JP5929711B2 - 充電システムおよび、電圧降下量の算出方法 - Google Patents

充電システムおよび、電圧降下量の算出方法 Download PDF

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Description

本発明は、蓄電装置を放置させずに、分極の解消に伴う電圧降下量を算出する技術に関する。
二次電池を充放電すると、分極が発生するため、二次電池のCCV(Closed Circuit Voltage、閉回路電圧)は、分極に伴う電圧変化量の分だけ、二次電池のOCV(Open Circuit Voltage、開回路電圧)からずれてしまう。ここで、二次電池を充放電せずに放置すると、分極を解消させることができるため、分極を解消させた後であれば、二次電池のOCVを取得することができる。
特開2005−043339号公報
二次電池の分極が解消されるまで、二次電池を放置しなければならないと、二次電池のOCVを取得するまでの時間が延びてしまう。言い換えれば、二次電池の電圧降下量を把握するまでの時間が延びてしまう。例えば、二次電池を充電した後の二次電池のOCVに基づいて、二次電池の検査を行うときには、二次電池のOCVを取得する時間が延びることに伴い、二次電池を検査する時間が延びてしまう。
本願第1の発明である充電システムは、充放電を行う蓄電装置の電圧を検出する電圧センサと、定電流で所定時間の間、蓄電装置を充電させるコントローラとを有する。ここで、コントローラは、下記式(I)に基づいて、充電を終了した後の電圧降下量を算出する。


ここで、ΔVdは、電圧降下量を示し、Vsは、充電の開始タイミングにおける蓄電装置の電圧を示し、Ve’は、充電の終了タイミングにおける蓄電装置の電圧を示し、kは、開始タイミングおよび終了タイミングの間隔を均等に分割した数(2以上の整数)を示し、Vm(k−1)’は、(k−1)に相当するタイミングにおける蓄電装置の電圧を示す。
蓄電装置の充電を開始したときには、蓄電装置の分極に伴う電圧上昇が発生し、蓄電装置の充電を終了したときには、分極の解消に伴う電圧降下が発生する。ここで、本願第1の発明では、定電流で蓄電装置を充電しているため、電圧上昇量および電圧降下量が互いに等しいと見なすことができる。
このため、充電を開始してから終了するまでの間における電圧変化量から、分極に伴う電圧上昇が発生した後における電圧変化量を減算した値は、電圧降下量となる。ここで、分極に伴う電圧上昇が発生した後における電圧変化量とは、分極に伴う電圧上昇が発生した直後から、充電を終了するまでの間における蓄電装置の電圧の変化量である。
本願第1の発明によれば、蓄電装置を充電している間の電圧変化を監視するだけで、充電を停止した後の電圧降下量を算出することができる。これにより、分極が解消するまで、言い換えれば、電圧降下が発生しなくなるまで、蓄電装置を充放電させずに放置しなくてもよくなる。すなわち、蓄電装置を放置しなくても、電圧降下量を素早く把握することができる。
具体的には、電圧降下量は、下記式(I)に基づいて算出することができる。
上記式(I)において、ΔVdは、電圧降下量を示す。Vsは、充電の開始タイミングにおける蓄電装置の電圧を示す。電圧Vsは、蓄電装置の充電を開始する前に検出できるため、開回路電圧としての電圧Vsを取得することができる。Ve’は、充電の終了タイミングにおける蓄電装置の電圧(閉回路電圧)を示す。
上記式(I)において、Vm’は、開始タイミングおよび終了タイミングの間の中央に位置するタイミング(中央タイミングという)における蓄電装置の電圧(閉回路電圧)を示す。中央タイミングとは、充電を行っている間のタイミングであり、開始タイミングおよび中央タイミングの間隔(時間)は、中央タイミングおよび終了タイミングの間隔(時間)と等しくなる。
本願第1の発明では、所定時間の間、蓄電装置を充電するため、開始タイミングおよび終了タイミングは、予め決めておくことができる。開始タイミングおよび終了タイミングを決めれば、中央タイミングを決めることができる。上記式(I)によれば、電圧センサを用いて、電圧Vs,Ve’,Vm’を検出するだけで、電圧降下量ΔVdを算出することができる。すなわち、蓄電装置の充電を終了させることに伴い、電圧降下量ΔVdを特定することができる。
充電を終了したときの蓄電装置の閉回路電圧から、電圧降下量を減算すれば、充電を終了したときの蓄電装置の開回路電圧を算出することができる。蓄電装置の分極が解消するまで、蓄電装置を放置すれば、蓄電装置の開回路電圧を検出することができるが、本願第1の発明によれば、蓄電装置を放置させなくても、蓄電装置の充電を終了することに伴い、蓄電装置の開回路電圧を特定することができる。
開回路電圧および充電状態(SOC)は、所定の対応関係を有しているため、この対応関係を予め求めておけば、開回路電圧に対応した充電状態を特定することができる。上述したように、蓄電装置の開回路電圧は、蓄電装置を放置させなくも算出できるため、これに伴い、蓄電装置の充電状態も素早く特定することができる。
電圧降下量は、蓄電装置の温度に依存する。ここで、蓄電装置を充電するときには、充電に伴って蓄電装置の温度が上昇することがある。この場合には、蓄電装置の温度上昇を考慮して、電圧降下量を補正することができる。蓄電装置の温度は、温度センサを用いて検出することができる。
具体的には、蓄電装置の温度および電圧降下量の対応関係を予め求めておき、充電に伴って蓄電装置の温度が変化したときにおける、電圧降下量の変化量を求め、この変化量を補正値として用いることができる。すなわち、変化前の蓄電装置の温度に対応した電圧降下量と、変化後の蓄電装置の温度に対応した電圧降下量との差分を、電圧降下量の補正値として用いることができる。電圧降下量を補正するときには、上述したように算出した電圧降下量に補正値を加算すればよい。
蓄電装置の温度変化を考慮して、電圧降下量を補正することにより、電圧降下量の精度を向上させることができる。電圧降下量の精度を向上させることができれば、蓄電装置の開放電圧や充電状態を精度良く算出することができる。
本願第2の発明は、蓄電装置の電圧降下量を算出する方法である。この方法は、定電流で所定時間の間、蓄電装置を充電するステップと、蓄電装置の電圧を検出するステップと、下記式(II)に基づいて、充電を終了した後の電圧降下量を算出するステップとを有する。

ここで、ΔVdは、電圧降下量を示し、Vsは、充電の開始タイミングにおける蓄電装置の電圧を示し、Ve’は、充電の終了タイミングにおける蓄電装置の電圧を示し、kは、開始タイミングおよび終了タイミングの間隔を均等に分割した数(2以上の整数)を示し、Vm(k−1)’は、(k−1)に相当するタイミングにおける蓄電装置の電圧を示す。本願第2の発明においても、本願第1の発明と同様の効果を得ることができる。
充電検査機の構成を示す図である。 充電検査機の処理を示すフローチャートである。 充電時間と、組電池の電圧値との関係を示す図である。 充電時間中に組電池の電圧値を検出するタイミングを説明する図である。 電圧降下量および組電池の温度の関係を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は、製造後の組電池(蓄電装置に相当する)を検査するための充電検査機(充電システムに相当する)の構成を示す図である。本実施例の充電検査機20は、製造後の組電池10を充電して、組電池10のSOC(State of Charge)が許容範囲内に含まれているか否かを判別する。ここで、組電池10のSOCが許容範囲内に含まれているときには、組電池10の充電処理(検査工程の一部)を完了させる。
SOCとは、満充電容量に対する、現在の充電容量の割合である。SOCおよびOCVは、所定の対応関係があるため、この対応関係を用いれば、組電池10のOCVを検出することにより、組電池10のSOCを特定することができる。ここで、SOCおよびOCVの対応関係は、実験などによって予め求めておくことができる。
組電池10は、複数の単電池11を電気的に直列に接続することによって構成されている。単電池11としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタを用いることもできる。
組電池10は、例えば、車両に搭載することができる。ここで、モータ・ジェネレータが、組電池10から出力された電気エネルギを運動エネルギに変換すれば、この運動エネルギを用いて車両を走行させることができる。また、モータ・ジェネレータが、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギに変換すれば、この電気エネルギを組電池10に蓄えることができる。
本実施例では、組電池10を構成する、すべての単電池11が電気的に直列に接続されているが、これに限るものではない。具体的には、組電池10は、電気的に並列に接続された複数の単電池11を含んでいてもよい。
組電池10の正極端子は、正極ラインPLを介して、充電検査機20と接続されている。具体的には、充電検査機20は、電源装置21を有しており、組電池10の正極端子は、正極ラインPLを介して、電源装置21と接続されている。
電源装置21は、一定の電流(充電電流)において、直流電力を組電池10に供給することができる。すなわち、電源装置21は、組電池10の定電流充電を行うことができる。電源装置21を用いて、組電池10を充電するときの電流値(一定値)は、適宜設定することができる。
ここで、充電時の電流レートを高くするほど、組電池10を充電する時間を短縮することができる。一方、充電時の電流レートを高くするほど、単電池11の内部における塩濃度の偏りに伴って、単電池11の内部抵抗を上昇させてしまうおそれがある。この点を考慮して、組電池10を充電するときの電流値を設定することができる。
一方、組電池10の負極端子は、負極ラインNLを介して、充電検査機20と接続されている。具体的には、組電池10の負極端子は、負極ラインNLを介して、電源装置21と接続されている。
充電検査機20は、電圧センサ22を有している。電圧センサ22は、組電池10の正極端子および負極端子と接続されており、組電池10の端子間電圧を検出する。充電検査機20は、コントローラ24を有しており、電圧センサ22の検出結果は、コントローラ24に出力される。
また、充電検査機20は、電流センサ23を有しており、電流センサ23は、正極ラインPLに設けられている。電流センサ23は、電源装置21を用いて組電池10を充電するときに、組電池10に流れる電流値を検出して、検出結果をコントローラ24に出力する。
なお、本実施例では、電流センサ23が、正極ラインPLに設けられているが、これに限るものではない。すなわち、電流センサ23は、組電池10を充電するときに、組電池10に流れる電流値を検出できればよい。このため、電流センサ23は、正極ラインPLおよび負極ラインNLのいずれかに設けることができる。
本実施例では、充電検査機20を組電池10に接続しているが、これに限るものではない。すなわち、検査の対象物に対して、充電検査機20を接続すればよい。例えば、単電池11を検査するときには、単電池11の正極端子および負極端子に対して、充電検査機20を接続することができる。また、複数の単電池11を用いて、1つの電池モジュールを構成するときには、電池モジュールの正極端子および負極端子に対して、充電検査機20を接続することができる。
次に、本実施例における充電検査機20の動作について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。図2に示す処理は、組電池10を充電して、充電後における組電池10のSOCを算出する処理である。図2に示す処理は、コントローラ24によって実行される。
ステップS101において、コントローラ24は、電圧センサ22を用いて、組電池10の電圧値Vsを検出する。電圧値Vsに関する情報は、メモリに記憶しておくことができる。ここで、図2に示す処理を開始するときには、組電池10が放置されており、組電池10の分極が解消されている。このため、電圧センサ22によって検出された電圧値(CCV)Vsを、組電池10のOCVと見なすことができる。
ステップS102において、コントローラ24は、電源装置21を用いた組電池10の充電を開始させる。ここで、組電池10の充電は、定電流の下で行われる。組電池10の充電を開始したとき、組電池10に分極が発生することに伴い、組電池10の電圧値は、分極の分だけ上昇する。また、コントローラ24は、組電池10の充電を開始したとき、タイマを用いて時間t1の計測を開始する。計測時間t1は、組電池10の充電を開始してから現在までの時間となる。
ステップS103において、コントローラ24は、タイマを用いた計測時間t1が所定時間t_thに到達したか否かを判別する。所定時間t_thとは、組電池10の充電を完了させるまでの時間の半分に相当する時間である。
本実施例の充電検査機20では、組電池10のSOCを所定量だけ上昇させた後に、組電池10の充電処理を完了させる。ここで、組電池10の充電は、定電流で行われるため、充電電流値に基づいて、組電池10の充電処理を完了させる時間が分かる。すなわち、充電時間の分だけ、充電電流値を積算した値が、SOCの上昇量となるため、SOCの上昇量および充電電流値を予め決めておけば、充電処理を完了させるまでの時間を特定することができる。
計測時間t1が所定時間t_thに到達したとき、コントローラ24は、ステップS104の処理を行う。一方、計測時間t1が所定時間t_thに到達していないとき、コントローラ24は、組電池10の充電を継続させる。
ステップS104において、コントローラ24は、電圧センサ22を用いて、計測時間t1が所定時間t_thに到達したときの組電池10の電圧値Vm’を検出する。電圧値Vm’に関する情報は、メモリに記憶しておくことができる。
ここで、電圧値Vm’は、計測時間t1が所定時間t_thに到達したときの組電池10のOCVに対して、組電池10の分極に伴う電圧上昇量だけ高くなっている。組電池10の電圧値Vm’を検出したとき、コントローラ24は、タイマを用いて時間t2の計測を開始する。計測時間t2は、組電池10の電圧値Vm’を検出してから現在までの時間となる。
ステップS105において、コントローラ24は、タイマを用いた計測時間t2が所定時間t_thに到達したか否かを判別する。ここで、所定時間t_thは、ステップS103の処理で用いられた所定時間t_thと同じである。すなわち、所定時間t_thは、組電池10の充電を完了させるまでの時間の半分に相当する時間である。
計測時間t2が所定時間t_thに到達したとき、コントローラ24は、ステップS106の処理を行う。一方、計測時間t2が所定時間t_thに到達していないとき、コントローラ24は、組電池10の充電を継続させる。
ステップS106において、コントローラ24は、組電池10の充電を停止させるとともに、電圧センサ22を用いて、組電池10の電圧値Ve’を検出する。電圧値Ve’に関する情報は、メモリに記憶しておくことができる。電圧値Ve’は、組電池10の充電を停止させた直後の電圧値(CCV)である。このため、電圧値Ve’は、組電池10の分極に伴う電圧変化量を含んでいる。
ステップS107において、コントローラ24は、ステップS101の処理で検出された電圧値Vsと、ステップS104の処理で検出された電圧値Vm’と、ステップS106の処理で検出された電圧値Ve’を用いて、組電池10の電圧降下量ΔVdを算出する。
具体的には、コントローラ24は、下記式(1)に基づいて、電圧降下量ΔVdを算出することができる。電圧降下量ΔVdは、組電池10の充電を停止させた後に、分極の解消に伴って発生する電圧降下量である。
ステップS108において、コントローラ24は、ステップS107の処理で算出された電圧降下量ΔVdを用いて、組電池10のSOCを算出する。ここで、電圧降下量ΔVdを算出できれば、組電池10の充電を停止したときの電圧値Ve’から電圧降下量ΔVdを減算することにより、組電池10のOCVを算出することができる。組電池10のOCVを算出することができれば、OCVおよびSOCの対応関係を用いることにより、組電池10のSOCを算出(推定)することができる。
ここで、上記式(1)の意味について、図3を用いて説明する。図3において、横軸は、時間(充電時間)を示し、縦軸は、電圧センサ22によって検出される組電池10の電圧値(CCV)を示す。図3に示す実線L1は、組電池10を充電している間において、組電池10の電圧値(CCV)の挙動を示している。
図3において、ts,tm,teは、電圧値Vs,Vm’,Ve’を検出したときのタイミングをそれぞれ示す。また、電圧値Vmは、電圧値(CCV)Vm’に対応したOCVを示しており、組電池10の充電を行うときには、電圧値Vmは、電圧値Vm’よりも低くなる。電圧値Veは、電圧値(CCV)Ve’に対応したOCVを示しており、組電池10の充電を行うときには、電圧値Veは、電圧値Ve’よりも低くなる。
本実施例では、組電池10を定電流で充電しているため、組電池10の充放電によって発生する分極成分は、組電池10の放置によって解消される分極成分と等しいと考えることができる。この場合には、組電池10の充電を開始した直後の電圧上昇量ΔVuは、組電池10の充電を停止した後の電圧降下量ΔVdと等しくなる。
電圧上昇量ΔVuおよび電圧降下量ΔVdが等しいとき、実線L1の傾きは、図3に示す一点鎖線L2の傾きと等しくなる。ここで、実線L1の傾きとは、実線L1のうち、分極に伴って電圧が変化する領域を除いた領域における傾きである。一点鎖線L2は、電圧上昇量ΔVuおよび電圧降下量ΔVdを考慮しないときの電圧値の挙動を示している。すなわち、一点鎖線L2は、組電池10のOCVの挙動を示している。
図3において、タイミングts,tmの間隔(所定時間t_th)は、タイミングtm,teの間隔(所定時間t_th)と等しくなっている。また、組電池10の充電は、定電流で行われている。したがって、電圧値Ve,Vmの電圧差は、電圧値Vm,Vsの電圧差と等しくなる。これにより、電圧値Veは、下記式(2)で表される。
ここで、電圧値Veは、電圧値Ve’から電圧降下量ΔVdを減算した値となるため、上記式(2)は、下記式(3)で表される。
ここで、電圧値Vmは、電圧値Vm’から電圧上昇量ΔVuを減算した値となるため、上記式(3)は、下記式(4)で表される。
電圧降下量ΔVdおよび電圧上昇量ΔVuは、互いに等しいと仮定しているため、上記式(4)は、下記式(5)で表される。
上記式(5)を変形すれば、上記式(1)が得られる。
上記式(1)において、電圧値Ve’,Vm’,Vsは、電圧センサ22によって検出することができる。このため、コントローラ24は、電圧センサ22から取得した電圧値Ve’,Vm’,Vsを上記式(1)に代入することにより、電圧降下量ΔVdを算出することができる。電圧降下量ΔVdを算出することができれば、電圧値Ve’から電圧降下量ΔVdを減算することにより、組電池10のOCVを表す電圧値Veを算出することができる。
組電池10の充電を停止した後に、組電池10を放置すれば、組電池10の分極を解消させることができ、組電池10の電圧値(OCV)Veを検出することができる。しかし、この場合には、組電池10の分極が解消されるまで、組電池10を放置しなければならず、組電池10の電圧値(OCV)Veを検出するまでの時間、言い換えれば、組電池10を検査する時間が延びてしまう。
本実施例によれば、上述したように、組電池10の充電中に取得できる電圧値Ve’,Vm’,Vsを検出するだけで、組電池10の電圧値(OCV)Veを算出することができる。これにより、組電池10の分極が解消されるまで、組電池10を放置させる必要が無くなる。組電池10を放置する時間を省略すれば、組電池10を検査する時間を短縮することができる。
本実施例では、タイミングts,teの中間に位置するタイミングtmにおいて、電圧値Vm’を検出しているが、これに限るものではない。具体的には、タイミングts,teの間隔を、3つの以上の時間に均等に分割し、分割したときの任意のタイミングにおいて、組電池10の電圧値を検出することができる。図4には、タイミングts,teの間隔を3つの間隔Δtに均等に分割した状態を示している。図4に示す例では、タイミングtm1,tm2のいずれかにおいて、組電池10の電圧値を検出することができる。
図4に示す場合には、下記式(6)に基づいて、電圧降下量ΔVdを算出することができる。
上記式(6)において、Vm2’は、タイミングtm2において、電圧センサ22によって検出された電圧値である。ここで、上記式(6)では、「Ve’−Vm2’」で表される電圧差を算出しているが、これに限るものではない。具体的には、電圧差「Ve’−Vm2’」の代わりに、電圧差「Vm2’−Vm1’」を用いることができる。
ここで、電圧値Vm1’は、タイミングtm1において、電圧センサ22によって検出された電圧値である。なお、電圧差「Ve’−Vm2’」の代わりに、電圧差「Vm1’−Vs」を用いることはできない。組電池10の電圧値が、電圧値Vsから電圧値Vm1’に上昇する過程では、分極に伴う電圧上昇量が発生してしまうため、電圧差「Vm1’−Vs」を用いることはできない。
上述したように、タイミングts,teの間隔を3つの間隔Δtに均等に分割したときには、上記式(6)に基づいて、電圧降下量ΔVdを算出することができる。ここで、同様の考え方に基づけば、タイミングts,teの間隔を複数の間隔Δtに均等に分割したときには、下記式(7)に基づいて、電圧降下量ΔVdを算出することができる。
上記式(7)において、kは、タイミングts,teの間隔を均等に分割した数(2以上の整数)である。Vm(k−1)’は、タイミングtm(k−1)において、電圧センサ22によって検出された電圧値である。タイミングts,teの間隔を、分割数kで均等に分割したときには、タイミングts,teの間に、タイミングtm1〜tm(k−1)が発生する。
なお、上記式(6)で説明した場合と同様に、上記式(7)に示す電圧差「Ve’−Vm(k−1)’」の代わりに、他のタイミングにおいて検出された電圧値の差を用いることができる。ただし、電圧値Vsを基準とした電圧差は、上記式(7)に示す電圧差「Ve’−Vm(k−1)’」の代わりに用いることはできない。
一方、電圧降下量ΔVdを算出するときに、組電池10の温度を考慮して、電圧降下量ΔVdを補正することができる。組電池10のSOCが所定値であるとき、電圧降下量ΔVdおよび組電池10の温度は、例えば、図5に示す関係を有する。図5において、横軸は、組電池10の温度を示し、縦軸は、電圧降下量ΔVdを示す。図5に示す関係は、予め実験を行うことによって求めることができる。
図5に示すように、組電池10の温度が上昇するほど、電圧降下量ΔVdは、減少しやすくなる。言い換えれば、組電池10の温度が低下するほど、電圧降下量ΔVdは、増加しやすくなる。電圧降下量ΔVdは、組電池10の内部抵抗に依存する。ここで、組電池10の内部抵抗は、組電池10の温度が上昇するほど、低下しやすいため、電圧降下量ΔVdも減少しやすくなる。また、組電池10の内部抵抗は、組電池10の温度が低下するほど、上昇しやすいため、電圧降下量ΔVdも増加しやすくなる。
電圧降下量ΔVdを補正する方法について、図5を用いて説明する。まず、組電池10の充電を開始するときの組電池10の温度Tsを検出する。ここで、組電池10の温度は、温度センサを用いて検出することができる。また、組電池10の充電を停止したときの組電池10の温度Teを検出する。
次に、図5に示す関係を用いることにより、各温度Ts,Teに対応した電圧降下量ΔVd(Ts),ΔVd(Te)を算出する。ここで、電圧降下量ΔVd(Ts)および電圧降下量ΔVd(Te)の差分が、電圧降下量ΔVdの補正値となる。このため、図2に示す処理によって算出された電圧降下量ΔVdに対して、補正値(ΔVd(Ts)−ΔVd(Te))を加算することにより、補正後の電圧降下量ΔVdを算出することができる。
このように、組電池10の温度を考慮することにより、電圧降下量ΔVdの精度を向上させることができる。また、電圧降下量ΔVdの精度を向上させれば、充電を停止した後の組電池10のOCVやSOCを精度良く推定することができる。
本実施例では、上記式(1)に基づいて、電圧降下量ΔVdを算出し、この電圧降下量ΔVdに基づいて、組電池10の充電を停止したときの組電池10の電圧値(OCV)Veを算出しているが、これに限るものではない。
例えば、組電池10の充電を開始した後の電圧上昇量ΔVuを検出することができれば、充電を停止した後の電圧値Ve’から電圧上昇量ΔVuを減算することにより、組電池10の電圧値(OCV)Veを算出することができる。
図3に示すように、組電池10の電圧値が電圧上昇量ΔVuだけ上昇した後において、組電池10の電圧値は、一定の変化率で上昇することになる。すなわち、電圧上昇量ΔVuの変化率と、分極が発生した後における組電池10の電圧値の変化率とは異なっている。
そこで、組電池10の充電を開始してから、電圧値の変化率が変化するまでの間において、組電池10の電圧値の変化量を検出すれば、電圧上昇量ΔVuを特定することができる。具体的には、充電を開始したときの組電池10の電圧値と、電圧値の変化率が変化したときの組電池10の電圧値との差分を算出すれば、組電池10の分極に伴う電圧上昇量ΔVuを特定することができる。
上述したように、組電池10を定電流で充電しているときには、電圧上昇量ΔVuおよび電圧降下量ΔVdが互いに等しくなるため、電圧上昇量ΔVuを検出することにより、充電を停止した後の組電池10の電圧値(OCV)を算出することができる。
本実施例では、組電池10の検査を行うときに、組電池10の電圧値(OCV)Veを算出しているが、これに限るものではない。例えば、組電池10が搭載された車両では、外部電源(商用電源)を用いて、組電池10を充電することができる。このような充電を、外部充電という。外部充電を行うときには、外部電源から供給される交流電力を直流電力に変換するための充電器が用いられる。
通常、外部充電は、定電流で行われるため、本実施例と同様の方法を用いることにより、外部充電を完了したときの組電池10のOCVを算出することができる。これにより、外部充電を行うときには、外部充電の完了に応じて、組電池10のOCVやSOCを算出することができる。
10:組電池(蓄電装置)、11:単電池(蓄電装置)、
20:充電検査機(充電システム)、21:電源装置、22:電圧センサ、
23:電流センサ、24:コントローラ、PL:正極ライン、NL:負極ライン

Claims (7)

  1. 充放電を行う蓄電装置の電圧を検出する電圧センサと、
    定電流で所定時間の間、前記蓄電装置を充電させるコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、下記式(I)に基づいて、前記充電を終了した後の電圧降下量を算出する


    ここで、ΔVdは、前記電圧降下量を示し、Vsは、前記充電の開始タイミングにおける前記蓄電装置の電圧を示し、Ve’は、前記充電の終了タイミングにおける前記蓄電装置の電圧を示し、kは、前記開始タイミングおよび前記終了タイミングの間隔を均等に分割した数(2以上の整数)を示し、Vm(k−1)’は、(k−1)に相当するタイミングにおける前記蓄電装置の電圧を示す、
    ことを特徴とする充電システム。
  2. 前記コントローラは、前記数kを2としたときの上記式(I)に基づいて、前記電圧降下量を算出することを特徴とする請求項1に記載の充電システム。
  3. 前記コントローラは、前記充電を終了したときの前記蓄電装置の閉回路電圧から、前記電圧降下量を減算することにより、前記充電を終了したときの前記蓄電装置の開回路電圧を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の充電システム。
  4. 前記コントローラは、開回路電圧および充電状態の対応関係を用いて、算出した開回路電圧に対応した充電状態を特定することを特徴とする請求項3に記載の充電システム。
  5. 前記蓄電装置の温度を検出する温度センサを有しており、
    前記コントローラは、
    前記蓄電装置の温度および電圧降下量の対応関係を用いて、前記充電に伴う前記蓄電装置の温度変化に対応した前記電圧降下量の変化量を算出し、
    この変化量を用いて、算出した電圧降下量を補正することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の充電システム。
  6. 定電流で所定時間の間、蓄電装置を充電するステップと、
    前記蓄電装置の電圧を検出するステップと、
    下記式(II)に基づいて、前記充電を終了した後の電圧降下量を算出するステップと、を有する


    ここで、ΔVdは、前記電圧降下量を示し、Vsは、前記充電の開始タイミングにおける前記蓄電装置の電圧を示し、Ve’は、前記充電の終了タイミングにおける前記蓄電装置の電圧を示し、kは、前記開始タイミングおよび前記終了タイミングの間隔を均等に分割した数(2以上の整数)を示し、Vm(k−1)’は、(k−1)に相当するタイミングにおける前記蓄電装置の電圧を示す、
    ことを特徴とする電圧降下量の算出方法。
  7. 前記数kを2とした上記式(II)に基づいて、前記電圧降下量を算出することを特徴とする請求項6に記載の電圧降下量の算出方法。
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