JP6633962B2 - 航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置 - Google Patents

航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置 Download PDF

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Description

この発明は航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置に関する。
航空機用ガスタービン・エンジン、例えば燃焼器で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴出される高圧ガスで回転させられる高圧タービンとその下流位置に配置されて高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービンとを少なくとも備える航空機用ガスタービン・エンジンにあっては、エンジンを制御するため、低圧タービンの回転数N1、高圧タービンの回転数N2、高圧タービンに接続される高圧圧縮機の出口圧力P3など多くの運転パラメータを検出する検出手段(センサ)が配置される。
また、それらの検出手段に異常が生じると制御に支障を来たすことから、検出手段の出力に基づいて運転パラメータを推定(算出)し、推定された運転パラメータを検出手段の出力と比較して検出手段に故障が生じたか否か判定するのが望ましい。
そこで特許文献1に記載されるように、高圧タービン回転数検出手段と吸気温検出手段の出力の関係に基づいて低圧タービンの回転数N1の推定値を運転パラメータとして算出し、算出された運転パラメータを低圧タービン回転数検出手段の出力と比較して低圧タービン回転数検出手段の正否を判別することが提案されている。
特開2006−9684号公報
特許文献1記載の技術によって低圧タービンの回転数N1の推定値を算出することが可能であるが、エンジンにファンブレードの破損などの異常が生じた場合、低圧タービン回転数検出手段が故障すると、低圧タービンが過回転となる虞があることから、低圧タービン回転数検出手段の正否を判定して低圧タービンの過回転を防止する必要がある。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、低圧タービン回転数検出手段の正否を判定すると共に、その検出手段が正常ではないと判定されるときも低圧タービンが過回転となるのを防止するようにした航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、ガスタービン・エンジンの燃焼器で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴出される高圧ガスで回転させられる高圧タービンと、前記高圧タービンの下流位置に配置されて前記高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービンとを少なくとも備える航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置において、前記低圧タービンの回転数N1を検出する低圧タービン回転数検出手段と、前記高圧タービンの回転数N2を検出する高圧タービン回転数検出手段と、前記航空機の位置する高度ALTを検出する高度検出手段と、前記航空機の機速Mnを検出する機速検出手段と、前記低圧タービン回転数検出手段の正否を判定する低圧タービン回転数検出手段正否判定手段と、前記高圧タービンの回転数N2の上限制限値として第1の値を設定し、前記設定された上限制限値に基づいて前記高圧タービンの回転数を制御する制御手段とを備えると共に、前記制御手段は、前記高圧タービンの回転数N2の上限制限値として前記第1の値より低い第2の値を前記高度検出手段と機速検出手段の出力とに基づいて設定する上限値変更手段を備え、前記低圧タービン回転数検出手段正否判定手段によって前記低圧タービン回転数検出手段が正常ではないと判定されたとき、前記上限値変更手段を介して前記上限制限値を前記第2の値に変更する如く構成した。
請求項3に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記第2の値は、前記高度検出手段の出力から検出される前記航空機の高度ALTが増加するにつれて減少するように設定される如く構成した。
請求項4に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記第2の値は、前記機速検出手段の出力から検出される前記航空機の機速Mnが減少するにつれて減少するように設定される如く構成した。
請求項5に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記高度検出手段の正否を判定する高度検出手段正否判定手段と前記機速検出手段の正否を判定する機速検出手段正否判定手段を備えると共に、前記制御手段は、高度検出手段正否判定手段または機速検出手段正否判定手段によって前記高度検出手段と機速検出手段の少なくともいずれかが正常ではないと判定されたとき、前記上限制限値を前記第2の値より低い第3の値に変更する如く構成した。
請求項1に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記航空機の位置する高度ALTを検出する高度検出手段と、前記航空機の機速Mnを検出する機速検出手段と、前記低圧タービン回転数検出手段の正否を判定する低圧タービン回転数検出手段正否判定手段と、前記高圧タービンの回転数N2の上限制限値として第1の値を設定し、前記設定された上限制限値に基づいて前記高圧タービンの回転数を制御する制御手段とを備えると共に、前記制御手段は、前記高圧タービンの回転数N2の上限制限値として前記第1の値より低い第2の値を前記高度検出手段と機速検出手段の出力とに基づいて設定する上限値変更手段を備え、前記低圧タービン回転数検出手段正否判定手段によって前記低圧タービン回転数検出手段が正常ではないと判定されたとき、前記上限値変更手段を介して前記上限制限値を前記第2の値に変更する如く構成したので、第1の値を適宜な値に設定することで、高圧タービンの回転数を第1の値以下に抑制しつつ、低圧タービンの回転数によって決定されるエンジンの出力(推力)が所望の値となるように制御することが可能となると共に、エンジンにファンのブレードの破損などの異常が生じるなどしたときは、第1の値より低い第2の値に変更することで低圧タービンが過回転となるのを確実に防止することができる。また、上記した効果に加え、エンジンの出力を決定する低圧タービンの回転数(と高圧タービンの回転数)に影響する主要な運転パラメータである高度ALTと機速Mnに基づいて第2の値を設定することで、第2の値を適正に設定できると共に、その状況においてもエンジンの出力(推力)の低下を最小限に抑えることができる。
請求項3に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、第2の値は、高度検出手段の出力から検出される航空機の高度ALTが増加するにつれて減少するように設定される如く構成したので、上記した効果に加え、エンジンの出力の低下を最小限に抑えることができる。
請求項4に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、第2の値は、機速検出手段の出力から検出される航空機の機速Mnが減少するにつれて減少するように設定される如く構成したので、上記した効果に加え、エンジンの出力の低下を最小限に抑えることができる。
請求項5に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、高度検出手段と機速検出手段の正否を判定する正否判定手段を備えると共に、制御手段は、高度検出手段と機速検出手段の少なくともいずれかが正常ではないと判定されたとき、上限制限値を第2の値より低い第3の値に変更する如く構成したので、上記した効果に加え、上限制限値の大きな変更をこの段階まで遅延させることでエンジンの出力(推力)の大幅な低下をこの段階まで遅延させることができると共に、第3の値を適宜設定することで、高度検出手段あるいは機速検出手段が正常ではない状態においても、低圧タービンの過回転を確実に防止することができる。
この発明の実施形態に係る航空機用ガスタービン・エンジンおよびその制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す制御装置の動作(処理)を示すブロック図である。 図2の動作(処理)を説明するグラフ図である。 同様に図2の動作(処理)を説明するグラフ図である。
以下、添付図面に即してこの発明に係る航空機用ガスタービン・エンジンおよびその制御装置を実施するための形態について説明する。
図1は、その航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置を全体的に示す概略図である。
航空機用ガスタービン・エンジンとしては、ターボジェット・エンジン、ターボファン・エンジン、ターボプロップ・エンジンおよびターボシャフト・エンジンの4種が知られているが、以下、2軸のターボファン・エンジンについて説明する。
図1において、符号10はそのターボファン・エンジン、即ち、航空機用ガスタービン・エンジン(以下「エンジン」という)を示し、符号10aはエンジン本体を示す。エンジン10は航空機(機体。図示せず)の左右に2基搭載される。
エンジン10はファン(ファン動翼)12を備え、ファン12は高速で回転しつつ外気から空気を吸引する。ファン12にはロータ12aが一体的に形成され、ロータ12aは対向して配置されたステータ14と共に低圧圧縮機(コンプレッサ)16を構成し、そこで吸引した空気を圧縮しつつ後方に圧送する。
尚、ファン12の付近にはセパレータ20によってダクト(バイパス)22が形成され、吸引された空気の大部分は後段(コア側)で燃焼させられることなく、ダクト22を通ってエンジン後方に噴出させられる。ファン排気は、その反作用としてエンジン10が搭載される機体(図示せず)に推力(スラスト)を生じさせる。推力の大部分は、このファン排気によって生じる。
低圧圧縮機16で圧縮された空気は後段の高圧圧縮機24に送られ、そこでロータ24aおよびステータ24bによってさらに圧縮された後、後段の燃焼器26に送られる。
燃焼器26には燃料ノズル28が備えられ、燃料ノズル28にはFCU(Fuel Control Unit 。燃料制御ユニット)30で調量された燃料が圧送される。即ち、FCU30は燃料調整バルブ(FMV(Fuel Metering Valve))32を備え、燃料ポンプ34によって機体の適宜位置に配置された燃料タンク36から汲み上げられた燃料は、燃料調整バルブ32で調量された後、燃料供給路38を通って燃料ノズル28に供給される。
燃料調整バルブ32は、それに接続されるトルクモータ32aによって開閉させられる。燃料調整バルブ32の付近にはその開度を検出する開度センサ32bが設置される。また燃料供給路38には、燃料遮断バルブ(SOV(Shut Off Valve))38aが介挿される。燃料遮断バルブ38aはそれに接続される電磁ソレノイド38bによって開閉させられる。
燃料ノズル28は燃料供給路38から供給される燃料を噴霧する。
燃料ノズル28から噴霧された燃料は、高圧圧縮機24から圧送された圧縮空気と燃焼器26で混合し、エンジン始動時にエキサイタおよび点火プラグからなるイグニッション装置(図示せず)によって点火(着火)されて燃焼する。混合気は一度着火されて燃焼を開始すると、かかる圧縮空気と燃料からなる混合気を連続的に供給されて燃焼を継続する。
燃焼によって生じた高温高圧ガスは高圧タービン40に噴出され、高圧タービン40を高速回転させる。高圧タービン40は前記した高圧圧縮機24のロータ24aに高圧タービン軸40aを介して接続され、前記ロータ24aを回転させる。
高温高圧ガスは、高圧タービン40を回転駆動した後、低圧タービン42に送られ、低圧タービン42を比較的低速で回転させる。低圧タービン42は前記した低圧圧縮機16のロータ12aに低圧タービン軸42a(高圧タービン軸40aと同心二軸構造)を介して接続されており、前記ロータ12aおよびファン12を回転させる。高圧タービン40を通過したガスは燃焼器26から噴出されるガスに比して低圧となる。
低圧タービン42を通過した排ガス(タービン排気)は、ダクト22を通ってそのまま排出されるファン排気と混合させられてジェットノズル44からエンジン後方に噴出される。
エンジン本体10aの外部下面の前側寄りには、アクセサリ・ドライブ・ギアボックス(以下「ギアボックス」という)46がステー46aを介して取り付けられると共に、ギアボックス46の前端には一体的に構成されたスタータ・ジェネレータ(以下「スタータ」と略称する)50が取り付けられる。尚、ギアボックス46の後端には前記したFCU30が配置される。
エンジン10の始動時、スタータ50によって軸52が回転させられると、その回転は駆動軸54(および図示しないベベルギアなどのギア機構)を介して高圧タービン軸40aに伝えられ、圧縮空気が生成される。生成された圧縮空気は、前記したように燃焼器26に圧送される。
他方、軸52の回転はPMA(パーマネントマグネット・オルタネータ)56と燃料(高圧)ポンプ34に伝えられて燃料ポンプ34を駆動し、前記したように調量された燃料は燃料ノズル28に供給され、圧縮空気と混合して霧化される。よって生じた混合気は、点火されて燃焼を開始する。
エンジン10が自立運転回転数に達すると、高圧タービン軸40aの回転が逆に駆動軸54(および図示しないベベルギアなどのギア機構)を介して軸52に伝えられ、燃料ポンプ34を駆動すると共に、PMA56とスタータ50を駆動する。
それによって、PMA56は発電すると共に、スタータ50も発電して機体に電力を供給する。従って、特に機体側の電力負荷が増大すると、スタータ50による発電量が増大し、高圧タービン軸の回転負荷が増大して後述する高圧タービン回転数に影響を与えることになる。
エンジン本体10aの上端位置にはECU(Electronic Control Unit 。電子制御ユニット)60が配置される。ECU60はCPU,ROM,RAM,I/O(図示せず)などから構成されるマイクロコンピュータを備え、容器に収容されて上端位置に配置される。
エンジン10において、低圧タービン軸42aの付近にはN1センサ(回転数センサ)62が配置され、低圧タービン回転数(低圧タービン軸42aの回転数)N1を示す信号を出力すると共に、軸52の付近にはN2センサ(回転数センサ)64が配置され、高圧タービン回転数(高圧タービン軸40aの回転数)N2を示す信号を出力する。
また、エンジン本体10aの前面の空気取入口66の付近にはT1センサ(温度センサ)70が配置され、エンジン入口温度(外気温あるいは流入空気の温度)T1を示す信号を出力すると共に、低圧タービン42の下流の適宜位置にはEGTセンサ(排ガス温度センサ)72が配置され、排ガス温度(低圧タービン出口温度)EGTを示す信号を出力する。
また、ECU60を収容する容器の内部にはP0センサ(圧力センサ)74が配置されて大気圧P0を示す信号を出力すると共に、空気取入口66の付近にはP1センサ(圧力センサ)76が配置されてエンジン入口圧力(空気取入口圧力)P1を示す信号を出力する。さらに、高圧圧縮機24の下流にはP3センサ78が配置されて圧縮機出口圧力(高圧圧縮機24の出口圧力)P3を示す信号を出力する。
上記したエンジン10の運転状態を示すセンサ群の出力は、ECU60に送られる。
機体側には航空機の位置する高度ALT(altitude)を示す出力を生じる高度センサ80と航空機の機速Mn(Mach Number。マッハ数)を示す出力を生じる機速センサ82が設けられ、その出力も機体側のコンピュータからECU60に送られる。
また、高圧圧縮機24の前段部にはBOV(Bleed Valve。抽気バルブ)84が設けられ、エンジン10の始動時や低出力運転時などに高圧圧縮機24の圧縮流路を流れる圧縮空気の一部はBOV84を介して抽気され、ダクト22に放出される。
BOV84はECU60の指令によって動作する電磁ソレノイドバルブによって開閉される。BOV84の付近にはBOV位置センサ86が設けられてBOV84の位置(開度)を示す信号を出力する。
さらに、高圧圧縮機24と燃焼器26の境界付近にはキャビン用の抽気バルブ(Bleed Valve)90が設けられ、機体のキャビンの与圧、空調、翼の除氷、エアシールなどのため高圧圧縮機24の圧縮流路を流れる圧縮空気の一部は抽気バルブ90を介して抽気され、キャビンなどの機体側に送られる。抽気バルブ90は機体側からの指令によって動作する電磁バルブによって開度が制御される。
ECU60は機体のコックピットに着座するパイロットによって操作されるスラストレバーの位置に応じてトルクモータ32aの動作を制御して燃料調整バルブ32を開閉駆動すると共に、電磁ソレノイド38bを励磁・消磁して燃料遮断バルブ38aを開閉して燃料ノズル28への燃料の供給を制御する。
図2はECU60のその動作(処理)を機能的に説明するブロック図である。図示の処理は所定時間ごとに実行される。
以下、説明すると、ECU60は、N1センサ(低圧タービン回転数検出手段)62の正否を判定するN1センサ正否判定ブロック(手段)60aと、制御ブロック(手段)60bとを備える。
N1センサ正否判定ブロック60aにおいては、レンジチェック、断線あるいは短絡チェック、チャンネル間の出力比較などを行うと共に、特許文献1記載の技術より得られる推定値あるいは適宜に設定される基準値と比較することで、N1センサ62の出力が正常であるか否か判定する。
制御ブロック60bには高圧タービン40の回転数N2の上限制限値として第1の値を設定する第1値設定ブロック60b1が接続され、制御ブロック60bは第1値設定ブロック60b1で設定された第1の値を入力することで、高圧タービン40の回転数N2の上限制限値として第1の値を設定し、設定された第1の値に基づいて高圧タービン40の回転数N2を制御すると共に、結果的に低圧タービン42の回転数N1を許容回転数以内に抑制する。
また、制御ブロック60bは上限制限値変更ブロック(手段)60b2を備える。上限制限値変更ブロック60b2は、高度センサ80と機速センサ82の出力を入力し、それら入力値ALT,Mnに基づいて特性(3次元マップ)60b21を検索して第2の値を設定し、選択回路60b22に出力する。
図3は特性60b21のうちの高度ALTに対する高圧タービンの回転数N2(第2の値に相当)を示すグラフであり、図4は特性60b21のうちの機速Mnに対する高圧タービンの回転数N2(第2の値に相当)を示すグラフである。図3では機速Mnを、図4では高度ALTを種々変えて示す。
図3に示す如く、高圧タービンの回転数N2(第2の値に相当)は、高度センサ80の出力から検出される(エンジン10が搭載される)航空機の高度ALTが増加するにつれて減少するように設定される。
また、図4に示す如く、高圧タービンの回転数N2(第2の値に相当)は、機速センサ82の出力から検出される(エンジン10が搭載される)航空機の機速Mnが減少するにつれて減少するように設定される。
図示の如く、上限制限値変更ブロック60b2(換言すれば制御ブロック60b)は、高度センサ80の正否を判定する高度センサ正否判定ブロック(手段)60b23と、機速センサ82の正否を判定する機速センサ正否判定ブロック(手段)60b24とを備える。
高度センサ正否判定ブロック60b23と機速センサ正否判定ブロック60b24のいずれかで当該のセンサが正常ではない(異常)と判定されたとき、その出力はOR回路60b25を介して選択回路60b22に送られる。
また、上限制限値変更ブロック60b2には、高圧タービン40の回転数N2の上限制限値として第3の値を設定する第3値設定ブロック60b26が接続され、第3値設定ブロック60b26の出力も選択回路60b22に送られる。選択回路60b22は制御ブロック60bの指令に応じて動作する。
図2に示す構成において、制御ブロック60bは、N1センサ正否判定ブロック60aによってN1センサ62が正常ではない(異常)と判定されたとき、選択回路60b22を動作させて第2の値を入力することで上限制限値として第1の値より低い第2の値に変更する。
また、制御ブロック60bは、高度センサ正否判定ブロック60b23と機速センサ正否判定ブロック60b24のいずれかで当該のセンサが正常ではない(異常)と判定されたとき、選択回路60b22を動作させて第3値設定ブロック60b26で設定された第3の値を入力することで、高圧タービン40の回転数N2の上限制限値として第2の値よりも更に低い第3の値を設定する。
図2に示す構成において、制御ブロック60bは、よって設定された第1から第3の値のいずれかに基づいて高圧タービン40の回転数N2の制御値を算出して出力する。
上記した如く、この実施形態にあっては、ガスタービン・エンジンの燃焼器26で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴出される高圧ガスで回転させられる高圧タービン40と、前記高圧タービンの下流位置に配置されて前記高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービン42とを少なくとも備える航空機用ガスタービン・エンジン10の制御装置において、前記低圧タービン42の回転数N1を検出する低圧タービン回転数検出手段(N1センサ)62と、前記高圧タービン40の回転数N2を検出する高圧タービン回転数検出手段(N2センサ)64と、前記低圧タービン回転数検出手段の正否を判定する低圧タービン回転数検出手段正否判定手段(N1センサ正否判定手段(ブロック))60aと、前記高圧タービンの回転数N2の上限制限値として第1の値を設定し、前記設定された上限制限値に基づいて前記高圧タービン40の回転数N2を制御する制御手段(ブロック)60bを備えると共に、前記制御手段は、前記低圧タービン回転数検出手段正否判定手段によって前記低圧タービン回転数検出手段が正常ではないと判定されたとき、前記上限制限値を前記第1の値より低い第2の値に変更する如く構成したので、第1の値を適宜な値に設定することで、高圧タービン40の回転数N2を第1の値以下に抑制しつつ、低圧タービン42の回転数N1によって決定されるエンジン10の出力(推力)が所望の値となるように制御することが可能となると共に、エンジン10にファン12のブレードの破損などの異常が生じるなどしたときは、第1の値より低い第2の値に変更することで低圧タービン42が過回転となるのを確実に防止することができる。
また、前記航空機の位置する高度ALTを検出する高度検出手段(高度センサ)80と前記航空機の機速Mnを検出する機速検出手段(機速センサ)82とを備えると共に、前記制御手段は、前記第2の値を前記高度検出手段と機速検出手段の出力とに基づいて設定する上限値変更手段を備える如く構成したので、上記した効果に加え、エンジン10の出力を決定する低圧タービン42の回転数N1(と高圧タービン40の回転数N2)に影響する主要な運転パラメータである高度ALTと機速Mnに基づいて第2の値を設定することで、第2の値を適正に設定できると共に、その状況においてもエンジン10の出力(推力)の低下を最小限に抑えることができる。
また、前記第2の値は、前記高度検出手段の出力から検出される前記航空機の高度ALTが増加するにつれて減少するように設定される如く構成したので、上記した効果に加え、エンジン10の出力の低下を最小限に抑えることができる。
また、前記第2の値は、前記機速検出手段の出力から検出される前記航空機の機速Mnが減少するにつれて減少するように設定される如く構成したので、上記した効果に加え、エンジン10の出力の低下を最小限に抑えることができる。
また、前記高度検出手段の正否を判定する高度検出手段正否判定手段(高度センサ正否判定ブロック(手段))60b23と前記機速検出手段の正否を判定する機速検出手段正否判定手段(機速センサ正否判定ブロック(手段))60b24を備えると共に、前記制御手段は、高度検出手段正否判定手段または機速検出手段正否判定手段によって前記高度検出手段と機速検出手段の少なくともいずれかが正常ではないと判定されたとき、前記上限制限値を前記第2の値より低い第3の値に変更する如く構成したので、上記した効果に加え、上限制限値の大きな変更をこの段階まで遅延させることでエンジン10の出力(推力)の大幅な低下をこの段階まで遅延させることができると共に、第3の値を適宜設定することで、高度センサ80あるいは機速センサ82が正常ではない状態においても、低圧タービン42の過回転を確実に防止することができる。
尚、上記において、エンジン10を2軸のターボファン・エンジンを例にとって説明したが、エンジン10はそれに限られるものではなく、ターボジェット・エンジン、ターボプロップ・エンジン、ターボシャフト・エンジンであっても良い。
10 航空機用ガスタービン・エンジン(エンジン)、26 燃焼器、40 高圧タービン、42 低圧タービン、50 スタータ・ジェネレータ、60 ECU(電子制御ユニット)、60a N1センサ正否判定ブロック(手段)、60b 制御ブロック(手段)、60b2 上限制限値変更ブロック(手段)、60b23 高度センサ正否判定ブロック(手段)、60b24 機速センサ正否判定ブロック(手段)、62 N1センサ(低圧タービン回転数検出手段)、64 N2センサ(高圧タービン回転数検出手段)、70 T1センサ、72 EGTセンサ、74 P0センサ、76 P1センサ、78 P3センサ、80 高度センサ(高度検出手段)、82 機速センサ(機速検出手段)、86 BOV位置センサ

Claims (4)

  1. 燃焼器で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴射される高圧ガスで回転させられる高圧タービンと、前記高圧タービンの下流位置に配置されて前記高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービンとを少なくとも備え、航空機の機体にマウントされる航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置において、前記低圧タービンの回転数N1を検出する低圧タービン回転数検出手段と、前記高圧タービンの回転数N2を検出する高圧タービン回転数検出手段と、前記航空機の位置する高度ALTを検出する高度検出手段と、前記航空機の機速Mnを検出する機速検出手段と、前記低圧タービン回転数検出手段の正否を判定する低圧タービン回転数検出手段正否判定手段と、前記高圧タービンの回転数N2の上限制限値として第1の値を設定し、前記設定された上限制限値に基づいて前記高圧タービンの回転数を制御する制御手段とを備えると共に、前記制御手段は、前記高圧タービンの回転数N2の上限制限値として前記第1の値より低い第2の値を前記高度検出手段と機速検出手段の出力とに基づいて設定する上限値変更手段を備え、前記低圧タービン回転数検出手段正否判定手段によって前記低圧タービン回転数検出手段が正常ではないと判定されたとき、前記上限値変更手段を介して前記上限制限値を前記第1の値より低い第2の値に変更することを特徴とする航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  2. 前記第2の値は、前記高度検出手段の出力から検出される前記航空機の高度ALTが増加するにつれて減少するように設定されることを特徴とする請求項記載の航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  3. 前記第2の値は、前記機速検出手段の出力から検出される前記航空機の機速Mnが減少するにつれて減少するように設定されることを特徴とする請求項記載の航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  4. 前記高度検出手段の正否を判定する高度検出手段正否判定手段と機速検出手段の正否を判定する機速検出手段正否判定手段を備えると共に、前記制御手段は、前記高度検出手段正否判定手段または機速検出手段正否判定手段によって前記高度検出手段と機速検出手段の少なくともいずれかが正常ではないと判定されたとき、前記上限制限値を前記第2の値より低い第3の値に変更することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
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