JP6633963B2 - 航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置 - Google Patents

航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置 Download PDF

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Description

この発明は航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置に関する。
航空機用ガスタービン・エンジン、例えば燃焼器で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴出される高圧ガスで回転させられる高圧タービンとその下流位置に配置されて高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービンとを少なくとも備える航空機用ガスタービン・エンジンにあっては、通例、スラストレバーの操作角に応じて算出される低圧タービンの回転数N1の目標値に基づいて燃料供給指令値Wfを算出し、その値となるように制御される。
ところで、高圧タービンに接続される高圧圧縮機を流れる空気は圧縮流路からダクト(バイパス)側に抽気するBOV(Bleed Off Valve。抽気弁)を介して抽気されるが、そのBOVが閉弁される際、開口面積が減少するにつれて抽気量が減り、圧縮流路側を流れる空気量が増加するため、圧縮機出口圧力P3が過渡的に上昇する。その結果、燃料供給指令値Wfが増加し、低圧タービンの回転数が上昇してエンジンの推力が増大し、乗員に違和感を与えることがある。これは特に、燃料供給指令値Wfを圧縮機出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出するとき、顕著となる。
エンジンの推力の変動については、特許文献1において、燃料供給バルブ(過推力対応バルブ)を調整してその変動を抑制するようにしたガスタービンエンジンの燃料供給制御技術が提案されている。
特表2008−530443号公報
特許文献1記載の技術においては、燃料供給バルブ(過推力対応バルブ)を調整してエンジンの推力の変動を抑制しているも、BOV(抽気弁)の開閉による空気量の変動は考慮されていないため、それによるエンジンの推力の変動を抑制することができなかった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、BOVの開閉による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を抑制するようにした航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、ガスタービン・エンジンの燃焼器で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴出される高圧ガスで回転させられる高圧タービンと、前記高圧タービンの下流位置に配置されて前記高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービンとを少なくとも備える航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置において、前記航空機のコックピットの操縦席に配置されるスラストレバーの操作角に応じて前記低圧タービンの回転数N1の目標値を算出するN1目標値算出手段と、前記算出されたN1目標値に基づいて燃料供給指令値Wfを算出する燃料供給指令値算出手段と、前記高圧タービンに接続される高圧圧縮機を流れる空気を抽気するBOVを開弁あるいは閉弁させる開閉指令の出力時点か否か判定するBOV開閉指令判定手段と、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記開閉指令の出力時点に基づいて前記燃料供給指令値Wfを出力する燃料供給指令値出力手段とを備えると共に、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOVを開弁させる開弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wfを増量補正して出力する如く構成した。また、請求項2にあっては、ガスタービン・エンジンの燃焼器で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴出される高圧ガスで回転させられる高圧タービンと、前記高圧タービンの下流位置に配置されて前記高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービンとを少なくとも備える航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置において、前記航空機のコックピットの操縦席に配置されるスラストレバーの操作角に応じて前記低圧タービンの回転数N1の目標値を算出するN1目標値算出手段と、前記算出されたN1目標値に基づいて燃料供給指令値Wfを算出する燃料供給指令値算出手段と、前記高圧タービンに接続される高圧圧縮機を流れる空気を抽気するBOVを開弁あるいは閉弁させる開閉指令の出力時点か否か判定するBOV開閉指令判定手段と、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記開閉指令の出力時点に基づいて前記燃料供給指令値Wfを出力する燃料供給指令値出力手段とを備えると共に、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOVを閉弁させる閉弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wfを減量補正して出力する如く構成した。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記開閉指令の出力時点で前記燃料供給指令値Wfを出力する如く構成した。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記航空機の位置する高度を少なくとも含む前記エンジンの運転状態が所定領域内にあるか否か判別し、前記所定領域内にあると判別される場合、前記開閉指令の出力時点で前記燃料供給指令値Wfを出力すると共に、前記開閉指令の出力を前記記出力時点から所定時間遅延させる如く構成した。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOVを開弁させる開弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wfを増量補正して出力する如く構成した。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOVを閉弁させる閉弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wfを減量補正して出力する如く構成した。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記燃料供給指令値算出手段は、前記算出されたN1目標値に基づいて前記燃料供給指令値Wfを前記高圧タービンに接続される高圧圧縮機の出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出する如く構成した。
請求項1に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、航空機のコックピットの操縦席に配置されるスラストレバーの操作角に応じて算出された低圧タービンの回転数N1の目標値に基づいて燃料供給指令値Wfで算出し、高圧タービンに接続される高圧圧縮機を流れる空気を抽気するBOVを開弁あるいは閉弁させる開閉指令の出力時点か否か判定すると共に、開閉指令の出力時点と判定されるとき、開閉指令の出力時点に基づいて燃料供給指令値Wfを出力する如く構成したので、BOVの開閉による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を抑制することができる。
即ち、BOVの開閉指令が出力されてから実際に閉弁(あるいは開弁)するまでタイムラグ(例えば0.5から2.0sec程度)があるため、燃料の増減に対するエンジン応答の遅れがあったとしても、上記のように開閉指令の出力時点に基づいて燃料供給指令値を(フィードフォワード的に)早めに出力することで、結果としてエンジン応答の遅れを補償することができ、エンジンの推力の変動を抑制することができる。また、開閉指令がBOVを開弁させる開弁指令であるとき、燃料供給指令値Wfを増量補正して出力する如く構成したので、BOVの開弁による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を抑制することができる。即ち、BOVが閉弁から開弁に変化して空気の一部がダクト(バイパス)側に抽気されることで圧縮流路を流れる空気が減少するため、そのままでは圧縮機出口圧力P3が過渡的に減少し、低圧タービンの回転数N1が下降してエンジンの推力が減少することになるが、燃料供給指令値を増量補正して出力することで、その減少を抑制することができ、よってエンジンの推力の変動を抑制することができる。また、請求項2に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、開閉指令がBOVを閉弁させる閉弁指令であるとき、燃料供給指令値Wfを減量補正して出力する如く構成したので、BOVの閉弁による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を抑制することができる。即ち、BOVが開弁から閉弁に変化して空気がダクト(バイパス)側に抽気されないことで圧縮流路を流れる空気量が増加するため、そのままでは圧縮機出口圧力P3が過渡的に上昇し、低圧タービンの回転数N1が上昇してエンジンの推力が増加することになるが、燃料供給指令値を減量補正して出力することで、その増加を抑制することができ、よってエンジンの推力の変動を抑制することができる。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、開閉指令の出力時点と判定されるとき、開閉指令の出力時点で燃料供給指令値Wfを出力する如く構成したので、BOVの開閉による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を一層確実に抑制することができる。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、開閉指令の出力時点と判定されるとき、航空機の位置する高度を少なくとも含むエンジンの運転状態が所定領域内にあるか否か判別し、所定領域内にあると判別される場合、開閉指令の出力時点で燃料供給指令値Wfを出力すると共に、開閉指令の出力を出力時点から所定時間遅延させる如く構成したので、高度が比較的高く、機速が比較的低いような所定の領域にあるときも、BOVの開閉による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を一層効果的に抑制することができる。
即ち、発明者は、航空機の位置する高度を少なくとも含むエンジンの運転状態が所定の領域、具体的には高度が比較的高く、機速が比較的低い領域では、BOVの開閉に応じた燃料供給の補正が遅延し、結果として低圧タービンの回転数N1が目標値に対してオーバーシュート(あるいはアンダーシュート)してしまうことを知見した。そこで、その領域においてはBOVを閉弁させる開弁あるいは閉弁させる開閉指令の出力時点と判定されるとき、所定領域内にあるか否か判別し、所定領域内にあると判別される場合、開閉指令が出力されるべき出力時点で燃料供給指令値Wfを出力すると共に、開閉指令の出力を開閉指令が出力されるべき出力時点から所定時間遅延させるように構成したので、それによって所定の領域にあるときも、BOVの開閉による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を一層効果的に抑制することができる。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、開閉指令がBOVを開弁させる開弁指令であるとき、燃料供給指令値Wfを増量補正して出力する如く構成したので、BOVの開弁による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を抑制することができる。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、開閉指令がBOVを閉弁させる閉弁指令であるとき、燃料供給指令値Wfを減量補正して出力する如く構成したので、BOVの開弁による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を抑制することができる。
請求項に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、算出されたN1目標値に基づいて燃料供給指令値Wfを高圧タービンに接続される高圧圧縮機の出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出する如く構成したので、特に燃料供給指令値Wfを圧縮機出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出するときも、BOVの開閉による空気量の変動に対してエンジンの推力の変動を抑制することができる。
この発明の第1実施形態に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す装置の動作(処理)を示すフロー・チャートである。 図2フロー・チャートの動作(処理)を説明するタイム・チャートである。 この発明の第2実施形態に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置の動作(処理)を示す、図2と同様なフロー・チャートである。 図4フロー・チャートの動作(処理)を説明するタイム・チャートである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置を実施するための形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、この発明の第1実施形態に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置を全体的に示す概略図である。
航空機用ガスタービン・エンジンとしては、ターボジェット・エンジン、ターボファン・エンジン、ターボプロップ・エンジンおよびターボシャフト・エンジンの4種が知られているが、以下、2軸のターボファン・エンジンについて説明する。
図1において、符号10はそのターボファン・エンジン、即ち、航空機用ガスタービン・エンジン(以下「エンジン」という)を示し、符号10aはエンジン本体を示す。エンジン10は航空機(機体。図示せず)の左右に2基搭載される。
エンジン10はファン(ファン動翼)12を備え、ファン12は高速で回転しつつ外気から空気を吸引する。ファン12にはロータ12aが一体的に形成され、ロータ12aは対向して配置されたステータ14と共に低圧圧縮機(コンプレッサ)16を構成し、そこで吸引した空気を圧縮しつつ後方に圧送する。
尚、ファン12の付近にはセパレータ20によってダクト(バイパス)22が形成され、吸引された空気の大部分は後段(コア側)で燃焼させられることなく、ダクト22を通ってエンジン後方に噴出させられる。ファン排気は、その反作用としてエンジン10が搭載される機体(図示せず)に推力(スラスト)を生じさせる。推力の大部分は、このファン排気によって生じる。
低圧圧縮機16で圧縮された空気は後段の高圧圧縮機24に送られ、そこでロータ24aおよびステータ24bによってさらに圧縮された後、後段の燃焼器26に送られる。
燃焼器26には燃料ノズル28が備えられ、燃料ノズル28にはFCU(Fuel Control Unit 。燃料制御ユニット)30で調量された燃料が圧送される。即ち、FCU30は燃料調整バルブ(FMV(Fuel Metering Valve))32を備え、燃料ポンプ34によって機体の適宜位置に配置された燃料タンク36から汲み上げられた燃料は、燃料調整バルブ32で調量された後、燃料供給路38を通って燃料ノズル28に供給される。
燃料調整バルブ32は、それに接続されるトルクモータ32aによって開閉させられる。燃料調整バルブ32の付近にはその開度を検出する開度センサ32bが設置される。また燃料供給路38には、燃料遮断バルブ(SOV(Shut Off Valve))38aが介挿される。燃料遮断バルブ38aはそれに接続される電磁ソレノイド38bによって開閉させられる。
燃料ノズル28は燃料供給路38から供給される燃料を噴霧する。
燃料ノズル28から噴霧された燃料は、高圧圧縮機24から圧送された圧縮空気と燃焼器26で混合し、エンジン始動時にエキサイタおよび点火プラグからなるイグニッション装置(図示せず)によって点火(着火)されて燃焼する。混合気は一度着火されて燃焼を開始すると、かかる圧縮空気と燃料からなる混合気を連続的に供給されて燃焼を継続する。
燃焼によって生じた高温高圧ガスは高圧タービン40に噴出され、高圧タービン40を高速回転させる。高圧タービン40は前記した高圧圧縮機24のロータ24aに高圧タービン軸40aを介して接続され、前記ロータ24aを回転させる。
高温高圧ガスは、高圧タービン40を回転駆動した後、低圧タービン42に送られ、低圧タービン42を比較的低速で回転させる。低圧タービン42は前記した低圧圧縮機16のロータ12aに低圧タービン軸42a(高圧タービン軸40aと同心二軸構造)を介して接続されており、前記ロータ12aおよびファン12を回転させる。高圧タービン40を通過したガスは燃焼器26から噴出されるガスに比して低圧となる。
低圧タービン42を通過した排ガス(タービン排気)は、ダクト22を通ってそのまま排出されるファン排気と混合させられてジェットノズル44からエンジン後方に噴出される。
エンジン本体10aの外部下面の前側寄りには、アクセサリ・ドライブ・ギアボックス(以下「ギアボックス」という)46がステー46aを介して取り付けられると共に、ギアボックス46の前端には一体的に構成されたスタータ・ジェネレータ(以下「スタータ」と略称する)50が取り付けられる。尚、ギアボックス46の後端には前記したFCU30が配置される。
エンジン10の始動時、スタータ50によって軸52が回転させられると、その回転は駆動軸54(および図示しないベベルギアなどのギア機構)を介して高圧タービン軸40aに伝えられ、圧縮空気が生成される。生成された圧縮空気は、前記したように燃焼器26に圧送される。
他方、軸52の回転はPMA(パーマネントマグネット・オルタネータ)56と燃料(高圧)ポンプ34に伝えられて燃料ポンプ34を駆動し、前記したように調量された燃料は燃料ノズル28に供給され、圧縮空気と混合して霧化される。よって生じた混合気は、点火されて燃焼を開始する。
エンジン10が自立運転回転数に達すると、高圧タービン軸40aの回転が逆に駆動軸54(および図示しないベベルギアなどのギア機構)を介して軸52に伝えられ、燃料ポンプ34を駆動すると共に、PMA56とスタータ50を駆動する。
それによって、PMA56は発電すると共に、スタータ50も発電して機体に電力を供給する。従って、特に機体側の電力負荷が増大すると、スタータ50による発電量が増大し、高圧タービン軸の回転負荷が増大して後述する高圧タービン回転数に影響を与えることになる。
エンジン本体10aの上端位置にはECU(Electronic Control Unit 。電子制御ユニット)60が配置される。ECU60はCPU,ROM,RAM,I/O(図示せず)などから構成されるマイクロコンピュータを備え、容器に収容されて上端位置に配置される。
エンジン10において、低圧タービン軸42aの付近にはN1センサ(回転数センサ)62が配置され、低圧タービン回転数(低圧タービン軸42aの回転数)N1を示す信号を出力すると共に、軸52の付近にはN2センサ(回転数センサ)64が配置され、高圧タービン回転数(高圧タービン軸40aの回転数)N2を示す信号を出力する。
また、エンジン本体10aの前面の空気取入口66の付近にはT1センサ(温度センサ)70が配置され、エンジン入口温度(外気温あるいは流入空気の温度)T1を示す信号を出力すると共に、低圧タービン42の下流の適宜位置にはEGTセンサ(排ガス温度センサ)72が配置され、排ガス温度(低圧タービン出口温度)EGTを示す信号を出力する。
また、ECU60を収容する容器の内部にはP0センサ(圧力センサ)74が配置されて大気圧P0を示す信号を出力すると共に、空気取入口66の付近にはP1センサ(圧力センサ)76が配置されてエンジン入口圧力(空気取入口圧力)P1を示す信号を出力する。さらに、高圧圧縮機24の下流にはP3センサ78が配置されて圧縮機出口圧力(高圧圧縮機24の出口圧力)P3を示す信号を出力する。
上記したエンジン10の運転状態を示すセンサ群の出力は、ECU60に送られる。
機体側には航空機の位置する高度ALT(altitude)を示す出力を生じる高度センサ80と航空機の機速Mn(Mach Number。マッハ数)を示す出力を生じる機速センサ82が設けられ、その出力も機体側のコンピュータからECU60に送られる。
また、高圧圧縮機24、より具体的にはその前段部には第1BOV(Bleed Off Valve。抽気バルブ)84が設けられ、エンジン10の始動時や低出力運転時などに高圧圧縮機24の圧縮流路を流れる圧縮空気の一部は第1BOV84を介して抽気され、ダクト22に放出される。
第1BOV84はECU60の指令によって動作する電磁ソレノイドバルブ(より詳しくはオン・オフソレノイドバルブ)によって開閉される。第1BOV84の付近には第1BOV位置センサ86が設けられて第1BOV84の位置(開度)を通じて第1BOV84の抽気量、より詳しくはその開度を示す信号を出力してECU60に送出する。
さらに、高圧圧縮機24には第2BOV(Bleed Off Valve。抽気バルブ)90が設けられ、機体のキャビンの与圧、空調、翼の除氷、エアシールなどのため高圧圧縮機24の圧縮流路を流れる圧縮空気の一部は第2BOV90を介して抽気され、キャビンなどの機体側に送られる。
第2BOV90は機体のコックピットに着座するパイロットのスイッチの手動操作によって動作する電磁ソレノイドバルブで開閉される。機体側のコンピュータからはそのスイッチの操作、換言すれば第2BOV90の位置(開度)を示す信号がECU60に送出される。ECU60はその信号から高圧圧縮機24を流れる空気の抽気量を検出する。
また、ECU60はパイロットによって操作されるスラストレバーの位置に応じてトルクモータ32aの動作を制御して燃料調整バルブ32を開閉駆動すると共に、電磁ソレノイド38bを励磁・消磁して燃料遮断バルブ38aを開閉して燃料ノズル28への燃料の供給を制御する。
さらに、ECU60は第1BOVの開閉によるエンジンの推力の変動を抑制する動作(処理)を行う。
図2はECU60のその動作(処理)を示すフロー・チャートである。図示の処理は所定時間ごとに実行される。
以下、説明すると、S10において航空機のコックピットの操縦席に配置される、パイロットによるスラストレバーTL(Thrust Lever)の操作角TLA(Thrust Lever Angle)を入力し、S12に進み、入力されたスラストレバーの操作角TLAに応じてN1コマンド(低圧タービン42の回転数N1の目標値)を算出する。
次いでS14に進み、算出されたN1コマンドに基づいて燃料コマンド変化量(燃料コマンド(燃料供給指令値)Wfの変化量)を算出する。燃料コマンド(燃料供給指令値)Wfは具体的には、高圧タービン40に接続される高圧圧縮機24の出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出する。燃料コマンド変化量は、その燃料供給指令値Wf/P3の微分値を求めることで算出する。
次いでS16に進み、第1BOV84の開閉指令(開閉コマンド)、即ち、第1BOV84の開弁あるいは閉弁指令が出力されるべき出力時点か否か判断(判定)する。
S16で第1BOV84の開閉指令の出力時点と判断されると共に、それが閉弁状態から開弁への開弁指令であると判断されるときはS18に進み、燃料コマンド変化量の増量量を決定し、S20に進み、S14で算出された燃料コマンド変化量に加算する(燃料コマンド変化量を増加補正する)。
一方、S16で第1BOV84の開閉指令の出力時点と判断されると共に、それが開弁状態から閉弁への閉弁指令であると判断されるときはS22に進み、燃料コマンド変化量の減量量を決定し、S24に進み、S14で算出された燃料コマンド変化量から減算する(燃料コマンド変化量を減少補正する)。S16で開閉指令の出力時点ではないと判断されるときは直ちにS26に進む。
次いでS26に進み、算出された燃料コマンド変化量を上下限値と比較し、それを超えるときは上下限値に制限する。
次いでS28に進み、第1BOV84の開閉指令、即ち、第1BOV84を開弁あるいは閉弁させる開閉指令を出力すると共に、その開閉指令の出力時点に基づいて、より具体的には第1BOV84を開弁あるいは閉弁させる開閉指令の出力時点で(出力時点と同時に)算出された燃料コマンドWf(より具体的にはWf/P3)を出力する。
燃料コマンドの出力は具体的には、FCU30によって燃料調整バルブ32を動作させ、燃料タンク36から汲み上げられた燃料を燃料供給路38と燃料ノズル28を介して燃焼器26に噴射させることで行う。
図3は図2フロー・チャートの動作(処理)を説明するタイム・チャートである。
同図を参照して説明すると、時刻t1が第1BOV84を開閉する電磁ソレノイドバルブに対して閉弁指令が出力されるべき出力時点とすると、ECU60によってその時刻で第1BOV84の開閉指令が出力されたとしても、第1BOV84が実際に閉弁する時刻(時刻t2とする)までタイムラグ(例えば0.5から2.0sec程度)がある。
そこで、この実施形態においては、そのタイムラグを見越し、第1BOV84の開閉指令の出力時点に基づいて早めに(フィードフォワード的に)燃料コマンド(燃料供給指令値)Wf(より具体的にはWf/P3)を出力するように構成したので、エンジン10の応答遅れを補償することができ、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
より詳しくは第1BOV84の出力時点で(出力時刻の時刻t1において同時に)早めに(フィードフォワード的に)燃料コマンド(燃料供給指令値)Wf(より具体的にはWf/P3)を出力するように構成したので、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を確実に抑制することができる。尚、図3では第1BOV84を開弁状態から閉弁させる場合を示したが、閉弁状態から開弁させる場合も同様であることはいうまでもない。
このように、第1実施形態においては、第1BOV84を開弁あるいは閉弁させる開閉指令が出力されるべき出力時点か否かと判定(判断)すると共に、開閉指令の出力時点と判定されるとき、その開閉指令の出力時点に基づいて燃料コマンド(燃料供給指令値)Wf,より詳しくはWf/P3)を出力、より具体的には、第1BOV84を開弁あるいは閉弁させる開閉指令が出力されるべき出力時点で、より具体的には増減補正された燃料コマンドWf(より具体的にはWf/P3)を出力する如く構成した。
また、燃料コマンドWfを圧縮機出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出するようにしたので、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を抑制することができる。ただし、燃料供給指令値Wfを比Wf/P3ではなく、Wfとして算出する場合でも、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を確実に抑制することができることは論を俟たない。
(第2実施形態)
図4は、この発明の第2実施形態に係る航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置の動作(処理)を示す、図2と同様なフロー・チャート、図5は図4フロー・チャートの動作(処理)を説明するタイム・チャートである。
第1実施形態と相違する点に焦点をおいて説明すると、第2実施形態においては、第1実施形態と同様、S10からS14までの処理を行った後、S16に進み、第1BOV84の開閉指令(開閉コマンド)、即ち、第1BOV84の開弁あるいは閉弁指令が出力されるべき出力時点か否か判断(判定)する。
S16で第1BOV84の開閉指令の出力時点と判断されると共に、それが閉弁状態から開弁への開弁指令であると判断されるときはS16aに進み、所定領域内にあるか否か判断(判別)する。ここで、所定領域は具体的には、高度が比較的高く、機速が比較的低い領域を意味する。
S16aで肯定されるときはS16bに進み、S16の開閉指令(開弁指令)の出力を所定時間遅延(待機)させ、次いでS18に進み、燃料コマンド変化量の増量を決定し、S20に進み、S14で算出された燃料コマンド変化量に加算する。
同様に、S16で第1BOV84の開閉指令の出力時点と判断されると共に、それが開弁状態から閉弁への閉弁指令であると判断されるときはS16cに進み、上記した所定領域内にあるか否か判断(判別)する。
S16cで肯定されるときはS16dに進み、S16の開閉指令(閉弁指令)の出力を所定時間遅延(待機)させ、次いでS22に進み、燃料コマンド変化量の減量を決定し、S24に進み、S14で算出された燃料コマンド変化量から減算する。尚、S16で開閉指令の出力時点ではないと判断されるときは直ちにS26に進むと共に、S16aあるいはS16cで否定されるときはS16bあるいはS16dの処理をスキップする。
次いで、第1実施形態と同様、S26に進み、算出された燃料コマンド変化量を上下限値と比較し、それを超えるときは上下限値に制限する。
次いで、S28に進み、S16の第1BOV84の開閉指令の出力時点で、算出(制限)された燃料コマンドWf(より具体的にはWf/P3)を出力する。次いでS30に進み、所定時間の経過後に第1BOV84の開閉指令を出力する。
即ち、発明者は、エンジン10が搭載された航空機が所定の領域、即ち、高度が比較的高く、機速が比較的低い領域を飛行するとき、エンジン10の応答遅れから、燃料供給の補正によって却って低圧タービン42の回転数N1が目標値に対してオーバーシュート(あるいはアンダーシュート)してしまい、よってエンジン推力が大きく変動することを知見した。
そこで、第2実施形態においては、その所定の領域内にあると判別される場合、第1BOV84が開弁あるいは閉弁させる開閉指令が出力されるべき出力時点と判定されるとき、図5に示す如く、開閉指令が出力されるべき時点(時刻t1)から所定時間、例えば時刻t3まで開閉指令の出力を遅延させる如く構成した。
図5を参照して説明すると、同図の末尾に破線で示す如く、第1BOV84の開閉指令の出力を遅延させない場合(時刻t1で出力)、燃料の減量の作用が遅延してエンジン推力が一旦急増した後、減量の作用によって急減する。
それに対し、第2実施形態にあっては上記のように、所定の領域内にある場合、実線で示すように第1BOV84の出力を時刻t3まで遅延させるように構成したので、燃料の減量の作用を意図的に鈍すことができ、それによってエンジン推力を平滑化してその変動を抑制することができる。尚、残余の構成と効果は第1実施形態と異ならない。
上記した如く、第1、第2実施形態にあっては、ガスタービン・エンジンの燃焼器26で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴出される高圧ガスで回転させられる高圧タービン40と、前記高圧タービンの下流位置に配置されて前記高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービン42とを少なくとも備える航空機用ガスタービン・エンジン10の制御装置において、前記航空機のコックピットの操縦席に配置されるスラストレバーの操作角(TLA指令値)に応じて前記低圧タービンの回転数N1の目標値(N1コマンド)を算出するN1目標値算出手段(S10,S12)と、前記算出されたN1目標値に基づいて燃料供給指令値(燃料コマンド)Wf(より具体的には燃料供給指令値(燃料コマンド)Wfに対する高圧タービン40に接続される高圧圧縮機24の出口圧力P3の比Wf/P3)の変化量を算出する燃料供給指令値算出手段(S14)と、前記高圧タービン40に接続される高圧圧縮機24を流れる空気を抽気するBOV(第1BOV)84を開弁あるいは閉弁させる開閉指令出力の出力時点か否か判定するBOV開閉指令判定手段(S16)と、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記開閉指令の出力時点に基づいて前記燃料供給指令値(燃料コマンド)Wf/P3を出力する燃料供給指令値出力手段(S18からS28)とを備える如く構成したので、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
即ち、第1BOV84の開閉指令が出力されてから実際に閉弁(あるいは開弁)するまでタイムラグ(例えば0.5から2.0sec程度)があるため、燃料の増減に対するエンジン10の応答の遅れがあったとしても、上記のように開閉指令の出力時点に基づいて燃料供給指令値を早めに(フィードフォワード的に)に出力することで、結果としてエンジン10の応答の遅れを補償することができ、エンジン10の推力の変動を抑制することができる。
また、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記開閉指令の出力時点で前記燃料供給指令値Wf、より具体的にはWf/P3を出力する如く構成したので、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を一層確実に抑制することができる。
また、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOV(第1BOV)84を開弁させる開弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wf、より具体的にはWf/P3を増量補正して出力する如く構成したので、第1BOV84の開弁による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
即ち、第1BOV84が閉弁から開弁に変化して空気がダクト(バイパス)22側に抽気されることで圧縮流路を流れる空気量が減少するため、そのままでは圧縮機出口圧力P3が過渡的に降下し、低圧タービン42の回転数N1が上昇してエンジン10の推力が低下することになるが、燃料供給指令値を増量補正して出力することで、その増加を抑制することができ、よってエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
また、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOV(第1BOV)84を閉弁させる閉弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wf、より具体的にはWf/P3を減量補正して出力する如く構成したので、第1BOV84の閉弁による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
即ち、第1BOV84が開弁から閉弁に変化して空気がダクト(バイパス)22側に抽気されないことで圧縮流路を流れる空気量が増加するため、そのままでは圧縮機出口圧力P3が過渡的に上昇し、低圧タービン42の回転数N1が上昇してエンジン10の推力が増加することになるが、燃料供給指令値を減量補正して出力することで、その増加を抑制することができ、よってエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
また、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき(S16)、所定領域内にあるか否か判別し(S16a,S16c)、前記所定領域内にあると判別される場合、前記開閉指令の出力時点で前記燃料供給指令値Wf、より具体的にはWf/P3を出力すると共に、前記開閉指令の出力を前記記出力時点から所定時間遅延させる(S16b,S16d,S28,S30)如く構成したので、高度が比較的高く、機速が比較的低いような所定の領域にあるときも、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を一層効果的に抑制することができる。
即ち、発明者は、所定の領域、具体的には高度が比較的高く、機速が比較的低い領域では、第1BOV84の開閉に応じた燃料供給の補正が遅延し、結果として低圧タービンの回転数N1が目標値に対してオーバーシュート(あるいはアンダーシュート)してしまうことを知見したが、上記のように構成することで、所定の領域にあるときも、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を一層効果的に抑制することができる。
また、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOV(第1BOV)84を開弁させる開弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wf、より具体的にはWf/P3を増量補正して出力する(S16,S18,S20)如く構成したので、第1BOV84の開弁による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
また、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOV(第1BOV)84を閉弁させる閉弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wf、より具体的にはWf/P3を減量補正して出力する(S16,S22,S24)如く構成したので、第1BOV84の閉弁による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
また、前記燃料供給指令値算出手段は、前記算出されたN1目標値に基づいて前記燃料供給指令値Wfを前記高圧タービンに接続される高圧圧縮機の出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出する(S14)如く構成したので、特に燃料供給指令値Wfを圧縮機出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出するときも、第1BOV84の開閉による空気量の変動に対してエンジン10の推力の変動を抑制することができる。
尚、上記において、第1BOV84の開閉に応じて燃料コマンド変化量を増減補正するように構成したが、第1BOV84に加え、第2BOV90の開閉に応じて増減補正しても良い。
また、上記において、エンジン10を2軸のターボファン・エンジンを例にとって説明したが、エンジン10はそれに限られるものではなく、ターボジェット・エンジン、ターボプロップ・エンジン、ターボシャフト・エンジンであっても良い。
10 航空機用ガスタービン・エンジン(エンジン)、26 燃焼器、40 高圧タービン、42 低圧タービン、50 スタータ・ジェネレータ、60 ECU(電子制御ユニット)、62 N1センサ、64 N2センサ、70 T1センサ、72 EGTセンサ、74 P0センサ、76 P1センサ、78 P3センサ、80 高度センサ、82 機速センサ

Claims (7)

  1. 燃焼器で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴射される高圧ガスで回転させられる高圧タービンと、前記高圧タービンの下流位置に配置されて前記高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービンとを少なくとも備え、航空機の機体にマウントされる航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置において、前記航空機のコックピットの操縦席に配置されるスラストレバーの操作角に応じて前記低圧タービンの回転数N1の目標値を算出するN1目標値算出手段と、前記算出されたN1目標値に基づいて燃料供給指令値Wfを算出する燃料供給指令値算出手段と、前記高圧タービンに接続される高圧圧縮機を流れる空気を抽気するBOVを開弁あるいは閉弁させる開閉指令の出力時点か否か判定するBOV開閉指令判定手段と、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記開閉指令の出力時点に基づいて前記燃料供給指令値Wfを出力する燃料供給指令値出力手段とを備えると共に、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOVを開弁させる開弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wfを増量補正して出力することを特徴とする航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  2. 燃焼器で空気と燃料の混合気が着火されて生じる燃焼によって噴射される高圧ガスで回転させられる高圧タービンと、前記高圧タービンの下流位置に配置されて前記高圧タービンを通過した低圧ガスで回転させられる低圧タービンとを少なくとも備え、航空機の機体にマウントされる航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置において、前記航空機のコックピットの操縦席に配置されるスラストレバーの操作角に応じて前記低圧タービンの回転数N1の目標値を算出するN1目標値算出手段と、前記算出されたN1目標値に基づいて燃料供給指令値Wfを算出する燃料供給指令値算出手段と、前記高圧タービンに接続される高圧圧縮機を流れる空気を抽気するBOVを開弁あるいは閉弁させる開閉指令の出力時点か否か判定するBOV開閉指令判定手段と、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記開閉指令の出力時点に基づいて前記燃料供給指令値Wfを出力する燃料供給指令値出力手段とを備えると共に、前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOVを閉弁させる閉弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wfを減量補正して出力することを特徴とする航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  3. 前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記開閉指令の出力時点で前記燃料供給指令値Wfを出力することを特徴とする請求項1または2に記載の航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  4. 前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令の出力時点と判定されるとき、前記航空機の位置する高度を少なくとも含む前記エンジンの運転状態が所定領域内にあるか否か判別し、前記所定領域内にあると判別される場合、前記開閉指令の出力時点で前記燃料供給指令値Wfを出力すると共に、前記開閉指令の出力を前記出力時点から所定時間遅延させることを特徴とする請求項1または2に記載の航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  5. 前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOVを開弁させる開弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wfを増量補正して出力することを特徴とする請求項4に記載の航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  6. 前記燃料供給指令値出力手段は、前記開閉指令が前記BOVを閉弁させる閉弁指令であるとき、前記燃料供給指令値Wfを減量補正して出力することを特徴とする請求項4に記載の航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
  7. 前記燃料供給指令値算出手段は、前記算出されたN1目標値に基づいて前記燃料供給指令値Wfを前記高圧タービンに接続される高圧圧縮機の出口圧力P3に対する比Wf/P3で算出することを特徴とする請求項1または2に記載の航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置。
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