JP5929924B2 - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の操舵制御装置に関する。
例えば特許文献1には、入力軸と出力軸の接続と切断を切り換え、動力の伝達/非伝達を切り換える断接機構によりステアリングハンドルから転舵機構を機械的に分離し、操舵量に応じて転舵機構を駆動するステアバイワイヤ方式の操舵制御装置が記載されている。
特開2010−188930号公報
ステアバイワイヤ方式の車両においてはステアバイワイヤのシステムのフェイル時においても操舵を可能とするように、適切なフェイル対策を施すことが望まれる。典型的にはそのために、電気系統の多重化や、機械的なバックアップシステムが提案されている。電気系統の多重化により、1つの系統に異常が生じても他の系統により正常な操舵を継続することができる。機械的なバックアップシステムは通常は連結されていない操作部材と転舵輪とを電気的失陥の際に連結し、その輪を転舵できるようにする。
しかし、こうした対策には課題がある。例えば、対策のための機器にコストを要し、しばしば大幅なコストアップを招く。機器の搭載スペースを確保する必要もある。フェイルセーフ上のそうした課題は、ステアバイワイヤが未だ広く普及するには至っていない一因である。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、ステアバイワイヤ方式に好適な、フェイルセーフのための実用的な冗長性を備える操舵制御装置を提供することにある。
本発明のある態様は、車両の操舵制御装置である。この装置は、入力軸と、出力軸と、前記入力軸及び前記出力軸間の断続のためのクラッチと、前記出力軸に回転を与えるよう設けられている転舵アクチュエータと、前記転舵アクチュエータを制御するための制御部と、を備える。前記制御部は、下限をもつ回転数範囲で前記出力軸の回転を制御するように、前記クラッチの切断状態において前記転舵アクチュエータを制御する。該下限は前記入力軸の回転数に基づく。前記クラッチは、前記出力軸の回転数が前記下限より小さいとき接続される。
この態様によれば、操舵制御装置の入力軸回転数に基づく下限を上回るように操舵制御装置の出力軸回転数が制御される。その回転数制御範囲において入力軸回転数に対し出力軸回転数を随意に変化させ、例えば伝達比可変操舵制御を提供することができる。一方、出力軸回転数が制御範囲の下限を下回るとき入出力軸間のクラッチが接続され、入力軸から出力軸へと回転を機械的に伝えることができる。出力軸の駆動源である転舵アクチュエータがたとえ作動しなくとも、入出力軸の連結によって車両を操舵することができる。よって、フェイルセーフ機能を有する操舵制御装置が提供される。
前記クラッチは、前記出力軸の回転数が前記入力軸の回転数より小さいとき、または前記出力軸が前記入力軸と逆方向に回転するとき接続される機械式クラッチであってもよい。前記下限は前記入力軸の回転数であってもよい。前記制御部は、前記回転数範囲で前記入力軸と同方向に前記出力軸を回転させるよう前記転舵アクチュエータを制御してもよい。
入力軸及び出力軸の回転状態に応じて断続が切り替わる機械式クラッチが用いられる。機械式クラッチが繋がらないように出力軸の回転が制御され、そうした回転状態から逸脱したとき機械式クラッチが機械的に繋がる。そのため、フェイルセーフのためのクラッチの電子制御を不要とすることができる。
前記機械式クラッチは、外輪と、該外輪と同軸に配設されている内輪と、該外輪と該内輪との間に配設されている係合子と、を備えてもよい。前記機械式クラッチは、前記外輪の内面及び前記内輪の外面の一方にカム面を有し、前記外輪の内面及び前記内輪の外面の他方と該カム面との間に前記係合子を噛み込むことで接続されてもよい。前記外輪及び前記内輪の一方が前記入力軸と同軸に前記入力軸の一端に形成され、前記外輪及び前記内輪の他方が前記出力軸と同軸に前記出力軸の一端に形成されていてもよい。
このようにすれば、汎用の機械式クラッチ(例えば、いわゆるローラ式のツーウェイクラッチ)を操舵制御装置に組み込むことができる。
操舵制御装置は、前記入力軸にトルクを与えるための操舵反力アクチュエータを備えてもよい。
このようにすれば、操舵反力トルクを入力軸に付与することができる。
前記制御部は、前記操舵反力アクチュエータに異常が検出されている場合に、操舵当初において前記クラッチの接続のために前記転舵アクチュエータを制御してもよい。
このようにすれば、入力軸への操作がなされたとき速やかにクラッチを接続し、それによって入力軸に操舵反力を付与することができる。こうして、操舵反力アクチュエータによる不十分な操舵反力を補助することができる。運転者の過度の操作、例えばステアリングホイールの意図せざる切り過ぎを防ぎ、操作性を向上することができる。
前記制御部は、前記転舵アクチュエータに異常が検出されている場合に、前記操舵反力アクチュエータを操舵の補助のために制御してもよい。
転舵アクチュエータに異常がありその動作が不十分であるとき、入出力軸間のクラッチは上述のように接続され得る。このとき、操舵反力アクチュエータを操舵の補助のために用いることにより、操舵トルクの増大を抑え、操作性を向上することができる。
操舵制御装置は、前記入力軸または前記出力軸の回転状態を検出するための検出器を備えてもよい。前記制御部は、前記検出器の検出値と前記転舵アクチュエータの動作状態とに基づいて前記クラッチの異常検出を行ってもよい。
このようにすれば、クラッチに異常があるか否かを検出することができる。
前記検出器は前記入力軸に設けられたトルクセンサであってもよい。前記制御部は前記転舵アクチュエータの非動作状態において前記入力軸が回転されたときの前記トルクセンサの検出値に基づいて前記クラッチの異常検出を行ってもよい。
転舵アクチュエータが動作しないときに入力軸が回転されると、クラッチが正常である場合にはクラッチが接続され入力軸にトルクが生じる。よって、入力軸のトルクセンサの検出値から、クラッチが正常に繋がるか否かを検出することができる。
前記検出器は前記出力軸に設けられた回転角センサであってもよい。前記制御部は前記転舵アクチュエータの非動作状態において前記入力軸が回転されたときの前記回転角センサの検出値に基づいて前記クラッチの異常検出を行ってもよい。
クラッチが接続されると入力軸の回転により出力軸も回転される。よって、出力軸の回転角センサの検出値から、クラッチが正常に繋がるか否かを検出することができる。
操舵制御装置は、前記入力軸にトルクを与えるための操舵反力アクチュエータを備え、前記制御部は、前記クラッチの異常検出のために前記操舵反力アクチュエータにより前記入力軸を回転させてもよい。
このようにすれば、制御部が操舵反力アクチュエータにより入力軸を回転させることで、運転者の操作がなくともクラッチの異常検出を自動的に行うことができる。運転者の操作中に異常検出処理をする場合に比べて、運転者に与える違和感が軽減される。
前記制御部は、前記転舵アクチュエータがストロークエンドにあるときに前記クラッチの異常検出を行ってもよい。
転舵のストロークエンドにあるときにはクラッチに比較的大きなトルクが作用しうる。大トルクが作用したときにクラッチに異常な滑りが生じるか否かを検出することが可能となる。
本発明の他の態様は、車両の操舵制御装置である。この装置は、入力軸を備える操舵部と、出力軸を備える転舵部と、前記入力軸及び前記出力軸間の断続のためのクラッチと、前記操舵部からの入力に基づき前記転舵部を制御するための制御部と、を備える。前記制御部は、前記入力軸が回転するとき前記クラッチを空転させるよう前記出力軸の回転を制御する。
この態様によれば、クラッチ空転により操舵部と転舵部とは機械的に切り離される。よって、ステアバイワイヤ制御を提供することができる。
前記クラッチは、前記出力軸の回転数が前記入力軸の回転数以上であるとき空転し、前記出力軸の回転数が前記入力軸の回転数より小さいとき繋がるよう構成されていてもよい。
このようにすれば、出力軸の回転数が低下したときにクラッチが繋がり、操舵部から転舵部へのトルク伝達が保証され、操舵制御装置にフェイルセーフ性能が与えられる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システム、プログラムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、フェイルセーフのための実用的な冗長性を備える操舵制御装置を提供することができる。
本発明のある実施の形態に係る操舵制御装置の概略構成を示す図である。 本発明のある実施の形態に係るクラッチを示す断面図である。 図2に示すクラッチの動作を説明するための図である。 図2に示すクラッチの動作を説明するための図である。 図2に示すクラッチの動作を説明するための図である。 本発明のある実施の形態に係る操舵制御を説明するためのフローチャートである。 本発明のある実施の形態に係るクラッチ異常検出処理を説明するためのフローチャートである。
本発明の実施の形態における基本的な着想は、操舵軸及び転舵軸間のクラッチの断続と軸回転数との関係に着目し、クラッチ空転状態を継続する回転数範囲をステアバイワイヤ制御に割り当てたことにある。例えば転舵軸の回転が、常態としてクラッチを空転させるように制御される。クラッチ空転により操舵軸から転舵軸は切り離されており、ステアバイワイヤ制御を提供することができる。その一方で、クラッチは、転舵軸の回転数が低下したときに繋がる。操舵軸から転舵軸へのトルク伝達が保証され、操舵制御装置にフェイルセーフ性能が与えられる。
既に提案されている操舵制御装置においては異常があったときにクラッチが接続されるにすぎない。そうした典型的構成には、操舵制御においてクラッチの断続と軸回転数との関係に着目するという新たな発想は、存在しない。
図1は、本発明のある実施の形態に係る操舵制御装置10の概略構成を示す図である。操舵制御装置10は車両のための操舵装置である。操舵制御装置10が適用される車両は、例えば普通乗用車、小型乗用車、小型コミュータ、またはその他の自動車であってもよい。あるいは、そうした自動車とは車輪(例えば転舵輪)の配置または数が異なる任意の車両に操舵制御装置10が適用されてもよい。
操舵制御装置10は、操作入力を電気信号に変換し、その電気信号から制御信号を生成し、その制御信号によって車両の操舵のためのアクチュエータを制御する。このようにして、機械的な連結を介さずに、操作入力に応じた車両の操舵が電気的に実現される。
操舵制御装置10は、操舵部12と、転舵部14と、制御部16と、バックアップ機構18と、を備える。制御部16は、操舵部12からの入力に基づいて転舵部14を制御する。操舵制御装置10は、制御部16の制御のもとで、操舵部12に加えられる操作力によらずに、転舵部14の生成する動力によって車輪を転舵する。このとき、バックアップ機構18を介する操舵部12と転舵部14との機械的な連結は解除されている。
操舵部12は、運転者の操作入力を受け付けるための操作部材、例えばステアリングホイール20と、その操作に応じて回転する入力軸22と、を備える。ステアリングホイール20は入力軸22の一端に設けられており、入力軸22の他端はバックアップ機構18に連結されている。入力軸22は操舵部12における主要な軸であるという点で、操舵軸と呼ぶこともできる。
操舵部12は、操舵反力アクチュエータ24を備える。操舵反力アクチュエータ24は、入力軸22にトルクを与えるために設けられている。操舵反力アクチュエータ24は、トルクを生成するための反力モータ(図示せず)を備える。この反力モータは入力軸22に直に連結されていてもよいし、必要に応じて減速機構を介して入力軸22に連結されていてもよい。
操舵反力アクチュエータ24は、通常は、ステアリングホイール20に操舵反力トルクを与えるために使用される。しかし、操舵反力アクチュエータ24は、操舵反力トルクとは逆向きのトルクをステアリングホイール20に与えるよう構成されていてもよく、その逆向きトルクにより運転者の操舵を補助するために使用されてもよい。
操舵部12は、操舵反力トルクを能動的に発生させる操舵反力アクチュエータ24に代えて、またはそれとともに、入力軸22に操舵反力を受動的に与える反力生成機構を備えてもよい。この反力生成機構は、例えばバネ、ダンパ等の機械要素を備え、機械的に操舵反力を生成するよう構成されていてもよい。
操舵部12は、ステアリングホイール20への操作入力を、または入力軸22の回転状態を検出するための検出器を備える。具体的には例えば、操舵部12は、操舵角センサ26と、操舵トルクセンサ28と、を備える。操舵角センサ26は、ステアリングホイール20の操舵角を検出するために設けられている。操舵トルクセンサ28は、入力軸22に作用する回転トルクを検出するために設けられている。操舵部12のこれらの検出器は、例えば入力軸22に設けられている。
操舵部12、及び、特に操舵反力アクチュエータ24は、上述の構成には限られず、適切な公知の構成を適宜採用してもよい。
転舵部14は、出力軸30と、転舵アクチュエータ32と、を備える。出力軸30の一端はバックアップ機構18に連結され、出力軸30の他端は転舵アクチュエータ32に連結されている。出力軸30は転舵部14における主要な軸の1つであるという点で、転舵軸と呼ぶこともできる。出力軸30は転舵アクチュエータ32の構成要素の1つとみなしてもよい。
転舵アクチュエータ32は、出力軸30に回転を与えるよう設けられている。転舵アクチュエータ32は例えば、動力源としての転舵モータ34と、転舵モータ34により作動するラックアンドピニオン機構36と、を備える。ラックアンドピニオン機構36のピニオンギヤ(図示せず)が出力軸30の端部に固定されており、そのピニオンギヤがラックアンドピニオン機構36のラックギヤ(図示せず)と噛み合う。転舵モータ34が駆動されるときラックアンドピニオン機構36を介して出力軸30が回転する。なお、転舵モータ34は出力軸30に直に連結されていてもよいし、必要に応じて減速機構を介して出力軸30に連結されていてもよい。
ラックアンドピニオン機構36のラック軸(図示せず)は左右のタイロッドへと連結され、左右のタイロッドはそれぞれ左右のナックルアームを経て転舵輪へと連結される(図示せず)。なお、転舵アクチュエータ32は、ラックアンドピニオン機構36に代えて、転舵モータ34により作動するボールねじ機構を備えてもよい。
転舵アクチュエータ32は、転舵輪の転舵可能範囲を定めるための規制機構を内蔵する(図示せず)。この規制機構は、例えばラックアンドピニオン機構36のラック端に設けられたストッパーであるが、同様な効果が得られれば他のものであっても構わない。なお、この転舵可能範囲の末端をストロークエンドと称する。
転舵部14は、出力軸30の回転状態を検出するための検出器を備える。具体的には例えば、転舵部14は、出力軸30の回転角を検出するための回転角センサ38を備える。回転角センサ38は、例えば出力軸30に設けられている。
転舵部14、及び、特に転舵アクチュエータ32は、上述の構成には限られず、適切な公知の構成を適宜採用してもよい。
制御部16は、少なくとも1つの電子制御ユニット(以下では単にECUという)を備える。ECUは例えば、コンピュータ、各種モータ及び各種アクチュエータ等のドライバ等からなる。制御部16は、操舵制御装置10を制御するための単一のECUを備えてもよい。あるいは、制御部16は、操舵反力アクチュエータ24を制御するための反力ECUと、転舵アクチュエータ32を制御するための転舵ECUと、を個別的に備えてもよい。
制御部16には、操舵角センサ26、操舵トルクセンサ28、回転角センサ38の測定値が入力される。制御部16は、これらの入力値に基づき操舵反力指令値及び転舵角指令値を算出し、これらに応じた制御信号を操舵反力アクチュエータ24及び転舵アクチュエータ32に出力する。このようにして、制御部16は、操舵反力アクチュエータ24及び転舵アクチュエータ32をそれぞれ制御する。
また、制御部16は、操舵角センサ26の測定値から入力軸22の回転数ωiを算出する。必要に応じて、制御部16は、操舵反力アクチュエータ24及び/または転舵アクチュエータ32の制御のために入力軸22の回転数ωiを使用する。入力軸22の回転数ωiはたいていの場合、操舵角速度に等しい。同様に、制御部16は、回転角センサ38の測定値から出力軸30の回転数ωoを算出する。必要に応じて、制御部16は、操舵反力アクチュエータ24及び/または転舵アクチュエータ32の制御のために出力軸30の回転数ωoを使用する。出力軸30の回転数ωoはたいていの場合、ピニオン角速度に等しい。
制御部16は、操舵反力アクチュエータ24及び/または転舵アクチュエータ32の異常を検出するための異常検出ECUを備えてもよい。または、上記の単一のECU、反力ECU、または転舵ECUが、操舵反力アクチュエータ24及び/または転舵アクチュエータ32の異常を検出する機能を備えてもよい。制御部16は、適切な公知の手法で、操舵反力アクチュエータ24及び/または転舵アクチュエータ32に異常があるか否かを決定する。
バックアップ機構18は、入力軸22及び出力軸30間の断続のためのクラッチ40を備える。バックアップ機構18は主として、入力軸22、出力軸30、及びクラッチ40からなる。クラッチ40は例えば、入力軸22及び出力軸30の回転状態によって断続する機械式のクラッチである。代案として、バックアップ機構18は、電磁石への通電により断続する電磁クラッチを備えてもよい。
図2は、図1に示すクラッチ40の概略構成を示す断面図である。クラッチ40は、外輪42、カム44、及び複数のローラ46を備える機械式クラッチである。クラッチ40は、ローラ式のツーウェイクラッチとも呼ばれている。カム44は、外輪42と同軸に配設されている内輪である。ローラ46は、外輪42とカム44との間に配設されている係合子である。
外輪42は、出力軸30と同軸に出力軸30の一端に固定されている。なお図2は入力軸22側から見ているため、出力軸30は図示されていない。図2において外輪42の例えば背後に出力軸30は取り付けられている。カム44は、入力軸22と同軸に入力軸22の一端に固定されている。
外輪42の内面43が円筒面である一方、カム44の断面は例えば正多角形である。カム44の平坦部分にカム面45が形成されており、カム44の外面は複数のカム面45を有する。外輪42の内面43と複数のカム面45との間に複数の楔形空間47が形成されている。複数のローラ46がそれぞれ楔形空間47に配設されている。図示される実施の形態においてはカム44の断面は正八角形であり、カム44の外周に沿って均等に8つの楔形空間47が形成されている。各楔形空間47に1つのローラ46が収容されており、合計8つのローラ46が設けられている。
クラッチ40は、複数のローラ46を楔形空間47に保持するための保持器48を備える。保持器48は外輪42の内面43とカム44のカム面45との間隙に組み込まれている。保持器48は、内面43とカム面45との間で周方向に等間隔に複数のローラ46を配列する。保持器48は、複数のローラ46を回転可能に保持する。
保持器48は、カム44(即ち入力軸22)とともに回転可能に設けられている。保持器48は、入力軸22が回転するときその回転方向と逆向きの抵抗(例えば摩擦力)を受けるよう構成されている。例えば、保持器48は、軸方向に隣接する部材(例えばスイッチングプレート、図示せず)に弾性的に押し当てられていてもよい。その隣接部材は、入力軸22の回転に連動しない静止系に固定され、例えば波ばねによって保持器48に押し付けられている。この場合、保持器48がカム44に連動して回転するときに保持器48とその隣接部材との接触面に生じる摩擦力が、保持器48に与えられるカム44と逆回転方向の抵抗となる。
入力軸22及びカム44が回転すると、保持器48に作用する抵抗によって、カム44と保持器48との位相差が生じる。つまり、保持器48はカム44に対してある角度遅れて回転する。そのため、ローラ46は図2に示される中立位置から、カム44に対し周方向に相対移動する。図3に示されるように、カム44が例えば時計回りに回転するときローラ46はそれと逆方向に(左方に)変位する。こうして、ローラ46は外輪42の内面43とカム面45との楔に噛み込まれていく。噛み込みによりローラ46がロックされることで、カム44(即ち入力軸22)から外輪42(即ち出力軸30)に回転トルクが伝達されるようになる。このようにして、クラッチ40は接続され、バックアップ機構18による操舵が可能となる。
実際には、カム44の回転数Niが外輪42の回転数Noを上回るとき(即ち、Ni>No)、カム44と外輪42との間に形成される楔にローラ46が噛み込まれ、カム44から外輪42にトルクが伝達される。こうして、クラッチ40は接続状態をとる。一方、カム44及び外輪42が同方向に回転しており、カム44の回転数Niが外輪42の回転数Noを下回るとき(即ち、Ni<No)、ローラ46は噛み込み位置から離れ、外輪42は空転する。カム44から外輪42にトルクは伝達されない。こうして、クラッチ40は切断状態をとる。クラッチ40は正逆両方向に対称に構成されているため、カム44が逆回転するときにも(例えば反時計回り)同様にクラッチ40は断続する。
クラッチ40の断続について、入力軸22及び出力軸30の回転数にも同様の関係が成り立つ。すなわち、クラッチ40は、出力軸30が入力軸22と同方向に回転し、出力軸30の回転数ωoが入力軸22の回転数ωiより小さいとき(即ち、|ωi|>|ωo|、かつ、ωiとωoとが同符号であるとき)接続される。あるいは、クラッチ40は、出力軸30が入力軸22と逆方向に回転するとき(ωiとωoとが異符号であるとき)接続される。
反対に、クラッチ40は、出力軸30が入力軸22と同方向に回転し、出力軸30の回転数ωoが入力軸22の回転数ωi以上であるときに(即ち、|ωi|≦|ωo|、かつ、ωiとωoとが同符号であるときに)切断される。
以下では説明の便宜上、クラッチ40が接続される入力軸22及び出力軸30の回転状態を「クラッチ接続条件」と呼び、クラッチ40が切断される入力軸22及び出力軸30の回転状態を「クラッチ空転条件」と呼ぶことがある。本実施の形態では、「|ωi|>|ωo|、または、ωiとωoとが異符号である」ことが「クラッチ接続条件」であり、「|ωi|≦|ωo|、かつ、ωiとωoとが同符号である」ことが「クラッチ空転条件」である。
ところで、既述のように、操舵制御装置10は通常、操舵部12からの入力に基づいて転舵部14を制御する。操舵制御装置10は所望の操舵制御、例えばステアバイワイヤ制御または伝達比可変操舵制御を行う。このとき操舵制御装置10は通例、クラッチ40を切断し、操舵部12と転舵部14とを機械的に分離する。
クラッチ40においては上述のように、カム44及び外輪42が同方向に回転し、カム44の回転数Niが外輪42の回転数Noより小さいとき、外輪42が空転する。クラッチ40がそのような空転状態にあるとき、外輪42は、カム44の回転から独立に回転させることができる。
操舵制御装置10においてはカム44が入力軸22に連結され、外輪42が出力軸30に連結されている。入力軸22には操舵反力アクチュエータ24が設けられ、出力軸30には転舵アクチュエータ32が設けられている。したがって、操舵反力アクチュエータ24及び転舵アクチュエータ32の少なくとも一方を制御して、外輪42が空転するときと同様の回転状態をクラッチ40に作り出すことが可能である。このようにして、クラッチ40の空転状態を継続させることができる。
そこで、本実施の形態においては、制御部16は、入力軸22が回転するときクラッチ40を空転させるように、出力軸30の回転を制御する。そのようにして操舵部12と転舵部14とが切り離された状態を保ちながら、制御部16は、所望の操舵制御のために操舵制御装置10を制御する。
具体的には、制御部16は、出力軸30が入力軸22と同方向に回転し、出力軸30の回転数ωoが入力軸22の回転数ωi以上(即ち、ωiとωoとが同符号、かつ、|ωi|≦|ωo|)となるように、転舵アクチュエータ32を制御する。制御部16は、操舵制御を実行することが許可されている限り(例えば、操舵制御装置10が正常であるとき)、クラッチ40を常に空転状態とするよう転舵アクチュエータ32を制御する。
このようにすれば、所望の操舵制御に際してクラッチ40は切断されているので、いわゆるステアバイワイヤの機能を維持することができる。クラッチ40の切断状態を保ちつつ、入力軸22の回転数ωiを下限とする回転数範囲において出力軸30の回転数ωoを随意に調整することができる。入力軸22の回転数ωiに対して出力軸30の回転数ωoを変化させ、所望の伝達比可変操舵制御を提供することができる。
その一方で、何らかの理由で出力軸30の回転数ωoが入力軸22の回転数ωiよりも低下したときには、運転者の操作入力に対して車輪の転舵角が不十分となり得る。しかし、操舵制御装置10においては、出力軸30の回転数ωoが入力軸22の回転数ωiより小さいとき、クラッチ40が機械的に接続されバックアップ機構18が作動することが保証されている。よって、フェイルセーフ機能を有する操舵制御装置10が提供される。
例えば、転舵アクチュエータ32に異常があるために出力軸30が回転されないことが想定される。図3、図4、図5は、転舵アクチュエータ32に異常がある場合のクラッチ40の動作を説明するための図である。図3、図4、図5は、図2に示すクラッチ40の部分拡大図である。図3は、ステアリングホイール20が右に切り増されたときを示す。図4及び図5は、図3とは逆に、右切りからのステアリングホイール20の戻しを示す。図4は、セルフアライニングトルクが大きい場合を示し、図5は、セルフアライニングトルクが小さい場合を示す。
ステアリングホイール20が切り増されると、入力軸22が回転する。このときクラッチ40が切れており転舵アクチュエータ32が動作しなければ、出力軸30は回転されない。そのとき出力軸30の回転数ωoは入力軸22の回転数ωiより明らかに小さく、クラッチ接続条件は満たされる。よって、図3に示されるように、クラッチ40におけるクサビ効果によってローラ46がロックされ、カム44から外輪42にトルクが伝達される。トルクの流れを矢印Aで図示する。こうしてクラッチ40は繋がり、入力軸22と等しい回転数で出力軸30が回転され、ステアリングホイール20の切り増しに応じた車輪の転舵がなされる。
ステアリングホイール20が戻されるときには、操舵方向が反転する。しかし、クラッチ40は切り増し時に既に繋げられている。図4に示すように、十分に大きいセルフアライニングトルクは、クラッチ40を接続するように作用する。クサビ効果によるローラ46のロックが継続され、外輪42からカム44にトルクが伝達される。トルクの流れを矢印Bで図示する。こうして、操舵方向が反転してもクラッチ40の接続状態が継続され、出力軸30と等しい回転数で入力軸22が回転され、ステアリングホイール20が戻される。
図5に示すように、セルフアライニングトルクが小さい場合、例えば据え切り時の戻し操舵の際には、クラッチ40の接続が一旦解除されることになる。外輪42は静止し、戻し操舵によってカム44が回転され、ローラ46が図3とは反対側へと移動される。そうしてローラ46が外輪42に接触したとき、静止している出力軸30の回転数ωoは入力軸22の回転数ωiより明らかに小さく、クラッチ接続条件は再び満たされる。クサビ効果によってローラ46がロックされ、カム44から外輪42にトルクが伝達される。トルクの流れを矢印Cで図示する。こうしてクラッチ40は繋がり、入力軸22と等しい回転数で出力軸30が回転され、ステアリングホイール20の戻し操舵に応じた車輪の転舵がなされる。
このようにして、操舵制御装置10においては、転舵アクチュエータ32が動作しなくとも、クラッチ40が機械的に接続されて車両の操舵が可能である。ステアバイワイヤのフェイルセーフを機械的に実現することができるので、電子制御による冗長系を操舵制御装置10に要しない。クラッチ40の断続を切り替えるためのアクチュエータも不要である。機械的構成は一般に電子制御より信頼性が高い。確実なフェイルセーフ対応が低コストでなされているという点で実用性に優れるステアバイワイヤ装置を提供することができる。
また、正常時に比べて、クラッチ40が接続されているときはステアリングギヤ比が大きくなる。正常時には転舵軸の回転数ωoが操舵軸の回転数ωiを上回るよう制御されているのに対し、クラッチ接続状態ではそれら両軸の回転数ωi、ωoが等しいからである。クラッチ40の接続によるギヤ比の増加は、転舵アクチュエータ32が停止したことによる操舵力の増大を緩和するという利点を与える。
図6は、本発明のある実施の形態に係る操舵制御を説明するためのフローチャートである。制御部16は例えば所定の制御周期で本操舵制御を実行する。処理が開始されると、制御部16は、操舵制御装置10が正常であるか否かを判定するか、または直近の判定結果を参照する(S10)。制御部16は、適切な公知の手法で、例えば操舵反力アクチュエータ24及び/または転舵アクチュエータ32が正常であるか否かを判定する。または、制御部16は、例えば後述の手法で、クラッチ40が正常であるか否かを判定する。
操舵制御装置10が正常であると判定された場合には(S10のY)、制御部16は、通常の操舵制御を実行する(S12)。この通常モードは例えば伝達比可変操舵制御であり、上述のクラッチ空転条件を満たすように出力軸30の回転が制御される以外は既存のステアバイワイヤ制御と同様である。
操舵制御装置10に何らかの異常があると判定された場合には(S10のN)、制御部16は異常モードに移行する(S14)。このときクラッチ40は機械的に接続される。それとともに、またはそれに代えて、異常モードにおいて制御部16は、上述のクラッチ接続条件を満たすように出力軸30及び/または入力軸22の回転を制御してもよい。このようにして、クラッチ40が接続されることを保証してもよい。
また、制御部16は、転舵アクチュエータ32に異常が検出されている場合に、操舵反力アクチュエータ24を操舵の補助のために制御してもよい。制御部16は、操舵反力方向からそれとは逆向きのパワーアシスト方向にトルクを切り替えるようにして操舵反力アクチュエータ24を制御してもよい。このようにすれば、転舵アクチュエータ32によるパワーアシストの少なくとも一部を操舵反力アクチュエータ24によって代替することができる。転舵アクチュエータ32の異常による操作性の悪化を緩和することができる。
あるいは、制御部16は、操舵反力アクチュエータ24に異常が検出されている場合に、操舵当初においてクラッチ40の接続のために転舵アクチュエータ32を制御してもよい。制御部16は、例えば操舵トルクセンサ28の検出値に基づいてクラッチ40が接続されたか否かを検出する。クラッチ接続が確認された場合には、制御部16は、操舵反力の生成のために転舵アクチュエータ32を制御する。このようにすれば、操舵反力アクチュエータ24による操舵反力生成の少なくとも一部を転舵アクチュエータ32によって代替することができる。操舵反力アクチュエータ24の異常による操作性の悪化を緩和することができる。
この場合、例えば、制御部16は、操舵角が閾値より小さいとき転舵アクチュエータ32の動作を制限してもよい。このようにすれば、クラッチ接続条件のうち「|ωi|>|ωo|」が満たされてクラッチ40を繋ぐことができる。また、制御部16は、操舵角が閾値より小さいとき転舵アクチュエータ32を通常とは逆方向に動作させてもよい。このようにすれば、クラッチ接続条件のうち「ωiとωoとが異符号である」ことが満たされてクラッチ40を繋ぐことができる。操舵角の閾値は例えば、ローラ46が噛み込むガタ分に設定される。
次に、クラッチ40の異常を検出する方法を例示する。図7は、本発明のある実施の形態に係るクラッチ異常検出処理を説明するためのフローチャートである。制御部16は例えば所定の制御周期で本異常検出処理を実行する。処理が開始されると、制御部16は、本異常検出処理を実行するタイミングであるか否かを判定する(S20)。異常検出処理は例えば停車中、より具体的には例えば駐車中または非走行時といった、処理実行が許可される状況で行われる。制御部16は、処理実行が許可される状況において所定のタイミングにあるか否かを判定する。
異常検出処理の実行タイミングにあると判定された場合には(S20のY)、制御部16は、異常検出のための動作を実行する(S22)。一方、異常検出処理の実行タイミングにあると判定されなかった場合には(S20のN)、制御部16は、異常検出のための動作を実行しない。
この異常検出動作(S22)は、異常検出のためのアクチュエータ動作を実行することと、その動作中に入力軸22または出力軸30の回転状態を検出することと、検出された回転状態とアクチュエータの動作状態とに基づいてクラッチ40に異常があるか否かを判定することと、を含む。異常検出のためのアクチュエータ動作は、操舵反力アクチュエータ24及び転舵アクチュエータ32の少なくとも一方を動作させることを含む。入力軸22または出力軸30の回転状態は、操舵角センサ26、操舵トルクセンサ28、及び回転角センサ38の少なくとも1つにより検出される。
本異常検出処理のいくつかの具体例を述べる。ある例においては、制御部16は、IGオン直後かつ運転者がステアリングホイール20を操作したときに、異常検出処理を実行するタイミングであると判定する。運転者の操作の有無は操舵角センサ26により検出される。このとき、異常検出のために、制御部16は、転舵アクチュエータ32の動作を一時的に禁止する。制御部16は、転舵アクチュエータ32の非動作状態においてステアリングホイール20が操作されているときの操舵トルクセンサ28の検出値に基づいて、クラッチ40の異常検出を行う。
制御部16は、操舵トルクセンサ28の検出値がしきい値を超えた場合に、クラッチ40が正常であると判定する。制御部16は、クラッチ40が正常であると判定した場合には、異常検出処理を終了し、通常の操舵制御に復帰する。一方、操舵角が所定値に達するまでに操舵トルクセンサ28の検出値がしきい値を超えなかった場合には、制御部16は、クラッチ40が異常であると判定する。
運転者の操作によって入力軸22は回転される一方転舵アクチュエータ32の非動作によって出力軸30は回転されないから、クラッチ接続条件が満たされる。クラッチ40が正常である場合にはクラッチ40が接続され入力軸22にトルクが作用する。クラッチ40が正常に繋がったとき、入力軸22に設けられている操舵トルクセンサ28の検出トルク値が高まる。こうしたトルクの増加量に基づいて、操舵トルクセンサ28の検出値の判定しきい値は設定される。また、異常検出動作を終了するための操舵角の所定値は、通常の操舵制御への影響を考慮して設定される。
このようにして、入力軸22に設けられている操舵トルクセンサ28の検出値から、クラッチ40が正常に繋がるか否かを検出することができる。IGオン直後かつ運転者がステアリングホイール20を操作したときに異常検出処理が行われるから、車両の使用のたびに確実に故障を検出することができる。
操舵トルクセンサ28に代えて、回転角センサ38が使用されてもよい。すなわち、制御部16は、転舵アクチュエータ32の非動作状態においてステアリングホイール20が操作されているときの回転角センサ38の検出値に基づいて、クラッチ40の異常検出を行ってもよい。クラッチ40が正常である場合にはクラッチ40が接続されて入力軸22とともに出力軸30が回転されるからである。このようにして、出力軸30の回転角センサ38の検出値から、クラッチ40が正常に繋がるか否かを検出することができる。
入力軸22の駆動源として運転者の操作を利用することに代えて、操舵反力アクチュエータ24が使用されてもよい。すなわち、制御部16は、クラッチ40の異常検出のために、転舵アクチュエータ32の動作を一時的に禁止するとともに操舵反力アクチュエータ24により入力軸22を回転させてもよい。このようにすれば、運転者の操作がなくともクラッチ40の異常検出を自動的に行うことができる。運転者の操作中に異常検出処理をする場合に比べて、運転者に与える違和感が軽減される。
クラッチ40の異常検出のために操舵反力アクチュエータ24を作動させる場合、異常検出処理の実行タイミングは、IGオン直後に限られない。制御部16は、例えば、IGオフ直後、運転者の降車後または非乗車時、または車両のドアキー解除直後を、異常検出処理を実行するタイミングであると判定してもよい。こうした時点においては運転者はステアリングホイール20に触れていない。よって、運転者に違和感を与えずにクラッチ40の異常検出処理をすることができる。
異常検出処理の他の例においては、制御部16は、転舵アクチュエータ32がストロークエンドにあるときに、異常検出処理を実行する。異常検出のために、制御部16は、操舵反力アクチュエータ24の動作を一時的に制限する。制御部16は、操舵角センサ26の検出値に基づいて、クラッチ40の異常検出を行う。
制御部16は、操舵角センサ26の検出値がしきい値を、所定の判定時間が経過するまでに超えなかった場合に、クラッチ40が正常であると判定する。制御部16は、クラッチ40が正常であると判定した場合には、異常検出処理を終了し、通常の操舵制御に復帰する。一方、操舵角センサ26の検出値がしきい値を超えた場合には、制御部16は、クラッチ40が異常であると判定する。
例えば、車庫入れのための据え切り等のときには転舵アクチュエータ32のラックがラックエンドに当接し、出力軸30の回転が物理的に規制されている。このとき通常の操舵制御では操舵反力アクチュエータ24が、運転者の操作に抗するために比較的大きな操舵反力を入力軸22に与えている。操舵反力アクチュエータ24が停止されると運転者の操作により入力軸22が回転し、クラッチ接続条件が満たされる。クラッチ40が正常である場合にはクラッチ40が接続され、入力軸22はそれ以上回転されなくなる。操舵角センサ26の検出値は一定となる。ところが、クラッチ40に滑りが生じる場合には入力軸22が回転を続けるから、操舵角センサ26の検出値が増加していく。こうした操舵角の増加量に基づいて、操舵角センサ26の検出値の判定しきい値は設定される。また、異常検出動作を終了するための判定時間は、通常の操舵制御への影響を考慮して設定される。
このようにして、比較的大きなトルクが作用するときにクラッチ40に異常な滑りが生じるか否かを検出することができる。
操舵反力アクチュエータ24を停止することに代えて、制御部16は、操舵反力を通常より弱めるよう操舵反力アクチュエータ24を制御してもよい。また、制御部16は、ステアリングホイール20を切り増す方向に操舵反力アクチュエータ24を制御してもよい。このようにしても同様に、大きなトルクが作用するときにクラッチ40に異常な滑りが生じるか否かを検出することができる。
操舵角センサ26に代えて、操舵トルクセンサ28が使用されてもよい。クラッチ40に異常な滑りが生じる場合、操舵トルクセンサ28の検出値は通常よりも低下する。そこで、制御部16は、操舵トルクセンサ28の検出値がしきい値を、所定の判定時間が経過するまでに下回らなかった場合に、クラッチ40が正常であると判定してもよい。一方、操舵トルクセンサ28の検出値がしきい値を下回った場合には、制御部16は、クラッチ40が異常であると判定してもよい。
異常検出処理の更なる他の例においては、制御部16は、例えばIGオン直後に、好ましくはステアリングホイール20のロックが解除される前に、異常検出処理を実行してもよい。異常検出のために、制御部16は、転舵アクチュエータ32を作動させ車輪を転舵させる。制御部16は、操舵トルクセンサ28の検出値に基づいて、クラッチ40の異常検出を行う。
クラッチ40が正常に切れている場合には、転舵アクチュエータ32を作動させてもその動きは入力軸22には伝わらない。よって、転舵アクチュエータ32の作動と操舵トルクセンサ28の検出値とに基づいて、クラッチ40が正常に切れているか否かを検出することができる。車両が動き出す前に確実にクラッチの異常を検出することができる。
ところで、小型コミュータは概して、ホイールベースが短いため転舵角に対するヨーゲインが大きい。そのため、より大型の車両(例えば普通乗用車)よりもステアシステムのギヤ比を大きくとることが、高速時のふらつきを抑えるという観点からは好ましい。一方、街中では少ない手数で小回りができるようにするために、ギヤ比を小さくすることも望まれる。よって、高速での安定性と街中での使い勝手とを両立するために、小型コミュータにおいてはステアバイワイヤによってギヤ比を可変とすることが好ましい。
小型コミュータは、小型であるが故に、搭載機器の設置スペース及びコストの両面で、より大型の車両よりも一層厳しい制約を受けることになる。よって、既に提案されている、クラッチの電子制御を伴う機械的なバックアップシステムや、電気系統の多重化といったフェイルセーフの手法は、必ずしも現実的ではないかもしれない。また、こうした電子制御は車両の消費電力を増やすから、燃費に悪影響を与える。
したがって、本実施の形態の操舵制御装置10は、コンパクトな構成で機械的にフェイルセーフ性能を確保したという点で、小型コミュータに特に好適である。しかし、高い信頼性、低コスト、省スペース、低消費電力といった利点は小型コミュータのみならずあらゆる車両に望まれるものであり、その意味で本発明はステアバイワイヤの普及をもたらすブレークスルーとなり得る有望な技術である。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
本発明の実施の形態に用いうるクラッチ40は一例であり、それとは別の構造をもつクラッチを用いることもできる。例えば、内輪の外面にカム面を設けることに代えて、外輪の内面にカム面が設けられていてもよい。あるいは、外輪が入力軸の端部に形成され、内輪が出力軸の端部に形成されてもよい。外輪と内輪との間の係合子はスプラグであってもよい。
クラッチ40は電磁クラッチを備えてもよい。制御部16は、出力軸の回転数ωoが設定された下限を上回るとき電磁クラッチを切断し、出力軸の回転数ωoが当該下限を下回るとき電磁クラッチを接続してもよい。この場合、バックアップ機構18の作動が望まれる程度に出力軸の回転数ωoが低下したときに電磁クラッチが接続されれば充分である。そのため、入力軸の回転数ωiに基づき設定される出力軸の回転数ωoの下限は、入力軸の回転数ωiに一致する必要はなく、入力軸の回転数ωiの近傍に設定されればよい。
本発明によれば、フェイルセーフのための実用的な冗長性を備える操舵制御装置を提供することができる。
10 操舵制御装置、 12 操舵部、 14 転舵部、 16 制御部、 18 バックアップ機構、 20 ステアリングホイール、 22 入力軸、 24 操舵反力アクチュエータ、 26 操舵角センサ、 28 操舵トルクセンサ、 30 出力軸、 32 転舵アクチュエータ、 34 転舵モータ、 36 ラックアンドピニオン機構、 38 回転角センサ、 40 クラッチ、 42 外輪、 43 内面、 44 カム、 45 カム面、 46 ローラ、 47 楔形空間、 48 保持器。

Claims (10)

  1. 入力軸と、
    出力軸と、
    前記入力軸及び前記出力軸間の断続のための機械式クラッチであって、前記出力軸の回転数が前記入力軸の回転数より小さいとき、または前記出力軸が前記入力軸と逆方向に回転するとき接続される機械式クラッチと、
    前記出力軸に回転を与えるよう設けられている転舵アクチュエータと、
    前記入力軸の回転数を下限とする回転数範囲で前記入力軸と同方向に前記出力軸を回転させることによって常態として前記機械式クラッチを空転させるように前記転舵アクチュエータを制御するための制御部と、を備えることを特徴とする車両の操舵制御装置。
  2. 前記機械式クラッチは、外輪と、該外輪と同軸に配設されている内輪と、該外輪と該内輪との間に配設されている係合子と、を備え、前記外輪の内面及び前記内輪の外面の一方にカム面を有し、前記外輪の内面及び前記内輪の外面の他方と該カム面との間に前記係合子を噛み込むことで接続され、
    前記外輪及び前記内輪の一方が前記入力軸と同軸に前記入力軸の一端に形成され、前記外輪及び前記内輪の他方が前記出力軸と同軸に前記出力軸の一端に形成されていることを特徴とする請求項に記載の操舵制御装置。
  3. 前記入力軸にトルクを与えるための操舵反力アクチュエータをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の操舵制御装置。
  4. 前記制御部は、前記操舵反力アクチュエータに異常が検出されている場合に、操舵当初において前記クラッチの接続のために前記転舵アクチュエータを制御することを特徴とする請求項に記載の操舵制御装置。
  5. 前記制御部は、前記転舵アクチュエータに異常が検出されている場合に、前記操舵反力アクチュエータを操舵の補助のために制御することを特徴とする請求項に記載の操舵制御装置。
  6. 前記入力軸または前記出力軸の回転状態を検出するための検出器をさらに備え、
    前記制御部は、前記検出器の検出値と前記転舵アクチュエータの動作状態とに基づいて前記クラッチの異常検出を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の操舵制御装置。
  7. 前記検出器は前記入力軸に設けられたトルクセンサであり、前記制御部は前記転舵アクチュエータの非動作状態において前記入力軸が回転されたときの前記トルクセンサの検出値に基づいて前記クラッチの異常検出を行うことを特徴とする請求項に記載の操舵制御装置。
  8. 前記検出器は前記出力軸に設けられた回転角センサであり、前記制御部は前記転舵アクチュエータの非動作状態において前記入力軸が回転されたときの前記回転角センサの検出値に基づいて前記クラッチの異常検出を行うことを特徴とする請求項に記載の操舵制御装置。
  9. 前記入力軸にトルクを与えるための操舵反力アクチュエータをさらに備え、
    前記制御部は、前記クラッチの異常検出のために前記操舵反力アクチュエータにより前記入力軸を回転させることを特徴とする請求項に記載の操舵制御装置。
  10. 前記制御部は、前記転舵アクチュエータがストロークエンドにあるときに前記クラッチの異常検出を行うことを特徴とする請求項に記載の操舵制御装置。
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