JP5924387B2 - 飛行時間型質量分析装置 - Google Patents
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Description
L=2・a …(1)
しかしながら、1次収束では、飛行時間の広がりはエネルギについて2次以上の高次微分が補償されないため、高い質量分解能が得られるのは比較的小さなエネルギ広がりを持つイオンに対してのみである。なお、以下の説明では、シングルステージ式リフレクトロンにおいて深さaとなる点を1次収束位置と呼ぶこととする。
a=[(c−2b)/2(b+c)]・{b+[(√3)・(c−2b)3/2/9√c]}
p=2(b+c)/3c …(2)
ここでaは第2ステージへのイオン侵入深さ、bは第1ステージの長さ、cは無電場ドリフト部の長さ、pは第1ステージで失われるイオンエネルギの割合である。(2)式は、b、cの各長さが決まると2次収束条件を満たすaとpとが一意に決まることを示している。このデュアルステージ式リフレクトロンでは飛行時間の広がりがイオンエネルギの2次微分まで補償されるので、上記シングルステージ式リフレクトロンよりも比較的広いエネルギ広がりを持つイオンに対して高い質量分解能を得ることができる。なお、以下の説明では、デュアルステージ式リフレクトロンにおいて深さaとなる点を2次収束位置と呼ぶこととする。
U=(1/2)・k・X2 …(3)
TOF=π√(m/k) …(4)
ここで、mはイオンの質量、kは定数である。
即ち、飛行時間はイオンの初期エネルギに依存せず、厳密に等時性が成り立つ。しかしながら、TOFMSとしては(3)式の調和関数のように、無電場ドリフト部が全く存在しないような電位分布は実用的にはかなり深刻な欠点である。何故なら、無電場ドリフト部が全く存在しない場合、イオン源及び検出器をポテンシャルの底以外に配置することができず、装置設計上の制約が大きすぎるからである。そこで、この欠点を解消するため、特許文献1及び非特許文献4では、無電場ドリフト部を傾斜電場を持つイオンリフレクタと連結した場合にも飛行時間の広がりを抑制することを目的として、イオンリフレクタ内部のポテンシャルを距離Xに比例するポテンシャルと距離Xの2乗に比例するポテンシャルとの和としている。これにより、比較的広いエネルギ範囲に亘って或る程度のエネルギ収束性が確保される。その反面、厳密な等時性は崩れてしまうことになり、質量分解能の向上には限界がある。
<1:完全等時性>飛行時間について無限の高次の項までエネルギ収束が可能である。
<2:ビーム発散の抑制>リフレクタにおけるビームの発散を抑えること。
<3:軸外れ収差の抑制>中心軸を外したイオン軌道に対する時間収差、即ち、軸外れ収差を抑えること。
<4:電位の実現性>有限枚数の電極群を用いて、実用的な理想電位を形成できること。
<5:補正前の非一様電場許容性>後述するように、補正前に補正電位開始部付近に非一様電場が存在した場合であっても、実用的な理想電位を実現できること。
T(E)=T(E0)+(dT/dE)(E−E0)+(1/2)(d2T/dE2)・(E−E0)2+(1/6)(d3T/dE3)(E−E0)3+… …(5)
前述したように、一様電場によるポテンシャルを用い、シングルステージ式リフレクトロンで上記(5)式中の1次の微分係数までを打ち消すような1次収束を利用するのがワイリー・マクラーレン(Wiley-McLaren)解である。また、デュアルステージ式リフレクトロンにより上記(5)式中の2次の微分係数までを打ち消すような2次収束を利用するのがマミリン(Mamyrin)解である。前者では2次以上の、後者では3次以上の微分係数は打ち消されずに残るため、いずれも理想リフレクトロンとはいえない。
[ステップ1]補正電位部での理想的な電位分布を、設計パラメータ(距離や電圧)を含んだ一般解として表す。
[ステップ2]ステップ1で得られた一般解を(U−E0)の半整数べき級数で展開する。
[ステップ3]ステップ2で得られる展開係数を個別にゼロにするように設計パラメータを調整する。
[ステップ1:ベース電位の設定]ワイリー・マクラーレン解やマミリン解のようなマルチステージ式リフレクトロンなどを参考にして、近似的に等時性を満たすモデルを考える。具体的には、1次収束や2次収束などが達成されるように(即ち、dT/dE=0、d2T/dE2=0などとなるように)設計パラメータを調整する(1次収束位置や2次収束位置などを計算する)。このように最適化されたモデルの電位分布XA(U)は補正を加えて改良する対象であり、以下の説明ではこれをベース電位と称する。
[ステップ2:補正電位の重畳]ステップ1において設定したベース電位XA(U)に適切に算出した補正電位XC(U)を重畳して、和の電位XR(U)=XA(U)+XC(U)が<1:完全等時性>を満たすようにする。この和の電位XR(U)こそが中心軸上にリアルに実現されるべき電位であって、以下の説明ではこれをリアル電位と称する。ここで補正電位を重畳させる始点は、ワイリー・マクラーレン解における1次収束位置、マミリン解における2次収束位置などであって、この点よりリフレクタ奥側だけに補正電位XC(U)を重畳する。
例えばリフレクタ駆動手段は、前記イオンリフレクタの中心軸に沿った座標をXとしたとき、該イオンリフレクタの中心軸に沿って、該イオンリフレクタの全体に亘り電位が単調に変化し、その結果、逆関数XA(U)も一意的に得られる所定の電位分布UA(X)が該イオンリフレクタの中空領域に形成されるように該イオンリフレクタに電圧を印加することで、該イオンリフレクタ内部の座標X0で電位E0である位置にN次収束位置を形成するとともに、座標X0であるN次収束位置を始点とする奥側の空間において、前記座標X0の近傍では{U(X)−E0}N+3/2に比例する式で近似でき、且つ前記座標X0から奥側において滑らかな関数となる所定の補正電位XC(U)を、前記所定の電位XA(U)に重畳させるように、イオンリフレクタに電圧を印加するようにすることができる。
本発明に係る飛行時間型質量分析装置の第1の態様では、さらに、前記イオン射出部と前記イオンリフレクタとの間に、該イオンリフレクタに入射するイオンの前記中心軸に対する空間広がりを小さくする収束レンズを設ける。
また本発明に係る飛行時間型質量分析装置の第2の態様では、さらに、前記イオン射出部と前記イオンリフレクタとの間に、該イオンリフレクタの中心軸から外れて該イオンリフレクタに入射するイオンを遮蔽するアパーチャ又はスリットを設ける。
また本発明に係る飛行時間型質量分析装置の第3の態様では、さらに、前記イオン射出部はそれ自体が前記イオンリフレクタに入射するイオンの前記中心軸に対する空間広がりを小さくする収束レンズの機能を有する。
また本発明に係る飛行時間型質量分析装置の第4の態様では、さらに、前記イオン射出部、又は前記イオンリフレクタを構成する電極の一部が、該イオンリフレクタの中心軸から外れるイオンを遮蔽するべくイオンの通過範囲を制限する機能を有する。
まず、本発明に係るTOFMSにおいて特徴的なイオンリフレクタにおけるポテンシャルの設計手法を理想系に適用した場合について詳述する。ここでいう理想系とは、以下の状況である。
(1)装置の構成要素にはイオン源(イオン射出部)を含めず、無電場ドリフト部内の或る点から、異なる初期エネルギを持って飛行を開始したイオン群がリフレクタで反射されて検出器に到達するものとする。
(2)シミュレーションでは、電場を仕切るグリッド電極において電場の染み出しが無く、イオンの偏向も起こらない理想グリッド電極を用いるものとする。
(3)シミュレーションに用いるガードリング電極(電極厚み0.2[mm])は円形開口(内径φ40[mm])を有し、電極間隔は5[mm]で電極枚数に制限を設けないものとする。
(4)イオンリフレクタ内部での電場は一様電場であるとする。
以下、本発明に係るTOFMSのイオンリフレクタの設計手法を、シングルステージ式リフレクトロンとデュアルステージ式リフレクトロンの二つの具体例に沿って順に説明する。
まず、1段の一様電場を有するシングルステージ式リフレクトロンのモデルについて、前述のベース電位XA(U)や補正電位XC(U)の算出方法を詳しく述べる。後の考察のため、図23に示した電位分布を座標原点X=0に関して左右対称とした、図1に示すようなベース電位XA(U)を想定し、この電位分布内でのイオンの周期運動を考える。(ここでUは電位値、X*は中心軸に沿った座標、*は区別のための任意の下付文字、をそれぞれ表すものとすると、X*(U)は通常では電位分布の逆関数を意味するが、これ以降はこの逆関数X*(U)も単に電位と呼ぶことにする。)具体的には、ベース電位XA(U)は一様な電場を表す次の(6)式の直線式で表される。
XA(U)=L+(a/Ua)U …(6)
但し、この(6)式はXA(U)≧0において有効であって、XA(U)<0については左右対称性から自ずと決まる。
TS(E)=4{[L/√(2E/m)]+(a/Ua)√(2mE)} …(7-1)
質量m=1、エネルギUa=1を基準として(7-1)式を簡略化すると以下の式が得られる。
TS(E)=4(Tfree(E)+Tref-a(E)) …(7-2)
Tfree(E)=L/√(2E) …(7-3)
Tref-a(E)=a√(2E) …(7-4)
ここで、Tfree(E)は無電場ドリフト部をイオンが通過する時間、Tref-a(E)はイオンリフレクタの一様電場中をイオンが飛行するのに要する時間であって、1次収束の条件、つまり(dTS/dE)E=1=0のときによく知られた上述の(1)式が得られる。計算例として、L=1000[mm]としたときのエネルギEと1周分の飛行時間TS(E)との関係を図2に示す。エネルギE=1で1次の微分係数がゼロ(TS(E)が極小)になっており、1次の補正((5)式における1次の項の打ち消し)がなされていることが確認できる。ここまでは従来技術であるワイリー・マクラーレン解そのものである。
TS(1)−TS(E)=−(dTS/dE)E=1(E−1)−{1/(2!)}(d2TS/dE2)E=1(E−1)2−……−{1/(n!)}(dnTS/dEn)E=1(E−1)n−… …(9-4)
次に、本発明に係るTOFMSの設計手法を、2段の一様電場を備えるデュアルステージ式リフレクトロンに適用した例を説明する。前述のシングルステージ式リフレクトロンと同様に、ベース電位XA(U)は図7に示す通り、X=0に関して左右対称な形状(図24に示したポテンシャルをX=0に関して左右対称に展開した形状)である。具体的には一様電場を持つ二つの領域をつないだ電位分布として、次の(11)式を考える。
XA(U)=c+b(U/Ub) (但し0≦U≦Ubである場合)
XA(U)=c+b+a{(U−Ub)/Ua} (但しUb≦Uである場合) …(11)
TD(E)=4[c/√(2E/m)+(b/Ub)[√(2mE)−√(2m(E−Ub))]+(a/Ua)√{2m(E−Ub)}] …(12-1)
ここで質量m=1、エネルギUa+Ub=1を基準とし、Ub=pとして(12-1)式を簡略化すると次の各式が得られる。
TD(E)=4(Tfree(E)+Tref-a(E)+Tref-b(E)) …(12-2)
Tfree(E)=c/√(2E) …(12-3)
Tref-a(E)={a/(1−p)}√{2(E−p)} …(12-4)
Tref-b(E)=(b/p)[√(2E)−√{2(E−p)}] …(12-5)
ここではシングルステージ式リフレクトロンと同様に、Tfree(E)は無電場ドリフト領域をイオンが通過する時間、Tref-a(E)は一様電場からなる第2ステージ中をイオンが飛行するのに要する時間、Tref-b(E)は一様電場からなる第1ステージを通過するのに要する時間、を表している。ここで、2次の収束条件である(dTD/dE)E=1=0及び(d2TD/dE2)E=1=0を課すと、上述した(2)式の条件が得られる。E≦pの条件の下ではイオンは第1ステージで反射されるので、全エネルギ領域での1周分の飛行時間T(E)は以下の(12-6)式の通りになる。
TD(E)=4{Tfree(E)+(b/p)√(2E)} (但し0≦E≦pである場合)
TD(E)=4{Tfree(E)+Tref-a(E)+Tref-b(E)} (但しp≦Eである場合) …(12-6)
U(R,X)=Φ(X)−A・R2Φ”(X) …(15)
ここでΦ(X)は中心軸上での電位、Aはガードリング電極の開口形状で決まる定数、Φ”(X)はΦ(X)の2次微分である。(15)式から、軸外れ収差の影響を抑える方法として、変位量Rを小さくする、電位の2次微分Φ”(X)を小さくする、の二つを採り得ることが分かる。したがって、完全等時性を満たすようなリアル電位XR(U)が一様電場に近いほどΦ”(X)は小さくなるので、実用的にもより好ましい解であるといえる。つまり、マルチステージ式リフレクトロンで、補正電位の開始点をN次収束位置とし、その次数Nを大きくするほど一様電場に近くなるので、軸外れ収差を小さくする上で好ましい。
次に、上記実施例において補正電位関数XC(U)に2.5乗、3.5乗等の半整数のべき乗が出てきた理由について説明する。ここで基礎となるのは、リアル電位XR(U)と1周分の飛行時間T(E)との間で成り立つ重ね合わせの原理である。
上記(8)式が意味するところは、関数XR(U)と関数T(E)とが線形な積分変換で結ばれていることにより、解には重ね合わせの原理が成り立つということである。即ち、XR1(U)に対する1周分の飛行時間をT1(E)、XR2(U)に対する1周分の飛行時間をT2(E)とすると、XR1(U)+XR2(U)という電位分布に対する1周分の飛行時間はT1(E)+T2(E)となり、1周分の飛行時間T(E)とリアル電位XR(U)の立場を逆転させた重ね合わせの原理も当然成り立つことになる。
XC(U)=Σak(U−1)k+1/2 …(18)
但し、Σはk=1からnまでの総和である。
続いて、上述したベース電位への補正電位の重畳による等時性実現手法で、非周期的な運動を取り扱う場合について説明する。
上記(8)式は明瞭な積分式であるため、理想リフレクトロンについて新たな知見が得られ、これに基づいて上記手法に想到することが可能であったが、(8)式の適用は周期運動に限定されていて非周期的な運動は一切取り扱えないという難点がある。一方、現実のTOFMSでは、イオン源等のイオン射出部はイオン飛行経路の往路だけに存在し、往路と復路とを比較するとイオンレンズやデフレクタ等のイオンビーム光学素子の有無が異なるなど、周期運動から外れる重要な構成要素が存在する。コターらの文献ではそのような非周期的な運動を取り扱える形式に理論がまとめられてはいるものの、本願発明者が得た、N次収束位置を始点としてベース電位に補正電位を重畳するのが適切であるという知見が非周期運動まで適用できるのか否かは自明ではない。そこで以下に、ベース電位が一様電場である場合について、その厳密な証明を示す。
T(E)=TA-1(E)+TB(E) …(19-1)
但し、ここではE≧E0のエネルギのみを考えているのでTB(E)≧0である。エネルギEでの転回点をXEとすると、後段部中の飛行時間TB(E)と補正電位部での電位分布UB(E)との関係は次の(19-2)式となる。但し、ここではq=m=1と規格化している。
T(E0)−TA(E)=−(dTA/dE)(E−E0)−(1/2)(d2TA/dE2)(E−E0)2−(1/6)(d3TA/dE3)(E−E0)3−… …(19-7)
この式から、非周期運動に対してもN次収束位置が一様電場からの電位のズレを小さくする最良の始点である、ということを厳密に証明することができる。
TID(E)=Tis(E)+Tfree(E)+Tref-a(E)+Tref-b(E)
Tis(E)=d/√(2E)
Tfree(E)=2c/√(2E)
Tref-a(E)={2a/(1−p)}√{2(E−p)}
Tref-b(E)=(2b/p)[√(2E)−√{2(E−p)}]
ここでTis(E)はイオン加速部をイオンが飛行する時間、Tfree(E)は無電場ドリフト領域をイオンが飛行する時間、Tref-a(E)及びTref-b(E)はそれぞれリフレクタの第2ステージ及び第1ステージをイオンが飛行する時間である。イオン源を含む場合でも、2次の収束条件である、(dTID/dE)E=1=0、且つ(d2TID/dE2)E=1=0を課すことで、(2)式よりも遥かに複雑な結果になるものの、(2)式に対応する2次収束条件(a、p)を解析的に得ることが可能である。つまり、パラメータb、c、dが与えられれば、2次収束条件を満たす(a、p)は一意に決まることになる。
上記説明において、理想リフレクトロンの実用化には前述した<5:補正前の非一様電場許容性>が必要であることをシミュレーション結果に基づいて示したが、この<5:補正前の非一様電場許容性>の理論的な根拠を提示する。
TB(E)−TA-2(E)={TA-1(E)+TB(E)}−{TA-1(E)+TA-2(E)}=T(E0)−TA(E) …(20)
続いて、リフレクタの中心軸に沿って形成されるリアル電位XR(U)が与えられたときに、ベース電位XA(U)と補正電位XC(U)の寄与を識別する一つの方法について述べる。なお、ここで述べる方法は、ベース電位XA(U)と補正電位XC(U)とが共に非一様電場によるものであってもよく、グリッド電極での電場の染み出しがある場合や、グリッド電極を用いない場合においても適用可能である。
まず、エネルギEに対する全飛行時間T(E)を調べる。これは図10(b)中に実線で示した「リアル電位による全飛行時間」である。E≧E0では飛行時間は理想的には一定となる。次に、E≧E0でのベース電位による全飛行時間TD(E)を、E<E0での関数形から外挿により決める。これは、2次収束点E=E0における飛行時間のエネルギに関する微分係数が無限に高次の項まで連続であるという条件から求まる。つまり、E=E0の低エネルギ側から近付いたときの微分係数(dT/dE)E→E0-、(d2T/dE2)E→E0-、(d3T/dE3)E→E0-、…を用いて、TD(E)のE≧E0での関数形を予測する。そして、(13-3)式の右辺にTD(E0)−TD(E)を代入することにより補正電位XC(U)が求まる。また、リアル電位XR(U)から補正電位XC(U)を差し引くことで、ベース電位XA(U)を求めることができる。
次に、上述した特徴的なイオンリフレクタを備えた本発明の一実施例であるTOFMSについて説明する。図22は本実施例のTOFMSの概略構成図である。
(i)ステージの段数やグリッド電極の有無など、リフレクタの形状は一切問わない。
(ii)リフレクタ内部は中空であって、イオンを反射させるための単調に変化する(分析対象が正イオンである場合は単調増加する、分析対象が負イオンである場合は単調減少する)傾斜電位さえあればよく、その傾斜電位が一様電場によるものか或いは非一様電場によるものかは問わない。
(iii)或るエネルギ範囲でエネルギ収束(飛行時間が初期エネルギに依存しない)が達成されるべく、M次収束条件を満たすように調整が施されている。例えば上記実施例での説明の通り、ワイリー・マクラーレン解のときは1次収束条件、マミリン解のときは2次収束条件などである。この延長で、M段式リフレクタを用いる場合には、最大でM次収束条件を満たすように調整することができる。グリッドレス構造のリフレクトロンの場合には、マルチステージ式の場合とは異なり収束条件を解析的に求めることはできないが、数値計算などによりM次収束条件を求めればよい。一般化すれば、ベースとなるリフレクトロンでは、解析的に又は数値計算によりM次収束条件を求め、これをエネルギ収束に利用している。
2…加速電極
3…フライトチューブ
4…イオンリフレクタ
41…ガードリング電極
5…検出器
6…リフレクタ直流電圧源
7…加速電圧源
8…制御部
9…データ処理部
Claims (10)
- 分析対象のイオンに一定のエネルギを付与して加速するイオン射出部と、該イオン射出部から射出されたイオンを電場の作用により反射して折り返すためのイオンリフレクタと、該イオンリフレクタで反射され該イオンリフレクタを出て来たイオンを検出するイオン検出器と、前記イオン射出部と前記イオンリフレクタとの間及び該イオンリフレクタと前記イオン検出器との間に設けられたイオンが自由に飛行する無電場ドリフト部と、前記イオンリフレクタの内部に反射電場を形成するために該イオンリフレクタを駆動するリフレクタ駆動手段と、を具備する飛行時間型質量分析装置において、
前記リフレクタ駆動手段は、電場の強さを距離の関数として連続的にポテンシャルが変化する非一様電場を前記イオンリフレクタ内部に形成するように該イオンリフレクタに電圧を印加し、
前記イオンリフレクタ中で中心軸を外れた軌道を通るイオンに生じる時間収差である軸外れ収差を抑えるために、前記イオン射出部と前記イオンリフレクタとの間に、該イオンリフレクタに入射するイオンの前記中心軸に対する空間広がりを小さくする収束レンズを設けたことを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
- 分析対象のイオンに一定のエネルギを付与して加速するイオン射出部と、該イオン射出部から射出されたイオンを電場の作用により反射して折り返すためのイオンリフレクタと、該イオンリフレクタで反射され該イオンリフレクタを出て来たイオンを検出するイオン検出器と、前記イオン射出部と前記イオンリフレクタとの間及び該イオンリフレクタと前記イオン検出器との間に設けられたイオンが自由に飛行する無電場ドリフト部と、前記イオンリフレクタの内部に反射電場を形成するために該イオンリフレクタを駆動するリフレクタ駆動手段と、を具備する飛行時間型質量分析装置において、
前記リフレクタ駆動手段は、電場の強さを距離の関数として連続的にポテンシャルが変化する非一様電場を前記イオンリフレクタ内部に形成するように該イオンリフレクタに電圧を印加し、
前記イオンリフレクタ中で中心軸を外れた軌道を通るイオンに生じる時間収差である軸外れ収差を抑えるために、前記イオン射出部と前記イオンリフレクタとの間に、前記中心軸から外れて該イオンリフレクタに入射するイオンを遮蔽するアパーチャ又はスリットを設けたことを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
- 分析対象のイオンに一定のエネルギを付与して加速するイオン射出部と、該イオン射出部から射出されたイオンを電場の作用により反射して折り返すためのイオンリフレクタと、該イオンリフレクタで反射され該イオンリフレクタを出て来たイオンを検出するイオン検出器と、前記イオン射出部と前記イオンリフレクタとの間及び該イオンリフレクタと前記イオン検出器との間に設けられたイオンが自由に飛行する無電場ドリフト部と、前記イオンリフレクタの内部に反射電場を形成するために該イオンリフレクタを駆動するリフレクタ駆動手段と、を具備する飛行時間型質量分析装置において、
前記リフレクタ駆動手段は、電場の強さを距離の関数として連続的にポテンシャルが変化する非一様電場を前記イオンリフレクタ内部に形成するように該イオンリフレクタに電圧を印加し、
前記イオンリフレクタ中で中心軸を外れた軌道を通るイオンに生じる時間収差である軸外れ収差を抑えるために、前記イオン射出部はそれ自体が前記イオンリフレクタに入射するイオンの前記中心軸に対する空間広がりを小さくする収束レンズの機能を有することを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
- 分析対象のイオンに一定のエネルギを付与して加速するイオン射出部と、該イオン射出部から射出されたイオンを電場の作用により反射して折り返すためのイオンリフレクタと、該イオンリフレクタで反射され該イオンリフレクタを出て来たイオンを検出するイオン検出器と、前記イオン射出部と前記イオンリフレクタとの間及び該イオンリフレクタと前記イオン検出器との間に設けられたイオンが自由に飛行する無電場ドリフト部と、前記イオンリフレクタの内部に反射電場を形成するために該イオンリフレクタを駆動するリフレクタ駆動手段と、を具備する飛行時間型質量分析装置において、
前記リフレクタ駆動手段は、電場の強さを距離の関数として連続的にポテンシャルが変化する非一様電場を前記イオンリフレクタ内部に形成するように該イオンリフレクタに電圧を印加し、
前記イオンリフレクタ中で中心軸を外れた軌道を通るイオンに生じる時間収差である軸外れ収差を抑えるために、前記イオン射出部、又は前記イオンリフレクタを構成する電極の一部は、前記中心軸から外れるイオンを遮蔽するべくイオンの通過範囲を制限する機能を有することを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の飛行時間型質量分析装置において、
前記イオンリフレクタはその中空領域にグリッド電極が無いグリッドレス構造であることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の飛行時間型質量分析装置において、
前記イオン射出部は直交加速型であることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の飛行時間型質量分析装置において、
前記イオン射出部はMALDIイオン源であることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の飛行時間型質量分析装置において、
前記イオンリフレクタはイオン光軸に沿って配列された複数の薄型電極を含むことを特徴とする飛行時間型質量分析装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の飛行時間型質量分析装置において、
前記イオンリフレクタはイオン光軸に沿って電気抵抗が調整された抵抗体を含むことを特徴とする飛行時間型質量分析装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の飛行時間型質量分析装置において、
前記イオンリフレクタはプリント基板又は微細加工基板を用いて構成されることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
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