JP5931597B2 - 撹拌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主に医薬、化学分野の生産プロセスにおいて、液又はスラリーの混合、溶解、晶析、濃縮、スラリー懸濁及び気液接触等の撹拌処理に利用される撹拌装置に関するものであり、特に、撹拌軸にいわゆる首振り運動(味噌擂り運動、擂り粉木運動又は歳差運動とも称される)を行わせる撹拌装置に関するものである。
撹拌装置には、撹拌軸にいわゆる首振り運動を行わせることによって容器内の物質を撹拌するタイプのものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。このタイプの撹拌装置においては、撹拌軸を積極的に自転させないので、精緻に構成された軸封装置が不要になる。以下、説明の便宜上、このタイプの撹拌装置を、自転する撹拌軸と軸封装置との間での摺動を無くし得るという利点に照らして、「無摺動型撹拌装置」と称する。
特許文献1に示すように、従来の無摺動型撹拌装置は、容器の概略中心線上に形成されて撹拌軸が挿通される軸挿通口と、一端部において容器に固定されて他端部において撹拌軸に固定される撓み保持部とを備える。撹拌軸の軸線は容器の中心線に対して傾斜している。撹拌軸の容器内方の端部には撹拌翼が設けられ、撹拌軸の容器外方の端部にはアクチュエータが連結される。
アクチュエータが動作すると、撹拌軸の容器外方の端部が、容器の中心線に直交する平面上で円周を描くようにして円運動を行う。当該円運動が行われると、撹拌軸は、軸線方向中間部を支点とする首振り運動を行う。つまり、撹拌軸は、当該支点を頂点として自身の軸線を母線とする円錐の側面をなでるようにして運動する。撹拌翼は、撹拌軸のこの運動に追従して容器内で回され、それにより容器内の物質が撹拌される。撓み保持部は、撹拌軸の首振り運動に応じて撓み変形可能になっている。これにより、撹拌軸の首振り運動が許容される。従来の無摺動型撹拌装置においては、撓み保持部に、両端を開放したベローズが適用される場合が多く、撹拌軸は当該ベローズに挿通される。
特許文献2に示すように、無摺動型撹拌装置が球面軸受を備えている場合がある。球面軸受の軸受中心は、容器の中心線と撹拌軸の軸線との交点に一致するように配置される。このように球面軸受を設けると、首振り運動の支点が軸受中心からズレにくくなり、撹拌軸の挙動が安定する。
実開昭60−115532号公報 特開昭48−27357号公報
特許文献1の無摺動型撹拌装置のように、球面軸受を設けていなければ、首振り運動の支点の位置が安定しない。また、支点の位置が容器内部であるため、容器内に軸の接触による摩耗粉が混入する、腐食性雰囲気に耐えることが出来ない、容器内の圧力を封入する手段としてベロー、ダイヤフラムでは機械強度的に寿命が短いなどの問題点がある。
また、特許文献2の無摺動型撹拌装置においては、球面軸受が容器外側に配置されているが、撹拌軸のうち撓み保持部に固定される部分と離れている。このため、当該固定部分
が顕著な円運動を行い、容器の中心線に直交する平面上で大きな円周を描く。さらに、撓み保持部の上部が水平円運動をしていることから、撹拌軸と撓み保持部が一体ではなく当該固定部分にはジョイントが必要であると考えられ、すると、撓み保持部と軸の接点において、容器内を密封するために更にシール部材が必要となると考えられる。そして、撓み保持部は、この円運動を許容するために大きく撓まなくてはならない。したがって、撹拌装置が、撓み保持部を配置している箇所において大型のベローズが必要となり、耐圧、耐久性の面で安定的に運転することは困難であった。
そこで本発明は、軸受で支持された撹拌軸にいわゆる首振り運動を行わせるにあたり、撹拌装置の大型化を抑制し、撓み保持部の寿命を長くすることを目的としている。
本発明は上記目的を達成すべくなされたものであり、軸挿通口を有する容器本体と、前記軸挿通口に挿通される撹拌軸と、前記撹拌軸を支持する軸受部と、前記撹拌軸に前記軸受部の軸受中心を支点とした首振り運動を行わせるための駆動装置と、前記撹拌軸が挿通される中空空間を有し、一端部において前記容器本体に固定されて他端部において前記撹拌軸に固定され、前記首振り運動に応じて撓み変形可能な撓み保持部と、を備え、前記軸受部の前記軸受中心から前記撓み保持部の前記他端部に至るまでの前記撹拌軸の距離が、前記軸受部の前記軸受中心から前記駆動装置に至るまでの前記撹拌軸の距離よりも短い。
前記構成によれば、撓み保持部の他端部は撹拌軸の首振り運動に追従して撓み変形することを求められるところ、撹拌軸の軸受中心から撓み保持部の他端部に至るまでの撹拌軸の距離が、駆動装置に至るまでの距離よりも短くなっている。このため、撹拌軸の円運動が、撓み保持部に固定されている部分において小さくなる。したがって、撹拌軸が首振り運動を行っている間、撓み保持部の撓み変形量を小さくすることができるし、撓み保持部に作用する繰返し荷重を小さくすることができる。したがって、撓み保持部を配置した箇所をコンパクトにすることができ、また、撓み保持部の寿命を長くすることができる。
前記撹拌軸が、径方向に突出して前記撓み保持部の前記他端部に結合されるフランジを有し、前記撓み保持部の前記中空空間が、前記一端部において前記容器本体の内部空間と連通し且つ前記他端部において前記フランジにより密閉され、前記軸受部の前記軸受中心と前記撓み保持部の前記他端部が形成する面との距離が前記撓み保持部の内径の長さ以下となるように前記軸受部が設置されていてもよい。
前記構成によれば、軸受け部と撓み保持部端部との距離が撓み保持部の内径以下となっているので、撓み保持部の撓み変形量を好適に小さくできる。
前記軸受部の前記軸受中心と前記撓み保持部の中心との距離が前記撓み保持部の内径の長さ以下となるように前記軸受部が設置されていてもよい。
前記構成によれば、首振り運動の支点となる軸受中心が撓み保持部の中心の近くに配置されるので、撓み保持部全体の歪みを抑えることができ、撓み保持部の耐久性を向上させることができる。
前記軸受部の少なくとも一部が、前記フランジと重なるようにして又は接するようにして配置されていてもよい。
前記構成によれば、軸受部が、撓み保持部の中空空間を他端部において閉塞するフランジと重なるようにして又は接するようにして配置されているので、軸受中心を撓み保持部の他端部に好適に近づけることができる。よって、撓み保持部の撓み変形量を好適に小さくすることができる。
前記撓み保持部が、前記他端部において前記中空空間を開放する他端開口を有し、前記撹拌軸が、径方向に突出して前記撓み保持部の前記他端部に結合されるフランジを有し、前記フランジが、前記他端開口を通って前記中空空間内に入り込む凹部を有し、前記軸受部の少なくとも一部が、前記凹部に収容されてもよい。
前記構成によれば、他端開口がフランジにより閉塞される。軸受部は、フランジから見て撓み保持部の一端部と反対側に配置されることになるので、軸受部で発生する塵芥や軸受部に供給される潤滑剤が容器内の物質に混入するのを防ぐことができる。そして、撓み保持部の他端部が軸受中心と重なった状態で配置されると、撓み保持部の他端部の円運動が最も小さくなるので、できる限り軸受中心と撓み保持部の他端部を近づけることにより、撓み保持部の円周方向、垂直方向の変形を好適に小さくすることができる。前記構成によれば、軸受部の少なくとも一部が、中空空間内に入り込んだ凹部に収容されるので、軸受部が側断面視で撓み保持部の他側部と重なりやすくなる。したがって、軸受中心を撓み保持部の他側部に近接させることができるとともに、撓み保持部及び軸受部が、全体として撹拌軸の軸線方向にコンパクトになる。
前記駆動装置が、アクチュエータと、前記アクチュエータにより回転駆動される回転部材とを有し、前記回転部材が、前記撹拌軸の端部を嵌め込む軸固定孔を有し、前記軸固定孔の中心軸線が前記回転部材の回転軸線に対して傾斜し、且つ、前記軸固定孔の前記中心軸線と前記回転部材の前記回転軸線とが前記軸受中心を通過してもよい。
前記構成によれば、軸固定孔の中心軸線が撹拌軸の軸線と一致する。これにより、撹拌軸を回転部材に嵌め込めば、撹拌軸の首振り運動を実現することができる。
前記軸挿通口が前記容器本体の上部に形成され、前記撓み保持部の前記一端部は前記撓み保持部の下端部であり、前記撓み保持部の前記他端部は前記撓み保持部の上端部であり、前記撓み保持部の前記下端部が、前記軸挿通口が前記中空空間と連通するようにして前記容器本体の上部に外側から接続され、前記撹拌軸が、前記軸受部から前記中空空間及び前記軸挿通口を順に通過して前記容器本体の内部に至る下部と、前記軸受部から略上方に延びて前記駆動装置に連結される上部とを有し、前記駆動装置が動作すると、前記下部が前記軸受中心を支点にした首振り運動を行ってもよい。
前記構成によれば、撓み保持部及び軸受部が軸挿通口よりも上に配置され且つ容器本体の外に配置される。したがって、撓み保持部及び軸受部を容易に組み付けることができる。また、軸受中心から撹拌軸の下端部までの距離を長くすることができ、撹拌軸の下端部の円運動の半径を簡単に大きくすることができる。
前記撓み保持部が、弾性体からなり前記中空空間を形成する筒状部を有していてもよい。
前記構成によれば、中空空間を形成する筒状部が弾性体からなるので、撓み保持部が、撹拌軸の首振り運動に良好に追従して良好に撓み変形可能になる。
前記筒状部が、部分的に径方向に膨出した1〜3段の膨出部を有していてもよい。
前記構成によれば、膨出部を有しているので、撓み保持部の撓み変形可能量を大きくすることができる。なお、筒状部が弾性体であるし、撓み保持部の撓み変形量を上記のとおり小さくすることができるので、たった1〜3段の膨出部によっても撹拌軸の首振り運動に追従した撓み保持部の変形を実現することができる。
前記軸受部の前記軸受中心が、前記膨出部の最上端と最下端との間の高さ範囲に配置されていてもよい。
前記構成によれば、首振り運動の支点となる軸受中心が、変形しやすい膨出部の近くに配置されて、膨出部の付け根の折れ曲がり部分における応力集中が緩和され、撓み保持部の全体で動きを吸収しやすくなる。これにより撓み保持部の耐久性が向上する。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、軸受で支持された撹拌軸にいわゆる首振り運動を行わせるにあたり、撹拌装置の大型化を抑制し、撓み保持部の寿命を長くすることができる。
本発明の第1実施形態に係る撹拌装置の側断面図である。 図1に示す撹拌装置の一部側断面図である。 図2に示す撓み保持部及び軸受部を示す側断面図である。 変形例に係る撓み保持部及び軸受部を示す側断面図である。 本発明の第2実施形態に係る撹拌装置の一部側断面図である。 本発明の第3実施形態に係る撹拌装置の撓み保持部及び軸受部を示す側断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する詳細な説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る撹拌装置1の側断面図である。図1に示す撹拌装置1は、主に医薬、化学分野の生産プロセスにおいて、液又はスラリーの混合、溶解、晶析、濃縮、スラリー懸濁及び気液接触等の撹拌処理に用いられる。撹拌装置1の容器本体2は、概略円筒状に形成されており、容器本体2の軸線Aは、上下方向に向けられている。容器本体2は、鏡状又は皿状の上壁3及び底壁4を有している。上壁3には、容器本体2の内部空間5内への原料投入、明かり窓、マンホール等のノズル6と、撹拌軸10が挿通される軸挿通口7とが設けられている。底壁4には、撹拌軸10を用いた撹拌によって得られた製品を内部空間5から排出するための排出口8が形成されている。なお、容器本体2の外面には外套9が接合されており、外套9の内面と容器本体2の外面との間に冷熱媒体を流通させることによって内部空間5の温度を管理可能になっている。
軸挿通口7は、平面視で略円形状に形成されており、軸挿通口7の中心線は、容器本体2の軸線Aと一致している。軸挿通口7よりも上にはハウジング11が設けられている。ハウジング11は、容器本体2に固定され、概略筒状の外観を有し、撹拌軸10のうち軸挿通口7を通って上に突出した部分を収容する。ハウジング11の軸線は、容器本体2の軸線Aと一致している。
ハウジング11には、撹拌軸10を支持する軸受部12も収容されている。撹拌軸10の軸線Bは、軸受部12の軸受中心Cにおいて容器本体2の軸線Aと交差し、容器本体2の軸線Aに対して傾斜している。以下の説明では、撹拌軸10のうち軸受中心Cよりも上方の部分を「上部10a」、軸受中心Cよりも下方の部分を「下部10b」と称する。
ハウジング11の上面には駆動装置13が取り付けられている。駆動装置13は、電気モータ等のアクチュエータ14と、ハウジング11の内上部で回転可能な回転部材15とを有している。回転部材15は、出力軸15aと、出力軸15aから半径方向に突出する突出部15bとを有し、突出部15bの下面側に撹拌軸10の上端部が固定されている。本実施形態では、出力軸15aの軸線は、回転部材15の回転軸線となるが、容器本体2の軸線Aと一致している。ただし、回転部材15の回転軸線は、容器本体2の軸線Aと一致していなくてもよく、例えば、撹拌軸10は、容器本体2の軸線Aから偏心した開口(例えばノズル6)に挿通されていてもよい。
アクチュエータ14が動作すると、回転部材15が出力軸15aの軸線周りに回転駆動され、突出部15bが周回する。これにより、撹拌軸10の上端部が、容器本体2の軸線Aに直交する平面上で当該軸線Aを中心とした円周を描くように円運動を行う。すると、撹拌軸10の上部10a及び下部10bは、軸受部12の軸受中心Cを支点としていわゆる首振り運動を行う。すなわち、撹拌軸10の上部10aが、軸受部12の軸受中心Cを頂点として撹拌軸10の軸線Bを母線とする逆円錐の側面を撫でるように運動し、撹拌軸10の下部10bも、軸受部12の軸受中心Cを頂点として撹拌軸10の軸線Bを母線とする円錐の側面を撫でるように運動する。なお、下部10bにより仮想的に描かれる円錐
は、上部10aにより仮想的に描かれる逆円錐と相似である。
撹拌軸10の下端部には撹拌翼16が設けられており、撹拌翼16は内部空間5に収容されている。撹拌軸10が首振り運動を行うと、撹拌翼16がこの首振り運動に追従して運動し、内部空間5内の物質が撹拌される。なお、撹拌翼16は、パドル翼であっても軸をオーバル型にしたものでも良い。特に限定はしないが、軸線B上の撹拌軸10の下端位置が槽径の概ね1/2程度を首振り運動する様に配置され、メンテナンスを考えた上で、軸挿通口7より出し入れしやすいものであることが好ましい。
図1中、参照符号17は撓み保持部である。撓み保持部17は、撹拌軸10が挿通される中空空間18を有している。また、撓み保持部17は、一端部(本実施形態では下端部)において容器本体2に固定され、他端部(本実施形態では上端部)において撹拌軸10に固定される。そして、撓み保持部17は、撹拌軸10の首振り運動に応じて撓み変形可能である。これにより、撹拌軸10の首振り運動を許容しながら、撹拌軸10が容器本体2に良好に保持される。
図2は、図1に示す撹拌装置1の一部側断面図である。図2に示すように、ハウジング11は、下部ハウジング20と、下部ハウジング20の上に重ねられた上部ハウジング30とを有している。下部ハウジング20は、上下方向に延びる支持材21と、支持材21の下端に設けられたベース22と、支持材21の上端に設けられたフランジ23と、支持材21の内側に規定される内部領域24とを有している。ベース22及びフランジ23は、支持材21の外側に突出している。上部ハウジング30も、下部ハウジング20と同様、支持材31、フランジ32、ベース33及び内部領域34を有している。なお、支持材21,31は、筒体で構成されていてもよいし、間隔をおいて配置された複数本の鋼材で構成されていてもよく、この鋼材には鋼製アングル材を適用してもよい。
本実施形態では、下部ハウジング20のベース22は、容器本体2の外面から上方に突出したマウント部2aに締結される。上部ハウジング30のフランジ32は、下部ハウジング20のフランジ23の上に設置されて当該フランジ23に締結される。駆動装置13は、上部ハウジング30のベース33の上に設置されて当該ベース33に支持される。上部ハウジング30のフランジ32は、下部ハウジング20のフランジ23と共に、下部ハウジング20の内部領域24と上部ハウジング30の内部領域34との間に介在する中間フランジ29を構成している。
回転部材15は、上部ハウジング30のベース33を貫通して設けられ、上部ハウジング30の内部領域34に入り込んでいる。軸受部12は、上部ハウジング30のフランジ32(中間フランジ29)に取り付けられる。撓み保持部17は、下部ハウジング20のベース23を貫通して設けられ、下部ハウジング20の内部領域24に入り込んでいる。
撹拌軸10は、上部ハウジング30の内部領域34から、軸受部12、下部ハウジング20の内部領域24、撓み保持部17の中空空間18及び軸挿通口7を通過し、容器本体2の内部空間5に至っている。撹拌軸10の上部10aは、軸受部12から略上方に延びて回転部材15の突出部15bに嵌め込まれ、内部空間34に収容される。撹拌軸10の下部10bは、軸受部12から略下方に延び、内部空間24、中空空間18及び軸挿通口7を通過して内部空間5に至る。以下、図2及び図3を参照しながら、撓み保持部17及び軸受部12の構造及び配置について説明する。
図3は、撓み保持部17及び軸受部12の構造を示す断面図である。図3に示すように、撓み保持部17は、弾性体からなる筒状部41と、筒状部41の一端部(本実施形態では下端部)に設けられた一端フランジ42と、筒状部41の他端部(本実施形態では上端
部)に設けられた他端フランジ43とを有する。筒状部41は、外側から表面層44、中間層45及び内面層46を有し、これら3つの層44〜46が筒状部41の板厚方向に密着している。表面層44及び中間層45は、例えばエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)で製造されるが他のゴム材料でも良く、表面層44の第3成分が中間層45の第3成分と異なっていてもよい。ゴム材は、必ずしも2層である必要はなく、単層であってもよい。内面層46は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の様な耐薬品性に優れた材料で製造される。一端フランジ42及び他端フランジ43は、例えば一般構造用の圧延鋼材によって製造される。
筒状部41は、略円筒状の基本形状を有し、両端が開放された中空空間18を形成している。一端フランジ42及び他端フランジ43は、中心に円形穴42a,43aを有した円盤状に形成され、筒状部41の軸線方向に離れて配置されている。筒状部41の下端部は、一端フランジ42の円形穴42aを抜けてから一端フランジ42の端面へと折り返され、当該端面に接している。筒状部41の上端部も、他端フランジ43の円形穴43aを抜けてから他端フランジ43の端面に折り返され、当該端面に接している。このようにして筒状部41は、一端部及び他端部に、径方向外周側に突出した一対の突出部47,48を有し、各突出部47,48は、対応するフランジ42,43の端面に接触している。一端側の突出部47は、中空空間18の一端(本実施形態では下端)を開放する円形の一端開口18aを規定しており、他端側の突出部48は、中空空間18の他端(本実施形態では上端)を開放する円形の他端開口18bを規定している。本実施形態では、突出部47,48が表面層44、中間層45及び内面層46の3層で構成されて内面層46が外に露出しているが、突出部47,48を構成する層の数は適宜変更可能である。突出部47,48は、外に露出した層(本実施形態では内面層46)の表面が対応するフランジ42,43の端面よりも外側に位置するようにして、対応するフランジ42,43に装着される。
筒状部41は、軸線方向中間部において径方向に膨出した膨出部49を有している。膨出部49は、略U字状の断面を有している。本実施形態では、1段の膨出部49が筒状部41に設けられているが、2段又は3段の膨出部49が筒状部41の軸線方向に並ぶようにして設けられていてもよい。
図2に戻り、一端フランジ42は、軸挿通口7の上端に上から設置される。軸挿通口7には取付フランジ51が取り付けられており、一端フランジ42は、突出部47よりも径方向外周側で挿し通されるボルトを用いて取付フランジ51に結合される。これにより、撓み保持部17の一端部(本実施形態では下端部)が、容器本体2に対して固定される。
下部ハウジング20のベース22は、軸挿通口7の上端よりも上方に配置されている。撓み保持部17は、軸挿通口7の上端から上方に延び、下部ハウジング20のベース22を貫通して下部ハウジング20の内部領域24に入り込んでいる。また、撓み保持部17が上記のように固定されると、軸挿通口7が一端開口18aと繋がり、その結果、容器本体2の内部空間5が軸挿通口7及び一端開口18aを介して撓み保持部17の中空空間18に連通する。なお、ハウジング11は、軸受部12を取り付ける中間フランジ29が容器本体2の外側に配置され且つ容器本体2に固定されていると共に、駆動装置13を固定可能な構造物であればどのような形状であってもよいしどのような部品を組み合わせてもよい。
撹拌軸10の下部10bには、フランジ54が溶接されている。フランジ54は、下部ハウジング20の内部領域24に収容され、撹拌軸10から径方向に突出する。フランジ54は、その径方向外周部において、他端フランジ43の端面に上から設置され、突出部48よりも径方向外周側で挿し通されるボルトを用いて他端フランジ43に結合される。
これにより、撓み保持部17の他端部(本実施形態では上端部)は、フランジ54を介し、撹拌軸10を固定する。なお、参照符号53は、撹拌軸10が上下方向に分割可能に構成されている場合において分割された2つの部分を結合するための継手であり、撹拌軸10が上端から下端まで一体である場合は継手53を省略可能である(図4参照)。
一端フランジ42が取付フランジ51に結合されると、突出部47がボルト締付トルクに応じて上下方向に圧迫される。これにより、軸挿通口7及び中空空間18が容器本体2の外部から密封される。また、フランジ54が他端フランジ43に結合されると、突出部48がボルト締付トルクに応じて上下方向に圧迫される。これにより、撓み保持部17が容器本体2を密閉する。このように、フランジ54は、突出部48と協働して撓み保持部17の他端開口18bを閉塞し、これにより、撓み保持部17の中空空間18、ひいては容器本体2の内部空間5が密閉される。
図3に戻り、本実施形態に係る軸受部12には滑り球面軸受が適用されている。軸受部12は、撹拌軸10上に設けられて球面を有したインナボール(内輪)61と、凹球面を有して内輪61を滑動可能に受容するアウタレース(外輪)62と、外輪62を保持するホルダ63とを有する。ホルダ63は、筒状に形成され、その中心線が容器本体2の軸線Aと一致するように配置されている。なお、ホルダ63の中心線は容器本体2の軸線Aに対して偏心していてもよい。ホルダ63の上端には、軸受け押え64が設けられており、軸受け押え64は、上部ハウジング30のフランジ32に上から設置されてフランジ32に締結されている。これにより、ホルダ63及びこれに収容される内輪61及び外輪62が、容器本体2に対して上下方向に位置ズレするのを抑えることができる。なお、内輪61の球面の中心が軸受中心Cである。
このように、軸受部12は、上部ハウジング30のフランジ32(中間フランジ29)に取り付けられている。つまり、軸受部12は、容器本体2の内部空間5から隔絶されたスペースに配置される。したがって、軸受部12で発生する塵芥や軸受部12に供給される潤滑剤が、容器本体2の内部空間5に入り込んで内部空間5内の物質に混入するのを好適に防ぐことができる。
本実施形態では、継手53が、軸受部12を構成する内輪61よりも下側に配置され、撓み保持部17の中空空間18内に収容されている。フランジ54は、その径方向内周部に、他端開口18bを通って中空空間18に入り込んだ凹部57を有している。
一方、ホルダ63は、下部ハウジング20の内部領域24に入り込んでいる。更に、ホルダ63は、フランジ54の凹部57内にも入り込んでいる。外輪62は、このようなホルダ63の内底部に保持され、内輪61は当該外輪62に受容される。したがって、軸受部12の下部が、撓み保持部17の他端フランジ43と側断面視で重なるように配置され(図2参照)、これにより、軸受部12の軸受中心Cが他端フランジ43に近接し、軸受中心Cから他端フランジ43に至るまでの撹拌軸10の軸線方向の距離が、軸受中心Cから回転部材15に至るまでの撹拌軸10の軸線方向の距離よりも短くなっている。
図2に戻り、回転部材15が回転駆動されると、軸受部12の軸受中心Cが、撹拌軸10の下部10bの首振り運動の支点となる。このとき、撹拌軸10の下部10bは、容器本体2の軸線Aに直交する平面(図2では、紙面左右方向に延びる直線で表すことができる)上で当該軸線Aを中心とする円周を描くようにして円運動を行う。
撓み保持部17の他端側は、撹拌軸10に固定されているので、容器本体2に固定される一端部と比べて、撹拌軸10の首振り運動に追従して大きく撓み変形することを求められる。一方、本実施形態においては、軸受中心Cが他端フランジ43と近接し、軸受中心
Cから他端フランジ43に至るまでの撹拌軸10の距離が相対的に短い。したがって、撹拌軸10は、撓み保持部17に固定される部分(つまり、フランジ54の周辺部分)において、殆ど円運動を行わない。このため、撹拌軸10が首振り運動を行っている間、撓み保持部17の撓み変形量を小さくすることができるし、撓み保持部17に作用する繰返し荷重を小さくすることができる。したがって、撓み保持部17が配置されている下部ハウジング20の内部領域24を径方向にコンパクトにすることができ、また、撓み保持部17の寿命を長くすることができる。
本実施形態では、撓み保持部17の他端開口18b(図3参照)を閉塞するフランジ54の径方向内周部に撓み保持部17の中空空間18内に入り込む凹部57を形成しており、軸受部12の下部が当該凹部57内に収容されている。したがって、軸受部12の下部が他端フランジ43と側断面視で重なるように配置されて軸受中心Cが撓み保持部17の他端フランジ43に良好に近接するし、軸受部12及び撓み保持部17の全体が撹拌軸10の軸線方向又は容器本体2の軸線方向に小型化する(図2参照)。
撓み保持部17は、筒状部41の撓みによって変形する。筒状部41は、弾性体からなるので、撹拌軸10の首振り運動に良好に追従して撓むことができる。しかも、筒状部41には、部分的に径方向に膨出する膨出部49が設けられている。撹拌軸10が首振り運動を行って他端フランジ43がこれに追従すると、膨出部49が軸線方向に拡がったり押し潰されたりし、それにより筒状部41が全体として変形する。よって、筒状部41が伸長したり収縮したりするのを抑えながら撓み保持部17が撓み変形することができる。このため、撹拌軸10の首振り運動を許容しながら撓み保持部17の耐久性も好適に向上する。本実施形態では、膨出部49が1段のみ設けられている。筒状部41が弾性体からなるし、上記のとおり撓み保持部17の撓み変形量を小さくすることができるので、膨出部49を1段しか設けていなくても、撹拌軸10の首振り運動に追従した撓み保持部17の撓み変形を実現することができる。
回転部材15は、突出部15bの下面15cに開放された断面円形状の軸固定孔15dを有している。突出部15bの下面15cは、容器本体2の軸線A(すなわち、出力軸15aの軸線)に直交する平面に対して傾斜しており、軸固定孔15dの軸線は、容器本体2の軸線Aに対して傾斜し、軸受中心Cを通過している。撹拌軸10の上端部は、このような軸固定孔15d内に下から嵌め込まれている。すると、撹拌軸10の上部10aが軸受部12から軸固定孔15dに向けて真っ直ぐ延び、軸固定孔15dの軸線が撹拌軸10の軸線Bと一致する。なお、回転部材15の内部にはベアリングが設けられており、当該ベアリングが自動調芯型の場合、下面15cは調芯可能角度分だけ出力軸15aの軸線に直交する平面から傾斜していてもよくなる。このように、本実施形態では、関節を簡素化し、軸受部12を撓み保持部17に近づけることで、上部ハウジング30の内部領域を小さくすることができるとともに撓み保持部17の変位が少なくても撹拌に十分な偏心角を取ることができる。
そして、軸挿通口7が容器本体2の上壁3に形成され、撓み保持部17の一端フランジ42が撓み保持部17の下端部を成し、撓み保持部17の他端フランジ43が撓み保持部17の上端部を成している。撓み保持部17の一端フランジ42は、軸挿通口7が中空空間18と連通するようにして容器本体2に外上側から接続されている。すなわち、撓み保持部17及び軸受部12は、軸挿通口7よりも上に配置され、また、容器本体2の外に配置される。したがって、撓み保持部17及び軸受部12が容器本体2の内部に収容される場合と比べて、撓み保持部17及び軸受部12を簡単に組み付けることができる。
なお、容器内部の被処理物を十分に撹拌可能としつつ、撓み保持部17の水平方向の移動量や突出部の収縮を押さえ、撓み保持部17への負担を低減するといった観点から、軸
線Aと軸線Bとで形成する角度は3度以上、12度以下とすることが好ましい。液高さは槽径の1〜1.5程度とすることが多いので、3度以上の角度がなければ容器が不自然に胴長となり非効率な撹拌装置となる。また、十分に大きな円軌道を形成させようとすると、撹拌軸10の長さを無駄に長くする必要がある。また、12度以下でなければ撓み保持部17の収縮または水平方向の移動量が大きくなり、撓み保持部17に過大な負担がかかり、破損するおそれがある。
また、軸受部12の中心位置Cと撓み保持部17の他端部の上面部(突出部48の上面部又は他端フランジ43の上面部)が形成する面との距離が、撓み保持部17の内径の長さ以下であることが好ましい。撓み保持部17の内径が大きい場合、水平方向のズレに対する許容量が大きくなる一方、撓み保持部17の内径が小さくなると、これに比例して水平方向のズレに対する許容量も小さくなる。そのため、撓み保持部17の他端部の上面部が形成する面と軸受部12との距離を上記の通り、撓み保持部17の内径の長さ以下とすることで、撓み保持部17の大きさに合わせて水平方向の移動量を抑制することができる。
上記のように撓み保持部17の水平方向の移動量を小さくすることによっても撓み保持部17への負担を低減し、破損することを抑制できる。
なお、撓み保持部17の水平方向の移動量を低減する方法としては、軸受中心Cと撓み保持部17の他端フランジ43との間の距離を短くすることによって実現できる。
図5は、本発明の第2実施形態に係る撹拌装置201の一部側断面図である。第2実施形態は、ハウジング211の構造が第1実施形態と相違する。また、第2実施形態は、軸受部12及び撓み保持部17の構造及び機能については第1実施形態と概ね同一であるが、軸受部12及び撓み保持部17の配置が第1実施形態と相違する。以下、第1実施形態との相違点を中心にして第2実施形態に係る撹拌装置201について説明する。
図5に示すように、ハウジング211は、下部カバー220と、上部ハウジング230とを有している。上部ハウジング230は、容器本体2から立設する複数本の支柱用ボス2aに締結された軸受用のベース232と、鋼材で構成されてベース232から立設する支持材231と、支持材231の上端に設けられた駆動装置用のベース233とを有している。駆動装置13は、上部ハウジング230のベース233の上に設置されている。上部ハウジング230のベース232は、下部カバー220の内部領域224と上部ハウジング230の内部領域234との間に介在した中間フランジ229を構成している。
回転部材15は、上部ハウジング230のベース233を貫通して上部ハウジング230の内部領域234に入り込んでいる。軸受部12は、上部ハウジング230のベース232(中間フランジ229)に取り付けられている。撓み保持部17の一端フランジ42は、軸挿通口7の縁部の上端に上から設置され、当該縁部に締結される。これにより、容器本体2の内部空間5が、軸挿通口7及び一端開口18aを介して撓み保持部17の中空空間18に連通する。撹拌軸10は、内部領域234、軸受部12、内部領域224、中空空間18及び軸挿通口7を通過して内部空間5内に至る。撹拌軸10の軸線Bは、容器本体2の軸線Aに傾斜し且つ軸受部12の軸受中心Cを通過している。
撹拌軸10には径方向に突出するフランジ254が設けられている。フランジ254は、内部領域224に収容されており、他端フランジ43に上から設置されて他端フランジ43に締結されている。このフランジ254により、撓み保持部17の他端開口18bが閉塞され、中空空間18ひいては容器本体2の内部空間5が密閉される。
本実施形態に係る撓み保持部17及びフランジ254は、第1実施形態と比べ、径方向に小型化されており、そのため、フランジ254には、軸受部12を収容するために十分な径方向寸法を有した凹部が設けられていない。これは、軸挿通口7を大きくすれば、軸受部12を撓み保持部17内に配置できるが、撹拌槽の寸法が変更されるときには、全体の寸法が小型化していくほど撓み保持部17が相対的に大きくなるため、槽径に対するバランスを考えた場合、フランジ254の直上に軸受部12を持ってきた方がコンパクトになるし、上蓋3に取り付けるノズルも多くすることができる。
一方、軸受部12の軸受押さえ64は、上部ハウジング230の下端フランジ232に上から設置されて該下端フランジ232に締結されている。なお、上部ハウジング230の支持材231が、間隔をおいて配置された鋼材で構成されているため、上部ハウジング230の内側領域234に軸受部12を横から入れることができるので有益である。
軸受部12は、撓み保持部17の他端フランジ43と側断面視で重ねられてはいないものの、フランジ254と撹拌軸10の軸線方向に接するようにして配置される。そして、このようなホルダ63の内底部に外輪62が保持され、該外輪62に内輪61が受容され、当該内輪61の中心が軸受部12の軸受中心Cとなっている。より具体的に言えば、本実施形態では、小型の反応容器においては、その容器の径に比例して撓み保持部17の径が第1実施形態と比べて小さくなっている一方、第1実施形態と比較して軸径が極端に小さくなることはない。すなわち、撓み保持部17内径に対して撹拌軸10軸径の径比率が大きい。軸受部12の内輪61はホルダ63の底部から下方に突出しており、当該内輪61が、撹拌軸10に溶接されるフランジ254と撹拌軸10の軸線方向に撓みによる各部の干渉を避けた状態で最小寸法となっている。したがって、軸受中心Cを撓み保持部17の他端フランジ43に好適に近づけることができ、軸受部12を撓み保持部17に重ねなくとも撓みの許容量を超えない配置ができる。
図6は、本発明の第3実施形態に係る撹拌装置の撓み保持部及び軸受部を示す側断面図である。第3実施形態は、軸受部312及び撓み保持部17の構造及び機能については第1実施形態の変形例(図4参照)と概ね同一であり、撓み保持部17の配置についても第1実施形態の変形例と概ね同一である。一方、第3実施形態は、軸受部312の配置と、撹拌軸10と撓み保持部17との間に介在するフランジ及び凹部の構造とが、上記実施形態及びその変形例と相違している。以下、上記実施形態及びその変形例との相違点を中心にして、第3実施形態に係る撹拌装置301について説明する。
図6に示すように、本実施形態では、軸受部312の全部が、フランジ354の凹部357内に入り込んでいる。軸受部312の軸受中心Cは、上記実施形態及びその変形例と比べ、撓み保持部17の中空空間18のより奥まった箇所に配置されている。ただし、軸受中心Cは、撓み保持部17の他端部(本実施形態では上端部)を基準にして駆動装置13(図1及び図2参照)とは反対側(本実施形態では下側)に配置されている。このため、上記実施形態と同様、軸受中心Cから撓み保持部17の他端部に至るまでの撹拌軸10の距離L1が、軸受中心Cから駆動装置13(図1及び図2参照)に至るまでの撹拌軸10の距離(詳細図示を省略)よりも短い。また、軸受部312は、中空空間18のより奥まった箇所に配置されているものの、上記実施形態と同様にして、軸受中心Cから撓み保持部17の他端部(本実施形態では上端部)が形成する面との距離L1は、撓み保持部17の内径(直径2D)以下となっている。
ところで、撓み保持部17が膨出部49を備えている場合、撓み保持部の可撓性が増すので撹拌軸10の首振り運動が円滑に行われる。この場合、軸受中心Cが膨出部49から離れていればいるほど、膨出部49の振れ回りが大きくなってしまう。それにより、膨出部49や、膨出部49と筒状部41との間の折れ曲がり部分の歪みが大きくなる。このため、撓み保持部17が膨出部49を備えている場合には、膨出部49の歪みが極力小さくなるようにして撹拌軸10の首振り運動を行わせることが好ましい。これを実現するためには、首振り運動の支点となる軸受中心Cを、膨出部49のなるべく近くに配置することが好ましい。
そこで本実施形態では、軸受部312の軸受中心Cを、中空空間18のより奥まった箇所に配置し、それにより膨出部49に近づけている。このように軸受中心Cが膨出部49に近づけられることにより、膨出部49の付け根の折れ曲がり部分における応力集中が緩和され、撓み保持部17の全体で動きを吸収しやすくなる。これにより撓み保持部17の耐久性及び耐圧性が向上する。
これを具体化するため、フランジ354の凹部357は、他端開口18bを通って撓み保持部17の中心Oの付近に至るまで、中空空間18の奥深くに入り込んでいる。なお、撓み保持部17の中心Oは、撓み保持部17の中心軸線上にあり且つ軸線方向において一端開口18aと他端開口18bとのちょうど中間に位置する。このように凹部357が奥深くに入り込んでいるので、撹拌軸10及びフランジ354の溶接部(図6中黒塗三角形参照)も撓み保持部17の中心C近くに配置される。なお、凹部357は、撓み保持部17と径方向に所定の隙間を空けている。
上記実施形態及びその変形例と同様、軸受部312は、撹拌軸10上に設けられて球面を有した内輪61と、凹球面を有して内輪61を滑動可能に受容する外輪62と、外輪62を保持するホルダ363とを有する。ホルダ363は、筒状に形成され、上部ハウジング30のフランジ32から撓み保持部17の一端部に向けて吊り下げられている。ホルダ363の軸線方向長さは、上記実施形態及びその変形例と比べて長大で、ホルダ363の下端部が撓み保持部17の中心O付近に達しており、それによりホルダ363に受容された外輪62と、外輪62に受容された内輪61とが撓み保持部17の中心O付近に配置される。軸受押さえ364もホルダ363と同様にして軸線方向に長大であり、外輪62は軸受押さえ364によってホルダ363にしっかりと保持される。これにより、軸受中心Cを撓み保持部17の中心Oに近づけることができ、また軸受中心Cを膨出部49に近づけることができる。
軸受中心Cと撓み保持部17の中心Oとの距離L2は、撓み保持部17の内径(直径2D)以下になっている。このようにして軸受中心Cが中心Oと近づいていれば、撓み保持部17の全体的な歪みを効果的に抑えることができる。
特に本実施形態では、撓み保持部17の軸線方向中間部に膨出部49が設けられているので、軸受中心Cが中心Oに近づくと、軸受中心Cが膨出部49に近づく。本実施形態においては軸受中心Cが、軸線方向において膨出部49の最上端49aと最下端49bとの間に配置されている。このようにして軸受中心Cが膨出部49に近づけられると、膨出部49の歪みを効果的に抑えることができ、それにより膨出部49を備える撓み保持部の耐久性を向上させることができる。なお、2段以上の膨出部が軸線方向に並ぶようにして配置されている場合においては、軸受中心Cが、最上位に配置された膨出部の最上端と、最下位に配置された膨出部の最下端との間に配置されていればよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記構成は一例に過ぎず、本発明の範囲内で適宜変更可能である。
なお、本撹拌装置を耐腐食性やコンタミレスといったクリーン性が要求される用途に適用する場合、容器内面や撹拌翼及び撹拌軸、フランジ等の被処理物に接する可能性のある個所をグラスライニング処理又はPTFEライニング処理することが好ましい。また、この場合は撓み保持部他端フランジと接続するフランジと撹拌軸を一体化することが好ましく、もしくは継手53部で分割できるようにしても良い。グラスライニング処理又はPTFEライニング処理を行うときには、撓み保持部の内面をPTFE製とすることにより、撓み保持部における耐腐食性及びクリーン性を好適に確保可能になる。一方で、SUS製、CS製等金属製、樹脂製等とする場合はこれに限定されず、撹拌軸において、フランジ部よりもより容器内面側(軸挿通口側)において、分割できる構造としても良い。このようにフランジ部で完全に容器内の空間を密閉可能とすると共に、撹拌軸を分割可能な構造とすることによって、メンテナンスが容易となる。
本発明は、軸受で支持された撹拌軸にいわゆる首振り運動を行わせるにあたって、撹拌装置の大型化を抑制し、軸が回転しないのでメカニカルシールを使わずに密閉構造とすることができ、撓み保持部の寿命を長くすることができるとの作用効果を奏し、撹拌軸にいわゆる首振り運動を行わせることで、メカニカルシールの摩耗粉、シーラントなどの異物を製品に混入させたくない撹拌装置に適用すると有益である。
1,201,301 撹拌装置
2 容器本体
3 上壁
5 内部空間
7 軸挿通口
10 撹拌軸
11,211 ハウジング
12,312 軸受部
13 駆動装置
14 アクチュエータ
15 回転部材
15a 出力軸
15b 突出部
15c 軸固定孔
16 撹拌翼
17,117 撓み保持部
18,118 内部空間
18a,118a 一端開口
18b,118b 他端開口
20,220 下部ハウジング
24,224 内部空間
29,229 中間フランジ
30,230 上部ハウジング
34,234 内部空間
41,141 筒状部
42,142 一端フランジ
43,143 他端フランジ
49,149 膨出部
53 継手
54,254,354 フランジ
57,357 凹部
61 内輪
62 外輪
63,363 ホルダ
A (容器本体の)軸線
B (撹拌軸の)軸線
C 軸受中心

Claims (8)

  1. 軸挿通口を有する容器本体と、
    前記軸挿通口に挿通される撹拌軸と、
    前記撹拌軸を支持する軸受部と、
    前記撹拌軸に前記軸受部の軸受中心を支点とした首振り運動を行わせるための駆動装置と、
    前記撹拌軸が挿通される中空空間を有し、一端部において前記容器本体に固定されて他端部において前記撹拌軸に固定され、前記首振り運動に応じて撓み変形可能な撓み保持部と、を備え、
    前記撓み保持部が、前記他端部において前記中空空間を開放する他端開口を有し、前記撹拌軸が、径方向に突出して前記撓み保持部の前記他端部に結合されるフランジを有し、前記撓み保持部の前記中空空間が、前記一端部において前記容器本体の内部空間と連通し且つ前記他端部において前記フランジにより密閉され、
    前記フランジが、前記他端開口を通って前記中空空間内に入り込む凹部を有し、前記軸受部の少なくとも一部が、前記凹部に収容されて前記フランジと側断面視で重なるように配置され、
    前記軸受部の前記軸受中心から前記撓み保持部の前記他端部に至るまでの前記撹拌軸の距離が、前記軸受部の前記軸受中心から前記駆動装置に至るまでの前記撹拌軸の距離よりも短い、撹拌装置。
  2. 軸挿通口を有する容器本体と、
    前記軸挿通口に挿通される撹拌軸と、
    前記撹拌軸を支持する軸受部と、
    前記撹拌軸に前記軸受部の軸受中心を支点とした首振り運動を行わせるための駆動装置と、
    前記撹拌軸が挿通される中空空間を有し、一端部において前記容器本体に固定されて他端部において前記撹拌軸に固定され、前記首振り運動に応じて撓み変形可能な撓み保持部と、を備え、
    前記撓み保持部が、前記中空空間を形成する筒状部を有し、前記筒状部が、部分的に径方向に膨出した膨出部を有し、
    前記軸受部の前記軸受中心が、前記膨出部の最上端と最下端との間の高さ範囲に配置され、
    前記軸受部の前記軸受中心から前記撓み保持部の前記他端部に至るまでの前記撹拌軸の距離が、前記軸受部の前記軸受中心から前記駆動装置に至るまでの前記撹拌軸の距離よりも短い、撹拌装置。
  3. 前記筒状部が、弾性体からな、請求項に記載の撹拌装置。
  4. 前記筒状部が、〜3段の前記膨出部を有する、請求項に記載の撹拌装置。
  5. 前記軸受部の前記軸受中心と前記撓み保持部の前記他端部が形成する面との距離が前記撓み保持部の内径の長さ以下となるように前記軸受部が設置されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撹拌装置。
  6. 前記軸受部の前記軸受中心と前記撓み保持部の中心との距離が前記撓み保持部の内径の長さ以下となるように前記軸受部が設置されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撹拌装置。
  7. 前記駆動装置が、アクチュエータと、前記アクチュエータにより回転駆動される回転部材とを有し、前記回転部材が、前記撹拌軸の端部を嵌め込んで固定する軸固定孔を有し、
    前記軸固定孔の中心軸線が前記回転部材の軸線に対して傾斜し、且つ、前記軸固定孔の前記中心軸線と前記回転部材の前記軸線とが前記軸受中心を通過する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撹拌装置。
  8. 前記軸挿通口が前記容器本体の上部に形成され、前記撓み保持部の前記一端部は前記撓み保持部の下端部であり、前記撓み保持部の前記他端部は前記撓み保持部の上端部であり、
    前記撓み保持部の前記下端部が、前記軸挿通口が前記中空空間と連通するようにして前記容器本体の上部に外側から接続され、
    前記撹拌軸が、前記軸受部から前記中空空間及び前記軸挿通口を順に通過して前記容器本体の内部に至る下部と、前記軸受部から略上方に延びて前記駆動装置に連結される上部とを有し、前記駆動装置が動作すると、前記下部が前記軸受中心を支点にした首振り運動を行う、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撹拌装置。
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