JP5922794B2 - スラリーループ重合による高粉末密度のオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

スラリーループ重合による高粉末密度のオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、担持クロム触媒の存在下で、オレフィンのスラリーループ重合又は共重合により、エチレン単重合体又は共重合体を製造する方法であって、結果として得た重合体粉末の粉末密度は増加している方法に関する。
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの高級α−オレフィンを含む、エチレンの単重合体又は共重合体は、例えば、フィリプス触媒として知られている担持クロム化合物の存在下での重合により製造することができる。US6699947は、担持クロム触媒とその製造方法に関して開示している。担持材にクロム塩溶液を加え懸濁状態で処理を施し、続いて溶媒を取り除いた後、300℃以上の温度にて含酸素雰囲気で焼成を行う。製造工程のうち何れか1つの段階で担持体又は触媒のいずれかを破砕/粉砕することにより、平均粒径100μm未満の触媒を取得することができる。
懸濁重合工程は既に周知の技術である。例えば、WO2005/028098は、重合をループ反応器で行うことを特徴とする工程であり、特にエチレン、若しくはエチレンと他のオレフィン共単量体の重合に適合する工程に関して記述している。ループ反応器では、重合混合物を循環反応器チューブを介して連続的にくみ上げる。このような重合混合物の循環により、反応混合物は最適の均質化を達成し、触媒分布を向上する一方、懸濁重合体の堆積を防止する。
なお、US6239235は、ループ反応器における重合工程に関して記述している。当該工程では、連続排出システムにより、反応器における固体の平均割合を最大53%まで引き上げることができる。
殆どのエチレン重合体及び共重合体は粉末状態で市販されている。粉末製品の処理工程において、生産ラインの速度を向上させ、物流管理をより効率化し、工業生産の経済性を維持するためには、生成物のかさ密度が高い必要がある。
WO03/054035は、塩化マグネシウム上に担持された電子供与体化合物とチタニウムとからなる、2種のZN触媒の混合物の使用に関して開示している。当該触媒2種の平均粒径及び/又は気孔率が相違するため、ループ反応器では、かさ密度が増加しているか、かさ密度は同じであるが気孔率が増加しているプロピレン重合体が生産されることになる。しかしながら、本発明の開示はプロピレン重合体の製造に重点を置いているので、平均粒径がより小さい重合体粒子を生産する際に、重合体の細粒の生成に関して生じる問題までは解決することができない。
実際に、触媒粒子が小さければ小さいほど、かさ密度の高い重合体粒子も小さくなるのは、よく知られている事実である。しかしながら、そういった生成物は、あいにく、微細粉(fines)の総量が多すぎるという短所を抱えている。1.5%以上の粒子は、125μm未満の粒径を有する。特にエチレン重合において、大量の微細粉は静電帯電及び/又は搬送上の問題による粉塵爆発を引き起こす恐れがあり、その結果、工程中に生じる重大な技術的問題の原因と成り得る。重合体粒子が小さければ小さいほど、静電帯電される傾向にある。帯電された粒子は、壁シーティング(wall sheeting)及び反応器の汚染によって、重合中に運転上の問題、例えば反応器ポンプに対する電源入力の増加などが生じる危険性を高めてしまう。
本発明の1つの目的は、十分低い微細粉含有量を維持しながら重合体の粉末密度を増加させ、同時に、反応器汚染を引き起こさず、反応密度(固体含有量)とエチレン処理量とを増加させることができる、エチレン重合体の製造方法を提供することである。
前述した目的は、本発明によれば、最初に記述した方法により達成することができる。ここにおいて、担持クロム重合触媒は、反応済み触媒の成分を基準として、0.01〜5重量%のクロム含有量を有し、更に、前記触媒のISO13320−2009に基づき測定した粒度分布は二つの主断片からなって、一方の断片のd50は15〜40μm、他方の断片のd50は45〜80μmであり、なお、総d10値は、20μm未満の直径を有する。
クロム触媒は、以下のステップによって製造されるのが好ましい。
(a)プロトン性極性溶媒又は非プロトン性極性溶媒に、有機又は無機クロム化合物を含む均一溶液を製造するステップ
(b)(a)から得た前記溶媒を噴霧乾燥シリカ材と接触させるステップ
(c)前記固体から前記溶媒を取り除くステップ
(d)前記固体を350〜1050℃の温度、好ましくは400〜950℃の温度にて、酸化条件下で焼成するステップ
前記の方法は、ステップ(b)〜(d)のうち少なくとも一つのステップにおいて、固体は、二つの主固体断片の組み合わせからなり、当該主固体断片において、一方のd50は15〜40μm、他方のd50は45〜80μmであることを特徴とする。
ステップ(b)は、噴霧乾燥シリカ担持材の単一断片を以って行われる方が好ましい。単一断片を以ってステップ(b)を行った結果として得た生成物には、それぞれ別途にステップ(c)が施され、ステップ(d)に先立って触媒断片が組み合わせられる。第1材のd50は15〜40μm、第2材のd50は45〜80μmである、二つの噴霧乾燥シリカ担持材の組み合わせが用いられることになる。
或いは、単一断片を以ってステップ(b)を行った結果として得た生成物を組み合わせた後にステップ(c)及び(d)を行っても良く、若しくは、ステップ(b)より前に組み合わせを作り上げても良い。更には、まず触媒断片にステップ(d)を施した後、重合に用いる前に組み合わせを行っても構わない。
しかしながら、最も好ましい実施形態は、ステップ(c)の終了後、ステップ(d)の開始前に相違する断片の組み合わせを行うことである。
前述した触媒は、活性化温度が低い場合であっても高い活性と生産性を示し、高温の焼成温度下であっても高分子量の重合体を生成する。重合体は、特に、500g/L以上の高い粉末密度と、1dL/g以上の高い固有粘度を有する。
本発明のクロム触媒は、好ましくは、二つの噴霧乾燥シリカ材により構成されている担持体に担持されたクロム化合物からなる。二つの噴霧乾燥シリカ材のうち、第1材のd50は20〜30μm、第2材のd50は45〜60μmである。故に、両方の1:1混合物のd50は30〜40μmになる。二つの触媒断片の粒度分布(PSD)は、狭い方が望ましい。PDSの形態(breath)は
Figure 0005922794
の式により算出することができる。ここで、P90は直径の値であり、総粒子のうち90%がそれ未満の直径を有していることを意味する。P10は直径の値であり、総粒子のうち10%がそれ未満の直径を有していることを意味する。P50は直径の値であり、総粒子のうち50%がそれ未満の直径を有していることを意味する。本発明の目的によれば、両方の触媒断片に対して上記の式によりPSDを算出した場合、それぞれのPSDは1.8未満であることが好ましく、1.2未満であることが更に好ましい。なお、触媒粒子の全ての断片に対するd10の値は15μm未満となる。
触媒の二峰性粒度分布と整えられた粒径により、粉末密度を最大520g/lまで増加させることが可能となった。更に、125μm未満の直径を持つ重合体微粒子の量は、重合体粉末の総量を基準として算出すると、1.5重量%未満の低さに止まっている。好ましくは1.4重量%未満である。
原則的に、全てのクロム化合物は勿論のこと、均一溶液を形成するために選ばれた溶媒に十分溶解され、溶媒に対して非活性である、前述した成分の化合物を用いることができる。
原子価6未満のクロム化合物を用いるのが好ましく、Cr(III)化合物が特に望ましい。前記化合物には、水酸化クロム、並びに3価クロムと有機酸又は無機酸の可溶塩、例えば酢酸塩、シュウ酸塩、硫酸塩又は硝酸塩などが含まれる。特に好ましいのは、活性化の最中に残基を残さず本質的にクロム(VI)に転換する酸塩、例えば硝酸クロム(III)九水和物である。更に、クロムのキレート化合物、例えばβ−ジケトン類、β−ケトアルデヒド類或いはβ−ジアルデヒド類などのクロム誘導体、及び/又はクロム錯体、例えばアセチルアセトンクロム(III)或いはヘキサカルボニルクロム、若しくはクロムの有機金属化合物、例えばビス(シクロペンタジエニル)クロム(II)、有機クロム(VI)エステル或いはビス(アレーン)クロム(0)を、同様に用いることができる。
選択された極性溶媒に対して易溶性のMg、Ca、Sr、B、Al、Si、P、Bi、Sc、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Ti−Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Hf、Ta、Wから選ばれた成分の有機又は無機化合物を全て含む2次ドーパントを用いることもまた可能である。これらのうち、特に好ましいのはZrである。当該化合物は、更に当該成分のキレートを含む。
2次ドーパントとして好ましく用いられるのは、一般式Zr(OR)4−nのジルコニウム化合物である。ここにおいて、Rは炭素数1〜20の炭化水素化合物であり、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ビニル、アリル、ベンジル、フェニルなどの置換又は非置換のアルキル基からなる群から選ばれた炭化水素化合物であり、Xは、好ましくはハロゲン原子、カルボアルコキシ基、カルボキシル基、アシルアルケナト(acyl alkenate)、或いは炭素数1〜20の炭化水素化合物であり、nは0〜4の整数である。ジルコニウム化合物は、ZrCl、ZrO(NO、ZrOSO、ZrOCl、Zr(OR)、酢酸ジルコニウム、エチルヘキサン酸ジルコニウム、ペンタンジオナートジルコニウム、及びアセチルアセトナトジルコニウムからなる群から選ばれるのが好ましい。特に好ましいのは、 ジルコニウム(IV)プロポキシドである。
適合な溶媒には、プロトン性溶媒と非プロトン性溶媒が全て含まれる。中では有機溶媒が好ましい。特に好ましい溶媒は、有機プロトン性溶媒である。極性溶媒は、永久双極子モーメントを有する溶媒を意味する。溶媒は、飽和、不飽和、又は芳香族有機液体であることが好ましい。
本発明の目的のために、プロトン性媒体は、プロトン性媒体を基準として、1〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、特に好ましくは100重量%のプロトン性溶媒又はプロトン性溶媒混合物、並びに、99〜0重量%、好ましくは50〜0重量%、特に好ましくは0重量%の非プロトン性溶媒又は非プロトン性溶媒混合物からなる、溶媒又は溶媒混合物である。
プロトン性溶媒は、例えば、アルコール類R−OH、アミン類NR 2−xx+1、C−Cカルボン酸、並びに、希釈塩酸、硫酸、水、アンモニア水、或いはこれらの混合溶液などの無機酸性水溶液であり、中でもアルコール類R−OHが好ましい。ここにおいて、ラジカルRは、それぞれ独立的に、アルキル部に1〜10の炭素原子を有し、アリール部又はSiR に6〜20の炭素原子を有する、C−C20アルキル、C−C20アルケニル、C−C20アリール、アルキルアリールであり、ラジカルRは、それぞれ独立的に、アルキル部に1〜10の炭素原子を有し、アリール部に6〜20の炭素原子を有する、C−C20アルキル、C−C20アルケニル、C−C20アリール、アルキルアリールであり、xは1又は2である。R及びRとして用いられるラジカルとしては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシルなどの直鎖状又は分岐状のC−C20アルキル基;シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロドデカンなどの、C−C10アリール基を置換基として順番に有しても良い5員又は7員のシクロアルキル;ビニル、1−アリル、2−アリル、3−アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニルなどの、内部又は末端に二重結合を有する、直鎖状、環状又は分岐状の C−C20アルケニル;フェニル、ナフチル、ビフェニル、アントラニル(anthranyl)、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,3,4−トリメチルフェニル、2,3,5−トリメチルフェニル、2,3,6−トリメチルフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、3,4,5−トリメチルフェニルなどの、アルキル基を置換基として更に有しても良いC−C20アリール;ベンジル、o−メチルベンジル、m−メチルベンジル、p−メチルベンジル、1−エチルフェニル、2−エチルフェニルなどの、アルキル基を置換基として更に有しても良いアラルキル、などが挙げられる。ここにおいて、二つのR又は二つのRは、それぞれの場合、結合して5員又は6員環を形成しても良く、有機ラジカルR及びRは、フッ素、塩素又は臭素などのハロゲン類により置換されても良い。カルボン酸としては、ギ酸又は酢酸などのC−Cカルボン酸が好ましい。アルコール類R1−OHとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、2,2−ジメチルエタノール、又は2,2−ジメチルプロパノールが好ましく、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール又は2−エチルヘキサノールが特に好ましい。プロトン性媒体の含水量は20重量%未満が好ましい。
非プロトン性溶媒としては、例えばケトン類、エーテル類、エステル類、ニトリル類が挙げられるが、但し、これらに限られる訳ではない。
均一溶液の製造後、活性成分は、単一の、或いは組み合わされた噴霧乾燥シリカ材からなる担持材に適用される。シリカ材のうち、第1材のd50は20〜30μm、第2材のd50は48〜53μmである。このように狭い粒度分布を有するシリカ担持体は市販されており、例えばGrace社のXPO2485及びXPO2107(商標名)が挙げられる。両方の1:1混合物を製造すると、32〜37μmのd50を有する組み合わせを得ることになる。若しくは、より広い粒度分布を示す担持体にふるい分けを行い、定められた粒径の担持体を用意することもできる。触媒前駆体を形成するためには、第2ステップの(b)より先立って特定された噴霧乾燥シリカ担持材に溶液を接触させる。
クロム化合物と、可能であれば他の成分の化合物とからなる均一溶液を担持体に適用する方が好ましいが、担持体を適合なクロム化合物からなる溶液に懸濁させても良く、或いは、反応混合物の液体成分を連続混合、望ましくは均一混合により蒸発させても良い。
クロム化合物の適用は、C−Cアルコールにて活性条件下で酸化クロム(VI)に転換するクロム化合物の0.05重量%濃度(strength by weight)〜15重量%濃度の溶液から行うのが好ましい。ここにて、各溶媒は20重量%以下の水分を含有するのが好ましい。溶媒を用いず、例えば機械式混合により担持体を投入することも可能である。
クロム化合物は、極性溶媒を基準とすると、一般的には0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜15重量%、特に好ましくは0.5〜10重量%の濃度で存在する。他の成分の化合物も存在する場合、その濃度は、プロトン性媒体を基準とすると、一般的には0.05〜30重量%、好ましくは0.1〜20重量%、特に好ましくは0.5〜15重量%になる。クロム化合物と、他の成分の化合物とのモル比は、一般的には10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:7、特に好ましくは4:1〜1:5である。
クロム化合物と他の成分の化合物との、投入中の担持体に対する重量比は、それぞれ、0.001:1〜200:1が好ましく、0.005:1〜100:1が更に好ましい。ステップ(b)においてドープに用いられる溶液の量は、担持体の細孔容積より少ない方が好ましい。
反応ステップ(a)及び(b)は、0〜150℃の温度でそれぞれ独立的に行われても構わない。費用を鑑みれば、両方とも室温が好ましい。溶媒の機能性を高めるために、温度を60℃まで少しずつ昇温させるのも好ましいと言える。本発明によれば、溶液で形成された反応性生物のうち1つの最適分離を行っても良いが、あまり好ましくはない。
クロム化合物、そして必要に応じて2次ドーパントを適用した後、触媒前駆体は、好ましくは20〜150℃の温度と300ミリバール〜1ミリバールの圧力で溶媒をほぼ含有せず、この場合、後続の焼成(追加ステップc)が必要となる。これは、可能ならば、減圧及び/又は昇温下で行っても良い。このような方法により得た触媒前駆体は、完全なる乾燥状態か、若しくは一定の残留水分含量を有する。揮発性成分は、非活性状態のままの含クロム触媒前駆体の、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下を占める。
反応ステップ(b)又は(c)から得た触媒前駆体に対して、即座にステップ(d)を施しても良く、若しくは、更なる中間ステップに先立って、無水分非活性ガス雰囲気で300℃以上の温度にて焼成を行っても良い。焼成は、10〜1000分にかけて、流動床において300〜800℃の温度にて非活性ガス下で行うのが好ましい。
触媒前駆体の最終焼成(ステップd)は、350〜1050℃、好ましくは400〜950℃の温度で行われる。本発明の目的のために、別段の記載がない限り、焼成は酸化雰囲気で触媒を熱活性化するものであり、適用されたクロム化合物は、まだ6価状態になっていない場合、完全に、若しくは部分的に6価状態に転換される(つまり、活性化する)。焼成温度は、製造する重合体の性質と、触媒の活性によって決められる。上限は担持体の焼結により、下限は触媒活性が低すぎる時により決められる。焼成は、焼結温度未満、つまり少なくとも20〜100℃で行うのが好ましい。焼成条件が触媒に及ぼす影響は既に周知の事実であり、「Advances in Catalysis」Vol.33、48頁以降にも記述されている。焼成は、含酸素雰囲気下で行う方が好ましい。ステップ(b)又は(c)から得た中間体は、非活性ガスを含酸素ガスに取り替え、温度を活性温度まで昇温させることにより、流動床で直接的に活性化させるのが好ましい。好ましくは、10容積%以上の酸素からなる無水分ガス流で10〜1000分間、特に150〜750分間、適切な焼成温度で加熱し、以降室温まで冷却する。その結果、本発明により用いられるフィリプス触媒を取得することができる。酸化焼成とは別に、それを前後して非活性ガス条件下で焼成を行うのも可能である。
活性化は、流動床及び/又は固定床で行っても良い。熱活性化の場合、流動床反応器の方が好ましい。
触媒前駆体は、フッ化物でドープすることができる。フッ化物のドープは、担持体の製造、遷移金属化合物のドープ(基本ドープ)又は活性化の途中に行っても良い。担持触媒の製造方法の好ましい実施形態においては、ステップ(a)で所望のクロム又はジルコニウム化合物と共にフッ化剤を溶液に導入し、ステップ(b)で当該溶液を担持体に適用する。
他の好ましい実施形態においては、フッ化物のドープを、ステップ(b)又は(c)の後、つまり本発明が開示する方法の焼成ステップ(d)を行いながら、施すものとする。フッ化物のドープは、空気中で400〜900℃の温度にて活性化と同時に行うのが好ましい。このような工程に適合する装置としては、例えば、流動床反応器が挙げられる。
フッ化剤は、ClF、BrF、BrF、(NHSiF(ケイフッ化アンモニウム、略称「ASF」)、NHBF、(NHAlF、NHHF、(NHPF、(NHTiF、(NHZrFからなる群から選ばれる。好ましくは、(NHSiF、NHBF、(NHAlF、NHHF、(NHPFからなる群から選ばれるフッ化剤を使用する。(NHSiFを用いるのが特に好ましい。
フッ化剤は、用いる触媒の総質量を基準として、一般的には0.3重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜8重量%、特に好ましくは0.5重量%〜5重量%、最も好ましくは0.5重量%〜3重量%の量で用いる。更に、用いる触媒の総質量を基準として、1重量%〜2.5重量%の使用が好ましいと言える。製造される重合体の性質は、触媒におけるフッ化物の量に左右される。
触媒系のフッ化は、非フッ化触媒を用いて重合を行った場合よりも、重合により得られる重合体のモル質量分布を縮小できるという利点を持つ。
焼成後、焼成済み触媒は、可能ならば、例えばCO又は水素の還元ガスを用いて、好ましくは350〜950℃の温度にて還元させ、実際の触媒活性種を得ても良い。しかしながら、還元は、反応器に存在する還元剤、例えばエチレンや金属アルキルなどを用いて、重合の途中にのみ行うことができる。
微粒子状ヒドロゲルからなるスラリーを乾燥して担持体を製造する工程は、噴霧乾燥により行われる。ただし、噴霧乾燥を施した担持体粒子を、熱によって更に乾燥させても良い。
噴霧乾燥の条件は、広い範囲内で多様に変更させることができる。噴霧乾燥後の担持体粒子が示す性質は、周知の原理に基づき、概ねスラリーの性質に左右される。つまり、噴霧乾燥に関する各パラメータは、担持体粒子の性質にそこまで重要ではない。温度、ガス量、ガス入口温度とガス出口温度、及び/又は初期水分含量と最終水分含量などの噴霧乾燥パラメータを、担持体粒子が所望の性質を示すように設定する方法は既に当業者には周知の技術であり、装置の性質によって選ぶことができる。
噴霧乾燥により生成された担持体粒子は、一般的に球形になる。噴霧乾燥後の担持体における所望の平均粒径は、ふるい分けのような周知の技術によって調整され、その結果、前述したとおり、二峰性の粒度分布を示す。
本方法によって製造した担持体粒子は、好ましくは2ml/g未満、より好ましくは1.8ml/g〜1.25ml/gの細孔容積を有することになる。
製造された担持体粒子は、好ましくは200Å未満、更に好ましくは150Å未満、特に好ましくは50Å〜130Åの孔径を示す。
無機担持体の表面積は、同様に、乾燥工程、特に噴霧乾燥工程により広い範囲内で多様に変更させることができる。特に、噴霧乾燥機から生成された無機担持体の粒子は、100m/g〜1000m/gの表面積を有し、好ましくは150m/g〜700m/gであり、特に好ましくは200m/g〜500m/gである。重合に用いられる担持体は、200m/g〜500m/gの表面積を有するのが好ましい。担持体粒子における特定の表面積は、BET技術に基づく窒素吸着によって定められる。
触媒に用いられる無機担持体の見掛け密度は、250g/l〜1200g/lの範囲が好ましい。当該見掛け密度は、担持体の含水量によって変わる。含水担持体粒子の見掛け密度は、500g/l〜1000g/lの範囲が好ましく、600g/l〜950g/lの範囲が更に好ましく、650g/l〜900g/lの範囲が特に好ましい。担持体が水分をほぼ含有していない場合、見掛け密度は250g/l〜600g/lの範囲が好ましい。
本発明によって用いられる担持体は、シリカヒドロゲルを基本として製造される。従って、担持体はSiOを高比率で含むことになる。担持体の望ましいシリコン含有量は、担持体の総重量を基準として、≧10重量%であり、≧15重量%が好ましく、≧20重量%が更に好ましく、≧25重量%が特に好ましく、≧30重量%が更に特に好ましく、≧40重量%非常に好ましく、≧50重量%が最も好ましい。
担持材は、本発明の方法で用いられる前に、部分的又は全体的に改質されても良い。担持材は、例えば、酸化条件又は非酸化条件下で200〜1000℃の温度にて、可能ならケイフッ化アンモニウムなどのフッ化剤の存在下で処理されても良い。これによって、含水量及び/又はОH基の含有量を変えることができる。担持材は、本発明の方法で用いられる前に、減圧下で100〜200℃の温度にて1〜10時間乾燥されるのが好ましい。
本発明による担持触媒は、特に、エチレンを単独に、若しくは他のオレフィン類と共に重合及び/又は共重合する方法に用いられても良い。従って本発明は、本発明によって製造された担持重合触媒の存在下で、エチレンと、可能なら共単量体に相当するC−C20オレフィン類の重合により、エチレン重合体を製造する方法を提供する。
本発明により製造された触媒系は、懸濁重合など、既に周知の触媒重合工程に用いられる。適合な反応器としては、例えば、連続運転ループ反応器がある。勿論、直列に連結された複数の反応器を用いて反応を起こしても良い。反応時間は、それぞれの場合に選ばれている反応条件によって決められる。一般的には0.2時間〜20時間であり、概ねは0.5時間〜10時間である。重合反応に有利に作用する圧力及び温度は広い範囲内で多様に変更させることができ、また重合反応によって異なる。好ましくは、−20℃〜300℃、並びに1バール〜100バールである。
必要に応じて、帯電防止剤を重合に添加しても良い。好ましい帯電防止剤としては、ZnO及び/又はMgOが挙げられ、触媒混合物の総量を基準として、0.1重量%〜5重量%の量で用いられるのが好ましい。ZnO又はMgOの含水量は、それぞれの総質量を基準として、0.5重量%未満が好ましく、0.3重量%未満が更に好ましい。使用可能な市販製品には、Innospec社のStatsafe3000とStatsafe6000、BASF社のKerostat8190が含まれる。用いられ得る帯電防止剤の例は、EP229368、US5026795、US2010072427、WO2008107371、US4182810に記載されている。
本発明により製造された担持触媒を用いる重合及び/又は共重合の場合、特定の実施形態において、0μm超過〜125μm以下の粒径を有する重合体の生成量は、全体の粉末生成量を基準として、1.5重量%未満の範囲という利点がある。
本発明の方法によって製造した担持体を用いる重合工程における微細粉末の生成量が非常に低いのは、本発明の最大の利点とも言える。重合体微細粉末の生成量が低ければ、重合性生物の性質も改善される。例えば、フィルムの品質が向上し、重合体フィルムのしみの発生頻度が低減する。また、重合体微細粉末の生成量が少ないと、重合工程の管理容易性が著しく向上し、特に、気相工程において生産ラインを塞いで、プラントの停止と掃除を招く塊、壁上の沈着物、反応器内の凝固物の形成を防止し、少なくとも著しく低減させることができる。
本発明により製造された担持触媒系は、特に本発明により製造された担持触媒系を用いる好ましい実施形態において、特に1−アルケンから製造される重合体及び/又は共重合体が、高い盛り込み密度(poured density)、並びに低い微粒比及び/又は微粒物質を有するように生産することができる。
本発明の方法により製造された触媒を用いた結果、懸濁ループ重合反応器において、500g/l以上の粉末密度、好ましくは520g/l以上の粉末密度を有する重合体粉末の生産が可能となり、またそのような生産が好ましくなった。
本発明による触媒製造方法の特に好ましい実施形態が持つ他の利点は、オレフィン類の重合及び共重合において、担持触媒の活性量及び生産性が非常に高いということである。
好ましい実施形態において、オレフィン類の重合及び/又は共重合において前記担持体に担持された触媒の生産性は、触媒1g当たり重合体500g〜触媒1g当たり重合体9000gである。更に好ましい実施形態では触媒1g当たり重合体1000〜9000g、非常に好ましい実施形態では触媒1g当たり4000〜9000g、特に好ましい実施形態では触媒1g当たり重合体5000〜9000gである。
本発明で用いられる触媒は、触媒1g当たり重合体5000gの生産性を以って、30000以上、好ましくは40000以上、特に好ましくは50000以上の平均モル質量を有するエチレン重合体を生産することができる。重合体の多分散性M/Mは13〜30、好ましくは13〜25、特に好ましくは13〜22である。
優れる機械的性質のおかげで、本発明により製造された担持触媒を用いて製造されたオレフィン類の重合体又は共重合体は、本発明によるオレフィン類の重合体を主構成要素、若しくは単一構成要素として使用するフィルム、ファイバ、モールドの生産に特に適合する。
触媒又は重合体の物理パラメータを下記の方法により測定した。
密度:ISO1183
固有粘度η:ISO1628(温度130℃、濃度0.001g/ml、デカリン)
Izod衝撃靱性:ISO180/A
モル質量M、M、M/M:DIN55672に基づく方法を用いる高温ゲル浸透クロマトグラフィー。溶媒は1,2,4−トリクロロベンゼン。流速は140℃で1ml/min。矯正(calibration)はWaters150CでPE基準に従って実行。
表面積、細孔容積:BET技術を用いた窒素吸着(S.Brunnauer et al.、J of Am.Chem.Soc.60、209−319頁,1929)。
粉末密度:DIN53468(重合体粉末から測定する)
MFR、MFR21:ISO1133による溶融流速。温度190℃、負荷2.16kg、又は21.6kg。
ふるい分析(重合体):DIN53477
粒度分布(触媒、担持材):ISO13320−2009、他にISO9276−1、9276−2、9276−4、ISO14887及び14488
灰含有量:マイクロ波燃焼炉で800℃にて10分間行う重合体焼却によって得た灰を計量して判断する。
(実施例1)
(1)触媒の製造
平均粒径55μmの噴霧乾燥シリカA(Grace社のXPO2107)3kgをダブルコーンドライヤー(double−cone dryer)に載置する。240gのCr(NO9HOを10lの攪拌ガラス容器で1−プロパノール2.5lに攪拌して溶解させる。Zr(IV)プロポキシド(n−プロパノールに溶解させた70%濃度の無色溶液)314gを添加すると、本来藍色だった溶液がいきなり緑色に変わる。溶液をダブルコーンドライヤーに徐々に送り込む、攪拌ガラス容器をn−プロパノール0.5lで洗浄し、8rmpで懸濁液を1時間混合させる。混合後、触媒前駆体を減圧下で外部温度120℃にて8時間乾燥させる。
(2)活性化
ステップ(1)から得た触媒前駆体を520〜850℃で活性化させる。触媒前駆体の総質量を基準として、ケイフッ化アンモニウム(ASF)2.5重量%を粉末形状で添加する。活性化のために、触媒前駆体を所望の活性化温度まで加熱し、当該温度を5時間維持した後、窒素下で350℃未満の温度まで冷却する。詳細な条件は、表1を参照すること。
(3)重合
50mPFループ反応器を用いて、イソブタンでの懸濁工程として重合を行う。溶融流速(MFR)と密度はヘキセン濃度又はエテン濃度により設定される。重合は99℃〜107℃の反応器温度で行われた。反応器圧力は4.5MPaだった。
重合条件を表1にまとめた。
(実施例2)
(1)触媒の製造
実施例1と同様の方法で担持体を製造する。但し、シリカA(Grace社のXPO2107)の代わりに、平均粒径25μmの噴霧乾燥シリカB(Grace社のXPO2485)を用いた。
(2)活性化
実施例1と類似する方法で活性化を行う。詳細な条件は、表1を参照すること。
(3)重合
実施例1と同様の方法で重合を行う。詳細な条件は、表1を参照すること。
(実施例3)
実施例1の触媒(ステップ(1)の後)を実施例2の触媒(ステップ(1)後)と1:1の比率で混合する。総d10値は10.95μmであった。
(b)活性化
実施例1と類似する方法で活性化を行う。詳細な条件は、表1を参照すること。
(c)重合
実施例1及び実施例2と同様の方法で重合を行う。詳細な条件は、表1を参照すること。
(比較例C4)
(a)触媒の製造
実施例1と同様の方法で担持体を製造する。但し、シリカA(Grace社のXPO2107)の代わりに、平均粒径35μmの噴霧乾燥シリカC(Sylopol社のXPO2408)を用いた。
(b)活性化
実施例1と類似する方法で活性化を行う。詳細な条件は、表1を参照すること。
(c)重合
実施例1と同様の方法で重合を行う。詳細な条件は、表1を参照すること。
Figure 0005922794
結果を見ると、実施例3のみが粉末密度は高く微粒子含有量は低い重合体粉末を生成していることは明白である。実施例2の重合体は、粉末密度は高いが微粒子含有量が不要に高い。比較例C4に到っては、重合体の粉末密度は低く、微粒子含有量は不要に高い。

Claims (10)

  1. 担持クロム触媒の存在下で、スラリーループ重合又は共重合により、エチレン単重合体又は共重合体を製造する方法であって、
    前記担持クロム触媒は、反応済み触媒の成分を基準として、0.01〜5重量%のクロム含有量を有し、更に、前記触媒のISO13320−2009に基づき測定した粒度分布は二つの主断片からなり、一方の断片のd50は15〜40μm、他方の断片のd50は45〜80μmであり、総d10値は20μm未満であることを特徴とする、方法。
  2. 前記総d10値は15μm未満であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記二つの主断片のうち一方のd50は20〜30μm、他方のd50は45μm〜60μmであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記担持クロム触媒は、
    (a)プロトン性極性溶媒又は非プロトン性極性溶媒に、有機又は無機クロム化合物を含む均一溶液を製造するステップ、
    (b)ステップ(a)から得た前記溶液を噴霧乾燥シリカ材と接触させて固体である触媒前駆体を得るステップ、
    (c)前記固体から前記溶媒を取り除くステップ、
    (d)前記固体を350〜1050℃の温度にて酸化条件下で焼成するステップ、により製造される方法であって、
    前記方法は、前記ステップ(b)〜(d)のうち少なくとも一つのステップにおいて、前記固体は、二つの主断片の組み合わせからなり、前記二つの主断片において、一方のd50は15〜40μm、他方のd50は45〜80μmであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記組み合わせは、前記ステップ(d)より先立って作り上げられ、
    ここにおいて、第1材のd50は15〜40μm、第2材のd50は45〜80μmである、二つの噴霧乾燥シリカ担持材の組み合わせが製造されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記担持クロム触媒の存在下の重合は、100バール未満の圧力下でループ反応器において行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  7. 前記担持クロム触媒の存在下の重合は、重合体を連続的に排出するループ反応器において行われることを特徴とする、請求項1〜6のうちいずれかに記載の方法。
  8. 前記重合体は≧500g/lの高いかさ密度を有し、そのうち1.5重量%未満は<125μmの微粒等級を示すことを特徴とする、請求項1〜7のうちいずれかに記載の方法。
  9. 用いられるクロム化合物は、3価クロムの有機酸塩又は無機酸塩、特に酢酸塩、シュウ酸塩、硫酸塩、或いは硝酸塩であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  10. Zr化合物を更に用いることを特徴とする、請求項1〜9のうちいずれかに記載の方法。
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