JP5928359B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本件開示は、画像形成装置に関する。
画像形成装置では像保持体の表面に画像が形成され、いわゆる電子写真方式の場合には像保持体として感光体が用いられる。一般的な感光体は表面に感光膜を有しており、この感光膜は、感光体に対するクリーニングや帯電が繰り返されることによって膜厚が徐々に減少する。感光膜の膜厚が変化すると感光体の帯電性能などが変化し、感光体上に形成される画像の画質にも影響する。
このため、従来より、感光体を帯電させるときの帯電電位や帯電電流に代表される画像形成条件を感光膜の膜厚に応じて調整することによって画質を維持する技術が知られている。そして、そのような調整を行うために感光膜の膜厚を測定する各種の測定方法も提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、および特許文献3参照。)。
特開2007−187930号公報 特開2007−052126号公報 特開2007−327992号公報
感光膜の膜厚測定の頻度を抑制するために、測定と測定との間の期間では膜厚を推定し、その推定した膜厚に従って上記調整を行うことが考えられる。
本発明は、膜厚の推定精度が高い画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る画像形成装置は、
表面に膜を有し、その膜上に画像が形成されてその画像を保持する像保持体と、
上記膜の厚さを測定する測定部と、
上記膜の厚さが減少する速さを表した速度値が与えられ、その与えられた速度値に基づいてその膜の厚さを推定する推定部と、
上記測定部によって測定された厚さと上記推定部によって推定された厚さとを比較し、その比較結果に基づいて、上記推定部に与えられて次の推定に用いられる上記速度値を修正する修正部とを備えたことを特徴とする。
請求項2に係る画像形成装置は、
上記修正部が、上記測定部によって測定された膜厚よりも上記推定部によって推定された膜厚の方が厚い場合に上記速度値を、上記膜厚がより速く減少することを表した速度値に修正するものであることを特徴とする。
請求項3に係る画像形成装置は、
上記修正部が、上記測定部によって測定された膜厚よりも上記推定部によって推定された膜厚の方が薄い場合に上記速度値を、上記膜厚がより遅く減少することを表した速度値に修正するものであることを特徴とする。
請求項4に係る画像形成装置は、
上記修正部が、上記測定部によって測定された膜厚と上記推定部によって推定された膜厚との相違が大きい程、上記速度値をより大きく修正するものであることを特徴とする。
請求項5に係る画像形成装置は、
上記推定部に与えられる上記速度値として複数の異なる速度値を記憶した記憶部を備え、
上記修正部は、上記記憶部に記憶されている複数の異なる速度値のうち、実際に上記推定部に与えられる速度値を、上記測定部によって測定された膜厚と上記推定部によって推定された膜厚との相違に応じた速度値に切り替えるものであることを特徴とする。
請求項1に掛かる画像形成装置によれば、上記修正部を有さない場合に較べて膜厚の推定精度が高い。
請求項2に掛かる画像形成装置によれば、実際の膜厚減少が推定よりも速い場合に推定精度を向上させることができる。
請求項3に掛かる画像形成装置によれば、実際の膜厚減少が推定よりも遅い場合に推定精度を向上させることができる。
請求項4に掛かる画像形成装置によれば、本構成を有しない場合に較べ、実際と推定とのより大きな相違にも対応することができる。
請求項5に掛かる画像形成装置によれば、速度値を得るための演算を減らすことができる。
本発明の画像形成装置の第1実施形態を模式的に示した図である。 第1実施形態における制御部の構造を模式的に示した図である。 摩耗レートテーブルのデータ形式を示した図である。 膜厚推定の手順を表したフローチャートである。 膜厚の推定と測定とを整合させる整合処理の比較例を表したフローチャートである。 第1実施形態おける整合処理を表したフローチャートである。 第2実施形態における制御部の構造を模式的に示した図である。
本発明の具体的な実施形態を、以下図面を参照して説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の第1実施形態を模式的に示した図である。
この図1に示された画像形成装置100は、プリンタやコピーやファクシミリ等に、いわゆる画像形成エンジンとして組み込まれるものである。
この画像形成装置100は、表面に画像を保持する像保持体の一例として感光体ドラム101を備えている。この感光体ドラム101は、導電性のドラム基体102と、このドラム基体102の表面に形成されたOPC(有機電子写真用感光体)の感光膜103とを備えている。感光体ドラム101は、図1の奥行き方向に延びた円柱状の形状を有しており、中心軸線を中心にして図の矢印Aが示す方向に回転する。この回転する感光体ドラム101の周回速度のことを一般にプロセス速度と称する。感光体ドラム101には、図示を省略した電源によって基準電位が付与される。
感光体ドラム101の周囲には、帯電ローラ104、ROS(Raster Optical Scanner;露光器)105、現像器106、転写ローラ107、クリーニングブレード108、除電ランプ109が配備されている。
帯電ローラ104は、感光体ドラム101に接触した帯電部材である。この帯電ローラ104は、感光体ドラム101の回転に従動して回転し、電源部110から供給される高電圧が印加されることにより、感光体ドラム101の表面を所定の極性・電位に一様に帯電させる。
ROS105は、帯電ローラ104によって一様帯電された感光体ドラム101の表面に向けて、画像変調されたレーザビームを照射(走査露光)する。この走査露光による露光部分は電位が減衰し、感光体ドラム101の感光膜103には静電潜像が形成される。
現像器106は、帯電されたトナーを内部に収容しており、図示を省略した電源によって現像電圧が現像器106に印加される。そして、感光体ドラム101に形成された静電潜像に対し現像電圧によってトナーが供給される。トナーの供給によって静電潜像は現像されて感光体ドラム101上にトナー像が形成される。
帯電ローラ104、ROS105、および現像器106を併せたものは、像保持体に対して画像を形成する画像形成器の一例に相当する。
転写ローラ107は、感光体ドラム101の回転方向で現像器106の下流側に位置し、感光体ドラム101に対して強く接触した状態で配備されている。
感光体ドラム101表面に形成されたトナー像が感光体ドラム101の回転に従って感光体ドラム101と転写ローラ107との接触箇所に到達すると、到達タイミングに合せて用紙が供給されるとともに、図示を省略した電源から転写電圧が転写ローラ107に印加される。感光体ドラム101と転写ローラ107との接触圧と、転写電圧とによってトナー像が感光体ドラム101の表面から用紙に転写される。
トナー像の転写を受けた用紙は定着器111へ搬送されてトナー像の定着を受ける。トナー像が定着された用紙は装置外へと搬出される。
クリーニングブレード108は図1の奥行き方向に延びた板状の形状を有したゴム製の部材であり、転写ローラ107による転写後に感光体ドラム101の表面に残った残留トナーを感光体ドラム101の表面からかき落す。これにより感光体ドラム101はその表面が清掃される。
除電ランプ109は、図1の奥行き方向に延びた棒状のランプであり、感光体ドラム101の表面上に一様な光を照射することによって感光体ドラム101上の静電潜像を消去する。
画像形成装置100には制御部112が備えられており、この制御部112は、感光体ドラム101への付与電位や、帯電ローラ104への印加電圧や、ROS105における照射ビームの強度や、現像器106における現像電圧や、転写ローラ107における転写電圧や、除電ランプ109の点灯消滅などといった様々な制御を行っている。また、制御部112は、画像形成装置100内の温度や湿度などといった環境を検知する環境センサ114からの検知情報に基づいた制御も行っている。
感光体ドラム101の感光膜103は、上記説明したような画像形成動作が繰り返されることによって徐々に膜厚が減少していく。そして、ある程度膜厚が減ったところで寿命と見なされて感光体ドラム101が新品に交換されることとなる。このため、感光体ドラム101は画像形成装置100に対して着脱自在と成っている。
図1に示す画像形成装置100には、感光体ドラム101の感光膜103の膜厚を測定する機能も備えられている。具体的には、電源部110を介して帯電ローラ104へ流れる電流を検知する検知部113が備えられていて、制御部112は膜厚測定のモードで電源部110を制御する。そして、検知部113によって検知された電流の値と既知の算出式とに基づいて制御部112によって感光膜103の膜厚が算出される。ここで、感光膜103の膜厚を測定する測定方法としては、印加電圧としてDC電圧を用いる方法やAC電圧を用いる方法、あるいは検知電流としてDC電流成分を検知する方法や電流積算値を検知する方法など種々の測定方法が知られている。、本実施形態で採用される測定方法は特に限定されないので、測定方法に関するこれ以上の詳細な説明は省略するが、制御部112、電源部110、帯電ローラ104、および検知部113を併せたものが、膜厚を測定する測定部の一例に相当する。
制御部112は、帯電ローラ104への印加電圧などを制御するに当たって、感光膜103の膜厚に応じた制御を行うことで画像の画質を保っている。
ところで、上述した測定の機能による膜厚の測定は、画像の形成を中断して行うものであるためあまり頻繁に行うことはできず、本実施形態では、一例として、感光膜103がおよそ1μm減少する程度の期間を経たら実行される。感光膜103の初期の膜厚は約29μmであり、感光膜103の膜厚が16μm程度に達したときを感光体ドラム101の寿命とすると、新品の感光体ドラム101が寿命に達するまでの間に膜厚の測定は13回程度実行されることとなる。
このように、膜厚測定の間隔はかなり長いと言えるので、膜厚測定が行われていない間の制御としては膜厚の推定値に応じた制御が行われ、その膜厚を推定する推定機能も画像形成装置100に備えられている。この推定機能について以下説明する。
膜厚の推定機能は、本実施形態では一例として制御部112に組み込まれているので、まず制御部112の構造について説明する。
図2は、制御部の構造を模式的に示した図である。
制御部112は、記憶部120と処理部130とを有している。記憶部120は半導体記憶素子などを備えていて、膜厚の推定機能を実現する処理手順が記述された膜厚推定プログラム121や、感光膜103が摩耗によって減少する速さを表した摩耗レートが格納された摩耗レートテーブル122など、処理部130での処理に必要な種々の情報を記憶している。処理部130にはCPUやインタフェースなどが組み込まれていて、膜厚推定プログラム121の記述に従った処理が実行される。
本実施形態では、画像形成装置100の運転に伴って感光体ドラム101が回転する毎に、摩耗レートに基づいて膜厚の減少量を逐次に推定して現在の膜厚の推定値を算出する逐次方式で膜厚が推定されている。この推定に用いられる摩耗レートとしては、温度や湿度や帯電電位やプロセス速度などに応じた種々の値が想定されており、それらの値が上述した摩耗レートテーブル122に格納されている。
図3は、摩耗レートテーブルのデータ形式を示した図である。
図3に示すように、摩耗レートテーブル122には、多数の摩耗レートが格納されている。これらの摩耗レートは、0番からn番までの環境番号と、速度1から速度mまでのプロセス速度との各組み合わせ毎に1つずつ用意されている。ここで環境番号は、温度や湿度や帯電電位などの組み合わせによって特定される、感光体ドラム101の運転環境を表した番号である。感光体ドラム101が有する感光膜103の摩耗速度は、感光体ドラム101の運転環境やプロセス速度に応じて異なると考えられるため、このような多数の摩耗レートが用意されている。
このように摩耗レートテーブル122に格納されている摩耗レートが、図2に示す処理部130によって、環境番号およびプロセス速度に応じて読み出されて膜厚の推定に用いられる。但し、本実施形態では、摩耗レートテーブル122として基本版の摩耗レートテーブルと修正版の摩耗レートテーブルが用意されている。基本版の摩耗レートテーブルには固定の摩耗レートが格納されていて、摩耗レートの値は変更されない。一方、修正版の摩耗レートテーブルには、可変の摩耗レートが格納されていて、必要に応じて値が変更される。そして、膜厚の推定には修正版の摩耗レートテーブルに格納された摩耗レートが使用される。この摩耗レートは、膜厚が減少する速さを表した速度値の一例に相当する。
図4は、膜厚推定の手順を表したフローチャートである。
この図4に示すフローチャートが表す推定処理は、感光体ドラム101の1回転毎に制御部112の処理部130で実行される。
この推定処理が開始されると、ステップS101で、環境センサ114の検知情報などが集められて現在の環境がチェックされる。次にステップS102で、チェックされた環境に応じた環境番号と、現在のプロセス速度とに応じた摩耗レートが上述した修正版の摩耗レートテーブル122から読み出される。そして、ステップS103で、摩耗レートに基づいて
現在膜厚=前回膜厚ー摩耗レート
という式によって現在の膜厚が推定される。つまり、本実施形態では膜厚の推定方法の一例として、前回推定した膜厚を用いて次の膜厚を推定する逐次式の推定方法が採用されている。
ステップS103の処理が実行された後、図4の推定処理は終了する。
ところで、このような逐次式の推定方法に対し、感光体ドラム101が新品のときからの累積回転数を記憶しておいて、その累積回転数を用いて現状の膜厚を推定する一括式の推定方法も考えられる。しかし、この一括式の推定方法の場合には、図3に示すような多数の摩耗レートそれぞれが適用される条件での累積回転数を別々に記憶しておく必要がある。しかも、感光体ドラム101が寿命前に着脱されることも考慮すると、摩耗レートテーブル122とは異なり累積回転数は感光体ドラム101上の記憶素子に記憶しておく必要がある。この結果、感光体ドラム101に大容量の記憶素子を搭載することが必要となって現実的ではない。
図4のフローチャートが表す推定処理が、膜厚を推定する推定過程の一例に相当し、この推定処理を実行するときの処理部130が、膜厚を推定する推定部の一例に相当する。
このように、図1に示す画像形成装置100では制御部112で膜厚の推定が行われている。
ところで当然ながら、推定された膜厚は測定された膜厚とは一致しない場合がある。そこで、何らかの処理で膜厚の推定と測定とを整合させることとなる。
ここで、膜厚の推定と測定とを整合させる整合処理の比較例を説明する。
図5は、整合処理の比較例を表したフローチャートである。
この図5に示す整合処理は、感光膜103がおよそ1μm減少する程度の期間を経て膜厚測定を実施する度に実行される。
この図5に示す整合処理が開始されると、ステップS11で、上述した膜厚の測定が実施される。次にステップS12で、これまでに逐次に推定されてきた膜厚の値と、ステップS11で測定された膜厚の値が比較される。そして、測定膜厚が推定膜厚よりも大きい場合(即ち、推定された膜厚減少が実際よりも大きい場合)には、ステップS13に進み、図4に示す膜厚の推定計算が停止される。つまり、運用に伴って感光体ドラム101が回転しても推定膜厚は変更されないということである。
このように推定計算が停止した状態で、ステップS14に進んでプリント動作(画像形成動作)が継続され、プリント動作は、既定の膜厚計測実施期間が経過するまで継続される(ステップS15;No)。ここで、膜厚計測実施期間は、感光膜103がおよそ1μm減少する程度の期間に較べてずっと短い期間に設定されている。そして、この短い期間が経過すると(ステップS15;Yes)、ステップS11に戻って上記各処理が膜厚測定から繰り返される。推定計算が停止した状態でプリント動作が継続されることによって、測定膜厚は推定膜厚に徐々に接近して行って、ついには測定膜厚の方が推定膜厚よりも小さくなる(ステップS12;No)。すると、ステップS16に進んで、図4に示す膜厚の推定計算が再び開始される。
ステップS16の処理が実行された後、図5の整合処理は終了する。
このような比較例の整合処理の場合、図3の摩耗レートテーブル122に用意されている摩耗レートが表す摩耗の速さは実際の摩耗よりも大きめになっている必要がある。しかし、あまりに大きすぎると推定膜厚と測定膜厚との乖離がひどくなって推定の役目が没却される。かといって、実際の摩耗の速さに近い速さを表した摩耗レートが用意されていると、実際の摩耗の速さの方が何かの原因で大きくなってしまった場合に、推定膜厚と測定膜厚とを整合させることが不可能となってしまう。
このような比較例に対し、本実施形態では以下説明するような整合処理が採用されている。
図6は、第1実施形態おける、膜厚の推定と測定とを整合させる整合処理を表したフローチャートである。
この図6に示すフローチャートが表す整合処理は、感光膜103がおよそ1μm減少する程度の期間を経て膜厚測定を実施する度に実行される。
この図6の整合処理が開始されると、ステップS201で、上述した膜厚の測定が実施される。次にステップS202で、これまでに逐次に推定されてきた膜厚の値から、ステップS201で測定された膜厚の値が差し引かれて、差分ΔTが算出される。そして、ステップS203に進んで、その差分ΔTの値に応じて補正係数が以下のように決定される。即ち、差分ΔTの大きさを評価するための尺度として数値nが予め設定ていて、差分ΔTがーnより大きく+n以下である場合には、現在の膜厚推定が測定膜厚と十分に一致している評価され、補正係数は1.0となる。これに対し、差分ΔTがーn以下である場合には推定膜厚が薄すぎると評価される。そして、差分ΔTがー2nより大きくーn以下である場合には、摩耗レートの値を減少させるため補正係数は0.8となり、差分ΔTがー2n以下である場合には、摩耗レートの値をもっと減少させるため補正係数は0.6となる。更に、差分ΔTが+nより大きい場合には推定膜厚が厚すぎると評価される。そして、差分ΔTが+nより大きく+2n以下である場合には、摩耗レートの値を増加させるため補正係数は1.2となり、差分ΔTが+2nより大きい場合には、摩耗レートの値をもっと増加させるため補正係数は1.4となる。
このように補正係数がステップS203で決定されると、ステップS204に進んで、補正係数に基づいて摩耗レートが修正される。即ち、
設定摩耗レート=基本摩耗レート×補正係数
という式によって設定摩耗レートが算出される。ここで設定摩耗レートとは、上述した修正版の摩耗レートテーブル122に格納される摩耗レートであり、基本摩耗レートとは、上述した基本版の摩耗レートテーブルに格納されている摩耗レートである。そしてステップS204では、図3に示されている多数の摩耗レートそれぞれの修正値が算出されて修正版の摩耗レートテーブル122の各摩耗レートが書き換えられる。
ステップS204の処理が実行された後、図6の整合処理は終了する。
このように本実施形態では、図6のステップS202〜ステップS204が表す修正処理によって摩耗レートが修正される。そして、摩耗レートが修正された後は、図4の推定処理でその修正後の摩耗レートが用いられて膜厚が推定されることとなる。このような推定処理によって膜厚推定の精度が向上し、膜厚推定と膜厚測定との整合性も高まる。また、上記比較例に較べると、図5のステップ15を経る短期間での膜厚測定がないので膜厚測定回数が少ない。さらに、本実施形態の場合には、ステップS204で、差分ΔTがより大きい場合に摩耗レートがより大きく修正されているので、大きな差分ΔTが生じても推定精度は向上する。
図6のステップS202〜ステップS204が表す修正処理が、速度値を修正する修正過程の一例に相当し、この修正処理を実行するときの処理部130が、速度値を修正する修正部の一例に相当する。また、図4に示す推定処理と上記修正処理とを併せたものが、膜厚推定方法の第1実施形態に相当し、この第1実施形態の膜厚推定方法を実行するときの処理部130が、膜厚推定装置の第1実施形態に相当する。そして、図2に示す膜厚推定プログラム121は、この第1実施形態の膜厚推定方法の実行を含んだ図4および図6のフローチャートの処理を記述したものであって、情報処理装置を膜厚推定装置として動作させる膜厚推定プログラムの第1実施形態に相当する。
以上で第1実施形態の説明を終了し、次に、第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、摩耗レートの修正方式が異なっている点を除いて第1実施形態とほぼ同様の実施形態であるため、以下では摩耗レートの修正に着目して第1実施形態との相違を説明し重複説明は省略する。
図7は、第2実施形態における制御部の構造を模式的に示した図である。
この第2実施形態でも制御部112のハードウェア構造は第1実施形態と同様であるが、第2実施形態では、記憶部120に複数の摩耗レートテーブル123が記憶されている。これら複数の摩耗レートテーブル123のそれぞれは、図3に示す摩耗レートテーブル122と同様の形式を有している。そして、各摩耗レートテーブル123は、図6のステップS203で説明した複数の補正係数それぞれに対応しており、各摩耗レートテーブル123に格納されている摩耗レートの値は、上述した基本版の摩耗レートテーブルに格納されている摩耗レートに各補正係数を掛けた値となっている。即ち、第1実施形態では図6のステップS204で算出される摩耗レートの値が、この第2実施形態では予め計算されて複数の摩耗レートテーブル123に格納済みと言うことになる。このような複数の摩耗レートテーブル123を記憶した記憶部120が、複数の異なる速度値を記憶した記憶部の一例に相当する。
第2実施形態では、膜厚の推定と測定とを整合させる整合処理として、図6のステップS203までで終了する整合処理が採用されている。即ち、第2実施形態では整合処理で補正係数が求められ、摩耗レートの計算は行われない。そして、第2実施形態では、図4のステップS102で摩耗レートが読み出される際に、補正係数に対応した摩耗レートテーブル123から摩耗レートが読み出されることとなる。この第2実施形態では、複数の摩耗レートテーブル123の切り替えによって摩耗レートが修正されており、その切り替えは補正係数の決定によって実現されている。つまり、この第2実施形態では、図6のステップS202〜ステップS203の処理が、速度値を修正する修正過程の一例に相当する。第2実施形態では、このように摩耗レートが修正されることで膜厚推定の精度が向上する。また、第2実施形態の修正処理では摩耗レートの算出が行われないので第1実施形態における修正処理に較べて演算処理が少ない。
第2実施形態における上記ステップS202〜ステップS203の処理を実行するときの処理部130は、速度値を修正する修正部の一例に相当する。また、図4に示す推定処理と上記ステップS202〜ステップS203の処理とを併せたものが、膜厚推定方法の第2実施形態に相当し、この第2実施形態の膜厚推定方法を実行するときの処理部130が、膜厚推定装置の第2実施形態に相当する。この第2実施形態の膜厚推定方法の実行を含んだ、図4の処理および図6のステップS201〜ステップS203の処理を記述したプログラムが、情報処理装置を膜厚推定装置として動作させる膜厚推定プログラムの第2実施形態に相当する。
以上で第2実施形態の説明を終了する。
なお、上記実施形態では、膜厚の推定や測定の対象として感光膜を例示したが、本発明で推定や測定の対象となる膜は感光膜に限定されない。例えば、画像を電極などで像保持体上に描くタイプの画像形成装置に備えられた像保持体や、別の像保持体上に形成された画像が転写される被転写体としての像保持体などの場合には、推定や測定の対象となる膜は、単に電荷を保持する帯電膜であってもよい。あるいは、静電的な作用以外の作用で画像を表面に保持する膜も推定や測定の対象と成り得る。さらには、画像を保持する機能を持った膜の表面に形成された保護膜が推定や測定の対象となってもよい。
また、上記実施形態では、膜厚推定プログラムが半導体記憶素子に記憶されているが、本発明の膜厚推定プログラムの実施形態を記憶する記憶媒体としては、CDROMに代表されるCD型媒体や、DVDであってもよく、フレキシブルディスク(FD)であってもよく、さらにはハードディスク装置に内蔵された磁気ディスクや、不揮発性メモリを用いた、USBメモリ、メモリカードであってもよい。また、本発明の膜厚推定プログラムの実施形態としては、電気通信網を介してコンピュータに供給される形態もあり得る。
100 画像形成装置
101 感光体ドラム
103 感光膜
104 帯電ローラ
105 ROS
106 現像器
110 電源部
112 制御部
113 検知部
120 記憶部
130 処理部
121 膜厚推定プログラム
122、123 摩耗レートテーブル

Claims (5)

  1. 表面に膜を有し、該膜上に画像が形成されて該画像を保持する像保持体と、
    前記膜の厚さを測定する測定部と、
    前記膜の厚さが減少する速さを表した速度値が与えられ、該速度値に基づいて該膜の厚さを推定する推定部と、
    前記測定部によって測定された厚さと前記推定部によって推定された厚さとを比較し、その比較結果に基づいて、前記推定部に与えられて次の推定に用いられる前記速度値を修正する修正部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記修正部は、前記測定部によって測定された厚さよりも前記推定部によって推定された厚さの方が厚い場合に前記速度値を、前記膜の厚さがより速く減少することを表した速度値に修正するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記修正部は、前記測定部によって測定された厚さよりも前記推定部によって推定された厚さの方が薄い場合に前記速度値を、前記膜の厚さがより遅く減少することを表した速度値に修正するものであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記修正部は、前記測定部によって測定された厚さと前記推定部によって推定された厚さとの相違が大きい程、前記速度値をより大きく修正するものであることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記推定部に与えられる前記速度値として複数の異なる速度値を記憶した記憶部を備え、
    前記修正部は、前記記憶部に記憶されている複数の異なる速度値のうち、実際に前記推定部に与えられる速度値を、前記測定部によって測定された厚さと前記推定部によって推定された厚さとの相違に応じた速度値に切り替えるものであることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載の画像形成装置。
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