JP5937882B2 - 連続鋳造用治具及び連続鋳造方法 - Google Patents

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本発明は、鋳型内の前鋳片に後鋳片をつなぎ合わせる際に用いられる連続鋳造用治具、及びそれを用いた連続鋳造方法に関する。
従来用いられていたこの種の連続鋳造方法としては、例えば下記の特許文献1等に示されている構成を挙げることができる。すなわち、従来構成では、鋳型内の前鋳片の尾端が凝固するまでに、断面I字状のレール状継手の下半身を前鋳片の尾端に沈める。また、レール状継手の上部張出部に取付けられたスライドプレートをレール状継手の長手方向に沿って鋳型に向けてスライドさせる。
これらの作業が終了するとともに前鋳片の尾端が凝固した後に、鋳型内に溶融金属を注ぎ後鋳片を形成する。このとき、鋳型、レール状継手、及びスライドプレートが溶融金属の熱を奪うことにより、これら鋳型、レール状継手、及びスライドプレートとの接触位置を起点として後鋳片の凝固シェル(外皮)が形成される。すなわち、スライドプレートを鋳型に向けてスライドさせることにより、鋳型とレール状継手との間においても凝固シェルを形成できるようにしている。そして、後鋳片の凝固シェルが形成されることにより、レール状継手を介して後鋳片が前鋳片につなぎ合わされる。
特開昭58−16756号公報
後鋳片を鋳型から引き出す際には、レール状継手が埋設された中央位置において後鋳片に下向きの力が加わる一方で、鋳型と接触した外面位置において摩擦による上向きの力が後鋳片に加わる。すなわち、レール状継手と鋳型との間では上述の下向きの力と上向きの力とによって大きな応力が作用する。この応力により凝固シェルが破壊された場合、後鋳片内部の溶融金属が外部に流出するブレークアウトが発生する。ブレークアウトが発生した場合、周辺の機器に溶融金属が付着してしまい、復旧に多大な時間を要する。すなわち、連続鋳造では、レール状継手と鋳型との間において十分な凝固シェルを形成し、ブレークアウトの発生を回避することは極めて有用なことである。
しかしながら、上記のような従来構成では、レール状継手の下半身を前鋳片の尾端に沈める際に溶融金属が飛散することがある。この溶融金属がレール状継手の上部張出部とスライドプレートとの間に入り込み凝固した場合、スライドプレートをスライドさせることができず、作業困難な状態となる。また、スライドプレートは、より多くの熱を溶融金属から奪うために、比較的大きな金属板により構成される。このため、スライドプレートをスライドさせるためには大きな力が必要となり、作業負担が大きい。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、鋳型とレール状継手との間において十分な凝固シェルを形成することを可能としつつ、作業困難になることを回避できるとともに、作業負担を低減できる連続鋳造用治具及び連続鋳造方法を提供することである。
本発明に係る連続鋳造用治具は、鋳型内の前鋳片に後鋳片をつなぎ合わせる際に下半身が前鋳片の尾端に埋設されるレール状継手とともに連続鋳造設備において用いられる連続鋳造用治具であって、長手状の胴部と、胴部の長手方向に互いに離間して胴部から延出された一対の腕部と、前鋳片の尾端上で胴部を支持する胴支持部と、胴支持部から離間して配置され、前鋳片の尾端上で腕部を支持する腕支持部とを備え、腕部の少なくとも一部及び胴部が鋳型とレール状継手との間に配置され、後鋳片を形成するために鋳型内に溶融金属が注がれた際に、前鋳片の尾端と腕部との間に溶融金属が入り込むように構成されている。
また、本発明に係る連続鋳造用治具は、鋳型内の前鋳片に後鋳片をつなぎ合わせる際に下半身が前鋳片の尾端に埋設されるレール状継手とともに連続鋳造設備において用いられる連続鋳造用治具であって、長手状の胴部と、胴部の長手方向に互いに離間して胴部の下端から延出された一対の腕部と、前鋳片の尾端上で腕部を介して胴部を支持する胴支持部と、胴支持部から離間して配置され、前鋳片の尾端上で腕部を支持する腕支持部とを備え、腕部の少なくとも一部及び胴部が鋳型とレール状継手との間に配置され、後鋳片を形成するために鋳型内に溶融金属が注がれた際に、前鋳片の尾端と腕部との間及び胴部と胴支持部との間に溶融金属が入り込むように構成されている。
本発明に係る連続鋳造方法は、レール状継手、及び上述の連続鋳造用治具を用いて、鋳型内の前鋳片に後鋳片をつなぎ合わせる連続鋳造方法であって、前鋳片の尾端が凝固するまでに、レール状継手の下半身を前鋳片の尾端に沈める工程と、前鋳片の尾端が凝固した後に、前鋳片の尾端上で胴部及び腕部を胴支持部及び腕支持部に支持させる工程と、胴部及び腕部を胴支持部及び腕支持部に支持させた後に、鋳型内に溶融金属を注ぎ後鋳片を形成する工程とを含む。
本発明の連続鋳造用治具及び連続鋳造方法によれば、腕部の少なくとも一部及び胴部が鋳型とレール状継手との間に配置され、後鋳片を形成するために鋳型内に溶融金属が注がれた際に、前鋳片の尾端と腕部との間、又は前鋳片の尾端と腕部との間及び胴部と胴支持部との間に溶融金属が入り込むので、鋳型とレール状継手との間においてより多くの熱を溶融金属から奪うことができ、鋳型とレール状継手との間において十分な凝固シェルを形成できる。また、スライドプレートを用いる従来構成のような複雑な構成を採っていないので、作業困難になることを回避できるとともに、作業負担を低減できる。
本発明の実施の形態1による連続鋳造用治具が用いられる連続鋳造設備を示す説明図である。 図1の鋳型における前鋳片と後鋳片とを示す説明図である。 図2のレール状継手を示す正面図である。 図3の線IV−IVに沿う断面図である。 図2の連続鋳造用治具を示す平面図である。 図5の線VI−VIに沿う断面図である。 図2のレール状継手及び連続鋳造用治具を用いた連続鋳造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2による連続鋳造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態3による連続鋳造用治具の断面図である。 図9の連続鋳造用治具の右側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による連続鋳造用治具が用いられる連続鋳造設備を示す説明図である。図において、連続鋳造設備には、取鍋1、タンディッシュ2、浸漬ノズル3、鋳型4、複数のロール5、及びガス切断機6が設けられている。取鍋1は、例えば溶融したステンレス鋼等の溶融金属7をタンディッシュ2まで搬送する容器である。タンディッシュ2は、取鍋1からの溶融金属7を一時的に貯める容器である。
浸漬ノズル3は、タンディッシュ2の底部に取付けられたノズルであり、タンディッシュ2の溶融金属7を鋳型4内に注ぐためのものである。鋳型4は、短辺と長辺とを有する矩形状に銅板材が組み合わされたものであり、常に水冷されている。溶融金属7は、鋳型4で冷却されて外面から徐々に凝固する。すなわち、鋳型4では、外面に凝固シェルを有する鋳片70が形成される。ロール5は、鋳型4から鋳片70を引き出すとともに、所定の経路に沿って鋳片70を搬送する。ガス切断機6は、火炎によって鋳片70を切断する。
次に、図2は、図1の鋳型4における前鋳片71と後鋳片72とを示す説明図である。異なる成分の鋳片70を製造する場合、先行する前鋳片71(旧成分の鋳片70)と後続の後鋳片72(新成分の鋳片70)とを鋳型4内でつなぎ合わせることが行われている。このように鋳型4の前鋳片71に後鋳片72をつなぎ合わせることにより、前鋳片71に追従させて後鋳片72を鋳型4から連続的に引き出すことが可能となる。本実施の形態では、鋳型4内の前鋳片71に後鋳片72をつなぎ合わせる際に、主としてレール状継手8と連続鋳造用治具9とを用いている。
次に、図3は図2のレール状継手8を示す正面図であり、図4は図3の線IV−IVに沿う断面図である。図3及び図4に示すように、レール状継手8は、全体として断面I字状の長手状金属部材である。鋳型4内にレール状継手8が配置される場合、レール状継手8は、その長手方向8aが鋳型4の長辺と平行となる向きで配置される。
レール状継手8には、高さ方向8bに沿う中央に配置された連結部80、高さ方向8bに沿う連結部80の上下に配置された上部張出部81及び下部張出部82、上部張出部81の上部に設けられた一対のつまみ83、並びに連結部80から突出された4本の突起体84が設けられている。
連結部80は、レール状継手8の長手方向8aに沿って延在された板状部材であり、上部張出部81及び下部張出部82を連結している。上部張出部81及び下部張出部82は、連結部80の上部及び下部においてレール状継手8の奥行方向8cに沿う前後に向かって連結部80から張り出されている。これら連結部80、上部張出部81、及び下部張出部82により、断面I字状の形態が形成されている。
つまみ83は、上部張出部81の上部に設けられた環状体である。鋳型4内にレール状継手8が投入される場合、つまみ83に掛けられたワイヤによりレール状継手8が吊り上げられる。
突起体84は、高さ方向8bに沿う連結部80の中腹からレール状継手8の奥行方向8cに沿う前後に向かって突出された棒状部材である。この突起体84は、板状部材によって構成されていてもよい。後に説明するように、鋳型4内の前鋳片71に後鋳片72をつなぎ合わせる際には、レール状継手8の下半身が前鋳片71の尾端71aに沈められる。突起体84は、レール状継手8を前鋳片71の尾端71aに沈める量を確認するための目安として機能する。すなわち、突起体84が前鋳片71の尾端71a上に位置する程度に、レール状継手8が前鋳片71の尾端71aに沈められる。なお、この突起体84は、後述の連続鋳造用治具9の腕部91を前鋳片71の尾端71aで支持する腕支持部を兼ねている。
次に、図5は図2の連続鋳造用治具9を示す平面図であり、図6は図5の線VI−VIに沿う断面図である。図5に示すように、連続鋳造用治具9は、平面視コ字状に形成された金属部材である治具本体95を有している。治具本体95には、長手状の胴部90と、一対の腕部91と、胴支持部92(図6参照)とまれている。
図5及び図6に示すように、胴部90には、胴本体90aと胴拡張部90bとが含まれている。胴本体90aは、腕部91の端部間を連結する棒状部材である。胴拡張部90bは、胴本体90aの上部に取付けられた2本の棒状部材により構成されている。胴拡張部90bが胴本体90aの上部に固定されることにより、胴部90全体としての短手方向90cに沿う断面積が各腕部91の短手方向91aに沿う断面積よりも大きくされている。
一対の腕部91は、胴部90の長手方向90dに沿って互いに離間して胴部90から延出された長手状棒部材である。
治具本体95は、鋳型4内の前鋳片71に後鋳片72をつなぎ合わせる際に、鋳型4とレール状継手8との間に腕部91の一部及び胴部90が配置され、腕部91間にレール状継手8の連結部80が挿入され、腕部91がレール状継手8の突起体84上に載置されるように配置される。特に、胴部90は、鋳型4とレール状継手8との中間位置に配置される。治具本体95がこのように配置された場合、治具本体95が平面コ字状の形態を有することに起因して、治具本体95とレール状継手8との間に第1空隙96が形成される(図5参照)。治具本体95及びレール状継手8の上方から溶融金属7が注がれた場合、溶融金属7は第1空隙96を通過できる。
胴支持部92は、胴本体90aの下部に固定された2本の棒状部材により構成されている。この胴支持部92は、前鋳片71の尾端71a上で胴部90を支持するものである。
治具本体95は、鋳型4内の前鋳片71に後鋳片72をつなぎ合わせる際に、胴支持部92が突起体84から離間するように配置される。このように胴支持部92が突起体84から離間されることにより、突起体84と胴支持部92との間に第2空隙97が形成される。治具本体95及びレール状継手8の上方から溶融金属7が注がれた場合、溶融金属7は第2空隙97(前鋳片71の尾端71aと腕部91との間)に入り込むことができる。
次に、図7は、図2のレール状継手8及び連続鋳造用治具9を用いた連続鋳造方法を示す説明図である。図2に示すように鋳型4内の前鋳片71に後鋳片72をつなぎ合わせる場合、まず、前鋳片71の尾端71aが凝固するまでに、レール状継手8の下半身を前鋳片71の尾端71aに沈める。このとき、レール状継手8の突起体84は、前鋳片71の尾端71a上に位置される。
前鋳片71の尾端71aが凝固した後に、前鋳片71の尾端71a上に粉状耐火物100及び金属屑101を撒く。粉状耐火物100は前鋳片71と後鋳片72との間をシールするために用いられ、金属屑101は溶融金属7の冷却を補助するために用いられる。
また、前鋳片71の尾端71aが凝固した後に、前鋳片71の尾端71a上で胴部90及び腕部91を胴支持部92及び突起体84に支持させる。このとき、鋳型4とレール状継手8との間に腕部91の一部及び胴部90が位置され、胴支持部92が突起体84から離間するように、治具本体95が鋳型4内に配置される。そして、胴部90及び腕部91を胴支持部92及び突起体84に支持させた状態で、浸漬ノズル3から鋳型4内に溶融金属7を注ぎ後鋳片72を形成する。
次に、本実施の形態の連続鋳造用治具9による溶融金属7の冷却効果を説明する。上述のように、鋳型4内の前鋳片71に後鋳片72をつなぎ合わせる場合、腕部91の一部及び胴部90が鋳型4とレール状継手8との間に配置される。従って、これら腕部91の一部及び胴部90により鋳型4とレール状継手8との間において溶融金属7を冷却でき凝固シェルを形成できる。
ここで、本実施の形態では胴支持部92及び突起体84により腕部91及び胴部90を支持しているが、仮に胴支持部92及び突起体84が省略されて、腕部91及び胴部90が前鋳片71と直接的に接触する構成が採られる場合には以下の問題が生じる。すなわち、前鋳片71の尾端71aと腕部91とが直接接触するため、腕部91と溶融金属7との接触面積が小さくなり、腕部91により溶融金属7の熱を効率的に奪うことができない。また、前鋳片71から腕部91及び胴部90に多くの熱が移動して、腕部91及び胴部90の冷却能力が低下する。
すなわち、本実施の形態のように胴支持部92及び突起体84により腕部91及び胴部90を支持して、前鋳片71の尾端71aと腕部91との間に溶融金属7が入り込むように構成することで、腕部91と溶融金属7との接触面積をより大きくできるとともに、腕部91及び胴部90の冷却能力をより高く保つことができる。これにより、鋳型4とレール状継手8との間において溶融金属7からより多くの熱を奪うことができ、鋳型4とレール状継手8との間において十分な凝固シェルを形成できる。特に、胴部90の断面積が大きくされていることで、胴部90の冷却能力をさらに高くでき、鋳型4とレール状継手8との中間位置において十分な凝固シェルを形成できる。
また、胴支持部92及び突起体84が省略されて、腕部91及び胴部90が前鋳片71と直接的に接触する構成が採られる場合、前鋳片71の尾端71aの凝固が必要以上に進むことにより、鋳型4と尾端71との間に隙間が生じて、鋳型4の長辺側のシール性を確保することが難しくなる場合がある。すなわち、本実施の形態のように、胴支持部92及び突起体84により腕部91及び胴部90が支持されていることで、このような問題の発生も回避できる。
従来構成では、溶融金属7がレール状継手8の上部張出部81とスライドプレートとの間に入り込み凝固した場合、スライドプレートをスライドさせることができず、作業困難な状態となるとともに、スライドプレートをスライドさせるために作業負担が大きい。本実施の形態の構成では、スライドプレートを用いずに鋳型4とレール状継手8との間において十分な凝固シェルを形成するので、作業困難になることを回避できるとともに、作業負担を低減できる。
また、レール状継手8の突起体84が腕部91を支持する腕支持部を兼ねることにより、腕部91間にレール状継手8の連結部80が挿入されるように連続鋳造用治具9が配置される。これにより、連続鋳造用治具9とレール状継手8との一体化を図ることができる。従って、レール状継手8によって形成される凝固シェルと連続鋳造用治具9によって形成される凝固シェルとの一体性を確保でき、後鋳片72の先端における凝固シェルをより強固なものとすることができる。
このような連続鋳造用治具9及び連続鋳造方法では、腕部91の一部及び胴部90が鋳型4とレール状継手8との間に配置され、後鋳片72を形成するために鋳型4内に溶融金属7が注がれた際に、前鋳片71の尾端71aと腕部91との間に溶融金属7が入り込むので、鋳型4とレール状継手8との間において溶融金属7からより多くの熱を奪うことができ、鋳型4とレール状継手8との間において十分な凝固シェルを形成できる。また、スライドプレートを用いる従来構成のような複雑な構成を採っていないので、作業困難になることを回避できるとともに、作業負担を低減できる。
また、腕支持部(突起体84)は、レール状継手8と一体に設けられているので、連続鋳造用治具9とレール状継手8との一体化を図ることができ、後鋳片72の先端における凝固シェルをより強固なものとすることができる。
さらに、胴部90の短手方向90cに沿う断面積は、腕部91の短手方向91aに沿う断面積よりも大きいので、胴部90の冷却能力をさらに高くでき、鋳型4とレール状継手8との中間位置において十分な凝固シェルを形成できる。
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2による連続鋳造方法を示す説明図である。実施の形態1では異なる成分の鋳片70を製造する場合に前鋳片71と後鋳片72とをつなぎ合わせるように説明したが、図8に示すように異なる幅の鋳片70を製造する場合にも、前鋳片71(幅狭な鋳片70)と後鋳片72(幅広な鋳片70)とをつなぎ合わせることが行われる。
この場合、まず、前鋳片71の尾端71aが凝固するまでに、レール状継手8の下半身を前鋳片71の尾端71aに沈める。このとき、レール状継手8の突起体84は、前鋳片71の尾端71a上に位置される。
前鋳片71の尾端71aが凝固した後に、鋳型4の短片を拡げるとともに、鋳型4と前鋳片71との間に耐火物103(粘土)を挿入し、耐火物103上に金属屑101を撒く。耐火物103は、拡げられた鋳型4と前鋳片71との間をシールするために用いられ、金属屑101は拡げられた鋳型4と前鋳片71との間における溶融金属7の冷却を補助するために用いられる。
また、前鋳片71の尾端71aが凝固した後に、前鋳片71の尾端71a上で胴部90及び腕部91を胴支持部92及び突起体84に支持させる。このとき、胴部90は、拡げられた鋳型4とレール状継手8との間の中間位置に配置される。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように異なる幅の鋳片70を製造する場合でも、連続鋳造用治具9を用いることで、鋳型4とレール状継手8との間において十分な凝固シェルを形成することを可能としつつ、作業困難になることを回避できるとともに、作業負担を低減できる。
実施の形態3.
図9は本発明の実施の形態3による連続鋳造用治具の断面図であり、図10は図9の連続鋳造用治具の右側面図である。図において、本実施の形態3の連続鋳造用治具は、腕部91の上部に固定された2本の棒状部材により胴部90が構成されている。腕部91は胴部90の下端から延出されており、胴支持部92は前鋳片71の尾端71a上で腕部91を介して胴部90を支持している。胴部90と胴支持部92との間には第3空隙98が形成されている。すなわち、実施の形態1では、胴部90は胴本体90aと胴拡張部90bとにより構成されるように説明したが、本実施の形態3では実施の形態1の胴本体90aが省略された構成が採られている。その他の構成及び連続鋳造用治具を用いる方法は、実施の形態1,2と同様である。
次に、本実施の形態3の連続鋳造用治具の作用について説明する。図9及び図10で示す連続鋳造用治具の場合、胴部90は、腕部91を介して間接的に胴支持部92に支持されており、胴支持部92に直接接触していない。従って、胴部90が胴支持部92に直接接触している構成と比べて、前鋳片71から胴支持部92を介して胴部90に伝わる熱を少なくでき、胴部90の冷却能力を高く保つことができる。
また、後鋳片72を形成するために鋳型4内に溶融金属7を注いだ際に、胴部90と胴支持部92との間の第3空隙98に溶融金属7が入り込む。従って、胴部90と溶融金属7との接触面積を広くでき、胴部90により溶融金属7の熱を効率的に奪うことができる。
このような連続鋳造用治具では、腕部91の一部及び胴部90が鋳型4とレール状継手8との間に配置され、後鋳片72を形成するために鋳型4内に溶融金属7が注がれた際に、前鋳片71の尾端71aと腕部91との間及び胴部90と胴支持部92との間に溶融金属7が入り込むので、鋳型4とレール状継手8との間において溶融金属7からより多くの熱を奪うことができ、鋳型4とレール状継手8との間において十分な凝固シェルを形成できる。また、スライドプレートを用いる従来構成のような複雑な構成を採っていないので、作業困難になることを回避できるとともに、作業負担を低減できる。
なお、実施の形態1〜3では、レール状継手8に設けられた突起体84が腕支持部を兼ねるように説明したが、例えば腕部の先端に突起が形成される等して腕支持部が突起体84とは別に設けられていてもよい。この場合、鋳型4とレール状継手8との間に腕部の全体が配置される。
また、実施の形態1〜3では、胴部90、腕部91及び胴支持部92は一体であるように説明したが、胴部、腕部及び胴支持部の少なくとも1つが他の部分と別体に設けられており、実施の形態で説明した配置関係となるように鋳型内で組み合わされてもよい。
4 鋳型
7 溶融金属
71 前鋳片
72 後鋳片
8 レール状継手
84 突起体(腕支持部)
9 連続鋳造用治具
90 胴部
91 腕部
92 胴支持部

Claims (5)

  1. 鋳型内の前鋳片に後鋳片をつなぎ合わせる際に下半身が前記前鋳片の尾端に埋設されるレール状継手とともに連続鋳造設備において用いられる連続鋳造用治具であって、
    長手状の胴部と、
    前記胴部の長手方向に互いに離間して前記胴部から延出された一対の腕部と、
    前記前鋳片の尾端上で前記胴部を支持する胴支持部と、
    前記胴支持部から離間して配置され、前記前鋳片の尾端上で前記腕部を支持する腕支持部と
    を備え、
    前記腕部の少なくとも一部及び前記胴部が前記鋳型と前記レール状継手との間に配置され、前記後鋳片を形成するために前記鋳型内に溶融金属が注がれた際に、前記前鋳片の尾端と前記腕部との間に前記溶融金属が入り込むように構成されている
    ことを特徴とする連続鋳造用治具。
  2. 鋳型内の前鋳片に後鋳片をつなぎ合わせる際に下半身が前記前鋳片の尾端に埋設されるレール状継手とともに連続鋳造設備において用いられる連続鋳造用治具であって、
    長手状の胴部と、
    前記胴部の長手方向に互いに離間して前記胴部の下端から延出された一対の腕部と、
    前記前鋳片の尾端上で前記腕部を介して前記胴部を支持する胴支持部と、
    前記胴支持部から離間して配置され、前記前鋳片の尾端上で前記腕部を支持する腕支持部と
    を備え、
    前記腕部の少なくとも一部及び前記胴部が前記鋳型と前記レール状継手との間に配置され、前記後鋳片を形成するために前記鋳型内に溶融金属が注がれた際に、前記前鋳片の尾端と前記腕部との間及び前記胴部と前記胴支持部との間に前記溶融金属が入り込むように構成されている
    ことを特徴とする連続鋳造用治具。
  3. 前記腕支持部は、前記レール状継手と一体に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の連続鋳造用治具。
  4. 前記胴部の長手方向に直交する面における前記胴部の断面積は、前記腕部の長手方向に直交する面における前記腕部の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の連続鋳造用治具。
  5. レール状継手、及び
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の連続鋳造用治具
    を用いて、鋳型内の前鋳片に後鋳片をつなぎ合わせる連続鋳造方法であって、
    前記前鋳片の尾端が凝固するまでに、前記レール状継手の下半身を前記前鋳片の尾端に沈める工程と、
    前記前鋳片の尾端が凝固した後に、前記前鋳片の尾端上で前記胴部及び前記腕部を前記胴支持部及び前記腕支持部に支持させる工程と、
    前記胴部及び前記腕部を前記胴支持部及び前記腕支持部に支持させた後に、前記鋳型内に溶融金属を注ぎ前記後鋳片を形成する工程と
    を含むことを特徴とする連続鋳造方法。
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