JP5927553B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスクーラの出口に接続され、ガスクーラを経て流入する冷媒を、ガスクーラを経た後に、膨張弁を介して減圧させた冷媒により過冷却させる中間熱交換器を冷媒回路に含む冷凍装置に関する。
一般に、二段圧縮機と、二段圧縮機の一段目から吐出される冷媒を冷やすインタークーラと、二段圧縮機の二段目から吐出される冷媒を冷やすガスクーラと、ガスクーラの出口に接続され、前記ガスクーラを経て流入する冷媒を、前記ガスクーラを経た後に、膨張弁を介して減圧させた冷媒により過冷却させる中間熱交換器とを有する冷凍装置を備え、この冷凍装置に、例えばショーケース等の冷却設備における蒸発器を接続した冷媒回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。この冷媒回路では、中間熱交換器で冷媒を過冷却して蒸発器に供給するため、冷凍効率を向上できる。
ところで、冷凍装置と、例えばショーケース等の冷却設備における蒸発器とは、据え付け現場にて冷媒配管により接続され、その後、冷媒配管内に冷媒を充填するのが一般的である。このとき、冷媒配管長は、現場の状況に応じて不定長であり、冷媒の充填量に変動を生じ易い。仮に、冷媒充填量が不足のときには、蒸発器での蒸発が不十分となり、十分な冷却能力を発揮し得ない。そこで、従来では、蒸発器での冷媒の蒸発が十分か否かの判定を行って、不十分のときには、冷媒不足と判定し、冷媒回路内が冷媒不足の旨を発報することが行われている。
特開2011−137557号公報
しかし、上述したように、中間熱交換器を有する従来の冷凍装置では、ガスクーラを経た後に、膨張弁を介して減圧させた冷媒を、中間熱交換器に回す必要があり、仮に、蒸発器での冷媒の蒸発が十分との判定がなされたとしても、中間熱交換器に戻す冷媒量が不足する事態が発生するおそれがある。中間熱交換器に回す冷媒量が不足した場合には、冷媒の十分な過冷却がとれなくなり、冷却効率が低下する課題があった。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、冷媒回路内の冷媒不足をほぼ正確に判定できる機能を備えた冷凍装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、二段圧縮機と、前記二段圧縮機の一段目の冷媒吐出部に入口が接続され、前記二段圧縮機の二段目の冷媒吸込部に出口が接続されたインタークーラと、前記二段圧縮機の二段目の冷媒吐出部に入口が接続されるガスクーラと、前記ガスクーラの出口に接続され、前記ガスクーラを経て流入する冷媒を、前記ガスクーラを経た後に、膨張弁を介して減圧させた冷媒により過冷却させる中間熱交換器とを備えた冷凍装置において、前記中間熱交換器の過冷却度の目標値に基づいて、前記膨張弁の弁開度を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記吐出冷媒温度DTが所定値DT0より高い場合、前記吐出冷媒温度DTが前記二段圧縮機が適正な運転を実現可能とする限界温度に達しないように前記膨張弁の弁開度を増大させる第1制御量を演算し、前記冷凍装置の高圧側圧力HPと低圧側圧力LPから適正中間圧力を求め、実際に前記二段圧縮機の中間圧力MPが前記適正中間圧力より低い場合、前記中間圧力MPが前記適正中間圧力になるように前記膨張弁の開度を増大させる第2制御量を演算し、前記ガスクーラを経た冷媒の冷媒温度GCTと中間熱交換器を経た冷媒温度LTとの差GCT−LTが所定値SPより小さい場合、前記所定値SPになるように前記膨張弁の開度を増大させる第3制御量を演算し、前記過冷却度を予め規定した目標値にすべく、前記第1の制御量と前記第2の制御量と前記第3の制御量とを合算し、前記膨張弁の開度を増大させる制御量を決定し、前記制御手段により前記膨張弁の弁開度を増大させる制御を所定時間実行しても、前記過冷却度が目標値に接近しないとき、冷媒不足と判定する判定手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記冷凍装置において、前記判定手段は、前記制御手段により前記膨張弁の弁開度が予め規定した判定弁開度に開かれ、この判定弁開度での制御が所定時間実行されても、前記過冷却度が目標値に接近しないとき、冷媒不足と判定することを特徴とする。
また、本発明は、上記冷凍装置において、前記判定手段が冷媒不足と判定したとき、冷媒不足を発報する発報手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記冷凍装置において、前記中間熱交換器は、前記ガスクーラを経て流入される冷媒と、前記中間熱交換器を経た後に、膨張弁により減圧された冷媒との間で熱交換させるように構成されていることを特徴とする。
本発明の冷凍装置によれば、中間熱交換器の過冷却度の目標値に基づいて冷媒不足を判定する判定手段を備えたため、中間熱交換器に回す冷媒量が不足することなく、冷媒回路内の冷媒不足をほぼ正確に判定できる。
本発明の実施形態に係る冷却ユニットを有する冷凍装置の冷媒回路図である。 冷凍装置のシステム構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係る冷凍装置Rの冷媒回路図、図2は冷凍装置Rのシステム構成の構成を説明するブロック図である。
図1において、本実施形態における冷凍装置Rは、冷凍機ユニット2と、蒸発器82を有する冷却ユニット80とを備える。冷凍装置Rは、冷媒管7,9により、冷凍機ユニット2の主冷媒回路1Aと、冷却ユニット80の接続側冷媒回路1Bとが、配管継手94,95により連結されて所定の冷媒回路1が構成される。冷媒管7,9の配管長は、現場の状況に応じて適宜な長さとすることができる。なお、冷却ユニット80は、本実施形態では、一例としてショーケースユニット80である構成について説明するが、ショーケースユニットに限らず、冷凍機ユニット2と接続して使用可能ないかなる冷却設備であっても良い。
この冷媒回路1によりなされる冷凍サイクルでは、高圧側の冷媒圧力(高圧圧力)がその臨界圧力以上(超臨界)となる二酸化炭素を冷媒として用いる。この二酸化炭素冷媒は、地球環境に優しく、可燃性及び毒性等を考慮した自然冷媒である。
冷凍機ユニット2、及び、冷却ユニット80には、それぞれ第1制御ユニット(制御手段)C1と、第2制御ユニットC2と、が備えられている。各制御ユニットC1,C2は、汎用のマイクロコンピュータにより構成されている。第1制御ユニットC1と、第2制御ユニットC2とは双方向通知可能な構成であっても良い。
冷凍機ユニット2は、二段圧縮機11、インタークーラ20、ガスクーラ30、及び中間熱交換器40を備えている。また、冷凍機ユニット2は、必要に応じて、冷媒回路1から回収した冷媒を溜めたり、冷媒回路1に冷媒を戻したりするための冷媒量調整タンク60を備えている。
二段圧縮機11は、内部中間圧型多段圧縮式ロータリ圧縮機であり、鋼板から成る円筒状の密閉容器12と、この密閉容器12の内部空間に配置収納された電動機(図示せず)と、電動機によりそれぞれ回転駆動される第1回転圧縮要素13及び第2回転圧縮要素14とを有している。また、二段圧縮機11は、電動機の運転周波数を変更して、第1回転圧縮要素13及び第2回転圧縮要素14の回転数を制御することが可能になっている。
なお、第1回転圧縮要素13は、第2回転圧縮要素14より低圧側で用いられ、第1回転圧縮要素13が、二段圧縮機11における一段目の圧縮機を構成し、第2回転圧縮要素14が、二段圧縮機11における二段目の圧縮機を構成する。
密閉容器12には、第1回転圧縮要素13への冷媒の吸入部となる低段側吸入口15、第1回転圧縮要素13からの冷媒の吐出部となる低段側吐出口16、第2回転圧縮要素14への冷媒の吸入部となる高段側吸入口17、及び第2回転圧縮要素14からの冷媒の吐出部となる高段側吐出口18が形成されている。
二段圧縮機11の低段側吐出口16は、インタークーラ20の入口に、中間圧吐出管61を介して接続されている。インタークーラ20の出口は、二段圧縮機11の高段側吸入口17に、中間圧吸入管62を介して接続されている。二段圧縮機11の高段側吐出口18は、ガスクーラ30の入口に、高圧冷媒管63を介して接続されている。
中間熱交換器40は、第1流路40A及び第2流路40Bを有している。そして、中間熱交換器40の第1流路40Aの一端31は、ガスクーラ30の出口に、高圧冷媒管64を介して接続されている。中間熱交換器40の第1流路40Aの他端(出口)32は、ショーケースユニット80に冷媒管7を介して接続されている。
冷媒管7は、第1流路40Aの出口側に、ストレーナ8を備えている。また、冷媒管7には、ストレーナ8の下流に第1スプリット冷媒管65が分岐接続されている。第1スプリット冷媒管65は、第2流路40Bの一端33に接続されている。これにより、冷媒管7から分岐して、第2流路40Bの一端33に至る冷媒流路が構成されている。第1スプリット冷媒管65には、冷媒管7との分岐点Pと、第2流路40Bの一端33との間に膨張弁35が設けられている。なお、本実施形態では、膨張弁35は、パルスモータにより開度がリニアに制御される電動弁である。
第2流路40Bの他端34は、インタークーラ20から二段圧縮機11の二段目の冷媒吸入口である高段側吸入口17に戻る冷媒流路を構成する中間圧吸入管62に、第2スプリット冷媒管66により接続されている。つまり、第1スプリット冷媒管65及び第2スプリット冷媒管66により、冷媒管7から分岐され、中間熱交換器40の第2流路40Bを介してインタークーラ20の出口側の冷媒流路に至る補助冷媒回路が形成される。
冷媒管7は、冷媒量調整タンク60の冷媒入口36に、第1連通路(第1連通冷媒管)71を介して接続されている。第1連通路71には、第1弁装置としての回収用膨張弁72が設けられている。冷媒管7を流れる高圧の冷媒は、回収用膨張弁72を開くことで、冷媒量調整タンク60に回収可能に構成されている。
第1スプリット冷媒管65には、膨張弁35と第2流路40Bの一端33との間に、第1スプリット冷媒管65を、冷媒量調整タンク60の下部出口37に接続する、第2連通路73(第2連通冷媒管)が接続されている。第2連通路73には、電磁弁75と、絞り機能を有するキャピラリーチューブ76を有する第2弁装置74とが設けられている。なお、第2弁装置74は、膨張弁により構成してもよい。
冷媒量調整タンク60の上部出口39は、冷媒回路1の中間圧領域に、第3連通路(第3連通冷媒管)77により接続されている。冷媒回路1の中間圧領域は、二段圧縮機11の低段側吐出部24からインタークーラ20を介して二段圧縮機11の高段側吸入部26に至る領域である。本実施の形態においては、中間圧吸入管62の所定部を、第3連通路77に接続して、冷媒回路1の中間圧領域を冷媒量調整タンク60の上部出口39に接続している。第3連通路77には、中間圧吸入管62の接続部位と冷媒量調整タンク60の上部出口39との間に第3弁装置としての電磁弁78が設けられている。
冷媒回路1の中間圧領域は、冷媒回路1の低圧側に、バイパス連通路(バイパス管)54を介して接続されている。換言すれば、第3連通路77と、蒸発器82の出口から流出する冷媒が流れる冷媒管9とが、バイパス連通路54を介して接続されている。また、バイパス連通路54には、電磁弁55が設けられている。
ここで、ガスクーラ30とインタークーラ20とは、同一の風路41内に配置され、風路41には、当該ガスクーラ30とインタークーラ20とを空冷する送風機42が配設されている。
ガスクーラ30の出口に接続された高圧冷媒管64には、高圧圧力センサ(高圧圧力検出手段)43が設けられる。高圧圧力センサ43は、第2回転圧縮要素14から吐出された高圧冷媒の圧力を検出する。
二段圧縮機11の高段側吐出口18近傍には、高圧冷媒管63に吐出温度センサ(吐出温度検出手段)44が設けられる。吐出温度センサ44は、第2回転圧縮要素14から吐出された冷媒の吐出温度を検出する。
冷媒管7から分岐した第1連通路71には、ユニット出口側圧力センサ(ユニット出口側圧力検出手段)45が設けられる。ユニット出口側圧力センサ45は、冷媒管7を流れる高圧冷媒の圧力を検出する。
インタークーラ20の出口側には、中間圧吸入管62に中間圧圧力センサ(中間圧圧力検出手段)46が設けられる。中間圧圧力センサ46は、冷媒回路1の中間圧領域を流れる冷媒の圧力を検出する。なお、第2流路40Bの出口とインタークーラ20の出口とで、冷媒の圧力は同等である。さらに、第2流路40Bの出口側には、第2スプリット冷媒管66に、スプリット出口温度センサ47設けられる。スプリット出口温度センサ47は、冷媒回路1の中間圧領域を流れる冷媒の温度を検出する。
冷媒管9に接続されるバイパス連通路54には、低圧圧力センサ(吸入圧力検出手段)48が設けられる。低圧圧力センサ48は、蒸発器82から二段圧縮機11の低段側吸入口15に吸い込まれる低圧冷媒の圧力を検出する。
ガスクーラ30の出口側には、高圧冷媒管64に、ガスクーラ出口温度センサ(ガスクーラ出口温度検出手段)49設けられる。ガスクーラ出口温度センサ49は、ガスクーラ30を出た冷媒の温度(GCT)を検出する。
冷媒管7には、分岐点Pの下流にユニット出口温度センサ(ユニット出口温度検出手段)50が設けられる。ユニット出口温度センサ50は、冷凍機ユニット2からショーケースユニット80に供給される冷媒の温度、換言すれば、中間熱交換器40の第1流路40Aから放出される冷媒の温度(LT)を検出する。
冷媒管9には、ユニット入口温度センサ(入口温度検出手段)51が設けられる。ユニット入口温度センサ51は、ショーケースユニット80から冷凍機ユニット2に導入される冷媒の温度、換言すれば、第1回転圧縮要素13に吸い込まれる冷媒の温度を検出する。
風路41には、外気温センサ(外気温度検出手段)52が設けられる。外気温センサ52は、冷凍機ユニット2の配設箇所の外気温度を検出する。
中間圧吐出管61には、中間圧吐出温度センサ53が設けられる。中間圧吐出温度センサ53は、第1回転圧縮要素13から吐出された冷媒の吐出温度を検出する。
ショーケースユニット80は、例えば、店舗内に設置され、冷媒管7及び冷媒管9によって冷凍機ユニット2に接続される。ショーケースユニット80は、冷媒管7に接続される絞り手段としての冷却ユニット側膨張弁81と、冷媒管7に冷却ユニット側膨張弁81を介して入口を接続される蒸発器82とを備えている。蒸発器82の出口は、冷媒管9の一端に接続される。冷媒管9の他端は、低段側吸入口15に接続されている。また、ショーケースユニット80には、蒸発器82に送風する図示しない冷気循環用送風機が設けられている。なお、冷媒管9には、逆止弁27やストレーナ28が設けられている。これにより、冷媒回路1においては、蒸発器82、第1回転圧縮要素13、インタークーラ20、第2回転圧縮要素14、ガスクーラ30、及び中間熱交換器40を経由しつつ循環する冷媒主回路が形成される。
次いで、冷凍装置Rのシステム構成について説明する。
冷凍装置Rは、図2に示すように、冷凍機ユニット2の各構成要素を制御する第1制御ユニット(制御手段)C1と、ショーケースユニット80の各構成要素を制御する第2制御ユニットC2とを備える。
第1制御ユニットC1は、二段圧縮機11に接続され、二段圧縮機11の電動機の駆動制御を行うとともに、その運転周波数を検出(取得)する。
また、第1制御ユニットC1は、送風機42のファンモータ42Mに接続され、ファンモータ42Mの駆動を制御する。
また、第1制御ユニットC1は、高圧圧力センサ(高圧圧力検出手段)43、吐出温度センサ44、ユニット出口側圧力センサ45、中間圧圧力センサ46、スプリット出口温度センサ47、低圧圧力センサ48、ガスクーラ出口温度センサ49、ユニット出口温度センサ50、及びユニット入口温度センサ51に接続され、これらのセンサの出力を認識する。
また、第1制御ユニットC1は、膨張弁35、電磁弁55、回収用膨張弁72、電磁弁75、及び電磁弁78に接続され、これらの弁の開閉を制御する。
第2制御ユニットC2は、冷却ユニット側膨張弁81に接続され、冷却ユニット側膨張弁81の開閉を制御する。
また、第2制御ユニットC2は、流入温度センサ83、流出温度センサ84に接続され、これらのセンサの出力を認識する。
第1制御ユニットC1は、詳細については後述するが、図1に示すように、冷媒回路1内の冷媒充填量、特に、中間熱交換器40に第1スプリット冷媒管65を介して戻す冷媒量が十分であるか否かを判定する第2判定部92を備える。また、第2制御ユニットC2は、冷媒回路1内の冷媒充填量、特に、蒸発器82において、十分な冷却効率を得るために十分な冷媒量であるか否かを判定する第1判定部91を備える。冷凍機ユニット2は、第1制御ユニットC1の制御に基づいて、冷媒回路1内の冷媒充填量が十分ではない旨を発報により報知する発報部93を備える。また、ショーケースユニット80は、第2制御ユニットC2の制御に基づいて冷媒回路1内の冷媒充填量が十分ではない旨を発報により報知する発報部96を備える。なお、冷凍機ユニット2の第1制御ユニットC1が、第1判定部91、及び、第2判定部92を両方備える構成でも良い。この場合、第1制御ユニットC1と、第2制御ユニットC2は双方向通信可能に構成されて、第1制御ユニットC1には、第2制御ユニットC2から、流入温度センサ83、及び、流出温度センサ84の検出結果に入力される。
次いで、冷凍装置Rにおける冷媒の流れについて説明する。
第1回転圧縮要素13は、冷媒管9を介して冷媒回路1の低圧側から吸い込まれる低圧冷媒を圧縮して中間圧まで昇圧して吐出する。第1回転圧縮要素13から吐出された冷媒は、中間圧吐出管61を介してインタークーラ20に流入され、インタークーラで空冷される。インタークーラ20を経た冷媒は、中間圧吸入管62を介して高段側吸入口17から第2回転圧縮要素14に吸い込まれる。第2回転圧縮要素14は、吸い込んだ中間圧の冷媒を圧縮して高圧に昇圧して、高段側吐出口18から吐出する。
高段側吐出口18から吐出された高圧の冷媒は、高圧冷媒管63を介してガスクーラ30に流入され、ガスクーラ30で空冷される。ガスクーラ30の出口から吐出される冷媒流は、中間熱交換器40の高圧冷媒管64を介して第1流路40Aに向かう。
中間熱交換器40において、第1流路40Aを経た冷媒は、高圧側冷媒流路7Aから、冷媒管7を介して、冷却ユニット側膨張弁81に流入されて減圧されるものと、第1スプリット冷媒管65を介して第2流路40Bに向かうものとに分流される。冷却ユニット側膨張弁81に流入されて減圧された冷媒は、蒸発器82で蒸発されたのち、冷媒管9を介して冷凍機ユニット2の第1回転圧縮要素13に戻る。
冷凍装置Rの冷媒回路1には、中間熱交換器40を利用した以下に説明するスプリットサイクルが形成されている。
スプリットサイクルは、高圧側冷媒流路7Aから分流して膨張弁35により減圧させた冷媒に適宜に冷媒量調整タンク60内の冷媒を第2連通路73を介して合流させて第2流路40Bに流してガスクーラ30からの第1流路40Aを流れる冷媒と熱交換させ、過冷却した冷媒をショーケースユニット80に供給するサイクルである。なお、高圧側冷媒流路7Aとは、冷媒管7のうち、ガスクーラ30から中間熱交換器40を介してショーケースユニット80に向かう冷凍機ユニット2側の冷媒流路である。高段側吸入口17から第2回転圧縮要素14に吸い込まれた中間圧(MP)の冷媒ガスは、当該第2回転圧縮要素14により2段目の圧縮が行われて高温高圧(HP:通常運転状態で12MPa程の超臨界圧力)の冷媒ガスとなっている。即ち、超臨界圧力となった高圧の冷媒が、高圧側冷媒流路7Aを流れている。
また、前述したように、高圧側冷媒流路7Aを構成する冷媒管7には、冷媒管7内の冷媒を回収可能に冷媒量調整タンク60が接続されている。冷媒量調整タンク60に回収された冷媒は、冷媒量調整タンク60の下部にたまる。冷媒の回収動作についての詳細は後述する。
ガスクーラ30の出口から吐出されて、第1スプリット冷媒管65に流れ込んだ冷媒は、第1制御ユニットC1の制御のもと、膨張弁35により適宜膨張された後に、第2流路40Bに向かう。また、第2連通路73を開閉する電磁弁75が開いている場合には、冷媒量調整タンク60からの冷媒が、キャピラリーチューブ76にて膨張した後、第1スプリット冷媒管65を流れる冷媒と合流されたのち、第2流路40Bに流入される。
そして第1流路40Aを流れる冷媒と第2流路40Bを流れる冷媒との間で熱交換が行われ、第2流路40Bを流れた冷媒は、第2スプリット冷媒管66を流れて中間圧領域に戻される。
以上のようなスプリットサイクルでは、中間熱交換器40の第1流路40Aを流れる冷媒と、第2流路40Bを流れる冷媒との間で熱交換が行われる際に、第1流路40Aの冷媒が第2流路40Bの冷媒により過冷却される。これにより、ショーケースユニット80では、蒸発器82により冷却する空間の冷却性能が高められる。
また、第2流路40Bの他端34は、インタークーラ20から高段側吸入口17に戻る冷媒流路に合流する。このため、インタークーラ20における圧力損失を防止しつつ、円滑に中間熱交換器40から出た冷媒流を冷媒主回路の中間圧領域に合流させることが可能となる。
次いで、第1制御ユニットC1による冷凍機ユニット2の制御について説明する。
第1制御ユニットC1は、膨張弁35の弁開度を、パルスモータによって調整することが可能になっている。
以下、膨張弁35の弁開度の制御について詳述する。まず、膨張弁35の弁開度を増大させる場合の制御について説明する。
膨張弁35の弁開度は、二段圧縮機11の運転開始時点では、少し開き気味の所定の初期弁開度となるように制御される。
その後、第1制御ユニットC1は、以下の第1の制御量、第2の制御量、第3の制御量に基づき、ショーケースユニット80に供給する冷媒の過冷却度が予め規定した目標値とするべく膨張弁35の弁開度を増大させる操作量を決定する。
第1の制御量(DTcont)は、二段圧縮機11の吐出冷媒温度DTに基づいて得られる。第1制御ユニットC1は、吐出温度センサ44にて検出される温度DTが所定値DT0より高いか否かを判断し、当該吐出冷媒温度DTが所定値DT0より高い場合には、膨張弁35の弁開度を増大させる。当該所定値DT0は、二段圧縮機11の適正な運転を実現可能とする限界温度(一例として+100℃)より少し低い温度(一例として+95℃)とし、温度が上昇した場合、膨張弁35の弁開度を増大させることで、当該二段圧縮機11の温度上昇を抑制し、二段圧縮機11が限界温度に達しないような制御を行う。
第2の制御量(MPcont)は、スプリットサイクルの補助冷媒回路に流す冷媒量を調整して中間圧力(MP)の適正化を図る制御量である。本実施形態では、第1制御ユニットC1は、ユニット出口側圧力センサ45により検出される冷媒回路1の高圧側圧力HPと、低圧圧力センサ48により検出される冷媒回路1の低圧側圧力LPとから、適正中間圧力値をまず求める。さらに、第1制御ユニットC1は、中間圧圧力センサ46により検出される冷媒回路1の中間圧領域の圧力MPが、適正中間圧力値より高いか否かを判断し、圧力MPが適正中間圧力値よりも低い場合には、膨張弁35の弁開度を増大させる方向に制御を行う。
尚、適正中間圧力値は、検出された高圧側圧力HPと、低圧側圧力LPとの相乗平均から算出してもよく、これ以外に、予め高圧側圧力HPと低圧側圧力LPとから適正な中間圧力値を実験的に取得し、これに基づいて構築されるデータテーブルから決定しても良い。
また、本実施形態では、高圧側圧力HPと、低圧側圧力LPとから求められる適正中間圧力値と、中間圧領域の圧力MPとを比較して第2の制御量(MPcont)を決定しているが、これに限定されるものではなく、例えば、下記のものを採用しても良い。即ち、中間圧圧力センサ46により検出される冷媒回路1の中間圧領域の圧力MPと、低圧圧力センサ48により検出される冷媒回路1の低圧側圧力LPから過圧縮判定値MPOを求める。そして、当該過圧縮判定値MPOがユニット出口側圧力センサ45により検出される冷媒回路1の高圧側圧力HPよりも低いか否かを判断し、過圧縮判定値MPOが高圧側圧力HPよりも低い場合には、膨張弁35の弁開度を増大させる方向の制御を行う。当該第2の制御量を膨張弁35の弁開度制御に反映させることで、高圧側圧力HP、中間圧領域の圧力MP、低圧側圧力LPの圧力差を適正に保つことができ、冷凍サイクルの運転の安定化を図ることができる。
第3の制御量(SPcont)は、中間熱交換器40の第1流路40Aから出た冷媒温度LTの適正化を図る制御量である。本実施形態では、第1制御ユニットC1は、ガスクーラ出口温度センサ49により検出されるガスクーラ30を経た冷媒の温度GCTと、ユニット出口温度センサ50により検出される中間熱交換器40の第1流路40Aを経た冷媒流の温度LTとの差(GCT−LT)が所定値SPより小さいか否かを判断し、小さい場合には、膨張弁35の弁開度を増大させる方向に作用させる。
ここで、所定値SPは、高圧側圧力HPが当該冷媒の超臨界領域である場合と、飽和領域である場合とで異なるものとする。本実施形態では、高圧側圧力HPが超臨界領域であるか飽和領域であるかは、外気温度センサ56により検出された外気温度に基づき、当該外気温度が高い場合、例えば、+31℃以上では、超臨界領域であると判断し、外気温度が低い場合、例えば、+31℃未満では飽和領域であるものと判断する。そして、超臨界領域と判断した場合には、所定値SPを上げた設定とし、飽和領域と判断した場合には、所定値SPを下げた設定とする。本実施形態では、超臨界領域では所定値SPは、35℃、飽和領域では20℃とする。
第1制御ユニットC1は、上述した如く得られた3つの制御量、即ち、第1の制御量(DTcont)と、第2の制御量(MPcont)と、第3の制御量(SPcont)とを合算して、中間熱交換器40を介してショーケースユニット80に供給される冷媒の過冷却度が予め規定した目標値となる膨張弁35の弁開度の操作量を決定し、これに基づいて、膨張弁35の弁開度を増大させる。
次いで、膨張弁35の弁開度を縮小させる場合の制御について説明する。
第1制御ユニットC1は、中間熱交換器40の第1流路40Aを経た冷媒流の温度LT、又は、二段圧縮機11からの吐出冷媒温度DTとガスクーラ30を経た冷媒の温度GCTとの差から、中間熱交換器40の過冷却度が目標値に達しているかを判定し、過冷却度が目標値に達している場合には、膨張弁35の弁開度を縮小させる操作量を決定する。
即ち、第1制御ユニットC1は、ユニット出口温度センサ50により検出される中間熱交換器40の第1流路40Aを経た冷媒流の温度LTが所定値より低いか否かを判断する。当該所定値は一例として0℃とする。これにより、ユニット出口温度が0℃以下である場合には、膨張弁35の弁開度を縮小させる方向に操作することで、第1流路40Aを流れる冷媒が、過剰に冷却されてしまう不都合を解消できる。
また、第1制御ユニットC1は、吐出温度センサ44にて検出される温度DTと、ガスクーラ出口温度センサ49により検出されるガスクーラ30を経た冷媒の温度GCTとの差(DTGCT)が所定値TDTより低いか否かを判断し、低い場合には、膨張弁35の弁開度を縮小させる方向に制御する。
ここで、所定値TDTは、高圧側圧力HPが当該冷媒の超臨界領域である場合と、飽和領域である場合とで異なる。本実施形態では、上記第3の制御量を求めた場合と同様に、高圧側圧力HPが超臨界領域であるか飽和領域であるかは、外気温度に基づき判断する。そして、超臨界領域と判断した場合には、所定値TDTを下げた設定とし、飽和領域と判断した場合には、所定値TDTを上げる設定とする。本実施形態では、超臨界領域では所定値TDTは10℃、飽和領域では35℃とする。
第1制御ユニットC1は、中間熱交換器40の第1流路40Aを経た冷媒流の温度LTが所定値(0℃)以下である場合、又は、二段圧縮機11からの吐出冷媒温度DTとガスクーラ30を経た冷媒の温度GCTとの差が所定値TDTより低い場合、他の膨張弁35の制御要因に関わらず、膨張弁35の弁開度を縮小または膨張弁35を閉じる。これにより、中間圧領域での液バックが進行することの保護が図られる。
上述したようなスプリットサイクルを備えた冷凍装置Rでは、冷媒量調整タンク60から第2連通路73を介して流出される冷媒は、キャピラリーチューブ76により膨張された後、膨張弁35によって減圧された後の冷媒と合流して、第2流路40Bに流入され、第1流路40Aを流れるガスクーラ30からの冷媒と熱交換を行う。
冷媒量調整タンク60から放出される冷媒は、中間熱交換器40により暖められて、中間圧力領域に戻される。即ち、中間熱交換器40により暖められた冷媒は、インタークーラ20から二段圧縮機11の高段側吸入口17に至る中間圧流路である中間圧吸入管62に合流されたのち、高段側吸入口17から第2回転圧縮要素14内に流入される。
このように、冷媒量調整タンク60から吐出されて第2流路40Bに流入した冷媒が、暖められてから中間圧流路に流されるので、中間圧流路を流れる冷媒の温度が、異常に低くなることがない。また、高段側吸入口17に戻る冷媒が、液バック状態となることが回避される。また、第1流路40Aに流入されたガスクーラ30からの冷媒は、過冷却されて蒸発器82に供給されることになる。これにより、蒸発器82の入口では、比エンタルピを小さくすることができ、冷却効果が一層大きくなる。
また、第2流路40Bを流れた冷媒は、二段圧縮機11の高段側吸入口17から第2回転圧縮要素14(中間圧部)に戻されるため、二段圧縮機11の低段側吸入口15から第1回転圧縮要素13(低圧部)に吸い込まれる冷媒の量が減少し、低圧から中間圧まで圧縮するための第1回転圧縮要素13における圧縮仕事量が減少する。その結果、二段圧縮機11における圧縮動力が低下して成績係数が向上する。
ここで、上記所謂スプリットサイクルの効果は、中間熱交換器40の第1流路40A及び第2流路40Bを流れる量に依存する。即ち、第2流路40Bを流れる冷媒の量が多すぎれば蒸発器82において最終的に蒸発する第1流路40Aからの冷媒の量が不足する。逆に第2流路40Bを流れる冷媒の量が少なすぎれば、スプリットサイクルの効果が薄れてくる。一方、膨張弁35で減圧された冷媒の圧力は、冷媒回路1の中間圧力であり、当該中間圧力は、第2流路40Bを流れる冷媒の量を制御することで制御される。
ここで、本実施形態では、上述した第1の制御量と、第2の制御量と、第3の制御量を演算し、これら第1乃至第3の制御量を合算することにより、膨張弁35の弁開度を増大させる操作量を決定する。また、温度LTが所定値よりも低い場合、又は、温度DT−GCTが所定値TDTより低い場合に膨張弁35の弁開度を縮小する方向で操作量を決定する。
冷媒量調整タンク60から放出される冷媒は、中間熱交換器40を介して二段圧縮機11の第2回転圧縮要素14に戻すようにしたので、二段圧縮機11の第2回転圧縮要素14から吐出される冷媒の温度が、低くなりすぎることが回避される。即ち、冷媒量調整タンク60の冷媒の放出に起因して、中間圧領域の冷媒が冷えすぎるために、膨張弁35を閉じて中間熱交換器40での熱交換を制限する必要がなくなる。
また、第1の制御量によって吐出冷媒の温度DTを所定値DT0以下に保つことができ、第2の制御量によって、冷媒回路1の中間圧力MPを適正化でき、これによって、低圧側圧力LP、中間圧力MP、高圧側圧力HPの圧力差を適正に保つことができる。また、第3の制御量によって中間熱交換器40の第1流路40Aを経た冷媒の温度LTを低くし、冷凍効果を保つことができる。これらにより、総じて冷凍装置Rの高効率化と安定化を達成することが可能となる。
また、第1制御ユニットC1は、高圧側圧力HPが超臨界領域にある場合、所定値SPを上げ、所定値TDTを下げると共に、高圧側圧力HPが飽和領域にある場合、所定値SPを下げ、所定値TDTを上げることにより、高圧側圧力HPが超臨界領域にある場合と飽和領域にある場合とに分けて第3の制御量と第1の制御量の所定値SP及びTDTを変更して制御することが可能となる。
これにより、高圧側圧力HPが飽和領域にある場合であっても中間熱交換器40における中間圧流路に戻される冷媒の過熱度を確実に確保することができ、二段圧縮機11に液バックが生じる不都合を回避することができる。また、高圧側圧力HPが超臨界領域にある場合には、このような液バックが生じないため、効率を優先した設定とすることができる。
尚、上記実施形態における第2の制御量を、冷媒回路1の中間圧領域の圧力MPと低圧側圧力LPから求められる過圧縮判定値MPOが、冷媒回路1の高圧側圧力HPより低い場合に膨張弁35の開度を増大させる方向に作用する第2の制御量とし、第1乃至第3の制御量を合算することにより、膨張弁35の弁開度の操作量を決定することとしても、上記と同様に、冷媒回路1の中間圧力MPを適正化でき、これによって、低圧側圧力LP、中間圧力MP、高圧側圧力HPの圧力差を適正に保つことができる。なお、膨張弁35の弁開度は、少し開き気味の初期弁開度より弁開度が縮小されることはなく、つまり膨張弁35は全閉されることはない。
次いで、冷媒回路1の冷媒量の調整制御について説明する。
冷媒回路1の冷媒を回収する回収制御を行う場合について説明する。第1制御ユニットC1は、ユニット出口側圧力センサ45の検出圧力が所定の回収閾値を超えたか否か、又は、当該ユニット出口側圧力センサ45の検出圧力が先の回収閾値よりも低い所定の回収保護値を超え、且つ、上記送風機42の回転数が最大値となっているか否かを判断する。
本実施形態では、冷媒回路1の中間圧(MP)は、一例として8MPa程を適正値としているため、当該値を回収保護値として設定し、回収閾値は、例えば、9MPa程度に設定する。また、送風機42の回転数の最大値は、一例として800rpmとする。また、送風機42の回転数が最大値となってから所定時間経過することを条件としても良い。
これにより、第1制御ユニットC1は、ユニット出口側圧力センサ45の検出圧力が回収閾値である9MPaを超えた場合、若しくは、検出圧力が回収閾値以下であっても回収保護値である8MPaを超え、且つ、上記送風機42の回転数が最大値の800rpmとなっている場合には、冷媒回路1内に、過剰のガス冷媒が循環することによって、高圧側圧力が異常上昇したものと判断し、冷媒回収動作を実行する。
この冷媒回収動作では、第1制御ユニットC1は、電磁弁75を閉じた状態で、回収用膨張弁72及び電磁弁78を開放する。これにより、中間熱交換器40にて冷却されて、冷媒管7内を、ショーケースユニット80に向かって流れる冷媒の一部は、第1連通路71を介して冷媒量調整タンク60内に流入する。
このとき、電磁弁78が開放されていることにより、第3連通路77を介して、冷媒量調整タンク60内の圧力を当該タンク外に逃がすことができる。そのため、外気温度が高くなった場合など、冷媒回路1内の冷媒が、液化しないガスサイクル運転している場合であっても、冷媒量調整タンク60内の圧力が低下するので、当該タンク内に流入した冷媒は液化して当該冷媒量調整タンク60内に溜まる。即ち、冷媒量調整タンク60内の圧力は超臨界圧力以下に降下することによって、冷媒がガス領域から飽和領域となり、液面を確保することができる。
これにより、迅速に、且つ、効率的に、冷媒回路1内の冷媒を冷媒量調整タンク60に回収することができる。従って、冷媒回路1内の高圧側が余剰となった冷媒によって異常高圧となる不都合を解消することができ、高圧異常による二段圧縮機11の過負荷運転を防止することが可能となる。
特に、冷媒量調整タンク60の上部と冷媒回路1の中間圧領域とを第3連通路77を介して連通させることにより、冷媒回路1の低圧側領域と連通させる場合と異なり、低圧側圧力が上昇されることによる冷却効率の低下を回避することが可能となる。
また、本実施形態では、ユニット出口側圧力センサ45により検出された高圧側の圧力が回収閾値以下であっても、所定の回収保護値を超えており、且つ、ガスクーラ30を空冷する送風機42の回転数が最高値である場合には、当該冷媒回収動作を行うため、当該送風機42の運転状態をも考慮して、冷媒回路1の高圧側が異常に高くなった状態が続くことによる効率低下を防止することが可能となる。
次いで、冷媒の回収制御を行っている状態から、冷媒回路1の冷媒量を保持する第1保持制御に移行する場合について説明する。
第1制御ユニットC1は、ユニット出口側圧力センサ45により検出された高圧側の圧力が回収保護値、本実施形態では、8MPa以下となったか否かを判断し、回収保護値を下回った場合、冷媒回収動作を終了して冷媒保持動作に移行する。この冷媒保持動作では、第1制御ユニットC1は、電磁弁75を閉じた状態を維持し、電磁弁78を閉じ、回収用膨張弁72の弁開度を、先ほどの冷媒回収動作における弁開度に維持する。
次いで、冷媒回路1に冷媒を放出する放出制御について説明する。
そして、第1制御ユニットC1は、ユニット出口側圧力センサ45の検出圧力が上記回収保護値(この場合8MPa程)より低い所定の放出閾値(本実施形態では、7MPa程)を下回った場合、又は、当該ユニット出口側圧力センサ45の検出圧力が先の回収保護値以下となり、且つ、上記送風機42の回転数が最大値よりも低い所定の規定値以下となっているか否かを判断する。なお、当該所定の規定値とは、本実施形態では、一例として最大値の3/8程度、即ち、最高値800rpmとした場合、300rpm程度とする。また、送風機42の回転数が所定の規定値以下となってから所定時間経過することを条件としても良い。
これにより、第1制御ユニットC1は、ユニット出口側圧力センサ45の検出圧力が放出閾値である7MPaを下回った場合、若しくは、検出圧力が回収保護値である8MPa以下となり、且つ、上記送風機42の回転数が所定の規定値(ここでは300rpm)以下となっている場合には、冷媒回路1内の冷媒が不足してきたものと判断し、冷媒放出動作を実行する。
この冷媒放出動作では、第1制御ユニットC1は、回収用膨張弁72、及び電磁弁78を閉じ、第2弁装置74の電磁弁75を開放する。これにより、冷媒量調整タンク60内に溜まった液冷媒は、当該冷媒量調整タンク60の下部に接続された第2連通路73を介して冷媒回路1に放出される。そのため、冷媒量調整タンク60の上部からガス冷媒が混入した状態で冷媒回路1に放出する場合と異なり、迅速に冷媒量調整タンク60内の冷媒を冷媒回路1に放出できる。これにより、冷凍装置Rを高い効率にて運転することが可能となる。
次いで、冷媒の放出制御を行っている状態から、冷媒回路1の冷媒量を保持する第2保持制御に移行する場合について説明する。
第1制御ユニットC1は、ユニット出口側圧力センサ45により検出された高圧側の圧力が回収保護値、本実施形態では、8MPa以上となったか否かを判断し、回収保護値を超えた場合、冷媒放出動作を終了して上述した如き冷媒保持動作に移行する。以後、冷媒回路1の高圧側圧力に基づき、当該回収制御−第1保持制御―放出制御―第2保持制御を繰り返して実行することにより、高圧側圧力に基づいて冷媒回収・放出を制御でき、的確に高圧保護及び過負荷運転の防止することができる。これにより、冷凍装置Rの冷却能力を確保することができ、COPの適正化を図ることが可能となる。
特に本実施形態では、高圧側圧力のみならず、ガスクーラ30を空冷する送風機42の回転数をも考慮して冷媒回収・放出動作を制御することが可能となり、冷媒回路1の高圧側が異常に高くなった状態が続くことによる効率低下を防止することが可能となる。
なお、二段圧縮機11,11が運転を停止した場合には、第1制御ユニットC1は、冷媒放出動作を実行するものとする。これにより、二段圧縮機11の起動時において冷媒回路1内の冷媒量が不足する不都合を解消することができ、運転する二段圧縮機11による高圧側の圧力に応じて適切な高圧側圧力を実現できる。
また、この場合において、二段圧縮機11(圧縮手段)は、密閉容器12内に第1回転圧縮要素13及び第2回転圧縮要素14と、電動要素とを組み込んだ二段圧縮式ロータリコンプレッサを採用しているが、このほかにも、2台の単段のロータリコンプレッサ、又は、その他の形式のコンプレッサで中間圧部から冷媒を取り出し、導入できる形式のものであってもよいものとする。
次いで、送風機42の制御について説明する。
低圧圧力センサ48にて検出される圧力と、蒸発器82における蒸発温度TEとは、一定の関係を有する。第1制御ユニットC1は、当該低圧圧力センサ48に検出された圧力により、蒸発器82における冷媒の蒸発温度TEを換算して取得する。
第1制御ユニットC1は、高圧圧力センサ43により検出される高圧側圧力HPが所定の目標値(目標高圧:THP)となるように、送風機42の回転数を制御する。ここで、目標高圧THPは、外気温度TA及び蒸発器82における冷媒の蒸発温度TEから決定する。
本実施形態の如く冷媒回路1の高圧側が超臨界圧力以上となる冷凍装置Rでは、外気温度TAがある温度、例えば、+30℃以下である場合、飽和サイクルが行われ、+30℃より高い温度では、ガスサイクルが行われる。ガスサイクルが行われるとき、冷媒は液化しないため、そのときの冷媒回路1内の冷媒量で温度と圧力とは一意に決定されない。そのため、外気温度TAによって、目標高圧THPが異なる。
本実施形態では、一例として、外気温度センサ56により検出される外気温度TAが下限温度(例えば0℃)以下である場合、目標高圧THPは、所定の下限値THPLで一定とする。また、外気温度TAが30℃より高い所定温度(上限温度)以上で目標高圧THPは、所定の上限値THPHで一定とする。そして、外気温度TAが下限温度より高く上限温度より低い場合には、以下の如く目標高圧THPを求める。
外気温度TAが所定の基準温度、例えば+30℃より低い程、高圧側圧力の目標値THPを低くする方向で決定し、高いほど目標値THPを高くする方向で決定する。また、上述した如く当該低圧圧力センサ48に検出された圧力により、換算して取得された蒸発器82における冷媒の蒸発温度TEが所定の基準温度より高い程、高圧側圧力の目標値THPを高くする方向で決定し、低いほど目標値THPを低くする方向で決定する。
尚、本実施形態では、第1制御ユニットC1は目標高圧THPを外気温度TAと、蒸発温度TEとから演算式を用いて算出しているが、これに限定されるものではなく、予め外気温度TA及び蒸発温度TEとから取得されたデータテーブルに基づき、目標高圧THPを取得しても良い。
そして、第1制御ユニットC1は、高圧圧力センサ43により検出された高圧側圧力HPと、目標高圧THPと、これらHPとTHPの偏差e、当該偏差eに基づきP(比例。偏差eの大きさに比例して、当該偏差eを縮小させる方向の制御)と、D(微分。偏差eの変化を縮小させる方向の制御)とから、比例微分演算を実行し、操作量として導出される送風機42の回転数を決定する。当該回転数は、目標高圧THPが高いほど、送風機42の回転数は上げられ、目標高圧THPが低いほど、送風機42の回転数が下げられる。
これにより、第1制御ユニットC1は、外気温度TAと蒸発器82における冷媒の蒸発温度(低圧圧力センサ48にて検出された低圧圧力から換算して取得)TEに基づいて送風機42の回転数を制御することにより、高圧側が超臨界圧力となる冷凍装置Rであっても、適切な高圧圧力となるように送風機42の回転数を制御することができる。これにより、送風機42の運転による騒音を低減しつつ、高効率な運転を実現することができる。
本実施形態では、第1制御ユニットC1は、外気温度TAと蒸発温度TEに基づき、冷媒回路1の高圧側圧力の目標値THPを、例えば、外気温度TAが低い程、目標値THPを低くし、蒸発温度TEが高い程、目標値THPを高くする方向で当該目標値THPを決定し、高圧側圧力が目標値THPとなるよう、送風機42を制御している。これにより、外気温度TAにより飽和サイクルとガスサイクルに変化する冷媒の状態を考慮し、且つ、蒸発温度TEに基づいて好適な高圧側圧力を実現でき、これにより、高効率な運転を実現できる。本発明は、冷媒として二酸化炭素を使用した超臨界冷媒回路(超臨界冷凍サイクル)において、特に有効となる。
次いで、二段圧縮機11の始動性改善制御について説明する。
図1に示すように、バイパス連通路54には、電磁弁55が介設される。また、図2に示すように、第1制御ユニットC1は、二段圧縮機11に接続されて、二段圧縮機11の運転周波数を検出(取得)可能となっている。
上記二段圧縮機11の運転が停止した後、二段圧縮機11を再始動する際には、第1制御ユニットC1は、二段圧縮機11の起動から所定の運転周波数に上昇するまでの間、電磁弁55を開放してバイパス連通路54の流路を開放する。当該所定の運転周波数とは、二段圧縮機11が実効的なトルク制御が可能となる運転周波数であり、本実施形態では、一例として35Hzとする。
これにより、二段圧縮機11が、停止状態から起動され、当該所定の運転周波数に上昇するまでの間、電磁弁55が開放されることにより、低段側吐出口16から中間圧吐出管61に吐出され、インタークーラ20を経た後の中間圧領域の冷媒は、バイパス連通路54を介して、冷媒回路1の低圧側領域に流入する。これにより、冷媒回路1の中間圧領域と低圧側領域との圧力が均圧され、起動時の二段圧縮機11の負荷を低減することができる。なお、電磁弁55は、二段圧縮機11の起動時に開放される構成であっても良いし、二段圧縮機11の運転が停止した時に開放される構成であっても良い。電磁弁55は、二段圧縮機11が所定の運転周波数に上昇した時に閉じられる。
この構成によれば、二段圧縮機11の起動から所定の運転周波数に上昇するまでの始動時は、所定のトルクが確保できないが、この間、中間圧領域と低圧側領域とを均圧とすることで、外気温度が高いため中間圧が高くなりやすい状況であっても、中間圧が高圧に接近する不都合を解消できる。
そのため、二段圧縮機11の始動時におけるトルク不足が生じている間に、中間圧領域の圧力と高圧領域の圧力とが接近してしまうことによる始動不良を未然に回避することができ、安定した、且つ、高効率な運転を実現することができる。尚、第1制御ユニットC1は、検出される二段圧縮機11の運転周波数が所定の運転周波数に上昇した後は、電磁弁55を閉鎖し、バイパス連通路54の流路を閉塞することで、上述したような通常の冷凍サイクルを行う。
次いで、冷媒回路1の冷媒充填量が十分か否かを判定する方法について説明する。
冷凍装置Rは、据え付け現場にて冷凍機ユニット2と、ショーケースユニット80とが冷媒管7,9により接続され、その後、冷媒回路1内に冷媒が充填される。ショーケースユニット80の第2制御ユニットC2は、冷媒回路1内に充填された冷媒量が十分か否かを判定する、第1判定部91を備える。また、冷凍機ユニット2の第1制御ユニットC1は、冷媒回路1内に充填された冷媒量が十分か否かを判定する、第2判定部92を備える。
冷凍装置Rは、これらの第1判定部91及び第2判定部92を備えることによって、十分な冷却能力を発揮し得る冷媒が冷媒回路1内に充填されているか否かを判定することができるように構成されている。
冷凍装置Rは更に、第1判定部91、及び/或いは、第2判定部92が冷媒不足と判定した際に冷媒不足の旨を発報する発報部93,96を備える。第1制御ユニットC1は、第2判定部92が冷媒不足と判定した際に発報部93を制御して、冷媒回路1の冷媒充填量が不足の旨を発報する。第2制御ユニットC2は、第1判定部91が冷媒不足と判定した際に発報部96を制御して、冷媒回路1の冷媒充填量が不足の旨を発報する。
第1判定部91は、ショーケースユニット80の蒸発器82での冷媒の蒸発が十分か否かに基づいて、冷媒回路1内に充填された冷媒量が十分か否かを判定する。蒸発器82の冷媒の入口側、及び、出口側には、それぞれ蒸発器82に流入する冷媒の温度と、蒸発器82を経た冷媒の温度とを検出する流入温度センサ83、流出温度センサ84が設けられている。冷凍装置Rは、冷媒回路1内に冷媒を充填した後に試運転が開始される。なお、試運転開始時には、中間熱交換器40の膨張弁35の弁開度は、二段圧縮機11の吸込み側と吐出側との圧力差を均圧化するため、初期弁開度、つまり、少し開き気味でとされる。
試運転において、第1判定部91は、流入温度センサ83で検出される蒸発器82の冷媒入口温度と、流出温度センサ84で検出される蒸発器82の冷媒出口温度との温度差が所定の試運転継続時間を経ても予め設定された温度差より小さい場合には、冷媒不足と判定する。第1判定部91によって、冷媒不足と判定されると、第2制御ユニットC2は、判定結果を発報部96に出力し、冷媒不足の旨が発報される。
第2判定部92は、中間熱交換器40の第2流路40Bに回す十分な冷媒量が冷媒回路1内に充填されているか否かを判定する。中間熱交換器40を有する冷凍装置Rでは、ガスクーラ30を経た後に、膨張弁35を介して減圧させた冷媒を、中間熱交換器40の第2流路40Bに戻す必要がある。しかしながら、仮に蒸発器82での冷媒の蒸発が十分であり、第1判定部91が冷媒充填量が十分であると判定した場合でも、中間熱交換器40の第2流路40Bに回す冷媒量が不足している場合がある。これは、冷凍装置Rにおいて、冷媒回路1内の冷媒は、冷媒主回路である主冷媒回路1Aに優先的に流れるためであり、冷媒回路1内の充填冷媒量が不足している場合には、主冷媒回路1Aから分岐する第1スプリット冷媒管65には十分な量の冷媒が流れないためである。
中間熱交換器40の第2流路40Bに回す冷媒量が不足した場合には、蒸発器82に提供する冷媒の十分な過冷却がとれなくなり、冷却効率が低下する。そのため、本実施形態では、第1制御ユニットC1は、中間熱交換器40の第2流路40Bに回す十分な冷媒量が冷媒回路1内に充填されているか否かを判定する第2判定部92を備えている。
第2判定部92は、膨張弁35の弁開度に基づいて冷媒回路1内に十分な冷媒量が充填されているか否かを判定する。膨張弁35は、上述したように、第1の制御量(DTcont)と、第2の制御量(MPcont)と、第3の制御量(SPcont)とを合算して、中間熱交換器40を介してショーケースユニット80に供給される冷媒の過冷却度が予め規定した目標値となるように弁開度の増大縮小が制御される。
冷媒回路1内の冷媒の充填量が不足している場合には、第1スプリット冷媒管65に十分な量の冷媒が流れないため、中間熱交換器40では過冷却度を目標値に接近させにくくなり、膨張弁35の弁開度が徐々に増大されていく。
第2判定部92は、膨張弁35の弁開度が徐々に増大されて、予め規定した一定開度(判定弁開度)に達すると、その後、時間計測を行う。第2判定部92は、膨張弁35が判定弁開度以上の開度で、一定時間(例えば10分間)継続して開かれている場合には、冷媒回路1内の冷媒の充填量が不足していると判定する。これは、膨張弁35の弁開度が判定弁開度以上の開度で、一定時間継続して開かれているのは、冷媒回路1内の冷媒の充填量が不足しているため、中間熱交換器40の過冷却度が目標値に接近しいないからであると判断できるからである。本実施形態の膨張弁35は、例えば全開が480パルスの電動弁であり、判定弁開度は、例えば180パルスに規定されている。
第2判定部92によって、冷媒回路1内の冷媒量が不足していると判定されると、第1制御ユニットC1は、判定結果に基づいて発報部93を制御し、冷媒不足の旨を発報により報知する。
第2判定部92は、冷凍装置Rの試運転中だけではなく、運転中は継続して冷媒回路1内の冷媒充填量が中間熱交換器40の第2流路40Bに回すために十分な量であるか否かを判定している。これは、例えば冬期などで膨張弁35をあまり開かなくても十分に冷媒を過冷却することができるときには、膨張弁35の弁開度によって冷媒量が十分であるか否かの判定ができない場合があるからである。本実施形態では、第2判定部92は、冷凍装置Rの運転中継続して冷媒回路1内の冷媒充填量が十分な量であるか否かの判定を行うため、冷媒回路1内の冷媒充填量が不足している場合には、どこかの時点で必ず冷媒不足であることを判定することができる。
これらの構成によれば、冷凍装置Rは、冷却設備における蒸発器82での冷媒の蒸発が十分か否かに基づいて冷媒回路1内に充填された冷媒量が十分か否かを判定する第1判定部91と、膨張弁35の弁開度に基づいて中間熱交換器40の過冷却度が目標値に接近しているか否かに基づいて冷媒回路1内に充填された冷媒量が十分か否かを判定する第2判定部92と、を備えたため、冷媒回路1内の冷媒不足をほぼ正確に判定でき、十分な冷却能力、及び、十分な冷却効率を発揮することができる。なお、上述したように、第1判定部91は、第1制御ユニットC1に備えられている構成でも良い。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、二段圧縮機11と、二段圧縮機11の一段目の冷媒吐出部16に入口が接続され、二段圧縮機11の二段目の冷媒吸込部17に出口が接続されたインタークーラ20と、二段圧縮機11の二段目の冷媒吐出部16に入口が接続されるガスクーラ30と、ガスクーラ30の出口に接続され、ガスクーラ30を経て流入する冷媒を、ガスクーラ30を経た後に、膨張弁35を介して減圧させた冷媒により過冷却させる中間熱交換器40とを備えた冷凍装置Rにおいて、中間熱交換器40の過冷却度の目標値に基づいて、膨張弁35の弁開度を制御する制御手段C1を備え、制御手段C1により膨張弁35の弁開度を増大させる制御を所定時間実行しても、過冷却度が目標値に接近しないとき、冷媒不足と判定する判定手段92を備えた。
この構成によれば、判定手段92は、冷媒回路1内に、十分な冷却効率を発揮し得る十分な冷媒量が充填されているか、或いは、不足しているかをほぼ正確に判定することができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、判定手段92は、制御手段C1により膨張弁35の弁開度が予め規定した判定弁開度に開かれ、この判定弁開度での制御が所定時間実行されても、過冷却度が目標値に接近しないとき、冷媒不足と判定する。この構成によれば、冷媒不足を判定するための膨張弁35の弁開度(判定弁開度)と、制御を継続して実行する時間を予め規定したため、冷媒回路1内の冷媒不足をほぼ正確に判定することができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、判定手段92が冷媒不足と判定したとき、冷媒不足を発報する発報手段93を備えたため、冷凍装置Rの管理者、或いは、冷媒回路1内に冷媒を充填する作業者に冷媒不足であることを報知することができ、冷凍装置Rが冷媒不足により不十分な冷却能力/冷却効率で運転されるのを防止することができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、中間熱交換器40は、ガスクーラ30を経て流入される冷媒と、中間熱交換器40を経た後に、膨張弁35により減圧された冷媒との間で熱交換させる。この構成によれば、中間熱交換器40で冷媒を過冷却させて冷却設備における蒸発器82に冷媒を流すことができ、冷凍装置Rの冷却能力を向上させることができる。
11 二段圧縮機
16 低段側吐出口(一段目の冷媒吐出部)
17 高段側吸込口(二段目の冷媒吸込部)
18 高段側吐出口(二段目の冷媒吐出部)
20 インタークーラ
30 ガスクーラ
40 中間熱交換器
53 膨張弁
92 第2判定部(判定手段)
93 発報部(発報手段)
C1 第1制御ユニット(制御手段)

Claims (4)

  1. 二段圧縮機と、前記二段圧縮機の一段目の冷媒吐出部に入口が接続され、前記二段圧縮機の二段目の冷媒吸込部に出口が接続されたインタークーラと、前記二段圧縮機の二段目の冷媒吐出部に入口が接続されるガスクーラと、前記ガスクーラの出口に接続され、前記ガスクーラを経て流入する冷媒を、前記ガスクーラを経た後に、膨張弁を介して減圧させた冷媒により過冷却させる中間熱交換器とを備えた冷凍装置において、
    前記中間熱交換器の過冷却度の目標値に基づいて、前記膨張弁の弁開度を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記吐出冷媒温度DTが所定値DT0より高い場合、前記吐出冷媒温度DTが前記二段圧縮機が適正な運転を実現可能とする限界温度に達しないように前記膨張弁の弁開度を増大させる第1制御量を演算し、
    前記冷凍装置の高圧側圧力HPと低圧側圧力LPから適正中間圧力を求め、実際に前記二段圧縮機の中間圧力MPが前記適正中間圧力より低い場合、前記中間圧力MPが前記適正中間圧力になるように前記膨張弁の開度を増大させる第2制御量を演算し、
    前記ガスクーラを経た冷媒の冷媒温度GCTと中間熱交換器を経た冷媒温度LTとの差GCT−LTが所定値SPより小さい場合、前記所定値SPになるように前記膨張弁の開度を増大させる第3制御量を演算し、
    前記過冷却度を予め規定した目標値にすべく、前記第1の制御量と前記第2の制御量と前記第3の制御量とを合算し、前記膨張弁の開度を増大させる制御量を決定し、
    前記制御手段により前記膨張弁の弁開度を増大させる制御を所定時間実行しても、前記過冷却度が目標値に接近しないとき、冷媒不足と判定する判定手段を備えたことを特徴とする冷凍装置。
  2. 前記判定手段は、前記制御手段により前記膨張弁の弁開度が予め規定した判定弁開度に開かれ、この判定弁開度での制御が所定時間実行されても、前記過冷却度が目標値に接近しないとき、冷媒不足と判定することを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記判定手段が冷媒不足と判定したとき、冷媒不足を発報する発報手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍装置。
  4. 前記中間熱交換器は、前記ガスクーラを経て流入される冷媒と、前記中間熱交換器を経た後に、膨張弁により減圧された冷媒との間で熱交換させるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の冷凍装置。
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