粒との間隔が大きくなり、イクラ粒同士が密着することがない。
そして、供給ユニット88が分配供給機構97によって水平方向にスイング運動をすると、供給部96からイクラ分散容器89内に落下するイクラの落下箇所も上記スイング運動に沿って時々刻々と変化し、これにともなって上記落下箇所の下側に位置するイクラ分散穴120の部分から搬送コンベア90上に落下する。すなわち、イクラ分散穴120を通過するイクラは、時々刻々と通過箇所が円弧方向に変化し、この変化と搬送コンベア90の搬送変位とが合成されることにより、図5に示すように、搬送コンベア90上のイクラは略ジグザク形態の分布となる。このような略ジグザク形態の分布が図5(B)に示すように、適正な搬送コンベア90の速度に設定されていることにより、イクラの各粒は十分に離れた状態で冷凍装置91内に送りこまれ、イクラは1粒ずつ独立した状態で凍結される。
上記搬送コンベア90は、図1(A)に示すように、駆動ローラ121と被動ローラ122との間に掛け渡され、その幅は図3に示すように、イクラ分散容器89の幅よりも大きく設定してある。なお、123は搬送コンベア90に所定の張力を付与するスナップローラである。
搬送コンベア90上に分散離隔した状態で載置されているイクラを冷凍するために、冷凍装置91が配置されている。上記冷凍装置91内に冷凍室125が設けられ、上記搬送コンベア90は上記冷凍室125内を通過するようになっている。搬送コンベア90上に載置されているイクラは、冷凍室125を通過する際に冷凍状態になる。冷凍されたイクラは、出口シュート126から計量・包装装置127に送り込まれて、所定量の冷凍イクラが包装袋等の容器に詰められ、容器が封止される。
上記出口シュート126から出てきた冷凍イクラは、集約されて計量・包装装置127内で計量や袋詰め等が自動的に行なわれるのであるが、このときにはイクラは1粒ずつが独立した状態で冷凍されているので、イクラ粒同士が接触しても粘着することがなく、いわゆるさらさらした流動性のある状態になっている。
上記イクラ分散容器89は、撓み変形をしない支持状態で搬送コンベア90の上側に配置されている。そのための構造を図6にしたがって説明する。細長い長方形の支持板128が板厚の大きな板材で構成され、そこに上記イクラ分散容器89をはめ込む支持穴129が設けられている。上記支持穴129は、イクラ分散容器89と同じ円弧形状とされ、イクラ分散容器89の外側面の略全域が支持穴129の内面に接触して、支持板128の剛性によってイクラ分散容器89の撓み変形が発生しないようになっている。なお、円弧形状の支持穴129外周側中央部と支持板128の端部との間の部分を切り欠いた切欠き部130が設けられ、これによって図6(C)に示すように、イクラ分散容器89が支持穴129内に収容されるようになっている。
図5にしたがって説明したように、搬送動作中の搬送コンベア90上にイクラ分散穴120からイクラを分散して、イクラの分散離隔の状態を適正に確保している。このような搬送方向における分散離隔に加えて、搬送コンベア90の幅方向にイクラ分散穴120を往復運動として変位させることによって、イクラの分散離隔の状態をさらに良好なものとすることができる。
イクラ分散穴120を上記幅方向に往復変位させるための往復運動機構としては、流体シリンダを利用するもの、ラック・ピニオン機構を利用するもの等種々なものが採用できる。図6(D)に示した例では、端面カムを利用している。すなわち、回転式の端面カム131の回転軸132が軸受133に支持され、上記回転軸132にスプロケット134が取り付けられている。上記端面カム131を回転させるための駆動モータ135が設けられ、その出力軸にスプロケット136が固定されている。上記スプロケット134と136にチェーン137が掛け渡してある。なお、138は支持板128を固定するフレーム部材等の静止部材であり、図1(B)では、支持柱のような形状の部材であり、支持板128を所定の高さに支持している。また、駆動モータ135は、減速機が内蔵されたギヤードモータである。
端面カム131のカム面139は、回転軸心に対して傾斜した平面で構成されている。支持板128の幅方向の端部に突起部材140が固定され、この突起部材140の先端部がカム面139に接触している。上記突起部材140の反対側に搬送コンベア90の幅方向に延びているガイド軸141が固定され、このガイド軸141は静止部材に固定されたガイド軸受142に軸方向に摺動できるように支持されている。支持板128に固定されたばね座143とガイド軸受142との間に圧縮コイルスプリング144が配置され、そのばね張力により常に突起部材140がカム面139に接触している。
上記駆動モータ135が回転すると、スプロケット136,チェーン137,スプロケット134を介して端面カム131が回転する。この回転により、カム面139のカムリフトによって得られる周期的な変位が支持板128に発生し、それに伴ってイクラ分散容器89のイクラ分散穴120が、搬送コンベア90の幅方向に往復運動をする。なお、往復運動によるイクラ分散穴120の変位量は、搬送コンベア90上に落下したイクラが同コンベアから幅方向にこぼれないように設定されている。
上記のように、イクラ分散容器89のイクラ分散穴120を、搬送コンベア90の略幅方向に往復運動を行わせる往復運動機構を設けることにより、搬送コンベア90上に落下したイクラ粒は、搬送コンベア90の幅方向にも粒同士の間隔が拡大されるので、イクラの分散離隔が良好なものとなる。特に、上記の搬送コンベア90の搬送方向の分散離隔と上記幅方向の分散離隔とが複合した状態となることによって、搬送コンベア90上のイクラの分散状態が最適なものとなる。さらに、多数のイクラ分散穴120が底板117に緻密に設けてあっても、上記のような動作で分散離隔がなされることにより、単位時間当りのイクラ分散量を増量させるのと同時にイクラ粒同士の付着が回避でき、イクラの処理効率の向上を図ることができる。
上記実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
すなわち、本発明のイクラ処理装置87では、搬送コンベア90上にイクラが粒同士が接触することなく分散した状態で載置され、その状態で冷凍装置91内に進入させてイクラを冷凍するものであるから、イクラは1粒ずつ独立した状態で冷凍され、冷凍後は粒同士が粘着することなくさらさらした流動性のある状態になる。したがって、上述のように、多数のイクラが固まった状態で冷凍されたりすることがないので、冷凍状態のイクラを秤量したり袋等の容器に詰めたりする際に、正確な秤量が実施できしかも袋等の容器に詰めることが円滑に行なえる。さらに、1粒ずつが独立した状態で冷凍されているので、イクラ粒は損傷することなく冷凍状態となり、解凍した際の品質も良好に保つことができる。
上記イクラ分散穴120から落下したイクラが搬送コンベア90の搬送方向に略直交する幅方向に広がった状態で分布するよう、上記イクラ分散穴120と搬送コンベア90の相対位置が設定されているので、上記搬送コンベア90上に順次落下するイクラが搬送コンベア90の搬送移動によって間引かれた状態になり、イクラ粒の間隔が拡大されて粒同士の接触や粘着が確実に防止できる。また、イクラ分散穴120の開口密度を高めて大量のイクラをイクラ分散穴120から落下させても、上記のように搬送コンベア90の搬送動作でイクラ粒の間隔が適正に設定されるので、大量のイクラを短時間で処理することができて、処理効率を高めることができる。
上記イクラ分散容器89にイクラを供給する供給ユニット88をさらに備え、上記供給ユニット88は、その供給部96がイクラ分散容器89の上記開口部118の略全域にわたって移動できるよう分配駆動機構97によって動作される。つまり、上記供給ユニット88の供給部96がイクラ分散容器89の開口部118の略全域にわたって移動できるよう上記分配駆動機構97が機能するので、イクラはイクラ分散容器89の全域にわたって均一に供給され、それに伴ってイクラ分散穴120全体からイクラが搬送コンベア90上に落下する。したがって、搬送コンベア90上のイクラの分散が搬送コンベア90全域にわたってなされるので、大量のイクラを粒同士の接触がない状態で冷凍処理できる。
上記分配駆動機構97は、回動中心軸100を中心にした正逆両方向の駆動力によって上記供給部96が略水平方向に揺動する機構を含んで構成され、上記イクラ分散容器89の開口部118は上記供給部96の揺動軌跡に略一致した円弧形状に設定されている。したがって、上記供給部96の往復の円弧運動が上記回動中心軸100を中心にして正確になされるので、それに対応するイクラ分散容器89にイクラが同容器外へこぼれたりすることなく供給できる。
また、本発明のイクラ処理方法では、供給されてきたイクラを受け入れる開口部118と底部にイクラの粒径よりもやや大きな穴径とされた多数のイクラ分散穴120を有するイクラ分散容器89から、イクラを分散させた状態で搬送動作状態の搬送コンベア90上に落下させ、上記搬送コンベア90を冷凍装置91内へ進入させてイクラを搬送コンベア90上に分散させた状態で冷凍するものであるから、イクラは1粒ずつ独立した状態で冷凍され、冷凍後は粒同士が粘着することなくさらさらした流動性のある状態になる。したがって、上述のように、多数のイクラが固まった状態で冷凍されたりすることがないので、冷凍状態のイクラを秤量したり袋等の容器に詰めたりする際に、正確な秤量が実施できしかも袋等の容器に詰めることが円滑に行なえる。さらに、1粒ずつが独立した状態で冷凍されているので、イクラ粒は損傷することなく冷凍状態となり、解凍した際の品質も良好に保つことができる。
本発明にかかるイクラ処理装置87の上流工程においては、イクラに付着している水分やたれ液を適度に除去するようになっている。図8〜13は、そのような上流工程に相当する水分やたれ液の付着状態を適正化する装置、すなわち上記イクラ液切装置1の図である。図1に示すように、イクラ液切装置1は、フレーム145上に設置されている。
上記イクラ液切装置1は、集積されたイクラ64の表面に付着したたれや水分を適度に取り除く装置である。この例での液体は、味付け用のたれや余剰の水分である。イクラ液切装置1は、イクラ64を搬送する搬送装置3と、後述の吸引手段16(図9参照)とを備える。搬送装置3は、その上に載置されたイクラ64を連続的に搬送するメッシュ状コンベア7を有する。メッシュ状コンベア7は、水分を透すように網目状に形成され、メッシュ状コンベア7を回転させるプーリ8(図9参照)を回転可能に支持するコンベア軸9の回転によって載置されたイクラ64を搬送するようになっている。コンベア軸9は、後述の支持部15に回転可能に支持され、モータ(図示省略)の回転駆動により回転するようになっている。
上記搬送装置3の側面の上部には、後述の均し部材13の傾斜部13aの傾斜に沿って均し部材13を支持する支持部材11が設けられている。上記均し部材13は、平板状に形成され、イクラ64が通過する間隔をあけてメッシュ状コンベア7と対面するように固定され、メッシュ状コンベア7上に集積されたイクラを均すようになっている。また、均し部材13は、集積されたイクラ64が進入する方向に向かってメッシュ状コンベア7との間隔が広がるように傾斜した平板状の傾斜部13aを有する。
上記傾斜部13aには、固定ネジ14を通す長穴状の開口部13bが形成されている。固定ネジ14は、傾斜部13aの開口部13bを通して締め付けることにより、傾斜部13aを支持部材11に沿ってスライドさせた位置で固定することができるようになっている。固定ネジ14を緩めると傾斜部13aを支持部材11に沿ってスライドさせることができるようになっている。
上記搬送装置3の側面には、コンベア軸9を回転可能に支持する支持部15が設けられている。支持部15では、コンベア軸9を長手方向に移動させ、メッシュ状コンベア7の張り具合を調節することができるとともに、コンベア軸9を取り外すことができる。これにより、メッシュ状コンベア7を取り外すことができるため、メッシュ状コンベア7をしっかりと洗浄することができ、衛生的である。また、メッシュ状コンベア7の張りを硬くしたり、やわらかくすることができるため、メッシュ状コンベア7と均し部材13の間に位置するイクラ64への加圧度合いを調節することができる。例えば、メッシュ状コンベア7の張りを適度にやわらかくすると、大きいサイズのイクラ64が紛れていても、そのイクラは、メッシュ状コンベア7の撓みにより、メッシュ状コンベア7と均し部材13との間を通過することができる。これにより、イクラが損傷することを防止することができるとともに、効果的に水分(たれ)除去を行なうことができる。
また、上記搬送装置3の側面には、後述のベルト洗浄シャワー71(図9参照)から洗浄液を噴射させるためのベルト洗浄レバー17と、後述のローラ洗浄シャワー73(図9参照)から洗浄液を噴射させるためのローラ洗浄レバー19が設けられている。平板状の均し部材13の下方には、均されたイクラに吸引圧力を生じさせる二次水切り手段としての吸引部21が設けられている。
上記搬送装置3の下部には、メッシュ状コンベア7を搬送装置3の下方に引出す引出ローラ23が設けられている。メッシュ状コンベア7のうち、引出ローラ23によって引出された部分は、ベルト洗浄レバー17の操作によってベルト洗浄シャワー71からメッシュ状コンベア7の裏面に向かって洗浄液が噴射され、洗浄される。また、ローラ洗浄レバー19の操作によってローラ洗浄シャワー73からスナップローラ75aおよびメッシュ状コンベア7の表面に向かって洗浄液(塩水)が放出され、スナップローラ75aおよびメッシュ状コンベア7が洗浄されるようになっている。上記搬送装置3の搬送方向には、メッシュ状コンベア7から落下するイクラを受ける出口シュート25が設けられている。
上記吸引部21は、搬送装置3の近傍に設けられた真空タンク31と連通管33によって接続されている。真空タンク31の近傍には、真空タンク31内を減圧する減圧装置35と、減圧装置35によって減圧された真空タンク31内の気圧を調節する圧力調節装置37が設けられている。減圧装置35と圧力調節装置37は圧力調節パイプ41によって接続されている。
上記減圧装置35は、真空タンク31内の空気を吸引し、その空気を外部に排出する排気口43を有する。圧力調節装置37は、真空タンク31内を大気圧に開放する開放弁45と、取り入れる外気を濾過するエアフィルタ47とで構成されている。この開放弁45を操作することによってエアフィルタ47を通して真空タンク31内に外気が導入され、真空タンク31内に大気圧が導入されるようになっている。例えば、吸引圧力が高い場合は、適度な吸引圧力になるように圧力調節装置37の開放弁45を操作することでエアフィルタ47を通して真空タンク31内に外気が導入され、吸引部21の吸引圧力を下げることができる。
メッシュ状コンベア7と均し部材13との間隔と、吸引圧力には適切な関係があり品質の高いイクラを製造するため、使用者によって上記間隔と吸引圧力は適宜設定される。
上記真空タンク31の側面には、搬送装置3と減圧装置35を連動させて起動させるための起動ボタン51と、搬送装置3と減圧装置35の駆動を連動させて停止させるための停止ボタン53と、メッシュ状コンベア7の搬送速度を調節するための速度調節スイッチ55が設けられている。本実施例では、上記搬送速度は、約5〜16m/minの範囲で調節可能になっている。
上記真空タンク31は、吸引した水分(たれ)を貯留して吸引した水分(たれ)と空気を分離させる液分離室としての機能を果たす。分離により空気だけを減圧装置35に導くため、減圧装置35に負担がかかることを防止することができる。また、真空タンク31は、貯留した水分やたれを排出する排出口63を有する。
上記排出口63には、真空タンク31内に水分が一定の水位まで溜まり、吸引力と貯水重量とのバランスが崩れる(均衡が保てない状態)時に若干量の水分やたれを瞬間的に排出する。そして、排水されて水位が少し下がった状態から、再び水分やたれが溜まり若干量の水分やたれを排出するという状態を断続的に繰り返す自動排水機構61が設けられている。
集積したイクラ64が載置されたメッシュ状コンベア7の下方には、イクラ64が載置されたときに落ちる大部分の水分を受ける一次水切り手段としての水受65が設けられている。上記水受65は、受けた水分やたれが真空タンク31に吸引されるように吸引部21と接続されている。イクラ64の表面に付着したたれの多くは、イクラ64の載置時にメッシュ状コンベア7を透して水受65に受けられる。このたれは、イクラが吸引部21上を通過するまでに真空タンク31に貯留される。そして、水受65と吸引部21は、適度な距離を隔てて配置されており、載置されたイクラが吸引部21の上を通過するときには、水受65に受けたたれは真空タンク31内に貯留されるようになっている。このため、吸引部21によるイクラの水分除去時には、水受65に受けたたれは、水受65および連通管33内に残っておらず、安定した吸引力を維持することができる。
出口シュート25の右下には、図1(A)に示すように、出口シュート25から滑り落ちるイクラを受ける供給ユニット88が設置されている。上記引出ローラ23とプーリ8の間には、メッシュ状コンベア7にある程度の張力をかけるためのスナップローラ75a,75bが設けられている。スナップローラ75aの近傍には、スナップローラ75aに向けて洗浄液を噴射するローラ洗浄シャワー73が設けられている。したがって、上記ローラ洗浄レバー19を操作することによりスナップローラ75aおよびメッシュ状コンベア7を洗浄することができるため、スナップローラ75aに付着したイクラや異物等を除去することができ、一定の張力を保つとともに、メッシュ状コンベア7へのイクラの残留を防止することができる。
上記引出ローラ23の近傍には、スナップローラ75aと引出ローラ23の間に位置するメッシュ状コンベア7に向けて洗浄液を噴射するベルト洗浄シャワー71が設けられている。したがって、ベルト洗浄レバー17を操作することによりメッシュ状コンベア7を洗浄することができるため、メッシュ状コンベア7に付着したイクラや異物等を除去することができる。これにより、イクラがメッシュ状コンベア7に付着したままになることを防止することができるため、衛生的である。
そして、メッシュ状コンベア7は、ローラ洗浄シャワー73により表面から洗浄されたのち、ベルト洗浄シャワー71によって裏面から洗浄されることにより、常にきれいな状態が維持される。
上記真空タンク31内には、吸引されたたれと空気を分離するための分離板81a,81bが設けられている。なお、図9においては、真空タンク31内に吸引された廃液83が溜まっている状態を示している。この廃液83は、上記自動排水機構61により排出口63から排出されるようになっている。
このとき、吸引部21上を均されたイクラが通過すると、その表面に付着したたれは、真空タンク31内に吸引されて廃液83として貯留される。真空タンク31内に吸引された空気は、圧力調節パイプ41内を通って減圧装置35の排気口43から排出される。
上記減圧装置35が起動すると、真空タンク31内の気圧が下がり、吸引部21に吸引力が発生し、メッシュ状コンベア7が駆動する。メッシュ状コンベア7に載置されて集積したイクラ64は、搬送装置3の搬送により均し部材13に接触し、傾斜部13aにより徐々に均されて、均し部材13とメッシュ状コンベア7の間を通る。吸引部21上を通過するときのイクラは、薄層状に均されているため、吸引部21からの吸引圧力をまんべんなく受ける。吸引部21に吸引されるイクラ表面に付着したたれは、メッシュ状コンベア7に浸透し、吸引部21に吸引され、真空タンク31内に貯留される。そして、吸引部21上を通過したイクラは、出口シュート25まで搬送され、供給ユニット88によって受けられるようになっている。
つぎに、図10を参照して、上記減圧装置35について説明する。
上記減圧装置35は、真空ポンプ84を備える。上記真空ポンプ84は、上記真空タンク31内の気圧を減圧する減圧手段としての機能を果たし、上記起動ボタン51が操作されると駆動し、圧力調節パイプ41から真空タンク31内の空気を吸引する。
つぎに、図11を参照して、上記吸引部21について説明する。
上記吸引部21は、メッシュ状コンベア7の全幅にわたって延びるスリット状の吸引開口85からイクラ64の表面に付着したたれを吸引するものである。上記スリット状の吸引開口85は、イクラ一粒程度の開口であり、平板状の均し部材13と対面するように配置されている。したがって、メッシュ状コンベア7を透して水分やたれの除去を行なうことができるため、イクラ64に損傷を与えることなく、イクラ64の表面に付着した水分を適度に除去することができる。すなわち、スリット状の吸引開口85から平板状の均し部材13と対面する位置で吸引することにより、ある程度の吸引圧力の減圧効果がイクラの表面にまんべんなく生じ、イクラ64を傷めることなくより適度な水分除去が可能となる。
つぎに、図12を参照して、イクラ64の表面に付着した水分やたれの吸引について説明する。
上記吸引部21の吸引により吸引開口85上を通過するイクラ64には、図示の一点鎖線の矢印線で示すように、吸引圧力がかかる。また、均し部材13が上部を覆っているため、吸引圧力が高まり、吸引開口85の近傍に位置するイクラの表面に付着したたれも除去することができる。すなわち、幅広い範囲に減圧効果が生じるため、まんべんなくイクラ64の表面に付着したたれを吸引することができる。これにより、適度な水分やたれの除去を行なうことができ、品質の高いイクラ64を製造することができる。
上記のように、イクラ液切装置1は、イクラ64を搬送するメッシュ状コンベア7を有する搬送装置3と、イクラ64が通過する間隔をあけてメッシュ状コンベア7と対面するように設けられ、メッシュ状コンベア7上に集積させて載置されたイクラ64を均す平板状の均し部材13と、均し部材13で均されたイクラの表面に付着したたれをメッシュ状コンベア7を透して吸引する吸引手段16(吸引部21、真空タンク31、連通管33、減圧装置35、圧力調節装置37、圧力調節パイプ41等)とを備える。均し部材13は、集積されたイクラ64が進入する方向に向かってメッシュ状コンベア7との間隔が狭くなるように平板状の傾斜した傾斜部13aを有する。
すなわち、イクラ液切装置1では、平板状の均し部材13は、上記集積されたイクラ64が図の右方へ進入する方向に向かってメッシュ状コンベア7との間隔が狭くなるように傾斜した平板状の傾斜部13aを有し、イクラ64が通過する間隔をあけてメッシュ状コンベア7と対面するように設けられ、メッシュ状コンベア7上に集積させて載置されたイクラ64を均す。吸引手段16は、上記均し部材13で均されたイクラの表面に付着したたれをメッシュ状コンベア7を透して吸引する。
したがって、メッシュ状コンベア7上に山状に集積したイクラ64は図9,図11の右方へ搬送装置3で搬送されて移動することにより、傾斜部13aに沿って徐々に高さが低くされて平らに均される。そして、メッシュ状コンベア7と均し部材13の間に案内され、均されたイクラ64の表面に付着した水分やたれは吸引手段16から適度に吸引される。すなわち、平板状の傾斜部13aに沿って平らに均し、平板状の均し部材13で案内することができるため、イクラ64を傷めることなく、その表面に付着した水分やたれのみを適度に吸引することができる。このように、平らに均したイクラ64から水分を吸引除去するため、余分なたれが残ることがなくなり、冷凍されたイクラを解凍したときのドリップ量を抑えることができ、味や食感等の品質低下を防止することができる。すなわち、ドリップ除去率(解凍イクラ[g]−ドリップ[g]/冷凍イクラ[g])×100)を高めることができるため、解凍後に味や食感が低下しない新鮮な状態のイクラ64を消費者に提供することができる。
また、メッシュ状コンベア7上にイクラを載置するだけで自動的にイクラの表面に付着したたれや水分を適度に除去することができるため、手作業を大幅に省くことができ、たれや水分の除去にかかる時間を大幅に短縮することができるため、イクラ64の製造工程全体にかかる時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。しかも、傷んだイクラ64が混入したまま凍結することもなくなる。このように、より新鮮なイクラ64を大量に製造することができ、歩留まりを下げることなく品質を向上させ、味がまろやかで食感のよいイクラ64を消費者に提供することができる。
また、上記吸引手段16は、上記吸引開口85と連通する真空タンク31と、真空タンク31内を減圧する減圧装置35と真空タンク31内に外気を導入することにより吸引圧力を調節する圧力調節装置37とを備えてなる。このようにすることにより、吸引圧力を安定させることができ、常に適度なたれや水分除去が可能となる。すなわち真空タンク31に発生した負圧により吸引されたたれや水分が一緒に吸引された空気と真空タンク31で分離されるため、真空タンク31内の負圧を安定させ水分やたれの吸引力を一定にすることができる。また、圧力調節装置37を備えたことにより、吸引圧力を調節し、イクラ64に損傷を与えることなく適度な水分やたれの除去が可能となる。
つぎに、図13を参照して、メッシュ状コンベア7と均し部材13との間隔調整について説明する。
上記傾斜部13aは、支持部材11に沿って移動可能であり、メッシュ状コンベア7と均し部材13との間隔を調整できるようになっている。
すなわち、均し部材13の傾斜部13aは支持部材11に沿って斜めに移動させることで、均し部材13のメッシュ状コンベア7と対面する部分とメッシュ状コンベア7との間隔を変化させることができる。したがって、イクラ64の大きさに応じた間隔に調節したり、メッシュ状コンベア7と均し部材13との間のイクラ64の密度を調節したりすることができるため、イクラ64の表面に付着した水分やたれの除去量を調節することができ、より品質の高いイクラ64を製造することができる。
ここで、図示の「A」は、上記傾斜部13aが支持部材11に沿って移動した距離を示し、図示の「B」は、均し部材13が略水平方向に移動した距離を示し、図示の「C」は、均し部材13が略垂直方向に移動した距離を示す。
例えば、上記傾斜部13aを支持部材11の左上方向に移動させた場合には、傾斜部13aが支持部材11に沿って移動した距離Aよりも少ない距離Cだけ均し部材13とメッシュ状コンベア7との間隔を広げることができる。一方、傾斜部13aを支持部材の右下方向に移動させた場合には、傾斜部13aが移動した距離よりも少ない距離Cだけ均し部材13とメッシュ状コンベア7との間隔を狭くすることができる。
すなわち、傾斜部13aを支持部材11に沿って移動させることで、メッシュ状コンベア7と均し部材13との間隔を微調整することができる。これにより、メッシュ状コンベア7と均し部材13との間隔を少しだけ変えたい場合であっても使用者の思い通りの間隔にすることができ、好適である。
このように、上記集積されたイクラ64が右方へ進入する方向に向かってメッシュ状コンベア7の間隔が狭くなるように傾斜した平板状の傾斜部13aを有するとともに、イクラ64が通過する間隔をあけてメッシュ状コンベア7と対面するように設けられた均し部材13により、メッシュ状コンベア7上に集積させて載置されたイクラ64を均し、上記均し部材13で均されたイクラ64の表面に付着した水分やたれをメッシュ状コンベア7を透して吸引することによりイクラ64の表面に付着した水分やたれを取り除くことができる。
したがって、メッシュ状コンベア7上に山状に集積したイクラ64は搬送装置3で搬送されて移動することにより、傾斜部13aに沿って徐々に高さが低くされて平らに均される。そして、メッシュ状コンベア7と均し部材13の間に案内され、均されたイクラの表面に付着したたれや水分は吸引手段16から適度に吸引される。すなわち、平板状の傾斜部13aに沿って平らに均し、平板状の均し部材13で案内することができるため、イクラ64を傷めることなく、その表面に付着したたれや水分のみを適度に吸引することができる。このように、平らに均したイクラ64からたれや水分を吸引除去するため、余分なたれや水分が残ることがなくなり、冷凍されたイクラを解凍したときのドリップ量を抑えることができ、味や食感等の品質低下を防止することができる。すなわち、ドリップ除去率を高めることができるため、解凍後に味や食感が低下しない新鮮な状態のイクラを消費者に提供することができる。
また、メッシュ状コンベア7上にイクラを載置するだけで自動的にイクラの表面に付着したたれや水分を適度に除去することができるため、手作業を大幅に省くことができ、たれや水分の除去にかかる時間を大幅に短縮することができるため、イクラ64の製造工程全体にかかる時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。しかも、傷んだイクラ64が混入したまま凍結することもなくなる。このように、より新鮮なイクラ64を大量に製造することができ、歩留まりを下げることなく品質を向上させ、味がまろやかで食感のよいイクラ64を消費者に提供することができる。
冷凍装置内に進入する搬送コンベア上に、イクラを1粒ずつ独立させて分散させるものであるから、イクラはそのままの状態で凍結され、多数の粒が容器等に入れられてもさらさらした流動性のある状態になる。したがって、計量や袋詰めが簡単にしかもイクラの品質を損なうことなく行なえて、広く消費者に歓迎される処理が実現する。
本発明のイクラ処理装置が含まれたプラントの全体的な側面図および部分的な側面図である。 供給ユニットの正面図である。 供給ユニットの平面図である。 イクラ分散容器の平面図および断面図である。 搬送コンベア上のイクラの載置状態を示す平面図である。 支持板の平面図,正面図,断面図および往復運動機構の正面図である。 イクラの製造工程を示す図である。 イクラ液切装置を全体的に示す斜視図である。 イクラ液切装置を示す断面図である。 減圧装置のシステム構成を示す図である。 均し部材と吸引部を示す斜視図である。 メッシュ状コンベアと吸引部を示す断面図である。 メッシュ状コンベアと均し部材との位置関係を示す断面図である。
符号の説明
1 イクラ液切装置
3 搬送装置
7 メッシュ状コンベア
8 プーリ
9 コンベア軸
11 支持部材
13 均し部材
13a 傾斜部
13b 開口部
14 固定ネジ
15 支持部
16 吸引手段
17 ベルト洗浄レバー
19 ローラ洗浄レバー
21 吸引部
23 引出ローラ
25 出口シュート
31 真空タンク
33 連通管
35 減圧装置
37 圧力調節装置
39 支持部材
41 圧力調節パイプ
43 排気口
45 開放弁
47 エアフィルタ
51 起動ボタン
53 停止ボタン
55 速度調節スイッチ
61 自動排水機構
63 排出口
64 イクラ
65 水受
71 ベルト洗浄シャワー
73 ローラ洗浄シャワー
75a スナップローラ
75b スナップローラ
81a 分離板
81b 分離板
83 廃液
84 真空ポンプ
85 吸引開口
86 イクラ処理プラント
87 イクラ処理装置
88 供給ユニット
89 イクラ分散容器
90 搬送コンベア
91 冷凍装置
92 駆動ローラ
93 被動ローラ
94 搬送ベルト
95 駆動モータ
96 供給部
97 分配駆動機構
98 基台
99 フレーム
100 回動中心軸
101 支持フレーム
102 枢軸
103 アーム
104 サブフレーム
105 軸受
106 軸受
107 スプロケット
108 駆動モータ
109 出力軸
110 スプロケット
111 チェーン
112 収容ボックス
113 制御ボックス
114 囲い板
115 ガイド板
116 ガイド板
117 底板
118 開口部
119 補強ステー
120 イクラ分散穴
121 駆動ローラ
122 被動ローラ
123 スナップローラ
125 冷凍室
126 出口シュート
127 計量・包装装置
128 支持板
129 支持穴
130 切欠き部
131 端面カム
132 回転軸
133 軸受
134 スプロケット
135 駆動モータ
136 スプロケット
137 チェーン
138 静止部材
139 カム面
140 突起部材
141 ガイド軸
142 ガイド軸受
143 ばね座
144 圧縮コイルスプリング
145 フレーム

Claims (5)

  1. 供給されてきたイクラを受け入れる開口部が上部に設けられるとともに、底板にイクラの粒径よりもやや大きな穴径に設定された多数のイクラ分散穴が設けられたイクラ分散容器と、
    上記イクラ分散容器の下側に配置され、上記イクラ分散穴から落下したイクラを分散した状態で載置して冷凍装置内へ搬入する搬送手段とを備えることにより、上記冷凍装置が、上記搬送手段上のイクラを分散した状態で冷凍するように構成されていることを特徴とするイクラの処理装置。
  2. イクラ分散穴から落下したイクラが搬送手段の搬送方向に略直交する幅方向に広がった状態で分布するよう、上記イクラ分散穴と搬送手段の相対位置が設定されている請求項1記載のイクラ処理装置。
  3. 上記イクラ分散容器にイクラを供給する供給手段をさらに備え、上記供給手段は、その供給部がイクラ分散容器の上記開口部の略全域にわたって移動できるよう分配駆動機構によって動作される請求項1または2記載のイクラ処理装置。
  4. 上記分配駆動機構は、回動中心軸を中心にした正逆両方向の駆動力によって上記供給部が略水平方向に揺動する機構を含んで構成され、上記イクラ分散容器の開口部は上記供給部の揺動軌跡に略一致した円弧形状に設定されている請求項3記載のイクラ処理装置。
  5. 供給されてきたイクラを受け入れる開口部と底部にイクラの粒径よりもやや大きな穴径とされた多数のイクラ分散穴を有するイクラ分散容器から、イクラを分散させた状態で搬送動作状態の搬送手段上に落下させ、上記搬送手段を冷凍装置内へ進入させてイクラを搬送手段上に分散させた状態で冷凍することを特徴とするイクラ処理方法。























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