JP2004278362A - バックアップ用燃料流量値設定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料流量が過大になることをことを抑制しつつ、ジェットエンジン3の回転数を加味した燃料流量の制御を行う。
【解決手段】スロットル35の角度値Dに応じて燃空スケジュール値WF/P’Nを算出するスケジュール値算出部23と、圧縮機出口側の計測圧力値Pを所定の上限圧力値Pcを越えないような補正圧力値P’に補正する圧力補正部23と、圧縮機入口側の計測温度値Tを所定の上限温度値Tcを越えないような補正温度値T’に補正する温度補正部27と、補正温度値T’に基づいて温度修正係数Nを算出する温度修正係数算出部29と、燃空スケジュール値WF/P’N、補正圧力値P’、及び温度修正係数Nを乗算して燃料流量値WFを設定する乗算器31,33とを具備した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジェットエンジンの燃料の燃料流量を制御する燃料制御系に故障が生じた場合に、通常用燃料流量値設定装置に代わって、前記ジェットエンジンに対して供給される燃料の燃料流量値を設定するバックアップ用燃料流量値設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
航空機にはジェットエンジンの燃料流量を制御する燃料制御系が用いられてあって、この燃料制御系は、前記ジェットエンジンに供給される燃料の燃料流量値を設定する二つの燃料流量値設定装置を備えている。
【0003】
即ち、二つの燃料流量値設定装置のうち一つは通常用燃料流量値設定装置であって、前記燃料流量制御系により飛行状態等に応じて最適な燃料流量の制御をするため、この通常用燃料流量値設定装置は、前記ジェットエンジンの計測回転数(前記ジェットエンジンにおけるタービンの計測回転数)、前記ジェットエンジンにおける圧縮室の入口側で計測された計測圧力値・計測温度値、前記圧縮室の出口側で計測された計測圧力値・計測温度値、前記ジェットエンジンにおける燃焼器と前記圧縮機の中間の所定位置で計測された計測圧力値・計測温度値、前記タービンの入口側で計測された計測圧力値・計測温度値、前記タービンの出口側で計測された計測圧力値・計測温度値等を20数個の計測値を燃料流量値の設定のパラメータとしている。
【0004】
また、二つの燃料流量値設定装置のうちのもう一つはバックアップ用燃料流量値設定装置であって、このバックアップ用燃料流量値設定装置は、前記燃料制御系に故障が生じた場合に、前記通常用燃料流量値設定装置に代わって、前記ジェットエンジンに供給される燃料の燃料流量値を設定するものである。そして、前記燃料制御系により適切な燃燃料流の制御をするため、前記バックアップ用燃料流量値設定装置は、前記ジェットエンジンの計測回転数を含めて10数個の計測値を燃料流量値の設定のパラメータとしている。
【0005】
なお、本発明に関連する先行技術として、特許文献1に示すものがある。
【0006】
【特許文献1】
特公昭56−36291号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記バックアップ用燃料流量値設定装置は前記通常用燃料流量値設定装置に比べて計測値の数は少ないものの、前記ジェットエンジンの計測回転数を含めて10数個の計測値を燃料流量値の設定のパラメータとしているため、前記燃料制御系の故障の程度が進行すると、10数個の全ての計測値を得ることができなくなって、適切な燃料流量値を設定することが困難になる。そのため、前記航空機が低速飛行状態のときに、燃料流量が少なくて十分な推力を得ることができなかったり、前記飛行機が高速飛行状態のときに、燃料流量が多すぎて前記ジェットエンジンの過回転又は前記タービンの出口側温度の過高温を招いたりすることがある。特に、前記ジェットエンジンの前記計測回転数を得ることができなくなると、前記ジェットエンジンの回転数の変動を加味した燃料流量の制御を行うことができず、前記ジェットエンジンの過回転を防止することが極めて困難になる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明にあっては、ジェットエンジンの燃料の燃料流量を制御する燃料制御系に故障が生じた場合に、通常用燃料流量値設定装置に代わって、前記ジェットエンジンに対して供給される燃料の燃料流量値を設定するバックアップ用燃料流量値設定装置において、
スロットルの角度値に応じて燃空スケジュール値を算出するスケジュール値算出部と、
前記ジェットエンジンにおける圧縮機の出口側で計測された圧縮機出口側の計測圧力値を、所定の上限圧力値を越えないような補正圧力値に補正する圧力補正部と、
前記圧縮機の入口側で計測された圧縮機入口側の計測温度値を、所定の上限温度値を越えないような補正温度値に補正する温度補正部と、
前記温度補正部から出力された前記補正温度値に基づいて温度修正係数を算出する温度修正係数算出部と、
前記スケジュール値算出部から出力された前記燃空スケジュール値、前記圧力補正部から出力された前記補正圧力値、及び前記温度修正係数算出部から出力された前記温度修正係数を乗算して前記燃料流量値を設定する乗算器と、
を具備してなることを特徴とする。
【0009】
ここで、所定の上限圧力値とは、前記ジェットエンジンの過回転及び前記ジェットエンジンにおけるタービンの出口側の過高温を防止しつつ、前記ジェットエンジンのエンジン性能を高めることができるように、予め設定された上限の圧力値のことをいう。同様に、所定の上限温度値とは、前記ジェットエンジンの過回転及び前記タービンの出口側の過高温を防止しつつ、前記ジェットエンジンのエンジン性能を高めることができるように、予め設定された上限の温度値のことをいう。
【0010】
請求項1に記載の発明特定事項によると、前記スケジュール値算出部によって前記スロットルの角度値に応じて燃空スケジュール値を算出して前記乗算器に出力する。一方、前記圧力補正部によって前記圧縮機出口側の計測圧力値を前記所定の上限圧力値を超えないような前記補正圧力値に補正して前記乗算器に出力すると共に、前記温度補正部によって前記圧縮機入口側の計測温度値を前記所定の上限温度値を超えないような前記補正温度値に補正して前記温度修正係数算出部に出力し、前記温度修正係数算出部によって前記補正温度値に基づいて前記温度修正係数を算出して前記乗算器に出力する。そして、前記乗算器によって前記燃空スケジュール値、前記補正圧力値、及び前記温度修正係数を乗算して前記燃料流量値を設定する。以上により、前記燃料制御系の故障の程度が進行して前記ジェットエンジンの計測回転数(前記タービンの計測回転数)及び前記タービン出口側の計測温度値を得ることができなくなっても、前記圧縮機出口側の計測圧力値及び前記圧縮機入口側の計測温度値を計測値として得ることができる限り、前記バックアップ用燃料流量値設定装置によって燃料流量値を設定することができる。
【0011】
ここで、前記タービンと圧縮機は連動してあって、前記圧縮機出口側の計測圧力値は前記ジェットエンジンの回転数の変動に対応する傾向にあるため、前記ジェットエンジンの回転数を加味した燃料流量の制御を行うことができる共に、前記圧縮機出口側の計測温度値は大気状態の変動に対応する傾向にあるため、大気状態を加味した燃料流量の制御を行うことができる。更に、前記圧力補正部によって前記圧縮機出口側の計測圧力値を前記所定の上限圧力値を越えないような前記補正圧力値に補正すると共に、前記温度補正部によって前記圧縮機入口側の計測温度値が前記所定の上限温度値を越えないような前記補正温度値に補正するため、燃流量値が過大になることが抑制される。
【0012】
請求項2に記載の発明にあっては、請求項1に記載の発明特定事項の他に、前記圧力補正部は、
前記計測圧力値が前記所定の上限圧力値よりも僅かに低い上限手前圧力に達するまで、前記計測圧力値の増加に伴って前記補正圧力値が増加し、前記計測圧力値が前記上限手前圧力を越えると、前記計測圧力値の増加に伴って前記補正圧力値が減少するような圧力補正関係の下で、前記計測圧力値を前記補正圧力値に補正するものであって、
前記温度補正部は、
前記計測温度値が前記所定の上限温度値よりも僅かに低い上限手前温度に達するまで、前記計測温度値の増加に伴って前記補正温度値が増加し、前記計測温度値が前記上限手前温度を越えると、前記計測温度値の増加に伴って前記補正温度値が減少するような温度補正関係の下で、前記計測温度値を前記補正温度値に補正するものであることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明特定事項によると、請求項1に記載の発明特定事項による作用と同様の作用を奏する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1から図4を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係わるバックアップ用燃料流量値設定装置のブロック図であって、図2は、本発明の実施の形態に係わる温度補正部の補正内容を示す図であって、図3は、本発明の実施の形態に係わる圧力補正部の補正内容を示す図であって、図4は、一般的なジェットエンジンの模式的な断面図である。
【0016】
まず、図1は示す本発明の実施の形態に係わるバックアップ用燃料流量値設定装置1を説明する前に、図4に示す本発明の実施の形態に係わる一般的なジェットエンジン3の構成について簡単に説明する。
【0017】
図4に示すように、ジェットエンジン3は航空機に搭載される2軸型のエンジンであって、エンジン軸方向(前後方向、図4において左右方向)へ延びた筒状のエンジン本体5をベースとしている。そして、エンジン本体5内における前部(図4において左部)には、空気をエンジン本体5内へ送り込んだ空気を低圧圧縮する低圧圧縮機7が設けられており、エンジン本体5内における低圧圧縮機7の後方側には、低圧圧縮した空気を高圧圧縮する高圧圧縮機9が設けられている。また、エンジン本体5内における高圧圧縮機9の後側には、高圧圧縮した空気中において燃料を燃焼させる燃焼器11が設けられおり、この燃焼器11は燃料を噴射する複数の燃料ノズル13を備えている。
【0018】
更に、エンジン本体5内における燃焼器11の後側には、燃焼器11からの燃焼ガスの膨張によって駆動される高圧タービン15が設けられており、この高圧タービン15の駆動に連動して高圧圧縮機9を駆動するように、エンジン本体5内には、高圧タービン15のロータ部15aと高圧圧縮機9のロータ部9aを連結しかつエンジン軸方向へ延びた高圧タービン軸17が回転可能に設けられている。また、エンジン本体5内における高圧タービン15の後側には、高圧タービン15を駆動した燃焼ガスの膨張によって駆動される低圧タービン19が設けられており、この低圧タービン19の駆動に連動して低圧圧縮機7が駆動されるように、エンジン本体5内には、低圧タービン19のロータ部19aと低圧圧縮機7のロータ部7aを連結しかつエンジン軸方向に高圧タービン軸17と同軸状に延びた低圧タービン軸21が回転可能に設けられている。
【0019】
次に、本発明の実施の形態に係わるバックアップ用燃料流量値設定装置1について説明する。
【0020】
図1に示すように、バックアップ用燃料流量値設定装置1は、ジェットエンジン3(図4参照)の燃料の燃料流量を制御する燃料制御系(図示省略)に故障が生じた場合に、通常用燃料流量値設定装置(図示省略)に代わって、ジェットエンジン3に対して供給される燃料の燃料流量値を設定する装置である。そして、バックアップ用燃料流量値設定装置1は、スケジュール値算出部23と、圧力補正部25と、温度補正部27と、係数算出部29と、第1乗算部31と、第2乗算部33とを具備してあって、これらの構成要素の具体的な構成は次のようになる。
【0021】
即ち、スケジュール算出部23は、スロットル35の角度値Dに応じて燃空スケジュール値(燃空比)WF/P’Nを算出するものである。ここで、燃空スケジュール値WF/P’Nは、スロットル35の角度値Dのみの関数で表される。
【0022】
また、圧力補正部25は、図3に示すように、ジェットエンジン3における低圧圧縮機7(図4参照)の出口側で計測された圧縮機出口側の計測圧力値Pを所定の上限圧力値Pcを越えないような補正圧力値P’に補正するものである。より具体的には、圧力補正部25は、計測圧力値Pが所定の上限圧力値Pcよりも僅かに低い上限手前圧力Psに達するまで、計測圧力値Pの増加に伴って補正圧力値P’が増加し、計測圧力値Pが上限手前圧力Psを越えると、計測圧力値Pの増加に伴って補正圧力値P’が減少するような圧力補正関係の下で、計測圧力値Pを補正圧力値P’に補正するものである。ここで、補正圧力値P’が増加するときの補正圧力値P’の比例定数は略1であって、補正圧力値P’が減少するときの補正圧力値P’の比例定数は−(マイナス)である。また、所定の上限圧力値Pcとは、ジェットエンジン3(タービン軸17,21)の過回転及び低圧タービン19の出口側の過高温を防止しつつ、ジェットエンジン3のエンジン性能を高めることができるように、予め設定された上限の圧力値のことをいう。なお、所定の上限圧力値Pcを越えないように補正されていれば、前記圧力補正関係以外の別の圧力補正関係の下で、計測圧力値Pを補正圧力値P’に補正しても差し支えない。
【0023】
更に、温度補正部27は、図4に示すように、ジェットエンジン3における低圧圧縮機7の入口側で計測された圧縮機入口側の計測温度値Tを所定の上限温度値Tcを越えないような補正温度値T’に補正するものである。より具体的には、計測温度値Tが所定の上限温度値Tcよりも僅かに低い上限手前温度Tsに達するまで、計測温度値Tの増加に伴って補正温度値T’が増加し、計測温度値Tが上限手前温度Tcを越えると、計測温度値Tの増加に伴って補正温度値T’が減少するような温度補正関係の下で、計測温度値Tを補正温度値T’に補正するものである。ここで、補正温度値T’が増加するときの補正温度値T’の比例定数は略1であって、補正温度値T’が減少するときの補正温度値T’の比例定数は略−1である。また、計測温度値Tは、絶対温度で表され、所定の上限温度値Tcとは、ジェットエンジン3の過回転及び低圧タービン19の出口側の過高温を防止しつつ、ジェットエンジン3のエンジン性能を高めることができるように、予め設定された上限の温度値のことをいう。なお、所定の上限温度値Tcを越えないように補正されていれば、前記温度補正関係以外の別の温度補正関係の下で、計測温度値Tを補正温度値T’に補正しても差し支えない。
【0024】
再び、図1に示すように、温度修正係数算出部29は、温度補正部27から出力された補正温度値T’に基づいて温度修正係数Nを算出するものである。ここで、温度修正係数Nは、√(T’/288,15)で算出され、標準大気状態からのずれを示すものである。
【0025】
第1乗算器31は、スケジュール値算出部23から出力された燃空スケジュール値WF/P’Nと、圧力補正部25から出力された補正圧力値P’を乗算してWF/Nを算出するものである。また、第2乗算器33は、第1乗算器31から出力されたWF/Nと、温度修正係数算出部29から出力された温度修正係数Nを乗算して燃料流量値WFを設定するものである。なお、第1乗算器31により燃空スケジュール値WF/P’Nと温度修正係数Nを乗算してWF/P’を算出し、第2乗算器33によりWF/P’と圧力補正値P’を乗算して燃料流量値WFを設定するようにしてもよい。
【0026】
次に、本発明の実施の形態の作用について説明する。
【0027】
スケジュール値算出部23によってスロットル35の角度値に応じて燃空スケジュール値WF/P’Nを算出して第1乗算器31に出力し、第1乗算器31によって燃空スケジュール値WF/P’Nを第2乗算器33に出力する。一方、圧力補正部25によって補正圧力値P’を圧縮機出口側の計測圧力値Pを所定の上限圧力値Pcを超えないような補正圧力値P’に補正して第1乗算器31に出力し、第1乗算器31によって補正圧力値P’を第2乗算器33に出力するする。また、温度補正部27によって圧縮機入口側の計測温度値Tを所定の上限温度値Tcを超えないような補正温度値T’に補正して温度修正係数算出部29に出力し、温度修正係数算出部29によって補正温度値T’に基づて温度修正係数Nを算出して第2乗算器33に出力する。そして、第2乗算器33によって燃空スケジュール値WF/P’N、補正圧力値P’、及び温度修正係数Nを乗算して燃料流量値WFを設定する。以上により、前記燃料制御系の故障の程度が進行してジェットエンジン3の計測回転数及び低圧タービン19の出口側の計測温度値を得ることができなくなっても、圧縮機出口側の計測圧力値P及び圧縮機入口側の計測温度値Tを計測値として得ることができる限り、バックアップ用燃料流量値設定装置1によって燃料流量値WFを設定することができる。
【0028】
ここで、ジェットエンジン3における低圧タービン19と低圧圧縮機7は連動してあって、圧縮機出口側の計測圧力値Pはジェットエンジン3の回転数(低圧タービン19の回転数)の変動に対応する傾向にあるため、ジェットエンジン3の回転数を加味した燃料流量の制御を行うことができる共に、圧縮機出口側の計測温度値Tは大気状態の変動に対応する傾向にあるため、大気状態を加味した燃料流量の制御を行うことができる。更に、圧力補正部25によって圧縮機出口側の計測圧力値Pを所定の上限圧力値Pcを越えないように補正圧力値P’に補正すると共に、温度補正部27によって圧縮機入口側の計測温度値Tが所定の上限温度値Tcを越えないように補正温度値T’に補正するため、燃流量値WFが過大になることを抑制できる。
【0029】
以上の如き、本発明の実施の形態によれば、前記燃料制御系の故障の程度が進行してジェットエンジン3の計測回転数及び低圧タービン19の出口側の計測温度値を得ることができなくなっても、圧縮機出口側の計測圧力値P及び圧縮機入口側の計測温度値Tを計測値として得ることができる限り、燃料流量値WFが過大になることを抑制しつつ、バックアップ用燃料流量値設定装置1によって前記航空機の飛行状態に応じて適切な燃料流量値WFを設定できるため、前記航空機が低速状態のときに、ジェットエンジン3に多くの燃料が供給されて十分な推力を得ることができる共に、前記航空機が高速状態のときに、ジェットエンジン3に過多の燃料が供給されることがなくなって、ジェットエンジン3の過回転及び低圧タービン19の出口側の過高温を容易に防止できる。
【0030】
なお、本発明は、前述の発明の実施の形態の説明に限るものではなく、例えば、次のように適宜の変更を行うことにより、その他種々の態様で実施可能である。即ち、2軸型のジェットエンジン3の代わりに単軸型のジェットエンジンを用いてよく、この場合には単軸型のジェットエンジンにおける圧縮機の出口側で計測された計測圧力値、前記圧縮機の入口側で計測された計測温度値と燃料流量値の設定のパラメータとして用いる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1又は請求項2に記載の発明によれば、前記燃料制御系の故障の程度が進行して前記ジェットエンジンの計測回転数及び前記タービン出口側の計測温度値を得ることができなくなっても、前記圧縮機出口側の計測圧力値及び前記圧縮機入口側の計測温度値を計測値として得ることができる限り、燃料流量が過大になることをことを抑制しつつ、前記バックアップ用燃料流量値設定装置によって前記航空機の飛行状況に応じて適切な燃料流量値を設定できるため、前記航空機が低速状態のときに、前記ジェットエンジンに多くの燃料が供給されて十分な推力を得ることができると共に、前記航空機が高速状態のときに、前記ジェットエンジンに過多の燃料が供給されることがなくなって、前記ジェットエンジンの過回転及び前記タービン出口側の過高温を容易に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるバックアップ用燃料流量値設定装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる温度補正部の補正内容を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる圧力補正部の補正内容を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わる一般的なジェットエンジンの模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 バックアップ用燃料流量値設定装置
3 ジェットエンジン
7 低圧圧縮機
23 スケジュール値算出部
25 圧力補正部
27 温度補正部
29 温度修正係数算出部
31 第1乗算器
33 第2乗算器
35 スロットル

Claims (2)

  1. ジェットエンジンの燃料の燃料流量を制御する燃料制御系に故障が生じた場合に、通常用燃料流量値設定装置に代わって、前記ジェットエンジンに対して供給される燃料の燃料流量値を設定するバックアップ用燃料流量値設定装置において、
    スロットルの角度値に応じて燃空スケジュール値を算出するスケジュール値算出部と、
    前記ジェットエンジンにおける圧縮機の出口側で計測された圧縮機出口側の計測圧力値を、所定の上限圧力値を越えないような補正圧力値に補正する圧力補正部と、
    前記圧縮機の入口側で計測された圧縮機入口側の計測温度値を、所定の上限温度値を越えないような補正温度値に補正する温度補正部と、
    前記温度補正部から出力された前記補正温度値に基づいて温度修正係数を算出する温度修正係数算出部と、
    前記スケジュール値算出部から出力された前記燃空スケジュール値、前記圧力補正部から出力された前記補正圧力値、及び前記温度修正係数算出部から出力された前記温度修正係数を乗算して前記燃料流量値を設定する乗算器と、
    を具備してなることを特徴とするバックアップ用燃料流量値設定装置。
  2. 前記圧力補正部は、
    前記計測圧力値が前記所定の上限圧力値よりも僅かに低い上限手前圧力に達するまで、前記計測圧力値の増加に伴って前記補正圧力値が増加し、前記計測圧力値が前記上限手前圧力を越えると、前記計測圧力値の増加に伴って前記補正圧力値が減少するような圧力補正関係の下で、前記計測圧力値を前記補正圧力値に補正するものであって、
    前記温度補正部は、
    前記計測温度値が前記所定の上限温度値よりも僅かに低い上限手前温度に達するまで、前記計測温度値の増加に伴って前記補正温度値が増加し、前記計測温度値が前記上限手前温度を越えると、前記計測温度値の増加に伴って前記補正温度値が減少するような温度補正関係の下で、前記計測温度値を前記補正温度値に補正するものであることを特徴とする請求項1に記載のバックアップ用燃料流量値設定装置。
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