JP5923319B2 - 液位測定手段を備えた液体貯溜装置 - Google Patents
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Description
そして、貯溜装置内部の液位を測定する液位測定手段を、それぞれが天面から突出するよう上昇可能な複数の長尺状の測定部材から構成し、常に一番上方に位置する測定部材の外周に貯溜装置天面からの上昇を抑止するストッパーを設けることで、貯溜装置内部が満水になっても液位測定手段の露出を少なくするようにしている。
即ち、貯溜装置内部の液位が上昇すると、それに伴い測定部材が上昇を始める。そして、液位が上昇してストッパーが貯溜装置天面に当接すると、常に一番上方に位置する測定部材の上昇が抑止されるが、ここで、液位測定手段は、互いの長さ方向と平行に相対移動可能とされた複数の測定部材から構成されているので、常に一番上方に位置する測定部材の上昇が止められても、さらなる液位の上昇により、上昇が止められた測定部材以外の測定部材が上昇するようになっている。そして、貯溜装置内部の液位が天面付近(満水状態)に達すると、全ての測定部材の上昇が止まるようになっているので、それら複数の測定部材の位置関係によって、貯溜装置内部の液位がどの程度なのかを測定できるようになっている。
このように、本発明は、液位を測定する液位測定手段を、互いの長さ方向と平行に相対移動可能とされた、それぞれが天面から突出するよう上昇可能な複数の測定部材から構成することで、液位測定手段の露出を抑えることができ、体裁の良い液体貯溜装置を提供することができるのである。
即ち、液位測定手段の上昇時には、上側の測定部材の外周に設けられたロック手段よりも内周に設けられたロック手段が強く機能するので、上側の測定部材のストッパーが貯溜装置天面に当接すると、まず外周に設けられたロック手段が解除されて、該ロック手段が貯溜装置天面を通過する。次いで、さらなる液位の上昇に伴い下側の測定部材が上昇を始めようとすると、上側の測定部材の内周に設けられたロック手段が解除されて、下側の測定部材は上側の測定部材の内部に収容されていく。
一方、液位測定手段の下降時は、上側の測定部材の内周に設けられたロック手段よりも外周に設けられたロック手段が強く機能するので、まず下側の測定部材が上側の測定部材の内周に設けられたロック手段を通過し、次いで外周に設けられたロック手段が解除されて上側の測定部材が下降を始める。従って、上側の測定部材のロック手段が先に解除されて、上側の測定部材が先に落下してしまうことはなく、正確に貯溜装置内部の液位を知ることができる。
このように、本構成の液体貯溜装置は、貯溜装置内部の液位を0%から100%まで測定することができるにも拘わらず、貯溜装置内部の液位が上昇しても、上側の測定部材の全長分だけが外部に突出することになるので、液位測定手段の露出を極力抑えることができる。
このように、外側の測定部材が内側の測定部材をその内部に内包するようにした液体貯溜装置は、外側の測定部材の全長とストッパーを設ける位置を変更することにより、さらなる液位測定手段の露出を抑えるなど、任意に液位測定手段の突出長を変更することができる。
尚、貯溜装置1の内部に貯溜される液体は水だけに限定されるものではない。
尚、集水継手4は、竪樋3を流下してきた雨水を効率良く集水できるものであればどのようなタイプの継手でも構わず、図示はしないが、本実施形態では、その内部周面に、流下してきた雨水を集水する環状の溝部が形成されたものが用いられている。
尚、この外側の測定部材2Aは、上記のように、透明に形成されているが、その際、外側の測定部材2Aを緑色透明或いは緑色半透明に形成することが好ましい。このように、外側の測定部材2Aを緑色透明或いは緑色半透明に形成すると、藻などの発生・発育に必要な波長の光を吸収することができるため、貯溜装置1内部に藻などが発生して発育するのを防止・抑制することができる。また、外側の測定部材2Aは、内側の測定部材2Bを外部から認識できればよいので、必ずしもその全部を緑色透明或いは緑色半透明に形成する必要はなく、一部だけを緑色透明或いは緑色半透明に形成してもよい。
尚、このフロート22aを中空状に形成することで、平均比重を小さくすることもできる。
尚、この内側の測定部材2Bも上記フロート22aと同様に、平均比重を小さくするため中空状に形成してもよい。また、図示はしないが、内側の測定部材2Bがスムーズに外側の測定部材2Aの内部を上昇するように、空気の逃げ道を設けることが好ましい。この空気の逃げ道は、種々の方法で設けることができ、例えば、外側の測定部材2Aの上方に小さい空気孔を設けて貯溜装置1の外側と連通させることで、空気の逃げ道を設けてもよいし、外側の測定部材2Aと落下防止手段20aとを別体に形成し、この落下防止手段20aを、パッキン等を用いずに外側の測定部材2Aの上端を塞ぐ蓋として取付けて、外側の測定部材2Aと落下防止手段20aを密閉せずに少しガタをもたせることで、空気の逃げ道を設けてもよい。このように、落下防止手段20aを別体に形成し、蓋として外側の測定部材2Aに取付けることで、内側の測定部材2Bの取付けや取外しが容易になると共に、外側の測定部材2A内部のメンテナンスも容易となる。
一方、貯溜装置1内部の液位が減少を始めると、それに伴い内側の測定部材2Bも下降を始めて、内側の測定部材2Bの下側部分が入水孔23aに挿入されるようになっている。
この際、貯溜装置1内部の液位を具体的に知るために、図示はしないが、外側の測定部材2Aには目盛が附されている。この目盛は、一方に上から下へ向って0〜50%の数字が附されており、もう一方には、下から上へ向って50〜100%の数字が附されている。従って、内側の測定部材2Bが上昇を始めるまでは、0〜50%の目盛を見ることで貯溜装置1内部の液位がわかり、内側の測定部材2Bが上昇してからは、もう一方の50〜100%の目盛のどの位置にマーカー20bの上端が位置するかを知ることで貯溜装置1内部の液位がわかる。
尚、50〜100%の目盛は、内側の測定部材2Bに、上から下へ向かって附すこともできる。また、本実施形態のように、パーセント表示ではなく、実際の貯溜量(○○リットル等)を示すようにしてもよいし、少、中、多など感覚的に認識できるような目盛を附してもよい。
しかも、より液位測定手段2の露出を抑える必要がある場合は、外側の測定部材2A(フロート22aを含む)の全長を短くすると共に、落下防止手段20aからストッパー21aまでの距離を短くすればよい。
このように、外側の測定部材2Aが内側の測定部材2Bをその内部に内包するようにした液体貯溜装置1は、外側の測定部材2Aの全長とストッパー21aを設ける位置を変更することにより、任意に液位測定手段2の突出長を変更することができるものである。
尚、本実施形態のロック手段203aや204aは、相対向する位置に設けられているが、各周上に一続きに形成してもよい。
このような関係とするために、ロック手段203aの制御部分Aの傾斜角はロック手段204aの制御部分Cの傾斜角よりも小さく、また、ロック手段203aの制御部分Bの傾斜角がロック手段204aの制御部分Dの傾斜角よりも大きくなるように形成されている。
尚、制御部分の摩擦抵抗の大きさを変えることで、制御部分の強弱を上記関係とすることもできる。すなわち、摩擦抵抗を大きくすることで強く機能し、摩擦抵抗を小さくすることで弱く機能する。摩擦抵抗の大小は、制御部分の材質、表面粗さや硬さを変える等、種々の既知の手段を用いることができる。
尚、前述した実施形態の貯溜装置1と同様に、貯溜装置10内部の液位を具体的に知るため、図示はしないが、上側の測定部材20Aや下側の測定部材20Bには前述したのと同様の目盛が附されている。
本実施形態の液体貯溜装置10のその他の構成は、前述した図1〜図4に示す実施形態の液体貯溜装置1と同様であるので、同一部材に同一符号を附して説明を省略する。
1a タンク本体
1b 蓋体
1c 基台部
1d 挿通孔
1e 流入口
1f 蛇口
2,20 液位測定手段
2A 外側の測定部材
20a 落下防止手段
21a ストッパー
22a フロート
23a 入水孔
2B 内側の測定部材
20b マーカー
20A 上側の測定部材
200a 落下防止手段
201a ストッパー(離脱防止手段)
202a 挿通孔
203a ロック手段(外周)
A 制御部分
B 制御部分
204a ロック手段(内周)
C 制御部分
D 制御部分
20B 下側の測定部材
200b フロート部
201b フランジ部
3 竪樋
4 集水継手
5 流入管
Claims (4)
- 貯溜装置内部の液位を測定する液位測定手段が、貯溜装置の天面から内部に垂下されて、貯溜装置内部の液位の上昇に伴って、天面から突出するよう上昇可能に配置された液体貯溜装置であって、
上記液位測定手段は、それぞれが天面から突出するよう上昇可能な複数の長尺状の測定部材からなるもので、その比重は貯溜される液体の比重よりも小さく、
上記測定部材は、互いの長さ方向と平行に相対移動可能であって、常に一番上方に位置する測定部材の外周には、貯溜装置天面からの上昇を抑止するストッパーが設けられており、任意の液位に達したときに1つの測定部材が貯溜装置の天面又は他の測定部材に対して上昇が止められ、さらなる液位の上昇により、上昇が止められた測定部材以外の測定部材が上昇し、これを繰り返すことで、液位が天面付近に達したときに全ての測定部材の上昇が止められて、天面から突出した複数の測定部材の位置関係によって貯溜装置内部の液位を測定できることを特徴とする液体貯溜装置。 - 液位測定手段が上側の測定部材と下側の測定部材の2つの測定部材からなり、上側の測定部材は、その内部に下側の測定部材を移動可能に収容する中空の筒体であって、ストッパーが上側の測定部材の下端部に設けられており、そのストッパーの上方であって上側の測定部材の外周に、上側の測定部材の移動可否を制御するロック手段が設けられていると共に、上側の測定部材の下端部内周には、下側の測定部材の移動可否を制御するロック手段と、下側の測定部材の離脱を防止する離脱防止手段が設けられていて、上側の測定部材と下側の測定部材とは、下側の測定部材の上端部が上側の測定部材の内周に設けられたロック手段と離脱防止手段により仮固定されて連結されており、その連結状態の液位測定手段の長さが貯溜装置の深さと略同じであって、液位測定手段の上昇時は、外周に設けられたロック手段よりも内周に設けられたロック手段が強く機能し、液位測定手段の下降時は、内周に設けられたロック手段よりも外周に設けられたロック手段が強く機能することを特徴とする請求項1に記載の液体貯溜装置。
- 液位測定手段が2つの測定部材からなり、上方に位置する一方の測定部材が、他方の測定部材をその内部に内包する中空の外筒体であって、その下端部には入水孔が設けられており、外側の測定部材のストッパーが液位の上昇に伴い貯溜装置天面に当接してその上昇が止められると、該入水孔より内部に液体が流入し、内側の測定部材がその浮力によって外側の測定部材の内部を上昇することを特徴とする請求項1に記載の液体貯溜装置。
- 常に一番上方に位置する測定部材の全部又はその一部が、透明若しくは半透明であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液体貯溜装置。
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