JP5926735B2 - 広帯域音響結合薄膜bawフィルタ - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、請求項1の前文に記載された広帯域音響結合薄膜バルク弾性波(BAW:Bulk Acoustic Wave)フィルタに関するものである。
発明の背景
微小音響技術及び薄膜技術に基づく、共振器及びフィルタのような無線周波数(RF)構成部品は、携帯電話、無線ネットワーク、衛星測位、等のような無線用途において広く用いられている。これらのRF構成部品の、対応する集中素子に対する利点は、小型であること、及び量産性を含む。RFデバイスに用いられる2つの基本的な微小音響技術は、表面弾性波(SAW:Surface Acoustic Wave)技術及びバルク弾性波(BAW)技術である。
本節では、既存のフィルタ技術を簡潔に紹介して、本発明の背景を提供する。
表面弾性波デバイス
図1aに、SAWデバイスの概略図を示す。インターデジタル・トランスデューサ(IDT:Interdigital Transducer)2、3(薄膜金属ストリップのくし型構造)が、圧電基板1上にパターン化されている。この圧電基板は、例えば、水晶、LiNbO3、またはLiTaO3である。IDTを用いて、入力電気信号Vinを圧電効果によって弾性波(音波)に変換すると共に、出力ポートで音響信号を取得して、電気形式に再変換する。SAWデバイスの動作周波数は、弾性波の速度、及びIDT電極の寸法に依存する:
ここに、fは周波数、pはIDTの周期(図1b参照)、及びvは表面波の速度である。従って、速度を一定に保てば、動作周波数が高いほどpを小さくする必要がある。
SAWトランスデューサは一般に周期的であるが、その周期は、図1に提示したものより複雑になり得る。
バルク弾性波デバイス
BAWデバイスでは、圧電ウェハーまたは薄膜内部の音響振動を用いて、入力電気信号を処理する。デバイス内の薄膜用に用いる圧電材料は一般に、6mm対称群、例えばZnO、AlN及びCdSに属する。水晶、LiNbO3、LiTaO3、等のような他の圧電材料を用いることもできる。隙間なく実装したBAW共振器(SMR:Solidly-Mounted BAW Resonator)の概略断面を図2aに示し、自立型(膜型)共振器の断面を図2bに示す。SMRでは、高音響インピーダンス(Z)材料層と低音響インピーダンス材料層とが交互して成る音響ブラッグ(Bragg)ミラーが、圧電薄膜内の振動を基板から絶縁して、音響漏洩を防止する働きをする。膜デバイスでは、自立膜上に共振器を製造することによって、同じことを達成する。
BAW共振器の面積は一般に、デバイスをシステムインピーダンスと整合(マッチング)させるために必要な静電容量によって決まる。共振器どうしを電気結合することによって、共振器でフィルタを構成することができる。一般的な例がラダーフィルタであり、共振器がT形セクション(部分)またはπ形セクションの形に接続されている。共振周波数を適切に設計することによって、通過帯域応答を実現することができる。セクションの数を増加させることは、通過帯域を広げるのに役立つ。帯域外信号の抑制は、共振構造の容量によって決まり、一般に〜25dBのオーダーである。帯域内損失は主に、共振器のQ値によって決まる。
振動モード及び分散タイプ
音響共振器の圧電層内では、励起周波数fを掃引するにつれて、異なるバルク弾性振動モードが生じる。BAWデバイスでは、バルク波の伝搬方向は一般に、厚さ方向の軸(z軸)に沿った方向である。粒子変位は、伝搬方向に直交にも(せん断波)、伝搬方向に平行(縦波)にもなる。バルクモードは、共振構造(圧電層及び電極)の厚さに合致することのできる、バルク波長λzの半波長の数によって特徴付けられる。これに加えて、バルクモードは、横方向の波長
を有する板波として、(z軸に直交する)横方向に伝搬することができる。このことを、2つのバルクモード(縦波及びせん断波)について図4aに示す。有限サイズの共振器では、共振器の端から反射する板波が横方向の定在波を生じさせ、その結果、横方向の共振モードを生じさせることができる。
BAW共振器の音響特性は、分散曲線で記述することができ、分散曲線では、横方向の波数
を、周波数の関数として示す。図4bに、BAW共振器における分散特性の例を示す。電極(活性)領域の分散曲線を実線でプロットし、非電極(外部)領域の分散曲線を点線でプロットする。図には、一次の縦方向(厚さ方向伸長(TE1(Thickness Extensional 1))振動モード、及び二次の厚させん断方向(TS2(Thickness Shear 2))モードを示し、TE1振動モードでは、圧電層の厚さが、バルク振動の波長のおよそ半分を含み、TS2モードでは、バルク振動が厚さ方向に直交し、1つの弾性波長が圧電層の厚さに含まれる。周波数が増加すると共にTE1モードの
が増加するこの種の分散をタイプ1(1型)と称する。タイプ1の材料は、例えばZnOを含む。窒化アルミニウムは本質的にタイプ2(2型)(図4bでは、TE1モードが下の方の分散曲線であり、TS2モードが上の方の分散曲線である)であるが、音響ブラッグ反射器の適切な設計により、共振器構造の分散を、タイプ1のものに調整することができる。
図4bでは、
の正の値が実数の波数(伝搬波)を表わし、負の値が、虚数の波数(エバネッセント波)に相当する。共振が発生するためには、音響エネルギーを共振構造内に閉じ込めなければならない。厚さ方向では、基板からの絶縁(ミラー(鏡)またはエアギャップ(空隙))が、エネルギー閉じ込めを保証する。横方向には、エネルギー閉じ込めのためのエバネッセント波が共振領域外に存在するはずである。TE1モードについて、エネルギー閉じ込めが生じるための周波数範囲fo2−faを、図4bに陰影で示す。エネルギー閉じ込めは、タイプ1の分散を実現する方がより容易である。従って、圧電材料としてAlNを用いる際は、ミラーは通常、分散をタイプ1に変換するように設計する。このことは、音響ミラーの設計に幾分制限を加える。
分散曲線上で横方向の波数
が増加する(横方向の波長が減少する)と共に、横方向定在波共振(板波モード)が共振器構造内に出現する。板波モードが生じるためには、次式のように、共振器Wの幅は、板波モードの半波長の整数に等しくなければならない:
モードmについては、波数km=2π/λmである。
BAWデバイスにおける音響結合
フィルタは、1ポートの共振器どうしを電気接続して、ラダーまたは格子フィルタを形成することによって作製することができる。他の可能性は、共振器どうしを、弾性波が1つの共振器から他の共振器へ結合されるのに十分近づけて配置することによって、共振器間の機械(音響)結合を生じさせることである。こうした装置は、結合共振器フィルタ(CRF:Coupled Resonator Filter)と称する。
BAWデバイスでは、積層した水晶フィルタ(SCF:Stacked Crystal Filter、図5a)内、及び縦方向に結合したCRF内で、積層した圧電層間の縦方向の音響結合を用いる。SCFでは、2つの圧電層を中間電極によって分離する。縦方向に結合したCRFでは、結合層を用いて、圧電層間の結合強度を修正する。CRFは、SMRを用いて製造することも、エアギャップ技術を用いて製造することもできる。
不平衡−平衡変換(バラン)の能力を伴う、比較的広帯域の周波数応答を与える、縦方向に結合した薄膜CRFを図8aに示す(G.G. Fattinger, J. Kaitila, R. Aigner and W. Nessler, “Single-to-Balanced Filters for Mobile Phones using Coupled Respnator BAW Technology”, Proceedings of IEEE Ultrasonic Symposium, 2004, pp. 416-419(非特許文献1)より、1850MHzの中心周波数において80MHz、または中心周波数の4.3%)。縦方向に結合したCRFの欠点は、多数の層の必要性、及びこれらのCRFの、圧電層の厚さに対する感度である。このことは、製造工程を困難にし、従って高価にする。
BAWにおける横方向の音響結合(LBAW:Lateral BAW)は、薄層構造4上の圧電層1(図6)上に配置した2つ以上の狭幅の電極で、音響振動が横方向に、1つの電極から他の電極へ結合される方法で実現することができる。ポート1(5)における入力電気信号は、圧電効果によって機械振動に変換される。この振動は機械的に、ギャップを越えてポート2(6)に結合されて、出力電気信号を生成する。この例における電極は、インターデジタル(くし型)である。結合強度は、構造の音響特性、及び電極間のギャップによって決まる。
バンドパス(帯域通過)の周波数応答は、2電極構造について図7に例示するLBAW構造内に生じる2つの横方向の定在波共振モードによって形成される。偶数モードの共振では、両電極が同相で振動するのに対し、奇数モードの共振では、これらの電極の位相が逆相である。タイプ1の共振器については、より長い波長を有する偶数モードの周波数が、より短波長の奇数モードの周波数より低い。これらのモード間の周波数差が、フィルタの達成可能な帯域幅を決定し、この周波数差は、構造の音響特性及び電極の寸法に依存する。
縦方向のCRFは、製造するのが困難で高価であるという欠点を有し、即ち、これらは複数の層を必要とし、圧電膜の厚さに対して敏感である。
従って、LBAWは、単純な製造工程を有し、かつ、その動作周波数が、少しは電極の幾何学的形状にもよるが主として圧電層の厚さによって決まるので、有利である。しかし、今のところ、得られた帯域幅は狭すぎ、即ち、中心周波数の2%〜3%であった。
LBAWフィルタに関する1つの問題は、緩やかに傾斜する通過帯域のエッジ(端部)であり、このことは、この構成部品の応用領域を限定する。エッジの傾斜を急峻にすることによって、LBAWフィルタの競争力が大幅に改善される。
米国特許仮出願第61/392955号
G.G. Fattinger, J. Kaitila, R. Aigner and W. Nessler, "Single-to-Balanced Filters for Mobile Phones using Coupled Respnator BAW Technology", Proceedings of IEEE Ultrasonic Symposium, 2004, pp. 416-419 Maltaus et al., "Laterally Coupled Solidly Mounted BAW Resonators at 1.9GHz"Julkaisussa, Proceedings of International Ultrasonic Symposium 2009, IEEE, 2009, pp.847-850
発明の概要
本発明の目的は、薄膜技術及び圧電薄膜に基づく広帯域音響結合バルク弾性波(BAW)フィルタを提供することにある。
本発明の好適例の態様は、フィルタがGHzの周波数範囲で動作可能なことである。
より具体的には、本発明によるフィルタは、請求項1の特徴部分に記載された事項を特徴とする。
本発明を用いて、多数の利点が得られる。本発明の好適例によって得ることのできる利点の例は、次の通りである。
GHzの周波数における広い周波数帯域幅が可能である。少なくとも一部の好適例では、周波数帯域幅が既知の弾性波構成部品の周波数帯域幅より良好である。
本発明は、フィルタを高周波、例えば1〜5GHzで動作させることが可能である好適例も有する。周波数は主に膜の厚さによって決まるので、このことは、リソグラフィーは、SAW構成部品用であるから、必ずしも主たる限定要因でないことを意味する。
少なくとも一部の好適例によって達成可能な他の利点は、競合する結合共振器BAW技術に比べて、比較的単純な製造工程、例えば1つの圧電層だけによる確立されたBAWプロセス、例えばSAW及びラダーBAW構成部品に比べて、比較的小型の構成部品サイズ、及び例えばラダーBAWフィルタに比べて高い帯域外抑制にある。
本発明の1つ以上の好適例の他の目的は、LBAWフィルタの阻止帯域減衰の急峻化に関する解決法を提供することにある。
また、一部の好適例は、通過帯域より遠くに急峻な阻止帯域(ストップバンド)を可能にし、既知の解決法よりずっと小さい空間を占める解決法を提供する。このことは、少なくとも部分的に、本明細書に提示するより単純な構成により可能である。バラン動作、及び1つのポートから他のポートへのインピーダンス変化を可能にする解決法も追加的に提供される。
好適例によれば、広い通過帯域(例えば、中心周波数に対して5%)を有するバンドパスフィルタが開示され、このバンドパスフィルタは、圧電バルク弾性波(BAW)共振器間の横方向の音響結合を用いて実現される。このデバイスは、バルク波モード、例えば1次の縦方向厚さモードを用いて、通過帯域を生成するように設計することが好ましい。音響及び電気特性の適正な設計により、現在既知の弾性フィルタ構成部品、例えば表面弾性波SAW/バルク弾性波BAWデバイスの帯域幅と同等またはより広い帯域幅が、GHzの周波数、例えば1〜5GHzで得られる。
好適例の利点のいくつかは、1つまたは複数の音響共振器を、フィルタと直列または並列に追加することによって達成される。従って、共振器の動作周波数を用いることによって、フィルタの周波数応答に深いディップ(窪み、低下)を生成することができ、このディップは、通過帯域のエッジの急峻さ、及び通過帯域の前後における阻止帯域の減衰を共に増加させる。
こうした可能性が有利である応用はいくつか存在する。通過帯域の上方及び/または下方にゼロ点を追加することは、通過帯域のエッジを急峻化し、阻止帯域の減衰を改善する。並列共振器における並列共振及び直列共振器における直列共振を利用して、通過帯域の減衰を低減するか、帯域幅を増加させることができる。
並列共振器が通過帯域の下方にゼロ点を生成し、直列共振器が通過帯域の上方にゼロ点を生成するように、周波数を選択することが好ましい。LBAW共振器では、阻止帯域の減衰が、通過帯域から遠ざかると共に増加するのに対し、ラダーフィルタでは、例えば、この減衰は低下するか、共振器の容量によって決まる同じレベルに留まる。
さらに、LBAWフィルタは、別個の構成要素なしに、フィルタ内部にバラン機能を実現することができる。ここでは、急峻な通過帯域及び単純な製造工程を有するバランフィルタが可能である。共振器は、LBAWフィルタ用の整合素子としても機能する。純然たる急峻な帯域を有するラダー共振器に比べて、本発明の好適例は、音響結合の種類及びフィルタ構成が異なる。LBAW+共振器は、占める空間をより小さくし、必要な共振器をより少数にし、そして通過帯域より遠い阻止帯域の減衰をより良好にすることができる。
以下では、例を用いて図面参照しながらを本発明を説明する。
図1aはSAWデバイスの概略図であり、図1bはSAWインターデジタル・トランスデューサの概略図である。 図2aは、隙間なく実装されたBAW共振器を示す図であり、図2bは、エアギャップBAW共振器を示す図である。 (a)T形セクション、(b)π形セクション、(c)5極/2セクションの形の、共振器の電気接続の概略図である。これらの共振器間に音響接続は存在しない。 図4aは、2つのバルクモード(縦方向及びせん断方向)についての、バルクモード伝搬を示す図であり、図4bは、BAW共振器の分散曲線の概略図である。 図5aは、積層水晶フィルタの概略図であり、図5bは、垂直SMR型BAW CRFの概略図である。 2電極SMR LBAW構造の概略図である。 図7aは、2電極LBAWの動作原理の概略図である。図7bは、2つのプレートモード(偶数及び奇数)が、2極フィルタ応答を生成する。 縦結合したCRFの電気的応答の例を示す図である。この例では、最小挿入損失が1dBであり、図8aにおける3dB帯域幅は、〜80MHz(1850MHzの中心周波数において4.3%)である。 VTTで設計し製造した31電極LBAWの顕微鏡画像である。 上記フィルタ例の電極領域について計算した分散曲線を示す図である。TE1のカットオフ周波数は〜1850MHzである。TS2のk=0周波数は〜1780MHzである。 上記フィルタ積層の例の外部領域について計算した分散曲線を示す図である。TE1のカットオフ周波数は〜1935MHzである。TS2のk=0周波数は〜1808MHzである。 VTTで設計し製造した31電極LBAWの電気的周波数応答の測定値を示す図である。測定後に、両ポートにおける、5nHと並列にした120Ωとの並列接続との(ソフトウェアによる)整合を用いた。中心周波数は1988MHzであり、最小挿入損失は2.1dBであり、相対的な3dB帯域幅は97MHz(中心周波数の4.9%)である。 LBAWフィルタへの共振器の接続を、概略図及び回路図として示す図である。 シミュレーションによる共振器の周波数応答を示す図である。 シミュレーションによる周波数応答を、2フィンガーLBAWフィルタ(黒線)、入力における並列共振器(濃いグレー色の点線)、入力における並列共振器及び直列共振器(薄いグレー色の線)について示す図である。 シミュレーションによる周波数応答を、2フィンガーLBAWフィルタ(黒)、出力における並列共振器(濃いグレー色の点線)、出力における並列共振器及び直列共振器(薄いグレー色の線)について示す図である。 シミュレーションによる周波数応答を、2フィンガーLBAWフィルタ(黒線)、入力における並列共振器及び直列共振器、並びに出力における並列共振器(濃いグレー色の点線)、入力及び出力における並列共振器及び直列共振器(薄いグレー色の線)について示す図である。 シミュレーションによる周波数応答を、9フィンガーLBAWフィルタについて示す図である。 シミュレーションによる周波数応答を、9フィンガーLBAWフィルタについて示す図であり、このフィンガーLBAWフィルタは、直列共振器及び並列共振器を、入力(濃いグレー色の点線)及び出力(薄いグレー色)に有する。 シミュレーションによる周波数応答を、9フィンガーLBAWフィルタについて示す図であり、周波数が通過帯域から離れると共に、阻止帯域の減衰が改善される。
実施例の詳細な説明
本明細書で説明するフィルタは、図6に示すSMR LBAW構造に基づく。この例における電極はインターデジタル(くし型)であるが、他の幾何学的形状、例えば円形も可能である。
実施例によるLBAWフィルタは、一次の厚さ方向伸長(TE1)モードで動作するように設計されている。その理由は、多数の圧電薄膜材料が、厚さ方向により強い電気化学的結合を有するからであり、このことは、縦方向の振動が、圧電層の厚さ全体にわたる電気励起に効率的に結び付くことを意味する。
以下に説明する好適なフィルタの例証に基づき、広帯域応答を生成するための構造は、次のことを特徴とする:
BAW構造が、音響ブラッグミラー4、電極、及び圧電層を具えている。この例で使用する圧電材料はAlNであるが、ZnOのような他の6mm対称群の圧電物質も使用することができる。さらに、他の圧電材料、例えばLiNbO3、LiTaO3のような既知のSAW材料の薄膜形態を使用することができる。上記BAW構造はさらに、タイプ1の分散を有することを特徴とする。
上記フィルタ構造は、2つのポートを伴うインターデジタル電極構造を有し、他の導電材料を使用することもできるが、金属の場合は、薄膜圧電層上に配置された電極5及び6を有する。この電極構造は、これらの電極が、ポート1(入力)2とポート2(出力)3とに交互に接続されるように設計されている。
一具体例では、電極5及び6の数が合計31である。これらの電極の幅は3μmであり、電極間のギャップは2μmであり、そしてこれらの電極の長さは200μmである。
明瞭にするため、積層において上部金属を有する他と異なる領域を、電極領域と称する。上部金属を有しない領域、及び電極外の領域を、外部領域と称する。
一実施例によれば、上記薄膜積層は次のように設計される。上部電極による質量負荷は、上部電極の厚さ及び材料によって決まり、電極領域のTE1モードの
における周波数と、外部領域のTS2モードの
における周波数との周波数差が小さくなるようにする。特に、外部領域のTS2モードの
における周波数が、電極領域のTE1カットオフ周波数の95%〜99%になるようにする。本実施例では、外部電極のTS2モードの
における周波数が97.3%である。
外部領域のTS2モードとTE1モードとの
における周波数の周波数差は、大きいように、例えば電極領域のTE1モードのカットオフ周波数の5%〜15%に設計されている。本実施例での周波数差は6.7%であるように設計されている。
本発明の特定実施例によれば、TS2及びTE1外の周波数距離は、98%以上に、特に98%〜99.5%に、さらに図4bに98.9%として示すようにする。同様に、TE1とTS2との
における周波数どうしの周波数差として表現される周波数差:(電極のTE1−外部のTE2)/外部のTS2は小さくすべきであり、例えば1%のオーダーにする。例として、上記周波数差は0.2%〜2.1%、特に0.5%〜1.8%、さらに0.8%〜1.5%、さらには図4bに1.1%として示すようにする。
適切に設計しなければならない他の特徴は、電極のトポロジである。電極のトポロジは、ギャップ幅Gが偶数モードにおいて良好な結合を保証するように設計すべきである。例えば、少なくとも最も一般的な応用については、ギャップ幅は、所望の偶数共振モードにおけるギャップ内のエバネッセント弾性波の減衰長の20%〜120%、好適には25%〜110%であるように設計すべきであり、この減衰長は、元の振幅をA0として振幅A=A0×(1/e)となる長さである。
本実施例ではSMR型構造を用いているが、本発明はこの型の構造に限定されない。音響特性が適切に設計されている限り、エアギャップ構造のような他の構造も用いることができる。
これに加えて、TE1以外の他の振動モードを利用することができる。しかし、使用するバルク弾性モードへの駆動電界の結び付きは、好適には、低損失を得ることができるように十分強くすべきである。
その代わりに、ギャップ幅Gは、圧電層の厚さdに合わせて定めることができる。例えば、Gはdの25%〜200%であるように設計することができる。本実施例では、Gはdの102%として設計されている。
電極幅Wは、半波長の倍数が電極幅以内に収まることができないように設計する。例えば、Wは、所望の奇数共振モードにおける横方向の弾性波の波長λoddより小さいように設計する。
電極の数N、電極幅W、及びギャップ幅Gは、偶数モードの共振周波数において横方向の弾性波の所望波長が達成されるように設計する。即ち、N×W+N×G=λeven/2とし、ここに、λevenは、偶数モードの共振周波数における横方向の弾性波の波長である。本実施例については:N=31、W=3、及びG=2とする。これに加えて、構造の全幅N×W+N×Gは、構造内に閉じ込められた最高次モードが所望の奇数モード共振になるようにする。
電極幅Wは、所望の奇数モードの共振周波数における横方向の弾性波の波長λoddが得られるように設計する。例えば:W=λoddの25%〜50%にする。
以下の表1〜3は、本発明の代表的な実施例による、薄膜層の許容可能な厚さの範囲を規定する。まず、圧電層の厚さd(最小値及び最大値)を、動作周波数fにおける圧電材料中の音響波長(λ)に対して決定する。次に、上部電極(tope)、下部電極(bote)、及び最上部ミラー(M1)を、圧電層の厚さに対して規定する。上部電極(tope)、下部電極(bote)、及びM1は、図6の全体概略図中に符号付けされている。最上部ミラー層M1の下にあるミラー層は、要求される波の反射率が得られるように設計する。出発点は、例えば、材料中の音波波長の4分の1に等しい厚さとすることができる。
デバイス動作は、これらの層の厚さの組合せに依存する。従って、これらの厚さは独立ではない。2つ以上の層が、1つの音響特性または分散特性に寄与し得る。また、1つの層がいくつかの特性に寄与し得る。
表3が、本実施例を代表する。本実施例におけるように、圧電層の厚さを1960nm(λの35%)に選定すると、これらの異なる範囲が、次の表4〜6中の層厚さ(nm単位)を与える:
一旦、設計を選定すると、システムインピーダンスレベルとの整合が達成されるか否かを判定する。次に、この設計、即ちN、W、及び電極長Lを、必要時に、通過帯域内の所望損失レベルを保ちつつ、システムインピーダンスレベルとの整合が達成されるように変更する。
通過帯域のエッジの急峻さは、フィルタの前段及び/または後段に、共振器を並列及び/または直列に追加することによって改善することができる。
フィルタの例と測定結果
ここでは、1つの好適な例を、この例のフィルタの測定結果と共に説明する。ここで、フィルタの構造を以下に説明する。
本例のフィルタは、薄膜積層で構成される。弾性積層の薄膜層の厚さの公称値を、最下層から最上層の順に表7に示す。この例では、フィルタの基板はシリコンである。使用する電極構造はインターデジタルであり、図1bに示す電極構造と同様である。本例の顕微鏡画像も図9に示す。電極5及び6の総数はN=31、電極幅W=3μm、ギャップ幅G=2μm、電極長L=200μm、及びプローブパッドのサイズは150μm×150μmである。
図1b、並びに以下に紹介する図9の構成部品では、電極及びギャップの幅W及びGは一定であるが、この構造は一定のW/G及び/または一定の周期に限定されない。
電極領域及び外部領域について計算した分散を図10及び11に示す。
Sパラメータの測定をオンウェハー(ウェハー上)で、ベクトル・ネットワークアナライザ(回路網分析器)(HP8720D)で行った。測定は、50Ωのシステムインピーダンスで行った。測定後に、測定結果は(Matlabでは)一致した。図12に、挿入損失IL=20log10(|S21|)をプロットする。
1〜5GHzの周波数範囲内では、2GHzにおける帯域幅が5%であることが判明した。これは、最も近い従来技術の2GHzにおける4%と対比される。従って、本例では25%の帯域幅増加が実現された。こうした2GHzにおける帯域幅の増加が現在技術に対して示す利点は、当業者が直ちに認める所である。
さらに、2GHzにおいて要求されるパターン分解能を見ると、本例の限界寸法は1μmより大であった。要求される限界寸法が約0.5μmである標準的なSAW結合共振器フィルタと比べれば、本実施例を用いれば、分解能の要求に100%を超える増加が見られる。
ここで、ZnOを圧電材料とした第2の例を提示する。表8に、本例のフィルタの薄膜積層を示す。
表8の例の積層で、電極数N=31、電極幅W=6μm、及びギャップ幅G=3μmで得られ、シミュレーションと一致した通過帯域幅は、1933MHzの中心周波数において90MHz(4.7%)である。
他の例は、前の例のミラー積層をエアギャップに置き換えることによって得られる。即ち、下部電極(Mo)より下のすべての層を除去する。N=11、W=6μm、及びG=3μmで得られ、シミュレーションと一致した帯域幅は、1933MHzにおいて114MHz(5.9%)である。
さらに、Maltaus et al., “Laterally Coupled Solidly Mounted BAW Resonators at 1.9GHz”Julkaisussa, Proceedings of International Ultrasonic Symposium 2009, IEEE, 2009, pp.847-850(非特許文献2)を、その全文を参照する形で本明細書に含める。
通過帯域のエッジの急峻さを修正する
横方向に音響結合されたフィルタ(LBAW)は、個別の共振器で構成されるラダーフィルタに対していくつかの利点を有する。これらの利点は、小型であること、より良好な阻止帯域減衰、平衡信号から不平衡信号への変化を別個の構成要素なしで実現する可能性、またポート間のインピーダンスレベルを変更する可能性を含む。しかし、LBAWフィルタは元々、例えばラダーフィルタより大きい通過帯域を有し、このことがLBAWフィルタの可能な用途を制限する。
図13〜20に見られるように、直列及び/または並列のBAW共振器を、入力及び出力において用いて、ゼロ点、即ちLBAWフィルタの周波数応答における減衰ピークを位置付ける。減衰ピークの周波数は、共振器の質量負荷を変化させることによって決定することができる。例えば、この変化は、AlN層をエッチングすることによって、共振器の上面上に追加的材料を成長させることによって、あるいは現在技術において知られている他の適切な方法によって行うことができる。
直列共振器と並列共振器との種々の組合せを用いて、終端応答を整形することができる。さらに、デバイスのインピーダンス、即ち整合は、共振器のサイズによって調整することができる。
図13〜20に、LBAWフィルタの周波数応答を、単純な直列及び並列共振器を利用して成形することのできる方法を示す。通過帯域の両側に設定したゼロ点を利用して、良好な帯域形状をそのまま保ちつつ、通過帯域のエッジを急峻にすることができる。これらの共振器は、通過帯域付近の阻止帯域減衰も改善すると共に、整合変換回路として機能する。
図13に、直列共振器及び並列共振器を有するLBAWフィルタの概略図を示す。最も適切なフィルタの組合せを、構成毎に選択する。このフィルタは圧電層111を有し、圧電層111が、LBAWフィルタ114の入力における並列共振器112及び直列共振器113、並びにLBAWフィルタ114の出力における直列共振器115及び並列共振器116を支持する。
直列音響共振器113、115及び/または並列音響共振器112、116を、入力及び出力に接続することができる。説明した種々の共振器の組合せが可能である。並列共振器112、116では、下方の電極が接地されている。直列共振器113、115では、信号が下方の電極に行く。
図14〜20に示す次のシミュレーションは、音響的な薄膜積層に基づき、その材料及び膜厚を(基板から上向きに)以下の表9に記載する。
直列共振器113、115及び並列共振器112、116の周波数は、これらの共振器の直列共振及び並列共振が所望の周波数で発生するように変更することができる。この周波数は、1つ以上の薄膜の厚さを変更することによって調整することができる。圧電膜の厚さは、薄化によって調整されているか、共振器の上面上に材料を成長させて質量負荷を形成することができ、この場合は、共振周波数が減少する。
図14に、1D(一次元)モデルを用いたシミュレーションによる、3つのBAW共振器の周波数応答を示す。黒色の曲線は、表1の積層によって生成された共振応答121である。薄いグレー色の曲線122は、1900nmまで薄化したAlN層により周波数シフトさせた共振器に相当する。このシミュレーションでは、この共振器を並列共振器として用いている。濃いグレー色の曲線123は、対応して1810nmまで薄化して周波数シフトさせた共振器に相当する。このシミュレーションでは、この共振器を直列共振器として用いている。
図14のシミュレーションによる周波数応答は、表1の積層(黒色)を用いた100μm×100μmのサイズについてのものである。未修正の共振器121aの直列共振の周波数は1815MHzであり、並列共振121bの周波数は1860MHzである。薄いグレー色及び濃いグレー色の曲線は、周波数シフトさせた共振器についてのシミュレーションによる応答である。並列共振器の直列共振122aは周波数1850Hzまでシフトされ、これは通過帯域より下方であり、これにより並列共振122bは周波数1900MHzになり、即ち通過帯域上にある。直列共振器の直列共振123aは1905MHz(通過帯域上)であり、並列共振123bは1960MHz(通過帯域より上方)である。フィルタの応答は、並列共振器の直列共振周波数において、及び直列共振器の並列共振周波数において、強度の減衰を受ける。
現実の二次元共振器では、不所望な横方向の応答が生じ、1Dシミュレーションはこれを考慮に入れていない。最良の応答を保証するためには、横方向の応答形状を減衰させるある構造を共振器内に用いることが良い。次のシミュレーションは、2つの異なるLBAW構成の応答、及び電気的周波数応答に対する共振器の影響を提示する。
図15は、2フィンガーLBAWフィルタに関連する。この図では、シミュレーションによる、表1の積層に基づく2フィンガーLBAWフィルタの周波数応答を黒線131で示す。この応答は、500Ωのインピーダンスと整合する。通過帯域の右側には、この音響構造によって生成されたゼロ点があるが、この帯域の下側エッジは非常に緩やかである。
この構成の入力に並列共振器を追加すれば(即ち図14の応答122)、図15の濃いグレー色の応答132として出現する強い減衰ピークが、通過帯域より下方の直列共振周波数(1850MHz)に生じる。
従って、阻止帯域減衰が、通過帯域の下方では10dB以上改善され、通過帯域の上方では約7dB改善される。しかし、図に見られるように、同時に、帯域幅が幾分減少する。
この入力に直列共振器113も追加すると(即ち図14の応答123)、その並列共振周波数(1960MHz)に減衰ピークが得られる。通過帯域の上側エッジの急峻差が改善され、阻止帯域減衰が、並列共振器112のみに比べて数dB改善される。
図15は、黒色の曲線を用いて2フィンガーLBAWフィルタの共振応答131を示し、濃いグレー色の曲線を用いて、フィルタ131の入力に並列共振器が存在する場合の共振応答132を示し、薄いグレー色の曲線を用いて、フィルタ131の入力に並列共振器及び直列共振器が存在する場合の共振応答133を示している。
図16に、出力ポートにおける同じ共振器の組合せを示す。図16は、黒色の曲線を用いて2フィンガーLBAWフィルタの共振応答141を示し、濃いグレー色の曲線を用いて、フィルタ141の出力に並列共振器が存在する場合の共振応答142を示し、薄いグレー色の曲線を用いて、フィルタ141の出力に並列共振器及び直列共振器が存在する場合の共振応答143を示している。並列共振器は、入力ポートにおけるのとほぼ同様の効果を有するが、直列共振器は応答においてピークを生成する。
図17に、他の可能性を示す。図17は、黒色の曲線を用いて2フィンガーLBAWフィルタの共振応答151を示し、濃いグレー色の曲線を用いて、フィルタ151の入力に並列共振器及び直列共振器が存在し、出力に並列共振器が存在する場合の共振応答152を示し、薄いグレー色の曲線を用いて、入力及び出力の両方に、並列共振器及び直列共振器が存在する場合の共振応答153を示している。
直列共振器及び並列共振器の両方を入力に追加し、並列共振器を出力に追加した場合に、最良の結果が達成される。この構成により、帯域エッジの急峻さが大幅に改善される。阻止帯域は、帯域の下方でほぼ30dBだけ改善され、帯域の上方でほぼ15dBだけ改善される。同時に、通過帯域の幅はある程度減少する。本例によれば、この減少は次の通りである:1900MHzの周波数とパーセント比率を比べれば、絶対値5dBの通過帯域:55MHz(2.9%)→42MHz(2.2%)。
図18〜20による例は、9フィンガーLBAWフィルタを扱っている。図に示すように、フィンガーの数を増加させることによって、フィルタの帯域幅を増加させることができる。
図18は、黒線を用いて、表1の積層に基づく9フィンガーLBAWフィルタのシミュレーションによる周波数応答161を示し、この応答は、100Ωのインピーダンスによって整合させたものである。帯域幅(絶対値5dB)は78MHz(4.1%)であるが、通過帯域の両エッジは非常に緩やかである。
例えば周波数応答122を有する並列共振器を入力に追加することによって、濃いグレー色の周波数応答曲線162が得られ、この曲線では、1850MHzの周波数に減衰ピークが存在する。入力における、上記例の周波数応答123を有する直列共振器は、薄いグレー色の曲線163を与え、この曲線では、周波数1960MHzに減衰ピークが存在する。入力における両共振器が、濃いグレー色の曲線164を生成し、この曲線では、両周波数にピークが存在する。図に見られるように、通過帯域の上側のエッジがより広がると共により良好な形状になり、即ち、より小さい挿入損失となる。阻止帯域減衰は、通過帯域の下方では約3dBだけ改善され、上方では約2dB改善される。ラダーフィルタとは異なり、阻止帯域減衰は、通過帯域周波数から離れると共に増加する。
図19では、入力及び出力における、直列共振器及び並列共振器を比較する。図19は、黒線を用いて、表1の積層に基づく9フィンガーLBAWフィルタのシミュレーションによる周波数応答171を示す。入力における両共振器が濃いグレー色の曲線172を生成し、この曲線では、前の例と同じ周波数1850MHz及び1960MHzにピークが存在する。他方では、薄いグレー色の曲線173によれば、入力の代わりに出力への両共振器の追加は、阻止帯域減衰を弱める。
図20は、黒線を用いて、表1の積層に基づく9フィンガーLBAWフィルタのシミュレーションによる周波数応答181を示す。入力における両共振器が濃いグレー色の曲線182を生成し、この曲線では、前の例と同じ周波数1850MHz及び1960MHzにピークが存在する。上記に加えて、薄いグレー色の曲線183によれば、出力への並列共振器の追加は、応答を少し改善する。達成されたフィルタの絶対値5dB帯域幅は77MHz(4%)である。阻止帯域減衰は、通過帯域から周波数が離れると共に改善される。
図14〜20からわかるように、共振器の種々の組合せの使用は、LBAW周波数応答の調整を可能にする。本明細書では、共振器の組合せのいくつかを示してきたが、開示した説明を基に、当業者は、本発明の範囲を逸脱することなしに、提示した組合せと同一または同様の目標を達成する他の組合せ及び小結合を認識する。
本発明は、本明細書で説明した好適例に限定されない。これらの好適例及び実施例は、本発明により設計したフィルタの有利な効果の一部を示すに過ぎない。しかし、当業者は、本発明の範囲を逸脱しない、本明細書で説明した要素の明らかな変形及び組合せを認識する。
一般に、所望の有利な効果の一部または全部を有する、本発明によるフィルタを得るためには、通常は次のものを設計するかフィルタ設計に取り入れるべきである;適正な音響特性、即ち分散、TE1モードが構造内に閉じ込められること(外部領域は、動作周波数範囲にエバネッセント波を有することが好ましい)、偶数共振モードと奇数共振モードとの間の最大周波数差、偶数モードにおける長い横方向の波長(電極外の長い減衰長)、低損失のための十分高いQ値、適切な電極設計、奇数モードが閉じ込められること、製造公差を保証し、厳密でないこと、例えばギャップが狭すぎないこと、整合する電極長及び電極数(過度でない抵抗)、十分小さい構成部品サイズを選定すること、通過帯域内にノッチを生成する中間的な横方向モードの無いことを保証すること。
上述した要素の一部または全部を考慮に入れると、極めて広い通過帯域及び単純な製造工程を有するフィルタを製造することができる。得られる広い帯域は、より広幅の電極及びギャップを用いた設計の自由度を与える。より多数の電極が、50Ωへの整合を容易にする。整合インダクタンスまたは他の整合素子を用いる必要性はより小さくなり、ギャップ幅に対する要求は緩和されて、より容易な製造が可能になる。帯域幅の一部を犠牲にできるほど十分な帯域幅が存在すれば、より良好な性能(より低い損失、等)を達成することができる。
圧電SAW材料、例えばLiNbO3及びLiTaO3の薄膜形態のような、6mm対称群以外の他の材料を利用することができる。これに加えて、動作周波数は原則的に、電極寸法には依存しないが、膜厚には依存する。従って、高周波動作が可能であり、リソグラフィーは制限要因ではない。
上述したように、薄膜積層及び電極の幾何学的形状は、分散特性が広帯域動作にとって有益であるように設計することができる。偶数共振モードにおける長い波長及び良好な音響結合は、(TE1が動作モードであれば)電極領域のTE1曲線をギャップ領域のTS2曲線の近くにもっていくことによって保証することができる。このことは、偶数モードにおけるギャップ内の長い減衰長を可能にする。同時に、モードが電極構造内に閉じ込められる周波数範囲がより広くなる。さらに、多数の電極(N>10)を用いて、偶数モードにおいて長い波長(低い周波数)を得ることができ、奇数モードにおいて短い波長(高い周波数)を得ることができる。
本明細書で説明した複合構造(多層、横方向のトポロジ)における分散及び波の挙動は、一度に生じる複数の要因(層の材料及び厚さ、横方向の幾何学的形状)によって影響され、これらの要因の一部は逆の影響を有するので、最適設計を試行錯誤によって見出すことはほとんど考えられない。このため、本発明により有用なフィルタを作製することができるためには、設計者は、本明細書に開示したように、特性を変更する必要があるという明確な考えを持たなければならない。
本発明は、本明細書に記載した好適な実施例及び例に限定されない。これらの例は、本発明を説明するのに役立てるためのものに過ぎない。他の例は、米国特許仮出願第61/392955号(特許文献1)に記載され、本願は特許文献1に基づいて優先権を主張し、特許文献1は、その全文を参照する形で本明細書に含める。本発明の範囲を逸脱せずに、製造工程、反復回数、新規な製品の種類、等における非常に多数の変形が、当業者にとって認識可能である。

Claims (15)

  1. 圧電層(1)と、
    前記圧電層(1)上にあり、電気信号を弾性波に変える入力ポート(2)と、
    前記圧電層(1)上にあり、弾性波を電気信号に変える出力ポート(3)とを具えた音響結合薄膜BAWフィルタであって、
    前記入力ポート及び前記出力ポート(2, 3)が、音響結合を実現するように配置された電極(5, 6)を含み、
    前記フィルタが、一次の厚さ方向伸長(TE1)モードで動作することができる音響結合薄膜BAWフィルタにおいて
    上部電極である前記電極による質量負荷は、前記上部電極の厚さ及び材料によって決まり、前記質量負荷は、横方向の弾性波の波数
    における前記電極の電極領域のTE1モードの周波数と、前記
    における前記電極領域以外の外部領域の二次の厚させん断方向(TS2)モードの周波数との周波数差を、前記
    における前記外部領域のTS2モードの周波数が前記電極領域のTE1モードのカットオフ周波数の93%〜99.9%であり、特に95%〜99%であり、さらに特に97%〜98%であるような周波数差にする質量負荷であることを特徴とする音響結合薄膜BAWフィルタ。
  2. 前記外部領域のTS2モードの前記
    における周波数が、前記電極領域のTE1モードのカットオフ周波数の98%〜99.9%であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記電極(5, 6)の一方から前記電極の他方に至る横方向の音響振動が前記電極どうしを結合するように、前記電極が配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ。
  4. 前記フィルタのフィルタ構造が、2つのポートを伴うインターデジタル電極構造を有し、前記電極が前記入力ポート(2)と前記出力ポート(3)とに交互に接続された構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフィルタ。
  5. 前記電極の電極トポロジが、前記電極間のギャップのギャップ幅Gが所望の偶数共振モードにおける前記ギャップ内のエバネッセント弾性波の減衰長の20%〜120%であり、特に25%〜110%であるような電極トポロジであり、前記エバネッセント弾性波の減衰長は、元の振幅をA 0 として振幅A=A 0 ×(1/e) となる長さとして表わされることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフィルタ。
  6. 前記電極の電極幅Wが、前記横方向の弾性波の半波長の2倍以上が当該電極幅以内に収まることができないような幅であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフィルタ。
  7. 前記電極幅Wが、所望の奇数共振モードにおける横方向の弾性波の波長λ odd より小さいことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のフィルタ。
  8. 前記電極の数N、前記電極の電極幅W、及び前記電極間のギャップのギャップ幅Gが、偶数モードの共振周波数において前記横方向の弾性波の所望波長が達成されるように設計されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフィルタ。
  9. N×W+N×G=λ even /2であり、ここに、λ even は偶数モードの共振周波数における前記横方向の弾性波の波長であり、前記フィルタの構造内に閉じ込められた最高次モードが所望の奇数モード共振であることを特徴とする請求項8に記載のフィルタ。
  10. 前記電極幅Wが、所望の奇数モードの共振周波数における前記横方向の弾性波の波長λ odd が得られる幅であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のフィルタ。
  11. 前記Wが、前記λ odd の25%〜50%であることを特徴とする請求項10に記載のフィルタ。
  12. 前記電極の数N、前記電極の電極幅W、及び前記電極の長さLによって、通過帯域内の所望の損失レベルを保ちつつ、システムインピーダンスレベルとの整合が達成されることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のフィルタ。
  13. 前記圧電層(1)が、薄膜積層として形成された音響ブラッグミラー(4)上、またはエアギャップ構造上に形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のフィルタ。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載のフィルタに、並列及び/または直列に付加された1つ以上の共振器が存在することを特徴とするフィルタアセンブリ。
  15. 前記共振器のうち1つ以上が、前記フィルタの前段及び/または後段に結合されていることを特徴とする請求項14に記載のフィルタアセンブリ。
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