JP5924962B2 - シール部材の矯正治具および組み付け方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に示される構造の場合、環状のシール部材は、予め円筒部の大内径部と小内径部との段差部に装着され、回転軸にも段差部が設けられ、回転軸の小外径先端部を円筒部に大内径部側からシール部材を挿通するように挿入し、円筒部の段差部と回転軸の段差部がシール部材を軸方向で挟持した状態を所定位置として、シール部材が嵌合される。
そのようなシール部材では、環状体の周方向の一部に切断部が設けられることで一部環状形状とし、シール部材が外周方向に広がれるようにして、環状溝よりも外径が大きい軸部を通過させて、シール部材を環状溝に嵌め込んでいる。
そこで、組み付け時には、シール部材を個々に縮めつつ組み付ける必要があるが、シール部材の配置数によっては、組付けの手間がかかり、工程の煩雑化、工数の増大のおそれがあった。
前記シール部材は、環状形状の周方向において切断部を有し、径方向に変形可能とされたものであり、前記矯正治具は、前記回転軸が挿入されたときに、同回転軸の前記外周溝に嵌装された前記シール部材を径方向に収縮変形させ、
前記回転軸は、前記矯正治具に挿入される先端側が、前記外周溝が形成され前記シール部材が嵌装された後端側に比べて小径に形成されており、前記先端側の小径部にも小径の前記外周溝が形成されるとともに小径の前記シール部材が嵌装され、前記矯正治具は、前記回転軸の後端側の外径に合わせて内径を大径とした大内径部と、前記回転軸の前端側の外径に合わせて内径を小径とした小内径部を有し、
前記矯正治具の前記大内径部と前記小内径部との間が、接続傾斜面を介して連続して接続されたことを特徴とするシール部材の矯正治具である。
そして、回転軸が大内径部と小内径部を有しており、そのそれぞれにシール部材を嵌装するために異径シール部材が複数装着される必要がある場合に、矯正治具の大内径部と小内径部との間を接続傾斜面を介して連続して接続することで、単一の矯正治具によって組付けを可能とすることができるので、矯正治具の交換が不要となり、作業効率が向上する。
下クランクケース50Bの下側はオイルパン51で塞がれる。
クランクケース50の右側面には、クランクケース50との間にクラッチ室55を形成するクラッチカバー56が結合されている。
クラッチボス65には、クラッチボス65の軸方向中間部で半径方向外側方に張り出すように膨らんだ大径部65aと、大径部65aの外周から半径方向外側方に張り出すフランジ部65bとが、一体に設けられる。
第2クラッチ機構62は、クラッチボス65と第2メイン軸42との間の動力断・接を可能としてクラッチボス65および第2メイン軸42上に設けられる。
大径部65aに軸方向相対移動および相対回転可能に支持されるプライマリドリブンギア67と、プライマリドリブンギア67とクラッチボス65の間に介設される複数のダンパスプリング68と、プライマリドリブンギア67とクラッチボス65のフランジ部65bの間で摩擦力を発生させてクラッチボス65とプライマリドリブンギア67の間の相対回転を抑制するようにプライマリドリブンギア67をフランジ部65b側に向けて付勢するフリクションスプリング69とを備える。
また、円板部67bは、右方に対面し、クラッチボス65のフランジ部65bに溶接接合された第1サイドプレート71と、左方に対面する第2サイドプレート72とで挟まれており、両サイドプレート71、72でダンパスプリング68が、収容孔70に保持される。
すなわち、第1メイン軸41の右端部は第1クラッチインナ81を介してクラッチカバー56に回転自在に支承されている。
第1油室109には、クラッチカバー56に設けられた第1制御供給油路115を介して、図示しない油圧制御装置から油圧が制御された第1クラッチ機構61用のオイルが供給され、オイルはさらに第1軸方向油路105を介して第1油圧室87に送られ、第1クラッチ機構61の制御が行われる。
第2油室112には、クラッチカバー56に設けられた図示しない第2制御供給油路を介して、図示しない油圧制御装置から油圧が制御された第2クラッチ機構62用のオイルが供給され、オイルはさらに第2軸方向油路106を介して第2油圧室97に送られ、第2クラッチ機構62の制御が行われる。
油路等が形成されているが、それ自体は従来広く公知のものであるので説明を省略する。
第1メイン軸41は、クラッチボス65の中空孔65cに、所定の僅かなクリアランスで遊貫するように設定されている(図3参照)。
シール部材130の斜めのスリット131は、シール溝120内で軸方向に接し、軸方向のシール性を損なうことはない。
したがって、嵌め込み時に生じた小径のシール部材130′の拡径変形による軸外周面からの所定値以上の突出に対して、同様に筒部材108(図3参照)の挿嵌時の対処が必要となる。
入口面取り角αは、好ましくは例えば、30°である。
接続傾斜面143の外周側寄りの最大外径143aは、第1メイン軸41の小径のシール溝120′に嵌装された小径のシール部材130′の想定される拡径変形した最大外径130′aより大きく設定される(143a>130′a)。
接続傾斜角α′は、好ましくは例えば、30°である。
接続傾斜角βは、好ましくは大きくとも、45°である。
接続傾斜角γは、好ましくはβ以下であり、例えば、30°である。
したがって、クラッチボス65等が支障なく容易にメイン軸アセンブリ40に装着される。
そのため、環状形状の周方向においてスリット131、131′を有するシール部材130、130′は、径方向の変形を比較的大きくでき、第1メイン軸41に挿嵌する際に比較的容易に拡径変形するので挿嵌が容易であるうえ、矯正治具140を第1メイン軸41に挿嵌してシール部材130、130′が径方向内側に収縮するように圧力を掛けることで収縮変形も得られるので、シール部材130、130′の矯正が簡単な手段で行なえる。
そのため、第1メイン軸41の径が異なり、それぞれの径違いのシール溝120、120′に径違いのシール部材130、130′が嵌装される場合にも、第1メイン軸41の外周に沿って形成された矯正治具140を用いて一度にシール部材130、130′を矯正変形できるので、2つの矯正治具を用いず効率よく矯正作業が行なえる。
そのため、第1メイン軸41を矯正治具140に挿入する際に、拡径変形によりシール溝120からはみ出ているシール部材130が、矯正治具140の入口傾斜面142に沿って縮径されるので、第1メイン軸41が挿入しやすくなる。
入口傾斜面142を、シール溝120に挿嵌される際に拡径変形したシール部材130シール溝120での最大外径120aより大きくすることにより、拡径変形したシール部材130を入口傾斜面142で確実に捉えて縮径でき、第1メイン軸41の挿入がより容易となる。
そのため、第1メイン軸41にシール部材130が嵌装された状態で、第1メイン軸41がクラッチボス65内に挿入され、あるいはクラッチボス65から取り外される際に、シール部材130が近接内周面65dに引っ掛かって、挿入し難くなったり抜け難くなることを、環状傾斜面65e、65g、65kが形成されることで抑制できる。
そのため、本実施形態の矯正治具140の効果を奏しつつ、矯正治具140によりシール部材130、130′を矯正変形させたのち、シール部材130、130′が嵌装された第1メイン軸41にクラッチボス65を組み付けるので、シール部材130、130′が引っ掛かることが抑制され、組み付け性が向上する。
そのため、その運搬あるいは保管される間の時間を、矯正治具140によるシール部材130、130′の矯正に用いることができ、シール部材130、130′が嵌装された第1メイン軸41にクラッチボス65を組み付ける際に、シール部材130、130′が引っ掛かることがより防止されると同時に、第1メイン軸41を矯正治具140が覆うことでシール部材130、130′が嵌装された第1メイン軸41の保護を図ることができる。
例えば、「回転軸」はパワーユニットの第1メイン軸41に限定されず、「外筒部材」はクラッチボス65に限定されず、請求項1、請求項7の要件を満たす「回転軸」と「外筒部材」であれば、広く該当する。
、65e、65g、65k…環状傾斜面、120…シール溝(本発明の「外周溝」)、120′…小径のシール溝(本発明の「小径の外周溝」)、130…シール部材、130a…最大外径、130′…小径のシール部材、131、131′…スリット(本発明の「切断部」)140…矯正治具、141A…大内径部、141B…小内径部、141a…挿入側端、142…入口傾斜面、142a…最大外径
Claims (6)
- 外筒部材(65)の内部に軸方向に挿入されて同外筒部材(65)とで小組体を構成する回転軸(41)の外周に環状に設けられた外周溝(120,120′)に、径方向に変形可能な環状形状に形成されて前記回転軸(41)の軸端側から軸方向に挿嵌されるシール部材(130,130′)の矯正治具(140)において、
間隔を空けて設けられた複数の前記外周溝(120,120′)にそれぞれ前記シール部材(130,130′)が嵌装された前記回転軸(41)が挿入されることで、挿嵌時に拡径変形した前記シール部材(130,130′)を径方向内側に縮めるように矯正変形させるとともに、
前記外周溝(120,120′)が配設される範囲に合わせて軸方向に延在する円筒部材で構成され、
前記シール部材(130,130′)は、環状形状の周方向において切断部(131,131′)を有し、径方向に変形可能とされたものであり、
前記矯正治具(140)は、前記回転軸(41)が挿入されたときに、同回転軸(41)の前記外周溝(120,120′)に嵌装された前記シール部材(130,130′)を径方向に収縮変形させ、
前記回転軸(41)は、前記矯正治具(140)に挿入される先端側が、前記外周溝(120)が形成され前記シール部材(130)が嵌装された後端側に比べて小径に形成されており、前記先端側の小径部にも小径の前記外周溝(120′)が形成されるとともに小径の前記シール部材(130′)が嵌装され、
前記矯正治具(140)は、前記回転軸(41)の後端側の外径に合わせて内径を大径とした大内径部(140A)と、前記回転軸の前端側の外径に合わせて内径を小径とした小内径部(140B)を有し、
前記矯正治具(140)の前記大内径部(140A)と前記小内径部(140B)との間が、接続傾斜面(143)を介して連続して接続されたことを特徴とするシール部材の矯正治具。 - 前記回転軸(41)が挿入される前記矯正治具(140)の挿入側端(141a)における内周側角部に入口傾斜面(142)が形成されたことを特徴とする請求項1記載のシール部材の矯正治具。
- 前記入口傾斜面(142)の外周側寄りの最大外径(142a)が、前記回転軸(41)の外周溝(120)に嵌装された前記シール部材(130)の拡径変形した最大外径(130a)より大きく設定されたことを特徴とする請求項2記載のシール部材の矯正治具。
- 前記回転軸(41)の外周溝(120)は、前記小組体において、前記外筒部材(65)の中空孔(65c)の内周面に軸中心側に突出し軸方向両端部に環状傾斜面(65e,65g,65k)が形成された環状突出部(65d)に対峙するように設けられたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載のシール部材の矯正治具。
- 外筒部材(65)の内部に軸方向に挿入されて同外筒部材(65)とで小組体を構成する回転軸(41)の外周に環状に設けられた外周溝(120,120′)に、径方向に変形可能な環状形状に形成されて、同回転軸(41)の軸端側から軸方向に挿嵌されるシール部材(130,130′)が嵌装された同回転軸(41)を、外筒部材(65)の内部に軸方向に挿入して同外筒部材(65)を組み付ける際に、
請求項4記載のシール部材の矯正治具(140)を前記回転軸(41)に嵌装することによって、前記シール部材(130,130′)を径方向内側に縮めるように矯正変形させてから、前記回転軸(41)に前記外筒部材(65)を組み付けることを特徴とするシール部材の組み付け方法。 - 前記シール部材(130,130′)が嵌装された前記回転軸(41)に前記矯正治具(140)が嵌装された状態で、次の前記外筒部材(65)の組み付け工程まで、前記回転軸(41)が運搬あるいは保管されることを特徴とする請求項5記載のシール部材の組み付け方法。
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