<第1実施形態>
以下、本発明を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。尚、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャートなどは、単なる説明例である。本発明をそれのみに限定する趣旨ではない。
<印刷システム10の概略>
図1を参照して、本発明を具現化した第1実施形態である印刷システム10の概略について説明する。印刷システム10は、複数のプリンタ100と仲介装置200とを備える。印刷システム10は、サービス事業者が提供する印刷サービスを利用して所定の画像を印刷することが出来る。図1に示す例では、印刷システム10のプリンタ100として、プリンタ100A、プリンタ100B、プリンタ100Cの3つのプリンタ100が配置されている。尚、本実施形態の説明において、プリンタ100A、プリンタ100B、プリンタ100Cのいずれかについて説明する場合、単にプリンタ100と称して説明する。
印刷システム10は、ネットワーク400を介して、ユーザ端末500と、複数のサービス装置300と、に接続されている。図1に示す例は、サービス装置300Aとサービス装置300Bとサービス装置300Cとのの3つの印刷サービスが接続されている。サービス装置300Aは、サービスAを提供するためにサービス事業者Aが設置した装置である。サービス装置300Bは、サービスBを提供するためにサービス事業者Bが設置した装置である。サービス装置300Cは、サービスCを提供するためにサービス事業者Cが設置した装置である。サービスA〜Cは、それぞれGoogle Cloud Printのような印刷サービスである。尚、本実施形態の説明において、サービス装置300A〜Bのいずれかについて説明する場合、単にサービス装置300と称して説明する。
印刷サービスは、各サービス事業者がインターネット上に設置したサービス装置300によって提供される。具体的には、サービス装置300は、周知のWebサーバ等により構成される。サービス装置300は、物理的に単一のひとつの装置で構成されてもよいが、互いにネットワークで接続された複数の装置から構成されていてもよい。サービス装置300は、インターネットに接続された他の端末と通信を行い、前記他の端末に対して所定のサービスを提供する。
プリンタ100は、印刷機能を備えている。また、プリンタ100のユーザは、印刷サービスから所望の電子ファイルの印刷データを取得して、プリンタ100の印刷機能により印刷することが出来る。
仲介装置200は周知のサーバ機能を持った装置であればよい。仲介装置200は、プリンタ100のメーカーが自前で用意しても良いが、周知のレンタルサーバや、AmazonのEC2に代表されるようなヴァーチャルマシンを利用することも考えられる。仲介装置200は、物理的に単一のひとつの装置で構成されてもよいが、互いにネットワークで接続された複数の装置から構成されてもよい。尚、本実施形態においては、物理的に単一のひとつの装置であるものとして説明する。
<印刷システム10のハードウェア構成>
図2を参照して、印刷システム10のハードウェア構成について説明する。プリンタ100と、仲介装置200と、サービス装置300と、ユーザ端末500とは、互いに、ネットワーク400を介して接続されている。ネットワーク400は、たとえばインターネット網を採用することができる。プリンタ100と、仲介装置200と、サービス装置300と、ユーザ端末500とは互いに、TCP/IPのプロトコルに従ってデータの送受信を行う。
先ず、プリンタ100のハードウェア構成について説明する。プリンタ100は、通信部110と、制御部120と、記憶部130と、表示部150と、印刷部160と、操作部180とを備えている。
通信部110は、ネットワークに接続された他の装置と通信を行うための機器である。通信部110としては、周知のネットワークカードを採用することが出来る。
制御部120は、図示しないCPUと、CPUに接続されたROM及びRAMを備えている。CPUは、ROMに記憶されたプログラムにしたがって、プリンタ100の動作を制御する。具体的には、ROMには、仲介装置200とネットワーク400を介して各種のデータの送受信を行うためのプログラム等が記憶されている。RAMは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。
記憶部130は、NAND型フラッシュメモリー等の不揮発性の記憶装置である。図3に示すように、記憶部130は、シリアル番号記憶領域131、仲介装置アドレス記憶領域132、プリンタID記憶領域133、を備える。
シリアル番号記憶領域131は、シリアル番号が記憶される領域である。シリアル番号は、プリンターメーカが自社製品を管理するために割り当てた通し番号である。
仲介装置アドレス記憶領域132は、仲介装置200のURL等のアドレスが記憶される領域である。
プリンタID記憶領域133は、仲介装置200に割り当てられたIDであるINPIDを記憶する領域である。
表示部150は、周知のLCD等のディスプレイを備えた表示装置である。表示部150は、制御部120からの指示に従って、各種の情報を表示出力する。
印刷部160は、制御部120の指示に従って、画像の印刷を行う装置である。
操作部180は、ユーザにより操作される複数の操作ボタンを備え、ユーザの押下操作に応じた信号を制御部120へ送信する装置である。ユーザは、操作部180を操作することにより所望の指示を入力することが出来る。
次に、仲介装置200についてのハードウェア構成について説明する。本実施形態の説明では、仲介装置200は、物理的に存在する一つのサーバであるものとして説明するが、上述したように仲介装置200は、複数の物理的な装置が協働して一つのサーバとして機能するEC2のようなヴァーチャルマシンであっても良い。
仲介装置200は、通信部210、制御部220、記憶部230を備える。
通信部210は、ネットワークに接続された他の装置と通信を行うための機器である。通信部210としては、周知のネットワークカードを採用することが出来る。
制御部220は、図示しないCPUと、CPUに接続されたROM及びRAMを備えている。CPUは、ROM及び記憶部230に記憶されたプログラムにしたがって、仲介装置200の動作を制御する。RAMは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。
記憶部230は、ハードディスクドライブのような不揮発性の記憶装置である。図4に示すように、記憶部230は、プリンタ管理テーブル記憶領域231、ユーザ管理テーブル記憶領域232、利用プリンタ管理テーブル記憶領域233、登録方法記憶領域234、第1取得方法記憶領域235、第2取得方法記憶領域236、機種情報記憶領域237、印刷データ記憶領域238、印刷ジョブ記憶領域239、アプリID記憶領域240を備える。
プリンタ管理テーブル記憶領域231は、プリンタ管理テーブルが記憶される領域である。プリンタ管理テーブルの一例を図5に示す。図5に示すように、プリンタ管理テーブルは、プリンタ100に割り当てられたINPIDと、プリンタ100のシリアル番号と、プリンタ100のアドレスとを対応付けて記憶するテーブルである。INPIDは、プリンタ100を一意に識別するために、仲介装置200がプリンタ100に割り当てるIDである。プリンタ100のアドレスは、プリンタ100のIPアドレスと、ポート番号等のアドレスである。
ユーザ管理テーブル記憶領域232は、ユーザ管理テーブルが記憶される領域である。ユーザ管理テーブルの一例を図6にしめす。図6に示すように、ユーザ管理テーブルは、INUIDと、ユーザ名と、ユーザ情報と、サービスAの認証情報と、サービスBの認証情報と、サービスCの認証情報とを対応付けて記憶するテーブルである。INUIDは、ユーザを一意に識別するためのIDである。ユーザ名は、仲介装置200がユーザに対して所定のメッセージ等を表示する際などに用いる文字列である。ユーザ情報は、ユーザの年齢、性別、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカードの番号等、印刷システム10を提供する事業者が必要とする各種の情報である。サービスAの認証情報は、サービス装置300Aがユーザの認証を行うための認証情報である。サービスBの認証情報は
、サービス装置300Bがユーザの認証を行うための認証情報である。サービスCの認証情報は、サービス装置300Cがユーザの認証を行うための認証情報である。
利用プリンタ管理テーブル記憶領域233は、ユーザ毎の利用プリンタ管理テーブルを記憶する領域である。利用プリンタ管理テーブルの一例を図7に示す。図7に示す利用プリンタ管理テーブルは、INUIDがyamamotoであるユーザAの利用プリンタ管理テーブルである。利用プリンタ管理テーブルは、プリンタ名と、INPIDと、印刷サービスAのSPIDと、印刷サービスBのSPIDと、印刷サービスCのSPIDを対応付けて記憶するテーブルである。プリンタ名は、印刷サービスのウェブサイトにおいて、ユーザが印刷するプリンタを選択する際などに表示される文字列である。SPIDは、サービス装置300がプリンタ100を一意に識別するためにプリンタ100に対して割り当てたIDである。各印刷サービスのサービス装置300は、それぞれ独自のSPIDをプリンタ100に対して割り当てる。
登録方法記憶領域234は、印刷サービスに新規のプリンタを登録するための登録方法を記憶する領域である。登録方法は印刷サービスにより予め定められた方法である。登録方法記憶領域234には、複数の印刷サービスのそれぞれに対応して複数の登録方法が記憶される。
第1取得方法記憶領域235は、サービス装置300からの印刷データアドレスの取得方法である第1取得方法を記憶する領域である。第1取得方法は、印刷データアドレスの取得方法である。印刷データアドレスは、サービス装置300が格納した印刷データの所在を示す情報である。第1取得方法は印刷サービスにより予め定められた方法である。第1取得方法記憶領域235には、複数の印刷サービスのそれぞれに対応して複数の第1取得方法が記憶される。
第2取得方法記憶領域236は、サービス装置300からの印刷データの取得方法である第2取得方法を記憶する領域である。第2取得方法は、サービス装置300が格納した印刷データの取得方法である。第2取得方法は印刷サービスにより予め定められた方法である。第2取得方法記憶領域236には、複数の印刷サービスのそれぞれに対応して複数の第2取得方法が記憶される。
機種情報記憶領域237は、プリンターメーカが製造したプリンタの機種に関する各種の情報が記憶される領域である。具体的には、プリンタの機種と、その機種に割り当てられたシリアル番号と、その機種の性能などを示す情報とがそれぞれ対応付けて記憶されている。仲介装置200は、必要に応じて機種の性能などを示す情報をサービス装置300に送信する。
印刷データ記憶領域238は、サービス装置300から受信した印刷データを記憶する領域である。
印刷ジョブ記憶領域239は、後述の印刷ジョブに関する情報を記憶する領域である。
アプリID記憶領域240は、サービス装置300により発行されたアプリIDを記憶する領域である。アプリIDは、各サービス装置300から、OAuth認証を行うアプリケーションに対して発行されるIDである。
次に、ユーザ端末500についてのハードウェア構成について説明する。ユーザ端末500は、ウェブブラウザーがインストールされた周知のパーソナルコンピュータであればよい。もちろんパーソナルコンピュータ以外の装置を用いてもよい。たとえば、スマート
フォンやタブレット端末などのモバイル端末を用いても良い。
ユーザ端末500は、通信部510、制御部520、記憶部530を備える。
通信部510は、ネットワークに接続された他の装置と通信を行うための機器である。通信部510としては、周知のネットワークカードを採用することが出来る。
制御部520は、図示しないCPUと、CPUに接続されたROM及びRAMを備えている。CPUは、ROM及び記憶部530に記憶されたプログラムにしたがって、ユーザ端末500の動作を制御する。RAMは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。
記憶部530は、ハードディスクドライブのような不揮発性の記憶装置である。記憶部530は、ウェブブラウザーなどのアプリケーションプログラムなどを記憶している。
表示部550は、周知のLCD等のディスプレイを備えた表示装置である。表示部550は、制御部520からの指示に従って、各種の情報を表示出力する。
操作部580は、ユーザにより操作される複数の操作ボタンを備え、ユーザの押下操作に応じた信号を制御部520へ送信する装置である。ユーザは、操作部580を操作することにより所望の指示を入力することが出来る。
<印刷システム10の動作>
次に、図8及び図9を参照して、印刷システム10の動作について説明する。図8及び9は、印刷システム10の動作を示したフローチャートである。プリンタ100の動作は、ROMに記憶されたプログラムを制御部120が実行し、プリンタ100のハードウェアを制御することにより実現される。また、仲介装置200の動作は、ROM及び記憶部230に記憶されたプログラムを制御部220が実行し、仲介装置200のハードウェアを制御することにより実現される。
先ず、図8を参照して、プリンタ100を印刷システム10に追加する際の動作について説明する。プリンタ100を印刷システム10に追加する際、ユーザは、プリンタ100にプリンタ管理要求操作を入力する。ユーザは操作部180を操作してプリンタ管理要求操作を入力することができる。プリンタ管理要求操作は、印刷システム10にプリンタ100を追加する際に入力する操作である。ユーザは、プリンタ100を家庭やオフィスなどに設置し、プリンタ100とネットワーク400と接続した後、プリンタ管理要求操作を入力する。プリンタ管理要求操作の入力を受け付けたプリンタ100は、仲介装置200に対して、プリンタ管理要求を送信する(S100)。プリンタ管理要求には、プリンタ100のシリアル番号が含まれる。プリンタ管理要求に含まれるシリアル番号は、記憶部130のシリアル番号記憶領域131に予め記憶されている。尚、プリンタ管理要求の送信先のアドレスである仲介装置200のアドレスも、記憶部130の仲介装置アドレス記憶領域132に予め記憶されている。
プリンタ管理要求を受信した仲介装置200は、プリンタ管理要求の送信元のプリンタ100に対して、INPIDを割り当てる(S101)。INPIDは、仲介装置200がプリンタ100を一意に識別するために割り当てるIDである。仲介装置200は、INPIDと、プリンタ100から受信したシリアル番号と、プリンタ100のアドレスと、を対応づけて、プリンタ管理テーブルに記憶する。仲介装置200は、プリンタ管理要求の送信元アドレスにより、プリンタ100のアドレスを特定することができる。そして、仲介装置200は、新規に割り当てたINPIDをプリンタ100に送信する(S10
2)。
INPIDを受信したプリンタ100は、受信したINPIDを表示部150に表示する(S103)。また、プリンタ100は、受信したINPIDをプリンタID記憶領域133に記憶する。表示部150に表示されたINPIDは、この後、ユーザが印刷システム10のアカウント作成時に、プリンタを登録するために用いられる。上述の動作により、プリンタ100を仲介装置200に追加するための処理は完了する。
次に、図8を参照して、ユーザが、印刷システム10のアカウントを作成する際の印刷システム10の動作について説明する。尚、本実施形態において、上述のS100からS103の処理は、予め複数のプリンタ100に対して実行されているものとする。ユーザは、複数のプリンタ100の中から所望のプリンタ100を利用するプリンタとして指定することができる。
ユーザは、仲介装置200により提供される登録ページにより、印刷システム10のアカウントを作成することができる。まず、ユーザは、ユーザ端末500のウェブブラウザーを起動し、新規アカウントの登録ページを表示させるための操作を行う。このときユーザが行う操作は、たとえば、登録ページのURL等をウェブブラウザーに入力する操作等である。URLの入力を受け付けると、ユーザ端末500は、登録ページの送信要求を仲介装置200に送信する(S104)。
登録ページの送信要求を受信した仲介装置200は、登録ページのHTMLドキュメントをユーザ端末500に送信する(S105)。
登録ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、登録ページを表示部550に表示する。登録ページには、INUIDと、ユーザ名と、各種のユーザ情報と、利用するプリンタのINPIDと、利用するプリンタのプリンタ名と5種類の情報を入力するための入力ボックスが配置される。
INUIDの入力ボックスには、ユーザは、他のユーザに未だ利用されていないINUIDを入力する必要がある。INUIDは、仲介装置200がユーザを特定するためのIDである。
ユーザ名の入力ボックスには、ユーザは、利用したい文字列をユーザ名として入力することができる。ユーザは、好きな文字列を入力することができる。
各種のユーザ情報の入力ボックスには、ユーザは、ユーザの年齢、性別、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカードの番号等、印刷システム10を提供する事業者が必要とする各種の情報を入力する必要がある。
INPIDの入力ボックスには、ユーザは、利用したいプリンタのINPIDを入力する。ユーザは、プリンタ100の表示部150で確認したINPIDを入力する。
プリンタ名の入力ボックスには、ユーザは、ユーザが利用したい文字列を入力することができる。ユーザは、好きな文字列をプリンタ名として入力することができる。
ユーザが複数のプリンタ100を利用するプリンタとして指定できるように、INPIDの入力ボックスは複数用意されていることが望ましい。プリンタ名の入力ボックスは、INPIDの入力ボックスと対になるように配置されている。入力するINPIDが複数ある場合は、INPIDの入力ボックスの数に合わせて、プリンタ名の入力ボックスも複
数用意される。
ユーザがそれぞれの入力ボックスに各種の情報を入力した後、登録ページに表示されている送信ボタンを押下すると、ユーザ端末500は、入力ボックスに入力されたINUID、ユーザ名、各種のユーザ情報、利用するプリンタのINPID、および、利用するプリンタのプリンタ名の情報を、仲介装置200に送信する(S106)。
入力ボックスに入力された情報を受信すると、仲介装置200は、ユーザ管理テーブルに受信した情報をそれぞれ紐づけて記憶する。尚、ユーザ管理テーブルには、INUID、ユーザ名、ユーザ情報、サービスAの認証情報、サービスBの認証情報、サービスCの認証情報をそれぞれ記憶する欄が設けられている。しかし、ユーザ管理テーブルに記憶する情報のうち今回受信した情報には、INUID、ユーザ名、ユーザ情報の3種の情報しか含まれていない。ここでは、仲介装置200は、この3種の情報をユーザ管理テーブルに記憶する。尚、サービスAの認証情報、サービスBの認証情報、サービスCの認証情報は、この後ユーザが利用するサービスを選択した後に記憶される。また、入力ボックスに入力された情報を受信した仲介装置200は、ユーザの利用プリンタ管理テーブルを新規作成して、利用プリンタ管理テーブル記憶領域233に記憶する。利用プリンタ管理テーブルには、プリンタ名と、INPIDと、印刷サービスAのSPIDと、印刷サービスBのSPIDと、印刷サービスCのSPIDとを記憶する欄が設けられている。しかし、利用プリンタ管理テーブルに記憶する情報のうち今回受信した情報には、プリンタ名、INPIDの2種の情報しか含まれていない。ここでは、仲介装置200は、この2種の情報を新規作成した利用プリンタ管理テーブルに記憶する。尚、印刷サービスAのSPID、印刷サービスBのSPID、印刷サービスCのSPIDについては、仲介装置200が各サービスにプリンタの登録を行った後に記憶される。利用プリンタ管理テーブルに、ユーザ端末500から受信したプリンタ名とINPIDとを記憶した後、仲介装置200は、印刷サービス一覧ページのHTMLドキュメントをユーザ端末500に送信する(S107)。印刷サービス一覧ページは、印刷システム10が仲介している印刷サービスの一覧を提示するページである。
印刷サービス一覧ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、印刷サービス一覧ページを表示する。印刷サービス一覧ページでは、ユーザは、利用したい印刷サービスの選択と、選択した印刷サービスのアカウント情報を入力することができる。ユーザは、予め利用したい印刷サービスのアカウントを作成しておく必要がある。印刷サービスのアカウント情報は、SUIDと、パスワードとの2種の情報より構成される。SUIDは、サービス装置300がユーザを一意に特定するためのIDであって、印刷サービスのアカウント作成時に印刷サービスから割り当てられたIDである。パスワードは、印刷サービスのアカウント作成時にユーザが設定したパスワードである。印刷サービス一覧ページでは、仲介装置200が仲介できる複数の印刷サービスを選択できる。ユーザは、複数の印刷サービスを選択した場合、それぞれの印刷サービスに対応するアカウント情報を入力する必要がある。
ユーザが印刷サービス一覧ページで、印刷サービスの選択とアカウント情報の入力を行った後、サービス一覧ページに表示される送信ボタンを押下すると、ユーザ端末500は、ユーザに選択された印刷サービスを特定する情報と、ユーザに入力されたアカウント情報とを仲介装置200に送信する(S108)。
印刷サービスを特定する情報と、そのアカウント情報とを受信した仲介装置200は、ユーザ管理テーブルを更新する。具体的には、ユーザがサービスAを選択した場合、サービスAの認証情報としてユーザ端末500から受信したサービスAのアカウント情報をユーザ管理テーブルに記憶する。また、たとえば、ユーザがサービスAとサービスBを選択
した場合、サービスAとサービスBの認証情報として、ユーザ端末500から受信したそれぞれのサービスのアカウント情報をユーザ管理テーブルに記憶する。
ユーザの認証情報を記憶した仲介装置200は、ユーザに選択された印刷サービスのサービス装置300に対して、登録要求を送信する(S109)。仲介装置200は、登録方法記憶領域234に記憶されている登録方法を用いて、サービス装置300に対して登録要求を送信する。仲介装置200が送信する登録要求に含まれる情報は、印刷サービスによって異なる。また、仲介装置200と、サービス装置300との通信形態の一例としてHTTP/1.1などのプロトコルを用いて通信することが考えられるが、登録要求に用いるメソッドがすべての印刷サービスで同一とは限らない。また、通信プロトコル自体が同じものが使えるとも限らない。このように、サービス装置300毎に登録方法は異なる。よって、仲介装置200は、各サービス装置300に応じた登録方法を予め登録方法記憶領域234に記憶しており、各印刷サービスに対応する登録方法を用いて登録要求を作成する。仲介装置200は、各印刷サービスに対応する登録方法を用いて作成された登録要求をサービス装置300に送信する。
尚、本実施形態のサービス装置300は登録要求として、ユーザのアカウント情報と、プリンタ名と、プリンタの機種に関する情報と、を必要とするものとして説明する。このため、仲介装置200は、ユーザのアカウント情報と、プリンタ名と、プリンタの機種に関する情報とを含む登録要求を送信する。
仲介装置200は、登録要求に用いるアカウント情報として、ユーザ管理テーブルに記憶されたアカウント情報を用いることができる。また、仲介装置200は、登録要求に用いるプリンタ名として、利用プリンタ管理テーブルに記憶されたプリンタ名を用いることができる。また、仲介装置200は、ユーザに利用すると指定されたプリンタのシリアル番号から機種を特定し、機種情報記憶領域237に記憶されている機種に関する情報を利用して登録要求を送信する。
仲介装置200から登録要求を受信したサービス装置300は、新規のプリンタに対してSPIDを割り当てる。そして、新規に割り当てたSPIDと、受信した登録要求に含まれている、アカウント情報と、プリンタ名と、プリンタの機種に関する情報と、印刷ジョブ通知の送信先のアドレスとをそれぞれ対応付けて記憶する。サービス装置300は、登録要求の送信元のアドレスを印刷ジョブ通知の送信先のアドレスとして記憶する。したがって、ここでサービス装置300が記憶するアドレスは、プリンタ100のアドレスではなく、仲介装置200のアドレスである。よって、サービス装置300からの印刷ジョブ通知は、プリンタ100ではなく、仲介装置200に送信されることになる。
各種の情報を記憶した後、サービス装置300は、登録要求の送信元の装置、すなわち、仲介装置200にサービス装置300が割り当てたSPIDを送信する(S110)。
サービス装置300からSPIDを受信した仲介装置200は、受信したSPIDを、利用プリンタ管理テーブルに記憶する。サービス装置300Aから受信した場合、受信したSPIDを利用プリンタ管理テーブルの印刷サービスAのSPIDの欄に記憶する。また、サービス装置300Bから受信した場合、受信したSPIDを印刷サービスBのSPIDの欄に記憶する。また、サービス装置300Cから受信した場合、受信したSPIDを印刷サービスCのSPIDの欄に記憶する。
ユーザが、登録ページにおいてプリンタ100を複数指定した場合、仲介装置200は、S109の登録要求を複数回送信することで、複数のプリンタ100をサービス装置300に登録する。仲介装置200が登録要求を複数回送信した場合、サービス装置300
は、それぞれの登録要求に応じて新たに割り当てたSPIDを返信する(S110)。仲介装置200は、サービス装置300から新たなSPIDを受信するごとに、利用プリンタ管理テーブルを更新する。
また、登録ページにおいて、ユーザが利用したい印刷サービスを複数指定した場合は、仲介装置200は、ユーザが選択した印刷サービス毎に、上述のS109の登録要求の送信と、S110においてサービス装置300から受信するSPIDを利用プリンタ管理テーブルに記憶する動作を繰り返す。
すべてのサービス装置300に対してすべてのプリンタ100を登録した後、仲介装置200は、ユーザ端末500に対して登録完了ページのHTMLドキュメントを送信する(S111)。登録完了ページは、ユーザに登録が完了したことを通知するページである。
上述のS104からS111に伴う動作により、プリンタ100は、印刷サービスに利用可能なプリンタとして登録される。
次に、図9を参照して、ユーザが印刷サービスを利用して所望の画像を印刷する際の、印刷システム10の動作について説明する。ユーザが印刷サービスを利用して画像の印刷を行う場合、ユーザはサービス装置300が提供するウェブサイトで印刷の指示を行う。
先ず、ユーザは、ユーザ端末500のウェブブラウザー起動し、所望の印刷サービスの認証ページを表示させるための操作を行う。たとえば、認証ページのURL等をウェブブラウザーに入力する操作である。URLの入力を受け付けると、ユーザ端末500は、認証ページの送信要求をサービス装置300に送信する(S120)。
認証ページの送信要求を受信したサービス装置300は、ユーザ端末500に対して認証ページのHTMLドキュメントを送信する(S121)。
認証ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、表示部550に認証ページを表示させる。認証ページは、ユーザが印刷サービスのアカウント情報を入力するためのページである。具体的には、認証ページには、印刷サービスのSUIDとパスワードを入力する入力ボックスが配置されている。ユーザが、印刷サービスのSUIDとパスワードとを入力すると、ユーザ端末500は、入力されたSUIDとパスワードとをサービス装置300に送信する(S122)。
ユーザIDとパスワードとをユーザ端末500から受信すると、サービス装置300は、受信したSUIDとパスワードとに基づいてユーザの認証を行う。認証が成功した場合、サービス装置300は、ユーザ端末500に印刷指示受付ページのHTMLドキュメントを送信する(S123)。印刷指示受付ページは、ユーザが所望の画像の印刷指示を行うためのページである。印刷指示受付ページでは、ユーザがサービス装置300に予めアップロードした画像の一覧と、ユーザが利用できるプリンタ100の一覧が表示される。ユーザは、印刷指示受付ページにおいて、印刷したい画像の選択と、利用したいプリンタ100の選択とを行うことができる。サービス装置300が送信したHTMLドキュメントには、ユーザにより選択された画像と、プリンタ100とを識別するために、画像の識別情報と、印刷サービスが割り当てたプリンタ100のSPIDとの情報が含まれている。ユーザが利用できるプリンタ100の一覧には、上述のS109において仲介装置200が送信したプリンタ名が一覧表示される。尚、本実施形態において、ユーザは、サービス装置300の提供するアップロードページにおいて、予め複数の画像をアップロードしているものとする。
ユーザが、印刷指示受付ページで印刷したい画像と、利用したいプリンタ100とを選択すると、ユーザ端末500は、選択された画像を識別する情報と選択されたプリンタ100のSPIDとを、サービス装置300に送信する(S124)。
サービス装置300は、ユーザ端末500から、選択された画像を識別する情報と選択されたプリンタ100のSPIDとを受信すると、選択された画像の印刷データを作成し、作成した印刷データをサービス装置300の所定の記憶領域に格納する。尚、ここでいう印刷データとは、プリンタ100が印刷可能な形式のデータをいう。プリンタ100が印刷できる形式であればいかなる形式のデータであってもかまわない。たとえば、プリンタ100が所定のプリンタ言語で記載されたデータでしか印刷できない場合は、サービス装置300は、ユーザに選択された画像の電子ファイルに基づいてプリンタ100が理解可能なプリンタ言語の印刷データを作成する。このため、サービス装置300は、各種のプリンタに対応するプリンタドライバを備えている。また、プリンタ100がPDF形式などの所定のファイル形式のデータから印刷を実行できる機能を有している場合、サービス装置300は、画像の電子ファイルに基づいてPDF形式の電子ファイルを印刷データとして作成してもよい。もちろん、この場合、画像の電子ファイルが元々PDF形式の電子ファイルであればサービス装置300は、新たなPDF形式の電子ファイルは作成しなくてもよい。サービス装置300は、新規に印刷ジョブのIDであるSJIDを割り当て、このSJIDと、サービス装置300が格納した印刷データのアドレスである印刷データアドレスと、印刷の指示を行ったユーザのSUIDと、ユーザにより選択されたプリンタのSPIDと、印刷ジョブのステータスとを対応付けて記憶する。尚、ここでは、印刷ジョブのステータスとして、“QUEUED”が記憶される。“QUEUED”は、未だ印刷が完了していないことを示す情報である。
このようにして、印刷データを格納したサービス装置300は、S124において受信したSPIDに対応付けて記憶されている印刷ジョブ通知の送信先アドレスに、印刷ジョブ通知を行う(S125)。サービス装置300では、SPIDに対応付けて記憶されているアドレスはプリンタ100のアドレスではなく、仲介装置200のアドレスである。このため、サービス装置300は、仲介装置200に対して印刷ジョブ通知を行う。印刷ジョブ通知には、印刷データアドレスと対応づけて記憶したSJIDと、SUIDと、SPIDとが含まれる。
印刷ジョブ通知を受信した仲介装置200は、受信した印刷ジョブ通知に基づいてプリンタの特定を行う(S126)。具体的には、仲介装置200は、印刷ジョブ通知に含まれるSPIDに対応するINPIDと、そのプリンタのアドレスとを特定する。INPIDは、受信したSPIDに基づいて利用プリンタ管理テーブルから抽出する。また、プリンタのアドレスは、抽出したINPIDに基づいてプリンタ管理テーブルから抽出する。
プリンタの特定を行った仲介装置200は、サービス装置300に印刷データアドレス要求をサービス装置300に送信する(S127)。印刷データアドレス要求には、SJIDと、アカウント情報とが含まれる。印刷データアドレス要求に含まれるSJIDは、サービス装置300から受信したSJIDである。印刷ジョブ通知に含まれていたSUIDに対応するアカウント情報がユーザ管理テーブルから抽出され、印刷データアドレス要求にはそのアカウント情報が用いられる。尚、印刷データアドレスの取得方法である第1取得方法も、上述の登録方法と同様に、印刷サービス毎に異なる。このため、仲介装置200は、第1取得方法記憶領域235に、各印刷サービスに対応する第1取得方法を予め記憶している。仲介装置200は、第1取得方法記憶領域235に記憶された第1取得方法を用いて、各印刷サービスに対応する印刷データアドレス要求を送信する。
印刷データアドレス要求を受信したサービス装置300は、仲介装置200に印刷データアドレスを送信する。サービス装置300は、印刷データアドレス要求に含まれるアカウント情報に基づいて認証を行う。認証が成功した場合、サービス装置300は、印刷データアドレス要求に含まれるSJIDに対応付けて記憶されている印刷データアドレスを、仲介装置200に送信する(S128)。
印刷データアドレスを受信した仲介装置200は、サービス装置300に印刷データ要求を送信する(S129)。尚、印刷データの取得方法である第2取得方法も、上述の登録方法と同様に、印刷サービス毎に異なる。このため、仲介装置200は、第2取得方法記憶領域236に、各印刷サービスに対応する第2取得方法を予め記憶している。仲介装置200は、第2取得方法記憶領域236に記憶された第2取得方法を用いて、各印刷サービスに対応する印刷データ要求を送信する。印刷データ要求にはサービス装置300から取得した印刷データアドレスと、ユーザ管理テーブルに含まれるアカウント情報とが含まれる。
印刷データ要求を受信したサービス装置300は、仲介装置200に印刷データを送信する(S130)。サービス装置300は、印刷データ要求に含まれるアカウント情報に基づいて、ユーザ認証を行う。認証が成功した場合、サービス装置300は、印刷データ要求に含まれる印刷データアドレスに格納されている印刷データを、仲介装置200に送信する。
仲介装置200は、サービス装置300から受信した印刷データを記憶部230の印刷データ記憶領域238に格納する。そして、仲介装置200も、新規に印刷ジョブのIDであるINJIDを割り当て、このINJIDと、INPIDと、印刷サービスを特定する識別情報と、SJIDと、仲介装置200に格納された印刷データのアドレスである第2印刷データアドレスと、を対応付けて印刷ジョブ記憶領域239に記憶する。このとき記憶されるINPIDは、上述のS126において特定したINPIDを用いる。
印刷データを受信した仲介装置200は、プリンタ100に印刷ジョブ通知を送信する(S131)。このとき送信される印刷ジョブ通知には、印刷ジョブ記憶領域239に記憶されたINJIDと、INPIDとが含まれる。印刷ジョブ通知の宛先は、上述のS126において特定したプリンタのアドレスを用いる。
印刷ジョブ通知を受信したプリンタ100は、仲介装置200に印刷データアドレス要求を送信する(S132)。プリンタ100は、印刷ジョブ通知に含まれるINPIDが、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDと一致するかを確認し、一致する場合にのみ、仲介装置200に印刷データアドレス要求を送信する。このとき送信される印刷データアドレス要求には、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDと、仲介装置200から受信したINJIDとが含まれる。尚、プリンタ100は、仲介装置200に対して印刷データアドレス要求を送信するので、各印刷サービスに応じた印刷データアドレスの取得方法である第1取得方法を記憶しておく必要はない。仲介装置200から印刷データアドレスを取得する方法のみを記憶していればよい。尚、本実施形態では、仲介装置200からの印刷データアドレスの取得方法は、ROMに記憶されたプログラムが記憶しているものとする。
印刷データアドレス要求を受信した仲介装置200は、プリンタ100に印刷データアドレスを送信する(S133)。仲介装置200は、プリンタ100から受信したINPIDと、INJIDとの組み合わせに対応する第2印刷データアドレスを、印刷ジョブ記憶領域239から取得し、取得した第2印刷データアドレスを、プリンタ100に送信する。
印刷データアドレスを受信したプリンタ100は、仲介装置200に印刷データ要求を送信する(S134)。印刷データ要求には仲介装置200から取得した第2印刷データアドレスが含まれる。
印刷データ要求を受信した仲介装置200は、プリンタ100に印刷データを送信する(S135)。仲介装置200は、印刷データ要求に含まれる印刷データアドレスに格納されている印刷データを、プリンタ100に送信する。
印刷データを受信したプリンタ100は、印刷を実行する(S136)。プリンタ100は、受信した印刷データに基づいて、印刷部160に画像を印刷させる。
画像の印刷を行ったプリンタ100は、仲介装置200に印刷完了通知を送信する(S137)。プリンタ100が送信する印刷完了通知には、INPIDと、INJIDとが含まれる。プリンタ100は、S130の印刷ジョブ通知で受信したINJIDと、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDを用いて印刷完了通知を送信する。
印刷完了通知を受信した仲介装置200は、サービス装置300に印刷完了通知を送信する(S138)。仲介装置200が送信する印刷完了通知には、SJIDが含まれる。仲介装置200は、プリンタ100から受信した印刷完了通知に含まれるINJIDに対応するSJIDを、印刷ジョブ記憶領域239から検索して利用する。
印刷完了通知を受信したサービス装置300は、印刷ジョブのステータスを更新する。サービス装置300は、受信した印刷完了通知に含まれるSJIDに対応する印刷ジョブのステータスを印刷が完了したことを示す情報“DONE”に更新する。
尚、ユーザは、サービス装置300が提供するウェブサイトにより、自らが印刷を指示した印刷の印刷ステータスを確認することができる。ユーザがユーザ端末500に対して印刷ステータス確認ページを表示させるための操作を行うと、ユーザ端末500は印刷ステータス確認ページ要求を、サービス装置300に送信する(S139)。
印刷ステータス確認ページ要求を受信したサービス装置300は、ユーザ端末500に印刷ステータス確認ページのHTMLドキュメントを送信する(S140)。
印刷ステータス確認ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、印刷ステータス確認ページを表示する。印刷ステータス確認ページでは、サービス装置300に記憶されている印刷ジョブのステータスが表示される。これによりユーザは、自分が指示した印刷が完了したか否かを確認することができる。
<第2実施形態>
以下、本発明を具現化した第2実施形態について、図面を参照して説明する。第1実施形態の印刷システム10は、サービス装置300の印刷データが仲介装置200を経由してプリンタ100に送信された。第2実施形態の印刷システム10は、印刷データは、サービス装置300からプリンタ100に直接送信される。第2実施形態の印刷システム10のハードウェア構成は、第1実施形態の印刷システム10と同じであるため、同じ符号を利用して説明する。また、新規のプリンタ100を追加するときの動作、及び、ユーザが印刷システム10のアカウントを作成する際の動作も図8に示した第1実施形態と同一である。ユーザがサービス装置300を利用して印刷を行う際の動作のみ異なるので、以下にその部分について説明する。
次に、図10を参照して、ユーザが印刷サービスを利用して所望の画像を印刷する際の、印刷システム10の動作について説明する。ユーザが印刷サービスを利用して画像の印刷を行う場合、ユーザはサービス装置300が提供するウェブサイトで印刷の指示を行う。
先ず、ユーザは、ユーザ端末500のウェブブラウザー起動し、所望の印刷サービスの認証ページを表示させるための操作を行う。認証ページ表示の操作を受け付けるとユーザ端末500は、認証ページの送信要求をサービス装置300に送信する(S220)。
認証ページの送信要求を受信したサービス装置300は、ユーザ端末500に対して認証ページのHTMLドキュメントを送信する(S221)。
認証ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、表示部550に認証ページを表示させる。認証ページは、第1実施形態と同様である。ユーザが、印刷サービスのSUIDとパスワードとを入力すると、端末装置500は、入力されたSUIDとパスワードとをサービス装置300に送信する(S222)。
ユーザIDとパスワードとをユーザ端末500から受信すると、サービス装置300は、受信したSUIDとパスワードとに基づいてユーザの認証を行う。認証が成功した場合、サービス装置300は、ユーザ端末500に印刷指示受付ページのHTMLドキュメントを送信する(S223)。印刷指示受付ページは、第1実施形態と同様である。
ユーザが、印刷指示受付ページで印刷したい画像と、利用したいプリンタ100とを選択すると、ユーザ端末500は、選択された画像を識別する情報と選択されたプリンタ100のSPIDとを、サービス装置300に送信する(S224)。
サービス装置300は、ユーザ端末500から、選択された画像を識別する情報と選択されたプリンタ100のSPIDとを受信すると、選択された画像の印刷データを作成し、作成した印刷データをサービス装置300の所定の記憶領域に格納する。そして、サービス装置300は、新規に印刷ジョブのIDであるSJIDを割り当て、このSJIDと、サービス装置300が格納した印刷データのアドレスである印刷データアドレスと、印刷の指示を行ったユーザのSUIDと、ユーザにより選択されたプリンタのSPIDと、印刷ジョブのステータスとを対応付けて記憶する。尚、ここでは、印刷ジョブのステータスとして、“QUEUED”が記憶される。“QUEUED”は、未だ印刷が完了していないことを示す情報である。
このようにして、印刷データを格納したサービス装置300は、第1実施形態と同様にS124において受信したSPIDに対応付けて記憶されている印刷ジョブ通知の送信先アドレスに、印刷ジョブ通知を行う(S225)。サービス装置300は、仲介装置200に対して印刷ジョブ通知を行う。印刷ジョブ通知には、印刷データアドレスと対応づけて記憶したSJIDと、SUIDと、SPIDとが含まれる。
印刷ジョブ通知を受信した仲介装置200は、受信した印刷ジョブ通知に基づいてプリンタの特定を行う(S226)。具体的には、仲介装置200は、印刷ジョブ通知に含まれるSPIDに対応するINPIDと、そのプリンタのアドレスとを特定する。INPIDは、受信したSPIDに基づいて利用プリンタ管理テーブルから抽出する。また、プリンタのアドレスは、抽出したINPIDに基づいてプリンタ管理テーブルから抽出する。
プリンタの特定を行った仲介装置200は、サービス装置300に印刷データアドレス要求をサービス装置300に送信する(S227)。印刷データアドレス要求には、SJ
IDと、アカウント情報とが含まれる。印刷データアドレス要求に含まれるSJIDは、サービス装置300から受信したSJIDである。印刷ジョブ通知に含まれていたSUIDに対応するアカウント情報がユーザ管理テーブルから抽出され、印刷データアドレス要求にはそのアカウント情報が用いられる。尚、印刷データアドレスの取得方法である第1取得方法も、第1実施形態の第1取得方法と同様に、印刷サービス毎に異なる。このため、仲介装置200は、第1取得方法記憶領域235に、各印刷サービスに対応する第1取得方法を予め記憶している。仲介装置200は、第1取得方法記憶領域235に記憶された第1取得方法を用いて、各印刷サービスに対応する印刷データアドレス要求を送信する。
印刷データアドレス要求を受信したサービス装置300は、仲介装置200に印刷データアドレスを送信する。サービス装置300は、印刷データアドレス要求に含まれるアカウント情報に基づいて認証を行う。認証が成功した場合、サービス装置300は、印刷データアドレス要求に含まれるSJIDに対応付けて記憶されている印刷データアドレスを、仲介装置200に送信する(S228)。
印刷データアドレスを受信した仲介装置200は、新規に印刷ジョブのIDであるINJIDを割り当て、このINJIDと、INPIDと、印刷サービスを特定する識別情報と、SJIDと、サービス装置300から受信した印刷データアドレスと、を対応付けて印刷ジョブ記憶領域239に記憶する。このとき記憶されるINPIDは、上述のS226において特定したINPIDを用いる。
印刷ジョブ記憶領域239に各種の情報を記憶した仲介装置200は、印刷ジョブ通知をプリンタ100に送信する(S231)。このとき送信される印刷ジョブ通知には、印刷ジョブ記憶領域239に記憶されたINJIDと、INPIDとが含まれる。印刷ジョブ通知の宛先は、上述のS226において特定したプリンタのアドレスを用いる。
印刷ジョブ通知を受信したプリンタ100は、仲介装置200に印刷データアドレス要求と、第2取得方法要求を送信する(S232)。プリンタ100は、印刷ジョブ通知に含まれるINPIDが、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDと一致するかを確認し、一致する場合にのみ、仲介装置200に印刷データアドレス要求と取得方法要求を送信する。このとき送信される印刷データアドレス要求と第2取得方法要求には、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDと、仲介装置200から受信したINJIDとが含まれる。
印刷データアドレス要求と、第2取得方法要求とを受信した仲介装置200は、プリンタ100に印刷データアドレスと第2取得方法とを送信する(S233)。仲介装置200は、プリンタ100から受信したINPIDと、INJIDとの組み合わせに対応する印刷データアドレスを、印刷ジョブ記憶領域239から取得し、取得した印刷データアドレスを、プリンタ100に送信する。また、仲介装置200は、サービス装置300からの印刷データの取得方法である第2取得方法も、プリンタ100に送信する。印刷データの取得方法である第2取得方法も、第1実施形態の第2取得方法と同様に、印刷サービス毎に異なる。このため、仲介装置200は、第2取得方法記憶領域236に、各印刷サービスに対応する第2取得方法を予め記憶している。仲介装置200は、第2取得方法記憶領域236に記憶された第2取得方法をプリンタ100に送信する。尚、サービス装置300から印刷データを取得するために、ユーザのアカウント情報等も必要な場合は、サービス装置300は、印刷データアドレス及び第2取得方法と共にユーザの印刷サービスにおけるアカウント情報も送信する。
印刷データアドレスと、第2取得方法受信したプリンタ100は、サービス装置300
に印刷データ要求を送信する(S234)。印刷データ要求には仲介装置200から取得した印刷データアドレスが含まれる。プリンタ100は、仲介装置200から取得した第2取得方法に基づいて、印刷データ要求を作成する。印刷データ要求にユーザのアカウント情報が必要な場合は、プリンタ100は、仲介装置200から取得したアカウント情報に基づいて、印刷データ要求を作成する。プリンタ100は、このように作成した印刷データ要求をサービス装置300に送信する。
印刷データ要求を受信したサービス装置300は、プリンタ100に印刷データを送信する(S235)。尚、印刷データ要求を受信したときサービス装置300は、印刷データ要求に含まれるアカウント情報に基づいて認証を行っても良い。
印刷データを受信したプリンタ100は、印刷を実行する(S236)。プリンタ100は、受信した印刷データに基づいて、印刷部160に画像を印刷させる。
画像の印刷を行ったプリンタ100は、仲介装置200に印刷完了通知を送信する(S237)。プリンタ100が送信する印刷完了通知には、INPIDと、INJIDとが含まれる。プリンタ100は、S230の印刷ジョブ通知で受信したINJIDと、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDを用いて印刷完了通知を送信する。
印刷完了通知を受信した仲介装置200は、サービス装置300に印刷完了通知を送信する(S238)。仲介装置200が送信する印刷完了通知には、SJIDが含まれる。仲介装置200は、プリンタ100から受信した印刷完了通知に含まれるINJIDに対応するSJIDを、印刷ジョブ記憶領域239から検索して利用する。
印刷完了通知を受信したサービス装置300は、印刷ジョブのステータスを更新する。サービス装置300は、受信した印刷完了通知に含まれるSJIDに対応する印刷ジョブのステータスを印刷が完了したことを示す情報“DONE”に更新する。
尚、ユーザは、サービス装置300が提供するウェブサイトにより、自らが印刷を指示した印刷の印刷ステータスを確認することができる。ユーザがユーザ端末500に対して印刷ステータス確認ページを表示させるための操作を行うと、ユーザ端末500は印刷ステータス確認ページ要求を、サービス装置300に送信する(S239)。
印刷ステータス確認ページ要求を受信したサービス装置300は、ユーザ端末500に印刷ステータス確認ページのHTMLドキュメントを送信する(S240)。
印刷ステータス確認ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、印刷ステータス確認ページを表示する。これによりユーザは、自分が指示した印刷が完了したか否かを確認することができる。
上述したように、第2実施形態における印刷システムでは、印刷データは仲介装置200を中継することなく、サービス装置300からプリンタ100に対して直接送信されることになる。
<第3実施形態>
以下、本発明を具現化した第3実施形態について、図面を参照して説明する。第1実施形態の印刷システム10は、サービス装置300がユーザの認証を行うためにアカウント情報を利用した。しかし、第3実施形態の印刷システム10は、サービス装置300がユーザの認証を行うためにOAuth認証を利用する。第3実施形態の印刷システム10のハードウェア構成は、第1実施形態の印刷システム10と同じであるため、同じ符号を利
用して説明する。
尚、OAuth認証を行うために、印刷システム10を提供する事業者により仲介装置200は、予め各サービス装置300に対して登録されている。そして、仲介装置200は、各サービス装置300より発行されるアプリIDを保持している。アプリIDは、サービス装置300よりOAuth認証を許可するアプリケーションに発行されるIDである。また、仲介装置200とサービス装置300との間で行う通信に関する取り決めについても、この登録時に予め定められている。
先ず、図11を参照して、プリンタ100を印刷システム10に追加する際の動作について説明する。プリンタ100を印刷システム10に追加する際、ユーザは、プリンタ100の操作部180を操作して、プリンタ管理要求操作を入力する。プリンタ管理要求操作の入力を受け付けたプリンタ100は、仲介装置200に対して、プリンタ管理要求を送信する(S300)。プリンタ管理要求には、プリンタ100のシリアル番号が含まれる。
プリンタ管理要求を受信した仲介装置200は、送信元のプリンタ100に対して、INPIDを割り当てる(S301)。仲介装置200は、INPIDと、プリンタ100から受信したシリアル番号と、プリンタ100のアドレスと、を対応づけて、プリンタ管理テーブルに記憶する。そして、仲介装置200は、プリンタ100に対して割り当てたINPIDをプリンタ100に送信する(S302)。
INPIDを受信したプリンタ100は、受信したINPIDを表示部150に表示する(S303)。また、プリンタ100は、受信したINPIDをプリンタID記憶領域133に記憶する。上述の動作により、プリンタ100を仲介装置200に追加するための処理は完了する。上述の処理については、第1実施形態と同じである。
次に、図3を参照して、ユーザが、印刷システム10のアカウントを作成する際の印刷システム10の動作について説明する。
まず、ユーザは、ユーザ端末500のウェブブラウザー起動し、新規アカウントの登録ページを表示させるための操作を行う。登録ページを表示させるための操作を受け付けると、ユーザ端末500は、登録ページの送信要求を仲介装置200に送信する(S304)。
登録ページの送信要求を受信した仲介装置200は、登録ページのHTMLドキュメントをユーザ端末500に送信する(S305)。
登録ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、登録ページを表示部550に表示する。登録ページでユーザが入力できる情報は、第1実施形態と同じである。
ユーザがそれぞれの入力ボックスに各種の情報を入力した後、登録ページに表示されている送信ボタンを押下すると、ユーザ端末500は、入力ボックスに入力されたINUID、ユーザ名、各種のユーザ情報、利用するプリンタのINPID、および、利用するプリンタのプリンタ名の情報を、仲介装置200に送信する(S306)。
入力ボックスに入力された情報を受信すると、仲介装置200は、ユーザ管理テーブルに受信した情報をそれぞれ紐づけて記憶する。ここでは、仲介装置200は、INUID、ユーザ名、ユーザ情報の3種の情報をユーザ管理テーブルに記憶する。尚、サービスA
の認証情報、サービスBの認証情報、サービスCの認証情報は、この後ユーザが利用するサービスを選択した後に記憶される。また、仲介装置200は、ユーザの利用プリンタ管理テーブルを新規作成して、利用プリンタ管理テーブル記憶領域233に記憶する。ここでは、仲介装置200は、プリンタ名、INPIDの2種の情報の情報を新規作成した利用プリンタ管理テーブルに記憶する。尚、印刷サービスAのSPID、印刷サービスBのSPID、印刷サービスCのSPIDについては、後述の処理において、仲介装置200が各サービスにプリンタの登録を行った後に記憶される。利用プリンタ管理テーブルに、ユーザ端末500から受信したプリンタ名とINPIDとを記憶した後、仲介装置200は、印刷サービス一覧ページのHTMLドキュメントをユーザ端末500に送信する(S307)。印刷サービス一覧ページは、印刷システム10が仲介している印刷サービスの一覧を提示するページである。
印刷サービス一覧ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、印刷サービス一覧ページを表示する。印刷サービス一覧ページでは、ユーザは、利用したい印刷サービスの選択を入力することができる。印刷サービス一覧ページでは、仲介装置200が仲介できる複数の印刷サービスを選択できる。尚、第1実施形態とは異なり、第3実施形態の印刷サービス一覧ページでは、ユーザは各印刷サービスのアカウント情報を入力する必要がない。仲介装置200からサービス装置300への認証は、後述のトークンに基づいて行われる。このため、仲介装置200がユーザの印刷サービス毎のアカウント情報を保持する必要がない。
ユーザが印刷サービス一覧ページで、印刷サービスの選択の入力を行った後、サービス一覧ページに表示される送信ボタンを押下すると、ユーザ端末500は、選択されたサービス装置300に仲介認可指示ページの送信要求を送信する(S308)。ユーザは、仲介認可指示ページを利用して、サービス装置300にユーザの認証を行うことができる。そして、認証が成功したユーザに対して、仲介装置200が仲介処理を行うことを許可させることができる。
サービス装置300は、ユーザ端末500に対して仲介認可指示ページのHTMLドキュメントを送信する(S309)。
仲介認可指示ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、仲介認可指示ページを表示する。仲介認可指示ページには、印刷サービスのアカウント情報を入力する入力ボックスが配置される。仲介認可指示ページには、ユーザは印刷サービスのアカウント情報を入力する必要があるため、ユーザは、予め利用したい印刷サービスのアカウントを作成しておく必要がある。
ユーザが自分のSUIDとパスワードとを入力し、送信ボタンを押下すると、ユーザ端末500は、仲介認可要求をサービス装置300に送信する(S310)。仲介認可要求には、利用者に入力されたアカウント情報が含まれる。仲介認可指示ページのHTMLドキュメントに含まれていたアプリIDが利用される。
仲介認可要求を受信したサービス装置300は、仲介認可要求に含まれるアカウント情報に基づいてユーザの認証を行う。ユーザの認証が成功した場合、サービス装置300は、そのユーザに対して発行したトークンと、仲介装置200へのリダイレクト先URLとをユーザ端末500に送信する(S311)。
ユーザ端末500はリダイレクト先URLに従って仲介装置200にトークン情報を送信する(S312)。尚、サービス装置300がリダイレクト先のURLを特定するためには、ユーザ端末500からいずれかのタイミングで仲介装置200に割り当てられたア
プリIDを取得する必要がある。このため、仲介装置200は、上述のS305またはS307のいずれかのタイミングで、自装置に対して割り当てられたアプリIDをユーザ端末500送信し、ユーザ端末500は、上述のS308、又は、S310のいずれかのタイミングで仲介装置200から受信したアプリIDをサービス装置300に送信するようにすればよい。これにより、サービス装置300は、仲介装置200のリダイレクト先URLを特定することができる。
ユーザ端末500からトークンを受信した仲介装置200は、ユーザ管理テーブルを更新する。具体的には、サービス装置300Aからトークンを受信した場合、受信したトークンをサービスAの認証情報としてユーザ管理テーブルに記憶する。また、たとえば、サービス装置300Bからトークンを受信した場合、受信したトークンをサービスBの認証情報としてユーザ管理テーブルに記憶する。また、たとえば、サービス装置300Cからトークンを受信した場合、受信したトークンをサービスCの認証情報としてユーザ管理テーブルに記憶する。
ユーザの認証情報を記憶した仲介装置200は、ユーザに選択された印刷サービスのサービス装置300に対して、登録要求を送信する(S313)。仲介装置200は、登録方法記憶領域234に記憶されている登録方法を用いて、サービス装置300に対して登録要求を送信する。仲介装置200が送信する登録要求は、第1実施形態と同様に印刷サービスによって異なる。よって、仲介装置200は、各サービス装置300に応じた登録方法を予め登録方法記憶領域234に記憶しており、各印刷サービスに対応する登録方法を用いて登録要求を作成する。仲介装置200は、各印刷サービスに対応する登録方法を用いて作成された登録要求をサービス装置300に送信する。
尚、本実施形態のサービス装置300は登録要求として、ユーザのトークンと、プリンタ名と、プリンタの機種に関する情報と、を必要とするものとして説明する。このため、仲介装置200は、ユーザのトークンと、プリンタ名と、プリンタの機種に関する情報とを含む登録要求を送信する。
仲介装置200は、登録要求に用いるアカウント情報として、ユーザ管理テーブルに記憶されたトークンを用いることができる。また、仲介装置200は、登録要求に用いるプリンタ名として、利用プリンタ管理テーブルに記憶されたプリンタ名を用いることができる。また、仲介装置200は、ユーザに利用すると指定されたプリンタのシリアル番号から機種を特定し、機種情報記憶領域237に記憶されている機種に関する情報を利用して登録要求を送信する。
仲介装置200から登録要求を受信したサービス装置300は、新規のプリンタに対してSPIDを割り当てる。そして、新規に割り当てたSPIDと、受信した登録要求に含まれている、アカウント情報と、プリンタ名と、プリンタの機種に関する情報と、印刷ジョブ通知の送信先のアドレスとをそれぞれ対応付けて記憶する。サービス装置300は、登録要求の送信元のアドレスを印刷ジョブ通知の送信先のアドレスとして記憶する。したがって、ここでサービス装置300が記憶するアドレスは、プリンタ100のアドレスではなく、仲介装置200のアドレスである。よって、サービス装置300からの印刷ジョブ通知は、プリンタ100ではなく、仲介装置200に送信されることになる。
各種の情報を記憶した後、サービス装置300は、登録要求の送信元の装置、すなわち、仲介装置200にサービス装置300が割り当てたSPIDを送信する(S314)。
サービス装置300からSPIDを受信した仲介装置200は、受信したSPIDを、利用プリンタ管理テーブルに記憶する。サービス装置300Aから受信した場合、受信し
たSPIDを利用プリンタ管理テーブルの印刷サービスAのSPIDの欄に記憶する。また、サービス装置300Bから受信した場合、受信したSPIDを印刷サービスBのSPIDの欄に記憶する。また、サービス装置300Cから受信した場合、受信したSPIDを印刷サービスCのSPIDの欄に記憶する。
登録ページにおいて、ユーザが利用したいプリンタ100を複数指定した場合、仲介装置200は、S313の登録要求を複数回送信することで、複数のプリンタ100をサービス装置300に登録する。仲介装置200が登録要求を複数回送信した場合、サービス装置300は、それぞれの登録要求に応じて新たに割り当てたSPIDを返信する(S314)。仲介装置200は、サービス装置300から新たなSPIDを受信するごとに、利用プリンタ管理テーブルを更新する。
また、登録ページにおいて、ユーザが利用したい印刷サービスを複数指定した場合は、ユーザ端末500は、一つの印刷サービスへのプリンタの登録が完了する毎に、次のサービス装置300に仲介認可指示ページ要求を送信する(S308)。そして、上述のS309〜S314の処理が繰り返されることにより、すべてのサービス装置300に対してすべてのプリンタ100の登録が完了する。
すべてのサービス装置300に対してすべてのプリンタ100を登録した後、仲介装置200は、ユーザ端末500に対して登録完了ページのHTMLドキュメントを送信する(S315)。登録完了ページは、ユーザに登録が完了したことを通知するページである。
上述のS304からS314に伴う動作により、プリンタ100は、印刷サービスに利用可能なプリンタとして登録される。また、印刷サービスへの認証を行う際に必要な
印刷サービス毎のトークンも、仲介装置200に格納される。
次に、図12を参照して、ユーザが印刷サービスを利用して所望の画像を印刷する際の、印刷システム10の動作について説明する。ユーザが印刷サービスを利用して画像の印刷を行う場合、ユーザはサービス装置300が提供するウェブサイトで印刷の指示を行う。
先ず、ユーザは、ユーザ端末500のウェブブラウザー起動し、所望の印刷サービスの認証ページを表示させるための操作を行う。認証ページを表示させる操作を受け付けるとユーザ端末500は、認証ページの送信要求をサービス装置300に送信する(S320)。
認証ページの送信要求を受信したサービス装置300は、ユーザ端末500に対して認証ページのHTMLドキュメントを送信する(S321)。
認証ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、表示部550に認証ページを表示させる。認証ページは、ユーザが印刷サービスのアカウント情報を入力するためのページである。具体的には、認証ページには、印刷サービスのSUIDとパスワードを入力する入力ボックスが配置されている。ユーザが、印刷サービスのSUIDとパスワードとを入力すると、端末装置500は、入力されたSUIDとパスワードとをサービス装置300に送信する(S322)。
ユーザIDとパスワードとをユーザ端末500から受信すると、サービス装置300は、受信したSUIDとパスワードとに基づいてユーザの認証を行う。認証が成功した場合、サービス装置300は、ユーザ端末500に印刷指示受付ページのHTMLドキュメン
トを送信する(S323)。印刷指示受付ページは、ユーザが所望の画像の印刷指示を行うためのページである。印刷指示受付ページは、第1実施形態と同じである。
ユーザが、印刷指示受付ページで印刷したい画像と、利用したいプリンタ100とを選択すると、ユーザ端末500は、選択された画像を識別する情報と選択されたプリンタ100のSPIDとを、サービス装置300に送信する(S324)。
サービス装置300は、ユーザ端末500から、選択された画像を識別する情報と選択されたプリンタ100のSPIDとを受信すると、選択された画像の印刷データを作成し、作成した印刷データをサービス装置300の所定の記憶領域に格納する。サービス装置300は、新規に印刷ジョブのIDであるSJIDを割り当て、このSJIDと、サービス装置300が格納した印刷データのアドレスである印刷データアドレスと、印刷の指示を行ったユーザのSUIDと、ユーザにより選択されたプリンタのSPIDと、印刷ジョブのステータスとを対応付けて記憶する。尚、ここでは、印刷ジョブのステータスとして、“QUEUED”が記憶される。“QUEUED”は、未だ印刷が完了していないことを示す情報である。
このようにして、印刷データを格納したサービス装置300は、S324において受信したSPIDに対応付けて記憶されている印刷ジョブ通知の送信先アドレスに、印刷ジョブ通知を行う(S325)。サービス装置300は、仲介装置200に対して印刷ジョブ通知を行う。印刷ジョブ通知には、印刷データアドレスと対応づけて記憶したSJIDと、SUIDと、SPIDとが含まれる。
印刷ジョブ通知を受信した仲介装置200は、受信した印刷ジョブ通知に基づいてプリンタの特定を行う(S326)。具体的には、仲介装置200は、印刷ジョブ通知に含まれるSPIDに対応するINPIDと、そのプリンタのアドレスとを特定する。INPIDは、受信したSPIDに基づいて利用プリンタ管理テーブルから抽出する。また、プリンタのアドレスは、抽出したINPIDに基づいてプリンタ管理テーブルから抽出する。
プリンタの特定を行った仲介装置200は、サービス装置300に印刷データアドレス要求をサービス装置300に送信する(S327)。印刷データアドレス要求には、SJIDと、トークンとが含まれる。印刷データアドレス要求に含まれるSJIDは、サービス装置300から受信したSJIDである。印刷ジョブ通知に含まれていたSUIDに対応するトークンがユーザ管理テーブルから抽出され、印刷データアドレス要求にはそのトークンが用いられる。尚、印刷データアドレスの取得方法である第1取得方法も、第1実施形態と同様に、印刷サービス毎に異なる。このため、仲介装置200は、第1取得方法記憶領域235に、各印刷サービスに対応する第1取得方法を予め記憶している。仲介装置200は、第1取得方法記憶領域235に記憶された第1取得方法を用いて、各印刷サービスに対応する印刷データアドレス要求を送信する。
印刷データアドレス要求を受信したサービス装置300は、仲介装置200に印刷データアドレスを送信する。サービス装置300は、印刷データアドレス要求に含まれるトークンに基づいて認証を行う。認証が成功した場合、サービス装置300は、印刷データアドレス要求に含まれるSJIDに対応付けて記憶されている印刷データアドレスを、仲介装置200に送信する(S328)。
印刷データアドレスを受信した仲介装置200は、サービス装置300に印刷データ要求を送信する(S329)。尚、印刷データの取得方法である第2取得方法も、第1実施形態と同様に、印刷サービス毎に異なる。このため、仲介装置200は、第2取得方法記憶領域236に、各印刷サービスに対応する第2取得方法を予め記憶している。仲介装置
200は、第2取得方法記憶領域236に記憶された第2取得方法を用いて、各印刷サービスに対応する印刷データ要求を送信する。印刷データ要求にはサービス装置300から取得した印刷データアドレスと、ユーザ管理テーブルに記憶されているトークンとが含まれる。
印刷データ要求を受信したサービス装置300は、仲介装置200に印刷データを送信する(S330)。サービス装置300は、受信した印刷データ要求に含まれるトークンに基づいて認証を行う。認証が成功した場合に、サービス装置300は、印刷データ要求に含まれる印刷データアドレスに格納されている印刷データを、仲介装置200に送信する。
仲介装置200は、サービス装置300から受信した印刷データを記憶部230の印刷データ記憶領域238に格納する。そして、仲介装置200も、新規に印刷ジョブのIDであるINJIDを割り当て、このINJIDと、INPIDと、印刷サービスを特定する識別情報と、SJIDと、仲介装置200に格納された印刷データのアドレスである第2印刷データアドレスと、を対応付けて印刷ジョブ記憶領域239に記憶する。このとき記憶されるINPIDは、上述のS326において特定したINPIDを用いる。
印刷データを受信した仲介装置200は、プリンタ100に印刷ジョブ通知を送信する(S331)。このとき送信される印刷ジョブ通知には、印刷ジョブ記憶領域239に記憶されたINJIDと、INPIDとが含まれる。印刷ジョブ通知の宛先は、上述のS326において特定したプリンタのアドレスを用いる。
印刷ジョブ通知を受信したプリンタ100は、仲介装置200に印刷データアドレス要求を送信する(S332)。プリンタ100は、印刷ジョブ通知に含まれるINPIDが、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDと一致するかを確認し、一致する場合にのみ、仲介装置200に印刷データアドレス要求を送信する。このとき送信される印刷データアドレス要求には、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDと、仲介装置200から受信したINJIDとが含まれる。尚、プリンタ100は、仲介装置200に対して印刷データアドレス要求を送信するので、各印刷サービスに応じた印刷データアドレスの取得方法である第1取得方法を記憶しておく必要はない。仲介装置200から印刷データアドレスを取得する方法のみを記憶していればよい。
印刷データアドレス要求を受信した仲介装置200は、プリンタ100に印刷データアドレスを送信する(S333)。仲介装置200は、プリンタ100から受信したINPIDと、INJIDとの組み合わせに対応する第2印刷データアドレスを、印刷ジョブ記憶領域239から取得し、取得した第2印刷データアドレスを、プリンタ100に送信する。
印刷データアドレスを受信したプリンタ100は、仲介装置200に印刷データ要求を送信する(S334)。印刷データ要求には仲介装置200から取得した第2印刷データアドレスが含まれる。
印刷データ要求を受信した仲介装置200は、プリンタ100に印刷データを送信する(S335)。仲介装置200は、印刷データ要求に含まれる印刷データアドレスに格納されている印刷データを、プリンタ100に送信する。
印刷データを受信したプリンタ100は、印刷を実行する(S336)。プリンタ100は、受信した印刷データに基づいて、印刷部160に画像を印刷させる。
画像の印刷を行ったプリンタ100は、仲介装置200に印刷完了通知を送信する(S337)。プリンタ100が送信する印刷完了通知には、INPIDと、INJIDとが含まれる。プリンタ100は、S330の印刷ジョブ通知で受信したINJIDと、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDを用いて印刷完了通知を送信する。
印刷完了通知を受信した仲介装置200は、サービス装置300に印刷完了通知を送信する(S338)。仲介装置200が送信する印刷完了通知には、SJIDが含まれる。仲介装置200は、プリンタ100から受信した印刷完了通知に含まれるINJIDに対応するSJIDを、印刷ジョブ記憶領域239から検索して利用する。
印刷完了通知を受信したサービス装置300は、印刷ジョブのステータスを更新する。サービス装置300は、受信した印刷完了通知に含まれるSJIDに対応する印刷ジョブのステータスを印刷が完了したことを示す情報“DONE”に更新する。
尚、ユーザは、サービス装置300が提供するウェブサイトにより、自らが印刷を指示した印刷の印刷ステータスを確認することができる。ユーザがユーザ端末500に対して印刷ステータス確認ページを表示させるための操作を行うと、ユーザ端末500は印刷ステータス確認ページ要求を、サービス装置300に送信する(S339)。
印刷ステータス確認ページ要求を受信したサービス装置300は、ユーザ端末500に印刷ステータス確認ページのHTMLドキュメントを送信する(S340)。
印刷ステータス確認ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、印刷ステータス確認ページを表示する。これによりユーザは、自分が指示した印刷が完了したか否かを確認することができる。
<第4実施形態>
以下、本発明を具現化した第4実施形態について、図面を参照して説明する。第3実施形態の印刷システム10は、サービス装置300の印刷データが仲介装置200を経由してプリンタ100に送信された。第2実施形態の印刷システム10は、印刷データは、サービス装置300からプリンタ100に直接送信される。第4実施形態の印刷システム10のハードウェア構成は、第1実施形態の印刷システム10と同じであるため、同じ符号を利用して説明する。また、新規のプリンタ100を追加するときの動作、及び、ユーザが印刷システム10のアカウントを作成する際の動作も図11に示した第3実施形態と同一である。ユーザがサービス装置300を利用して印刷を行う際の動作のみ第3実施形態と異なるので、以下にその部分について説明する。
次に、図13を参照して、ユーザが印刷サービスを利用して所望の画像を印刷する際の、印刷システム10の動作について説明する。ユーザが印刷サービスを利用して画像の印刷を行う場合、ユーザはサービス装置300が提供するウェブサイトで印刷の指示を行う。
先ず、ユーザは、ユーザ端末500のウェブブラウザー起動し、所望の印刷サービスの認証ページを表示させるための操作を行う。認証ページ表示の操作を受け付けるとユーザ端末500は、認証ページの送信要求をサービス装置300に送信する(S420)。
認証ページの送信要求を受信したサービス装置300は、ユーザ端末500に対して認証ページのHTMLドキュメントを送信する(S421)。
認証ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、表示部550に認
証ページを表示させる。認証ページは、第1実施形態と同様である。ユーザが、印刷サービスのSUIDとパスワードとを入力すると、端末装置500は、入力されたSUIDとパスワードとをサービス装置300に送信する(S422)。
ユーザIDとパスワードとをユーザ端末500から受信すると、サービス装置300は、受信したSUIDとパスワードとに基づいてユーザの認証を行う。認証が成功した場合、サービス装置300は、ユーザ端末500に印刷指示受付ページのHTMLドキュメントを送信する(S423)。印刷指示受付ページは、第1実施形態と同様である。
ユーザが、印刷指示受付ページで印刷したい画像と、利用したいプリンタ100とを選択すると、ユーザ端末500は、選択された画像を識別する情報と選択されたプリンタ100のSPIDとを、サービス装置300に送信する(S424)。
サービス装置300は、ユーザ端末500から、選択された画像を識別する情報と選択されたプリンタ100のSPIDとを受信すると、選択された画像の印刷データを作成し、作成した印刷データをサービス装置300の所定の記憶領域に格納する。そして、サービス装置300は、新規に印刷ジョブのIDであるSJIDを割り当て、このSJIDと、サービス装置300が格納した印刷データのアドレスである印刷データアドレスと、印刷の指示を行ったユーザのSUIDと、ユーザにより選択されたプリンタのSPIDと、印刷ジョブのステータスとを対応付けて記憶する。尚、ここでは、印刷ジョブのステータスとして、“QUEUED”が記憶される。“QUEUED”は、未だ印刷が完了していないことを示す情報である。
このようにして、印刷データを格納したサービス装置300は、第1実施形態と同様にS124において受信したSPIDに対応付けて記憶されている印刷ジョブ通知の送信先アドレスに、印刷ジョブ通知を行う(S425)。サービス装置300は、仲介装置200に対して印刷ジョブ通知を行う。印刷ジョブ通知には、印刷データアドレスと対応づけて記憶したSJIDと、SUIDと、SPIDとが含まれる。
印刷ジョブ通知を受信した仲介装置200は、受信した印刷ジョブ通知に基づいてプリンタの特定を行う(S426)。具体的には、仲介装置200は、印刷ジョブ通知に含まれるSPIDに対応するINPIDと、そのプリンタのアドレスとを特定する。INPIDは、受信したSPIDに基づいて利用プリンタ管理テーブルから抽出する。また、プリンタのアドレスは、抽出したINPIDに基づいてプリンタ管理テーブルから抽出する。
プリンタの特定を行った仲介装置200は、サービス装置300に印刷データアドレス要求をサービス装置300に送信する(S427)。印刷データアドレス要求には、SJIDと、トークンとが含まれる。印刷データアドレス要求に含まれるSJIDは、サービス装置300から受信したSJIDである。印刷ジョブ通知に含まれていたSUIDに対応するトークンがユーザ管理テーブルから抽出され、印刷データアドレス要求にはそのトークンが用いられる。
尚、印刷データアドレスの取得方法である第1取得方法も、第1実施形態の第1取得方法と同様に、印刷サービス毎に異なる。このため、仲介装置200は、第1取得方法記憶領域235に、各印刷サービスに対応する第1取得方法を予め記憶している。仲介装置200は、第1取得方法記憶領域235に記憶された第1取得方法を用いて、各印刷サービスに対応する印刷データアドレス要求を送信する。
印刷データアドレス要求を受信したサービス装置300は、仲介装置200に印刷データアドレスを送信する。サービス装置300は、印刷データアドレス要求に含まれるトー
クンに基づいて認証を行う。認証が成功した場合に、サービス装置300は、印刷データアドレス要求に含まれるSJIDに対応付けて記憶されている印刷データアドレスを、仲介装置200に送信する(S428)。
印刷データアドレスを受信した仲介装置200は、新規に印刷ジョブのIDであるINJIDを割り当て、このINJIDと、INPIDと、印刷サービスを特定する識別情報と、SJIDと、サービス装置300から受信した印刷データアドレスと、を対応付けて印刷ジョブ記憶領域239に記憶する。仲介装置200は、サービス装置300から受信したSPIDに対応するINPIDを利用プリンタ管理テーブルから抽出し、その抽出したINPIDを印刷ジョブ記憶領域239に記憶する。このとき記憶されるINPIDは、上述のS326において特定したINPIDを用いる。
印刷ジョブ記憶領域239に各種の情報を記憶した仲介装置200は、印刷ジョブ通知をプリンタ100に送信する(S431)。このとき送信される印刷ジョブ通知には、印刷ジョブ記憶領域239に記憶されたINJIDと、INPIDとが含まれる。印刷ジョブ通知の宛先は、上述のS326において特定したプリンタのアドレスを用いる。
印刷ジョブ通知を受信したプリンタ100は、仲介装置200に印刷データアドレス要求と、第2取得方法要求を送信する(S432)。プリンタ100は、印刷ジョブ通知に含まれるINPIDが、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDと一致するかを確認し、一致する場合にのみ、仲介装置200に印刷データアドレス要求と取得方法要求を送信する。このとき送信される印刷データアドレス要求と第2取得方法要求には、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDと、仲介装置200から受信したINJIDとが含まれる。
印刷データアドレス要求と、第2取得方法要求とを受信した仲介装置200は、プリンタ100に印刷データアドレスと第2取得方法とを送信する(S433)。仲介装置200は、プリンタ100から受信したINPIDと、INJIDとの組み合わせに対応する印刷データアドレスを、印刷ジョブ記憶領域239から取得し、取得した印刷データアドレスを、プリンタ100に送信する。また、仲介装置200は、サービス装置300からの印刷データの取得方法である第2取得方法も、プリンタ100に送信する。印刷データの取得方法である第2取得方法も、第1実施形態の第2取得方法と同様に、印刷サービス毎に異なる。このため、仲介装置200は、第2取得方法記憶領域236に、各印刷サービスに対応する第2取得方法を予め記憶している。仲介装置200は、第2取得方法記憶領域236に記憶された第2取得方法をプリンタ100に送信する。尚、サービス装置300から印刷データを取得するために、ユーザのトークン等の他の情報も必要な場合は、サービス装置300は、印刷データアドレス及び第2取得方法と共にユーザの印刷サービスにおけるトークン等の他の情報も送信する。
印刷データアドレスと、第2取得方法受信したプリンタ100は、サービス装置300に印刷データ要求を送信する(S434)。印刷データ要求には仲介装置200から取得した印刷データアドレスが含まれる。プリンタ100は、仲介装置200から取得した第2取得方法に基づいて、印刷データ要求を作成する。印刷データ要求にユーザのトークン等の他の情報が必要な場合は、プリンタ100は、仲介装置200から取得したトークン等の他の情報に基づいて、印刷データ要求を作成する。プリンタ100は、このように作成した印刷データ要求をサービス装置300に送信する。
印刷データ要求を受信したサービス装置300は、プリンタ100に印刷データを送信する(S435)。尚、印刷データ要求を受信したときサービス装置300は、印刷データ要求に含まれるトークンに基づいて認証を行っても良い。
印刷データを受信したプリンタ100は、印刷を実行する(S436)。プリンタ100は、受信した印刷データに基づいて、印刷部160に画像を印刷させる。
画像の印刷を行ったプリンタ100は、仲介装置200に印刷完了通知を送信する(S437)。プリンタ100が送信する印刷完了通知には、INPIDと、INJIDとが含まれる。プリンタ100は、S230の印刷ジョブ通知で受信したINJIDと、プリンタID記憶領域133に記憶されているINPIDを用いて印刷完了通知を送信する。
印刷完了通知を受信した仲介装置200は、サービス装置300に印刷完了通知を送信する(S438)。仲介装置200が送信する印刷完了通知には、SJIDが含まれる。仲介装置200は、プリンタ100から受信した印刷完了通知に含まれるINJIDに対応するSJIDを、印刷ジョブ記憶領域239から検索して利用する。
印刷完了通知を受信したサービス装置300は、印刷ジョブのステータスを更新する。サービス装置300は、受信した印刷完了通知に含まれるSJIDに対応する印刷ジョブのステータスを印刷が完了したことを示す情報“DONE”に更新する。
尚、ユーザは、サービス装置300が提供するウェブサイトにより、自らが印刷を指示した印刷の印刷ステータスを確認することができる。ユーザがユーザ端末500に対して印刷ステータス確認ページを表示させるための操作を行うと、ユーザ端末500は印刷ステータス確認ページ要求を、サービス装置300に送信する(S439)。
印刷ステータス確認ページ要求を受信したサービス装置300は、ユーザ端末500に印刷ステータス確認ページのHTMLドキュメントを送信する(S440)。
印刷ステータス確認ページのHTMLドキュメントを受信したユーザ端末500は、印刷ステータス確認ページを表示する。これによりユーザは、自分が指示した印刷が完了したか否かを確認することができる。
上述したように、第4実施形態における印刷システムでは、印刷データは仲介装置200を中継することなく、サービス装置300からプリンタ100に対して直接送信されることになる。
<特許請求に範囲に記載の構成要素との対応関係>
上述の実施形態における各構成要素と特許請求の範囲に記載の各構成要素との対応関係は次のとおりである。印刷システム10が、印刷システムに相当する。プリンタ100が、印刷装置に相当する。仲介装置200が、仲介装置に相当する。サービス装置300が、サービス装置に相当する。第1取得方法記憶領域235が、第1取得方法記憶部に相当する。プリンタ管理テーブル記憶領域231が、印刷装置アドレス記憶部に相当する。利用プリンタ管理テーブル記憶領域233が、印刷装置記憶部に相当する。上述のS125、S225、S325、又は、S425においてサービス装置300が送信する印刷ジョブを受信する仲介装置200の制御部220が、第1通知受信部に相当する。上述のS127、又は、S327において印刷データアドレス要求を送信し、サービス装置300から印刷データアドレスを取得する仲介装置200の制御部220が、印刷データアドレス取得部に相当する。上述のS226、又は、S426においてプリンタを特定する仲介装置200の制御部220が、第1印刷装置アドレス特定部に相当する。上述のS233、又は、S433において、印刷データアドレスを送信する仲介装置200の制御部220が、印刷データアドレス送信部に相当する。上述のS233、又は、S433において仲介装置200が送信する印刷データアドレスを受信するプリンタ100の制御部120が
、印刷データアドレス受信部に相当する。上述のS234、又は、S434において印刷データ要求を送信し、サービス装置300から印刷データを取得するプリンタ100の制御部120が、第1印刷データ取得部に相当する。上述のS236、又は、S436において印刷を行うプリンタ100の制御部120が、第1印刷制御部に相当する。上述のユーザ管理テーブル記憶領域232が、認証情報記憶部に相当する。上述の第2取得方法記憶領域236が、第2取得方法記憶部に相当する。上述のS233、又は、S433において第2取得方法を送信する仲介装置200の制御部220が、第2取得方法送信部に相当する。上述のS233、又は、S433において仲介装置200が送信する第2取得方法を受信するプリンタ100の制御部120が、第2取得方法受信部に相当する。上述のS129、又は、S329の印刷データ要求を送信し、サービス装置300から印刷データを取得する仲介装置200の制御部220が、第2印刷データ取得部に相当する。上述のS126、又は、S326においてプリンタを特定する仲介装置200の制御部220が、第2印刷装置アドレス特定部に相当する。上述のS135、又は、S335において印刷データを送信する仲介装置200の制御部220が、印刷データ送信部に相当する。上述のS135、又は、S335において仲介装置200が送信する印刷データを受信するプリンタ100の制御部120が、印刷データ送信部に相当する。上述のS136、又は、S236において印刷を行うプリンタ100の制御部120が、第2印刷制御部に相当する。
また、登録方法記憶領域234が、登録方法記憶部に相当する。また、上述のS100、又は、S300において、プリンタ100が送信するプリンタ管理要求を受信する仲介装置200の制御部220が、第2通知受信部に相当する。S100、又は、S200のプリンタ管理要求に基づいて、プリンタ管理テーブルを記憶する仲介装置200の制御部220が、印刷装置アドレス記憶制御部に相当する。上述のS109、又は、S313において登録要求を送信する仲介装置200の制御部220が、登録部に相当する。上述のS110、又は、S314においてサービス装置300が送信したSPIDを受信する仲介装置200の制御部220が、第2識別情報取得部に相当する。上述のS110、又は、S314においてサービス装置300が送信したSPIDに基づいて、利用プリンタ管理テーブルを更新する仲介装置200の制御部220が、印刷装置記憶制御部に相当する。上述のS106、又は、S306においてユーザ端末500が送信するアカウント情報と、印刷サービスを特定する情報と、INPIDとを取得する仲介装置200の制御部220が、ユーザ情報取得部に相当する。上述のS137、S237、S337、又は、S437において印刷完了通知を送信するプリンタ100の制御部120が、第3通知送信部に相当する。上述のS137、S237、S337、又は、S437においてプリンタ100が送信する印刷完了通知を受信する仲介装置200の制御部220が、第3通知受信部に相当する。上述のS138、S238、S338、又は、S438において印刷完了通知を送信する仲介装置200の制御部220が、第4通知送信部に相当する。
<変形例>
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
上述の実施形態においては、S233、又は、S433において、仲介装置200が、印刷データアドレスとともに第2取得方法を送信した。しかし、サービス装置300から印刷データをHTTP/1.1のGetメソッド等の一般的な方法で、印刷データが取得できる場合は、仲介装置200は第2取得方法を送信する必要はない。プリンタ100は、印刷データアドレスを取得すると、Getメソッド等の一般的な方法で印刷データを取得すればよい。