JP5182047B2 - 無線端末装置、無線端末装置の制御方法および制御プログラム - Google Patents
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Description
スリープ期間が長いと、省電力効果は高いが、無線端末装置がアクセスポイントの接続可能範囲に入ってもスリープし続けるためアクセスポイントへの接続が遅れ、接続可能なアクセスポイントを通り過ぎてしまう可能性がある。
また、後者の手法では、無線端末装置がGPS機器を備える必要があり、またGPS機器を備えている場合にも、そのGPS機器自身の消費電力が大きいため省電力化の効果が低くなる可能性がある。さらに、無線端末装置の所有者が屋内を移動しているときにはGPS機器は正確な位置情報を取得できないため、この手法を利用できる場所は限られる。
まず、実施の形態の無線端末装置の概要について説明し、その後、実施の形態をより具体的に説明する。
図1に示す無線端末装置1は、受信部2と、検索時間決定部3と、検索部4とを有している。
検索部4は、検索時間決定部3が決定した時間に、接続可能なアクセスポイントの検索を開始する。
図2は、実施の形態のシステムを示す図である。
システム10は、複数(図2では2つ)のアクセスポイントAP1、AP2と、複数(図2では3つ)の無線端末装置100、100a、100bを有している。
アクセスポイントAP1、AP2は、それぞれ、無線端末装置100、100a、100bを通信可能とするエリアArea1、Area2を有している。
無線端末装置100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、メモリ(Memory)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、および通信インタフェース106が接続されている。
無線端末装置100は、アクセスポイント(AP)情報格納部110と、スリープ指数管理DB(記憶部)120と、スリープ指数計測用機能グループ130と、スリープ指数計測部140と、スリープ指数配信部(情報更新部)150と、チャネルスキャン同期部160と、スリープ期間決定部170と、無線デバイス180とを有している。
スリープ指数管理DB120は、接続可能なアクセスポイントとスリープ指数の関係を示す情報を格納している。
図4では、一例として、アクセスポイントとの接続が切断されてからの時間の増加を計測するタイマ131と、振動(例えば、所有者の歩数)を計測する振動センサ132と、位置を計測するGPS(Global Positioning System)133とを有している。その中から所有者が任意に設定したり、無線端末装置100の設定に従い選択することができる。
スリープ指数計測部140は、スリープ期間決定部170の指示に基づいて、スリープ指数計測用機能グループ130が備える各機能を利用し、スリープ指数を計測する。
図5は、プローブパケットの構成を示す図である。
図5に示すプローブパケット30のうち、Capability Information、Service Set IDおよびSupported Rateは、無線LAN(802.11)で利用するフィールドである。その後に、スリープ指数が付加されている。
Service Set IDは、アクセスポイントの識別子である。ブロードキャスト送信を行う場合には、「0」に設定される。
プローブパケットは、無線デバイスが接続できるアクセスポイントを検索するために送信される標準的なパケットであるため、無線端末装置間でのスリープ指数の交換にプローブパケットを利用することで、通信方式を拡張することなく無線端末装置間でのスリープ指数の交換が可能となる。
チャネルスキャン同期部160は、スリープ期間決定部170が決定したスリープ期間に基づいて、アクセスポイントAP1、AP2の管理単位毎に、事前にチャネルスキャンのタイミングスケジュールを決定する。
なお、チャネルスキャン同期部160の機能を実現するためには、無線端末装置100、100a、100b間で事前にタイマを同期させておく必要があるが、タイマの同期については任意の方法(NTP(Network Time Protocol)の利用、電波時計の利用等)を選択できるものとする。
そして、無線デバイス180のチャネルスキャンにより接続できるアクセスポイントAP1、AP2が周辺に存在しないことを検知した際に、スリープ指数管理DB120に格納されているスリープ指数に基づいて無線デバイス180のスリープ期間を決定する。
無線デバイス180は、スリープ指数配信部150の依頼によりチャネルスキャンを実行し、スリープ指数配信部150から配信を依頼されたプローブパケットを配信したり、受信した情報をスリープ指数配信部150に送ったりする。
次に、アクセスポイント情報格納部の構成を説明する。
図6は、アクセスポイント情報格納部の構成を示す図である。
アクセスポイント情報管理テーブル111は、事業者識別子およびチャネルスキャン基準時刻の欄が設けられている。各欄の横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。
チャネルスキャン基準時刻の欄には、チャネルスキャン開始の基準となる時刻が格納されている。
図7は、スリープ指数管理DBの構成を示す図である。
スリープ指数管理DB120では、情報がテーブル化されて格納されている。
AP識別子の欄には、アクセスポイントを一意に識別できる識別子が格納されている。
なお、図7では、タイマを利用した場合のスリープ指数が格納されているが、振動センサを利用した場合は、アクセスポイントとの接続が切断されてからの振動の検出回数(歩数)の増加が格納される。
図8および図9は、チャネルスキャンの同期を説明する図である。
同じ管理単位のアクセスポイントAP1、AP2に接続できる無線端末装置100、100a、100bは、それぞれが備えるアクセスポイント情報格納部(無線端末装置100であればアクセスポイント情報格納部110)に格納されている同じ時刻を基準としてチャネルスキャンを実行する。図8では、無線端末装置100、100a、100bは、XX時0分23秒を基準としてチャネルスキャンを実行する。
スリープ期間は、予め決定された最小値(時間間隔の指標)の倍数とする。スリープ指数として時間を利用した場合において、例えば、スリープ期間の最小値が15秒、最大値が4分の場合、設定できるスリープ期間は、15秒(スリープ指数0〜29秒)、30秒(スリープ指数30〜59秒)、・・・、4分(スリープ指数4分以上)とする。
まず、アクセスポイントAP1またはアクセスポイントAP2の通信範囲から無線端末装置100が離脱したときのスリープ期間決定部170の処理(スリープ期間決定処理)を説明する。
まず、スリープ期間決定部170は、これまで接続していたアクセスポイントに関するスリープ指数のエントリをスリープ指数管理テーブル121に追加する(ステップS11)。そして、追加したエントリのスリープ指数を「0」に設定する。
次に、スリープ期間決定部170は、ステップS12にて取得したスリープ指数に基づいて、スリープ期間を決定する(ステップS13)。具体的には、取得した全てのアクセスポイントに対するスリープ指数の中で最小の値を選択し、その値に対応するスリープ期間を決定する。例えば、スリープ指数の単位が「秒」で、スリープ指数の最小値が30秒である場合には、スリープ期間を30秒に設定する。また、スリープ指数の単位が「歩数」で、スリープ指数の最小値が60歩である場合には、スリープ期間を30秒(1秒2歩換算)に決定する。
次に、スリープ期間決定部170は、ステップS15にて取得したチャネルスキャンを開始する時刻までのスリープを、無線デバイス180に対して指示する(ステップS16)。
スリープタイムオーバではない場合(ステップS17のNo)、スリープ指数計測部140にスリープ指数の計測を指示する(ステップS18)。その後、ステップS17に移行し、ステップS17以降の処理を引き続き行う。
以上で、スリープ期間決定処理の説明を終了する。
図12は、チャネルスキャン同期処理を示すフローチャートである。
次に、チャネルスキャン同期部160は、ステップS32にて取得したチャネルスキャン基準時刻、ステップS33にて取得したスリープ期間の最小値、およびスリープ期間決定部170から受信したスリープ期間に基づいて、次にチャネルスキャンを開始する時刻を決定する(ステップS34)。具体的には、まずスリープ期間の最小値の倍数の中で、スリープ期間決定部170から受信したスリープ期間を超えない最大の値を選択し、その値を実スリープ期間と定義する。次に、チャネルスキャンの基準時刻に実スリープ期間の倍数を加えた中で、現時刻から最も近い将来の時刻を選択する。
以上で、チャネルスキャン同期処理の説明を終了する。
図13は、スリープ指数計測処理を示すフローチャートである。
次に、スリープ指数計測部140は、ステップS42にて特定した機能を用いて、実際にスリープ指数を計測する(ステップS43)。
次に、スリープ指数計測部140は、ステップS43にて決定されたスリープ指数に基づいて、スリープ指数管理テーブル121を更新する(ステップS44)。具体的には、ステップS43にて算出されたスリープ指数の増分を、スリープ指数管理DB120に記録されている各アクセスポイントに対応するスリープ指数に加算する。
以上でスリープ指数計測処理の説明を終了する。
図14は、スリープ指数配信処理を示すフローチャートである。
次に、スリープ指数配信部150は、スリープ指数管理テーブル121で管理されている全てのアクセスポイントに対するスリープ指数を取得する(ステップS52)。
次に、無線端末装置100が、電源が供給されていない状態から起動したときのスリープ期間決定部170の処理(起動処理)を説明する。
まず、スリープ期間決定部170は、スリープ指数管理テーブル121を初期化し、アクセスポイント情報管理テーブル111に対して無線端末装置100が接続できるアクセスポイントに関する情報を設定する(ステップS11a)。
次に、前述した無線端末装置100の処理を、具体例を用いて説明する。
図16は、無線端末装置の処理の具体例を示す図である。
図16では、AP識別子「事業者A:MAC=AP1」を設定し、スリープ指数を0秒に設定している。
図16では、スリープ指数が0秒から30秒に増加している。
その後、スリープから復帰すると、スリープ指数配信部150が、スリープ指数の配信を無線デバイス180に依頼する。これにより、無線デバイス180がチャネルスキャンを行ってスリープ指数の送受信を行い、近傍に位置する無線端末装置100aからスリープ指数を受信すると、受信したスリープ指数をスリープ指数管理テーブル121に追加する。
そして、新たなスリープ指数を受信したときは、最小値を選択してスリープ指数管理テーブル121を更新する。
また、受信したスリープ指数のAP識別子「事業者A:MAC=AP2」のスリープ指数も60秒から110秒に増加するが、無線端末装置100bから新たに受信したスリープ指数により、AP識別子「事業者A:MAC=AP2」のスリープ指数が10秒に更新されている。
以上述べたように、無線端末装置100によれば、無線デバイス180がスリープから復帰してチャネルスキャンを行うタイミングで、周辺の無線端末装置との間でアクセスポイントからの相対的な距離に対応付け可能な情報(スリープ指数)を交換するようにした。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、無線端末装置100が有する機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等が挙げられる。磁気記録装置としては、例えば、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等が挙げられる。光ディスクとしては、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等が挙げられる。光磁気記録媒体としては、例えば、MO(Magneto-Optical disk)等が挙げられる。
(付記1) 他の無線端末装置から、接続できるアクセスポイントの通信可能範囲からの距離に関する情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定する検索時間決定部と、
前記検索時間決定部が決定した時間までスリープし、決定した時間に接続可能な前記アクセスポイントの検索を開始する検索部と、
を有することを特徴とする無線端末装置。
前記時間間隔の倍数となるように前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定することを特徴とする付記2記載の無線端末装置。
前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報を、前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報よりも前記アクセスポイントへの距離が近いと判断できる前記受信部が受信した前記距離に関する情報に更新する情報更新部とをさらに有し、
前記検索時間決定部は、前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定することを特徴とする付記1記載の無線端末装置。
前記計測部が計測した前記距離に関する情報を他の前記無線端末装置に送信する送信部と、をさらに有することを特徴とする付記1記載の無線端末装置。
前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報を、前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報のよりも前記アクセスポイントへの距離が近いと判断できる前記受信部が受信した前記距離に関する情報に更新する情報更新部とをさらに有し、
前記検索時間決定部は、前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定することを特徴とする付記5記載の無線端末装置。
(付記8) 時刻を測定するタイマをさらに備え、
前記計測部は、前記アクセスポイントが切断されてからの時刻に基づいて、前記距離に関する情報を計測することを特徴とする付記5記載の無線端末装置。
前記計測部は、前記アクセスポイントが切断されてから前記振動センサが検出した振動回数に基づいて、前記距離に関する情報を計測することを特徴とする付記5記載の無線端末装置。
(付記11) 無線端末装置が備える、
受信手段が、他の無線端末装置から、接続できるアクセスポイントの通信可能範囲からの距離に関する情報を受信し、
検索時間決定手段が、前記受信手段が受信した前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定し、
検索手段が、前記検索時間決定手段が決定した時間までスリープし、決定した時間に接続可能な前記アクセスポイントの検索を開始する、
ことを特徴とする無線端末装置の制御方法。
他の無線端末装置から、接続できるアクセスポイントの通信可能範囲からの距離に関する情報を受信する受信手段、
前記受信手段が受信した前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定する検索時間決定手段、
前記検索時間決定手段が決定した時間までスリープし、決定した時間に接続可能な前記アクセスポイントの検索を開始する検索手段、
として機能させることを特徴とする制御プログラム。
2 受信部
3 検索時間決定部
4 検索部
10 システム
30 プローブパケット
100、100a、100b 無線端末装置
110 アクセスポイント(AP)情報格納部
111 アクセスポイント情報管理テーブル
120 スリープ指数管理DB
121、121a、121b スリープ指数管理テーブル
130 スリープ指数計測用機能グループ
131 タイマ
132 振動センサ
133 GPS
140 スリープ指数計測部
150 スリープ指数配信部
160 チャネルスキャン同期部
170 スリープ期間決定部
180 無線デバイス
AP1、AP2 アクセスポイント
Area1、Area2 エリア
Claims (7)
- 他の無線端末装置から、接続できるアクセスポイントの通信可能範囲からの距離に関する情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定する検索時間決定部と、
前記検索時間決定部が決定した時間までスリープし、決定した時間に接続可能な前記アクセスポイントの検索を開始する検索部と、
を有することを特徴とする無線端末装置。 - 前記検索時間決定部は、他の前記無線端末装置と前記アクセスポイントの検索を開始するタイミングを同期させる同期部をさらに有することを特徴とする請求項1記載の無線端末装置。
- 前記検索時間決定部は、前記アクセスポイントの検索を開始する時間の間隔を決定するための予め定められた時間間隔の指標を備え、
前記時間間隔の倍数となるように前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定することを特徴とする請求項2記載の無線端末装置。 - 前回接続していた前記アクセスポイントの通信可能範囲からの距離に関する情報を計測する計測部と、
前記計測部が計測した前記距離に関する情報を他の前記無線端末装置に送信する送信部と、をさらに有することを特徴とする請求項1記載の無線端末装置。 - 前記受信部が受信した前記距離に関する情報と、前記計測部が計測した前記距離に関する情報とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報を、前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報のよりも前記アクセスポイントへの距離が近いと判断できる前記受信部が受信した前記距離に関する情報に更新する情報更新部とをさらに有し、
前記検索時間決定部は、前記記憶部に記憶されている前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定することを特徴とする請求項4記載の無線端末装置。 - 無線端末装置が備える、
受信手段が、他の無線端末装置から、接続できるアクセスポイントの通信可能範囲からの距離に関する情報を受信し、
検索時間決定手段が、前記受信手段が受信した前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定し、
検索手段が、前記検索時間決定手段が決定した時間までスリープし、決定した時間に接続可能な前記アクセスポイントの検索を開始する、
ことを特徴とする無線端末装置の制御方法。 - コンピュータを、
他の無線端末装置から、接続できるアクセスポイントの通信可能範囲からの距離に関する情報を受信する受信手段、
前記受信手段が受信した前記距離に関する情報に基づいて、前記アクセスポイントの検索を開始する時間を決定する検索時間決定手段、
前記検索時間決定手段が決定した時間までスリープし、決定した時間に接続可能な前記アクセスポイントの検索を開始する検索手段、
として機能させることを特徴とする制御プログラム。
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