JP5919107B2 - 設備機器の転倒防止装置 - Google Patents
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Description
この転倒防止装置によれば、2枚の鋼製の板を重ね合わせたものであるから、上下の高さが低く、しかも、据付機器の脚に少なくとも2枚の鋼製の板が装着されるので、低重心になり、据付機器が転倒し難くなるとされている。
また、ベース部材の規制部は、第二固定具の張出部を少なくとも上方から覆っているので、設備機器を第一方向に沿ってスライド移動させ、第一固定具をベース部材とともに設置面に固定するだけで、振動時における設備機器の上方への移動を抑制し、設備機器の転倒を確実に防止できる。
したがって、本発明の設備機器の転倒防止装置によれば、狭小なスペースに容易に設備機器を設置できるとともに、設備機器の転倒を確実に防止できる。
その結果、設備機器、第一固定具、第二固定具およびベース部材の変形や破損、設備機器の転倒の発生を防止でき、設備機器を安定に設置面に固定して保護することができる。特に、設備機器に引き抜き荷重が発生したときに、第二固定具の張出部とベース部材の規制部とに加わる応力を緩和できるので、設備機器の転倒を効果的に防止できる。
また、ベース部材の規制部は、第二固定具の張出部を少なくとも上方から覆っているので、設備機器を第一方向に沿ってスライド移動させ、第一固定具をベース部材とともに設置面に固定するだけで、振動時における設備機器の上方への移動を抑制し、設備機器の転倒を確実に防止できる。
したがって、本発明の設備機器の転倒防止装置によれば、狭小なスペースに容易に設備機器を設置できるとともに、設備機器の転倒を確実に防止できる。
図1は、設備機器5および転倒防止装置1の設置状態の上面図である。
図1に示すように、設備機器5および転倒防止装置1は、設置面G上において、例えば建造物の壁Wに沿って、若干の隙間を空けた状態で複数並んで設置されている。なお、以下の説明では、設備機器5が並んで配置されている方向(図1における左右方向)をX方向(請求項の「第二方向」に相当。)とし、設備機器5の一方側(図1における右側)を+X側とし、他方側(図1における左側)を−X側とする。また、設置面Gと平行な水平面内においてX方向と直交する方向(図1における上下方向)をY方向(請求項の「第一方向」に相当。)とし、建造物の壁W側を+Y側(請求項の「第一方向の他方側」に相当。)とし、反対側(請求項の「第一方向の一方側」に相当。)を−Y側とする。また、X方向およびY方向と直交する重力上下方向(図1における紙面表裏方向)をZ方向とし、上側を+Z側とし、下側を−Z側とする。以下、必要に応じて、XYZの直交座標系を用いて説明する。
図2に示すように、設備機器5は、設置面Gに固定される略直方体の機器である。設備機器5は、特に限定されるものではないが、例えば自動販売機や変圧器、精密機器、配管、空調機、発電設備および切替遮断器室等が挙げられる。設備機器5が設置される設置面Gは、屋内および屋外を問わず、設備機器5を設置可能な床面をいう。
設備機器5には、機器ボルト61(61a〜61d)が設備機器5の底面5aにおける角部近傍に設けられている。機器ボルト61は、+Z側端部が設備機器5の底面5aに螺着されて固定されており、設備機器5の底面5aから−Z側に向かって4本立設されている。機器ボルト61は、転倒防止装置1に固定されている。
転倒防止装置1は、設備機器5を設置面Gに設置する際に、設備機器5と設置面Gとの間に配設されるものである。転倒防止装置1は、所定の厚さを有する略板状に形成された装置であり、X方向の寸法が設備機器5のX方向の寸法よりも若干大きく形成され、Y方向の寸法が設備機器5のY方向の寸法と略同一となるように形成されている。
転倒防止装置1は、第一固定具10と、第二固定具20と、ベース部材30とにより形成されている。第一固定具10、第二固定具20およびベース部材30は、例えば鉄やアルミニウム等の金属材料からなり、プレス加工等により形成されている。以下に、転倒防止装置1の各構成部品の詳細について説明する。
第一固定具10は、設備機器5の底面5aにおいて、−Y側に配置されている。実施形態の第一固定具10は、X方向の両側に一対設けられており、一対の第一固定具10(10A,10B)は対称形状に形成されている。したがって、以下では、一対の第一固定具10A,10Bのうち、+X側に配置された第一固定具10Aについて説明をし、−X側に配置された第一固定具10Bについては、詳細な説明を省略している。
図3に示すように、第一固定具10Aは、Y方向視で−Z側に開いた略U字形状に形成されており、+Z側に設けられた取付部11と、取付部11のX方向の両側端に設けられた一対の支持片13(13a,13b)と、により形成されている。
取付部11には、Z方向に貫通する機器ボルト挿通孔15と、機器ボルト挿通孔15の+X側においてZ方向に貫通する固定ボルト挿通孔16とが形成されている。
図2に示すように、第一固定具10Aの機器ボルト挿通孔15には、設備機器5の底面5aにおける(+X,−Y)側から立設された機器ボルト61aが挿通されており、機器ボルト61aの−Z側から機器ナット71が螺着されている。これにより、第一固定具10Aは、取付部11が設備機器5の底面5aに当接した状態で設備機器5の(+X,−Y)側に固定される。
固定ボルト挿通孔16には、固定ボルト63が挿通されている。固定ボルト63は、後述するベース部材30にも挿通されており、設置面Gに埋設された不図示のインサートナットに螺着されている。これにより、第一固定具10Aは、ベース部材30とともに、設置面Gに固定されている。
図4は、第二固定具20の斜視図である。
第二固定具20は、設備機器5の底面5aにおいて、+Y側に配置されている(図2参照)。
図4に示すように、第二固定具20は、Y方向視で略クランク形状に形成されたX方向に延びる長尺部材であり、X方向の両側に設けられた一対の設備機器固定部21(21A,21B)と、一対の設備機器固定部21A,21Bを接続する接続部27と、接続部27と一体形成された張出部28と、により形成されている。
設備機器固定部21Aは、第一固定具10Aと同様に、Y方向視で−Z側に開いた略U字形状に形成されており、+Z側に設けられた取付部22と、取付部22のX方向の両側端に設けられた一対の支持片23(23a,23b)と、により形成されている。
図2に示すように、機器ボルト挿通孔25には、設備機器5の底面5aにおける(+X,+Y)側から立設された機器ボルト61cが挿通されており、機器ボルト61cの−Z側から機器ナット71が螺着されている。これにより、設備機器固定部21Aは、取付部22が設備機器5の底面5aに当接した状態で設備機器5の(+X,+Y)側に固定される。また、−X側の設備機器固定部21Bは、+X側の設備機器固定部21Aと同様に、設備機器5の底面5aにおける(−X,+Y)側から立設された機器ボルト61dが挿通されて、設備機器5の(−X,+Y)側に固定される。これにより、第二固定具20は、設備機器5の底面5aの+Y側において、X方向の両側に跨るように固定される。
設備機器固定部21Aの一対の支持片23a,23bの高さは、第一固定具10Aの一対の支持片13a,13bの高さと同様に設定されているため、詳細な説明を省略する。
張出部28は、一対の設備機器固定部21A,21Bの支持片23b,23bよりもX方向の内側において、水平面と略平行に接続部27から+Y側に張り出しており、Z方向から見て+Y側に短辺を有し−Y側に長辺を有する略等脚台形状に形成されている。なお、図2、図4および図6において、接続部27と張出部28との境界を二点鎖線で図示し、張出部28をハッチング領域により図示している。張出部28は、後述するように、ベース部材30に設けられた規制部38の−Z側に配置される(図2参照)。
図5は、ベース部材30の斜視図である。
図5に示すように、ベース部材30は、Z方向視で本体部31が略矩形枠状に形成されている。
本体部31の4つの角部近傍には、本体部31をZ方向に貫通する固定孔33a〜33dがそれぞれ形成されている。
図2に示すように、各固定孔33a〜33dのうち、−Y側に形成された固定孔33a,33bには、それぞれ固定ボルト63,63が挿通される。固定ボルト63,63は、第一固定具10A,10Bにも挿通されており、設置面Gに埋設された不図示のインサートナットに螺着されている。これにより、ベース部材30の−Y側は、第一固定具10A,10Bとともに設置面Gに固定されている。
また、+Y側に形成された固定孔33c,33dには、それぞれ設置面Gから立設されたアンカーボルト65,65が挿通される。アンカーボルト65,65には、+Z側からナット75が螺着されている。これにより、ベース部材30の+Y側は、設置面Gに固定されている。
図2に示すように、レール部35,35のX方向の幅は、第一固定具10A,10BのX方向の幅および第二固定具20の設備機器固定部21A,21BにおけるX方向の幅よりも広くなるように形成されている。これにより、レール部35,35には、第一固定具10A,10Bの支持片13a,13bの先端部13c,13cおよび第二固定具20の支持片23aの先端部23cが当接する。したがって、第一固定具10A,10Bおよび第二固定具20は、ベース部材30によって、レール部35,35に摺接しつつY方向にスライド移動可能に支持される。
図5に示すように、一対のレール部35,35のX方向外側には、一対のガイド壁36,36が形成されている。一対のガイド壁36,36は、X方向に互いに向かい合うようにY方向に沿って延在し、+Z側に向かって立設されている。
図2に示すように、一対のガイド壁36,36の離間距離は、設備機器5に取り付けられた第一固定具10A,10BのX方向外側の支持片13a,13aの離間距離、および第二固定具20のX方向外側の支持片23a,23aの離間距離と略同一か、若干広くなるように設定されている。これにより、第一固定具10A,10Bおよび第二固定具20は、一対のガイド壁36,36よりも内側に配置されるとともに、一対のガイド壁36,36にガイドされながらY方向に沿ってスライド移動可能とされる。
さらに、図2に示すように、規制部38の一対の側壁38b,38bは、第二固定具20を+Y側に向かってスライド移動させたときに、第二固定具20の当接部27aと当接するようになっている。これにより、ベース部材30は、第二固定具20の+Y側へのスライド量を規制している。
続いて、図面を用いて、実施形態の転倒防止装置1および設備機器5の設置方法について説明をする。
図6は、転倒防止装置1および設備機器5の設置方法の説明図である。なお、図6では、図2と同様に、設備機器5を二点鎖線で図視している。また、隣接する設備機器5、転倒防止装置1および建造物の壁W(いずれも図1参照)の図示を省略している。
転倒防止装置1および設備機器5の設置は、以下の手順で行う。
まず、図6に示すように、ベース部材30を設置面Gに設置する。具体的には、設置面Gから立設されたアンカーボルト65,65に、ベース部材30の+Y側に形成された固定孔33c,33dを挿通する。その後、アンカーボルト65,65の+Z側からナット75,75をそれぞれ螺着し締結する。
以上により、ベース部材30の+Y側が設置面Gに固定される。
続いて、第二固定具20を設備機器5の底面5aにおける+Y側に固定する。第二固定具20の固定方法の詳細については、第一固定具10A,10Bと同様のため、説明を省略する。
以上により、設備機器5の底面5aに、第一固定具10A,10Bおよび第二固定具20が固定される。
具体的には、設備機器5の+Y側を第二固定具20ごとベース部材30のレール部35の−Y側に載置する。このとき、第二固定具20は、ベース部材30のガイド壁36の内側に配置されるとともに、レール部35の+Z側面と、第二固定具20の支持片23aの先端部23cとが当接した状態となっている。
そして、ベース部材30の規制部38の側壁38bが、第二固定具20の当接部27aに当接するまで設備機器5を押し込む。規制部38の側壁38bが、当接部27aと当接することで、設備機器5のスライド移動が規制され、ベース部材30の所定位置に設備機器5が配設される。
設備機器5が所定位置に配設されたとき、ベース部材30の規制部38の開口部38cには第二固定具20の張出部28が挿入され、張出部28よりも+Z側に、ベース部材30の規制部38の上壁38aが配置される。さらに、第一固定具10A,10Bの固定ボルト挿通孔16,16の中心軸は、ベース部材30の固定孔33a,33bの中心軸と略同軸上に配置される。このように、+Y側へ第二固定具20の移動が規制されるので、Y方向に沿って設備機器5をスライド移動させるだけで、位置合わせを行うことなく簡単に設備機器5を設置できる。
以上により、設備機器5と設置面Gとの間に、第一固定具10A,10B、第二固定具20およびベース部材30が配設される。
具体的には、第一固定具10A,10Bの固定ボルト挿通孔16,16と、ベース部材30の固定孔33a,33bとに、固定ボルト63,63(図2参照)を挿通して、設置面Gに埋設された不図示のインサートナットに固定ボルト63,63を螺着する。これにより、図2に示すように、第一固定具10は、固定ボルト63,63によりベース部材30とともに設置面Gに固定されて、設備機器5が設置面Gに固定される。
以上により、設備機器5と設置面Gとの間に、第一固定具10A,10B、第二固定具20およびベース部材30(すなわち転倒防止装置1)が配設された状態で、設備機器5が設置面Gに設置され、転倒防止装置1および設備機器5の設置が完了する。
実施形態の転倒防止装置1によれば、設置面Gに固定されたベース部材30は、設備機器5の底面5aに設けられた第一固定具10および第二固定具20をY方向に沿ってスライド可能に支持しているので、設備機器5をY方向に沿ってスライド移動させることで、設備機器5と設置面Gとの間にベース部材30、第一固定具10および第二固定具20を配設し、容易に設備機器5を設置できる。さらに、第一固定具10は、第二固定具20の張出部28がベース部材30の規制部38に覆われた位置で、ベース部材30とともに設置面Gに固定可能とされているので、位置合わせを行うことなく簡単に設備機器5と設置面Gとの間に転倒防止装置1を配設できる。
また、ベース部材30の規制部38は、第二固定具20の張出部28を+Z側から覆っているので、設備機器5をY方向に沿ってスライド移動させ、第一固定具10をベース部材30とともに設置面Gに固定するだけで、振動時における設備機器5の+Z側への移動を抑制し、設備機器5の転倒を確実に防止できる。
したがって、本発明の転倒防止装置1によれば、狭小なスペースに容易に設備機器5を設置できるとともに、設備機器5の転倒を確実に防止できる。
続いて、実施形態の変形例にかかる転倒防止装置1について、図面を用いて説明をする。
図7は、実施形態の変形例にかかる転倒防止装置1の説明図であり、図2におけるA−A線に沿った断面図である。
図8は、実施形態の変形例にかかる転倒防止装置1の説明図であり、図2におけるB−B線に沿った断面図である。
実施形態の転倒防止装置1は、機器ボルト61と機器ナット71とにより第一固定具10および第二固定具20が設備機器5に固定され、固定ボルト63、アンカーボルト65およびナット75によりベース部材30が設置面Gに固定されていた(図2参照)。
これに対して、実施形態の変形例にかかる転倒防止装置1は、図7および図8に示すように、振動低減部材91または第二振動低減部材93を介して、機器ボルト61と機器ナット71とにより第一固定具10および第二固定具20が設備機器5に固定され、固定ボルト63、アンカーボルト65およびナット75によりベース部材30が設置面Gに固定されている点で、実施形態の転倒防止装置1とは異なっている。なお、実施形態と同様の構成の部分については、詳細な説明を省略する。
振動低減部材91は、外径が例えば機器ナット71の座面71aおよび固定ボルト63の座面63aと略同一に形成された略円盤状の部材である。振動低減部材91は、弾性と減衰とを合わせ持つ材料、例えば硬度30〜40度で且つtanδが0.5以上となるブチルゴム等の損失係数の大きな高減衰ゴムや、高減衰性スチレン系エラストマー等の材料によって形成された高減衰部材とされている。
図9に示すように、第二振動低減部材93は、径方向に所定の幅を有する内層93aと、内層93aを径方向外側から囲繞する外層93bとを有している。
内層93aは、径方向に例えば5mm程度の幅を有する部材であり、弾性と減衰とを合わせ持つ材料、例えば硬度30〜40度で且つtanδが0.5以上となるブチルゴム等の高減衰ゴムや、高減衰性スチレン系エラストマー等の材料によって形成されている。
外層93bは、径方向に例えば1〜2mm程度の幅を有する部材であり、例えば硬度70度以上で硬く且つ摩擦係数μ=0.4程度の材料により形成されている。外層93bを形成する材料としては、例えばポリテトラフルオロエチレン (Polytetrafluoroethylene、PTFE)等のフッ素系樹脂材料が好適である。
実施形態の変形例によれば、地震発生等により振動が発生すると、設置面Gからベース部材30、第一固定具10および第二固定具20を介して設備機器5に振動が伝達しようとするが、設備機器5の機器ナット71と第一固定具10および第二固定具20との間に設けられた振動低減部材91がその振動の振動エネルギーを例えば減衰、吸収によって消費する。これにより、振動の総エネルギー量のうち設備機器5に作用する振動エネルギー量は、振動低減部材91により消費された分だけ低減されるので、設備機器5への振動負荷を低減させることができる。つまり、減震させることができる。特に、設備機器5の機器ナット71の座面71aと第一固定具10および第二固定具20との間に振動低減部材91を設けた場合には、設備機器5にいわゆるロッキング振動が発生し、設備機器5に引き抜き荷重が発生しても、機器ナット71の座面71aと第一固定具10および第二固定具20との間の振動低減部材91が圧縮されて振動エネルギーを消費する。これにより、設備機器5へのロッキング振動による振動負荷を特に効果的に低減させることができる。つまり、減震させることができる。
その結果、設備機器5、第一固定具10、第二固定具20およびベース部材30の変形や破損、設備機器5の転倒の発生を防止でき、設備機器5を安定に設置面Gに固定して保護することができる。特に、設備機器5に引き抜き荷重が発生したときに、第二固定具20の張出部28とベース部材30の規制部38とに加わる応力を緩和できるので、設備機器5の転倒を効果的に防止できる。
また、ベース部材30の規制部38は、ベース部材30の本体部31と一体形成されていたが、規制部38を本体部31とは別部材として形成した後、溶接等により規制部38と本体部31とを接合することで、ベース部材30に規制部38を設けてもよい。
5 設備機器
5a 底面
10(10A,10B) 第一固定具
16 固定ボルト挿通孔
20(20A,20B) 第二固定具
28 張出部
30 ベース部材
36 ガイド壁
38 規制部
61(61a,61b,61c,61d) 機器ボルト
63 固定ボルト
71 機器ナット
91 振動低減部材
93 第二振動低減部材
93a 内層
93b 外層
G 設置面
Claims (6)
- 設備機器と設置面との間に配設され、前記設備機器の転倒を防止する設備機器の転倒防止装置であって、
前記設備機器の底面において、前記設置面に沿う第一方向の一方側に設けられた第一固定具、および他方側に設けられた第二固定具と、
前記設置面に固定され、前記第一固定具および前記第二固定具を前記第一方向に沿ってスライド移動可能に支持するとともに、前記第一固定具および前記第二固定具を介して前記設備機器を下方から支持するベース部材と、
を備え、
前記第二固定具は、前記第一方向の他方側に張り出す張出部を備え、
前記ベース部材には、前記設備機器を前記第一方向の一方側からスライド移動させたときに、前記張出部を少なくとも上方から覆う規制部が設けられ、
前記第一固定具は、前記張出部が前記規制部に覆われた位置で、前記ベース部材とともに前記設置面に固定可能とされていることを特徴とする設備機器の転倒防止装置。 - 請求項1に記載の設備機器の転倒防止装置であって、
前記規制部は、前記第二固定具に当接して、前記第一方向の他方側への前記第二固定具の移動を規制していることを特徴とする設備機器の転倒防止装置。 - 請求項1または2に記載の設備機器の転倒防止装置であって、
前記ベース部材には、前記設置面に沿い、かつ前記第一方向と直交する第二方向に互いに向かい合うように、一対のガイド壁が前記第一方向に沿って立設され、
前記第一固定具および第二固定具は、前記ガイド壁にガイドされながら前記第一方向にスライド移動可能とされていることを特徴とする設備機器の転倒防止装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の設備機器の転倒防止装置であって、
前記第一固定具および前記第二固定具は、前記設備機器から立設された機器ボルトと、前記機器ボルトに螺着された機器ナットとによって前記設備機器に締結固定され、
前記機器ナットと前記第一固定具および前記第二固定具との間には、入力された振動の振動エネルギーを消費して、前記設備機器に作用する振動負荷を低減させる振動低減部材が設けられていることを特徴とする設備機器の転倒防止装置。 - 請求項4に記載の設備機器の転倒防止装置であって、
前記第一固定具は、前記設置面に螺着された固定ボルトによって前記設置面に締結固定され、
前記振動低減部材は、前記固定ボルトと前記第一固定具との間にもさらに設けられていることを特徴とする設備機器の転倒防止装置。 - 請求項5に記載の設備機器の転倒防止装置であって、
前記固定ボルトと、前記第一固定具の固定ボルト挿通孔との間には、筒状の第二振動低減部材が前記固定ボルトの中心軸と同軸に配置され、
前記第二振動低減部材は、
内層と、
前記内層を径方向外側から囲繞し、前記第一固定具の前記固定ボルト挿通孔の内周面に摺接するとともに、前記内層よりも高硬度に形成された外層と、
を有していることを特徴とする設備機器の転倒防止装置。
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