JP5924124B2 - 端末装置,ネットワークシステム,プログラム及び制御方法 - Google Patents
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Description
例えば、端末装置を、WLANスリープさせたまま、一のアクセスポイントの通信範囲から他のアクセスポイントの通信範囲に移動すると、これらのアクセスポイントと端末装置との間では、通信範囲を越える際に鍵交換が行なわれない。
例えば、情報端末に対して外部装置がリモートからデータアクセスを実現するためには、端末装置が、予め、IPアドレスやポート番号等の情報(端末情報)をアクセスポイントを介して管理サーバ等に送信する。管理サーバにおいては、各端末装置の端末情報や端末装置がどのアクセスポイントの管理下にあるか等の情報を管理する。そして、接続元である外部装置は、管理サーバに対して、端末装置にアクセスするために必要な各種情報を問い合わせ、その応答により取得した端末情報に基づいて、端末装置にデータアクセスを行なったり、プッシュメッセージの送信を行なう。
これにより、WLANスリープ状態の端末装置を、一のアクセスポイントの通信範囲から他のアクセスポイントの通信範囲に移動させた場合に、管理サーバは、端末装置が移動したことを検知できず、端末装置の位置を把握することができない。これにより、外部装置から端末装置にアクセスすることができないという課題がある。
しかしながら、先にWLANスリープを解除して端末情報を送信した後、所定時間が経過するまでは管理サーバが端末装置の端末情報を取得することができず利便性が低い。そこで、端末装置を自立起動する間隔を短くすることも考えられるが、これにより、端末装置を自立起動する回数が増え、消費電力が増大するという課題もある。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
図1は第1実施形態の一例としてのネットワークシステム1の構成を示す図、図2はその無線端末装置10の機能構成を示す図である。
本ネットワークシステム1は、図1に示すように、管理サーバ2,無線端末装置10,アクセス装置4及び、複数(図1に示す例では2つ)のアクセスポイント3−1,3−2を備える。
アクセスポイント3−1,3−2は、無線LANのアクセスポイントであり、後述する無線端末10がこれらのアクセスポイント3−1,3−2のうちいずれかと無線通信を行なうことにより、その無線端末10がネットワーク50と通信可能に接続される。
アクセスポイント3は、例えば、WiFi(登録商標)等に定められた規格に従って無線通信を確立する。なお、このアクセスポイント3としての機能は既知の種々の手法を用いて実現することができ、その詳細な説明は省略する。
また、アクセスポイント3は、無線端末装置10との無線通信に用いる暗号鍵であるWLAN鍵を変更(更新)する機能を備え、このWLAN鍵を所定時間(WLAN鍵更新時間)毎に変更する。アクセスポイント3は、このWLAN鍵更新時間をメモリ等の記憶装置(WLAN鍵更新時間保存部)に記憶しており、その通信範囲内の無線端末装置10に通知する。
アクセス装置4は、管理サーバ2に、アクセス先の無線端末装置10の位置情報(端末情報)を確認(要求)し、管理サーバ2から受信した端末情報等に基づいて無線端末装置10に対してデータアクセスを行なう。
なお、このようなアクセス装置4による無線端末装置10への遠隔処理や、端末Wakeコマンドの送受信は、既知の種々の手法を用いて実現することができ、その詳細な説明は省略する。
無線端末装置10は、図1に示すように、WLANモジュール11,加速度センサ12,Central Processing Unit(CPU)15, Random Access Memory(RAM)13及びRead Only Memory(ROM)14をそなえる。
AP接続情報取得部111は、アクセスポイント3と無線通信を行なう際に、アクセスポイント3から、そのアクセスポイント3に関する情報を取得する。例えば、AP接続情報取得部111は、アクセスポイント3からWLAN鍵更新時間を取得する。このAP接続情報取得部111がアクセスポイント3から受信したWLAN鍵更新時間は、後述するWLANスリープ制御部16に通知される。
電源制御部114は、WLANモジュール11における電力供給を制御する。具体的には、電源制御部114は、WLANモジュール11への電力供給を遮断することによりWLANモジュール11をスリープ状態に移行させたり、又、WLANモジュール11への電力供給を行なうことによりアクティブ状態に移行させる。
なお、以下、WLANモジュール11がスリープ状態となることをWLANスリープという場合がある。
WLANモジュール11のスリープ状態への移行もしくはアクティブ状態への移行は、WLANスリープ制御部16から入力されるスリープ制御信号(スリープ移行指示)やアクティブ制御信号(アクティブ化指示)に基づいて行なわれる。
加速度センサインターバル設定部122は、加速度センサ制御部17から通知される加速度センサインターバルを記憶する。加速度センサインターバルは、後述するセンシング部121がセンシングを行なう間隔(インターバル時間)である。センシング部121は、この加速度センサインターバル毎に加速度の計測を繰り返し実行する。
センシング部121は、加速度(加速度変動)を計測するセンサであり、例えば、x軸方向,y軸方向及びz軸方向の加速度変動を検知することにより、当該無線端末装置10の移動やその移動方向を検知する。以下、加速度変動を計測することを、単に加速度を計測すると表現する場合がある。
センシング部121は、加速度センサインターバル設定部122に加速度センサインターバルとして設定された時間が経過する毎に、加速度の計測を繰り返し行なう。すなわち、センシング部121は、加速度センサインターバル設定部122に記憶された加速度センサインターバル間隔で、加速度を周期的に計測する。
なお、RSSI値の算出は、既知の種々の手法を用いて実現することができ、その詳細な説明は省略する。
加速度センサの電源をOFFにする、すなわち、センシング部121への電力供給を遮断することにより、加速度の検知が行なわれなくなり、その一方で消費電力が低減される。
RAM13は、種々のデータやプログラムを格納する記憶領域であって、CPU15がプログラムを実行する際に、データやプログラムを格納・展開して用いる。又、このRAM13には、スリープ開始時間設定データテーブル131,加速度センサインターバル設定データテーブル132及びWLAN状態情報133が格納される。
図3は第1実施形態の一例としてのネットワークシステム1におけるスリープ開始時間設定データテーブル131を例示する図である。この図3に示す例においては、スリープ開始時間設定データテーブル131は、RSSI値とWLANスリープ開始時間とを対応付けて構成されている。
このスリープ開始時間設定データテーブル131においては、RSSI値が小さい程、すなわち、受信信号強度が弱い程、WLANスリープ開始時間が長く(遅く)なるように設定されている。
加速度センサインターバル設定データテーブル132は、受信強度と、加速度センサモジュール12のセンシング部121による加速度測定の実行間隔(インターバル)とを対応付ける制御情報である。
RSSI値は電波強度である。又、加速度センサインターバル(インターバル時間)は、加速度センサモジュール12のセンシング部121による加速度測定の実行間隔である。
WLAN状態情報133は、WLANモジュール11に関する情報であり、例えば、電波強度取得部112によって取得された最新のRSSI値や、WLANモジュールの電源状態(ONもしくはOFF)を示す情報である。WLANスリープ制御部16は、受信強度取得部112から通知されたRSSI値をWLAN状態情報133としてRAM13に記憶する。更に、WLANスリープ制御部16は、電源制御部114に対して出力したアクティブ制御信号もしくはスリープ制御信号に基づき、WLANモジュール11のON/OFFの状態を、WLAN状態情報133としてRAM13に記憶する。
CPU15は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、ROM14に格納されたOSやプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。すなわち、CPU15は、図1に示すように、WLANスリープ制御部16,加速度センサ制御部17及びスリープ開始用タイマ18として機能する。
WLANスリープ制御部(出力部)16は、当該無線端末装置10がWLANスリープ状態において、後述する加速度センサ制御部17により移動が検知され、WLANモジュールが11のスリープ状態が解除されると、端末情報送信部113に対して、アクセスポイント3に対する端末情報の出力を指示する。
一般に、無線端末装置10における電波強度は、アクセスポイント3から当該無線端末装置10までの距離に応じて変化する。すなわち、電波強度を現すRSSI値は、アクセスポイント3からの距離に応じて変化する。
WLANスリープ制御部16は、WLANモジュール11の電波強度取得部112によって取得されたRSSI値に基づいてスリープ開始時間設定データテーブル131を参照し、RSSI値に対応するWLANスリープ開始時間を決定する。すなわち、アクセスポイント3から当該無線端末装置10までの距離に応じた、スリープ状態への移行時間(WLANスリープ開始時間)を決定する。
前述の如く、スリープ開始時間設定データテーブル131においては、RSSI値が小さい程WLANスリープ開始時間が長くなっており、これにより、アクセスポイント3から当該無線端末装置10までの距離が遠いほど、スリープ状態への移行時間を遅くなる。
本ネットワークシステム1においては、このように無線端末装置10が、接続先のアクセスポイント3が切り替わる可能性が高い状態にある場合に、WLANスリープ状態への移行を抑止する。
加速度センサ制御部17は、加速度センサモジュール12のセンシング部121から加速度情報を取得し、この加速度情報に基づいて、当該無線端末装置10の移動を検知する。
また、加速度センサ制御部17は、加速度センサモジュール12のセンシング部121の電源のON/OFFを制御する。具体的には、加速度センサ制御部17は、電源制御部123に対して電源ONもしくは電源OFFを指示する制御信号(加速度センサON信号/加速度センサOFF信号)を送信する。これにより、加速度センサ制御部17は、加速度センサモジュール12のセンシング部121の電源をONもしくはOFFにする制御を行なう。
そして、加速度センサ制御部17は、WLANスリープ状態において、センシング部121から加速度情報を取得して、当該無線端末装置10の移動を検知する。
なお、加速度センサ制御部17は、WLANスリープ制御部16がWLANモジュール11をアクティブ状態へ移行させる際に、センシング部121を電源OFFにすることが望ましい。これにより、加速度センサモジュール12における消費電力を低減することができる。ただし、当該無線端末装置10において、別途、センシング部121により加速度検出を行なう必要がある場合等には、この限りでなく、適宜、センシング部121を電源ONにして機能させる。
本ネットワークシステム1においては、前述した加速度センサインターバル設定データテーブル132において、RSSI値と加速度センサインターバルとを対応付けることにより、アクセスポイント3から当該無線端末装置10までの距離に応じた加速度センサインターバルを用意する。
このように、加速度センサ制御部17は、アクセスポイント3から当該無線端末装置10までの距離に応じて、センシング部121による当該無線端末装置10の移動の検知タイミングを変更する。
これにより、無線端末装置10において、その接続先のアクセスポイント3が切り替わる際に、当該無線端末装置10の移動を検知する確率を高めることができる。従って、無線端末装置10が、その接続先のアクセスポイント3が切り替わった際に、端末情報送信部113により新たなアクセスポイント3に端末情報の通知が行なわれ、管理サーバ2が無線端末装置10を管理することができる。
この図5に示す例においては、アクセスポイント3−1の通信範囲内にある無線端末装置10がWLANスリープ状態に移行し、このWLANスリープ状態のままアクセスポイント3−2の通信範囲内に移動する例を示す。
無線端末装置10においては、WLANスリープ制御部16が電源制御部114にスリープ制御信号を送信することにより、WLANモジュール11をスリープ状態に移行させる(符号S3参照)。これに合わせて、加速度センサ制御部17が、電源制御部123に対して加速度センサON信号を送信して、加速度センサモジュール12を有効にする(符号S4参照)。ただし、加速度センサモジュール12が既に有効になっている場合には、電源制御部123に対する加速度センサON信号の送信を省略してもよい。
アクセス装置4が無線端末装置10に対してプッシュ通知やデータアクセスを行なう場合には、アクセス端末4は、管理サーバ2に対して、アクセス対象の無線端末装置10の端末情報を要求する(符号S9参照)。
アクセス端末4は、管理サーバ2から通知された情報に基づいて、無線端末装置10に端末Wakeコマンドを発行する(符号S10参照)。これにより、WLANスリープ状態の無線端末装置10がWakeされて、WLANスリープ状態が解除される。すなわち、アクセス端末4から無線端末装置10にアクセス可能な状態となる。
次に、第1実施形態の一例としてのネットワークシステム1におけるWLANスリープ制御手法を、図6に示すフローチャート(ステップA10〜A130)に従って説明する。
WLANスリープ制御部16は、当該無線端末装置10のシステム時計(図示省略)を参照して、鍵更新時間の直前になると(ステップA20)、WLANスリープ制御部16は電波強度取得部112を介して、再度、RSSI情報を取得する(ステップA30)。なお、鍵更新時間の直前とは、例えば、WLAN鍵更新時間までに、WLANスリープ制御部16が電波強度取得部112を介してRSSI値の取得を完了できる程度の時間的余裕を有するタイミングを示す。
また、WLAN鍵更新時間の直前でない場合には(ステップA70のNOルート参照)、加速度センサ制御部17が、センシング部121からの加速度情報に基づいて、一定時間継続する加速度変化が検知されたかを判断する(ステップA80)。すなわち、当該無線端末装置10の移動が検知されたかを判断する。一定時間継続する加速度変化が検知されていない場合には(ステップA80のNOルート)、ステップA70に戻る。又、一定時間継続する加速度変化が検知された場合には(ステップA80のYESルート参照)、ステップA90に移行する。
WLANスリープ制御部16は、WLANモジュール11のAP接続情報取得部111を介してアクセスポイント3からWLAN鍵更新時間を取得する。又、WLANスリープ制御部16は、電波強度取得部112から受信電波の電波強度を示すRSSI値を取得する(ステップA110)。
そして、WLANスリープ制御部16が、電波強度取得部112から取得したRSSI値に基づいてスリープ開示時間設定データテーブル131を参照して、そのRSSI値に対応するWLANスリープ開始時間を決定する。WLANスリープ制御部16は、スリープ開始用タイマ18にスリープ開示時間を設定し、計時を開始させる(ステップA130)。これにより、WLANスリープ制御を終了する。
加速度センサ制御部17はRAM13(WLAN状態保存部)に記憶されたWLAN状態情報133を参照して、RSSI値を読み出す。加速度センサ制御部17は、このRSSI値に基づいて、加速度センサインターバル設定データテーブル132を参照して、読み出したRSSI値に応じた加速度センサインターバルを読み出す。加速度センサ制御部17は、読み出した加速度センサインターバルを加速度センサモジュール12の加速度センサインターバル設定部122に設定する(ステップB10)。
すなわち、センシング部121は、加速度センサインターバル設定部122に記憶された加速度センサインターバルが経過する毎に、加速度の計測を行なう。
また、WLANスリープ状態でない場合には(ステップB30のNOルート参照)、加速度センサ制御部17が電源制御部123に加速度センサOFF信号を送信して、センシング部121の電源をOFFにし(ステップB40)、処理を終了する。
また、特に、無線端末装置10がアクセスポイント3からの距離が遠い程、WLANスリープ開始時間を長くする。すなわち、無線端末装置10がアクセスポイント3からの距離が遠く、接続中のアクセスポイント3の通信範囲から出て、隣接する他のアクセスポイント3の通信範囲に移動する可能性が高い状態において、WLANスリープ状態への移行を抑止する。
特に、無線端末装置10がアクセスポイント3からの距離が遠い程、加速度センサインターバルを短くする。すなわち、現在接続中のアクセスポイント3の通信範囲から出て、隣接する他のアクセスポイント3の通信範囲に移動する可能性が高い状態において、センシング部121による当該無線端末装置10の移動検知を頻繁に行なう。
従って、無線端末装置10が、その接続先のアクセスポイント3が切り替わった際に、端末情報送信部113により新たなアクセスポイント3に端末情報の通知が行なわれ、管理サーバ2が無線端末装置10を管理することができる。
(B)第2実施形態の説明
図8は第2実施形態の一例としてのネットワークシステム1の無線端末装置10の機能構成を示す図である。
具体的には、アクセスポイント3の通信範囲内に位置する全ての無線端末装置10が、各スリープ中において加速度変動が無い場合、すなわち各無線端末装置10がスリープ状態で移動していない場合に、WLAN鍵更新時間を延長する。
加速度センサ制御部17は、センシング部121により加速度変動が検知されると、加速度変動チェックカウンタ134をインクリメントする。又、加速度センサ制御部17は、加速度変動チェックカウンタ134の初期化(リセット)も行なう。
図9は第2実施形態の一例としてのネットワークシステム1におけるWLAN鍵更新時間延長依頼情報を例示する図である。
WLANスリープ制御部16は、WLANスリープの解除時に、加速度変動チェックカウンタ134を参照する。そして、WLANスリープ制御部16は、当該無線端末装置10のスリープ状態中に加速度変動が一度も検出されなかった場合に、WLAN鍵更新時間延長依頼情報送信部115に、アクセスポイント3に対してWLAN鍵更新時間延長依頼を送信させる。
本第2実施形態のアクセスポイント3は、第1実施形態のアクセスポイント3としての各機能に加えて、更に、図10に示すように、WLAN鍵更新時間延長依頼情報受信部31及びWLAN鍵更新時間延長判断部32としての機能を備える。なお、図10中においては、第1実施形態において図示を省略した、WLAN鍵更新時間保存部33及びWLAN鍵更新時間情報送信部34も図示している。これらのWLAN鍵更新時間保存部33及びWLAN鍵更新時間情報送信部34としての機能は、第1実施形態のアクセスポイント3も有する。
WLAN鍵更新時間情報送信部34は、WLAN鍵更新時間保存部33に記憶されているWLAN鍵更新時間を、無線端末装置10に対して送信する。
これらのWLAN鍵更新時間情報送信部34及びWLAN鍵更新時間延長依頼情報受信部31としての機能は、例えば、図示しないWLANモジュールにより実現される。
WLAN鍵更新時間延長判断部32は、WLAN鍵更新時間延長依頼情報バッファ321をそなえ、当該アクセスポイント3の通信範囲内に位置する1以上の無線端末装置10からそれぞれ受信したWLAN鍵更新時間延長依頼情報を、このWLAN鍵更新時間延長依頼情報バッファ321に記憶する。
この図11に示すように、WLAN鍵更新時間延長判断部32は、WLAN鍵更新時間延長依頼情報バッファ321に、例えば、その通信範囲内の全ての無線端末装置10から受信したそれぞれWLAN鍵更新時間情報を一覧として記憶する。
WLAN鍵更新時間延長判断部32は、このWLAN鍵更新時間延長依頼情報バッファ321に記憶されたWLAN鍵更新時間延長依頼情報を参照して、当該アクセスポイント3の通信範囲内の全ての無線端末装置10の延長依頼がYESである場合に、WLAN鍵更新時間を延長すると判断する。
WLAN鍵更新時間延長判断部32は、WLAN鍵更新時間を延長すると判断した場合に、WLAN鍵更新時間(t)を所定時間(T)だけ延長した新たなWLAN鍵更新時間(t=t+T)を決定し、WLAN鍵更新時間保存部33に記憶する。すなわち、先にWLAN鍵更新時間保存部33に記憶されているWLAN鍵更新時間を、新たなWLAN鍵更新時間で更新する。
また、WLAN鍵更新時間延長判断部32は、WLAN鍵更新時間保存部33に記憶されたWLAN鍵更新時間を読み出して、WLAN鍵更新時間情報送信部34に受け渡し、無線端末装置10に対して送信させる。
なお、以下、図中、記述の符号と同じ符号のステップは同様の処理を示しているので、その詳細な説明は省略する。
その後、加速度センサ制御部17は、加速度変動チェックカウンタ134のカウンタ値を参照して、カウンタ値(n)が0であるか(n=0?)、すなわち、WLANスリープ中にセンシング部121により加速度変化が検出されていないかを確認する(ステップA91)。
一方、WLANスリープ中に加速度変化が検出された場合には(ステップA91のYESルート参照)、WLANスリープ制御部16は、WLAN鍵更新時間延長依頼情報送信部115により、アクセスポイント3に対してWLAN鍵更新時間延長依頼情報を送信する。これにより、アクセスポイント3に対してWLAN鍵更新時間の延長を依頼する(ステップA92)。その後、ステップA100に移行する。
WLAN鍵更新時間延長判断部32は、WLAN鍵更新時間延長依頼情報バッファ321に記憶されたWLAN鍵更新時間延長依頼情報を参照して、当該アクセスポイント3の通信範囲内の全ての無線端末装置10から延長依頼があるかを確認する(ステップC10)。すなわち、WLAN鍵更新時間延長判断部32は、当該アクセスポイント3の通信範囲内の全ての無線端末装置10の延長依頼がYESであるか否かを確認する。
このように、第2実施形態の一例としてのネットワークシステム1によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得られる。
すなわち、当該アクセスポイント3の通信範囲内の全ての無線端末装置10が、各スリープ中において加速度変動が無い場合、すなわち各無線端末装置10がスリープ状態で移動していない場合に、WLAN鍵更新時間を延長する。
(C)その他
上述した各実施形態において、無線端末装置10のCPU15が、プログラムを実行することにより、上述したWLANスリープ制御部16,加速度センサ制御部17及びスリープ開始用タイマ18として機能する。
なお、このWLAN鍵更新時間延長判断部32としての機能を実現するためのプログラムも、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RW等),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD+RW,HD DVD等),ブルーレイディスク,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。そして、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。又、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信経路を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
なお、本実施形態において、コンピュータとは、ハードウェアとオペレーティングシステムとを含む概念であり、オペレーティングシステムの制御の下で動作するハードウェアを意味している。又、オペレーティングシステムが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウェアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段とをそなえており、本実施形態においては、無線端末装置10やアクセスポイント3がそれぞれコンピュータとしての機能を有しているのである。
例えば、上述した各実施形態においては、電波強度をRSSI値を用いて表しているが、これに限定されるものではなく、電波強度をRSSI値以外の値を用いて表してもよく、種々変形して実施することができる。
また、上述した各実施形態においては、CPU15がスリープ開始用タイマ18としての機能をそなえているが、これに限定されるものではない。例えば、スリープ開始用タイマ18としての機能を、別途備えたタイマ回路によって実現してもよく、種々変形して実施することができる。
(D)付記
(付記1)
中継装置と無線通信を行なう無線通信機能を備える端末装置であって、
前記無線通信機能を停止させたスリープ状態にするスリープ制御部と、
前記スリープ状態において当該端末装置の移動を検知する移動検知部と、
前記移動検知部が当該端末装置の移動を検知すると、当該端末装置の端末情報を出力する出力部とをそなえる
ことを特徴とする、端末装置。
加速度センサをそなえ、
前記移動検知部が、前記加速度センサにより検出された加速度変動に基づいて当該端末装置の移動を検知することを特徴とする、付記1記載の端末装置。
(付記3)
前記スリープ状態への移行時に前記加速度センサを有効にするセンサ制御部をそなえることを特徴とする、付記2記載の端末装置。
前記スリープ制御部が、前記移動検知部が当該端末装置の移動を検知すると、前記スリープ状態を解除することを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の端末装置。
(付記5)
前記中継装置からの距離に応じて、前記スリープ状態への移行時間を設定するスリープ開始時間設定部をそなえ、
前記スリープ制御部が、前記スリープ開始時間設定部により設定された前記移行時間に従って前記スリープ状態にすることを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の端末装置。
前記スリープ開始時間設定部が、前記中継装置から遠いほど前記スリープ状態への移行時間を遅くすることを特徴とする、付記5記載の端末装置。
(付記7)
前記中継装置からの距離に応じて、前記移動検知部による当該端末装置の移動の検知タイミングを設定する移動検知タイミング設定部をそなえ、
前記移動検知部が、前記移動検知タイミング設定部により設定された前記検知タイミングに従って当該端末装置の移動の検知を行なうことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の端末装置。
前記移動検知タイミング設定部が、前記中継装置から遠いほど前記移動検知部による当該端末装置の移動の検知間隔を短くすることを特徴とする、付記7記載の端末装置。
(付記9)
前記移動検知部が前記スリープ状態において当該端末装置の移動を検知しなかった場合に、前記中継装置に対して、無線通信鍵の更新時間の延長を依頼する依頼情報を送信する延長依頼情報送信部をそなえることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の端末装置。
中継装置と、
前記中継装置と無線通信を行なう無線通信機能を備える端末装置とをそなえるネットワークシステムであって、
前記無線通信機能を停止させたスリープ状態にするスリープ制御部と、
前記スリープ状態において前記端末装置の移動を検知する移動検知部と、
前記移動検知部が前記端末装置の移動を検知すると、前記端末装置の端末情報を出力する出力部とをそなえる
ことを特徴とする、ネットワークシステム。
前記端末装置が加速度センサをそなえ、
前記移動検知部が、前記加速度センサにより検出された加速度変動に基づいて前記端末装置の移動を検知することを特徴とする、付記10記載のネットワークシステム。
(付記12)
前記スリープ状態への移行時に前記加速度センサを有効にするセンサ制御部をそなえることを特徴とする、付記11記載のネットワークシステム。
前記スリープ制御部が、前記移動検知部が前記端末装置の移動を検知すると、前記スリープ状態を解除することを特徴とする、付記10〜12のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
(付記14)
前記中継装置からの距離に応じて、前記スリープ状態への移行時間を設定するスリープ開始時間設定部をそなえ、
前記スリープ制御部が、前記スリープ開始時間設定部により設定された前記移行時間に従って前記スリープ状態にすることを特徴とする、付記10〜13のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
前記スリープ開始時間設定部が、前記中継装置から遠いほど前記スリープ状態への移行時間を遅くすることを特徴とする、付記14記載のネットワークシステム。
(付記16)
前記中継装置からの距離に応じて、前記移動検知部による前記端末装置の移動の検知タイミングを設定する移動検知タイミング設定部をそなえ、
前記移動検知部が、前記移動検知タイミング設定部により設定された前記検知タイミングに従って前記端末装置の移動の検知を行なうことを特徴とする、付記10〜15のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
前記移動検知タイミング設定部が、前記中継装置から遠いほど前記移動検知部による前記端末装置の移動の検知間隔を短くすることを特徴とする、付記16記載のネットワークシステム。
(付記18)
前記端末装置が、
前記移動検知部が前記スリープ状態中において前記端末装置の移動を検知しなかった場合に、前記中継装置に対して、無線通信鍵の更新時間の延長を依頼する依頼情報を送信する延長依頼情報送信部をそなえ、
前記中継装置が、
当該中継装置が管理する全ての端末装置から前記依頼情報を受信した場合に、前記無線通信にかかる暗号鍵情報の更新を抑止する鍵更新抑止部をそなえることを特徴とする、付記10〜17のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
中継装置と無線通信を行なう無線通信機能を備えるコンピュータのプログラムであって、
前記無線通信機能を停止させたスリープ状態にし、
前記スリープ状態において当該端末装置の移動を検知し、
当該端末装置の移動を検知すると、当該端末装置の端末情報を出力する
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする、プログラム。
中継装置と無線通信を行なう無線通信機能を備える端末装置の制御方法であって、
前記無線通信機能を停止させたスリープ状態にするステップと、
前記スリープ状態において当該端末装置の移動を検知するステップと、
当該端末装置の移動を検知すると、当該端末装置の端末情報を出力するステップとをそなえることを特徴とする、制御方法。
2 管理サーバ
3,3−1,3−2 アクセスポイント(中継装置)
4 ワイドレンズ
5 アクセス装置
10 無線端末装置(端末装置)
11 WLANモジュール
12 加速度センサモジュール(加速度センサ)
13 RAM
14 ROM
15 CPU
16 WLANスリープ制御部(スリープ制御部,出力部,スリープ開始時間設定部)
17 加速度センサ制御部(センサ制御部,移動検知部,移動検知タイミング設定部)
18 スリープ開始用タイマ
31 WLAN鍵更新時間延長依頼情報受信部
32 WLAN鍵更新時間延長判断部
33 WLAN鍵更新時間保存部
34 WLAN鍵更新時間情報送信部
50 ネットワーク
111 AP接続情報取得部
112 電波強度取得部
113 端末情報送信部
114,123 電源制御部
115 WLAN鍵更新時間延長依頼情報送信部
121 センシング部
122 加速度センサインターバル設定部
131 スリープ開示時間設定データテーブル
132 加速度センサインターバル設定データテーブル
133 WLAN状態情報
134 加速度変動チェックカウンタ
321 WLAN鍵更新時間延長依頼情報バッファ
Claims (10)
- 中継装置と無線通信を行なう無線通信機能を備える端末装置であって、
前記無線通信機能を停止させたスリープ状態にするスリープ制御部と、
前記スリープ状態において当該端末装置の移動を検知する移動検知部と、
前記移動検知部が当該端末装置の移動を検知すると、当該端末装置の端末情報を出力する出力部と、
加速度センサと、
前記スリープ状態への移行時に前記加速度センサを有効にするセンサ制御部とをそなえ、
前記移動検知部が、前記加速度センサにより検出された加速度変動に基づいて当該端末装置の移動を検知する
ことを特徴とする、端末装置。 - 前記スリープ制御部が、前記移動検知部が当該端末装置の移動を検知すると、前記スリープ状態を解除することを特徴とする、請求項1記載の端末装置。
- 前記中継装置からの距離に応じて、前記スリープ状態への移行時間を設定するスリープ開始時間設定部をそなえ、
前記スリープ制御部が、前記スリープ開始時間設定部により設定された前記移行時間に従って前記スリープ状態にすることを特徴とする、請求項1または2記載の端末装置。 - 前記スリープ開始時間設定部が、前記中継装置から遠いほど前記スリープ状態への移行時間を遅くすることを特徴とする、請求項3記載の端末装置。
- 前記中継装置からの距離に応じて、前記移動検知部による当該端末装置の移動の検知タイミングを設定する移動検知タイミング設定部をそなえ、
前記移動検知部が、前記移動検知タイミング設定部により設定された前記検知タイミングに従って当該端末装置の移動の検知を行なうことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の端末装置。 - 前記移動検知タイミング設定部が、前記中継装置から遠いほど前記移動検知部による当該端末装置の移動の検知間隔を短くすることを特徴とする、請求項5記載の端末装置。
- 前記移動検知部が前記スリープ状態において当該端末装置の移動を検知しなかった場合に、前記中継装置に対して、無線通信鍵の更新時間の延長を依頼する依頼情報を送信する延長依頼情報送信部をそなえることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の端末装置。
- 中継装置と、
前記中継装置と無線通信を行なう無線通信機能を備える端末装置とをそなえるネットワークシステムであって、
前記無線通信機能を停止させたスリープ状態にするスリープ制御部と、
前記スリープ状態において前記端末装置の移動を検知する移動検知部と、
前記移動検知部が前記端末装置の移動を検知すると、前記端末装置の端末情報を出力する出力部と、
加速度センサと、
前記スリープ状態への移行時に前記加速度センサを有効にするセンサ制御部とをそなえ、
前記移動検知部が、前記加速度センサにより検出された加速度変動に基づいて当該端末装置の移動を検知する
ことを特徴とする、ネットワークシステム。 - 中継装置と無線通信を行なう無線通信機能と、加速度センサとを備えるコンピュータのプログラムであって、
前記無線通信機能を停止させたスリープ状態にし、
前記スリープ状態への移行時に前記加速度センサを有効にし、
前記スリープ状態において、前記加速度センサにより検出された加速度変動に基づいて当該端末装置の移動を検知し、
当該端末装置の移動を検知すると、当該端末装置の端末情報を出力する
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする、プログラム。 - 中継装置と無線通信を行なう無線通信機能と、加速度センサとを備える端末装置の制御方法であって、
前記無線通信機能を停止させたスリープ状態にするステップと、
前記スリープ状態への移行時に前記加速度センサを有効にするステップと、
前記スリープ状態において、前記加速度センサにより検出された加速度変動に基づいて当該端末装置の移動を検知するステップと、
当該端末装置の移動を検知すると、当該端末装置の端末情報を出力するステップとをそなえることを特徴とする、制御方法。
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