JP5931556B2 - ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 - Google Patents
ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5931556B2 JP5931556B2 JP2012091871A JP2012091871A JP5931556B2 JP 5931556 B2 JP5931556 B2 JP 5931556B2 JP 2012091871 A JP2012091871 A JP 2012091871A JP 2012091871 A JP2012091871 A JP 2012091871A JP 5931556 B2 JP5931556 B2 JP 5931556B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- turbine
- air
- gas turbine
- combustor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Control Of Turbines (AREA)
Description
これに対して、特許文献1には、圧縮機よって取り込まれた空気の物理的特性、圧縮機の物理的特性、燃料の物理的特性、及び燃料供給システムの物理的特性、並びにガスタービンの現時点の動作パラメータに関する動作データに基づいて、空燃比を決定する起動方法が記載されている。特許文献1に記載されている起動方法では、ガスタービンの外囲条件や機器状態に従って、起動スケジュールを臨機応変に変えるので、タービンの起動時間を短縮させることができる。
タービンが可能な最大の回転加速度は、ガスタービンを構成する機器の損傷とタービンの回転加速度との関係を示した第1指標に基づいて、回転加速度決定手段によって決定される。
タービンの回転加速度が大きいほど、タービンの回転数が予め定められた動作回転数に達する時間、すなわち、ガスタービンの起動時間が短くなる。しかし、タービンの回転加速度によっては、ガスタービンを構成する機器に与える影響が大きくなり、損傷を与える可能性がある。すなわち、第1指標は、タービンの回転加速度が大きくなる場合に生じる機器の損傷の可能性を示した指標である。
このように、本構成は、ガスタービンを構成する機器の損傷とタービンの回転加速度との関係を示した第1指標に基づいて、タービンが可能な最大の回転加速度が決定されるので、安全性を保ちつつ、起動時間を短縮することができる。
第2指標とは、すなわち燃料の燃焼によるガスタービンの運転に好ましくない事象の発生の可能性を示した指標である。
これにより、本構成は、より安定した起動を行うことができる。
従って、本構成は、サイリスタの出力に応じて、パージ時間を最適にすることができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係るガスタービン10の構成図である。
なお、発電機30は、サイリスタを使用して電動機としても用いられ、ガスタービン10の起動時にタービン12及び圧縮機14を回転させる。すなわち、本実施形態に係るガスタービン10は、タービン12及び圧縮機14の起動時の回転数がサイリスタによって制御されることとなる。
なお、圧力調整弁34Pと圧力調整弁34Mは、両者を一つにまとめた共通圧力調整方式でも構わない。
そして、燃焼器16は、パイロットノズル32Pから供給されたパイロット燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させると共に、メインノズル32Mから供給されたメイン燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させる。
図2は、本第1実施形態に係るガスタービン10の起動に関する制御装置40の機能を示す機能ブロック図である。なお、制御装置40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶装置等から構成されている。そして、図2に示されるパージ回転数決定部44、点火燃空比決定部46、回転加速度決定部48、及び加速燃空比決定部50の各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶装置である記憶部42又はRAMに記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。
翼接触は、ガスタービン10の起動又は停止において、車室22側と回転機器(ロータ及びタービン動翼)との非定常な熱伸に起因して、タービン動翼とケーシングとが接触する事象である。
図3(a)に示されるように、タービン12の回転加速度が上昇すると、それに伴い燃焼ガスの温度も高くなるため、翼接触が生じる可能性が高まり、機器安全度は低下する。機器安全度が危険領域以下の回転加速度は、使用に適さない。
圧縮機サージは、圧縮空気が低流量の場合に、圧縮機14が一種の自励振動を起こし、吐出圧力及び流量が変動する事象である。
図3(b)に示されるように、タービン12の回転加速度が下降すると、それに伴い、圧縮空気の流量も小さくなるため、圧縮機サージが生じる可能性が高まり、機器安全度は低下する。
タービン12の排気ガス温度が、排気ダクト(不図示)の許容温度を超えると、排気ダクトの損傷を招くこととなる。
図3(c)に示されるように、タービン12の回転加速度が上昇すると、それに伴い排気ガス温度も高くなるため、排気ダクトが損傷する可能性が高まり、機器安全度は低下する。
具体的には、回転加速度決定部48は、図3に示される安全度指標に基づいて、翼接触、圧縮機サージ、及び排気ダクトの損傷が生じない、すなわち機器安全度が危険領域に含まれない最大の回転加速度を選択して決定する。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
図5(a)に示されるように、燃空比と噴出流速とのバランスが取れた領域が逆火及び失火を生じない領域となる。
図5(b)に示されるように、燃空比とパイロット比とのバランスが取れた領域が燃焼振動を生じない領域となる。
そこで、運転点をマップ1の安定領域に位置させるために、制御装置40は、空気流量を減らし、点Bに是正する。この場合、圧縮機14の回転数を低減させると起動時間が延びるため、圧縮機サージが生じない範囲において入口案内翼20の開度を制御することで、空気流量を調整することが好ましい。
そこで、運転点をマップ2の安定領域に位置させるために、空気流量を維持したまま、流量調整弁36P,36Mの開度を制御することでパイロット比を低下させて、点Cに是正する。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
パージを行う場合、圧縮機14は、サイリスタによって制御される電動機を用いて回転される。電動機は、上述したように、タービン12及び圧縮機14に連結されている発電機30である。
サイリスタ出力は、(1)式に示されるようにサイリスタの電圧、電流、及び力率の積であり、サイリスタによって制御される電動機のトルクと回転数の積である。
サイリスタ出力(W)=電圧×電流×力率=トルク×回転数 ・・・(1)
サイリスタ出力が大きいほど、より多くの消費動力を賄うことができ、圧縮機14の回転数をより速くできる。
ガスタービン10が起動すると共に、サイリスタ出力は上昇し、圧縮機14をパージ回転数に達するまで回転させる。これに伴い、タービン12もパージ回転数まで回転する。そして、回転数がパージ回転数に達すると、一旦サイリスタ出力は低下するものの、パージが完了し、燃焼器16が点火されると、再び上昇する。燃焼器16が点火されてしばらくするまで、タービン12の回転数の増加をサイリスタ出力によって支援するためである。一例として、燃焼器16の点火後、タービン12の回転数が定格回転数の50%に達するまで、サイリスタ出力による支援が行われ、その後、サイリスタ出力の支援は停止される。そして、タービン12の回転数が定格回転数に達すると、昇速は終了される。
12 タービン
14 圧縮機
16 燃焼器
30 発電機
40 制御装置
44 パージ回転数決定部
46 点火燃空比決定部
48 回転加速度決定部
50 加速燃空比決定部
Claims (5)
- 空気取込口から取り入れた空気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機、燃料を前記圧縮空気によって燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び前記燃焼ガスにより駆動するタービンを備えたガスタービンの制御装置であって、
前記ガスタービンを構成する機器の損傷と前記タービンの回転加速度との関係を示した第1指標に基づいて、前記タービンが可能な最大の回転加速度を決定する回転加速度決定手段と、
前記回転加速度決定手段によって決定された前記回転加速度で前記タービンが加速するように前記燃焼器の燃空比を決定する加速燃空比決定手段と、
前記燃焼器によって燃料が安定して燃焼できる、燃料又は空気に関する物理量と燃空比との関係を示した第2指標に基づいて、前記燃焼器を点火させる場合における前記物理量と燃空比とを決定する点火燃空比決定手段と、
を備え、
前記第2指標は、逆火及び失火しない領域を示した、燃料と空気の混合気体又は空気の噴出流速と燃空比との関係、及び燃焼振動が生じない領域を示した、全燃料流量に対するパイロット燃料流量の比であるパイロット比と燃空比との関係の少なくとも何れか一つであるガスタービンの制御装置。 - 前記第1指標は、タービン動翼のケーシングへの接触と前記タービンの回転加速度との関係、前記圧縮機のサージングと前記タービンの回転加速度との関係、及び前記タービンの排気ガス温度と前記タービンの回転加速度との関係の少なくとも何れか一つである請求項1記載のガスタービンの制御装置。
- 前記燃料のパージを行う場合に、サイリスタを使用して制御される電動機によって前記圧縮機を回転させるために、前記サイリスタの出力に応じて前記圧縮機の回転数を決定する回転数決定手段、を備えた請求項1又は請求項2記載のガスタービンの制御装置。
- 空気取込口から取り入れた空気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機と、
燃料を前記圧縮空気によって燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器と、
前記燃焼ガスにより駆動するタービンと、
請求項1から請求項3の何れか1項記載の制御装置と、
を備えたガスタービン。 - 空気取込口から取り入れた空気を圧縮して圧縮空気を生成する圧縮機、燃料を前記圧縮空気によって燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器、及び前記燃焼ガスにより駆動するタービンを備えたガスタービンの制御方法であって、
前記ガスタービンを構成する機器の損傷と前記タービンの回転加速度との関係を示した第1指標に基づいて、前記タービンが可能な最大の回転加速度を決定する第1工程と、
決定した前記回転加速度で前記タービンが加速するように前記燃焼器の燃空比を決定する第2工程と、
前記燃焼器によって燃料が安定して燃焼できる、燃料又は空気に関する物理量と燃空比との関係を示した第2指標に基づいて、前記燃焼器を点火させる場合における前記物理量と燃空比とを決定する第3工程と、
を含み、
前記第2指標は、逆火及び失火しない領域を示した、燃料と空気の混合気体又は空気の噴出流速と燃空比との関係、及び燃焼振動が生じない領域を示した、全燃料流量に対するパイロット燃料流量の比であるパイロット比と燃空比との関係の少なくとも何れか一つであるガスタービンの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012091871A JP5931556B2 (ja) | 2012-04-13 | 2012-04-13 | ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012091871A JP5931556B2 (ja) | 2012-04-13 | 2012-04-13 | ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013221423A JP2013221423A (ja) | 2013-10-28 |
JP5931556B2 true JP5931556B2 (ja) | 2016-06-08 |
Family
ID=49592586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012091871A Expired - Fee Related JP5931556B2 (ja) | 2012-04-13 | 2012-04-13 | ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5931556B2 (ja) |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3667218A (en) * | 1970-03-27 | 1972-06-06 | Gen Electric | Gas turbine temperature adaptive control |
JPH0370825A (ja) * | 1989-08-11 | 1991-03-26 | Hitachi Ltd | ガスタービンの起動法 |
JP3673020B2 (ja) * | 1996-06-26 | 2005-07-20 | 株式会社東芝 | ガスタービン発電プラントの制御装置 |
JP2001318716A (ja) * | 2000-05-12 | 2001-11-16 | Toshiba Corp | プラント制御装置の試験装置 |
JP3939197B2 (ja) * | 2002-05-17 | 2007-07-04 | 株式会社荏原製作所 | ガスタービン装置の起動方法及びガスタービン装置 |
US6834226B2 (en) * | 2002-09-13 | 2004-12-21 | Elliott Energy Systems, Inc. | Multiple control loop acceleration of turboalternator after reaching self-sustaining speed previous to reaching synchronous speed |
US6819999B2 (en) * | 2002-09-13 | 2004-11-16 | Elliott Energy Systems, Inc. | Multiple control loop acceleration of turboalternator previous to self-sustaining speed |
JP4650785B2 (ja) * | 2004-11-18 | 2011-03-16 | 株式会社Ihi | ガスタービンエンジンの燃料制御方法および装置 |
JP2008215184A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Hitachi Ltd | ガスタービン,ガスタービン制御装置、及びその制御方法 |
US20110146292A1 (en) * | 2009-12-23 | 2011-06-23 | General Electric Company | Method for starting a turbomachine |
-
2012
- 2012-04-13 JP JP2012091871A patent/JP5931556B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013221423A (ja) | 2013-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6190670B2 (ja) | ガスタービン燃焼システム | |
JP5536350B2 (ja) | ガスタービンの始動方法 | |
JP5629055B2 (ja) | ガスタービン負荷の変動制御方法 | |
US7861534B2 (en) | Method of starting turbine engine from low engine speed | |
JP5789265B2 (ja) | 排気温度に基づくガスタービン用モード制御方法およびガスタービン | |
JP5845188B2 (ja) | 制御方法およびタービンのための排気温度に基づく閾値 | |
JP2010168957A (ja) | 2軸式ガスタービンと、2軸式ガスタービン用の燃焼器の予混合燃焼開始方法 | |
KR20170113027A (ko) | 2축식 가스 터빈 및 그 입구 안내익 개방도 제어 방법 | |
JP2010144732A (ja) | 発電用地上単純サイクルpdcハイブリッドエンジンのための制御システム | |
JP2017044209A (ja) | ガスタービンをターンダウン状態で作動させる間にエミッションコンプライアンスを維持するためのシステム及び方法 | |
US6834226B2 (en) | Multiple control loop acceleration of turboalternator after reaching self-sustaining speed previous to reaching synchronous speed | |
JP6343504B2 (ja) | 2軸ガスタービン | |
JP5216923B2 (ja) | 2軸式ガスタービン | |
JP5356340B2 (ja) | ガスタービン燃焼器の制御装置及びガスタービン燃焼器の制御方法 | |
US8844295B2 (en) | Method for meeting a purge flow requirement for a power plant and a power plant having a purge control system | |
JP6633962B2 (ja) | 航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置 | |
WO2013094433A1 (ja) | ガスタービンエンジンとその始動方法 | |
JP5931556B2 (ja) | ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 | |
JP2018520289A (ja) | 機械駆動用途における超低NOx排出ガスタービンエンジン | |
JP3673020B2 (ja) | ガスタービン発電プラントの制御装置 | |
JP5039827B2 (ja) | 2軸式ガスタービン並びにその制御装置及び制御方法 | |
WO2023204096A1 (ja) | ガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン制御プログラム | |
JP3939197B2 (ja) | ガスタービン装置の起動方法及びガスタービン装置 | |
US20130104561A1 (en) | Active fuel control on gas turbine shutdown sequence | |
US10662881B2 (en) | Operation of a gas turbine plant having a compressor and a turbine |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20150119 |
|
A625 | Written request for application examination (by other person) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625 Effective date: 20150206 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151201 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160121 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160427 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5931556 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |