以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、図1を参照しつつ、本実施形態の印刷処理プログラムを実行する操作端末を備えた印刷システムの全体構成を説明する。
図1に示すように、印刷システム1は、操作端末100と、5台の印刷装置200A,200B,200C,200D,200E(プリンタ手段)とを有する。操作端末100と印刷装置200A〜200Eとは、有線又は無線によるネットワークNWを介し相互通信可能に接続されている。
操作端末100としては、操作者が操作可能な端末であれば特に限定されるものではなく、例えば、汎用PCやタブレットPC、PDA、多機能携帯電話等が使用可能である。図1に示す例では、操作端末100として汎用PCを使用した場合を図示している。
印刷装置200A〜200Eは、テープ10(被印字テープ)を搬送しつつ、操作端末100から入力された文字や図形、写真等の画像データに対応した所望の印刷をそれぞれ行う。これら印刷装置200A〜200Eでは、互いに異なる幅寸法のテープ10A,10B,10C,10D,10Eが使用されている。
なお、印刷装置200A〜200Eで使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法は特に限定されるものではないが、以下では、説明の便宜上、印刷装置200Aで使用されるテープ10Aの幅寸法が18[mm]、印刷装置200Bで使用されるテープ10Bの幅寸法が12[mm]、印刷装置200Cで使用されるテープ10Cの幅寸法が9[mm]、印刷装置200Dで使用されるテープ10Dの幅寸法が6[mm]、印刷装置200Eで使用されるテープ10Eの幅寸法が3.5[mm]である場合を説明する。
次に、図2を参照しつつ、操作端末100及び印刷装置200A〜200Eの構成を説明する。なお、図2中では、5台の印刷装置200A〜200Eのうちの、1台の印刷装置200のみを図示し、残りの4台の印刷装置200の図示を省略している。
図2に示すように、操作端末100は、CPU102(演算手段)と、例えばROMやRAM等からなるメモリ104と、例えば液晶ディスプレイ等からなり各種表示を行う表示部106と、操作者が各種操作を可能な操作部108(操作手段)と、各種情報を記憶する記憶装置110(記憶手段)と、印刷装置200A〜200Eとの間でネットワークNWを介し行われる情報通信の制御を行う通信制御部112とを有する。
CPU102は、メモリ104のRAMの一時記憶機能を利用しつつ、メモリ104のROM又は記憶装置110に記憶された各種プログラム(CPU102に対し後述の図15〜図18のフローに示す印刷処理方法の各手順を実行させるための印刷処理プログラムを含む)を実行することで、操作端末100全体の制御を行う。また、CPU102は、通信制御部112及びネットワークNWを介し印刷装置200A〜200Eと接続され、印刷装置200A〜200Eとの間で各種情報の送受が可能となっている。
本実施形態では、操作者は、操作端末100の操作部108を介し、最終的に実現する印字ラベルL(後述の図7(c)等参照)のサイズに対応したテープ幅寸法の指示値を操作入力したり、当該指示値の範囲に印字形成すべき画像データの内容を操作入力するようになっている。
印刷装置200は、制御回路210と、カートリッジホルダ202と、搬送装置204と、印字ヘッド206と、カッタ208と、カートリッジ検出部212(検出手段)と、テープ切れ検出部214と、操作端末100との間でネットワークNWを介し行われる情報通信の制御を行う通信制御部216とを有する。
制御回路210は、CPU、ROM、及びRAMを備える。この制御回路210のCPUは、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMに予め記憶された各種プログラムを実行することで、印刷装置200全体の制御を行う。また、制御回路210のCPUは、通信制御部216及びネットワークNWを介し操作端末100と接続され、操作端末100との間で各種情報の送受が可能となっている。
カートリッジホルダ202は、当該印刷装置200で使用されるテープ10を巻回した(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示する)テープロール12を備えたカートリッジ14を着脱可能となっている。
搬送装置204は、カートリッジホルダ202に装着されたカートリッジ14のテープロール12から繰り出されるテープ10を搬送する。
印字ヘッド206は、搬送装置204に対向して設けられ、搬送装置204によりテープロール12から繰り出されて搬送されるテープ10に対し、操作端末100から入力された画像データに対応した所望の印刷を行う。
カッタ208は、印刷が終了したテープ10を所定の長さに切断する。
カートリッジ検出部212は、例えばカートリッジホルダ202へのカートリッジ14の装着時等に、当該カートリッジ14に形成された被検出部(図示せず)を検出することで、当該印刷装置200で使用されるテープ10の幅寸法を検出する。
テープ切れ検出部214は、カートリッジホルダ202に装着されたカートリッジ14内のテープ10の例えば末端部等に形成された被検出部(図示せず)を検出することで、当該印刷装置200で使用されるテープ10のテープ切れを検出する。
なお、ここでは、5台の印刷装置200A〜200Eのうちの、1台の印刷装置200の構成のみを説明したが、残りの4歳の印刷装置200の構成は、上記と同様であるので、説明を省略する。
ここで、本実施形態の特徴は、各印刷装置200A〜200Eに係わるテープ10A〜10Eの幅寸法の中から、操作者により操作入力されたテープ幅寸法の指示値を実現するための幅寸法の組み合わせを決定し、決定された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に対し、操作者により操作入力された上記指示値の範囲に印字形成すべき画像データの内容のうち、対応する一部分に係わる画像データ(プリンタ別画像データ。以下適宜、「装置別画像データ」という)を割り当てることにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
すなわち、本実施形態では、各印刷装置200A〜200Eのカートリッジ検出部212により、当該各印刷装置200A〜200Eで使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法が検出される。そして、操作端末100では、まず、上記各印刷装置200A〜200Eのカートリッジ検出部212が検出した、当該各印刷装置200A〜200Eで使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法が取得されることで、各印刷装置200A〜200Eに係わるテープ10A〜10Eの幅寸法が決定される。その後、操作者により操作端末100の操作端末108を介し操作入力された、テープ幅寸法の指示値、及び、当該指示値の範囲に印字形成すべき画像データの内容が取得される。
ここで、テープ幅寸法の指示値が比較的大きい場合、具体的には、各印刷装置200A〜200Eに係わるテープ10A〜10Eの幅寸法よりも大きい場合があり得る。この場合には、1台の印刷装置200のみでは、テープ幅寸法の指示値に対応したサイズの印字ラベルLを実現することができない。そこで本実施形態では、上記のような場合等には、画像データの印字形成を複数の印刷装置200それぞれで部分的に分担する、いわゆるスプリット印刷を行い、複数の印刷装置200それぞれで部分的に分担して印字形成した複数のテープ10を集合させる(並べて配置する)ことで、テープ幅寸法の指示値に対応したサイズの印字ラベルLを実現するようにする。
そのために、操作端末100では、上記決定された各印刷装置200A〜200Eに係わるテープ10A〜10Eの幅寸法の中から、上記取得されたテープ幅寸法の指示値を実現するための幅寸法の組み合わせが決定される。
すなわち、本実施形態では、操作端末100の記憶装置110に、任意のテープ幅寸法の指示値と、当該指示値を実現可能な複数の幅寸法の組み合わせとの相関を表す、第1相関テーブルTB1(後述の図3参照)及び第2相関テーブルTB2(後述の図5参照)の2種類のテーブルが記憶されている。
図3に、上記第1相関テーブルTB1の一例を示す。
図3に示すように、第1相関テーブルTB1では、複数の任意のテープ幅寸法の指示値それぞれに対し、当該指示値を実現可能な複数の幅寸法を並べる順番の違いを区別せずに並べた組み合わせが、組み合わせられる幅寸法の個数が少なくなる組み合わせから順番に関連付けられている。
図4に、上記図3に示す第1相関テーブルTB1におけるテープ幅寸法の指示値:24[mm]に係わるレコード(相関)を抽出して示す。
図4に示す例では、テープ幅寸法の指示値:24[mm]に対しては、5組の組み合わせが関連付けられている。すなわち、組み合わせ番号「1」の組み合わせは、18[mm]及び6[mm]の2個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「2」の組み合わせは、12[mm]及び12[mm]の2個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「3」の組み合わせは、12[mm]、6[mm]、及び6[mm]の3個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「4」の組み合わせは、9[mm]、9[mm]、及び6[mm]の3個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「5」の組み合わせは、6[mm]、6[mm]、6[mm]、及び6[mm]の4個の幅寸法の組み合わせである。
図5に、上記第2相関テーブルTB2の一例を示す。
図5に示すように、第2相関テーブルTB2では、複数の任意のテープ幅寸法の指示値それぞれに対し、当該指示値を実現可能な複数の幅寸法を並べる順番の違いを区別して並べた組み合わせが、適宜の順番に(この例では、組み合わせられる幅寸法の個数が少なくなる組み合わせから順番に)関連付けられている。
図6に、上記図5に示す第2相関テーブルTB2におけるテープ幅寸法の指示値:24[mm]に係わるレコード(相関)を抽出して示す。
図6に示す例では、テープ幅寸法の指示値:24[mm]に対しては、10組の組み合わせが関連付けられている。すなわち、組み合わせ番号「1」の組み合わせは、18[mm]及び6[mm]の順番に並べられた2個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「2」の組み合わせは、6[mm]及び18[mm]の順番に並べられた2個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「3」の組み合わせは、12[mm]及び12[mm]の順番に並べられた2個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「4」の組み合わせは、12[mm]、6[mm]、及び6[mm]の順番に並べられた3個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「5」の組み合わせは、6[mm]、12[mm]、及び6[mm]の順番に並べられた3個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「6」の組み合わせは、6[mm]、6[mm]、及び12[mm]の順番に並べられた3個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「7」の組み合わせは、9[mm]、9[mm]、及び6[mm]の順番に並べられた3個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「8」の組み合わせは、9[mm]、6[mm]、及び9[mm]の順番に並べられた3個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「9」の組み合わせは、6[mm]、9[mm]、及び9[mm]の順番に並べられた3個の幅寸法の組み合わせであり、組み合わせ番号「10」の組み合わせは、6[mm]、6[mm]、6[mm]、及び6[mm]の順番に並べられた4個の幅寸法の組み合わせである。
また、本実施形態では、上記幅寸法の組み合わせを決定するモードとして、第1優先モード(組み合わせ数優先モード)及び第2優先モード(データ割り当て優先モード)の2種類のモードが設けられている。第1優先モードは、組み合わせられる幅寸法の個数が最も少なくなるように、上記幅寸法の組み合わせを決定するモードである。第2優先モードは、画像データのバーコード部分(所望の部分)が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、上記幅寸法の組み合わせを決定するモードである。
そして、操作端末100では、上記第1優先モード及び第2優先モードの2種類のモードが選択的に実行されることで、上記第1相関テーブルTB1及び第2相関テーブルTB2の2種類のテーブルを選択的に用いて、上記幅寸法の組み合わせが決定される。すなわち、操作端末100では、第1優先モードが実行されると、第1相関テーブルTB1を用いて、組み合わせられる幅寸法の個数が最も少なくなるように、上記幅寸法の組み合わせが決定され、第2優先モードが実行されると、第2相関テーブルTB2を用いて、画像データのバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。
その後、操作端末100では、上記決定された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に対し、上記取得された画像データの内容のうちの対応する一部分に係わる装置別画像データが割り当てられ、割り当てられた各装置別画像データが、対応する各印刷装置200へ順次出力される。これにより、当該各印刷装置200では、自らに割り当てられた装置別画像データが入力され、テープ10に対し当該装置別画像データに対応した印刷(印字形成)が行われる。その後、操作者が、上記印刷が行われた複数のテープ10を集合させることで、上記テープ幅寸法の指示値に対応したサイズの印字ラベルLを実現することができる。
例えば、図7(a)に示すように、テープ幅寸法の指示値が24[mm]であり、当該24[mm]の範囲に印字形成すべき画像データの内容が、高さ寸法(テープ幅寸法に対応)を24[mm]とする画像20であった場合を考える。画像20は、上部に「アプリケーション開発部」の文字21、その下部に「第1G」の文字22、そのさらに下部に「兄弟太郎」の文字23を含んでいる。
この場合に、操作端末100において第1優先モードが実行されると、第1相関テーブルTB1におけるテープ幅寸法の指示値:24[mm]に対し関連付けられた、5組の組み合わせ(図4参照)が参照され、組み合わせられる幅寸法の個数が最も少なくなるように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。
例えば、第1相関テーブルTB1におけるテープ幅寸法の指示値:24[mm]に対し関連付けられた、組み合わせ番号「1」の組み合わせ、つまり18[mm]及び6[mm]の2個の幅寸法の組み合わせが、上記幅寸法の組み合わせとして決定された場合を考える。
この場合には、上記決定された18[mm]及び6[mm]の2個の幅寸法の組み合わせに対応した印刷装置200A,200Dに対し、上記画像20のうちの対応する一部分に係わる装置別画像データが割り当てられる。図7(a)に示す例では、画像20のうちの上側18[mm]の部分の画像20aに係わる装置別画像データが、印刷装置200Aに割り当てられ、画像20のうちの下側6[mm]の部分の画像20bに係わる装置別画像データが、印刷装置200Bに割り当てられている。このとき、画像20の文字23部分は、印刷装置200A,200Dに分配して割り当てられている。
図7(b)に、上記画像20aを抽出して示す。
図7(b)に示すように、画像20aは、高さ寸法を18[mm]とし、上部に上記文字21、その下部に上記文字22、そのさらに下部に上記文字23の上側の部分23aを含んでいる。画像20aに係わる装置別画像データは、印刷装置200Aへ出力される。これにより、印刷装置200Aでは、画像20aに係わる装置別画像データが入力され、幅寸法:18[mm]のテープ10Aに対し、当該画像20aに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われる。
図7(c)に、上記画像20bを抽出して示す。
図7(c)に示すように、画像20bは、高さ寸法を6[mm]とし、上部に上記文字23の下側の部分23bを含んでいる。画像20bに係わる装置別画像データは、印刷装置200Dへ出力される。これにより、印刷装置200Dでは、画像20bに係わる装置別画像データが入力され、幅寸法:6[mm]のテープ10Dに対し、当該画像20bに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われる。
図8(a)に、上記画像20aに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:18[mm]のテープ10Aを示す。
図8(a)に示すように、画像20aに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:18[mm]のテープ10Aには、上記文字21の印字R21、上記文字22の印字R21、及び、上記文字23の上側の部分23aの印字R23aが形成されている。
図8(b)に、上記画像20bに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:6[mm]のテープ10Dを示す。
図8(b)に示すように、画像20bに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:6[mm]のテープ10Dには、上記文字23の下側の部分23bの印字R23bが形成されている。
そして、上記図8(a)に示す幅寸法:18[mm]のテープ10Aと、上記図8(b)に示す幅寸法:6[mm]のテープ10Dとが集合されることで、図8(c)に示すように、テープ幅寸法が24[mm]で、かつ上記画像20に対応した印字を備えた印字ラベルLが実現されている。
また例えば、図9(a)に示すように、テープ幅寸法の指示値が24[mm]であり、当該24[mm]の範囲に印字形成すべき画像データの内容が、高さ寸法を24[mm]とする画像20′であった場合を考える。画像20′は、上部に上記文字21、その下部に上記文字22、そのさらに下部に上記文字23、その右部にバーコードBAを含んでいる。バーコードBAは、高さ寸法を6.5[mm]とし、画像20′のうちの上側13[mm]の位置から下側4.5[mm]の位置までの範囲に含まれている。
この場合に、操作端末100において第2優先モードが実行されると、第2相関テーブルTB2におけるテープ幅寸法の指示値:24[mm]に対し関連付けられた、10組の組み合わせ(図6参照)のうち、バーコードBAの高さ寸法:6.5[mm]以上の幅寸法、つまり幅寸法:18[mm]及び12[mm]の少なくとも一方を含む、組み合わせ番号「1」〜「9」の9組の組み合わせが参照され、バーコードBA部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。
例えば、第2相関テーブルTB2におけるテープ幅寸法の指示値:24[mm]に対し関連付けられた、組み合わせ番号「2」の組み合わせ、つまり6[mm]及び18[mm]の順番に並べられた2個の幅寸法の組み合わせが、上記幅寸法の組み合わせとして決定された場合を考える。
この場合には、上記決定された6[mm]及び18[mm]の順番に並べられた2個の幅寸法の組み合わせに対応した印刷装置200D,200Aに対し、上記画像20′のうちの対応する一部分に係わる装置別画像データが割り当てられる。図9(a)に示す例では、画像20′のうちの上側6[mm]の部分の画像20cに係わる装置別画像データが、印刷装置200Dに割り当てられ、画像20′のうちの下側18[mm]の部分の画像20dに係わる装置別画像データが、印刷装置200Aに割り当てられている。このとき、画像20′の文字22部分は、印刷装置200D,200Aに分配して割り当てられている。
図9(b)に、上記画像20cを抽出して示す。
図9(b)に示すように、画像20cは、高さ寸法を6[mm]とし、上部に上記文字21、その下部に上記文字22の上側の部分22aを含んでいる。画像20cに係わる装置別画像データは、印刷装置200Dへ出力される。これにより、印刷装置200Dでは、画像20cに係わる装置別画像データが入力され、幅寸法:6[mm]のテープ10Dに対し、当該画像20cに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われる。
図9(c)に、上記画像20dを抽出して示す。
図9(c)に示すように、画像20dは、高さ寸法を18[mm]とし、上部に上記文字22の下側の部分22b、その下部に上記文字23、その右部に上記バーコードBAを含んでいる。画像20dに係わる装置別画像データは、印刷装置200Aへ出力される。これにより、印刷装置200Aでは、画像20dに係わる装置別画像データが入力され、幅寸法:18[mm]のテープ10Aに対し、当該画像20dに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われる。
図10(a)に、上記画像20cに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:6[mm]のテープ10Dを示す。
図10(a)に示すように、画像20cに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:6[mm]のテープ10Dには、上記文字21の印字R21、及び、上記文字22の上側の部分22aの印字R22aが形成されている。
図10(b)に、上記画像20dに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:18[mm]のテープ10Aを示す。
図10(b)に示すように、画像20dに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:18[mm]のテープ10Aには、上記文字22の下側の部分22bの印字R22b、上記文字23の印字R23、及び、上記バーコードBAの印字RBAが形成されている。
そして、上記図10(a)に示す幅寸法:6[mm]のテープ10Dと、上記図10(b)に示す幅寸法:18[mm]のテープ10Aとが集合されることで、図10(c)に示すように、テープ幅寸法が24[mm]で、かつ上記画像20′に対応した印字を備えた印字ラベルLが実現されている。
ここで例えば、図11に示すように、上記同様、テープ幅寸法の指示値が24[mm]であり、当該24[mm]の範囲に印字形成すべき画像データの内容が上記画像20′であって、操作端末100において第2優先モードが実行された際に、上記バーコードBA部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられない幅寸法の組み合わせが存在しなかったり、当該組み合わせに対応した印刷装置200で使用されるテープ10がテープ切れしていたり、当該組み合わせに対応した印刷装置200において正常に印刷ができなかった場合があり得る。
この場合には、第2相関テーブルTB2におけるテープ幅寸法の指示値:24[mm]に対し関連付けられた、上記組み合わせ番号「1」〜「9」の9組の組み合わせのうち、上記バーコードBA部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられる幅寸法の組み合わせが参照され、バーコードBA部分の分配境界位置が、当該バーコードBA部分の高さ方向中央位置から離れるように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。
例えば、第2相関テーブルTB2におけるテープ幅寸法の指示値:24[mm]に対し関連付けられた、組み合わせ番号「8」の組み合わせ、つまり9[mm]、6[mm]、及び9[mm]の順番に並べられた3個の幅寸法の組み合わせが、上記幅寸法の組み合わせとして決定された場合を考える。
この場合には、上記決定された9[mm]、6[mm]、及び9[mm]の順番に並べられた3個の幅寸法の組み合わせに対応した印刷装置200C,200Dに対し、上記画像20′のうちの対応する一部分に係わる装置別画像データが割り当てられる。図11に示す例では、画像20′のうちの上側9[mm]の部分の画像20eに係わる装置別画像データが、印刷装置200Cに割り当てられ、画像20′のうちの上側9[mm]の位置から下側9[mm]の位置までの範囲の高さ寸法:6[mm]の部分の画像20fに係わる装置別画像データが、印刷装置200Dに割り当てられ、画像20′のうちの下側9[mm]の部分の画像20gに係わる装置別画像データが、印刷装置200Cに割り当てられている。このとき、画像20′の文字23部分及びバーコードBA部分は、印刷装置200D,200Cに分配して割り当てられており、バーコードBA部分の分配境界位置は、バーコードBA部分の上端位置から2[mm]の位置(下端位置から4.5[mm]の位置)となっている。
図12(a)に、上記画像20eを抽出して示す。
図12(a)に示すように、画像20eは、高さ寸法を9[mm]とし、上部に上記文字21、その下部に上記文字22を含んでいる。画像20eに係わる装置別画像データは、印刷装置200Cへ出力される。これにより、印刷装置200Cでは、画像20eに係わる装置別画像データが入力され、幅寸法:9[mm]のテープ10Cに対し、当該画像20eに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われる。
図12(b)に、上記画像20fを抽出して示す。
図12(b)に示すように、画像20fは、高さ寸法を6[mm]とし、下部に上記文字23の上側の部分23c、その右部に上記バーコードBAの上側の部分BAaを含んでいる。画像20fに係わる装置別画像データは、印刷装置200Dへ出力される。これにより、印刷装置200Dでは、画像20fに係わる装置別画像データが入力され、幅寸法:6[mm]のテープ10Dに対し、当該画像20fに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われる。
図12(c)に、上記画像20gを抽出して示す。
図12(c)に示すように、画像20gは、高さ寸法を9[mm]とし、上部に上記文字23の下側の部分23d、その右部に上記バーコードBAの下側の部分BAbを含んでいる。画像20gに係わる装置別画像データは、印刷装置200Cへ出力される。これにより、印刷装置200Cでは、画像20gに係わる装置別画像データが入力され、幅寸法:9[mm]のテープ10Cに対し、当該画像20gに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われる。
図13(a)に、上記画像20eに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:9[mm]のテープ10Cを示す。
図13(a)に示すように、画像20eに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:9[mm]のテープ10Cには、上記文字21の印字R21、及び、上記文字22の印字R22aが形成されている。
図13(b)に、上記画像20fに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:6[mm]のテープ10Dを示す。
図13(b)に示すように、画像20fに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:6[mm]のテープ10Dには、上記文字23の上側の部分23cの印字R23c、及び、上記バーコードBAの上側の部分BAaの印字RBAaが形成されている。
図13(c)に、上記画像20gに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:9[mm]のテープ10Cを示す。
図13(c)に示すように、画像20gに係わる装置別画像データに対応した印刷が行われた、幅寸法:9[mm]のテープ10Cには、上記文字23の下側の部分23dの印字R23d、及び、上記バーコードBAの下側の部分BAbの印字RBAbが形成されている。
そして、上記図13(a)に示す幅寸法:9[mm]のテープ10Cと、上記図13(b)に示す幅寸法:6[mm]のテープ10Dと、上記図13(c)に示す幅寸法:9[mm]のテープ10Cとが集合されることで、図14に示すように、テープ幅寸法が24[mm]で、かつ上記画像20′に対応した印字を備えた印字ラベルLが実現されている。
次に、図15を参照しつつ、上記手法を実現するために、操作端末100のCPU102が、メモリ104のROM又は記憶装置110に記憶された印刷処理プログラムにより実行する、印刷処理方法の制御手順を説明する。
図15において、このフローに示す処理は、例えば操作者が操作部108を介し所定の開始指示を行うことにより開始される。
まず、ステップS10で、CPU102は、各印刷装置200A〜200Eのカートリッジ検出部212が検出した、当該各印刷装置200A〜200Eで使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法を取得することで、各印刷装置200A〜200Eに係わるテープ10A〜10Eの幅寸法を決定する。なお、このステップS10の手順が、寸法決定手段に相当する。
その後、ステップS20に移り、CPU102は、操作者により操作部108を介し操作入力された、テープ幅寸法の指示値を取得する。なお、このステップS20の手順が、指示取得手順に相当する。
そして、ステップS30で、CPU102は、操作者により操作部108を介し操作入力された、上記ステップS20で取得された指示値の範囲に印字形成すべき画像データの内容を取得する。なお、このステップS30の手順が、画像取得手順に相当する。
その後、ステップS40に移り、CPU102は、操作者による操作部108を介した、上記ステップS20で取得された指示値を実現するための幅寸法の組み合わせを決定するモードを選択する、モード選択操作を受け付ける。ステップS40において受け付けられたモード選択操作により選択されたモードが、上記第1優先モードである場合には、ステップS100に移る。
ステップS100では、CPU102は、第1優先モードを実行することで、組み合わせられる幅寸法の個数が最も少なくなるように、上記幅寸法の組み合わせを決定しつつ、スプリット印刷を行わせる第1スプリット印刷処理(詳細は後述)を実行する。その後、このフローに示す処理が終了される。
一方、上記ステップS40において受け付けられたモード選択操作により選択されたモードが、上記第2優先モードである場合には、ステップS200に移る。
ステップS200では、CPU102は、第2優先モードを実行することで、画像データのバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、上記幅寸法の組み合わせを決定しつつ、スプリット印刷を行わせる第2スプリット印刷処理(詳細は後述)を実行する。その後、このフローに示す処理が終了される。
次に、図16を参照しつつ、上記ステップS100の第1スプリット印刷処理の詳細手順を説明する。
図16において、ステップS110では、CPU102は、第1優先モードを実行し、上記記憶装置110に記憶された第1相関テープルTB1において、上記ステップS20で取得された指示値に関連付けられた、幅寸法の組み合わせの組み合わせ番号を表す、変数Xの値を1に設定すると共に、変数Xの値の最大値Xmaxを設定する。例えば、上記組み合わせが10組存在する場合には、Xmax=10と設定される。
その後、ステップS120に移り、CPU102は、第1相関テープルTB1において、上記ステップS20で取得された指示値に関連付けられた、幅寸法の組み合わせのうち、この時点での変数Xの値に対応する組み合わせ番号に係わる幅寸法の組み合わせを検出する。
そして、ステップS130で、CPU102は、各印刷装置200A〜200Eのテープ切れ検出部213による検出状況を取得することで、上記ステップS120で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10のテープ切れの有無を検出する。そして、CPU102は、検出した各印刷装置200に係わるテープ10のテープ切れの有無に基づき、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が可能であるか否かを判定する。上記ステップS120で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10の少なくとも1つがテープ切れであり、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が不可能である場合には、ステップS130の判定は満たされず(S130:NO)、ステップS140に移る。
ステップS140では、CPU102は、変数Xの値が最大値Xmaxに達したか否かを判定する。変数Xの値が最大値Xmaxに達していない場合には、ステップS140の判定は満たされず(S140:NO)、ステップS150に移る。ステップS150では、CPU102は、変数Xの値に1を加えた後、上記ステップS120に戻り同様の手順を繰り返す。一方、ステップS140において、変数Xの値が最大値Xmaxに達した場合、つまり、第1相関テープルTB1において、上記ステップS20で取得された指示値に関連付けられた、幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200によるスプリット印刷が、いずれも不可能であった場合や、後述のように当該各印刷装置によるスプリット印刷が正常に終了されなかった場合には、ステップS140の判定が満たされて(S140:YES)、ステップS160に移る。
ステップS160では、CPU102は、表示部106に所定のエラー表示を表示させ、スプリット印刷が不可能である旨を操作者に報知する。その後、このルーチンに示す処理が終了される。
一方、上記ステップS130において、上記ステップS120で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10のいずれもがテープ切れではなく、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が可能である場合には、ステップS130の判定が満たされて(S130:YES)、上記ステップS120で検出された幅寸法の組み合わせを、上記ステップS20で取得された指示値を実現するための幅寸法の組み合わせとして決定した後、ステップS170に移る。すなわち、各テープ幅寸法の指示値に対し、複数の幅寸法の組み合わせが、組み合わせられる幅寸法の個数が少なくなる組み合わせから順番に関連付けられた、第1相関テーブルTB1において、組み合わせ番号が小さい組み合わせから順番に検出されるので、ステップS130では、組み合わせられる幅寸法の個数が最も少なくなるように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。なお、このステップS130の手順は、組み合わせ決定手順に相当する。
ステップS170では、CPU102は、上記ステップS130で決定された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に対し、上記ステップS30で取得された画像データの内容のうち、対応する一部分に係わる装置別画像データを割り当てる。なお、このステップS170の手順は、テープ割り当て手順に相当する。
その後、ステップS180に移り、CPU102は、上記ステップS170で割り当てられた各装置別画像データを、通信制御部112及びネットワークNWを介し、対応する各印刷装置200へ順次出力する。なお、このステップS180の手順は、データ出力手順に相当する。これにより、当該各印刷装置200では、通信制御部216を介し、対応する装置別画像データが入力され、テープ10に対し当該装置別画像データに対応した印刷が行われる。
そして、ステップS190で、CPU102は、上記ステップS130で決定された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200による上記印刷が正常に終了されたか否かを判定する。例えば印刷途中にテープ10がテープ切れとなった等により、当該各印刷装置200による上記印刷が正常に終了されていなかった場合には、ステップS190の判定は満たされず(S190:NO)、上記ステップS140に移り同様の手順を実行する。一方、当該各印刷装置200による上記印刷が正常に終了された場合には、ステップS190の判定が満たされて(S190:YES)、このルーチンに示す処理が終了される。
次に、図17及び図18を参照しつつ、上記ステップS200の第2スプリット印刷処理の詳細手順を説明する。
図17及び図18において、ステップS203では、CPU102は、第2優先モードを実行し、上記ステップS30で取得された画像データのバーコード部分の位置及び高さ寸法を検出する。
その後、ステップS209に移り、CPU102は、上記ステップS20で取得された指示値に関連付けられた、上記ステップS203で検出されたバーコード部分の高さ寸法以上の幅寸法を含む、幅寸法の組み合わせを抽出する。そして、CPU102は、メモリ104のRAMに設けられた、複数の幅寸法の組み合わせを格納可能な第1ワークエリアWE1(図19参照)へ、上記抽出した幅寸法の組み合わせを格納する。
そして、ステップS212で、CPU102は、上記第1ワークエリアWE1のレコード(幅寸法の組み合わせ)の番号を表す、変数Yの値を1に設定すると共に、変数Yの値の最大値Ymaxを設定する。例えば、上記レコードが10個存在する場合には、Ymax=10と設定される。
その後、ステップS215に移り、CPU102は、上記第1ワークエリアWE1のレコードのうち、この時点での変数Yの値に対応する番号に係わるレコードに対応する幅寸法の組み合わせを検出する。
そして、ステップS218で、CPU102は、上記ステップS215で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に対し、上記ステップS30で取得された画像データの内容のうち、対応する一部分に係わる装置別画像データを割り当てた場合に、上記ステップS203で検出されたバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないか否かを判定する。上記ステップS203で検出されたバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられる場合には、ステップS218の判定は満たされず(S218:NO)、ステップS233に移る。
ステップS233では、CPU102は、上記ステップS203で検出されたバーコード部分の分配境界位置を検出する。そして、CPU102は、メモリ104のRAMに設けられた、複数の幅寸法の組み合わせを格納可能な第1フィールド、及び、当該幅寸法の組み合わせに対応した上記分配境界位置を格納可能な第2フィールドを備えた、第2ワークエリアWE2(図20参照)の、第1フィールドへ、上記ステップS215で検出された幅寸法の組み合わせを格納すると共に、第2フィールドへ、上記検出した分配境界位置を格納する。
その後、ステップS236に移り、CPU102は、変数Yの値が最大値Ymaxに達したか否かを判定する。変数Yの値が最大値Ymaxに達していない場合には、ステップS236の判定は満たされず(S236:NO)、ステップS239に移る。ステップS239では、CPU102は、変数Yの値に1を加えた後、上記ステップS215に戻り同様の手順を繰り返す。
一方、ステップS218において、上記ステップS203で検出されたバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられない場合には、ステップS218の判定が満たされて(S218:YES)、ステップS221に移る。
ステップS221では、CPU102は、各印刷装置200A〜200Eのテープ切れ検出部213による検出状況を取得することで、上記ステップS215で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10のテープ切れの有無を検出する。そして、CPU102は、検出した各印刷装置200に係わるテープ10のテープ切れの有無に基づき、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が可能であるか否かを判定する。上記ステップS215で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10の少なくとも1つがテープ切れであり、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が不可能である場合には、ステップS221の判定は満たされず(S221:NO)、上記ステップS236に移り同様の手順を繰り返す。一方、上記ステップS215で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10のいずれもがテープ切れではなく、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が可能である場合には、ステップS221の判定が満たされて(S221:YES)、上記ステップS215で検出された幅寸法の組み合わせを、上記ステップS20で取得された指示値を実現するための幅寸法の組み合わせとして決定した後、ステップS224に移る。すなわち、ステップS221では、画像データのバーコード部分が、複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。なお、このステップS221の手順も、組み合わせ決定手順に相当する。
ステップS224では、CPU102は、上記ステップS221で決定された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に対し、上記ステップS30で取得された画像データの内容のうち、対応する一部分に係わる装置別画像データを割り当てる。なお、このステップS224の手順も、テープ割り当て手順に相当する。
そして、ステップS227で、CPU102は、上記ステップS224で割り当てられた各装置別画像データを、通信制御部112及びネットワークNWを介し、対応する各印刷装置200へ順次出力する。なお、このステップS224の手順も、データ出力手順に相当する。これにより、当該各印刷装置200では、通信制御部216を介し、対応する装置別画像データが入力され、テープ10に対し当該装置別画像データに対応した印刷が行われる。
その後、ステップS230に移り、CPU102は、上記ステップS221で決定された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200による上記印刷が正常に終了されたか否かを判定する。例えば印刷途中にテープ10がテープ切れとなった等により、当該各印刷装置200による上記印刷が正常に終了されていなかった場合には、ステップS230の判定は満たされず(S230:NO)、上記ステップS236に移り同様の手順を実行する。一方、当該各印刷装置200による上記印刷が正常に終了された場合には、ステップS230の判定が満たされて(S230:YES)、このルーチンに示す処理が終了される。
一方、上記ステップS236において、変数Yの値が最大値Ymaxに達した場合、つまり、上記ステップS203で検出されたバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられない幅寸法の組み合わせが存在しなかった場合や、当該幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200によるスプリット印刷が、いずれも不可能であった場合、当該各印刷装置によるスプリット印刷が正常に終了されなかった場合には、ステップS236の判定が満たされて(S236:YES)、ステップS242に移る。
ステップS242では、CPU102は、上記第2ワークエリアWE2のレコード(幅寸法の組み合わせ及び分配境界位置)を、当該レコードに含まれる分配境界位置が小さい順にソートする。
そして、ステップS245で、CPU102は、上記ステップS242でソートした後の態様の第2ワークエリアWE2のレコードの番号を表す、変数Zの値を1に設定すると共に、変数Zの値の最大値Zmaxを設定する。例えば、上記レコードが10個存在する場合には、Zmax=10と設定される。
その後、ステップS248に移り、CPU102は、上記ステップS242でソートした後の態様の第2ワークエリアWE2のレコードのうち、この時点での変数Zの値に対応する番号に係わるレコードに含まれる幅寸法の組み合わせを検出する。
そして、ステップS251で、CPU102は、各印刷装置200A〜200Eのテープ切れ検出部213による検出状況を取得することで、上記ステップS248で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10のテープ切れの有無を検出する。そして、CPU102は、検出した各印刷装置200に係わるテープ10のテープ切れの有無に基づき、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が可能であるか否かを判定する。上記ステップS248で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10の少なくとも1つがテープ切れであり、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が不可能である場合には、ステップS251の判定は満たされず(S251:NO)、ステップS254に移る。
ステップS254では、CPU102は、変数Zの値が最大値Zmaxに達したか否かを判定する。変数Zの値が最大値Zmaxに達していない場合には、ステップS254の判定は満たされず(S254:NO)、ステップS257に移る。ステップS257では、CPU102は、変数Zの値に1を加えた後、上記ステップS248に戻り同様の手順を繰り返す。一方、ステップS254において、変数Zの値が最大値Zmaxに達した場合、上記ステップS203で検出されたバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられる幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200によるスプリット印刷が、いずれも不可能であった場合や、後述のように当該各印刷装置によるスプリット印刷が正常に終了されなかった場合には、ステップS254の判定が満たされて(S254:YES)、ステップS260に移る。
ステップS260では、CPU102は、表示部106に所定のエラー表示を表示させ、スプリット印刷が不可能である旨を操作者に報知する。その後、このルーチンに示す処理が終了される。
一方、上記ステップS251において、上記ステップS248で検出された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に係わるテープ10のいずれもがテープ切れではなく、当該各印刷装置200によるスプリット印刷が可能である場合には、ステップS251の判定が満たされて(S251:YES)、上記ステップS248で検出された幅寸法の組み合わせを、上記ステップS20で取得された指示値を実現するための幅寸法の組み合わせとして決定した後、ステップS263に移る。すなわち、ステップS251では、バーコード部分の分配境界位置が、当該バーコード部分の高さ方向中央位置から離れるように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。なお、このステップS130の手順も、組み合わせ決定手順に相当する。
ステップS263では、CPU102は、上記ステップS251で決定された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200に対し、上記ステップS30で取得された画像データの内容のうち、対応する一部分に係わる装置別画像データを割り当てる。なお、このステップS263の手順も、テープ割り当て手順に相当する。
その後、ステップS266に移り、CPU102は、上記ステップS263で割り当てられた各装置別画像データを、通信制御部112及びネットワークNWを介し、対応する各印刷装置200へ順次出力する。なお、このステップS266の手順も、データ出力手順に相当する。これにより、当該各印刷装置200では、通信制御部216を介し、対応する装置別画像データが入力され、テープ10に対し当該装置別画像データに対応した印刷が行われる。
そして、ステップS269で、CPU102は、上記ステップS251で決定された幅寸法の組み合わせに対応した各印刷装置200による上記印刷が正常に終了されたか否かを判定する。例えば印刷途中にテープ10がテープ切れとなった等により、当該各印刷装置200による上記印刷が正常に終了されていなかった場合には、ステップS269の判定は満たされず(S269:NO)、上記ステップS254に移り同様の手順を実行する。一方、当該各印刷装置200による上記印刷が正常に終了された場合には、ステップS269の判定が満たされて(S269:YES)、このルーチンに示す処理が終了される。
以上説明したように、本実施形態においては、操作者が、操作端末100の操作部108を介し、最終的に実現する印字ラベルLのサイズに対応したテープ幅寸法の指示値を操作入力すると、その指示値を合計寸法で実現するための、幅寸法の組み合わせが決定される。その後、上記組み合わせに対応した各印刷装置200に対し、上記画像データの内容のうちの対応する一部分に係わる装置別画像データが割り当てられる。これにより、各印刷装置200により、自らに割り当てられた装置別画像データがテープ10に印刷されるので、それら複数のテープ10を集合させる(並べて配置する)ことで、操作者の意図する印字ラベルLを実現することができる。
したがって、本実施形態によれば、上記のようにして、互いに異なる幅寸法のテープ10を用いる複数の印刷装置200がそれぞれ分担して印字形成した複数のテープ10を集合させ、これによって操作者の意図する任意の幅寸法の印字ラベルLを実現することができる。これにより、固定幅の複数の被印字テープを、互いの切り捨て幅や重なり幅を調整しつつ切り貼りしたり重ね貼りする従来手法と異なり、(切り貼りや重ね貼りのような面倒な手間をかけることなく)容易かつ確実に任意の幅寸法の印字ラベルLを実現することができる。したがって、操作者の利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、実際に5台の印刷装置200A〜200Eが操作端末100に対し相互通信可能に接続される。各印刷装置200A〜200Eには、カートリッジ検出部212が備えられており、各印刷装置200A〜200Eのカートリッジ検出部212により、使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法が検出される。したがって、各印刷装置200A〜200Eのカートリッジ検出部212による検出結果が取得され、これによって上述した指示値を実現するための幅寸法の組み合わせが決定される。本実施形態では、上記のように各印刷装置200A〜200Eのカートリッジ検出部212による検出結果を用いて自動的にテープ10A〜10Eの幅寸法が取得されるので、操作者が操作端末100の操作部108を介し各印刷装置200A〜200Eに係わるテープ10A〜10Eの幅寸法を手動入力する等の手間がなく、操作負担を低減できる。
また、本実施形態では特に、予め、テープ幅寸法の指示値と当該指示値を実現可能な複数の幅寸法の組み合わせとの相関を表す、第1及び第2相関テーブルTB1,TB2が、操作端末100の記憶装置110に記憶されている。これにより、当該第1及び第2相関テーブルTB1,TB2を用いることで、複雑な演算を行うことなく、容易かつ迅速に上記幅寸法の組み合わせの決定を行うことができる。
また、本実施形態では特に、組み合わせられる幅寸法の個数が最も少なくなるように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。これにより、所望の画像内容を表示するための印字ラベルLを、なるべく少ない数のテープ10の集合体で実現することができる。言い替えれば、所望の画像内容を、数多くのテープ10になるべく分割しないようにすることができる。
また、本実施形態では特に、画像データのバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、上記幅寸法の組み合わせが決定される。これにより、印字ラベルLに表示する画像内容のうち、バーコード部分については、なるべく1枚のテープ10上に印字形成することができる。この結果、印字形成後における、当該バーコード部分の外観上の一体感を確実に得ることができる。
また、本実施形態では特に、CPU102に対し、組み合わせられる幅寸法の個数が最も少なくなるように、上記幅寸法の組み合わせを決定する、第1優先モードと、画像データのバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、上記幅寸法の組み合わせを決定する、第2優先モードと、を選択的に実行可能としている。これにより、操作者の用途や希望に応じて、組み合わせられる幅寸法の個数を少なくするか、バーコード部分が分配されないようにするかを適宜に切り替えて用いることができる。この結果、さらに操作者の利便性を向上できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)各印刷装置で使用される被印字テープの幅寸法を手動入力する場合
上記実施形態においては、各印刷装置200A〜200Eのカートリッジ検出部212により、当該各印刷装置200A〜200Eで使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法を検出し、操作端末100において、上記各印刷装置200A〜200Eのカートリッジ検出部212が検出した、当該各印刷装置200A〜200Eで使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法を取得することで、各印刷装置200A〜200Eに係わるテープ10A〜10Eの幅寸法を決定していたが、これに限られない。例えば、操作者が操作端末100の操作部108を介し各印刷装置200A〜200Eで使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法を操作入力し、操作端末100において、上記操作者が操作入力した各印刷装置200A〜200Eで使用されるテープ10A〜10Eの幅寸法に基づき、各印刷装置200A〜200Eに係わるテープ10A〜10Eの幅寸法を決定してもよい。この場合も、上記実施形態と同等の効果を得る。
(2)操作端末に1台の印刷装置のみが接続されている場合
上記実施形態においては、操作端末100に5台の印刷装置200A〜200Eが接続され、これら印刷装置200A〜200Eそれぞれでテープ10A〜10Eを個別に使用することで、当該印刷装置200A〜200Eによるスプリット印刷を行っていたが、これに限られない。例えば、操作端末100に1台の印刷装置200が接続され、この印刷装置200でテープ10A〜10Eを交換により個別に使用可能とすることで、当該印刷装置200によるスプリット印刷を行ってもよい。この場合には、印刷装置200では、テープ10Aを使用する態様、テープ10Bを使用する態様、テープ10Cを使用する態様、テープ10Dを使用する態様、及び、テープ10Eを使用する態様の5種類の態様が考えられ、これら5種類の態様の印刷装置200は、それぞれ、別々のプリンタ手段に相当する。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得る。
(3)その他
上記実施形態においては、カートリッジ検出部212により、カートリッジホルダ202に装着されたカートリッジ14の被検出部を検出することで、当該カートリッジ14内のテープ10の幅寸法を間接的に検出していたが、これに限られない。例えば、適宜の検出部により、カートリッジホルダ202に装着されたカートリッジ14内のテープ10の幅寸法を直接検出してもよい。この場合、上記適宜の検出部が、検出手段に相当する。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得る。
また、上記実施形態においては、操作端末100に対し、互いに異なる幅寸法のテープ10A〜10Eがそれぞれ使用される5台の印刷装置200A〜200Eが接続されていたが、操作端末100への印刷装置200の接続台数は特に限定されず、操作端末100に対し、互いに異なる幅寸法のテープ10がそれぞれ使用される、4台以下の印刷装置200が接続されてもよいし、6台以上の印刷装置200が接続されてもよい。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得る。
また、上記実施形態においては、画像データのバーコード部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、幅寸法の組合せが決定されていたが、これに限られない。例えば、画像データの特定の画像部分等の所望の部分が複数の印刷装置200に分配して割り当てられないように、幅寸法の組合せが決定されてもよい。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得る。
また、上記実施形態においては、テープ10に対し印字を行う方式(貼り合わせを行わないタイプ)であったが、これに限られず、テープ10とは別の被印字テープ(例えばカバーフィルム等)に対し印字を行ってこれらを貼り合わせる方式に本発明を適用してもよい。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得る。
また、図2中に示す矢印は、信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図15〜図18に示すフローチャート及びルーチンは、本発明を図示する手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用してもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。