JP5924155B2 - 原子発振器および電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、原子発振器および電子機器に関するものである。
ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属の原子のエネルギー遷移に基づいて発振する原子発振器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような原子発振器は、一般に、アルカリ金属を緩衝ガスとともに封入したガスセルと、ガスセル内のアルカリ金属を励起する励起光を出射する発光素子と、ガスセルを透過した励起光を検出する受光素子とを備える。
従来、このような原子発振器では、例えば、特許文献1に記載されているように、発光素子、ガスセル、受光素子をこの順で積層し、これらを共通のパッケージ内に収納している。
ところで、このような原子発振器では、安定した発振特性を発揮するために、発光素子およびガスセルを互いに異なる温度で一定温度に維持する必要がある。
しかし、従来の原子発振器では、前述したように発光素子およびガスセルが同一のパッケージ内に収納されているため、発光素子とガスセルとの間の熱干渉が生じやすく、そのため、環境温度によっては、発光素子およびガスセルの温度をそれぞれ所望の温度に維持することができない場合があった。特に、このような熱干渉に関する問題は、波長の異なる2種類の光による量子干渉効果(CPT:Coherent Population Trapping)を利用した原子発振器において、一般に発光素子とガスセルとの間の距離が小さくなるため、顕著となる。
また、近年、CPTを利用した原子発振器の小型化に伴い、様々な電子機器へ原子発振器を組み込むことが期待されており、原子発振器の低コスト化が望まれている。
米国特許第6320472号明細書
本発明の目的は、低コスト化を図りつつ、発光素子とガスセルとの間の熱干渉を抑制または防止し、より幅広い環境温度範囲において、優れた発振特性を有する原子発振器および電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の原子発振器は、ガス状の金属原子が封入されているガスセルと、
前記ガス状の金属原子を励起する励起光を出射する発光素子と、
前記ガスセルを透過した前記励起光を検出する受光素子と、
前記発光素子を収納する第1パッケージと、
前記ガスセルおよび前記受光素子を収納する第2パッケージと、
前記第1パッケージおよび前記第2パッケージが挿入される少なくとも1つの貫通孔を有し、前記第1パッケージおよび前記第2パッケージを互いに非接触でこれらを保持する配線基板とを備えることを特徴とする。
このように構成された原子発振器によれば、発光素子およびガスセルが互いに非接触の別々のパッケージに収納されているので、発光素子とガスセルとの間の熱干渉を防止または抑制し、発光素子とガスセルとを独立して高精度に温度制御することができる。
また、第1パッケージおよび第2パッケージを配線基板で保持することにより、第1パッケージおよび第2パッケージを保持するための部材を配線基板とは別途設ける場合に比し、原子発振器を構成する部品点数を少なくすることができる。その結果、原子発振器の低コスト化を図ることができる。
[適用例2]
本発明の原子発振器では、前記配線基板には、前記第1パッケージが挿入される第1貫通孔と、前記第2パッケージが挿入される第2貫通孔とが個別に備えられていることが好ましい。
これにより、配線基板の剛性を優れたものとしつつ、第1パッケージおよび第2パッケージを配線基板で保持することができる。
[適用例3]
本発明の原子発振器では、前記配線基板には、前記第1パッケージおよび前記第2パッケージがともに挿入される貫通孔が備えられ、
当該貫通孔は、前記第1パッケージと前記第2パッケージとの間の部分が前記励起光の光路を含むことが好ましい。
これにより、第1パッケージおよび第2パッケージの中心を配線基板に近づけることができる。その結果、原子発振器の小型化(薄型化)を図ることができる。
[適用例4]
本発明の原子発振器では、前記第1パッケージと前記第2パッケージとの間に配置された光学部品を備え、
前記配線基板には、前記光学部品が挿入される貫通孔が備えられ、
前記配線基板は、前記光学部品を保持することが好ましい。
これにより、第1パッケージおよび第2パッケージを配線基板に保持させた状態で、光学部品をその位置または姿勢を調整しながら配線基板に設置することができる。
[適用例5]
本発明の原子発振器では、前記配線基板は、前記第1パッケージと前記第2パッケージとを結ぶ線分に沿った軸線周りに前記光学部品を回転可能に保持することが好ましい。
これにより、光学部品を配線基板の貫通孔に係合させて位置決めした状態で、光学部品の姿勢を調整することができる。
[適用例6]
本発明の原子発振器では、前記第1パッケージに装着され、前記発光素子と前記配線基板とを電気的に接続する第1コネクターと、
前記第2パッケージに装着され、前記受光素子と前記配線基板とを電気的に接続する第2コネクターとを備えることが好ましい。
これにより、第1パッケージおよび第2パッケージをそれぞれ配線基板に電気的に接続することができる。
[適用例7]
本発明の原子発振器では、前記第1コネクターおよび前記第2コネクターは、それぞれ、フレキシブル基板で構成されていることが好ましい。
これにより、原子発振器の小型化および低コスト化を図ることができる。
[適用例8]
本発明の原子発振器では、前記配線基板は、前記第1コネクターおよび前記第2コネクターと一体的な構成を有することが好ましい。
これにより、原子発振器の製造時に、第1コネクターおよび第2コネクターを配線基板に対して接合する必要がないため、生産効率を高めることができる。
[適用例9]
本発明の原子発振器では、前記第1パッケージは、前記発光素子が設置される第1基体と、前記発光素子を覆い、かつ、前記励起光に対する透過性を有する窓部が設けられた第1蓋体とを有し、
前記第2パッケージは、前記ガスセルおよび前記受光素子が設置される第2基体と、前記ガスセルおよび前記受光素子を覆い、かつ、前記励起光に対する透過性を有する窓部が設けられた第2蓋体とを有することが好ましい。
これにより、発光素子からガスセルを介して受光素子への励起光の光路を確保しつつ、発光素子およびガスセルを互いに非接触の別々のパッケージに収納することができる。
[適用例10]
本発明の電子機器は、本発明の原子発振器を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた電子機器を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る原子発振器を示す分解斜視図である。 図1に示す原子発振器の概略構成を示す模式図である。 図1に示す原子発振器に備えられたガスセル内のアルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図である。 図1に示す原子発振器に備えられた発光素子および受光素子について、発光素子からの2つの光の周波数差と、受光素子での検出強度との関係を示すグラフである。 図1に示す原子発振器の縦断面図である。 図1に示す原子発振器の横断面図である。 本発明の第2実施形態に係る原子発振器を示す平面図である。 図7に示す原子発振器の配線基板(保持部材)を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る原子発振器を示す縦断面図である。 図9に示す原子発振器の配線基板を説明するための図である。 GPS衛星を利用した測位システムに本発明の原子発振器を用いた場合のシステム構成概要図である。 本発明の原子発振器を用いたクロック伝送システムの一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の原子発振器および電子機器を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る原子発振器を示す分解斜視図、図2は、図1に示す原子発振器の概略構成を示す模式図、図3は、図1に示す原子発振器に備えられたガスセル内のアルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図、図4は、図1に示す原子発振器に備えられた発光素子および受光素子について、発光素子からの2つの光の周波数差と、受光素子での検出強度との関係を示すグラフ、図5は、図1に示す原子発振器の縦断面図、図6は、図1に示す原子発振器の横断面図である。
なお、図1、5、6では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、その図示された各矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」とする。また、以下では、説明の便宜上、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」といい、また、+Z方向側(図5の上側)を「上」、−Z方向側(図5の下側)を「下」という。
図1に示す原子発振器1は、量子干渉効果を利用した原子発振器である。
この原子発振器1は、図1に示すように、第1ユニット2と、第2ユニット3と、光学部品41、42、43と、これらを保持する配線基板5(保持部材)と、配線基板5に実装された制御部6と、第1ユニット2および第2ユニット3と配線基板5とを電気的に接続するコネクター71、72とを備える。
ここで、図1、2に示すように、第1ユニット2は、発光素子21と、発光素子21を収納する第1パッケージ22とを備える。
また、第2ユニット3は、ガスセル31と、受光素子32と、ヒーター33と、温度センサー34と、コイル35と、これらを収納する第2パッケージ36とを備える。
そして、このような第1ユニット2および第2ユニット3は、配線基板5の配線(図示せず)およびコネクター71、72を介して制御部6に電気的に接続され、制御部6により駆動制御される。
まず、原子発振器1の原理を簡単に説明する。
原子発振器1では、ガスセル31内に、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属(金属原子)が封入されている。
アルカリ金属は、図3に示すように、3準位系のエネルギー準位を有しており、エネルギー準位の異なる2つの基底状態(基底状態1、2)と、励起状態との3つの状態をとり得る。ここで、基底状態1は、基底状態2よりも低いエネルギー状態である。
このようなガス状のアルカリ金属に対して周波数の異なる2種の共鳴光1、2を前述したようなガス状のアルカリ金属に照射すると、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)に応じて、共鳴光1、2のアルカリ金属における光吸収率(光透過率)が変化する。
そして、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数に一致したとき、基底状態1、2から励起状態への励起がそれぞれ停止する。このとき、共鳴光1、2は、いずれも、アルカリ金属に吸収されずに透過する。このような現象をCPT現象または電磁誘起透明化現象(EIT:Electromagnetically Induced Transparency)と呼ぶ。
発光素子21は、ガスセル31に向けて、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を出射する。
例えば、発光素子21が共鳴光1の周波数ω1を固定し、共鳴光2の周波数ω2を変化させていくと、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数ω0に一致したとき、受光素子32の検出強度は、図4に示すように、急峻に上昇する。このような急峻な信号をEIT信号として検出する。このEIT信号は、アルカリ金属の種類によって決まった固有値をもっている。したがって、このようなEIT信号を用いることにより、発振器を構成することができる。
以下、原子発振器1の各部を順次詳細に説明する。
(第1ユニット)
前述したように、第1ユニット2は、発光素子21と、発光素子21を収納する第1パッケージ22とを備える。
[発光素子]
発光素子21は、ガスセル31中のアルカリ金属原子を励起する励起光を出射する機能を有する。
より具体的には、発光素子21は、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を出射するものである。
共鳴光1の周波数ω1は、ガスセル31中のアルカリ金属を前述した基底状態1から励起状態に励起し得るものである。
また、共鳴光2の周波数ω2は、ガスセル31中のアルカリ金属を前述した基底状態2から励起状態に励起し得るものである。
この発光素子21としては、前述したような励起光を出射し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザー等を用いることができる。
また、このような発光素子21は、図示しない温度調節素子(発熱抵抗体、ペルチェ素子等)により、後述するガスセル31とは異なる温度、例えば、30℃程度に温度調節される。
[第1パッケージ]
第1パッケージ22は、前述した発光素子21を収納する。
この第1パッケージ22は、図5に示すように、基体221(第1基体)と、蓋体222(第1蓋体)とを備える。
基体221は、発光素子21を直接的または間接的に支持する。本実施形態では、基体221は、板状をなし、平面視で円形をなしている。
そして、この基体221の一方の面(実装面)には、発光素子21(実装部品)が設置(実装)される。また、基体221の他方の面には、図5に示すように、複数のリード223が突出している。この複数のリード223は、図示しない配線を介して発光素子21に電気的に接続されている。
このような基体221には、基体221上の発光素子21を覆う蓋体222が接合されている。
蓋体222は、一端部が開口した有底筒状をなしている。本実施形態では、蓋体222の筒状部は、円筒状をなす。
この蓋体222の一端部の開口は、前述した基体221により塞がれている。
そして、蓋体222の他端部、すなわち蓋体222の開口とは反対側の底部には、窓部23が設けられている。
この窓部23は、ガスセル31と発光素子21との間の光軸a上に設けられている。
そして、窓部23は、前述した励起光に対して透過性を有する。
本実施形態では、窓部23は、レンズで構成されている。これにより、励起光LLを無駄なくガスセル31へ照射することができる。
また、窓部23は、励起光LLを平行光とする機能を有する。これにより、励起光LLがガスセル31の内壁で反射するのを簡単かつ確実に防止することができる。そのため、ガスセル31内での励起光の共鳴を好適に生じさせ、その結果、原子発振器1の発振特性を高めることができる。
なお、窓部23は、励起光に対する透過性を有するものであれば、レンズに限定されず、例えば、レンズ以外の光学部品であってもよいし、単なる光透過性の板状部材であってもよい。また、前述したような機能を有するレンズは、後述する光学部品41、42、43と同様、第1パッケージ22および第2パッケージ36との間に設けられていてもよい。
このような蓋体222の窓部23以外の部分の構成材料としては、特に限定されず、例えば、セラミックス、金属、樹脂等を用いることができる。
ここで、蓋体222の窓部23以外の部分が励起光に対して透過性を有する材料で構成されている場合、蓋体222の窓部23以外の部分と窓部23と一体的に形成することができる。また、蓋体222の窓部23以外の部分が励起光に対して透過性を有しない材料で構成されている場合、蓋体222の窓部23以外の部分と窓部23とを別体で形成し、これらを公知の接合方法により接合すればよい。
また、基体221と蓋体222とは気密的に接合されているのが好ましい。すなわち、第1パッケージ22内が気密空間であることが好ましい。これにより、第1パッケージ22内を減圧状態または不活性ガス封入状態とすることができ、その結果、原子発振器1の特性を向上させることができる。
また、基体221と蓋体222との接合方法としては、特に限定されないが、例えば、ろう接、シーム溶接、エネルギー線溶接(レーザー溶接、電子線溶接等)等を用いることができる。
なお、基体221と蓋体222との間には、これらを接合するための接合部材が介在していてもよい。
また、第1パッケージ22内には、前述した発光素子21以外の部品が収納されていてもよい。
例えば、第1パッケージ22内には、発光素子21の温度を調節する温度調節素子や温度センサー等が収納されていてもよい。かかる温度調節素子としては、例えば、発熱抵抗体(ヒーター)、ペルチェ素子等が挙げられる。
このような基体221および蓋体222を有して構成された第1パッケージ22によれば、発光素子21から第1パッケージ22外への励起光の出射を許容しつつ、発光素子21を第1パッケージ22内に収納することができる。
また、第1パッケージ22は、基体221が第2パッケージ36とは反対側に配置されるように、後述する配線基板5に保持されている。
(第2ユニット)
前述したように、第2ユニット3は、ガスセル31と、受光素子32と、ヒーター33と、温度センサー34と、コイル35と、これらを収納する第2パッケージ36とを備える。
[ガスセル]
ガスセル31内には、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属が封入されている。
例えば、ガスセル31は、図示しないが、柱状の貫通孔を有する本体部と、その貫通孔の両開口を封鎖する1対の窓部とを有する。これにより、前述したようなアルカリ金属が封入される内部空間が形成される。
ここで、ガスセル31の各窓部は、前述した発光素子21からの励起光に対する透過性を有している。そして、一方の窓部は、ガスセル31内へ入射する励起光が透過するものであり、他方の窓部は、ガスセル31内から出射した励起光が透過するものである。
したがって、ガスセル31の窓部を構成する材料としては、前述したような励起光に対する透過性を有していれば、特に限定されないが、例えば、ガラス材料、水晶等が挙げられる。
また、ガスセル31の本体部を構成する材料は、特に限定されず、金属材料、樹脂材料等であってもよく、窓部と同様にガラス材料、水晶等であってもよい。
そして、各窓部は、本体部に対して気密的に接合されている。これにより、ガスセル31の内部空間を気密空間とすることができる。
ガスセル31の本体部と窓部との接合方法としては、これらの構成材料に応じて決められるものであり、特に限定されないが、例えば、接着剤による接合方法、直接接合法、陽極接合法等を用いることができる。
また、このようなガスセル31は、ヒーター33により、前述した発光素子21とは異なる温度、例えば、70℃程度に温度調節される。
[受光素子]
受光素子32は、ガスセル31内を透過した励起光LL(共鳴光1、2)の強度を検出する機能を有する。
この受光素子32としては、上述したような励起光を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、太陽電池、フォトダイオード等の光検出器(受光素子)を用いることができる。
[ヒーター]
ヒーター33は、前述したガスセル31(より具体的にはガスセル31中のアルカリ金属)を加熱する機能を有する。これにより、ガスセル31中のアルカリ金属をガス状に維持することができる。
このヒーター33は、通電により発熱するものであり、例えば、ガスセル31の外表面上に設けられた発熱抵抗体で構成されている。このような発熱抵抗体は、例えば、プラズマCVD、熱CVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着等の乾式メッキ法、ゾル・ゲル法等を用いて形成される。
ここで、かかる発熱抵抗体は、ガスセル31の励起光の入射部または出射部に設けられる場合、励起光に対する透過性を有する材料、具体的には、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物等の透明電極材料で構成される。
なお、ヒーター33は、ガスセル31を加熱することができるものであれば、特に限定されず、ガスセル31に対して非接触であってもよい。また、ヒーター33に代えて、または、ヒーター33と併用して、ペルチェ素子を用いて、ガスセル31を加熱してもよい。
このようなヒーター33は、後述する制御部6の温度制御部62に電気的に接続され、通電される。
[温度センサー]
温度センサー34は、ヒーター33またはガスセル31の温度を検出するものである。そして、この温度センサー34の検出結果に基づいて、前述したヒーター33の発熱量が制御される。これにより、ガスセル31内のアルカリ金属原子を所望の温度に維持することができる。
なお、温度センサー34の設置位置は、特に限定されず、例えば、ヒーター33上であってもよいし、ガスセル31の外表面上であってもよい。
温度センサー34としては、それぞれ、特に限定されず、サーミスタ、熱電対等の公知の各種温度センサーを用いることができる。
このような温度センサー34は、図示しない配線を介して、後述する制御部6の温度制御部62に電気的に接続されている。
[コイル]
コイル35は、通電により、磁場を発生させる機能を有する。これにより、ガスセル31中のアルカリ金属に磁場を印加することにより、ゼーマン分裂により、アルカリ金属の縮退している異なるエネルギー準位間のギャップを拡げて、分解能を向上させることができる。その結果、原子発振器1の発振周波数の精度を高めることができる。
なお、コイル35が発生する磁場は、直流磁場または交流磁場のいずれかの磁場であってもよいし、直流磁場と交流磁場とを重畳させた磁場であってもよい。
このコイル35の設置位置は、特に限定されず、図示しないが、例えば、ソレノイド型を構成するようにガスセル31の外周に沿って巻回して設けられていてもよいし、ヘルムホルツ型を構成するように1対のコイルをガスセル31を介して対向させてもよい。
このコイル35は、図示しない配線を介して、後述する制御部6の磁場制御部63に電気的に接続されている。これにより、コイル35に通電を行うことができる。
このようなコイル35の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、銀、銅、パラジウム、白金、金、または、これらの合金等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[第2パッケージ]
第2パッケージ36は、前述したガスセル31、受光素子32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35を収納する。
この第2パッケージ36は、前述した第1ユニット2の第1パッケージ22と同様に、構成されている。
具体的には、第2パッケージ36は、図5に示すように、基体361(第2基体)と、蓋体362(第2蓋体)とを備える。
基体361は、ガスセル31、受光素子32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35を直接的または間接的に支持する。本実施形態では、基体361は、板状をなし、平面視で円形をなしている。
そして、この基体361の一方の面(実装面)には、ガスセル31、受光素子32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35(複数の実装部品)が設置(実装)される。また、基体361の他方の面には、図5に示すように、複数のリード363が突出している。この複数のリード363は、図示しない配線を介して受光素子32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35に電気的に接続されている。
このような基体361には、基体361上のガスセル31、受光素子32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35を覆う蓋体362が接合されている。
蓋体362は、一端部が開口した有底筒状をなしている。本実施形態では、蓋体362の筒状部は、円筒状をなす。
この蓋体362の一端部の開口は、前述した基体361により塞がれている。
そして、蓋体362の他端部、すなわち蓋体362の開口とは反対側の底部には、窓部37が設けられている。
この窓部37は、ガスセル31と発光素子21との間の光軸a上に設けられている。
そして、窓部37は、前述した励起光に対して透過性を有する。
本実施形態では、窓部37は、光透過性を有する板状部材で構成されている。
なお、窓部37は、励起光に対する透過性を有するものであれば、光透過性を有する板状部材に限定されず、例えば、レンズ、偏光板、λ/4波長板等の光学部品であってもよい。
このような蓋体362の窓部37以外の部分の構成材料としては、特に限定されず、例えば、セラミックス、金属、樹脂等を用いることができる。
ここで、蓋体362の窓部37以外の部分が励起光に対して透過性を有する材料で構成されている場合、蓋体362の窓部37以外の部分と窓部37と一体的に形成することができる。また、蓋体362の窓部37以外の部分が励起光に対して透過性を有しない材料で構成されている場合、蓋体362の窓部37以外の部分と窓部37とを別体で形成し、これらを公知の接合方法により接合すればよい。
また、基体361と蓋体362とは気密的に接合されているのが好ましい。すなわち、第2パッケージ36内が気密空間であることが好ましい。これにより、第2パッケージ36内を減圧状態または不活性ガス封入状態とすることができ、その結果、原子発振器1の特性を向上させることができる。
また、基体361と蓋体362との接合方法としては、特に限定されないが、例えば、ろう接、シーム溶接、エネルギー線溶接(レーザー溶接、電子線溶接等)等を用いることができる。
なお、基体361と蓋体362との間には、これらを接合するための接合部材が介在していてもよい。
また、第2パッケージ36内には、少なくともガスセル31および受光素子32が収納されていればよく、また、前述したガスセル31、受光素子32、ヒーター33、温度センサー34およびコイル35以外の部品が収納されていてもよい。
このような基体361および蓋体362を有して構成された第2パッケージ36によれば、発光素子21からの励起光の第2パッケージ36内への入射を許容しつつ、ガスセル31および受光素子32を第2パッケージ36内に収納することができる。したがって、前述したような第1パッケージ22と組み合わせて第2パッケージ36を用いることにより、発光素子21からガスセル31を介して受光素子32への励起光の光路を確保しつつ、発光素子21およびガスセル31を互いに非接触の別々のパッケージに収納することができる。
また、第2パッケージ36は、基体361が第1パッケージ22とは反対側に配置されるように、後述する配線基板5に保持されている。
(光学部品)
前述したような第1パッケージ22と第2パッケージ36との間には、複数の光学部品41、42、43が配置されている。この複数の光学部品41、42、43は、それぞれ、前述した第1パッケージ22内の発光素子21と、前述した第2パッケージ36内のガスセル31との間の光軸a上に設けられている。
また、本実施形態では、第1パッケージ22側から第2パッケージ36側へ、光学部品41、光学部品42、光学部品43の順に配置されている。
光学部品41は、λ/4波長板である。これにより、例えば、発光素子21からの励起光が直線偏光である場合、その励起光を円偏光(右円偏光または左円偏光)に変換することができる。
前述したようにコイル35の磁場によりガスセル31内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、仮に直線偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位に均等に分散して存在することとなる。その結果、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数が他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に少なくなるため、所望のEIT現象を発現する原子数が減少し、所望のEIT信号が小さくなり、その結果、原子発振器1の発振特性の低下をもたらす。
これに対し、前述したようにコイル35の磁場によりガスセル31内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、円偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位のうち、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数を他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に多くすることができる。そのため、所望のEIT現象を発現する原子数が増大し、所望のEIT信号が大きくなり、その結果、原子発振器1の発振特性を向上させることができる。
本実施形態では、光学部品41は、円板状をなしている。そのため、後述するような形状の貫通孔53に係合した状態で光軸aに平行な軸線周りに光学部品41を回転させることができる。なお、光学部品41の平面視形状は、これに限定されず、例えば、四角形、五角形等の多角形をなしていてもよい。
このような光学部品41に対して第2ユニット3側には、光学部品42、43が配置されている。
光学部品42、43は、それぞれ、減光フィルター(NDフィルター)である。これにより、ガスセル31に入射する励起光LLの強度を調整(減少)させることができる。そのため、発光素子21の出力が大きい場合でも、ガスセル31に入射する励起光を所望の光量とすることができる。本実施形態では、前述した光学部品41により円偏光に変換された励起光の強度を光学部品42、43により調整する。
本実施形態では、光学部品42、43は、それぞれ、板状をなしている。また、光学部品42、43の平面視形状は、それぞれ、円形をなしている。そのため、後述するような形状の貫通孔53に係合した状態で光軸aに平行な軸線周りに光学部品42、43をそれぞれ回転させることができる。
なお、光学部品42、43の平面視形状は、これに限定されず、例えば、四角形、五角形等の多角形をなしていてもよい。
また、光学部品42および光学部品43は、互いに減光率が等しくてもよいし異なっていてもよい。
また、光学部品42、43は、それぞれ、上側と下側とで連続的または段階的に減光率の異なる部分を有していてもよい。この場合、光学部品42、43を配線基板5に対して上下方向での位置を調整することにより、励起光の減光率を調整することができる。
また、光学部品42、43は、それぞれ、周方向で連続的または断続的に減光率が異なる部分を有していてもよい。この場合、光学部品42、43を回転させることにより、励起光の減光率を調整することができる。なお、この場合、光学部品42、43の回転中心が光軸aに対してずれていればよい。
なお、この光学部品42、43のうちのいずれか一方の光学部品を省略してもよい。また、発光素子21の出力が適度である場合、光学部品42、43の双方を省略することができる。
また、光学部品41、42、43は、前述した種類、配置順、数等に限定されない。例えば、光学部品41、42、43は、それぞれ、λ/4波長板または減光フィルターに限定されず、レンズ、偏光板等であってもよい。
(配線基板)
配線基板5は、図示しない配線を有し、かかる配線を介して、配線基板5に搭載された制御部6等の電子部品と、コネクター71、72とを電気的に接続する機能を有する。
また、配線基板5は、前述した第1パッケージ22、第2パッケージ36および複数の光学部品41、42、43を保持する機能を有する。
この配線基板5は、第1パッケージ22および第2パッケージ36が空間を介して互いに非接触な状態でこれらを保持する。
これにより、発光素子21とガスセル31との間の熱干渉を防止または抑制し、発光素子21とガスセル31とを独立して高精度に温度制御することができる。
具体的に説明すると、図1に示すように、配線基板5は、その厚さ方向に貫通する貫通孔51、52、53、54、55が形成されている。
ここで、貫通孔51(第1貫通孔)は、配線基板5のX軸方向での一端部側に設けられ、貫通孔52(第2貫通孔)は、配線基板5のX軸方向での他端部側に設けられている。そして、貫通孔53、54、55(第3貫通孔)は、配線基板5の貫通孔51と貫通孔52との間に設けられている。
本実施形態では、貫通孔51、52、53、54、55は、互いに独立して形成されている。そのため、配線基板5の剛性を優れたものとすることができる。
そして、貫通孔51内には、第1パッケージ22の一部が上側から挿入され、これにより、第1パッケージ22は、配線基板5に対してX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向での位置決めがされている。
本実施形態では、貫通孔51のY軸方向での幅は、第1パッケージ22のY軸方向での幅(円筒部の直径)よりも小さい。そのため、第1パッケージ22は、その円筒部の中心軸が配線基板5に対して上側に位置した状態で、貫通孔51の縁部に係合(当接)する。
また、第1パッケージ22を貫通孔51の縁部に当接させることにより、第1パッケージ22と配線基板5との接触面積を小さくすることができる。これにより、第1パッケージ22と配線基板5との間の熱の伝達を抑制することができる。
同様に、貫通孔52内には、第2パッケージ36の一部が挿入され、これにより、第2パッケージ36は、配線基板5に対してX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向での位置決めがされている。また、第1パッケージ22と同様に、第2パッケージ36を貫通孔52の縁部に当接させることにより、第2パッケージ36と配線基板5との接触面積を小さくすることができる。これにより、第2パッケージ36と配線基板5との間の熱の伝達を抑制することができる。
このように、第1パッケージ22と第2パッケージ36との間の配線基板5を介した熱伝達を抑制することができるので、発光素子21とガスセル31との間の熱干渉を抑制することができる。
このような貫通孔51、52を有する配線基板5によれば、第1パッケージ22および第2パッケージ36を配線基板5に設置することにより、発光素子21および受光素子32を含む光学系の位置決めを行うことができる。そのため、配線基板5に対する第1パッケージ22および第2パッケージ36の設置を容易なものとすることができる。
また、第1パッケージ22および第2パッケージ36を保持する部材を配線基板5とは別途設ける場合に比し、部品点数を少なくすることができる。その結果、原子発振器1の低コスト化および小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、前述したように、配線基板5には、第1パッケージ22が挿入される貫通孔51と、第2パッケージ36が挿入される貫通孔52とが個別に形成されているため、配線基板5の剛性を優れたものとしつつ、第1パッケージ22および第2パッケージ36を配線基板5で保持することができる。
また、貫通孔53内には、光学部品41の一部が挿入され、これにより、光学部品41は、配線基板5に対してX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向での位置決めがされている。
同様に、貫通孔54内には、光学部品42の一部が挿入され、これにより、光学部品42は、配線基板5に対してX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向での位置決めがされている。
また、貫通孔55内には、光学部品43の一部が挿入され、これにより、光学部品43は、配線基板5に対してX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向での位置決めがされている。
このような貫通孔53、54、55を有する配線基板5によれば、光学部品41、42、43をそれぞれ保持するので、原子発振器1の製造時に配線基板5の各部品を取り付ける際、第1パッケージ22および第2パッケージ36を配線基板5に保持させた状態で、光学部品41、42、43をその位置または姿勢を調整しながら配線基板に設置することができる。
貫通孔53は、第1パッケージ22と第2パッケージ36とを結ぶ線分に沿った軸線(例えば、光軸a)周りに光学部品41を回転可能に保持し得る。これにより、光学部品41を配線基板5の貫通孔53に係合させて光軸aに平行な方向での位置決めした状態で、光学部品41の光軸a周りの姿勢を調整することができる。
ここで、図6に示すように、貫通孔53のY軸方向での幅W2は、光学部品41のY軸方向での幅W1(直径)よりも小さい。そのため、光学部品41は、その中心が配線基板5に対して上側に位置した状態で、貫通孔53の縁部に係合(当接)する。
同様に、貫通孔54は、第1パッケージ22と第2パッケージ36とを結ぶ線分に沿った軸線周りに光学部品42を回転可能に保持し得る。また、貫通孔55は、第1パッケージ22と第2パッケージ36とを結ぶ線分に沿った軸線周りに光学部品43を回転可能に保持し得る。
本実施形態では、貫通孔53、54、55は、光学部品41、42、43の板面が互いに平行となるように形成されている。また、貫通孔53、54、55は、光学部品41、42、43の板面がそれぞれ光軸aに対して垂直となるように形成されている。なお、貫通孔53、54、55は、光学部品41、42、43の板面が互いに非平行となるように形成されていてもよし、光学部品41、42、43の板面がそれぞれ光軸aに対して傾斜するように形成されていてもよい。
ここで、前述したように光学部品41がλ/4波長板であるため、配線基板5に対する第1パッケージ22の姿勢によらず、図6に示すように光学部品41を回転により姿勢を調整することにより、発光素子21からの励起光を直線偏光から円偏光へ変換することができる。
光学部品41、42、43を配線基板5に設置するに際しては、例えば、まず、配線基板5に第1ユニット2および第2ユニット3を設置・固定する。その後、光学部品41、42、43をそれぞれ対応する貫通孔53、512、513に係合させた状態で、EIT信号等を確認しながら、各光学部品41、42、43の位置および姿勢のうちの少なくとも一方を変化させる。そして、所望のEIT信号を確認したとき、その状態で、各光学部品41、42、43を配線基板5に対して固定する。かかる固定は、特に限定されないが、例えば、光硬化性接着剤を用いるのが好適である。光硬化性接着剤は、硬化前であれば各貫通孔53、512、513に供給しても各光学部品41、42、43の位置または姿勢を変化させることができ、そして、所望時に短時間で硬化させて固定を行える。
このような配線基板5としては、各種プリント配線基板を用いることができるが、前述したように保持した第1パッケージ22、第2パッケージ36および光学部品41、42、43の位置関係を維持するのに必要な剛性を確保する観点から、リジット部を有する基板、例えば、リジット基板、リジットフレキシブル基板等を用いるのが好ましい。
なお、配線基板5として、リジット部を有しない配線基板(例えば、フレキシブル基板)を用いた場合であっても、例えば、かかる配線基板に、剛性を向上させるための補強部材を接合することにより、第1パッケージ22、第2パッケージ36および光学部品41、42、43の位置関係を維持することができる。
また、配線基板5の熱電導率は、0.1W・m−1・K−1以上40W・m−1・K−1以下であることが好ましく、0.1W・m−1・K−1以上0.5W・m−1・K−1以下であることがより好ましい。これにより、第1パッケージ22と第2パッケージ36との間の配線基板5を介した熱伝導をより効果的に抑えることができる。すなわち、配線基板5の断熱性を高め、第1パッケージ22と第2パッケージ36とを熱的に分離する効果を顕著なものとすることができる。
これに対し、かかる熱伝導率が低すぎる場合、配線基板5の形状、大きさ等によっては、配線基板5に必要な剛性を確保できる材料の選定が難しく、一方、かかる熱伝導率が高すぎる場合、第1パッケージ22と配線基板5との接触部と、第2パッケージ36と配線基板5との接触部との距離によっては、第1パッケージ22と第2パッケージ36との間の配線基板5を介した熱伝導を抑えることが難しい。
このような観点から、配線基板5は、主として、樹脂材料、ガラス材料、セラミックス材料等の非金属で構成されているのが好ましい。これにより、第1パッケージ22と第2パッケージ36との間の配線基板5を介した熱伝導を抑えることができる。その結果、発光素子21とガスセル31との間の熱干渉を効果的に防止または抑制することができる。
このような配線基板5の一方の面には、制御部6およびコネクター71、72が設置されている。なお、配線基板5には、制御部6以外の電子部品が搭載されていてもよい。
[制御部]
図2に示す制御部6は、ヒーター33、コイル35および発光素子21をそれぞれ制御する機能を有する。
本実施形態では、制御部6は、配線基板5に搭載されたIC(Integrated Circuit)チップで構成されている。
このような制御部6は、発光素子21の共鳴光1、2の周波数を制御する励起光制御部61と、ガスセル31中のアルカリ金属の温度を制御する温度制御部62と、ガスセル31に印加する磁場を制御する磁場制御部63とを有する。
励起光制御部61は、前述した受光素子32の検出結果に基づいて、発光素子21から出射される共鳴光1、2の周波数を制御する。より具体的には、励起光制御部61は、前述した受光素子32によって検出された(ω1−ω2)が前述したアルカリ金属固有の周波数ω0となるように、発光素子21から出射される共鳴光1、2の周波数を制御する。また、励起光制御部61は、発光素子21から出射される共鳴光1、2の中心周波数を制御する。
また、温度制御部62は、温度センサー34の検出結果に基づいて、ヒーター33への通電を制御する。これにより、ガスセル31を所望の温度範囲内に維持することができる。ここで、温度センサー34は、ガスセル31の温度を検知する温度検知手段を構成する。
また、磁場制御部63は、コイル35が発生する磁場が一定となるように、コイル35への通電を制御する。
[コネクター]
コネクター71(第1コネクター)は、第1パッケージ22に装着され、発光素子21と配線基板5とを電気的に接続する機能を有する。
また、コネクター72(第2コネクター)は、第2パッケージ36に装着され、受光素子32等と配線基板5とを電気的に接続する機能を有する。
このようなコネクター71、72を用いることにより、第1パッケージ22および第2パッケージ36をそれぞれ配線基板5に電気的に接続することができる。
すなわち、コネクター71を介して、第1パッケージ22内の発光素子21が制御部6に電気的に接続されている。また、コネクター72を介して、第2パッケージ36内の受光素子32、ヒーター、温度センサー34およびコイル35が制御部6に電気的に接続されている。
以下、コネクター71、72について詳述する。
コネクター71は、図1に示すように、第1パッケージ22に装着されるコネクター部712と、配線基板5に固定される固定部713と、コネクター部712と固定部713とを接続するケーブル部714とを備える。
コネクター部712は、シート状をなし、その厚さ方向に貫通する複数の貫通孔711を有する。
この複数の貫通孔711は、第1パッケージ22の複数のリード223に対応して設けられている。この複数の貫通孔711には、それぞれ対応して、複数のリード223が挿通されている。
このような複数のリード223は、それぞれ、例えば半田等により、図5に示すようにコネクター部712に対して固定されるとともに、コネクター部712に設けられた配線(図示せず)に電気的に接続されている。
一方、固定部713は、シート状をなし、例えば異方性導電接着剤(ACF)等により、図5に示すように配線基板5に対して固定されるとともに、固定部713に設けられた配線(図示せず)が前述した配線基板5の配線(図示せず)に電気的に接続されている。
また、この固定部713の配線(図示せず)は、ケーブル部714に設けられた配線(図示せず)を介して、コネクター部712の配線(図示せず)に電気的に接続されている。
以上説明したようなコネクター71と同様に、コネクター72は、図1に示すように、第2パッケージ36に装着されるコネクター部722と、配線基板5に固定される固定部723と、コネクター部722と固定部723とを接続するケーブル部724とを備える。
コネクター部722は、シート状をなし、その厚さ方向に貫通する複数の貫通孔721を有する。
この複数の貫通孔721は、第2パッケージ36の複数のリード363に対応して設けられている。この複数の貫通孔721には、それぞれ対応して、複数のリード363が挿通されている。
このような複数のリード363は、それぞれ、例えば半田等により、図5に示すようにコネクター部722に対して固定されるとともに、コネクター部722に設けられた配線(図示せず)に電気的に接続されている。
一方、固定部723は、シート状をなし、例えば異方性導電接着剤(ACF)等により、図5に示すように配線基板5に対して固定されるとともに、固定部723に設けられた配線(図示せず)が前述した配線基板5の配線(図示せず)に電気的に接続されている。
また、この固定部723の配線(図示せず)は、ケーブル部724に設けられた配線(図示せず)を介して、コネクター部722の配線(図示せず)に電気的に接続されている。
このようなコネクター71、72は、それぞれ、フレキシブル基板で構成されている。すなわち、コネクター71にあっては、コネクター部712、固定部713およびケーブル部714がそれぞれフレキシブル基板で構成されているとともに、コネクター部712、固定部713およびケーブル部714が一体で構成されている。同様に、コネクター72にあっては、コネクター部722、固定部723およびケーブル部724がそれぞれフレキシブル基板で構成されているとともに、コネクター部722、固定部723およびケーブル部724が一体で構成されている。
このようにフレキシブル基板で構成されたコネクター71、72を用いることにより、原子発振器1の小型化および低コスト化を図ることができる。
なお、コネクター71、72は、ぞれぞれ、フレキシブル基板に限定されず、例えば、コネクター部がソケット状をなすものであってもよい。
以上説明したような本実施形態の原子発振器1によれば、発光素子21およびガスセル31が互いに非接触の別々のパッケージに収納されているので、発光素子21とガスセル31との間の熱干渉を防止または抑制し、発光素子21とガスセル31とを独立して高精度に温度制御することができる。
また、第1パッケージ22および第2パッケージ36を配線基板5で保持することにより、第1パッケージ22および第2パッケージ36を保持するための部材を配線基板5とは別途設ける場合に比し、原子発振器1を構成する部品点数を少なくすることができる。その結果、原子発振器1の低コスト化を図ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る原子発振器を示す平面図、図8は、図7に示す原子発振器の配線基板(保持部材)を説明するための図である。
本実施形態にかかる原子発振器は、配線基板およびコネクターの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態にかかる原子発振器と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の原子発振器に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図7および図8において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図7に示す原子発振器1Aは、前述した第1実施形態の原子発振器1において、配線基板5およびコネクター71、72に代えて、配線基板5Aおよびコネクター71A、72Aを備える。
図8に示すように、配線基板5Aは、その厚さ方向に貫通する貫通孔51A、52A、53、54、55が形成されている。
そして、貫通孔51A(第1貫通孔)内には、第1パッケージ22の一部が上側から挿入され、これにより、第1パッケージ22は、配線基板5Aに対してX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向での位置決めがされている。
同様に、貫通孔52A(第2貫通孔)内には、第2パッケージ36の一部が挿入され、これにより、第2パッケージ36は、配線基板5Aに対してX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向での位置決めがされている。
このような配線基板5Aには、コネクター71A、72Aが接続されている。
特に、コネクター71A、72Aは、配線基板5Aと一体で形成されている。これにより、原子発振器1Aの製造時に、コネクター71A、72Aを配線基板5Aに対して接合する必要がないため、生産効率を高めることができる。
ここで、コネクター71Aは、第1パッケージ22に装着されるコネクター部712と、コネクター部712と配線基板5Aとを接続するケーブル部714Aとを備える。
同様に、コネクター72Aは、第2パッケージ36に装着されるコネクター部722と、コネクター部722と配線基板5Aとを接続するケーブル部724Aとを備える。
このようなコネクター71A、72Aは、ケーブル部714A、724Aが光軸aと直交する方向(Y軸方向)に沿って延在している。これにより、光軸aと平行な方向(X軸方向)における配線基板5Aの寸法の小型化を図りつつ、コネクター71A、72Aと配線基板5Aとを一体で形成することができる。
このように一体で構成された配線基板5Aおよびコネクター71A、72Aは、例えば、フレキシブルリジット基板で形成することができる。具体的には、フレキシブルリジット基板のリジット部で配線基板5Aを形成し、フレキシブル部でコネクター71A、72Aを形成することができる。
以上説明したような第2実施形態に係る原子発振器1Aによっても、低コスト化を図りつつ、発光素子21とガスセル31との間の熱干渉を抑制または防止し、より幅広い環境温度範囲において、優れた発振特性を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3実施形態に係る原子発振器を示す縦断面図、図10は、図9に示す原子発振器の配線基板を説明するための図である。
本実施形態にかかる原子発振器は、配線基板およびコネクターの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態にかかる原子発振器と同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態の原子発振器に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図9および図10において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図9に示す原子発振器1Bは、前述した第1実施形態の原子発振器1において、配線基板5およびコネクター71、72に代えて、配線基板5Bおよびコネクター71B、72Bを備える。
図10に示すように、配線基板5Bは、その厚さ方向に貫通する貫通孔56が形成されている。
この貫通孔56の縁部は、第1パッケージ22の位置決めのための係合部51Bと、第2パッケージ36の位置決めのための係合部52Bと、光学部品41、42、43の位置決めのための係合部53B、54B、55Bとを有する。
本実施形態では、貫通孔56は、X軸方向に沿って延在し、係合部51B、52B、53B、54B、55BがX軸方向での異なる位置に設けられている。
このような貫通孔56は、第1パッケージ22および第2パッケージ36がともに挿入されるものである。
そして、貫通孔56は、第1パッケージ22と第2パッケージ36との間の部分が励起光の光路を含む。これにより、第1パッケージ22および第2パッケージ36の中心を配線基板5Bに近づけることができる。その結果、原子発振器1Bの小型化(薄型化)を図ることができる。
このような配線基板5Bには、コネクター71B、72Bが接続されている。
特に、コネクター71B、72Bは、配線基板5Bと一体で形成されている。これにより、原子発振器1Bの製造時に、コネクター71B、72Bを配線基板5Bに対して接合する必要がないため、生産効率を高めることができる。
ここで、コネクター71Bは、第1パッケージ22に装着されるコネクター部712と、コネクター部712と配線基板5Bとを接続するケーブル部714Bとを備える。
同様に、コネクター72Bは、第2パッケージ36に装着されるコネクター部722と、コネクター部722と配線基板5Bとを接続するケーブル部724Bとを備える。
このようなコネクター71B、72Bは、ケーブル部714B、724Bが光軸aに平行な方向(X軸方向)に沿って延在している。
このように一体で構成された配線基板5Bおよびコネクター71B、72Bは、例えば、フレキシブルリジット基板で形成することができる。具体的には、フレキシブルリジット基板のリジット部で配線基板5Bを形成し、フレキシブル部でコネクター71B、72Bを形成することができる。
ここで、コネクター71B、72Bは、図10に示すように、貫通孔56の部分を利用して形成することができる。
以上説明したような第3実施形態に係る原子発振器1Bによっても、低コスト化を図りつつ、発光素子21とガスセル31との間の熱干渉を抑制または防止し、より幅広い環境温度範囲において、優れた発振特性を発揮することができる。
(電子機器)
以上説明したような原子発振器は、各種電子機器に組み込むことができる。
以下、本発明の電子機器について説明する。
図11は、GPS衛星を利用した測位システムに本発明の原子発振器を用いた場合のシステム構成概要図である。
図11に示す測位システム100は、GPS衛星200と、基地局装置300と、GPS受信装置400とで構成されている。
GPS衛星200は、測位情報(GPS信号)を送信する。
基地局装置300は、例えば電子基準点(GPS連続観測局)に設置されたアンテナ301を介してGPS衛星200からの測位情報を高精度に受信する受信装置302と、この受信装置302で受信した測位情報をアンテナ303を介して送信する送信装置304とを備える。
ここで、受信装置302は、その基準周波数発振源として前述した本発明の原子発振器1を備える電子装置である。このような受信装置302は、優れた信頼性を有する。また、受信装置302で受信された測位情報は、リアルタイムで送信装置304により送信される。
GPS受信装置400は、GPS衛星200からの測位情報をアンテナ401を介して受信する衛星受信部402と、基地局装置300からの測位情報をアンテナ403を介して受信する基地局受信部404とを備える。
図12は、本発明の原子発振器を用いたクロック伝送システムの一例を示す概略構成図である。
図12に示すクロック伝送システム500は、時分割多重方式のネットワーク内の各装置のクロックを一致させるものであって、N(Normal)系およびE(Emergency)系の冗長構成を有するシステムである。
このクロック伝送システム500は、A局(上位(N系))のクロック供給装置(CSM:Clock Supply Module)501およびSDH(Synchronous Digital Hierarchy)装置502と、B局(上位(E系))のクロック供給装置503およびSDH装置504と、C局(下位)のクロック供給装置505およびSDH装置506、507とを備える。
クロック供給装置501は、原子発振器1を有し、N系のクロック信号を生成する。このクロック供給装置501内の原子発振器1は、セシウムを用いた原子発振器を含むマスタークロック508、509からのより高精度なクロック信号と同期して、クロック信号を生成する。
SDH装置502は、クロック供給装置501からのクロック信号に基づいて、主信号の送受信を行うとともに、N系のクロック信号を主信号に重畳し、下位のクロック供給装置505に伝送する。
クロック供給装置503は、原子発振器1を有し、E系のクロック信号を生成する。このクロック供給装置503内の原子発振器1は、セシウムを用いた原子発振器を含むマスタークロック508、509からのより高精度なクロック信号と同期して、クロック信号を生成する。
SDH装置504は、クロック供給装置503からのクロック信号に基づいて、主信号の送受信を行うとともに、E系のクロック信号を主信号に重畳し、下位のクロック供給装置505に伝送する。
クロック供給装置505は、クロック供給装置501、503からのクロック信号を受信し、その受信したクロック信号に同期して、クロック信号を生成する。
ここで、クロック供給装置505は、通常、クロック供給装置501からのN系のクロック信号に同期して、クロック信号を生成する。そして、N系に異常が発生した場合、クロック供給装置505は、クロック供給装置503からのE系のクロック信号に同期して、クロック信号を生成する。このようにN系からE系に切り換えることにより、安定したクロック供給を担保し、クロックパス網の信頼性を高めることができる。
SDH装置506は、クロック供給装置505からのクロック信号に基づいて、主信号の送受信を行う。同様に、SDH装置507は、クロック供給装置505からのクロック信号に基づいて、主信号の送受信を行う。これにより、C局の装置をA局またはB局の装置と同期させることができる。
以上、本発明の原子発振器および電子機器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明の原子発振器および電子機器では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明の原子発振器は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
1‥‥原子発振器 1A‥‥原子発振器 1B‥‥原子発振器 2‥‥第1ユニット 3‥‥第2ユニット 5‥‥配線基板 5A‥‥配線基板 5B‥‥配線基板 6‥‥制御部 21‥‥発光素子 22‥‥第1パッケージ 23‥‥窓部 31‥‥ガスセル 32‥‥受光素子 33‥‥ヒーター 34‥‥温度センサー 35‥‥コイル 36‥‥第2パッケージ 37‥‥窓部 41‥‥光学部品 42‥‥光学部品 43‥‥光学部品 51‥‥貫通孔(第1貫通孔) 51A‥‥貫通孔(第1貫通孔) 51B‥‥係合部 52‥‥貫通孔(第2貫通孔) 52A‥‥貫通孔(第2貫通孔) 52B‥‥係合部 53‥‥貫通孔 53B‥‥係合部 54‥‥貫通孔 54B‥‥係合部 55‥‥貫通孔 55B‥‥係合部 56‥‥貫通孔 61‥‥励起光制御部 62‥‥温度制御部 63‥‥磁場制御部 71‥‥コネクター(第1コネクター) 71A‥‥コネクター(第1コネクター) 71B‥‥コネクター(第1コネクター) 72‥‥コネクター(第2コネクター) 72A‥‥コネクター(第2コネクター) 72B‥‥コネクター(第2コネクター) 100‥‥測位システム 200‥‥衛星 221‥‥基体 222‥‥蓋体 223‥‥リード 300‥‥基地局装置 301‥‥アンテナ 302‥‥受信装置 303‥‥アンテナ 304‥‥送信装置 361‥‥基体 362‥‥蓋体 363‥‥リード 400‥‥受信装置 401‥‥アンテナ 402‥‥衛星受信部 403‥‥アンテナ 404‥‥基地局受信部 500‥‥クロック伝送システム 501‥‥クロック供給装置 502‥‥SDH装置 503‥‥クロック供給装置 504‥‥SDH装置 505‥‥クロック供給装置 506‥‥SDH装置 507‥‥SDH装置 508‥‥マスタークロック 509‥‥マスタークロック 711‥‥貫通孔 712‥‥コネクター部 713‥‥固定部 714‥‥ケーブル部 714A‥‥ケーブル部 714B‥‥ケーブル部 721‥‥貫通孔 722‥‥コネクター部 723‥‥固定部 724‥‥ケーブル部 724A‥‥ケーブル部 724B‥‥ケーブル部 a‥‥光軸 LL‥‥励起光 W1‥‥幅 W2‥‥幅 ω0‥‥周波数 ω1‥‥周波数 ω2‥‥周波数

Claims (10)

  1. ガス状の金属原子が封入されているガスセルと、
    前記ガス状の金属原子を励起する励起光を出射する発光素子と、
    前記ガスセルを透過した前記励起光を検出する受光素子と、
    前記発光素子を収納する第1パッケージと、
    前記ガスセルおよび前記受光素子を収納する第2パッケージと、
    前記第1パッケージおよび前記第2パッケージが挿入される少なくとも1つの貫通孔を有し、前記第1パッケージおよび前記第2パッケージを互いに非接触でこれらを保持する配線基板とを備えることを特徴とする原子発振器。
  2. 前記配線基板には、前記第1パッケージが挿入される第1貫通孔と、前記第2パッケージが挿入される第2貫通孔とが個別に備えられている請求項1に記載の原子発振器。
  3. 前記配線基板には、前記第1パッケージおよび前記第2パッケージがともに挿入される貫通孔が備えられ、
    当該貫通孔は、前記第1パッケージと前記第2パッケージとの間の部分が前記励起光の光路を含む請求項1に記載の原子発振器。
  4. 前記第1パッケージと前記第2パッケージとの間に配置された光学部品を備え、
    前記配線基板には、前記光学部品が挿入される貫通孔が備えられ、
    前記配線基板は、前記光学部品を保持する請求項1ないし3のいずれかに記載の原子発振器。
  5. 前記配線基板は、前記第1パッケージと前記第2パッケージとを結ぶ線分に沿った軸線周りに前記光学部品を回転可能に保持する請求項4に記載の原子発振器。
  6. 前記第1パッケージに装着され、前記発光素子と前記配線基板とを電気的に接続する第1コネクターと、
    前記第2パッケージに装着され、前記受光素子と前記配線基板とを電気的に接続する第2コネクターとを備える請求項1ないし5のいずれかに記載の原子発振器。
  7. 前記第1コネクターおよび前記第2コネクターは、それぞれ、フレキシブル基板で構成されている請求項6に記載の原子発振器。
  8. 前記配線基板は、前記第1コネクターおよび前記第2コネクターと一体的な構成を有する請求項7に記載の原子発振器。
  9. 前記第1パッケージは、前記発光素子が設置される第1基体と、前記発光素子を覆い、かつ、前記励起光に対する透過性を有する窓部が設けられた第1蓋体とを有し、
    前記第2パッケージは、前記ガスセルおよび前記受光素子が設置される第2基体と、前記ガスセルおよび前記受光素子を覆い、かつ、前記励起光に対する透過性を有する窓部が設けられた第2蓋体とを有する請求項1ないし8のいずれかに記載の原子発振器。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の原子発振器を備えることを特徴とする電子機器。
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